JP2004305898A - 土壌浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】土壌や地下水の中に存在する汚染物質を除去して、土壌を効果的に浄化する。
【解決手段】土壌から汚染物質を除去して土壌を浄化する方法において、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、前記液体とともに土壌から排出するステップを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、土壌や地下水の中に存在する汚染物質、とりわけ揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds, VOC)を除去して、土壌を浄化するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業廃棄物処理場の跡地等の土壌には、汚染物質、とりわけ揮発性有機化合物が存在する場合がある。このような汚染物質を除去することにより土壌を浄化する方法として、土壌ガス吸引法、二重吸引法、地下水揚水法、土壌掘削法等、様々な方法が知られている。
【0003】
(1)従来の方法としては、土壌に設けた注水井戸を通じて熱水を土壌に注入したり、土壌に設けた熱源により地下水を加熱したりすることにより、土壌の温度を上昇させるとともに揮発性有害物質を気化させて、気化した揮発性有害物質を、土壌に設けた抽出井戸を介して除去するものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
(2)また、地下水に通電して発生するジュール熱により、地下水を水蒸気とし、その水蒸気に土壌の揮発性有機化合物を溶出させて、気化した揮発性有機化合物を水蒸気と一緒に除去する方法も知られている(例えば、特許文献3、特許文献4参照。)。
【0004】
(3)さらには、乾燥・加熱した空気を土壌や地下水中へ送り込み、その熱風によって土壌の揮発性有機化合物を気化させて、気化した揮発性有機化合物を、送り込んだ空気とともに除去する方法も知られている(例えば、特許文献5参照)。
(4)さらには、汚染物を揮発させることができる流体(例えば蒸気)を、土壌に設けた注水井戸を通じて土壌に注入し、その流体により土壌の汚染物を気化させて、気化した汚染物を、土壌に設けた排出井戸を介して除去する方法も知られている(例えば特許文献6、特許文献7参照。)。
【0005】
(5)また、重金属類、不揮発性有機化合物で汚染された土壌を浄化する方法として、土壌洗浄法が知られている。この洗浄法では、例えば土中に洗浄液を直接注入し、土壌中の汚染物質を洗浄液に溶解させて、その後洗浄液を揚水井戸にて汲み上げる。(例えば非特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−174034号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−57685号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2000−84535号公報
【0009】
【特許文献4】
特開2002−1299号公報
【0010】
【特許文献5】
特開平8−243542号公報
【0011】
【特許文献6】
特許第2660307号公報
【0012】
【特許文献7】
特許第2667541号公報
【0013】
【非特許文献1】
土木工法事典改訂V編集委員会 編、「土木工法事典 改訂V」、産業調査会 事典出版センター 出版、2001年2月26日、p380、p892
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記(1)〜(4)の方法では、土壌に存在する揮発性有機化合物等の汚染物質が揮発・気化する程度にまで、土壌浄化をおこなう作業現場の温度を上昇させる必要がある。また、上記(2)の方法においては、地下水が水蒸気となる程度にまで周辺温度を上昇させる必要がある。そのためには、当然、前記の温度上昇に相当するエネルギーが必要であり、土壌を浄化する作業に多大な電力コストがかかってしまう。また、加熱対象が、例えば熱容量の大きい地盤である場合、昇温するまでに相当の時間を要するので、作業時間が長くなるばかりか、人件費も嵩んでしまう。
また、加熱した空気を土壌に送り込むという上記(3)の方法では、空気の熱が土壌の水分の気化熱として奪われてしまうため、エネルギーロスが生じてしまう。
【0015】
また、上記(5)の土壌洗浄法についていえば、土壌中の汚染物質が特に揮発性有機化合物である場合、洗浄液たる水や水溶性溶媒に難溶であり、低温では更に難溶であるとされている。また、作業現場に存在する地下水は一般に低温(15〜20°C)であるため、そのままでは汚染物質を溶け込ませるために使用することが困難である。
一方、揮発性有機化合物は、例えば温水といった、ある程度温度の高い液体には、比較的よく溶けることが知られている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、土壌や地下水の中に存在する汚染物質を除去して、土壌を効果的に浄化する方法を提供することを目的とする。
【0017】
このような目的を達成するために、本発明の土壌汚染方法は、土壌から汚染物質を除去して土壌を浄化する方法であって、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、前記液体とともに土壌から排出するステップを備える。
【0018】
加熱された液体を使用しているので、汚染物質は液体に溶けやすくなっている。よって、汚染物質を揮発・気化させなくても、液体に溶け込ませた状態で、汚染物質を土壌から除去することができる。汚染物質を気化させる必要がないので、加熱のためのエネルギー量が少なくて済み、よってエネルギーコストを削減することができる。
【0019】
また、加熱された液体を使用することにより、所定量の液体に溶け込みうる汚染物質の量が増加する。よって、汚染物質を所望の量だけ除去するにあたり、液体を加熱しない場合に比べて、排出する液体の量を少なくすることができるとともに、液体の排出および土壌の浄化に必要な期間を短くすることができる。
【0020】
なお、本明細書において「汚染物質を液体に溶け込ませる」という用語は、溶媒に汚染物質を溶解させることを意味するのみならず、液体と汚染物質の粒子とを混合して懸濁液とすることも意味する。
【0021】
【発明の実施の形態】
==第一実施形態==
図1及び図2を参照して、本発明の第一の実施形態について説明する。本実施形態では、汚染物質によって汚染された土壌から汚染物質を除去して土壌を浄化するために、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、前記液体とともに土壌から排出するにあたり、液体を加熱するとともに、加熱された液体を土壌に注入することとしている。また、液体として、水を用いることとしている。
【0022】
<実施例>
図1は、本発明の第一実施形態の一例を示す概略構成図である。
浄化対象となる範囲を画定するために、仕切板10を土壌1に打設する。加熱された水を土壌1に注入するために、土壌1に注水井戸11を設ける。地表に設けた注水用貯水槽12に貯めた水をヒータ13により加熱し、加熱水を注水用ポンプ14により注水井戸11を介して土壌1に送り込む。注水井戸11の端部に多数の小孔を設け、この穴から加熱水を土壌1に対して押し出すこととしてもよい。
【0023】
一方、土壌1に含まれる汚染物質、例えば揮発性有機化合物(VOC)を、加熱された水に溶け込ませた状態で、その加熱水とともに土壌1から排出するために、土壌1に揚水井戸15を設ける。注水井戸11から送り込まれた加熱水は、地表に設けられた揚水用ポンプ16の吸引力により揚水井戸15の方へ向かう。その際、土壌1に含まれる揮発性有機化合物が、加熱水に溶け込む。揮発性有機化合物が溶け込んだ加熱水は、揚水用ポンプ16により揚水井戸15を介して地表へ引きあげられ、排水槽17に排出される。排水槽17に貯まった排水は、その後、浄化処理される。
【0024】
この際、液体(すなわち水)が、20〜80°Cを保持するように加熱するとよい。例えば、適宜なコントローラ(不図示)によってヒータ13に流れる電流を調節し、水を加熱することとしてもよい。加熱の温度範囲を、揮発性有機化合物(例えば後述するベンゼンのように、温度を上げると溶解度が上がる物質)が液体に溶けやすい程度(20°C以上)とすることにより、揮発性有機化合物の回収効率を高めることができる。また、揮発性有機化合物が気化しない程度(80°C以下)とすることにより、エネルギーコストを低く抑えることができる。すなわち、例えば水温を15°Cから75°Cまで上げるのと、15°Cから90°Cまで上げるのとでは、15°C×水の熱容量の分だけ、エネルギーコストを削減できることになる。なお、加熱の温度範囲を40〜60°Cとすればより効果的である。
【0025】
<変形例>
次に、本実施形態の変形例について説明する。図2は、本発明の第一実施形態の変形例を示す概略構成図である。
本例では、図1に示す例の注水井戸11及び注水用ポンプ14の代わりに、スプリンクラ20を用いて、加熱水を土壌1に浸透させて注入することとした。このような構成によっても、本発明を実現することができる。
【0026】
ところで、前述の実施例及び本例のいずれにおいても、水の温度(20〜80°C、好ましくは40〜60°C)とは、注水井戸11又はスプリンクラ20における水温としてもよいし、土壌中における水温としてもよい。なお、土壌中での水温は、適宜な温度計やセンサ(不図示)等によって測定することができる。
【0027】
<効果>
上述したように、本実施形態では、汚染物質(ここでは揮発性有機化合物)によって汚染された土壌から揮発性有機化合物を除去して土壌を浄化するために、土壌に含まれる揮発性有機化合物を、加熱された液体(すなわち水)に溶け込ませた状態で、この水とともに土壌から排出するにあたり、水を予め加熱するとともに、加熱した水を土壌に注入することとしている。このような構成によれば、予め加熱した水を土壌に注入するだけなので、本発明を簡単に実現できる。
【0028】
また、本実施形態では、土壌に注入する液体として、水を用いている。水等の液体は、有機溶媒等とは異なり、土壌の環境となじみやすい。よって、環境汚染の可能性を低く抑えることができる。また、水は一般に有機物よりも沸点が高いので、加熱により気化してしまう可能性が少ない。よって、揮発性有機化合物を確実に溶け込ませることができる。
【0029】
<その他>
なお、水の代わりに、例えばエタノール、メタノール、アセトン等の水溶性溶媒を用いることもできる。水溶性溶媒によっても、上記と同様の効果が得られる。また、水溶性溶媒は、基本的に非水溶性溶媒よりも沸点が高いので、加熱により気化してしまう可能性が少ない。よって、揮発性有機化合物を確実に溶け込ませることができる。
【0030】
また、本実施形態では、水を加熱するためにヒータ13を用いたが、加熱のために、例えば廃棄物処理場の廃熱を利用してもよい。ヒータ13は、図1に示す形状には限定されず、例えば螺旋状や蛇腹状等、加熱効率のよい形状としてもよい。
【0031】
==第二実施形態==
次に、図3を参照して、本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態では、汚染物質によって汚染された土壌から汚染物質を除去して土壌を浄化するために、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、前記液体とともに土壌から排出するにあたり、土壌の中で液体を加熱することとしている。また、液体として、地下水を用いることとしている。
【0032】
<実施例>
図3は、本発明の第二実施形態の一例を示す概略構成図である。
第一実施形態と同様に、浄化対象となる範囲を画定するために、仕切板10を土壌1に打設する。地下水を加熱するために、土壌1に加熱井戸30を設け、加熱井戸30の中に、熱源31を設ける。この熱源31により地下水を加熱する。加熱された地下水には、土壌中の汚染物質、とりわけ揮発性有機化合物が溶け込む。熱源31としては、熱電対(ジュール熱)、超音波発生装置、マイクロ波発生装置、ヒートポンプ等、適切なものを用いればよい。
【0033】
一方、第一実施形態と同様に、土壌1に含まれる汚染物質、例えば揮発性有機化合物を、加熱した地下水に溶け込ませた状態で、その加熱水とともに土壌1から排出するために、土壌1に揚水井戸15を設ける。熱源31により加熱され、揮発性有機化合物が溶け込んだ加熱水は、地表に設けられた揚水用ポンプ16の吸引力により揚水井戸15を介して地表へ引きあげられ、排水槽17に排出される。排水槽17に貯まった排水は、その後、浄化処理される。
【0034】
この際、液体(すなわち地下水)が、20〜80°Cとなるように加熱するとよい。加熱の温度範囲を、揮発性有機化合物(例えば後述するベンゼンのように、温度を上げると溶解度が上がる物質)が液体に溶けやすい程度(20°C以上)とすることにより、揮発性有機化合物の回収効率を高めることができる。また、揮発性有機化合物が気化しない程度(80°C以下)とすることにより、エネルギーコストを低く抑えることができる。なお、加熱の温度範囲を40〜60°Cとすればより効果的である。
【0035】
<効果>
上述したように、本実施形態では、汚染物質(ここでは揮発性有機化合物)によって汚染された土壌から揮発性有機化合物を除去して土壌を浄化するために、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、この液体とともに土壌から排出するにあたり、土壌の中で地下水を加熱することとしている。このような構成によれば、揮発性有機化合物が存在する現場の近くで地下水を加熱することができるので、加熱水の供給途中で熱が奪われてしまうといったエネルギーロスを最小限に抑えることができる。
【0036】
また、本実施形態では、加熱する液体として、地下水を用いることとしている。汚染物質が存在する現場の地下水を利用することにより、資源を有効活用することができる。また、液体を外部から注入する必要がないので、作業時間の短縮、作業コストの削減を図ることができる。
【0037】
<その他>
なお、本実施形態では、地下水を加熱することとしたが、地表から液体(例えば水や水溶性溶媒)を注入して、土壌の中でその液体を加熱することとしてもよい。
また、第一実施形態と同様、加熱のために、熱源31の代わりに、例えば廃棄物処理場の廃熱を利用してもよい。
【0038】
==実験結果==
土壌の汚染物質を液体に溶け込ませて、その液体とともに汚染物質を除去する際に、本発明に従って液体を加熱するのが有効であることを確認するために、以下の実験をおこなった。
【0039】
<実験方法>
砂質土に所定濃度のベンゼン溶液を含ませた。この砂質土を、実際の現場の汚染土壌の仮想的なモデルとなる土壌サンプル40として使用した。上記土壌サンプル40をカラム41に所定量充填した。このカラム41にイオン交換水を連続で通水した。そして、所定量(v ,v ,…v )ずつ、カラム41の通過液を回収し、回収液42の濃度(ベンゼン濃度;mg/l)を測定した。この実験工程の概略図を図4に示した。
【0040】
この実験を、次の二つの条件下にておこなった。
▲1▼ 20°Cのイオン交換水を用いて、周囲温度を室温とする。
▲2▼ 30°Cのイオン交換水を用いて、周囲温度を60°Cとする。
【0041】
<結果>
図5は、上記実験の結果をあらわすグラフである。
図5において、黒い丸印のプロットは、上記▲1▼の条件に従って実験をおこなった際の結果を、黒い四角印のプロットは、上記▲2▼の条件に従って実験をおこなった際の結果を表す。また、図5において、グラフの横軸は、カラム41にイオン交換水を通水した総量(「通水量」;V=v +v +…+v )であり、グラフの縦軸は、イオン交換水の積算通水量に対して、土壌サンプル40から除去できたベンゼンの総量(mg)を表す。
【0042】
例えば500ml(=V)のときの縦軸の値は、例えば490ml(=v +v +…+vn−1 )まで通水した後で、カラム41にイオン交換水を更に10ml(=v )通水したときに得られる10ml分の回収液42に含まれるベンゼンの除去量を、これまで(すなわち、イオン交換水を490ml流した時点まで)に除去できたベンゼンの除去量に加算した値である。
【0043】
図5の実験結果から、液温が20°C、30°Cの双方の場合において、カラム41に通水し始めた当初は、ベンゼンの除去量が急激に増える。しばらく通水を続けると、ベンゼンの除去量の増加率は頭打ちになるが、全体としては、液温が30°Cの場合の方が、20°Cの場合よりも、明らかに多くのベンゼンを除去できたことが分かる。すなわち、加熱された液体を用いることにより、汚染物質を液体に溶け込ませて除去できることが明らかである。
【0044】
【発明の効果】
本発明の土壌汚染方法は、土壌から汚染物質を除去して土壌を浄化する方法であって、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、前記液体とともに土壌から排出するステップを備える。
【0045】
加熱された液体を使用しているので、汚染物質は液体に溶けやすくなっている。よって、汚染物質を揮発・気化させなくても、液体に溶け込ませた状態で、汚染物質を土壌から除去することができる。汚染物質を気化させる必要がないので、加熱のためのエネルギー量が少なくて済み、よってエネルギーコストを削減することができる。
【0046】
また、加熱された液体を使用することにより、所定量の液体に溶け込みうる汚染物質の量が増加する。よって、汚染物質を所望の量だけ除去するにあたり、液体を加熱しない場合に比べて、排出する液体の量を少なくすることができるとともに、液体の排出および土壌の浄化に必要な期間を短くすることができる。
【0047】
また、前記液体は、水又は水溶性溶媒であってもよい。
水や水溶性溶媒等の液体は、有機溶媒等とは異なり、土壌の環境となじみやすい。よって、環境汚染の可能性を低く抑えることができる。また、水や水溶性溶媒は一般に有機物よりも沸点が高いので、加熱により液体が気化してしまう可能性が少ない。よって、汚染物質を液体に確実に溶け込ませることができる。
【0048】
また、本発明の土壌浄化方法は、液体を加熱するステップと、加熱した液体を土壌に注入するステップとを備えてもよい。
予め加熱した液体を注入するだけなので、本発明を簡単に実現できる。
【0049】
また、本発明の土壌浄化方法は、土壌の中で液体を加熱するステップを備えてもよい。
汚染物質が存在する現場の近くで液体を加熱することができるので、加熱液体の供給途中で熱が奪われてしまうといったエネルギーロスを最小限に抑えることができる。
【0050】
また、前記液体は、地下水であってもよい。
汚染物質が存在する現場の地下水を利用することにより、資源を有効活用することができる。また、液体を外部から注入する必要がないので、作業時間の短縮、作業コストの削減を図ることができる。
【0051】
また、前記加熱された液体は、20〜80°Cの温度範囲となるよう加熱されてもよい。
温度範囲を、汚染物質が液体に溶けやすく(20°C以上)、且つ、汚染物質が気化しない程度(80°C以下)とすることにより、汚染物質の回収効率を高めることができるとともに、エネルギーコストを低く抑えることができる。
【0052】
本発明によれば、土壌や地下水の中に存在する汚染物質を除去して、土壌を効果的に浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態の一例を示す概略構成図である。
【図2】図2は、本発明の第一実施形態の変形例を示す概略構成図である。
【図3】図3は、本発明の第二実施形態の一例を示す概略構成図である。
【図4】図4は、本発明の効果を確認するための実験工程の一例を示す概略図である。
【図5】図5は、実験の結果を表すグラフである。
【符号の説明】
10 仕切板
11 注水井戸
12 注水用貯水槽
13 ヒータ
14 注水用ポンプ
15 揚水井戸
16 揚水用ポンプ
17 排水槽
20 スプリンクラ
30 加熱井戸
31 熱源
40 土壌サンプル
41 カラム
42 回収液

Claims (7)

  1. 土壌から汚染物質を除去して土壌を浄化する方法であって、土壌に含まれる汚染物質を、加熱された液体に溶け込ませた状態で、前記液体とともに土壌から排出するステップ
    を備える土壌浄化方法。
  2. 前記液体は、水又は水溶性溶媒である、請求項1記載の土壌浄化方法。
  3. 液体を加熱するステップと、
    加熱した液体を土壌に注入するステップと
    を備える、請求項1又は2記載の土壌浄化方法。
  4. 土壌の中で液体を加熱するステップを備える、請求項1又は2記載の土壌浄化方法。
  5. 前記液体は、地下水である、請求項4記載の土壌浄化方法。
  6. 前記加熱された液体は、20〜80°Cの温度範囲となるよう加熱される、請求項1〜5のいずれかに記載の土壌浄化方法。
  7. 前記汚染物質は、揮発性有機化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の土壌浄化方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014073526A1 (ja) 2012-11-06 2014-05-15 日本精工株式会社 トルク伝達用継手および電動式パワーステアリング装置
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