JP2004315480A - Medicinal composition for prostate disease treatment - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(1)Cyr61(cysteine−rich 61)の生理活性、Cyr61をコードする遺伝子のmRNAの転写若しくはCyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳を阻害する活性を有する物質を含んでなる前立腺疾患(特には前立腺肥大症、前立腺癌)若しくは該疾患に付随する疾患(特には排尿障害)の進行の抑制または該前立腺疾患若しくは付随疾患を治療するための医薬組成物、(2)該物質を同定する方法及び(3)前立腺疾患の兆候若しくは有無を診断する方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
高齢者の割合が増加の一途とたどる我が国において、男性高齢者の健康的な生活を著しく損なう代表的な疾患は、50歳代以上の男性において排尿障害を引き起こす原因となっている前立腺肥大症(Benign prostatic hyperplasia;BPH)と悪性腫瘍を伴う前立腺癌である。
まず前立腺肥大症であるが、前立腺肥大症の成因には、遺伝的要因及び食生活等の環境的要因など多数の要因が関与すると考えられるが、未だその全貌は明らかとされていない。現在の我が国における前立腺肥大症患者は厚生省による調査では30乃至40万人とされているが、実際には400万人以上と推定されている。
【0003】
前立腺は若年期以後に発育増大しながら、30歳代で正常の大きさである胡桃ほどの大きさに成長する。しかしながら、30歳代以降では、前立腺の内腺部分に線維筋性の間質部分と腺性部分が混合した状態で肥大した良性の腺腫が発生し、この腺腫の増大化が即ち前立腺肥大症である(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
前立腺肥大症の発生頻度は、30乃至40歳代で約7.7%、50歳代で約40%、60歳代で約67.3%、70歳代で約92%、80歳代では100%であったとの報告がなされている(例えば、非特許文献2参照)。この発生頻度は、欧米での報告とほぼ同様である。この良性腺腫の肥大に伴い、75歳ではその約50%において尿の勢いが弱くなるという障害が生じる。この前立腺肥大により、80歳代ではその約80%において、何らかの排尿障害が生じる(例えば、非特許文献3参照)。
【0005】
上述したとおり、前立腺肥大の原因と発生のメカニズムは未だ十分には解明されていないが、40歳頃から起こる性ホルモンの逆転現象、即ち、男性ホルモンのテストステロンの分泌減少と副腎で産生される女性ホルモンのエストロゲンの分泌量の増加により誘導される前立腺の間質成分の増殖がその原因の一つとも言われている。
【0006】
臨床症状的には、前立腺肥大症により起こる排尿障害は、上述した内腺内に生じる良性腺腫の増大、前立腺被膜の弾力性の低下、及び膀胱収縮力の低下の3つが大きな成因である(例えば、非特許文献4参照)。
従って、今日における前立腺肥大症の治療は、その発生の原因を遮断することによるものではなく、上述のような臨床症状を和らげるための治療である。具体的には、腺腫の縮小を目的として抗アンドロゲン剤が、前立腺被膜の弾力性の回復の目的でα1遮断剤(α1ブロッカー剤)が、また膀胱の収縮力の増強の目的で抗コリンエステラーゼ剤が用いられている。
【0007】
しかしながら、抗アンドロゲン剤では、腺上皮の30乃至40%を縮小させるに過ぎず、またその縮小効果と症状の改善の程度とは相関しない。また抗アンドロゲン剤とα1遮断剤との併用とその症状の改善効果も明確ではない。抗アンドロゲン剤での腺上皮の縮小効果が30乃至40%に過ぎないという事実は、前立腺肥大の発生の病因に上皮細胞(epithelial cell)の増殖だけでなく、間質細胞(stroma cell;ストローマ細胞)の増殖を伴う間質(ストローマ)の増大があることを示唆するものである。従って、今後の前立腺肥大症の治療には間質を縮小させることが課題とされている(例えば、非特許文献5参照)。
しかしながら、前立腺の肥大に到る前立腺の上皮細胞及び間質細胞の増殖の原因及びメカニズムは未だ明らかにされていない。
【0008】
一方、上述の前立腺肥大症と並んで男性高齢者において高い確立で発症する前立腺癌は、前立腺肥大症に見られる腫瘍が良性であるのに対し前立腺癌におけるそれは悪性である点でさらに深刻な問題である。
前立腺癌の死亡率は、欧米に比べ低率ではあるものの、日本においては前立腺癌による死亡率が他のどの癌によるそれにも比べ上昇してきているのは深刻な問題として捉えられている。さらに興味深いことには、剖検において発見される前立腺癌は致死癌の1,000倍以上であるという事実である。前立腺癌は初期の小さな悪性度の低い腫瘍細胞から大きな悪性度の高い癌に変化してゆく速度が極めて遅い癌であるともいえる。80歳代の日本男子の実に40%が前立腺癌を有している。
【0009】
このような一般的な前立腺癌に加えて、最近、前立腺組織の上皮内に限定され細胞異型と腺細胞の多層化のみで診断される前立腺上皮内癌(prostatic intraepithelial neoplasm; PIN)が注目されている。PINを有する男性の約50%は前立腺癌に進行しているという報告もなされている。
前立腺癌の臨床症状としては、癌の増大による下部尿路症状;上部尿路の通過障害;リンパ節、肝臓または肺などへの転移に起因する症状;骨転移による骨痛や神経圧迫による痛みなどがある。
前立腺癌の危険因子としては、男性ホルモン、性生活、摂取カロリー、脂肪摂取、肉類の摂取、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、アルコール摂取、コーヒー摂取、肥満、肝硬変など種々が挙げられるが詳細な成因は明らかになっていない。
【0010】
上述した前立腺肥大の成因やそのメカニズムと同様に、前立腺癌の発生及び進行のメカニズムについても未だ解明されておらず、現在多くの研究者らが様々な角度からその解明及びその予防及び治療が可能な薬剤の開発に精力的な研究を進めている。
【0011】
そのような研究を進めるの一つのアプローチとして、健常人の特定組織や患者の該組織で特異的あるいは高い発現が見られる遺伝子を同定し、当該遺伝子によりコードされる分子の生理活性を解析することにより当該分子と疾患との関連性を明らかにするという手法がある。
【0012】
前立腺肥大や前立腺癌の研究分野においても同様のアプローチが展開されており、前立腺肥大に罹患している患者の前立腺組織において多種類の遺伝子の特異的発現が示唆されている(例えば、特許文献1参照)。また前立腺癌の患者の前立腺癌組織に由来する細胞株あるいは当該癌組織においても例えば、Cyr61(cysteine−rich 61)と呼ばれる分子の発現が認められることが報告されている(例えば、非特許文献6及び非特許文献7参照)。
しかしながら、いずれの報告も、前立腺肥大あるいは前立腺癌の組織あるいはそれに由来する細胞株でのある種類の遺伝子の発現を開示するのみにとどまり、当該遺伝子がコードする分子と前立腺肥大または前立腺癌との関連性については何ら示唆及び開示されていない。
【0013】
【特許文献1】
国際公開第02/12440号パンフレット
【非特許文献1】
「J. Urol.」, 1984, Vol.132, p.474−479
【非特許文献2】
「Jap. J. Urol.」, 1967, Vol.58, p.814
【非特許文献3】
「Prostate」, 1990, Vol.16, p.253−261
【非特許文献4】
「Urol. Clin. North Am.」, 1990, Vol.17, p.509
【非特許文献5】
「薬局」, 2000, Vol.51, No.3, p.29−36
【非特許文献6】
「Prostate」, 1998, Vol.36, No.2, p.85−91
【非特許文献7】
「日本泌尿器科学会雑誌」, 2002, Vol.93, No.2, p.331, PP−335
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したとおり、50歳代の男性のほぼ半分以上、さらに80歳代の男性のほぼ100%に発症し排尿障害を引き起こす前立腺肥大症は、未だその発症の原因及びメカニズムも解明されていないことから、既存の薬剤療法は前立腺肥大症の原因を遮断するものではなく、その臨床症状(良性腺腫の増大、前立腺被膜の弾力性の低下、及び膀胱収縮力の低下)を和らげるための治療に過ぎず根本的な治療ではない。また、それらの既存の薬剤療法は、前立腺肥大の直接的な成因である前立腺間質細胞(stroma cell;ストローマ細胞)の増殖を抑制するものではない。
また、最近になって死亡率が増加してきており高齢男性において発生する前立腺癌についても、その発生及び進行の原因及びメカニズムは明らかにされておらず、その発生及び進行を抑制する薬剤及び根本的な治療方法は提供されていない。
【0015】
即ち、本発明は、前立腺肥大や前立腺癌の発生や進行に間接的または直接的に深く関与する前立腺上皮細胞からの種々生理活性物質の分泌、並びに前立腺肥大の直接的な成因となる前立腺間質細胞の増殖を主とする前立腺肥大の発生の原因及びメカニズムを解明するとともに、その発生原因を直接的に制御することにより前立腺疾患(前立腺肥大症、前立腺癌など)の発生の予防、症状の進行の抑制、及び/または該前立腺疾患を治療する方法及び薬剤を提供することを目的とする。
さらには、当該方法または薬剤を、既存の治療方法(例えば前立腺肥大症の治療においては、抗アンドロゲン剤、α1遮断剤、あるいは抗コリンエステラーゼ剤などによる薬剤療法)と併用することにより前立腺疾患(前立腺肥大症や前立腺癌など)の治療効果を増大させることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前立腺由来の種々細胞株及び前立腺肥大症患者の組織での遺伝子発現のプロファイルを解析し、当該細胞及び組織において高い発現が見られる遺伝子を同定するとともに、当該遺伝子の発現及び当該遺伝子によりコードされる分子の生理活性と前立腺肥大及び前立腺癌の成因について鋭意研究を重ねた。
【0017】
その結果、(1)種々の前立腺由来の上皮細胞及び間質細胞でCyr61をコードするmRNAの発現が認められること、(2)当該細胞株でのCyr61のmRNAの発現及びCyr61蛋白の産生が、リゾホスファチジン酸(Lysophosphatidic acid; LPA)の刺激の大きさに依存して増加すること、(3)Cyr61が前立腺間質細胞の細胞の増殖及び伸展を誘導し、該伸展活性がCyr61に結合する抗体またはEDTAにより阻害されること、(4)Cyr61が前立腺間質細胞におけるMAPキナーゼを活性化すること、(5)前立腺間質細胞及び/または前立腺上皮細胞内でのCyr61の遺伝子発現を抑制することにより刺激により誘導される当該細胞の増殖が抑制され、また細胞の形態変化が起こること、(6)刺激により誘導される前立腺間質細胞及び/または前立腺上皮細胞の増殖が種々化合物により阻害される、等という新たな知見を世界に先駆けて初めて見出し本発明を完成するに到った。
【0018】
本発明の医薬組成物は、前立腺疾患(特には、前立腺肥大症または前立腺癌)の発症の予防、該前立腺疾患の進行の抑制または該前立腺疾患を治療するための医薬品として有用である。また、本発明の医薬組成物は、前立腺疾患(特には前立腺肥大)を抑制することにより排尿障害に代表されるような当該疾患に付随する疾患の症状を緩和または治療することも可能である。
さらに、本発明の医薬組成物は、前立腺疾患(前立腺肥大症や前立腺癌など)の既存の治療方法(例えば前立腺肥大症の場合には、抗アンドロゲン剤、α1遮断剤、あるいは抗コリンエステラーゼ剤などによる薬剤療法が挙げられる。)と併用することにより前立腺疾患(前立腺肥大症や前立腺癌など)の治療効果を増大させることも可能である。
【0019】
本発明はまた上記医薬組成物の活性成分としての物質を同定する方法を提供するものであり、本発明の方法を用いれば当該物質を簡便且つ高精度で同定することが可能である。
さらに本発明はまた上記の前立腺疾患(前立腺肥大や前立腺癌など)の兆候、有無または進行の程度を診断する方法を提供するももであり、当該方法を用いれば、当該疾患の兆候や有無を簡便且つ高精度で診断することが可能である。
【0020】
即ち、本発明は、下記(1)乃至(24)に記載されるとおりの発明である。
(1) Cyr61の生理活性、Cyr61の産生、Cyr61をコードする遺伝子のmRNAの転写若しくはCyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳を阻害する1若しくは複数の物質及び薬学的に許容され得る担体を含んでなり、前立腺疾患の発症の予防、前立腺疾患の進行の抑制、前立腺疾患の治療または前立腺肥大に付随する疾患の治療をするための医薬組成物。
(2) 該Cyr61の生理活性が、前立腺上皮細胞若しくは前立腺間質細胞の増殖若しくは伸展、該細胞の形態維持または該細胞におけるMAPキナーゼの活性化であることを特徴とする前記(1)に記載の医薬組成物。
(3) 該前立腺疾患が、前立腺肥大症または前立腺癌であることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の医薬組成物。
(4) 該前立腺肥大に付随する疾患が排尿障害であることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の医薬組成物。
(5) 該物質が、Cyr61に結合する抗体またはその一部であることを特徴とする前記(1)乃至前記(4)のいずれかに記載の医薬組成物。
(6) 該物質が、DNAまたはRNAであることを特徴とする前記(1)乃至前記(4)のいずれかに記載の医薬組成物。
(7) 該物質が、化学的に合成された化合物であることを特徴とする前記(1)乃至前記(5)のいずれかに記載の医薬組成物。
(8) Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写、Cyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳またはCyr61の産生を調節する能力を有する物質を同定する方法であって、下記の工程を含むことを特徴とする方法:
(a)Cyr61を産生する細胞を、Cyr61の産生を誘導する刺激の存在下若しくは不存在下で、該物質の存在下及び不存在下の各々の条件下で培養する工程;及び
(b)(i)該物質の存在下で培養した細胞が産生するCyr61の量と該物質の不存在下で培養した細胞が産生するCyr61の量を比較する工程;若しくは
(ii)該物質の存在下で培養した細胞中で転写されたCyr61をコードするmRNAの量と該物質の不存在下で培養した細胞中で転写されたCyr61をコードするmRNAの量とを比較する工程。
(9) 該細胞が、前立腺の上皮細胞若しくは間質細胞またはそれらから樹立された細胞株であることを特徴とする前記(8)に記載の方法。
(10) 該細胞が、ヒト前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tであることを特徴とする前記(9)に記載の方法。
(11) 該Cyr61の産生を誘導する刺激が、血清またはLPAであることを特徴とする前記(8)乃至前記(10)のいずれかに記載される方法。
(12) 該Cyr61の量が、ELISAを用いて決定されることを特徴とする前記(8)乃至前記(11)のいずれかに記載の方法。
(13) 該Cyr61をコードするmRNAの量が、bDNA法を用いて決定されることを特徴とする前記(8)乃至前記(11)のいずれかに記載の方法。
(14) Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写、Cyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳またはCyr61の産生を調節する能力を有する物質を同定する方法であって、下記の工程を含むことを特徴とする方法:
(a)Cyr61及びCyr61以外の他の蛋白質を産生する細胞であって、該細胞における該他の蛋白質をコードする遺伝子のmRNAへの転写が、該Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写のシグナルの程度に依存して起こるものであることを特徴とする細胞を、Cyr61の産生を誘導する刺激の存在下若しくは不存在下で、該物質の存在下及び不存在下の各々の条件下で培養する工程;及び
(b)該物質の存在下で培養した細胞が産生する該他の蛋白質の量と該物質の不存在下で培養した細胞が産生する該他の蛋白質の量を比較する工程。
(15) 該細胞が、該Cyr61をコードする遺伝子及び該他の蛋白質をコードする遺伝子で形質転換された遺伝子組換え細胞であることを特徴とする前記(14)に記載の方法。
(16) 該他の蛋白質が、レポーター蛋白質であることを特徴とする前記(14)に記載の方法。
(17) 該レポーター蛋白質が、ルシフェラーゼであることを特徴とする前記(16)に記載の方法。
(18) 該他の蛋白質の量の比較が、該レポーター蛋白質が発するシグナルのレベルの比較であることを特徴とする前記(17)に記載の方法。
(19) Cyr61の生理活性を調節する能力を有する物質を同定する方法であって、下記の工程を含むことを特徴とする方法:
(a)Cyr61を産生する細胞を、Cyr61の産生を誘導する刺激の存在下若しくは不存在下で、該物質の存在下または不存在下の各々の条件下で培養し、該各々の条件下での培養した細胞の増殖の程度、伸展の程度または形態の変化を比較する工程。
(20) 該細胞が、前立腺の上皮細胞若しくは間質細胞またはそれらから樹立された細胞株であることを特徴とする前記(19)のいずれかに記載の方法。
(21) 該細胞が、ヒト前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tであることを特徴とする前記(20)に記載の方法。
(22) 該Cyr61の産生を誘導する刺激が、血清またはLPAであることを特徴とする前記(19)乃至前記(21)のいずれかに記載される方法。
(23) 被験者における前立腺疾患の兆候または有無を診断する方法であって、下記の工程を含むことを特徴とする方法:
(a)該被験者から取得した被験試料中におけるCyr61の量及び健常人から取得した被験試料中におけるCyr61の量を決定し両者を比較する工程;または
(b)該被験者から取得した被験試料中におけるCyr61をコードするmRNAの量及び健常人から取得した被験試料中におけるCyr61をコードするmRNAの量を決定し両者を比較する工程。
(24) 該前立腺疾患が、前立腺肥大症または前立腺癌であることを特徴とする前記(23)に記載の方法。
(25) 該被験試料が、前立腺組織または血液であることを特徴とする前記(23)または前記(24)に記載の方法。
(26) 該Cyr61の量が、ELISAを用いて決定されることを特徴とする前記(23)乃至前記(25)のいずれかに記載の方法。
(27) 該Cyr61をコードするmRNAの量が、bDNAを用いて決定されることを特徴とする前記(23)乃至前記(25)のいずれかに記載の方法。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明で用いられる語句の意味、並びに物質の製造方法を明らかにすることにより、本発明を詳細に説明する。
本発明における「哺乳動物」とは、ヒト、ウシ、ヤギ、ウサギ、マウス、ラット、ハムスター、及びモルモット等を意味し、好ましくは、ヒト、ウシ、ラット、マウスまたはハムスターであり、特に好ましくは、ヒトである。
【0022】
本発明における「Cyr61」とは、哺乳動物のCyr61であり、特に好ましくはヒトのCyr61である(<ヒトCyr61>アミノ酸配列:GenBank Accrssion No.O00622(配列番号3);ORFを含むcDNA配列:GenBank Accession No.NM_001554(配列番号2);Oncogene, Vol.14. No.14, p.1753−1757, 1997;Oncogene, Vol.16, No.6, p.747−754, 1998; Mol. Pathol., Vol.50, No.6, p.310−316, 1997/<マウスCyr61>GenBank Accession No.P18406;Mol. Cell. Biol., Vol.10, No.7, p.3569−3577, 1990;Nucleic Acids Res., Vol.19, No.12, p.3261−3267, 1991/<ラットCyr61>GenBank Accession No.Q9ES72;J. Biol. Chem., Vol.275, No.37, p.28929−28936, 2000)。
【0023】
Cyr61は、細胞の増殖、分化及び腫瘍形成に関与すると考えられているCNNファミリー(Cyr61(Cysteine−rich 61)/CTGF(connective tissue growth factor)/NOV(nephroblastoma overexpressed))と総称される遺伝子群に属する各遺伝子によりコードされる分子の一つである。
この遺伝子群は、静止期にある細胞に血清や増殖因子を添加することによりその発現が制御される増殖因子誘導型最初期遺伝子(growth factor inducible immediate−early gene)であり、4つの保存された領域と38のシステイン残基を有する細胞外基質結合型シグナル分子をコードする。
ヒトCyr61は、381のアミノ酸残基からなり、N末端に分泌信号ペプチド配列を持つ分泌型の蛋白と考えられている。分子構造としては、4つの特徴的な領域からなる。
【0024】
領域1、はInsulin like growth factor(IGF)binding moduleと呼ばれ、6つの古典的IGF−binding protein(IGFBP 1−6)のN末端と約32%の相同性がある。領域2はvon Willebrand factor type C moduleと呼ばれ、種々のvon Willebrand factorと同様の構造を持つ。領域3はthrombospondin type 1 repeatで、WSXCSXXCG(配列番号1)のlocal motifを持ち、硫酸化糖類等への結合を担うと考えられている。これに関し、Cyr61は細胞表面のヘパラン硫酸プロテオグリカンと結合することが報告されている。領域4はC−terminal moduleと呼ばれ、この領域内の10個のシステイン残基の内6つがシステインノットモチーフを取っており、これは神経増殖因子(NGF)、形質転換増殖因子(transforming growth factor−β、TGF−β)、血小板由来増殖因子(platelet derived growth factor、PDGF)らと同様である。
Cyr61は、血清刺激したマウス繊維芽細胞のcDNAライブラリーよりdifferential hybridization screeningによって取得された遺伝子で、1番染色体(1p22−31)に座す。
ヒトCyr61(381アミノ酸)とラットCyr61(379アミノ酸)のアミノ酸配列比較では、38箇所のシステインが全て保存されており、91%のアミノ酸配列同一性がある。
【0025】
また、本発明におけるCyr61には、上述した既報のアミノ酸配列及び構造的特徴を有する分子に限らず、既報または未だ同定されていないが潜在的な哺乳動物の個体差に由来する任意の変異体及び当該野生型Cyr61をコードする遺伝子の一塩基多型によりコードされる変異Cyr61も含まれる。
本発明における「Cyr61の生理活性」とは、後述の実施例において詳述される前立腺由来の細胞(例えば、上皮細胞、間質細胞)の増殖、分化若しくは形態または該細胞におけるMAPキナーゼの活性化等に限らず、既に報告されている任意の活性を意味する。特に好ましくは、前立腺由来の細胞(例えば、上皮細胞、間質細胞)の増殖、分化若しくは形態または該細胞におけるMAPキナーゼの活性化が挙げられる。
【0026】
本発明でいうLPAとは、リゾホスファチジン酸(Lysophosphatidic acid)の略称であり、フォスファチジン酸(Phosphatidic acid;PA)が、フォスフォリパーゼA1(Phospholipase A1;PLA1)またはフォスフォリパーゼA2(Phospholipase A2;PLA2)の作用により脂肪酸の片方が遊離することによりグリセロール骨格に脂肪酸が1分子だけ結合した構造を有する物質である。
LPAには、その脂肪酸の種類、脂肪酸の結合位置、及び結合の種類により非常に多数のLPAが存在し、本発明でいうLPAには、特に断わりのない限り、下記に定義するLPA受容体のリガンドとしての任意のLPAを意味する。
【0027】
哺乳動物(例えば、ヒト)の生体内には、1−アシルLPA(パルミチン酸(16:0)やステアリン酸(18:0)等の飽和脂肪酸を主に含む。)、2−アシルLPA(リノール酸(18:2)やアラキドン酸(20:4)等の不飽和脂肪酸を主に含む。)、1−アルキルLPA、1−アルケニルLPA、環状フォスファチジン酸(cyclic phosphatidic acid;cPA)などの種々の生理活性LPAが検出されが、本発明でいうLPAには該LPA受容体に結合して生理活性を誘導するものであればそれらの任意が包含される。
【0028】
本発明におけるLPA受容体とは、上述のLPAをリガンドとして結合することにより細胞内にシグナルを伝達し、生体に対して様々な生理現象を引き起こす細胞膜上の受容体を意味する。
具体的には、下記に定義する既報に報告されるとおりのEdg−2受容体(vzg−1受容体、Rec.1.3受容体とも呼ばれる。<ヒトEdg−2> GenBank Accession Number: NP001392.1;J. Cell Biol., Vol.135, No.4, p.1071−1083, 1996;Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol.231, No.3, p.619−622, 1997;Curr. Opin. Cell Biol., Vol.9 No.2, p.168−173, 1997;J. Cell Biochem. Suppl. 30−31, p.147−157, 1998;Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.95, p.6151−6156, 1998)、Edg−4受容体(lpA2受容体とも呼ばれる。)及びEdg−7受容体(lpA3受容体。<ヒトEdg−7> GenBank Accession Number: NP036284;国際出願公開WO99/67383号公報;J. Bio. Chem., Vol.274, No.39, p.27776−27785, 1999;Mol. Pharmacol., Vol.57, p.753−759, 2000;Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol.273, No.3, p.805−810, 2000)などを意味する。前立腺上皮細胞及び間質細胞においては、各々Edg7受容体及びEdg2受容体の特異的発現が見られる。
【0029】
本発明を構成する「物質」、具体的には「Cyr61の生理活性、Cyr61をコードする遺伝子のmRNAの転写若しくはCyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳を阻害する1若しくは複数の物質」とは、自然界に存在する天然の物質あるいは人工的に調製される任意の物質を意味する。
本発明における該「物質」としては、具体的には、(1)Cyr61に結合しCyr61の生理活性を阻害する抗体、ポリペプチドまたは化学的に合成された化合物、(2)Cyr61をコードする遺伝子に結合しCyr61をコードするmRNAへの転写を阻害するオリゴヌクレオチドまたは化学的に合成された化合物、(3) Cyr61をコードするmRNAに結合しCyr61への翻訳を阻害するオリゴヌクレオチドまたは化学的に合成された化合物などが挙げられる。
【0030】
該「抗体」としては、Cyr61に結合するポリクローナル抗体、モノクローナル抗体または該モノクローナル抗体の一部が挙げられる。好ましくはモノクローナル抗体またはその一部である。該モノクローナル抗体には、非ヒト哺乳動物由来のモノクローナル抗体だけでなく、組換えキメラモノクローナル抗体(実験医学(臨時増刊号)、第1.6巻、第10号、1988年及び特公平3−73280号公報等)、組換えヒト型モノクローナル抗体及びヒトモノクローナル抗体(Nature Genetics, Vol.7, p.13−21, 1994;Nature Genetics, Vol.15, p.146−156, 1997;特表平4−504365号公報;特表平7−509137号公報;日経サイエンス、6月号、第40〜第50頁、1995年;国際出願公開WO94/25585号公報;Nature, Vol.368, p.856−859, 1994;及び特表平6−500233号公報;日系サイエンス、1997年4月号、第78頁乃至84頁など)が包含される。
【0031】
該「ポリペプチド」は、Cyr61に結合する任意のポリペプチドを意味する。該ポリペプチドには、オリゴペプチド、融合ポリペプチド、及びそれらの化学修飾体が包含される。オリゴペプチドとしては、5乃至30個のアミノ酸、好ましくは5乃至20個のアミノ酸からなるペプチドを挙げることができる。該化学修飾は、生体に投与された場合の血中半減期の増大あるいは経口投与時における消化管での分解に対する耐性若しくは吸収性の増大の目的等の種々の目的に応じて設計することができる。
【0032】
該「オリゴヌクレオチド」とは、Cyr61をコードする遺伝子(cDNA及びゲノミックDNAを含む)またはmRNAの塩基配列を基に設計されるアンチセンスDNA医薬またはアンチセンスRNA医薬として有用な「該遺伝子またはmRNAの部分塩基配列を含むオリゴヌクレオチドあるいはそれらを化学修飾した化学修飾オリゴヌクレオチド」を意味する。即ち、該アンチセンスオリゴヌクレオチドは、Cyr61をコードする遺伝子またはRNAにハイブリダイズすることにより、該Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写あるいは該mRNAの蛋白への翻訳を阻害することができる。
【0033】
ここで、「部分塩基配列」とは、該Cyr61をコードする遺伝子またはmRNAの任意の部位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味する。該部分塩基配列としては、連続した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。
【0034】
また、該オリゴヌクレオチドをアンチセンス医薬として用いる場合には、該オリゴヌクレオチドが患者の体内に投与された場合の血中半減期の増大(安定性)、細胞内膜の透過性の増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、その塩基の一部に化学修飾を施すことが可能である。化学修飾としては、例えば、オリゴヌクレオチドの構造中のリン酸結合、リボース、核酸塩基、糖部位、3’及び/または5’末端等の化学修飾が挙げられる。
【0035】
リン酸結合の修飾としては、1以上の該結合を、ホスホジエステル結合(D−オリゴ)、ホスホロチオエート結合、ホスホロジチオエート結合(S−オリゴ)、メチルホスホネート結合(MP−オリゴ)、ホスホロアミデート結合、非リン酸結合及びメチルホスホノチオエート結合のいずれかまたはそれらの組み合わせへの変更を挙げることができる。リボースの修飾としては、2’−フルオロリボースあるいは2’−O−メチルリボースへなどへの変更を挙げることができる。核酸塩基の修飾としては、5−プロピニルウラシルまたは2−アミノアデニンなどへの変更が挙げられる。
【0036】
「化学的に合成された化合物」とは、上述の抗体、ポリペプチド、オリゴヌクレオチドを除く任意の化合物であって、分子量約100乃至約1000以下の化合物、好ましくは分子量約100乃至約800の化合物であり、より好ましくは分子量約100乃至約600の化合物を挙げることができる。
【0037】
上述したポリペプチド、該ポリペプチドの一部(断片)及び融合ポリペプチドは、後述するような遺伝子組換え技術のほか、化学的合成法、細胞培養方法等のような当該技術的分野において知られる公知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いることにより製造することができる。
【0038】
本発明における「Cyr61に結合する抗体」は、Cyr61(特に好ましくはヒトCyr61)を発現する細胞(天然の細胞、株化細胞、腫瘍細胞など)、Cyr61(特に好ましくはヒトCyr61)を高発現するように遺伝子組換技術を用いて作製された形質転換体、精製または組換えCyr61(特に好ましくはヒトCyr61)ポリペプチドを抗原として用い、該抗原をマウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギあるいはヤギ等の哺乳動物に免疫して得られる天然型抗体、遺伝子組換技術を用いて製造され得るキメラ抗体及びヒト型抗体(CDR−grafted抗体)、並びにヒト抗体産生トランスジェニッ ク動物等を用いて製造され得るヒト抗体も包含する。
【0039】
モノクローナル抗体には、IgG、IgM、IgA、IgDあるいはIgEのいずれのアイソタイプを有するモノクローナル抗体もが包含される。好ましくは、IgGまたはIgMである。
ポリクローナル抗体(抗血清)あるいはモノクローナル抗体は、既存の一般的な製造方法によって製造することができる。即ち、例えば、前述のような抗原を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund’s Adjuvant)と ともに、哺乳動物、好ましくは、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ヤギ、ウマあるいはウシ、より好ましくはマウス、ラット、ハムスター、モルモットまたはウサギに免疫する。
【0040】
ポリクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た血清から取得することができる。またモノクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た該抗体産生細胞と自己抗体産生能のない骨髄腫系細胞(ミエローマ細胞)からハイブリドーマを調製し、該ハイブリドーマをクローン化し、哺乳動物の免疫に用いた抗原に対して特異的親和性を示すモノクローナル抗体を産生するクローンを選択することによって製造される。
【0041】
モノクローナル抗体は、具体的には下記のようにして製造することができる。即ち、前述のような抗原を免疫原とし、該免疫原を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund’s Adjuvant)とともに、非ヒト哺乳動物、具体的には、マウス、ラット、ハムスター、モルモットあるいはウサギ、好ましくはマウス、ラットあるいはハムスター(後述するヒト抗体産生トランスジェニックマウスのような他の動物由来の抗体を産生するように作出されたトランスジェニック動物を含む)の皮下内、筋肉内、静脈内、フッドパッド内あるいは腹腔内に1乃至数回注射するかあるいは移植することにより免疫感作を施す。通常、初回免疫から約1乃至14日毎に1乃至4回免疫を行って、最終免疫より約1乃至5日後に免疫感作された該哺乳動物から抗体産生細胞が取得される。免疫を施す回数及び時間的インターバルは、使用する免疫原の性質などにより、適宜変更することができる。
【0042】
モノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマの調製は、ケーラー及びミルシュタインらの方法(ネイチャー(Nature)、Vol.256, p.495−497, 1975)及びそれに準じる修飾方法に従って行うことができる。即ち、前述の如く免疫感作された非ヒト哺乳動物から取得される脾臓、リンパ節、骨髄あるいは扁桃等、好ましくは脾臓に含まれる抗体産生細胞と、好ましくはマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギまたはヒト等の哺乳動物、より好ましくはマウス、ラットまたはヒト由来の自己抗体産生能のないミエローマ細胞との細胞融合させることにより調製される。
【0043】
細胞融合に用いられるミエローマ細胞としては、例えばマウス由来ミエローマP3/X63−AG8.653(653)、P3/NSI/1−Ag4−1(NS−1)、P3/X63−Ag8.U1(P3U1)、SP2/0−Ag14(Sp2/O、Sp2)、PAI、F0あるいはBW5147、ラット由来ミエローマ210RCY3−Ag.2.3.、ヒト由来ミエローマU−266AR1、GM1500−6TG−A1−2、UC729−6、CEM−AGR、D1R11あるいはCEM−T15を使用することができる。
【0044】
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマクローンのスクリーニングは、ハイブリドーマを、例えばマイクロタイタープレート中で培養し、増殖の見られたウェルの培養上清の前述の免疫感作で用いた免疫抗原に対する反応性を、例えばRIAやELISA等の酵素免疫測定法によって測定することにより行なうことができる。
【0045】
ハイブリドーマからのモノクローナル抗体の製造は、ハイブリドーマをインビトロ、またはマウス、ラット、モルモット、ハムスターまたはウサギ等、好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはマウスの腹水中等でのインビボで行い、得られた培養上清、または哺乳動物の腹水から単離することにより行うことができる。
【0046】
インビトロで培養する場合には、培養する細胞種の特性、試験研究の目的及び培養方法等の種々条件に合わせて、ハイブリドーマを増殖、維持及び保存させ、培養上清中にモノクローナル抗体を産生させるために用いられるような既知栄養培地あるいは既知の基本培地から誘導調製されるあらゆる栄養培地を用いて実施することが可能である。
【0047】
基本培地としては、例えば、Ham’F12培地、MCDB153培地あるいは低カルシウムMEM培地等の低カルシウム培地及びMCDB104培地、MEM培地、D−MEM培地、RPMI1640培地、ASF104培地あるいはRD培地等の高カルシウム培地等が挙げられ、該基本培地は、目的に応じて、例えば血清、ホルモン、サイトカイン及び/または種々無機あるいは有機物質等を含有することができる。
【0048】
モノクローナル抗体の単離、精製は、上述の培養上清あるいは腹水を、飽和硫酸アンモニウム、ユーグロブリン沈澱法、カプロイン酸法、カプリル酸法、イオン交換クロマトグラフィー(DEAEまたはDE52等)、抗イムノグロブリンカラムあるいはプロテインAカラム等のアフィニティカラムクロマトグラフィーに供すること等により行うことができる。
【0049】
本発明における「抗体の一部」とは、前述のようなモノクローナル抗体の一部分の領域を意味し、具体的にはF(ab’)2、Fab’、Fab、Fv(variable fragment of antibody)、sFv、dsFv(disulphide stabilised Fv)あるいはdAb(single domain antibody)などを意味する(Exp. Opin. Ther. Patents,第6巻,第5号,第441〜456頁,1996年)。
【0050】
本発明における前立腺疾患とは、具体的には、例えば、前立腺肥大症及び前立腺癌などが挙げられる。前立腺肥大あるいは前立腺肥大症とは、前述した既報に報告されているとおりに症状及び病態を示す疾患である(薬局、Vol.51, No.3, p.3−50, 2000)。
本発明における「前立腺疾患に付随する疾患」とは、排尿障害や排尿障害に伴う膀胱拡張や腎不全を意味する。排尿障害を症状で分類すると刺激症状(残尿感、尿意切迫、昼間頻尿、夜間頻尿)と閉塞症状(遷延性排尿、苒延性排尿、尿腺途絶、尿腺細小、いきみ)に分類される。本発明における排尿障害とはそれらいずれかの症状を呈する状態を意味する。
【0051】
ここで「薬学的に許容され得る担体」とは、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤等が挙げられる。そのような担体の一つ以上を用いることにより、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、注射剤、液剤、カプセル剤、トローチ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤あるいはシロップ剤等の形態の医薬組成物を調製することができる。
これらの医薬組成物は、経口あるいは非経口的に投与することができる。非経口投与のためのその他の形態としては、一つまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、腸溶内投与のための坐剤およびペッサリーなどが含まれる。
【0052】
投与量は、患者の年齢、性別、体重及び症状、治療効果、投与方法、処理時間、あるいは該医薬組成物に含有される活性成分(前記の本発明に係る「物質」など)の種類などにより異なるが、通常成人一人当たり、一回につき10μgから1000mg(あるいは10μgから500mg)の範囲で投与することができる。しかしながら、投与量は種々の条件により変動するため、上記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また上記の範囲を越える投与量が必要な場合もある。
【0053】
とりわけ注射剤の場合には、例えば生理食塩水あるいは市販の注射用蒸留水等の非毒性の薬学的に許容され得る担体中に0.1μg抗体/ml担体〜10mg抗体/ml担体の濃度となるように溶解または懸濁することにより製造することができる。このようにして製造された注射剤は、処置を必要とするヒト患者に対し、1回の投与において1kg体重あたり、1μg〜100mgの割合で、好ましくは50μg〜50mgの割合で、1日あたり1回〜数回投与することができる。投与の形態としては、静脈内注射、皮下注射、皮内注射、筋肉内注射あるいは腹腔内注射のような医療上適当な投与形態が例示できる。好ましくは静脈内注射である。
【0054】
また、注射剤は、場合により、非水性の希釈剤(例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類など)、懸濁剤あるいは乳濁剤として調製することもできる。
そのような注射剤の無菌化は、バクテリア保留フィルターを通す濾過滅菌、殺菌剤の配合または照射により行うことができる。注射剤は、用時調製の形態として製造することができる。即ち、凍結乾燥法などによって無菌の固体組成物とし、使用前に無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することができる。
【0055】
本発明の医薬組成物は、前立腺疾患(特には、前立腺肥大症、前立腺癌)の発症の予防、前立腺疾患の進行の抑制または前立腺疾患を治療するための医薬品として有用である。また、本発明の医薬組成物は、そうして前立腺疾患(前立腺肥大、前立腺癌など)を抑制することにより前立腺疾患(前立腺肥大、前立腺癌など)によって引き起こされる排尿障害等の症状を緩和または治療することも可能である。
さらに、本発明の医薬組成物は、前立腺疾患(前立腺肥大症や前立腺癌など)の既存の治療方法(例えば、前立腺肥大の治療の場合には抗アンドロゲン剤、α1遮断剤、あるいは抗コリンエステラーゼ剤などによる薬剤療法。)と併用することにより前立腺疾患(前立腺肥大症や前立腺癌など)の治療効果を増大させることも可能である。
【0056】
本発明は、前述したとおりの「Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写、Cyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳またはCyr61の産生を調節する能力を有する物質を同定する方法」及び「Cyr61の生理活性を調節する能力を有する物質を同定する方法」に関する。
該本発明の方法は、即ち、当該物質を選別(スクリーニング)する方法である。
本発明の方法に用いられる細胞としては、Cyr61を産生し得る細胞であればどのような細胞をも利用し得る。例えば、天然の細胞または当該細胞から樹立された細胞株(特に好ましくはヒト由来)、Cyr61(好ましくはヒト由来)をコードする遺伝子で形質転換され遺伝子組換え細胞、Cyr61をコードするRNAが導入された細胞などが挙げられる。特に好ましくは、哺乳動物(好ましくはヒト)の前立腺に由来する上皮細胞または間質細胞であり、それら細胞は初代培養細胞または樹立された細胞株であってもよい。当該細胞株としては、例えばDU−145(ATCC No.HTB−81)、PC−3(ATCC No.CRL−1435)、LNCaP.FGC(ATCC No.CRL−1740)、PZ−HPV−7(ATCC No.CRL−2221)、PrSC(Clonetics製)、PrEC(Clonetics製)、PrSMC(Clonetics製)、BRF−55T(BRFF製)等が挙げられ、特に好ましくはBRF−55Tである。
該遺伝子組換え細胞の調製に用いられる宿主細胞としては、Cyr61を産生する能力を有する限り任意の細胞を用いることができる。
【0057】
例えば、遺伝子組換え蛋白質の製造の技術分野において通常使用される天然細胞あるいは人工的に樹立された組換細胞など種々の細胞(例えば、細菌(エシェリキア属菌、バチルス属菌)、酵母(サッカロマイセス属、ピキア属など)、動物細胞または昆虫細胞などが例示される。
好ましくは動物細胞であり、具体的には、マウス由来細胞(COP、L、C127、Sp2/0、NS−1またはNIH3T3等)、ラット由来細胞(PC12、PC12h等)、ハムスター由来細胞(BHK及びCHO等)、サル由来細胞(COS1、COS3、COS7、CV1及びVelo等)およびヒト由来細胞(Hela、2倍体線維芽細胞に由来する細胞、HEK293細胞、ミエローマ細胞およびNamalwa等)などが例示される。
【0058】
本発明の「Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写、Cyr61をコードするmRNAの蛋白質への翻訳またはCyr61の産生を調節する能力を有する物質を同定する方法」の一つには、レポーター蛋白質をコードする遺伝子及びその蛋白質の性質をを用いる所謂レポータージーンアッセイ(reporter gene assay)が包含される。
「レポーター蛋白質」としては、蛍若しくはウミシイタケなどに由来するルシフェラーゼ、またはクラゲ由来のGFP(Green Fluorescence Protein)などが好ましい。
【0059】
レポータージーンアッセイは、例えば、下記のような方法が代表的である。
標的蛋白をコードする遺伝子とレポーター蛋白をコードする遺伝子を、該標的蛋白遺伝子のmRNAへの転写のシグナルに依存して該レポータータンパクをコードする遺伝子のmRNAへの転写が起こるように挿入した発現ベクターで、遺伝子組換えタンパクの製造で一般的に使用される細胞を形質転換して遺伝子組換え細胞を作製する。得られた形質転換細胞に、被験物質(上述)を接触させる。該物質の作用に依存して発現される該標的蛋白のレベルを、該標的蛋白の発現と同時に発現される該レポータータンパクが発する蛍光の量を測定することにより間接的に測定することにより、該化合物が、トランスポーター分子の発現に影響を与えるか否かを分析する方法(例えば、米国特許第5,436,128号及び米国特許第5,401,629号を参照できる)。
【0060】
また、本アッセイを用いた該化合物の同定は、マニュアル作業でも可能であるが、機械(ロボット)を用いて自動で行う所謂ハイスループットスクリーニング(High Throughput Screening)(組織培養工学, Vol.23, No.13, p.521−524;米国特許第5,670,113号)を用いることによりより迅速、簡便に行うことができる。
上記方法で用いられる「細胞」及び「物質」なる用語は、前記に定義したとおりの意味を有する。
【0061】
本発明の「Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写を調節する能力を有する物質を同定する方法」の実施の工程におけるmRNAの量の測定には、既報の任意の方法を用いることができ、例えば、分岐DNAプローブ法(branched DNA; bDNA)及びRT−PCR法等を挙げることができる。特に好ましくはbDNA法である。bDNA法は、市販のキットを用いて当該試薬に添付の取扱い説明マニュアルに従って実施することができる(例えば、バイエル社の「QuantiGene High Volume Kit for the Direct Quantitation of Cellular mRNA」など)。
【0062】
本発明の「Cyr61の産生を調節する能力を有する物質を同定する方法」の工程におけるCyr61の量の決定には、既報の任意の方法を用いることができるが、好ましくは汎用されているELISA(enzyme−linked immunosorbent assay)である。
【0063】
本発明における「Cyr61の産生を誘導する刺激」とは、Cyr61を産生する能力を有する細胞(天然、野生型、組換え細胞等)に該細胞からのCyr61の産生を誘導または促進する活性を有する物質を作用させることを意味する。該物質は、該細胞からのCyr61の産生を誘導または促進する活性を有していれば任意の物質が使用でき、例えば、血清(例えば、ウシ胎児血清(FBS; fetal bovine serum))やLPA(上記に詳述したとおり)等を用いることができる。
【0064】
以下、実施例を以て本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が該実施例に記載される態様のみに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0065】
実施例1 組換えヒトCyr61の調製
商業的に取得可能なプラスミド(IMAGE cloneと呼ばれる)である(IMAGE no.5 (dbEST ID: 2431291、GenBank accession: AI612743))から得たヒトCyr61のORFをコードするcDNA(配列番号2)をプラスミドpETd(Novagen製)に挿入し、発現ベクターpETd/Cyr61mycHisを作成した。常法により、この発現ベクターで大腸菌BL21 codonPlus (DE3)−RIL competent cell(Stratagene社製)を形質転換した。形質転換株を、LB培地中で前培養し、IPTGで発現誘導を行い組換えヒトCyr61(His−Tagが付加されている。)を含む培養液を4時間後に回収した。ヒトCyr61の発現は、抗His−tagポリクローナル抗体(Santa−Cruz社製)を用いたウエスタンブロッティングにより確認した。
【0066】
回収した培養上清から封入体画分を回収、可溶化後、Niキレートカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供した。洗浄バッファー(20mM Tris−HCl, 0.5M NaCl, 20mM イミダゾール, 6M 尿素, 1mM 2−メルカプトエタノール(pH8.0))で洗浄後、再生バッファー(20mM Tris−HCl, 0.5M NaCl, 20mM イミダゾール, 1mM 2−メルカプトエタノール(pH8.0))と溶出バッファー(20mM Tris−HCl, 0.5M NaCl, 500mM イミダゾール, 0.1% Triton X−100(pH8.0))とのイミダゾールのグラジエントにて溶出し精製組換えヒトCyr61画分を得た。抗His−tagポリクローナル抗体(Santa−Cruz社製)を用いたウエスタンブロッティングによりヒトCyr61が精製されたことを確認した。
結果を図1に示す。
【0067】
実施例2 Cyr61の前立腺細胞の接着誘導活性
<2−1> ヒトCyr61の前立腺細胞の接着誘導活性の試験
実施例1で調製した精製ヒトCyr61の前立腺細胞に対する細胞接着誘導活性を以下のように試験した。
組換えヒトCyr61を、ELISA用96穴マイクロプレート(Iwaki社製)各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロプレートに吸着させた。この時、陽性対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製)、陰性対照としてはBovine Serum Albumin(BSA、シグマ社製)を用いた。
次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61、フィブロネクチンもしくはBSAでそれぞれコーティングしたマイクロプレートを作製した。
【0068】
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製;カタログ番号 CC−3205)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を10mMのEDTAと0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液を用いて穏やかに回収した。回収した前立腺由来間質初代細胞PrSCを0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製;カタログ番号 CC−3204)に懸濁し、上述のマイクロプレートに播種(1×104個/ウェル)し、37℃で2時間インキュベートした。
細胞を播種したウェルを0.01%のBSAと1%のペニシリン/ストレプトマイシンを含有する間質細胞用基礎培地SCBM(100μl;Clonetics社製)で4回洗浄した。次いで、Cell Counting Kit−F(同仁化学研究所社製)に含まれるCalsein−AM/DMSO溶液を間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)で50倍希釈し、各ウェルに添加した(10μl/ウェル)。次いで、37℃で2時間インキュベートし、細胞内に取り込まれ細胞内エステラーゼにより加水分解されたCalseinの蛍光を測定することによって接着した生細胞数を測定した。
結果を図2に示す。
ヒトCyr61が、前立腺間質細胞に対して濃度依存的な細胞接着誘導活性を有していることが示された。
【0069】
<2−2> ヒトCyr61の前立腺細胞の細胞接着誘導活性の抑制試験
実施例<2−1>で示した、精製ヒトCyr61の前立腺間質細胞に対する接着誘導活性の抑制について以下のように試験した。
組換えヒトCyr61を、ELISA用96穴マイクロプレート(Iwaki社製)各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロプレートに吸着させた。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61でコーティングしたマイクロプレートを作製した。
次いで、各ウェルにヘパリン(和光純薬社製;100μg/ml)、EDTA(GIBCO社製;50mM)、EDTA/ヘパリン(50mM/100μg/ml)を50μl/ウェルで加え37℃で30分間インキュベートした。この時、陰性対照としては0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBMを用いた。
【0070】
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を10mMのEDTAと0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液を用いて穏やかに回収した。回収した前立腺由来間質初代細胞PrSCを0.01%のBSAと1%のペニシリン/ストレプトマイシンを含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロプレートに50μl/ウェルで播種(1×104個/ウェル)し、37℃で2時間インキュベートした。
この時、同時にCell Counting Kit−F(同仁化学研究所社製)に含まれるCalsein−AM/DMSO溶液を間質細胞用基礎培地SCBMで50倍希釈し、各ウェルに添加した(10μl/ウェル)。次いで、細胞を播種したウェルを0.01%のBSAと1%のペニシリン/ストレプトマイシンを含有する間質細胞用基礎培地SCBM(100μl)で4回洗浄した。次いで、37℃で2時間インキュベートし、細胞内に取り込まれ細胞内エステラーゼにより加水分解されたCalseinの蛍光を測定することによって接着した生細胞数を測定した。
結果を図3に示す。
ヒトCyr61の、前立腺由来間質細胞に対する接着誘導活性は、ヘパリンもしくはEDTAによって部分的に、ヘパリンとEDTAとの併用によって完全に抑制されることが示された。組換えヒトCyr61は、ヘパリン結合部位を介して、または2価イオン依存的な結合部位を介して接着誘導活性を示していることが示された。
【0071】
実施例3 抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体の調製
<3−1> 抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体の調製
実施例1で調製した組換えヒトCyr61を免疫原として、常法に従って、ウサギもしくはヤギに免疫することにより抗血清またはγ−グロブリン画分を調製した。
次いで、抗血清またはγ−グロブリン画分を0.45μmフィルターでろ過後、プロテインAカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーに供した。洗浄バッファー(2mM KH2PO4, 18mM Na2HPO4, 154mM NaCl(pH7.4−7.8))で洗浄後、クエン酸(溶出)バッファー(67mM Citrate, 77mM Na2HPO4, 150mM NaCl(pH3.6−4.0)または87mM Citrate, 41mM Na2HPO4, 150mM NaCl(pH2.7−3.0))で溶出し、0.75M Tris−HClバッファー(pH9.0)を用いて直ちに中和した。
【0072】
次いで、得られた中和液をリン酸緩衝液(−)で一昼夜透析後、0.22μmフィルター(ミリポア社製)でろ過して、下記の精製抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体を得た。
<ウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体>
N70−1及びO70−3
<ヤギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体>
O69−1及びO69−2
なお、本実施例を含め以下のいずれの実施例中、並びに当該実施例における試験結果として示した図面または表中においては、上記の名称を使用する。
【0073】
<3−2> ウサギ及びヤギポリクローナル抗体のヒトCyr61に対する反応性
前述のようにして調製した種々のウサギ及びヤギポリクローナル抗体のヒトCyr61に対する反応性を、常法によりヒトCyr61を一過性に発現させたアフリカミドリザル腎線維芽細胞株COS−7(ATCC社製;CRL−1651)の細胞溶解液を用いたウエスタンブロッティングにより確認した。
この際、ヒトCyr61の一過的発現には、翻訳領域(配列番号2及び3)を含むヒトCyr61 cDNAをプラスミドpcDNA3(Invitrogen社製)に挿入し作成した発現ベクターpcDNA3/Cyr61、及びpEF1mycHisA(Invitrogen社製)に挿入し作成した発現ベクターpEF1mycHisA/Cyr61mycHisを用いた。
結果を図4に示す。
全てのウサギ及びヤギポリクローナル抗体が、ヒトCyr61に対する反応性を有することを確認した。N70−1とO69−2はmycHis−tagに対する反応性も有することを確認した。O69−2はサルCyr61に対する反応性を有することを確認した。
【0074】
実施例4 Cyr61の前立腺細胞の伸展活性
<4−1> ヒトCyr61の前立腺細胞の伸展活性の試験
実施例1で調製した精製ヒトCyr61の前立腺由来間質細胞に対する細胞伸展活性を以下のように試験した。
組換えヒトCyr61(0.16μg/ウェル, 0.5μg/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレート(Iwaki社製)各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロプレートに吸着させた。この時、陽性対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製;0.5μg/ウェル)、陰性対照としてはBSA(シグマ社製;0.5μg/ウェル)を用いた。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61、フィブロネクチン、もしくはBSAでそれぞれコーティングしたマイクロプレートを作製した。
【0075】
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を10mMのEDTAと0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液を用いて穏やかに回収した。回収した前立腺由来間質初代細胞PrSCを0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロプレートに播種した(1×104個/ウェル)。37℃でインキュベートし経時的に形態観察し、2時間後に写真撮影した。
結果を図5に示す。
ヒトCyr61が、前立腺間質細胞に対して濃度依存的な細胞伸展活性を有することが示された。
【0076】
<4−2> ヒトCyr61の前立腺細胞の伸展活性の抑制試験(その1)
実施例<4−1>で示した、ヒトCyr61の前立腺由来細胞に対する細胞伸展活性の抑制について以下のように試験した。
組換えヒトCyr61(0.16μg/ウェル, 0.5μg/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレート(Iwaki社製)各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロプレートに吸着させた。この時、対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製;0.5μg/ウェル)を用いた。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61もしくはフィブロネクチンでコーティングしたマイクロプレートを作製した。
次いで、各ウェルにEDTA(GIBCO社製;50mM)を50μl/ウェルで加え37℃で30分間インキュベートした。この時、陰性対照としては0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBMを用いた。
【0077】
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を10mMのEDTAと0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液を用いて穏やかに回収した。回収した前立腺由来間質初代細胞PrSCを0.01%のBSAと1%のペニシリン/ストレプトマイシンを含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロプレートに50μl/ウェルで播種(1×104個/ウェル)し、37℃でインキュベートし経時的に形態観察し、2時間後に写真撮影した。
結果を図6に示す。
ヒトCyr61の、前立腺間質細胞に対する伸展活性は、EDTAによって完全に抑制されることが示された。組換えヒトCyr61は、2価イオン依存的に伸展活性を示していることが示された。
【0078】
<4−3> ヒトCyr61の前立腺細胞の伸展活性の抑制試験(その2)
実施例<4−1>で示したヒトCyr61の前立腺間質細胞に対する細胞伸展活性の抑制について以下のように試験した。
組換えヒトCyr61(0.16μg/ウェル, 0.5μg/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレート(Iwaki社製)各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロプレートに吸着させた。この時、対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製;0.5μg/ウェル)を用いた。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61もしくはフィブロネクチンでコーティングしたマイクロプレートを作製した。
【0079】
次いで、各ウェルに上記で調製したウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体N70−1を2μg/ウェルで、50μl/ウェル加え37℃で2時間インキュベートした。この時、陰性対照としてはウサギIgG(ケミコン社製)を用いた。
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を10mMのEDTAと0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液を用いて穏やかに回収した。回収した前立腺由来間質初代細胞PrSCを0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロプレートに50μl/ウェルで播種(1×104個/ウェル)し、37℃でインキュベートし経時的に形態観察し、2時間後に写真撮影した。
結果を図7に示す。
ヒトCyr61の前立腺間質細胞に対する伸展活性は、ウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体N70−1によって完全に抑制されることが示された。
【0080】
実施例5 ヒトCyr61によるMAP kinase活性化の試験
実施例1で調製した精製ヒトCyr61の前立腺細胞におけるMAP kinase(ERK p42p/44)活性化を以下のように試験した。
組換えヒトCyr61(0.5μg/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレート(Iwaki社製)各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロプレートに吸着させた。この時、陽性対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製;0.5μg/ウェル)、陰性対照としてはポリ−L−リジン(シグマ社製;0.5μg/ウェル)を用いた。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61、フィブロネクチン若しくはポリ−L−リジンでそれぞれコーティングしたマイクロプレートを作製した。
【0081】
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を10mMのEDTAと0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液を用いて穏やかに回収した。回収した前立腺由来間質初代細胞PrSCを0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロプレートに播種(1×104個/ウェル)した。37℃でインキュベートし、経時的に細胞溶解液を回収した。MAP kinase(ERK p42p/44)の活性化(リン酸化)は、抗活性化型ERKモノクローナル抗体(Cell Signaling Technology社製)または抗ERKモノクローナル抗体(Cell Signaling Technology社製;活性化型、非活性化型共に認識)を用いたウエスタンブロッティングにより確認した。
結果を図8及び図9に示す。
ヒトCyr61が、前立腺間質細胞においてMAP kinase(ERK p42/p44)を活性化することが示された。
【0082】
実施例6 ヒトCyr61の前立腺細胞の増殖促進活性
<6−1> ヒトCyr61の前立腺細胞の増殖促進活性の試験
実施例1で調製した精製ヒトCyr61の前立腺細胞に対する増殖促進活性を以下のようにして試験した。
組換えヒトCyr61(0.5μg/ウェル)を、96穴マイクロタイタープレート(Falcon社製)各ウェルに加え、4℃で一晩インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロタイタープレートに吸着させた。この時、比較対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製;0.5μg/ウェル)、陰性対照としては無吸着を用いた。次いで、上清を捨て、各ウェルに0.5%のBSAを含有するリン酸緩衝液(100μl)を加え、37℃で2時間インキュベートし、ブロッキングした。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61もしくはフィブロネクチンでそれぞれコーティングしたマイクロプレートを作製した。
【0083】
次いで、間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を回収後、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロタイタープレートに播種(8×103個/ウェル、50μl/ウェル)し、37℃で2時間インキュベートした。
次いで、各ウェルにヒト血小板由来増殖因子(R&D社製;platelet derived growth factor(PDGF))(0.5ng/ウェル)を50μl/ウェル加え、37℃で6日間インキュベートした。
次いで、各ウェルに、生細胞数測定試薬WST−8(ナカライテスク社製)を10μl/ウェル添加しさらに37℃で3時間インキュベートした。マイクロプレートリーダー(Molecular Device社製)を用いて、450nm(参考波長650nm)の吸光度を測定した。なお、陰性対照として、PDGFを添加せず上記と同様にして試験を行った。
結果を図10に示す。
組換えヒトCyr61が、前立腺由来間質初代細胞PrSCに対して増殖促進活性を持つことが示された。またヒトPDGF共存下でも前立腺由来間質初代細胞PrSCに対して増殖促進活性を持つことが確認された。
【0084】
<6−2> ヒトCyr61の前立腺細胞の増殖促進活性の阻害試験
組換えヒトCyr61(0.5μg/ウェル)を、96穴マイクロタイタープレート(Falcon社製)各ウェルに加え、4℃で一晩インキュベートし、組換えヒトCyr61をマイクロタイタープレートに吸着させた。この時、比較対照としてはフィブロネクチン(ベーリンガー社製;0.5μg/ウェル)、陰性対照としては無吸着を用いた。次いで、上清を捨て、各ウェルに0.5%のBSAを含有するリン酸緩衝液(100μl)を加え、37℃で2時間インキュベートし、ブロッキングした。次いで、上清を捨て、各ウェルを0.1%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl)で3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えCyr61もしくはフィブロネクチンでそれぞれコーティングしたマイクロプレートを作製した。
【0085】
次いで、上清を捨て、各ウェルにウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体N70−1(0.4μg/ウェル、2μg/ウェル)を100μl/ウェル加え37℃で2時間インキュベートした。この時、陰性対照としてはウサギIgG(ケミコン社製;2μg/ウェル)を用いた。
上清を捨て、次いで、間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を回収後、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、上述のマイクロタイタープレートに播種(8×103個/ウェル、50μl/ウェル)し、37℃で2時間インキュベートした。
次いで、各ウェルにヒト血小板由来増殖因子(R&D社製;platelet derived growth factor(PDGF))(0.5ng/ウェル)を50μl/ウェル加え、37℃で6日間インキュベートした。
【0086】
次いで、各ウェルに、生細胞数測定試薬WST−8(ナカライテスク社製)を10μl/ウェル添加しさらに37℃で3時間インキュベートした。マイクロプレートリーダー(Molecular Device社製)を用いて、450nm(参考波長650nm)の吸光度を測定した。なお、陰性対照として、PDGFを添加せず上記と同様にして試験を行った。
結果を図11に示す。
ヒトCyr61の前立腺間質細胞の増殖促進活性が抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体により濃度依存的に阻害することが確認された。
【0087】
実施例7 ヒトCyr61のmRNAの定量のための分岐DNAプローブ法の確立
本実施例における分岐DNAプローブ法によるRNAの定量は、バイエル社提供の技術広報(QuantiGene High Volume Kit for the Direct Quantitation of Cellular mRNA)に記載される標準的手順に従って行った。当該手順はバイエル社のウェブサイトで閲覧できる。
【0088】
<7−1> プローブの設計
本実施例において使用するヒトCyr61のmRNAの定量のためのプローブ各種(捕捉用イクステンダー(Capture Extender、CE)、標識用イクステンダー(Label Extender、LE)及び阻害用プローブ(Blocking Probe))は、プローブデザイナーソフト(バイエル社製)を用いて設計した。
結果を図12及び配列番号4乃至41に示す。
【0089】
<7−2> 希釈直線性の試験
希釈直線性を、Cyr61の遺伝子発現が確認されている前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)及び前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を用いて、以下のように試験した。
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSCの細胞溶解液を、キット付属のLysis Mixtureを使用し調製した。
同様に、10%のウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum(FBS)、JRH社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて、フラスコにて培養した前立腺由来上皮細胞株BRF−55の細胞溶解液を、Kit付属のLysis Mixtureを使用し調製した。
次いで、それぞれの細胞溶解液(細胞数濃度:0.5×104個〜4×104個/ウェル)を用いて、標準的手順に従って分岐DNAプローブ法によるRNAの定量を行った。
結果を図13に示す。
前立腺由来間質初代細胞PrSC及び前立腺由来上皮細胞株BRF−55T共に試験範囲(細胞数濃度:0.5×104個〜4×104個/ウェル)において良好な希釈直線性が確認された。
【0090】
<7−3> 検量線の作成
実施例<3−2>で作製した、翻訳領域を含むヒトCyr61 cDNAをプラスミドpcDNA3(Invitrogen社製)に挿入した発現ベクターpcDNA3/Cyr61を用いて、T7 RNAポリメラーゼ(プロメガ社製;Ribomax Large Scale RNA Production System)により、Cyr61 RNAをin vitroにおいて調製した。
次いで、これを標準物質(スタンダード)として用い、実施例<7−2>で確立した分岐DNAプローブ法を用いてCyr61のmRNAの検量線を作成した。
結果を図14に示す。
ヒトCyr61のmRNAにつき1pg〜1000pg/ウェルという極めてdynamic rangeの広い濃度範囲で有意差を持った検量線が得られた。
【0091】
実施例8 ヒトCyr61蛋白質の定量のためのELISAの確立
<8−1> 抗体固定化マイクロプレートの作製
本実施例においてマイクロプレートに固定化するポリクローナル抗体は、前記で調製した正常ウサギ由来のポリクローナル抗体O70−3を用いた。このポリクローナル抗体は、ヒトCyr61に高い反応性を有することに加え、mycHis−tagには反応性を示さないという特徴を持つ。
ポリクローナル抗体O70−3をリン酸緩衝液で希釈し、0.5μg/50μl/ウェルの濃度で、ELISA用96穴マイクロプレート(ヌンク(Nunc)社製)の各ウェルに加え、室温で1時間インキュベートし、ポリクローナル抗体O70−3をマイクロプレートに吸着させた。
次いで、各ウェルをリン酸緩衝液200μl/ウェルで洗浄した後、各ウェルに3%のBSAを含有するリン酸緩衝液(200μl/ウェル)を加え、室温で2時間もしくは4℃で一晩インキュベートすることにより抗体が結合していない部位をブロックした。次いで、プレートをリン酸緩衝液200μl/ウェルで3回洗浄した。
【0092】
<8−2> サンドイッチELISAによる定量法の確立
本発明で確立されたヒトCyr61定量のためのサンドイッチELISAは以下の通りである。
実施例<8−1>で作製した抗体固定化マイクロプレートの各ウェルに、測定試料(50μl/ウェル)を加え、室温で2時間インキュベートした。マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液200μl/ウェルで3回洗浄後、各ウェルに、0.5% BSAと0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で希釈した実施例<3−1>で作製したヤギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体O69−2(0.15μg/50μl/ウェル)を加え、室温下で1時間インキュベートした。
次いで、マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液200μl/ウェルで3回洗浄後、0.5% BSAと0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で10000倍に希釈したビオチン標識抗ヤギIgG抗体(DAKO社製)を各ウェルに加え、室温下でさらに1時間インキュベートした。
【0093】
次いで、マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液200μl/ウェルで3回洗浄後、0.5% BSAと0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3000倍に希釈したストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼ(Streptoavidin−horseradish peroxidase、50μl、アマシャム社製)を各ウェルに加え、室温下で1時間インキュベートした。
マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液200μl/ウェルで4回洗浄後、テトラメチルベンジジン(DAKO社製;3−3’−5−5’−Tetra methyl benzidine(TMB+)、100μl)を各ウェルに加え、室温下で15〜20分間インキュベートした。
各ウェルに、0.5NのH2SO4(50μl)を加え撹拌し、反応を止めた。波長450nmでの吸光度をマイクロプレートリーダー(Molecular Divice社製)で測定した。測定試料中のCyr61量は、下記実施例で作成した検量線から求めた。
【0094】
<8−3> 検量線の作成
実施例<3−2>で常法により調製したヒトCyr61を一過性に発現させたアフリカミドリザル腎線維芽細胞株COS−7(ATCC社製;CRL−1651)の細胞溶解液を標準試料(スタンダード)として用い、実施例<8−2>で確立したサンドイッチELISAを用いて検量線を作成した。
結果を図15に示す。
ヒトCyr61について、低濃度(高希釈倍率)である100倍〜3倍希釈の範囲で有意差を持った検量線が得られた。
【0095】
実施例9 LPAによるEdg受容体を介したCyr61遺伝子の発現誘導
<9−1> 前立腺細胞におけるEdg受容体の発現
前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)及び前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を用いて、以下のように試験した。
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いてフラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSCから、セパゾールRNA I(ナカライテスク社製)を使用して全RNAを単離した。
同様に、10%のFBS(JRH社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いてフラスコにて培養した前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tから、セパゾールRNA I(ナカライテスク社製)を使用して全RNAを単離した。
【0096】
次いで、単離した全RNAをDNase Iで処理してゲノムDNAを除去した後、オリゴ(dT)プライマーまたはランダムヘキサマーを用いて常法に従って逆転写反応を行いcDNAを調製した。
次いで、このcDNAを鋳型としてEdg受容体特異的プライマー(<Edg2>配列番号42及び43;<Edg4>配列番号44及び45;<Edg7>配列番号46及び47)を使用しPCR反応を行い、SYBR Green Iの取り込み量からEdg受容体(Edg2、Edg4、Edg7)の発現レベルを決定した。
結果を図16に示す。
前立腺由来間質初代細胞PrSC及び前立腺由来上皮細胞株BRF−55TにおいてEdg2及びEdg4の発現が確認された。前立腺由来間質初代細胞PrSCにおいてのみEdg7の発現が確認され、前立腺由来上皮細胞株BRF−55TにおいてEdg7の発現は非常に低いことが示された。
【0097】
<9−2> 前立腺細胞におけるLPAによるCyr61遺伝子の発現誘導(その1)
前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)及び前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を用いて、以下のように試験した。
前立腺由来間質初代細胞PrSCを、間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いてマイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)した。37℃で一晩インキュベートした後、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に置換し、37℃で一晩スタベーションを行った。
次いで、各ウェルにLPA(18:1、14:0、16:0、18:0)を(最終濃度10μM/ウェル)を加え、37℃で1時間、6時間、18時間インキュベートした。なお、陽性対照として、FBS及び脱脂FBS(LPA除去)を添加し、陰性対照として、無添加で上記と同様にして試験を行った。
【0098】
次いで、実施例<7−1>において設計したヒトCyr61のmRNAの定量用プローブ各種(CE、LE、Blocking Probe)を添加したキット付属のLysis Mixtureを使用し、細胞溶解液を調製した。次いで、各細胞の溶解液(100μl)を用いて、標準的手順に従って実施例7で構築した分岐DNAプローブ法によるmRNAの定量を行った。
結果を図17に示す。
前立腺由来間質初代細胞PrSCにおいては、いずれのLPA(18:1、14:0、16:0、18:0)によってもCyr61遺伝子の発現が約10倍上昇することが確認された。この発現上昇は、LPAの添加から1時間目をピークに達し、その後時間経過と共に低下するというプロファイルを示した。また当該細胞でのCyr61遺伝子の発現は、脱脂FBS(LPA除去)の刺激によっても上昇することから前立腺細胞におけるCyr61の遺伝子発現の誘導はLPAの刺激によるEdg受容体等を介さない経路が存在することも示された。
【0099】
<9−3> 前立腺細胞におけるLPAによるCyr61遺伝子の発現誘導(その2)
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、10%のFBS(JRH社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いてマイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)した。37℃で一晩インキュベートした後、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)に置換し、37℃で一晩スタベーションを行った。
次いで、各ウェルに各種のLPA(18:1、14:0、16:0、18:0;最終濃度10μM/ウェル)を加え、37℃で1時間、6時間または18時間インキュベートした。なお、陽性対照として、FBS及び脱脂FBS(LPA除去)を添加し、陰性対照として、無添加で上記と同様にして試験を行った。
【0100】
次いで、実施例<7−1>において設計した、ヒトCyr61のmRNA定量用プローブ各種(CE、LE、Blocking Probe)を添加したキット付属のLysis Mixtureを使用し、細胞溶解液を調製した。次いで、各細胞の溶解液(100μl)を用いて、標準的手順に従って実施例7で構築した分岐DNAプローブ法によるRNAの定量を行った。
結果を図18に示す。
前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tにおいては、いずれのLPA(18:1、14:0、16:0、18:0)によってもCyr61遺伝子の発現が約6−7倍上昇することが確認された。この発現上昇は、LPAの添加から1時間目にピークに達し、その後時間経過と共に低下するプロファイルを示した。また当該細胞でのCyr61遺伝子の発現は、脱脂FBS(LPA除去)の刺激によっても上昇することから前立腺細胞におけるCyr61の遺伝子発現の誘導はLPAの刺激によるEdg受容体等を介さない経路が存在することも示された。
【0101】
実施例10 FBSによるCyr61の産生誘導
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて96穴マイクロタイタープレートに播種(5×104個/ウェル)し、37℃で一晩インキュベートした。
次いで、各ウェルにFBS(最終濃度2%/ウェル;JRH社製)を加え、37℃で0.5時間、1時間、2時間、4時間または8時間インキュベートし、Lysisバッファー(0.1% Tween20、20mM EDTA及び1% Elugent(CALBIOCHEM社製)を含有するリン酸緩衝液)を使用し細胞溶解液を調製した。実施例8で構築したサンドイッチELISAを用いて、該細胞溶解液(50μl)のヒトCyr61の定量を行った。
結果を図19(a)に示す。
【0102】
また、別の試験として、各ウェルにFBS(最終濃度2%/ウェル;JRH社製)を加え、37℃で0.5時間、1時間、2時間、4時間または8時間インキュベートし、サンプルバッファー(Owl社製)を使用しSDS−PAGE用細胞溶解液を調製した。ヤギ抗Cyr61ポリクローナル抗体を使用したウエスタンブロッティングにより該細胞溶解液(15μl)のヒトCyr61の産生の程度を分析した。
結果を図19(b)に示す。
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)において、FBS刺激によりCyr61蛋白質の産生が上昇することが確認された。この上昇は、FBS添加後2時間目にピークに達し、その後時間経過と共に微減するというプロファイルを示した。
【0103】
実施例11 Cyr61遺伝子の前立腺細胞株における発現
以下の種々のヒト前立腺由来細胞株におけるCyr61遺伝子の発現を、Cyr61特異的プライマーを用いて常法に従ってRT−PCR法により試験した。
ヒト前立腺由来上皮細胞株(癌細胞)DU−145(ATCC No.HTB−81)
ヒト前立腺由来上皮細胞株(癌細胞)LNCaP.FGC(ATCC No.CRL−1740)
ヒト前立腺由来間質細胞株PrSC(Clonetics社製)
ヒト前立腺由来上皮細胞株PrEC(Clonetics社製)
ヒト前立腺由来上皮細胞株PZ−HPV−7(ATCC No.CRL−2221)
ヒト前立腺由来上皮細胞株(癌細胞)PC−3(ATCC No.CRL−1435)
ヒト前立腺由来平滑筋細胞株PrSMC(Clonetics社製)
結果を図20に示す。
LNCaP.FGC細胞を除く全ての前立腺由来細胞株においてCyr61遺伝子の発現が確認された。本試験で調べた細胞種においては、上皮系細胞よりも間質細胞及び平滑筋細胞においてCyr61遺伝子の高い発現が示された。
【0104】
実施例12 アンチセンスオリゴヌクレオチドによる前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生の抑制
<12−1> Cyr61蛋白質の産生の抑制
Cyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドによる、FBSによる刺激により誘導される前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生の抑制効果を、以下のようにして試験した。
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて24穴マイクロタイタープレートに播種(7×104個/ウェル)した。
37℃で8時間インキュベートした後、常法に従って設計、合成したヒトCyr61遺伝子に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド(配列番号48)またはセンスオリゴヌクレオチド(配列番号49)を各ウェル(最終濃度1μM/ウェル)に加え、さらに37℃で一晩インキュベートした。なお、当該アンチセンスオリゴヌクレオチドは、リン酸結合の修飾したホスホロチオエートアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
【0105】
次いで、FBS(最終濃度2%/ウェル;JRH社製)を加え、37℃で2時間インキュベートし、サンプルバッファー(Owl社製)を使用しSDS−PAGE用細胞溶解液100μlを調製した。前記で調製したヤギ抗Cyr61ポリクローナル抗体O69−2を使用したウエスタンブロッティングにより、該細胞溶解液(5μl)中のCyr61蛋白質の量を測定した。
結果を図21に示す。
前立腺由来上皮細胞おいて、FBSの刺激によりCyr61蛋白質の産生が誘導され、この産生はCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドにより有意に抑制された。
【0106】
<12−2> 細胞の形態変化
前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生が抑制が細胞の形態に及ぼす影響を、Cyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて以下のようにして試験した。
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて96穴マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)した。
37℃で8時間インキュベートした後、ヒトCyr61遺伝子に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)またはセンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)を各ウェル(最終濃度1μM/ウェル)に加え、さらに37℃で一晩インキュベートした。
次いで、FBS(最終濃度2%/ウェル;JRH社製)を加え、37℃で2日間インキュベートし、ヒトCyr61の産生が抑制された際の形態変化を観察した。
結果を図22に示す。
前立腺細胞内でのCyr61蛋白質の産生が抑制されることにより細胞の形態の著しい変化が起こった。
【0107】
<12−3> 細胞増殖の抑制(その1)
前立腺細胞内でのCyr61蛋白質の産生抑制が細胞の増殖に及ぼす影響を、Cyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて以下のようにして試験した。
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いてフラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を回収後、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル、50μl/ウェル)し、37℃で8時間インキュベートした。
各ウェルにCyrアンチセンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)またはセンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)を加え(最終濃度0.2、0.4、0.8μM/ウェル)、さらに37℃で一晩インキュベートした。
【0108】
次いで、FBS(最終濃度2%/ウェル;JRH社製)を加え、37℃で4日間インキュベート後、各ウェルに生細胞数測定試薬WST−8(10μl/ウェル;ナカライテスク社製)を添加しさらに37℃で3時間インキュベートした。
次いで、マイクロプレートリーダー(Molecular Device社製)を用いて、450nm(参考波長650nm)の吸光度を測定した。なお、陰性対照として、FBSとオリゴヌクレオチドを添加せず上記と同様にして試験を行った。
結果を図23に示す。
前立腺由来間質初代細胞におけるCyr61の産生を抑制することにより、細胞増殖が有意に抑制された。またその細胞増殖の抑制は、加えたCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドの濃度に依存したものであった。
【0109】
<12−4> 細胞増殖の抑制(その2)
前立腺細胞でのCyr61の産生の抑制のタイミングと細胞増殖の抑制の関係について以下のように検討した。
間質細胞用増殖培地SCGM(Clonetics社製)を用いてフラスコにて培養した前立腺由来間質初代細胞PrSC(Clonetics社製;カタログ番号CC−2508)を回収後、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有する間質細胞用基礎培地SCBM(Clonetics社製)に懸濁し、マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル、50μl/ウェル)し、37℃で8時間インキュベートした。
【0110】
次いで、下記<A>または<B>を行った。<A>は、Cyr61アンチセンスオリゴヌクレオチド添加後にFBSにて細胞に刺激を与えCyr61産生を誘導するものであり、<B>はFBSにて細胞に刺激を与えCyr61産生を誘導した後にCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチド添加するものである。
<A> 各ウェルにCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)または、ンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)を加え(最終濃度0.2、0.4、0.8μM/ウェル)、さらに37℃で一晩インキュベートした。次いで、FBS(JRH社製)を加えた(最終濃度2%/ウェル)。
<B> FBS(JRH社製)を加え(最終濃度2%/ウェル)、37℃で一晩インキュベートした後、各ウェルにCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)または、ンスオリゴヌクレオチド(上記に同じ)を加え(最終濃度0.2、0.4、0.8μM/ウェル)を加えた。
【0111】
上記<A>または<B>の後、さらに37℃で3日間インキュベート後、各ウェルに、生細胞数測定試薬WST−8(10μl/ウェル;ナカライテスク社製)を添加し、さらに37℃で3時間インキュベートした。
次いで、マイクロプレートリーダー(Molecular Device社製)を用いて、450nm(参考波長650nm)の吸光度を測定した。なお、陰性対照として、FBS(JRH社製)とオリゴヌクレオチドを添加せず上記と同様にして試験を行った。
結果を図24及び25に示す。
前立腺由来間質初代細胞でのCyr61蛋白質の産生の抑制による細胞増殖の抑制の程度は、細胞のFBSによる刺激前にCyr61の産生を抑制した方が、当該刺激後にCyr61の産生を抑制するよりも大きかった。
【0112】
実施例13 Cyr61の生理活性、Cyr61の産生、Cyr61遺伝子のmRNAの転写若しくはCyr61のmRNAの蛋白質への翻訳を阻害する化合物の同定
<13−1> 前立腺細胞でのCyr61遺伝子のmRNAへの転写を阻害する化合物の同定
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて96穴マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)し、37℃で一晩インキュベートした。
次いで、各ウェルに各種の被験化合物の各々(各種濃度;最終濃度10μM/ウェル)を加え、さらに37℃で2時間インキュベートした。
次いで、FBS(JRH社製;最終濃度2%/ウェル)もしくはLPA 18:1(最終濃度1μM/ウェル)を加え、37℃で1時間インキュベートした。なお、対照として化合物無添加、陰性対照としてFBS無添加で上記と同様にして試験を行った。
【0113】
次いで、実施例<7−1>において設計した、ヒトCyr61 mRNAの定量用プローブの各種(CE、LE、Blocking Probe)を添加したキット付属のLysis Mixtureを使用し、細胞溶解液を調製した。次いで、各々の細胞溶解液(100μl)中のCyr61 mRNAの量を、標準的手順に従って実施例7で構築した分岐DNAプローブ法により定量した。
なお、対照として別途設計したGAPDH mRNAの定量用のプローブ各種(CE、LE、Blocking Probe)を用いた分岐DNAプローブ法によるGAPDHのRNAの定量も行った。
各々の被験物質について求められた測定値を、対照(陰性対照を含む)試験で求められた測定値と比較し、前立腺細胞でのCyr61遺伝子のmRNAへの転写を阻害する多数の化合物を同定した。
結果を図26に示す。
同定された化合物は、FBS及びLPA(18:1)の各々の刺激により誘導される前立腺由来上皮細胞でのCyr61遺伝子の発現上昇を化合物の濃度依存的に有意に抑制した。一方、当該化合物は、対照試験においてGAPDH遺伝子の発現上昇を抑制しないことから、Cyr61遺伝子の発現を特異的に抑制する化合物であった。
【0114】
<13−2> 前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生を阻害する化合物の同定
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて96穴マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)し、37℃で一晩インキュベートした。
次いで、各ウェルに多種の被験化合物の各々(各種濃度;最終濃度10μM/ウェル;実施例<13−1>で同定した化合物を含む。)を加え、さらに37℃で2時間インキュベートした。なお、対照として化合物無添加、陰性対照としてFBS無添加で上記と同様にして試験を行った。
【0115】
次いで、FBS(JRH社製;最終濃度2%/ウェル)を加え、37℃で2時間インキュベートし、Lysisバッファー(0.1% Tween20、20mM EDTA、1% Elugent(CALBIOCHEM社製)を含有するリン酸緩衝液)を使用し細胞溶解液を調製した。実施例8で構築したサンドイッチELISAにより、該細胞溶解液(50μl)中のヒトCyr61蛋白質を定量した。
各々の被験物質について求められた測定値を、対照(陰性対照を含む)試験で求められた測定値と比較し、前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生を阻害する多数の化合物を同定した。これらの中には、実施例<14−1>で同定された化合物群も含まれていた。
結果を図27に示す。
同定された化合物は、FBSで誘導したCyr61の産生上昇を化合物濃度に依存的に有意に抑制した。
【0116】
<13−3> Cyr61の生理活性を阻害する化合物の同定
前記実施例において明らかにしたCyr61の生理活性の一つである前立腺細胞の増殖促進活性を阻害する化合物以下のようにして同定した。
前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)を、0.01%のBSA(シグマ社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて96穴マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)し、37℃で一晩インキュベートした。
次いで、各ウェルに多種の被験化合物の各々(最終濃度10μM/ウェル)を加え、さらに37℃で2時間インキュベートした。なお、対照として化合物無添加、陰性対照としてFBS無添加で上記と同様にして試験を行った。
【0117】
次いで、FBS(JRH社製;最終濃度2%/ウェル)を加え、37℃で2日間インキュベート後、各ウェルに、[3H]−Thymidine(1μCi/ウェル)を添加し、さらに37℃で6時間インキュベートした。細胞をマイクロメート196セルハーベスター(パッカード社製)を用いて回収し、細胞内に取り込まれた[3H]−Thymidine の量をトップカウント(パッカード社製)にて測定した。
各々の被験物質について求められた測定値を、対照(陰性対照を含む)試験で求められた測定値と比較し、前立腺細胞の増殖を阻害する多数の化合物を同定した。これらの中には、実施例<13−1>及び実施例<13−2>で同定された化合物群も含まれていた。
同定された化合物は、FBSにより誘導した前立腺由来上皮細胞の増殖を有意に抑制した。また当該化合物は、前立腺由来上皮細胞株BRF−55T(BRFF社製)において、Cyr61タンパク産生を抑制することにより、細胞増殖が抑制されることを示した。
【0118】
<13−4> Cyr61の生理活性を阻害する化合物の血球系細胞の増殖に対する影響
前記実施例<13−3>で同定したCyr61の生理活性を阻害する化合物が、Cyr61を発現していない血球系細胞(NK細胞)のFBS及びIL−2の刺激により誘導される細胞増殖に対して影響を及ぼすか否かを検討した。
ヒトNK細胞株KHYG−1(ヒューマンサイエンス研究資源バンク;JCRB0156)を、10%のFBS(JRH社製)と10Unit/mlのIL−2(PBL社製)と1%のペニシリン/ストレプトマイシン(シグマ社製)を含有するRPMI1640培地(日研生物医学研究所社製)を用いて96穴マイクロタイタープレートに播種(1×104個/ウェル)した。
次いで、各ウェルに前記実施例<13−3>で同定したCyr61の生理活性(前立腺細胞の増殖)を阻害する化合物の各々(最終濃度10μM/ウェル)を加え、さらに37℃で2日間インキュベートした。なお、対照として化合物無添加、陰性対照としてFBS無添加で上記と同様にして試験を行った。
【0119】
次いで、各ウェルに、[3H]−Thymidine(1μCi/ウェル)を添加し、さらに37℃で6時間インキュベートした。細胞をマイクロメート196セルハーベスター(パッカード社製)を用いて回収し、細胞内に取り込まれた[3H]−Thymidine の量をトップカウント(パッカード社製)にて測定した。
いずれの化合物もFBSとIL−2により誘導される血球系細胞の増殖を抑制しなかった。
【0120】
【発明の効果】
本発明の医薬組成物は、前立腺疾患(例えば、前立腺肥大及び前立腺癌など)の発症の予防、該前立腺疾患の進行の抑制または該前立腺疾患を治療するための医薬品として有用である。
また、本発明の医薬組成物は、そうして前立腺疾患(特には前立腺肥大)を抑制することにより前立腺疾患(特には前立腺肥大)によって引き起こされる排尿障害等の症状を緩和または治療することが可能である。
さらに、本発明の医薬組成物は、前立腺疾患の既存の治療方法(例えば前立腺肥大症の治療の場合には、抗アンドロゲン剤、α1遮断剤、あるいは抗コリンエステラーゼ剤などによる薬剤療法)と併用することにより該前立腺疾患(例えば前立腺肥大症、前立腺癌など)の治療効果を増大させることが可能である。
【0121】
【配列表】
【0122】
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配列番号:1
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配列番号:49
他の情報:人工配列についての記載:ヒトCyr61センスオリゴヌクレオチド。
【0123】
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエスタンブロッティングによる精製組換えヒトCyr61のSDSポリアクリルアミドゲルでの電気泳動の状態を示す図。
レーン1乃至2は各々下記の電気泳動の状態を示す。
レーン1:マーカー分子。
レーン2:精製組換えヒトCyr61。
【図2】組換えヒトCyr61の前立腺由来間質初代細胞PrSCに対する細胞接着誘導活性を示す図。縦軸は基質(Cyr61、フィブロネクチン、BSA)と前立腺由来間質初代細胞PrSCとの接着活性の指標となる蛍光強度を示し、横軸はコートした基質(Cyr61、フィブロネクチン、BSA)の濃度を示す。
【図3】Cyr61により誘導される前立腺由来間質初代細胞PrSCの細胞接着のEDTA及び/またはヘパリンによる阻害効果を示す図。縦軸はCyr61と前立腺由来間質初代細胞PrSCとの接着活性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は阻害物質の種類を示す。
【図4】ウエスタンブロッティングによる各種の抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体のヒト及びサルのCyr61蛋白質の各々に対する反応性を示す図。
レーン1乃至4はCyr61蛋白質を発現した細胞の溶解液の種類を示す。
レーン1:アフリカミドリザル腎線維芽細胞株COS−7。
レーン2:ヒトCyr61一過的発現アフリカミドリザル腎線維芽細胞株COS−7。
レーン3:mycHis−tag標識ヒトCyr61一過的発現アフリカミドリザル腎線維芽細胞株COS−7。
レーン4:mycHis−tag標識陰性対照タンパク一過的発現アフリカミドリザル腎線維芽細胞株COS−7。
【図5】組換えヒトCyr61による前立腺由来間質初代細胞PrSCの伸展の有無または状態を示す図。
分図(a)乃至(e)は各々下記の試験による結果を示す。
分図(a):基質無しの場合。
分図(b):基質としてフィブロネクチン(0.5μg)を用いた場合。
分図(c):基質としてBSA(0.5μg)を用いた場合。
分図(d):基質としてCyr61(0.16μg)を用いた場合。
分図(e):基質としてCyr61(0.5μg)を用いた場合。
【図6】組換えヒトCyr61及びEDTAの存在下での前立腺由来間質初代細胞PrSCの伸展の有無または状態を示す図。
分図(a)乃至(f)は各々下記の試験結果を示す。
分図(a):基質無しの場合。
分図(b):基質としてCyr61(0.16μg)を用いた場合。
分図(c):基質としてCyr61(0.5μg)を用いた場合。
分図(d):基質としてフィブロネクチン(0.5μg)を用い、EDTAを添加した場合。
分図(e):基質としてCyr61(0.16μg)を用い、EDTAを添加した場合。
分図(f):基質としてCyr61(0.5μg)を用い、EDTAを添加した場合。
【図7】組換えヒトCyr61及び抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体の存在下での前立腺由来間質初代細胞PrSCの伸展の有無または状態を示す図。
分図(a)乃至(d)は各々下記の試験結果を示す。
分図(a):基質としてフィブロネクチン(0.5μg)を用い、ウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体N70−1を添加した場合。
分図(b):基質としてCyr61(0.16μg)を用い、ウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体N70−1を添加した場合。
分図(c):基質としてCyr61(0.5μg)を用い、ウサギ抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体N70−1を添加した場合。
分図(d):基質としてCyr61(0.5μg)を用い、陰性対照ウサギIgG抗体を添加した場合。
【図8】ウエスタンブロッティングによる精製組換えヒトCyr61による前立腺由来間質初代細胞PrSCでのMAP kinase(ERK p42/44)の経時的な活性化(リン酸化)の状態を示す図。
【図9】ウエスタンブロッティングによる各種刺激による前立腺由来間質初代細胞PrSCにおけるMAP kinase(ERK p42/44)の活性化(リン酸化)を示す図。
分図(a)乃至(c)は各々下記の試験結果を示す。
分図(a):基質としてCyr61を用いた場合。
分図(b):基質としてフィブロネクチンを用いた場合。
分図(c) :基質としてポリ−L−リジンを用いた場合。
【図10】組換えヒトCyr61の前立腺由来間質初代細胞PrSCに対する増殖促進活性を示す図。縦軸は細胞増殖の指標としての細胞内脱水素酵素の活性値(細胞数)を示す。横軸は添加した増殖因子PDGFの有無を示す。
【図11】組換えヒトCyr61により誘導される前立腺由来間質初代細胞PrSCの増殖促進活性に対する抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体による抑制効果を示す図。縦軸は細胞増殖の指標としての細胞内脱水素酵素の活性値(細胞数)を示し、横軸は添加した増殖因子PDGFの有無及び濃度を示す。
【図12】本発明において確立したbDNA法で用いられる各種プローブを示す図。
【図13】本発明において確立したbDNA法によるCyr61のmRNA定量試験の希釈直線性を示す図。
分図(a)乃至(b)は各々下記の試験結果を示す。縦軸はRNA量の指標としてのアルカリホスファターゼ活性(Read Luminescence Unit;RLU)を示し、横軸は細胞数を示す。
分図(a):細胞溶解液として前立腺由来間質初代細胞PrSCを用いた場合。
分図(b):細胞溶解液として前立腺由来上皮細胞BRF−55Tを用いた場合。
【図14】bDNA法により定量したCyr61のRNA(標準物質)の検量線を示す図。縦軸はRNA量の指標としてのアルカリホスファターゼ活性(Read Luminescence Unit;RLU)を示し、横軸は該標準物質の濃度を示す。
【図15】本発明において確立した2種類の抗ヒトCyr61ポリクローナル抗体を用いたサンドイッチELISAにより定量したヒトCyr61標準物質の希釈検量線を示す図。縦軸はタンパク量の指標としてのペルオキシダーゼ活性(吸光度)を示し、横軸は該標準物質の希釈倍率を示す。
【図16】前立腺由来間質初代細胞PrSCと前立腺由来上皮細胞株BRF−55TにおけるEdg受容体(Edg2、Edg4、Edg7)の発現量を示す図。分図(a)乃至(b)は各々下記の試験結果を示す。縦軸はEdg受容体の発現量の指標としての単位トータルRNA当たりの該Edg受容体コピー数を示し、横軸は細胞種を示す。
分図(a):PrSC及びBRF−55Tの各々における各種Edg受容体の発現量を示す。
分図(b):PrSC及びBRF−55Tの各々における各種Edg受容体の発現量を示す。
【図17】前立腺由来間質初代細胞PrSCにおけるLPAによるCyr61遺伝子の発現の上昇及びその経時変化を示す図。縦軸はCyr61のRNA量の指標としてのアルカリホスファターゼ活性(Read Luminescence Unit;RLU)を示し、横軸は刺激物の種類を示す。
【図18】前立腺由来上皮細胞株BRF−55TにおけるLPAによるCyr61遺伝子の発現の上昇及びその経時変化を示す図。縦軸はCyr61のRNA量の指標としてのアルカリホスファターゼ活性(Read Luminescence Unit;RLU)を示し、横軸は刺激物の種類を示す。
【図19】前立腺由来上皮細胞株BRF−55TにおけるFBSによるCyr61蛋白質の産生の上昇及びその経時変化を示す図。
分図(a)乃至(b)は各々下記の試験結果を示す。
分図(a):ELISAで測定したCyr61蛋白質の産生量の経時変化を示す。縦軸はCyr61蛋白質の産生量の指標としてのペルオキシダーゼ活性(吸光度)を示し、横軸はFBS刺激後の経過時間を示す。
分図(b):ウエスタンブロッティングによるCyr61蛋白質の産生量の経時変化を示す。横軸はFBS刺激後の経過時間を示す。
【図20】RT−PCRで解析した各種の前立腺由来細胞株におけるCyr61遺伝子の発現の状態を示す図。上段はCyr61遺伝子の発現の状態を示し、下段はGAPDH(陰性対照)遺伝子の発現の状態を示す。
【図21】ウエスタンブロッティングによるFBSで誘導した前立腺細胞でのCyr61蛋白質産生に対するCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドの抑制活性を示す図。
レーン1乃至4は各々下記の細胞での結果を示す。
レーン1:FBS無刺激の前立腺由来上皮細胞株BRF−55T。
レーン2:FBS刺激2時間後の前立腺由来上皮細胞株BRF−55T。
レーン3:アンチセンスオリゴヌクレオチド添加してFBSで刺激2時間後の前立腺由来上皮細胞株BRF−55T。
レーン4:センスオリゴヌクレオチド(陰性対照)添加してFBSで刺激2時間後の前立腺由来上皮細胞株BRF−55T。
【図22】Cyr61タンパク産生を抑制した場合の前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tの形態を示す図。分図(a)はアンチセンスオリゴヌクレオチドを添加してFBSで刺激2日後の前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tの形態を示し、分図(b)はセンスオリゴヌクレオチド(陰性対照)を添加してFBSで刺激2日後の前立腺由来上皮細胞株BRF−55Tの形態を示す。
【図23】Cyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドの前立腺由来間質初代細胞PrSCの増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞増殖の指標としての細胞内脱水素酵素の活性値(細胞数)を示し、横軸は添加したFBSの有無及び添加したオリゴヌクレオチド(アンチセンス、センス共)の濃度を示す。
【図24】FBSで刺激を与える前にCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドを添加した場合の前立腺由来間質初代細胞PrSCの増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞増殖の指標としての細胞内脱水素酵素の活性値(細胞数)を示し、横軸は添加したFBSの有無及び添加したオリゴヌクレオチド(アンチセンス、センス共)の濃度を示す。
【図25】FBSで刺激を与えた後にCyr61アンチセンスオリゴヌクレオチドを添加した場合の前立腺由来間質初代細胞PrSCの増殖の抑制効果を示す図。縦軸は細胞増殖の指標としての細胞内脱水素酵素の活性値(細胞数)を示し、横軸は添加したFBSの有無及び添加したオリゴヌクレオチド(アンチセンス、センス共)の濃度を示す。
【図26】本発明で確立した前立腺細胞でのCyr61遺伝子のmRNAへの転写を阻害する物質の同定方法により同定した当該化合物(各種濃度)の前立腺細胞でのCyr61遺伝子の発現の阻害効果を示す図。縦軸は阻害率を示し、横軸は化合物の濃度を示す。
【図27】本発明で確立した前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生を阻害する物質の同定方法により同定した当該化合物(各種濃度)の前立腺細胞でのCyr61蛋白質の産生の阻害効果を示す図。縦軸は阻害率を示し、横軸は化合物の濃度を示す。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to (1) a prostate comprising a substance having the activity of inhibiting the physiological activity of Cyr61 (cysteine-rich 61), the transcription of mRNA of the gene encoding Cyr61 or the translation of the mRNA encoding Cyr61 into a protein. A pharmaceutical composition for suppressing the progress of a disease (particularly, benign prostatic hyperplasia, prostate cancer) or a disease associated with the disease (particularly, dysuria), or treating the prostate disease or a related disease; The present invention relates to a method for identification and (3) a method for diagnosing signs or presence or absence of prostate disease.
[0002]
[Prior art]
In Japan, where the proportion of elderly people is ever increasing, a typical disease that significantly impairs the healthy life of elderly males is benign prostatic hyperplasia, which causes dysuria in men aged 50 and older. Benign prostatic hyperplasia (BPH) and prostate cancer with malignant tumor.
First, prostatic hyperplasia is considered to be caused by a number of factors such as genetic factors and environmental factors such as dietary habits, but the full picture has not been clarified yet. Currently, the number of patients with prostatic hypertrophy in Japan is estimated to be 300,000 to 400,000 in a survey by the Ministry of Health and Welfare, but it is actually estimated to be more than 4 million.
[0003]
The prostate grows to the size of a normal size walnut in its thirties with growing growth after young age. However, after the age of thirties, a benign adenoma that had enlarged with a mixture of fibromuscular stromal and adenoid parts in the inner gland of the prostate grew, and the increase of the adenoma was that of prostatic hyperplasia. (For example, see Non-Patent Document 1).
[0004]
The incidence of benign prostatic hyperplasia is about 7.7% in the 30s and 40s, about 40% in the 50s, about 67.3% in the 60s, about 92% in the 70s, and in the 80s. It has been reported that it was 100% (for example, see Non-Patent Document 2). This frequency is almost the same as that reported in Europe and the United States. With the enlargement of the benign adenoma, at the age of 75, about 50% of them have a disorder in which urinary momentum is weakened. Due to this prostatic hypertrophy, some 80% of those in their 80s have some dysuria (see, for example, Non-Patent Document 3).
[0005]
As described above, the cause and mechanism of the development of prostatic hypertrophy are not yet fully understood, but the reversal of sex hormones that occurs around the age of 40, namely, decreased secretion of the male hormone testosterone and the production of females by the adrenal gland It is said that one of the causes is the proliferation of stromal components of the prostate induced by an increase in secretion of the hormone estrogen.
[0006]
Clinically, dysuria caused by benign prostatic hyperplasia is largely attributable to three factors: increased benign adenoma in the internal glands described above, decreased elasticity of the prostatic capsule, and decreased bladder contractility (eg, , Non-Patent Document 4).
Thus, the treatment of benign prostatic hyperplasia today is not to block the cause of its occurrence, but to alleviate the clinical symptoms described above. Specifically, antiandrogens are used to reduce adenomas, and α and 1 Blocking agent (α 1 Blocker agent) and an anticholinesterase agent for the purpose of enhancing the bladder contractility.
[0007]
However, antiandrogens only shrink 30-40% of the glandular epithelium and do not correlate their reduction effect with the degree of symptom improvement. Also, the combined use of an antiandrogen and an α1 blocker and the effect of improving the symptoms are not clear. The fact that the effect of reducing the glandular epithelium by the anti-androgen agent is only 30 to 40% indicates that the pathogenesis of prostatic hyperplasia is caused not only by proliferation of epithelial cells but also by stromal cells. ) Suggests that there is an increase in interstitial (stroma) with proliferation of). Therefore, reducing the interstitium is an issue for the future treatment of benign prostatic hyperplasia (for example, see Non-Patent Document 5).
However, the cause and mechanism of prostate epithelial and stromal cell proliferation leading to prostate hypertrophy has not yet been elucidated.
[0008]
On the other hand, prostate cancer, which develops with a high probability in elderly males along with the above-mentioned prostatic hypertrophy, is a more serious problem in that the tumor seen in benign prostatic hyperplasia is benign, whereas that in prostate cancer is malignant. It is.
Although prostate cancer mortality is lower than in the United States and Europe, it is considered a serious problem in Japan that prostate cancer mortality has increased compared to that of any other cancer. Even more interesting is the fact that prostate cancer found at necropsy is over 1,000 times more than lethal cancer. Prostate cancer can be said to be a cancer in which the rate of change from small tumor cells of low grade to tumors of large grade is extremely slow. Indeed, 40% of Japanese boys in their 80s have prostate cancer.
[0009]
In addition to such general prostate cancer, recently, prostatic intraepithelial neoplasm (PIN), which is limited to the epithelium of prostate tissue and is diagnosed only by cell atypia and multi-layered gland cells, has attracted attention. . It has also been reported that about 50% of men with PIN have progressed to prostate cancer.
Clinical symptoms of prostate cancer include lower urinary tract symptoms due to increased cancer; obstruction of the upper urinary tract; symptoms due to metastasis to lymph nodes, liver or lungs; bone pain due to bone metastasis and pain due to nerve compression. There is.
Risk factors for prostate cancer include androgen, sex life, calorie intake, fat intake, meat intake, vitamin A, vitamin E, vitamin D, alcohol intake, coffee intake, obesity, cirrhosis, etc. The cause is unknown.
[0010]
Similar to the cause and mechanism of prostatic hypertrophy described above, the mechanism of prostate cancer development and progression has not yet been elucidated, and many researchers can now elucidate it from various angles, and prevent and treat it. Energetically researching the development of new drugs.
[0011]
One approach to pursue such research is to identify genes that are specifically or highly expressed in specific tissues of healthy individuals or in the tissues of patients, and analyze the biological activities of the molecules encoded by the genes. To clarify the relationship between the molecule and the disease.
[0012]
Similar approaches have been developed in the field of prostate hypertrophy and prostate cancer research, suggesting the specific expression of various genes in the prostate tissue of patients suffering from prostate hypertrophy (for example, Patent Document 1) reference). In addition, it has been reported that, for example, expression of a molecule called Cyr61 (cysteine-rich 61) is also observed in a cell line derived from a prostate cancer tissue of a prostate cancer patient or in the cancer tissue (for example, Non-Patent Document 6). And Non-Patent Document 7).
However, all reports only disclose the expression of a certain gene in prostate hypertrophy or prostate cancer tissues or cell lines derived therefrom, and the association of the molecule encoded by the gene with prostate hypertrophy or prostate cancer There is no suggestion or disclosure of gender.
[0013]
[Patent Document 1]
WO02 / 12440 pamphlet
[Non-patent document 1]
"J. Urol.", 1984, Vol. 132, p. 474-479
[Non-patent document 2]
"Jap. J. Urol.", 1967, Vol. 58, p. 814
[Non-Patent Document 3]
"Prostate", 1990, Vol. 16, p. 253-261
[Non-patent document 4]
"Urol. Clin. North Am.", 1990, Vol. 17, p. 509
[Non-Patent Document 5]
"Pharmacy", 2000, Vol. 51, No. 3, p. 29-36
[Non-Patent Document 6]
"Prostate", 1998, Vol. 36, no. 2, p. 85-91
[Non-Patent Document 7]
"Journal of the Japanese Urological Association", 2002, Vol. 93, no. 2, p. 331, PP-335
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, benign prostatic hyperplasia, which affects more than half of men in their 50s and almost 100% of men in their 80s and causes dysuria, has yet to elucidate the cause and mechanism of its onset. However, existing drug therapies do not block the cause of benign prostatic hyperplasia, but are merely treatments to relieve their clinical symptoms (increased benign adenomas, decreased elasticity of the prostatic capsule, and decreased bladder contractility). Not a radical treatment. Also, these existing drug therapies do not suppress the growth of prostate stromal cells (stromal cells), which is a direct cause of prostate hypertrophy.
In addition, the cause and mechanism of the occurrence and progression of prostate cancer in elderly men, whose mortality rate has recently increased, have not been elucidated. No treatment is provided.
[0015]
That is, the present invention relates to secretion of various physiologically active substances from prostate epithelial cells which are indirectly or directly deeply involved in the development and progression of prostatic hypertrophy and prostate cancer, and the prostatic stroma which directly causes prostatic hypertrophy. Elucidation of the cause and mechanism of the development of prostatic hypertrophy, mainly cell proliferation, and prevention of the development of prostate diseases (prostatic hyperplasia, prostate cancer, etc.) and progression of symptoms by directly controlling the cause of the development And / or a method and an agent for treating the prostate disease.
Furthermore, the method or the drug is used in combination with an existing treatment method (for example, in the treatment of benign prostatic hyperplasia, a drug treatment with an anti-androgen agent, an α1 blocker, or an anticholinesterase agent) to produce a prostate disease (prostatic hypertrophy). The aim of the present invention is to increase the therapeutic effect of the disease and prostate cancer.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors analyzed gene expression profiles in various cell lines derived from the prostate and tissues of patients with benign prostatic hyperplasia, identified genes with high expression in the cells and tissues, and expressed and expressed the genes. We conducted intensive studies on the physiological activity of the molecule encoded by the gene and the etiology of prostatic hypertrophy and prostate cancer.
[0017]
As a result, (1) the expression of mRNA encoding Cyr61 was observed in various prostate-derived epithelial cells and stromal cells, and (2) the expression of Cyr61 mRNA and the production of Cyr61 protein in the cell line were: An increase in the stimulus of lysophosphatidic acid (LPA) depending on the magnitude of stimulation, (3) Cyr61 induces proliferation and extension of cells of stromal cells of the prostate, and the extension activity binds to Cyr61 Or (4) Cyr61 activates MAP kinase in prostatic stromal cells, (5) suppresses Cyr61 gene expression in prostatic stromal cells and / or prostate epithelial cells. Inhibits the cell proliferation induced by the stimulus and causes a change in cell morphology. (6) It is the first time in the world that the present inventors have found new findings that the proliferation of prostatic stromal cells and / or prostatic epithelial cells induced by stimulation is inhibited by various compounds, leading to the completion of the present invention. Was.
[0018]
The pharmaceutical composition of the present invention is useful as a medicament for preventing the onset of prostate disease (particularly, benign prostatic hyperplasia or prostate cancer), suppressing the progress of the prostate disease, or treating the prostate disease. Further, the pharmaceutical composition of the present invention can also alleviate or treat symptoms of a disease associated with the disease, such as dysuria, by suppressing prostate disease (particularly, prostatic hypertrophy).
Furthermore, the pharmaceutical composition of the present invention can be used for the treatment of prostate diseases (such as prostatic hypertrophy and prostate cancer) (for example, in the case of prostatic hypertrophy, an antiandrogen agent, an α1 blocker, or an anticholinesterase agent). It is also possible to increase the therapeutic effect of prostate diseases (prostatic hypertrophy, prostate cancer, etc.) by using in combination with drug therapy.
[0019]
The present invention also provides a method for identifying a substance as an active ingredient of the pharmaceutical composition, and the substance can be identified easily and with high accuracy by using the method of the present invention.
Further, the present invention also provides a method for diagnosing the signs, presence or absence, or the degree of progression of the above-mentioned prostate diseases (such as prostatic hypertrophy and prostate cancer). Diagnosis can be performed simply and with high accuracy.
[0020]
That is, the present invention is as described in the following (1) to (24).
(1) One or more substances that inhibit the physiological activity of Cyr61, the production of Cyr61, the transcription of mRNA of the gene encoding Cyr61 or the translation of the mRNA encoding Cyr61 into a protein, and a pharmaceutically acceptable carrier. A pharmaceutical composition for preventing the onset of prostate disease, suppressing the progress of prostate disease, treating prostate disease or treating a disease associated with prostatic hypertrophy.
(2) The physiological activity of Cyr61 is proliferation or expansion of prostate epithelial cells or prostatic stromal cells, maintenance of the morphology of the cells, or activation of MAP kinase in the cells, (1). Pharmaceutical composition.
(3) The pharmaceutical composition according to (1) or (2), wherein the prostate disease is prostatic hypertrophy or prostate cancer.
(4) The pharmaceutical composition according to the above (1) or (2), wherein the disease associated with the prostatic hypertrophy is dysuria.
(5) The pharmaceutical composition according to any one of (1) to (4), wherein the substance is an antibody that binds to Cyr61 or a part thereof.
(6) The pharmaceutical composition according to any one of (1) to (4), wherein the substance is DNA or RNA.
(7) The pharmaceutical composition according to any of (1) to (5), wherein the substance is a chemically synthesized compound.
(8) A method for identifying a substance capable of regulating transcription of a gene encoding Cyr61 to mRNA, translation of mRNA encoding Cyr61 to a protein, or production of Cyr61, which comprises the following steps: Features method:
(A) culturing cells producing Cyr61 in the presence or absence of a stimulus that induces the production of Cyr61, in the presence and absence of the substance, respectively; and
(B) (i) comparing the amount of Cyr61 produced by cells cultured in the presence of the substance with the amount of Cyr61 produced by cells cultured in the absence of the substance; or
(Ii) comparing the amount of mRNA encoding Cyr61 transcribed in cells cultured in the presence of the substance with the amount of mRNA encoding Cyr61 transcribed in cells cultured in the absence of the substance Process.
(9) The method according to (8), wherein the cells are prostate epithelial cells or stromal cells or cell lines established therefrom.
(10) The method according to (9), wherein the cell is a human prostate-derived epithelial cell line BRF-55T.
(11) The method according to any of (8) to (10) above, wherein the stimulus for inducing the production of Cyr61 is serum or LPA.
(12) The method according to any one of (8) to (11), wherein the amount of Cyr61 is determined using ELISA.
(13) The method according to any one of (8) to (11), wherein the amount of mRNA encoding Cyr61 is determined using a bDNA method.
(14) A method for identifying a substance having an ability to regulate transcription of a gene encoding Cyr61 to mRNA, translation of mRNA encoding Cyr61 to a protein, or production of Cyr61, which comprises the following steps: Features method:
(A) A cell that produces Cyr61 and a protein other than Cyr61, wherein transcription of the gene encoding the other protein in the cell into mRNA is a signal of transcription of the gene encoding Cyr61 into mRNA. Culturing in the presence or absence of a stimulus that induces the production of Cyr61, in the presence or absence of the substance, in the presence or absence of the substance. Doing; and
(B) comparing the amount of the other protein produced by cells cultured in the presence of the substance with the amount of the other protein produced by cells cultured in the absence of the substance.
(15) The method according to (14), wherein the cell is a transgenic cell transformed with a gene encoding the Cyr61 and a gene encoding the other protein.
(16) The method according to (14), wherein the other protein is a reporter protein.
(17) The method according to (16), wherein the reporter protein is luciferase.
(18) The method according to (17), wherein the comparison of the amounts of the other proteins is a comparison of the level of a signal emitted by the reporter protein.
(19) A method for identifying a substance having the ability to regulate the biological activity of Cyr61, comprising the following steps:
(A) Cyr61-producing cells are cultured in the presence or absence of a stimulus that induces the production of Cyr61 under the conditions of the presence or absence of the substance, and under the respective conditions. Comparing the degree of proliferation, extension or morphological change of the cultured cells.
(20) The method according to any of (19), wherein the cells are epithelial cells or stromal cells of the prostate or a cell line established therefrom.
(21) The method according to (20), wherein the cell is a human prostate-derived epithelial cell line BRF-55T.
(22) The method according to any one of (19) to (21), wherein the stimulus for inducing the production of Cyr61 is serum or LPA.
(23) A method for diagnosing the presence or absence of prostate disease in a subject, comprising the following steps:
(A) determining the amount of Cyr61 in a test sample obtained from the subject and the amount of Cyr61 in a test sample obtained from a healthy subject, and comparing the two; or
(B) a step of determining the amount of mRNA encoding Cyr61 in the test sample obtained from the subject and the amount of mRNA encoding Cyr61 in the test sample obtained from a healthy subject, and comparing the two.
(24) The method according to (23), wherein the prostate disease is benign prostatic hyperplasia or prostate cancer.
(25) The method according to (23) or (24), wherein the test sample is prostate tissue or blood.
(26) The method according to any one of (23) to (25), wherein the amount of Cyr61 is determined using ELISA.
(27) The method according to any one of (23) to (25), wherein the amount of mRNA encoding Cyr61 is determined using bDNA.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail by clarifying the meanings of the terms used in the present invention and the method for producing the substance.
The `` mammal '' in the present invention means humans, cows, goats, rabbits, mice, rats, hamsters, guinea pigs and the like, preferably humans, cows, rats, mice or hamsters, and particularly preferably, Human.
[0022]
“Cyr61” in the present invention is mammalian Cyr61, particularly preferably human Cyr61 (<human Cyr61> amino acid sequence: GenBank Accession No. O00622 (SEQ ID NO: 3); cDNA sequence containing ORF: GenBank Accession No. NM_001554 (SEQ ID NO: 2); Oncogene, Vol. 14, No. 14, pp. 1753-1757, 1997; Oncogene, Vol. 16, No. 6, pp. 747-754, 1998; Vol.50, No.6, p.310-316, 1997 / <mouse Cyr61> GenBank Accession No.P18406; Mol.Cell.Biol., Vol.10, No.7, Nucleic Acids Res., Vol.19, No.12, p.3261-3267, 1991 / <rat Cyr61> GenBank Accession No. Q9ES72; J. Biol.Chem., Vol.275, pp.3569-3577, 1990; No. 37, p.29929-28936, 2000).
[0023]
Cyr61 is collectively referred to as the CNN family (Cyr61 (Cysteine-rich 61) / CTGF (connective tissue growth factor) / NOV (nephroblastoma overexpressed) gene), which is thought to be involved in cell proliferation, differentiation and tumor formation. It is one of the molecules encoded by each gene to which it belongs.
This group of genes is a growth factor-inducible immediate-early gene whose expression is controlled by adding serum or a growth factor to cells in the stationary phase, and four conserved genes. It encodes an extracellular matrix-bound signal molecule having a region and 38 cysteine residues.
Human Cyr61 is considered to be a secretory protein consisting of 381 amino acid residues and having a secretory signal peptide sequence at the N-terminus. The molecular structure is composed of four characteristic regions.
[0024]
Cyr61 is a gene obtained by differential hybridization screening from a cDNA library of serum-stimulated mouse fibroblasts, and is located on chromosome 1 (1p22-31).
In the amino acid sequence comparison between human Cyr61 (381 amino acids) and rat Cyr61 (379 amino acids), all 38 cysteines are conserved and have 91% amino acid sequence identity.
[0025]
In addition, Cyr61 in the present invention is not limited to the above-described molecules having the amino acid sequence and structural characteristics described above, and any mutant derived from reported or yet unidentified but potentially individual differences in mammals and The mutant Cyr61 encoded by the single nucleotide polymorphism of the gene encoding the wild-type Cyr61 is also included.
The “physiological activity of Cyr61” in the present invention refers to the growth, differentiation or morphology of prostate-derived cells (eg, epithelial cells, stromal cells) or activation of MAP kinase in the cells described in Examples below. Not limited to the above, it means any activity already reported. Particularly preferred is the proliferation, differentiation or morphology of prostate-derived cells (eg, epithelial cells, stromal cells) or activation of MAP kinase in the cells.
[0026]
LPA as used in the present invention is an abbreviation for Lysophosphatidic acid, and phosphatidic acid (PA) is a phospholipase A1 (Phospholipase A1; Phospholipase A1; Phospholipase A1; A substance having a structure in which only one molecule of a fatty acid is bonded to a glycerol skeleton by releasing one of the fatty acids by the action of PLA2).
LPA has a very large number of LPAs depending on the type of fatty acid, the bonding position of the fatty acid, and the type of bonding, and the LPA referred to in the present invention includes the LPA receptor defined below unless otherwise specified. Any LPA as a ligand is meant.
[0027]
In vivo in mammals (for example, humans), 1-acyl LPA (mainly containing a saturated fatty acid such as palmitic acid (16: 0) and stearic acid (18: 0)), 2-acyl LPA (linol) Mainly containing unsaturated fatty acids such as acid (18: 2) and arachidonic acid (20: 4)), 1-alkyl LPA, 1-alkenyl LPA, cyclic phosphatidic acid (cPA) and the like. Various physiologically active LPAs are detected, and the LPA referred to in the present invention includes any of those that bind to the LPA receptor and induce a physiological activity.
[0028]
The LPA receptor in the present invention means a receptor on a cell membrane that transmits a signal into a cell by binding the above-mentioned LPA as a ligand and causes various physiological phenomena to a living body.
Specifically, an Edg-2 receptor (also referred to as a vzg-1 receptor, a Rec. 1.3 receptor as reported in a previously reported report defined below. <Human Edg-2> GenBank Accession Number: NP001392. J. Cell Biol., Vol.135, No.4, p.1071-10883, 1996; Biochem.Biophys.Res.Commun., Vol.231, No.3, p.619-622, 1997; Opin.Cell Biol., Vol.9 No.2, p.168-173, 1997; J.Cell Biochem.Suppl.30-31, p.147-157, 1998; Proc.Natl.Acad.Sci.USA. , Vol.95, p.61. 1-6156, 1998), Edg-4 receptor (lp A2 Also called a receptor. ) And Edg-7 receptor (lp A3 Receptor. <Human Edg-7> GenBank Accession Number: NP036284; WO 99/67383; Bio. Chem. , Vol. 274, no. 39, p. 27776-27785, 1999; Mol. Pharmacol. , Vol. 57, p. 753-759, 2000; Biochem. Biophys. Res. Commun. , Vol. 273, no. 3, p. 805-810, 2000). In prostate epithelial cells and stromal cells, specific expression of Edg7 receptor and Edg2 receptor is observed, respectively.
[0029]
The “substance” constituting the present invention, specifically “one or more substances that inhibit the physiological activity of Cyr61, the transcription of mRNA of the gene encoding Cyr61, or the translation of the mRNA encoding Cyr61 into a protein” Means any natural substance present in nature or any substance prepared artificially.
As the "substance" in the present invention, specifically, (1) an antibody, a polypeptide or a chemically synthesized compound which binds to Cyr61 and inhibits the physiological activity of Cyr61, (2) a gene encoding Cyr61 (3) an oligonucleotide that binds to Cyr61 and inhibits transcription to mRNA encoding Cyr61 or a chemically synthesized compound; (3) an oligonucleotide that binds to mRNA encoding Cyr61 and inhibits translation into Cyr61 or chemically synthesized And the like.
[0030]
The “antibody” includes a polyclonal antibody, a monoclonal antibody, or a part of the monoclonal antibody that binds to Cyr61. Preferably, it is a monoclonal antibody or a part thereof. The monoclonal antibodies include not only non-human mammal-derived monoclonal antibodies, but also recombinant chimeric monoclonal antibodies (Experimental Medicine (Extra Extra Number), Vol. 1.6, No. 10, 1988, and Japanese Patent Publication No. 3-73280). Publication), recombinant human monoclonal antibodies and human monoclonal antibodies (Nature Genetics, Vol. 7, p. 13-21, 1994; Nature Genetics, Vol. 15, p. 146-156, 1997; JP-A-504365; JP-T-Hei 7-509137; Nikkei Science, June, pages 40 to 50, 1995; International Application Publication WO 94/25585; Nature, Vol. 368, p. 859, 1994; and JP-T-Hei 6-500233; Vinegar, April 1997, and the first 78 pages to 84 pages), and the like.
[0031]
The “polypeptide” means any polypeptide that binds to Cyr61. The polypeptides include oligopeptides, fusion polypeptides, and chemically modified forms thereof. Oligopeptides include peptides consisting of 5 to 30 amino acids, preferably 5 to 20 amino acids. The chemical modification can be designed for various purposes such as an increase in blood half-life when administered to a living body or an increase in resistance or absorption to degradation in the digestive tract during oral administration. .
[0032]
The “oligonucleotide” refers to a gene (including cDNA and genomic DNA) encoding Cyr61 or an “antisense DNA drug or antisense RNA drug useful as an antisense RNA drug designed based on the base sequence of mRNA”. Oligonucleotides containing partial base sequences or chemically modified oligonucleotides obtained by chemically modifying them. " That is, the antisense oligonucleotide can inhibit transcription of the Cyr61-encoding gene into mRNA or translation of the mRNA into a protein by hybridizing to the gene or RNA encoding Cyr61.
[0033]
Here, the "partial base sequence" means a partial base sequence consisting of an arbitrary number of bases at an arbitrary site of the gene or mRNA encoding the Cyr61. Examples of the partial base sequence include a continuous partial base sequence of 5 to 100 bases, preferably a continuous partial base sequence of 5 to 70 bases, and more preferably a continuous partial base sequence of 5 to 50 bases. Preferably, a continuous partial base sequence of 5 to 30 bases is used.
[0034]
When the oligonucleotide is used as an antisense drug, the oligonucleotide has an increased half-life in blood (stability) when administered to the body of a patient, increased permeability of an intracellular membrane, or oral administration. A part of the base can be chemically modified for the purpose of increasing resistance to degradation in the digestive tract or increasing absorption in the case of administration. The chemical modification includes, for example, chemical modification of a phosphate bond, ribose, nucleobase, sugar moiety, 3 ′ and / or 5 ′ end, etc. in the structure of the oligonucleotide.
[0035]
As the modification of the phosphate bond, one or more of the bonds may be a phosphodiester bond (D-oligo), a phosphorothioate bond, a phosphorodithioate bond (S-oligo), a methylphosphonate bond (MP-oligo), a phosphoramido bond. Changes to any or a combination of a date bond, a non-phosphate bond and a methylphosphonothioate bond can be included. Examples of the modification of ribose include a change to 2′-fluororibose or 2′-O-methylribose. Modifications of nucleobases include changes to 5-propynyluracil or 2-aminoadenine.
[0036]
"Chemically synthesized compound" refers to any compound other than the above-mentioned antibodies, polypeptides and oligonucleotides, and is a compound having a molecular weight of about 100 to about 1000 or less, preferably a compound having a molecular weight of about 100 to about 800. And more preferably a compound having a molecular weight of about 100 to about 600.
[0037]
The above-mentioned polypeptide, a part (fragment) of the polypeptide and a fusion polypeptide are known in the technical field such as a chemical synthesis method and a cell culture method, in addition to the gene recombination technique described below. It can be produced by appropriately using a known method or a modification method thereof.
[0038]
The “antibody that binds to Cyr61” in the present invention highly expresses Cyr61 (particularly preferably human Cyr61) -expressing cells (natural cells, cell lines, tumor cells, etc.) and Cyr61 (particularly preferably human Cyr61). Transformant, purified or recombinant Cyr61 (particularly preferably, human Cyr61) polypeptide produced as above using a gene recombination technique as an antigen, and using the antigen as a mouse, rat, hamster, guinea pig, rabbit, goat, etc. Natural antibodies obtained by immunizing mammals, chimeric antibodies and human antibodies (CDR-grafted antibodies) that can be produced using gene recombination techniques, and human antibody-producing transgenic animals. Human antibodies that can be used.
[0039]
Monoclonal antibodies include monoclonal antibodies having any isotype of IgG, IgM, IgA, IgD or IgE. Preferably, it is IgG or IgM.
A polyclonal antibody (antiserum) or a monoclonal antibody can be produced by an existing general production method. That is, for example, a mammal, preferably a mouse, a rat, a hamster, a guinea pig, a rabbit, a cat, a dog, a dog, a pig, a goat, and the antigen as described above, if necessary, together with Freund's Adjuvant (Freund's Adjuvant). Immunize a horse or cow, more preferably a mouse, rat, hamster, guinea pig or rabbit.
[0040]
Polyclonal antibodies can be obtained from serum obtained from the immunized animal. In addition, a monoclonal antibody is prepared by preparing a hybridoma from the antibody-producing cells obtained from the immunized animal and a myeloma cell line (myeloma cell) having no autoantibody-producing ability, cloning the hybridoma, and immunizing a mammal. It is produced by selecting a clone producing a monoclonal antibody showing specific affinity for the antigen.
[0041]
A monoclonal antibody can be specifically produced as follows. That is, a non-human mammal, specifically, a mouse, rat, hamster, guinea pig, or rabbit is used as an immunogen, using the antigen as described above together with Freund's Adjuvant, if necessary, together with Freund's Adjuvant. Preferably subcutaneously, intramuscularly, intravenously, in mice, rats or hamsters (including transgenic animals created to produce antibodies from other animals, such as human antibody-producing transgenic mice described below). Immunization is performed by one or several injections or transplantation into the footpad or intraperitoneal cavity. Usually, immunization is performed 1 to 4 times about every 1 to 14 days after the initial immunization, and antibody producing cells are obtained from the immunized mammal about 1 to 5 days after the final immunization. The number of immunizations and the time interval can be appropriately changed depending on the nature of the immunogen used.
[0042]
The preparation of a hybridoma that secretes a monoclonal antibody can be carried out according to the method of Koehler and Milstein et al. (Nature, Vol. 256, p. 495-497, 1975) and a modification method analogous thereto. That is, the antibody-producing cells contained in the spleen, lymph node, bone marrow, tonsil, etc., and preferably in the spleen obtained from the non-human mammal immunized as described above, and preferably mouse, rat, guinea pig, hamster, rabbit Alternatively, it is prepared by cell fusion with a myeloma cell having no autoantibody-producing ability derived from a mammal such as a human, more preferably a mouse, a rat or a human.
[0043]
Examples of myeloma cells used for cell fusion include mouse-derived myeloma P3 / X63-AG8.653 (653), P3 / NSI / 1-Ag4-1 (NS-1), and P3 / X63-Ag8. U1 (P3U1), SP2 / 0-Ag14 (Sp2 / O, Sp2), PAI, F0 or BW5147, rat-derived myeloma 210RCY3-Ag. 2.3. And human-derived myeloma U-266AR1, GM1500-6TG-A1-2, UC729-6, CEM-AGR, D1R11 or CEM-T15.
[0044]
Screening of a hybridoma clone producing a monoclonal antibody is performed by culturing the hybridoma, for example, in a microtiter plate, and measuring the reactivity of the culture supernatant of the well in which proliferation was observed with the immunizing antigen used in the above-described immunization. The measurement can be performed by an enzyme immunoassay such as RIA or ELISA.
[0045]
Production of the monoclonal antibody from the hybridoma is carried out in vitro on the hybridoma or in vivo in a mouse, rat, guinea pig, hamster or rabbit or the like, preferably mouse or rat, more preferably mouse ascites, and the obtained culture supernatant. Alternatively, it can be carried out by isolation from mammalian ascites.
[0046]
When culturing in vitro, the hybridoma is grown, maintained, and preserved in accordance with various conditions such as the characteristics of the cell type to be cultured, the purpose of the test and research, and the culture method, to produce a monoclonal antibody in the culture supernatant. It can be carried out using a known nutrient medium or any nutrient medium derived and prepared from a known basal medium.
[0047]
As the basic medium, for example, a low calcium medium such as Ham'F12 medium, MCDB153 medium or low calcium MEM medium and a high calcium medium such as MCDB104 medium, MEM medium, D-MEM medium, RPMI1640 medium, ASF104 medium or RD medium, etc. The basal medium may contain, for example, serum, hormones, cytokines, and / or various inorganic or organic substances, depending on the purpose.
[0048]
For isolation and purification of the monoclonal antibody, the above-mentioned culture supernatant or ascites is obtained by using a saturated ammonium sulfate, euglobulin precipitation method, caproic acid method, caprylic acid method, ion exchange chromatography (DEAE or DE52, etc.), anti-immunoglobulin column or It can be performed by subjecting it to affinity column chromatography such as a protein A column.
[0049]
The “part of the antibody” in the present invention means a partial region of the monoclonal antibody as described above, and specifically, F (ab ′) 2 2 , Fab ', Fab, Fv (variable fragment of antibody), sFv, dsFv (disulphide stabilized Fv) or dAb (single domain antibody, Exp. 5th, Op. 441-456, 1996).
[0050]
The prostate disease in the present invention specifically includes, for example, benign prostatic hyperplasia and prostate cancer. Prostatic hypertrophy or benign prostatic hyperplasia is a disease that shows symptoms and pathology as reported in the above-mentioned report (Pharmacy, Vol. 51, No. 3, p. 3-50, 2000).
The “disease associated with prostate disease” in the present invention means dysuria or bladder dilation or renal failure accompanying dysuria. Urinary disorders are classified into irritant symptoms (residual urination, urgency, frequent urination, nocturia) and obstructive symptoms (prolonged urination, prolonged urination, urinary gland disruption, urinary gland miniaturization, urination). You. The dysuria in the present invention means a state showing any of those symptoms.
[0051]
Here, "pharmaceutically acceptable carrier" refers to excipients, diluents, extenders, disintegrants, stabilizers, preservatives, buffers, emulsifiers, fragrances, coloring agents, sweeteners, thickeners. , Flavoring agents, solubilizing agents or other additives. By using one or more of such carriers, medicines in the form of tablets, pills, powders, granules, injections, liquids, capsules, troches, elixirs, suspensions, emulsions, syrups, etc. A composition can be prepared.
These pharmaceutical compositions can be administered orally or parenterally. Other forms for parenteral administration include topical solutions, suppositories and pessaries for enteral administration which contain one or more active substances and are formulated in a conventional manner.
[0052]
The dose depends on the patient's age, sex, body weight and symptoms, therapeutic effect, administration method, treatment time, or the type of active ingredient (such as the “substance” according to the present invention) contained in the pharmaceutical composition. Although different, it can be generally administered in the range of 10 μg to 1000 mg (or 10 μg to 500 mg) per adult per administration. However, since the dose varies depending on various conditions, a dose smaller than the above dose may be sufficient, or a dose exceeding the above range may be required.
[0053]
In particular, in the case of an injection, the concentration is 0.1 μg antibody / ml carrier to 10 mg antibody / ml carrier in a non-toxic pharmaceutically acceptable carrier such as physiological saline or commercially available distilled water for injection. Can be produced by dissolving or suspending as described above. The injection thus produced is applied to a human patient in need of treatment at a rate of 1 μg to 100 mg per kg body weight, preferably 50 μg to 50 mg per day, in a single administration. It can be administered once to several times. Examples of the administration form include medically appropriate administration forms such as intravenous injection, subcutaneous injection, intradermal injection, intramuscular injection, and intraperitoneal injection. Preferably it is an intravenous injection.
[0054]
Injectables can also be prepared as non-aqueous diluents (eg, propylene glycol, polyethylene glycol, vegetable oils such as olive oil, alcohols such as ethanol, etc.), suspensions and emulsions. .
Such injections can be sterilized by filtration sterilization through a bacteria-retaining filter, blending of a bactericide or irradiation. Injectables can be manufactured in the form of ready-to-use preparations. That is, the composition can be used as a sterile solid composition by freeze-drying or the like, dissolved in sterile distilled water for injection or another solvent before use.
[0055]
The pharmaceutical composition of the present invention is useful as a medicament for preventing the onset of prostate disease (particularly, benign prostatic hyperplasia, prostate cancer), suppressing the progress of prostate disease, or treating prostate disease. In addition, the pharmaceutical composition of the present invention alleviates or treats symptoms such as dysuria caused by prostate disease (prostatic hypertrophy, prostate cancer, etc.) by suppressing prostate disease (prostatic hypertrophy, prostate cancer, etc.). It is also possible.
Furthermore, the pharmaceutical composition of the present invention can be used for the treatment of prostate diseases (such as prostatic hyperplasia and prostate cancer) (for example, in the case of treating prostatic hypertrophy, an antiandrogen agent, an α1 blocker, an anticholinesterase agent, etc.). Can increase the therapeutic effect of prostate diseases (such as benign prostatic hyperplasia and prostate cancer).
[0056]
The present invention provides a method for identifying a substance having an ability to regulate transcription of a gene encoding Cyr61 to mRNA, translation of mRNA encoding Cyr61 into a protein, or production of Cyr61, as described above, and A method for identifying a substance having the ability to regulate a biological activity ”.
The method of the present invention is a method of selecting (screening) the substance.
As the cells used in the method of the present invention, any cells that can produce Cyr61 can be used. For example, a natural cell or a cell line established from the cell (particularly preferably human), a transgenic cell transformed with a gene encoding Cyr61 (preferably human), and an RNA encoding Cyr61 are introduced. Cells. Particularly preferred are epithelial cells or stromal cells derived from the prostate of a mammal (preferably a human), and these cells may be primary cultured cells or established cell lines. Such cell lines include, for example, DU-145 (ATCC No. HTB-81), PC-3 (ATCC No. CRL-1435), LNCaP. FGC (ATCC No. CRL-1740), PZ-HPV-7 (ATCC No. CRL-2221), PrSC (Clonetics), PrEC (Clonetics), PrSMC (Clonetics), BRF-55T (BRFF), etc. And BRF-55T is particularly preferred.
As a host cell used for preparing the transgenic cell, any cell can be used as long as it has the ability to produce Cyr61.
[0057]
For example, various cells (eg, bacteria (Escherichia, Bacillus), yeasts (Saccharomyces) such as natural cells or artificially established recombinant cells usually used in the technical field of the production of recombinant proteins. , Genus Pichia), animal cells or insect cells.
Preferably, they are animal cells. Specifically, mouse-derived cells (such as COP, L, C127, Sp2 / 0, NS-1 or NIH3T3), rat-derived cells (such as PC12 and PC12h), and hamster-derived cells (such as BHK and CHO), monkey-derived cells (COS1, COS3, COS7, CV1 and Velo, etc.) and human-derived cells (Hela, cells derived from diploid fibroblasts, HEK293 cells, myeloma cells, Namalwa, etc.). You.
[0058]
One of the “methods of the present invention for identifying a substance capable of regulating transcription of a gene encoding Cyr61 to mRNA, translation of mRNA encoding Cyr61 to a protein, or production of Cyr61” includes a reporter protein. A so-called reporter gene assay that uses the properties of the encoding gene and its protein is included.
As the “reporter protein”, luciferase derived from fireflies or sea pansy, or GFP (Green Fluorescence Protein) derived from jellyfish is preferable.
[0059]
As the reporter gene assay, for example, the following method is representative.
Expression vector in which a gene encoding a target protein and a gene encoding a reporter protein are inserted so that transcription of the gene encoding the reporter protein to mRNA occurs depending on a signal for transcription of the target protein gene into mRNA. Then, cells generally used in the production of transgenic proteins are transformed to produce transgenic cells. A test substance (described above) is brought into contact with the obtained transformed cells. By indirectly measuring the level of the target protein expressed depending on the action of the substance by measuring the amount of fluorescence emitted by the reporter protein expressed simultaneously with the expression of the target protein, Methods for analyzing whether a compound affects the expression of a transporter molecule (see, eg, US Pat. No. 5,436,128 and US Pat. No. 5,401,629).
[0060]
The identification of the compound using this assay can be performed manually, but what is called high-throughput screening is automatically performed using a machine (robot) (Tissue Culture Engineering, Vol. 23, No. .13, p.521-524; U.S. Pat. No. 5,670,113) can be performed more quickly and easily.
The terms “cell” and “substance” used in the above method have the meaning as defined above.
[0061]
For the measurement of the amount of mRNA in the step of performing the “method for identifying a substance capable of regulating the transcription of a gene encoding Cyr61 into mRNA” of the present invention, any of the reported methods can be used, For example, a branched DNA probe method (branched DNA; bDNA) and an RT-PCR method can be mentioned. Particularly preferred is the bDNA method. The bDNA method can be carried out using a commercially available kit according to the instruction manual attached to the reagent (for example, Bayer's “QuantiGene High Volume Kit for the Direct Quantitation of Cellular mRNA”).
[0062]
For the determination of the amount of Cyr61 in the step of the "method for identifying a substance having the ability to regulate Cyr61 production" of the present invention, any of the previously reported methods can be used, and preferably, a widely used ELISA ( Enzyme-linked immunosorbent assay).
[0063]
In the present invention, “stimulation for inducing the production of Cyr61” refers to a cell capable of producing Cyr61 (natural, wild-type, recombinant cell, etc.) having an activity of inducing or promoting the production of Cyr61 from the cell. It means that a substance acts. As the substance, any substance can be used as long as it has an activity of inducing or promoting the production of Cyr61 from the cells. For example, serum (for example, fetal bovine serum (FBS) or fetal bovine serum) or LPA ( And the like can be used.
[0064]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but it is needless to say that the present invention is not limited to only the embodiments described in the Examples.
[0065]
Example 1 Preparation of recombinant human Cyr61
A cDNA (SEQ ID NO: 2) encoding the ORF of human Cyr61 obtained from a commercially available plasmid (called IMAGE clone) (IMAGE no. 5 (dbEST ID: 2431291, GenBank accession: AI612743)). This was inserted into pETd (manufactured by Novagen) to prepare an expression vector pETd / Cyr61mycHis. Escherichia coli BL21 codonPlus (DE3) -RIL competent cell (Stratagene) was transformed with this expression vector by a conventional method. The transformed strain was pre-cultured in an LB medium, expression was induced with IPTG, and a culture solution containing recombinant human Cyr61 (to which His-Tag was added) was collected after 4 hours. Expression of human Cyr61 was confirmed by Western blotting using an anti-His-tag polyclonal antibody (manufactured by Santa-Cruz).
[0066]
The inclusion body fraction was collected from the collected culture supernatant, solubilized, and then subjected to affinity chromatography using a Ni chelate column. After washing with a washing buffer (20 mM Tris-HCl, 0.5 M NaCl, 20 mM imidazole, 6 M urea, 1 mM 2-mercaptoethanol (pH 8.0)), a regeneration buffer (20 mM Tris-HCl, 0.5 M NaCl, 20 mM imidazole, Elution with an imidazole gradient of 1 mM 2-mercaptoethanol (pH 8.0) and elution buffer (20 mM Tris-HCl, 0.5 M NaCl, 500 mM imidazole, 0.1% Triton X-100 (pH 8.0)) As a result, a purified recombinant human Cyr61 fraction was obtained. It was confirmed that human Cyr61 was purified by Western blotting using an anti-His-tag polyclonal antibody (manufactured by Santa-Cruz).
The results are shown in FIG.
[0067]
Example 2 Activity of Cyr61 for Inducing Adhesion to Prostate Cells
<2-1> Test of Human Cyr61 for Inducing Adhesion to Prostate Cells
The activity of the purified human Cyr61 prepared in Example 1 for inducing cell adhesion to prostate cells was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 was added to each well of a 96-well microplate for ELISA (Iwaki) and incubated at room temperature for 2 hours to adsorb the recombinant human Cyr61 to the microplate. At this time, fibronectin (manufactured by Boehringer) was used as a positive control, and Bovine Serum Album (BSA, manufactured by Sigma) was used as a negative control.
The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, microplates were prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61, fibronectin or BSA, respectively.
[0068]
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in flasks were cultured with 10 mM EDTA using a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics; catalog number CC-3205). Gently recovered using phosphate buffer containing 0.1% BSA. The collected prostate-derived stromal primary cells PrSC were combined with a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics; catalog number: 0.01%) containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). CC-3204) and seeded on the microplate (1 × 10 4 Per well) and incubated at 37 ° C. for 2 hours.
The wells in which the cells were seeded were washed four times with a basal medium for stromal cells SCBM (100 μl; Clonetics) containing 0.01% BSA and 1% penicillin / streptomycin. Next, the Calsein-AM / DMSO solution contained in Cell Counting Kit-F (manufactured by Dojindo Laboratories) was diluted 50-fold with a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) and added to each well (10 μl). / Well). Then, the cells were incubated at 37 ° C. for 2 hours, and the number of viable cells adhered was measured by measuring the fluorescence of Calsein taken up into the cells and hydrolyzed by intracellular esterase.
FIG. 2 shows the results.
It was shown that human Cyr61 has a concentration-dependent cell adhesion-inducing activity on prostatic stromal cells.
[0069]
<2-2> Inhibition test of human Cyr61 on cell adhesion inducing activity of prostate cells
The suppression of the activity of purified human Cyr61 to induce adhesion to prostatic stromal cells, as shown in Example <2-1>, was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 was added to each well of a 96-well microplate for ELISA (Iwaki) and incubated at room temperature for 2 hours to adsorb the recombinant human Cyr61 to the microplate. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, a microplate in which each well was coated with the recombinant Cyr61 was prepared.
Next, heparin (manufactured by Wako Pure Chemical Industries; 100 μg / ml), EDTA (manufactured by GIBCO; 50 mM), and EDTA / heparin (50 mM / 100 μg / ml) were added to each well at 50 μl / well and incubated at 37 ° C. for 30 minutes. . At this time, a basal medium SCBM for stromal cells containing 0.01% of BSA (manufactured by Sigma) and 1% of penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) was used as a negative control.
[0070]
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask were cultured in a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics) using 10 mM EDTA and 0.1% BSA. Gently using a phosphate buffer containing The collected prostate-derived stromal primary cells PrSC were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing 0.01% BSA and 1% penicillin / streptomycin, and 50 μl / well was placed in the microplate described above. Sowing (1 × 10 4 Per well) and incubated at 37 ° C. for 2 hours.
At this time, at the same time, the Calsein-AM / DMSO solution contained in Cell Counting Kit-F (manufactured by Dojindo Laboratories) was diluted 50-fold with the basal medium for stromal cells SCBM and added to each well (10 μl / well) . Then, the wells in which the cells were seeded were washed four times with a stromal cell basal medium SCBM (100 μl) containing 0.01% BSA and 1% penicillin / streptomycin. Then, the cells were incubated at 37 ° C. for 2 hours, and the number of viable cells adhered was measured by measuring the fluorescence of Calsein taken up into the cells and hydrolyzed by intracellular esterase.
The results are shown in FIG.
It was shown that the activity of human Cyr61 to induce adhesion to prostate-derived stromal cells was partially suppressed by heparin or EDTA, and completely suppressed by the combined use of heparin and EDTA. Recombinant human Cyr61 was shown to exhibit adhesion-inducing activity through a heparin binding site or through a divalent ion-dependent binding site.
[0071]
Example 3 Preparation of anti-human Cyr61 polyclonal antibody
<3-1> Preparation of anti-human Cyr61 polyclonal antibody
Using the recombinant human Cyr61 prepared in Example 1 as an immunogen, rabbits or goats were immunized according to a conventional method to prepare an antiserum or a γ-globulin fraction.
Next, the antiserum or γ-globulin fraction was filtered through a 0.45 μm filter, and then subjected to affinity chromatography using a protein A column. Wash buffer (2 mM KH 2 PO 4 , 18 mM Na 2 HPO 4 , 154 mM NaCl (pH 7.4-7.8)), and then citric acid (elution) buffer (67 mM Citrate, 77 mM NaCl). 2 HPO 4 , 150 mM NaCl (pH 3.6-4.0) or 87 mM Citrate, 41 mM NaCl 2 HPO 4 , 150 mM NaCl (pH 2.7-3.0)) and immediately neutralized with 0.75 M Tris-HCl buffer (pH 9.0).
[0072]
Next, the obtained neutralized solution was dialyzed for 24 hours with a phosphate buffer (-), and then filtered through a 0.22 μm filter (manufactured by Millipore) to obtain the following purified anti-human Cyr61 polyclonal antibody.
<Rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody>
N70-1 and O70-3
<Goat anti-human Cyr61 polyclonal antibody>
O69-1 and O69-2
The above names are used in any of the following examples including the present example, and in the drawings or tables shown as test results in the examples.
[0073]
<3-2> Reactivity of rabbit and goat polyclonal antibodies against human Cyr61
The reactivity of the various rabbit and goat polyclonal antibodies prepared as described above to human Cyr61 was determined using the African green monkey kidney fibroblast cell line COS-7 (ATCC) transiently expressing human Cyr61 by a conventional method. (CRL-1651) was confirmed by Western blotting using a cell lysate.
At this time, for the transient expression of human Cyr61, expression vectors pcDNA3 / Cyr61 and pEF1mycHisA (Invitrogen) were prepared by inserting human Cyr61 cDNA containing the translation region (SEQ ID NOs: 2 and 3) into plasmid pcDNA3 (Invitrogen). Was used and the expression vector pEF1mycHisA / Cyr61mycHis inserted and prepared in the following manner was used.
FIG. 4 shows the results.
All rabbit and goat polyclonal antibodies were confirmed to have reactivity to human Cyr61. It was confirmed that N70-1 and O69-2 also had reactivity to mycHis-tag. O69-2 was confirmed to have reactivity to monkey Cyr61.
[0074]
Example 4 Prostate cell spreading activity of Cyr61
<4-1> Test of human Cyr61 prostatic cell spreading activity
The cell spreading activity of the purified human Cyr61 prepared in Example 1 on prostate-derived stromal cells was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 (0.16 μg / well, 0.5 μg / well) was added to each well of a 96-well microplate for ELISA (manufactured by Iwaki), incubated at room temperature for 2 hours, and the recombinant human Cyr61 was added to the microplate. Adsorbed. At this time, fibronectin (manufactured by Boehringer; 0.5 μg / well) was used as a positive control, and BSA (manufactured by Sigma; 0.5 μg / well) was used as a negative control. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). In this way, microplates were prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61, fibronectin, or BSA.
[0075]
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask were cultured in a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics) using 10 mM EDTA and 0.1% BSA. Gently using a phosphate buffer containing The collected prostate-derived stromal primary cells PrSC were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). It became cloudy and was seeded on the microplate described above (1 × 10 4 Pieces / well). After incubation at 37 ° C., morphology was observed over time, and photographs were taken 2 hours later.
FIG. 5 shows the results.
It was shown that human Cyr61 has a concentration-dependent cell spreading activity on prostate stromal cells.
[0076]
<4-2> Inhibition test of human Cyr61 on prostatic cell spreading activity (Part 1)
The inhibition of cell spreading activity of human Cyr61 on prostate-derived cells, as described in Example <4-1>, was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 (0.16 μg / well, 0.5 μg / well) was added to each well of a 96-well microplate for ELISA (manufactured by Iwaki), incubated at room temperature for 2 hours, and the recombinant human Cyr61 was added to the microplate. Adsorbed. At this time, fibronectin (Boehringer; 0.5 μg / well) was used as a control. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, a microplate was prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61 or fibronectin.
Next, EDTA (manufactured by GIBCO; 50 mM) was added to each well at 50 μl / well and incubated at 37 ° C. for 30 minutes. At this time, a basal medium SCBM for stromal cells containing 0.01% of BSA (manufactured by Sigma) and 1% of penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) was used as a negative control.
[0077]
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask were cultured in a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics) using 10 mM EDTA and 0.1% BSA. Gently using a phosphate buffer containing The collected prostate-derived stromal primary cells PrSC were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing 0.01% BSA and 1% penicillin / streptomycin, and 50 μl / well was placed in the microplate described above. Sowing (1 × 10 4 Per well), incubated at 37 ° C., observed over time, and photographed 2 hours later.
FIG. 6 shows the results.
It was shown that the spreading activity of human Cyr61 on prostatic stromal cells was completely suppressed by EDTA. Recombinant human Cyr61 was shown to exhibit extension activity in a divalent ion-dependent manner.
[0078]
<4-3> Inhibition test of human Cyr61 on spreading activity of prostate cells (part 2)
The inhibition of cell spreading activity of human Cyr61 on prostatic stromal cells shown in Example <4-1> was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 (0.16 μg / well, 0.5 μg / well) was added to each well of a 96-well microplate for ELISA (manufactured by Iwaki), incubated at room temperature for 2 hours, and the recombinant human Cyr61 was added to the microplate. Adsorbed. At this time, fibronectin (Boehringer; 0.5 μg / well) was used as a control. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, a microplate was prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61 or fibronectin.
[0079]
Next, 50 μl / well of the rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody N70-1 prepared above was added to each well at 2 μg / well, and the mixture was incubated at 37 ° C. for 2 hours. At this time, rabbit IgG (Chemicon) was used as a negative control.
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask were cultured in a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics) using 10 mM EDTA and 0.1% BSA. Gently using a phosphate buffer containing The collected prostate-derived stromal primary cells PrSC were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). Turbid and seeded in the above microplate at 50 μl / well (1 × 10 4 Per well), incubated at 37 ° C., observed over time, and photographed 2 hours later.
FIG. 7 shows the results.
It was shown that the spreading activity of human Cyr61 on prostatic stromal cells was completely suppressed by rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody N70-1.
[0080]
Example 5 Test of MAP Kinase Activation by Human Cyr61
MAP kinase (ERK p42p / 44) activation of the purified human Cyr61 prepared in Example 1 in prostate cells was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 (0.5 μg / well) was added to each well of a 96-well microplate for ELISA (manufactured by Iwaki) and incubated at room temperature for 2 hours to adsorb the recombinant human Cyr61 to the microplate. At this time, fibronectin (manufactured by Boehringer; 0.5 μg / well) was used as a positive control, and poly-L-lysine (manufactured by Sigma; 0.5 μg / well) was used as a negative control. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, microplates were prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61, fibronectin or poly-L-lysine.
[0081]
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask were cultured in a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics) using 10 mM EDTA and 0.1% BSA. Gently using a phosphate buffer containing The collected prostate-derived stromal primary cells PrSC were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). Turbid and seeded on the microplate (1 × 10 4 Pieces / well). The cells were incubated at 37 ° C., and the cell lysate was collected over time. Activation (phosphorylation) of MAP kinase (ERK p42p / 44) is performed by using an anti-activating ERK monoclonal antibody (manufactured by Cell Signaling Technology) or an anti-ERK monoclonal antibody (manufactured by Cell Signaling Technology); activated or deactivated. Western blotting using (recognizing both types).
The results are shown in FIGS.
Human Cyr61 has been shown to activate MAP kinase (ERK p42 / p44) in prostate stromal cells.
[0082]
Example 6 Human Cyr61 Promotes Prostate Cell Proliferation Activity
<6-1> Test of human Cyr61 for promoting the growth of prostate cells
The growth promoting activity of purified human Cyr61 prepared in Example 1 on prostate cells was tested as follows.
Recombinant human Cyr61 (0.5 μg / well) was added to each well of a 96-well microtiter plate (manufactured by Falcon) and incubated overnight at 4 ° C. to adsorb the recombinant human Cyr61 to the microtiter plate. At this time, fibronectin (manufactured by Boehringer; 0.5 μg / well) was used as a comparative control, and no adsorption was used as a negative control. Next, the supernatant was discarded, and a phosphate buffer solution (100 μl) containing 0.5% BSA was added to each well, followed by incubation at 37 ° C. for 2 hours to perform blocking. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, microplates were prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61 or fibronectin, respectively.
[0083]
Then, using a growth medium for stromal cells SCGM (manufactured by Clonetics), prostate-derived stromal primary cells PrSC (manufactured by Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask were collected, and then 0.01% The cells were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma), and seeded on the microtiter plate described above (8 × 10 3 Cells / well, 50 μl / well) and incubated at 37 ° C. for 2 hours.
Then, 50 μl / well of human platelet-derived growth factor (Platelet derived growth factor (PDGF)) (0.5 ng / well) was added to each well, and the mixture was incubated at 37 ° C. for 6 days.
Next, 10 μl / well of a reagent for measuring the number of living cells WST-8 (manufactured by Nacalai Tesque) was added to each well, and the mixture was further incubated at 37 ° C. for 3 hours. The absorbance at 450 nm (reference wavelength 650 nm) was measured using a microplate reader (Molecular Device). In addition, as a negative control, the test was performed in the same manner as described above without adding PDGF.
The results are shown in FIG.
Recombinant human Cyr61 was shown to have growth-promoting activity on prostate-derived stromal primary cells PrSC. In addition, it was confirmed that it has a growth-promoting activity on prostate-derived stromal primary cells PrSC even in the presence of human PDGF.
[0084]
<6-2> Inhibition test of human Cyr61 on prostatic cell growth promoting activity
Recombinant human Cyr61 (0.5 μg / well) was added to each well of a 96-well microtiter plate (manufactured by Falcon) and incubated overnight at 4 ° C. to adsorb the recombinant human Cyr61 to the microtiter plate. At this time, fibronectin (manufactured by Boehringer; 0.5 μg / well) was used as a comparative control, and no adsorption was used as a negative control. Next, the supernatant was discarded, and a phosphate buffer solution (100 μl) containing 0.5% BSA was added to each well, followed by incubation at 37 ° C. for 2 hours to perform blocking. The supernatant was then discarded and each well was washed three times with phosphate buffer containing 0.1% BSA (200 μl). Thus, microplates were prepared in which each well was coated with recombinant Cyr61 or fibronectin, respectively.
[0085]
Next, the supernatant was discarded, and 100 μl / well of rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody N70-1 (0.4 μg / well, 2 μg / well) was added to each well, followed by incubation at 37 ° C. for 2 hours. At this time, rabbit IgG (Chemicon; 2 μg / well) was used as a negative control.
The supernatant was discarded, and the prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; Cat. No. CC-2508) cultured in a flask were collected using a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics). The cells were suspended in a basal medium for stromal cells SCBM (manufactured by Clonetics) containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma), and seeded on the microtiter plate described above ( 8 × 10 3 Cells / well, 50 μl / well) and incubated at 37 ° C. for 2 hours.
Then, 50 μl / well of human platelet-derived growth factor (Platelet derived growth factor (PDGF)) (0.5 ng / well) was added to each well, and the mixture was incubated at 37 ° C. for 6 days.
[0086]
Next, 10 μl / well of a reagent for measuring the number of living cells WST-8 (manufactured by Nacalai Tesque) was added to each well, and the mixture was further incubated at 37 ° C. for 3 hours. The absorbance at 450 nm (reference wavelength 650 nm) was measured using a microplate reader (Molecular Device). In addition, as a negative control, the test was performed in the same manner as described above without adding PDGF.
The results are shown in FIG.
It was confirmed that the activity of human Cyr61 to promote the growth of prostatic stromal cells was inhibited in a concentration-dependent manner by an anti-human Cyr61 polyclonal antibody.
[0087]
Example 7 Establishment of a branched DNA probe method for quantification of human Cyr61 mRNA
The quantification of RNA by the branched DNA probe method in this example was carried out according to a standard procedure described in a technical bulletin (QuantiGene High Volume Kit for the Direct Quantitation of Cellular mRNA) provided by Bayer. The procedure is available on the Bayer website.
[0088]
<7-1> Probe design
Various probes (Capture Extender, CE), label extenders (Label Extender, LE), and inhibitory probes (Blocking Probe) for quantification of human Cyr61 mRNA used in the present example are as follows. It was designed using probe designer software (manufactured by Bayer).
The results are shown in FIG. 12 and SEQ ID NOs: 4 to 41.
[0089]
<7-2> Test of dilution linearity
The dilution linearity was determined using prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; Catalog No. CC-2508) and prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (BRFF), for which Cyr61 gene expression was confirmed. The test was performed as follows.
Using a growth medium for stromal cells SCGM (manufactured by Clonetics), a cell lysate of prostate-derived stromal primary cells PrSC cultured in a flask was prepared using Lysis Mixture included in the kit.
Similarly, an RPMI1640 medium (manufactured by Niken Biomedical Research Institute) containing 10% fetal bovine serum (Fetal Bovine Serum (FBS), manufactured by JRH) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) is used. Then, a cell lysate of the prostate-derived epithelial cell line BRF-55 cultured in the flask was prepared using Lysis Mixture attached to Kit.
Next, each cell lysate (cell number concentration: 0.5 × 10 4 Individual ~ 4 × 10 4 Per well) and quantification of RNA by the branched DNA probe method was performed according to standard procedures.
FIG. 13 shows the results.
Test range for both prostate-derived stromal primary cells PrSC and prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (cell number concentration: 0.5 × 10 4 Individual ~ 4 × 10 4 Good dilution linearity was confirmed in (cells / well).
[0090]
<7-3> Preparation of calibration curve
Using the expression vector pcDNA3 / Cyr61 in which the human Cyr61 cDNA containing the translation region prepared in Example <3-2> was inserted into a plasmid pcDNA3 (Invitrogen), T7 RNA polymerase (Promega; Ribomax Large Scale RNA) was used. Cyr61 RNA was prepared in vitro by Production System).
Next, using this as a standard substance, a calibration curve of Cyr61 mRNA was prepared using the branched DNA probe method established in Example <7-2>.
FIG. 14 shows the results.
A calibration curve having a significant difference was obtained over a very wide dynamic range of the dynamic range of 1 pg to 1000 pg / well per human Cyr61 mRNA.
[0091]
Example 8 Establishment of ELISA for quantification of human Cyr61 protein
<8-1> Preparation of antibody immobilized microplate
In this example, the normal rabbit-derived polyclonal antibody O70-3 prepared above was used as the polyclonal antibody immobilized on the microplate. This polyclonal antibody is characterized in that it has high reactivity with human Cyr61 and does not show reactivity with mycHis-tag.
The polyclonal antibody O70-3 was diluted with a phosphate buffer, added to each well of a 96-well ELISA microplate (manufactured by Nunc) at a concentration of 0.5 μg / 50 μl / well, and incubated at room temperature for 1 hour. Then, the polyclonal antibody O70-3 was adsorbed on the microplate.
Then, after washing each well with 200 μl / well of phosphate buffer, a phosphate buffer containing 3% BSA (200 μl / well) was added to each well and incubated at room temperature for 2 hours or at 4 ° C. overnight. By doing so, the site where no antibody was bound was blocked. The plate was then washed three times with 200 μl / well of phosphate buffer.
[0092]
<8-2> Establishment of quantitative method by sandwich ELISA
The sandwich ELISA for human Cyr61 quantification established in the present invention is as follows.
A measurement sample (50 μl / well) was added to each well of the antibody-immobilized microplate prepared in Example <8-1> and incubated at room temperature for 2 hours. After washing the microplate three times with 200 μl / well of phosphate buffer containing 0.1
Next, the microplate was washed three times with 200 μl / well of a phosphate buffer containing 0.1
[0093]
Next, the microplate was washed three times with 200 μl / well of a phosphate buffer containing 0.1
After washing the microplate four times with 200 μl / well of a phosphate buffer containing 0.1
Each well contains 0.5N H 2 SO 4 (50 μl) was added and stirred to stop the reaction. The absorbance at a wavelength of 450 nm was measured with a microplate reader (Molecular Device). The amount of Cyr61 in the measurement sample was determined from a calibration curve created in the following example.
[0094]
<8-3> Preparation of calibration curve
A cell lysate of the African green monkey kidney fibroblast cell line COS-7 (manufactured by ATCC; CRL-1651) transiently expressing human Cyr61 prepared by a conventional method in Example <3-2> was used as a standard sample ( And a calibration curve was prepared using the sandwich ELISA established in Example <8-2>.
The results are shown in FIG.
For human Cyr61, a calibration curve having a significant difference was obtained in a low concentration (high dilution ratio) range of 100-fold to 3-fold dilution.
[0095]
Example 9 LPA Induces Expression of Cyr61 Gene via Edg Receptor
<9-1> Expression of Edg receptor in prostate cells
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) and prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (BRFF) were tested as follows.
Total RNA was isolated from prostate-derived stromal primary cells PrSC cultured in flasks using stromal cell growth medium SCGM (Clonetics) using Sepasol RNA I (Nacalai Tesque).
Similarly, prostate-derived epithelium cultured in a flask using RPMI 1640 medium (manufactured by Nikken Biomedical Research Institute) containing 10% FBS (manufactured by JRH) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). Total RNA was isolated from cell line BRF-55T using Sepasol RNA I (manufactured by Nacalai Tesque).
[0096]
Next, the isolated total RNA was treated with DNase I to remove genomic DNA, and then subjected to a reverse transcription reaction using an oligo (dT) primer or random hexamer according to a conventional method to prepare cDNA.
Next, a PCR reaction was carried out using the cDNA as a template and Edg receptor-specific primers (<Edg2> SEQ ID NOs: 42 and 43; <Edg4> SEQ ID NOs: 44 and 45; <Edg7> SEQ ID NOs: 46 and 47) to perform SYBR The expression level of the Edg receptor (Edg2, Edg4, Edg7) was determined from the amount of Green I taken up.
FIG. 16 shows the results.
Expression of Edg2 and Edg4 was confirmed in prostate-derived stromal primary cells PrSC and prostate-derived epithelial cell line BRF-55T. Expression of Edg7 was confirmed only in prostate-derived stromal primary cells PrSC, indicating that the expression of Edg7 was very low in prostate-derived epithelial cell line BRF-55T.
[0097]
<9-2> Induction of Cyr61 gene expression by LPA in prostate cells (part 1)
Prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) and prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (BRFF) were tested as follows.
Primary prostate-derived stromal primary cells PrSC were seeded on a microtiter plate using a growth medium for stromal cells SCGM (manufactured by Clonetics) (1 × 10 5). 4 Pieces / well). After overnight incubation at 37 ° C., the cells were replaced with a basal medium for stromal cells SCBM (Clonetics) containing 0.01% BSA (Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (Sigma). , 37 ° C overnight.
Then, LPA (18: 1, 14: 0, 16: 0, 18: 0) (
[0098]
Next, a cell lysate was prepared using Lysis Mixture attached to the kit to which various probes for quantifying human Cyr61 mRNA (CE, LE, Blocking Probe) designed in Example <7-1> were added. Next, using the lysate (100 μl) of each cell, mRNA was quantified by the branched DNA probe method constructed in Example 7 according to standard procedures.
The results are shown in FIG.
In the prostate-derived stromal primary cells PrSC, it was confirmed that the expression of the Cyr61 gene was increased about 10-fold by any LPA (18: 1, 14: 0, 16: 0, 18: 0). This increased expression peaked at the first hour from the addition of LPA, and then showed a profile that decreased with time. In addition, since the expression of the Cyr61 gene in the cells is also increased by the stimulation of defatted FBS (LPA removal), the induction of the expression of the Cyr61 gene in the prostate cells has a pathway that is not mediated by the Edg receptor or the like by the stimulation of LPA. It was also shown.
[0099]
<9-3> Induction of Cyr61 gene expression by LPA in prostate cells (part 2)
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was converted to RPMI1640 medium (manufactured by Niken Biomedical Research Institute) containing 10% FBS (manufactured by JRH) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). ) To a microtiter plate (1 × 10 4 Pieces / well). After overnight incubation at 37 ° C., the medium was replaced with RPMI1640 medium (manufactured by Niken Biomedical Laboratory) containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma). , 37 ° C overnight.
Various LPAs (18: 1, 14: 0, 16: 0, 18: 0;
[0100]
Next, a cell lysis solution was prepared using the Lysis Mixture attached to the kit to which various probes for quantifying human Cyr61 mRNA (CE, LE, Blocking Probe) designed in Example <7-1> were added. Next, using the lysate (100 μl) of each cell, RNA was quantified by the branched DNA probe method constructed in Example 7 according to standard procedures.
FIG. 18 shows the results.
In the prostate-derived epithelial cell line BRF-55T, it was confirmed that the expression of the Cyr61 gene was increased about 6-7 times by any LPA (18: 1, 14: 0, 16: 0, 18: 0). . This increased expression peaked at one hour after the addition of LPA, and then showed a profile that decreased with time. In addition, since the expression of the Cyr61 gene in the cells is also increased by the stimulation of defatted FBS (LPA removal), the induction of the expression of the Cyr61 gene in the prostate cells has a pathway that is not mediated by the Edg receptor or the like by the stimulation of LPA. It was also shown.
[0101]
Example 10 Induction of Cyr61 production by FBS
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was transformed into RPMI1640 medium containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) (Nikken Institute of Biomedical Research) Using a 96-well microtiter plate (5 × 10 4 Per well) and incubated overnight at 37 ° C.
Next, FBS (
The results are shown in FIG.
[0102]
Further, as another test, FBS (
The results are shown in FIG.
In the prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF), it was confirmed that FBS stimulation increased the production of Cyr61 protein. This increase peaked at 2 hours after the addition of FBS, and then showed a profile that slightly decreased with time.
[0103]
Example 11 Expression of Cyr61 gene in prostate cell line
The expression of the Cyr61 gene in the following various cell lines derived from human prostate was tested by the RT-PCR method using Cyr61-specific primers according to a conventional method.
Human prostate-derived epithelial cell line (cancer cell) DU-145 (ATCC No. HTB-81)
Human prostate-derived epithelial cell line (cancer cell) LNCaP. FGC (ATCC No. CRL-1740)
Human prostate-derived stromal cell line PrSC (Clonetics)
Human prostate-derived epithelial cell line PrEC (Clonetics)
Human prostate-derived epithelial cell line PZ-HPV-7 (ATCC No. CRL-2221)
Human prostate-derived epithelial cell line (cancer cell) PC-3 (ATCC No. CRL-1435)
Human prostate smooth muscle cell line PrSMC (Clonetics)
The results are shown in FIG.
LNCaP. The expression of the Cyr61 gene was confirmed in all prostate-derived cell lines except FGC cells. In the cell types examined in this test, higher expression of the Cyr61 gene was shown in stromal cells and smooth muscle cells than in epithelial cells.
[0104]
Example 12 Inhibition of Cyr61 protein production in prostate cells by antisense oligonucleotides
<12-1> Suppression of Cyr61 protein production
The inhibitory effect of the Cyr61 antisense oligonucleotide on the production of Cyr61 protein in prostate cells induced by stimulation with FBS was tested as follows.
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was transformed into RPMI1640 medium containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) (Nikken Institute of Biomedical Research) Using a microtiter plate (7 x 10) 4 Pieces / well).
After incubation at 37 ° C. for 8 hours, an antisense oligonucleotide (SEQ ID NO: 48) or a sense oligonucleotide (SEQ ID NO: 49) designed and synthesized according to a conventional method for the human Cyr61 gene was added to each well (final concentration: 1 μM / well). And further incubated overnight at 37 ° C. The antisense oligonucleotide is a phosphorothioate antisense oligonucleotide having a phosphate bond modified.
[0105]
Next, FBS (
The results are shown in FIG.
In prostate-derived epithelial cells, FBS stimulation induced the production of Cyr61 protein, which was significantly suppressed by the Cyr61 antisense oligonucleotide.
[0106]
<12-2> Morphological change of cells
The effect of suppression of Cyr61 protein production on prostate cells on cell morphology was tested using Cyr61 antisense oligonucleotides as follows.
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was transformed into RPMI1640 medium containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) (Nikken Institute of Biomedical Research) Using a 96-well microtiter plate (1 × 10 4 Pieces / well).
After incubation at 37 ° C. for 8 hours, an antisense oligonucleotide (same as above) or a sense oligonucleotide (same as above) for the human Cyr61 gene is added to each well (
Next, FBS (
The results are shown in FIG.
Suppression of Cyr61 protein production in prostate cells resulted in significant changes in cell morphology.
[0107]
<12-3> Suppression of cell proliferation (Part 1)
The effect of suppression of Cyr61 protein production in prostate cells on cell growth was tested using Cyr61 antisense oligonucleotides as follows.
After collecting prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask using a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics), 0.01% BSA (Sigma) ) And 1% penicillin / streptomycin (Sigma) in a basal medium for stromal cells SCBM (Clonetics) and seeded on a microtiter plate (1 x 10 4 Cells / well, 50 μl / well) and incubated at 37 ° C. for 8 hours.
Cyr antisense oligonucleotide (same as above) or sense oligonucleotide (same as above) was added to each well (final concentration 0.2, 0.4, 0.8 μM / well) and further incubated overnight at 37 ° C. .
[0108]
Next, FBS (
Next, the absorbance at 450 nm (reference wavelength: 650 nm) was measured using a microplate reader (Molecular Device). In addition, as a negative control, the test was performed in the same manner as described above without adding FBS and the oligonucleotide.
The results are shown in FIG.
By suppressing the production of Cyr61 in primary prostate-derived stromal cells, cell proliferation was significantly suppressed. In addition, the suppression of cell proliferation was dependent on the concentration of the added Cyr61 antisense oligonucleotide.
[0109]
<12-4> Suppression of cell proliferation (Part 2)
The relationship between the timing of suppression of Cyr61 production in prostate cells and the suppression of cell proliferation was examined as follows.
After collecting prostate-derived stromal primary cells PrSC (Clonetics; catalog number CC-2508) cultured in a flask using a growth medium for stromal cells SCGM (Clonetics), 0.01% BSA (Sigma) ) And 1% penicillin / streptomycin (Sigma) in a basal medium for stromal cells SCBM (Clonetics) and seeded on a microtiter plate (1 x 10 4 Cells / well, 50 μl / well) and incubated at 37 ° C. for 8 hours.
[0110]
Next, the following <A> or <B> was performed. <A> stimulates cells with FBS to induce Cyr61 production after addition of the Cyr61 antisense oligonucleotide, and <B> stimulates cells with FBS to induce Cyr61 production, followed by Cyr61 antisense. An oligonucleotide is added.
<A> To each well, a Cyr61 antisense oligonucleotide (same as above) or a spun oligonucleotide (same as above) is added (final concentration: 0.2, 0.4, 0.8 μM / well). Incubated overnight. Next, FBS (manufactured by JR H) was added (
<B> FBS (manufactured by JRH) was added (final concentration: 2% / well), and the mixture was incubated at 37 ° C. overnight. After that, Cyr61 antisense oligonucleotide (same as above) or nucleic acid oligonucleotide (same as above) was added to each well. Same) (final concentrations 0.2, 0.4, 0.8 μM / well).
[0111]
After the above <A> or <B> and further incubation at 37 ° C. for 3 days, a viable cell counting reagent WST-8 (10 μl / well; manufactured by Nacalai Tesque) is added to each well, and further at 37 ° C. Incubated for 3 hours.
Next, the absorbance at 450 nm (reference wavelength: 650 nm) was measured using a microplate reader (Molecular Device). In addition, as a negative control, the test was performed in the same manner as described above without adding FBS (manufactured by JRH) and an oligonucleotide.
The results are shown in FIGS.
The degree of suppression of cell proliferation by suppressing the production of Cyr61 protein in prostate-derived stromal primary cells is more pronounced when suppressing the production of Cyr61 before stimulation of the cells with FBS than suppressing the production of Cyr61 after the stimulation. It was big.
[0112]
Example 13 Identification of Compounds that Inhibit Physiological Activity of Cyr61, Production of Cyr61, Transcription of Cyr61 Gene mRNA or Translation of Cyr61 mRNA into Protein
<13-1> Identification of compound that inhibits transcription of Cyr61 gene into mRNA in prostate cells
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was transformed into RPMI1640 medium containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) (Nikken Institute of Biomedical Research) Using a 96-well microtiter plate (1 × 10 4 Per well) and incubated overnight at 37 ° C.
Next, each of various test compounds (various concentrations;
Then, FBS (manufactured by JRH;
[0113]
Next, a cell lysis solution was prepared using the Lysis Mixture attached to the kit to which various probes for quantification of human Cyr61 mRNA (CE, LE, Blocking Probe) designed in Example <7-1> were added. The amount of Cyr61 mRNA in each cell lysate (100 μl) was then quantified by the branched DNA probe method constructed in Example 7 according to standard procedures.
GAPDH RNA was also quantified by a branched DNA probe method using various probes (CE, LE, Blocking Probe) for quantifying GAPDH mRNA that were separately designed as a control.
The measurements determined for each test substance were compared to those determined in control (including negative control) tests to identify a number of compounds that inhibit transcription of the Cyr61 gene into mRNA in prostate cells. .
The results are shown in FIG.
The identified compounds significantly suppressed the increase in the expression of the Cyr61 gene in prostate-derived epithelial cells induced by stimulation with FBS and LPA (18: 1) in a concentration-dependent manner. On the other hand, the compound did not suppress the increase in the expression of the GAPDH gene in the control test, and thus was a compound that specifically suppressed the expression of the Cyr61 gene.
[0114]
<13-2> Identification of compound that inhibits production of Cyr61 protein in prostate cells
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was transformed into RPMI1640 medium containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) (Nikken Institute of Biomedical Research) Using a 96-well microtiter plate (1 × 10 4 Per well) and incubated overnight at 37 ° C.
Next, each of various test compounds (various concentrations;
[0115]
Next, FBS (manufactured by JRH;
The measured values determined for each test substance were compared to those determined in control (including negative control) tests to identify a number of compounds that inhibited Cyr61 protein production in prostate cells. Among these, the compound group identified in Example <14-1> was also included.
The results are shown in FIG.
The identified compounds significantly suppressed FBS-induced increase in Cyr61 production in a compound concentration-dependent manner.
[0116]
<13-3> Identification of compound that inhibits physiological activity of Cyr61
Compounds that inhibit the growth-promoting activity of prostate cells, which is one of the physiological activities of Cyr61 clarified in the above Examples, were identified as follows.
Prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) was transformed into RPMI1640 medium containing 0.01% BSA (manufactured by Sigma) and 1% penicillin / streptomycin (manufactured by Sigma) (Nikken Institute of Biomedical Research) Using a 96-well microtiter plate (1 × 10 4 Per well) and incubated overnight at 37 ° C.
Then, each of various test compounds (final concentration: 10 μM / well) was added to each well, and further incubated at 37 ° C. for 2 hours. The test was performed in the same manner as described above, with no compound added as a control and without FBS as a negative control.
[0117]
Then, FBS (manufactured by JRH;
The measured values determined for each test substance were compared to those determined in control (including negative control) tests to identify a number of compounds that inhibited prostate cell proliferation. Among them, the compounds identified in Examples <13-1> and <13-2> were also included.
The identified compounds significantly inhibited the proliferation of prostate-derived epithelial cells induced by FBS. In addition, the compound was shown to suppress cell growth in prostate-derived epithelial cell line BRF-55T (manufactured by BRFF) by suppressing Cyr61 protein production.
[0118]
<13-4> Effect of compound that inhibits physiological activity of Cyr61 on proliferation of blood cells
The compound that inhibits the physiological activity of Cyr61 identified in the above Example <13-3> has an effect on the cell proliferation induced by the stimulation of FBS and IL-2 in blood cells (NK cells) that do not express Cyr61. We examined whether it would have any effect.
Human NK cell line KHYG-1 (Human Science Research Resource Bank; JCRB0156) was prepared by adding 10% FBS (manufactured by JRH), 10 Unit / ml IL-2 (manufactured by PBL) and 1% penicillin / streptomycin (Sigma) Using a RPMI1640 medium (manufactured by Nikken Biomedical Research Laboratories) containing a 96-well microtiter plate (1 × 10 4 Pieces / well).
Next, each compound (final concentration: 10 μM / well) that inhibits the physiological activity (proliferation of prostate cells) of Cyr61 identified in Example <13-3> was added to each well, and the mixture was further incubated at 37 ° C. for 2 days. . The test was performed in the same manner as described above, with no compound added as a control and without FBS as a negative control.
[0119]
Then, in each well, 3 [H] -Thymidine (1 μCi / well) was added, and the mixture was further incubated at 37 ° C. for 6 hours. The cells were collected using a micromate 196 cell harvester (manufactured by Packard) and incorporated into the cells [ 3 The amount of [H] -Thymidine was measured by Topcount (manufactured by Packard).
None of the compounds suppressed the proliferation of blood cells induced by FBS and IL-2.
[0120]
【The invention's effect】
The pharmaceutical composition of the present invention is useful as a medicament for preventing the onset of prostate disease (for example, prostatic hypertrophy and prostate cancer), suppressing the progress of the prostate disease, or treating the prostate disease.
In addition, the pharmaceutical composition of the present invention can reduce or treat symptoms such as dysuria caused by prostate disease (particularly prostatic hypertrophy) by suppressing prostate disease (particularly prostatic hypertrophy). It is.
Furthermore, the pharmaceutical composition of the present invention is used in combination with an existing treatment method for prostate disease (for example, in the case of treatment of benign prostatic hyperplasia, drug therapy with an antiandrogen agent, an α1 blocker, an anticholinesterase agent, or the like). Thus, the therapeutic effect of the prostate disease (eg, prostatic hyperplasia, prostate cancer, etc.) can be increased.
[0121]
[Sequence list]
[0122]
"Sequence List Free Text"
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Other Information: Description of Artificial Sequence: Human Cyr61 antisense oligonucleotide.
SEQ ID NO: 49
Other information: Description of artificial sequence: Human Cyr61 sense oligonucleotide.
[0123]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing the state of electrophoresis of purified recombinant human Cyr61 by SDS polyacrylamide gel by Western blotting.
Lane 1: marker molecule.
Lane 2: purified recombinant human Cyr61.
FIG. 2 is a graph showing the activity of recombinant human Cyr61 to induce cell adhesion to prostate-derived stromal primary cells PrSC. The vertical axis shows the fluorescence intensity as an index of the adhesive activity between the substrate (Cyr61, fibronectin, BSA) and the prostate-derived stromal primary cells PrSC, and the horizontal axis shows the concentration of the coated substrate (Cyr61, fibronectin, BSA).
FIG. 3 shows the inhibitory effect of EDTA and / or heparin on cell adhesion of prostate-derived stromal primary cells PrSC induced by Cyr61. The vertical axis indicates the fluorescence intensity as an index of the adhesive activity between Cyr61 and the prostate-derived stromal primary cells PrSC, and the horizontal axis indicates the type of inhibitor.
FIG. 4 is a diagram showing the reactivity of various anti-human Cyr61 polyclonal antibodies to human and monkey Cyr61 proteins by Western blotting.
Lane 1: African green monkey kidney fibroblast cell line COS-7.
Lane 2: human Cyr61 transiently expressed African green monkey kidney fibroblast cell line COS-7.
Lane 3: mycHis-tag labeled human Cyr61 transiently expressed African green monkey kidney fibroblast cell line COS-7.
Lane 4: mycHis-tag labeled negative control protein transiently expressed African green monkey kidney fibroblast cell line COS-7.
FIG. 5 is a diagram showing the presence or absence or state of prostate-derived stromal primary cell PrSC extension by recombinant human Cyr61.
(A) to (e) show the results of the following tests, respectively.
Diagram (a): without substrate.
Diagram (b): when fibronectin (0.5 μg) was used as a substrate.
Diagram (c): when BSA (0.5 μg) was used as a substrate.
Diagram (d): case where Cyr61 (0.16 μg) was used as a substrate.
Diagram (e): when Cyr61 (0.5 μg) was used as a substrate.
FIG. 6 is a view showing the presence or absence or state of prostate-derived stromal primary cells PrSC in the presence of recombinant human Cyr61 and EDTA.
(A) to (f) show the following test results, respectively.
Diagram (a): without substrate.
Diagram (b): when Cyr61 (0.16 μg) was used as a substrate.
Diagram (c): when Cyr61 (0.5 μg) was used as a substrate.
Diagram (d): when fibronectin (0.5 μg) was used as a substrate and EDTA was added.
Diagram (e): when Cyr61 (0.16 μg) was used as a substrate and EDTA was added.
Diagram (f): when Cyr61 (0.5 μg) was used as a substrate and EDTA was added.
FIG. 7 is a diagram showing the presence or absence or state of prostate-derived stromal primary cells PrSC in the presence of recombinant human Cyr61 and anti-human Cyr61 polyclonal antibody.
(A) through (d) show the following test results, respectively.
Diagram (a): A case where fibronectin (0.5 μg) was used as a substrate and rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody N70-1 was added.
Separation diagram (b): When Cyr61 (0.16 μg) was used as a substrate and rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody N70-1 was added.
Separation diagram (c): when Cyr61 (0.5 μg) was used as a substrate and rabbit anti-human Cyr61 polyclonal antibody N70-1 was added.
Separation diagram (d): Case where Cyr61 (0.5 μg) was used as a substrate and a negative control rabbit IgG antibody was added.
FIG. 8 is a diagram showing the state of the time-dependent activation (phosphorylation) of MAP kinase (ERK p42 / 44) in prostate-derived stromal primary cells PrSC by purified recombinant human Cyr61 by Western blotting.
FIG. 9 is a diagram showing activation (phosphorylation) of MAP kinase (ERK p42 / 44) in prostate-derived stromal primary cells PrSC by various stimuli by Western blotting.
(A) to (c) show the following test results, respectively.
Diagram (a): case where Cyr61 was used as a substrate.
Diagram (b): when fibronectin was used as a substrate.
Diagram (c): using poly-L-lysine as a substrate.
FIG. 10 is a graph showing the growth promoting activity of recombinant human Cyr61 on prostate-derived stromal primary cells PrSC. The vertical axis indicates the activity value (cell number) of intracellular dehydrogenase as an index of cell proliferation. The horizontal axis shows the presence or absence of the added growth factor PDGF.
FIG. 11 shows the suppressive effect of an anti-human Cyr61 polyclonal antibody on the growth-promoting activity of prostate-derived stromal primary cells PrSC induced by recombinant human Cyr61. The vertical axis shows the activity value (cell number) of intracellular dehydrogenase as an index of cell proliferation, and the horizontal axis shows the presence and concentration of the added growth factor PDGF.
FIG. 12 shows various probes used in the bDNA method established in the present invention.
FIG. 13 is a graph showing the dilution linearity of the Cyr61 mRNA quantification test by the bDNA method established in the present invention.
(A) and (b) show the following test results, respectively. The vertical axis shows alkaline phosphatase activity (Read Luminescence Unit; RLU) as an index of the amount of RNA, and the horizontal axis shows the number of cells.
Diagram (a): Prostate-derived stromal primary cell PrSC used as cell lysate.
Diagram (b): Prostate-derived epithelial cell BRF-55T used as cell lysate.
FIG. 14 is a diagram showing a calibration curve of Cyr61 RNA (standard substance) quantified by the bDNA method. The vertical axis shows alkaline phosphatase activity (Read Luminescence Unit; RLU) as an index of RNA amount, and the horizontal axis shows the concentration of the standard substance.
FIG. 15 is a diagram showing a dilution calibration curve of a human Cyr61 standard substance quantified by sandwich ELISA using two types of anti-human Cyr61 polyclonal antibodies established in the present invention. The vertical axis indicates peroxidase activity (absorbance) as an index of the amount of protein, and the horizontal axis indicates the dilution ratio of the standard substance.
FIG. 16 shows the expression levels of Edg receptors (Edg2, Edg4, Edg7) in prostate-derived stromal primary cells PrSC and prostate-derived epithelial cell line BRF-55T. (A) and (b) show the following test results, respectively. The vertical axis indicates the Edg receptor copy number per unit total RNA as an index of the expression level of the Edg receptor, and the horizontal axis indicates the cell type.
Diagram (a): shows the expression levels of various Edg receptors in each of PrSC and BRF-55T.
Diagram (b): shows the expression levels of various Edg receptors in each of PrSC and BRF-55T.
FIG. 17 is a graph showing an increase in the expression of the Cyr61 gene by LPA in prostate-derived stromal primary cells PrSC and its temporal change. The vertical axis indicates alkaline phosphatase activity (Read Luminescence Unit; RLU) as an index of the amount of Cyr61 RNA, and the horizontal axis indicates the type of stimulus.
FIG. 18 is a graph showing an increase in the expression of the Cyr61 gene by LPA in the prostate-derived epithelial cell line BRF-55T and its time course. The vertical axis indicates alkaline phosphatase activity (Read Luminescence Unit; RLU) as an index of the amount of Cyr61 RNA, and the horizontal axis indicates the type of stimulus.
FIG. 19 is a graph showing an increase in the production of Cyr61 protein by FBS in the prostate-derived epithelial cell line BRF-55T and its time course.
(A) and (b) show the following test results, respectively.
Diagram (a): Time-dependent change in the amount of Cyr61 protein produced as measured by ELISA. The vertical axis shows peroxidase activity (absorbance) as an index of the amount of Cyr61 protein produced, and the horizontal axis shows the elapsed time after FBS stimulation.
Diagram (b): Time-dependent change in the amount of Cyr61 protein produced by Western blotting. The horizontal axis shows the elapsed time after FBS stimulation.
FIG. 20 is a view showing the state of expression of the Cyr61 gene in various prostate-derived cell lines analyzed by RT-PCR. The upper row shows the expression status of the Cyr61 gene, and the lower row shows the expression status of the GAPDH (negative control) gene.
FIG. 21 shows the inhibitory activity of Cyr61 antisense oligonucleotide on Cyr61 protein production in prostate cells induced by FBS by Western blotting.
Lane 1: FBS-unstimulated prostate-derived epithelial cell line BRF-55T.
Lane 2: prostate-derived epithelial cell line BRF-
Lane 3: prostate-derived epithelial cell line BRF-
Lane 4: prostate-derived epithelial cell line BRF-
FIG. 22 is a view showing a form of a prostate-derived epithelial cell line BRF-55T when Cyr61 protein production is suppressed. (A) shows the morphology of the prostate-derived epithelial cell line BRF-55T two days after stimulation with FBS with the addition of the antisense oligonucleotide, and (b) with the addition of the sense oligonucleotide (negative control). 2 shows the morphology of prostate-derived epithelial cell line BRF-55T two days after stimulation with FBS.
FIG. 23 is a graph showing the effect of a Cyr61 antisense oligonucleotide on suppressing the growth of prostate-derived stromal primary cells PrSC. The vertical axis shows the activity value (cell number) of intracellular dehydrogenase as an indicator of cell proliferation, and the horizontal axis shows the presence or absence of added FBS and the concentration of added oligonucleotide (both antisense and sense).
FIG. 24 is a graph showing the inhibitory effect on the growth of prostate-derived stromal primary cells PrSC when a Cyr61 antisense oligonucleotide is added before stimulation with FBS. The vertical axis shows the activity value (cell number) of intracellular dehydrogenase as an indicator of cell proliferation, and the horizontal axis shows the presence or absence of added FBS and the concentration of added oligonucleotide (both antisense and sense).
FIG. 25 is a view showing the effect of suppressing the proliferation of prostate-derived stromal primary cells PrSC when a Cyr61 antisense oligonucleotide is added after stimulation with FBS. The vertical axis shows the activity value (cell number) of intracellular dehydrogenase as an indicator of cell proliferation, and the horizontal axis shows the presence or absence of added FBS and the concentration of added oligonucleotide (both antisense and sense).
FIG. 26 shows the inhibitory effect of the compound (various concentrations) on Cyr61 gene expression in prostate cells identified by the method for identifying a substance that inhibits transcription of Cyr61 gene into mRNA in prostate cells established in the present invention. FIG. The vertical axis indicates the inhibition rate, and the horizontal axis indicates the concentration of the compound.
FIG. 27 shows the inhibitory effect of the compound (various concentrations) on the production of Cyr61 protein in prostate cells identified by the method for identifying a substance that inhibits the production of Cyr61 protein in prostate cells established in the present invention. The vertical axis indicates the inhibition rate, and the horizontal axis indicates the concentration of the compound.
Claims (27)
(a)Cyr61を産生する細胞を、Cyr61の産生を誘導する刺激の存在下若しくは不存在下で、該物質の存在下及び不存在下の各々の条件下で培養する工程;及び(b)(i)該物質の存在下で培養した細胞が産生するCyr61の量と該物質の不存在下で培養した細胞が産生するCyr61の量を比較する工程;若しくは
(ii)該物質の存在下で培養した細胞中で転写されたCyr61をコードするmRNAの量と該物質の不存在下で培養した細胞中で転写されたCyr61をコードするmRNAの量とを比較する工程。A method for identifying a substance having an ability to regulate transcription of a gene encoding Cyr61 to mRNA, translation of mRNA encoding Cyr61 to a protein, or production of Cyr61, comprising the following steps: Method:
(A) culturing cells that produce Cyr61 in the presence or absence of a stimulus that induces the production of Cyr61, in the presence and absence of the substance, respectively; and (b) ( i) a step of comparing the amount of Cyr61 produced by cells cultured in the presence of the substance with the amount of Cyr61 produced by cells cultured in the absence of the substance; or (ii) culturing in the presence of the substance Comparing the amount of mRNA encoding Cyr61 transcribed in the isolated cells with the amount of mRNA encoding Cyr61 transcribed in cells cultured in the absence of the substance.
(a)Cyr61及びCyr61以外の他の蛋白質を産生する細胞であって、該細胞における該他の蛋白質をコードする遺伝子のmRNAへの転写が、該Cyr61をコードする遺伝子のmRNAへの転写のシグナルの程度に依存して起こるものであることを特徴とする細胞を、Cyr61の産生を誘導する刺激の存在下若しくは不存在下で、該物質の存在下及び不存在下の各々の条件下で培養する工程;及び
(b)該物質の存在下で培養した細胞が産生する該他の蛋白質の量と該物質の不存在下で培養した細胞が産生する該他の蛋白質の量を比較する工程。A method for identifying a substance having an ability to regulate transcription of a gene encoding Cyr61 to mRNA, translation of mRNA encoding Cyr61 to a protein, or production of Cyr61, comprising the following steps: Method:
(A) A cell that produces Cyr61 and a protein other than Cyr61, wherein transcription of the gene encoding the other protein in the cell into mRNA is a signal of transcription of the gene encoding the Cyr61 into mRNA. Culturing in the presence or absence of a stimulus that induces the production of Cyr61, in the presence or absence of the substance, in the presence or absence of the substance. And (b) comparing the amount of the other protein produced by cells cultured in the presence of the substance with the amount of the other protein produced by cells cultured in the absence of the substance.
(a)Cyr61を産生する細胞を、Cyr61の産生を誘導する刺激の存在下若しくは不存在下で、該物質の存在下または不存在下の各々の条件下で培養し、該各々の条件下での培養した細胞の増殖の程度、伸展の程度または形態の変化を比較する工程。A method for identifying a substance having the ability to regulate the physiological activity of Cyr61, comprising the following steps:
(A) Cyr61-producing cells are cultured in the presence or absence of a stimulus that induces the production of Cyr61 under the conditions of the presence or absence of the substance, and under the respective conditions. Comparing the degree of proliferation, extension or morphological change of the cultured cells.
(a)該被験者から取得した被験試料中におけるCyr61の量及び健常人から取得した被験試料中におけるCyr61の量を決定し両者を比較する工程;または
(b)該被験者から取得した被験試料中におけるCyr61をコードするmRNAの量及び健常人から取得した被験試料中におけるCyr61をコードするmRNAの量を決定し両者を比較する工程。A method of diagnosing the presence or absence of prostate disease in a subject, comprising the steps of:
(A) determining the amount of Cyr61 in the test sample obtained from the subject and the amount of Cyr61 in the test sample obtained from a healthy subject and comparing the two; or (b) determining the amount of Cyr61 in the test sample obtained from the subject. A step of determining the amount of mRNA encoding Cyr61 and the amount of mRNA encoding Cyr61 in a test sample obtained from a healthy subject, and comparing the two.
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