JP2004304889A - 風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全な起動および効率的な発電、安全な制動/停止をおこなうこと。
【解決手段】風力を受ける風車101と、風車101とともに回転する回転軸102と、回転軸102の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、供給される電力を、回転軸102を回転させる回転力に変換して回転軸102を駆動する発電/電動機103と、風速を検出する風速計104と、回転軸102の回転速度を検出する回転速度検出部105と、風速計104から検出された検出風速と回転速度検出部105によって検出された検出回転速度とに基づいて、発電/電動機103による発電または回転軸102の駆動のいずれか一方をおこなうように制御する制御部118と、を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】風力を受ける風車101と、風車101とともに回転する回転軸102と、回転軸102の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、供給される電力を、回転軸102を回転させる回転力に変換して回転軸102を駆動する発電/電動機103と、風速を検出する風速計104と、回転軸102の回転速度を検出する回転速度検出部105と、風速計104から検出された検出風速と回転速度検出部105によって検出された検出回転速度とに基づいて、発電/電動機103による発電または回転軸102の駆動のいずれか一方をおこなうように制御する制御部118と、を備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発電する場合には電力を電力供給源または外部負荷に供給し、起動する場合には、電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
風力発電装置は、周知のとおり、風のよく吹く地点に風車を設置して、その回転力で発電機を回して発電する装置である。この風力発電装置は、環境対策として非常に優れた発電装置であるため、今日までに急速に発展・増加するとともに、技術の進歩・改良がおこなわれている。
【0003】
このような風力発電装置の改良としては、速度センサレス制御を備えたプロペラ風車型の風力発電装置が提案されている。この風力発電装置では、風速が変化しても、風速ごとの最大出力回転速度に追従して、運転効率の向上を図っている(たとえば、下記非特許文献1および下記非特許文献2参照。)。
【0004】
また、通常の風力発電装置には機械ブレーキが備わっているが、急な制動を防止して風車への負担を軽減するために電気ブレーキを備える風力発電装置が各種提案されている。この風力発電装置の一例として、短絡装置によって電機子回路を短絡させることにより、風車の停止状態を維持し、また回転中の風車を減速させるための風力発電装置の電気ブレーキ装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
森本進也、姜俊求、林賛恵光、山田健二著、小容量独立形発電装置、技報 安川電機、日本、2002年12月25日、第66巻第3号、172ページ〜175ページ
【非特許文献2】
中村智彦、森本茂雄、武田洋次著、埋込磁石同期発電機を用いた風力発電システムのセンサレス制御、平成14年電気学会産業応用部門大会講演論文集[I]、2002年8月21日、593ページ〜596ページ
【特許文献1】
特開2002−339856号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した非特許文献1および非特許文献2の風力発電装置は、プロペラ型の風車を用いているため、風車を起動させることについては考慮されていない。すなわち、この風力発電装置の起動は、風を受けることによってのみおこなうため、風速の変化に追従する制御をおこなっていても、回転速度の変化には対応することができず、失速した場合は、もっぱらブレードによるストール制御をおこなっているに過ぎなかった。
【0007】
また、上記特許文献1によれば、短絡装置により電気的制動をかけているが、折角発電した電力を放電することとなってしまい、発電した電力が無駄に消費されることとなっていた。さらに、強風が吹いている場合には、通常の電気ブレーキのみでは、制動がかけられず、風車が暴走回転してしまうこととなり、風車の故障の原因になるばかりでなく、最大出力となる回転速度以上になると、発電出力が低下するため、効率の良い発電をおこなうことができないという問題があった。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、安全な起動および効率のよい発電をおこなうことができるとともに、安全な制動/停止をおこなうことができる風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、風速を検出する風速検出手段と、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記風速検出手段から検出された検出風速と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度と、に基づいて、前記発電/電動機による発電または前記回転軸の駆動のいずれか一方をおこなうように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この請求項1の発明によれば、回転速度の変化を検出して風力発電装置を最適な回転速度範囲に維持することができる。
【0011】
また、請求項2の発明にかかる風力発電装置は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記発電/電動機から発電される電力が最大となる最大出力回転速度よりも小さい所定の下限回転速度を、前記風速ごとに格納する下限回転速度格納手段と、前記風速検出手段から検出された検出風速に対応する前記下限回転速度に基づいて、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、前記風速検出手段から検出された検出風速における前記下限回転速度以下であるか否かを判定する下限回転速度判定手段と、前記下限回転速度判定手段によって前記下限回転速度以下であると判定された場合、前記発電/電動機による前記回転軸の駆動をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この請求項2の発明によれば、回転速度が失速領域にまで減速することを検出して、最適な回転速度範囲内に復帰させることができる。
【0013】
また、請求項3の発明にかかる風力発電装置は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記発電/電動機から発電される電力が最大となる最大出力回転速度よりも大きい所定の上限回転速度を、前記風速ごとに格納する上限回転速度格納手段と、前記風速検出手段から検出された検出風速に対応する前記上限回転速度に基づいて、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、前記風速検出手段から検出された検出風速における前記上限回転速度以上であるか否かを判定する上限回転速度判定手段と、前記上限回転速度判定手段によって前記上限回転速度以上であると判定された場合、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
この請求項3の発明によれば、回転速度が過速領域にまで加速することを検出して、最適な回転速度範囲内に復帰させることができる。
【0015】
また、請求項4の発明にかかる風力発電装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、太陽光を受光して電力に変換する太陽光変換手段と、前記太陽光変換手段によって変換された電力を蓄電する蓄電手段と、を備え、前記制御手段は、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度に基づいて、前記蓄電手段に蓄電された電力を外部負荷へ供給するように前記蓄電手段を制御することを特徴とする。
【0016】
この請求項4の発明によれば、無風または微風状態であっても安定した電力供給をおこなうことができる。
【0017】
また、請求項5の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して交流電力を発電するとともに、商用電源から供給される交流電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、前記発電/電動機と前記商用電源との間に設けられ、直流電力が供給されると交流電力に変換して前記発電/電動機に出力し、前記発電/電動機から変換された交流電力が供給されると直流電力に変換する第1の双方向インバータと、前記第1の双方向インバータと前記商用電源との間に設けられ、前記第1の双方向インバータから直流電力が供給されると交流電力に変換して前記商用電源または外部負荷に出力し、前記商用電源から交流電力が供給されると直流電力に変換して前記第1の双方向インバータに出力する第2の双方向インバータと、前記第1の双方向インバータと前記第2の双方向インバータとの間に設けられ、前記第1の双方向インバータと前記第2の双方向インバータ間における直流電力を所定レベルに維持する直流電力レベル維持手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
この請求項5の発明によれば、系統連系において交流電力を変圧するためのトランスを不要とすることができる。
【0019】
また、請求項6の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源(交流電源または蓄電手段)から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、風速を検出する風速検出手段と、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源のみとなるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
この請求項6の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動するとともに、電力供給源に発電された電力を回生することができる。
【0021】
また、請求項7の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度以下であるか否かを判定する限界回転速度判定手段と、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この請求項7の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、回転軸の減速時に、段階的に減速させることができる。
【0023】
また、請求項8の発明にかかる風力発電装置は、請求項7に記載の発明において、前記発電/電動機と前記電力供給源との間に設けられ、前記発電/電動機を電気的に制動する補助ブレーキと、前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記補助ブレーキによる制動を制御する補助ブレーキ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
この請求項8の発明によれば、補助ブレーキを用いることにより、回転軸の減速時に、さらに段階的に減速させることができる。
【0025】
また、請求項9の発明にかかる風力発電装置は、請求項7または8に記載の発明において、前記発電/電動機に設けられ、前記発電/電動機を機械的に制動する機械ブレーキと、前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、前記機械ブレーキを制動制御する機械ブレーキ制御手段と、備えることを特徴とする。
【0026】
この請求項9の発明によれば、機械ブレーキを用いることにより、回転軸の減速時に、さらに段階的に減速させ、安全に停止することができる。
【0027】
また、請求項10の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、風速を検出する風速検出手段と、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0028】
この請求項10の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動することができる。
【0029】
また、請求項11の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、風速を検出する風速検出手段と、前記発電/電動機と前記電力供給源との間に設けられ、前記発電/電動機を電気的に制動する補助ブレーキと、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源、前記外部負荷または前記補助ブレーキのうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源、前記外部負荷または前記補助ブレーキのうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0030】
この請求項11の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動することができる。
【0031】
また、請求項12の発明にかかる風力発電装置は、請求項11に記載の発明において、前記発電/電動機に設けられ、前記発電/電動機を機械的に制動する機械ブレーキと、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度以上であるか否かを判定する限界回転速度判定手段と、前記限界回転速度判定手段の判定結果に基づいて、前記機械ブレーキによる制動を制御する機械ブレーキ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0032】
この請求項12の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させても回転速度が減速しない場合に、強制的に制動をかけることができる。
【0033】
また、請求項13の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、風車が受ける風力によって回転する回転軸から得られる回転力を電力に変換し、交流電源、蓄電手段または外部負荷からなる電力供給先に、前記変換された電力を供給する風力発電装置の制動制御方法であって、前記電力供給先のうち少なくともいずれか一つに、前記変換された電力を供給する第1の電力供給工程と、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出工程と、前記回転速度検出工程によって検出された検出回転速度があらかじめ設定された限界回転速度以下であるか否かを判定する限界回転速度判定工程と、前記第1の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記電力供給された電力供給先以外の電力供給先のうち少なくともいずれか一つに、前記変換された電力を供給する第2の電力供給工程と、前記第2の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記電力供給された電力供給先以外の電力供給先に、前記変換された電力を供給する第3の電力供給工程と、前記第3の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、電気ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する電気制動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0034】
この請求項13の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、回転軸の減速時に、段階的に減速させることができる。
【0035】
また、請求項14の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、請求項13に記載の発明において、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、機械ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する機械制動工程を含んだことを特徴とする。
【0036】
この請求項14の発明によれば、機械ブレーキを用いることにより、回転軸の減速時に、さらに段階的に減速させることができる。
【0037】
また、請求項15の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、風車が受ける風力によって回転する回転軸から得られる回転力を電力に変換し、交流電源、蓄電手段または外部負荷からなる電力供給先に、前記変換された電力を供給する風力発電装置の制動制御方法であって、風速を検出する風速検出工程と、前記風速検出工程によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以下であるか否かを判定するカットアウト風速判定工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記交流電源に供給する交流電源供給工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記蓄電手段に供給する蓄電手段供給工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記外部負荷に供給する外部負荷供給工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、電気ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する電気制動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0038】
この請求項15の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動することができる。
【0039】
また、請求項16の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、請求項15に記載の発明において、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速以下であると判定された場合、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出工程と、前記回転速度検出工程によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度未満であるか否かを判定する限界回転速度判定工程と、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以上であると判定された場合、機械ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する機械制動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0040】
この請求項16の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させても回転速度が減速しない場合に、強制的に制動をかけることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる風力発電装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は風力発電装置のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図中、太矢印は電力線をあらわしており、細矢印は制御線をあらわしている。
【0042】
この風力発電装置100は、風力を受ける風車101と、回転軸102と、発電/電動機103と、風速を検出する風速計104と、回転軸102の回転速度を検出する回転速度検出部105と、運転開始または停止入力をおこなう操作部106と、第1の双方向インバータ107と、発電機側チョッパ回路108と、太陽電池側チョッパ回路110と、バッテリー側スイッチ111と、バッテリー112と、太陽光パネル113と、第2の双方向インバータ114と、外部負荷側スイッチ115と、商用電源側スイッチ116と、補助ブレーキ117と、機械ブレーキ124と、制御部118と、から構成されている。
【0043】
この風車101は、たとえば、ダリウス型、ジャイロミル型またはサボニウス型などの揚力型の垂直軸型の風車101である。回転軸102は、風車101と一体となって構成されており、風車101の回転とともに回転するようになっている。発電/電動機103は、回転軸102の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電する。また、供給されてくる電力を、回転軸102を回転させる回転力に変換して回転軸102を駆動する。なお、この発電/電動機103は、起動する際の電力として、自ら発電した電力を用いることができる。
【0044】
第1の双方向インバータ107は、発電/電動機103と商用電源120との間に設けられている。この第1の双方向インバータ107は、直流電力が供給されると交流電力に変換して発電/電動機103に供給する。一方、発電/電動機103から変換された交流電力が供給されると、直流電力に変換する。
【0045】
発電機側チョッパ回路108は、第1の双方向インバータ107と太陽電池側チョッパ回路110との間に設けられ、供給されてくる直流電力を昇圧して出力する。また、太陽電池側チョッパ回路110は、バッテリー側スイッチ111と発電機側チョッパ回路108との間に設けられ、供給されてくる直流電力を昇圧して出力する。なお、発電機側チョッパ回路108および太陽電池側チョッパ回路110は、ともに制御部118からの制御により、所定電圧レベル、たとえば200[V]に維持することができる。
【0046】
バッテリー側スイッチ111は、太陽電池側チョッパ回路110とバッテリー112との接続または接続解除を切り替える。バッテリー112は太陽光パネル113から供給されてくる電力や発電/電動機103から供給されてくる電力を貯蔵する。太陽光パネル113は太陽光を受光して電力に変換する。そして、図示しない逆電流素子ダイオードと昇圧チョッパ回路を介して、変換した電力をバッテリー112に貯蔵する。
【0047】
第2の双方向インバータ114は、第1の双方向インバータ107と商用電源120との間に設けられている。この第2の双方向インバータ114は、第1の双方向インバータ107から直流電力が供給されると交流電力に変換して商用電源120または外部負荷121に供給する。一方、商用電源120から交流電力が供給されると直流電力に変換して第1の双方向インバータ107に供給する。
【0048】
これにより、第1の双方向インバータ107と第2の双方向インバータ114との間は直流リンクとなる。また、第2の双方向インバータ114には、耐電圧素子119が設けられており、この直流リンク間を所定電圧、たとえば200[V]に維持することができる。これにより、第2の双方向インバータ114と商用電源120との間にトランスを設ける必要がなく、低コスト化および装置の小型化を図ることができる。
【0049】
商用電源側スイッチ116は、第1の双方向インバータ107と商用電源120との間に設けられ、第1の双方向インバータ107と商用電源120との接続または接続解除を切り替える。また、外部負荷側スイッチ115は、第2の双方向インバータ114と外部負荷121との間に設けられ、第2の双方向インバータ114と外部負荷121との接続または接続解除を切り替える。
【0050】
補助ブレーキ117は、補助ブレーキスイッチ122と、放電抵抗123と、から構成されている。補助ブレーキスイッチ122は、第1の双方向インバータ107と放電抵抗123との接続または接続解除を切り替える。放電抵抗123は、発電/電動機103から供給されてくる電力の供給を受けて放電させる。機械ブレーキ124は、発電/電動機103に設けられており、制御部118からの制動指令により、回転軸102の回転を制動する。
【0051】
つぎに、制御部118の機能的構成について図2を用いて説明する。この制御部118は、図2に示すように、データ格納部201と、風速判定部202と、回転速度判定部203と、発電/電動制御部204と、機械ブレーキ制御部205と、から構成されている。
【0052】
データ格納部201は、図3に示すように、風速Vi(i=0,1,2,…)ごとに最適回転速度範囲Ni(i=0,1,2,…)が対応して格納されている。ここで、風速V0はカットイン風速、風速V4はカットアウト風速、風速V1〜V3はその間の風速である。また、各風速Viには、最適回転速度範囲Niが対応付けられている。
【0053】
最適回転速度範囲Niとは、図4に示すように、最大出力点となる最大出力回転速度Nibを含む範囲であり、下限回転速度Nia<最大出力回転速度Nib<上限回転速度Nicとされている。回転軸102の回転速度が、この最適回転速度範囲内Niである場合は、効率の良い発電をおこなうことができる。また、データ格納部201には、図4に示すような、電気ブレーキ限界回転速度Nx、機械ブレーキ限界回転速度Ny、給電用限界回転速度Nzも格納されている。
【0054】
また、図2に示すように、風速判定部202は、風速計104によって検出された検出風速がカットイン風速以下であるか否かを判定する機能を有する。また、検出風速がカットアウト風速以上であるか否かを判定する機能を有する。さらに、風速計104によって検出された検出風速Viが、所定時間継続してカットイン風速V0以下であるか否かを判定する機能を有する。
【0055】
また、回転速度判定部203は、回転速度検出部105によって検出された検出回転速度が、データ格納部201に格納されている下限回転速度Nia以下であるか否かを判定する機能を有する。さらに、風速判定部202は、検出風速が風車101全体の転がり抵抗に打ち克つ風速以上であるか否かを判定する機能を有する。
【0056】
また、回転速度判定部203は、検出回転速度Nがデータ格納部201に格納されている上限回転速度Nic以上であるか否かを判定する機能を有する。さらに、検出された検出回転速度Nが、データ格納部201に格納されている電気ブレーキ限界回転速度Nx以上か否かを判定する機能を有する。また、検出回転速度Nが、機械ブレーキ限界回転速度Ny以上か否かを判定する機能を有する。さらに、検出回転速度Nが、給電用限界回転速度Nz以上か否かを判定する機能を有する。
【0057】
発電/電動制御部204は、双方向インバータ制御部206と、スイッチ制御部207と、を備え、発電/電動機103に対し、発電機としての機能と電動機としての機能とを切替制御する。
【0058】
双方向インバータ制御部206は、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を切替制御する。たとえば、風車101停止時において、風速判定部202によって、検出風速が、風車101全体の転がり抵抗に打ち克つ風速以上であると判定した場合は、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を、商用電源120から発電/電動機103方向に設定する(以下、この方向を「上り方向」と称する。)。
【0059】
これにより、発電/電動機103を電動機として機能させることができる。また、所定の回転速度に達したところで、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を、発電/電動機103から商用電源120方向に設定する(以下、この方向を「下り方向」と称する。)。これにより、発電/電動機103を発電機として機能させることができる。また、双方向インバータ制御部206は、減速指令または加速指令に基づいて、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を切替制御する。
【0060】
スイッチ制御部207は、バッテリー側スイッチ111、商用電源側スイッチ116、外部負荷側スイッチ115、補助ブレーキスイッチ122の切替制御をおこなう。機械ブレーキ制御部205は、機械ブレーキ124に対し、回転軸102の回転を制動するように制御する。
【0061】
つぎに、本実施の形態にかかる風力発電装置100の動作処理手順について、図5を用いて説明する。まず、操作部106から停止入力があった場合(ステップS501:Yes)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS502)。この減速処理後、回転速度を検出する(ステップS503)。検出した検出回転速度Nが機械ブレーキ限界回転速度Nyよりも小さい場合(ステップS504:No)、ステップS502に移行する。
【0062】
また、検出した検出回転速度Nが機械ブレーキ限界回転速度Ny以上である場合(ステップS504:Yes)、機械ブレーキ制御部205は駆動指令を出力し、機械ブレーキ124を作動する(ステップS505)。そして、回転軸102の回転が停止する(ステップS506)。
【0063】
一方、ステップS501において、停止入力がない場合(ステップS501:No)、風速Viを検出する(ステップS507)。検出した検出風速Viがカットイン風速V0以下である場合(ステップS508:No)、このカットイン風速V0があらかじめ設定した所定時間持続するか否かを判定する(ステップS509)。そして、所定時間持続したと判定された場合(ステップS509:Yes)、ステップS502に移行する。一方、所定時間持続しなかった場合は(ステップS509:No)、ステップS501に移行する。
【0064】
また、ステップS508において、検出風速Viがカットイン風速V0よりも大きいと判定された場合(ステップS508:Yes)、カットアウト風速V4以下であるか否かを判定する(ステップS510)。そして、検出風速Viがカットアウト風速V4未満であると判定された場合(ステップS510:No)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS511)。この減速処理の実行後、ステップS501に移行する。
【0065】
また、ステップS510において、検出風速Viがカットアウト風速V4以下であると判定された場合(ステップS510:Yes)、回転速度Nを検出する(ステップS512)。検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nx以上であると判定された場合(ステップS513:No)、ステップS505に移行する。検出した検出回転速度Nが機械ブレーキ限界回転速度Nyより小さいと判定された場合(ステップS513:Yes)、検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nxより小さいか否かを判定する(ステップS514)。
【0066】
また、検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nx以上であると判定された場合(ステップS514:No)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS515)。この減速処理の実行後、ステップS501に移行する。
【0067】
また、検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nxより小さいと判定された場合(ステップS514:Yes)、検出回転速度Nが、現在の検出風速Viに対応する上限回転速度Nic以上であるか否かを判定する(ステップS516)。上限回転速度Nic以上であると判定された場合(ステップS516:Yes)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS517)。この減速処理の実行後、ステップS501に移行する。
【0068】
また、検出回転速度Nが、現在の検出風速Viに対応する下限回転速度Nic未満である場合(ステップS516:No)、現在の検出風速Viに対応する下限回転速度Nia以下か否かを判定する(ステップS518)。下限回転速度Nia以下であると判定された場合(ステップS518:No)、発電/電動機103の回転軸駆動機能による加速処理を実行する(ステップS519)。
【0069】
一方、検出回転速度Nが、現在の検出風速Viに対応する下限回転速度Niaよりも大きいと判定された場合(ステップS518:Yes)、検出回転速度Nは、最適回転速度範囲Ni内に入っているため、最適な回転速度によって運転していることとなり、ステップS501に移行する。
【0070】
つぎに、ステップS502、ステップS511およびステップS517において示した発電/電動機103の発電機能による減速処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。まず、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114が上り方向に設定されている場合(ステップS601:No)、下り方向に切り替える(ステップS602)。
【0071】
そして、ステップS602で下り方向に切り替えた後、またはステップS601で下り方向に設定されていた場合、外部負荷側スイッチ115がOFFか否かを判定する(ステップS603)。外部負荷側スイッチ115がOFFである場合(ステップS603:Yes)、外部負荷側スイッチ115をONにして、外部負荷121に対し発電/電動機103によって発電された電力を供給する(ステップS604)。これにより、発電/電動機103に負荷がかかり、回転軸102の回転速度を減速することができる。
【0072】
一方、すでに外部負荷側スイッチ115がONになっている場合(ステップS603:No)、商用電源側スイッチ116がOFFか否かを判定する(ステップS605)。商用電源側スイッチ116がOFFである場合(ステップS605:Yes)、商用電源側スイッチ116をONにして、発電/電動機103によって発電された電力を商用電源120に回生して供給する(ステップS606)。これにより、発電/電動機103に負荷がかかり、回転軸102の回転速度を減速することができる。
【0073】
また、すでに商用電源側スイッチ116がONになっている場合(ステップS605:No)、バッテリー側スイッチ111がOFFか否かを判定する(ステップS607)。バッテリー側スイッチ111がOFFである場合(ステップS607:Yes)、バッテリー側スイッチ111をONにして、バッテリー112に対し発電/電動機103によって発電された電力を供給する(ステップS608)。これにより、発電/電動機103に負荷がかかり、回転軸102の回転速度を減速することができるとともに、電力を回生して貯蔵することができる。
【0074】
また、バッテリー側スイッチ111がすでにONとされている場合(ステップS607:No)、補助ブレーキスイッチ122がOFFか否かを判定する(ステップS609)。補助ブレーキスイッチ122がOFFであると判定された場合(ステップS609:Yes)、補助ブレーキスイッチ122をONにする(ステップS610)。
【0075】
これにより、第1の双方向インバータ107と発電機側チョッパ回路108間の直流リンクが放電抵抗123に短絡されて電気的に制動をかけることができる。なお、すでに補助ブレーキスイッチ122がONである場合は(ステップS609:No)、終了する。
【0076】
つぎに、ステップS519において示した発電/電動機103の回転軸102駆動機能による加速処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。まず、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114が下り方向に設定されている場合(ステップS701:No)、上り方向に切り替える(ステップS702)。
【0077】
そして、ステップS702で上り方向に切り換えた後、または、上り方向に設定されていた場合(ステップS701:Yes)、商用電源側スイッチ116がOFFか否かを判定する(ステップS703)。商用電源側スイッチ116がOFFである場合(ステップS703:Yes)、商用電源側スイッチ116をONにして、商用電源120から発電/電動機103に電力を供給する(ステップS704)。これにより、発電/電動機103を駆動して、回転軸102の回転速度を加速することができる。
【0078】
また、ステップS704で商用電源側スイッチ116がONにされた場合、または、すでに商用電源側スイッチ116がONになっている場合(ステップS703:No)、バッテリー側スイッチ111がOFFか否かを判定する(ステップS705)。
【0079】
バッテリー側スイッチ111がOFFである場合(ステップS705:Yes)、バッテリー側スイッチ111をONにして、バッテリー112から発電/電動機103に電力を供給する(ステップS706)。これにより、発電/電動機103を駆動して、回転軸102の回転速度を加速することができる。なお、バッテリー側スイッチ111がすでにONとされている場合は(ステップS705:No)、終了する。このあとステップS501に移行する。
【0080】
つぎに、回転速度低速時における電力供給処理手順について、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、回転速度を検出する(ステップS801)。検出した検出回転速度Nが給電用限界回転速度Nz以下か否かを判定する(ステップS802)。検出回転速度Nが給電用限界回転速度Nzよりも大きいと判定された場合は(ステップS802:No)、ステップS501に移行する。
【0081】
一方、給電用限界回転速度Nz以下であると判定された場合(ステップS802:Yes)、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114を下り方向に切り替える(ステップS803)。そして、バッテリー側スイッチ111をONにし(ステップS804)、外部負荷側スイッチ115をONにする(ステップS805)。これにより、昼間の無風状態であるときにおいても、太陽光によってバッテリー112に蓄電された電力によって、外部負荷121に電力を供給することができ、安定した電力供給をおこなうことができる。
【0082】
なお、上述した減速処理においては減速処理(図6参照)では、外部負荷121、商用電源120、バッテリー112、補助ブレーキ117の順番によって電気的制動をかけることとしているが、この順番に限定されることはなく、適宜設定変更をすることができる。また、本実施の形態では、これらを1つずつ制動することとしていたが、同時に制動をかけることとしてもよい。
【0083】
同様に、上述した加速処理においても(図7参照)、商用電源120、バッテリー112の順番で加速処理することとしているが、バッテリー112、商用電源120の順番であってもよく、また同時に加速処理をおこなうこととしてもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、回転速度の変化に追従して、回転速度を最適な回転速度範囲に制御することができるため、効率の良い発電をおこなうことができるという効果を奏する。また、垂直軸型の風力発電装置であっても、始動性および発電効率の向上を図ることができる。
【0085】
また、太陽光発電によって得られた電力を、無風または微風時に供給することができるため、トータル発電効率を維持することができるという効果を奏する。さらに、系統連系するためのトランスが不要となるため、風力発電装置の低廉化および小型化を図ることができる。
【0086】
また、回転速度がオーバースピードとなった場合であっても、各種電気ブレーキによって段階的に制動して減速させることができ、急激な制動によって生じる風車への負担を低減することができる。さらに、風車の回転を停止する場合も、各種電気ブレーキによって風車を段階的に制動して減速させることができ、急激な制動によって生じる風車への負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の最適回転速度範囲テーブルを示す説明図である。
【図4】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の回転速度−出力特性を示すグラフである。
【図5】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図6】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の減速処理手順を示すフローチャートである。
【図7】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の加速処理手順を示すフローチャートである。
【図8】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の給電処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 風力発電装置
101 風車
102 回転軸
103 発電/電動機
104 風速計
105 回転速度検出部
107 第1の双方向インバータ
111 バッテリー側スイッチ
112 バッテリー
113 太陽光パネル
114 第2の双方向インバータ
115 外部負荷側スイッチ
116 商用電源側スイッチ
117 補助ブレーキ
118 制御部
119 耐電圧素子
120 商用電源
121 外部負荷
122 補助ブレーキスイッチ
124 機械ブレーキ
201 データ格納部
202 風速判定部
203 回転速度判定部
204 発電/電動制御部
205 機械ブレーキ制御部
206 双方向インバータ制御部
207 スイッチ制御部
【発明の属する技術分野】
この発明は、発電する場合には電力を電力供給源または外部負荷に供給し、起動する場合には、電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
風力発電装置は、周知のとおり、風のよく吹く地点に風車を設置して、その回転力で発電機を回して発電する装置である。この風力発電装置は、環境対策として非常に優れた発電装置であるため、今日までに急速に発展・増加するとともに、技術の進歩・改良がおこなわれている。
【0003】
このような風力発電装置の改良としては、速度センサレス制御を備えたプロペラ風車型の風力発電装置が提案されている。この風力発電装置では、風速が変化しても、風速ごとの最大出力回転速度に追従して、運転効率の向上を図っている(たとえば、下記非特許文献1および下記非特許文献2参照。)。
【0004】
また、通常の風力発電装置には機械ブレーキが備わっているが、急な制動を防止して風車への負担を軽減するために電気ブレーキを備える風力発電装置が各種提案されている。この風力発電装置の一例として、短絡装置によって電機子回路を短絡させることにより、風車の停止状態を維持し、また回転中の風車を減速させるための風力発電装置の電気ブレーキ装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
森本進也、姜俊求、林賛恵光、山田健二著、小容量独立形発電装置、技報 安川電機、日本、2002年12月25日、第66巻第3号、172ページ〜175ページ
【非特許文献2】
中村智彦、森本茂雄、武田洋次著、埋込磁石同期発電機を用いた風力発電システムのセンサレス制御、平成14年電気学会産業応用部門大会講演論文集[I]、2002年8月21日、593ページ〜596ページ
【特許文献1】
特開2002−339856号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した非特許文献1および非特許文献2の風力発電装置は、プロペラ型の風車を用いているため、風車を起動させることについては考慮されていない。すなわち、この風力発電装置の起動は、風を受けることによってのみおこなうため、風速の変化に追従する制御をおこなっていても、回転速度の変化には対応することができず、失速した場合は、もっぱらブレードによるストール制御をおこなっているに過ぎなかった。
【0007】
また、上記特許文献1によれば、短絡装置により電気的制動をかけているが、折角発電した電力を放電することとなってしまい、発電した電力が無駄に消費されることとなっていた。さらに、強風が吹いている場合には、通常の電気ブレーキのみでは、制動がかけられず、風車が暴走回転してしまうこととなり、風車の故障の原因になるばかりでなく、最大出力となる回転速度以上になると、発電出力が低下するため、効率の良い発電をおこなうことができないという問題があった。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、安全な起動および効率のよい発電をおこなうことができるとともに、安全な制動/停止をおこなうことができる風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、風速を検出する風速検出手段と、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記風速検出手段から検出された検出風速と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度と、に基づいて、前記発電/電動機による発電または前記回転軸の駆動のいずれか一方をおこなうように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この請求項1の発明によれば、回転速度の変化を検出して風力発電装置を最適な回転速度範囲に維持することができる。
【0011】
また、請求項2の発明にかかる風力発電装置は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記発電/電動機から発電される電力が最大となる最大出力回転速度よりも小さい所定の下限回転速度を、前記風速ごとに格納する下限回転速度格納手段と、前記風速検出手段から検出された検出風速に対応する前記下限回転速度に基づいて、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、前記風速検出手段から検出された検出風速における前記下限回転速度以下であるか否かを判定する下限回転速度判定手段と、前記下限回転速度判定手段によって前記下限回転速度以下であると判定された場合、前記発電/電動機による前記回転軸の駆動をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
この請求項2の発明によれば、回転速度が失速領域にまで減速することを検出して、最適な回転速度範囲内に復帰させることができる。
【0013】
また、請求項3の発明にかかる風力発電装置は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記発電/電動機から発電される電力が最大となる最大出力回転速度よりも大きい所定の上限回転速度を、前記風速ごとに格納する上限回転速度格納手段と、前記風速検出手段から検出された検出風速に対応する前記上限回転速度に基づいて、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、前記風速検出手段から検出された検出風速における前記上限回転速度以上であるか否かを判定する上限回転速度判定手段と、前記上限回転速度判定手段によって前記上限回転速度以上であると判定された場合、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
この請求項3の発明によれば、回転速度が過速領域にまで加速することを検出して、最適な回転速度範囲内に復帰させることができる。
【0015】
また、請求項4の発明にかかる風力発電装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、太陽光を受光して電力に変換する太陽光変換手段と、前記太陽光変換手段によって変換された電力を蓄電する蓄電手段と、を備え、前記制御手段は、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度に基づいて、前記蓄電手段に蓄電された電力を外部負荷へ供給するように前記蓄電手段を制御することを特徴とする。
【0016】
この請求項4の発明によれば、無風または微風状態であっても安定した電力供給をおこなうことができる。
【0017】
また、請求項5の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して交流電力を発電するとともに、商用電源から供給される交流電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、前記発電/電動機と前記商用電源との間に設けられ、直流電力が供給されると交流電力に変換して前記発電/電動機に出力し、前記発電/電動機から変換された交流電力が供給されると直流電力に変換する第1の双方向インバータと、前記第1の双方向インバータと前記商用電源との間に設けられ、前記第1の双方向インバータから直流電力が供給されると交流電力に変換して前記商用電源または外部負荷に出力し、前記商用電源から交流電力が供給されると直流電力に変換して前記第1の双方向インバータに出力する第2の双方向インバータと、前記第1の双方向インバータと前記第2の双方向インバータとの間に設けられ、前記第1の双方向インバータと前記第2の双方向インバータ間における直流電力を所定レベルに維持する直流電力レベル維持手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
この請求項5の発明によれば、系統連系において交流電力を変圧するためのトランスを不要とすることができる。
【0019】
また、請求項6の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源(交流電源または蓄電手段)から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、風速を検出する風速検出手段と、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源のみとなるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
この請求項6の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動するとともに、電力供給源に発電された電力を回生することができる。
【0021】
また、請求項7の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度以下であるか否かを判定する限界回転速度判定手段と、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この請求項7の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、回転軸の減速時に、段階的に減速させることができる。
【0023】
また、請求項8の発明にかかる風力発電装置は、請求項7に記載の発明において、前記発電/電動機と前記電力供給源との間に設けられ、前記発電/電動機を電気的に制動する補助ブレーキと、前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記補助ブレーキによる制動を制御する補助ブレーキ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0024】
この請求項8の発明によれば、補助ブレーキを用いることにより、回転軸の減速時に、さらに段階的に減速させることができる。
【0025】
また、請求項9の発明にかかる風力発電装置は、請求項7または8に記載の発明において、前記発電/電動機に設けられ、前記発電/電動機を機械的に制動する機械ブレーキと、前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、前記機械ブレーキを制動制御する機械ブレーキ制御手段と、備えることを特徴とする。
【0026】
この請求項9の発明によれば、機械ブレーキを用いることにより、回転軸の減速時に、さらに段階的に減速させ、安全に停止することができる。
【0027】
また、請求項10の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、風速を検出する風速検出手段と、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0028】
この請求項10の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動することができる。
【0029】
また、請求項11の発明にかかる風力発電装置は、風力を受ける風車と、前記風車とともに回転する回転軸と、前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、風速を検出する風速検出手段と、前記発電/電動機と前記電力供給源との間に設けられ、前記発電/電動機を電気的に制動する補助ブレーキと、前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源、前記外部負荷または前記補助ブレーキのうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源、前記外部負荷または前記補助ブレーキのうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0030】
この請求項11の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動することができる。
【0031】
また、請求項12の発明にかかる風力発電装置は、請求項11に記載の発明において、前記発電/電動機に設けられ、前記発電/電動機を機械的に制動する機械ブレーキと、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度以上であるか否かを判定する限界回転速度判定手段と、前記限界回転速度判定手段の判定結果に基づいて、前記機械ブレーキによる制動を制御する機械ブレーキ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0032】
この請求項12の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させても回転速度が減速しない場合に、強制的に制動をかけることができる。
【0033】
また、請求項13の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、風車が受ける風力によって回転する回転軸から得られる回転力を電力に変換し、交流電源、蓄電手段または外部負荷からなる電力供給先に、前記変換された電力を供給する風力発電装置の制動制御方法であって、前記電力供給先のうち少なくともいずれか一つに、前記変換された電力を供給する第1の電力供給工程と、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出工程と、前記回転速度検出工程によって検出された検出回転速度があらかじめ設定された限界回転速度以下であるか否かを判定する限界回転速度判定工程と、前記第1の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記電力供給された電力供給先以外の電力供給先のうち少なくともいずれか一つに、前記変換された電力を供給する第2の電力供給工程と、前記第2の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記電力供給された電力供給先以外の電力供給先に、前記変換された電力を供給する第3の電力供給工程と、前記第3の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、電気ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する電気制動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0034】
この請求項13の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、回転軸の減速時に、段階的に減速させることができる。
【0035】
また、請求項14の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、請求項13に記載の発明において、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、機械ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する機械制動工程を含んだことを特徴とする。
【0036】
この請求項14の発明によれば、機械ブレーキを用いることにより、回転軸の減速時に、さらに段階的に減速させることができる。
【0037】
また、請求項15の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、風車が受ける風力によって回転する回転軸から得られる回転力を電力に変換し、交流電源、蓄電手段または外部負荷からなる電力供給先に、前記変換された電力を供給する風力発電装置の制動制御方法であって、風速を検出する風速検出工程と、前記風速検出工程によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以下であるか否かを判定するカットアウト風速判定工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記交流電源に供給する交流電源供給工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記蓄電手段に供給する蓄電手段供給工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記外部負荷に供給する外部負荷供給工程と、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、電気ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する電気制動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0038】
この請求項15の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させることができ、強風時に回転軸の回転を制動することができる。
【0039】
また、請求項16の発明にかかる風力発電装置の制動制御方法は、請求項15に記載の発明において、前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速以下であると判定された場合、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出工程と、前記回転速度検出工程によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度未満であるか否かを判定する限界回転速度判定工程と、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以上であると判定された場合、機械ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する機械制動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0040】
この請求項16の発明によれば、発電/電動機を発電機として用いることにより発電/電動機を電気ブレーキとして機能させても回転速度が減速しない場合に、強制的に制動をかけることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる風力発電装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は風力発電装置のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、図中、太矢印は電力線をあらわしており、細矢印は制御線をあらわしている。
【0042】
この風力発電装置100は、風力を受ける風車101と、回転軸102と、発電/電動機103と、風速を検出する風速計104と、回転軸102の回転速度を検出する回転速度検出部105と、運転開始または停止入力をおこなう操作部106と、第1の双方向インバータ107と、発電機側チョッパ回路108と、太陽電池側チョッパ回路110と、バッテリー側スイッチ111と、バッテリー112と、太陽光パネル113と、第2の双方向インバータ114と、外部負荷側スイッチ115と、商用電源側スイッチ116と、補助ブレーキ117と、機械ブレーキ124と、制御部118と、から構成されている。
【0043】
この風車101は、たとえば、ダリウス型、ジャイロミル型またはサボニウス型などの揚力型の垂直軸型の風車101である。回転軸102は、風車101と一体となって構成されており、風車101の回転とともに回転するようになっている。発電/電動機103は、回転軸102の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電する。また、供給されてくる電力を、回転軸102を回転させる回転力に変換して回転軸102を駆動する。なお、この発電/電動機103は、起動する際の電力として、自ら発電した電力を用いることができる。
【0044】
第1の双方向インバータ107は、発電/電動機103と商用電源120との間に設けられている。この第1の双方向インバータ107は、直流電力が供給されると交流電力に変換して発電/電動機103に供給する。一方、発電/電動機103から変換された交流電力が供給されると、直流電力に変換する。
【0045】
発電機側チョッパ回路108は、第1の双方向インバータ107と太陽電池側チョッパ回路110との間に設けられ、供給されてくる直流電力を昇圧して出力する。また、太陽電池側チョッパ回路110は、バッテリー側スイッチ111と発電機側チョッパ回路108との間に設けられ、供給されてくる直流電力を昇圧して出力する。なお、発電機側チョッパ回路108および太陽電池側チョッパ回路110は、ともに制御部118からの制御により、所定電圧レベル、たとえば200[V]に維持することができる。
【0046】
バッテリー側スイッチ111は、太陽電池側チョッパ回路110とバッテリー112との接続または接続解除を切り替える。バッテリー112は太陽光パネル113から供給されてくる電力や発電/電動機103から供給されてくる電力を貯蔵する。太陽光パネル113は太陽光を受光して電力に変換する。そして、図示しない逆電流素子ダイオードと昇圧チョッパ回路を介して、変換した電力をバッテリー112に貯蔵する。
【0047】
第2の双方向インバータ114は、第1の双方向インバータ107と商用電源120との間に設けられている。この第2の双方向インバータ114は、第1の双方向インバータ107から直流電力が供給されると交流電力に変換して商用電源120または外部負荷121に供給する。一方、商用電源120から交流電力が供給されると直流電力に変換して第1の双方向インバータ107に供給する。
【0048】
これにより、第1の双方向インバータ107と第2の双方向インバータ114との間は直流リンクとなる。また、第2の双方向インバータ114には、耐電圧素子119が設けられており、この直流リンク間を所定電圧、たとえば200[V]に維持することができる。これにより、第2の双方向インバータ114と商用電源120との間にトランスを設ける必要がなく、低コスト化および装置の小型化を図ることができる。
【0049】
商用電源側スイッチ116は、第1の双方向インバータ107と商用電源120との間に設けられ、第1の双方向インバータ107と商用電源120との接続または接続解除を切り替える。また、外部負荷側スイッチ115は、第2の双方向インバータ114と外部負荷121との間に設けられ、第2の双方向インバータ114と外部負荷121との接続または接続解除を切り替える。
【0050】
補助ブレーキ117は、補助ブレーキスイッチ122と、放電抵抗123と、から構成されている。補助ブレーキスイッチ122は、第1の双方向インバータ107と放電抵抗123との接続または接続解除を切り替える。放電抵抗123は、発電/電動機103から供給されてくる電力の供給を受けて放電させる。機械ブレーキ124は、発電/電動機103に設けられており、制御部118からの制動指令により、回転軸102の回転を制動する。
【0051】
つぎに、制御部118の機能的構成について図2を用いて説明する。この制御部118は、図2に示すように、データ格納部201と、風速判定部202と、回転速度判定部203と、発電/電動制御部204と、機械ブレーキ制御部205と、から構成されている。
【0052】
データ格納部201は、図3に示すように、風速Vi(i=0,1,2,…)ごとに最適回転速度範囲Ni(i=0,1,2,…)が対応して格納されている。ここで、風速V0はカットイン風速、風速V4はカットアウト風速、風速V1〜V3はその間の風速である。また、各風速Viには、最適回転速度範囲Niが対応付けられている。
【0053】
最適回転速度範囲Niとは、図4に示すように、最大出力点となる最大出力回転速度Nibを含む範囲であり、下限回転速度Nia<最大出力回転速度Nib<上限回転速度Nicとされている。回転軸102の回転速度が、この最適回転速度範囲内Niである場合は、効率の良い発電をおこなうことができる。また、データ格納部201には、図4に示すような、電気ブレーキ限界回転速度Nx、機械ブレーキ限界回転速度Ny、給電用限界回転速度Nzも格納されている。
【0054】
また、図2に示すように、風速判定部202は、風速計104によって検出された検出風速がカットイン風速以下であるか否かを判定する機能を有する。また、検出風速がカットアウト風速以上であるか否かを判定する機能を有する。さらに、風速計104によって検出された検出風速Viが、所定時間継続してカットイン風速V0以下であるか否かを判定する機能を有する。
【0055】
また、回転速度判定部203は、回転速度検出部105によって検出された検出回転速度が、データ格納部201に格納されている下限回転速度Nia以下であるか否かを判定する機能を有する。さらに、風速判定部202は、検出風速が風車101全体の転がり抵抗に打ち克つ風速以上であるか否かを判定する機能を有する。
【0056】
また、回転速度判定部203は、検出回転速度Nがデータ格納部201に格納されている上限回転速度Nic以上であるか否かを判定する機能を有する。さらに、検出された検出回転速度Nが、データ格納部201に格納されている電気ブレーキ限界回転速度Nx以上か否かを判定する機能を有する。また、検出回転速度Nが、機械ブレーキ限界回転速度Ny以上か否かを判定する機能を有する。さらに、検出回転速度Nが、給電用限界回転速度Nz以上か否かを判定する機能を有する。
【0057】
発電/電動制御部204は、双方向インバータ制御部206と、スイッチ制御部207と、を備え、発電/電動機103に対し、発電機としての機能と電動機としての機能とを切替制御する。
【0058】
双方向インバータ制御部206は、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を切替制御する。たとえば、風車101停止時において、風速判定部202によって、検出風速が、風車101全体の転がり抵抗に打ち克つ風速以上であると判定した場合は、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を、商用電源120から発電/電動機103方向に設定する(以下、この方向を「上り方向」と称する。)。
【0059】
これにより、発電/電動機103を電動機として機能させることができる。また、所定の回転速度に達したところで、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を、発電/電動機103から商用電源120方向に設定する(以下、この方向を「下り方向」と称する。)。これにより、発電/電動機103を発電機として機能させることができる。また、双方向インバータ制御部206は、減速指令または加速指令に基づいて、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114の入出力方向を切替制御する。
【0060】
スイッチ制御部207は、バッテリー側スイッチ111、商用電源側スイッチ116、外部負荷側スイッチ115、補助ブレーキスイッチ122の切替制御をおこなう。機械ブレーキ制御部205は、機械ブレーキ124に対し、回転軸102の回転を制動するように制御する。
【0061】
つぎに、本実施の形態にかかる風力発電装置100の動作処理手順について、図5を用いて説明する。まず、操作部106から停止入力があった場合(ステップS501:Yes)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS502)。この減速処理後、回転速度を検出する(ステップS503)。検出した検出回転速度Nが機械ブレーキ限界回転速度Nyよりも小さい場合(ステップS504:No)、ステップS502に移行する。
【0062】
また、検出した検出回転速度Nが機械ブレーキ限界回転速度Ny以上である場合(ステップS504:Yes)、機械ブレーキ制御部205は駆動指令を出力し、機械ブレーキ124を作動する(ステップS505)。そして、回転軸102の回転が停止する(ステップS506)。
【0063】
一方、ステップS501において、停止入力がない場合(ステップS501:No)、風速Viを検出する(ステップS507)。検出した検出風速Viがカットイン風速V0以下である場合(ステップS508:No)、このカットイン風速V0があらかじめ設定した所定時間持続するか否かを判定する(ステップS509)。そして、所定時間持続したと判定された場合(ステップS509:Yes)、ステップS502に移行する。一方、所定時間持続しなかった場合は(ステップS509:No)、ステップS501に移行する。
【0064】
また、ステップS508において、検出風速Viがカットイン風速V0よりも大きいと判定された場合(ステップS508:Yes)、カットアウト風速V4以下であるか否かを判定する(ステップS510)。そして、検出風速Viがカットアウト風速V4未満であると判定された場合(ステップS510:No)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS511)。この減速処理の実行後、ステップS501に移行する。
【0065】
また、ステップS510において、検出風速Viがカットアウト風速V4以下であると判定された場合(ステップS510:Yes)、回転速度Nを検出する(ステップS512)。検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nx以上であると判定された場合(ステップS513:No)、ステップS505に移行する。検出した検出回転速度Nが機械ブレーキ限界回転速度Nyより小さいと判定された場合(ステップS513:Yes)、検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nxより小さいか否かを判定する(ステップS514)。
【0066】
また、検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nx以上であると判定された場合(ステップS514:No)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS515)。この減速処理の実行後、ステップS501に移行する。
【0067】
また、検出回転速度Nが電気ブレーキ限界回転速度Nxより小さいと判定された場合(ステップS514:Yes)、検出回転速度Nが、現在の検出風速Viに対応する上限回転速度Nic以上であるか否かを判定する(ステップS516)。上限回転速度Nic以上であると判定された場合(ステップS516:Yes)、発電/電動機103の発電機能による減速処理を実行する(ステップS517)。この減速処理の実行後、ステップS501に移行する。
【0068】
また、検出回転速度Nが、現在の検出風速Viに対応する下限回転速度Nic未満である場合(ステップS516:No)、現在の検出風速Viに対応する下限回転速度Nia以下か否かを判定する(ステップS518)。下限回転速度Nia以下であると判定された場合(ステップS518:No)、発電/電動機103の回転軸駆動機能による加速処理を実行する(ステップS519)。
【0069】
一方、検出回転速度Nが、現在の検出風速Viに対応する下限回転速度Niaよりも大きいと判定された場合(ステップS518:Yes)、検出回転速度Nは、最適回転速度範囲Ni内に入っているため、最適な回転速度によって運転していることとなり、ステップS501に移行する。
【0070】
つぎに、ステップS502、ステップS511およびステップS517において示した発電/電動機103の発電機能による減速処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。まず、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114が上り方向に設定されている場合(ステップS601:No)、下り方向に切り替える(ステップS602)。
【0071】
そして、ステップS602で下り方向に切り替えた後、またはステップS601で下り方向に設定されていた場合、外部負荷側スイッチ115がOFFか否かを判定する(ステップS603)。外部負荷側スイッチ115がOFFである場合(ステップS603:Yes)、外部負荷側スイッチ115をONにして、外部負荷121に対し発電/電動機103によって発電された電力を供給する(ステップS604)。これにより、発電/電動機103に負荷がかかり、回転軸102の回転速度を減速することができる。
【0072】
一方、すでに外部負荷側スイッチ115がONになっている場合(ステップS603:No)、商用電源側スイッチ116がOFFか否かを判定する(ステップS605)。商用電源側スイッチ116がOFFである場合(ステップS605:Yes)、商用電源側スイッチ116をONにして、発電/電動機103によって発電された電力を商用電源120に回生して供給する(ステップS606)。これにより、発電/電動機103に負荷がかかり、回転軸102の回転速度を減速することができる。
【0073】
また、すでに商用電源側スイッチ116がONになっている場合(ステップS605:No)、バッテリー側スイッチ111がOFFか否かを判定する(ステップS607)。バッテリー側スイッチ111がOFFである場合(ステップS607:Yes)、バッテリー側スイッチ111をONにして、バッテリー112に対し発電/電動機103によって発電された電力を供給する(ステップS608)。これにより、発電/電動機103に負荷がかかり、回転軸102の回転速度を減速することができるとともに、電力を回生して貯蔵することができる。
【0074】
また、バッテリー側スイッチ111がすでにONとされている場合(ステップS607:No)、補助ブレーキスイッチ122がOFFか否かを判定する(ステップS609)。補助ブレーキスイッチ122がOFFであると判定された場合(ステップS609:Yes)、補助ブレーキスイッチ122をONにする(ステップS610)。
【0075】
これにより、第1の双方向インバータ107と発電機側チョッパ回路108間の直流リンクが放電抵抗123に短絡されて電気的に制動をかけることができる。なお、すでに補助ブレーキスイッチ122がONである場合は(ステップS609:No)、終了する。
【0076】
つぎに、ステップS519において示した発電/電動機103の回転軸102駆動機能による加速処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。まず、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114が下り方向に設定されている場合(ステップS701:No)、上り方向に切り替える(ステップS702)。
【0077】
そして、ステップS702で上り方向に切り換えた後、または、上り方向に設定されていた場合(ステップS701:Yes)、商用電源側スイッチ116がOFFか否かを判定する(ステップS703)。商用電源側スイッチ116がOFFである場合(ステップS703:Yes)、商用電源側スイッチ116をONにして、商用電源120から発電/電動機103に電力を供給する(ステップS704)。これにより、発電/電動機103を駆動して、回転軸102の回転速度を加速することができる。
【0078】
また、ステップS704で商用電源側スイッチ116がONにされた場合、または、すでに商用電源側スイッチ116がONになっている場合(ステップS703:No)、バッテリー側スイッチ111がOFFか否かを判定する(ステップS705)。
【0079】
バッテリー側スイッチ111がOFFである場合(ステップS705:Yes)、バッテリー側スイッチ111をONにして、バッテリー112から発電/電動機103に電力を供給する(ステップS706)。これにより、発電/電動機103を駆動して、回転軸102の回転速度を加速することができる。なお、バッテリー側スイッチ111がすでにONとされている場合は(ステップS705:No)、終了する。このあとステップS501に移行する。
【0080】
つぎに、回転速度低速時における電力供給処理手順について、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、回転速度を検出する(ステップS801)。検出した検出回転速度Nが給電用限界回転速度Nz以下か否かを判定する(ステップS802)。検出回転速度Nが給電用限界回転速度Nzよりも大きいと判定された場合は(ステップS802:No)、ステップS501に移行する。
【0081】
一方、給電用限界回転速度Nz以下であると判定された場合(ステップS802:Yes)、第1の双方向インバータ107および第2の双方向インバータ114を下り方向に切り替える(ステップS803)。そして、バッテリー側スイッチ111をONにし(ステップS804)、外部負荷側スイッチ115をONにする(ステップS805)。これにより、昼間の無風状態であるときにおいても、太陽光によってバッテリー112に蓄電された電力によって、外部負荷121に電力を供給することができ、安定した電力供給をおこなうことができる。
【0082】
なお、上述した減速処理においては減速処理(図6参照)では、外部負荷121、商用電源120、バッテリー112、補助ブレーキ117の順番によって電気的制動をかけることとしているが、この順番に限定されることはなく、適宜設定変更をすることができる。また、本実施の形態では、これらを1つずつ制動することとしていたが、同時に制動をかけることとしてもよい。
【0083】
同様に、上述した加速処理においても(図7参照)、商用電源120、バッテリー112の順番で加速処理することとしているが、バッテリー112、商用電源120の順番であってもよく、また同時に加速処理をおこなうこととしてもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、回転速度の変化に追従して、回転速度を最適な回転速度範囲に制御することができるため、効率の良い発電をおこなうことができるという効果を奏する。また、垂直軸型の風力発電装置であっても、始動性および発電効率の向上を図ることができる。
【0085】
また、太陽光発電によって得られた電力を、無風または微風時に供給することができるため、トータル発電効率を維持することができるという効果を奏する。さらに、系統連系するためのトランスが不要となるため、風力発電装置の低廉化および小型化を図ることができる。
【0086】
また、回転速度がオーバースピードとなった場合であっても、各種電気ブレーキによって段階的に制動して減速させることができ、急激な制動によって生じる風車への負担を低減することができる。さらに、風車の回転を停止する場合も、各種電気ブレーキによって風車を段階的に制動して減速させることができ、急激な制動によって生じる風車への負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の最適回転速度範囲テーブルを示す説明図である。
【図4】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の回転速度−出力特性を示すグラフである。
【図5】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図6】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の減速処理手順を示すフローチャートである。
【図7】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の加速処理手順を示すフローチャートである。
【図8】この発明の本実施の形態にかかる風力発電装置の給電処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 風力発電装置
101 風車
102 回転軸
103 発電/電動機
104 風速計
105 回転速度検出部
107 第1の双方向インバータ
111 バッテリー側スイッチ
112 バッテリー
113 太陽光パネル
114 第2の双方向インバータ
115 外部負荷側スイッチ
116 商用電源側スイッチ
117 補助ブレーキ
118 制御部
119 耐電圧素子
120 商用電源
121 外部負荷
122 補助ブレーキスイッチ
124 機械ブレーキ
201 データ格納部
202 風速判定部
203 回転速度判定部
204 発電/電動制御部
205 機械ブレーキ制御部
206 双方向インバータ制御部
207 スイッチ制御部
Claims (16)
- 風力を受ける風車と、
前記風車とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、
風速を検出する風速検出手段と、
前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記風速検出手段から検出された検出風速と、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度と、に基づいて、前記発電/電動機による発電または前記回転軸の駆動のいずれか一方をおこなうように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 前記制御手段は、
前記発電/電動機から発電される電力が最大となる最大出力回転速度よりも小さい所定の下限回転速度を、前記風速ごとに格納する下限回転速度格納手段と、
前記風速検出手段から検出された検出風速に対応する前記下限回転速度に基づいて、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、前記風速検出手段から検出された検出風速における前記下限回転速度以下であるか否かを判定する下限回転速度判定手段と、
前記下限回転速度判定手段によって前記下限回転速度以下であると判定された場合、前記発電/電動機による前記回転軸の駆動をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。 - 前記制御手段は、
前記発電/電動機から発電される電力が最大となる最大出力回転速度よりも大きい所定の上限回転速度を、前記風速ごとに格納する上限回転速度格納手段と、
前記風速検出手段から検出された検出風速に対応する前記上限回転速度に基づいて、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、前記風速検出手段から検出された検出風速における前記上限回転速度以上であるか否かを判定する上限回転速度判定手段と、
前記上限回転速度判定手段によって前記上限回転速度以上であると判定された場合、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。 - 太陽光を受光して電力に変換する太陽光変換手段と、
前記太陽光変換手段によって変換された電力を蓄電する蓄電手段と、を備え、
前記制御手段は、前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度に基づいて、前記蓄電手段に蓄電された電力を外部負荷へ供給するように前記蓄電手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の風力発電装置。 - 風力を受ける風車と、
前記風車とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して交流電力を発電するとともに、商用電源から供給される交流電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、
前記発電/電動機と前記商用電源との間に設けられ、直流電力が供給されると交流電力に変換して前記発電/電動機に出力し、前記発電/電動機から変換された交流電力が供給されると直流電力に変換する第1の双方向インバータと、
前記第1の双方向インバータと前記商用電源との間に設けられ、前記第1の双方向インバータから直流電力が供給されると交流電力に変換して前記商用電源または外部負荷に出力し、前記商用電源から交流電力が供給されると直流電力に変換して前記第1の双方向インバータに出力する第2の双方向インバータと、
前記第1の双方向インバータと前記第2の双方向インバータとの間に設けられ、前記第1の双方向インバータと前記第2の双方向インバータ間における直流電力を所定レベルに維持する直流電力レベル維持手段と、
を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 風力を受ける風車と、
前記風車とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、
前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、
風速を検出する風速検出手段と、
前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、
前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、
前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源のみとなるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、
を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 風力を受ける風車と、
前記風車とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、
前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、
前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度以下であるか否かを判定する限界回転速度判定手段と、
前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、
前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、
を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 前記発電/電動機と前記電力供給源との間に設けられ、前記発電/電動機を電気的に制動する補助ブレーキと、
前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記補助ブレーキによる制動を制御する補助ブレーキ制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の風力発電装置。 - 前記発電/電動機に設けられ、前記発電/電動機を機械的に制動する機械ブレーキと、
前記限界回転速度判定手段によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、前記機械ブレーキを制動制御する機械ブレーキ制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項7または8に記載の風力発電装置。 - 風力を受ける風車と、
前記風車とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、
前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、
風速を検出する風速検出手段と、
前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、
前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、
前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源または前記外部負荷のうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、
を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 風力を受ける風車と、
前記風車とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の回転によって得られる回転力を変換して電力を発電するとともに、電力供給源から供給される電力を、前記回転軸を回転させる回転力に変換して前記回転軸を駆動する発電/電動機と、を備え、
前記発電/電動機によって発電する場合には、発電した電力を前記電力供給源または外部負荷に供給し、前記発電/電動機によって前記回転軸を駆動する場合には、前記電力供給源から電力の供給を受ける風力発電装置において、
風速を検出する風速検出手段と、
前記発電/電動機と前記電力供給源との間に設けられ、前記発電/電動機を電気的に制動する補助ブレーキと、
前記発電した電力の供給先を、前記電力供給源、前記外部負荷または前記補助ブレーキのうち少なくともいずれか一方に設定する供給先設定手段と、
前記風速検出手段によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以上であるか否かを判定するカットアウト風速判定手段と、
前記カットアウト風速判定手段によって前記検出風速が前記カットアウト風速以上であると判定された場合、前記発電した電力の供給先が前記電力供給源、前記外部負荷または前記補助ブレーキのうち少なくともいずれか一方となるように前記供給先設定手段を制御して、前記発電/電動機による発電をおこなうように制御する発電/電動制御手段と、
を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 前記発電/電動機に設けられ、前記発電/電動機を機械的に制動する機械ブレーキと、
前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
前記回転速度検出手段によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された第2の限界回転速度以上であるか否かを判定する限界回転速度判定手段と、
前記限界回転速度判定手段の判定結果に基づいて、前記機械ブレーキによる制動を制御する機械ブレーキ制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項11に記載の風力発電装置。 - 風車が受ける風力によって回転する回転軸から得られる回転力を電力に変換し、交流電源、蓄電手段または外部負荷からなる電力供給先に、前記変換された電力を供給する風力発電装置の制動制御方法であって、
前記電力供給先のうち少なくともいずれか一つに、前記変換された電力を供給する第1の電力供給工程と、
前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出工程と、
前記回転速度検出工程によって検出された検出回転速度があらかじめ設定された限界回転速度以下であるか否かを判定する限界回転速度判定工程と、
前記第1の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記電力供給された電力供給先以外の電力供給先のうち少なくともいずれか一つに、前記変換された電力を供給する第2の電力供給工程と、
前記第2の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、前記電力供給された電力供給先以外の電力供給先に、前記変換された電力を供給する第3の電力供給工程と、
前記第3の電力供給工程によって前記変換された電力を供給した後、前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度よりも大きいと判定された場合、電気ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する電気制動工程と、
を含んだことを特徴とする風力発電装置の制動制御方法。 - 前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以下であると判定された場合、機械ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する機械制動工程を含んだことを特徴とする請求項13に記載の風力発電装置の制動制御方法。
- 風車が受ける風力によって回転する回転軸から得られる回転力を電力に変換し、交流電源、蓄電手段または外部負荷からなる電力供給先に、前記変換された電力を供給する風力発電装置の制動制御方法であって、
風速を検出する風速検出工程と、
前記風速検出工程によって検出された検出風速が、あらかじめ設定されたカットアウト風速以下であるか否かを判定するカットアウト風速判定工程と、
前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記交流電源に供給する交流電源供給工程と、
前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記蓄電手段に供給する蓄電手段供給工程と、
前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、前記変換された電力を前記外部負荷に供給する外部負荷供給工程と、
前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速よりも大きいと判定された場合、電気ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する電気制動工程と、
を含んだことを特徴とする風力発電装置の制動制御方法。 - 前記カットアウト風速判定工程によって前記検出風速が前記カットアウト風速以下であると判定された場合、前記回転軸の回転速度を検出する回転速度検出工程と、
前記回転速度検出工程によって検出された検出回転速度が、あらかじめ設定された限界回転速度未満であるか否かを判定する限界回転速度判定工程と、
前記限界回転速度判定工程によって前記検出回転速度が前記限界回転速度以上であると判定された場合、機械ブレーキによって前記回転軸の回転を制動する機械制動工程と、
を含んだことを特徴とする請求項15に記載の風力発電装置の制動制御方法。
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JP2003092950A JP2004304889A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法 |
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JP2003092950A JP2004304889A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法 |
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JP2003092950A Pending JP2004304889A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 風力発電装置および風力発電装置の制動制御方法 |
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JP2008151053A (ja) * | 2006-12-19 | 2008-07-03 | Nagaoka Univ Of Technology | 風車、ハイブリッド発電装置及び救急診療支援電子カルテシステム |
JP2009219345A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-09-24 | Seiko Epson Corp | 発電装置及び電動装置 |
US8901762B2 (en) | 2011-12-26 | 2014-12-02 | Delta Electronics, Inc. | Wind power generating system and method for controlling the same |
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2003
- 2003-03-28 JP JP2003092950A patent/JP2004304889A/ja active Pending
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