JP2004323667A - Rubber composition and tire using the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。詳しくは、グリップ性能を損なうことなく、転がり抵抗を低減させ、かつ優れた耐摩耗性を実現できるタイヤの製造を可能にするゴム組成物、およびこのゴム組成物をトレッドに用いたタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤの転がり抵抗を低減させることと耐摩耗性を向上させることは、互いに背反する関係にあることが知られている。
【0003】
たとえば、耐摩耗性を向上させる充填剤として、粒子径が小さいカーボンブラックが多く用いられている。しかし、粒子径が小さいカーボンブラックを用いると、カーボンブラックの比表面積の増大に伴ってヒステリシスロスが大きくなり、転がり抵抗が増大してしまう。
【0004】
他方、転がり抵抗を低減させる充填剤として、含水ケイ酸が知られている。しかし、含水ケイ酸を用いた場合には、同程度の比表面積を有するカーボンブラックを用いた場合と比較して、得られるゴム組成物の貯蔵弾性率が小さく、そのためグリップ性能が劣る。貯蔵弾性率を高める方法としては、含水ケイ酸の増量あるいは比表面積の増大などが考えられるが、そうすると転がり抵抗が増大してしまう。
【0005】
また、操縦安定性、ウェットスキッド性などを改善するとともに、生産性、加工性なども向上させることを目的として、タイヤ用ゴム組成物にチウラム化合物を配合することが知られている(特許文献1〜4参照)。しかし、チウラム化合物を配合するだけでは、転がり抵抗は低減されるが、耐摩耗性を向上させることができない。
【0006】
これらの問題点を解決すべく、従来から種々の提案がなされているが、転がり抵抗の低減と耐摩耗性の向上を両立し得るゴム組成物は、未だに存在しないのが現状である。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−356102号公報
【特許文献2】
特開2002−114871号公報
【特許文献3】
特開2002−69245号公報
【特許文献4】
特開平11−21383号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、グリップ性能を損なうことなく、転がり抵抗の低減および耐摩耗性の向上を両立し得るゴム組成物、およびこのようなゴム組成物を用いたタイヤを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために検討を行なったところ、ある特定の化合物を組み合わせて配合することにより、従来の方法で作られるタイヤに比べてグリップ性能を損なうことなく、転がり抵抗を低減させ、かつ耐摩耗性を向上させることを見出した。
【0010】
すなわち本発明は、(A)ジエン系ゴム成分100重量部に対して、(B)式(1):
RmSnY4−m (1)
(式中、Rは炭化水素基、Yはラウレート、マレートまたはメルカプチド、mは1〜3の整数を表す)で示される有機スズ化合物0.1〜20重量部、(C)式(2):
【0011】
【化2】
【0012】
(式中、nは1〜4の整数であり、R1、R2は炭素数12以下の炭化水素基を表す)で示されるチウラム系化合物0.1〜20重量部、および、(C)カーボンブラックを含有してなり、(B)有機スズ化合物と(C)チウラム系化合物との合計含有量が、(D)カーボンブラックの含有量の0.01〜0.2倍であるゴム組成物に関する。
【0013】
前記式(2)におけるR1および/またはR2が2−エチルヘキシル基であることが好ましい。
【0014】
また、本発明は、前記ゴム組成物からなるトレッドを有するタイヤに関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物は、(A)ジエン系ゴム成分に、特定の化合物、すなわち(B)有機スズ化合物、(C)チウラム系化合物および(D)カーボンブラックを組み合わせて配合することにより、グリップ性能を損なうことなく、転がり抵抗の低減と耐摩耗性の改善を両立させたものである。
【0016】
(A)ジエン系ゴム成分としては、天然ゴム(NR)および/またはジエン系合成ゴムが用いられる。ここで、ジエン系合成ゴムとしては、たとえば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、イソブチレン−イソプレンゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)などがあげられる。これらのゴムは、単独で用いてもよく、あるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0017】
(B)有機スズ化合物としては、式(1)で示される有機スズ化合物が用いられる。
RmSnY4−m (1)
ここで、Rは炭化水素基である。Yは、ラウレート、マレートまたはメルカプチドであり、mは1〜3の整数である。mが2または3のとき、m個のRは同一であっても異なっていてもよく、mが1または2のとき、(4−m)個のYは同一であっても異なっていてもよい。
【0018】
かかる有機スズ化合物としては、具体的には以下のものがあげられる。
【0019】
ブチルスズラウレート系化合物としては、TS100(昭島化学工業(株))、アデカスタブBT−11、アデカスタブBT−18、アデカスタブBT−25(旭電化工業(株))、KS−1200A−1(共同薬品(株))、TN−12(堺化学工業(株))、STANN BL、STANN SB−400、STANN SB−430A、STANN SB−65(三共有機合成(株))、L−101、L−202、E−101、E−102、E−106、E−116D、E−123、Y−101(東京ファインケミカル(株))、TVS#TL−710、TVS#TL−800、TVS#TL−900、TVS#PS−220P(日東化成(株))、T−12PJ、T−12RNJ、T−12PJ、T−120J、T−120NBJ、L−2BJ((株)耕正)、グレッグTL、グレッグT−7040シリーズ、グレッグT−7007、グレッグT−7018シリーズ(大日本インキ化学工業(株))などがあげられる。
【0020】
ブチルスズマレート系化合物としては、TS200シリーズ(昭島化学工業(株))、アデカスタブBT−31、アデカスタブBT−52、アデカスタブBT−53A(旭電化工業(株))、KS−1B、KS−3 A−7(共同薬品(株))、TN−1J、TN−1000(堺化学工業(株))、STANN BM(N)、STANN RC−5V、STANN RC−5Z、STANN RC−44、STANN RC−71A、STANN RC−680A、STANN RC−704、STANN RC−706、STANN RC−40F、STANN RC−612、STANN RC−637、STANN RC−711A、STANN RC−682、STANN RC−44C、STANN RC−675C、STANN RC−125E(三共有機合成(株))、M−101A、M−101D、M−101EK、M−101X、M−201、M−102KP、M−105、T−503、P−3、P−5、P−5H、P−5T、P−5U、P−110シリーズ、AP−1、AP−32、AP−40、AP−52、AP−135(東京ファインケミカル(株))、TVS#MA−300−A、TVS#MA−300−P、TVS#N−2000−C、TVS#N−2000−AD、TVS#N−2000−E、TVS#N−2000−K、TVS#NK−220−B、TVS#NK−220−H、TVS#N86−SP−5、TVS#86−L、TVS#6−LP、TVS#15−LP(日東化成(株))、T−183、T−900TJ、T−1000BJ((株)耕正)、グレッグTB−300シリーズ、グレッグT−7061シリーズ、グレッグTB−308シリーズ、グレッグTM、グレッグT−7052シリーズ、グレッグTB−312シリーズ(大日本インキ化学工業(株))などがあげられる。
【0021】
ブチルスズラウレートマレート系化合物としては、TS210(昭島化学工業(株))があげられる。
【0022】
ブチルスズメルカプタン系化合物としては、TS300、TS310(昭島化学工業(株))、アデカスタブ1292、アデカスタブBT−83、アデカスタブTN−480(旭電化工業(株))、TN−480(堺化学工業(株))、STANN JF−9B、STANN JF−101C、STANN JF−10B、STANN JF−50T、STANN JF−83、STANN JF−95B、STANN BK−1100L、STANN SJ−1A(三共有機合成(株))、SB−32、SB−33、SB−101、SB−104、SB−106A(東京ファインケミカル(株))、TVS#1315、TVS#1320、TVS#1350、TVS#1360、TVS#1400、TVS#1420、TVS#PS−300−P、TVS#PS−350−P(日東化成(株))、グレッグT−135、グレッグT−143シリーズ、グレッグT−7037シリーズ、グレッグT−7077シリーズ、グレッグTB−202シリーズ、グレッグT−186、グレッグT−284J(大日本インキ化学工業(株))などがあげられる。
【0023】
オクチルスズラウレート系化合物としては、FD−50(昭島化学工業(株))、アデカスタブOT−1(旭電化工業(株))、TN−880(堺化学工業(株))、STANN SNT−1F(三共有機合成(株))、OL−1(東京ファインケミカル(株))、TVS#8501(日東化成(株))、T−1200J((株)耕正)、グレッグT−7048シリーズ(大日本インキ化学工業(株))などがあげられる。
【0024】
オクチルスズマレート系化合物としては、FD60(昭島化学工業(株))、STANN ONR−81AF、STANN ONR−79F、STANN OMF(三共有機合成(株))、OM−3(東京ファインケミカル(株))、TVS#8813、TVS#8102、TVS#8105、TVS#8604(日東化成(株))、T−840J、T−1000BHJ、T348J((株)耕正)、グレッグTO−340シリーズ、グレッグT−80シリーズ、グレッグTO−370シリーズ(大日本インキ化学工業(株))などがあげられる。
【0025】
オクチルスズメルカプト系化合物としては、FD−70、FD−90(昭島化学工業(株))、アデカスタブ465、アデカスタブ465E、アデカスタブ466、アデカスタブ467(旭電化工業(株))、KS−271L、KS−2000A、KS−2000G、KS−272H(共同薬品(株))、TN−870(堺化学工業(株))、STANN ONZ−72F、STANN ONZ−100F、STANN ONZ−100CF、STANN ONZ−142AF、STANN ONZ−82AF、STANN ONZ−82BF、STANN ONZ−38F、STANN ONZ−21A(三共有機合成(株))、OT−4、OT−4T、OT−10、OT−11、OT−12(東京ファインケミカル(株))、TVS#8831、TVS#8832、TVS#8833、TVS#8901、TVS#8902、TVS#8906、TVS#8850、TVS#8300−D、TVS#8940、TVS#8952、TVS#8520、TVS#8700、TVS#GMシリーズ(日東化成(株))、TM−188J、KH−195((株)耕正)、グレッグT−130シリーズ、グレッグTO−248シリーズ、グレッグTO−252シリーズ、グレッグTO−260シリーズ、グレッグTX−498シリーズ、グレッグT−386シリーズ(大日本インキ化学工業(株))などがあげられる。
【0026】
オクチルスズマレートラウレート系化合物としては、T−1000BHJ((株)耕正)があげられる。
【0027】
有機スズ化合物の配合量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。0.1未満では、転がり抵抗を低減させる効果が表れにくく、逆に20重量部をこえると転がり抵抗が増大する。
【0028】
(C)チウラム系化合物としては、下記一般式で示されるチウラム系化合物が用いられる。
【0029】
【化3】
【0030】
ここで、nは1〜4の整数であり、R1、R2はそれぞれ炭素数が12以下、好ましくは7〜12の炭化水素基である。炭素数が12をこえると転がり抵抗を低減させる効果が小さくなり、炭素数が7未満であるとゴム中の分散性が低下し、転がり抵抗を低減させる効果が小さくなる傾向がある。最も好ましくは、R1および/またはR2は、2−エチルヘキシル基である。
【0031】
かかるチウラム系化合物としては、具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラキス(n−オクチル)チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどがあげられる。これらの中でも、とくにテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドが好ましい。
【0032】
チウラム系化合物の配合量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して、0.1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。チウラム系化合物の配合量が0.1重量部未満では、転がり抵抗を低減させる効果が表れにくく、逆に20重量部をこえると耐摩耗性が低下する。
【0033】
有機スズ化合物とチウラム系化合物の配合比率((B)/(C))は、0.2〜5であることが好ましい。(B)/(C)が0.2未満では耐摩耗性が低下する傾向があり、5をこえると転がり抵抗が増大する傾向がある。
【0034】
(D)カーボンブラックとしては、チッ素吸着比表面積が80〜280m2/gのものが好ましく、とくには100〜200m2/gのものが好ましく用いられる。チッ素吸着比表面積が80m2/g未満では耐摩耗性が低下する傾向があり、280m2/gをこえると転がり抵抗が増大する傾向がある。
【0035】
カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム成分100重量部に対して10〜200重量部、さらには15〜150重量部、とくには20〜100重量部であることが好ましい。10重量部未満であると耐摩耗性が低下する傾向があり、200重量をこえると加工性が低く分散不良を起こしたり、転がり抵抗が増大する傾向がある。
【0036】
有機スズ化合物およびチウラム系化合物のカーボンブラックに対する配合比率(((B)+(C))/(D))は、0.01〜0.2、好ましくは0.02〜0.15である。((B)+(C))/(D)が0.01未満であると転がり抵抗を低減させる効果が小さく、また0.2をこえると耐摩耗性が低下するだけでなく、転がり抵抗を低減させる効果も小さくなる。
【0037】
さらに、本発明のゴム組成物には、前記成分のほかに、ゴム工業で通常使用されている各種薬品、たとえば、シリカなどの補強用充填剤、シランカップリング剤、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、各種軟化剤、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などの添加剤を配合できる。
【0038】
シリカとしては、たとえば、チッ素吸着比表面積(N2SA)が100〜300m2/g、好ましくは130〜280m2/gのシリカを含有することができる。N2SAが100m2/g未満のシリカでは補強効果が低下する傾向があり、300m2/gをこえるシリカでは分散性が低下し、ゴムの発熱性が増大する傾向がある。
【0039】
シランカップリング剤としては、たとえばビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、トリエトキシシリルプロピルイソシアネート、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−(ポリエチレンアミノ)−プロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N’−ビニルベンジル−N−トリメトキシシリルプロピルエチレンジアミン塩などがあげられる。なかでも、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、トリエトキシシリルプロピルイソシアネート、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましく、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイドがさらに好ましい。
【0040】
シランカップリング剤の配合量は、好ましくは前記シリカの配合量の1〜20重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。シランカップリング剤の配合量が1重量%未満であると、シランカップリング剤のカップリング効果が充分でなく、20重量%をこえると、補強性および耐磨耗性が低下する傾向がある。
【0041】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、タイヤの各部材、たとえばタイヤトレッドに使用することができる。
【0042】
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて前記各種薬品を配合した本発明のゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを得る。このようにして得られた本発明のタイヤは、転がり抵抗が低減され、かつ耐摩耗性も向上されているものである。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0044】
以下に、実施例および比較例で用いた各種薬品について説明する。
【0045】
NR:テックビーハング製のRSS#3
SBR:住友化学工業(株)製のSBR1502
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウブラックN220(チッ素吸着比表面積:125m2/g)
シリカ:日本シリカ工業(株)製のニプシールVN3
シランカップリング剤:デグッサ製のシランカップリング剤Si69
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
化合物▲1▼(有機スズ化合物):三共有機合成(株)製のSTANN BM(N)
ブチルスズマレート系化合物
化合物▲2▼(有機スズ化合物):三共有機合成(株)製のSTANN JF−95B
ブチルスズメルカプト系化合物
化合物▲3▼(有機スズ化合物):三共有機合成(株)製のSTANN BL
ブチルスズラウレート系化合物
化合物▲4▼(有機スズ化合物):三共有機合成(株)製のSTANN OMF
オクチルスズマレート系化合物
化合物▲5▼(有機スズ化合物):三共有機合成(株)製のSTANN ONZ−21A
オクチルスズメルカプト系化合物
化合物▲6▼(有機スズ化合物):三共有機合成(株)製のSTANN SNT−1F
オクチルスズラウレート系化合物
化合物▲7▼(チウラム系化合物):大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N
テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド
化合物▲8▼(チウラム系化合物):大内新興化学工業(株)製のノクセラーTBT−N
テトラブチルチウラムジスルフィド
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
【0046】
以下に加硫ゴムの評価方法について説明する。
【0047】
(1)転がり抵抗
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度60℃の条件でtanδを測定した。tanδの逆数の値について、実施例1〜8および比較例2〜5では、比較例1を100として指数表示した。同様に、実施例9では比較例6を、比較例8では比較例7を、それぞれ100として指数表示した。数値が大きいほど転がり抵抗が低く、良好であることを示している。
【0048】
(2)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温、負荷荷重1.0kgf、スリップ率30%の条件で摩耗量を測定した。摩耗量の逆数を、実施例1〜8および比較例2〜5では比較例1を100として指数表示した。同様に、実施例9では比較例6を、比較例8では比較例7を、100として指数表示した。数値が大きいほど耐摩耗性が高いことを示している。
【0049】
(3)グリップ性能
各実施例および比較例のゴム組成物からなるトレッドを有するサイズ195/65R15のタイヤを作製した。このタイヤを用いて、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行ない、その際のグリップ性能(グリップ感、ブレーキ性能、トラクション性能)について、つぎの5段階のフィーリング評価を行なった。
5:非常に良好
4:良好
3:普通
2:やや劣る
1:劣る
【0050】
実施例1〜9および比較例1〜8
表1〜3に示す各配合処方に従って混練り配合し、各種試供ゴム組成物を得た。これらの配合物を170℃で20分間プレス加硫して加硫物を得て、得られた加硫物について各特性の試験を行なった。結果を表1〜3に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
表1、2および3の結果から、有機スズ化合物、チウラム系化合物およびカーボンブラックを、((B)+(C))/(D)が0.01〜0.2の比率で配合した場合には、耐摩耗性を維持し、あるいは向上させながら、転がり抵抗を低減させ得ることがわかった(実施例1〜9)。
【0055】
((B)+(C))/(D)が0.01未満では、有機スズ化合物、チウラム系化合物およびカーボンブラックを配合しても、ほとんど効果が得られず(比較例2)、また0.2をこえる場合には、耐摩耗性が大幅に低下することがわかった(比較例3および比較例8)。
【0056】
また、有機スズ化合物、チウラム系化合物を単独で使用すると、耐摩耗性が低下することがわかった(比較例4および5)。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、ある特定の化合物を組み合わせて配合することにより、従来の方法で製造されたタイヤに比べて、グリップ性能を低下させることなく、転がり抵抗の低減および耐摩耗性の向上を両立させ得るゴム組成物、およびこれをトレッドに用いたタイヤを提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a rubber composition and a tire using the same. More specifically, the present invention relates to a rubber composition capable of producing a tire capable of reducing rolling resistance and realizing excellent abrasion resistance without impairing grip performance, and a tire using the rubber composition for a tread.
[0002]
[Prior art]
It is known that reducing rolling resistance and improving abrasion resistance of a pneumatic tire are in conflict with each other.
[0003]
For example, carbon black having a small particle size is often used as a filler for improving abrasion resistance. However, when carbon black having a small particle size is used, the hysteresis loss increases with an increase in the specific surface area of the carbon black, and the rolling resistance increases.
[0004]
On the other hand, hydrous silicic acid is known as a filler for reducing rolling resistance. However, when hydrated silicic acid is used, the storage elastic modulus of the obtained rubber composition is smaller than when carbon black having the same specific surface area is used, and therefore grip performance is inferior. As a method of increasing the storage modulus, an increase in the amount of hydrated silicic acid or an increase in the specific surface area can be considered, but in such a case, the rolling resistance increases.
[0005]
It is known that a thiuram compound is added to a rubber composition for tires for the purpose of improving steering stability, wet skid properties, etc., and at the same time improving productivity, workability, etc. (Patent Document 1) 4). However, simply adding the thiuram compound reduces the rolling resistance but cannot improve the wear resistance.
[0006]
Various proposals have hitherto been made in order to solve these problems. However, at present, there is no rubber composition that can achieve both a reduction in rolling resistance and an improvement in wear resistance.
[0007]
[Patent Document 1]
JP 2002-356102 A [Patent Document 2]
JP-A-2002-114871 [Patent Document 3]
JP 2002-69245 A [Patent Document 4]
JP-A-11-21383
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a rubber composition capable of achieving both a reduction in rolling resistance and an improvement in abrasion resistance without impairing grip performance, and a tire using such a rubber composition.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Investigations have been made to solve the above-mentioned problems.As a result, by combining and compounding a specific compound, the rolling resistance is reduced without impairing the grip performance as compared with the tire made by the conventional method, and the resistance to the tire is reduced. It has been found that the wear property is improved.
[0010]
That is, the present invention provides (A) 100 parts by weight of a diene rubber component and (B) a formula (1):
R m SnY 4-m (1)
(Wherein R is a hydrocarbon group, Y is laurate, malate or mercaptide, and m is an integer of 1 to 3), 0.1 to 20 parts by weight of an organotin compound represented by the following formula (2):
[0011]
Embedded image
[0012]
(In the formula, n is an integer of 1 to 4, R 1 and R 2 each represent a hydrocarbon group having 12 or less carbon atoms) 0.1 to 20 parts by weight of a thiuram-based compound represented by the formula (C): Rubber composition comprising carbon black, wherein the total content of (B) the organotin compound and (C) the thiuram-based compound is 0.01 to 0.2 times the content of (D) carbon black About.
[0013]
Preferably, R 1 and / or R 2 in the formula (2) is a 2-ethylhexyl group.
[0014]
The present invention also relates to a tire having a tread comprising the rubber composition.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The rubber composition of the present invention is obtained by blending (A) a diene-based rubber component with a specific compound, that is, (B) an organotin compound, (C) a thiuram-based compound, and (D) carbon black. This achieves both reduction in rolling resistance and improvement in wear resistance without impairing performance.
[0016]
As the diene rubber component (A), natural rubber (NR) and / or diene synthetic rubber is used. Here, examples of the diene-based synthetic rubber include styrene butadiene rubber (SBR), isoprene rubber (IR), acrylonitrile butadiene rubber (NBR), isobutylene-isoprene rubber (IIR), and chloroprene rubber (CR). These rubbers may be used alone or in combination of two or more.
[0017]
As the organotin compound (B), an organotin compound represented by the formula (1) is used.
R m SnY 4-m (1)
Here, R is a hydrocarbon group. Y is laurate, malate or mercaptide, and m is an integer of 1-3. When m is 2 or 3, m Rs may be the same or different, and when m is 1 or 2, (4-m) Ys may be the same or different Good.
[0018]
Specific examples of such organotin compounds include the following.
[0019]
As the butyltin laurate compound, TS100 (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.), ADK STAB BT-11, ADK STAB BT-18, ADK STAB BT-25 (Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.), KS-1200A-1 (Kyodo Chemical ( ), TN-12 (Sakai Chemical Industry Co., Ltd.), STAN BL, STAN SB-400, STAN SB-430A, STAN SB-65 (Sanyo Seiki Co., Ltd.), L-101, L-202 , E-101, E-102, E-106, E-116D, E-123, Y-101 (Tokyo Fine Chemical Co., Ltd.), TVS # TL-710, TVS # TL-800, TVS # TL-900, TVS # PS-220P (Nitto Kasei Corporation), T-12PJ, T-12RNJ, T-12PJ, T-120J, T-120NBJ, L-2 BJ (Kosei Co., Ltd.), Greg TL, Greg T-7040 series, Greg T-7007, Greg T-7018 series (Dainippon Ink and Chemicals, Inc.) and the like.
[0020]
As the butyltin malate-based compound, TS200 series (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.), ADK STAB BT-31, ADK STAB BT-52, ADK STAB BT-53A (Asahi Denka Kogyo), KS-1B, KS-3A -7 (Kyodo Yakuhin), TN-1J, TN-1000 (Sakai Chemical Industry Co., Ltd.), STAN BM (N), STAN RC-5V, STAN RC-5Z, STAN RC-44, STAN RC- 71A, STAN RC-680A, STAN RC-704, STAN RC-706, STAN RC-40F, STAN RC-612, STAN RC-637, STAN RC-711A, STAN RC-682, STAN RC-44C, STAN RC- 675C, STAN RC-125E (Sankyo M-101A, M-101D, M-101EK, M-101X, M-201, M-102KP, M-105, T-503, P-3, P-5, P-5H , P-5T, P-5U, P-110 series, AP-1, AP-32, AP-40, AP-52, AP-135 (Tokyo Fine Chemical Co., Ltd.), TVS # MA-300-A, TVS # MA-300-P, TVS # N-2000-C, TVS # N-2000-AD, TVS # N-2000-E, TVS # N-2000-K, TVS # NK-220-B, TVS # NK -220-H, TVS # N86-SP-5, TVS # 86-L, TVS # 6-LP, TVS # 15-LP (Nitto Kasei Co., Ltd.), T-183, T-900TJ, T-1000BJ ( Kosei Corporation), Greg TB- 300 series, Greg T-7061 series, Greg TB-308 series, Greg TM, Greg T-7052 series, Greg TB-312 series (Dainippon Ink & Chemicals, Inc.) and the like.
[0021]
As a butyltin laurate malate-based compound, TS210 (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.) can be mentioned.
[0022]
As butyltin mercaptan-based compounds, TS300, TS310 (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.), ADK STAB 1292, ADK STAB BT-83, ADK STAB TN-480 (Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.), TN-480 (Sakai Chemical Industry Co., Ltd.) ), STAN JF-9B, STAN JF-101C, STAN JF-10B, STAN JF-50T, STAN JF-83, STAN JF-95B, STAN BK-1100L, STAN SJ-1A (Sanyo Koki Synthetic Co., Ltd.) , SB-32, SB-33, SB-101, SB-104, SB-106A (Tokyo Fine Chemical Co., Ltd.), TVS # 1315, TVS # 1320, TVS # 1350, TVS # 1360, TVS # 1400, TVS # 1420, TVS # PS-300-P, T S # PS-350-P (Nitto Kasei Corporation), Greg T-135, Greg T-143 series, Greg T-7037 series, Greg T-7077 series, Greg TB-202 series, Greg T-186, Greg T-284J (Dainippon Ink and Chemicals, Inc.) and the like.
[0023]
Examples of octyltin laurate compounds include FD-50 (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.), ADK STAB OT-1 (Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.), TN-880 (Sakai Chemical Industry Co., Ltd.), and STANNN SNT-1F. (Sanyo Co., Ltd.), OL-1 (Tokyo Fine Chemical Co., Ltd.), TVS # 8501 (Nitto Kasei Co., Ltd.), T-1200J (Kosei Co., Ltd.), Greg T-7048 series (Large) Nippon Ink Chemical Industry Co., Ltd.).
[0024]
Examples of octyltin malate-based compounds include FD60 (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.), STAN ONR-81AF, STAN ONR-79F, STAN OMF (Sanyo Kiseki Co., Ltd.), and OM-3 (Tokyo Fine Chemical Co., Ltd.) ), TVS # 8813, TVS # 8102, TVS # 8105, TVS # 8604 (Nitto Kasei), T-840J, T-1000BHJ, T348J (Kosei Co., Ltd.), Greg TO-340 series, Greg T -80 series and Greg TO-370 series (Dainippon Ink & Chemicals, Inc.).
[0025]
Examples of octyltin mercapto compounds include FD-70, FD-90 (Akishima Chemical Industry Co., Ltd.), ADK STAB 465, ADK STAB 465E, ADK STAB 466, ADK STAB 467 (Asahi Denka Kogyo), KS-271L, KS- 2000A, KS-2000G, KS-272H (Kyodo Yakuhin), TN-870 (Sakai Chemical Industry Co., Ltd.), STAN ONZ-72F, STAN ONZ-100F, STAN ONZ-100CF, STAN ONZ-142AF, STAN ONZ-82AF, STAN ONZ-82BF, STAN ONZ-38F, STAN ONZ-21A (Sanyo Seiki Co., Ltd.), OT-4, OT-4T, OT-10, OT-11, OT-12 (Tokyo Fine Chemicals) Co., Ltd.), TVS # 8831, T S # 8832, TVS # 8833, TVS # 8901, TVS # 8902, TVS # 8906, TVS # 8850, TVS # 8300-D, TVS # 8940, TVS # 8952, TVS # 8520, TVS # 8700, TVS # GM series (Nitto Kasei Co., Ltd.), TM-188J, KH-195 (Kosei Co., Ltd.), Greg T-130 series, Greg TO-248 series, Greg TO-252 series, Greg TO-260 series, Greg TX- 498 series and Greg T-386 series (Dainippon Ink and Chemicals, Inc.).
[0026]
Examples of the octyl tin malate laurate compound include T-1000BHJ (Kosei Co., Ltd.).
[0027]
The amount of the organotin compound is 0.1 to 20 parts by weight, preferably 0.5 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the diene rubber component. If it is less than 0.1, the effect of reducing the rolling resistance is difficult to appear, and if it exceeds 20 parts by weight, the rolling resistance increases.
[0028]
As the (C) thiuram-based compound, a thiuram-based compound represented by the following general formula is used.
[0029]
Embedded image
[0030]
Here, n is an integer of 1 to 4, and R 1 and R 2 are each a hydrocarbon group having 12 or less carbon atoms, preferably 7 to 12 carbon atoms. When the number of carbons exceeds 12, the effect of reducing the rolling resistance decreases, and when the number of carbons is less than 7, the dispersibility in the rubber decreases, and the effect of reducing the rolling resistance tends to decrease. Most preferably, R 1 and / or R 2 are a 2-ethylhexyl group.
[0031]
Specific examples of such a thiuram-based compound include tetramethylthiuram disulfide, tetraethylthiuram disulfide, tetrabutylthiuram disulfide, tetrakis (2-ethylhexyl) thiuram disulfide, tetrakis (n-octyl) thiuram disulfide, dipentamethylenethiuram disulfide, Tetramethylthiuram monosulfide and the like. Among these, tetrakis (2-ethylhexyl) thiuram disulfide is particularly preferred.
[0032]
The amount of the thiuram compound is 0.1 to 20 parts by weight, and preferably 0.5 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the diene rubber component. When the amount of the thiuram-based compound is less than 0.1 part by weight, the effect of reducing the rolling resistance is hardly exhibited, and when it exceeds 20 parts by weight, the abrasion resistance decreases.
[0033]
The compounding ratio ((B) / (C)) of the organotin compound and the thiuram-based compound is preferably from 0.2 to 5. If (B) / (C) is less than 0.2, the abrasion resistance tends to decrease, and if it exceeds 5, the rolling resistance tends to increase.
[0034]
The (D) carbon black, the nitrogen adsorption specific surface area preferably has 80~280m 2 / g, particularly preferably used are those of 100 to 200 m 2 / g. When the nitrogen adsorption specific surface area is less than 80 m 2 / g, abrasion resistance tends to decrease, and when it exceeds 280 m 2 / g, rolling resistance tends to increase.
[0035]
The compounding amount of carbon black is preferably 10 to 200 parts by weight, more preferably 15 to 150 parts by weight, particularly preferably 20 to 100 parts by weight, based on 100 parts by weight of the diene rubber component. If the amount is less than 10 parts by weight, the abrasion resistance tends to decrease.
[0036]
The compounding ratio (((B) + (C)) / (D)) of the organotin compound and the thiuram compound to carbon black is 0.01 to 0.2, preferably 0.02 to 0.15. If ((B) + (C)) / (D) is less than 0.01, the effect of reducing the rolling resistance is small, and if it exceeds 0.2, not only the wear resistance is reduced, but also the rolling resistance is reduced. The effect of reduction is also reduced.
[0037]
Further, the rubber composition of the present invention, in addition to the above components, various chemicals usually used in the rubber industry, for example, fillers for reinforcement such as silica, silane coupling agents, vulcanizing agents such as sulfur, Additives such as various vulcanization accelerators, various softening agents, various antioxidants, stearic acid, antioxidants, and antiozonants can be blended.
[0038]
As the silica, for example, silica having a nitrogen adsorption specific surface area (N 2 SA) of 100 to 300 m 2 / g, preferably 130 to 280 m 2 / g can be contained. If the N 2 SA is less than 100 m 2 / g, the reinforcing effect tends to decrease, and if the N 2 SA exceeds 300 m 2 / g, the dispersibility decreases, and the exothermicity of the rubber tends to increase.
[0039]
Examples of the silane coupling agent include bis (triethoxysilylpropyl) tetrasulfide, bis (triethoxysilylpropyl) disulfide, triethoxysilylpropylisocyanate, vinyltriethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, and γ-methacryloxypropyltrisulfide. Methoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ- (polyethyleneamino) -propyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl ) -Γ-aminopropyltrimethoxysilane, N′-vinylbenzyl-N-trimethoxysilylpropylethylenediamine salt and the like. Among them, bis (triethoxysilylpropyl) tetrasulfide, bis (triethoxysilylpropyl) disulfide, triethoxysilylpropylisocyanate and γ-mercaptopropyltrimethoxysilane are preferable, and bis (triethoxysilylpropyl) disulfide is more preferable. preferable.
[0040]
The amount of the silane coupling agent is preferably 1 to 20% by weight, more preferably 5 to 15% by weight of the silica. If the compounding amount of the silane coupling agent is less than 1% by weight, the coupling effect of the silane coupling agent is not sufficient, and if it exceeds 20% by weight, reinforcing properties and abrasion resistance tend to decrease.
[0041]
The rubber composition for a tire of the present invention can be used for each member of a tire, for example, a tire tread.
[0042]
The tire of the present invention is produced by a usual method using the rubber composition of the present invention. That is, the rubber composition of the present invention containing the various chemicals, if necessary, is extruded according to the shape of the tire tread in the unvulcanized stage, and molded by a normal method on a tire molding machine. To form an unvulcanized tire. The unvulcanized tire is heated and pressed in a vulcanizer to obtain a tire. The thus obtained tire of the present invention has reduced rolling resistance and improved wear resistance.
[0043]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on examples, but the present invention is not limited thereto.
[0044]
Hereinafter, various chemicals used in Examples and Comparative Examples will be described.
[0045]
NR: Tech Bee Hang RSS # 3
SBR: SBR1502 manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.
Carbon black: Show Black N220 manufactured by Showa Cabot Corp. (nitrogen adsorption specific surface area: 125 m 2 / g)
Silica: Nipsil VN3 manufactured by Nippon Silica Industry Co., Ltd.
Silane coupling agent: silane coupling agent Si69 manufactured by Degussa
Anti-aging agent: Nocrack 6C manufactured by Ouchi Shinko Chemical Industry Co., Ltd.
N- (1,3-dimethylbutyl) -N'-phenyl-p-phenylenediamine stearic acid: zinc oxide stearate manufactured by NOF Corporation: zinc flower No. 1 compound manufactured by Mitsui Kinzoku Mining Co., Ltd. ▼ (Organic tin compound): STAN BM (N) manufactured by Sankyoki Gosei Co., Ltd.
Butyltin maleate compound (2) (organotin compound): STAN JF-95B manufactured by Sankyokisei Co., Ltd.
Butyltin mercapto compound (3) (organotin compound): STANNN BL manufactured by Sankyoki Gosei Co., Ltd.
Butyltin laurate compound compound (4) (organotin compound): STAN OMF manufactured by Sankyoki Gosei Co., Ltd.
Octyltin malate compound compound (5) (organotin compound): STAN ONZ-21A manufactured by Sankyokisei Co., Ltd.
Octyltin mercapto compound (6) (organotin compound): STAN SNT-1F manufactured by Sankyoki Gosei Co., Ltd.
Octyltin laurate compound (7) (thiuram compound): Noxeller TOT-N manufactured by Ouchi Shinko Chemical Industry Co., Ltd.
Tetrakis (2-ethylhexyl) thiuram disulfide compound (8) (thiuram-based compound): Noxeller TBT-N manufactured by Ouchi Shinko Chemical Industry Co., Ltd.
Tetrabutyl thiuram disulfide sulfur: Powder sulfur vulcanization accelerator manufactured by Tsurumi Chemical Co., Ltd .: Noxeller NS manufactured by Ouchi Shinko Chemical Industry Co., Ltd.
N-tert-butyl-2-benzothiazolylsulfenamide
Hereinafter, a method for evaluating a vulcanized rubber will be described.
[0047]
(1) Rolling Resistance Using a spectrometer manufactured by Kamishima Seisakusho, tan δ was measured under the conditions of a dynamic strain amplitude of 1%, a frequency of 10 Hz and a temperature of 60 ° C. Regarding the reciprocal value of tan δ, in Examples 1 to 8 and Comparative Examples 2 to 5, Comparative Example 1 was set to 100 and indicated as an index. Similarly, in Example 9, Comparative Example 6 and Comparative Example 8 in Comparative Example 8 are indicated by an index of 100, respectively. The larger the value, the lower the rolling resistance and the better.
[0048]
(2) Wear resistance Using a Lambourn abrasion tester, the amount of wear was measured at room temperature, a load of 1.0 kgf, and a slip ratio of 30%. In Examples 1 to 8 and Comparative Examples 2 to 5, the reciprocal of the abrasion amount was indicated as an index with Comparative Example 1 being 100. Similarly, in Example 9, Comparative Example 6 and Comparative Example 8 in Comparative Example 8 are indicated by an index of 100, respectively. The larger the value, the higher the wear resistance.
[0049]
(3) Grip performance Tires of size 195 / 65R15 having treads made of the rubber compositions of the examples and comparative examples were produced. Using these tires, the vehicle was run on a test course on a dry asphalt road surface, and the following five levels of feeling evaluation were performed on the grip performance (grip feeling, braking performance, traction performance) at that time.
5: Very good 4: Good 3: Normal 2: Slightly poor 1: Poor
Examples 1 to 9 and Comparative Examples 1 to 8
Kneading and blending were performed according to the blending recipes shown in Tables 1 to 3 to obtain various test rubber compositions. These compounds were press-vulcanized at 170 ° C. for 20 minutes to obtain vulcanized products, and the obtained vulcanized products were tested for various properties. The results are shown in Tables 1 to 3.
[0051]
[Table 1]
[0052]
[Table 2]
[0053]
[Table 3]
[0054]
From the results of Tables 1, 2 and 3, when the organotin compound, the thiuram-based compound and the carbon black were blended at a ratio of ((B) + (C)) / (D) of 0.01 to 0.2, Was found to be able to reduce rolling resistance while maintaining or improving wear resistance (Examples 1 to 9).
[0055]
When ((B) + (C)) / (D) is less than 0.01, even if an organotin compound, a thiuram-based compound and carbon black are blended, almost no effect is obtained (Comparative Example 2). .2, the abrasion resistance was significantly reduced (Comparative Examples 3 and 8).
[0056]
Further, it was found that when the organotin compound and the thiuram-based compound were used alone, the abrasion resistance was reduced (Comparative Examples 4 and 5).
[0057]
【The invention's effect】
According to the present invention, by combining and compounding a specific compound, it is possible to achieve both a reduction in rolling resistance and an improvement in wear resistance without lowering grip performance as compared with a tire manufactured by a conventional method. The present invention can provide a rubber composition that can be used and a tire using the same in a tread.
Claims (3)
(B)式(1):
RmSnY4−m (1)
(式中、Rは炭化水素基、Yはラウレート、マレートまたはメルカプチド、mは1〜3の整数を表す)で示される有機スズ化合物0.1〜20重量部、
(C)式(2):
(D)カーボンブラックを含有してなり、
(B)有機スズ化合物と(C)チウラム系化合物との合計含有量が、(D)カーボンブラックの含有量の0.01〜0.2倍であるゴム組成物。(A) For 100 parts by weight of the diene rubber component,
(B) Equation (1):
R m SnY 4-m (1)
Wherein R is a hydrocarbon group, Y is laurate, malate or mercaptide, and m is an integer of 1 to 3;
(C) Equation (2):
(D) containing carbon black,
A rubber composition wherein the total content of (B) the organotin compound and (C) the thiuram-based compound is 0.01 to 0.2 times the content of (D) carbon black.
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