JP2004305119A - 植物植生済みパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】植生された植物の品質が安定し、且つ、誰でもが簡単に且つ安価に施工できる植物植生済みパネルを提供する。
【解決手段】植物5の植生される複数のセル7を有するパズル状のパネル1であって、上記セル7の中に充填された土壌3の上に植物5が予め植生され、植物5が予め植生された植物植生済みパネル1を施工現場に搬入して組み合わせて使用する。
【選択図】 図1
【解決手段】植物5の植生される複数のセル7を有するパズル状のパネル1であって、上記セル7の中に充填された土壌3の上に植物5が予め植生され、植物5が予め植生された植物植生済みパネル1を施工現場に搬入して組み合わせて使用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車場や歩道等に敷き詰められて街の緑化に貢献するパネルに関し、詳細には、天然芝等の植物が予め植生されたパネルを単に敷き詰めるだけでよい植物植生済みパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
駐車場や歩道の表面は、アスファルトやコンクリートといった人工物で覆われている。このような人工被覆物は、日差しの強い季節の照り返しやヒートアイランド現象を誘引する一因となっている。そこで、天然芝等の植物を植生させるための芝用パネルを駐車場や歩道に敷き詰めることによって、このような環境問題を緩和させようとする試みがなされつつある。
【0003】
従来の芝用パネルは、工程管理スケジュールに従って、様々な施工業者が関わりながら現場で直接に施工されて使用されるという直接現場施工タイプのものである。
【0004】
すなわち、まず、土木業者が、複数の芝用パネルを植込みスペースに敷設したあと、芝用パネルの所定深さまで土壌が充填される。次に、植栽業者が、その上に芝生シートを全面的に貼り付るという作業を行う。そして、土木業者が、芝生シートに散水しながら大型ローラー重機で芝生シートを押圧することを行って、芝生シートをパネルの各セル内に押し込むという作業を行う。そのあと、植栽業者が、芝の生育状態を観察しながら定期的に散水する。そして、数ヶ月が経過すると、芝の根が定着し且つ芝の生育した天然芝のある駐車場や歩道などが得られる(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−319366号公報
【0006】
しかしながら、従来の芝用パネルにおいては、以下のような様々な問題がある。すなわち、パネルの施工が現場で直接になされ、施工業者の施工技術にばらつきが存在するために、芝の品質が一定しないことや、大型ローラー重機での芝生シートの押圧作業によって芝の根が細かく分断されて定着しにくいという理由等で、しばらくすると、植生された芝が枯れてしまうという問題がある。また、複数の専門業者によって施工されるために、だれでもが簡単に施工できない、完了するまでに時間がかかる、あるいは施工費用が高額であるという様々な問題もある。
【0007】
このように、従来の芝用パネルは、複数の専門業者が現場で直接に施工することを前提として作られたものであり、誰でもが簡単に施工できるというものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、植生された植物の品質が安定し、且つ、誰でもが簡単に且つ安価に施工できる植物植生済みパネルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段・作用・効果】
上記技術的課題を解決するために、本発明は、植物の植生される複数のセルを有するパズル状のパネルであって、上記セルの中に充填された土壌の上に植物が予め植生され、植物が予め植生された植物植生済みパネルを施工現場に搬入して組み合わせて使用することを特徴とする植物植生済みパネルを提供するものである。
【0010】
上記構成によれば、専門工場等で植物が予め植生されたパネルが製造され、この植物植生済みパネルを専門業者でない者であっても施工現場でパズルのように組み合わせて敷き詰めるだけでよいので、複数の専門業者が現場で直接に施工する必要がない。したがって、芝の根が確実に定着して植生された芝の品質が安定すること等で、芝がすぐに枯れてしまうことが防止される。また、誰でもが簡単に施工することができる、現場での施工時間が短い、あるいは施工費用が安価であるという特長を有する。
【0011】
パネルのセルは、方形形状や多角形形状や円形形状等の各種形状にすることが可能である。植物植生済みパネルが駐車場に使用された場合、車の重量に耐えることのできる機械的強度を備えている必要があることから、セルは、機械的強度に優れた六角形形状であるハニカム構造をしていることが好ましい。
【0012】
好ましくは、透過孔がパネルの底壁に形成され、保水シートがパネルの底壁に設けられている。
【0013】
上記構成によれば、植物は、透過孔を通じて、パネルの外側にも根を張ることができる。保水シートがパネルの底壁の表面側あるいは裏面側に設けることができるので、根への十分な水分供給を行うことができる。なお、保水シートがパネルの底壁の裏面側に設けられている場合、保水シートの中に張った根が、保水シートをパネルに接続する接続部材として働く。したがって、保水シートのパネルへの固定には、特別な接続部材や接続構造を別途設ける必要がない。
【0014】
パネルはタイル又はジグソーパズルのように組み合わされて設置されるが、設置後にパネルがずれないように、パネル同士を係合するための係合部を設けておくことが好ましい。係合部は板状のパネルの厚み方向すなわち垂直方向に延在するように配置することができるが、厚み方向すなわち垂直方向に装着する構造では、重量のあるパネルの係合部の位置合わせが難しい。特に、本発明に係る植物植生済みパネルは、土壌及び植物がセルの中に予め装填されているので、かなりの重量物となっており、厚み方向すなわち垂直方向の位置合わせ作業が難しい。したがって、互いに係合する係合部が、上記パネルの少なくとも一対の対向する側面に設けられており、側面の厚さ方向すなわち水平方向に突出する凹凸の嵌合によって構成されることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、側面での水平方向の嵌合であるので、重量物である植物植生済みパネルを一旦地表に置いた後に、載置したパネルを地面上を滑るように押すことにより位置決めすることができるので、位置決め作業を容易且つ確実に行うことができる。
【0016】
さらに、係合部において、凹部及び凸部が、側面視、マトリックス状に交互に配置されている。
【0017】
パネルの側面に、凹部及び凸部がマトリックス状に交互に配置されているので、パネルを水平方向に動かすことは自由であるのでパネルの脱装着を簡単に行うことができるが、パネルの垂直方向の動きが制限されるので、パネルがいたずら等で持ち上げて取り外されることが防止される。
【0018】
重量物である植物植生済みパネルを運搬する際に、パネルを不用意に落としてしまうと、作業者が怪我をしたり、パネルに植生された植物が台無しになってしまう。したがって、好ましくは、運搬時にパネルを把持するための穴が、パネルの少なくとも一対の対向する側面に設けられている。作業者が少なくとも一対の把持用穴に指を入れて把持したり、L字型の治具の一端を少なくとも一対の把持用穴に挿入して挟持できるので、植物植生済みパネルの運搬の安全性や作業性が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る植物植生済みパネル1について詳細に説明する。
【0020】
まず、図1及び2を参照しながら、駐車場に敷き詰められる、本発明の第一実施形態に係る植物植生済みパネル1について説明する。
【0021】
図1に示すように、植物植生済みパネル1は、パネル10の上に土壌3が予め充填されており、その上に芝生等の植物5が植えられている。植物5としては、種々のものが使用可能であるが、植生植物5の外観をよくするために、芝が使用される。芝としては、冬枯れするものの種まきの必要のない高麗芝や野芝といった日本芝、あるいは、冬枯れはしないが種をまいたり刈り込みも随時行う必要がある手間のかかるバミューダ芝やベント芝といった西洋芝が、それぞれ単体で使用されたり、日本芝と西洋芝とを混合して使用されたりする。
【0022】
植物植生済みパネル1は、樹脂の射出成形によって製造されており、複数のセル7が縦横に整列配置されており、全体として大略方形形状をしている。パネル10は、例えば、大略50センチメートル角であり、高さが5〜7センチメートルである。各セル7は、6つの間仕切り壁11で構成された略正六角形状のハニカム構造をしてなり、隣接するセル7の間仕切り壁11同士が接触している。各セル7の底壁12には、少なくとも一つの底壁透過孔13が設けられている。底壁透過孔13は、水や芝5の根が通り抜けるための通路である。なお、間仕切り壁11を補強するためのリブを間仕切り壁11の周囲に適宜設けることができる。
【0023】
様々な形状のセル7が可能である。セル7を構成する間仕切り壁11は、円筒状のものであってもよい。円筒状のセル7は同心状又は放射状の間仕切り壁で細分化されていてもよい。また、各セル7は、例えば、5〜8センチメール程度の大きさである。セル7のサイズをあまり大きくすると、植物植生済みパネル1の上を歩く通行人の足がセル7に嵌り込んで危険であるからである。また、機械的強度が弱くなる。したがって、セル7のサイズを大きくする場合には、各セル7の内部が間仕切り壁11で細分化されていることが好ましい。
【0024】
各セル7は、大略同じ形状をしているが、図1に示すように、左右の対向する側面すなわち第一側面14に位置するセル7は、略正六角形状から3辺が変形した変形六角形状をしている。このように、変形六角形セルを第一側面14に沿って配置することにより、凹凸のない直線的なラインが得られて、デザイン的にすっきりとしたものになる。また、図1の上下の対向する側面すなわち第二側面15に沿って位置するセル7は、通常の略正六角形状のセルである。したがって、略正六角形状の上半分又は下半分に相当する凹凸が形成されている。なお、左右の対向する側面すなわち第一側面14に位置するセル7は、通常の略正六角形状のセルであってもよい。また、パネル10の周縁(すなわち第一側面14及び第二側面15)に位置する間仕切り壁11は、重量物である植物植生済みパネル1が運搬される際に壊れないように、あるいはパネル1が運搬しやすいものであるように、内部の間仕切り壁11より若干肉厚であることが好ましい。
【0025】
図1に示した植物植生済みパネル1は、あるパネル10の一方の側(上側)に位置する凹状のセル7と別のパネル10の他方の側(下側)に位置する凸状のセル7とが嵌合する水平嵌合パズル構造となっている。このように、横方向すなわち水平方向の動きに抗することができる。
【0026】
しかしながら、このような嵌合構造では、パネル10の厚み方向すなわち垂直方向の動きに抗することができないので、パネル10は、後述する垂直嵌合パズル構造を備えているほうが好ましい。
【0027】
パネル10の底壁12に接するように、保水シート20が配置されている。保水シート20は、例えば、デンプン系やアクリル酸塩系の高分子吸収材から構成されるものであり、水分がシート20内に保持される。保水シート20は、セル7の中に入る大きさに切断された保水シート20の小片を各セル7の底壁12の上から装填するようにして使用することもできる。なお、保水シート20の代わりにあるいは保水シート20と一緒に、保水性を有する保水ペレットをパネル10の底壁に敷き詰めたり、保水ペレットを土壌3と一緒に混ぜたりして使用することもできる。
【0028】
次に、上述した植物植生済みパネル1の製造方法並びにその使用方法について説明する。
【0029】
植物植生済みパネル1の製造は、工場内で行われる。パネル10の大きさに合わせて切断された保水シート20の上にパネル10を載置し、各セル7の中に適量の土壌3が充填される。高さが5センチメートルのパネル10において、土壌3の充填高さは、例えば、底壁12から3センチメートルである。各セル7の中に入る適当な大きさに切り出された芝生シート片をセル7の上に載置したり、芝5の種を蒔いて時間をかけて育成したりすることもできる。いずれにしても、しばらくの間、芝5に散水することによって、芝5の根が土壌3内に張り、底壁透過孔13を経て保水シート20まで達する。芝5の根で保水シート20がパネル10に接続されており、芝5の根が土壌3に確実に定着した状態で出荷される。植生された芝5の品質が安定しているので、芝5がすぐに枯れてしまうことが防止される。
【0030】
このように、予め芝5の植生されたパネルすなわち植物植生済みパネル1が、施工現場に搬入される。アスファルトやコンクリートや砂利といったこれまで地面を覆っていた人工被覆物が除去されて地面が露出した植込みスペースが、施工現場に形成される。植物植生済みパネル1を植込みスペースに設置したあとでも、植物植生済みパネル1の上面位置が、周囲の高さと同じであり段差ができないように掘られている。
【0031】
植込みスペースに運び込まれた植物植生済みパネル1は、適宜配置される。載置した植物植生済みパネル1は、例えば、地面上を滑るように押されながら位置合わせされる。対応する凹部17及び凸部16がスムーズに嵌合し、単純なジグソーパズルのように組み合わされる。その結果、植物植生済みパネル1が植込みスペースに敷き詰められ、天然の芝5が植込みスペース全面に広がった植物植生領域が完成する。植物植生済みパネル1を持ち上げるための大きな力も不要で、簡単に位置合わせができる。植物植生済みパネル1の簡単な位置合わせだけでよいので、施工枚数が多くても、あまり施工時間がかからない。したがって、特別な熟練や重機がなくても、誰でもが簡単に施工することができ、現場での施工時間が短い、あるいは施工費用が安価であるという特長を有する。
【0032】
次に、図3、5及び6を参照しながら、上記実施形態の変形例について説明する。
【0033】
係合部である凹凸形状の嵌合部16,17が垂直方向すなわち上下方向にも設けられていることが、図1のものと異なっている。
【0034】
パネル10の対向する第二側面15は、それぞれ、上下方向に大略二等分されている。図3に示すように、一方及び他方の第二側面15の上半分及び下半分のそれぞれには、凸部16,凹部17が交互に配置されている。そして、上半分の第二側面15の凹部17が、対向する上半分の第二側面15の凸部16に対応している。各凹部17及び凸部16は、パネル10の対角線の交点を中心に回転対称であるように形成されている。第二側面15が一方の第二側面15又は他方の第二側面15のいずれであるかを意識する必要がなくなり、係合位置決め作業が簡単になる。
【0035】
図5及び6に示すように、隣接する凸部16の間には、ギャップ19が設けられている。ギャップ19は、ある一つの凸部16を基準にすると、周りの凸部16に隣接する側の部分、例えば、右側と左側と下側の3つの部分に設けられている。このようなギャップ19の存在により、凹凸の嵌合をスムーズに行うことができる。
【0036】
また、図5及び6に示すように、凹部17に対する凸部16の水平方向の出っ張り、すなわち側面の厚さ方向の段差は、凹凸による十分な係合が得られる大きさであればよく、例えば、間仕切り壁11の厚み程度の大きさ、より具体的には、3〜10ミリメートル程度である。
【0037】
このような構成のパネルにおいては、あるパネル10の上側の第二側面15の凹部17が、他のパネル10の下側の第二側面15の凸部16と嵌合する。詳細には、あるパネル10の上側の第二側面15の上凹部17が、他のパネル10の下側の第二側面15の上凸部16と嵌合し、あるパネル10の上側の第二側面15の下凹部17が、他のパネル10の下側の第二側面15の下凸部16と嵌合する。
【0038】
このように、第二側面15に形成された凸部16及び凹部17を交互に上下左右に規則的に配置することにより、水平方向及び垂直方向の両方に嵌合する水平・垂直嵌合パズル構造となっている。したがって、横方向すなわち水平方向と、縦方向すなわち垂直方向との動きに抗することができる。マトリックス状に整列して敷き詰められた植物植生済みパネル1がいたずら等で抜き取られることが防止される。
【0039】
なお、図3に示したパネル10では、各4個の凸部16及び凹部17が上下二列にわたって形成されているが、垂直方向に三列、四列のように複数列にわたって形成されて、凸部16及び凹部17が複数の行列すなわちマトリックス状に形成された構成であってもよい。
【0040】
次に、図4を参照しながら、他の実施形態に係る植物植生済みパネル1について説明する。
【0041】
各セル7の形状が方形形状をしている点が、図3のものと異なっている。植物植生済みパネル1を駐車場に適用した場合、各セル7の間仕切り壁11には、自動車の大きな荷重が負荷される。図4に示したセル7は、耐荷重という機械的強度の面において、ハニカム形状のものと比較して、若干劣るものの、リブ等の補強部材を設けることにより解決される。セル7が単純な方形形状であるので、セル7の集合体であるパネル10も単純な方形形状となる。単純な方形形状であるパネル10は、植込みスペースに設置する場合、極めて単純に組み合わせて順次配置するだけでよく、植込みスペースの周縁には、隙間が発生しない。
【0042】
土壌3や芝5が充填されていないパネル10だけの状態であれば、パネル10はそれほど重くないのでパネル10を容易に運搬することができる。しかしながら、重量物である植物植生済みパネル1は、平板状であることも重なって、作業者が持ちにくて運搬しにくいものである。作業者が運搬する際に、植物植生済みパネル1を不用意に落としてしまうこともある。そのとき、作業者の指が植物植生済みパネル1と地面との間で挟まれたり、作業者が植物植生済みパネル1を足の上に落として怪我をすることがある。また、植物植生済みパネル1の芝5が脱落して台無しになってしまうことがある。
【0043】
そこで、パネル10の一対の対向する第一側面14及び第二側面15の少なくとも一方には、図7に示すような、横長の把持用穴18が複数個設けられている。把持用穴18は、側面14,15の壁面を貫通している。作業者は、少なくとも一対の把持用穴18に指を入れて植物植生済みパネル1を把持したり、大略L字型をした把持・運搬道具の一端を少なくとも一対の把持用穴18に挿入して植物植生済みパネル1を挟持することができる。したがって、植物植生済みパネル1を運搬するときの安全性や作業性が向上する。
【0044】
図3と同様に、各セル7の底壁12には、少なくとも一つの底壁透過孔13が設けられている。それとともに、各セル7の間仕切り壁11においても、水や芝5の根が通り抜けるための通路としての少なくとも一つの側壁透過孔23が設けられている。側壁透過孔23は、機械的強度に問題が生じない範囲内で適宜設けることができ、図4に示すような様々な形状、例えば、上部切欠形状や下部切欠形状や円形状や楕円形状とすることができる。
【0045】
なお、上述した凹凸嵌合構造に変えて、隣接したパネル10のコーナー部に、ピン状連結部材を嵌着させて、隣接したパネル10同士を連結するピン連結構造とすることもできる。また、このようなピン連結構造は、上記凹凸嵌合構造と併用することもできる。また、隣接したセル7の交差部に、マーカーを設置するためのマーカー取付部を適宜設け、このマーカー取付部にマーカーを嵌着させることによって、駐車ラインとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部を切り欠いた、本発明の一実施形態に係る植物植生済みパネルの正面図である。
【図2】図1の植物植生済みパネルの一部を切り欠いたものの側面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る植物植生済みパネルの斜視図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態に係る植物植生済みパネルの斜視図である。
【図5】パネル側面に設けられた係合部を説明する斜視図である。
【図6】パネル側面に設けられた係合部を説明する、一部を省略した側面図である。
【図7】パネル側面に設けられた把持用穴を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 植物植生済みパネル
3 土壌
5 芝(植物)
7 セル
10 パネル
11 間仕切り壁
12 底壁
13 底壁透過孔
14 第一側面
15 第二側面
16 凸部
17 凹部
18 穴
19 ギャップ
20 保水シート
23 側壁透過孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車場や歩道等に敷き詰められて街の緑化に貢献するパネルに関し、詳細には、天然芝等の植物が予め植生されたパネルを単に敷き詰めるだけでよい植物植生済みパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
駐車場や歩道の表面は、アスファルトやコンクリートといった人工物で覆われている。このような人工被覆物は、日差しの強い季節の照り返しやヒートアイランド現象を誘引する一因となっている。そこで、天然芝等の植物を植生させるための芝用パネルを駐車場や歩道に敷き詰めることによって、このような環境問題を緩和させようとする試みがなされつつある。
【0003】
従来の芝用パネルは、工程管理スケジュールに従って、様々な施工業者が関わりながら現場で直接に施工されて使用されるという直接現場施工タイプのものである。
【0004】
すなわち、まず、土木業者が、複数の芝用パネルを植込みスペースに敷設したあと、芝用パネルの所定深さまで土壌が充填される。次に、植栽業者が、その上に芝生シートを全面的に貼り付るという作業を行う。そして、土木業者が、芝生シートに散水しながら大型ローラー重機で芝生シートを押圧することを行って、芝生シートをパネルの各セル内に押し込むという作業を行う。そのあと、植栽業者が、芝の生育状態を観察しながら定期的に散水する。そして、数ヶ月が経過すると、芝の根が定着し且つ芝の生育した天然芝のある駐車場や歩道などが得られる(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−319366号公報
【0006】
しかしながら、従来の芝用パネルにおいては、以下のような様々な問題がある。すなわち、パネルの施工が現場で直接になされ、施工業者の施工技術にばらつきが存在するために、芝の品質が一定しないことや、大型ローラー重機での芝生シートの押圧作業によって芝の根が細かく分断されて定着しにくいという理由等で、しばらくすると、植生された芝が枯れてしまうという問題がある。また、複数の専門業者によって施工されるために、だれでもが簡単に施工できない、完了するまでに時間がかかる、あるいは施工費用が高額であるという様々な問題もある。
【0007】
このように、従来の芝用パネルは、複数の専門業者が現場で直接に施工することを前提として作られたものであり、誰でもが簡単に施工できるというものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、植生された植物の品質が安定し、且つ、誰でもが簡単に且つ安価に施工できる植物植生済みパネルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段・作用・効果】
上記技術的課題を解決するために、本発明は、植物の植生される複数のセルを有するパズル状のパネルであって、上記セルの中に充填された土壌の上に植物が予め植生され、植物が予め植生された植物植生済みパネルを施工現場に搬入して組み合わせて使用することを特徴とする植物植生済みパネルを提供するものである。
【0010】
上記構成によれば、専門工場等で植物が予め植生されたパネルが製造され、この植物植生済みパネルを専門業者でない者であっても施工現場でパズルのように組み合わせて敷き詰めるだけでよいので、複数の専門業者が現場で直接に施工する必要がない。したがって、芝の根が確実に定着して植生された芝の品質が安定すること等で、芝がすぐに枯れてしまうことが防止される。また、誰でもが簡単に施工することができる、現場での施工時間が短い、あるいは施工費用が安価であるという特長を有する。
【0011】
パネルのセルは、方形形状や多角形形状や円形形状等の各種形状にすることが可能である。植物植生済みパネルが駐車場に使用された場合、車の重量に耐えることのできる機械的強度を備えている必要があることから、セルは、機械的強度に優れた六角形形状であるハニカム構造をしていることが好ましい。
【0012】
好ましくは、透過孔がパネルの底壁に形成され、保水シートがパネルの底壁に設けられている。
【0013】
上記構成によれば、植物は、透過孔を通じて、パネルの外側にも根を張ることができる。保水シートがパネルの底壁の表面側あるいは裏面側に設けることができるので、根への十分な水分供給を行うことができる。なお、保水シートがパネルの底壁の裏面側に設けられている場合、保水シートの中に張った根が、保水シートをパネルに接続する接続部材として働く。したがって、保水シートのパネルへの固定には、特別な接続部材や接続構造を別途設ける必要がない。
【0014】
パネルはタイル又はジグソーパズルのように組み合わされて設置されるが、設置後にパネルがずれないように、パネル同士を係合するための係合部を設けておくことが好ましい。係合部は板状のパネルの厚み方向すなわち垂直方向に延在するように配置することができるが、厚み方向すなわち垂直方向に装着する構造では、重量のあるパネルの係合部の位置合わせが難しい。特に、本発明に係る植物植生済みパネルは、土壌及び植物がセルの中に予め装填されているので、かなりの重量物となっており、厚み方向すなわち垂直方向の位置合わせ作業が難しい。したがって、互いに係合する係合部が、上記パネルの少なくとも一対の対向する側面に設けられており、側面の厚さ方向すなわち水平方向に突出する凹凸の嵌合によって構成されることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、側面での水平方向の嵌合であるので、重量物である植物植生済みパネルを一旦地表に置いた後に、載置したパネルを地面上を滑るように押すことにより位置決めすることができるので、位置決め作業を容易且つ確実に行うことができる。
【0016】
さらに、係合部において、凹部及び凸部が、側面視、マトリックス状に交互に配置されている。
【0017】
パネルの側面に、凹部及び凸部がマトリックス状に交互に配置されているので、パネルを水平方向に動かすことは自由であるのでパネルの脱装着を簡単に行うことができるが、パネルの垂直方向の動きが制限されるので、パネルがいたずら等で持ち上げて取り外されることが防止される。
【0018】
重量物である植物植生済みパネルを運搬する際に、パネルを不用意に落としてしまうと、作業者が怪我をしたり、パネルに植生された植物が台無しになってしまう。したがって、好ましくは、運搬時にパネルを把持するための穴が、パネルの少なくとも一対の対向する側面に設けられている。作業者が少なくとも一対の把持用穴に指を入れて把持したり、L字型の治具の一端を少なくとも一対の把持用穴に挿入して挟持できるので、植物植生済みパネルの運搬の安全性や作業性が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る植物植生済みパネル1について詳細に説明する。
【0020】
まず、図1及び2を参照しながら、駐車場に敷き詰められる、本発明の第一実施形態に係る植物植生済みパネル1について説明する。
【0021】
図1に示すように、植物植生済みパネル1は、パネル10の上に土壌3が予め充填されており、その上に芝生等の植物5が植えられている。植物5としては、種々のものが使用可能であるが、植生植物5の外観をよくするために、芝が使用される。芝としては、冬枯れするものの種まきの必要のない高麗芝や野芝といった日本芝、あるいは、冬枯れはしないが種をまいたり刈り込みも随時行う必要がある手間のかかるバミューダ芝やベント芝といった西洋芝が、それぞれ単体で使用されたり、日本芝と西洋芝とを混合して使用されたりする。
【0022】
植物植生済みパネル1は、樹脂の射出成形によって製造されており、複数のセル7が縦横に整列配置されており、全体として大略方形形状をしている。パネル10は、例えば、大略50センチメートル角であり、高さが5〜7センチメートルである。各セル7は、6つの間仕切り壁11で構成された略正六角形状のハニカム構造をしてなり、隣接するセル7の間仕切り壁11同士が接触している。各セル7の底壁12には、少なくとも一つの底壁透過孔13が設けられている。底壁透過孔13は、水や芝5の根が通り抜けるための通路である。なお、間仕切り壁11を補強するためのリブを間仕切り壁11の周囲に適宜設けることができる。
【0023】
様々な形状のセル7が可能である。セル7を構成する間仕切り壁11は、円筒状のものであってもよい。円筒状のセル7は同心状又は放射状の間仕切り壁で細分化されていてもよい。また、各セル7は、例えば、5〜8センチメール程度の大きさである。セル7のサイズをあまり大きくすると、植物植生済みパネル1の上を歩く通行人の足がセル7に嵌り込んで危険であるからである。また、機械的強度が弱くなる。したがって、セル7のサイズを大きくする場合には、各セル7の内部が間仕切り壁11で細分化されていることが好ましい。
【0024】
各セル7は、大略同じ形状をしているが、図1に示すように、左右の対向する側面すなわち第一側面14に位置するセル7は、略正六角形状から3辺が変形した変形六角形状をしている。このように、変形六角形セルを第一側面14に沿って配置することにより、凹凸のない直線的なラインが得られて、デザイン的にすっきりとしたものになる。また、図1の上下の対向する側面すなわち第二側面15に沿って位置するセル7は、通常の略正六角形状のセルである。したがって、略正六角形状の上半分又は下半分に相当する凹凸が形成されている。なお、左右の対向する側面すなわち第一側面14に位置するセル7は、通常の略正六角形状のセルであってもよい。また、パネル10の周縁(すなわち第一側面14及び第二側面15)に位置する間仕切り壁11は、重量物である植物植生済みパネル1が運搬される際に壊れないように、あるいはパネル1が運搬しやすいものであるように、内部の間仕切り壁11より若干肉厚であることが好ましい。
【0025】
図1に示した植物植生済みパネル1は、あるパネル10の一方の側(上側)に位置する凹状のセル7と別のパネル10の他方の側(下側)に位置する凸状のセル7とが嵌合する水平嵌合パズル構造となっている。このように、横方向すなわち水平方向の動きに抗することができる。
【0026】
しかしながら、このような嵌合構造では、パネル10の厚み方向すなわち垂直方向の動きに抗することができないので、パネル10は、後述する垂直嵌合パズル構造を備えているほうが好ましい。
【0027】
パネル10の底壁12に接するように、保水シート20が配置されている。保水シート20は、例えば、デンプン系やアクリル酸塩系の高分子吸収材から構成されるものであり、水分がシート20内に保持される。保水シート20は、セル7の中に入る大きさに切断された保水シート20の小片を各セル7の底壁12の上から装填するようにして使用することもできる。なお、保水シート20の代わりにあるいは保水シート20と一緒に、保水性を有する保水ペレットをパネル10の底壁に敷き詰めたり、保水ペレットを土壌3と一緒に混ぜたりして使用することもできる。
【0028】
次に、上述した植物植生済みパネル1の製造方法並びにその使用方法について説明する。
【0029】
植物植生済みパネル1の製造は、工場内で行われる。パネル10の大きさに合わせて切断された保水シート20の上にパネル10を載置し、各セル7の中に適量の土壌3が充填される。高さが5センチメートルのパネル10において、土壌3の充填高さは、例えば、底壁12から3センチメートルである。各セル7の中に入る適当な大きさに切り出された芝生シート片をセル7の上に載置したり、芝5の種を蒔いて時間をかけて育成したりすることもできる。いずれにしても、しばらくの間、芝5に散水することによって、芝5の根が土壌3内に張り、底壁透過孔13を経て保水シート20まで達する。芝5の根で保水シート20がパネル10に接続されており、芝5の根が土壌3に確実に定着した状態で出荷される。植生された芝5の品質が安定しているので、芝5がすぐに枯れてしまうことが防止される。
【0030】
このように、予め芝5の植生されたパネルすなわち植物植生済みパネル1が、施工現場に搬入される。アスファルトやコンクリートや砂利といったこれまで地面を覆っていた人工被覆物が除去されて地面が露出した植込みスペースが、施工現場に形成される。植物植生済みパネル1を植込みスペースに設置したあとでも、植物植生済みパネル1の上面位置が、周囲の高さと同じであり段差ができないように掘られている。
【0031】
植込みスペースに運び込まれた植物植生済みパネル1は、適宜配置される。載置した植物植生済みパネル1は、例えば、地面上を滑るように押されながら位置合わせされる。対応する凹部17及び凸部16がスムーズに嵌合し、単純なジグソーパズルのように組み合わされる。その結果、植物植生済みパネル1が植込みスペースに敷き詰められ、天然の芝5が植込みスペース全面に広がった植物植生領域が完成する。植物植生済みパネル1を持ち上げるための大きな力も不要で、簡単に位置合わせができる。植物植生済みパネル1の簡単な位置合わせだけでよいので、施工枚数が多くても、あまり施工時間がかからない。したがって、特別な熟練や重機がなくても、誰でもが簡単に施工することができ、現場での施工時間が短い、あるいは施工費用が安価であるという特長を有する。
【0032】
次に、図3、5及び6を参照しながら、上記実施形態の変形例について説明する。
【0033】
係合部である凹凸形状の嵌合部16,17が垂直方向すなわち上下方向にも設けられていることが、図1のものと異なっている。
【0034】
パネル10の対向する第二側面15は、それぞれ、上下方向に大略二等分されている。図3に示すように、一方及び他方の第二側面15の上半分及び下半分のそれぞれには、凸部16,凹部17が交互に配置されている。そして、上半分の第二側面15の凹部17が、対向する上半分の第二側面15の凸部16に対応している。各凹部17及び凸部16は、パネル10の対角線の交点を中心に回転対称であるように形成されている。第二側面15が一方の第二側面15又は他方の第二側面15のいずれであるかを意識する必要がなくなり、係合位置決め作業が簡単になる。
【0035】
図5及び6に示すように、隣接する凸部16の間には、ギャップ19が設けられている。ギャップ19は、ある一つの凸部16を基準にすると、周りの凸部16に隣接する側の部分、例えば、右側と左側と下側の3つの部分に設けられている。このようなギャップ19の存在により、凹凸の嵌合をスムーズに行うことができる。
【0036】
また、図5及び6に示すように、凹部17に対する凸部16の水平方向の出っ張り、すなわち側面の厚さ方向の段差は、凹凸による十分な係合が得られる大きさであればよく、例えば、間仕切り壁11の厚み程度の大きさ、より具体的には、3〜10ミリメートル程度である。
【0037】
このような構成のパネルにおいては、あるパネル10の上側の第二側面15の凹部17が、他のパネル10の下側の第二側面15の凸部16と嵌合する。詳細には、あるパネル10の上側の第二側面15の上凹部17が、他のパネル10の下側の第二側面15の上凸部16と嵌合し、あるパネル10の上側の第二側面15の下凹部17が、他のパネル10の下側の第二側面15の下凸部16と嵌合する。
【0038】
このように、第二側面15に形成された凸部16及び凹部17を交互に上下左右に規則的に配置することにより、水平方向及び垂直方向の両方に嵌合する水平・垂直嵌合パズル構造となっている。したがって、横方向すなわち水平方向と、縦方向すなわち垂直方向との動きに抗することができる。マトリックス状に整列して敷き詰められた植物植生済みパネル1がいたずら等で抜き取られることが防止される。
【0039】
なお、図3に示したパネル10では、各4個の凸部16及び凹部17が上下二列にわたって形成されているが、垂直方向に三列、四列のように複数列にわたって形成されて、凸部16及び凹部17が複数の行列すなわちマトリックス状に形成された構成であってもよい。
【0040】
次に、図4を参照しながら、他の実施形態に係る植物植生済みパネル1について説明する。
【0041】
各セル7の形状が方形形状をしている点が、図3のものと異なっている。植物植生済みパネル1を駐車場に適用した場合、各セル7の間仕切り壁11には、自動車の大きな荷重が負荷される。図4に示したセル7は、耐荷重という機械的強度の面において、ハニカム形状のものと比較して、若干劣るものの、リブ等の補強部材を設けることにより解決される。セル7が単純な方形形状であるので、セル7の集合体であるパネル10も単純な方形形状となる。単純な方形形状であるパネル10は、植込みスペースに設置する場合、極めて単純に組み合わせて順次配置するだけでよく、植込みスペースの周縁には、隙間が発生しない。
【0042】
土壌3や芝5が充填されていないパネル10だけの状態であれば、パネル10はそれほど重くないのでパネル10を容易に運搬することができる。しかしながら、重量物である植物植生済みパネル1は、平板状であることも重なって、作業者が持ちにくて運搬しにくいものである。作業者が運搬する際に、植物植生済みパネル1を不用意に落としてしまうこともある。そのとき、作業者の指が植物植生済みパネル1と地面との間で挟まれたり、作業者が植物植生済みパネル1を足の上に落として怪我をすることがある。また、植物植生済みパネル1の芝5が脱落して台無しになってしまうことがある。
【0043】
そこで、パネル10の一対の対向する第一側面14及び第二側面15の少なくとも一方には、図7に示すような、横長の把持用穴18が複数個設けられている。把持用穴18は、側面14,15の壁面を貫通している。作業者は、少なくとも一対の把持用穴18に指を入れて植物植生済みパネル1を把持したり、大略L字型をした把持・運搬道具の一端を少なくとも一対の把持用穴18に挿入して植物植生済みパネル1を挟持することができる。したがって、植物植生済みパネル1を運搬するときの安全性や作業性が向上する。
【0044】
図3と同様に、各セル7の底壁12には、少なくとも一つの底壁透過孔13が設けられている。それとともに、各セル7の間仕切り壁11においても、水や芝5の根が通り抜けるための通路としての少なくとも一つの側壁透過孔23が設けられている。側壁透過孔23は、機械的強度に問題が生じない範囲内で適宜設けることができ、図4に示すような様々な形状、例えば、上部切欠形状や下部切欠形状や円形状や楕円形状とすることができる。
【0045】
なお、上述した凹凸嵌合構造に変えて、隣接したパネル10のコーナー部に、ピン状連結部材を嵌着させて、隣接したパネル10同士を連結するピン連結構造とすることもできる。また、このようなピン連結構造は、上記凹凸嵌合構造と併用することもできる。また、隣接したセル7の交差部に、マーカーを設置するためのマーカー取付部を適宜設け、このマーカー取付部にマーカーを嵌着させることによって、駐車ラインとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部を切り欠いた、本発明の一実施形態に係る植物植生済みパネルの正面図である。
【図2】図1の植物植生済みパネルの一部を切り欠いたものの側面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る植物植生済みパネルの斜視図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態に係る植物植生済みパネルの斜視図である。
【図5】パネル側面に設けられた係合部を説明する斜視図である。
【図6】パネル側面に設けられた係合部を説明する、一部を省略した側面図である。
【図7】パネル側面に設けられた把持用穴を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 植物植生済みパネル
3 土壌
5 芝(植物)
7 セル
10 パネル
11 間仕切り壁
12 底壁
13 底壁透過孔
14 第一側面
15 第二側面
16 凸部
17 凹部
18 穴
19 ギャップ
20 保水シート
23 側壁透過孔
Claims (6)
- 植物の植生される複数のセルを有するパズル状のパネルであって、
上記セルの中に充填された土壌の上に植物が予め植生され、植物が予め植生された植物植生済みパネルを施工現場に搬入して組み合わせて使用することを特徴とする植物植生済みパネル。 - 上記セルがハニカム構造をしていることを特徴とする、請求項1記載の植物植生済みパネル。
- 透過孔がパネルの底壁に形成され、保水シートがパネルの底壁に設けられていることを特徴とする、請求項1記載の植物植生済みパネル。
- 互いに係合する係合部が、上記パネルの少なくとも一対の対向する側面に設けられており、側面の厚さ方向に突出する凹凸の嵌合によって構成されることを特徴とする、請求項1記載の植物植生済みパネル。
- 上記係合部において、凹部及び凸部が、側面視、マトリックス状に交互に配置されていることを特徴とする、請求項4記載の植物植生済みパネル。
- 運搬時にパネルを把持するための穴が、パネルの少なくとも一対の対向する側面に設けられていることを特徴とする、請求項1記載の植物植生済みパネル。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102341943B1 (ko) * | 2021-03-22 | 2021-12-24 | 농업회사법인한성원주식회사 | 땅콩나물 재배트레이 |
JP7119249B1 (ja) * | 2021-11-19 | 2022-08-16 | 川田工業株式会社 | 緑化システムおよびその施工方法 |
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- 2003-04-08 JP JP2003104226A patent/JP2004305119A/ja active Pending
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