JP2004305302A - 芳香放散型マネキン人形 - Google Patents
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Abstract
【課題】設置されたマネキン人形の表現の幅を増やし、購入予定者に対してより一層の興味をそそることのできる、匂い放散装置を体表面または体内に内蔵せしめた芳香放散型マネキン人形の提供。
【解決手段】芳香剤収納部2、匂い情報収納手段、該手段からの情報に基づいて、芳香剤収納部2から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置1をマネキン人形体表面または体内に内蔵せしめたことを特徴とする芳香放散型マネキン人形。
【選択図】 図1
【解決手段】芳香剤収納部2、匂い情報収納手段、該手段からの情報に基づいて、芳香剤収納部2から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置1をマネキン人形体表面または体内に内蔵せしめたことを特徴とする芳香放散型マネキン人形。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御された状況において匂いを放散することのできる芳香放散型マネキン人形に関する。
【0002】
ストレスの多い現代社会において、香りが癒しを促進する一つの材料として注目され、芳香を生活や仕事の場において生かすことが課題となっている。
従来芳香剤を利用する方法として、例えば香水やコロンを皮膚に付着させたり、スプレーで衣類に付着させたりしていた。
匂いの情報が人間に大きく働きかけることは知られており、例えば、アロマテラピー等として知られているように、好ましい匂いで好ましい環境を満たしてリラクゼーション効果をもたらすことが知られている。
【0003】
匂いの情報に関する従来技術として例えば、特許文献1には、マイクロプロセッサーから出力された画面情報データにより、モニター上に一定の画面を出力し、上記マイクロプロセッサーから出力された噴射情報データにより、香り噴射装置を通して一定の香りを噴射するストレス緩和用コンピューターシステムについて記載されている。
また、特許文献2には、所定の制御信号に基づいて、香料の放出を行う制御型芳香出力装置において、香料を格納する香料格納手段と、前記香料格納手段に格納されている香料を取り出して空気中に放出する香料放出手段と、前記所定の制御信号に基づいて、前記香料放出手段を制御して、香料の放出を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする制御型芳香出力装置について記載されている。
このように、制御された状態で香料を放出することは知られていたが、従来、店頭や展示会場に設置されるマネキン人形は、顧客の視覚効果によってのみ対象とする衣服等の購買欲をそそり、また、店の雰囲気を感じていた。しかし、マネキン人形が制御された状態で匂いを発生することは知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−357022号公報
【特許文献2】
特開平10−146385号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、設置されたマネキン人形の表現の幅を増やし、購入予定者に対してより一層の興味をそそることのできる、芳香放散装置を体表面または体内に内蔵せしめた芳香放散型マネキン人形を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、芳香剤収納部、匂い情報収納手段、該手段からの情報に基づいて、芳香剤収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を体表面または体内に内蔵せしめたことを特徴とする芳香放散型マネキン人形に関する。
本発明の第2は、外部からの特定の情報を受信する手段、受信信号をインターフェース回路を介して匂い情報収納手段に送り、該手段からの情報に基づいて、芳香収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を有することを特徴とする請求項1記載の芳香放散型マネキン人形に関する。
本発明の第3は、マネキン人形の近傍に人の存在を感じるセンサーを設置し、このセンサーからの情報をインターフェース回路を介して匂い情報収納手段に送り、該手段からの情報に基づいて、芳香収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を有することを特徴とする請求項1記載の芳香放散型マネキン人形に関する。
本発明の第4は、請求項1〜3のいずれかに記載の芳香放散装置をベルト状物に固定したことを特徴とする芳香放散型マネキン人形用芳香放散装置に関する。
【0007】
本発明においてマネキン人形につける芳香放散装置は、芳香剤収納部、匂い情報収納手段および該手段からの情報に基づいて芳香剤収納部から匂いを放出する手段からなる。
【0008】
芳香剤収納部としては、芳香剤とそれを収納する収納容器とからなる。ここに用いる芳香剤としては、香料のみならず匂いを分解・除去する消臭剤も用いることができる。
展示時間や展示衣料の交換により匂いを変更したいときには、先ず香料の1種を用いて所定時間匂いを放出し、次いで香料のみならず匂いを分解・除去する消臭剤を放出し、先の香料による匂いを分解・除去した後、次の香料を用いて所定時間匂いを放出することにより、先の香料による匂いとの混合を避け、匂いからくる雰囲気を完全に変化させることができる。
【0009】
香料としては、例えば、バラ、菊、百合、梅等の花の香や、檜の香、杉の香、松の香、桜の香等の樹木の香等を用いることができる。1つの芳香剤収納容器には、液状の香料化合物や揮発性溶剤に溶かした単一の香料化合物を入れることもできるが、複数の香料化合物をブレンドした香料組成物を入れることもできる。
芳香剤収納容器に入れる香料は、液状、ペースト状、固体状、など任意であるし、香料成分を織布、不織布など繊維状物質に含浸または吸着させた形でも良い。
【0010】
芳香剤収納容器として固体金属からなる容器を用いることができる。芳香発生時に、通電による加熱機構を有していることが好ましい。例えば、内蔵する電池と加熱機構との間に設けた開閉器が制御手段からの情報によりオンの状態にあるとき、または、制御器よりの情報に基づいて、所定時間加熱するヒート線を固体金属からなる容器の外側にコイル状に巻いておくことにより、容易に加熱することができる容器が好ましい。
また、芳香剤収納容器として合成樹脂製チューブを用いることができる。この場合、香料やアルコールのような揮発性溶剤に侵されないことが必要である。合成樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等を挙げることができる。
【0011】
また、芳香剤収納部は、香料を含有する多孔質物質を用いることができる。
多孔質物質としては、多孔性金属、多孔性合成樹脂等がある。
多孔性金属としては、アルミナ、シリカアルミナのほか、ステンレス、Co−Cr合金、TiおよびTi合金の焼結体がある。
多孔性合成樹脂としては、ポリウレタンフォーム、ポリイミドフォーム、ポリエチレンフォーム等があり、又、重合体中の溶剤除去法によって得られた多孔質体がある。これら多孔質体は連通気泡を有するものが好ましい。
芳香剤収納部は、複数の芳香剤収納部によって形成することができる。その場合、香料を選択が可能なように、例えば、制御手段からの信号に基づいて、特定の芳香剤収納部を選択的に加熱、放香するようにしても良い。
【0012】
匂い情報収納手段は、インターフェース回路と制御部からなる制御手段で、内部に時計情報を内蔵し、更に、外部からの情報に基づいて匂い発生情報を芳香剤収納部と匂い放出手段からなる匂い発生手段に伝達することにより、外部からの情報に基づいて匂い発生を開始し、所定時間匂いを発生しつづけ、匂い情報収納手段からの時間の終了情報と共に匂いの発生を中止することができる。
【0013】
また、マネキン人形に設けられた接近した人を感知するセンサーからの信号をインターフェース回路を介して情報収納手段に送り、その信号に基づいて香料収納手段から匂いの放出を開始することもできる。例えば、センサーとして超音波センサーを用い、移動物体の反射波を検知し、その信号をインターフェース回路を介して情報収納手段に送り、情報収納手段からの信号に基づいて芳香剤収納部から匂いを放出することができる。また、センサーとして赤外線センサーを用い、人体の放射熱に反応し、人が接近したとの情報をインターフェース回路を介して情報収納手段に送り、その信号に基づいて香料収納手段から匂いを放出することができる。この場合、赤外線センサーは、人体の放射熱量を計測できるため、予め設定した熱量や熱の発生位置、発生形状から特定の認識パターンを設定できるため、個体識別機能を準備することができる。この個体識別機能により、担当販売員等特定の者に対しては感応せず、顧客に対して匂いを放出することができるので好ましい。
情報収納手段に、どの匂いを放出すべきかの選択能を持たし、複数の香料を含む収納容器から選択して特定の匂いを放出するようにすることができる。
また、情報収納手段は、収納される情報のうち匂いの発生時間や発生回数を常に修正できるよう情報変換可能としておくことが好ましい。
【0014】
匂い情報収納手段からの情報に基づいて芳香剤収納部から匂いを放出する手段としては特に制限はないが、芳香剤収納部に対して超音波振動、加熱、加圧、風などの手段を単独あるいは併用して用いることのできる手段であり、これにより芳香剤収納部に収納されている香料を外部に放出することができる。例えば、超音波振動は、電圧や周波数を変化させて、時間に対応して超音波が香料物質を刺激し霧状にして外部に放出する。また、芳香剤収納容器の周辺に加熱器具などを装着することもできる。この場合の加熱器具としては、例えば熱応答性に優れたセラミックス材料を使用するなど、熱量の発生を瞬時に伝達できるものが好ましい。また、圧力を利用する例としては、高周波振動モータなどで圧力弁を上下に動かし、開閉口から外部に匂いを発生させることもできる。場合によっては、芳香剤収納部と匂いを放出する手段を一体化する場合には、芳香剤収納部材として金属、セラミックス、プラスチックス、繊維材料等からなる多孔体を用い、この多孔体に芳香剤を塗布および/または含浸させておき、制御手段からの信号により、回転、振動、熱あるいは風圧のような圧力等を加えることにより、芳香剤を外部に放出させることができる。
【0015】
芳香剤収納部を、芳香剤を含有する多孔質物質で成型したファンとすることで、芳香剤収納部を独立して設ける必要がなくなる。しかし、この方法において芳香の放出が十分でないときは、芳香剤収納部を補完のため設けることができる。
芳香剤収納部は、容易に交換し得るよう脱着容易に構成することが好ましい。
【0016】
本発明において、芳香放散装置をマネキン人形の体表面または体内に内蔵せしめるために、該装置を体内に内蔵し、匂いが放散し得るようにマネキン人形の体表面の一部を開放し、ネット状物でカバーしても良い。また、マネキン人形の台座内に設置することもできる。また、ベルト状物に該装置を固定し、マネキン人形の胴体や肩に巻きつけ固定できるようにすることができる。この場合はマネキン人形の変更が必要となったときでも該装置を容易に脱着することができるので好ましい。
マネキン人形の首部や上腕部内に駆動機構を設け、匂い情報収納手段からの情報に基づいて匂いを放散するとともにマネキン人形の首部や上腕部に動きを与えることにより、顧客に対して一層興味を起こさせることもできる。
【0017】
以下に図面に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の芳香放散装置の1例を示すブロック構成図である。
芳香放散装置1は、それぞれ異なる種類の香料を収納する複数の芳香剤収納部2と、複数の芳香剤収納部2に対応して配置され、対応する芳香剤収納部2に収納されている香料を取り出して空気中に放出する複数の香料放出手段3と、装置外部から所定の制御信号4を入力するためのインターフェース回路5と、インターフェース回路5を介して入力した制御信号に基づいて複数の香料放出手段3を制御して芳香の放出を行う制御部6と、放出された香料を外部へ送出するための送風ファン7とからなる。
図2は、本発明の芳香放散装置の1例を示す説明図である。
芳香放散装置1の外部からの制御信号4を入力するためのインターフェース回路5を介して制御部6に送られた制御信号は、予めプログラムされた出力により電池部8とモーター部9を結ぶ開閉器10に作用し、ファン11の回転を開始すると共に、電池部8と芳香剤収納部12に付した加熱器13を結ぶ開閉器14に作用し、加熱することにより、芳香剤収納部12の芳香剤を放出し、放出された芳香剤をファン11によって外部に放出できる。
図3は、本発明の芳香放散装置を固定したベルト状物をマネキン人形に設置する方法を示す説明図である。
本発明の芳香放散装置1をベルト状物16に固定し、マネキン人形の胴体17や肩18に巻きつけ固定できるようにすることにより、マネキン人形の変更が必要となったときでも該装置を容易に脱着することができるので好ましい。
本発明の芳香放散装置1をマネキン人形の台座15内に設置することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明により、設置されたマネキン人形の表現の幅を増やし、購入予定者に対してより一層の興味をそそることのできる、芳香放散装置を体表面または体内に内蔵せしめた芳香放散型マネキン人形を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の芳香放散装置の1例を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の芳香放散装置の1例を示す説明図である。
【図3】本発明の芳香放散装置を固定したベルト状物をマネキン人形に設置する方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 芳香放散装置
2 芳香剤収納部
3 香料放出手段
4 制御信号
5 インターフェース回路
6 制御部
7 送風ファン
8 電池部
9 モーター部
10 開閉器
11 ファン
12 芳香剤収納部
13 加熱器
14 開閉器
15 マネキン人形の台座
16 ベルト状物
17 マネキン人形の胴体
18 マネキン人形の肩
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御された状況において匂いを放散することのできる芳香放散型マネキン人形に関する。
【0002】
ストレスの多い現代社会において、香りが癒しを促進する一つの材料として注目され、芳香を生活や仕事の場において生かすことが課題となっている。
従来芳香剤を利用する方法として、例えば香水やコロンを皮膚に付着させたり、スプレーで衣類に付着させたりしていた。
匂いの情報が人間に大きく働きかけることは知られており、例えば、アロマテラピー等として知られているように、好ましい匂いで好ましい環境を満たしてリラクゼーション効果をもたらすことが知られている。
【0003】
匂いの情報に関する従来技術として例えば、特許文献1には、マイクロプロセッサーから出力された画面情報データにより、モニター上に一定の画面を出力し、上記マイクロプロセッサーから出力された噴射情報データにより、香り噴射装置を通して一定の香りを噴射するストレス緩和用コンピューターシステムについて記載されている。
また、特許文献2には、所定の制御信号に基づいて、香料の放出を行う制御型芳香出力装置において、香料を格納する香料格納手段と、前記香料格納手段に格納されている香料を取り出して空気中に放出する香料放出手段と、前記所定の制御信号に基づいて、前記香料放出手段を制御して、香料の放出を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする制御型芳香出力装置について記載されている。
このように、制御された状態で香料を放出することは知られていたが、従来、店頭や展示会場に設置されるマネキン人形は、顧客の視覚効果によってのみ対象とする衣服等の購買欲をそそり、また、店の雰囲気を感じていた。しかし、マネキン人形が制御された状態で匂いを発生することは知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−357022号公報
【特許文献2】
特開平10−146385号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、設置されたマネキン人形の表現の幅を増やし、購入予定者に対してより一層の興味をそそることのできる、芳香放散装置を体表面または体内に内蔵せしめた芳香放散型マネキン人形を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、芳香剤収納部、匂い情報収納手段、該手段からの情報に基づいて、芳香剤収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を体表面または体内に内蔵せしめたことを特徴とする芳香放散型マネキン人形に関する。
本発明の第2は、外部からの特定の情報を受信する手段、受信信号をインターフェース回路を介して匂い情報収納手段に送り、該手段からの情報に基づいて、芳香収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を有することを特徴とする請求項1記載の芳香放散型マネキン人形に関する。
本発明の第3は、マネキン人形の近傍に人の存在を感じるセンサーを設置し、このセンサーからの情報をインターフェース回路を介して匂い情報収納手段に送り、該手段からの情報に基づいて、芳香収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を有することを特徴とする請求項1記載の芳香放散型マネキン人形に関する。
本発明の第4は、請求項1〜3のいずれかに記載の芳香放散装置をベルト状物に固定したことを特徴とする芳香放散型マネキン人形用芳香放散装置に関する。
【0007】
本発明においてマネキン人形につける芳香放散装置は、芳香剤収納部、匂い情報収納手段および該手段からの情報に基づいて芳香剤収納部から匂いを放出する手段からなる。
【0008】
芳香剤収納部としては、芳香剤とそれを収納する収納容器とからなる。ここに用いる芳香剤としては、香料のみならず匂いを分解・除去する消臭剤も用いることができる。
展示時間や展示衣料の交換により匂いを変更したいときには、先ず香料の1種を用いて所定時間匂いを放出し、次いで香料のみならず匂いを分解・除去する消臭剤を放出し、先の香料による匂いを分解・除去した後、次の香料を用いて所定時間匂いを放出することにより、先の香料による匂いとの混合を避け、匂いからくる雰囲気を完全に変化させることができる。
【0009】
香料としては、例えば、バラ、菊、百合、梅等の花の香や、檜の香、杉の香、松の香、桜の香等の樹木の香等を用いることができる。1つの芳香剤収納容器には、液状の香料化合物や揮発性溶剤に溶かした単一の香料化合物を入れることもできるが、複数の香料化合物をブレンドした香料組成物を入れることもできる。
芳香剤収納容器に入れる香料は、液状、ペースト状、固体状、など任意であるし、香料成分を織布、不織布など繊維状物質に含浸または吸着させた形でも良い。
【0010】
芳香剤収納容器として固体金属からなる容器を用いることができる。芳香発生時に、通電による加熱機構を有していることが好ましい。例えば、内蔵する電池と加熱機構との間に設けた開閉器が制御手段からの情報によりオンの状態にあるとき、または、制御器よりの情報に基づいて、所定時間加熱するヒート線を固体金属からなる容器の外側にコイル状に巻いておくことにより、容易に加熱することができる容器が好ましい。
また、芳香剤収納容器として合成樹脂製チューブを用いることができる。この場合、香料やアルコールのような揮発性溶剤に侵されないことが必要である。合成樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等を挙げることができる。
【0011】
また、芳香剤収納部は、香料を含有する多孔質物質を用いることができる。
多孔質物質としては、多孔性金属、多孔性合成樹脂等がある。
多孔性金属としては、アルミナ、シリカアルミナのほか、ステンレス、Co−Cr合金、TiおよびTi合金の焼結体がある。
多孔性合成樹脂としては、ポリウレタンフォーム、ポリイミドフォーム、ポリエチレンフォーム等があり、又、重合体中の溶剤除去法によって得られた多孔質体がある。これら多孔質体は連通気泡を有するものが好ましい。
芳香剤収納部は、複数の芳香剤収納部によって形成することができる。その場合、香料を選択が可能なように、例えば、制御手段からの信号に基づいて、特定の芳香剤収納部を選択的に加熱、放香するようにしても良い。
【0012】
匂い情報収納手段は、インターフェース回路と制御部からなる制御手段で、内部に時計情報を内蔵し、更に、外部からの情報に基づいて匂い発生情報を芳香剤収納部と匂い放出手段からなる匂い発生手段に伝達することにより、外部からの情報に基づいて匂い発生を開始し、所定時間匂いを発生しつづけ、匂い情報収納手段からの時間の終了情報と共に匂いの発生を中止することができる。
【0013】
また、マネキン人形に設けられた接近した人を感知するセンサーからの信号をインターフェース回路を介して情報収納手段に送り、その信号に基づいて香料収納手段から匂いの放出を開始することもできる。例えば、センサーとして超音波センサーを用い、移動物体の反射波を検知し、その信号をインターフェース回路を介して情報収納手段に送り、情報収納手段からの信号に基づいて芳香剤収納部から匂いを放出することができる。また、センサーとして赤外線センサーを用い、人体の放射熱に反応し、人が接近したとの情報をインターフェース回路を介して情報収納手段に送り、その信号に基づいて香料収納手段から匂いを放出することができる。この場合、赤外線センサーは、人体の放射熱量を計測できるため、予め設定した熱量や熱の発生位置、発生形状から特定の認識パターンを設定できるため、個体識別機能を準備することができる。この個体識別機能により、担当販売員等特定の者に対しては感応せず、顧客に対して匂いを放出することができるので好ましい。
情報収納手段に、どの匂いを放出すべきかの選択能を持たし、複数の香料を含む収納容器から選択して特定の匂いを放出するようにすることができる。
また、情報収納手段は、収納される情報のうち匂いの発生時間や発生回数を常に修正できるよう情報変換可能としておくことが好ましい。
【0014】
匂い情報収納手段からの情報に基づいて芳香剤収納部から匂いを放出する手段としては特に制限はないが、芳香剤収納部に対して超音波振動、加熱、加圧、風などの手段を単独あるいは併用して用いることのできる手段であり、これにより芳香剤収納部に収納されている香料を外部に放出することができる。例えば、超音波振動は、電圧や周波数を変化させて、時間に対応して超音波が香料物質を刺激し霧状にして外部に放出する。また、芳香剤収納容器の周辺に加熱器具などを装着することもできる。この場合の加熱器具としては、例えば熱応答性に優れたセラミックス材料を使用するなど、熱量の発生を瞬時に伝達できるものが好ましい。また、圧力を利用する例としては、高周波振動モータなどで圧力弁を上下に動かし、開閉口から外部に匂いを発生させることもできる。場合によっては、芳香剤収納部と匂いを放出する手段を一体化する場合には、芳香剤収納部材として金属、セラミックス、プラスチックス、繊維材料等からなる多孔体を用い、この多孔体に芳香剤を塗布および/または含浸させておき、制御手段からの信号により、回転、振動、熱あるいは風圧のような圧力等を加えることにより、芳香剤を外部に放出させることができる。
【0015】
芳香剤収納部を、芳香剤を含有する多孔質物質で成型したファンとすることで、芳香剤収納部を独立して設ける必要がなくなる。しかし、この方法において芳香の放出が十分でないときは、芳香剤収納部を補完のため設けることができる。
芳香剤収納部は、容易に交換し得るよう脱着容易に構成することが好ましい。
【0016】
本発明において、芳香放散装置をマネキン人形の体表面または体内に内蔵せしめるために、該装置を体内に内蔵し、匂いが放散し得るようにマネキン人形の体表面の一部を開放し、ネット状物でカバーしても良い。また、マネキン人形の台座内に設置することもできる。また、ベルト状物に該装置を固定し、マネキン人形の胴体や肩に巻きつけ固定できるようにすることができる。この場合はマネキン人形の変更が必要となったときでも該装置を容易に脱着することができるので好ましい。
マネキン人形の首部や上腕部内に駆動機構を設け、匂い情報収納手段からの情報に基づいて匂いを放散するとともにマネキン人形の首部や上腕部に動きを与えることにより、顧客に対して一層興味を起こさせることもできる。
【0017】
以下に図面に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の芳香放散装置の1例を示すブロック構成図である。
芳香放散装置1は、それぞれ異なる種類の香料を収納する複数の芳香剤収納部2と、複数の芳香剤収納部2に対応して配置され、対応する芳香剤収納部2に収納されている香料を取り出して空気中に放出する複数の香料放出手段3と、装置外部から所定の制御信号4を入力するためのインターフェース回路5と、インターフェース回路5を介して入力した制御信号に基づいて複数の香料放出手段3を制御して芳香の放出を行う制御部6と、放出された香料を外部へ送出するための送風ファン7とからなる。
図2は、本発明の芳香放散装置の1例を示す説明図である。
芳香放散装置1の外部からの制御信号4を入力するためのインターフェース回路5を介して制御部6に送られた制御信号は、予めプログラムされた出力により電池部8とモーター部9を結ぶ開閉器10に作用し、ファン11の回転を開始すると共に、電池部8と芳香剤収納部12に付した加熱器13を結ぶ開閉器14に作用し、加熱することにより、芳香剤収納部12の芳香剤を放出し、放出された芳香剤をファン11によって外部に放出できる。
図3は、本発明の芳香放散装置を固定したベルト状物をマネキン人形に設置する方法を示す説明図である。
本発明の芳香放散装置1をベルト状物16に固定し、マネキン人形の胴体17や肩18に巻きつけ固定できるようにすることにより、マネキン人形の変更が必要となったときでも該装置を容易に脱着することができるので好ましい。
本発明の芳香放散装置1をマネキン人形の台座15内に設置することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明により、設置されたマネキン人形の表現の幅を増やし、購入予定者に対してより一層の興味をそそることのできる、芳香放散装置を体表面または体内に内蔵せしめた芳香放散型マネキン人形を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の芳香放散装置の1例を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の芳香放散装置の1例を示す説明図である。
【図3】本発明の芳香放散装置を固定したベルト状物をマネキン人形に設置する方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 芳香放散装置
2 芳香剤収納部
3 香料放出手段
4 制御信号
5 インターフェース回路
6 制御部
7 送風ファン
8 電池部
9 モーター部
10 開閉器
11 ファン
12 芳香剤収納部
13 加熱器
14 開閉器
15 マネキン人形の台座
16 ベルト状物
17 マネキン人形の胴体
18 マネキン人形の肩
Claims (4)
- 芳香剤収納部、匂い情報収納手段、該手段からの情報に基づいて、芳香剤収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置をマネキン人形体表面または体内に内蔵せしめたことを特徴とする芳香放散型マネキン人形。
- 外部からの特定の情報を受信する手段、受信信号をインターフェース回路を介して匂い情報収納手段に送り、該手段からの情報に基づいて、芳香剤収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を有することを特徴とする請求項1記載の芳香放散型マネキン人形。
- マネキン人形の近傍に人の存在を感じるセンサーを設置し、このセンサーからの情報をインターフェース回路を介して匂い情報収納手段に送り、該手段からの情報に基づいて、芳香収納部から匂いを放出する手段を有する芳香放散装置を有することを特徴とする請求項1記載の芳香放散型マネキン人形。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の芳香放散装置をベルト状物に固定したことを特徴とする芳香放散型マネキン人形用芳香放散装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003100084A JP2004305302A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | 芳香放散型マネキン人形 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003100084A JP2004305302A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | 芳香放散型マネキン人形 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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-
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- 2003-04-03 JP JP2003100084A patent/JP2004305302A/ja active Pending
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WO2017098748A1 (ja) * | 2015-12-09 | 2017-06-15 | 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント | 匂い提示装置 |
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