JP2004314177A - スタッド検出システムを備えたスタッド溶接ガン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スタッド溶接ガンは、スタッドが溶接のための適正な位置にあることを示す閉じられた導電パスを含む。別の態様は、スタッドが存在するときに閉じられる導電性検出回路を含む。別の態様は、溶接作業を可能にするために導電パスを閉じることを含む、スタッド溶接ガンの作動方法を提供する。さらに別の態様は、導電性電流を導電性検出回路からスタッドによって閉じられた導電パスを通して送ることによってスタッドの存在を検出する方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
一般的なスタッド溶接ガンは、スタッドを一時的に保持するコレット又はそれに類似のチャック装置に個々のスタッドを供給することによって作動する。スタッドは、次いで、加工物の近傍に位置され、該スタッドに小さな電流が流されて、スタッドと加工物との間にアークが生成される。アークが生成されると、スタッドと加工物との間に最大溶接電流が印加され、これら双方の間に溶融が生じる。次いで、スタッドが溶融領域に突き当てられて、溶接工程が完了する。欠点は、溶接のためにコレット又はチャックが位置されるときに、スタッドが位置合わせ不良であるか又はスタッドが無いことに起因する。スタッドが溶接のための位置にないときには、コレットと加工物との間に溶接アークが生成され、その結果としてコレットが加工物に溶接されることがある。
したがって、スタッドが存在していないときに溶接工程が開始される可能性を減少させ、コレットが加工物に溶接される可能性を減少させるスタッド溶接ガン及びスタッド溶接ガンシステムを提供することが望ましい。
スタッド溶接ガンと連通する導電性検出回路は、スタッドガンの外部で接続される。導電性検出回路は、導電パスを横切る小さい電圧ポテンシャルを印加する。導電パスは、スタッドが存在するときに閉じられ、小さい導電性電流が流れ、スタッドが存在しないときに開かれる。本発明の導電性検出回路を有するスタッド溶接ガンは、スタッドが存在しない場合に溶接電流が印加されるのを防ぎ、それにより従来のコレットが加工物に溶接される可能性を防ぐ。本発明のスタッド溶接ガンはまた、サイクルタイム(すなわち、溶接を試みる前に新しいスタッドを供給する時間)も改善する。
スタッドを有する溶接ガンの操作方法と、スタッド溶接ガンにおけるスタッドの存在を検出する方法も提供される。
本発明のさらに別の適用可能な分野は、以下に与えられる詳細な説明から明らかとなるであろう。詳細な説明及び本発明の好ましい実施形態を示す特定の例は、単に説明することを意図されるものであって、本発明の範囲を制限することを意図されるものではないことを理解されたい。
本発明は、詳細な説明と付属の図面からより十分に理解されることとなるであろう。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるスタッド溶接ガンを示す。スタッド検出システム10は、スタッド14を、加工物16に溶接するための位置に保持するスタッドガン12を含む。加工物16は、スチール製のシートメタル自動車パネルであることが想定される。各スタッド14は、スタッドフィーダ供給装置18と気送管20によってスタッドガン12に与えられる。溶接ツールプロセス制御ユニット22が、溶接電流供給ライン24を介してスタッドガン12に接続される。溶接ツールプロセス制御ユニット22は、供給側で制御ライン28を介してプロセス制御ユニット26に電気的に接続される。プロセス制御ユニット22はまた、溶接電流供給装置27を含む。プロセス制御ユニット26は、それぞれ導電性信号ライン32及び33を介してスタッドガン12の導体素子30とスタッドガン12の本体に接続される。或いは、導電性信号ライン32及び33は、溶接電流供給ライン24に含めることができる。プロセス制御ユニット26はまた、当該技術分野では公知のように、マイクロプロセッサ、メモリユニット、入力デバイス(例えばキーボード)及びディスプレイ・スクリーンを含む。
空気圧供給源52は、圧力管54を介してスタッドガン12に接続され、且つスタッド供給圧力管56を介してスタッドフィーダ供給装置18に接続される。空気圧供給源52は、気送管20を介してスタッド14をレシーバ34内に駆動し、スタッド14を図示された溶接位置(図3を参照して説明される)に駆動するための正圧供給源を与える。圧力管54は、ピストンヘッドキャップ59においてスタッドガン12のピストンヘッド58に接続される。溶接のための適正な位置に示されたスタッド14は、図示のようにコレット36の歪み可能な部分39を半径方向の撓み方向「A」に歪ませる。
絶縁体68内の孔69は、ラム64の接触面を露出するために設けられる。導体素子ハウジング70は、絶縁体68における孔69と位置合わせされた状態でレシーバ34内に取り外し可能に配置される。導体素子ハウジング70は、非導電性材料である。スタッドは、ラム64がピストン上昇行程方向「E」に引っ込められるときに(図6を参照してさらに説明されるように)、供給管71を通ってスタッド装填方向「C」にレシーバ34内に受け入れられる。この全体的なプロセスは、図5−図9を参照して十分に説明される。コレット36は、ユニオン38を介してレシーバ34の導電性材料に取り外し可能に締結された導電性材料(例えば銅)であることが必須である。ユニオン38、レシーバ34、及びラム64は、後でさらに説明されるように、機械的にリンクされたときに、スタッドガン12のための導電パスの一部を形成する銅又はスチールのような導電性材料である。この導電パスは、スタッド14が存在するときに閉じられ、スタッド14が存在しないときに開かれる。
ラム64は、スタッド14がコレット36の遠位端において接触面76に接触し、該接触面によって保持されるまで、直線方向「B」に前進する。図示された位置にあるスタッド14においては、導体素子ライン44、電気的接触部75、圧縮ばね74、ボール72、ラム64、スタッド14、接触面76、コレット36、ユニオン38、レシーバ34、レシーバ接地接続部40、及び接地パスライン46を通る導電性検出回路42間の導電パスが閉じられる。導電性電流パスは、方向矢印Dによって例示される。導電性回路パスが図示のように閉じられたときには、導電性検出回路42は、スタッド14が溶接のための位置にあることを示す信号(図11及び図12を参照して詳細に説明される)を溶接ツールプロセス制御ユニット22(図2に示される)に向ける。溶接ツールプロセス制御ユニット22は、次いで、溶接電流供給装置27(プロセス制御ユニット26内の)に信号を送信して、溶接シーケンスを開始する。スタッド14が存在しないときには、導電性回路パスが開かれる。ラム64の長さは、ラム64が該ラムのどんな位置においても接触面76に接触するのを防ぐように制御される。
図6は、スタッド装填段階の始まりを示す。空気圧供給源52(図2に示される)からの空気圧がピストン底面78に適用されて、図示のようにピストン62がピストン上昇工程方向「E」に駆動される。チャンバ60内の圧力が解放されて、ピストン62がピストン上昇工程方向「E」に移動可能にされる。ピストン62に接続可能に配置されたラム64は、ピストン上昇行程方向「E」に引っ込む。スタッド14は、スタッドチャンバ80に到達する前にレシーバ34の導管を通って空気圧により運ばれる。
図8に示された段階においては、空気圧供給源52(図2に示す)からの空気圧流体(例えば空気)が、ピストン62の上のチャンバ60に向けられ、ピストン62のピストン底面78側から抽気される。このプロセスは公知であり、したがって、ここではさらに詳しくは説明しない。ラム64に接続されたピストン62は、ラム64を駆動して、スタッドチャンバ80内のスタッド14に接触させる。ボール72が付勢されてラム64と接触するが、スタッド14は、まだ接触面76に到達しておらず、それによりこの時点では導電パスは依然として開いたままである。
図9を参照すると、ボール72は、付勢されてラム64と接触したままである。ラム64によって駆動されたスタッド14は、物理的に撓むか又はコレット36の接触面76に接触する。したがって、図4に示されるように導電パスが閉じられ、導電パスを横切る電気ポテンシャルが小電流を誘起する。絶縁体68は、ラム64とレシーバ34との間で導電性電流がショートするのを防ぐ。図4に最も良く示されるように、導電性電流は、導体素子ライン44、接地パスライン46及び導電性検出回路42を通って流れて、導電性回路を完成させる。導電性電流の流れの方向は、パスにおける構成要素を説明するための例示的なものである。
図11に示すように、スタッド溶接ガンにおけるスタッドの存在を検出する方法が提供される。開始段階114において、スタッド溶接ガンの構成要素が機械的に及び電気的に接合されて、部分的に導電パスが形成される。次に、段階116において、導電性検出回路が、部分的に形成された導電パスに直列に接続される。その後の段階118において、スタッドが溶接ガンに配置されて、導電パスが閉じられる。最後の段階120において、導電性電流が誘起されて、導電性検出回路から導電パス及びスタッドを通って流れる。
12 スタッドガン
14 スタッド
16 加工物
18 供給装置
20 気送管
22 溶接ツールプロセス制御ユニット
24 溶接電流供給ライン
26 プロセス制御ユニット
27 溶接電流供給装置
28 制御ライン
30 導体素子
32、33 導電性信号ライン
Claims (31)
- 加工物取り付け部材供給システムであって、
レシーバと、前記レシーバに機械的に及び電気的に接続可能なコレットとを有するガン本体と、
前記レシーバに移動可能に配置され、少なくともラム前進位置にあるときに前記コレットと前記レシーバとの両方から電気的に分離されたラムと、
前記レシーバ内に配置され、該レシーバから電気的に分離され、付勢されて前記ラムと電気的に接触する導体素子と、
前記ラム前進位置において前記コレットと前記ラムとの間の物理的接触部に作動的に配置され、前記導体素子、前記ラム、前記取り付け部材、前記コレット、及び前記レシーバを含む導電パスを作動的に閉じる取り付け部材と、
を備え、前記閉じられた導電パスが、前記取り付け部材が溶接のための位置にあることを示すことを特徴とするシステム。 - 前記コレットが、
前記レシーバに隣接する固定端と、溶接のために前記取り付け部材をその中に移動可能に配置することができる遠位端とを有するほぼ中空の環状本体と、
前記取り付け部材に接触する取り付け部材ホルダと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。 - 前記ラムを、前記ラム前進位置から取り付け部材受け取り位置まで引っ込めるように作動可能な空気作動ピストンヘッドと、
前記複数の取り付け部材の各々を作動的に供給するために前記レシーバに取り付けられた導管と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のシステム。 - 前記ラム前進位置と前記取り付け部材受け取り位置との両方において前記レシーバから前記ラムを電気的に分離するために、前記ラムと前記レシーバとの間に配置された絶縁層を含むことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
- 前記導体素子はさらに、
前記レシーバに取り外し可能に接続することができる非導電性材料であるハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に配置された導電性ボールと、
前記導電性ボールに接続可能な導電性ばねと、
前記ばねから延長可能な導電体と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。 - 前記絶縁層は、少なくとも前記ラムが前記ラム前進位置にあるときに前記導体素子に隣接して配置された孔を含み、前記ばねは、前記絶縁体の孔において付勢されて、前記ボールと前記ラムとの間に電気的に接触され、
前記ばね及びボールは金属であることを特徴とする請求項5に記載のシステム。 - 前記取り付け部材ホルダは、前記取り付け部材についての前記遠位端の半径方向の延長及び引っ込みの両方を可能にする複数の縦方向スリットを備えることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
- 前記レシーバ上に配置され、前記導電パスを閉じるために、前記ばねから延長可能な前記導電体に電気的に接続可能である電気的接地接続部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
- 導電性の溶接スタッドと、
導電性レシーバに機械的に接続可能な導電性のコレットを有するガン本体と、
前記レシーバに滑動可能に配置され、ラム引っ込み位置からラム前進位置まで作動的に前進するラムと、
前記レシーバに配置され、該レシーバから電気的に分離可能であり、前記ラムが少なくとも前記ラム前進位置にあるときに付勢されて前記ラムと電気的に接触される導体素子と、
前記導体素子と前記スタッド溶接ガンとの間に接続可能であり、前記ラムが前記ラム前進位置にあるときに前記ラムと前記コレットとの間に配置される前記導電性溶接スタッドを有する閉回路状態を含み、前記スタッドが前記ラムと前記コレットとの間に存在しないときの開回路状態を含む導電性検出回路と、
を備えることを特徴とするスタッド検出システム。 - 前記レシーバに接続可能であり、前記スタッドを加工物に溶接するために前記ラムを通るアーク電流と溶接電流との両方を作動的に与える溶接電流供給源をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
- 前記導電性検出回路と前記溶接電流供給源との間に接続可能であり、前記導電性検出回路の前記閉回路状態の間に溶接電流発生信号を作動的に生成する信号生成装置をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
- 前記スタッドの各々を前記ガン本体に作動的に供給するために前記レシーバと通信するスタッド供給源を備えることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
- 前記コレットと前記レシーバとの両方から前記ラムを電気的に分離するために前記ラムの周りに周方向に配置された電気絶縁層を備えることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
- 前記レシーバに接続可能であり、前記ラムを前記ラム引っ込み位置と前記ラム前進位置との各々の間に位置させるように作動可能であることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
- 前記信号生成装置を有するプロセス制御ユニットを備えることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
- 取り外し可能に取り付けられた導体素子、本体に取り付けられた接地接続部、及びコレットを有するスタッド溶接ガン本体と、
前記導体素子と前記接地接続部との間に接続可能に配置された導電性検出回路と、
を備え、前記導体素子は、作動的に付勢されて、前記ガン本体に滑動可能に配置されたラムと接触し、
前記導体素子、前記ラム、前記コレット、前記接地接続部、及び前記導電性検出回路を連続的に電気的に連通した状態で部分的に含む導電性電流パスと、
を備え、前記導電性電流パスは、前記ラムと前記コレットとの間に電気的に連通する状態で配置された導電性スタッドによって閉じられる、
ことを特徴とするスタッド検出回路。 - 前記導体素子を移動可能に保持する前記ガン本体に配置された導体素子ハウジングを備えることを特徴とする請求項16に記載のスタッド検出回路。
- 前記接地接続部と前記導電性検出回路との間に接続可能に配置された第1信号ラインを含む一対の導電性信号ラインと、前記導体素子と前記導電性検出回路との間に接続可能に配置された第2信号ラインとを備えることを特徴とする請求項16に記載のスタッド検出回路。
- 前記コレットを前記ガン本体に作動的に接合する取り外し可能な導電性接続部を備えることを特徴とする請求項16に記載のスタッド検出回路。
- 前記コレットと前記ガン本体との両方から前記ラムを電気的に分離するために、前記ラムの周りに周方向に配置された電気絶縁層を備えることを特徴とする請求項16に記載のスタッド検出回路。
- スタッドを有する溶接ガンを作動させる方法であって、
(a)ガンの第1導体部分をガンの第2導体部分に機械的に及び電気的に接続し、
(b)前記スタッドが前記ガンの第2導体部分に向けて延びるように、前記ガンの第3導体部分を前進させ、
(c)前記ガンの第1及び第2導体部分の両方から前記第3導体部分を電気的に分離し、
(d)導体素子を付勢して前記ガンの第3導体部分に接触させ、
(e)前記スタッドが前記ガンの第2導体部分に接触するときに、前記ガンの前記導体素子、前記第3導体部分、前記第2導体部分、及び前記第1導体部分を含む電流パスを通して電流を導き、
(f)前記電流が前記電流パスを通って流れるときに溶接電流供給開始信号を生成し、
(g)前記電流供給開始信号が生成されたときに前記スタッドを溶接すること、
を含む方法。 - 前記スタッドが存在しないときに、前記ガンの前記導体素子、前記第3導体部分、前記第2導体部分、及び前記第1導体部分を通る電流の伝導を実質的に防ぐことを含む、請求項21に記載の方法。
- 前記溶接段階の間に前記第3導体部分を通るアーク電流と溶接電流との両方を伝達することを含む、請求項21に記載の方法。
- 前記前進段階の前に前記ガンの第1導体部分に前記スタッドを自動的に装填することを含む、請求項21に記載の方法。
- 前記ガンに溶接電流供給装置を接続することを含む、請求項21に記載の方法。
- 前記溶接段階の前に加工物に隣接して前記ガンを位置させることを含む、請求項21に記載の方法。
- スタッド溶接ガンにおけるスタッドの存在を検出する方法であって、
前記スタッド溶接ガンの複数の部品を機械的に及び電気的に接合して、導電パスを部分的に形成し、
導電性検出回路を部分的に形成された導電パスに直列に接続し、
前記導電パスを閉じるために前記スタッドをスタッド溶接ガンに配置し、
前記導電性検出回路から前記導電パス及びスタッドを通して導電性電流を送る、
ことを含む方法。 - 前記スタッドを駆動して前記スタッド溶接ガンの部品の1つと電気的に接触させることをさらに含む、請求項27に記載の方法。
- 導電性検出回路による導電性電流の検出が生じたときにスタッド存在信号を生成することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
- 供給源からスタッドを放出するために、空気圧供給源に信号を送信することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
- 加工物から前記スタッド溶接ガンを電気的に分離することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
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