JP2004309605A - フォトマスクの欠陥修正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】白欠陥修正や黒欠陥修正やレベンソンマスクのガラス突起欠陥修正を1種類のガスでできるようにする。
【解決手段】ダイアセトンアクリルアミドは、ガス圧やイオンビーム2のプローブ電流や走査条件を変えることにより、ガラス基板上16にもクロムパターン上15にも白欠陥を修正する遮光膜17を形成でき、またクロムやガラスを高いエッチレートで削ることもできるので、黒欠陥領域18の除去やガラス突起欠陥領域19の除去を行うことができる。白欠陥修正か黒欠陥修正かレベンソンマスクのガラス突起欠陥修正に応じて、ガス供給条件やイオンビーム照射条件を切替えてそれぞれの修正を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】ダイアセトンアクリルアミドは、ガス圧やイオンビーム2のプローブ電流や走査条件を変えることにより、ガラス基板上16にもクロムパターン上15にも白欠陥を修正する遮光膜17を形成でき、またクロムやガラスを高いエッチレートで削ることもできるので、黒欠陥領域18の除去やガラス突起欠陥領域19の除去を行うことができる。白欠陥修正か黒欠陥修正かレベンソンマスクのガラス突起欠陥修正に応じて、ガス供給条件やイオンビーム照射条件を切替えてそれぞれの修正を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフォトマスクもしくはレチクルの欠陥修正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Si半導体集積回路の微細化はめざましく、それに伴って転写に用いるフォトマスクまたはレチクル上のパターン寸法も微細になってきている。縮小投影露光装置はこの要請に対して高NA化と短波長化で対応してきた。フォトマスクまたはレチクル上に欠陥が存在すると、欠陥がウェーハに転写されて歩留まりを減少する原因となる。そこで、ウェーハにマスクパターンを転写する前に欠陥検査装置によりフォトマスクまたはレチクルの欠陥の有無や存在場所が調べられ、欠陥が存在する場合にはウェーハへ転写する前に欠陥修正装置により欠陥修正処理が行われている。上記のような技術的な趨勢により、フォトマスクまたはレチクルの欠陥修正にも小さな欠陥への対応が求められている。液体金属Gaイオン源を用いた集束イオンビーム装置は、その微細な加工寸法によりレーザーを用いた欠陥修正装置に代わりマスク修正装置の主流となってきている。上記のイオンビームを用いた欠陥修正装置は、白欠陥修正時には表面に吸着した原料ガスを細く絞ったイオンビームが当たった所だけ分解させて薄膜を形成し(FIB−CVD)、また黒欠陥修正時にはアシストガス存在下で高い透過率を保ったままエッチングできる効果を利用して、高精度かつ高品位な加工を実現している。
【0003】
通常白欠陥修正用の遮光膜原料と黒欠陥修正用のアシストガスには異なる材料が用いられてきた(例えば、非特許文献1参照)。白欠陥修正用の遮光膜原料としてスチレンやピレンやフェナントレンやナフタレン等の炭素含有原料が用いられている。黒欠陥修正用のアシストガスとしては臭素や沃素や弗化キセノンといったハロゲン系のガスが用いられている。白欠陥修正用の遮光膜原料はガラス上のみならず、ハーフトーン欠陥の修正の必要性からパターン上にも成膜でき、洗浄にも耐えることが求められている。黒欠陥修正用のアシストガスは高い透過率を保ったまま、ドリフトの影響が小さくなるよう高いエッチレートで削れることが求められている。
【0004】
また微細化の前倒しが求められる現在では、縮小投影露光装置はそのままで、解像力と焦点深度を向上させるために、超解像技術の一種である位相シフトマスクが用いられるようになってきている。位相シフトマスクにはレベンソン型とハーフトーン型があり、レベンソン型の方が解像力の向上効果が大きいことが知られている。しかし、レベンソン型は位相シフターの配置の最適化が難しい。このため、解像力向上効果は少ないという欠点はあるが、遮蔽膜をハーフトーン膜に置き換えるハーフトーン型の方が、バイナリマスク技術からの変更点も少なく導入しやすいため、広く用いられるようになってきている。しかし、更なる解像度の向上のために、上記設計技術の課題を克服してでも、解像力向上効果が大きいレベンソン型を用いたマスク作製の事例が増えてきている。レベンソン型位相シフトマスクには透明な位相シフター膜を配置するものと、位相が反転する深さまでガラスまたは石英の基板を掘り込むタイプのものが存在する。現在主に実用化されているのは、ガラスまたは石英の基板を掘り込むタイプのものである。これは、バイナリマスクにおいて微細なパターンが要求される部分のみガラスまたは石英基板を位相が反転する深さまで掘り込んでレベンソン型位相マスクとしたものである。集束イオンビーム装置でガラスを削る方法として、弗化キセノン (例えば、非特許文献2参照)や沃素ガス(例えば、非特許文献3参照)雰囲気下でイオンビームの照射してGaの注入を抑えガラス基板を高い透過率を維持したままエッチングする方法が知られている。
【0005】
白欠陥修正用、黒欠陥修正用と最低限2系統のガス供給系が必要で、レベンソンマスクのガラス突起欠陥の修正用に別のガスを用意すると3系統のガス供給系が必要となり、装置構成が複雑になっていた。イオンビーム照射位置近傍にガスを供給するガス銃を2または3系統用意するにはスペースの制約があり、イオンビーム照射位置近傍にガスを供給するガス銃を複数のガス種で共用する場合には、ガス種切替えに伴うパージが必要な場合もあった。
【非特許文献1】
岡田武彦著 電子材料 2 000年11月号別冊, p157−162
【非特許文献2】
S.Nagashige, K.Hayashi, S.Akima, H.Takahashi, K.Chiba, Y.Yamada, and Y.Matsuzawa 著 proceedings 3873, p127−137(1999)
【非特許文献3】
I.Kagami, D.Kakuta, T.Komizo, and H.Kawahira著 SPIE Proceedings 4409, p563−573(2001))
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上記問題点を解決し、装置構成を従来の装置に比べて単純化し、ガス供給系のためのスペースを節約し、また、ガス種切替えのためのパージを必要としないことを目的とし、1種類のガスで上記の白欠陥修正や黒欠陥修正を行なえるようにし、レベンソンマスクのガラス突起欠陥修正に求められる要求の全てを満足しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明のフォトマスク欠陥方法においては、供給ガスとして、ダイアセトンアクリルアミド(正式名:N−(1,1ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド)を用い、ガス圧、イオンビーム照射条件を切り替えるようにした。ダイアセトンアクリルアミドは、ガス圧やイオンビーム照射条件を変えることにより、ガラス基板上にもクロムパターン上にも遮光膜を形成できる。またクロムやガラスを高いエッチレートで削ることもできる。従って、白欠陥修正か黒欠陥修正かレベンソンマスクのガラス突起欠陥修正かに応じて、ガス供給条件やイオンビーム照射条件を切替えてそれぞれの修正を行う。
【0008】
【作用】
1種類のガスで白欠陥も黒欠陥もレベンソンマスクのガラス突起欠陥も修正できるので、装置構成を従来の装置に較べて単純化できる。ガス種切替えに伴うパージも必要なく、ガス銃の設置場所のスペースに関する問題も解消される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施例について説明する。
欠陥を含むフォトマスク5を図2に示すようなイオンビーム欠陥修正装置の真空チャンバ内に導入し、欠陥検査装置で検出された欠陥位置にイオンビームが照射されるようにXYステージ10を移動する。まずイオン源1から放出され20から30kVまでに加速されたイオンビーム2をコンデンサレンズ3aと対物レンズ3bで集束し、偏向器4でフォトマスク5に走査照射する。このときに発生した二次電子もしくは二次イオン6を走査に同期して二次電子検出器もしくは二次イオン検出器7で取りこみ、欠陥修正が必要な領域(白欠陥、黒欠陥もしくはレベンソンマスクのガラス突起欠陥)を認識する。二次電子像もしくは二次イオン像取得時には、電荷中和用電子銃9で数100Vに加速され集束された電子ビーム8を照射し電荷が中和された状態で観察する。これは、フォトマスク5は絶縁体であるガラス基板の上に導電性の遮光膜パターンを堆積したものなので、イオンビームのプラスイオンの蓄積によりチャージアップして二次電子像もしくは二次イオン像が見えなくなってしまうのを防ぐためである。
【0010】
白欠陥と認識された領域に対して、図1(a)に示すようにイオンビーム照射位置近傍に設置されたガス銃11から遮光膜原料としてダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。ダイアセトンアクリルアミドガス14は、温度制御により遮光膜形成に有利なガス圧に制御される。イオンビームは、遮光膜形成に最適化されたプローブ電流と走査条件で欠陥領域のみ選択走査され、ダイアセトンアクリルアミドを分解して遮光膜17を形成し、白欠陥を修正する。通常の白欠陥の場合はガラス基板上16に遮光膜を形成し、ハーフトーン欠陥の場合にはクロム上15に遮光膜を形成する。
【0011】
黒欠陥と認識された領域に対しても、図1(b)に示すようにイオンビーム照射位置近傍に設置されたガス銃11からダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。しかし、この場合には、温度制御により高い透過率を保ったまま、しかも高いエッチングレートで削れるガス圧(増速エッチングを可能とするガス圧)に制御されたダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。また、高い透過率を保ったまま高いエッチングレートで削れるように最適化されたプローブ電流と走査条件でイオンビームを欠陥領域のみ選択走査して、黒欠陥領域18のクロムを除去し、黒欠陥を修正する。ダイアセトンアクリルアミドをエッチングガスとして用いたときには、クロムとガラスの選択比がとれないので、加工中に二次イオン信号をモニターして終点検出を行い、下地ガラス基板にダメージを与えないようにして高品位な黒欠陥修正を行う。
【0012】
レベンソンマスクのガラス突起欠陥に対しても、図1(c)に示すようにイオンビーム照射位置近傍に設置されたガス銃11からダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。この場合においても、黒欠陥修正における場合と同様に、温度制御により高い透過率を保ったまま高いエッチングレートで削れるガス圧に制御されたダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。また、高い透過率を保ったまま高いエッチングレートで削れるように最適化されたプローブ電流と走査条件でイオンビームを欠陥領域のみ選択走査してガラス突起欠陥領域19のガラスを除去し、欠陥を修正する。欠陥修正領域が掘りこんだガラス面よりも深くならないようにイオンビーム2の照射量を制御する。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ダイアセトンアクリルアミドのみで白欠陥も黒欠陥もレベンソンマスクのガラス突起欠陥も修正できるので、装置構成を従来の装置に較べて単純化できる。ガス種切替えに伴うパージも必要なく、ガス銃の設置場所のスペースの問題も解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を最も良く表す概略断面図で、(a)は白欠陥を修正する場合、(b)は黒欠陥を修正する場合、(c)はレベンソンマスクのガラス突起欠陥を修正する場合である。
【図2】実施例を説明するためのイオンビームを用いたフォトマスク欠陥修正装置の概略図である。
【符号の説明】
1…イオン源
2…イオンビーム
3a…コンデンサレンズ
3b…対物レンズ
4…偏向電極
5…フォトマスク
6…二次イオンもしくは二次電子
7…二次イオン検出器もしくは二次電子検出器
8…電荷中和用電子ビーム
9…電荷中和用電子銃
10…X−Yステージ
11…ガス銃
12…ダイアセトンアクリルアミドガスリザーバー
13…ガス導入用バルブ
14…ダイアセトンアクリルアミドガス
15…正常パターン
16…ガラス基板
17…遮光膜
18…黒欠陥領域
19…レベンソンマスクのガラス突起欠陥領域
【発明の属する技術分野】
本発明はフォトマスクもしくはレチクルの欠陥修正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Si半導体集積回路の微細化はめざましく、それに伴って転写に用いるフォトマスクまたはレチクル上のパターン寸法も微細になってきている。縮小投影露光装置はこの要請に対して高NA化と短波長化で対応してきた。フォトマスクまたはレチクル上に欠陥が存在すると、欠陥がウェーハに転写されて歩留まりを減少する原因となる。そこで、ウェーハにマスクパターンを転写する前に欠陥検査装置によりフォトマスクまたはレチクルの欠陥の有無や存在場所が調べられ、欠陥が存在する場合にはウェーハへ転写する前に欠陥修正装置により欠陥修正処理が行われている。上記のような技術的な趨勢により、フォトマスクまたはレチクルの欠陥修正にも小さな欠陥への対応が求められている。液体金属Gaイオン源を用いた集束イオンビーム装置は、その微細な加工寸法によりレーザーを用いた欠陥修正装置に代わりマスク修正装置の主流となってきている。上記のイオンビームを用いた欠陥修正装置は、白欠陥修正時には表面に吸着した原料ガスを細く絞ったイオンビームが当たった所だけ分解させて薄膜を形成し(FIB−CVD)、また黒欠陥修正時にはアシストガス存在下で高い透過率を保ったままエッチングできる効果を利用して、高精度かつ高品位な加工を実現している。
【0003】
通常白欠陥修正用の遮光膜原料と黒欠陥修正用のアシストガスには異なる材料が用いられてきた(例えば、非特許文献1参照)。白欠陥修正用の遮光膜原料としてスチレンやピレンやフェナントレンやナフタレン等の炭素含有原料が用いられている。黒欠陥修正用のアシストガスとしては臭素や沃素や弗化キセノンといったハロゲン系のガスが用いられている。白欠陥修正用の遮光膜原料はガラス上のみならず、ハーフトーン欠陥の修正の必要性からパターン上にも成膜でき、洗浄にも耐えることが求められている。黒欠陥修正用のアシストガスは高い透過率を保ったまま、ドリフトの影響が小さくなるよう高いエッチレートで削れることが求められている。
【0004】
また微細化の前倒しが求められる現在では、縮小投影露光装置はそのままで、解像力と焦点深度を向上させるために、超解像技術の一種である位相シフトマスクが用いられるようになってきている。位相シフトマスクにはレベンソン型とハーフトーン型があり、レベンソン型の方が解像力の向上効果が大きいことが知られている。しかし、レベンソン型は位相シフターの配置の最適化が難しい。このため、解像力向上効果は少ないという欠点はあるが、遮蔽膜をハーフトーン膜に置き換えるハーフトーン型の方が、バイナリマスク技術からの変更点も少なく導入しやすいため、広く用いられるようになってきている。しかし、更なる解像度の向上のために、上記設計技術の課題を克服してでも、解像力向上効果が大きいレベンソン型を用いたマスク作製の事例が増えてきている。レベンソン型位相シフトマスクには透明な位相シフター膜を配置するものと、位相が反転する深さまでガラスまたは石英の基板を掘り込むタイプのものが存在する。現在主に実用化されているのは、ガラスまたは石英の基板を掘り込むタイプのものである。これは、バイナリマスクにおいて微細なパターンが要求される部分のみガラスまたは石英基板を位相が反転する深さまで掘り込んでレベンソン型位相マスクとしたものである。集束イオンビーム装置でガラスを削る方法として、弗化キセノン (例えば、非特許文献2参照)や沃素ガス(例えば、非特許文献3参照)雰囲気下でイオンビームの照射してGaの注入を抑えガラス基板を高い透過率を維持したままエッチングする方法が知られている。
【0005】
白欠陥修正用、黒欠陥修正用と最低限2系統のガス供給系が必要で、レベンソンマスクのガラス突起欠陥の修正用に別のガスを用意すると3系統のガス供給系が必要となり、装置構成が複雑になっていた。イオンビーム照射位置近傍にガスを供給するガス銃を2または3系統用意するにはスペースの制約があり、イオンビーム照射位置近傍にガスを供給するガス銃を複数のガス種で共用する場合には、ガス種切替えに伴うパージが必要な場合もあった。
【非特許文献1】
岡田武彦著 電子材料 2 000年11月号別冊, p157−162
【非特許文献2】
S.Nagashige, K.Hayashi, S.Akima, H.Takahashi, K.Chiba, Y.Yamada, and Y.Matsuzawa 著 proceedings 3873, p127−137(1999)
【非特許文献3】
I.Kagami, D.Kakuta, T.Komizo, and H.Kawahira著 SPIE Proceedings 4409, p563−573(2001))
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、上記問題点を解決し、装置構成を従来の装置に比べて単純化し、ガス供給系のためのスペースを節約し、また、ガス種切替えのためのパージを必要としないことを目的とし、1種類のガスで上記の白欠陥修正や黒欠陥修正を行なえるようにし、レベンソンマスクのガラス突起欠陥修正に求められる要求の全てを満足しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明のフォトマスク欠陥方法においては、供給ガスとして、ダイアセトンアクリルアミド(正式名:N−(1,1ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド)を用い、ガス圧、イオンビーム照射条件を切り替えるようにした。ダイアセトンアクリルアミドは、ガス圧やイオンビーム照射条件を変えることにより、ガラス基板上にもクロムパターン上にも遮光膜を形成できる。またクロムやガラスを高いエッチレートで削ることもできる。従って、白欠陥修正か黒欠陥修正かレベンソンマスクのガラス突起欠陥修正かに応じて、ガス供給条件やイオンビーム照射条件を切替えてそれぞれの修正を行う。
【0008】
【作用】
1種類のガスで白欠陥も黒欠陥もレベンソンマスクのガラス突起欠陥も修正できるので、装置構成を従来の装置に較べて単純化できる。ガス種切替えに伴うパージも必要なく、ガス銃の設置場所のスペースに関する問題も解消される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施例について説明する。
欠陥を含むフォトマスク5を図2に示すようなイオンビーム欠陥修正装置の真空チャンバ内に導入し、欠陥検査装置で検出された欠陥位置にイオンビームが照射されるようにXYステージ10を移動する。まずイオン源1から放出され20から30kVまでに加速されたイオンビーム2をコンデンサレンズ3aと対物レンズ3bで集束し、偏向器4でフォトマスク5に走査照射する。このときに発生した二次電子もしくは二次イオン6を走査に同期して二次電子検出器もしくは二次イオン検出器7で取りこみ、欠陥修正が必要な領域(白欠陥、黒欠陥もしくはレベンソンマスクのガラス突起欠陥)を認識する。二次電子像もしくは二次イオン像取得時には、電荷中和用電子銃9で数100Vに加速され集束された電子ビーム8を照射し電荷が中和された状態で観察する。これは、フォトマスク5は絶縁体であるガラス基板の上に導電性の遮光膜パターンを堆積したものなので、イオンビームのプラスイオンの蓄積によりチャージアップして二次電子像もしくは二次イオン像が見えなくなってしまうのを防ぐためである。
【0010】
白欠陥と認識された領域に対して、図1(a)に示すようにイオンビーム照射位置近傍に設置されたガス銃11から遮光膜原料としてダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。ダイアセトンアクリルアミドガス14は、温度制御により遮光膜形成に有利なガス圧に制御される。イオンビームは、遮光膜形成に最適化されたプローブ電流と走査条件で欠陥領域のみ選択走査され、ダイアセトンアクリルアミドを分解して遮光膜17を形成し、白欠陥を修正する。通常の白欠陥の場合はガラス基板上16に遮光膜を形成し、ハーフトーン欠陥の場合にはクロム上15に遮光膜を形成する。
【0011】
黒欠陥と認識された領域に対しても、図1(b)に示すようにイオンビーム照射位置近傍に設置されたガス銃11からダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。しかし、この場合には、温度制御により高い透過率を保ったまま、しかも高いエッチングレートで削れるガス圧(増速エッチングを可能とするガス圧)に制御されたダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。また、高い透過率を保ったまま高いエッチングレートで削れるように最適化されたプローブ電流と走査条件でイオンビームを欠陥領域のみ選択走査して、黒欠陥領域18のクロムを除去し、黒欠陥を修正する。ダイアセトンアクリルアミドをエッチングガスとして用いたときには、クロムとガラスの選択比がとれないので、加工中に二次イオン信号をモニターして終点検出を行い、下地ガラス基板にダメージを与えないようにして高品位な黒欠陥修正を行う。
【0012】
レベンソンマスクのガラス突起欠陥に対しても、図1(c)に示すようにイオンビーム照射位置近傍に設置されたガス銃11からダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。この場合においても、黒欠陥修正における場合と同様に、温度制御により高い透過率を保ったまま高いエッチングレートで削れるガス圧に制御されたダイアセトンアクリルアミドガス14を供給する。また、高い透過率を保ったまま高いエッチングレートで削れるように最適化されたプローブ電流と走査条件でイオンビームを欠陥領域のみ選択走査してガラス突起欠陥領域19のガラスを除去し、欠陥を修正する。欠陥修正領域が掘りこんだガラス面よりも深くならないようにイオンビーム2の照射量を制御する。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ダイアセトンアクリルアミドのみで白欠陥も黒欠陥もレベンソンマスクのガラス突起欠陥も修正できるので、装置構成を従来の装置に較べて単純化できる。ガス種切替えに伴うパージも必要なく、ガス銃の設置場所のスペースの問題も解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を最も良く表す概略断面図で、(a)は白欠陥を修正する場合、(b)は黒欠陥を修正する場合、(c)はレベンソンマスクのガラス突起欠陥を修正する場合である。
【図2】実施例を説明するためのイオンビームを用いたフォトマスク欠陥修正装置の概略図である。
【符号の説明】
1…イオン源
2…イオンビーム
3a…コンデンサレンズ
3b…対物レンズ
4…偏向電極
5…フォトマスク
6…二次イオンもしくは二次電子
7…二次イオン検出器もしくは二次電子検出器
8…電荷中和用電子ビーム
9…電荷中和用電子銃
10…X−Yステージ
11…ガス銃
12…ダイアセトンアクリルアミドガスリザーバー
13…ガス導入用バルブ
14…ダイアセトンアクリルアミドガス
15…正常パターン
16…ガラス基板
17…遮光膜
18…黒欠陥領域
19…レベンソンマスクのガラス突起欠陥領域
Claims (5)
- ダイアセトンアクリルアミドをイオンビーム照射位置及びその近傍に導入できる機能を備えた、イオンビームを用いたフォトマスク欠陥修正装置で、加工時のイオンビームの照射量または照射密度、走査条件、及びガス圧の条件を切替えることにより、一種類のガスで白欠陥修正と黒欠陥修正の両方を行うことを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
- ダイアセトンアクリルアミドをイオンビーム照射位置及びその近傍に導入できる機能を備えた、イオンビームを用いたフォトマスク欠陥修正装置を用いて、前記ダイアセトンアクリルアミドを遮光膜原料ガスとして用いて白欠陥を修正することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
- ダイアセトンアクリルアミドをイオンビーム照射位置及びその近傍に導入できる機能を備えた、イオンビームを用いたフォトマスク欠陥修正装置で、前記ダイアセトンアクリルアミドをエッチングガスとして用いて黒欠陥を修正することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
- ダイアセトンアクリルアミドをイオンビーム照射位置近傍に導入できる機能を備えた、イオンビームを用いたフォトマスク欠陥修正装置で、ガラス掘り込み型レベンソンマスクのガラスの突起欠陥を、前記ダイアセトンアクリルアミドをエッチングガスとして用いて修正することを特徴とするフォトマスクの欠陥修正方法。
- 前記フォトマスク欠陥は、ガラス掘り込み型レベンソンマスクのガラスの突起欠陥であることを特徴とする請求項1記載のフォトマスクの欠陥修正方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003099925A JP2004309605A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | フォトマスクの欠陥修正方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003099925A JP2004309605A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | フォトマスクの欠陥修正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=33156710
Family Applications (1)
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