JP2004318187A - 画像生成装置および画像生成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】作成する画像の内容を表現したテキストデータまたは下書き画像データの特徴部分に類似する部品画像データを検索して合成し、イメージに最適なイラストまたは実写の画像を生成する。
【解決手段】画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは下書き画像データを特徴に応じて複数の部分データに分割し、各部分データの特徴データをパラメータ化して作成する画像の構造データとともにメタデータ化し、画像サーバ装置に伝送する。その後、画像生成装置は、画像サーバ装置から各部分データに類似した部品画像データとその組み合わせデータを受信すると、組み合わせデータ内の組み合わせ毎に各部品画像データを対応する部分データの特徴に応じて修正し、合成して合成画像データとともにその著作権データと識別子を生成する。そして合成画像データに著作権データまたは識別子を電子透かしとして埋め込む。
【選択図】 図2
【解決手段】画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは下書き画像データを特徴に応じて複数の部分データに分割し、各部分データの特徴データをパラメータ化して作成する画像の構造データとともにメタデータ化し、画像サーバ装置に伝送する。その後、画像生成装置は、画像サーバ装置から各部分データに類似した部品画像データとその組み合わせデータを受信すると、組み合わせデータ内の組み合わせ毎に各部品画像データを対応する部分データの特徴に応じて修正し、合成して合成画像データとともにその著作権データと識別子を生成する。そして合成画像データに著作権データまたは識別子を電子透かしとして埋め込む。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを生成する技術に関する。より具体的には、本発明は、作画者の作成したい画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きやCAD、作画ソフトなどにより作成した下書き画像データを複数の部分データに分割し、各部分データから抽出した特徴データを基にしてデータベースから読み出した実写やイラストの部品画像データを対応する部分データの特徴に応じて修正した後、合成して作画者のイメージに合う詳細な合成画像データを生成し、合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成して著作権データまたはその識別子を合成画像データに電子透かしとして埋め込む画像生成システム等の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、作画者がイメージした画像を表現するには紙や布などの物体上に鉛筆や絵筆等を用いて描画するか、コンピュータ上でCADや作画ソフトなどを動作させて、ディスプレーを見ながらマウスやライトペンなどを操作して描画し、電子データとして記録している。また、以上の様にして作成した画像を複製する際に、紙や布などの物体上に描画した画像の場合は原画像を参照しながら新たな物体上に初めから描画し直すか、原画像を写真撮影したものを印刷するかしているとともに、コンピュータ上で描画した画像の場合は画像の電子データを記録したファイルを新たなファイルにコピーしている。
【0003】
さらに、画像が作画者のものであることを証明し、作画者が著作権を有していることを明示するため、紙や布などの物体上に描画した画像の場合は画像の隅に作画者により署名や押印するとともに、コンピュータ上で描画した画像の場合は著作権データを付属データとしてファイルに記録している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、作画者がイメージした画像を最初から紙などの物体やディスプレー上に完成させるためには、何度も下書きを繰り返して段階的にイメージを具体化する必要がある上、配色を考慮したりイメージしている対象物以外の背景などを描画したりする必要があり、画像を完成させるまでに煩雑な多くの作業を要し、時間を浪費する上、完成した画像が当初のイメージと異なることが多く、作画者の満足する画像を作成することが困難であった。また、画像を複製する際に、紙や布などの物体上に描画した画像の場合には再描画や写真撮影などにより別途資材や機器を用意する必要がある上、コンピュータ上で描画した画像の場合には画像のサイズが大きく、画質が高精彩になるほど、画像の電子データを記録したファイルのデータサイズが大きくなり、画像複製用に大容量の記録装置を用意する必要があった。また、描画する際に参考となる画像を利用する場合に、作画者自身が参考画像をスキャナーなどでコンピュータに取り込み、画像修正ソフトなどで使用したい部分を切り出したり色合いを修正したりする必要があり、時間や費用を浪費していた。その上、従来のCADや作画ソフトでは、作成したい画像の内容を記述したテキストデータから精密な画像を自動的に作成することは不可能であった。
【0005】
さらに、画像の著作権が侵害された場合に画像が本物であることを証明するために、紙や布などの物体上に描画した画像の場合には画像の作風や押印の形状、署名の筆跡などを専門家により鑑定してもらう必要がある上、コンピュータ上で描画した画像の場合には付属データとして記録した著作権データの内容や記録場所が予め分かっているため、著作権データを削除したり改竄したりすることが容易であった。また、著作権のある複数の画像データから取り出した部品画像データを合成して一つの合成画像データを生成した場合、著作権データの管理が複雑になり、後で合成画像データの著作権データを調査する際に、新たに人手で各部品画像データの著作権を再調査する必要があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来より作画者のイメージに一致する詳細な画像の生成および初心者でも熟練者並みの高品質な画像の生成を容易かつ効率的に行うことを可能にし、作成した合成画像データおよび前記合成画像データを構成する部品画像データの著作権データの削除や改竄を困難にするとともに、著作権データの効率的な管理を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像生成装置は、作成したい画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きやCAD、作画ソフトなどにより作成した下書き画像データを特徴に応じて複数の部分データに分割し、各部分データを構文解析または画像解析して得られた結果をメタデータ化した後、前記部分データ毎にデータベースを検索して読み出した少なくとも1つの部品画像データの中から前記部品画像データを用いて算出した類似度の大きいものから予め決められた数の部品画像データを選択し、前記部分データと対応する前記部品画像データ間の類似度および前記テキストデータまたは前記下書き画像データ内の各部分データの構成に応じて前記部品画像データの組み合わせを少なくとも1つ生成した後、前記組み合わせ毎に前記部品画像データを呼び出し、前記部品画像データと対応する前記部分データとの比較結果に応じて前記部品画像データを変形するとともに、合成して生成した少なくとも1つの合成画像データの中から作画者のイメージに最適な合成画像データを選択することにより、従来よりも効率的、高精彩かつ安価に画像を生成できると共に、前記合成画像データにそれ自身および前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データまたは前記著作権データの識別子を電子透かしとして埋め込むことにより、上記目的を達成する。
【0008】
より具体的には、本発明の第1の形態によれば、画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データの構成に応じて前記テキストデータまたは前記下書き画像データを複数の部分データに分割し、前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データの関係を記述した構造データを生成した後、前記部分データを構文解析または画像解析して得られた結果を用いて予め決められた方式に基づいて生成したパラメータデータを前記構造データとともに伝送データとして画像を記録したデータベースを有するサーバ装置に送信した後、前記サーバ装置から受信した伝送データを多重分離してテキストデータまたは前記下書き画像データを構成する各部分データに対応する少なくとも一つの部品画像データ、前記部品画像データのデータサイズ等を記録した属性データ、前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データおよび前記構造データに応じて前記部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを記録した組み合わせデータを抽出し、前記組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に前記部品画像データの属性データを検索して前記組み合わせに属する前記部品画像データを呼び出すとともに、前記部品画像データおよびその特徴データと対応する前記部分データを比較して前記部品画像データを修正しながら前記組み合わせに属する全部品画像データを合成することにより実写やイラストなどの合成画像データを生成し、前記部品画像データの修正個所から修正データを生成した後、前記構造データ、前記合成画像データを構成する全部品画像データとその修正データ、前記属性データおよび前記合成画像データを記録媒体に記録するものである。
【0009】
また、本発明の第2の形態によれば、画像サーバ装置は、多重化されたデータやメタデータなどのような形式で入力するデータより画像の内容を記述したテキストデータまたは下書き画像データを特徴に応じて分割した少なくとも1つの部分データを構文解析または画像解析して抽出したパラメータデータおよび前記テキストデータまたは前記下書き画像データにおける前記部分データの関係を記述した構造データを抽出した後、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データおよび前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データを1つのレコードとして記録した画像データベースに接続し、前記構造データの内容に応じて呼び出した前記部分データのパラメータデータを用いて前記画像データベースを検索して前記部品画像データとその特徴データを読み出し、前記部分データのパラメータデータに応じた変換方法に応じて前記部品画像データまたはその特徴データを用いて前記部品画像データのパラメータデータを生成するとともに、前記部品画像データおよび前記部分データのパラメータデータを比較して算出した類似度の大きいものから予め決められた数の前記部品画像データとその特徴データを選択し、前記画像データベース検索および前記部品画像データ選択を前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データに対して行った後、前記構造データの内容および前記類似度を基にして少なくとも1つの前記部品画像データの組み合わせを記録した組み合わせデータおよび前記部品画像データの属性データを生成し、前記特徴データ、前記属性データ、前記組み合わせデータおよび前記部品画像データを多重化して出力するものである。
【0010】
また、本発明の第3の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データの構成に応じて前記テキストデータまたは前記下書き画像データを複数の部分データに分割し、前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データ間の関係を記述した構造データを生成するとともに、前記部分データを構文解析または画像解析して得られた結果を用いて予め決められた方式に基づいてパラメータデータを生成した後、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データおよび前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データを1つのレコードとして記録した画像データベースに接続し、前記構造データに応じた順番で呼び出した前記部分データのパラメータデータを用いて前記画像データベースを検索することにより前記部品画像データとその特徴データを読み出した後、前記部分データのパラメータデータに設定された変換方法に応じて前記部品画像データまたはその特徴データを用いて前記部品画像データのパラメータデータを生成するとともに、前記部分データと前記部品画像データのパラメータデータを比較して算出した類似度の大きいものから少なくとも1つの前記部品画像データとその特徴データを選択し、前記画像データベース検索および前記部品画像データ選択を前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データに対して行った後、前記構造データの内容および前記類似度を基にして前記部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび前記部品画像データの属性データを生成し、前記組み合わせデータに設定した組み合わせ毎に前記部品画像データの属性データを検索して呼び出した前記部品画像データとその特徴データおよび対応する前記部分データを比較して前記部品画像データを修正しながら前記組み合わせに属する全部品画像データを合成することにより実写やイラストなどの合成画像データを生成し、前記部品画像データの修正内容から修正データを生成した後、前記構造データ、前記合成画像データを構成する全部品画像データとその修正データ、前記属性データおよび前記合成画像データを記録媒体に記録するものである。
【0011】
また、本発明の第4の形態によれば、画像サーバ装置またはサーバ一体型画像生成装置は、前記画像データベースが部品画像データおよびその特徴データに加えて前記部品画像データの著作権データを1つのレコードとして記録し、前記画像データベースの検索時に前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データと対応する前記部品画像データのパラメータデータの比較結果を基にして算出した類似度に応じて前記画像データベースから抽出する前記部品画像データとその特徴データおよび著作権データを決定するものである。
【0012】
また、本発明の第5の形態によれば、画像生成装置は、前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データを用いて画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部分データに対応する部品画像データとその属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータを多重化した伝送データを受信し、前記部分画像データ、構造データ、属性データ、特徴データおよび前記組み合わせデータを用いて前記合成画像データを生成した後、前記合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成し、前記部品画像データと前記合成画像データの著作権データおよび前記識別子を記録媒体に記録するものである。
【0013】
また、本発明の第6の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データを用いて前記画像データベースから前記部分データに対応する部品画像データとその属性データ、特徴データおよび著作権データを抽出し、前記部分画像データ、構造データ、属性データ、特徴データおよび前記組み合わせデータを用いて前記合成画像データを生成した後、前記合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成し、前記部品画像データと前記合成画像データの著作権データおよび前記識別子を記録媒体に記録するものである。
【0014】
また、本発明の第7の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、前記合成画像データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データまたは前記著作権データの識別子を前記合成画像データに電子透かしとして埋め込むものである。
【0015】
また、本発明の第8の形態によれば、画像生成システムは、少なくとも1つの前記画像生成装置および少なくとも1つの前記画像サーバ装置をネットワークで接続するものである。
【0016】
また、本発明の第9の形態によれば、画像生成装置は、前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する全部分データのパラメータデータおよび前記構造データをメタデータに符号化し、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置に前記メタデータを伝送データとして送信するものである。
【0017】
また、本発明の第10の形態によれば、画像生成装置は、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部品画像データおよび前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータのメタデータを多重化したデータを受信し、前記多重化データを多重分離して前記部品画像データおよび前記メタデータを抽出した後、前記メタデータを復号して前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータを抽出するものである。
【0018】
また、本発明の第11の形態によれば、画像生成装置は、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部品画像データおよび前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータのメタデータを多重化したデータを受信するとともに、前記多重化データを多重分離して前記部品画像データおよび前記メタデータを抽出した後、前記メタデータを復号して前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータを抽出するものである。
【0019】
また、本発明の第12の形態によれば、画像サーバ装置は、前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化した後、前記部品画像データおよび前記メタデータを多重化したデータを出力するものである。
【0020】
また、本発明の第13の形態によれば、画像サーバ装置は、前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化した後、前記部品画像データおよび前記メタデータを多重化したデータを出力するものである。
【0021】
また、本発明の第14の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データを構成する複数の部分データをそれぞれ構文解析または画像解析して抽出した特徴データに類似した実写やイラストなどの部分画像データをサンプルデータとして抽出するためのサンプルデータ記録領域を有し、前記サンプルデータまたはその特徴データを予め決められた方式に基づいてパラメータデータに変換するものである。
【0022】
また、本発明の第15の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、合成画像データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データを記録する画像データ記録領域、前記部品画像データの修正データと属性データ、前記合成画像データ内の前記部品画像データ間の関係を記述した構造データ、前記合成画像データの著作権データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データを記録する付属データ記録領域、前記サンプルデータ記録領域からなる記録装置をするものである。
【0023】
また、本発明の第16の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、ネットワークを介して前記合成画像データを他の端末に送信するかリムーバブルメディアを介して前記合成画像データを前記端末に移動する際に、少なくとも前記合成画像データおよび前記合成画像データの著作権データを多重化したデータまたは少なくとも前記修正データを用いて前記合成画像データを構成する全部品画像データを修正した後の前記部品画像データ、前記合成画像データの構造データ、前記部品画像データの属性データおよび前記合成画像データと前記部品画像データの著作権データを多重化したデータを前記ネットワークまたは前記リムーバブルメディアに出力するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1は画像生成装置100および画像サーバ装置200を用いた画像生成システムの構成図である。
【0026】
図1に示すように、作成したい画像の内容を記述したテキストデータ1001または描画ソフトウェアで作成するかスキャナーで取り込んで電子化等した線描などの下書き画像データ1002を画像生成装置100に入力する。そして、画像生成装置100は、テキストデータ1001または下書き画像データ1002をその構成に応じて複数の部分データに分割し、テキストデータ1001または下書き画像データ1002内の各部分データの関係を記述した構造データを生成するとともに、各部分データを詳細に構文解析または画像解析して得られた結果を用いて算出したパラメータデータを構造データとともにメタデータに符号化し、前記メタデータを伝送データとしてネットワーク600を介して画像サーバ装置200に送信する。
【0027】
一方、画像サーバ装置200は、ネットワーク600を介して画像生成装置100から受信した伝送データよりメタデータを抽出した後、メタデータを復号してテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する各部分データのパラメータデータおよび構造データを抽出する。そして、画像サーバ装置200は、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データとその特徴データおよび著作権データを1つのレコードとして記録した画像データベース300に接続して、構造データに応じて決定した順番で呼び出した部分データのパラメータデータを用いて画像データベースを検索し、少なくとも一つの部品画像データとその特徴データおよび著作権データを読み出すとともに、部分データのパラメータデータに設定された変換方法に応じて対応する部品画像データまたはその特徴データを用いて部品画像データのパラメータデータを生成し、部分データと対応する部品画像データのパラメータデータを用いて算出した類似度の大きなものから予め決められた数の部品画像データとその特徴データおよび著作権データを選択する。次に、画像サーバ装置200は、部品画像データの類似度および構造データに応じて少なくとも1つの部品画像データの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび部品画像データの属性データを生成した後、部品画像データの属性データ、特徴データおよび著作権データと組み合わせデータをメタデータに符号化するとともに、前記部品画像データと前記メタデータを多重化し、伝送データとしてネットワーク600を介して画像生成装置100に送信する。
【0028】
画像生成装置100は、ネットワーク600を介して画像サーバ装置200から受信した伝送データを多重分離して部品画像データとメタデータを抽出し、メタデータを復号して部品画像データの属性データ、特徴データおよび著作権データと組み合わせデータを抽出するとともに、組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して呼び出した部品画像データおよび対応する部分データの比較結果に応じて部品画像データを修正し、合成して合成画像データを生成する。そして、画像生成装置100は、部品画像データの修正内容から修正データを生成した後、合成画像データ1003の著作権データを生成し、合成画像データ1003および合成画像データ1003を構成する全部品画像データの著作権データを合成して合成著作権データを生成するとともに、前記合成著作権データの識別子を生成し、前記合成著作権データまたはその識別子を合成画像データ1003に電子透かしとして埋め込んだ後、前記部品画像データ、前記構造データ、前記属性データ、前記修正データ、前記合成画像データおよび前記著作権データをHDなどの記録媒体に記録する。
【0029】
今、以上に示す画像生成システムを用いて図5に示す画像を生成する場合について以下に示す。作画者は図6(a)に示す画像のイメージを記述したテキストデータ1001または図6(b)に示す画像をイメージした線描画をスキャナーで読み取るか描画ソフトウェアにより入力した下書き画像データ1002を作成しているものとする。また、テキストデータ1001は画像を構成するオブジェクトとその特徴、状態および位置が対応する様に記述し、下書き画像データ1002は画像内の各オブジェクトを識別可能なように描画するとともに、各オブジェクトの特徴や状態を各オブジェクト内部またはその近くに識別可能な形式で単語または記号を用いて記述するものとする。
【0030】
まず、図2を用いて、画像生成装置100の構成について説明する。図2において、画像生成装置100は、データ分割部102と、パラメータ抽出部103と、メタデータ符号化部104と、ネットワークI/F部105と、メタデータ復号部108と、特徴比較部107と、画像合成部106と、著作権データ付加部109と、画像修正部110と、制御部101とを備えている。
【0031】
データ分割部102は、画像生成装置100に入力する図6(a)に示すテキストデータまたは図6(b)に示す下書き画像データの構成に応じてテキストデータまたは下書き画像データを複数の部分データに分割する。
【0032】
パラメータ抽出部103は、各部分データを構文解析または画像解析して得られた結果またはその結果を基にHD111のサンプルデータ記録領域2003を検索して抽出した実写やイラストなどの部分画像データであるサンプルデータを画像解析し、得られた結果を用いて予め決められた方式によりパラメータデータを生成するとともに、各部分データの関係を記述した構造データを生成する。
【0033】
メタデータ符号化部104は、各部分データのパラメータデータおよび構造データをメタデータに符号化する。
【0034】
ネットワークI/F部105は、ネットワーク600を介して画像サーバ装置200にメタデータを伝送データとして送信するとともに、画像サーバ装置200から受信した伝送データを多重分離して部分データに対応する少なくとも1つの部品画像データおよびメタデータを抽出する。
【0035】
メタデータ復号部108は、部品画像データのメタデータを復号して部品画像データの特徴データ、属性データおよび著作権データと組み合わせデータを抽出する。
【0036】
特徴比較部107は、組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して呼び出した部品画像データおよび対応する部分データの比較結果に応じて各部品画像データを修正し、部品画像データの修正内容を修正データとして出力する。
【0037】
画像合成部106は、前記組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して呼び出した各部品画像データを修正データに応じて変形し、構造データに応じて部品画像データを配置した後、1つの画像に合成して合成画像データを生成するとともに、組み合わせデータに設定された全組み合わせに対して以上と同様にして合成画像データを生成して画面に表示する。そして、作画者が画面に表示された合成画像データの中から選択した少なくとも1つの合成画像データを出力する。その後、画像合成部106は、選択した合成画像データを構成する全部品画像データをHD111の画像データ記録領域2001に記録するとともに、前記構造データおよび前記部品画像データの属性データや修正データをHD111の付属データ記録領域2002に記録する。
【0038】
著作権データ付加部109は、画像合成部106から出力する合成画像データの著作権データを生成し、合成画像データ1003および合成画像データ1003を構成する各部品画像データの著作権データを合成して合成著作権データを生成した後、前記合成著作権データの識別子を生成し、前記合成著作権データまたはその識別子を電子透かしとして合成画像データに埋め込むとともに、前記合成画像データ1003をHD111の画像データ記録領域2001に記録し、前記著作権データをHD111の付属データ記録領域2002に記録する。
【0039】
画像修正部110は、HD111の画像データ記録領域2001から読み出した合成画像データ1003を構成する全部品画像データをHD111の付属データ記録領域2002から読み出した部品画像データに対応する修正データに応じて修正する。
制御部101は画像生成装置100内の各機能を制御する。
【0040】
次に、以上に示す構造を有する画像生成装置100を用いて作画者が画像を生成する場合について図9に示すフローチャートに従って以下に詳細に説明する。
【0041】
まず、作画者が作成する画像についての図6(a)に示すテキストデータ1001または図6(b)に示す下書き画像データ1002を画像生成装置100に入力する(ステップS100)。
【0042】
上記のステップS100で、テキストデータ1001または下書き画像データ1002とともに、生成する画像の対象を明確にするため、作画者が作成する画像の名称および分野を設定する。
【0043】
次に、データ分割部102で、テキストデータ1001または下書き画像データ1002の構造を分析し、特徴を有する複数の部分データに分割する(ステップS101)。
【0044】
上記のステップS101で、テキストデータ1001の場合、図6(a)に示すように文章形式またはある特定の記述フォーマット形式で記述されていれば、それぞれ図8(a)に示すように一文毎の部分データに分割するかまたは意味をなす一まとまり毎の部分データに分割する。
【0045】
また、下書き画像データ102の場合、図6(b)に示すように線描画であれば、図7(a)に示すように輪郭線の特徴や分布状態等を基にして画像内を大きく複数の矩形状の部分データに分割し、各部分データのキーワードとなるオブジェクト名を設定する。
【0046】
次に、パラメータ抽出部103で、データ分割部102でテキストデータ1001または下書き画像データ1002を分割して生成した各部分データを構文解析または画像解析して得られた結果をパラメータデータに変換するとともに、各部分データ間の関係を記述した構造データを生成する(ステップS102)。
【0047】
上記のステップS102で、テキストデータ101の場合、図8(a)に示すようにデータ分割部102で分割した一文章または一まとまりの部分データを構文解析し、図8(b)に示すようにキーワードとなる対象物やその付属物のオブジェクト名、各オブジェクトの特徴および各オブジェクトの位置を抽出した後、図8(c)に示すように入力時に設定した作成する画像の名称やその分野とともに構造データを生成して出力し、下書き画像データ1002の場合、図7(a)に示すようにデータ分割部102で下書き画像データを分割した各部分データを画像解析して位置や特徴を抽出した後、入力時に設定した作成する画像の名称やその分野およびデータ分割部で設定した各部分データのオブジェクト名とともに図7(b)に示す構造データを生成して出力する。
【0048】
なお、図7(b)および図8(c)に示す構造データは第1行目に作成する画像の名称、分野および識別子を設定し、2行目以降に部分データまたはその付属物のオブジェクト名、識別子、画像内でのオブジェクト矩形領域の左上端の座標、サイズ、部分データの有する付属物のオブジェクト名、特徴をそれぞれ”:”で区切って記述するとともに、部分データまたはその付属物毎に改行し、識別子は部分データの上下順および部分データおよびその付属物の関係が明確になるように設定する。
【0049】
また、テキストデータ1001の部分データの特徴が色や模様などの場合、必要に応じて部分データのオブジェクト名やその特徴を用いてHD111内のサンプルデータ記録領域2003を検索し、読み出したサンプルデータを画像解析して得られた結果を用いて、その種類に応じて予め決められた変換方法によりパラメータデータを生成して出力するとともに、下書き画像データ1002の部分データの場合、部分データを画像解析して得られた模様や輪郭線などのデータを用いてその種類に応じて予め決められた変換方法によりパラメータデータを生成して出力する。
【0050】
例えば、テキストデータ1001の部分データのオブジェクト名が「瓦屋根」で特徴が「茶色」のような場合、HD111のサンプルデータ記録領域2003から抽出した図16に示すようなサンプルデータを縦横8x8のブロックに分割した後、各ブロック内の画素の輝度および色成分毎に平均値を計算して縦横8x8の平均輝度および色値のブロックを生成し、平均輝度および色値のブロックをDCT変換して生成したDCT係数を量子化するとともに、平均輝度および色成分のブロック内の量子化DCT係数をZigZag配列してパラメータデータを生成する。そして、パラメータデータは図17に示すように1行目にパラメータデータの変換方式名(”ColorLayout”)を設定した後、パラメータデータの成分(”Y”, ”Cb”, ”Cr”)毎に成分名および成分値の順に設定するとともに、変換方式名、成分名の後に”:”を挿入し、変換方式名、成分名および成分値の末尾を改行する。
【0051】
また、図7(a)に示すような家の部分データの場合、部分データを縦横4x4に分割して生成した各ブロック内を更に部分データのサイズに応じて統計を取るに十分なブロック数になるような縦横のサイズに設定した小ブロックに分割した後、各小ブロック内をさらに縦横2x2の小部分に分割し、小部分毎に計算した平均輝度値を用いてフィルタリングして5種類(水平方向、垂直方向、左45度方向、右45度方向、無方向)のエッジ強度を計算し、エッジ強度の最大値を各小ブロックのエッジ方向として選択するとともに、各ブロック内の全小ブロックのエッジ方向を基にして生成したブロック毎のエッジ方向別の統計量を量子化してエッジヒストグラムを生成した後、各ブロックのサーチ順に前記エッジヒストグラムの成分値を配列してパラメータデータを生成する。そして、パラメータデータは図18に示すように上記のサンプルデータのパラメータデータと同様に1行目にパラメータデータの変換方式名(”Edge_Histgram”)を設定した後、パラメータデータの成分値を設定するとともに、変換方式名の後に”:”を挿入し、変換方式名および成分値の末尾を改行する。
【0052】
次に、メタデータ符号化部104で、パラメータ抽出部103から出力するパラメータデータおよび構造データをメタデータに符号化する(ステップS103)。
【0053】
メタデータの符号化にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用する。
【0054】
例えば、図16に示すサンプルデータの場合、図14に示すようにMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)のColorLayout descriptorを用いて上記に示す様にして抽出した図17に示す輝度および色成分の量子化DCT係数を配列したパラメータデータをメタデータに符号化し、図7(a)に示す家の部分データの場合、図15に示すようにMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)のEdge Histogram descriptorを用いて上記に示す様にして抽出した図18に示すブロック毎のエッジヒストグラムを配列したパラメータデータをメタデータに符号化する。また、図8(c)に示すテキストデータの構造データの場合、図11に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のStructuredAnnotation datatypeやGraph DSなどを用いてメタデータに符号化し、図7(b)に示す下書き画像データの構造データの場合、図12に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のStillRegion DSやGraph DSなどを用いてメタデータに符号化する。
【0055】
次に、ネットワークI/F部105で、メタデータ符号化部104より出力するテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する全部分データおよび構造データのメタデータを伝送データとして画像サーバ装置200にネットワーク600を介して送信した後(ステップS104)、画像サーバ装置200の画像データベース300から抽出した部分データに類似する少なくとも1つの部品画像データとそのメタデータおよび組み合わせデータを多重化した伝送データを画像サーバ装置より受信するまで待つ(ステップS105)。
【0056】
次に、ネットワークI/F部105で、画像サーバ装置200から受信した伝送データを多重分離してテキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データに対応する少なくとも1つの部品画像データとそのメタデータを抽出する(ステップS106)。
【0057】
次に、メタデータ復号部108で、部品画像データのメタデータを復号して部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび部品画像データの組み合わせを設定した組み合わせデータを抽出する(ステップS107)。
【0058】
上記のステップS107で、メタデータの復号にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用し、メタデータ符号化部104で行った符号化方法を逆に行うことにより復号する。
【0059】
例えば、図13(b)に示すように以下の画像サーバ装置200の説明で詳細に示す部品画像データの属性データのメタデータをMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)に基づいて復号してFreeTextAnnotation datatypeからデータ名、StillRegion DSから識別子、参照部分データ識別子および優先度を抽出するとともに、MediaLocator datatypeからファイル名を抽出し、図13(a)に示す属性データとして出力する。
【0060】
次に、特徴比較部107で、組み合わせデータの組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して部品画像データを読み出し、属性データに設定された参照部分データ識別子および構造データを用いて部品画像データに対応する部分データを呼び出すとともに、部分データと部品画像データおよびそれらの特徴データを比較し、部分データと部品画像データおよびそれらの特徴データの誤差量を基にして部品画像データの修正データを生成する(ステップS108)。
【0061】
上記のステップS108で、修正データは少なくとも特徴比較部107が自動生成した部品画像データの位置座標、拡大縮小率、変形率、色合い変化量等からなる。
【0062】
次に、画像合成部106で、組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して部品画像データを読み出し、修正データに応じて部品画像データを修正するとともに、構造データに応じて決定した位置に組み合わせ毎に設定された全部品画像データを配置して一つの画像に合成して出力した後(ステップS109)、作画者が画面に表示される全組み合わせに対応する合成画像データ1003の中からイメージに最適なものとして少なくとも1つの合成画像データ1003を選択するとともに、作画者が選択した合成画像データ1003を必要に応じて修正することにより発生した各種修正内容を部品画像データの修正データに記録した後、部品画像データはHD111の画像データ記録領域2001に記録し、構成データ、属性データおよび修正データはHD111の付属データ記録領域2002に記録する(ステップS110)。
【0063】
上記のステップS110で、修正データは作画者の行った修正内容に応じて特徴比較部107で生成した部品画像データの位置座標、拡大縮小率、変形率、色合い変化量等の値を変更して記録するとともに、前記の各種値に記録されない作画者が行った修正履歴も形状情報や画素の誤差値等に変換して修正データに追加記録する。また、必要に応じて構造データの各種値に変更があった場合も構造データに反映させる。
【0064】
次に、著作権データ付加部109で、画像合成部106から出力する少なくとも1つの合成画像データ1003の著作権データを生成し、合成画像データ1003の著作権データおよび組み合わせデータや部品画像データの属性データに基づいて抽出した合成画像データ1003を構成する全部品画像データの著作権データを合成するとともに、前記合成著作権データの識別子を生成し、前記合成著作権データまたはその識別子を合成画像データ1003に電子透かしとして埋め込んだ後、合成画像データ1003をHD111内の画像データ記録領域2001、著作権データおよびその識別子をHD111内の付属データ記録領域2002にそれぞれ記録する(ステップS111)。
【0065】
上記のステップS111で、合成画像データおよび部品画像データの著作権データはそれぞれ図19(a)および図23(c)に示すように少なくとも画像名、ファイル名、画像内容、作者、職業、場所、日時および権利IDからなり、合成画像データ1003および部品画像データの著作権データを合成した合成著作権データは上記に示す合成画像データ1003および部品画像データの著作権データを連結したものとする。また、前記合成著作権データの識別子はHD111内で合成画像データ1003と1対1に対応するように設定するとともに、ネットワーク600を介して他の画像生成装置100と合成画像データ1003を送受信する際には、前記識別子が重複しないように画像生成装置100の識別子を付加するなどの対応をするものとする。
以上に示したように、画像生成装置100は作画者のイメージする画像について表現したテキストデータ1001や下書き画像データ1002を基にして画像サーバ装置200に接続した画像データベース300から抽出したテキストデータ1001や下書き画像データ1002の部分に対応する部品画像データを各部分の特徴に応じて変形して合成し、合成画像データ1003を生成することにより、従来より効率的に作画者のイメージに一致した詳細な実写やイラストなどの画像を生成できるとともに、画像の生成に用いた部品画像データや生成した合成画像データ1003の著作権データを管理する機能を有することにより、部品画像データや合成画像データ1003の不正利用や不正コピーなどの著作権侵害行為を防止することができる。
【0066】
さらに、画像生成装置100からネットワーク600を介して表示専用の端末装置400に合成画像データを送信する場合には、ネットワーク600の伝送路が広帯域であるか合成画像データのサイズが小さければ、HD111内の付属データ記録領域2002から読み出した合成画像データ1003の著作権データをメタデータ符号化部104でメタデータに符号化した後、合成画像データ1003および部品画像データの著作権データを合成してメタデータに符号化し、ネットワークI/F部105でHD111内の画像データ記録領域2001から読み出した合成画像データ1003と前記合成著作権データのメタデータを多重化して伝送する。そして、ネットワーク600の伝送路が狭帯域であるか合成画像データのサイズが大きければ、HD111内の付属データ記録領域2002から読み出した合成画像データ1003の構造データ、合成画像データ1003を構成する各部品画像データの属性データおよび合成画像データ1003と部品画像データの著作権データをメタデータ符号化部104でメタデータに符号化し、部品画像データの著作権データの識別子を生成するとともに、HD111内の付属データ記録領域2002に記録する。その後、HD111内の付属データ記録領域2002から読み出した修正データおよびHD111内の画像データ記録領域2001から読み出した合成画像データ1003を構成する全部品画像データを画像修正部110に入力し、修正データに応じて各部品画像データを修正した後、各部品画像データにその著作権データの識別子を電子透かしとして埋め込み、ネットワークI/F部105で修正後の部品画像データと構造データ、属性データおよび著作権データのメタデータを多重化して伝送データとしてネットワーク600を介して端末装置400に送信する。この時、図13(a)および図23(c)に示す合成画像データを構成する家の部品画像データの属性データおよび著作権データと図8(c)および図19(a)に示す合成画像データの構造データおよび著作権データのメタデータはそれぞれ図13(b)、図24、図11および図19(b)に示すようになる。
一方、端末装置400は、画像生成装置100から合成画像データ1003をそのまま受信した場合はそのまま表示するが、部品画像データ毎に受信した場合は構造データおよび属性データを用いて部品画像データを合成して合成画像データ1003を表示するとともに、端末装置400は合成画像データ1003および部品画像データの著作権データに基づいて不正利用や不正コピーなどの著作権侵害行為を防止する。
【0067】
また、画像生成装置100から端末装置400に合成画像データ1003を送信する際に、ネットワークI/F部105に合成画像データ1003または修正後の部品画像データを入力する前に、MPEG−4ビジュアル符号化(ISO/IEC 14496−2)等のオブジェクトベース符号化方式を用いて合成画像データまたは修正後の部品画像データを圧縮符号化してもよい。
【0068】
以上に示したように、画像生成装置100は端末装置400に合成画像データ1003または部品画像データを送信する際に、合成画像データ1003または部品画像データの付属データをメタデータ化して送信するため、異なる画像生成システム間の互換性を取ることが容易になる。
【0069】
次に、図3を用いて画像サーバ装置200の構成について説明する。
【0070】
図3において、画像サーバ装置200は、ネットワークI/F部202と、メタデータ復号部203と、パラメータ比較部204と、データベースI/F部205と、メタデータ符号化部206と、制御部201とを備えている。
【0071】
ネットワークI/F部202は、ネットワーク600を介して入力する伝送データを多重分離してテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する各部分データのメタデータを抽出する。そして、画像データベース300から抽出した部分データと類似する少なくとも1つの部品画像データとそのメタデータおよび部品画像データの組み合わせデータを多重化し、伝送データとしてネットワーク600を介して画像生成装置100に送信する。
【0072】
メタデータ復号部203は、部分データのメタデータを復号してパラメータデータおよび構造データを抽出する。
【0073】
パラメータ比較部204は、構造データに応じた順番で呼び出した部分データのパラメータデータを基にして決定した画像データベース300の検索位置データをデータベースI/F部205に出力する。そして、データベースI/F部205より画像データベース300内の検索位置データで指定した位置から読み出された部品画像データとその特徴データおよび著作権データを入力し、部分データのパラメータデータに応じた変換方法を用いて部品画像データまたはその特徴データをパラメータデータに変換する。その後、部品画像データおよび部分データのパラメータデータの比較結果を用いて算出した類似度の大きいものから予め決められた数の部品画像データとその特徴データおよび著作権データを選択して出力し、構造データおよび部品画像データの類似度を基にして部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび部品画像データの属性データを生成する。
【0074】
データベースI/F部205は、検索位置データで指定された部品画像データとその特徴データおよび著作権データを画像データベース300から読み出して出力する。
【0075】
メタデータ符号化部206は、部品画像データの特徴データ、著作権データ、属性データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化する。
【0076】
制御部201は、画像サーバ装置200内の各機能を制御する。
【0077】
次に、以上に示す構造を有する画像サーバ装置200を用いて画像データベース300を検索する場合について図10に示すフローチャートに従って以下に詳細に説明する。
【0078】
まず、サーバ装置200は画像生成装置100からネットワーク600を介して伝送データを受信すると、ネットワークI/F部202で伝送データからテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する全部分データのメタデータを抽出する(ステップS200)。
【0079】
次に、メタデータ復号部203で部分データのメタデータを復号し、部分データのパラメータデータおよび構造データを抽出する(ステップS201)。
【0080】
上記のステップS201で、メタデータの復号にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用し、画像生成装置100のメタデータ符号化部104で行った符号化方法を逆に行うことにより復号する。
【0081】
例えば、画像生成装置100で生成した図14に示すColorLayout descriptorを用いたサンプルデータのメタデータ、図15に示すEdge Histgram descriptorを用いた家の部分データのメタデータ、図11に示すテキストデータのメタデータおよび図12に示す下書き画像データの構造データのメタデータをそれぞれ図17、図18、図8(c)および図7(b)に示すパラメータデータおよび構造データに変換する。
【0082】
次に、パラメータ比較部204で、部分データのパラメータデータに応じて決定した画像データベース300の検索位置データをデータベースI/F部205に出力する(ステップS202)。
【0083】
上記のステップS202で、画像データベース200は図23に示すように少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データ、部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データおよび部品画像データの著作権データを1つのレコードとして記録するように構成され、各レコードは部品画像データの種類に応じた領域に分類され、各領域内は予め決められた基準に従ってソートされている。また、部品画像データが図16に示す模様などのようなデータである場合、特徴データにはエッジ検出データなどを用いるとともに、図23(a)に示す建物などのようなデータである場合、特徴データには形状データなどを用いる。
【0084】
例えば、パラメータ比較部204で、予め設定した画像データベース300の分類領域の索引と検索位置との対応表を用いて図7(b)および図8(c)に示す構造データのキーワード(家、車など)や属性(2階建て、スポーツカーなど)等と画像データベース300内の分類領域の索引とが一致する検索位置データを生成する。
【0085】
次に、データベースI/F部205で、画像データベース300内の検索位置データで指定する位置から部品画像データとその特徴データおよび著作権データを読み出して出力する(ステップS203)。
【0086】
次に、パラメータ比較部204で、部分データのパラメータデータに応じた変換方法で部品画像データまたはその特徴データを用いてパラメータデータを生成した後(ステップS204)、部分データと部品画像データのパラメータデータの誤差量から類似度を計算し、類似度を基にして予め設定した判定基準に従って部品画像データに優先度を設定するとともに(ステップS205)、以上の様にして算出した類似度に応じて変更した画像データベース300の検索位置データをデータベースI/F部205に出力しながら以上に示す部品画像データの読み出しおよびパラメータの比較を予め決められた回数だけ繰り返す(ステップS206)。
【0087】
例えば、図16に示すサンプルデータの場合、サンプルデータと部品画像データのパラメータデータの輝度および色成分毎にパラメータデータ間の誤差の重み付け2乗和を計算した後、各2乗和の平方根値を加算して類似度を計算する。そして、検索位置データの変更はサンプルデータと部品画像データのパラメータデータの輝度および色成分毎の誤差量と分類領域のソート方法に応じて誤差量が減少する様に、必要に応じて画像データベース300が有する対応表を用いながら検索位置を決定する。
【0088】
また、パラメータ比較部204は優先度の上位から予め設定した数の部品画像データとその特徴データおよび著作権データを出力する(ステップS207)。
【0089】
例えば、図16に示すサンプルデータの場合、サンプルデータと画像データベース300から抽出した部品画像データの輝度および色成分より算出した類似度と優先度は図20に示すようになり、図7(a)に示す家の部分データの場合、部分データと画像データベース300から抽出した部品画像データより算出した類似度と優先度は図21に示すようになる。そして、パラメータ比較部204は選択数が2の場合に図20および図21に示す部品画像データのうち、優先度の1位と2位の部品画像データを選択して出力する。
【0090】
さらに、パラメータ比較部204は構造データおよび部品画像データの優先度に応じて生成した部品画像データの組み合わせデータおよび部品画像データの属性データを出力する(ステップS208)。
【0091】
上記のステップS208で、部品画像データの組み合わせデータは図22(a)に示すように画像を構成する部品画像データのデータ名、識別子で構成され、属性データは図13(a)に示すように少なくともデータ名、ファイル名、識別子、対応する部分データの識別子、優先度で構成される。
【0092】
次に、メタデータ符号化部206で、画像データベース300より抽出された部分データに対応する少なくとも1つの部品画像データの特徴データ、属性データおよび著作権データと組み合わせデータをメタデータに符号化する(ステップS209)。
【0093】
上記のステップS209で、メタデータの符号化にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用し、符号化方法は画像生成装置100のメタデータ符号化部104で行った方法と同様である。
【0094】
例えば、特徴データは図25に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のMediaLocator datatype やFreeTextAnnotation datatype等を用いて符号化し、属性データは図13(b)に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のMediaLocator datatypeやStillRegion DS等を用いて符号化し、著作権データは図24に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のCreation DSやRights datatypeなどを用いて符号化するとともに、組み合わせデータは図22(b)に示すようにStillRegion DSやFreeTextAnnotation datatype等を用いて符号化する。
【0095】
次に、ネットワークI/F部202で、部品画像データとそのメタデータおよび組み合わせデータを多重化し、伝送データとしてネットワーク600を介して画像生成装置100に送信する(ステップS210)。
以上に示したように、画像サーバ装置200は画像生成装置100より送信される生成する画像について表現したテキストデータ1001や下書き画像データ1002を解析して生成した部分データの特徴や属性と画像データベース300内の部品画像データの特徴や属性をパラメータ化して比較するため、従来より検索効率が向上するとともに、画像データベース300で著作権データを部品画像データ毎に管理するため、不正利用や不正コピーなどの著作権侵害行為を防止できる上、部分データや部品画像データの特徴や属性などのデータをMPEG7(ISO/IEC 15938)などのメタデータ標準に基づいて符号化して入出力するため、他の画像生成システムと互換性を取ることが容易になる。
【0096】
また、図4に示すサーバ一体型画像生成装置700のように図2に示す画像生成装置100と図3に示す画像サーバ装置200を組み合わせることにより、サーバ一体型画像生成装置700単体で合成画像データ1003の生成から画像データベースの検索までを実行可能な構成としてもよい。この場合、サーバ一体型画像生成装置300内の各部分の機能は以上に示した画像生成装置100および画像サーバ装置200内の対応する部分の機能と同様である。そして、サーバ一体型画像生成装置700では以上に示した画像生成システムと比較して画像データベース300検索時にメタデータの符号化および復号を行う必要が無く、効率的に検索することが出来るとともに、他の端末装置400に生成した合成画像データ1003を送信する際に合成画像データ1003の付属データをメタデータ化して送信するため、異なる装置間の互換性を取ることが容易になる。
【0097】
なお、以上に示した画像生成装置100、画像サーバ装置200およびサーバ一体型画像生成装置700は静止画を作成することを前提としているが、静止画だけに限定されるものではなく、静止画の代わりに動画を作成するものとしてもよい。
【0098】
【発明の効果】
本発明の第1の形態によれば、画像生成装置は、従来より効率的に作画者のイメージに一致した詳細な実写やイラストなどの画像を生成できるとともに、データベース検索負荷がないため画像生成効率が向上する。
【0099】
本発明の第2の形態によれば、画像サーバ装置は、生成する画像について表現したテキストデータや下書き画像データを解析して生成した部分データの特徴や属性と画像データベース内の部品画像データの特徴や属性をパラメータ化して比較するため、従来より検索効率が向上するとともに、テキストデータまたは下書き画像の部分データを基にしてキーワードや輪郭形状などの多様な手段により高精細な部品画像データを画像データベースから高精度かつ効率的に抽出することが出来る。
【0100】
本発明の第3の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、ネットワークに接続する必要が無いので単一の装置で画像の生成を効率的に行うことができる。
【0101】
本発明の第4の形態によれば、画像サーバ装置またはサーバ一体型画像生成装置は、作成する画像について表現したテキストデータまたは下書き画像データを構成する部分データの特徴および属性のパラメータデータと、画像データベース300の部品画像データを対応する部分データのパラメータデータに応じて算出したパラメータデータとを比較して算出した類似度に応じて抽出する部品画像データを決定するので、従来より検索効率が向上する。
【0102】
本発明の第5の形態によれば、画像生成装置は、合成画像データおよび部品画像データの著作権データを一体化して管理することができるため、合成画像データおよび部品画像データの著作権侵害行為の防止が容易になり、合成画像データの利用価値が向上する。
【0103】
本発明の第6の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、合成画像データおよび部品画像データの著作権データを一体化して管理することができるため、合成画像データおよび部品画像データの著作権侵害行為の防止が容易になり、合成画像データの利用価値が向上する。
【0104】
本発明の第7の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、合成画像データの著作権侵害の証明に電子透かしとして埋め込まれた著作権データまたは識別子を利用することが出来るため、合成画像データの利用価値が向上する。
【0105】
本発明の第8の形態によれば、画像生成システムは、複数の画像生成装置で画像サーバ装置の画像データベースを共用することができるため画像データベースの利用効率が向上する。
【0106】
本発明の第9の形態によれば、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、画像生成装置間または画像生成装置と他の装置間で互換性を取ることが容易になる。
【0107】
本発明の第10の形態によれば、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、画像生成装置間または画像生成装置と他の装置間で互換性を取ることが容易になる。
【0108】
本発明の第11の形態によれば、画像生成装置は、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、合成画像データの著作権を保護した状態で画像生成装置を含むシステムを容易に拡張することが出来る。
【0109】
本発明の第12の形態によれば、画像サーバ装置は、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、画像生成装置と容易に接続することが可能になるとともに、画像サーバ装置間または画像サーバ装置と他の装置間で互換性を取ることが容易になる。
【0110】
本発明の第13の形態によれば、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、合成画像データの著作権を保護した状態で画像生成装置と接続することが可能になるとともに、画像サーバ装置を含むシステムを容易に拡張することが出来る。
【0111】
本発明の第14の形態によれば、画像サーバ装置またはサーバ一体型画像生成装置の画像データベースを検索する時に部分データに対応する部品画像データの検索精度を向上することが出来る。
【0112】
本発明の第15の形態によれば、合成画像データや合成画像データを構成する各部品画像データに関する各種データの管理が容易になり、著作権を保護した状態で高精度かつ効率的に合成画像データを再生できるとともに、合成画像データの一部を修正する際に対応する部品画像データのみを修正し、修正個所を修正データに記録すればよく、修正作業の効率が向上する。
【0113】
本発明の第16の形態によれば、ネットワークの伝送路品質やセキュリティレベルに応じて合成画像データの端末装置への伝送方法を選択することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像生成装置及び画像サーバ装置を用いたシステムの構成図である。
【図2】本発明による画像生成装置の構成図である。
【図3】本発明による画像サーバ装置の構成図である。
【図4】本発明による画像サーバ機能と一体化した画像生成装置の構成図である。
【図5】作成する画像を示す図である。
【図6】テキストデータおよび下書き画像データを示す図である。
【図7】下書き画像データの部分データおよび構造データを示す図である。
【図8】テキストデータの部分データ、構文解析結果および構造データを示す図である。
【図9】画像生成装置の一連の動作を示すフローチャート図である。
【図10】画像サーバ装置の一連の動作を示すフローチャート図である。
【図11】メタデータ化したテキスチャデータの構造データを示す図である。
【図12】メタデータ化した下書き画像データの構造データを示す図である。
【図13】属性データのパラメータデータおよびメタデータを示す図である。
【図14】ColorLayout descriptorデータを示す図である。
【図15】EdgeHistgram descriptorデータを示す図である。
【図16】サンプルデータを示す図である。
【図17】図16に示すサンプルデータのパラメータデータを示す図である。
【図18】図6(b)に示す家の部分データのパラメータデータを示す図である。
【図19】図5に示す合成画像データの著作権データおよびそのメタデータを示す図である。
【図20】図16に示すサンプルデータを用いて画像データベースから抽出した部品画像データの識別子、類似度および優先度を示す図である。
【図21】図6(b)に示す家の部分データを用いて画像データベースから抽出した部品画像データの識別子、類似度および優先度を示す図である。
【図22】組み合わせデータおよびそのメタデータを示す図である。
【図23】画像データベースから抽出した部品画像データおよびその特徴データ、著作権データを示す図である。
【図24】図23に示す部品画像データの著作権データのメタデータを示す図である。
【図25】図23に示す部品画像データの特徴データのメタデータを示す図である。
【符号の説明】
100 画像生成装置
101 制御部(画像生成装置)
102 データ分割部
103 パラメータ抽出部
104 メタデータ符号化部
105 ネットワークI/F部(画像生成装置)
106 画像合成部
107 特徴比較部
108 メタデータ復号部
109 著作権データ付加部
110 画像修正部
111 HD
200 画像サーバ装置
201 制御部(画像サーバ装置)
202 ネットワークI/F部(画像サーバ装置)
203 メタデータ復号部
204 パラメータ比較部
205 データベースI/F部
206 メタデータ符号化部
300 画像データベース
400 端末装置
500 プリンタ装置
600 ネットワーク
700 サーバ一体型画像生成装置
701 制御部(サーバ一体型画像生成装置)
1001 テキストデータ
1002 下書き画像データ
1003 合成画像データ
2001 画像データ記録領域
2002 付属データ記録領域
2003 サンプルデータ記録領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを生成する技術に関する。より具体的には、本発明は、作画者の作成したい画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きやCAD、作画ソフトなどにより作成した下書き画像データを複数の部分データに分割し、各部分データから抽出した特徴データを基にしてデータベースから読み出した実写やイラストの部品画像データを対応する部分データの特徴に応じて修正した後、合成して作画者のイメージに合う詳細な合成画像データを生成し、合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成して著作権データまたはその識別子を合成画像データに電子透かしとして埋め込む画像生成システム等の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、作画者がイメージした画像を表現するには紙や布などの物体上に鉛筆や絵筆等を用いて描画するか、コンピュータ上でCADや作画ソフトなどを動作させて、ディスプレーを見ながらマウスやライトペンなどを操作して描画し、電子データとして記録している。また、以上の様にして作成した画像を複製する際に、紙や布などの物体上に描画した画像の場合は原画像を参照しながら新たな物体上に初めから描画し直すか、原画像を写真撮影したものを印刷するかしているとともに、コンピュータ上で描画した画像の場合は画像の電子データを記録したファイルを新たなファイルにコピーしている。
【0003】
さらに、画像が作画者のものであることを証明し、作画者が著作権を有していることを明示するため、紙や布などの物体上に描画した画像の場合は画像の隅に作画者により署名や押印するとともに、コンピュータ上で描画した画像の場合は著作権データを付属データとしてファイルに記録している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、作画者がイメージした画像を最初から紙などの物体やディスプレー上に完成させるためには、何度も下書きを繰り返して段階的にイメージを具体化する必要がある上、配色を考慮したりイメージしている対象物以外の背景などを描画したりする必要があり、画像を完成させるまでに煩雑な多くの作業を要し、時間を浪費する上、完成した画像が当初のイメージと異なることが多く、作画者の満足する画像を作成することが困難であった。また、画像を複製する際に、紙や布などの物体上に描画した画像の場合には再描画や写真撮影などにより別途資材や機器を用意する必要がある上、コンピュータ上で描画した画像の場合には画像のサイズが大きく、画質が高精彩になるほど、画像の電子データを記録したファイルのデータサイズが大きくなり、画像複製用に大容量の記録装置を用意する必要があった。また、描画する際に参考となる画像を利用する場合に、作画者自身が参考画像をスキャナーなどでコンピュータに取り込み、画像修正ソフトなどで使用したい部分を切り出したり色合いを修正したりする必要があり、時間や費用を浪費していた。その上、従来のCADや作画ソフトでは、作成したい画像の内容を記述したテキストデータから精密な画像を自動的に作成することは不可能であった。
【0005】
さらに、画像の著作権が侵害された場合に画像が本物であることを証明するために、紙や布などの物体上に描画した画像の場合には画像の作風や押印の形状、署名の筆跡などを専門家により鑑定してもらう必要がある上、コンピュータ上で描画した画像の場合には付属データとして記録した著作権データの内容や記録場所が予め分かっているため、著作権データを削除したり改竄したりすることが容易であった。また、著作権のある複数の画像データから取り出した部品画像データを合成して一つの合成画像データを生成した場合、著作権データの管理が複雑になり、後で合成画像データの著作権データを調査する際に、新たに人手で各部品画像データの著作権を再調査する必要があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来より作画者のイメージに一致する詳細な画像の生成および初心者でも熟練者並みの高品質な画像の生成を容易かつ効率的に行うことを可能にし、作成した合成画像データおよび前記合成画像データを構成する部品画像データの著作権データの削除や改竄を困難にするとともに、著作権データの効率的な管理を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像生成装置は、作成したい画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きやCAD、作画ソフトなどにより作成した下書き画像データを特徴に応じて複数の部分データに分割し、各部分データを構文解析または画像解析して得られた結果をメタデータ化した後、前記部分データ毎にデータベースを検索して読み出した少なくとも1つの部品画像データの中から前記部品画像データを用いて算出した類似度の大きいものから予め決められた数の部品画像データを選択し、前記部分データと対応する前記部品画像データ間の類似度および前記テキストデータまたは前記下書き画像データ内の各部分データの構成に応じて前記部品画像データの組み合わせを少なくとも1つ生成した後、前記組み合わせ毎に前記部品画像データを呼び出し、前記部品画像データと対応する前記部分データとの比較結果に応じて前記部品画像データを変形するとともに、合成して生成した少なくとも1つの合成画像データの中から作画者のイメージに最適な合成画像データを選択することにより、従来よりも効率的、高精彩かつ安価に画像を生成できると共に、前記合成画像データにそれ自身および前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データまたは前記著作権データの識別子を電子透かしとして埋め込むことにより、上記目的を達成する。
【0008】
より具体的には、本発明の第1の形態によれば、画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データの構成に応じて前記テキストデータまたは前記下書き画像データを複数の部分データに分割し、前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データの関係を記述した構造データを生成した後、前記部分データを構文解析または画像解析して得られた結果を用いて予め決められた方式に基づいて生成したパラメータデータを前記構造データとともに伝送データとして画像を記録したデータベースを有するサーバ装置に送信した後、前記サーバ装置から受信した伝送データを多重分離してテキストデータまたは前記下書き画像データを構成する各部分データに対応する少なくとも一つの部品画像データ、前記部品画像データのデータサイズ等を記録した属性データ、前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データおよび前記構造データに応じて前記部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを記録した組み合わせデータを抽出し、前記組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に前記部品画像データの属性データを検索して前記組み合わせに属する前記部品画像データを呼び出すとともに、前記部品画像データおよびその特徴データと対応する前記部分データを比較して前記部品画像データを修正しながら前記組み合わせに属する全部品画像データを合成することにより実写やイラストなどの合成画像データを生成し、前記部品画像データの修正個所から修正データを生成した後、前記構造データ、前記合成画像データを構成する全部品画像データとその修正データ、前記属性データおよび前記合成画像データを記録媒体に記録するものである。
【0009】
また、本発明の第2の形態によれば、画像サーバ装置は、多重化されたデータやメタデータなどのような形式で入力するデータより画像の内容を記述したテキストデータまたは下書き画像データを特徴に応じて分割した少なくとも1つの部分データを構文解析または画像解析して抽出したパラメータデータおよび前記テキストデータまたは前記下書き画像データにおける前記部分データの関係を記述した構造データを抽出した後、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データおよび前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データを1つのレコードとして記録した画像データベースに接続し、前記構造データの内容に応じて呼び出した前記部分データのパラメータデータを用いて前記画像データベースを検索して前記部品画像データとその特徴データを読み出し、前記部分データのパラメータデータに応じた変換方法に応じて前記部品画像データまたはその特徴データを用いて前記部品画像データのパラメータデータを生成するとともに、前記部品画像データおよび前記部分データのパラメータデータを比較して算出した類似度の大きいものから予め決められた数の前記部品画像データとその特徴データを選択し、前記画像データベース検索および前記部品画像データ選択を前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データに対して行った後、前記構造データの内容および前記類似度を基にして少なくとも1つの前記部品画像データの組み合わせを記録した組み合わせデータおよび前記部品画像データの属性データを生成し、前記特徴データ、前記属性データ、前記組み合わせデータおよび前記部品画像データを多重化して出力するものである。
【0010】
また、本発明の第3の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データの構成に応じて前記テキストデータまたは前記下書き画像データを複数の部分データに分割し、前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データ間の関係を記述した構造データを生成するとともに、前記部分データを構文解析または画像解析して得られた結果を用いて予め決められた方式に基づいてパラメータデータを生成した後、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データおよび前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データを1つのレコードとして記録した画像データベースに接続し、前記構造データに応じた順番で呼び出した前記部分データのパラメータデータを用いて前記画像データベースを検索することにより前記部品画像データとその特徴データを読み出した後、前記部分データのパラメータデータに設定された変換方法に応じて前記部品画像データまたはその特徴データを用いて前記部品画像データのパラメータデータを生成するとともに、前記部分データと前記部品画像データのパラメータデータを比較して算出した類似度の大きいものから少なくとも1つの前記部品画像データとその特徴データを選択し、前記画像データベース検索および前記部品画像データ選択を前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データに対して行った後、前記構造データの内容および前記類似度を基にして前記部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび前記部品画像データの属性データを生成し、前記組み合わせデータに設定した組み合わせ毎に前記部品画像データの属性データを検索して呼び出した前記部品画像データとその特徴データおよび対応する前記部分データを比較して前記部品画像データを修正しながら前記組み合わせに属する全部品画像データを合成することにより実写やイラストなどの合成画像データを生成し、前記部品画像データの修正内容から修正データを生成した後、前記構造データ、前記合成画像データを構成する全部品画像データとその修正データ、前記属性データおよび前記合成画像データを記録媒体に記録するものである。
【0011】
また、本発明の第4の形態によれば、画像サーバ装置またはサーバ一体型画像生成装置は、前記画像データベースが部品画像データおよびその特徴データに加えて前記部品画像データの著作権データを1つのレコードとして記録し、前記画像データベースの検索時に前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データと対応する前記部品画像データのパラメータデータの比較結果を基にして算出した類似度に応じて前記画像データベースから抽出する前記部品画像データとその特徴データおよび著作権データを決定するものである。
【0012】
また、本発明の第5の形態によれば、画像生成装置は、前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データを用いて画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部分データに対応する部品画像データとその属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータを多重化した伝送データを受信し、前記部分画像データ、構造データ、属性データ、特徴データおよび前記組み合わせデータを用いて前記合成画像データを生成した後、前記合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成し、前記部品画像データと前記合成画像データの著作権データおよび前記識別子を記録媒体に記録するものである。
【0013】
また、本発明の第6の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データを用いて前記画像データベースから前記部分データに対応する部品画像データとその属性データ、特徴データおよび著作権データを抽出し、前記部分画像データ、構造データ、属性データ、特徴データおよび前記組み合わせデータを用いて前記合成画像データを生成した後、前記合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成し、前記部品画像データと前記合成画像データの著作権データおよび前記識別子を記録媒体に記録するものである。
【0014】
また、本発明の第7の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、前記合成画像データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データまたは前記著作権データの識別子を前記合成画像データに電子透かしとして埋め込むものである。
【0015】
また、本発明の第8の形態によれば、画像生成システムは、少なくとも1つの前記画像生成装置および少なくとも1つの前記画像サーバ装置をネットワークで接続するものである。
【0016】
また、本発明の第9の形態によれば、画像生成装置は、前記テキストデータまたは下書き画像データを構成する全部分データのパラメータデータおよび前記構造データをメタデータに符号化し、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置に前記メタデータを伝送データとして送信するものである。
【0017】
また、本発明の第10の形態によれば、画像生成装置は、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部品画像データおよび前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータのメタデータを多重化したデータを受信し、前記多重化データを多重分離して前記部品画像データおよび前記メタデータを抽出した後、前記メタデータを復号して前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータを抽出するものである。
【0018】
また、本発明の第11の形態によれば、画像生成装置は、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部品画像データおよび前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータのメタデータを多重化したデータを受信するとともに、前記多重化データを多重分離して前記部品画像データおよび前記メタデータを抽出した後、前記メタデータを復号して前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータを抽出するものである。
【0019】
また、本発明の第12の形態によれば、画像サーバ装置は、前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化した後、前記部品画像データおよび前記メタデータを多重化したデータを出力するものである。
【0020】
また、本発明の第13の形態によれば、画像サーバ装置は、前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化した後、前記部品画像データおよび前記メタデータを多重化したデータを出力するものである。
【0021】
また、本発明の第14の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データを構成する複数の部分データをそれぞれ構文解析または画像解析して抽出した特徴データに類似した実写やイラストなどの部分画像データをサンプルデータとして抽出するためのサンプルデータ記録領域を有し、前記サンプルデータまたはその特徴データを予め決められた方式に基づいてパラメータデータに変換するものである。
【0022】
また、本発明の第15の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、合成画像データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データを記録する画像データ記録領域、前記部品画像データの修正データと属性データ、前記合成画像データ内の前記部品画像データ間の関係を記述した構造データ、前記合成画像データの著作権データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データを記録する付属データ記録領域、前記サンプルデータ記録領域からなる記録装置をするものである。
【0023】
また、本発明の第16の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、ネットワークを介して前記合成画像データを他の端末に送信するかリムーバブルメディアを介して前記合成画像データを前記端末に移動する際に、少なくとも前記合成画像データおよび前記合成画像データの著作権データを多重化したデータまたは少なくとも前記修正データを用いて前記合成画像データを構成する全部品画像データを修正した後の前記部品画像データ、前記合成画像データの構造データ、前記部品画像データの属性データおよび前記合成画像データと前記部品画像データの著作権データを多重化したデータを前記ネットワークまたは前記リムーバブルメディアに出力するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1は画像生成装置100および画像サーバ装置200を用いた画像生成システムの構成図である。
【0026】
図1に示すように、作成したい画像の内容を記述したテキストデータ1001または描画ソフトウェアで作成するかスキャナーで取り込んで電子化等した線描などの下書き画像データ1002を画像生成装置100に入力する。そして、画像生成装置100は、テキストデータ1001または下書き画像データ1002をその構成に応じて複数の部分データに分割し、テキストデータ1001または下書き画像データ1002内の各部分データの関係を記述した構造データを生成するとともに、各部分データを詳細に構文解析または画像解析して得られた結果を用いて算出したパラメータデータを構造データとともにメタデータに符号化し、前記メタデータを伝送データとしてネットワーク600を介して画像サーバ装置200に送信する。
【0027】
一方、画像サーバ装置200は、ネットワーク600を介して画像生成装置100から受信した伝送データよりメタデータを抽出した後、メタデータを復号してテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する各部分データのパラメータデータおよび構造データを抽出する。そして、画像サーバ装置200は、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データとその特徴データおよび著作権データを1つのレコードとして記録した画像データベース300に接続して、構造データに応じて決定した順番で呼び出した部分データのパラメータデータを用いて画像データベースを検索し、少なくとも一つの部品画像データとその特徴データおよび著作権データを読み出すとともに、部分データのパラメータデータに設定された変換方法に応じて対応する部品画像データまたはその特徴データを用いて部品画像データのパラメータデータを生成し、部分データと対応する部品画像データのパラメータデータを用いて算出した類似度の大きなものから予め決められた数の部品画像データとその特徴データおよび著作権データを選択する。次に、画像サーバ装置200は、部品画像データの類似度および構造データに応じて少なくとも1つの部品画像データの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび部品画像データの属性データを生成した後、部品画像データの属性データ、特徴データおよび著作権データと組み合わせデータをメタデータに符号化するとともに、前記部品画像データと前記メタデータを多重化し、伝送データとしてネットワーク600を介して画像生成装置100に送信する。
【0028】
画像生成装置100は、ネットワーク600を介して画像サーバ装置200から受信した伝送データを多重分離して部品画像データとメタデータを抽出し、メタデータを復号して部品画像データの属性データ、特徴データおよび著作権データと組み合わせデータを抽出するとともに、組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して呼び出した部品画像データおよび対応する部分データの比較結果に応じて部品画像データを修正し、合成して合成画像データを生成する。そして、画像生成装置100は、部品画像データの修正内容から修正データを生成した後、合成画像データ1003の著作権データを生成し、合成画像データ1003および合成画像データ1003を構成する全部品画像データの著作権データを合成して合成著作権データを生成するとともに、前記合成著作権データの識別子を生成し、前記合成著作権データまたはその識別子を合成画像データ1003に電子透かしとして埋め込んだ後、前記部品画像データ、前記構造データ、前記属性データ、前記修正データ、前記合成画像データおよび前記著作権データをHDなどの記録媒体に記録する。
【0029】
今、以上に示す画像生成システムを用いて図5に示す画像を生成する場合について以下に示す。作画者は図6(a)に示す画像のイメージを記述したテキストデータ1001または図6(b)に示す画像をイメージした線描画をスキャナーで読み取るか描画ソフトウェアにより入力した下書き画像データ1002を作成しているものとする。また、テキストデータ1001は画像を構成するオブジェクトとその特徴、状態および位置が対応する様に記述し、下書き画像データ1002は画像内の各オブジェクトを識別可能なように描画するとともに、各オブジェクトの特徴や状態を各オブジェクト内部またはその近くに識別可能な形式で単語または記号を用いて記述するものとする。
【0030】
まず、図2を用いて、画像生成装置100の構成について説明する。図2において、画像生成装置100は、データ分割部102と、パラメータ抽出部103と、メタデータ符号化部104と、ネットワークI/F部105と、メタデータ復号部108と、特徴比較部107と、画像合成部106と、著作権データ付加部109と、画像修正部110と、制御部101とを備えている。
【0031】
データ分割部102は、画像生成装置100に入力する図6(a)に示すテキストデータまたは図6(b)に示す下書き画像データの構成に応じてテキストデータまたは下書き画像データを複数の部分データに分割する。
【0032】
パラメータ抽出部103は、各部分データを構文解析または画像解析して得られた結果またはその結果を基にHD111のサンプルデータ記録領域2003を検索して抽出した実写やイラストなどの部分画像データであるサンプルデータを画像解析し、得られた結果を用いて予め決められた方式によりパラメータデータを生成するとともに、各部分データの関係を記述した構造データを生成する。
【0033】
メタデータ符号化部104は、各部分データのパラメータデータおよび構造データをメタデータに符号化する。
【0034】
ネットワークI/F部105は、ネットワーク600を介して画像サーバ装置200にメタデータを伝送データとして送信するとともに、画像サーバ装置200から受信した伝送データを多重分離して部分データに対応する少なくとも1つの部品画像データおよびメタデータを抽出する。
【0035】
メタデータ復号部108は、部品画像データのメタデータを復号して部品画像データの特徴データ、属性データおよび著作権データと組み合わせデータを抽出する。
【0036】
特徴比較部107は、組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して呼び出した部品画像データおよび対応する部分データの比較結果に応じて各部品画像データを修正し、部品画像データの修正内容を修正データとして出力する。
【0037】
画像合成部106は、前記組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して呼び出した各部品画像データを修正データに応じて変形し、構造データに応じて部品画像データを配置した後、1つの画像に合成して合成画像データを生成するとともに、組み合わせデータに設定された全組み合わせに対して以上と同様にして合成画像データを生成して画面に表示する。そして、作画者が画面に表示された合成画像データの中から選択した少なくとも1つの合成画像データを出力する。その後、画像合成部106は、選択した合成画像データを構成する全部品画像データをHD111の画像データ記録領域2001に記録するとともに、前記構造データおよび前記部品画像データの属性データや修正データをHD111の付属データ記録領域2002に記録する。
【0038】
著作権データ付加部109は、画像合成部106から出力する合成画像データの著作権データを生成し、合成画像データ1003および合成画像データ1003を構成する各部品画像データの著作権データを合成して合成著作権データを生成した後、前記合成著作権データの識別子を生成し、前記合成著作権データまたはその識別子を電子透かしとして合成画像データに埋め込むとともに、前記合成画像データ1003をHD111の画像データ記録領域2001に記録し、前記著作権データをHD111の付属データ記録領域2002に記録する。
【0039】
画像修正部110は、HD111の画像データ記録領域2001から読み出した合成画像データ1003を構成する全部品画像データをHD111の付属データ記録領域2002から読み出した部品画像データに対応する修正データに応じて修正する。
制御部101は画像生成装置100内の各機能を制御する。
【0040】
次に、以上に示す構造を有する画像生成装置100を用いて作画者が画像を生成する場合について図9に示すフローチャートに従って以下に詳細に説明する。
【0041】
まず、作画者が作成する画像についての図6(a)に示すテキストデータ1001または図6(b)に示す下書き画像データ1002を画像生成装置100に入力する(ステップS100)。
【0042】
上記のステップS100で、テキストデータ1001または下書き画像データ1002とともに、生成する画像の対象を明確にするため、作画者が作成する画像の名称および分野を設定する。
【0043】
次に、データ分割部102で、テキストデータ1001または下書き画像データ1002の構造を分析し、特徴を有する複数の部分データに分割する(ステップS101)。
【0044】
上記のステップS101で、テキストデータ1001の場合、図6(a)に示すように文章形式またはある特定の記述フォーマット形式で記述されていれば、それぞれ図8(a)に示すように一文毎の部分データに分割するかまたは意味をなす一まとまり毎の部分データに分割する。
【0045】
また、下書き画像データ102の場合、図6(b)に示すように線描画であれば、図7(a)に示すように輪郭線の特徴や分布状態等を基にして画像内を大きく複数の矩形状の部分データに分割し、各部分データのキーワードとなるオブジェクト名を設定する。
【0046】
次に、パラメータ抽出部103で、データ分割部102でテキストデータ1001または下書き画像データ1002を分割して生成した各部分データを構文解析または画像解析して得られた結果をパラメータデータに変換するとともに、各部分データ間の関係を記述した構造データを生成する(ステップS102)。
【0047】
上記のステップS102で、テキストデータ101の場合、図8(a)に示すようにデータ分割部102で分割した一文章または一まとまりの部分データを構文解析し、図8(b)に示すようにキーワードとなる対象物やその付属物のオブジェクト名、各オブジェクトの特徴および各オブジェクトの位置を抽出した後、図8(c)に示すように入力時に設定した作成する画像の名称やその分野とともに構造データを生成して出力し、下書き画像データ1002の場合、図7(a)に示すようにデータ分割部102で下書き画像データを分割した各部分データを画像解析して位置や特徴を抽出した後、入力時に設定した作成する画像の名称やその分野およびデータ分割部で設定した各部分データのオブジェクト名とともに図7(b)に示す構造データを生成して出力する。
【0048】
なお、図7(b)および図8(c)に示す構造データは第1行目に作成する画像の名称、分野および識別子を設定し、2行目以降に部分データまたはその付属物のオブジェクト名、識別子、画像内でのオブジェクト矩形領域の左上端の座標、サイズ、部分データの有する付属物のオブジェクト名、特徴をそれぞれ”:”で区切って記述するとともに、部分データまたはその付属物毎に改行し、識別子は部分データの上下順および部分データおよびその付属物の関係が明確になるように設定する。
【0049】
また、テキストデータ1001の部分データの特徴が色や模様などの場合、必要に応じて部分データのオブジェクト名やその特徴を用いてHD111内のサンプルデータ記録領域2003を検索し、読み出したサンプルデータを画像解析して得られた結果を用いて、その種類に応じて予め決められた変換方法によりパラメータデータを生成して出力するとともに、下書き画像データ1002の部分データの場合、部分データを画像解析して得られた模様や輪郭線などのデータを用いてその種類に応じて予め決められた変換方法によりパラメータデータを生成して出力する。
【0050】
例えば、テキストデータ1001の部分データのオブジェクト名が「瓦屋根」で特徴が「茶色」のような場合、HD111のサンプルデータ記録領域2003から抽出した図16に示すようなサンプルデータを縦横8x8のブロックに分割した後、各ブロック内の画素の輝度および色成分毎に平均値を計算して縦横8x8の平均輝度および色値のブロックを生成し、平均輝度および色値のブロックをDCT変換して生成したDCT係数を量子化するとともに、平均輝度および色成分のブロック内の量子化DCT係数をZigZag配列してパラメータデータを生成する。そして、パラメータデータは図17に示すように1行目にパラメータデータの変換方式名(”ColorLayout”)を設定した後、パラメータデータの成分(”Y”, ”Cb”, ”Cr”)毎に成分名および成分値の順に設定するとともに、変換方式名、成分名の後に”:”を挿入し、変換方式名、成分名および成分値の末尾を改行する。
【0051】
また、図7(a)に示すような家の部分データの場合、部分データを縦横4x4に分割して生成した各ブロック内を更に部分データのサイズに応じて統計を取るに十分なブロック数になるような縦横のサイズに設定した小ブロックに分割した後、各小ブロック内をさらに縦横2x2の小部分に分割し、小部分毎に計算した平均輝度値を用いてフィルタリングして5種類(水平方向、垂直方向、左45度方向、右45度方向、無方向)のエッジ強度を計算し、エッジ強度の最大値を各小ブロックのエッジ方向として選択するとともに、各ブロック内の全小ブロックのエッジ方向を基にして生成したブロック毎のエッジ方向別の統計量を量子化してエッジヒストグラムを生成した後、各ブロックのサーチ順に前記エッジヒストグラムの成分値を配列してパラメータデータを生成する。そして、パラメータデータは図18に示すように上記のサンプルデータのパラメータデータと同様に1行目にパラメータデータの変換方式名(”Edge_Histgram”)を設定した後、パラメータデータの成分値を設定するとともに、変換方式名の後に”:”を挿入し、変換方式名および成分値の末尾を改行する。
【0052】
次に、メタデータ符号化部104で、パラメータ抽出部103から出力するパラメータデータおよび構造データをメタデータに符号化する(ステップS103)。
【0053】
メタデータの符号化にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用する。
【0054】
例えば、図16に示すサンプルデータの場合、図14に示すようにMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)のColorLayout descriptorを用いて上記に示す様にして抽出した図17に示す輝度および色成分の量子化DCT係数を配列したパラメータデータをメタデータに符号化し、図7(a)に示す家の部分データの場合、図15に示すようにMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)のEdge Histogram descriptorを用いて上記に示す様にして抽出した図18に示すブロック毎のエッジヒストグラムを配列したパラメータデータをメタデータに符号化する。また、図8(c)に示すテキストデータの構造データの場合、図11に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のStructuredAnnotation datatypeやGraph DSなどを用いてメタデータに符号化し、図7(b)に示す下書き画像データの構造データの場合、図12に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のStillRegion DSやGraph DSなどを用いてメタデータに符号化する。
【0055】
次に、ネットワークI/F部105で、メタデータ符号化部104より出力するテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する全部分データおよび構造データのメタデータを伝送データとして画像サーバ装置200にネットワーク600を介して送信した後(ステップS104)、画像サーバ装置200の画像データベース300から抽出した部分データに類似する少なくとも1つの部品画像データとそのメタデータおよび組み合わせデータを多重化した伝送データを画像サーバ装置より受信するまで待つ(ステップS105)。
【0056】
次に、ネットワークI/F部105で、画像サーバ装置200から受信した伝送データを多重分離してテキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データに対応する少なくとも1つの部品画像データとそのメタデータを抽出する(ステップS106)。
【0057】
次に、メタデータ復号部108で、部品画像データのメタデータを復号して部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび部品画像データの組み合わせを設定した組み合わせデータを抽出する(ステップS107)。
【0058】
上記のステップS107で、メタデータの復号にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用し、メタデータ符号化部104で行った符号化方法を逆に行うことにより復号する。
【0059】
例えば、図13(b)に示すように以下の画像サーバ装置200の説明で詳細に示す部品画像データの属性データのメタデータをMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)に基づいて復号してFreeTextAnnotation datatypeからデータ名、StillRegion DSから識別子、参照部分データ識別子および優先度を抽出するとともに、MediaLocator datatypeからファイル名を抽出し、図13(a)に示す属性データとして出力する。
【0060】
次に、特徴比較部107で、組み合わせデータの組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して部品画像データを読み出し、属性データに設定された参照部分データ識別子および構造データを用いて部品画像データに対応する部分データを呼び出すとともに、部分データと部品画像データおよびそれらの特徴データを比較し、部分データと部品画像データおよびそれらの特徴データの誤差量を基にして部品画像データの修正データを生成する(ステップS108)。
【0061】
上記のステップS108で、修正データは少なくとも特徴比較部107が自動生成した部品画像データの位置座標、拡大縮小率、変形率、色合い変化量等からなる。
【0062】
次に、画像合成部106で、組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に部品画像データの属性データを検索して部品画像データを読み出し、修正データに応じて部品画像データを修正するとともに、構造データに応じて決定した位置に組み合わせ毎に設定された全部品画像データを配置して一つの画像に合成して出力した後(ステップS109)、作画者が画面に表示される全組み合わせに対応する合成画像データ1003の中からイメージに最適なものとして少なくとも1つの合成画像データ1003を選択するとともに、作画者が選択した合成画像データ1003を必要に応じて修正することにより発生した各種修正内容を部品画像データの修正データに記録した後、部品画像データはHD111の画像データ記録領域2001に記録し、構成データ、属性データおよび修正データはHD111の付属データ記録領域2002に記録する(ステップS110)。
【0063】
上記のステップS110で、修正データは作画者の行った修正内容に応じて特徴比較部107で生成した部品画像データの位置座標、拡大縮小率、変形率、色合い変化量等の値を変更して記録するとともに、前記の各種値に記録されない作画者が行った修正履歴も形状情報や画素の誤差値等に変換して修正データに追加記録する。また、必要に応じて構造データの各種値に変更があった場合も構造データに反映させる。
【0064】
次に、著作権データ付加部109で、画像合成部106から出力する少なくとも1つの合成画像データ1003の著作権データを生成し、合成画像データ1003の著作権データおよび組み合わせデータや部品画像データの属性データに基づいて抽出した合成画像データ1003を構成する全部品画像データの著作権データを合成するとともに、前記合成著作権データの識別子を生成し、前記合成著作権データまたはその識別子を合成画像データ1003に電子透かしとして埋め込んだ後、合成画像データ1003をHD111内の画像データ記録領域2001、著作権データおよびその識別子をHD111内の付属データ記録領域2002にそれぞれ記録する(ステップS111)。
【0065】
上記のステップS111で、合成画像データおよび部品画像データの著作権データはそれぞれ図19(a)および図23(c)に示すように少なくとも画像名、ファイル名、画像内容、作者、職業、場所、日時および権利IDからなり、合成画像データ1003および部品画像データの著作権データを合成した合成著作権データは上記に示す合成画像データ1003および部品画像データの著作権データを連結したものとする。また、前記合成著作権データの識別子はHD111内で合成画像データ1003と1対1に対応するように設定するとともに、ネットワーク600を介して他の画像生成装置100と合成画像データ1003を送受信する際には、前記識別子が重複しないように画像生成装置100の識別子を付加するなどの対応をするものとする。
以上に示したように、画像生成装置100は作画者のイメージする画像について表現したテキストデータ1001や下書き画像データ1002を基にして画像サーバ装置200に接続した画像データベース300から抽出したテキストデータ1001や下書き画像データ1002の部分に対応する部品画像データを各部分の特徴に応じて変形して合成し、合成画像データ1003を生成することにより、従来より効率的に作画者のイメージに一致した詳細な実写やイラストなどの画像を生成できるとともに、画像の生成に用いた部品画像データや生成した合成画像データ1003の著作権データを管理する機能を有することにより、部品画像データや合成画像データ1003の不正利用や不正コピーなどの著作権侵害行為を防止することができる。
【0066】
さらに、画像生成装置100からネットワーク600を介して表示専用の端末装置400に合成画像データを送信する場合には、ネットワーク600の伝送路が広帯域であるか合成画像データのサイズが小さければ、HD111内の付属データ記録領域2002から読み出した合成画像データ1003の著作権データをメタデータ符号化部104でメタデータに符号化した後、合成画像データ1003および部品画像データの著作権データを合成してメタデータに符号化し、ネットワークI/F部105でHD111内の画像データ記録領域2001から読み出した合成画像データ1003と前記合成著作権データのメタデータを多重化して伝送する。そして、ネットワーク600の伝送路が狭帯域であるか合成画像データのサイズが大きければ、HD111内の付属データ記録領域2002から読み出した合成画像データ1003の構造データ、合成画像データ1003を構成する各部品画像データの属性データおよび合成画像データ1003と部品画像データの著作権データをメタデータ符号化部104でメタデータに符号化し、部品画像データの著作権データの識別子を生成するとともに、HD111内の付属データ記録領域2002に記録する。その後、HD111内の付属データ記録領域2002から読み出した修正データおよびHD111内の画像データ記録領域2001から読み出した合成画像データ1003を構成する全部品画像データを画像修正部110に入力し、修正データに応じて各部品画像データを修正した後、各部品画像データにその著作権データの識別子を電子透かしとして埋め込み、ネットワークI/F部105で修正後の部品画像データと構造データ、属性データおよび著作権データのメタデータを多重化して伝送データとしてネットワーク600を介して端末装置400に送信する。この時、図13(a)および図23(c)に示す合成画像データを構成する家の部品画像データの属性データおよび著作権データと図8(c)および図19(a)に示す合成画像データの構造データおよび著作権データのメタデータはそれぞれ図13(b)、図24、図11および図19(b)に示すようになる。
一方、端末装置400は、画像生成装置100から合成画像データ1003をそのまま受信した場合はそのまま表示するが、部品画像データ毎に受信した場合は構造データおよび属性データを用いて部品画像データを合成して合成画像データ1003を表示するとともに、端末装置400は合成画像データ1003および部品画像データの著作権データに基づいて不正利用や不正コピーなどの著作権侵害行為を防止する。
【0067】
また、画像生成装置100から端末装置400に合成画像データ1003を送信する際に、ネットワークI/F部105に合成画像データ1003または修正後の部品画像データを入力する前に、MPEG−4ビジュアル符号化(ISO/IEC 14496−2)等のオブジェクトベース符号化方式を用いて合成画像データまたは修正後の部品画像データを圧縮符号化してもよい。
【0068】
以上に示したように、画像生成装置100は端末装置400に合成画像データ1003または部品画像データを送信する際に、合成画像データ1003または部品画像データの付属データをメタデータ化して送信するため、異なる画像生成システム間の互換性を取ることが容易になる。
【0069】
次に、図3を用いて画像サーバ装置200の構成について説明する。
【0070】
図3において、画像サーバ装置200は、ネットワークI/F部202と、メタデータ復号部203と、パラメータ比較部204と、データベースI/F部205と、メタデータ符号化部206と、制御部201とを備えている。
【0071】
ネットワークI/F部202は、ネットワーク600を介して入力する伝送データを多重分離してテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する各部分データのメタデータを抽出する。そして、画像データベース300から抽出した部分データと類似する少なくとも1つの部品画像データとそのメタデータおよび部品画像データの組み合わせデータを多重化し、伝送データとしてネットワーク600を介して画像生成装置100に送信する。
【0072】
メタデータ復号部203は、部分データのメタデータを復号してパラメータデータおよび構造データを抽出する。
【0073】
パラメータ比較部204は、構造データに応じた順番で呼び出した部分データのパラメータデータを基にして決定した画像データベース300の検索位置データをデータベースI/F部205に出力する。そして、データベースI/F部205より画像データベース300内の検索位置データで指定した位置から読み出された部品画像データとその特徴データおよび著作権データを入力し、部分データのパラメータデータに応じた変換方法を用いて部品画像データまたはその特徴データをパラメータデータに変換する。その後、部品画像データおよび部分データのパラメータデータの比較結果を用いて算出した類似度の大きいものから予め決められた数の部品画像データとその特徴データおよび著作権データを選択して出力し、構造データおよび部品画像データの類似度を基にして部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび部品画像データの属性データを生成する。
【0074】
データベースI/F部205は、検索位置データで指定された部品画像データとその特徴データおよび著作権データを画像データベース300から読み出して出力する。
【0075】
メタデータ符号化部206は、部品画像データの特徴データ、著作権データ、属性データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化する。
【0076】
制御部201は、画像サーバ装置200内の各機能を制御する。
【0077】
次に、以上に示す構造を有する画像サーバ装置200を用いて画像データベース300を検索する場合について図10に示すフローチャートに従って以下に詳細に説明する。
【0078】
まず、サーバ装置200は画像生成装置100からネットワーク600を介して伝送データを受信すると、ネットワークI/F部202で伝送データからテキストデータ1001または下書き画像データ1002を構成する全部分データのメタデータを抽出する(ステップS200)。
【0079】
次に、メタデータ復号部203で部分データのメタデータを復号し、部分データのパラメータデータおよび構造データを抽出する(ステップS201)。
【0080】
上記のステップS201で、メタデータの復号にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用し、画像生成装置100のメタデータ符号化部104で行った符号化方法を逆に行うことにより復号する。
【0081】
例えば、画像生成装置100で生成した図14に示すColorLayout descriptorを用いたサンプルデータのメタデータ、図15に示すEdge Histgram descriptorを用いた家の部分データのメタデータ、図11に示すテキストデータのメタデータおよび図12に示す下書き画像データの構造データのメタデータをそれぞれ図17、図18、図8(c)および図7(b)に示すパラメータデータおよび構造データに変換する。
【0082】
次に、パラメータ比較部204で、部分データのパラメータデータに応じて決定した画像データベース300の検索位置データをデータベースI/F部205に出力する(ステップS202)。
【0083】
上記のステップS202で、画像データベース200は図23に示すように少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データ、部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データおよび部品画像データの著作権データを1つのレコードとして記録するように構成され、各レコードは部品画像データの種類に応じた領域に分類され、各領域内は予め決められた基準に従ってソートされている。また、部品画像データが図16に示す模様などのようなデータである場合、特徴データにはエッジ検出データなどを用いるとともに、図23(a)に示す建物などのようなデータである場合、特徴データには形状データなどを用いる。
【0084】
例えば、パラメータ比較部204で、予め設定した画像データベース300の分類領域の索引と検索位置との対応表を用いて図7(b)および図8(c)に示す構造データのキーワード(家、車など)や属性(2階建て、スポーツカーなど)等と画像データベース300内の分類領域の索引とが一致する検索位置データを生成する。
【0085】
次に、データベースI/F部205で、画像データベース300内の検索位置データで指定する位置から部品画像データとその特徴データおよび著作権データを読み出して出力する(ステップS203)。
【0086】
次に、パラメータ比較部204で、部分データのパラメータデータに応じた変換方法で部品画像データまたはその特徴データを用いてパラメータデータを生成した後(ステップS204)、部分データと部品画像データのパラメータデータの誤差量から類似度を計算し、類似度を基にして予め設定した判定基準に従って部品画像データに優先度を設定するとともに(ステップS205)、以上の様にして算出した類似度に応じて変更した画像データベース300の検索位置データをデータベースI/F部205に出力しながら以上に示す部品画像データの読み出しおよびパラメータの比較を予め決められた回数だけ繰り返す(ステップS206)。
【0087】
例えば、図16に示すサンプルデータの場合、サンプルデータと部品画像データのパラメータデータの輝度および色成分毎にパラメータデータ間の誤差の重み付け2乗和を計算した後、各2乗和の平方根値を加算して類似度を計算する。そして、検索位置データの変更はサンプルデータと部品画像データのパラメータデータの輝度および色成分毎の誤差量と分類領域のソート方法に応じて誤差量が減少する様に、必要に応じて画像データベース300が有する対応表を用いながら検索位置を決定する。
【0088】
また、パラメータ比較部204は優先度の上位から予め設定した数の部品画像データとその特徴データおよび著作権データを出力する(ステップS207)。
【0089】
例えば、図16に示すサンプルデータの場合、サンプルデータと画像データベース300から抽出した部品画像データの輝度および色成分より算出した類似度と優先度は図20に示すようになり、図7(a)に示す家の部分データの場合、部分データと画像データベース300から抽出した部品画像データより算出した類似度と優先度は図21に示すようになる。そして、パラメータ比較部204は選択数が2の場合に図20および図21に示す部品画像データのうち、優先度の1位と2位の部品画像データを選択して出力する。
【0090】
さらに、パラメータ比較部204は構造データおよび部品画像データの優先度に応じて生成した部品画像データの組み合わせデータおよび部品画像データの属性データを出力する(ステップS208)。
【0091】
上記のステップS208で、部品画像データの組み合わせデータは図22(a)に示すように画像を構成する部品画像データのデータ名、識別子で構成され、属性データは図13(a)に示すように少なくともデータ名、ファイル名、識別子、対応する部分データの識別子、優先度で構成される。
【0092】
次に、メタデータ符号化部206で、画像データベース300より抽出された部分データに対応する少なくとも1つの部品画像データの特徴データ、属性データおよび著作権データと組み合わせデータをメタデータに符号化する(ステップS209)。
【0093】
上記のステップS209で、メタデータの符号化にはMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)やMPEG−7ビジュアル(ISO/IEC 15938−3)を使用し、符号化方法は画像生成装置100のメタデータ符号化部104で行った方法と同様である。
【0094】
例えば、特徴データは図25に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のMediaLocator datatype やFreeTextAnnotation datatype等を用いて符号化し、属性データは図13(b)に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のMediaLocator datatypeやStillRegion DS等を用いて符号化し、著作権データは図24に示すようにMPEG−7 MDS(ISO/IEC 15938−5)のCreation DSやRights datatypeなどを用いて符号化するとともに、組み合わせデータは図22(b)に示すようにStillRegion DSやFreeTextAnnotation datatype等を用いて符号化する。
【0095】
次に、ネットワークI/F部202で、部品画像データとそのメタデータおよび組み合わせデータを多重化し、伝送データとしてネットワーク600を介して画像生成装置100に送信する(ステップS210)。
以上に示したように、画像サーバ装置200は画像生成装置100より送信される生成する画像について表現したテキストデータ1001や下書き画像データ1002を解析して生成した部分データの特徴や属性と画像データベース300内の部品画像データの特徴や属性をパラメータ化して比較するため、従来より検索効率が向上するとともに、画像データベース300で著作権データを部品画像データ毎に管理するため、不正利用や不正コピーなどの著作権侵害行為を防止できる上、部分データや部品画像データの特徴や属性などのデータをMPEG7(ISO/IEC 15938)などのメタデータ標準に基づいて符号化して入出力するため、他の画像生成システムと互換性を取ることが容易になる。
【0096】
また、図4に示すサーバ一体型画像生成装置700のように図2に示す画像生成装置100と図3に示す画像サーバ装置200を組み合わせることにより、サーバ一体型画像生成装置700単体で合成画像データ1003の生成から画像データベースの検索までを実行可能な構成としてもよい。この場合、サーバ一体型画像生成装置300内の各部分の機能は以上に示した画像生成装置100および画像サーバ装置200内の対応する部分の機能と同様である。そして、サーバ一体型画像生成装置700では以上に示した画像生成システムと比較して画像データベース300検索時にメタデータの符号化および復号を行う必要が無く、効率的に検索することが出来るとともに、他の端末装置400に生成した合成画像データ1003を送信する際に合成画像データ1003の付属データをメタデータ化して送信するため、異なる装置間の互換性を取ることが容易になる。
【0097】
なお、以上に示した画像生成装置100、画像サーバ装置200およびサーバ一体型画像生成装置700は静止画を作成することを前提としているが、静止画だけに限定されるものではなく、静止画の代わりに動画を作成するものとしてもよい。
【0098】
【発明の効果】
本発明の第1の形態によれば、画像生成装置は、従来より効率的に作画者のイメージに一致した詳細な実写やイラストなどの画像を生成できるとともに、データベース検索負荷がないため画像生成効率が向上する。
【0099】
本発明の第2の形態によれば、画像サーバ装置は、生成する画像について表現したテキストデータや下書き画像データを解析して生成した部分データの特徴や属性と画像データベース内の部品画像データの特徴や属性をパラメータ化して比較するため、従来より検索効率が向上するとともに、テキストデータまたは下書き画像の部分データを基にしてキーワードや輪郭形状などの多様な手段により高精細な部品画像データを画像データベースから高精度かつ効率的に抽出することが出来る。
【0100】
本発明の第3の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、ネットワークに接続する必要が無いので単一の装置で画像の生成を効率的に行うことができる。
【0101】
本発明の第4の形態によれば、画像サーバ装置またはサーバ一体型画像生成装置は、作成する画像について表現したテキストデータまたは下書き画像データを構成する部分データの特徴および属性のパラメータデータと、画像データベース300の部品画像データを対応する部分データのパラメータデータに応じて算出したパラメータデータとを比較して算出した類似度に応じて抽出する部品画像データを決定するので、従来より検索効率が向上する。
【0102】
本発明の第5の形態によれば、画像生成装置は、合成画像データおよび部品画像データの著作権データを一体化して管理することができるため、合成画像データおよび部品画像データの著作権侵害行為の防止が容易になり、合成画像データの利用価値が向上する。
【0103】
本発明の第6の形態によれば、サーバ一体型画像生成装置は、合成画像データおよび部品画像データの著作権データを一体化して管理することができるため、合成画像データおよび部品画像データの著作権侵害行為の防止が容易になり、合成画像データの利用価値が向上する。
【0104】
本発明の第7の形態によれば、画像生成装置またはサーバ一体型画像生成装置は、合成画像データの著作権侵害の証明に電子透かしとして埋め込まれた著作権データまたは識別子を利用することが出来るため、合成画像データの利用価値が向上する。
【0105】
本発明の第8の形態によれば、画像生成システムは、複数の画像生成装置で画像サーバ装置の画像データベースを共用することができるため画像データベースの利用効率が向上する。
【0106】
本発明の第9の形態によれば、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、画像生成装置間または画像生成装置と他の装置間で互換性を取ることが容易になる。
【0107】
本発明の第10の形態によれば、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、画像生成装置間または画像生成装置と他の装置間で互換性を取ることが容易になる。
【0108】
本発明の第11の形態によれば、画像生成装置は、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、合成画像データの著作権を保護した状態で画像生成装置を含むシステムを容易に拡張することが出来る。
【0109】
本発明の第12の形態によれば、画像サーバ装置は、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、画像生成装置と容易に接続することが可能になるとともに、画像サーバ装置間または画像サーバ装置と他の装置間で互換性を取ることが容易になる。
【0110】
本発明の第13の形態によれば、MPEG−7(ISO/IEC 15938)等のメタデータ標準を用いることにより、合成画像データの著作権を保護した状態で画像生成装置と接続することが可能になるとともに、画像サーバ装置を含むシステムを容易に拡張することが出来る。
【0111】
本発明の第14の形態によれば、画像サーバ装置またはサーバ一体型画像生成装置の画像データベースを検索する時に部分データに対応する部品画像データの検索精度を向上することが出来る。
【0112】
本発明の第15の形態によれば、合成画像データや合成画像データを構成する各部品画像データに関する各種データの管理が容易になり、著作権を保護した状態で高精度かつ効率的に合成画像データを再生できるとともに、合成画像データの一部を修正する際に対応する部品画像データのみを修正し、修正個所を修正データに記録すればよく、修正作業の効率が向上する。
【0113】
本発明の第16の形態によれば、ネットワークの伝送路品質やセキュリティレベルに応じて合成画像データの端末装置への伝送方法を選択することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像生成装置及び画像サーバ装置を用いたシステムの構成図である。
【図2】本発明による画像生成装置の構成図である。
【図3】本発明による画像サーバ装置の構成図である。
【図4】本発明による画像サーバ機能と一体化した画像生成装置の構成図である。
【図5】作成する画像を示す図である。
【図6】テキストデータおよび下書き画像データを示す図である。
【図7】下書き画像データの部分データおよび構造データを示す図である。
【図8】テキストデータの部分データ、構文解析結果および構造データを示す図である。
【図9】画像生成装置の一連の動作を示すフローチャート図である。
【図10】画像サーバ装置の一連の動作を示すフローチャート図である。
【図11】メタデータ化したテキスチャデータの構造データを示す図である。
【図12】メタデータ化した下書き画像データの構造データを示す図である。
【図13】属性データのパラメータデータおよびメタデータを示す図である。
【図14】ColorLayout descriptorデータを示す図である。
【図15】EdgeHistgram descriptorデータを示す図である。
【図16】サンプルデータを示す図である。
【図17】図16に示すサンプルデータのパラメータデータを示す図である。
【図18】図6(b)に示す家の部分データのパラメータデータを示す図である。
【図19】図5に示す合成画像データの著作権データおよびそのメタデータを示す図である。
【図20】図16に示すサンプルデータを用いて画像データベースから抽出した部品画像データの識別子、類似度および優先度を示す図である。
【図21】図6(b)に示す家の部分データを用いて画像データベースから抽出した部品画像データの識別子、類似度および優先度を示す図である。
【図22】組み合わせデータおよびそのメタデータを示す図である。
【図23】画像データベースから抽出した部品画像データおよびその特徴データ、著作権データを示す図である。
【図24】図23に示す部品画像データの著作権データのメタデータを示す図である。
【図25】図23に示す部品画像データの特徴データのメタデータを示す図である。
【符号の説明】
100 画像生成装置
101 制御部(画像生成装置)
102 データ分割部
103 パラメータ抽出部
104 メタデータ符号化部
105 ネットワークI/F部(画像生成装置)
106 画像合成部
107 特徴比較部
108 メタデータ復号部
109 著作権データ付加部
110 画像修正部
111 HD
200 画像サーバ装置
201 制御部(画像サーバ装置)
202 ネットワークI/F部(画像サーバ装置)
203 メタデータ復号部
204 パラメータ比較部
205 データベースI/F部
206 メタデータ符号化部
300 画像データベース
400 端末装置
500 プリンタ装置
600 ネットワーク
700 サーバ一体型画像生成装置
701 制御部(サーバ一体型画像生成装置)
1001 テキストデータ
1002 下書き画像データ
1003 合成画像データ
2001 画像データ記録領域
2002 付属データ記録領域
2003 サンプルデータ記録領域
Claims (16)
- 作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データの構成に応じて前記テキストデータまたは前記下書き画像データを複数の部分データに分割し、前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データの関係を記述した構造データを生成した後、前記部分データを構文解析または画像解析して得られた結果を用いて予め決められた方式に基づいて生成したパラメータデータを前記構造データとともに伝送データとして画像を記録したデータベースを有するサーバ装置に送信した後、前記サーバ装置から受信した伝送データを多重分離してテキストデータまたは前記下書き画像データを構成する各部分データに対応する少なくとも一つの部品画像データ、前記部品画像データのデータサイズ等を記録した属性データ、前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データおよび前記構造データに応じて前記部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを記録した組み合わせデータを抽出し、前記組み合わせデータに設定された組み合わせ毎に前記部品画像データの属性データを検索して前記組み合わせに属する前記部品画像データを呼び出すとともに、前記部品画像データおよびその特徴データと対応する前記部分データを比較して前記部品画像データを修正しながら前記組み合わせに属する全部品画像データを合成することにより実写やイラストなどの合成画像データを生成し、前記部品画像データの修正個所から修正データを生成した後、前記構造データ、前記合成画像データを構成する全部品画像データとその修正データ、前記属性データおよび前記合成画像データを記録媒体に記録する画像生成装置。
- 多重化されたデータやメタデータなどのような形式で入力するデータより画像の内容を記述したテキストデータまたは下書き画像データを特徴に応じて分割した少なくとも1つの部分データを構文解析または画像解析して抽出したパラメータデータおよび前記テキストデータまたは前記下書き画像データにおける前記部分データの関係を記述した構造データを抽出した後、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データおよび前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データを1つのレコードとして記録した画像データベースに接続し、前記構造データの内容に応じて呼び出した前記部分データのパラメータデータを用いて前記画像データベースを検索して前記部品画像データとその特徴データを読み出し、前記部分データのパラメータデータに応じた変換方法に応じて前記部品画像データまたはその特徴データを用いて前記部品画像データのパラメータデータを生成するとともに、前記部品画像データおよび前記部分データのパラメータデータを比較して算出した類似度の大きいものから予め決められた数の前記部品画像データとその特徴データを選択し、前記画像データベース検索および前記部品画像データ選択を前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データに対して行った後、前記構造データの内容および前記類似度を基にして少なくとも1つの前記部品画像データの組み合わせを記録した組み合わせデータおよび前記部品画像データの属性データを生成し、前記特徴データ、前記属性データ、前記組み合わせデータおよび前記部品画像データを多重化して出力する画像サーバ装置。
- 作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データの構成に応じて前記テキストデータまたは前記下書き画像データを複数の部分データに分割し、前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データ間の関係を記述した構造データを生成するとともに、前記部分データを構文解析または画像解析して得られた結果を用いて予め決められた方式に基づいてパラメータデータを生成した後、少なくとも実写やイラストなどを分割して部品化した部品画像データおよび前記部品画像データの特徴を数値または言語で表現した特徴データを1つのレコードとして記録した画像データベースに接続し、前記構造データに応じた順番で呼び出した前記部分データのパラメータデータを用いて前記画像データベースを検索することにより前記部品画像データとその特徴データを読み出した後、前記部分データのパラメータデータに設定された変換方法に応じて前記部品画像データまたはその特徴データを用いて前記部品画像データのパラメータデータを生成するとともに、前記部分データと前記部品画像データのパラメータデータを比較して算出した類似度の大きいものから少なくとも1つの前記部品画像データとその特徴データを選択し、前記画像データベース検索および前記部品画像データ選択を前記テキストデータまたは前記下書き画像データを構成する全部分データに対して行った後、前記構造データの内容および前記類似度を基にして前記部品画像データの少なくとも1つの組み合わせを設定した組み合わせデータおよび前記部品画像データの属性データを生成し、前記組み合わせデータに設定した組み合わせ毎に前記部品画像データの属性データを検索して呼び出した前記部品画像データとその特徴データおよび対応する前記部分データを比較して前記部品画像データを修正しながら前記組み合わせに属する全部品画像データを合成することにより実写やイラストなどの合成画像データを生成し、前記部品画像データの修正内容から修正データを生成した後、前記構造データ、前記合成画像データを構成する全部品画像データとその修正データ、前記属性データおよび前記合成画像データを記録媒体に記録するサーバ一体型画像生成装置。
- 画像データベースが部品画像データおよびその特徴データに加えて前記部品画像データの著作権データを1つのレコードとして記録し、前記画像データベースの検索時にテキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データと対応する前記部品画像データのパラメータデータの比較結果を基にして算出した類似度に応じて前記画像データベースから抽出する前記部品画像データとその特徴データおよび著作権データを決定する請求項2記載の画像サーバ装置または請求項3記載のサーバ一体型画像生成装置。
- テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データを用いて画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から前記部分データに対応する部品画像データとその属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータを多重化した伝送データを受信し、部分画像データ、構造データ、前記属性データ、前記特徴データおよび前記組み合わせデータを用いて合成画像データを生成した後、前記合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成し、前記部品画像データと前記合成画像データの著作権データおよび前記識別子を記録媒体に記録する請求項1記載の画像生成装置。
- テキストデータまたは下書き画像データを構成する各部分データを用いて画像データベースから前記部分データに対応する部品画像データとその属性データ、特徴データおよび著作権データを抽出し、部分画像データ、構造データ、前記属性データ、前記特徴データおよび組み合わせデータを用いて合成画像データを生成した後、前記合成画像データの著作権データおよびその識別子を生成し、前記部品画像データと前記合成画像データの著作権データおよび前記識別子を記録媒体に記録する請求項4記載のサーバ一体型画像生成装置。
- 合成画像データおよび合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データまたは前記著作権データの識別子を合成画像データに電子透かしとして埋め込む請求項5記載の画像生成装置または請求項6記載のサーバ一体型画像生成装置。
- 少なくとも1つの請求項1記載の画像生成装置および少なくとも1つの請求項2記載の画像サーバ装置をネットワークで接続した画像生成システム。
- テキストデータまたは下書き画像データを構成する全部分データのパラメータデータおよび構造データをメタデータに符号化し、画像を記録したデータベースを有するサーバ装置に前記メタデータを伝送データとして送信する請求項1記載の画像生成装置。
- 画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から部品画像データおよび前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータのメタデータを多重化したデータを受信し、前記多重化データを多重分離して前記部品画像データおよび前記メタデータを抽出した後、前記メタデータを復号して前記部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータを抽出する請求項1記載の画像生成装置。
- 画像を記録したデータベースを有するサーバ装置から部品画像データおよび前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータのメタデータを多重化したデータを受信するとともに、前記多重化データを多重分離して前記部品画像データおよび前記メタデータを抽出した後、前記メタデータを復号して前記部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータを抽出する請求項1記載の画像生成装置。
- 部品画像データの属性データ、特徴データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化した後、前記部品画像データおよび前記メタデータを多重化したデータを出力する請求項4記載の画像サーバ装置。
- 部品画像データの属性データ、特徴データ、著作権データおよび組み合わせデータをメタデータに符号化した後、前記部品画像データおよび前記メタデータを多重化したデータを出力する請求項4記載の画像サーバ装置。
- 作成する画像の内容を記述したテキストデータまたは手書きの下書き画像データを構成する複数の部分データをそれぞれ構文解析または画像解析して抽出した特徴データに類似した実写やイラストなどの部分画像データをサンプルデータとして抽出するためのサンプルデータ記録領域を有し、前記サンプルデータまたはその特徴データを予め決められた方式に基づいてパラメータデータに変換する請求項1記載の画像生成装置または請求項3記載のサーバ一体型画像生成装置。
- 合成画像データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データを記録する画像データ記録領域、前記部品画像データの修正データと属性データ、前記合成画像データ内の前記部品画像データ間の関係を記述した構造データ、前記合成画像データの著作権データおよび前記合成画像データを構成する全部品画像データの著作権データを記録する付属データ記録領域、請求項14記載のサンプルデータ記録領域からなる記録装置を有する請求項1記載の画像生成装置または請求項3記載のサーバ一体型画像生成装置。
- ネットワークを介して合成画像データを他の端末に送信するかリムーバブルメディアを介して前記合成画像データを前記端末に移動する際に、少なくとも前記合成画像データおよび合成画像データの著作権データを多重化したデータまたは少なくとも修正データを用いて前記合成画像データを構成する全部品画像データを修正した後の前記部品画像データ、合成画像データの構造データ、前記部品画像データの属性データおよび前記合成画像データと前記部品画像データの著作権データを多重化したデータを前記ネットワークまたは前記リムーバブルメディアに出力する請求項5記載の画像生成装置または請求項6記載のサーバ一体型画像生成装置。
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2003
- 2003-03-10 JP JP2003063566A patent/JP2004318187A/ja active Pending
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