JP2004308067A - インレット原料の調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】抄紙機のワイヤーパートでの濾水性向上を図り、濾水度の安定(ファーストパスリテンションの安定)化を図り、さらにウェットパートでの断紙低減を行う。
【解決手段】インレット原料をフリーネス測定機14により連続的又は間欠的に測定し、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図る。
【選択図】図1
【解決手段】インレット原料をフリーネス測定機14により連続的又は間欠的に測定し、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図る。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製紙工場におけるワイヤーパートへのインレット原料の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では抄紙機ワイヤーパートでの濾水度安定化の指標として、ファーストパスリテンション値または、白水濃度が多く用いられ、試料採取による実測値あるいはオンライン計測値に基づき、歩留向上藥品の増減を手動で行っていた。抄紙機ワイヤーパートでの(濾過)白水濃度の制御については特許文献1がある。
【特許文献1】
特開平10−325092号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近の抄紙条件の傾向として、古紙使用率増加に伴う原料フリーネスの変動巾の増大、または、嵩高軽量コート紙需要の増加による填料、機械パルプ使用量増加に伴うオンラインリテンション計(オンラインリテンション計とは?計測原理などについて説明した下さい。)値の変動が増大し、実測値との相関性が低くなる傾向にあることが知見された。
【0004】
したがって、本発明の目的は、見掛けのインレットフリーネス測定値を濾水度と相関のある指標として、歩留り剤(凝結剤及び凝集剤)の添加量制御を行うことで、抄紙機のワイヤーパートでの濾水性向上を図り、濾水度の安定(ファーストパスリテンションの安定)化を図り、さらにウェットパートでの断紙低減を行うことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1項記載の発明>
インレット原料をフリーネス測定機により連続的又は間欠的に測定し、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図ることを特徴とするインレット原料の調整方法。
【0006】
(作用効果)
本発明において、フリーネス測定機として、次記のものを使用することができる。すなわち、インレット原料におけるパルプ液を所定量(たとえば200cc)サンプリングし、希釈水により好適には0.07〜0.13%に希釈するとともに、たとえば空気撹拌により均一な低濃度パルプ液とする。この低濃度パルプ液により、スクリーン下部にマット(ハードマット)を形成する。その後、マット(ハードマット)を通過する前記インレット原料の濾水量を測定し、フリーネス値を得て、これを本発明の「見掛けのインレットフリーネス値」とする。濾水量自体の測定に限定はないが、測定筒に溜まった濾水高さをバブラー管による背圧測定などにより行う。フリーネス測定機の具体例としては、コーエイ工業株式会社製「パルプ濾水度測定器 ネオフリーネ NF−200A」を挙げることができる。
【0007】
抄紙ウェットエンドの重要管理ポイントとして、プレスパートにおけるドロー値(ロール間の周速差、及びロールと湿紙の剥離状態)があり、ドロー値を安定的に操業することによりウェットパートでの断紙低減を図ることができる。しかるに、プレスパートでのドロー値を安定化するためには、前工程であるワイヤーパート上の脱水量の安定が重要となる。一般的にファーストパスリテンション、白水濃度の管理によりワイヤーパート上の脱水量の管理を行っているが、原料配合、紙中灰分率、抄速の変更などにより、実際の脱水量に変化が生じ、プレスパートドロー狂いによる断紙が発生する。
【0008】
そこで、本発明においては、新しい指標として「見掛けのインレットフリーネス値」を採用する。この「見掛けのインレットフリーネス値」は、後述のように、見掛けの脱水量(インレット濾水度)・ファーストパスリテンション・白水濃度・ドロー値ともに相関性が認められ、特に原料条件の相違に拘わらず、実操業における見掛けの脱水量(インレット濾水度)との相関が高い。
【0009】
したがって、見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御すれば、濾水度の安定化を図るのに有効となる。
【0010】
<請求項2項記載の発明>
種箱からのマシン原料がクリーナーを通った後、スクリーンの前において凝結剤を、スクリーンを通した後に凝集剤をそれぞれ添加する請求項1記載のインレット原料の調整方法。
【0011】
(作用効果)
凝集剤は最終の添加工程としてのスクリーンを通した後に添加することが有効であり、凝結剤については、クリーナーを通った後、スクリーンの前において、特に二次ファンポンプとスクリーンとの間において添加するのが、原料に対して凝結剤を添加及び撹拌する上で好適である。
【0012】
<請求項3項記載の発明>
凝結剤及び凝集剤の添加量制御を次記のいずれかの方法で行う請求項1記載のインレット原料の調整方法。
(1)凝結剤と凝集剤の添加量を比例的に増減する。
(2)凝結剤の添加量を固定とし、凝集剤の添加量を調整する。
(3)凝集剤を添加量を固定とし、凝結剤の添加量を調整する。
【0013】
(作用効果)
凝結剤及び凝集剤は歩留り剤として機能し、これらの添加量が多くすれば濾水度(インレットフリーネス値)が上昇し、減じれば濾水度(インレットフリーネス値)は低下する。凝結剤及び凝集剤の種類などに応じて前記の3通りの添加形態を採ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、濃度未調整(有姿)のインレット原料を、前述のフリーネス測定機にて測定して得られる値を、見かけのインレットフリーネスとし、抄紙ワイヤーパートでの濾水性の新たな指標とした。
【0015】
得られたインレットフリーネス値をプロセスコンピュータにデータフィードバックし、歩留り剤(凝結剤及び凝集剤)の添加制御に組込む。
【0016】
以下に実施の形態を参照しながらさらに説明する。
この実施の形態は、複数の紙料を調成し種箱に供給する前の調成工程において、各前記紙料のスラリーをオンラインのカチオンデマンド測定装置によるカチオンデマンド測定値に基づき、前記調成工程におけるカチオン凝結剤の添加量を制御する製紙原料の調成方法を含んでいる。
【0017】
この製紙原料の調成方法によれば、オンラインでのカチオン凝結剤の添加量制御であるから、最適なカチオンデマンドによる電位制御が可能であり、特に、迅速なカチオンデマンド測定値をフィードバックしてこれを制御することが可能であり、抄紙機のワイヤーパートでの濾水性の安定化を図ることができるとともに、ウェットパートでの断紙の低減を行うことができる。
【0018】
「カチオンデマンド」とは、アニオン物質の持つ総電荷のことである。また、アニオン物質(アニオントラッシュ)とは、負(マイナス)に帯電した物質であり、パルプ(微細繊維を含む)、填料(炭酸カルシウムやタルクなど)、各種ウェットエンド添加薬品(顔料、サイズ剤、消泡剤など)、樹脂ピッチ、溶出リグニンなどである。
【0019】
アニオン物質にカチオン性の凝結剤を添加し、凝結させたものに、アニオン性(もしくはカチオン性)の凝集剤を添加することで、凝結したアニオン物質が凝集し、フロックを形成する。かかるメカニズムの下で、主に、ピッチをパルプに吸着させ極小な状態で紙料と共に工程を通過するか、系外に排出させることができ、ピッチ濃度の低減を図ることができる。このことで汚れ、欠陥、断紙を減少させることができ、生産性の向上が可能となる。アニオン物質による中和により、歩留の向上が可能となる。アニオン物質が凝集し、フロックを形成すると、濾水状態が良好になる。
【0020】
かかる理由により、濾水状態に関しては、カチオンデマンド(またはその量)が低いことが要求される。
【0021】
他方、配合原料の種類(たとえばNBKP,LBKP、DIP、GP、コートブローク)によってカチオンデマンドが異なる。また、異なる上に経時的な変動を含んでおり、したがって、配合原料の種類によって、添加すべきカチオン凝結剤の添加量を制御することが重要である。
【0022】
図面を参照しながらさらに詳説する。
図1は、コートブローク1とGP(グランドパルプ)2とを強アニオン因子の配合原料とする例であり、コートブローク1はブロークチェスト3により原料(紙料)を混合し、配合チェスト4に導く。GP2は直接、配合チェスト4に導かれる。配合チェスト4での配合原料は、マシンチェスト5に供給された後、種箱6に導かれ、ここで調節したマシン原料を一次ポンプ8B、クリーナー7、二次ポンプ8A及びスクリーン9を介して、ストックインレット10により抄紙機11のマシンパート12に供給される。
【0023】
コートブローク1については、ブロークチェスト2から配合チェスト4に導く過程で、オンラインのカチオンデマンド測定装置20Aによるカチオンデマンド測定値に基づき、ブローク用デマンド制御装置20Bにより添加するブローク凝結剤の添加量を制御する。
【0024】
GP2については、配合チェスト4からマシンチェスト5に導く過程で、オンラインのカチオンデマンド測定装置30Aによるカチオンデマンド測定値に基づき、GP用デマンド制御装置30Bにより添加するGP用凝結剤の添加量を制御する。
【0025】
この場合、マシンチェスト5が複数台ある場合、マシンチェスト5間での原料スラリーについてオンラインのカチオンデマンド測定装置によりカチオンデマンド測定値を得て、マシンチェスト5間に対してカチオン凝結剤の添加量を制御することも可能であるが、第1番目のマシンチェスト5にカチオン化澱粉を添加する場合、アニオントラッシュとカチオン化澱粉が先に凝結する現象が生じ、カチオン化澱粉の添加による紙力向上が期待できないのに対して、前者(図示)のように、配合チェスト4からマシンチェスト5に導く過程で、オンラインのカチオンデマンド測定装置30Bによるカチオンデマンド測定値に基づき、前記過程におけるカチオン凝結剤の添加量を制御することにより、カチオン凝結剤の添加によりアニオントラッシュを封鎖するので、パルプにカチオン化澱粉が容易に結合できるので好ましい。
【0026】
配合チェスト4に対して、他のパルプを添加する場合、たとえば図示のように、KP、DIP及びマシーンブロークを添加する場合、これらのカチオンデマンドを実測してその凝結剤を添加する制御を実施することもできるが、通常は、カチオンデマンド測定装置30Aによるカチオンデマンド測定値に基づき、凝結剤の添加量を制御するのみで足りる。
【0027】
なお、本発明において、凝結剤の添加量制御は、自動化するのが望ましいが、カチオンデマンド測定装置が示す実測値に基づき、作業員が手作業で添加量を調節する態様を排除するものではない。
【0028】
また、オンラインのカチオンデマンド測定装置としては、代表的にPCT15もしくは20(mutek社製)を挙げることができる。このカチオンデマンド測定装置は、紙料を試験機のセルの中に導き入れ上下ピストンの稼動にてセルシリンダーとピストンの間にサンプル液の流れが生じることでコロイド粒子の表面電荷のひずみによって電気を生じさせる。パルプ懸濁液中のコロイド状溶解物質粒子はイオンにより電気を帯びており、これを利用することでチャージ要求量を高分子電解質測定によって測定させる装置である。
【0029】
本発明において、カチオン凝結剤としては、PAM(ポリマーアクリルアミド)、PDADMAC(ポリダドマック)、PAm(ポリアミン)、PEI(ポリエチレンイミン)などを挙げることができる。
【0030】
さて、本発明においては、種箱6からワイヤーパート12に供給過程で、インレット原料を、特にストックインレット10におけるインレット原料を採取ライン13により採取し、フリーネス測定機13により連続的又は間欠的に測定し、演算処理装置14により、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図る.
【0031】
実施の形態では、種箱6からのマシン原料がクリーナー7を通った後、二次ポンプ8Aの後段でスクリーン9の前において凝結剤を、スクリーン9を通した後に凝集剤をそれぞれ添加するようにしている。
【0032】
凝結剤及び凝集剤の添加量制御は、前述の(1)〜(3)のいずれかの方法で行うことができる。
【0033】
凝結剤としては、前述のアニオン凝結剤を使用することが望ましい。凝集剤はその系(マシン前:マシンチェスト出側〜インレット)の状態によってカチオン系もしくはアニオン系の凝集剤の選定が必要となります。
【0034】
この凝集剤としては、カチオン性凝集剤として、カチオン性ポリアミン樹脂、カチオン性ポリアミンポリアミド樹脂、カチオン性ポリアクリルアマイド、カチオン変性澱粉、スチレンアクリル系樹脂、カチオン性熱硬化性樹脂等を挙げることができる。カチオン性凝集剤の代表としては、硫酸アルミニウム等の無機のアルミニウム化合物である。アニオン性凝集剤としては、アニオン性アクリルアマイド、アニオン変性澱粉等を挙げることができる。
【0035】
ところで、見掛けのインレットフリーネス値は、ファーストパスリテンションと図2のように、見掛けの脱水量(インレット濾水度)と図3のように、また図示しないが、白水濃度と及びドロー値とも大きく相関する。したがって、見掛けのインレットフリーネス値に基づき制御することに大いなる意義があるものでる。
【0036】
〔実施例1〕
下記のパルプ原料を用いて、下記の制御方法に従って、抄造を行い抄紙操業性を評価した。
LBKP90%、NBKP10%からなるパルプスラリーに填料として軽質炭酸カルシウムを紙中灰分が12%となるよう添加し、さらに内添薬品としてカチオン化澱粉を0.6%、アルキルケテンダイマーを0.3%添加して紙料を調整後、インレットフリーネス270cc設定で凝集剤、凝結剤をオンライン制御し抄速1000m/minにて原紙の抄造を行った。
原紙抄造時の、抄紙操業性を確認した。その結果を表1に示す。
【0037】
抄紙操業性:抄紙操業性については同一の抄速下におけるプレスパートドロー値の変動による操業状態で判断した。
評価基準;○:プレスパートにおけるドロー値の変動がなくこのままの抄速 で安定操業が可能。
△:プレスパートにおけるドロー値の変動が若干見られるが抄速 の変更は必要ない。
×:プレスパートにおけるドロー変動が大きく、減速の必要性が 生じた。
【0038】
〔実施例2〕
パルプ配合をLBKP80%、NBKP10%、機械パルプ10%とした以外は、実施例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0039】
〔実施例3〕
パルプ配合をLBKP80%、NBKP10%、古紙パルプ10%とした以外は、実施例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0040】
〔実施例4〕
パルプ配合をLBKP70%、NBKP10%、機械パルプ10%、古紙パルプ10%とした以外は、実施例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0041】
〔比較例1〕
LBKP80%、NBKP10%、機械パルプ10%からなるパルプスラリーに填料として軽質炭酸カルシウムを紙中灰分が12%となるよう添加し、さらに内添薬品としてカチオン化澱粉を0.6%、アルキルケテンダイマーを0.3%添加して紙料を調整後、ファーストパスリテンション率67%設定で凝集剤、凝結剤を手動制御し抄速1000m/minにて原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0042】
〔比較例2〕
パルプ配合をLBKP80%、NBKP10%、古紙パルプ10%とした以外は、比較例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0043】
〔比較例3〕
パルプ配合をLBKP70%、NBKP10%、機械パルプ10%、古紙パルプ10%とした以外は、比較例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
インレットフリーネスは原料条件の違いに関わらず、自動フリーネス測定機にて得られる値と、実測値の相関があり、かつファーストパスリテンション、白水濃度との相関性もあることから、オンラインインレットフリーネス自動コントロール制御によりウェットパートの安定化が可能となり、断紙低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る設備例の概要図である。
【図2】相関性を示す第1のグラフである。
【図3】相関性を示す第2のグラフである。
【符号の説明】
4…配合チェスト、5…マシンチェスト、6…種箱、7…クリーナー、9…スクリーン、10…ストックインレット、11…抄紙機、12…マシンパート(ワイヤーパート)、13…フリーネス測定機、14…演算処理装置、20A…カチオンデマンド測定装置、20B…ブローク用デマンド制御装置、30A…カチオンデマンド測定装置、20B…GP用デマンド制御装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、製紙工場におけるワイヤーパートへのインレット原料の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では抄紙機ワイヤーパートでの濾水度安定化の指標として、ファーストパスリテンション値または、白水濃度が多く用いられ、試料採取による実測値あるいはオンライン計測値に基づき、歩留向上藥品の増減を手動で行っていた。抄紙機ワイヤーパートでの(濾過)白水濃度の制御については特許文献1がある。
【特許文献1】
特開平10−325092号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近の抄紙条件の傾向として、古紙使用率増加に伴う原料フリーネスの変動巾の増大、または、嵩高軽量コート紙需要の増加による填料、機械パルプ使用量増加に伴うオンラインリテンション計(オンラインリテンション計とは?計測原理などについて説明した下さい。)値の変動が増大し、実測値との相関性が低くなる傾向にあることが知見された。
【0004】
したがって、本発明の目的は、見掛けのインレットフリーネス測定値を濾水度と相関のある指標として、歩留り剤(凝結剤及び凝集剤)の添加量制御を行うことで、抄紙機のワイヤーパートでの濾水性向上を図り、濾水度の安定(ファーストパスリテンションの安定)化を図り、さらにウェットパートでの断紙低減を行うことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1項記載の発明>
インレット原料をフリーネス測定機により連続的又は間欠的に測定し、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図ることを特徴とするインレット原料の調整方法。
【0006】
(作用効果)
本発明において、フリーネス測定機として、次記のものを使用することができる。すなわち、インレット原料におけるパルプ液を所定量(たとえば200cc)サンプリングし、希釈水により好適には0.07〜0.13%に希釈するとともに、たとえば空気撹拌により均一な低濃度パルプ液とする。この低濃度パルプ液により、スクリーン下部にマット(ハードマット)を形成する。その後、マット(ハードマット)を通過する前記インレット原料の濾水量を測定し、フリーネス値を得て、これを本発明の「見掛けのインレットフリーネス値」とする。濾水量自体の測定に限定はないが、測定筒に溜まった濾水高さをバブラー管による背圧測定などにより行う。フリーネス測定機の具体例としては、コーエイ工業株式会社製「パルプ濾水度測定器 ネオフリーネ NF−200A」を挙げることができる。
【0007】
抄紙ウェットエンドの重要管理ポイントとして、プレスパートにおけるドロー値(ロール間の周速差、及びロールと湿紙の剥離状態)があり、ドロー値を安定的に操業することによりウェットパートでの断紙低減を図ることができる。しかるに、プレスパートでのドロー値を安定化するためには、前工程であるワイヤーパート上の脱水量の安定が重要となる。一般的にファーストパスリテンション、白水濃度の管理によりワイヤーパート上の脱水量の管理を行っているが、原料配合、紙中灰分率、抄速の変更などにより、実際の脱水量に変化が生じ、プレスパートドロー狂いによる断紙が発生する。
【0008】
そこで、本発明においては、新しい指標として「見掛けのインレットフリーネス値」を採用する。この「見掛けのインレットフリーネス値」は、後述のように、見掛けの脱水量(インレット濾水度)・ファーストパスリテンション・白水濃度・ドロー値ともに相関性が認められ、特に原料条件の相違に拘わらず、実操業における見掛けの脱水量(インレット濾水度)との相関が高い。
【0009】
したがって、見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御すれば、濾水度の安定化を図るのに有効となる。
【0010】
<請求項2項記載の発明>
種箱からのマシン原料がクリーナーを通った後、スクリーンの前において凝結剤を、スクリーンを通した後に凝集剤をそれぞれ添加する請求項1記載のインレット原料の調整方法。
【0011】
(作用効果)
凝集剤は最終の添加工程としてのスクリーンを通した後に添加することが有効であり、凝結剤については、クリーナーを通った後、スクリーンの前において、特に二次ファンポンプとスクリーンとの間において添加するのが、原料に対して凝結剤を添加及び撹拌する上で好適である。
【0012】
<請求項3項記載の発明>
凝結剤及び凝集剤の添加量制御を次記のいずれかの方法で行う請求項1記載のインレット原料の調整方法。
(1)凝結剤と凝集剤の添加量を比例的に増減する。
(2)凝結剤の添加量を固定とし、凝集剤の添加量を調整する。
(3)凝集剤を添加量を固定とし、凝結剤の添加量を調整する。
【0013】
(作用効果)
凝結剤及び凝集剤は歩留り剤として機能し、これらの添加量が多くすれば濾水度(インレットフリーネス値)が上昇し、減じれば濾水度(インレットフリーネス値)は低下する。凝結剤及び凝集剤の種類などに応じて前記の3通りの添加形態を採ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、濃度未調整(有姿)のインレット原料を、前述のフリーネス測定機にて測定して得られる値を、見かけのインレットフリーネスとし、抄紙ワイヤーパートでの濾水性の新たな指標とした。
【0015】
得られたインレットフリーネス値をプロセスコンピュータにデータフィードバックし、歩留り剤(凝結剤及び凝集剤)の添加制御に組込む。
【0016】
以下に実施の形態を参照しながらさらに説明する。
この実施の形態は、複数の紙料を調成し種箱に供給する前の調成工程において、各前記紙料のスラリーをオンラインのカチオンデマンド測定装置によるカチオンデマンド測定値に基づき、前記調成工程におけるカチオン凝結剤の添加量を制御する製紙原料の調成方法を含んでいる。
【0017】
この製紙原料の調成方法によれば、オンラインでのカチオン凝結剤の添加量制御であるから、最適なカチオンデマンドによる電位制御が可能であり、特に、迅速なカチオンデマンド測定値をフィードバックしてこれを制御することが可能であり、抄紙機のワイヤーパートでの濾水性の安定化を図ることができるとともに、ウェットパートでの断紙の低減を行うことができる。
【0018】
「カチオンデマンド」とは、アニオン物質の持つ総電荷のことである。また、アニオン物質(アニオントラッシュ)とは、負(マイナス)に帯電した物質であり、パルプ(微細繊維を含む)、填料(炭酸カルシウムやタルクなど)、各種ウェットエンド添加薬品(顔料、サイズ剤、消泡剤など)、樹脂ピッチ、溶出リグニンなどである。
【0019】
アニオン物質にカチオン性の凝結剤を添加し、凝結させたものに、アニオン性(もしくはカチオン性)の凝集剤を添加することで、凝結したアニオン物質が凝集し、フロックを形成する。かかるメカニズムの下で、主に、ピッチをパルプに吸着させ極小な状態で紙料と共に工程を通過するか、系外に排出させることができ、ピッチ濃度の低減を図ることができる。このことで汚れ、欠陥、断紙を減少させることができ、生産性の向上が可能となる。アニオン物質による中和により、歩留の向上が可能となる。アニオン物質が凝集し、フロックを形成すると、濾水状態が良好になる。
【0020】
かかる理由により、濾水状態に関しては、カチオンデマンド(またはその量)が低いことが要求される。
【0021】
他方、配合原料の種類(たとえばNBKP,LBKP、DIP、GP、コートブローク)によってカチオンデマンドが異なる。また、異なる上に経時的な変動を含んでおり、したがって、配合原料の種類によって、添加すべきカチオン凝結剤の添加量を制御することが重要である。
【0022】
図面を参照しながらさらに詳説する。
図1は、コートブローク1とGP(グランドパルプ)2とを強アニオン因子の配合原料とする例であり、コートブローク1はブロークチェスト3により原料(紙料)を混合し、配合チェスト4に導く。GP2は直接、配合チェスト4に導かれる。配合チェスト4での配合原料は、マシンチェスト5に供給された後、種箱6に導かれ、ここで調節したマシン原料を一次ポンプ8B、クリーナー7、二次ポンプ8A及びスクリーン9を介して、ストックインレット10により抄紙機11のマシンパート12に供給される。
【0023】
コートブローク1については、ブロークチェスト2から配合チェスト4に導く過程で、オンラインのカチオンデマンド測定装置20Aによるカチオンデマンド測定値に基づき、ブローク用デマンド制御装置20Bにより添加するブローク凝結剤の添加量を制御する。
【0024】
GP2については、配合チェスト4からマシンチェスト5に導く過程で、オンラインのカチオンデマンド測定装置30Aによるカチオンデマンド測定値に基づき、GP用デマンド制御装置30Bにより添加するGP用凝結剤の添加量を制御する。
【0025】
この場合、マシンチェスト5が複数台ある場合、マシンチェスト5間での原料スラリーについてオンラインのカチオンデマンド測定装置によりカチオンデマンド測定値を得て、マシンチェスト5間に対してカチオン凝結剤の添加量を制御することも可能であるが、第1番目のマシンチェスト5にカチオン化澱粉を添加する場合、アニオントラッシュとカチオン化澱粉が先に凝結する現象が生じ、カチオン化澱粉の添加による紙力向上が期待できないのに対して、前者(図示)のように、配合チェスト4からマシンチェスト5に導く過程で、オンラインのカチオンデマンド測定装置30Bによるカチオンデマンド測定値に基づき、前記過程におけるカチオン凝結剤の添加量を制御することにより、カチオン凝結剤の添加によりアニオントラッシュを封鎖するので、パルプにカチオン化澱粉が容易に結合できるので好ましい。
【0026】
配合チェスト4に対して、他のパルプを添加する場合、たとえば図示のように、KP、DIP及びマシーンブロークを添加する場合、これらのカチオンデマンドを実測してその凝結剤を添加する制御を実施することもできるが、通常は、カチオンデマンド測定装置30Aによるカチオンデマンド測定値に基づき、凝結剤の添加量を制御するのみで足りる。
【0027】
なお、本発明において、凝結剤の添加量制御は、自動化するのが望ましいが、カチオンデマンド測定装置が示す実測値に基づき、作業員が手作業で添加量を調節する態様を排除するものではない。
【0028】
また、オンラインのカチオンデマンド測定装置としては、代表的にPCT15もしくは20(mutek社製)を挙げることができる。このカチオンデマンド測定装置は、紙料を試験機のセルの中に導き入れ上下ピストンの稼動にてセルシリンダーとピストンの間にサンプル液の流れが生じることでコロイド粒子の表面電荷のひずみによって電気を生じさせる。パルプ懸濁液中のコロイド状溶解物質粒子はイオンにより電気を帯びており、これを利用することでチャージ要求量を高分子電解質測定によって測定させる装置である。
【0029】
本発明において、カチオン凝結剤としては、PAM(ポリマーアクリルアミド)、PDADMAC(ポリダドマック)、PAm(ポリアミン)、PEI(ポリエチレンイミン)などを挙げることができる。
【0030】
さて、本発明においては、種箱6からワイヤーパート12に供給過程で、インレット原料を、特にストックインレット10におけるインレット原料を採取ライン13により採取し、フリーネス測定機13により連続的又は間欠的に測定し、演算処理装置14により、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図る.
【0031】
実施の形態では、種箱6からのマシン原料がクリーナー7を通った後、二次ポンプ8Aの後段でスクリーン9の前において凝結剤を、スクリーン9を通した後に凝集剤をそれぞれ添加するようにしている。
【0032】
凝結剤及び凝集剤の添加量制御は、前述の(1)〜(3)のいずれかの方法で行うことができる。
【0033】
凝結剤としては、前述のアニオン凝結剤を使用することが望ましい。凝集剤はその系(マシン前:マシンチェスト出側〜インレット)の状態によってカチオン系もしくはアニオン系の凝集剤の選定が必要となります。
【0034】
この凝集剤としては、カチオン性凝集剤として、カチオン性ポリアミン樹脂、カチオン性ポリアミンポリアミド樹脂、カチオン性ポリアクリルアマイド、カチオン変性澱粉、スチレンアクリル系樹脂、カチオン性熱硬化性樹脂等を挙げることができる。カチオン性凝集剤の代表としては、硫酸アルミニウム等の無機のアルミニウム化合物である。アニオン性凝集剤としては、アニオン性アクリルアマイド、アニオン変性澱粉等を挙げることができる。
【0035】
ところで、見掛けのインレットフリーネス値は、ファーストパスリテンションと図2のように、見掛けの脱水量(インレット濾水度)と図3のように、また図示しないが、白水濃度と及びドロー値とも大きく相関する。したがって、見掛けのインレットフリーネス値に基づき制御することに大いなる意義があるものでる。
【0036】
〔実施例1〕
下記のパルプ原料を用いて、下記の制御方法に従って、抄造を行い抄紙操業性を評価した。
LBKP90%、NBKP10%からなるパルプスラリーに填料として軽質炭酸カルシウムを紙中灰分が12%となるよう添加し、さらに内添薬品としてカチオン化澱粉を0.6%、アルキルケテンダイマーを0.3%添加して紙料を調整後、インレットフリーネス270cc設定で凝集剤、凝結剤をオンライン制御し抄速1000m/minにて原紙の抄造を行った。
原紙抄造時の、抄紙操業性を確認した。その結果を表1に示す。
【0037】
抄紙操業性:抄紙操業性については同一の抄速下におけるプレスパートドロー値の変動による操業状態で判断した。
評価基準;○:プレスパートにおけるドロー値の変動がなくこのままの抄速 で安定操業が可能。
△:プレスパートにおけるドロー値の変動が若干見られるが抄速 の変更は必要ない。
×:プレスパートにおけるドロー変動が大きく、減速の必要性が 生じた。
【0038】
〔実施例2〕
パルプ配合をLBKP80%、NBKP10%、機械パルプ10%とした以外は、実施例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0039】
〔実施例3〕
パルプ配合をLBKP80%、NBKP10%、古紙パルプ10%とした以外は、実施例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0040】
〔実施例4〕
パルプ配合をLBKP70%、NBKP10%、機械パルプ10%、古紙パルプ10%とした以外は、実施例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0041】
〔比較例1〕
LBKP80%、NBKP10%、機械パルプ10%からなるパルプスラリーに填料として軽質炭酸カルシウムを紙中灰分が12%となるよう添加し、さらに内添薬品としてカチオン化澱粉を0.6%、アルキルケテンダイマーを0.3%添加して紙料を調整後、ファーストパスリテンション率67%設定で凝集剤、凝結剤を手動制御し抄速1000m/minにて原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0042】
〔比較例2〕
パルプ配合をLBKP80%、NBKP10%、古紙パルプ10%とした以外は、比較例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0043】
〔比較例3〕
パルプ配合をLBKP70%、NBKP10%、機械パルプ10%、古紙パルプ10%とした以外は、比較例1と同様にして原紙の抄造を行った。
抄紙操業性について実施例1と同様に評価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
インレットフリーネスは原料条件の違いに関わらず、自動フリーネス測定機にて得られる値と、実測値の相関があり、かつファーストパスリテンション、白水濃度との相関性もあることから、オンラインインレットフリーネス自動コントロール制御によりウェットパートの安定化が可能となり、断紙低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る設備例の概要図である。
【図2】相関性を示す第1のグラフである。
【図3】相関性を示す第2のグラフである。
【符号の説明】
4…配合チェスト、5…マシンチェスト、6…種箱、7…クリーナー、9…スクリーン、10…ストックインレット、11…抄紙機、12…マシンパート(ワイヤーパート)、13…フリーネス測定機、14…演算処理装置、20A…カチオンデマンド測定装置、20B…ブローク用デマンド制御装置、30A…カチオンデマンド測定装置、20B…GP用デマンド制御装置。
Claims (3)
- インレット原料をフリーネス測定機により連続的又は間欠的に測定し、その測定値を見掛けのインレットフリーネス値とし、これを濾水度と相関のある指標とし、前記見掛けのインレットフリーネス値に基づき製紙原料の調成工程における凝結剤及び凝集剤の添加量を制御し、濾水度の安定化を図ることを特徴とするインレット原料の調整方法。
- 種箱からのマシン原料がクリーナーを通った後、スクリーンの前において凝結剤を、スクリーンを通した後に凝集剤をそれぞれ添加する請求項1記載のインレット原料の調整方法。
- 凝結剤及び凝集剤の添加量制御を次記のいずれかの方法で行う請求項1記載のインレット原料の調整方法。
(1)凝結剤と凝集剤の添加量を比例的に増減する。
(2)凝結剤の添加量を固定とし、凝集剤の添加量を調整する。
(3)凝集剤を添加量を固定とし、凝結剤の添加量を調整する。
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JP2003104746A JP2004308067A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | インレット原料の調整方法 |
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JP2006138044A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-01 | Daio Paper Corp | 塗工原紙の製造方法 |
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