JP2004309399A - 車速パルスの補正システムおよび車速パルスの補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車速パラメータの検出精度の向上を図ることである。
【解決手段】センサ2は、車輪の回転状態を検出することにより、回転状態に応じたパルスを車速パルスPとして出力する。処理部10は、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離Dsを特定する。補正部1は、走行区間を車両が走行した際に出力される車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離Dと、処理部10によって特定された第1の距離Dsとに基づいて、車速パルスPの補正値αを算出し、補正値αに基づいて、車速パルスPを補正する。
【選択図】 図1
【解決手段】センサ2は、車輪の回転状態を検出することにより、回転状態に応じたパルスを車速パルスPとして出力する。処理部10は、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離Dsを特定する。補正部1は、走行区間を車両が走行した際に出力される車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離Dと、処理部10によって特定された第1の距離Dsとに基づいて、車速パルスPの補正値αを算出し、補正値αに基づいて、車速パルスPを補正する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車速パルスの補正システムおよび車速パルスの補正方法に係り、特に、道路上に設けられたインフラから取得した情報を用いて車速パルスを補正する手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車速パルスを検出することにより、車速や走行距離を算出する手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。車速や走行距離といったパラメータは、単に、スピードメータ或いはトリップメータに指示される値として機能するのみならず、エンジン制御、AT制御といった基本的な車両制御のパラメータとしても用いられる。
【0003】
また、近年では、より円滑なドライブを行うための技術に関する研究・開発が進められているが、これらの技術でも車速等の算出値が重要な制御パラメータとなる関係上、車速パルスの用途は一層広範囲に及ぶ。この類の技術としては、ナビゲーション装置や、路車間で協調して安全な交通を支援する交通システムなどが挙げられる。例えば、特許文献3には、道路地図上に車両の現在位置を表示したり、目的地までの経路を案内したりするナビゲーション装置が開示されている。また、特許文献4には、道路上に設けられたインフラと車両とが互いに通信することにより、インフラによって検知された道路上の事象に関する情報をドライバーに提供する情報提供装置が開示されている。これらの装置では、車両の現在位置の認識、或いは、インフラによって検知された事象位置の認識を、車速や走行距離に基づいて行う。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−72349号公報
【特許文献2】
特許第2999675号公報
【特許文献3】
特開2000−97713号公報
【特許文献4】
特開2001−101593号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの装置では、車速等の算出値が正確であればある程システムの信頼性の向上を図ることができるので、車速パルスに基づき算出される値の誤差が少ないことが望ましい。しかしながら、例えば、テンパータイヤを装着したり、標準仕様とは異なるタイヤを装着したケースでは、検出される車速パルスが、本来検出されるべき車速パルスの波形とはずれて出力されるといった事態が生じる。これにより、車速パルスに基づき算出される車速などの算出値が、本来の値と一致しなくなるという不都合が生じる。そのため、例えば、スピードメータおよびトリップメータに表示される車速・走行距離が正確な値を示さなかったり、エンジンの制御が適切に行われなかったりするおそれがある。また、ナビゲーション装置では、車両の現在位置が地図上の誤った位置に表示されてしまったり、情報提供装置では、事象の位置を正確に認識できず、不適切なタイミングで情報が提供されたりしてしまうことがある。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、テンパータイヤや標準仕様とは異なるタイヤを装着しケースでも、車速などの算出値が、本来の値と一致するように、車速パルスを補正することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、センサと、処理部と、補正部とを有する車速パルスの補正システムを提供する。かかる補正システムにおいて、センサは、車輪の回転状態を検出することにより、回転状態に応じた車速パルスを出力する。処理部は、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離を特定する。補正部は、走行区間を車両が走行した際に出力される車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離と、処理部によって特定された第1の距離とに基づいて、車速パルスの補正値を算出し、補正値に基づいて、車速パルスを補正する。
【0008】
ここで、第1の発明において、上記のインフラは第1のインフラと、第1のインフラとは異なる第2のインフラとを有し、処理部は、第1のインフラと第2のインフラとによって規定される走行区間における第1の距離を、第1のインフラから取得することが好ましい。また、第1の発明において、補正部は、第1の距離と、第2の距離との比に基づいて、補正値を算出することが望ましい。さらに、第1の発明において、補正部は、第1の距離と、第2の距離とが相違している判定した場合には、ドライバーに対して所定の注意喚起を促すことが好ましい。
【0009】
また、第2の発明は、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離を特定する第1のステップと、走行区間を車両が走行した際に、車輪の回転状態に応じて出力される車速パルスの数をカウントすることによって第2の距離を算出する第2のステップと、特定された第1の距離と、算出された第2の距離とに基づいて、車速パルスの補正値を算出する第3のステップと、補正値に基づいて、車速パルスを補正する第4のステップとを有することを特徴とする車速パルスの補正方法を提供する。
【0010】
ここで、第2の発明において、上記のインフラは第1のインフラと、第1のインフラとは異なる第2のインフラとを有し、第1のステップは、第1のインフラと第2のインフラとによって規定される走行区間における第1の距離を、第1のインフラから取得するステップをさらに有することが好ましい。また、第2の発明において、第3のステップは、第1の距離と、第2の距離との比に基づいて、補正値を算出するステップであることが望ましい。さらに、第2の発明において、かかる補正方法は、第1の距離と、第2の距離とが相違している判定した場合には、ドライバーに対して所定の注意喚起を促す第4のステップをさらに有するをさらに有していてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態にかかる車速パルスの補正システムが適用された車両の全体構成を示したブロック図である。この車速パルスの補正システムは、補正部1と、処理部10とを主体に構成されている。補正部1としては、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等で構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。この補正部1は、所定の走行区間における距離の基準値と、この走行区間を走行した際に得られる車速パルスPを用いて算出される走行距離Dに基づき、車速パルスPの補正値αを算出する。そして、この補正値αに基づいて、車速パルスP(具体的には、車速パルスPを用いて算出される車速Vまたは走行距離Dなど)を補正する。
【0012】
補正部1には、センサ2から出力される車速パルスPが入力されている。センサ2は、車輪の回転状態を検出することにより、この回転状態に応じたパルスを時系列的に出力する。例えば、センサ2は、車輪の中心に取付けられた歯車の回転を、磁気センサによって検出する。また、例えば、歯車の歯を予め磁化させておいて、コイルによる電磁誘導を用いて歯車の回転を検出してもよい。そして、この歯車の回転に応じて出力される電気的なアナログ信号がパルス整形され、車輪の回転数に比例した周波数の電気的なパルス(車速パルスP)が出力される。なお、車輪の回転状態は、車輪の回転を直接的に検出するのみならず、例えば、トランスミッションにおける車軸またはギヤの回転を検出することにより間接的に検出してもよい。
【0013】
補正部1は、車速パルスPの立ち上り(または立ち下り)のエッジを検出するとともに、このエッジ数をカウントすることにより、例えば、数式1に基づき走行距離(積算距離)Dを算出する。同様に、例えば、数式2に基づき車速Vが算出される。
【数1】
D=α(p/q)・d
【数2】
V=α((p/q)/t)・d
【0014】
数式1および数式2において、pはある経過時間tにおいてカウントされた車速パルスPのエッジ数、qは車輪が1回転した際に生じる車速パルスPのエッジ数、dは車輪が1回転した際に車両Cが移動する距離である。これらの定数q,dは、車両Cの設計・製造段階において初期的に設定される定数である。ところが、例えば、タイヤがスペアタイヤ(テンパータイヤ)に交換されるといったケースでは、タイヤを含む車輪の直径が設計・製造段階において規定された値からずれるとった事態が生じ得る。そのため、車輪が1回転した際に車両Cが実際に移動する距離d’が定数d(初期値)からずれてしまい、車速パルスPに基づき算出される車速V,走行距離Dの値も実際の値からからずれてしまう。
【0015】
そこで、本実施形態では、数式1および数式2に設定された補正値αによって、車速などの算出値が本来の値と一致するように、その値が補正される。換言すれば、この補正値αは、数式1および数式2において、定数dを、車輪が1回転した際に車両Cが実際に進む距離d’に一致させる値として作用する。補正値αは初期的には「1.0」に設定されており、必要に応じて、補正部1によってその値が随時更新される。なお、補正値αに関する詳細な算出手法については、後述する補正部1のシステム処理において説明する。
【0016】
処理部10は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等で構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。この処理部10は、道路上に設けられたインフラ20(以下、単に「道路側インフラ」という)から得られた情報に基づき、所定の処理を行う。この処理には、補正部1に対して所定の走行区間における距離の基準値を出力する処理と、取得した情報をドライバーに対して提供する処理とが含まれる。
【0017】
ここで、処理部10に対して情報を提供する道路側インフラ20について説明する。図2は、道路側インフラ20を示した説明図である。本実施形態では、この道路側インフラ20として、AHS(Advanced Cruise−Asist Highway System:走行支援道路システム)における道路上のインフラを例に説明する。AHSは、道路側インフラ20と車両Cとが通信を行うことにより、所定のサービスを行い、これによって交通の安全を図ることを目的とした交通システムである。このAHSでは、現在、カーブ進入危険防止支援、路面情報提供支援、出会い頭衝突防止支援(接近時支援)、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)、右折衝突防止支援および横断歩道歩行者衝突防止支援といったサービスが提案されている。具体的には、これらのサービスが行われることにより、そのサービスが対象とする事象(例えば、カーブの存在、路面状況、停止車両、交差点での対向車など)に関する情報が車両Cに対して伝達される。
【0018】
道路側インフラ20は、連続的に、或いは、離散的に配置されたDSRC(Dedicated Short Range Communication)を主体に構成されている。このDSRCは、例えば、無線周波数5.8GHz帯を使用したスポット通信を用いて、車両Cに対して情報を伝達する。DSRCは、これを機能的に捉えた場合、基点DSRC21と情報DSRC22とに分類される。一つのサービス区間における情報伝達は、基点DSRC21と情報DSRC22とが組合わされて行われる。そのため、一つのサービス区間には、一つの基点DSRC21と、少なくとも一つ以上(本実施形態では、例示的に一つ)の情報DSRC22とが設けられている。ここで、サービス区間とは、AHSによってサービスが提供される道路上の区間をいうが、本明細書では、基点DSRC21が設けられている地点から、情報DSRC22の送信情報に含まれるサービス区間の終了地点(以下、「サービス終了地点」と称する)までの区間をいう。
【0019】
基点DSRC21は、サービス区間の位置的な基準として機能するDSRCであり、例えば、この基点DSRC21と組合わされる情報DSRC22のIDなどを基点情報として送信する。一方、情報DSRC22は、サービスを提供するDSRCである。具体的には、この情報DSRC22は、例えば、サービス終了地点、サービス区間内に設定されているサービスの種類、サービスの対象となる事象に関する情報(例えば、事象の存在する地点、事象の内容など)をサービス情報として送信する。
【0020】
ただし、サービス区間によっては、基点DSRC21が送信する基点情報には、位置補正情報Dsがさらに含まれることがある。この位置補正情報Dsは、図2に示すように、基点DSRC21と、この基点DSRC21と組合される情報DSRC22とによって規定される走行区間の距離である。AHSで運用される各種サービスでは、道路上に存在する事象の位置が、基点DSRC21からその事象までの道程距離として定義されている。そのため、処理部10は、基点DSRC21の通過(すなわち、基点情報の受信)とタイミングを同期して、補正部1によって算出された車速Vに基づき車両Cの走行距離Dを算出している(或いは、走行距離Dそのものを取得している)。そして、この算出された走行距離Dに基づいて、事象の位置が認識される。ところが、処理部10が算出している走行距離Dに誤りがあった場合には、処理部10が事象の位置を正確に特定できないという不都合が生じる。そこで、このような事態を回避すべく、位置補正を目的とした距離情報が基点DSRC21から送信されている。処理部10は、基点DSRC21から位置補正情報Dsを受信している場合に、情報DSRC22の通過(すなわち、サービス情報の受信)とタイミングを同期して、算出した走行距離Dを位置補正情報Dsに置き換える。そして、以後、この位置補正情報Dsを基準に走行距離を算出することにより、処理部10が事象位置を誤認識するといった事態の発生を低減している。
【0021】
再び図1を参照して、処理部10を説明する。処理部10には、道路側インフラ20から伝達された情報が、アンテナ12と無線機13とで構成される通信装置11を介して入力される。道路側インフラ20から送信された情報(所定周波数の電波)を受信するアンテナ12は、例えば、ダッシュボード上に設けられており、このアンテナ12で受信した情報は無線機13に出力される。無線機13は周知の方式で搬送波から情報を取り出し、この情報を処理部10に対して出力する。
【0022】
処理部10は、道路側インフラ20から受信したサービス情報に基づき、車両Cの乗員(典型的には、ドライバー)に対してサービス情報を提供する。具体的には、受信したサービス情報に基づき、ドライバーに対して提供すべき情報、および、その情報を提供するタイミングが決定される。そして、処理部10は、決定された情報が所定のタイミングで表示装置14に表示されるように表示装置14を制御する。また、処理部10は、必要に応じて、スピーカー15から所定のアナウンスまたは警報音が出力されるように、スピーカー15を制御する。なお、この表示装置14には、これらのサービス情報以外にも、例えば、ナビゲーション装置4から出力されるナビゲーション情報が表示される。
【0023】
また、本実施形態の特徴の一つとして、処理部10は、上述した位置補正情報Dsを取得した場合には、所定の走行区間の距離の基準値として、この位置補正情報Dsを補正部1に対して出力する。また、処理部10は、位置補正情報Ds以外にも、基点DSRC21の通過タイミング(すなわち、基点情報の受信タイミング)と、情報DSRC22の通過タイミング(すなわち、サービス情報の受信タイミング)とに同期して、所定の制御信号を補正部1に対して出力する。
【0024】
つぎに、本実施形態にかかるシステム処理について説明する。図3は、補正値αの算出手順を示したフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、処理部10から基点DSRC21の通過を示す制御信号が入力される度に呼び出され、補正部1によって実行される。まず、ステップ1において、補正値αを除く、車速パルスPのカウンタp、各フラグの初期化が行われる。
【0025】
ステップ2において、補正情報フラグFinfが「1」であるか否かが判定される。この補正情報フラグFinfは、初期的には「0」に設定されており、「1」は補正部1が位置補正情報Dsを取得したことを意味する。そのため、補正情報フラグFinfが「0」である限り、ステップ2の否定判定に従い、ステップ3以降の補正値αの算出処理がスキップする。一方、ステップ3で肯定判定された場合、すなわち、補正部1に位置補正情報Dsが入力された場合には、続くステップ3に進む。そして、ステップ3において、車速パルスPのエッジ数のカウントが開始される。したがって、この車速パルスPのカウントは、基点DSRC21の通過タイミングと同期して開始されることになる(ただし、通過タイミングとカウントの開始タイミングが厳密に一致していることを意味するものではない)。
【0026】
ステップ4において、カウント終了フラグFendが「1」であるか否かが判定される。このカウント終了フラグFendは、初期的には「0」に設定されており、「1」は補正部1が車両Cの情報DSRC22の通過を示す制御信号を取得したことを意味する。そのため、カウント終了フラグFendが「0」から「1」に変更されると、このステップ4の肯定判定に従い、ステップ5の進む。一方、ステップ4で肯定判定された場合、すなわち、情報DSRC22の通過を示す制御信号を取得していない場合には、車速パルスPのカウントが継続される。
【0027】
ステップ5では、車速パルスPのカウントが終了される。すなわち、基点DSRC21の通過タイミングと同期して開始された車速パルスPのカウントは、情報DSRC22の通過タイミングと同期して終了する。そのため、車速パルスPをカウントしたカウント値pには、基本的に、基点DSRC21を通過してから情報DSRC22を通過するまでに車両Cが走行した際に出力される車速パルスPの数がカウントされることになる。
【0028】
そして、ステップ6において、このカウント値pに基づき、上記の数式1に基づき、走行距離Dが算出される。この際、数式1における補正値αは、基本的に初期値(「1.0」)を用いるが、本ルーチンに示す処理が既に実行されているケースでは、前回に算出された補正値αを用いる。
【0029】
ステップ7において、算出された走行距離Dが、所定の最小値Dminと最大値Dmaxとの間にあるか否かが判定される。一般に、上述したDSRC21,22は、通信装置11に対して確実に情報が送信されるように、車両Cの進行方向に対してある程度だけ幅を持たせた無線ゾーンを形成している(図2参照)。通信装置11は、この無線ゾーンの範囲内であれば情報を受信することができるので、DSRC21,22の位置と情報を受信した位置とが厳密に一致しないことがある。このケースでは、仮に車速パルスPに基づき算出された走行距離Dが正確な値であったとしても、情報を受信した位置によっては、位置補正情報Dsと走行距離Dとが一致しない。そのため、このステップ7を設けることで、算出された走行距離Dが無線ゾーンの幅に起因した程度の誤差か、或いは、それ以上の誤差を含んでいるのかが判定される。例えば、上記の最大値Dmaxは、位置補正情報Dsに、無線ゾーンの幅に起因する誤差(例えば、10m)を加算した値に設定されている。一方、最小値Dminは、位置補正情報Dsから無線ゾーンの幅に起因する誤差(例えば、10m)を減算した値に設定されている。
【0030】
そのため、ステップ7で肯定判定された場合には(Dmin≦D≦Dmax)、ステップ8の補正値αの算出処理は行わず、本ルーチンに示す処理を終了する。ここで、ステップ7で肯定判定された場合に補正値αの算出処理を行わない理由は、算出された走行距離Dが、車速パルスPに起因した誤差を含んでいるのか、無線ゾーンの幅に起因した誤差を含んでいるかが判断できないからである。そこで、このような場合には、正しく値として算出されている可能性がある走行距離Dを補正値αによって補正してしまうといった事態を回避するべく、ステップ8の処理がスキップされる。
【0031】
一方、算出された走行距離Dが最小値Dminより小さい場合には(D<Dmin)、無線ゾーンの幅に起因する誤差を考慮したとしても、この走行距離Dが小さな値を示していると判断することができる。また、算出された走行距離Dが最大値Dmaxよりも大きい場合には(Dmax<D)、無線ゾーンの幅に起因する誤差を考慮したとしても、この走行距離Dが大きな値を示していると判断することができる。そのため、ステップ7で否定判定された場合、すなわち、車速パラメータを補正する必要があると判断された場合には、続くステップ8に進む。
【0032】
そして、ステップ8において、補正値αが算出される。具体的には、以下に示す数式3に基づき、補正値αが算出される。そして、補正値αの現在値が、このステップ8で算出された値に更新され、本ルーチンに示す処理を終了する。
【数3】
α=Ds/D
【0033】
同数式から分かるように、この補正値αは、車速パルスPに基づき算出された走行距離Dと、位置補正情報Dsとの比として算出される。そのため、この補正値αは、走行距離Dを位置補正情報Dsに近づけるような値として作用する(Ds=D×α)。
【0034】
このように、本実施形態によれば、道路側インフラ20から得られた情報に基づき、位置補正情報Dsが補正部1に対して出力される。補正部1は、この位置補正情報Dsと、基点DSRC21から情報DSRC22までの走行区間を走行した際に出力される車速パルスPに基づき算出される走行距離Dとに基づき、補正値αを算出する。この補正値αは、車速パルスPをベースとした走行距離Dと、位置補正情報Dsとの比であり、数式1,2に示す規定値(定数d)を車輪が1回転した際に車両Cが実際に進む距離に一致させるような値として作用する。そのため、この補正値αに従うことにより、車速V、走行距離Dとして算出される値が適切に補正されるので、車速などの算出値の算出精度の向上を図ることができる。また、道路側インフラ20から得られた位置補正情報Dsを用いて補正値αを算出することで、必要に応じて、リアルタイム処理的に車速や走行距離の補正を行うことができる。
【0035】
また、補正値αによって正しい値として算出される車速V,走行距離Dは、その値としての信頼性が高いため、種々な用途に適用することができる。本実施形態に示すように、処理部10では、補正部1によって補正された車速V(或いは、走行距離D)を利用することにより、車両Cの走行距離Dの認識を正確に行うことができる。
【0036】
図4は、補正値αの有無による走行距離Dの一例を示す図である。同図には、処理部10によって認識される基点DSRC21からの走行距離D(車速V一定)の経時的な変化が例示されている。破線で示す直線L1は、実際の走行距離を示している。例えば、テンパータイヤを装着したケースでは、車速パルスPに基づいて算出される走行距離Dは実線で示す直線L2となる。直線L1と直線L2は、直線の傾きθ1,θ2が互いに相違するため、時間tの経過とともに、走行距離Dの値にずれが生じている。
【0037】
道路側インフラ20からあるタイミング(時刻t1)において、位置補正情報Dsが提供された場合、処理部10は、検出された走行距離Dを、位置補正情報Dsに置き換え、一時的に走行距離Dを実際の値にリセットする事は可能である。しかしながら、時刻t1以降、この位置補正情報Dsを基準に走行距離Dを認識したとしても、補正部1側で何ら補正がなされていない限り、再び、誤差を含んで走行距離Dとなってしまう(直線L2’(傾きθ2))。そのため、事象への到達タイミングのずれが再び起こりえる。一方、本実施形態では、補正値αによって、補正部1で算出される走行距離Dは実際の走行距離と一致するように補正されている。そのため、時刻t1以降に認識される走行距離Dは、実際の走行距離と一致するようになる(直線L2”(傾きθ1))。これにより、事象の位置への到達タイミングを正確に認識したり、適切なタイミングで情報提供を行うことができる。
【0038】
また、これらの算出された値は、スピードメータまたはトリップメータといったパラメータ表示部16、ナビゲーション装置17、エンジン制御といった各種制御機構(図示せず)に対して出力される。ナビゲーション装置17は、現在位置を検出するに際しては、ジャイロスコープなどから得られる車両Cの方位変化量および車速Vから得られる車両Cの移動距離に基づいて、推測航法演算を行う。そのため、補正された車速Vを用いることで、位置の認識精度の向上を図ることができる。また、補正された値を用いることにより、エンジン制御といった各種制御を正確に行うことができる。
【0039】
なお、本実施形態では、説明の便宜上、補正部1が、処理部10、パラメータ表示部16、ナビゲーション装置17、またはエンジン制御といった各種制御装置の車速などを検出する機能を果たしているが、本発明はかかる形態に限定されるものでない。例えば、これらの装置に対して算出された補正値αを設定し、それぞれの装置が車速パルスPを自ら読み込み、補正値αを考慮したうえで車速Vや走行距離Dを検出してもよい。
【0040】
また、補正部1は、車速パルスPに基づき算出された走行距離Dと、位置補正情報Dsとが相違していると判定した場合には(例えば、上述したステップ7で肯定判定された場合)、ドライバーに対して、所定の注意喚起を促してもよい。このような注意喚起の手法としては、スピーカー15を用いて警報を鳴らしてもよいし、パラメータ表示部16または表示装置14に警告ランプを点灯または表示させるといったことが挙げられる。
【0041】
なお、本実施形態では、補正値αを算出するために、基点DSRC21から得られる位置補正情報Dsを用いた。ただし、これ以外にも、種々の道路側インフラ20から得られた情報を、用いて補正値αを算出することができる。例えば、道路上に所定の間隔で埋設された磁気式レーンマーカを磁気センサで検出し、通過したレーンマーカの個数と埋設された間隔とに基づき、走行区間の距離を得ることができる。かかる手法でも、走行区間の距離を位置補正情報Dsとみなすことで、同様に車速パルスPを補正することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離が特定される。補正部は、走行区間を車両が走行した際に出力される車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離を算出し、第1の距離と、第2の距離とに基づき、車速パルスの補正値を算出する。この補正値により、車速パルスが補正されるので、車速や走行距離の検出精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる車速パルスの補正システムの全体構成を示したブロック図
【図2】道路側インフラを示した説明図
【図3】補正値の算出手順を示したフローチャート
【図4】補正値の有無による走行距離の一例を示す図
【符号の説明】
1 補正部
2 センサ
10 処理部
11 通信装置
12 アンテナ
13 無線機
14 表示装置
15 スピーカー
16 パラメータ表示部
17 ナビゲーション装置
20 道路側インフラ
21 基点DSRC
22 情報DSRC
【発明の属する技術分野】
本発明は、車速パルスの補正システムおよび車速パルスの補正方法に係り、特に、道路上に設けられたインフラから取得した情報を用いて車速パルスを補正する手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車速パルスを検出することにより、車速や走行距離を算出する手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。車速や走行距離といったパラメータは、単に、スピードメータ或いはトリップメータに指示される値として機能するのみならず、エンジン制御、AT制御といった基本的な車両制御のパラメータとしても用いられる。
【0003】
また、近年では、より円滑なドライブを行うための技術に関する研究・開発が進められているが、これらの技術でも車速等の算出値が重要な制御パラメータとなる関係上、車速パルスの用途は一層広範囲に及ぶ。この類の技術としては、ナビゲーション装置や、路車間で協調して安全な交通を支援する交通システムなどが挙げられる。例えば、特許文献3には、道路地図上に車両の現在位置を表示したり、目的地までの経路を案内したりするナビゲーション装置が開示されている。また、特許文献4には、道路上に設けられたインフラと車両とが互いに通信することにより、インフラによって検知された道路上の事象に関する情報をドライバーに提供する情報提供装置が開示されている。これらの装置では、車両の現在位置の認識、或いは、インフラによって検知された事象位置の認識を、車速や走行距離に基づいて行う。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−72349号公報
【特許文献2】
特許第2999675号公報
【特許文献3】
特開2000−97713号公報
【特許文献4】
特開2001−101593号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの装置では、車速等の算出値が正確であればある程システムの信頼性の向上を図ることができるので、車速パルスに基づき算出される値の誤差が少ないことが望ましい。しかしながら、例えば、テンパータイヤを装着したり、標準仕様とは異なるタイヤを装着したケースでは、検出される車速パルスが、本来検出されるべき車速パルスの波形とはずれて出力されるといった事態が生じる。これにより、車速パルスに基づき算出される車速などの算出値が、本来の値と一致しなくなるという不都合が生じる。そのため、例えば、スピードメータおよびトリップメータに表示される車速・走行距離が正確な値を示さなかったり、エンジンの制御が適切に行われなかったりするおそれがある。また、ナビゲーション装置では、車両の現在位置が地図上の誤った位置に表示されてしまったり、情報提供装置では、事象の位置を正確に認識できず、不適切なタイミングで情報が提供されたりしてしまうことがある。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、テンパータイヤや標準仕様とは異なるタイヤを装着しケースでも、車速などの算出値が、本来の値と一致するように、車速パルスを補正することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、センサと、処理部と、補正部とを有する車速パルスの補正システムを提供する。かかる補正システムにおいて、センサは、車輪の回転状態を検出することにより、回転状態に応じた車速パルスを出力する。処理部は、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離を特定する。補正部は、走行区間を車両が走行した際に出力される車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離と、処理部によって特定された第1の距離とに基づいて、車速パルスの補正値を算出し、補正値に基づいて、車速パルスを補正する。
【0008】
ここで、第1の発明において、上記のインフラは第1のインフラと、第1のインフラとは異なる第2のインフラとを有し、処理部は、第1のインフラと第2のインフラとによって規定される走行区間における第1の距離を、第1のインフラから取得することが好ましい。また、第1の発明において、補正部は、第1の距離と、第2の距離との比に基づいて、補正値を算出することが望ましい。さらに、第1の発明において、補正部は、第1の距離と、第2の距離とが相違している判定した場合には、ドライバーに対して所定の注意喚起を促すことが好ましい。
【0009】
また、第2の発明は、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離を特定する第1のステップと、走行区間を車両が走行した際に、車輪の回転状態に応じて出力される車速パルスの数をカウントすることによって第2の距離を算出する第2のステップと、特定された第1の距離と、算出された第2の距離とに基づいて、車速パルスの補正値を算出する第3のステップと、補正値に基づいて、車速パルスを補正する第4のステップとを有することを特徴とする車速パルスの補正方法を提供する。
【0010】
ここで、第2の発明において、上記のインフラは第1のインフラと、第1のインフラとは異なる第2のインフラとを有し、第1のステップは、第1のインフラと第2のインフラとによって規定される走行区間における第1の距離を、第1のインフラから取得するステップをさらに有することが好ましい。また、第2の発明において、第3のステップは、第1の距離と、第2の距離との比に基づいて、補正値を算出するステップであることが望ましい。さらに、第2の発明において、かかる補正方法は、第1の距離と、第2の距離とが相違している判定した場合には、ドライバーに対して所定の注意喚起を促す第4のステップをさらに有するをさらに有していてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態にかかる車速パルスの補正システムが適用された車両の全体構成を示したブロック図である。この車速パルスの補正システムは、補正部1と、処理部10とを主体に構成されている。補正部1としては、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等で構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。この補正部1は、所定の走行区間における距離の基準値と、この走行区間を走行した際に得られる車速パルスPを用いて算出される走行距離Dに基づき、車速パルスPの補正値αを算出する。そして、この補正値αに基づいて、車速パルスP(具体的には、車速パルスPを用いて算出される車速Vまたは走行距離Dなど)を補正する。
【0012】
補正部1には、センサ2から出力される車速パルスPが入力されている。センサ2は、車輪の回転状態を検出することにより、この回転状態に応じたパルスを時系列的に出力する。例えば、センサ2は、車輪の中心に取付けられた歯車の回転を、磁気センサによって検出する。また、例えば、歯車の歯を予め磁化させておいて、コイルによる電磁誘導を用いて歯車の回転を検出してもよい。そして、この歯車の回転に応じて出力される電気的なアナログ信号がパルス整形され、車輪の回転数に比例した周波数の電気的なパルス(車速パルスP)が出力される。なお、車輪の回転状態は、車輪の回転を直接的に検出するのみならず、例えば、トランスミッションにおける車軸またはギヤの回転を検出することにより間接的に検出してもよい。
【0013】
補正部1は、車速パルスPの立ち上り(または立ち下り)のエッジを検出するとともに、このエッジ数をカウントすることにより、例えば、数式1に基づき走行距離(積算距離)Dを算出する。同様に、例えば、数式2に基づき車速Vが算出される。
【数1】
D=α(p/q)・d
【数2】
V=α((p/q)/t)・d
【0014】
数式1および数式2において、pはある経過時間tにおいてカウントされた車速パルスPのエッジ数、qは車輪が1回転した際に生じる車速パルスPのエッジ数、dは車輪が1回転した際に車両Cが移動する距離である。これらの定数q,dは、車両Cの設計・製造段階において初期的に設定される定数である。ところが、例えば、タイヤがスペアタイヤ(テンパータイヤ)に交換されるといったケースでは、タイヤを含む車輪の直径が設計・製造段階において規定された値からずれるとった事態が生じ得る。そのため、車輪が1回転した際に車両Cが実際に移動する距離d’が定数d(初期値)からずれてしまい、車速パルスPに基づき算出される車速V,走行距離Dの値も実際の値からからずれてしまう。
【0015】
そこで、本実施形態では、数式1および数式2に設定された補正値αによって、車速などの算出値が本来の値と一致するように、その値が補正される。換言すれば、この補正値αは、数式1および数式2において、定数dを、車輪が1回転した際に車両Cが実際に進む距離d’に一致させる値として作用する。補正値αは初期的には「1.0」に設定されており、必要に応じて、補正部1によってその値が随時更新される。なお、補正値αに関する詳細な算出手法については、後述する補正部1のシステム処理において説明する。
【0016】
処理部10は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等で構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。この処理部10は、道路上に設けられたインフラ20(以下、単に「道路側インフラ」という)から得られた情報に基づき、所定の処理を行う。この処理には、補正部1に対して所定の走行区間における距離の基準値を出力する処理と、取得した情報をドライバーに対して提供する処理とが含まれる。
【0017】
ここで、処理部10に対して情報を提供する道路側インフラ20について説明する。図2は、道路側インフラ20を示した説明図である。本実施形態では、この道路側インフラ20として、AHS(Advanced Cruise−Asist Highway System:走行支援道路システム)における道路上のインフラを例に説明する。AHSは、道路側インフラ20と車両Cとが通信を行うことにより、所定のサービスを行い、これによって交通の安全を図ることを目的とした交通システムである。このAHSでは、現在、カーブ進入危険防止支援、路面情報提供支援、出会い頭衝突防止支援(接近時支援)、出会い頭衝突防止支援(発進時支援)、右折衝突防止支援および横断歩道歩行者衝突防止支援といったサービスが提案されている。具体的には、これらのサービスが行われることにより、そのサービスが対象とする事象(例えば、カーブの存在、路面状況、停止車両、交差点での対向車など)に関する情報が車両Cに対して伝達される。
【0018】
道路側インフラ20は、連続的に、或いは、離散的に配置されたDSRC(Dedicated Short Range Communication)を主体に構成されている。このDSRCは、例えば、無線周波数5.8GHz帯を使用したスポット通信を用いて、車両Cに対して情報を伝達する。DSRCは、これを機能的に捉えた場合、基点DSRC21と情報DSRC22とに分類される。一つのサービス区間における情報伝達は、基点DSRC21と情報DSRC22とが組合わされて行われる。そのため、一つのサービス区間には、一つの基点DSRC21と、少なくとも一つ以上(本実施形態では、例示的に一つ)の情報DSRC22とが設けられている。ここで、サービス区間とは、AHSによってサービスが提供される道路上の区間をいうが、本明細書では、基点DSRC21が設けられている地点から、情報DSRC22の送信情報に含まれるサービス区間の終了地点(以下、「サービス終了地点」と称する)までの区間をいう。
【0019】
基点DSRC21は、サービス区間の位置的な基準として機能するDSRCであり、例えば、この基点DSRC21と組合わされる情報DSRC22のIDなどを基点情報として送信する。一方、情報DSRC22は、サービスを提供するDSRCである。具体的には、この情報DSRC22は、例えば、サービス終了地点、サービス区間内に設定されているサービスの種類、サービスの対象となる事象に関する情報(例えば、事象の存在する地点、事象の内容など)をサービス情報として送信する。
【0020】
ただし、サービス区間によっては、基点DSRC21が送信する基点情報には、位置補正情報Dsがさらに含まれることがある。この位置補正情報Dsは、図2に示すように、基点DSRC21と、この基点DSRC21と組合される情報DSRC22とによって規定される走行区間の距離である。AHSで運用される各種サービスでは、道路上に存在する事象の位置が、基点DSRC21からその事象までの道程距離として定義されている。そのため、処理部10は、基点DSRC21の通過(すなわち、基点情報の受信)とタイミングを同期して、補正部1によって算出された車速Vに基づき車両Cの走行距離Dを算出している(或いは、走行距離Dそのものを取得している)。そして、この算出された走行距離Dに基づいて、事象の位置が認識される。ところが、処理部10が算出している走行距離Dに誤りがあった場合には、処理部10が事象の位置を正確に特定できないという不都合が生じる。そこで、このような事態を回避すべく、位置補正を目的とした距離情報が基点DSRC21から送信されている。処理部10は、基点DSRC21から位置補正情報Dsを受信している場合に、情報DSRC22の通過(すなわち、サービス情報の受信)とタイミングを同期して、算出した走行距離Dを位置補正情報Dsに置き換える。そして、以後、この位置補正情報Dsを基準に走行距離を算出することにより、処理部10が事象位置を誤認識するといった事態の発生を低減している。
【0021】
再び図1を参照して、処理部10を説明する。処理部10には、道路側インフラ20から伝達された情報が、アンテナ12と無線機13とで構成される通信装置11を介して入力される。道路側インフラ20から送信された情報(所定周波数の電波)を受信するアンテナ12は、例えば、ダッシュボード上に設けられており、このアンテナ12で受信した情報は無線機13に出力される。無線機13は周知の方式で搬送波から情報を取り出し、この情報を処理部10に対して出力する。
【0022】
処理部10は、道路側インフラ20から受信したサービス情報に基づき、車両Cの乗員(典型的には、ドライバー)に対してサービス情報を提供する。具体的には、受信したサービス情報に基づき、ドライバーに対して提供すべき情報、および、その情報を提供するタイミングが決定される。そして、処理部10は、決定された情報が所定のタイミングで表示装置14に表示されるように表示装置14を制御する。また、処理部10は、必要に応じて、スピーカー15から所定のアナウンスまたは警報音が出力されるように、スピーカー15を制御する。なお、この表示装置14には、これらのサービス情報以外にも、例えば、ナビゲーション装置4から出力されるナビゲーション情報が表示される。
【0023】
また、本実施形態の特徴の一つとして、処理部10は、上述した位置補正情報Dsを取得した場合には、所定の走行区間の距離の基準値として、この位置補正情報Dsを補正部1に対して出力する。また、処理部10は、位置補正情報Ds以外にも、基点DSRC21の通過タイミング(すなわち、基点情報の受信タイミング)と、情報DSRC22の通過タイミング(すなわち、サービス情報の受信タイミング)とに同期して、所定の制御信号を補正部1に対して出力する。
【0024】
つぎに、本実施形態にかかるシステム処理について説明する。図3は、補正値αの算出手順を示したフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、処理部10から基点DSRC21の通過を示す制御信号が入力される度に呼び出され、補正部1によって実行される。まず、ステップ1において、補正値αを除く、車速パルスPのカウンタp、各フラグの初期化が行われる。
【0025】
ステップ2において、補正情報フラグFinfが「1」であるか否かが判定される。この補正情報フラグFinfは、初期的には「0」に設定されており、「1」は補正部1が位置補正情報Dsを取得したことを意味する。そのため、補正情報フラグFinfが「0」である限り、ステップ2の否定判定に従い、ステップ3以降の補正値αの算出処理がスキップする。一方、ステップ3で肯定判定された場合、すなわち、補正部1に位置補正情報Dsが入力された場合には、続くステップ3に進む。そして、ステップ3において、車速パルスPのエッジ数のカウントが開始される。したがって、この車速パルスPのカウントは、基点DSRC21の通過タイミングと同期して開始されることになる(ただし、通過タイミングとカウントの開始タイミングが厳密に一致していることを意味するものではない)。
【0026】
ステップ4において、カウント終了フラグFendが「1」であるか否かが判定される。このカウント終了フラグFendは、初期的には「0」に設定されており、「1」は補正部1が車両Cの情報DSRC22の通過を示す制御信号を取得したことを意味する。そのため、カウント終了フラグFendが「0」から「1」に変更されると、このステップ4の肯定判定に従い、ステップ5の進む。一方、ステップ4で肯定判定された場合、すなわち、情報DSRC22の通過を示す制御信号を取得していない場合には、車速パルスPのカウントが継続される。
【0027】
ステップ5では、車速パルスPのカウントが終了される。すなわち、基点DSRC21の通過タイミングと同期して開始された車速パルスPのカウントは、情報DSRC22の通過タイミングと同期して終了する。そのため、車速パルスPをカウントしたカウント値pには、基本的に、基点DSRC21を通過してから情報DSRC22を通過するまでに車両Cが走行した際に出力される車速パルスPの数がカウントされることになる。
【0028】
そして、ステップ6において、このカウント値pに基づき、上記の数式1に基づき、走行距離Dが算出される。この際、数式1における補正値αは、基本的に初期値(「1.0」)を用いるが、本ルーチンに示す処理が既に実行されているケースでは、前回に算出された補正値αを用いる。
【0029】
ステップ7において、算出された走行距離Dが、所定の最小値Dminと最大値Dmaxとの間にあるか否かが判定される。一般に、上述したDSRC21,22は、通信装置11に対して確実に情報が送信されるように、車両Cの進行方向に対してある程度だけ幅を持たせた無線ゾーンを形成している(図2参照)。通信装置11は、この無線ゾーンの範囲内であれば情報を受信することができるので、DSRC21,22の位置と情報を受信した位置とが厳密に一致しないことがある。このケースでは、仮に車速パルスPに基づき算出された走行距離Dが正確な値であったとしても、情報を受信した位置によっては、位置補正情報Dsと走行距離Dとが一致しない。そのため、このステップ7を設けることで、算出された走行距離Dが無線ゾーンの幅に起因した程度の誤差か、或いは、それ以上の誤差を含んでいるのかが判定される。例えば、上記の最大値Dmaxは、位置補正情報Dsに、無線ゾーンの幅に起因する誤差(例えば、10m)を加算した値に設定されている。一方、最小値Dminは、位置補正情報Dsから無線ゾーンの幅に起因する誤差(例えば、10m)を減算した値に設定されている。
【0030】
そのため、ステップ7で肯定判定された場合には(Dmin≦D≦Dmax)、ステップ8の補正値αの算出処理は行わず、本ルーチンに示す処理を終了する。ここで、ステップ7で肯定判定された場合に補正値αの算出処理を行わない理由は、算出された走行距離Dが、車速パルスPに起因した誤差を含んでいるのか、無線ゾーンの幅に起因した誤差を含んでいるかが判断できないからである。そこで、このような場合には、正しく値として算出されている可能性がある走行距離Dを補正値αによって補正してしまうといった事態を回避するべく、ステップ8の処理がスキップされる。
【0031】
一方、算出された走行距離Dが最小値Dminより小さい場合には(D<Dmin)、無線ゾーンの幅に起因する誤差を考慮したとしても、この走行距離Dが小さな値を示していると判断することができる。また、算出された走行距離Dが最大値Dmaxよりも大きい場合には(Dmax<D)、無線ゾーンの幅に起因する誤差を考慮したとしても、この走行距離Dが大きな値を示していると判断することができる。そのため、ステップ7で否定判定された場合、すなわち、車速パラメータを補正する必要があると判断された場合には、続くステップ8に進む。
【0032】
そして、ステップ8において、補正値αが算出される。具体的には、以下に示す数式3に基づき、補正値αが算出される。そして、補正値αの現在値が、このステップ8で算出された値に更新され、本ルーチンに示す処理を終了する。
【数3】
α=Ds/D
【0033】
同数式から分かるように、この補正値αは、車速パルスPに基づき算出された走行距離Dと、位置補正情報Dsとの比として算出される。そのため、この補正値αは、走行距離Dを位置補正情報Dsに近づけるような値として作用する(Ds=D×α)。
【0034】
このように、本実施形態によれば、道路側インフラ20から得られた情報に基づき、位置補正情報Dsが補正部1に対して出力される。補正部1は、この位置補正情報Dsと、基点DSRC21から情報DSRC22までの走行区間を走行した際に出力される車速パルスPに基づき算出される走行距離Dとに基づき、補正値αを算出する。この補正値αは、車速パルスPをベースとした走行距離Dと、位置補正情報Dsとの比であり、数式1,2に示す規定値(定数d)を車輪が1回転した際に車両Cが実際に進む距離に一致させるような値として作用する。そのため、この補正値αに従うことにより、車速V、走行距離Dとして算出される値が適切に補正されるので、車速などの算出値の算出精度の向上を図ることができる。また、道路側インフラ20から得られた位置補正情報Dsを用いて補正値αを算出することで、必要に応じて、リアルタイム処理的に車速や走行距離の補正を行うことができる。
【0035】
また、補正値αによって正しい値として算出される車速V,走行距離Dは、その値としての信頼性が高いため、種々な用途に適用することができる。本実施形態に示すように、処理部10では、補正部1によって補正された車速V(或いは、走行距離D)を利用することにより、車両Cの走行距離Dの認識を正確に行うことができる。
【0036】
図4は、補正値αの有無による走行距離Dの一例を示す図である。同図には、処理部10によって認識される基点DSRC21からの走行距離D(車速V一定)の経時的な変化が例示されている。破線で示す直線L1は、実際の走行距離を示している。例えば、テンパータイヤを装着したケースでは、車速パルスPに基づいて算出される走行距離Dは実線で示す直線L2となる。直線L1と直線L2は、直線の傾きθ1,θ2が互いに相違するため、時間tの経過とともに、走行距離Dの値にずれが生じている。
【0037】
道路側インフラ20からあるタイミング(時刻t1)において、位置補正情報Dsが提供された場合、処理部10は、検出された走行距離Dを、位置補正情報Dsに置き換え、一時的に走行距離Dを実際の値にリセットする事は可能である。しかしながら、時刻t1以降、この位置補正情報Dsを基準に走行距離Dを認識したとしても、補正部1側で何ら補正がなされていない限り、再び、誤差を含んで走行距離Dとなってしまう(直線L2’(傾きθ2))。そのため、事象への到達タイミングのずれが再び起こりえる。一方、本実施形態では、補正値αによって、補正部1で算出される走行距離Dは実際の走行距離と一致するように補正されている。そのため、時刻t1以降に認識される走行距離Dは、実際の走行距離と一致するようになる(直線L2”(傾きθ1))。これにより、事象の位置への到達タイミングを正確に認識したり、適切なタイミングで情報提供を行うことができる。
【0038】
また、これらの算出された値は、スピードメータまたはトリップメータといったパラメータ表示部16、ナビゲーション装置17、エンジン制御といった各種制御機構(図示せず)に対して出力される。ナビゲーション装置17は、現在位置を検出するに際しては、ジャイロスコープなどから得られる車両Cの方位変化量および車速Vから得られる車両Cの移動距離に基づいて、推測航法演算を行う。そのため、補正された車速Vを用いることで、位置の認識精度の向上を図ることができる。また、補正された値を用いることにより、エンジン制御といった各種制御を正確に行うことができる。
【0039】
なお、本実施形態では、説明の便宜上、補正部1が、処理部10、パラメータ表示部16、ナビゲーション装置17、またはエンジン制御といった各種制御装置の車速などを検出する機能を果たしているが、本発明はかかる形態に限定されるものでない。例えば、これらの装置に対して算出された補正値αを設定し、それぞれの装置が車速パルスPを自ら読み込み、補正値αを考慮したうえで車速Vや走行距離Dを検出してもよい。
【0040】
また、補正部1は、車速パルスPに基づき算出された走行距離Dと、位置補正情報Dsとが相違していると判定した場合には(例えば、上述したステップ7で肯定判定された場合)、ドライバーに対して、所定の注意喚起を促してもよい。このような注意喚起の手法としては、スピーカー15を用いて警報を鳴らしてもよいし、パラメータ表示部16または表示装置14に警告ランプを点灯または表示させるといったことが挙げられる。
【0041】
なお、本実施形態では、補正値αを算出するために、基点DSRC21から得られる位置補正情報Dsを用いた。ただし、これ以外にも、種々の道路側インフラ20から得られた情報を、用いて補正値αを算出することができる。例えば、道路上に所定の間隔で埋設された磁気式レーンマーカを磁気センサで検出し、通過したレーンマーカの個数と埋設された間隔とに基づき、走行区間の距離を得ることができる。かかる手法でも、走行区間の距離を位置補正情報Dsとみなすことで、同様に車速パルスPを補正することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離が特定される。補正部は、走行区間を車両が走行した際に出力される車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離を算出し、第1の距離と、第2の距離とに基づき、車速パルスの補正値を算出する。この補正値により、車速パルスが補正されるので、車速や走行距離の検出精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる車速パルスの補正システムの全体構成を示したブロック図
【図2】道路側インフラを示した説明図
【図3】補正値の算出手順を示したフローチャート
【図4】補正値の有無による走行距離の一例を示す図
【符号の説明】
1 補正部
2 センサ
10 処理部
11 通信装置
12 アンテナ
13 無線機
14 表示装置
15 スピーカー
16 パラメータ表示部
17 ナビゲーション装置
20 道路側インフラ
21 基点DSRC
22 情報DSRC
Claims (8)
- 車速パルスの補正システムにおいて、
車輪の回転状態を検出することにより、前記回転状態に応じた車速パルスを出力するセンサと、
道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離を特定する処理部と、
前記走行区間を車両が走行した際に出力される前記車速パルスの数をカウントすることによって算出される第2の距離と、前記処理部によって特定された前記第1の距離とに基づいて、前記車速パルスの補正値を算出し、当該補正値に基づいて、前記車速パルスを補正する補正部と
を有することを特徴とする車速パルスの補正システム。 - 前記インフラは、第1のインフラと、当該第1のインフラとは異なる第2のインフラとを有し、
前記処理部は、前記第1のインフラと、前記第2のインフラとによって規定される前記走行区間における前記第1の距離を、前記第1のインフラから取得することを特徴とする請求項1に記載された車速パルスの補正システム。 - 前記補正部は、前記第1の距離と、前記第2の距離との比に基づいて、前記補正値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載された車速パルスの補正システム。
- 前記補正部は、前記第1の距離と、前記第2の距離とが相違している判定した場合には、ドライバーに対して所定の注意喚起を促すことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された車速パルスの補正システム。
- 車速パルスの補正方法において、
道路上に設けられたインフラから得られた情報に基づき、所定の走行区間における第1の距離を特定する第1のステップと、
前記走行区間を車両が走行した際に、前記車輪の回転状態に応じて出力される車速パルスの数をカウントすることによって第2の距離を算出する第2のステップと、
前記特定された第1の距離と、前記算出された第2の距離とに基づいて、前記車速パルスの補正値を算出する第3のステップと、
前記補正値に基づいて、前記車速パルスを補正する第4のステップと
を有することを特徴とする車速パルスの補正方法。 - 前記インフラは、第1のインフラと、当該第1のインフラとは異なる第2のインフラとを有し、
前記第1のステップは、前記第1のインフラと、前記第2のインフラとによって規定される前記走行区間における前記第1の距離を、前記第1のインフラから取得するステップをさらに有することを特徴とする請求項5に記載された車速パルスの補正方法。 - 前記第3のステップは、前記第1の距離と、前記第2の距離との比に基づいて、前記補正値を算出するステップであることを特徴とする請求項5または6に記載された車速パルスの補正方法。
- 前記第1の距離と、前記第2の距離とが相違している判定した場合には、ドライバーに対して所定の注意喚起を促す第5のステップをさらに有することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載された車速パルスの補正方法。
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