JP2004310482A - 入力要素およびタッチパッド入力方式 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力の安定性および入力精度を向上した入力要素およびタッチパッド入力方式を提供する。
【解決手段】本発明の入力要素26は、コンピュータ10に配設され、静電容量の変化に応答するタッチパッド18への入力を行うために用いられる。本発明の入力要素26は、タッチパッド18に面接触する導電性のパッド接触部30を含んで構成されており、またパッド接触部30は、把持部28へとピボット自在に連結されていて、接触面30bを常にタッチパッド18の表面に接触させている。本発明はまた、上述した入力要素26を使用した入力方式を提供する。
【選択図】 図4
【解決手段】本発明の入力要素26は、コンピュータ10に配設され、静電容量の変化に応答するタッチパッド18への入力を行うために用いられる。本発明の入力要素26は、タッチパッド18に面接触する導電性のパッド接触部30を含んで構成されており、またパッド接触部30は、把持部28へとピボット自在に連結されていて、接触面30bを常にタッチパッド18の表面に接触させている。本発明はまた、上述した入力要素26を使用した入力方式を提供する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置のタッチパッドを使用した制御に関し、より詳細には、情報処理装置のタッチパッドを介した駆動制御を容易にするための入力要素および該入力要素を使用した入力方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、情報処理装置、具体的にはパーソナル・コンピュータを含むコンピュータや、PDAといった携帯型の情報処理装置が広く使用されており、これらの携帯型の情報処理装置を駆動するための方式が種々提案されている。上述した入力方式としては、現在では、情報処理装置の表示部に表示されたポインタをマウスを使用して位置制御する方式や、情報処理装置の一部に配設されたいわゆるタッチパッドといった静電容量を使用してポインタの位置制御を行う方式が知られている。
【0003】
特にノート型パーソナル・コンピュータなどの携帯型の情報処理装置においては、携行性を向上させるために、タッチパッドを使用してポインタの位置制御を行うと共に、タッチパッドに隣接して配設されたボタンを押圧することにより、アプリケーションや、ファイルの選択を行う入力方式が多く用いられている。
【0004】
図5には、従来のノート型パーソナル・コンピュータの概略的な斜視図を示す。図5に示されるノート型パーソナル・コンピュータ(以下、コンピュータと略する。)100は、筐体104と、液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイまたはCRTといった表示部102とを備えている。筐体104は、キーボード104aを備えており、ユーザが入力を行うことができる構成とされている。図5に示したコンピュータ100の筐体104のキーボード104aの手前側には、タッチパッド108が配設されており、さらにタッチパッド108に隣接してボタン108a、108bが設けられている。コンピュータ100のユーザは、手指の操作でキーボード入力を行う。また、ユーザは、タッチパッド106に指を接触させながらポインティング・アイコン(以下、ポインタとして参照する。)110を、例えば矢線Dの方向へと移動させることにより、所望するファイルやアプリケーションを選択することができる構成とされている。
【0005】
しかしながら、従来のタッチパッドを使用した入力方式は、キーボードに隣接したタッチパッドを手指で制御することから、タッチパッドの複数のポイントに同時に指が接触してしまう場合がある。また、指の接触状態も常に一定しているとは限らないため、ポインタに対して予期しない動作を生じさせたり、入力精度に欠けるといった不都合があることが知られていた。
【0006】
上述した不都合のため、多くのユーザは、図5に示されるようにタッチパッド108以外にマウス112といった、タッチパッド108とは異なるポインティング・デバイスを併用することが多いことが知られている。マウス112は、内部に収容したトラック・ボールの回転量および方向をローラにより検出し、回転量および方向に応じて、表示部におけるポインタの位置を移動させ、充分な精度および効率を提供することができる。一方では、マウス112は、コンピュータ104とは別体として構成され、携行性を低下させてしまうことから、常時使用することができるという訳ではない。したがって、タッチパッド108を使用した入力は、外出時など、マウス112を使用することができない場合などに補助的に使用される場合が多かった。
【0007】
上述の不都合を改善するために、種々の方式が提案されており、例えば特開平9−319508号公報では、タッチパッドに対して指または筆記用具により入力を行うことを可能とするタッチパッド入力を開示している。特開平9−319508号公報に開示のタッチパッド入力は、指や筆記用具を使用し、主としてタッチパッドの押圧力による抵抗変化を使用して入力を行うものであり、静電容量を使用するタッチパッドについては示唆されているものの、静電容量を使用するタッチパッドについて、入力を行うことを可能とする特有の入力要素を開示するものではない。
【0008】
また、特開平10−3349号公報においては、タッチパッドへと複数箇所に指による入力があった場合にでも対応することができるように、入力性を改善した静電容量を使用するタッチパッドを開示しているものの、静電容量を使用したタッチパッドに対して充分な入力を行うことを可能とする入力要素を開示するものではない。
【0009】
さらに、特願2000−148347号公報では、タッチパッドに対してペン入力を行うと共に、タッチパッドに対して機能拡張スイッチを設ける点を開示しているものの、入力するためのペンの構成については何ら詳細な検討を開示するものではない。また、特開2001−282450号公報においても指、棒、または専用ペンを使用して入力を行うことを可能とするポインティング装置を開示している。
【0010】
しかしながら、上述した従来技術のいずれもが、静電容量を使用したタッチパッドに好適に使用することができる入力要素および該入力要素を使用した入力方式については何ら開示するものではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、上述した種々の従来技術が存在するにもかかわらず、これまで依然としてタッチパッドからの手指による入力の不安定性と入力効率の低さのため、タッチパッド入力方式の利用性が制限されてしまうこと、およびこのために携帯型の情報処理装置の利便性が損なわれてしまうという不都合が生じていた。上述した不都合のため、引き続き、タッチパッドの入力性を改善することが必要とされていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した従来のタッチパッドを使用した情報処理装置への入力の上記不都合に鑑みてなされたものである。本発明においては、タッチパッドが、静電容量の変化に応答して入力を行うことに着目し、指と同程度の静電容量の変化をタッチパッドが検出することができる入力要素を提供することができれば、上述した不都合を改善することができる、という着想に基づいてなされたものである。なお、本発明におけるタッチパッドは、静電容量の変化に感応して、ポインタの制御を行う方式を採用するものの他、指または入力要素による静電容量と圧力とに感応してポインタの制御を行う方式を採用することができる。
【0013】
すなわち、本発明はユーザの指ではなく、タッチパッドに面接触する接触面を備えた導電性のタッチパッド接触部を使用してタッチパッドへの入力を行うことが可能であることを見出すことにより、完成されたものである。本発明によれば、タッチパッドを介して常に安定した接触面積および状態をもって、情報処理装置に入力することが可能となり、タッチパッドを介した入力精度および操作性を著しく改善することが可能となる。
【0014】
本発明において使用するタッチパッド接触部は、少なくともタッチパッドの表面に対して2次元的に接触する接触面を含んでいる。上述したタッチパッド接触部の接触面は、充分にタッチパッドが検知することができる程度の静電容量の変化を与える。また、接触面は、タッチパッド接触部のタッチパッドに沿ったスムースな移動を可能とするように平滑な面として構成されている。
【0015】
すなわち、本発明によれば、情報処理装置に配設され、静電容量の変化に応答するタッチパッドのための入力要素であって、該入力要素は、前記タッチパッドに面接触する導電性のパッド接触部を含む、入力要素が提供される。
【0016】
本発明では、前記入力要素は、導電性の把持部を備え、前記把持部と前記パッド接触部とは、ピボット連結される。また、本発明においては、前記入力要素は、文鎮型またはペンシル型とされており、前記情報処理装置に対して前記タッチパッドを介した静電容量の変化により入力を行うことができる。
【0017】
さらに、本発明によれば、タッチパッドを介して情報処理装置への入力を行う方式であって、静電容量の変化に応答するタッチパッドを備える情報処理装置のタッチパッド面に、前記タッチパッドに面接触する導電性のパッド接触部を備える入力要素を接触させて静電容量の変化を生じさせる、タッチパッド入力方式が提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態をもって説明するが、本発明は後述する実施の形態に限定されるものではない。図1は、本発明において使用することができる情報処理装置の構成を、情報処理装置としてコンピュータ10を使用して示した斜視図である。本発明の情報処理装置は、例えばPDAを含む携帯型の情報処理装置である限り、図1に示されたノート型のコンピュータ10に限定されるものではない。図1を参照すると、コンピュータ10は、液晶ディスプレイまたはプラズマ・ディスプレイといった表示部12と、表示部12を保持する筐体14とを含んで構成されている。筐体14には、さらにキーボード16と、タッチパッド18と、タッチパッド18を介した入力を支援するためのボタン20a、20bとが配設されている。
【0019】
図1に示したコンピュータ10のタッチパッドは、例えば、特開平10−3349号公報などに開示された構成のタッチパッドとすることができ、静電容量を感知して、ポインタ22の表示部12上での位置を制御することができる構成とされている。概略的にタッチパッド18の構成を説明すると、タッチパッド18は、タッチパッド18の表面を構成する平坦なパネルと、このパネルの下側に配設されると共に左右方向に延びた面状に配置され、かつ積層された電極とを含んで構成されている。タッチパッド18の平坦なパネルにユーザの指が接触すると、面状電極は、タッチパッドの指の位置に対応する領域の静電容量の変化を検知する。
【0020】
検出された面状電極の静電容量の変化したタッチパッド18上の位置から、コンピュータ10は、原位置である第1の位置を取得して、適切な記憶手段に記憶させる。その後、コンピュータ10は、指や、本発明の入力要素が平坦パネル上を接触しながら移動することにより、静電容量の変化に対応した移動先である第2の位置を取得して、同様に第2の位置を適切なメモリに記憶させる。その後、コンピュータ10は、メモリから第1の位置と第2の位置とを読み出して、タッチパッド18における移動ベクトルを計算する。
【0021】
表示部12上におけるポインタ22の移動は、予めタッチパネル18の大きさと、表示部12の表示可能領域の大きさとを対応させた移動量となるように、取得された移動ベクトルのノルムを所定の倍率で増加させ、移動ベクトルの方向と、その時点で表示を行っているポインタ22の表示部12上での位置座標とを使用して、新たな表示を行う表示部12上における位置座標を情報処理装置に算出させることにより行うことができる。
【0022】
ユーザは、表示部12上のポインタ22の移動を目視しながらタッチパッド18上を指でなぞり、表示部12上に表示されたファイルやアプリケーションのアイコン24の位置にポインタ22を矢線Aで示す方向へとドラッグし、入力を支援するボタン18a、18bなどをクリックすることにより、所望するファイルやアプリケーションを実行させる構成とされている。本発明において使用することができるタッチパッド18は、概ね上述した構成を採用するが、本発明においてはこれまで知られたいかなるタッチパッドの構成および移動量算出方法であっても、静電容量を使用して位置取得を行う限り、いかなる構成でも使用することができる。
【0023】
本発明は、図1において説明したタッチパッド18に対し、入力要素を使用して静電容量の変化を認識させるものである。図2には、本発明の入力要素の実施の形態を示す。図2に示した入力要素26は、概ねペンシル型の形状とされており、図2(a)が正面図であり、図2(b)が側面図である。より詳細には、図2に示された入力要素26は、把持部28と、把持部28に対してピボット連結されたパッド接触部30とを含んで構成されている。
【0024】
パッド接触部30は、球状部30aと、接触面30bとを含んで構成されている。さらに、球状部30aは、入力要素26の移動に応答して、タッチパッド18の面に対する接触面30bの接触面積を変化させることが無いように、接触面30bを把持部28に対してピボット自在に連結させている。さらに本発明においては接触面30bと把持部28との間にスプリングといった弾性部材を配設して面接触性を改善することもできる。
【0025】
本発明のタッチパネル入力要素26の把持部28は、本発明の特定の実施の形態では、導電性材料から構成されるパイプ状の構成とすることができる。また、本発明においては、パイプ状ではなく、導電性材料から構成される取手、棒といったいかなる形状または導電性コーティングが施された誘電性材料から構成することができる。
【0026】
また、パッド接触部30は、例えば真鍮、鉄、ステンレス・スチール、導電性コーティングを施したプラスチックなどの導電性部材として構成することができる。また、接触面30bは、タッチパッド18上をスムースに移動することができるように、平滑面とすることが好ましい。また接触面30bの断面形状は、いかなる形状とすることができるが、取扱性やタッチパッド18に対する傷付け性といった点を考慮して、断面を円形とすることが好ましい。
【0027】
具体的には、本発明の特定の実施の形態では、接触面30bを、直径が約3〜5mm以上の円形とすることで、良好な入力を行うことができることが見出された。接触面30aの直径の上限には特に制限はないものの、小さければ小さいほどポインタ20の可動範囲を高めることができる。本発明においては、使用するタッチパッドの検出感度、大きさに応答して、上述した直径以下、または上述した直径以上の面積の接触面30bを採用することができる。
【0028】
図2に示した本発明の特定の実施の形態では、図2(b)により詳細に示されるように、入力要素26の把持部28の上端部28aには、クリップ部32が設けられているのが示されている。また、把持部28は、アルミニウム製の中空部材から構成されていて、重量および携行性が改善されている。
【0029】
図3は、本発明の入力要素26の図2(b)に示した波線で示した把持部28と、パッド接触部30との連結部を一部断面として示した断面拡大図である。図3(a)は、連結部の第1の実施の形態を示し、図3(b)は、連結部の別の実施の形態を示す。図3(a)および図3(b)に示すように、パッド接触部30の球状部30aは、把持部28が形成する内部空間34内に収容されており、係止部材36により、所定の位置を越えて把持部28の内部に画成される内部空間34に向かって移動しない構成とされている。
【0030】
また、パッド接触部30は、図3に示されるように接触面30bと球状部30aと、接触面30bと球状部30aとを連結する連結部30cとから構成されている。球状部30aは、タッチパッド18の表面Sとは反対側において、把持部28に保持される構成とされている。
【0031】
把持部28が内部に画成する内部空間34は、球状部30aを収容する大きさとされており、球状部30aの中心が把持部28の下端28bよりも内部空間34側に位置決めされるように配置されている。一方、把持部28の下端部28bは、球状部30aの直径よりも僅かに小径となるように形成されていて、球状部30aをピボット自在とさせるように球状部30aに当接している。
【0032】
係止部材36は、図3(a)では、係止ブロックの形状として把持部28の内側面38に例えば接着剤により固定されている。また、図3(b)に示した実施の形態では、係止部材36は、リング状またはパイプ状の構成とされていて、球状部30aを適切な位置に保持しておくことができるように把持部28に相対的に固定されている。さらに、本発明の他の実施の形態では、図3(b)に示した係止部材36を、把持部28の上端部28aにまで延長させ、上端部28aにおいて把持部28と一体として構成することもできる。
【0033】
また、本発明の他の実施の形態では、図3に詳細に示したパッド接触部30を手操作ができる程度の適切な大きさとして構成し、把持部28に連結させずに独立した入力要素として使用することもできる。この場合、入力要素としては、携行性や、置き忘れなどによる表示部12の損傷といった点で、図2および図3に示した入力要素と比較して充分なものではないものの、タッチパッド18に対しての入力性では、図2および図3に示したと同様の特性を有していることが、本発明者により確認された。
【0034】
図4は、本発明の入力要素26を使用する情報処理装置の入力方式の実施の形態を示した図である。ユーザは、まず、タッチパッド18の表面に対し、本発明の入力要素26の把持部28を握り、タッチパッド18に対して接触面30bを接触させる。このとき、タッチパッド18における原位置がタッチパッド18を介してコンピュータ10により取得される。タッチパッド18には、通常ある程度の大きさをもって静電容量の変化が生じる。このため、例えば静電容量の変化の最大値を与える電極位置を原位置として与えることもできるし、静電容量の変化した領域の中心を推定し、当該推定値を原位置として与えることもできる。さらに、これ以外のこれまでに利用可能ないかなる方法でも使用して、原位置を取得することができる。
【0035】
その後、ユーザは、原位置から表示部12上に表示されるポインタ22を目視しながらタッチパッド18上で、入力要素26を矢線Bの方向へと移動させる。このとき、入力要素26のパッド接触部30は、ユーザの手の角度に応じて把持部28に対してピボットするので、接触面30bは、ユーザの手の角度などに関係なく、常時タッチパッド18の表面に接触する。また、連続して移動する接触面30bにより与えられる静電容量の変化は、接触面30bの面が良好に接触し、かつ一定であるため移動先の位置である第2の位置の推定または取得を精度良く行うことを可能とする。
【0036】
接触面30bの大きさは、上述したように、概ねユーザの人差し指の先端程度の大きさとされているので、接触面30bの位置は、充分にタッチパッド18により、原位置およびその後に移動した位置をコンピュータ10に対して取得させることを可能としている。入力要素26の移動により新たな位置が指定されると、コンピュータ10は、タッチパッド18上での移動ベクトルを算出する。
【0037】
移動ベクトルが算出されると、移動ベクトルに関連して、コンピュータ10は、表示部12上でのポインタ22の新たな位置を算出し、新たな破線で示した位置にポインタ22bを表示させることにより、矢線Cで示した方向へとポインタ22を移動させる。上述した移動を繰り返し、図4に示されたアプリケーションまたはファイルを示したアイコン24に重なり合う位置までポインタ22を移動させる。この段階で、ユーザは、ボタン20aをダブル・クリックするなどことにより、ユーザは、所望するアプリケーションを起動することができる。
【0038】
また、本発明の入力方式の実施の形態では、ボタン20aをダブル・クリックするのではなく、タッチパッド18上で入力要素26を素早く複数回、例えば2回タッチパッドに対して離接させることにより、アプリケーションを起動させることもできる。また、ユーザが所定のアイコン24にポインタ22を所定時間以上重ね合わせたことをソフトウェア的に設けたしきい値時間から判断して、自動的にアプリケーションを起動させることもできる。これら以外にも、本発明においては指を使用して行うことができるいかなるタッチパッド18を介した入力方法でも、本発明の入力要素26を使用して行うことができることができる。
【0039】
本発明の入力要素26は、また、図4に示されるように、ノート型パーソナル・コンピュータやPDAといった携帯型の情報処理装置の筐体14などに設けた溝または穴といった収容空間40に格納しておくことができ、ユーザの希望に応じて、筐体14から着脱させて、図4に示した実施の形態として使用することができる。
【0040】
これまで本発明を図面に示した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は、上述した特定の実施の形態に限定されるものではなく、当業者によれば、本発明の入力要素について、寸法、材質、形状その他細部関連して種々の付加、削除、別の実施の形態および変更を本発明の均等的な範囲において行うことができることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用することができるタッチパッドを備えた情報処理装置を示した図。
【図2】本発明の入力要素実施の形態を示した図。
【図3】本発明の入力要素の一部断面拡大図。
【図4】本発明の情報処理装置の入力方式の実施の形態を示した図。
【図5】従来のタッチパッドを含む情報処理装置のポインティング・デバイスの構成を示した図。
【符号の説明】
10…情報処理装置
12…表示部
14…筐体
16…キーボード
18…タッチパッド
20a、20b…ボタン
22、22a…ボタン
24…アイコン
26…入力要素
28…把持部
30…パッド接触部
30a…球状部
30b…接触面
30c…連結部
32…クリップ部
36…内部空間
38…内側面
40…収容空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置のタッチパッドを使用した制御に関し、より詳細には、情報処理装置のタッチパッドを介した駆動制御を容易にするための入力要素および該入力要素を使用した入力方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、情報処理装置、具体的にはパーソナル・コンピュータを含むコンピュータや、PDAといった携帯型の情報処理装置が広く使用されており、これらの携帯型の情報処理装置を駆動するための方式が種々提案されている。上述した入力方式としては、現在では、情報処理装置の表示部に表示されたポインタをマウスを使用して位置制御する方式や、情報処理装置の一部に配設されたいわゆるタッチパッドといった静電容量を使用してポインタの位置制御を行う方式が知られている。
【0003】
特にノート型パーソナル・コンピュータなどの携帯型の情報処理装置においては、携行性を向上させるために、タッチパッドを使用してポインタの位置制御を行うと共に、タッチパッドに隣接して配設されたボタンを押圧することにより、アプリケーションや、ファイルの選択を行う入力方式が多く用いられている。
【0004】
図5には、従来のノート型パーソナル・コンピュータの概略的な斜視図を示す。図5に示されるノート型パーソナル・コンピュータ(以下、コンピュータと略する。)100は、筐体104と、液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイまたはCRTといった表示部102とを備えている。筐体104は、キーボード104aを備えており、ユーザが入力を行うことができる構成とされている。図5に示したコンピュータ100の筐体104のキーボード104aの手前側には、タッチパッド108が配設されており、さらにタッチパッド108に隣接してボタン108a、108bが設けられている。コンピュータ100のユーザは、手指の操作でキーボード入力を行う。また、ユーザは、タッチパッド106に指を接触させながらポインティング・アイコン(以下、ポインタとして参照する。)110を、例えば矢線Dの方向へと移動させることにより、所望するファイルやアプリケーションを選択することができる構成とされている。
【0005】
しかしながら、従来のタッチパッドを使用した入力方式は、キーボードに隣接したタッチパッドを手指で制御することから、タッチパッドの複数のポイントに同時に指が接触してしまう場合がある。また、指の接触状態も常に一定しているとは限らないため、ポインタに対して予期しない動作を生じさせたり、入力精度に欠けるといった不都合があることが知られていた。
【0006】
上述した不都合のため、多くのユーザは、図5に示されるようにタッチパッド108以外にマウス112といった、タッチパッド108とは異なるポインティング・デバイスを併用することが多いことが知られている。マウス112は、内部に収容したトラック・ボールの回転量および方向をローラにより検出し、回転量および方向に応じて、表示部におけるポインタの位置を移動させ、充分な精度および効率を提供することができる。一方では、マウス112は、コンピュータ104とは別体として構成され、携行性を低下させてしまうことから、常時使用することができるという訳ではない。したがって、タッチパッド108を使用した入力は、外出時など、マウス112を使用することができない場合などに補助的に使用される場合が多かった。
【0007】
上述の不都合を改善するために、種々の方式が提案されており、例えば特開平9−319508号公報では、タッチパッドに対して指または筆記用具により入力を行うことを可能とするタッチパッド入力を開示している。特開平9−319508号公報に開示のタッチパッド入力は、指や筆記用具を使用し、主としてタッチパッドの押圧力による抵抗変化を使用して入力を行うものであり、静電容量を使用するタッチパッドについては示唆されているものの、静電容量を使用するタッチパッドについて、入力を行うことを可能とする特有の入力要素を開示するものではない。
【0008】
また、特開平10−3349号公報においては、タッチパッドへと複数箇所に指による入力があった場合にでも対応することができるように、入力性を改善した静電容量を使用するタッチパッドを開示しているものの、静電容量を使用したタッチパッドに対して充分な入力を行うことを可能とする入力要素を開示するものではない。
【0009】
さらに、特願2000−148347号公報では、タッチパッドに対してペン入力を行うと共に、タッチパッドに対して機能拡張スイッチを設ける点を開示しているものの、入力するためのペンの構成については何ら詳細な検討を開示するものではない。また、特開2001−282450号公報においても指、棒、または専用ペンを使用して入力を行うことを可能とするポインティング装置を開示している。
【0010】
しかしながら、上述した従来技術のいずれもが、静電容量を使用したタッチパッドに好適に使用することができる入力要素および該入力要素を使用した入力方式については何ら開示するものではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、上述した種々の従来技術が存在するにもかかわらず、これまで依然としてタッチパッドからの手指による入力の不安定性と入力効率の低さのため、タッチパッド入力方式の利用性が制限されてしまうこと、およびこのために携帯型の情報処理装置の利便性が損なわれてしまうという不都合が生じていた。上述した不都合のため、引き続き、タッチパッドの入力性を改善することが必要とされていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した従来のタッチパッドを使用した情報処理装置への入力の上記不都合に鑑みてなされたものである。本発明においては、タッチパッドが、静電容量の変化に応答して入力を行うことに着目し、指と同程度の静電容量の変化をタッチパッドが検出することができる入力要素を提供することができれば、上述した不都合を改善することができる、という着想に基づいてなされたものである。なお、本発明におけるタッチパッドは、静電容量の変化に感応して、ポインタの制御を行う方式を採用するものの他、指または入力要素による静電容量と圧力とに感応してポインタの制御を行う方式を採用することができる。
【0013】
すなわち、本発明はユーザの指ではなく、タッチパッドに面接触する接触面を備えた導電性のタッチパッド接触部を使用してタッチパッドへの入力を行うことが可能であることを見出すことにより、完成されたものである。本発明によれば、タッチパッドを介して常に安定した接触面積および状態をもって、情報処理装置に入力することが可能となり、タッチパッドを介した入力精度および操作性を著しく改善することが可能となる。
【0014】
本発明において使用するタッチパッド接触部は、少なくともタッチパッドの表面に対して2次元的に接触する接触面を含んでいる。上述したタッチパッド接触部の接触面は、充分にタッチパッドが検知することができる程度の静電容量の変化を与える。また、接触面は、タッチパッド接触部のタッチパッドに沿ったスムースな移動を可能とするように平滑な面として構成されている。
【0015】
すなわち、本発明によれば、情報処理装置に配設され、静電容量の変化に応答するタッチパッドのための入力要素であって、該入力要素は、前記タッチパッドに面接触する導電性のパッド接触部を含む、入力要素が提供される。
【0016】
本発明では、前記入力要素は、導電性の把持部を備え、前記把持部と前記パッド接触部とは、ピボット連結される。また、本発明においては、前記入力要素は、文鎮型またはペンシル型とされており、前記情報処理装置に対して前記タッチパッドを介した静電容量の変化により入力を行うことができる。
【0017】
さらに、本発明によれば、タッチパッドを介して情報処理装置への入力を行う方式であって、静電容量の変化に応答するタッチパッドを備える情報処理装置のタッチパッド面に、前記タッチパッドに面接触する導電性のパッド接触部を備える入力要素を接触させて静電容量の変化を生じさせる、タッチパッド入力方式が提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施の形態をもって説明するが、本発明は後述する実施の形態に限定されるものではない。図1は、本発明において使用することができる情報処理装置の構成を、情報処理装置としてコンピュータ10を使用して示した斜視図である。本発明の情報処理装置は、例えばPDAを含む携帯型の情報処理装置である限り、図1に示されたノート型のコンピュータ10に限定されるものではない。図1を参照すると、コンピュータ10は、液晶ディスプレイまたはプラズマ・ディスプレイといった表示部12と、表示部12を保持する筐体14とを含んで構成されている。筐体14には、さらにキーボード16と、タッチパッド18と、タッチパッド18を介した入力を支援するためのボタン20a、20bとが配設されている。
【0019】
図1に示したコンピュータ10のタッチパッドは、例えば、特開平10−3349号公報などに開示された構成のタッチパッドとすることができ、静電容量を感知して、ポインタ22の表示部12上での位置を制御することができる構成とされている。概略的にタッチパッド18の構成を説明すると、タッチパッド18は、タッチパッド18の表面を構成する平坦なパネルと、このパネルの下側に配設されると共に左右方向に延びた面状に配置され、かつ積層された電極とを含んで構成されている。タッチパッド18の平坦なパネルにユーザの指が接触すると、面状電極は、タッチパッドの指の位置に対応する領域の静電容量の変化を検知する。
【0020】
検出された面状電極の静電容量の変化したタッチパッド18上の位置から、コンピュータ10は、原位置である第1の位置を取得して、適切な記憶手段に記憶させる。その後、コンピュータ10は、指や、本発明の入力要素が平坦パネル上を接触しながら移動することにより、静電容量の変化に対応した移動先である第2の位置を取得して、同様に第2の位置を適切なメモリに記憶させる。その後、コンピュータ10は、メモリから第1の位置と第2の位置とを読み出して、タッチパッド18における移動ベクトルを計算する。
【0021】
表示部12上におけるポインタ22の移動は、予めタッチパネル18の大きさと、表示部12の表示可能領域の大きさとを対応させた移動量となるように、取得された移動ベクトルのノルムを所定の倍率で増加させ、移動ベクトルの方向と、その時点で表示を行っているポインタ22の表示部12上での位置座標とを使用して、新たな表示を行う表示部12上における位置座標を情報処理装置に算出させることにより行うことができる。
【0022】
ユーザは、表示部12上のポインタ22の移動を目視しながらタッチパッド18上を指でなぞり、表示部12上に表示されたファイルやアプリケーションのアイコン24の位置にポインタ22を矢線Aで示す方向へとドラッグし、入力を支援するボタン18a、18bなどをクリックすることにより、所望するファイルやアプリケーションを実行させる構成とされている。本発明において使用することができるタッチパッド18は、概ね上述した構成を採用するが、本発明においてはこれまで知られたいかなるタッチパッドの構成および移動量算出方法であっても、静電容量を使用して位置取得を行う限り、いかなる構成でも使用することができる。
【0023】
本発明は、図1において説明したタッチパッド18に対し、入力要素を使用して静電容量の変化を認識させるものである。図2には、本発明の入力要素の実施の形態を示す。図2に示した入力要素26は、概ねペンシル型の形状とされており、図2(a)が正面図であり、図2(b)が側面図である。より詳細には、図2に示された入力要素26は、把持部28と、把持部28に対してピボット連結されたパッド接触部30とを含んで構成されている。
【0024】
パッド接触部30は、球状部30aと、接触面30bとを含んで構成されている。さらに、球状部30aは、入力要素26の移動に応答して、タッチパッド18の面に対する接触面30bの接触面積を変化させることが無いように、接触面30bを把持部28に対してピボット自在に連結させている。さらに本発明においては接触面30bと把持部28との間にスプリングといった弾性部材を配設して面接触性を改善することもできる。
【0025】
本発明のタッチパネル入力要素26の把持部28は、本発明の特定の実施の形態では、導電性材料から構成されるパイプ状の構成とすることができる。また、本発明においては、パイプ状ではなく、導電性材料から構成される取手、棒といったいかなる形状または導電性コーティングが施された誘電性材料から構成することができる。
【0026】
また、パッド接触部30は、例えば真鍮、鉄、ステンレス・スチール、導電性コーティングを施したプラスチックなどの導電性部材として構成することができる。また、接触面30bは、タッチパッド18上をスムースに移動することができるように、平滑面とすることが好ましい。また接触面30bの断面形状は、いかなる形状とすることができるが、取扱性やタッチパッド18に対する傷付け性といった点を考慮して、断面を円形とすることが好ましい。
【0027】
具体的には、本発明の特定の実施の形態では、接触面30bを、直径が約3〜5mm以上の円形とすることで、良好な入力を行うことができることが見出された。接触面30aの直径の上限には特に制限はないものの、小さければ小さいほどポインタ20の可動範囲を高めることができる。本発明においては、使用するタッチパッドの検出感度、大きさに応答して、上述した直径以下、または上述した直径以上の面積の接触面30bを採用することができる。
【0028】
図2に示した本発明の特定の実施の形態では、図2(b)により詳細に示されるように、入力要素26の把持部28の上端部28aには、クリップ部32が設けられているのが示されている。また、把持部28は、アルミニウム製の中空部材から構成されていて、重量および携行性が改善されている。
【0029】
図3は、本発明の入力要素26の図2(b)に示した波線で示した把持部28と、パッド接触部30との連結部を一部断面として示した断面拡大図である。図3(a)は、連結部の第1の実施の形態を示し、図3(b)は、連結部の別の実施の形態を示す。図3(a)および図3(b)に示すように、パッド接触部30の球状部30aは、把持部28が形成する内部空間34内に収容されており、係止部材36により、所定の位置を越えて把持部28の内部に画成される内部空間34に向かって移動しない構成とされている。
【0030】
また、パッド接触部30は、図3に示されるように接触面30bと球状部30aと、接触面30bと球状部30aとを連結する連結部30cとから構成されている。球状部30aは、タッチパッド18の表面Sとは反対側において、把持部28に保持される構成とされている。
【0031】
把持部28が内部に画成する内部空間34は、球状部30aを収容する大きさとされており、球状部30aの中心が把持部28の下端28bよりも内部空間34側に位置決めされるように配置されている。一方、把持部28の下端部28bは、球状部30aの直径よりも僅かに小径となるように形成されていて、球状部30aをピボット自在とさせるように球状部30aに当接している。
【0032】
係止部材36は、図3(a)では、係止ブロックの形状として把持部28の内側面38に例えば接着剤により固定されている。また、図3(b)に示した実施の形態では、係止部材36は、リング状またはパイプ状の構成とされていて、球状部30aを適切な位置に保持しておくことができるように把持部28に相対的に固定されている。さらに、本発明の他の実施の形態では、図3(b)に示した係止部材36を、把持部28の上端部28aにまで延長させ、上端部28aにおいて把持部28と一体として構成することもできる。
【0033】
また、本発明の他の実施の形態では、図3に詳細に示したパッド接触部30を手操作ができる程度の適切な大きさとして構成し、把持部28に連結させずに独立した入力要素として使用することもできる。この場合、入力要素としては、携行性や、置き忘れなどによる表示部12の損傷といった点で、図2および図3に示した入力要素と比較して充分なものではないものの、タッチパッド18に対しての入力性では、図2および図3に示したと同様の特性を有していることが、本発明者により確認された。
【0034】
図4は、本発明の入力要素26を使用する情報処理装置の入力方式の実施の形態を示した図である。ユーザは、まず、タッチパッド18の表面に対し、本発明の入力要素26の把持部28を握り、タッチパッド18に対して接触面30bを接触させる。このとき、タッチパッド18における原位置がタッチパッド18を介してコンピュータ10により取得される。タッチパッド18には、通常ある程度の大きさをもって静電容量の変化が生じる。このため、例えば静電容量の変化の最大値を与える電極位置を原位置として与えることもできるし、静電容量の変化した領域の中心を推定し、当該推定値を原位置として与えることもできる。さらに、これ以外のこれまでに利用可能ないかなる方法でも使用して、原位置を取得することができる。
【0035】
その後、ユーザは、原位置から表示部12上に表示されるポインタ22を目視しながらタッチパッド18上で、入力要素26を矢線Bの方向へと移動させる。このとき、入力要素26のパッド接触部30は、ユーザの手の角度に応じて把持部28に対してピボットするので、接触面30bは、ユーザの手の角度などに関係なく、常時タッチパッド18の表面に接触する。また、連続して移動する接触面30bにより与えられる静電容量の変化は、接触面30bの面が良好に接触し、かつ一定であるため移動先の位置である第2の位置の推定または取得を精度良く行うことを可能とする。
【0036】
接触面30bの大きさは、上述したように、概ねユーザの人差し指の先端程度の大きさとされているので、接触面30bの位置は、充分にタッチパッド18により、原位置およびその後に移動した位置をコンピュータ10に対して取得させることを可能としている。入力要素26の移動により新たな位置が指定されると、コンピュータ10は、タッチパッド18上での移動ベクトルを算出する。
【0037】
移動ベクトルが算出されると、移動ベクトルに関連して、コンピュータ10は、表示部12上でのポインタ22の新たな位置を算出し、新たな破線で示した位置にポインタ22bを表示させることにより、矢線Cで示した方向へとポインタ22を移動させる。上述した移動を繰り返し、図4に示されたアプリケーションまたはファイルを示したアイコン24に重なり合う位置までポインタ22を移動させる。この段階で、ユーザは、ボタン20aをダブル・クリックするなどことにより、ユーザは、所望するアプリケーションを起動することができる。
【0038】
また、本発明の入力方式の実施の形態では、ボタン20aをダブル・クリックするのではなく、タッチパッド18上で入力要素26を素早く複数回、例えば2回タッチパッドに対して離接させることにより、アプリケーションを起動させることもできる。また、ユーザが所定のアイコン24にポインタ22を所定時間以上重ね合わせたことをソフトウェア的に設けたしきい値時間から判断して、自動的にアプリケーションを起動させることもできる。これら以外にも、本発明においては指を使用して行うことができるいかなるタッチパッド18を介した入力方法でも、本発明の入力要素26を使用して行うことができることができる。
【0039】
本発明の入力要素26は、また、図4に示されるように、ノート型パーソナル・コンピュータやPDAといった携帯型の情報処理装置の筐体14などに設けた溝または穴といった収容空間40に格納しておくことができ、ユーザの希望に応じて、筐体14から着脱させて、図4に示した実施の形態として使用することができる。
【0040】
これまで本発明を図面に示した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は、上述した特定の実施の形態に限定されるものではなく、当業者によれば、本発明の入力要素について、寸法、材質、形状その他細部関連して種々の付加、削除、別の実施の形態および変更を本発明の均等的な範囲において行うことができることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用することができるタッチパッドを備えた情報処理装置を示した図。
【図2】本発明の入力要素実施の形態を示した図。
【図3】本発明の入力要素の一部断面拡大図。
【図4】本発明の情報処理装置の入力方式の実施の形態を示した図。
【図5】従来のタッチパッドを含む情報処理装置のポインティング・デバイスの構成を示した図。
【符号の説明】
10…情報処理装置
12…表示部
14…筐体
16…キーボード
18…タッチパッド
20a、20b…ボタン
22、22a…ボタン
24…アイコン
26…入力要素
28…把持部
30…パッド接触部
30a…球状部
30b…接触面
30c…連結部
32…クリップ部
36…内部空間
38…内側面
40…収容空間
Claims (4)
- 情報処理装置に配設され、静電容量の変化に応答するタッチパッドのための入力要素であって、該入力要素は、前記タッチパッドに面接触する導電性のパッド接触部
を含む、入力要素。 - 前記入力要素は、導電性の把持部を備え、前記把持部と前記パッド接触部とは、ピボット連結される、請求項1に記載の入力要素。
- 前記入力要素は、文鎮型またはペンシル型とされており、前記情報処理装置に対して前記タッチパッドを介した静電容量の変化により入力を行う、請求項1または2に記載の入力要素。
- タッチパッドを介して情報処理装置への入力を行う方式であって、静電容量の変化に応答するタッチパッドを備える情報処理装置のタッチパッド面に、前記タッチパッドに面接触する導電性のパッド接触部を備える入力要素を接触させて静電容量の変化を生じさせる、タッチパッド入力方式。
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