JP2004323865A - 一体型高炉鋳床樋 - Google Patents

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倫 中村
Koji Kawaoka
浩二 川岡
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Abstract

【課題】高炉鋳床におけるコンクリート及び赤煉瓦の築造、耐火断熱材及び耐火材の築造を省略化し、従来に比べ施工工期を1/3〜1/2に短縮できる高炉鋳床樋を提供する。
【解決手段】外側から順に、コンクリートブロック10、耐火断熱材7、耐火材4が積層され、これらが施工前に一体化されていることを特徴とする一体型高炉鋳床樋である。さらに、耐火断熱材が不定形耐火物であり、耐火材の側壁が水冷盤又はプレキャストブロックからなり、耐火材の底部は耐火煉瓦からなり、それらの内側に樋用耐火物9が配置され、樋用耐火物が不定形耐火物であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉の出銑口から流れる溶銑、溶滓を所定の搬送設備まで流すための高炉鋳床樋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高炉鋳床樋の施工に関して、従来は図2に示すように、炉床盤1上にコンクリート又は赤煉瓦2を側板代わりに築造し、その内側下部にバラス3を施工しレベル調整を行った後に、水冷盤4(又はプレキャストブロック)等の耐火材等を、ボルト5を介して赤煉瓦2の外側に設置した金物構造物6に締結し、赤煉瓦2と水冷盤4の間に耐火断熱材7(例えばキャスタブル)を充填し、水冷盤4の内側に不定形耐火物からなる樋用耐火物9を施工し、高炉鋳床樋を形成していた。しかし、このような施工は高炉鋳床という限られた空間でされるため、ある程度の施工工期を必要とするものであった。
【0003】
施工期間を短縮する発明として、耐火煉瓦の内側に流し込み工法を用いてバックライニングを形成し、その内側に吹付け工法により吹付け材を吹付け、ワーキングライニングを形成する発明(特許文献1参照)や、鉄皮とプレキャストブロックの間に吹付け材又はラミング材をはめ込んだ高炉鋳床樋が提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
この他にも、鉄皮の内側にプレキャストブロックを配し、その内側にウェアライニング層を流し込んだ高炉鋳床樋も知られている(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−95711号公報
【特許文献2】
特開平11−172308号公報
【特許文献3】
特開平9−157718号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらは何れも高炉鋳床にて施工する点においては変わらず、施工工期を飛躍的に短縮するものではなかった。
【0007】
そこで、本発明は、高炉鋳床におけるコンクリート及び赤煉瓦の築造、耐火断熱材及び耐火材の築造を省略化し、従来に比べて施工工期を1/3〜1/2に短縮できる高炉鋳床樋を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
係る課題を解決するため、本発明の要旨とするところは下記のとおりである。
【0009】
(1) 外側から順に、コンクリートブロック、耐火断熱材、耐火材が積層され、これらが施工前に一体化されていることを特徴とする一体型高炉鋳床樋。
【0010】
(2) 耐火断熱材が不定形耐火物であることを特徴とする(1)記載の一体型高炉鋳床樋。
【0011】
(3) 耐火材の側壁が水冷盤又はプレキャストブロックからなり、耐火材の底部は耐火煉瓦又は耐火キャスタブルからなり、それらの内側に樋用耐火物が配置されていることを特徴とする(1)又は(2)記載の一体型高炉鋳床樋。
【0012】
(4) 樋用耐火物が不定形耐火物であることを特徴とする(3)記載の一体型高炉鋳床樋。
【0013】
(5) コンクリートブロックがポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、高アルミナセメント、及びエスメントの何れか1種又は2種以上を主体とするセメント原料と、気孔率が40%以下又は吸水率4%以下の高炉徐冷スラグ及び/又は高炉炉外水砕スラグからなる多孔性骨材とを含有し、前記セメント原料と前記多孔性骨材との配合割合が質量比で1:2〜1:5であることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
【0014】
(6) 耐火断熱材がアルミナ原料、シリカ原料、有機繊維、アルミナセメント、気泡材の1種又は2種以上からなることを特徴とする(1)〜(5)の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
【0015】
(7) 耐火材がアルミナ原料、シリカ原料、アルミナセメント、炭化珪素、カーボンの1種又は2種以上からなることを特徴とする(1)〜(6)の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
【0016】
(8) 樋用耐火物がアルミナ原料、シリカ原料、炭化珪素、炭素、黒鉛、ピッチ、アルミナセメントの1種又は2種以上からなることを特徴とする(3)〜(7)の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様を示す図1に従って、本発明を説明する。なお、図2に示した部材と共通する部材には同一の符号を付し、その説明は一部省略する。
【0018】
前記(1)に係る本発明の一体型高炉鋳床樋は、外側から順に、コンクリートブロック10、耐火断熱材7、水冷盤4等の耐火材が積層され、これらが施工前に一体化されていることを特徴とする。
【0019】
コンクリートブロック10の材質は特に限定するものではないが、より耐久性を向上させるためには、後述するように耐火コンクリートブロックとすることが好ましい。コンクリートブロック10は、断面凹溝形状を有している。
【0020】
耐火断熱材7は、煉瓦又はプレキャストブロックであれば、コンクリートブロックに積層することで製造でき、不定形耐火物の場合には、後述するように、コンクリートブロックと水冷盤4等の耐火材の間に流し込み施工により製造することができる。
【0021】
耐火材は1層又は一部若しくは全部が2層以上の耐火構造となっていても良い。
【0022】
また、耐火材は、煉瓦、不定形耐火物(吹き付け施工によるものも含む)、プレキャストブロックの1層又は2層以上からなる構造の何れでも良い。耐火材は、煉瓦又はプレキャストブロックであれば、耐火断熱材の上に積層することで製造でき、不定形耐火物の場合には、吹付け施工又は流し込み施工により製造することができる。
【0023】
本発明の特徴とするところは、事前にこれらの構造を一体化して、一体型の高炉鋳床樋とすることにより、施工工期の大幅な短縮を可能とすることにある。一体化する手段は特に限定するものでなく、外側のコンクリートブロック10が内側の耐火物を保持する役目も果たすので、特に一体化するための手段を設けなくても良い。また、一体化の強度を向上させるためには、コンクリートブロック10と内側の耐火物を強固に固定するためには、ボルト5その他の締結手段を介して水冷盤4(又はプレキャストブロック)とコンクリートブロック10とを締結しても良い。
【0024】
前記(2)に係る発明は、耐火断熱材7が不定形耐火物であることを特徴とする。
【0025】
不定形耐火物とすることにより、施工体と水冷盤4とが一体化し、水冷盤4の固定力が向上し構造安定の点で有効であり、特に、コンクリートブロック10と内側の耐火材とを強固に固定するために、間隔を設けてボルト5を介して水冷盤4(又はプレキャストブロック)とコンクリートブロック10とを締結し、その間に不定形耐火物を流し込めば施工が容易であり、事前の施工においても工期を短縮することが可能である。
【0026】
前記(3)に係る発明は、耐火材の側壁が水冷盤4又はプレキャストブロックからなり、耐火材の底部は耐火煉瓦又は耐火キャスタブルからなり、それらの内側に樋用耐火物9が配置されていることを特徴とする。
【0027】
本発明において、水冷盤とは鉄、鋳物及び銅による構造物の表面又は内面に水路を設けた冷却盤と定義するが、耐火材の側壁を水冷盤4とすることにより、樋の変形防止及び樋溶耐火物の溶損防止に効果的でコスト削減に有効である。
【0028】
また、耐火材の底部を煉瓦または不定形ブロックとすることにより、使用中に樋材との一体化を防止でき樋材の補修解体が容易となるので有効である。さらに、それらの内部に樋用耐火物9を設けることにより、溶銑及びスラグ溶損に耐える耐火材の配置と樋用耐火物9のみの補修が可能となるので有効である。
【0029】
前記(4)に係る発明は、樋用耐火物9が不定形耐火物であることを特徴とする。
【0030】
樋用耐火物9を不定形耐火物とすることにより、水冷盤4と一体化させ冷却効果を向上させることができ樋用耐火物9の寿命延長に有効である。不定形耐火物は流し込み施工でも、ラミング施工でも、上記のように流し込み施工によるものでも良い。
【0031】
前記(5)に係る発明は、コンクリートブロック10がポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、高アルミナセメント、及びエスメントの何れか1種又は2種以上を主体とするセメント原料と、気孔率が40%以下又は吸水率4%以下の高炉徐冷スラグ及び/又は高炉炉外水砕スラグからなる多孔性骨材とを含有し、前記セメント原料と前記多孔性骨材との配合割合が質量比で1:2〜1:5であることを特徴とする。
【0032】
上記の組成とすることにより、コンクリートブロック10の耐火性が向上するので、耐久性を向上させる点で有効である。
【0033】
ポルトランドセメントとは、水硬性のカルシウムシリケートを主成分とするクリンカーに、適量の石膏を加え、微粉砕して製造されるセメントである。
【0034】
又、高炉セメントとは、乾燥した高炉水砕スラグとクリンカー(珪酸質原料、鉄質原料、粘土、石灰石等の原料調合物を高温で半溶融状に焼成し、塊状焼き固めたもの)に適量の石膏を加えて混合粉砕するか、又は別々に粉砕して均一に混合したものである。この高炉セメントには、高炉セメント中に含まれる高炉水砕スラグの量によって、高炉セメントA〜C種まであるが、この実施の形態においては、高炉セメントB種を使用している。しかし、高炉セメントA種又はC種を使用することも可能である。
【0035】
また、(株)新日鉄高炉セメント製「エスメント」(商品名)等の比表面積4000cm/g以上の高炉セメントを用いると、耐食性、強度が向上するので好ましい。
【0036】
なお、セメント原料として、ポルトランドセメント及び/又は高炉セメントの代わりに、アルミナセメントを使用することも、また、ポルトランドセメント及び/又は高炉セメントにアルミナセメントを加えることも可能である。セメント原料として、ポルトランドセメント及び/又は高炉セメントを使用した場合は、結晶水が失われやすいため、雰囲気温度が常温〜300℃未満の部分への適用が主となり、アルミナセメントを使用した場合は、結晶水が失われにくいため、雰囲気温度が300〜800℃の部分へ適用することが可能となる。このように、セメント原料の種類を変更することで、300℃を境とした用途別の耐熱コンクリートブロックをそれぞれ製造することが可能となる。
【0037】
高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、高炉炉外水砕スラグは、その製造方法の違いにより分類されるものであるが、その成分は同一であり、Ca,Si,Alの酸化物を主成分としている。
【0038】
高炉水砕スラグは、高炉の炉前で製造され、従来の耐熱ブロックに使用されている一般的なスラグであり、約1500℃の溶融スラグを吹製装置に流し、大量の高圧水(例えば、1〜3.5kg/cm)を吹き付けて急冷して製造される。このため、製造された高炉水砕スラグは、軟質で無数の気泡を有し、角張った形状をなしているので、軽量で脆弱である。
【0039】
高炉徐冷スラグは、溶融スラグをドライピット又は畑と呼ばれる冷却ヤードに流し込み、自然放冷と適度の散水によって冷却することで製造されるものである。この製造された高炉徐冷スラグは、結晶質の岩石状となったもので、通常、サイジング設備で所定の粒度に破砕処理して使用される。
【0040】
高炉炉外水砕スラグは、硬質で重く、しかも粒子を耐磨耗材で構成されるライナーに衝突させたりする磨砕機による処理を行っているため、丸みを帯びている。これは、前記したように製造方法が異なるためで、高炉炉外水砕スラグは、高炉の系外の離れたところに溶融スラグを運搬した後製造するため、溶融スラグを吹製装置に流す時点では、溶融スラグの温度が約1500℃から約1300℃程度まで低下している。この溶融スラグを吹製装置に流し、少量の低圧水を吹き付けて急冷することで、硬質で角張ったスラグが製造される。なお、この角張りがあるまま使用すると、耐火コンクリートブロックを、型枠を使用して製造する場合に、成形性及び脱型性に悪影響を及ぼすことになる。この欠点を改善するために、例えば互いの粒子を衝突させ合ったり、また磨砕機で、粒子にできた角張りを取ったりしている。
【0041】
従って、高炉炉外水冷スラグは、高炉水砕スラグと高炉徐冷スラグの間の性質を有するスラグであることがわかる。
【0042】
上記の高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、高炉炉外水砕スラグ、の各気孔率を評価するため、それぞれの吸水率をJIS A1109により測定した結果、10%前後程度、0超1%未満前後、1%前後程度となった。この吸水率は、各スラグが有する気孔が外部(大気)と連続している場合に測定できるものであり、各スラグ内部に閉じ込められ、外部と孤立して存在する気孔は測定できない。しかし、各スラグの測定条件は同じであるため、各スラグの気孔率を比較評価する指標に使用することは可能である。上記の高炉スラグは気孔率が40%及び吸水率が4%を超えると施工体の強度低下及び施工性(流動性)のバラツキが生じ目標の強度を得られない。従って、施工体の目標強度を得るためには、高炉スラグの気孔率を40%以下又は吸水率を4%以下にすることが好ましい。
【0043】
上記のセメント原料と多孔性骨材との配合割合を、質量比で1:2〜1:5の範囲としたのは、これより多孔性骨材の量が多くなると、耐火コンクリートブロックの成形や脱型を、型枠を用いて行うことが不可能となるからである。一方、多孔性骨材の配合割合がこれより少なくなると、バインダーの役目を有する耐火コンクリートブロック中に占めるセメント原料の量が多くなり、製造した耐火コンクリートブロックは脆く、目標とする強度(インターロッキングブロックの規格値では、圧縮強度が32.0MPa、曲げ強度が5.0MPa)が得られなくなる。従って、耐火コンクリートブロックの製造時における成形や脱型をさらに良好にし、しかも目標とする強度を得るためには、セメント原料と多孔性骨材との配合割合を、質量比で1:2〜1:4.5、更には1:2〜1:4とすることが好ましい。
【0044】
前記(6)に係る発明は、耐火断熱材7がアルミナ原料、シリカ原料、有機繊維、アルミナセメント、気泡材の1種又は2種以上からなることを特徴とする。
【0045】
耐火断熱材7がアルミナ原料、シリカ原料、有機繊維、アルミナセメント、気泡材の1種又は2種以上であれば、断熱効果があり耐火コンクリートブロックへの温度を低減でき耐用が向上する点で好ましい。
【0046】
前記(7)に係る発明は、耐火材4、8がアルミナ原料、シリカ原料、アルミナセメント、炭化珪素、カーボンの1種又は2種以上からなることを特徴とする。
【0047】
耐火材4、8がアルミナ原料、シリカ原料、アルミナセメント、炭化珪素、カーボンの1種又は2種以上であれば、樋用耐火物9が損傷し溶銑及び高炉スラグが耐火材4、8に接触しても短時間で耐火材4、8が損傷しなし点で好ましい。
【0048】
特に、耐火材の側壁が水冷盤4である場合には、アルミナ原料、炭化珪素、カーボンの1種又は2種以上であれば、熱伝導率が高くなり底部冷却の点で好ましい。
【0049】
前記(8)に係る発明は、樋用耐火物9がアルミナ原料、シリカ原料、炭化珪素、炭素、黒鉛、ピッチ、アルミナセメントの1種又は2種以上からなることを特徴とする。
【0050】
樋用耐火物9がアルミナ原料、シリカ原料、炭化珪素、炭素、黒鉛、ピッチ、アルミナセメントの1種又は2種以上であれば、耐溶銑溶解性、耐スラグ溶解性の点で好ましい。
【0051】
【実施例】
本発明例として、図1に示す構造の一体型高炉鋳床樋を製造した。耐火コンクリートブロック10の組成は、質量%で、高炉除冷スラグ:80%、アルミナセメント:10%、エスメント:10%、混和剤:0.2%とし、高さ1300mm、片側の幅400mm、長さ1500mm、中央部の幅1450mm、中央部の厚さ400mmとした。
【0052】
耐火コンクリートブロック10の内側に設ける耐火断熱材7の組成は、質量%で、アルミナ原料:45%、シリカ原料:45%、アルミナセメント:10%からなる不定形耐火物とした。
【0053】
耐火断熱材7の底部は、前記組成からなる不定形耐火物を、耐火断熱材7の内側側壁に設ける水冷盤4の下面レベルまで流し込み施工した。該不定形耐火物の硬化後にボルト5を介して、高さ500mm、厚さ100mm、長さ3000mmの水冷盤4を耐火コンクリートブロック10に取り付け、水冷盤4と耐火コンクリートブロック10の間隔100〜150mmに前記組成からなる不定形耐火物を流し込み施工し、耐火断熱材7の壁部を形成した。
【0054】
耐火断熱材7の内側に設ける耐火材8の底部は、質量%で、アルミナ原料:60%、シリカ原料:15%、炭化珪素:15%、その他:10%とし、幅300mm、厚さ130mm、長さ3000mmの耐火煉瓦8とした。
【0055】
最後に水冷盤4と底部の耐火材8の内側に、質量%で、アルミナ:50%、シリカ:15%、炭化珪素:30%、アルミナセメント:5%からなる不定形耐火物を、底部の厚さ250mm、底部の表層から側壁の高さ200mmまでの領域に積層されるように流し込み工法により事前に施工した。これにより、樋用耐火物9を形成した。
【0056】
このように事前に施工した一体型高炉鋳床樋を高炉鋳床に搬送し、炉床盤1上に築造された赤煉瓦2の上にこの鋳床樋を設置した後、周囲にバラス3を充填固定して施工は完了した。
【0057】
比較例として、図2に示すように、炉床盤1上に組成が粘土からなる赤煉瓦2(JISR1250)を高さ1500mm、厚さ500mm、長さ20000mmとなるように、側板代わりに築造し、その内側下部に組成が高炉炉外水冷スラグからなるバラス3を施工しレベル調整を行った後に、本発明例と同一組成、同一寸法の水冷盤4を、本発明例と同一位置にボルト5を介して、本発明例と同一の間隔となるように赤煉瓦2の外側に設置した金物構造物6に締結し、耐火断熱材7として赤煉瓦2と水冷盤4の間に本発明例と同一組成の不定形耐火物を流し込み、樋用耐火物9として水冷盤4の内側に本発明例と同一組成の不定形耐火物を同一寸法となるように流し込み施工し、高炉鋳床樋を形成した。
【0058】
鋳床樋10m当りの現地での施工期間は本発明例が5日であったのに対し、比較例は15日であり、本発明により、鋳床の施工工期は比較例の1/3に短縮できた。
【0059】
【発明の効果】
本発明により、高炉鋳床におけるコンクリート及び赤煉瓦の築造、耐火断熱材及び耐火材の築造を省略化し、従来に比べて施工工期を1/3〜1/2に短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一体型高炉鋳床樋を示す断面図である。
【図2】従来の工法による高炉鋳床樋を示す断面図である。
【符号の説明】
1…炉床盤
2…赤煉瓦
3…バラス
4…水冷盤(耐火材)
5…ボルト
6…金物構造物
7…耐火断熱材
8…耐火材(耐火煉瓦)
9…樋用耐火物
10…コンクリートブロック

Claims (8)

  1. 外側から順に、コンクリートブロック、耐火断熱材、耐火材が積層され、これらが施工前に一体化されていることを特徴とする一体型高炉鋳床樋。
  2. 耐火断熱材が不定形耐火物であることを特徴とする請求項1記載の一体型高炉鋳床樋。
  3. 耐火材の側壁が水冷盤又はプレキャストブロックからなり、耐火材の底部は耐火煉瓦又は耐火キャスタブルからなり、それらの内側に樋用耐火物が配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の一体型高炉鋳床樋。
  4. 樋用耐火物が不定形耐火物であることを特徴とする請求項3記載の一体型高炉鋳床樋。
  5. コンクリートブロックがポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、高アルミナセメント、及びエスメントの何れか1種又は2種以上を主体とするセメント原料と、気孔率が40%以下又は吸水率4%以下の高炉徐冷スラグ及び/又は高炉炉外水砕スラグからなる多孔性骨材とを含有し、前記セメント原料と前記多孔性骨材との配合割合が質量比で1:2〜1:5であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
  6. 耐火断熱材がアルミナ原料、シリカ原料、有機繊維、アルミナセメント、気泡材の1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
  7. 耐火材がアルミナ原料、シリカ原料、アルミナセメント、炭化珪素、カーボンの1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
  8. 樋用耐火物がアルミナ原料、シリカ原料、炭化珪素、炭素、黒鉛、ピッチ、アルミナセメントの1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載の一体型高炉鋳床樋。
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