JP2004305397A - 縫合針及び縫合針の研磨方法、縫合針の研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】稜線に対して研磨目の方向を決めることにより十分な切味(刺通効果)を有する縫合針を提供することを目的とする。
【解決手段】針先の切刃部12に対向する二面の切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成する。また、研磨面と直交する軸を中心に回転する研磨体を用いて、研磨面の半径上に稜線24、26を押し当て効率良く研磨目22を形成する研磨方法及び研磨装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】針先の切刃部12に対向する二面の切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成する。また、研磨面と直交する軸を中心に回転する研磨体を用いて、研磨面の半径上に稜線24、26を押し当て効率良く研磨目22を形成する研磨方法及び研磨装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縫合針及び縫合針の研磨装置、特に医療用縫合針の切刃の研磨の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用縫合針の針先は、主に鈍針、丸針、角針があるが、これら縫合針は、縫合対象の生体組織の性質に応じて選択的に使用される。例えば、角針は、皮膚、筋肉等の硬組織の縫合に用いられる。角針の針先は、例えば多角錘状の針先に対向する二面の切刃が形成され、この切刃が生体組織を切り開いていく。
【0003】
図10は、下記特許文献1の医療用縫合針を示す図である。図10(A)(B)に示すように、縫合針100は、三角錐形状に形成された針先の切刃部102が縫合針の軸と直交する方向に研磨され、対向する二面の切刃104が形成される。また、図11に示す縫合針106は、縫合針の軸と平行方向に研磨され切刃108が形成される。このように、図10の縫合針100では、軸方向と直交する方向に研磨され、すなわち、軸方向と直交する方向に研磨目110が形成され、図11の縫合針106では、軸方向と平行する方向に研磨目112が形成されている。なお、本明細書において、図の付された細線の方向が研磨目の方向を示している。
【0004】
【特許文献1】
実開昭60−135106号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図10、図11に示すように、針先の切刃部を形成する切刃面の両側端を研磨し、研磨目110、112が形成されると、切刃部と生体組織との接触面積が減少するので、切刃部が生体組織を通過するときの刺通抵抗(通過抵抗)を減少させることができる。両者を比べると、図10の縫合針100に比べて、図11の縫合針106の方が、研磨目110が軸方向と平行する方向に研磨目110が形成され、刺通方向と研磨目110の方向とが同一方向になるので、刺通抵抗は更に小さい。
【0006】
一方、縫合針において、刺通抵抗を減少させることとは別に、切刃104、108の切味、すなわち、切刃104、108が生体組織を切り開くときの刺通効果を十分得ることも重要である。特に、角針は、皮膚等の硬組織を縫合するために用いられるので、十分な切味を得ることは重要である。ここで、この切味は、切刃104、108の両側端の稜線114の方向と研磨目110、112の方向に影響を受ける。なぜなら、実質的に稜線114が生体組織を切り開いていくからである。従って、稜線に対して適正な方向で研磨目を形成すれば、切味を向上させることができる。
【0007】
ここで、従来の図10、図11の縫合針100、106の研磨目110、112は、軸を基準として研磨方向が決定され、稜線114に対して研磨目の方向が決定されていない。すなわち、これら縫合針100、106においては、稜線114の方向と研磨目の方向の関係については着目していないので、切刃104、108は、切味に関して十分でないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、稜線と研磨目の方向の関係に着目し、稜線に対して研磨目の方向を決めることにより十分な切味(刺通効果)を有する縫合針を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の縫合針は、針先の切刃部に対向する二面の切刃を有する縫合針において、切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成したことを特徴とする。
【0010】
本発明の縫合針の研磨方法は、研磨面と直交する軸を中心に回転する研磨体により、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨方法であって、切刃の稜線を研磨面の研磨半径上に押し当てて、切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成することを特徴とする。
【0011】
本発明の縫合針の研磨装置は、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨装置であって、研磨面と直交する軸を中心に回転し、切刃の一方の稜線が研磨面の第1の研磨半径上に押し当てられ、切刃の他方の稜線が研磨面の第2の研磨半径上に押し当てられ、二面の切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成する研磨体と、研磨体の外周側に設けられ、縫合針を外周側から研磨体の中心に向かって保持し、縫合針の軸を回転させずに移動させ、切刃の一方の稜線を第1の研磨半径に、切刃の他方の稜線を第2の研磨半径に押し当てるスライド機構と、それぞれの切刃の稜線が縫合針の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、研磨体の姿勢を調整し、第1の研磨半径を切刃の一方の稜線の移動端の第1の研磨位置に、第2の研磨半径を切刃の他方の稜線の移動端の第2の研磨位置に位置決めする姿勢調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の縫合針の研磨装置は、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨装置であって、研磨面と直交する軸を中心に回転し、切刃の一方の稜線が押し当てられる第1の研磨半径を有する第1の研磨体と、切刃の他方の稜線が押し当てられる第2の研磨半径を有する第2の研磨体と、からなる一対の研磨体であって、それぞれ切刃の稜線が縫合針の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径と第2の研磨半径が縫合針の切刃の稜線の移動両端に合致するように固定された一対の研磨体と、研磨体の外周側に設けられ、縫合針を外周側から研磨体の中心に向かって保持し、縫合針の軸を回転させずに移動させ、切刃の一方の稜線を第1の研磨体の第1の研磨半径に、切刃の他方の稜線を第2の研磨体の第2の研磨半径に押し当てるスライド機構と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の縫合針の研磨装置において、スライド機構は、複数の縫合針を保持し、複数の縫合針の針先の向きを変えて、複数の縫合針の切刃の一方の稜線及び複数の縫合針の切刃の他方の稜線を同一直線上に保持する保持手段を備え、一対の研磨体は、第1の研磨半径と第2の研磨半径が平行になるように固定される、ことを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の縫合針の研磨装置において、研磨体は、研磨半径を中心に縫合針の移動方向に対向するように所定角度傾けられることを特徴とする。
【0015】
更に、本発明の縫合針の研磨装置において、スライド機構は、縫合針を直線往復移動させることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0017】
図1は、本実施形態の縫合針の概略斜視図である。図1に示すように、縫合針10は、針先に設けられた、生体組織を切り開く切刃部12と、切刃部12に連なる本体部14と、から構成されている。切刃部12は、針先端12aを頂点として角錘形状に形成され、対向する二面の切刃16、18が形成されている。本体部14は、縫合作業の際、持針器等で把持され、その基端部には、縫合糸を結合させるかしめ孔20が形成される。このような縫合針10は、まず針先端12aを生体組織に刺し、切刃16、18が生体組織を切り開き、かしめ孔20に結合された縫合糸が生体組織を縫合する。
【0018】
このような縫合針10は、ステンレス鋼等のステンレス材料を所望の長さに切断して直線状の素材を得、基端部にかしめ孔20を形成する。次に、切刃部12、本体部14に対応する部分を研削加工又はプレス加工によって、概略所定の形状に成形する。本実施形態においては、切刃部12は、三角錘形状に形成され、本体部14は、三角柱状に形成される。言い換えると、切刃部12の断面積は、針先端12aから離れるにしたがって断面積が増大するテーパ形状に形成され、断面積の変化は直線的、曲線的なものでもよい。その後、切刃部12の切刃16、18が研磨される。
【0019】
本実施形態において特徴的なことは、切刃部12の切刃16、18に、切刃16、18の稜線に対して研磨目22を直交方向に形成した点である。図2は、本実施形態の縫合針10の全体構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は右側面図、図2(C)は底面図である。図3は、縫合針10の切刃部12の拡大図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は図3(A)のA−A線断面図である。本実施形態においては、図2、図3に示す様に、三角錐状に成形された切刃部12のある面に対応する二面の切刃16、18が形成され、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22が直交方向に形成されている。言い換えると、図3(A)に示すように、稜線26と研磨目22が成す研磨角θが90°を成している。このように、切刃16、18の側端の稜線24、26に対して研磨目を直交方向に形成したので、十分な刺通効果を得ることができる。
【0020】
図4は、切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成する様子を示す図であり、図4(A)、(B)は、それぞれ異なる切刃部の断面を示す図である。
【0021】
図4(A)は、上述した切刃部12の断面を示す図である。図4に示すように、三角錐形状に形成された切刃部12の(点線で示す)3つの面28、30、32のうち1面、すなわち、底面28が切刃面とされ、切刃面28に対向する二面の切刃16、18が形成される。図4(A)に示すように、例えば、外周面が研磨面とされた研磨体34を矢印方向にそれぞれ回転させ、切刃16、18を研磨する。これにより、切刃面28と他の面30、32が交差する両側端が研磨され、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。この場合において、切刃16、18と他の面30、32の成す角が所定の切刃角γとなるように研磨されている。ここで、図4(A)に示すように、切刃16、18の研磨により、切刃部12は四角錐形状(断面は四角形)に形成される。なお、切刃16、18の研磨量を調整し、切刃部12を五角錐形状(断面は五角形)に形成しても良い。
【0022】
なお、対向する切刃16、18の研磨により、図3(A)に示すように、中心に稜線Cが発生してしまう場合がある。このような稜線Cは、刺通抵抗(通過抵抗)を増大させるので、更に研磨し滑らかにするとよい。
【0023】
図4(B)は、他の切刃部12Aを示す図である。図4(B)に示すように、三角錐形状に形成された切刃部12Aの3つの面28、30、32(二点鎖線で示す部分を含む)のうち2面、すなわち、斜面30、32に対向する二面の切刃16、18を形成することもできる。この場合において、研磨体34を矢印方向にそれぞれ回転させ、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成する。
【0024】
なお、稜線に対して直交する研磨目は、切刃部の全部に形成してもよく、切刃部の先端部、中央部、根本部の一部分に形成しても好適である。これにより、特定部分に刺通効果を向上させた特殊な針刺特性を持つ縫合針を提供することができる。
【0025】
図5は、湾曲した稜線を有する切刃部12Bを示す図である。図5に示すように、切刃部12Bには、対向する二面の切刃16、18が形成されているが、切刃16、18の側端の稜線36、38は湾曲している。このような湾曲した稜線36、38には、稜線36、38の接線に対して研磨目22を直交方向に形成する。これにより、湾曲した稜線を有する縫合針においても、十分な刺通効果を得ることができる。本発明において、「切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成する」ということには、「湾曲した稜線の接線に対して研磨目を直交方向に形成する」ことを含む。
【0026】
次に、縫合針の研磨装置について説明する。
【0027】
図6は、縫合針の研磨装置1の全体構成を示す図である。この場合において、図4(A)に示した切刃部12の切刃16、18を研磨する場合を例に取り説明する。
【0028】
本実施形態の縫合針の研磨装置1は、研磨面40と直交する軸42を中心に正転、逆転可能な研磨体44と、研磨体44の外周側に設けられ、縫合針10を保持し、縫合針10の切刃16、18を研磨体44の研磨位置に移動させるスライド機構46と、それぞれの切刃16、18が研磨される場合に研磨体44の姿勢を調整する姿勢調整部48と、を備える。なお、図において、X線は、研磨面40上の軸42を通る任意の線を示し、Y線は、X線に直交する線を表している。
【0029】
研磨体44は、図示しない駆動装置により研磨面40と直交する軸42を中心に正、逆方向に回転される。例えば、縫合針10の切刃部12の切刃16を研磨する場合には、矢印A方向に研磨体44を回転させ、切刃18を研磨する場合には、矢印B方向に研磨体44を逆転させる。後述するように、切刃16の稜線24は、研磨面40の第1の研磨半径R1上に押し当てられ、切刃18の稜線26は、研磨面40の第2の研磨半径R2上に押し当てられる。これにより、切刃部の対向する二面の切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0030】
スライド機構46は、縫合針10を保持する固定治具50と、固定治具50をスライドさせるスライドバー52と、を備えている。
【0031】
固定治具50は、縫合針10の本体部14の基端部を把持し、縫合針10を研磨体44の外周側から研磨体44の中心に向かって保持する。本実施形態においては、切刃面となる面28が研磨面40と対向する様に、把持される。スライドバー52は、固定治具50をスライドさせ、縫合針10の軸を回転させることなく、縫合針10を移動両端の研磨位置へ移動させる。本実施形態においては、スライドバー52は、固定治具50を直線往復移動、すなわち、縫合針10を直線往復移動させる。図6において、矢印a方向の移動端の縫合針10、固定治具50を実線で示し、矢印b方向の移動端の縫合針10、固定治具50を一点鎖線で示している。
【0032】
図7(A)は、切刃16の稜線24が第1の研磨半径R1に押し当てられた状態の拡大図であり、図7(B)は、図7(A)のA−A線断面図である。図7(A)に示すように、スライド機構46により縫合針10を移動させ、切刃16の稜線24を第1の研磨半径R1上に押し当てる。これにより、切刃16の稜線24に対して直交する研磨目22を形成することができる。同様に、切刃18の稜線26を第2の研磨半径R2上に押し当て、切刃18の稜線26に対して直交する研磨目22を形成することができる。
【0033】
上述したように、本実施形態において、スライド機構46は、縫合針10の軸を回転させずに、縫合針10を移動させ、縫合針10の移動両端の研磨位置で切刃16、18の研磨を行う。このため、姿勢調整部48(例えば、駆動装置に設けられる)は、研磨体44の姿勢を調整し、第1の研磨半径R1を切刃16の稜線24の移動端の第1の研磨位置に、第2の研磨半径R2を切刃18の稜線24の移動端の第2の研磨位置に位置決めする。これと共に、姿勢調整部48は、研磨体44を、それぞれの研磨半径R1,R2を中心に縫合針10の移動方向に向かって所定の接触角κまで傾ける(図6参照)。なお、図6は、第2の研磨半径R2を中心に接触角κまで傾けられた研磨体44の状態を示している。これにより、図7(B)に示すように、切刃面28に対して研磨面40が傾けられ、それぞれの切刃16、18は所定の切刃角γに研磨することができる。なお、この姿勢調整部48は、例えば、研磨体44の架台等(図示せず)を動かすことにより、研磨体44の姿勢を調整することができる。これにより、スライド機構46によりスライドされる縫合針10をそれぞれの移動両端で研磨することができ、切刃部12の切刃16、18は、切刃角γまで研磨され、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0034】
次に、縫合針の研磨装置1による研磨作業について説明する。
【0035】
まず、固定治具50に縫合針10を固定する。切刃16を研磨するために、姿勢調整部48は、研磨体44の姿勢を調整し、研磨面40の第1の研磨半径R1を中心に所定の接触角κまで傾け、第1の研磨位置に位置決めする。研磨体44を矢印A方向に回転させる。固定治具50をa方向にスライドさせ、切刃16を研磨し、図7(A)に示すように、切刃16の稜線24を第1の研磨半径R1上に押し当てる。これにより、切刃16の稜線24に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0036】
次に、姿勢調整部48は、研磨体44の姿勢を調整し、研磨面40の第2の研磨半径R2を中心に所定の接触角κまで傾け、第2の研磨位置に位置決めする。研磨体44の回転方向を逆転、すなわち矢印B方向に回転させる。固定治具50を逆方向のb方向にスライドさせ、切刃18を研磨し、切刃18の稜線26を第2の研磨半径R2上に押し当てる。これにより、切刃18の稜線26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0037】
このように、本実施形態の縫合針の研磨装置1は、スライド機構46、姿勢調整部48を設け、研磨装置全体の構造を簡素化させ、縫合針10側、研磨体44側でそれぞれ制御を行うことにより、容易に、切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成することができる。
【0038】
また、縫合針の研磨装置1において、Y線を中心として対称となる位置にスライド機構46を設け、2箇所で縫合針10を研磨しても好適である。これにより、複数の縫合針を効率よく研磨することができる。
【0039】
なお、上述した研磨装置とは異なり、縫合針10の軸を回転させ、研磨面に対する切刃面の角度を変えて、切刃の稜線に対して研磨目を形成しても良い。
【0040】
次に、他の縫合針の研磨装置について説明する。図8は、他の縫合針の研磨装置2の基本構成を示す図である。上述した縫合針の研磨装置1では、姿勢調整部48を設けて、研磨体44の姿勢を調整し、縫合針10の移動両端で研磨を行っている。縫合針の研磨装置2は、上述した縫合針の研磨装置1の研磨体の構成が異なり、一対の研磨体54、56を備えている点が特徴である。すなわち、図8に示すように、研磨体54は、切刃16を研磨し、切刃16の稜線24が押し当てられる第1の研磨半径R1を有し、研磨体56は、切刃18を研磨し、切刃18の稜線26が押し当てられる第2の研磨半径R2を有している。研磨体54の外周側に、図6で説明した機能を有するスライド機構46が備えられ、縫合針10を移動させる。一対の研磨体54、56は、所定の接触角κとなるように傾けられると共に、それぞれ切刃16、18の稜線24、26が縫合針10の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径R1と第2の研磨半径R2が縫合針10の切刃16、18の稜線24、26の移動両端に合致するように固定されている。研磨体54は、常に、矢印A方向に回転し、研磨体56は矢印B方向に回転する。
【0041】
これにより、スライド機構46により縫合針10を移動させ、切刃16の稜線24を研磨体54の第1の研磨半径R1上に押し当て、切刃16の稜線24に対して直交する研磨目22を形成する。また、切刃18の稜線26を研磨体56の第2の研磨半径R2上に押し当てられ、切刃18の稜線26に対して直交する研磨目22を形成する。このように、縫合針の研磨装置2においては、研磨体54、56を連続的に回転させることができるので、縫合針の研磨装置1と比べて、研磨体の回転の反転と研磨体の角度調整の時間的ロスを解消することができる。
【0042】
更に、他の縫合針の研磨装置について説明する。図9は、他の縫合針の研磨装置3の基本構成を示す図である。この縫合針の研磨装置3は、複数の縫合針を同時に研磨できる点が特徴である。縫合針の研磨装置3は、一対の研磨体58、60と、複数の縫合針10を保持し、複数の縫合針10の切刃16、18を研磨体58、60の研磨位置に移動させるスライド機構62と、を備える。
【0043】
研磨体58は、切刃16を研磨し、複数の縫合針の切刃16の稜線24が押し当てられる第1の研磨半径R1を有し、研磨体56は、複数の縫合針の切刃18を研磨し、切刃18の稜線26が押し当てられる第2の研磨半径R2を有している。これら一対の研磨体58、60は、それぞれ切刃16、18の稜線24、26が縫合針10の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径R1と第2の研磨半径R2が縫合針10の切刃16、18の稜線24、26の移動両端に合致する位置に固定されている。この場合において、2つの研磨体58、60は、向き合うように所定の接触角κに傾けられおり、第1の研磨半径R1と第2の研磨半径R2は、平行になるように固定されている。
【0044】
スライド機構62は、縫合針を保持し、針先の向きを変更可能な保持部材64と、複数の保持部材64を回動可能に支持する支持バー66と、を有する保持手段と、この支持バー66をスライドさせるスライドレール68と、を備えている。
【0045】
保持部材64は、縫合針10の本体部14の基端部を把持する。このような複数の保持部材64は、その基端部64aが支持バー66に回動可能に軸支されている。複数の保持部材64は回動することにより、複数の縫合針10の切刃16の稜線24及び切刃18の稜線26を同一直線上(点線で示す)に保持する。図9に示すように、稜線24を同一直線上に保持し、稜線24と稜線26が成す角αを回動させると、稜線26を同一直線上に保持することができる。このとき、保持部材64の回動動作が干渉しないように、回動方向を変えたり、保持部材64の高さを変えて回動させると良い。
【0046】
支持バー66は、スライドレール68上にスライド可能に載置されており、スライドレール68を直線往復移動する。スライド機構62は、複数の縫合針10を移動させ、同一直線上に保持された複数の縫合針10の切刃16の稜線24を研磨体58の第1の研磨半径R1上に押し当てる。また、スライド機構62は、スライド機構62の保持部材64の回動により、複数の縫合針10の切刃18の稜線26を同一直線上に保持された複数の縫合針10を移動させ、切刃18の稜線26を第2の研磨半径R2上に押し当てる。これにより、複数の縫合針10の切刃16、18の稜線24、26に対して直交する研磨目22を同時に形成することができる。このように、縫合針の研磨装置3は、簡単な構造で、複数の縫合針10を研磨体58、60の研磨位置に合致させることができ、効率よく縫合針10を研磨することができる。
【0047】
次に、縫合針の研磨装置3の研磨作業について説明する。
【0048】
まず、複数の縫合針10をそれぞれ保持部材64に把持させる。保持部材64を回動させ、複数の縫合針10の切刃16の稜線24を同一直線上に保持する。図9に示すように、支持バー66をa方向スライドさせ、切刃16の稜線24を研磨体58の第1の研磨半径R1上に押し当てる。これにより、効率よく、複数の縫合針10の切刃16の稜線24に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0049】
次に、保持部材64を回動させ、図9の一点鎖線で示すように、複数の縫合針10の切刃18の稜線26を同一直線上に保持する。図9に示すように、支持バー66を逆方向のb方向にスライドさせ、切刃18の稜線26を研磨体60の第1の研磨半径R2上に押し当てる。これにより、効率よく、複数の縫合針10の切刃18の稜線26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0050】
なお、縫合針の切味、すなわち、刺通効果は、適切な角速度と研磨量にも影響を受ける。従って、本実施形態の縫合針の研磨装置3において、内周側に位置する縫合針と外周側に位置する縫合針を研磨する研磨面における角速度を規定内、すなわち、角速度の差を規定内にするために、研磨面の使用範囲を選択して研磨するとよい。例えば、図9に示すように、研磨面の外周側を使用すると好適である。これにより、均一な切味を有する縫合針を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、縫合針の針先の切刃部の切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成したので、刺通効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の縫合針の概略斜視図である。
【図2】実施形態の縫合針の全体構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は右側面図、図2(C)は底面図である。
【図3】縫合針の切刃部の拡大図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は図3(A)のA−A線断面図である。
【図4】切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成する様子を示す図であり、図4(A)、(B)は、それぞれ異なる切刃部の断面を示す図である。
【図5】湾曲した稜線を有する切刃部を示す図である。
【図6】縫合針の研磨装置1の全体構成を示す図である。
【図7】図7(A)は、切刃16の稜線24が第1の研磨半径R1に押し当てられた状態の拡大図であり、図7(B)は、図7(A)のA−A線断面図である。
【図8】縫合針の研磨装置2の基本構成を示す図である。
【図9】縫合針の研磨装置3の基本構成を示す図である。
【図10】従来の医療用縫合針を示す図である。
【図11】従来の他の医療用縫合針を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3 研磨装置、10 縫合針、12 切刃部、14 本体部、16,18 切刃、20 かしめ孔、22 研磨目、24,26,36,38 稜線、28,30,32 面、34,44,54,56,58,60 研磨体、40 研磨面、42 軸、46,62 スライド機構、48 姿勢調整部、50 固定治具、52 スライドバー、64 保持部材、66 支持バー、68 スライドレール。
【発明の属する技術分野】
本発明は、縫合針及び縫合針の研磨装置、特に医療用縫合針の切刃の研磨の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用縫合針の針先は、主に鈍針、丸針、角針があるが、これら縫合針は、縫合対象の生体組織の性質に応じて選択的に使用される。例えば、角針は、皮膚、筋肉等の硬組織の縫合に用いられる。角針の針先は、例えば多角錘状の針先に対向する二面の切刃が形成され、この切刃が生体組織を切り開いていく。
【0003】
図10は、下記特許文献1の医療用縫合針を示す図である。図10(A)(B)に示すように、縫合針100は、三角錐形状に形成された針先の切刃部102が縫合針の軸と直交する方向に研磨され、対向する二面の切刃104が形成される。また、図11に示す縫合針106は、縫合針の軸と平行方向に研磨され切刃108が形成される。このように、図10の縫合針100では、軸方向と直交する方向に研磨され、すなわち、軸方向と直交する方向に研磨目110が形成され、図11の縫合針106では、軸方向と平行する方向に研磨目112が形成されている。なお、本明細書において、図の付された細線の方向が研磨目の方向を示している。
【0004】
【特許文献1】
実開昭60−135106号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図10、図11に示すように、針先の切刃部を形成する切刃面の両側端を研磨し、研磨目110、112が形成されると、切刃部と生体組織との接触面積が減少するので、切刃部が生体組織を通過するときの刺通抵抗(通過抵抗)を減少させることができる。両者を比べると、図10の縫合針100に比べて、図11の縫合針106の方が、研磨目110が軸方向と平行する方向に研磨目110が形成され、刺通方向と研磨目110の方向とが同一方向になるので、刺通抵抗は更に小さい。
【0006】
一方、縫合針において、刺通抵抗を減少させることとは別に、切刃104、108の切味、すなわち、切刃104、108が生体組織を切り開くときの刺通効果を十分得ることも重要である。特に、角針は、皮膚等の硬組織を縫合するために用いられるので、十分な切味を得ることは重要である。ここで、この切味は、切刃104、108の両側端の稜線114の方向と研磨目110、112の方向に影響を受ける。なぜなら、実質的に稜線114が生体組織を切り開いていくからである。従って、稜線に対して適正な方向で研磨目を形成すれば、切味を向上させることができる。
【0007】
ここで、従来の図10、図11の縫合針100、106の研磨目110、112は、軸を基準として研磨方向が決定され、稜線114に対して研磨目の方向が決定されていない。すなわち、これら縫合針100、106においては、稜線114の方向と研磨目の方向の関係については着目していないので、切刃104、108は、切味に関して十分でないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、稜線と研磨目の方向の関係に着目し、稜線に対して研磨目の方向を決めることにより十分な切味(刺通効果)を有する縫合針を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の縫合針は、針先の切刃部に対向する二面の切刃を有する縫合針において、切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成したことを特徴とする。
【0010】
本発明の縫合針の研磨方法は、研磨面と直交する軸を中心に回転する研磨体により、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨方法であって、切刃の稜線を研磨面の研磨半径上に押し当てて、切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成することを特徴とする。
【0011】
本発明の縫合針の研磨装置は、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨装置であって、研磨面と直交する軸を中心に回転し、切刃の一方の稜線が研磨面の第1の研磨半径上に押し当てられ、切刃の他方の稜線が研磨面の第2の研磨半径上に押し当てられ、二面の切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成する研磨体と、研磨体の外周側に設けられ、縫合針を外周側から研磨体の中心に向かって保持し、縫合針の軸を回転させずに移動させ、切刃の一方の稜線を第1の研磨半径に、切刃の他方の稜線を第2の研磨半径に押し当てるスライド機構と、それぞれの切刃の稜線が縫合針の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、研磨体の姿勢を調整し、第1の研磨半径を切刃の一方の稜線の移動端の第1の研磨位置に、第2の研磨半径を切刃の他方の稜線の移動端の第2の研磨位置に位置決めする姿勢調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の縫合針の研磨装置は、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨装置であって、研磨面と直交する軸を中心に回転し、切刃の一方の稜線が押し当てられる第1の研磨半径を有する第1の研磨体と、切刃の他方の稜線が押し当てられる第2の研磨半径を有する第2の研磨体と、からなる一対の研磨体であって、それぞれ切刃の稜線が縫合針の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径と第2の研磨半径が縫合針の切刃の稜線の移動両端に合致するように固定された一対の研磨体と、研磨体の外周側に設けられ、縫合針を外周側から研磨体の中心に向かって保持し、縫合針の軸を回転させずに移動させ、切刃の一方の稜線を第1の研磨体の第1の研磨半径に、切刃の他方の稜線を第2の研磨体の第2の研磨半径に押し当てるスライド機構と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の縫合針の研磨装置において、スライド機構は、複数の縫合針を保持し、複数の縫合針の針先の向きを変えて、複数の縫合針の切刃の一方の稜線及び複数の縫合針の切刃の他方の稜線を同一直線上に保持する保持手段を備え、一対の研磨体は、第1の研磨半径と第2の研磨半径が平行になるように固定される、ことを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の縫合針の研磨装置において、研磨体は、研磨半径を中心に縫合針の移動方向に対向するように所定角度傾けられることを特徴とする。
【0015】
更に、本発明の縫合針の研磨装置において、スライド機構は、縫合針を直線往復移動させることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。
【0017】
図1は、本実施形態の縫合針の概略斜視図である。図1に示すように、縫合針10は、針先に設けられた、生体組織を切り開く切刃部12と、切刃部12に連なる本体部14と、から構成されている。切刃部12は、針先端12aを頂点として角錘形状に形成され、対向する二面の切刃16、18が形成されている。本体部14は、縫合作業の際、持針器等で把持され、その基端部には、縫合糸を結合させるかしめ孔20が形成される。このような縫合針10は、まず針先端12aを生体組織に刺し、切刃16、18が生体組織を切り開き、かしめ孔20に結合された縫合糸が生体組織を縫合する。
【0018】
このような縫合針10は、ステンレス鋼等のステンレス材料を所望の長さに切断して直線状の素材を得、基端部にかしめ孔20を形成する。次に、切刃部12、本体部14に対応する部分を研削加工又はプレス加工によって、概略所定の形状に成形する。本実施形態においては、切刃部12は、三角錘形状に形成され、本体部14は、三角柱状に形成される。言い換えると、切刃部12の断面積は、針先端12aから離れるにしたがって断面積が増大するテーパ形状に形成され、断面積の変化は直線的、曲線的なものでもよい。その後、切刃部12の切刃16、18が研磨される。
【0019】
本実施形態において特徴的なことは、切刃部12の切刃16、18に、切刃16、18の稜線に対して研磨目22を直交方向に形成した点である。図2は、本実施形態の縫合針10の全体構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は右側面図、図2(C)は底面図である。図3は、縫合針10の切刃部12の拡大図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は図3(A)のA−A線断面図である。本実施形態においては、図2、図3に示す様に、三角錐状に成形された切刃部12のある面に対応する二面の切刃16、18が形成され、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22が直交方向に形成されている。言い換えると、図3(A)に示すように、稜線26と研磨目22が成す研磨角θが90°を成している。このように、切刃16、18の側端の稜線24、26に対して研磨目を直交方向に形成したので、十分な刺通効果を得ることができる。
【0020】
図4は、切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成する様子を示す図であり、図4(A)、(B)は、それぞれ異なる切刃部の断面を示す図である。
【0021】
図4(A)は、上述した切刃部12の断面を示す図である。図4に示すように、三角錐形状に形成された切刃部12の(点線で示す)3つの面28、30、32のうち1面、すなわち、底面28が切刃面とされ、切刃面28に対向する二面の切刃16、18が形成される。図4(A)に示すように、例えば、外周面が研磨面とされた研磨体34を矢印方向にそれぞれ回転させ、切刃16、18を研磨する。これにより、切刃面28と他の面30、32が交差する両側端が研磨され、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。この場合において、切刃16、18と他の面30、32の成す角が所定の切刃角γとなるように研磨されている。ここで、図4(A)に示すように、切刃16、18の研磨により、切刃部12は四角錐形状(断面は四角形)に形成される。なお、切刃16、18の研磨量を調整し、切刃部12を五角錐形状(断面は五角形)に形成しても良い。
【0022】
なお、対向する切刃16、18の研磨により、図3(A)に示すように、中心に稜線Cが発生してしまう場合がある。このような稜線Cは、刺通抵抗(通過抵抗)を増大させるので、更に研磨し滑らかにするとよい。
【0023】
図4(B)は、他の切刃部12Aを示す図である。図4(B)に示すように、三角錐形状に形成された切刃部12Aの3つの面28、30、32(二点鎖線で示す部分を含む)のうち2面、すなわち、斜面30、32に対向する二面の切刃16、18を形成することもできる。この場合において、研磨体34を矢印方向にそれぞれ回転させ、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成する。
【0024】
なお、稜線に対して直交する研磨目は、切刃部の全部に形成してもよく、切刃部の先端部、中央部、根本部の一部分に形成しても好適である。これにより、特定部分に刺通効果を向上させた特殊な針刺特性を持つ縫合針を提供することができる。
【0025】
図5は、湾曲した稜線を有する切刃部12Bを示す図である。図5に示すように、切刃部12Bには、対向する二面の切刃16、18が形成されているが、切刃16、18の側端の稜線36、38は湾曲している。このような湾曲した稜線36、38には、稜線36、38の接線に対して研磨目22を直交方向に形成する。これにより、湾曲した稜線を有する縫合針においても、十分な刺通効果を得ることができる。本発明において、「切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成する」ということには、「湾曲した稜線の接線に対して研磨目を直交方向に形成する」ことを含む。
【0026】
次に、縫合針の研磨装置について説明する。
【0027】
図6は、縫合針の研磨装置1の全体構成を示す図である。この場合において、図4(A)に示した切刃部12の切刃16、18を研磨する場合を例に取り説明する。
【0028】
本実施形態の縫合針の研磨装置1は、研磨面40と直交する軸42を中心に正転、逆転可能な研磨体44と、研磨体44の外周側に設けられ、縫合針10を保持し、縫合針10の切刃16、18を研磨体44の研磨位置に移動させるスライド機構46と、それぞれの切刃16、18が研磨される場合に研磨体44の姿勢を調整する姿勢調整部48と、を備える。なお、図において、X線は、研磨面40上の軸42を通る任意の線を示し、Y線は、X線に直交する線を表している。
【0029】
研磨体44は、図示しない駆動装置により研磨面40と直交する軸42を中心に正、逆方向に回転される。例えば、縫合針10の切刃部12の切刃16を研磨する場合には、矢印A方向に研磨体44を回転させ、切刃18を研磨する場合には、矢印B方向に研磨体44を逆転させる。後述するように、切刃16の稜線24は、研磨面40の第1の研磨半径R1上に押し当てられ、切刃18の稜線26は、研磨面40の第2の研磨半径R2上に押し当てられる。これにより、切刃部の対向する二面の切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0030】
スライド機構46は、縫合針10を保持する固定治具50と、固定治具50をスライドさせるスライドバー52と、を備えている。
【0031】
固定治具50は、縫合針10の本体部14の基端部を把持し、縫合針10を研磨体44の外周側から研磨体44の中心に向かって保持する。本実施形態においては、切刃面となる面28が研磨面40と対向する様に、把持される。スライドバー52は、固定治具50をスライドさせ、縫合針10の軸を回転させることなく、縫合針10を移動両端の研磨位置へ移動させる。本実施形態においては、スライドバー52は、固定治具50を直線往復移動、すなわち、縫合針10を直線往復移動させる。図6において、矢印a方向の移動端の縫合針10、固定治具50を実線で示し、矢印b方向の移動端の縫合針10、固定治具50を一点鎖線で示している。
【0032】
図7(A)は、切刃16の稜線24が第1の研磨半径R1に押し当てられた状態の拡大図であり、図7(B)は、図7(A)のA−A線断面図である。図7(A)に示すように、スライド機構46により縫合針10を移動させ、切刃16の稜線24を第1の研磨半径R1上に押し当てる。これにより、切刃16の稜線24に対して直交する研磨目22を形成することができる。同様に、切刃18の稜線26を第2の研磨半径R2上に押し当て、切刃18の稜線26に対して直交する研磨目22を形成することができる。
【0033】
上述したように、本実施形態において、スライド機構46は、縫合針10の軸を回転させずに、縫合針10を移動させ、縫合針10の移動両端の研磨位置で切刃16、18の研磨を行う。このため、姿勢調整部48(例えば、駆動装置に設けられる)は、研磨体44の姿勢を調整し、第1の研磨半径R1を切刃16の稜線24の移動端の第1の研磨位置に、第2の研磨半径R2を切刃18の稜線24の移動端の第2の研磨位置に位置決めする。これと共に、姿勢調整部48は、研磨体44を、それぞれの研磨半径R1,R2を中心に縫合針10の移動方向に向かって所定の接触角κまで傾ける(図6参照)。なお、図6は、第2の研磨半径R2を中心に接触角κまで傾けられた研磨体44の状態を示している。これにより、図7(B)に示すように、切刃面28に対して研磨面40が傾けられ、それぞれの切刃16、18は所定の切刃角γに研磨することができる。なお、この姿勢調整部48は、例えば、研磨体44の架台等(図示せず)を動かすことにより、研磨体44の姿勢を調整することができる。これにより、スライド機構46によりスライドされる縫合針10をそれぞれの移動両端で研磨することができ、切刃部12の切刃16、18は、切刃角γまで研磨され、切刃16、18の稜線24、26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0034】
次に、縫合針の研磨装置1による研磨作業について説明する。
【0035】
まず、固定治具50に縫合針10を固定する。切刃16を研磨するために、姿勢調整部48は、研磨体44の姿勢を調整し、研磨面40の第1の研磨半径R1を中心に所定の接触角κまで傾け、第1の研磨位置に位置決めする。研磨体44を矢印A方向に回転させる。固定治具50をa方向にスライドさせ、切刃16を研磨し、図7(A)に示すように、切刃16の稜線24を第1の研磨半径R1上に押し当てる。これにより、切刃16の稜線24に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0036】
次に、姿勢調整部48は、研磨体44の姿勢を調整し、研磨面40の第2の研磨半径R2を中心に所定の接触角κまで傾け、第2の研磨位置に位置決めする。研磨体44の回転方向を逆転、すなわち矢印B方向に回転させる。固定治具50を逆方向のb方向にスライドさせ、切刃18を研磨し、切刃18の稜線26を第2の研磨半径R2上に押し当てる。これにより、切刃18の稜線26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0037】
このように、本実施形態の縫合針の研磨装置1は、スライド機構46、姿勢調整部48を設け、研磨装置全体の構造を簡素化させ、縫合針10側、研磨体44側でそれぞれ制御を行うことにより、容易に、切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成することができる。
【0038】
また、縫合針の研磨装置1において、Y線を中心として対称となる位置にスライド機構46を設け、2箇所で縫合針10を研磨しても好適である。これにより、複数の縫合針を効率よく研磨することができる。
【0039】
なお、上述した研磨装置とは異なり、縫合針10の軸を回転させ、研磨面に対する切刃面の角度を変えて、切刃の稜線に対して研磨目を形成しても良い。
【0040】
次に、他の縫合針の研磨装置について説明する。図8は、他の縫合針の研磨装置2の基本構成を示す図である。上述した縫合針の研磨装置1では、姿勢調整部48を設けて、研磨体44の姿勢を調整し、縫合針10の移動両端で研磨を行っている。縫合針の研磨装置2は、上述した縫合針の研磨装置1の研磨体の構成が異なり、一対の研磨体54、56を備えている点が特徴である。すなわち、図8に示すように、研磨体54は、切刃16を研磨し、切刃16の稜線24が押し当てられる第1の研磨半径R1を有し、研磨体56は、切刃18を研磨し、切刃18の稜線26が押し当てられる第2の研磨半径R2を有している。研磨体54の外周側に、図6で説明した機能を有するスライド機構46が備えられ、縫合針10を移動させる。一対の研磨体54、56は、所定の接触角κとなるように傾けられると共に、それぞれ切刃16、18の稜線24、26が縫合針10の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径R1と第2の研磨半径R2が縫合針10の切刃16、18の稜線24、26の移動両端に合致するように固定されている。研磨体54は、常に、矢印A方向に回転し、研磨体56は矢印B方向に回転する。
【0041】
これにより、スライド機構46により縫合針10を移動させ、切刃16の稜線24を研磨体54の第1の研磨半径R1上に押し当て、切刃16の稜線24に対して直交する研磨目22を形成する。また、切刃18の稜線26を研磨体56の第2の研磨半径R2上に押し当てられ、切刃18の稜線26に対して直交する研磨目22を形成する。このように、縫合針の研磨装置2においては、研磨体54、56を連続的に回転させることができるので、縫合針の研磨装置1と比べて、研磨体の回転の反転と研磨体の角度調整の時間的ロスを解消することができる。
【0042】
更に、他の縫合針の研磨装置について説明する。図9は、他の縫合針の研磨装置3の基本構成を示す図である。この縫合針の研磨装置3は、複数の縫合針を同時に研磨できる点が特徴である。縫合針の研磨装置3は、一対の研磨体58、60と、複数の縫合針10を保持し、複数の縫合針10の切刃16、18を研磨体58、60の研磨位置に移動させるスライド機構62と、を備える。
【0043】
研磨体58は、切刃16を研磨し、複数の縫合針の切刃16の稜線24が押し当てられる第1の研磨半径R1を有し、研磨体56は、複数の縫合針の切刃18を研磨し、切刃18の稜線26が押し当てられる第2の研磨半径R2を有している。これら一対の研磨体58、60は、それぞれ切刃16、18の稜線24、26が縫合針10の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径R1と第2の研磨半径R2が縫合針10の切刃16、18の稜線24、26の移動両端に合致する位置に固定されている。この場合において、2つの研磨体58、60は、向き合うように所定の接触角κに傾けられおり、第1の研磨半径R1と第2の研磨半径R2は、平行になるように固定されている。
【0044】
スライド機構62は、縫合針を保持し、針先の向きを変更可能な保持部材64と、複数の保持部材64を回動可能に支持する支持バー66と、を有する保持手段と、この支持バー66をスライドさせるスライドレール68と、を備えている。
【0045】
保持部材64は、縫合針10の本体部14の基端部を把持する。このような複数の保持部材64は、その基端部64aが支持バー66に回動可能に軸支されている。複数の保持部材64は回動することにより、複数の縫合針10の切刃16の稜線24及び切刃18の稜線26を同一直線上(点線で示す)に保持する。図9に示すように、稜線24を同一直線上に保持し、稜線24と稜線26が成す角αを回動させると、稜線26を同一直線上に保持することができる。このとき、保持部材64の回動動作が干渉しないように、回動方向を変えたり、保持部材64の高さを変えて回動させると良い。
【0046】
支持バー66は、スライドレール68上にスライド可能に載置されており、スライドレール68を直線往復移動する。スライド機構62は、複数の縫合針10を移動させ、同一直線上に保持された複数の縫合針10の切刃16の稜線24を研磨体58の第1の研磨半径R1上に押し当てる。また、スライド機構62は、スライド機構62の保持部材64の回動により、複数の縫合針10の切刃18の稜線26を同一直線上に保持された複数の縫合針10を移動させ、切刃18の稜線26を第2の研磨半径R2上に押し当てる。これにより、複数の縫合針10の切刃16、18の稜線24、26に対して直交する研磨目22を同時に形成することができる。このように、縫合針の研磨装置3は、簡単な構造で、複数の縫合針10を研磨体58、60の研磨位置に合致させることができ、効率よく縫合針10を研磨することができる。
【0047】
次に、縫合針の研磨装置3の研磨作業について説明する。
【0048】
まず、複数の縫合針10をそれぞれ保持部材64に把持させる。保持部材64を回動させ、複数の縫合針10の切刃16の稜線24を同一直線上に保持する。図9に示すように、支持バー66をa方向スライドさせ、切刃16の稜線24を研磨体58の第1の研磨半径R1上に押し当てる。これにより、効率よく、複数の縫合針10の切刃16の稜線24に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0049】
次に、保持部材64を回動させ、図9の一点鎖線で示すように、複数の縫合針10の切刃18の稜線26を同一直線上に保持する。図9に示すように、支持バー66を逆方向のb方向にスライドさせ、切刃18の稜線26を研磨体60の第1の研磨半径R2上に押し当てる。これにより、効率よく、複数の縫合針10の切刃18の稜線26に対して研磨目22を直交方向に形成することができる。
【0050】
なお、縫合針の切味、すなわち、刺通効果は、適切な角速度と研磨量にも影響を受ける。従って、本実施形態の縫合針の研磨装置3において、内周側に位置する縫合針と外周側に位置する縫合針を研磨する研磨面における角速度を規定内、すなわち、角速度の差を規定内にするために、研磨面の使用範囲を選択して研磨するとよい。例えば、図9に示すように、研磨面の外周側を使用すると好適である。これにより、均一な切味を有する縫合針を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、縫合針の針先の切刃部の切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成したので、刺通効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の縫合針の概略斜視図である。
【図2】実施形態の縫合針の全体構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は右側面図、図2(C)は底面図である。
【図3】縫合針の切刃部の拡大図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は図3(A)のA−A線断面図である。
【図4】切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成する様子を示す図であり、図4(A)、(B)は、それぞれ異なる切刃部の断面を示す図である。
【図5】湾曲した稜線を有する切刃部を示す図である。
【図6】縫合針の研磨装置1の全体構成を示す図である。
【図7】図7(A)は、切刃16の稜線24が第1の研磨半径R1に押し当てられた状態の拡大図であり、図7(B)は、図7(A)のA−A線断面図である。
【図8】縫合針の研磨装置2の基本構成を示す図である。
【図9】縫合針の研磨装置3の基本構成を示す図である。
【図10】従来の医療用縫合針を示す図である。
【図11】従来の他の医療用縫合針を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3 研磨装置、10 縫合針、12 切刃部、14 本体部、16,18 切刃、20 かしめ孔、22 研磨目、24,26,36,38 稜線、28,30,32 面、34,44,54,56,58,60 研磨体、40 研磨面、42 軸、46,62 スライド機構、48 姿勢調整部、50 固定治具、52 スライドバー、64 保持部材、66 支持バー、68 スライドレール。
Claims (7)
- 針先の切刃部に対向する二面の切刃を有する縫合針において、
切刃の稜線に対して研磨目を直交方向に形成したことを特徴とする縫合針。 - 研磨面と直交する軸を中心に回転する研磨体により、針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨方法であって、
切刃の稜線を研磨面の研磨半径上に押し当てて、切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成することを特徴とする縫合針の研磨方法。 - 針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨装置であって、
研磨面と直交する軸を中心に回転し、切刃の一方の稜線が研磨面の第1の研磨半径上に押し当てられ、切刃の他方の稜線が研磨面の第2の研磨半径上に押し当てられ、二面の切刃の稜線に対して直交する研磨目を形成する研磨体と、
前記研磨体の外周側に設けられ、縫合針を外周側から研磨体の中心に向かって保持し、縫合針の軸を回転させずに移動させ、切刃の一方の稜線を第1の研磨半径に、切刃の他方の稜線を第2の研磨半径に押し当てるスライド機構と、
それぞれの切刃の稜線が縫合針の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、研磨体の姿勢を調整し、第1の研磨半径を切刃の一方の稜線の移動端の第1の研磨位置に、第2の研磨半径を切刃の他方の稜線の移動端の第2の研磨位置に位置決めする姿勢調整手段と、
を備えることを特徴とする縫合針の研磨装置。 - 針先の切刃部に対向する二面として、設けられた切刃を研磨することにより稜線に対して直交する研磨目を形成する縫合針の研磨装置であって、
研磨面と直交する軸を中心に回転し、切刃の一方の稜線が押し当てられる第1の研磨半径を有する第1の研磨体と、切刃の他方の稜線が押し当てられる第2の研磨半径を有する第2の研磨体と、からなる一対の研磨体であって、それぞれ切刃の稜線が縫合針の移動両端の研磨位置で研磨が行えるように、第1の研磨半径と第2の研磨半径が縫合針の切刃の稜線の移動両端に合致するように固定された一対の研磨体と、
前記研磨体の外周側に設けられ、縫合針を外周側から研磨体の中心に向かって保持し、縫合針の軸を回転させずに移動させ、切刃の一方の稜線を第1の研磨体の第1の研磨半径に、切刃の他方の稜線を第2の研磨体の第2の研磨半径に押し当てるスライド機構と、
を備えることを特徴とする縫合針の研磨装置。 - 請求項3又は4に記載の縫合針の研磨装置であって、
前記スライド機構は、複数の縫合針を保持し、複数の縫合針の針先の向きを変えて、複数の縫合針の切刃の一方の稜線及び複数の縫合針の切刃の他方の稜線を同一直線上に保持する保持手段を備え、
前記一対の研磨体は、第1の研磨半径と第2の研磨半径が平行になるように固定される、
ことを特徴とする縫合針の研磨装置。 - 請求項3〜5のいずれかに記載の縫合針の研磨装置であって、
前記研磨体は、研磨半径を中心に縫合針の移動方向に対向するように所定角度傾けられることを特徴とする縫合針の研磨装置。 - 請求項3〜6のいずれかに記載の縫合針の研磨装置であって、
前記スライド機構は、縫合針を直線往復移動させることを特徴とする縫合針の研磨装置。
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