JP2004311143A - 電飾器 - Google Patents
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Abstract
【課題】照明などに使用されるろうそく型の光源において、よりろうそくの炎のような明かりを安価で簡単な構成で実現することを目的とする。
【解決手段】複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、前記発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は前記発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成することで、発光源に電源を印加すると、個々の周期でそれぞれの発光源が輝度を変化させながら点灯し、しかもその繰り返し周期を少しずつずらしていくので、安価の構成で長時間にわたって不規則な明かりを実現することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、前記発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は前記発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成することで、発光源に電源を印加すると、個々の周期でそれぞれの発光源が輝度を変化させながら点灯し、しかもその繰り返し周期を少しずつずらしていくので、安価の構成で長時間にわたって不規則な明かりを実現することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蝋燭等の代わりに用いられる光源でとくに発光源として発光素子(LED)を使用した電飾器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電飾器は、透光性材料からなる火炎型の発光ケース内部に複数の発光素子を軸線方向に配列させ、これらの発光素子を点滅させている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−42519号公報(第2―3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの様な従来の構成では、発光素子を点滅させているものであり、その見え方は蝋燭の明かりのような緩やかで、そして小さな明暗の変化を実現することができず、どちらかというとちらついた明かりに見えてしまう。
【0005】
また、これらを補ってちらつきを抑えてさらには明かりに変化を持たそうとすると、点滅周期を相当早くして、なおかつその中で点滅周期を変化させるように構成しなければならなくなり、マイコン等を用いてきめ細かで複雑な制御パターンを記憶させなければならず、その結果構成が複雑で難しく、高価なものとなっていた。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、複数のLEDの明かりを点滅させるのではなく連続的でかつ徐々に暗くさせたり明るくさせるようにして、その明暗させる周期を変化させることで、その構成を簡単で安価なものでかつ、より蝋燭の明かりに近い擬似照明を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の電飾器は、複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は前記発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成したものである。
【0008】
この構成により、個々の明かりの繰り返し周期が同じでも、その開始を発光源毎にずらしたものを組み合わせることで簡単に複雑な明かりを作り出し、さらに所定のタイミングで繰り返し変化のタイミングを変えることで、長時間にわたって不規則な変化を作ることができるので、見ていても空きのこない明かりを簡単に実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、前記発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成したものであり、個々の明かりの繰り返し周期が同じでも、その開始を発光源毎にずらしたものを組み合わせることで簡単に複雑な明かりを作り出し、さらに所定のタイミングで繰り返し変化のタイミングを変えるので、長時間にわたって不規則な変化を作ることができるので、見ていても空きのこない明かりを簡単に実現することができるという作用を有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、繰り返し変化を行う周期は、それぞれの発光源が個々に異なる周期であるように構成したものであり、より長時間にわたって不規則な変化をする明かりを簡単に作ることができるという作用を有する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、所定のタイミングは、複数の発光源が同時に前記所定の下限値に達したときであるよう構成したものであり、より長時間にわたって不規則な変化をする明かりを簡単な構成で実現することができる。
【0012】
さらに複数の発光源の輝度を同時に増すよう構成すると必要となる総電流量を抑制することができるので、簡単で安価な電源回路によって不規則な変化をする明かりを実現できるという作用を有する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、所定のタイミングになった際には、繰り返し周期の長い方の発光源を第1の所定時間遅らせて所定の上限値になるまで明るさを増すように構成したもので、第1の所定時間経過した時の輝度の減少量を少なく抑えることができるので、安価な電源回路によって自然でかつ複雑な明かりを実現できるという作用を有する。
【0014】
請求項5に記載の発明は、所定のタイミングは、1つの発光源が所定の下限値に達してから第2の所定時間以内に他の発光源が前記所定の下限値に達したときであり、後者の発光源を前記第2の所定時間経過後に所定の上限値になるまで明るさを増すように構成したものであり、より長時間にわたって不規則な変化をする明かりを簡単な構成で実現することができる。
【0015】
さらに複数の発光源の輝度をほとんど同時に増すよう構成すると必要となる電流を抑制することができるので、簡単で安価な電源回路によって不規則な変化をする明かりを実現できるという作用を有する。
【0016】
請求項6に記載の発明は、電源投入時には、発光源を1つずつ点灯させるよう構成したものであり、急に明るくなるのではなく自然に明るく変化するように見えるので、ろうそくの炎のようにやわらかみのある点灯を実現できると同時に、発光源を同時に点灯するよう構成すると必要となる電流量を抑制することがでるので、簡単で安価な回路構成で不規則な変化をする明かりを実現させることができるという作用を有する。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜5を参照にしながら説明する。
【0018】
(実施例1)
図1(a)は、本発明の実施例1を示す電飾器を示すものである。図において、1は発光源であり、本実施例ではLEDによって構成されてある。このLEDは図1(b)のように複数個(本実施例では3個とする)を等間隔(本実施例では120°とする)毎に水平に取り付けられたLED基板2の上に取り付けられている。3は前記LED1を覆い、蝋燭の炎をイメージする形状をして、光を拡散および透過する第1のLEDカバーである。4は前記第1のカバー3の外側に設け、少なくとも側面の一部または全部が光を拡散および透過する第2のカバーである。5はLED1を駆動する制御基板である。電源を印加すると、前記LED1は個々の周期でそれぞれ明暗を変化させながら点灯するよう構成している。すると、前記LED1の個々の明暗で点灯させられた明かりは重なり合って、さらに前記第1のカバー3および第2のカバー4で拡散および透過されて、前記第2のカバー4の外から見るとあたかも蝋燭の炎が揺らいでいるように見えてくる。
【0019】
次に前記LED1の明るさを変化させるための具体的な動作を、図2の本発明第1の実施例を示す回路図を用いて説明する。図において、7は交流電源、8は前記交流電源7から生成され、前記LED1を駆動するための直流電源である。この直流電源8は、ツェナーダイオード8aと抵抗8bとダイオード8cによって生成されたツェナーダイオード8aのツェナー電圧とほぼ同じ電圧の半波を生成する。前記抵抗8bはこの半波電圧以外の電圧が印加されるため、回路全体が消費する電流が多ければ多くなるほど高ワットのものを使用していかなければならなくなる。前記半波電圧は、電解コンデンサ8dによって脈流を作り、さらにツェナーダイオード8e、トランジスタ8f、抵抗8g、電解コンデンサ8hによって安定した直流電源を簡単に構成のものである。10は前記LED1の点灯、消灯を行うスイッチで、1回オンすると回路を通電状態に維持し、もう1度オンすると回路をオフ状態にする電源スイッチである。前記LED1は複数(本実施例では3個)のLED1a〜1cで構成され、個々に独立した調光回路9と、この調光回路9を制御するマイコン11を具備し、前記マイコン11が前記調光回路9を駆動することによって前記LED1に流れる電流を常に変化させて、明暗のある点灯を行うことができる。この調光回路9は、前記LED1を点灯するのに必要な電流を蓄えるコンデンサ9aと、前記コンデンサ9aへの充電を行わせるトランジスタ9cと、前記コンデンサ9aへの充電を開始させる電圧(前記所定の下限値のこと)および放電を開始させる電圧(前記所定の上限値のこと)を検知し前記トランジスタ9cを制御する比較手段(本実施例では前記マイコン11によって実現)を主な構成要素としている。前記LED1は、この調光回路9を構成する前記コンデンサ9aに並列に、そして抵抗9bと直列に接続されている。前記LED1の両端に印加される電圧Vfは電流にかかわらずにほぼ一定であるために、前記コンデンサ9aの両端の電圧Vcに応じて前記抵抗9bが電流を制限して前記LED1に供給することで、明かりを変化させるのである。
【0020】
その具体的動作は以下の通りである。前記電源スイッチ10がオンされると、前記マイコン11の入力ポートin1は前記コンデンサ電圧Vcを検知する。前記電源スイッチ10がオンされた直後は前記コンデンサ9aには電荷もなく前記コンデンサ電圧Vc=0Vであるので、前記所定の上限値(本実施例では4.5Vとする)を検知するまで前記トランジスタ9cをオンするよう前記マイコン11の出力ポートout1を“L”を出力する。前記トランジスタ9cがオンされると、抵抗9dを介して前記コンデンサ9aが充電される。それと同時に前記LED1aに流れる電流が徐々に増加して前記LED1aは明るくなっていく。このときの明るさの度合いは前記コンデンサ9aの容量あるいは前記抵抗9dの抵抗値によって異なる。前記コンデンサ電圧Vcが前記所定の上限値まで達したことを前記マイコン11の入力ポートin1が検知すると、前記マイコン11は前記トランジスタ9cをオフするように出力ポートout1に“H”を出力して前記コンデンサ9aへの充電を停止する。この状態になると前記LED1aは前記コンデンサ9aの放電電流によって点灯し続け、その結果前記コンデンサ電圧Vcは徐々に低下していくので前記LED1への供給電流も減少し、徐々に暗くなっていく。そして、前記所定の下限値(本実施例では4.0Vとする)まで前記コンデンサ電圧Vcが低下すると、再度前記トランジスタ9cを再オンして、前記コンデンサ電圧Vcが前記所定の上限値になるまで前記コンデンサ9aへの充電を行いながらLED1を徐々に明るくしていく。
【0021】
以上のような動作を繰り返し行う。なお、以後この一連の繰り返しを行う1周期のことを繰返し周期と述べる。そして前記LED1b、1cにも同様の前記調光回路9を個々に設けて、個々に前記繰り返し周期を任意に設定するように構成することで前記繰返し周期は任意に設定することができ、明かりに色々な変化をもたらすことができる。
【0022】
上記の動作を個々のLEDで、繰り返しを行うと、図3のようなLEDの輝度の変化を得ることができる。図3は実施例1における具体的な前記LED1a〜1cの輝度の変化を示したもので、特に前記LED1a〜1cの繰返し周期を同じにしたときの動作についてを示している。
【0023】
さらに図3(a)によって、特に明暗の変化を開始させるタイミングのみを異なるようにした時の輝度の変化を説明する。図において前記所定の下限値より前記所定の上限値までの右肩上がりの線は、前記LED1の個々において、前記コンデンサ電圧Vcの値が前記所定の下限値になって、前記所定の上限値になるまで個々の前記LED1に接続された前記コンデンサ9aの充電を行うと同時に前記LED1にも電流を供給しているところである。前記コンデンサ電圧Vcの値が高くなっていくと前述のように、個々のLEDに接続されている抵抗9bの電圧が高くなり、よって前記LED1に流れる電流を増加させることができる。
【0024】
また、前記所定の上限値より前記所定の下限値まで右肩下がりになっている線は、前記LED1の個々において前記所定の上限値になって前記コンデンサ9aへの充電は終了し、前記LED1は前記コンデンサ9aに相当する個々のコンデンサからの放電電流によって点灯し続けているところを示している。この状態になると、前記コンデンサVcは徐々に低下していき、その結果前記抵抗9bに印加される電圧が下がっていくので、前記LED1に流れる電流が減少していく。このような動作を各LED1a〜1cが個々に行い、この一連の動作を行う周期を一定(T1:本実施例では100msとする)とし、その開始タイミングをずらしてやることで複数個のLEDの異なった輝度が重なり、不規則な明かりを簡単な構成で実現できる。
【0025】
しかしながら、この構成のみであると短期的には不規則な明かりの変化に見えるが、長時間になってくると同じ変化の繰り返しに見えてくるので見ている人に空きを感じさせてしまうことがある。そこで図3(b)のように所定のタイミングで前記繰返し周期に変化を与えるように構成する。図3(b)は図3(a)と同様の繰返し周期で複数の前記LED1a〜1cの輝度を変化をさせているものであるが、所定のタイミング(本実施例では約1sとする)経過ごとにその直後に最初に前記所定の下限値に達した前記LED1の充電開始を短時間(本実施例では10ms)遅らせるように制御している(図3(b)のA部)。このように構成することで、図3(b)のA部以降の明かりの変化を少し変えてやることができ、より不規則な明かりを簡単に実現することができる。
【0026】
なお、本実施例では所定のタイミングは複数の前記LED1に共通で有効となる構成しているが、個々のLEDごとに時間を設定して単独でずらすように構成することで、さらに不規則にすることも容易に可能となる。
【0027】
(実施例2)
以下本発明の第2の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお実施例1で説明したものと同一構成部材には同一番号を用い、その説明を省略する。実施例1と異なるところは、前記LED1a〜1cの明暗する個々の前記繰り返し周期を変えた点と、前記LED1a〜1cのうち複数個のLEDが同時に前記所定の下限値に達したときに、一方のLEDのタイミングをずらすように構成した点であり、その具体的動作を以下に説明する。図4は実施例2における具体的な前記LED1a〜1cの輝度の変化とそのときに供給する電流量の変化を示したものである。
【0028】
まず、図4(a)で前記LED1a〜1cの輝度を変化させる前記繰返し周期を個々に変えただけのものについて説明する。実施例1でも説明したように、前記所定の下限値より前記所定の上限値までの右肩上がりの線は、前記LED1の個々において、前記コンデンサ電圧Vcの値が前記所定の下限値になって、前記所定の上限値になるまで個々の前記LED1に接続された前記コンデンサ9aの充電を行うと同時に前記LED1にも電流を供給しているところである。
【0029】
また、前記所定の上限値より前記所定の下限値まで右肩下がりになっている線は、前記LED1の個々において前記所定の上限値になって前記コンデンサ9aへの充電は終了し、前記LED1は前記コンデンサ9aに相当する個々のコンデンサからの放電電流によって点灯し続けているところを示している。そしてこの上がり方、下がり方の勾配(両方あわせて繰返し周期となる)は個々に異なったものとなるように構成している(繰返し周期:T1〜T3)。この繰り返し周期を異なるように設定することで、個々のLEDは一定の周期で連続的な明暗する明かりとなるが、複数個が重なることで不規則な明かりを実現することができる。このT1〜T3は最小公倍数が大きいほど、いろいろな明るさを作り出すことができ、さらにその周期も長くすることができる。例えば、T1:100ms、T2:110ms、T3:120msとすると、1周期は6.6sとなる。
【0030】
また、この周期を変える方法としては、次のような方法がある。▲1▼個々のLEDに接続されているコンデンサの静電容量を変えてやる方法、▲2▼個々のコンデンサに充電する充電電流を変えてやるために、電流制限を行う抵抗9dの値を変えてやる方法、▲3▼個々のLEDの電流を変えてやるためにLED電流を制限する抵抗9bの値を変えてやる方法、などである。いずれの方法も構成はまったく同じで定数を変えてやることで簡単にしかも自由に周期を変えることができ、いろいろなパターンの明暗をつける明かりを実現することができる。
【0031】
次に図3(a)に示す輝度の変化に対して必要となる電流量の変化について述べる。図2で示すような回路構成とした場合、前記所定の下限値から電流を供給させると前記コンデンサ9aへの充電も兼ねており、コンデンサ電圧Vcは徐々に高くなっていくのに対して、最初に供給される電流量は多くて徐々に供給される電流は減少していく。すなわち、前記所定の下限値のときが最も電流供給量が多くて、前記所定の上限値に近づくと電流量は少なくなってくる。これを示したのが図3(b)である。図3(b)は図3(a)で個々のLEDおよびコンデンサに供給される電流量と3つのLED制御回路の総電流量を示したものである。
【0032】
本実施例の回路構成は、簡単な回路構成によって上述のように輝度を変化させて蝋燭の炎ような揺らぎを実現することができるが、図3(a)(b)に示すA部のように前記所定の下限値に達する前記LED1が複数重なった場合に同時に前記コンデンサ9aに充電を開始してしまうため、そのタイミングでの総電流量が部分的に多くなり、その結果前記直流電源8を構成する前記抵抗8bや前記ツェナーダイオード8aなどを能力の高いものにしたり、部品を複数個化する必要がある。したがって、このときに図3(a)(b)のA部のように2つのLEDの輝度が所定の下限値で重なった所定のタイミングでは図3(c)のように一方の充電開始のタイミングを第1の所定時間T4(本実施例では10msとする)だけ遅らせてやるように構成する。これにより総供給電流量は図3(b)に対して(d)の供給能力ラインまで抑えることが可能となってくる。
【0033】
さらには、前記第1の所定時間だけ遅らせるのは輝度を変化させる前記繰り返し周期の長い方の前記LED1(本実施例では繰り返し周期T3の方)とすることによって、前記第1の所定時間後の輝度の暗さを少なくすることができ、明かりの見え方に違和感のないものにすることができる。
【0034】
このように本実施例によれば、供給される電流量を極力抑えながら、かつより長時間にわたって不規則な明かりを容易に作り出すことができる。
【0035】
なお、本実施例の図では充電中と放電中での時間が同じくらいになるように描かれているが、前記抵抗9b、9dの値を変化させることで放電のほうの時間を長くなるように設定するほど、前記第1の所定時間T4に達したときの輝度の低減量は少なく抑えることができ、よって充電する場合にも充電電流の増える割合を低く抑えることができるので、より総電流量を低減するのに効果的である。
【0036】
さらには、本構成において前記コンデンサ9aの容量を大きくしても同様に前記第1の所定時間T4に達したときの値の低減量は少なく抑えることができ、よって充電する場合にも充電電流の増える割合を低く抑えることができるので、より総電流量を低減するのに効果的である。
【0037】
また、本構成では個々のLEDの輝度を変化させる繰り返し周期を変えることで、ろうそくに近い明かりを実現しているが、周期を変えると同時に明暗の変化度合いを変えることでより複雑な明かりを作り出すこともできる。具体的には、ここのLED毎に前記所定の上限値および所定の下限値を変えて設定する方法で、前記マイコン11のプログラムで設定してやることで容易にできる。
【0038】
(実施例3)
以下本発明の第3の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお実施例2で説明したものと同一構成部材には同一番号を用い、その説明を省略する。実施例2と異なるところは、第2の所定時間(本実施例では10msとする)以内に複数のLEDが前記所定の下限値に達したときには、後から前記所定の下限値に達した方のLEDを前記第2の所定時間が経過するまで充電を開始させないようにした点であり、その具体的動作を以下に説明する。
【0039】
図5は実施例3における具体的な前記LED1a〜1cの輝度の変化とそのときに供給する電流量の変化を示したものである。
【0040】
まず、図5(a)は図4(a)と同様に前記LED1a〜1cの輝度を変化させるる個々の繰返し周期を変えただけのものについてのLEDの輝度の変化を制御したものについて説明する。前記LED1a〜1cを異なる繰返し周期で個々に明暗させていると、あるタイミングでA部のようにわずかの時間の差だけで複数個のLEDが前記所定の下限値に達してしまい、充電を開始する部分が存在してくる。この部分を図5(b)の供給される電流量で見た場合、やはり部分的にA部で総電流量が増えてしまう結果となり、その結果前記直流電源8を構成する前記抵抗8bや前記ツェナーダイオード8aなどを能力の高いものに変更したり、部品を複数個化する必要が発生する。したがって、このときに図5(a)のA部のように複数のLEDの輝度が短時間で連続して前記所定の下限値に近づいたときは、図5(c)のように一つの前記LED1の輝度を暗から明へと制御し始めてから第2の所定時間T5(本実施例では10msとする)だけは他の前記LED1については輝度を暗から明に切り替えないように構成することで、総供給電流量は図5(b)に対して(d)のよう供給能力ラインを抑えることが可能となってくる。また、前記LED1の明暗のタイミングも図5(c)のように新しい組み合わせができるので、さらに不規則な変化を実現することが可能となってくる。
【0041】
以上にように本実施例によれば、供給される電流量を極力抑えながら、なおかつより長時間にわたって不規則な明かりを作り出すことができる。
【0042】
(実施例4)
以下本発明の第4の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお実施例3で説明したものと同一構成部材には同一番号を用い、その説明を省略する。本実施例は、実施例1〜実施例3で記載された構成における電飾器において、前記電源スイッチ10をオンした直後の前記LED1a〜1cの制御方法について記載したものである。
【0043】
実施例1〜3において、前記所定の上限値と前記所定の下限値の間での前記LED1a〜1cの制御について述べてきたが、電源投入直後は前記コンデンサ電圧Vcが前記所定の下限値よりもさらに低い電圧しかないときがほとんどであり、最初に供給する電流量は前記所定の下限値のときに必要なものよりもさらに大きくなる。それを同時に複数のLEDに供給しようとすると、供給量はさらに増えてしまい、前記直流電源8を構成する部品の能力を上げなければならないようになってくる(図6(a)および(b))。そこで前記マイコン11によって、図6(c)のように1つずつ第3の所定時間(本実施例では1秒とする)遅らせて前記LED1を制御するようにする。これにより図6(d)に示すような供給電流量に抑えることができる。
【0044】
このように簡単な構成で、安価で効率的な回路を設計することができ、より不規則な明かりを簡単な構成で実現できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明は、複数の発光源と、この発光源を覆うカバーと、発光源の明るさを個々に変化できるよう構成したことにより、カバーの外から見た明かりの変化が、よりろうそくの炎に近い明かりを簡単なで安価な構成で得られる優れた電飾器を実現し、使用者に落ち着いたリラックスできる雰囲気を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電飾器の構成図
【図2】同、電飾器の回路図
【図3】同、電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【図4】本発明の実施例2の電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【図5】本発明の実施例3の電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【図6】本発明の実施例4の電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【符号の説明】
1 発光源
3 第1のカバー
4 第2のカバー
5 制御手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、蝋燭等の代わりに用いられる光源でとくに発光源として発光素子(LED)を使用した電飾器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電飾器は、透光性材料からなる火炎型の発光ケース内部に複数の発光素子を軸線方向に配列させ、これらの発光素子を点滅させている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−42519号公報(第2―3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの様な従来の構成では、発光素子を点滅させているものであり、その見え方は蝋燭の明かりのような緩やかで、そして小さな明暗の変化を実現することができず、どちらかというとちらついた明かりに見えてしまう。
【0005】
また、これらを補ってちらつきを抑えてさらには明かりに変化を持たそうとすると、点滅周期を相当早くして、なおかつその中で点滅周期を変化させるように構成しなければならなくなり、マイコン等を用いてきめ細かで複雑な制御パターンを記憶させなければならず、その結果構成が複雑で難しく、高価なものとなっていた。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、複数のLEDの明かりを点滅させるのではなく連続的でかつ徐々に暗くさせたり明るくさせるようにして、その明暗させる周期を変化させることで、その構成を簡単で安価なものでかつ、より蝋燭の明かりに近い擬似照明を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の電飾器は、複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は前記発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成したものである。
【0008】
この構成により、個々の明かりの繰り返し周期が同じでも、その開始を発光源毎にずらしたものを組み合わせることで簡単に複雑な明かりを作り出し、さらに所定のタイミングで繰り返し変化のタイミングを変えることで、長時間にわたって不規則な変化を作ることができるので、見ていても空きのこない明かりを簡単に実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、前記発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成したものであり、個々の明かりの繰り返し周期が同じでも、その開始を発光源毎にずらしたものを組み合わせることで簡単に複雑な明かりを作り出し、さらに所定のタイミングで繰り返し変化のタイミングを変えるので、長時間にわたって不規則な変化を作ることができるので、見ていても空きのこない明かりを簡単に実現することができるという作用を有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、繰り返し変化を行う周期は、それぞれの発光源が個々に異なる周期であるように構成したものであり、より長時間にわたって不規則な変化をする明かりを簡単に作ることができるという作用を有する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、所定のタイミングは、複数の発光源が同時に前記所定の下限値に達したときであるよう構成したものであり、より長時間にわたって不規則な変化をする明かりを簡単な構成で実現することができる。
【0012】
さらに複数の発光源の輝度を同時に増すよう構成すると必要となる総電流量を抑制することができるので、簡単で安価な電源回路によって不規則な変化をする明かりを実現できるという作用を有する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、所定のタイミングになった際には、繰り返し周期の長い方の発光源を第1の所定時間遅らせて所定の上限値になるまで明るさを増すように構成したもので、第1の所定時間経過した時の輝度の減少量を少なく抑えることができるので、安価な電源回路によって自然でかつ複雑な明かりを実現できるという作用を有する。
【0014】
請求項5に記載の発明は、所定のタイミングは、1つの発光源が所定の下限値に達してから第2の所定時間以内に他の発光源が前記所定の下限値に達したときであり、後者の発光源を前記第2の所定時間経過後に所定の上限値になるまで明るさを増すように構成したものであり、より長時間にわたって不規則な変化をする明かりを簡単な構成で実現することができる。
【0015】
さらに複数の発光源の輝度をほとんど同時に増すよう構成すると必要となる電流を抑制することができるので、簡単で安価な電源回路によって不規則な変化をする明かりを実現できるという作用を有する。
【0016】
請求項6に記載の発明は、電源投入時には、発光源を1つずつ点灯させるよう構成したものであり、急に明るくなるのではなく自然に明るく変化するように見えるので、ろうそくの炎のようにやわらかみのある点灯を実現できると同時に、発光源を同時に点灯するよう構成すると必要となる電流量を抑制することがでるので、簡単で安価な回路構成で不規則な変化をする明かりを実現させることができるという作用を有する。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜5を参照にしながら説明する。
【0018】
(実施例1)
図1(a)は、本発明の実施例1を示す電飾器を示すものである。図において、1は発光源であり、本実施例ではLEDによって構成されてある。このLEDは図1(b)のように複数個(本実施例では3個とする)を等間隔(本実施例では120°とする)毎に水平に取り付けられたLED基板2の上に取り付けられている。3は前記LED1を覆い、蝋燭の炎をイメージする形状をして、光を拡散および透過する第1のLEDカバーである。4は前記第1のカバー3の外側に設け、少なくとも側面の一部または全部が光を拡散および透過する第2のカバーである。5はLED1を駆動する制御基板である。電源を印加すると、前記LED1は個々の周期でそれぞれ明暗を変化させながら点灯するよう構成している。すると、前記LED1の個々の明暗で点灯させられた明かりは重なり合って、さらに前記第1のカバー3および第2のカバー4で拡散および透過されて、前記第2のカバー4の外から見るとあたかも蝋燭の炎が揺らいでいるように見えてくる。
【0019】
次に前記LED1の明るさを変化させるための具体的な動作を、図2の本発明第1の実施例を示す回路図を用いて説明する。図において、7は交流電源、8は前記交流電源7から生成され、前記LED1を駆動するための直流電源である。この直流電源8は、ツェナーダイオード8aと抵抗8bとダイオード8cによって生成されたツェナーダイオード8aのツェナー電圧とほぼ同じ電圧の半波を生成する。前記抵抗8bはこの半波電圧以外の電圧が印加されるため、回路全体が消費する電流が多ければ多くなるほど高ワットのものを使用していかなければならなくなる。前記半波電圧は、電解コンデンサ8dによって脈流を作り、さらにツェナーダイオード8e、トランジスタ8f、抵抗8g、電解コンデンサ8hによって安定した直流電源を簡単に構成のものである。10は前記LED1の点灯、消灯を行うスイッチで、1回オンすると回路を通電状態に維持し、もう1度オンすると回路をオフ状態にする電源スイッチである。前記LED1は複数(本実施例では3個)のLED1a〜1cで構成され、個々に独立した調光回路9と、この調光回路9を制御するマイコン11を具備し、前記マイコン11が前記調光回路9を駆動することによって前記LED1に流れる電流を常に変化させて、明暗のある点灯を行うことができる。この調光回路9は、前記LED1を点灯するのに必要な電流を蓄えるコンデンサ9aと、前記コンデンサ9aへの充電を行わせるトランジスタ9cと、前記コンデンサ9aへの充電を開始させる電圧(前記所定の下限値のこと)および放電を開始させる電圧(前記所定の上限値のこと)を検知し前記トランジスタ9cを制御する比較手段(本実施例では前記マイコン11によって実現)を主な構成要素としている。前記LED1は、この調光回路9を構成する前記コンデンサ9aに並列に、そして抵抗9bと直列に接続されている。前記LED1の両端に印加される電圧Vfは電流にかかわらずにほぼ一定であるために、前記コンデンサ9aの両端の電圧Vcに応じて前記抵抗9bが電流を制限して前記LED1に供給することで、明かりを変化させるのである。
【0020】
その具体的動作は以下の通りである。前記電源スイッチ10がオンされると、前記マイコン11の入力ポートin1は前記コンデンサ電圧Vcを検知する。前記電源スイッチ10がオンされた直後は前記コンデンサ9aには電荷もなく前記コンデンサ電圧Vc=0Vであるので、前記所定の上限値(本実施例では4.5Vとする)を検知するまで前記トランジスタ9cをオンするよう前記マイコン11の出力ポートout1を“L”を出力する。前記トランジスタ9cがオンされると、抵抗9dを介して前記コンデンサ9aが充電される。それと同時に前記LED1aに流れる電流が徐々に増加して前記LED1aは明るくなっていく。このときの明るさの度合いは前記コンデンサ9aの容量あるいは前記抵抗9dの抵抗値によって異なる。前記コンデンサ電圧Vcが前記所定の上限値まで達したことを前記マイコン11の入力ポートin1が検知すると、前記マイコン11は前記トランジスタ9cをオフするように出力ポートout1に“H”を出力して前記コンデンサ9aへの充電を停止する。この状態になると前記LED1aは前記コンデンサ9aの放電電流によって点灯し続け、その結果前記コンデンサ電圧Vcは徐々に低下していくので前記LED1への供給電流も減少し、徐々に暗くなっていく。そして、前記所定の下限値(本実施例では4.0Vとする)まで前記コンデンサ電圧Vcが低下すると、再度前記トランジスタ9cを再オンして、前記コンデンサ電圧Vcが前記所定の上限値になるまで前記コンデンサ9aへの充電を行いながらLED1を徐々に明るくしていく。
【0021】
以上のような動作を繰り返し行う。なお、以後この一連の繰り返しを行う1周期のことを繰返し周期と述べる。そして前記LED1b、1cにも同様の前記調光回路9を個々に設けて、個々に前記繰り返し周期を任意に設定するように構成することで前記繰返し周期は任意に設定することができ、明かりに色々な変化をもたらすことができる。
【0022】
上記の動作を個々のLEDで、繰り返しを行うと、図3のようなLEDの輝度の変化を得ることができる。図3は実施例1における具体的な前記LED1a〜1cの輝度の変化を示したもので、特に前記LED1a〜1cの繰返し周期を同じにしたときの動作についてを示している。
【0023】
さらに図3(a)によって、特に明暗の変化を開始させるタイミングのみを異なるようにした時の輝度の変化を説明する。図において前記所定の下限値より前記所定の上限値までの右肩上がりの線は、前記LED1の個々において、前記コンデンサ電圧Vcの値が前記所定の下限値になって、前記所定の上限値になるまで個々の前記LED1に接続された前記コンデンサ9aの充電を行うと同時に前記LED1にも電流を供給しているところである。前記コンデンサ電圧Vcの値が高くなっていくと前述のように、個々のLEDに接続されている抵抗9bの電圧が高くなり、よって前記LED1に流れる電流を増加させることができる。
【0024】
また、前記所定の上限値より前記所定の下限値まで右肩下がりになっている線は、前記LED1の個々において前記所定の上限値になって前記コンデンサ9aへの充電は終了し、前記LED1は前記コンデンサ9aに相当する個々のコンデンサからの放電電流によって点灯し続けているところを示している。この状態になると、前記コンデンサVcは徐々に低下していき、その結果前記抵抗9bに印加される電圧が下がっていくので、前記LED1に流れる電流が減少していく。このような動作を各LED1a〜1cが個々に行い、この一連の動作を行う周期を一定(T1:本実施例では100msとする)とし、その開始タイミングをずらしてやることで複数個のLEDの異なった輝度が重なり、不規則な明かりを簡単な構成で実現できる。
【0025】
しかしながら、この構成のみであると短期的には不規則な明かりの変化に見えるが、長時間になってくると同じ変化の繰り返しに見えてくるので見ている人に空きを感じさせてしまうことがある。そこで図3(b)のように所定のタイミングで前記繰返し周期に変化を与えるように構成する。図3(b)は図3(a)と同様の繰返し周期で複数の前記LED1a〜1cの輝度を変化をさせているものであるが、所定のタイミング(本実施例では約1sとする)経過ごとにその直後に最初に前記所定の下限値に達した前記LED1の充電開始を短時間(本実施例では10ms)遅らせるように制御している(図3(b)のA部)。このように構成することで、図3(b)のA部以降の明かりの変化を少し変えてやることができ、より不規則な明かりを簡単に実現することができる。
【0026】
なお、本実施例では所定のタイミングは複数の前記LED1に共通で有効となる構成しているが、個々のLEDごとに時間を設定して単独でずらすように構成することで、さらに不規則にすることも容易に可能となる。
【0027】
(実施例2)
以下本発明の第2の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお実施例1で説明したものと同一構成部材には同一番号を用い、その説明を省略する。実施例1と異なるところは、前記LED1a〜1cの明暗する個々の前記繰り返し周期を変えた点と、前記LED1a〜1cのうち複数個のLEDが同時に前記所定の下限値に達したときに、一方のLEDのタイミングをずらすように構成した点であり、その具体的動作を以下に説明する。図4は実施例2における具体的な前記LED1a〜1cの輝度の変化とそのときに供給する電流量の変化を示したものである。
【0028】
まず、図4(a)で前記LED1a〜1cの輝度を変化させる前記繰返し周期を個々に変えただけのものについて説明する。実施例1でも説明したように、前記所定の下限値より前記所定の上限値までの右肩上がりの線は、前記LED1の個々において、前記コンデンサ電圧Vcの値が前記所定の下限値になって、前記所定の上限値になるまで個々の前記LED1に接続された前記コンデンサ9aの充電を行うと同時に前記LED1にも電流を供給しているところである。
【0029】
また、前記所定の上限値より前記所定の下限値まで右肩下がりになっている線は、前記LED1の個々において前記所定の上限値になって前記コンデンサ9aへの充電は終了し、前記LED1は前記コンデンサ9aに相当する個々のコンデンサからの放電電流によって点灯し続けているところを示している。そしてこの上がり方、下がり方の勾配(両方あわせて繰返し周期となる)は個々に異なったものとなるように構成している(繰返し周期:T1〜T3)。この繰り返し周期を異なるように設定することで、個々のLEDは一定の周期で連続的な明暗する明かりとなるが、複数個が重なることで不規則な明かりを実現することができる。このT1〜T3は最小公倍数が大きいほど、いろいろな明るさを作り出すことができ、さらにその周期も長くすることができる。例えば、T1:100ms、T2:110ms、T3:120msとすると、1周期は6.6sとなる。
【0030】
また、この周期を変える方法としては、次のような方法がある。▲1▼個々のLEDに接続されているコンデンサの静電容量を変えてやる方法、▲2▼個々のコンデンサに充電する充電電流を変えてやるために、電流制限を行う抵抗9dの値を変えてやる方法、▲3▼個々のLEDの電流を変えてやるためにLED電流を制限する抵抗9bの値を変えてやる方法、などである。いずれの方法も構成はまったく同じで定数を変えてやることで簡単にしかも自由に周期を変えることができ、いろいろなパターンの明暗をつける明かりを実現することができる。
【0031】
次に図3(a)に示す輝度の変化に対して必要となる電流量の変化について述べる。図2で示すような回路構成とした場合、前記所定の下限値から電流を供給させると前記コンデンサ9aへの充電も兼ねており、コンデンサ電圧Vcは徐々に高くなっていくのに対して、最初に供給される電流量は多くて徐々に供給される電流は減少していく。すなわち、前記所定の下限値のときが最も電流供給量が多くて、前記所定の上限値に近づくと電流量は少なくなってくる。これを示したのが図3(b)である。図3(b)は図3(a)で個々のLEDおよびコンデンサに供給される電流量と3つのLED制御回路の総電流量を示したものである。
【0032】
本実施例の回路構成は、簡単な回路構成によって上述のように輝度を変化させて蝋燭の炎ような揺らぎを実現することができるが、図3(a)(b)に示すA部のように前記所定の下限値に達する前記LED1が複数重なった場合に同時に前記コンデンサ9aに充電を開始してしまうため、そのタイミングでの総電流量が部分的に多くなり、その結果前記直流電源8を構成する前記抵抗8bや前記ツェナーダイオード8aなどを能力の高いものにしたり、部品を複数個化する必要がある。したがって、このときに図3(a)(b)のA部のように2つのLEDの輝度が所定の下限値で重なった所定のタイミングでは図3(c)のように一方の充電開始のタイミングを第1の所定時間T4(本実施例では10msとする)だけ遅らせてやるように構成する。これにより総供給電流量は図3(b)に対して(d)の供給能力ラインまで抑えることが可能となってくる。
【0033】
さらには、前記第1の所定時間だけ遅らせるのは輝度を変化させる前記繰り返し周期の長い方の前記LED1(本実施例では繰り返し周期T3の方)とすることによって、前記第1の所定時間後の輝度の暗さを少なくすることができ、明かりの見え方に違和感のないものにすることができる。
【0034】
このように本実施例によれば、供給される電流量を極力抑えながら、かつより長時間にわたって不規則な明かりを容易に作り出すことができる。
【0035】
なお、本実施例の図では充電中と放電中での時間が同じくらいになるように描かれているが、前記抵抗9b、9dの値を変化させることで放電のほうの時間を長くなるように設定するほど、前記第1の所定時間T4に達したときの輝度の低減量は少なく抑えることができ、よって充電する場合にも充電電流の増える割合を低く抑えることができるので、より総電流量を低減するのに効果的である。
【0036】
さらには、本構成において前記コンデンサ9aの容量を大きくしても同様に前記第1の所定時間T4に達したときの値の低減量は少なく抑えることができ、よって充電する場合にも充電電流の増える割合を低く抑えることができるので、より総電流量を低減するのに効果的である。
【0037】
また、本構成では個々のLEDの輝度を変化させる繰り返し周期を変えることで、ろうそくに近い明かりを実現しているが、周期を変えると同時に明暗の変化度合いを変えることでより複雑な明かりを作り出すこともできる。具体的には、ここのLED毎に前記所定の上限値および所定の下限値を変えて設定する方法で、前記マイコン11のプログラムで設定してやることで容易にできる。
【0038】
(実施例3)
以下本発明の第3の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお実施例2で説明したものと同一構成部材には同一番号を用い、その説明を省略する。実施例2と異なるところは、第2の所定時間(本実施例では10msとする)以内に複数のLEDが前記所定の下限値に達したときには、後から前記所定の下限値に達した方のLEDを前記第2の所定時間が経過するまで充電を開始させないようにした点であり、その具体的動作を以下に説明する。
【0039】
図5は実施例3における具体的な前記LED1a〜1cの輝度の変化とそのときに供給する電流量の変化を示したものである。
【0040】
まず、図5(a)は図4(a)と同様に前記LED1a〜1cの輝度を変化させるる個々の繰返し周期を変えただけのものについてのLEDの輝度の変化を制御したものについて説明する。前記LED1a〜1cを異なる繰返し周期で個々に明暗させていると、あるタイミングでA部のようにわずかの時間の差だけで複数個のLEDが前記所定の下限値に達してしまい、充電を開始する部分が存在してくる。この部分を図5(b)の供給される電流量で見た場合、やはり部分的にA部で総電流量が増えてしまう結果となり、その結果前記直流電源8を構成する前記抵抗8bや前記ツェナーダイオード8aなどを能力の高いものに変更したり、部品を複数個化する必要が発生する。したがって、このときに図5(a)のA部のように複数のLEDの輝度が短時間で連続して前記所定の下限値に近づいたときは、図5(c)のように一つの前記LED1の輝度を暗から明へと制御し始めてから第2の所定時間T5(本実施例では10msとする)だけは他の前記LED1については輝度を暗から明に切り替えないように構成することで、総供給電流量は図5(b)に対して(d)のよう供給能力ラインを抑えることが可能となってくる。また、前記LED1の明暗のタイミングも図5(c)のように新しい組み合わせができるので、さらに不規則な変化を実現することが可能となってくる。
【0041】
以上にように本実施例によれば、供給される電流量を極力抑えながら、なおかつより長時間にわたって不規則な明かりを作り出すことができる。
【0042】
(実施例4)
以下本発明の第4の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお実施例3で説明したものと同一構成部材には同一番号を用い、その説明を省略する。本実施例は、実施例1〜実施例3で記載された構成における電飾器において、前記電源スイッチ10をオンした直後の前記LED1a〜1cの制御方法について記載したものである。
【0043】
実施例1〜3において、前記所定の上限値と前記所定の下限値の間での前記LED1a〜1cの制御について述べてきたが、電源投入直後は前記コンデンサ電圧Vcが前記所定の下限値よりもさらに低い電圧しかないときがほとんどであり、最初に供給する電流量は前記所定の下限値のときに必要なものよりもさらに大きくなる。それを同時に複数のLEDに供給しようとすると、供給量はさらに増えてしまい、前記直流電源8を構成する部品の能力を上げなければならないようになってくる(図6(a)および(b))。そこで前記マイコン11によって、図6(c)のように1つずつ第3の所定時間(本実施例では1秒とする)遅らせて前記LED1を制御するようにする。これにより図6(d)に示すような供給電流量に抑えることができる。
【0044】
このように簡単な構成で、安価で効率的な回路を設計することができ、より不規則な明かりを簡単な構成で実現できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明は、複数の発光源と、この発光源を覆うカバーと、発光源の明るさを個々に変化できるよう構成したことにより、カバーの外から見た明かりの変化が、よりろうそくの炎に近い明かりを簡単なで安価な構成で得られる優れた電飾器を実現し、使用者に落ち着いたリラックスできる雰囲気を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電飾器の構成図
【図2】同、電飾器の回路図
【図3】同、電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【図4】本発明の実施例2の電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【図5】本発明の実施例3の電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【図6】本発明の実施例4の電飾器の輝度の変化と供給電流量を示すタイミングチャート
【符号の説明】
1 発光源
3 第1のカバー
4 第2のカバー
5 制御手段
Claims (6)
- 複数の発光源と、これらの発光源を覆うカバーと、前記発光源の明るさを制御する制御手段を個々に備え、この制御手段は前記発光源の明るさが所定の下限値となると所定の上限値になるまで明るさを増し、前記所定の上限値になると前記所定の下限値になるまで明るさを減らす繰り返し変化の中で、所定のタイミングで前記繰り返し変化を変えるよう構成したことを特徴とする電飾器。
- 繰り返し変化を行う周期は、それぞれの発光源が個々に異なる周期であることを特徴とする請求項1記載の電飾器。
- 所定のタイミングは、複数の発光源が同時に前記所定の下限値に達したときであることを特徴とした請求項1〜2のいずれか一項に記載の電飾器。
- 所定のタイミングになった際には、繰り返し周期の長い方の発光源を第1の所定時間遅らせて所定の上限値になるまで明るさを増すように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電飾器。
- 所定のタイミングは、1つの発光源が所定の下限値に達してから第2の所定時間以内に他の発光源が前記所定の下限値に達したときであり、後者の発光源を前記第2の所定時間経過後に所定の上限値になるまで明るさを増すように構成したことを特徴とした請求項1〜4のいずれか一項に記載の電飾器。
- 電源投入時には、発光源を1つずつ点灯させるよう構成した請求項1〜5のいずれか一項に記載の電飾器。
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