JP2004304471A - フロントエンドモジュール、及び、無線機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】CDMA方式を含む2以上の通信方式に対応したフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供する。
【解決手段】第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式である。分配部10は、第1の入出力端11がアンテナ8に導かれ、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端13に常時出力し、第1の入出力端11に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端12に出力するとともに、第2の入出力端12に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端11に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式である。分配部10は、第1の入出力端11がアンテナ8に導かれ、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端13に常時出力し、第1の入出力端11に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端12に出力するとともに、第2の入出力端12に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端11に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントエンドモジュール、及び、無線機器に関する。特に、2つ以上の通信方式に適応した無線機器、及び、これに用いられるフロントエンドモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
2つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機(以下、デュアルバンドシステムと称する)や、3つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機(以下、トリプルバンドシステムと称する)が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1は、欧州で用いられているデュアルバンドシステムのフロントエンドモジュールを開示している。特許文献1に開示されたフロントエンドモジュールは、900MHz帯のGSM(Global System for Mobile communication)方式の送受信信号と、1.8GHz帯のDCS(Digital Cellular System)方式の送受信信号とをスイッチで切換えることにより、デュアルバンドシステムを実現している。
【0004】
また、特許文献2は、トリプルバンドシステムに用いられるフロントエンドモジュールを開示している。特許文献2に開示されたフロントエンドモジュールは、GSMと、DCSと、1.9GHz帯のPCS(Personal Communications Service)とをスイッチで切換えることにより、トリプルバンドシステムを実現している。
【0005】
ところで、近年、通話だけでなく、動画等の大規模データの高速通信を実現すべく、GSM、DCS、PCS等の時分割多元接続方式(Time Division Multiple Access 以下、TDMA方式と称する。)とは異なる符号分割多元接続方式(Code Division Multiple Access 以下、CDMA方式と称する。)の携帯電話システムの実用化が始まっている。現在、CDMA方式のうち、W−CDMA(Wide band Code Division Multiple Access)方式が最も注目されている。
【0006】
従来のTDMA方式においては、送受信信号が時分割されていたので、特許文献1、特許文献2に開示されているように、スイッチを用いて所定の時間タイミングで切換えることにより、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステムを実現することができた。
【0007】
しかし、W−CDMA方式においては、送受信信号が時分割ではなく、コード化されているので、スイッチを用いて所定の時間タイミングで切換えても、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステムを実現できない。
【0008】
このため、現在、W−CDMA方式を用いたデュアルバンドシステム、トリプルバンドシステム、4つの携帯電話システムに対応する機能を持った携帯電話端末機(以下、クワッドハンドシステムと称する)は実現されていない。
【0009】
更に、特許文献1、及び、特許文献2に開示されたフロントエンドモジュールは、複数の携帯電話システムをスイッチで切換える構成であるから、同時に2つの携帯電話システムを使用することはできない。したがって、例えば、ひとつの携帯電話システムで通話をしながら、他の携帯電話システムでデータをダウンロードする等の機能は、発揮し得ない。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−225088号 (第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−244844号 (第2−3頁、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、CDMA方式を含む2以上の通信方式に対応したフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することである。
【0012】
本発明のもう一つの課題は、CDMA方式の受信信号を常時受信し得るフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係るフロントエンドモジュールは、
分配部と、切換手段とを含み、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信する。
【0014】
第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であり、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域が、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0015】
分配部は、第1の入出力端と、第2の入出力端と、第1の受信端とを含み、第1の入出力端がアンテナに導かれ、第1の入出力端に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端に常時出力し、第1の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端に出力するとともに、第2の入出力端に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端に出力する。
【0016】
切換手段は、第2の入出力端に導かれ、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える。
【0017】
ここで、符号分割多元接続(CDMA)方式には、W−CDMA、CDMA2000、CDMA−One、UMTS等が含まれる。また、第2の通信方式としては、例えば、GSM、DCS、PCS等のTDMA方式を挙げることができる。
【0018】
上述した本発明に係るフロントエンドモジュールは、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信できる。したがって、本発明に係るフロントエンドモジュールを用いることにより、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステム及びクワッドハンドシステムの携帯電話システム等を構成することができる。また、第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であるから、高速通信を実現し得る。
【0019】
本発明に係るフロントエンドモジュールは、分配部を含み、分配部は、第1の入出力端と、第2の入出力端と、第1の受信端とを含み、第1の入出力端がアンテナに導かれ、第1の入出力端に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端に常時出力し、第1の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端に出力するとともに、第2の入出力端に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端に出力する。
【0020】
ここで、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域は、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0021】
このため、分配部は、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域と、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域との違いを利用して、第1の入出力端に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端にのみ、常に出力し、第1の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端にのみ出力するとともに、第2の入出力端に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端にのみ出力することができる。
【0022】
本発明に係るフロントエンドモジュールは、切換手段を含む。切換手段は、第2の入出力端に導かれ、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える。具体的には、切換手段は、供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第2の入出力端に出力する状態と、第2の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を出力する状態とを切換える。
【0023】
上述した構成により、本発明に係るフロントエンドモジュールは、符号分割多元接続(CDMA)方式の受信信号を常時受信しながら、CDMA方式の送信信号の送信、又は、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号の送受信を行なうことができる。このため、本発明に係るフロントエンドモジュールによれば、画像データ、サウンドデータ等の大容量データをCDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式以外の通信方式を用いて通話を行なうことが可能となる。また、CDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式の送信信号を送信することもできる。
【0024】
更に、本発明に係るフロントエンドモジュールは、切換手段を用いて、CDMA方式の送信信号、及び、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号を切換えているから、これらの信号のアイソレーションが確実に確保される。このため、例えば、CDMA方式の送信信号の周波数帯域とCDMA方式以外の通信方式の送受信信号の周波数帯域とがオーバーラップしている場合でも、容易、かつ、確実に信号の送受信を行なうことができる。
【0025】
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明する。但し、添付図面は、単なる例示に過ぎない。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る無線機器を示すブロック図である。図1において、無線機器は、3つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機であり、アンテナ8と、本発明に係るフロントエンドモジュール1と、第1の送受信器101と、第2の送受信器102と、第3の送受信器103とを含む。
【0027】
アンテナ8は、少なくとも3つの通信方式の信号を送受信できる。3つの通信方式としては、第1の通信方式を符号分割多元接続(CDMA)方式とするとともに、第2、第3の通信方式を時分割多元接続(TDMA)方式とすることが好ましい。
【0028】
本実施例においては、第1の通信方式として、高周波数帯域のW−CDMA方式を用い、第2の通信方式として、高周波数帯域のDCS方式を用い、第3の通信方式として、低周波数帯域のGSM方式を用いている。
【0029】
第1の通信方式であるW−CDMA方式は、受信信号の周波数帯域が、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0030】
すなわち、W−CDMA方式は、送信周波数帯域が1920MHz〜1980MHz、受信周波数帯域が2110MHz〜2170MHzであり、DCS方式は、送信周波数帯域が1710MHz〜1785MHz、受信周波数帯域が1805MHz〜1880MHzであり、GSM方式は、送信周波数帯域が880MHz〜915MHz、受信周波数帯域が925MHz〜960MHzである。
【0031】
図1において、第1の送受信器101は、W−CDMA方式の信号を送受信する機器であり、第2の送受信器102は、DCS方式の信号を送受信する機器であり、第3の送受信器103は、GSM方式の信号を送受信する機器である。
【0032】
図1において、フロントエンドモジュール1は、無線機器のアンテナスイッチ部を構成するモジュールであり、分波回路40と、切換回路50と、分配部10と、切換手段20とを含む。
【0033】
分波回路40は、アンテナ接続端41と、第3の入出力端と、第4の入出力端とを含み、高周波数帯域の第1の通信方式(CDMA方式)及び第2の通信方式(DCS方式)と、低周波数帯域の第3の通信方式(GSM方式)とを分離する機能を有する。アンテナ接続端41は、アンテナ8に接続されている。
【0034】
切換回路50は、第3の通信方式(GSM方式)の送信信号と受信信号とを切換える機能を有し、端51が分波回路40の第4の入出力端に導かれ、端52、53が第3の送受信器103に導かれている。
【0035】
分配部10は、第1の入出力端11と、第2の入出力端12と、第1の受信端13とを含み、第1の入出力端11が分波回路40の第4の入出力端を介して、アンテナ8に導かれている。分配部10は、例えば、位相遅延線、又は、LC回路である。位相遅延線は、例えば、マイクロストリップライン、ストリップラインで構成することができる。
【0036】
切換手段20は、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、第2の通信方式(DCS方式)の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える機能を有し、第2の入出力端12に導かれる端と、送信端21、22と、第2の受信端25とを含む。送信端21が第1の送受信器101に導かれ、送信端22及び第2の受信端25が第2の送受信器102に導かれている。切換手段20は、例えば、GaAs等のトランジスタ、又は、ダイオードを用いて構成することができる。
【0037】
以下、上述したフロントエンドモジュール1の動作を説明する。まず、受信時において、アンテナ8で受信された第1の通信方式(CDMA方式)、第2の通信方式(DCS方式)、及び、第3の通信方式(GSM方式)の受信信号は、分波回路40に供給される。
【0038】
分波回路40において、第1の通信方式(CDMA方式)及び第2の通信方式(DCS方式)の受信信号は、分配部10の第1の入出力端11にのみ供給される。第3の通信方式(GSM方式)の受信信号は、切換回路50にのみ供給される。切換回路50において、第3の通信方式(GSM方式)の受信信号は、切換回路50の切換動作により、端52から第3の送受信器103に出力される。
【0039】
分配部10において、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号は、第1の受信端13から第1の送受信器101に常時出力される。ここで、常時出力とは、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号が供給されたときは、第2、第3の通信方式の送受信信号の有無に拘わらず、必ず出力されるという意味である。
【0040】
第2の通信方式(DCS方式)の受信信号は、第2の入出力端12から切換手段20に出力され、切換手段20の切換動作により、第2の受信端25から第2の送受信器102に出力される。
【0041】
一方、送信時において、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号は、第1の送受信器101から切換手段20の送信端21供給され、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号は、第2の送受信器102から切換手段20の送信端22に供給される。
【0042】
切換手段20においては、その切換動作により、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号の一方のみが、分配部10の第2の入出力端12に供給される。分配部10の入出力端12に供給された送信信号は、第1の入出力端11のみから出力される。
【0043】
第3の通信方式(GSM方式)の送信信号は、第3の送受信器103から切換回路50の端53に供給される。端53に供給された第3の通信方式(GSM方式)の送信信号は、切換回路50の切換動作により、端51から出力される。
【0044】
分波回路40においては、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号、並びに、端51に供給された第3の通信方式(GSM方式)の送信信号をアンテナ8に出力する。
【0045】
上述した本実施例に係るフロントエンドモジュールは、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信できる。したがって、本実施例に係るフロントエンドモジュールを用いることにより、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステム及びクワッドハンドシステムの携帯電話システム等を構成することができる。また、第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であるから、高速通信を実現し得る。
【0046】
本実施例に係るフロントエンドモジュールは、分配部10を含み、分配部10は、第1の入出力端11と、第2の入出力端12と、第1の受信端13とを含み、第1の入出力端11がアンテナ8に導かれ、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端13に常時出力し、第1の入出力端11に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端12に出力するとともに、第2の入出力端12に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端11に出力する。
【0047】
ここで、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域は、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0048】
このため、分配部10は、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域と、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域との違いを利用して、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端13にのみ、常に出力し、第1の入出力端11に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端12にのみ出力するとともに、第2の入出力端12に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端11にのみ出力することができる。
【0049】
本実施例に係るフロントエンドモジュールは、切換手段20を含む。切換手段20は、第2の入出力端12に導かれ、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える。具体的には、切換手段20は、供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第2の入出力端12に出力する状態と、第2の入出力端12に供給された第2の通信方式の受信信号を出力する状態とを切換える。
【0050】
上述した構成により、本実施例に係るフロントエンドモジュールは、符号分割多元接続(CDMA)方式の受信信号を常時受信しながら、CDMA方式の送信信号の送信、又は、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号の送受信を行なうことができる。このため、本実施例に係るフロントエンドモジュールによれば、画像データ、サウンドデータ等の大容量データをCDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式以外の通信方式を用いて通話を行なうことが可能となる。また、CDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式の送信信号を送信することもできる。
【0051】
更に、本実施例に係るフロントエンドモジュールは、切換手段20を用いて、CDMA方式の送信信号、及び、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号を切換えているから、これらの信号のアイソレーションが確実に確保される。このため、例えば、CDMA方式の送信信号の周波数帯域とCDMA方式以外の通信方式の送受信信号の周波数帯域とがオーバーラップしている場合でも、容易、かつ、確実に信号の送受信を行なうことができる。
【0052】
図2は図1に示した本発明に係る無線機器の一部を更に詳細に示すブロック図である。図2において、フロントエンドモジュール1は、図1に示した構成に加えて、コンデンサ121と、バンドパスフィルタ122、212と、位相遅延線211、221、251と、ノッチ回路222と、SAWフィルタ252とを含み、多層基板を用いて、一体に構成されている。多層基板としては、例えば、セラミック多層基板、樹脂材料とセラミックス材料とからなるハイブリッド多層基板等を挙げることができる。
【0053】
コンデンサ121及びバンドパスフィルタ122は、第1の受信端13の前段に備えられている。位相遅延線211及びバンドパスフィルタ212は、送信端21の前段に備えられている。位相遅延線221及びノッチ回路222は、送信端22の前段に備えられている。位相遅延線251及びSAWフィルタ252は、第2の受信端25の前段に備えられている。
【0054】
分配部10は、第1の位相回路14と、第2の位相回路15と、第3の位相回路16とを含む。第1の位相回路14及び第2の位相回路15の一端は、互いに接続され、第3の位相回路16を介して、第1の入出力端11に導かれている。以下、第1の位相回路14及び第2の位相回路15の一端を点Aと称することがある。
【0055】
第1の位相回路14の他端は、第1の受信端13に導かれ、点Aからみたインピーダンスが、第2の通信方式の受信信号、第1の通信方式の送信信号、及び、第2の通信方式の送信信号の周波数帯域で実質的に無限大であり、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域で整合されるように設定されている。
【0056】
第2の位相回路15の他端は、第2の入出力端12に導かれ、点Aからみたインピーダンスが、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域で実質的に無限大であり、第2の通信方式の受信信号、第1の通信方式の送信信号、及び、第2の通信方式の送信信号の周波数帯域で整合されるように設定されている。
【0057】
したがって、フロントエンドモジュール1は、分配部10の機能により、第1の受信端13と、第2の入出力端12、送信端21、22及び第2の受信端25とのアイソレーションを確保しつつ、第1の送受信器101及び第2の送受信器102とのインピーダンスの整合が可能なる。
【0058】
具体的には、例えば、第1の送受信器101、及び、第2の送受信器102のインピーダンスが50Ωである場合には、以下のように分配部10の設定をすることができる。
【0059】
まず、A点から第1の受信端13を見たインピーダンスについては、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号の周波数帯域で50Ω、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送受信信号の周波数帯域で、実質的に無限大となるようにする。本発明において、実質的に無限大という意味は、例えば、50Ωで整合しているときは、その2倍以上の100Ω以上であるという意味である。
【0060】
また、A点から、送信端21、22及び第2の受信端25を見たインピーダンスについては、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送受信信号の周波数帯域で50Ω、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号の周波数帯域で実質的に無限大となるようにする。分配部10のインピーダンスを設定するにあたっては、第3の位相回路16、コンデンサ121、バンドパスフィルタ122、212、位相遅延線211、221、251、ノッチ回路222、及び、SAWフィルタ252の特性を用いて調整ができることは、いうまでもない。
【0061】
また、図1、図2に示したフロントエンドモジュールは、分波回路40を含むから、分配部10において、低周波数帯域のGSM方式の信号を分離する必要がない。このため、分配部10で広範囲の周波数帯域の信号を処理する必要がなくなるので、設計の容易化が図れるとともに、信号利得の劣化を回避することができる。
【0062】
また、図1、図2に示したフロントエンドモジュールは、多層基板を用いて、分波回路40、切換回路50、分配部10、切換手段20、コンデンサ121、バンドパスフィルタ122、212、位相遅延線211、221、251、ノッチ回路222、及び、SAWフィルタ252を一体に構成している。このため、モジュールの小型化を図ることができる。また、多層基板で一体に構成することにより、実装も容易になる。
【0063】
図3は本発明に係る無線機器の別の実施例を示すブロック図、図4、図5は図3に示した無線機器の電気回路図である。図3〜図5において、図1、図2に示した無線機器と同様の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0064】
図3、図4において、本実施例に係る無線機器は、4つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機である。本実施例に係る無線機器は、図1、図2に示した構成に加えて、第4の送受信器104を含む。
【0065】
第4の送受信器104は、第4の通信方式の信号を送受信する機器である。本実施例において、第4の通信方式は、高周波数帯域のPCS方式である。PCS方式は、送信周波数帯域が1850MHz〜1910MHz、受信周波数帯域が1930MHz〜1990MHzMHzである。
【0066】
図4に示したフロントエンドモジュール1は、図2に示した構成に加えて、位相遅延線261と、SAWフィルタ262とを含み、切換手段20は第2の受信端26を含む。位相遅延線261及びSAWフィルタ262は、第2の受信端26の前段に備えられている。
【0067】
図4において、分波回路40は、ノッチ回路91、92を含み、ノッチ回路91、92のそれぞれがアンテナ8に接続されている。
【0068】
切換回路50は、ノッチ回路92に接続されており、端子T15に供給される電圧により、第3の通信方式(GSM方式)の受信信号を受信端52から出力する状態と、第3の通信方式(GSM方式)の送信信号を分波回路40に出力する状態とを切換える。ローパスフィルタ54は、第3の送受信器103で発生する高調波を除去する機能を有する。
【0069】
図5において、切換手段20は、ダイオードD21、D22、D25、D26と、位相遅延線L211、L221、L251、L261と、コイルL21、L22、L25、L26と、コンデンサC21、C22、C25、C26、C251、C261と、抵抗R24と、端子T21、T22、T26を含む。
【0070】
図5に示した切換手段20は、端子T21に電圧が印加されたとき、ダイオードD21、D25のみが導通し、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号のみが第2の入出力端12から出力される。端子T22に電圧が印加されたとき、ダイオードD22、D25のみが導通し、第2の通信方式(DCS方式)又は第4の通信方式(PCS)の送信信号のみが第2の入出力端12から出力される。
【0071】
端子T26に電圧が印加されたとき、ダイオードD26、D25のみが導通し、第4の通信方式(PCS)の受信信号のみが第2の受信端26から出力される。端子T21、T22、26に電圧が印加されないとき、ダイオードD21、D22、D25、D26が非導通となり、第2の通信方式(DCS方式)の受信信号のみが第2の受信端25から出力される。
【0072】
本実施例においては、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号、及び、第4の通信方式(PCS)の送信信号を送信端22から出力しているが、第2の通信方式(DCS方式)及び第4の通信方式(PCS)の送信信号は、別々の端子から出力してもよい。また、切替手段20は、半導体スイッチ、例えば、GaAsスイッチ等を用いてもよい。GaAsスイッチとしてはSP4T(Single Pole 4
Through)と称されるMMICを用いることができる。
【0073】
図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、図1〜図5を参照して説明したフロントエンドモジュールと同様の構成要件を含むので、同様の好ましい作用効果を奏することができる。
【0074】
また、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールにおいては、周波数帯域が隣接している第2の通信方式(DCS方式)及び第4の通信方式(PCS)の送信信号を送信端22から出力している。このため、切換手段20に必要な端子の数を低減し、回路素子を削減できるので、モジュールの小型化を図ることができる。
【0075】
また、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、分配部10、コンデンサ121、バンドパスフィルタ122、212、位相遅延線211、221、251、261、ノッチ回路222、及び、SAWフィルタ252、262を備えている。このため、信号利得の劣化が少ない通過特性を得るとともに、十分なアイソレーションの確保が図れる。
【0076】
また、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、第4の送受信器104、及び、SAWフィルタ262を取外すことにより、トリプルバンドシステムに用いるフロントエンドモジュールが構成される。このため、トリプルバンドシステムと、クワッドハンドシステムとに兼用することが可能な、汎用性のある高機能なフロントエンドモジュールが実現される。
【0077】
更に、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、W−CDMA方式の送信信号と、PCS方式の受信信号とは、切換手段20で確実なアイソレーションが確保されている。このため、W−CDMA方式の送信周波数帯域1920MHz〜1980MHzが、PCS方式の受信周波数帯域1930MHz〜1990MHzMHzとオーバーラップする場合であっても、それぞれの信号を確実に処理することができる。
【0078】
以上、好ましい実施例を参照して本実施例の内容を具体的に説明したが、本実施例の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【0079】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(A)CDMA方式を含む2以上の通信方式に対応したフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することができる。
(B)CDMA方式の受信信号を常時受信し得るフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線機器を示すブロック図である。
【図2】図1に示した本発明に係る無線機器の一部を更に詳細に示すブロック図である。
【図3】本発明に係る無線機器の別の実施例を示すブロック図である。
【図4】図3に示した無線機器の電気回路図である。
【図5】図3に示した無線機器の別の電気回路図である。
【符号の説明】
8 アンテナ
1 フロントエンドモジュール
40 分波回路
50 切換回路
10 分配部
11 第1の入出力端
12 第2の入出力端
13 第1の受信端
20 切換手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントエンドモジュール、及び、無線機器に関する。特に、2つ以上の通信方式に適応した無線機器、及び、これに用いられるフロントエンドモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
2つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機(以下、デュアルバンドシステムと称する)や、3つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機(以下、トリプルバンドシステムと称する)が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1は、欧州で用いられているデュアルバンドシステムのフロントエンドモジュールを開示している。特許文献1に開示されたフロントエンドモジュールは、900MHz帯のGSM(Global System for Mobile communication)方式の送受信信号と、1.8GHz帯のDCS(Digital Cellular System)方式の送受信信号とをスイッチで切換えることにより、デュアルバンドシステムを実現している。
【0004】
また、特許文献2は、トリプルバンドシステムに用いられるフロントエンドモジュールを開示している。特許文献2に開示されたフロントエンドモジュールは、GSMと、DCSと、1.9GHz帯のPCS(Personal Communications Service)とをスイッチで切換えることにより、トリプルバンドシステムを実現している。
【0005】
ところで、近年、通話だけでなく、動画等の大規模データの高速通信を実現すべく、GSM、DCS、PCS等の時分割多元接続方式(Time Division Multiple Access 以下、TDMA方式と称する。)とは異なる符号分割多元接続方式(Code Division Multiple Access 以下、CDMA方式と称する。)の携帯電話システムの実用化が始まっている。現在、CDMA方式のうち、W−CDMA(Wide band Code Division Multiple Access)方式が最も注目されている。
【0006】
従来のTDMA方式においては、送受信信号が時分割されていたので、特許文献1、特許文献2に開示されているように、スイッチを用いて所定の時間タイミングで切換えることにより、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステムを実現することができた。
【0007】
しかし、W−CDMA方式においては、送受信信号が時分割ではなく、コード化されているので、スイッチを用いて所定の時間タイミングで切換えても、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステムを実現できない。
【0008】
このため、現在、W−CDMA方式を用いたデュアルバンドシステム、トリプルバンドシステム、4つの携帯電話システムに対応する機能を持った携帯電話端末機(以下、クワッドハンドシステムと称する)は実現されていない。
【0009】
更に、特許文献1、及び、特許文献2に開示されたフロントエンドモジュールは、複数の携帯電話システムをスイッチで切換える構成であるから、同時に2つの携帯電話システムを使用することはできない。したがって、例えば、ひとつの携帯電話システムで通話をしながら、他の携帯電話システムでデータをダウンロードする等の機能は、発揮し得ない。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−225088号 (第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−244844号 (第2−3頁、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、CDMA方式を含む2以上の通信方式に対応したフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することである。
【0012】
本発明のもう一つの課題は、CDMA方式の受信信号を常時受信し得るフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係るフロントエンドモジュールは、
分配部と、切換手段とを含み、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信する。
【0014】
第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であり、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域が、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0015】
分配部は、第1の入出力端と、第2の入出力端と、第1の受信端とを含み、第1の入出力端がアンテナに導かれ、第1の入出力端に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端に常時出力し、第1の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端に出力するとともに、第2の入出力端に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端に出力する。
【0016】
切換手段は、第2の入出力端に導かれ、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える。
【0017】
ここで、符号分割多元接続(CDMA)方式には、W−CDMA、CDMA2000、CDMA−One、UMTS等が含まれる。また、第2の通信方式としては、例えば、GSM、DCS、PCS等のTDMA方式を挙げることができる。
【0018】
上述した本発明に係るフロントエンドモジュールは、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信できる。したがって、本発明に係るフロントエンドモジュールを用いることにより、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステム及びクワッドハンドシステムの携帯電話システム等を構成することができる。また、第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であるから、高速通信を実現し得る。
【0019】
本発明に係るフロントエンドモジュールは、分配部を含み、分配部は、第1の入出力端と、第2の入出力端と、第1の受信端とを含み、第1の入出力端がアンテナに導かれ、第1の入出力端に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端に常時出力し、第1の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端に出力するとともに、第2の入出力端に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端に出力する。
【0020】
ここで、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域は、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0021】
このため、分配部は、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域と、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域との違いを利用して、第1の入出力端に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端にのみ、常に出力し、第1の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端にのみ出力するとともに、第2の入出力端に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端にのみ出力することができる。
【0022】
本発明に係るフロントエンドモジュールは、切換手段を含む。切換手段は、第2の入出力端に導かれ、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える。具体的には、切換手段は、供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第2の入出力端に出力する状態と、第2の入出力端に供給された第2の通信方式の受信信号を出力する状態とを切換える。
【0023】
上述した構成により、本発明に係るフロントエンドモジュールは、符号分割多元接続(CDMA)方式の受信信号を常時受信しながら、CDMA方式の送信信号の送信、又は、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号の送受信を行なうことができる。このため、本発明に係るフロントエンドモジュールによれば、画像データ、サウンドデータ等の大容量データをCDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式以外の通信方式を用いて通話を行なうことが可能となる。また、CDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式の送信信号を送信することもできる。
【0024】
更に、本発明に係るフロントエンドモジュールは、切換手段を用いて、CDMA方式の送信信号、及び、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号を切換えているから、これらの信号のアイソレーションが確実に確保される。このため、例えば、CDMA方式の送信信号の周波数帯域とCDMA方式以外の通信方式の送受信信号の周波数帯域とがオーバーラップしている場合でも、容易、かつ、確実に信号の送受信を行なうことができる。
【0025】
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明する。但し、添付図面は、単なる例示に過ぎない。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る無線機器を示すブロック図である。図1において、無線機器は、3つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機であり、アンテナ8と、本発明に係るフロントエンドモジュール1と、第1の送受信器101と、第2の送受信器102と、第3の送受信器103とを含む。
【0027】
アンテナ8は、少なくとも3つの通信方式の信号を送受信できる。3つの通信方式としては、第1の通信方式を符号分割多元接続(CDMA)方式とするとともに、第2、第3の通信方式を時分割多元接続(TDMA)方式とすることが好ましい。
【0028】
本実施例においては、第1の通信方式として、高周波数帯域のW−CDMA方式を用い、第2の通信方式として、高周波数帯域のDCS方式を用い、第3の通信方式として、低周波数帯域のGSM方式を用いている。
【0029】
第1の通信方式であるW−CDMA方式は、受信信号の周波数帯域が、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0030】
すなわち、W−CDMA方式は、送信周波数帯域が1920MHz〜1980MHz、受信周波数帯域が2110MHz〜2170MHzであり、DCS方式は、送信周波数帯域が1710MHz〜1785MHz、受信周波数帯域が1805MHz〜1880MHzであり、GSM方式は、送信周波数帯域が880MHz〜915MHz、受信周波数帯域が925MHz〜960MHzである。
【0031】
図1において、第1の送受信器101は、W−CDMA方式の信号を送受信する機器であり、第2の送受信器102は、DCS方式の信号を送受信する機器であり、第3の送受信器103は、GSM方式の信号を送受信する機器である。
【0032】
図1において、フロントエンドモジュール1は、無線機器のアンテナスイッチ部を構成するモジュールであり、分波回路40と、切換回路50と、分配部10と、切換手段20とを含む。
【0033】
分波回路40は、アンテナ接続端41と、第3の入出力端と、第4の入出力端とを含み、高周波数帯域の第1の通信方式(CDMA方式)及び第2の通信方式(DCS方式)と、低周波数帯域の第3の通信方式(GSM方式)とを分離する機能を有する。アンテナ接続端41は、アンテナ8に接続されている。
【0034】
切換回路50は、第3の通信方式(GSM方式)の送信信号と受信信号とを切換える機能を有し、端51が分波回路40の第4の入出力端に導かれ、端52、53が第3の送受信器103に導かれている。
【0035】
分配部10は、第1の入出力端11と、第2の入出力端12と、第1の受信端13とを含み、第1の入出力端11が分波回路40の第4の入出力端を介して、アンテナ8に導かれている。分配部10は、例えば、位相遅延線、又は、LC回路である。位相遅延線は、例えば、マイクロストリップライン、ストリップラインで構成することができる。
【0036】
切換手段20は、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、第2の通信方式(DCS方式)の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える機能を有し、第2の入出力端12に導かれる端と、送信端21、22と、第2の受信端25とを含む。送信端21が第1の送受信器101に導かれ、送信端22及び第2の受信端25が第2の送受信器102に導かれている。切換手段20は、例えば、GaAs等のトランジスタ、又は、ダイオードを用いて構成することができる。
【0037】
以下、上述したフロントエンドモジュール1の動作を説明する。まず、受信時において、アンテナ8で受信された第1の通信方式(CDMA方式)、第2の通信方式(DCS方式)、及び、第3の通信方式(GSM方式)の受信信号は、分波回路40に供給される。
【0038】
分波回路40において、第1の通信方式(CDMA方式)及び第2の通信方式(DCS方式)の受信信号は、分配部10の第1の入出力端11にのみ供給される。第3の通信方式(GSM方式)の受信信号は、切換回路50にのみ供給される。切換回路50において、第3の通信方式(GSM方式)の受信信号は、切換回路50の切換動作により、端52から第3の送受信器103に出力される。
【0039】
分配部10において、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号は、第1の受信端13から第1の送受信器101に常時出力される。ここで、常時出力とは、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号が供給されたときは、第2、第3の通信方式の送受信信号の有無に拘わらず、必ず出力されるという意味である。
【0040】
第2の通信方式(DCS方式)の受信信号は、第2の入出力端12から切換手段20に出力され、切換手段20の切換動作により、第2の受信端25から第2の送受信器102に出力される。
【0041】
一方、送信時において、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号は、第1の送受信器101から切換手段20の送信端21供給され、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号は、第2の送受信器102から切換手段20の送信端22に供給される。
【0042】
切換手段20においては、その切換動作により、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号の一方のみが、分配部10の第2の入出力端12に供給される。分配部10の入出力端12に供給された送信信号は、第1の入出力端11のみから出力される。
【0043】
第3の通信方式(GSM方式)の送信信号は、第3の送受信器103から切換回路50の端53に供給される。端53に供給された第3の通信方式(GSM方式)の送信信号は、切換回路50の切換動作により、端51から出力される。
【0044】
分波回路40においては、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号、並びに、端51に供給された第3の通信方式(GSM方式)の送信信号をアンテナ8に出力する。
【0045】
上述した本実施例に係るフロントエンドモジュールは、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信できる。したがって、本実施例に係るフロントエンドモジュールを用いることにより、デュアルバンドシステム、トリプルバンドシステム及びクワッドハンドシステムの携帯電話システム等を構成することができる。また、第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であるから、高速通信を実現し得る。
【0046】
本実施例に係るフロントエンドモジュールは、分配部10を含み、分配部10は、第1の入出力端11と、第2の入出力端12と、第1の受信端13とを含み、第1の入出力端11がアンテナ8に導かれ、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端13に常時出力し、第1の入出力端11に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端12に出力するとともに、第2の入出力端12に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端11に出力する。
【0047】
ここで、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域は、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なる。
【0048】
このため、分配部10は、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域と、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号の周波数帯域との違いを利用して、第1の入出力端11に供給された第1の通信方式の受信信号を第1の受信端13にのみ、常に出力し、第1の入出力端11に供給された第2の通信方式の受信信号を第2の入出力端12にのみ出力するとともに、第2の入出力端12に供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第1の入出力端11にのみ出力することができる。
【0049】
本実施例に係るフロントエンドモジュールは、切換手段20を含む。切換手段20は、第2の入出力端12に導かれ、第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び第2の通信方式の送信信号を切換える。具体的には、切換手段20は、供給された第1の通信方式の送信信号及び第2の通信方式の送信信号を第2の入出力端12に出力する状態と、第2の入出力端12に供給された第2の通信方式の受信信号を出力する状態とを切換える。
【0050】
上述した構成により、本実施例に係るフロントエンドモジュールは、符号分割多元接続(CDMA)方式の受信信号を常時受信しながら、CDMA方式の送信信号の送信、又は、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号の送受信を行なうことができる。このため、本実施例に係るフロントエンドモジュールによれば、画像データ、サウンドデータ等の大容量データをCDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式以外の通信方式を用いて通話を行なうことが可能となる。また、CDMA方式でダウンロードしながら、CDMA方式の送信信号を送信することもできる。
【0051】
更に、本実施例に係るフロントエンドモジュールは、切換手段20を用いて、CDMA方式の送信信号、及び、CDMA方式以外の通信方式の送受信信号を切換えているから、これらの信号のアイソレーションが確実に確保される。このため、例えば、CDMA方式の送信信号の周波数帯域とCDMA方式以外の通信方式の送受信信号の周波数帯域とがオーバーラップしている場合でも、容易、かつ、確実に信号の送受信を行なうことができる。
【0052】
図2は図1に示した本発明に係る無線機器の一部を更に詳細に示すブロック図である。図2において、フロントエンドモジュール1は、図1に示した構成に加えて、コンデンサ121と、バンドパスフィルタ122、212と、位相遅延線211、221、251と、ノッチ回路222と、SAWフィルタ252とを含み、多層基板を用いて、一体に構成されている。多層基板としては、例えば、セラミック多層基板、樹脂材料とセラミックス材料とからなるハイブリッド多層基板等を挙げることができる。
【0053】
コンデンサ121及びバンドパスフィルタ122は、第1の受信端13の前段に備えられている。位相遅延線211及びバンドパスフィルタ212は、送信端21の前段に備えられている。位相遅延線221及びノッチ回路222は、送信端22の前段に備えられている。位相遅延線251及びSAWフィルタ252は、第2の受信端25の前段に備えられている。
【0054】
分配部10は、第1の位相回路14と、第2の位相回路15と、第3の位相回路16とを含む。第1の位相回路14及び第2の位相回路15の一端は、互いに接続され、第3の位相回路16を介して、第1の入出力端11に導かれている。以下、第1の位相回路14及び第2の位相回路15の一端を点Aと称することがある。
【0055】
第1の位相回路14の他端は、第1の受信端13に導かれ、点Aからみたインピーダンスが、第2の通信方式の受信信号、第1の通信方式の送信信号、及び、第2の通信方式の送信信号の周波数帯域で実質的に無限大であり、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域で整合されるように設定されている。
【0056】
第2の位相回路15の他端は、第2の入出力端12に導かれ、点Aからみたインピーダンスが、第1の通信方式の受信信号の周波数帯域で実質的に無限大であり、第2の通信方式の受信信号、第1の通信方式の送信信号、及び、第2の通信方式の送信信号の周波数帯域で整合されるように設定されている。
【0057】
したがって、フロントエンドモジュール1は、分配部10の機能により、第1の受信端13と、第2の入出力端12、送信端21、22及び第2の受信端25とのアイソレーションを確保しつつ、第1の送受信器101及び第2の送受信器102とのインピーダンスの整合が可能なる。
【0058】
具体的には、例えば、第1の送受信器101、及び、第2の送受信器102のインピーダンスが50Ωである場合には、以下のように分配部10の設定をすることができる。
【0059】
まず、A点から第1の受信端13を見たインピーダンスについては、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号の周波数帯域で50Ω、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送受信信号の周波数帯域で、実質的に無限大となるようにする。本発明において、実質的に無限大という意味は、例えば、50Ωで整合しているときは、その2倍以上の100Ω以上であるという意味である。
【0060】
また、A点から、送信端21、22及び第2の受信端25を見たインピーダンスについては、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号、及び、第2の通信方式(DCS方式)の送受信信号の周波数帯域で50Ω、第1の通信方式(CDMA方式)の受信信号の周波数帯域で実質的に無限大となるようにする。分配部10のインピーダンスを設定するにあたっては、第3の位相回路16、コンデンサ121、バンドパスフィルタ122、212、位相遅延線211、221、251、ノッチ回路222、及び、SAWフィルタ252の特性を用いて調整ができることは、いうまでもない。
【0061】
また、図1、図2に示したフロントエンドモジュールは、分波回路40を含むから、分配部10において、低周波数帯域のGSM方式の信号を分離する必要がない。このため、分配部10で広範囲の周波数帯域の信号を処理する必要がなくなるので、設計の容易化が図れるとともに、信号利得の劣化を回避することができる。
【0062】
また、図1、図2に示したフロントエンドモジュールは、多層基板を用いて、分波回路40、切換回路50、分配部10、切換手段20、コンデンサ121、バンドパスフィルタ122、212、位相遅延線211、221、251、ノッチ回路222、及び、SAWフィルタ252を一体に構成している。このため、モジュールの小型化を図ることができる。また、多層基板で一体に構成することにより、実装も容易になる。
【0063】
図3は本発明に係る無線機器の別の実施例を示すブロック図、図4、図5は図3に示した無線機器の電気回路図である。図3〜図5において、図1、図2に示した無線機器と同様の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0064】
図3、図4において、本実施例に係る無線機器は、4つの携帯電話システムに対応する携帯電話端末機である。本実施例に係る無線機器は、図1、図2に示した構成に加えて、第4の送受信器104を含む。
【0065】
第4の送受信器104は、第4の通信方式の信号を送受信する機器である。本実施例において、第4の通信方式は、高周波数帯域のPCS方式である。PCS方式は、送信周波数帯域が1850MHz〜1910MHz、受信周波数帯域が1930MHz〜1990MHzMHzである。
【0066】
図4に示したフロントエンドモジュール1は、図2に示した構成に加えて、位相遅延線261と、SAWフィルタ262とを含み、切換手段20は第2の受信端26を含む。位相遅延線261及びSAWフィルタ262は、第2の受信端26の前段に備えられている。
【0067】
図4において、分波回路40は、ノッチ回路91、92を含み、ノッチ回路91、92のそれぞれがアンテナ8に接続されている。
【0068】
切換回路50は、ノッチ回路92に接続されており、端子T15に供給される電圧により、第3の通信方式(GSM方式)の受信信号を受信端52から出力する状態と、第3の通信方式(GSM方式)の送信信号を分波回路40に出力する状態とを切換える。ローパスフィルタ54は、第3の送受信器103で発生する高調波を除去する機能を有する。
【0069】
図5において、切換手段20は、ダイオードD21、D22、D25、D26と、位相遅延線L211、L221、L251、L261と、コイルL21、L22、L25、L26と、コンデンサC21、C22、C25、C26、C251、C261と、抵抗R24と、端子T21、T22、T26を含む。
【0070】
図5に示した切換手段20は、端子T21に電圧が印加されたとき、ダイオードD21、D25のみが導通し、第1の通信方式(CDMA方式)の送信信号のみが第2の入出力端12から出力される。端子T22に電圧が印加されたとき、ダイオードD22、D25のみが導通し、第2の通信方式(DCS方式)又は第4の通信方式(PCS)の送信信号のみが第2の入出力端12から出力される。
【0071】
端子T26に電圧が印加されたとき、ダイオードD26、D25のみが導通し、第4の通信方式(PCS)の受信信号のみが第2の受信端26から出力される。端子T21、T22、26に電圧が印加されないとき、ダイオードD21、D22、D25、D26が非導通となり、第2の通信方式(DCS方式)の受信信号のみが第2の受信端25から出力される。
【0072】
本実施例においては、第2の通信方式(DCS方式)の送信信号、及び、第4の通信方式(PCS)の送信信号を送信端22から出力しているが、第2の通信方式(DCS方式)及び第4の通信方式(PCS)の送信信号は、別々の端子から出力してもよい。また、切替手段20は、半導体スイッチ、例えば、GaAsスイッチ等を用いてもよい。GaAsスイッチとしてはSP4T(Single Pole 4
Through)と称されるMMICを用いることができる。
【0073】
図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、図1〜図5を参照して説明したフロントエンドモジュールと同様の構成要件を含むので、同様の好ましい作用効果を奏することができる。
【0074】
また、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールにおいては、周波数帯域が隣接している第2の通信方式(DCS方式)及び第4の通信方式(PCS)の送信信号を送信端22から出力している。このため、切換手段20に必要な端子の数を低減し、回路素子を削減できるので、モジュールの小型化を図ることができる。
【0075】
また、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、分配部10、コンデンサ121、バンドパスフィルタ122、212、位相遅延線211、221、251、261、ノッチ回路222、及び、SAWフィルタ252、262を備えている。このため、信号利得の劣化が少ない通過特性を得るとともに、十分なアイソレーションの確保が図れる。
【0076】
また、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、第4の送受信器104、及び、SAWフィルタ262を取外すことにより、トリプルバンドシステムに用いるフロントエンドモジュールが構成される。このため、トリプルバンドシステムと、クワッドハンドシステムとに兼用することが可能な、汎用性のある高機能なフロントエンドモジュールが実現される。
【0077】
更に、図3〜図5に示したフロントエンドモジュールは、W−CDMA方式の送信信号と、PCS方式の受信信号とは、切換手段20で確実なアイソレーションが確保されている。このため、W−CDMA方式の送信周波数帯域1920MHz〜1980MHzが、PCS方式の受信周波数帯域1930MHz〜1990MHzMHzとオーバーラップする場合であっても、それぞれの信号を確実に処理することができる。
【0078】
以上、好ましい実施例を参照して本実施例の内容を具体的に説明したが、本実施例の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【0079】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(A)CDMA方式を含む2以上の通信方式に対応したフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することができる。
(B)CDMA方式の受信信号を常時受信し得るフロントエンドモジュール、及び、無線機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線機器を示すブロック図である。
【図2】図1に示した本発明に係る無線機器の一部を更に詳細に示すブロック図である。
【図3】本発明に係る無線機器の別の実施例を示すブロック図である。
【図4】図3に示した無線機器の電気回路図である。
【図5】図3に示した無線機器の別の電気回路図である。
【符号の説明】
8 アンテナ
1 フロントエンドモジュール
40 分波回路
50 切換回路
10 分配部
11 第1の入出力端
12 第2の入出力端
13 第1の受信端
20 切換手段
Claims (6)
- 分配部と、切換手段とを含み、少なくとも2つの通信方式の信号を送受信できるフロントエンドモジュールであって、
第1の通信方式は、符号分割多元接続(CDMA)方式であり、前記第1の通信方式の受信信号の周波数帯域が、前記第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び前記第2の通信方式の送信信号の周波数帯域とは異なり、
前記分配部は、第1の入出力端と、第2の入出力端と、第1の受信端とを含み、前記第1の入出力端がアンテナに導かれ、前記第1の入出力端に供給された前記第1の通信方式の受信信号を前記第1の受信端に常時出力し、前記第1の入出力端に供給された前記第2の通信方式の受信信号を前記第2の入出力端に出力するとともに、前記第2の入出力端に供給された前記第1の通信方式の送信信号及び前記第2の通信方式の送信信号を前記第1の入出力端に出力し、
前記切換手段は、前記第2の入出力端に導かれ、前記第1の通信方式の送信信号、第2の通信方式の受信信号及び前記第2の通信方式の送信信号を切換える
フロントエンドモジュール。 - 請求項1に記載されたフロントエンドモジュールであって、
前記分配部は、第1の位相回路と、第2の位相回路とを含み、前記第1の位相回路及び前記第2の位相回路の一端は、前記第1の入出力端に導かれ、
前記第1の位相回路の他端は、前記第1の受信端に導かれ、前記一端からみたインピーダンスが、前記第2の通信方式の受信信号、前記第1の通信方式の送信信号、及び、前記第2の通信方式の送信信号の周波数帯域で実質的に無限大であり、前記第1の通信方式の受信信号の周波数帯域で整合されており、
前記第2の位相回路の他端は、前記第2の入出力端に導かれ、前記一端からみたインピーダンスが、前記第1の通信方式の受信信号の周波数帯域で実質的に無限大であり、前記第2の通信方式の受信信号、前記第1の通信方式の送信信号、及び、前記第2の通信方式の送信信号の周波数帯域で整合されている
フロントエンドモジュール。 - 請求項1又は2に記載されたフロントエンドモジュールであって、前記第2の通信方式は、時分割多元接続(TDMA)方式であるフロントエンドモジュール。
- 請求項1乃至3の何れかに記載されたフロントエンドモジュールであって、更に、分波回路を含み、
前記分波回路は、アンテナ接続端と、第3の入出力端と、第4の入出力端とを含み、前記第3の入出力端が前記第1の入出力端に接続され、
前記第1の通信方式及び前記第2の通信方式の送受信信号を前記アンテナ接続端−前記第3の入出力端間に通過させるとともに、第3の通信方式の送受信信号を前記アンテナ接続端−前記第4の入出力端間に通過させる
フロントエンドモジュール。 - 請求項1乃至4の何れかに記載されたフロントエンドモジュールであって、
第4の通信方式の送受信信号は、周波数帯域が、前記第1の通信方式の受信信号とは異なり、
前記分配部は、前記第1の入出力端に供給された前記第4の通信方式の受信信号を前記第2の入出力端に出力するとともに、前記第2の入出力端に供給された前記第4の通信方式の送信信号を前記第1の入出力端に出力する
フロントエンドモジュール。 - フロントエンドモジュールと、送受信器とを含む無線機器であって、
前記フロントエンドモジュールは、請求項1乃至5の何れかに記載されたものでなり、
前記送受信器は、前記フロントエンドモジュールに接続されている
無線機器。
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JP2003094284A JP2004304471A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | フロントエンドモジュール、及び、無線機器 |
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Cited By (1)
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JPWO2006064691A1 (ja) * | 2004-12-13 | 2008-06-12 | 日立金属株式会社 | 高周波回路、高周波回路部品及びこれを用いた通信装置 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003094284A patent/JP2004304471A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8131226B1 (en) | 2004-12-13 | 2012-03-06 | Hitachi Metals, Ltd. | Multi-band-high-frequency circuit, multi-band high-frequency circuit component and multi-band communication apparatus using same |
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