JP2004228666A - アンテナ共用器 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つのアンテナ共用回路を切り替える構成のアンテナ共用器において、一方のアンテナ共用回路による信号の送信時に発生するノイズを抑制する。
【解決手段】本発明に係るアンテナ共用器7においては、アンテナ1に対し、主スイッチング回路3を介して、第1の周波数帯域の送受信を行なうための第1アンテナ共用回路71と、前記第1周波数帯域と一部重複して隣接する第2の周波数帯域の送受信を行なうための第2アンテナ共用器72とが、切替え可能に接続されると共に、アンテナ1と主スイッチング回路3との間には、前記第1周波数帯域又は第2周波数帯域の2倍に相当する周波数帯域を抑圧することが可能なローパスフィルター9が介在している。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係るアンテナ共用器7においては、アンテナ1に対し、主スイッチング回路3を介して、第1の周波数帯域の送受信を行なうための第1アンテナ共用回路71と、前記第1周波数帯域と一部重複して隣接する第2の周波数帯域の送受信を行なうための第2アンテナ共用器72とが、切替え可能に接続されると共に、アンテナ1と主スイッチング回路3との間には、前記第1周波数帯域又は第2周波数帯域の2倍に相当する周波数帯域を抑圧することが可能なローパスフィルター9が介在している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機などに装備されるアンテナ共用器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、出願人の提案に係るアンテナ共用器(70)の構成を示しており、該アンテナ共用器(70)によれば、欧州で使用される1800MHz帯を利用したDCS(Digital Cellular System)と、北米で使用される1900MHz帯を利用したPCS(Personal Communication Services)と、欧州などで使用される900MHz帯を利用したGSM(Global System For Mobile Communications)の、トリプルバンドの信号の送受信が可能である(特許文献1参照)。
【0003】
図3に示す如く、アンテナ(1)には、ダイプレクサ(2)を介して、第1送受信回路(21)と第2送受信回路(22)とが並列に接続されている。
第1送受信回路(21)においては、スイッチング回路(31)の一方の端子に、整合回路(41)及び受信用SAWフィルター(51)が接続され、該受信用SAWフィルター(51)からはGSMの受信信号Rxgが出力される。又、スイッチング回路(31)の他方の端子には、送信回路(61)が接続され、該送信回路(61)には、GSMの送信信号Txgが供給される。
【0004】
又、第2送受信回路(22)においては、スイッチング回路(32)の一方の端子に第1信号線路S1と第2信号線路S2とが並列に接続され、第1信号線路S1には、DCS受信用の整合回路(42)とSAWフィルター(52)が直列に介在し、第2信号線路S2には、PCS受信用の整合回路(43)とSAWフィルター(53)が直列に介在している。これによって、第1信号線路S1からはDCSの受信信号Rxdが出力され、第2信号線路S2からはPCSの受信信号Rxpが出力される。
スイッチング回路(32)の他方の端子には、送信回路(62)が接続され、該送信回路(62)には、DCSの送信信号又はPCSの送信信号Txdpが供給される。
【0005】
尚、第1信号線路S1上の整合回路(42)及びSAWフィルター(52)は、DCSの受信信号Rxが50Ωのインピーダンス、PCSの受信信号Rxがハイインピーダンスとなる様に設計されている。一方、第2信号線路S2上の整合回路(43)及びSAWフィルター(53)は、DCSの受信信号Rxがハイインピーダンス、PCSの受信信号Rxが50Ωのインピーダンスとなる様に設計されている。
【0006】
従って、DCS受信時には、アンテナ(1)によって受信された信号がダイプレクサ(20)及びスイッチング回路(32)を通過し、更に第1信号線路S1上の整合回路(42)及びSAWフィルター(52)を通過することによって、DCSの受信信号Rxdが抽出される。このとき、第2信号線路S2上の整合回路(43)及びSAWフィルター(53)は、DCSの受信信号Rxdの帯域ではハイインピーダンスとなっているので、PCSの受信信号Rxpとのアイソレーションが確保される。
【0007】
これに対し、PCS受信時には、アンテナ(1)によって受信された信号がダイプレクサ(20)及びスイッチング回路(32)を通過し、更に第2信号線路S2上の整合回路(43)及びSAWフィルター(53)を通過することによって、PCSの受信信号Rxpが抽出される。このとき、第1信号線路S1上の整合回路(42)及びSAWフィルター(52)は、PCSの受信信号Rxpの帯域ではハイインピーダンスとなっているので、DCSの受信信号Rxdとのアイソレーションが確保される。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−246809号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第3世代移動通信システムとして、従来のCDMA(code divisionmultiple access)方式による無線通信よりも広い周波数帯域幅の電波(1.9〜2.2GHz)を処理する、WCDMA(wideband code division multiple access)方式と称される無線通信方式のサービスが開始されている。
そこで、DCS、PCS及びGSMの送受信に加えて、WCDMA方式の送受信を行なうことが可能なアンテナ共用器の開発が進められている。
【0010】
この様なアンテナ共用器としては、図3に示すダイプレクサ(20)、第1送受信回路(21)及び第2送受信回路(22)からなる従来方式のアンテナ共用回路と、WCDMA送受信用のアンテナ共用回路とを、スイッチング回路を介してアンテナ(1)に接続し、該スイッチング回路によって、従来方式のアンテナ共用回路とWCDMA用のアンテナ共用回路とを切り替える構成が一般的である。
しかしながら、該構成においては、アンテナとの間にスイッチング回路を介在させたことに起因して、従来方式のアンテナ共用回路から得られるDCS又はPCSの送信信号Txdpの周波数の2倍の周波数を有するノイズが発生し、該ノイズが送信信号に重畳されてアンテナ(1)から送信される問題があった。
【0011】
本発明の目的は、例えば従来方式のアンテナ共用回路とWCDMA送受信用のアンテナ共用回路の2つのアンテナ共用回路を切り替える構成のアンテナ共用器において、一方のアンテナ共用回路による信号の送信時に発生するノイズを抑制することである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るアンテナ共用器は、共通のアンテナ(1)によって周波数帯域の異なる複数種類の信号を選択的に受信し若しくは送信するためのアンテナ共用器であって、前記アンテナ(1)に対し、主スイッチング回路(3)を介して、第1の周波数帯域の送受信を行なうための第1アンテナ共用回路(71)と、前記第1周波数帯域と一部重複して隣接する第2の周波数帯域の送受信を行なうための第2アンテナ共用器(72)とが、切替え可能に接続されると共に、アンテナ(1)と主スイッチング回路(3)との間には、前記第1周波数帯域又は第2周波数帯域の2倍に相当する周波数帯域を抑圧することが可能な信号抑圧手段が介在している。
【0013】
具体的構成において、信号抑圧手段はローパスフィルターによって構成される。
又、主スイッチング回路(3)は、第1アンテナ共用回路(71)へ繋がる信号線と第2アンテナ共用器(72)へ繋がる信号線にそれぞれ接続された一対のダイオードを具え、両ダイオードの導通/非導通の制御によって、第1アンテナ共用回路(71)と第2アンテナ共用器(72)の切替えを行なうダイオードスイッチによって構成されている。
【0014】
上記本発明のアンテナ共用器においては、主スイッチング回路(3)の介在に起因して、第1アンテナ共用回路(71)からの信号送信時には該信号の周波数帯域(第1周波数帯域)の整数倍(2倍、3倍・・・)の周波数を有するノイズが発生し、第2アンテナ共用器(72)からの信号送信時には該信号の周波数帯域(第2周波数帯域)の整数倍(2倍、3倍・・・)の周波数を有するノイズが発生することになるが、該ノイズは、アンテナ(1)から送信される際に信号抑圧手段を通過することによって十分に抑圧される。
【0015】
【発明の効果】
本発明に係るアンテナ共用器によれば、例えば従来方式のアンテナ共用回路とWCDMA送受信用のアンテナ共用回路の2つのアンテナ共用回路を切り替える構成において、一方のアンテナ共用回路による信号の送信時に発生するノイズを十分に抑制することが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るアンテナ共用器(7)においては、図1に示す如く、アンテナ(1)に対し、主スイッチング回路(3)を介して、従来方式のアンテナ共用回路(第1アンテナ共用回路(71))と、WCDMA送受信用のアンテナ共用回路(第2アンテナ共用回路(72))とが、切替え可能に接続されている。
【0017】
第1アンテナ共用回路(71)は、図3に示す従来方式のアンテナ共用器(70)と同じ構成であって、第1送受信回路(21)と第2送受信回路(22)を第1ダイプレクサ(2)によって切り替えるものである。GSMの受信時には、第1送受信回路(21)からGSM受信信号Rxgが出力され、GSMの送信時には、第1送受信回路(21)にGSM送信信号Txgが供給される。
又、DCSの受信時には、第2送受信回路(22)からDCS受信信号Rxdが出力され、PCSの受信時には、第2送受信回路(22)からPCS受信信号Rxpが出力される。更に、DCS又はPCSの送信時には、第2送受信回路(22)にDCS又はPCS送信信号Txdpが供給される。
【0018】
一方、第2アンテナ共用回路(72)は、WCDMA受信回路(81)とWCDMA送信回路(82)を第2ダイプレクサ(8)によって切り替えるものであり、WCDMAの受信時には、WCDMA受信回路(81)からWCDMA受信信号Rxwが出力される。又、WCDMAの送信時には、WCDMA送信回路(82)にWCDMA送信信号Txwが供給される。
【0019】
アンテナ(1)と主スイッチング回路(3)との間には、GSM、DCS又はPCSの送信信号の2倍以上の周波数帯域を抑圧することが可能な、例えば3GHzをカットオフ周波数とするローパスフィルター(9)が介在している。
【0020】
主スイッチング回路(3)は図2に示す構成を有している。即ち、ローパスフィルター(9)から第1アンテナ共用回路(71)へ繋がる分岐信号線Saには、λ/4ストリップラインが介在し、該λ/4ストリップラインと第1アンテナ共用回路(71)の連結点が、ダイオードD1を介して接地されている。又、ローパスフィルター(9)から第2アンテナ共用回路(72)へ繋がる分岐信号線Sbには、ダイオードD2が介在し、該ダイオードD2と第2アンテナ共用回路(72)の連結点は、インダクタンスL及びキャパシタンスCを介して接地されている。
【0021】
上記主スイッチング回路(3)においては、インダクタンスLとキャパシタンスCの連結点に対する制御信号VCをハイに設定すると、ダイオードD2がオンとなり、アンテナ(1)と第2アンテナ共用回路(72)が導通状態となる。また、同時にダイオードD1がオンとなり、第1アンテナ共用回路(71)は接地されると共に、λ/4ストリップラインによってアンテナ(1)と第1アンテナ共用回路(71)とが切断される。
これに対し、前記制御信号VCをローに設定すると、ダイオードD2がオフとなり、アンテナ(1)と第2アンテナ共用回路(72)が切断される。また、同時にダイオードD1がオフとなり、アンテナ(1)と第1アンテナ共用回路(71)とが導通状態となる。
上述の如く、制御信号VCのハイ/ローの切替えによって、第1アンテナ共用回路(71)又は第2アンテナ共用回路(72)を選択的にアンテナ(1)に接続することが出来る。
【0022】
尚、上記本発明のアンテナ共用器(7)は、積層モジュール構造を有するチップ部品として一体化されている。
【0023】
上記本発明のアンテナ共用器(7)においては、アンテナ(1)に第1アンテナ共用回路(71)を接続するべく主スイッチング回路(3)を切り替えたとき、該主スイッチング回路(3)を構成する2つのダイオードD1、D2がオフ(非導通状態)となるため、GSM送信信号Txg、DCS又はPCS送信信号Txdpの送信時に、これらの信号の整数倍(2倍、3倍・・・)の周波数を有するノイズが発生するが、該ノイズは、ローパスフィルター(9)を通過することによって十分に抑圧されることになる。
従って、該ノイズがアンテナ(1)から送信されることはない。
【0024】
又、上記本発明のアンテナ共用器(7)においては、主スイッチング回路(3)が2つのダイオードとLCの小型チップ部品の4点から構成されるため、例えば主スイッチング回路をGaAsスイッチICと大電流に対する保護回路とから構成した場合に比べて、部品点数が減少し、アンテナ共用器の小型化、低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンテナ共用器の構成を示すブロック図である。
【図2】主スイッチング回路の構成を示す回路図である。
【図3】従来のアンテナ共用器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
(1) アンテナ
(7) アンテナ共用器
(9) ローパスフィルター
(3) 主スイッチング回路
(71) 第1アンテナ共用回路
(72) 第2アンテナ共用回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機などに装備されるアンテナ共用器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、出願人の提案に係るアンテナ共用器(70)の構成を示しており、該アンテナ共用器(70)によれば、欧州で使用される1800MHz帯を利用したDCS(Digital Cellular System)と、北米で使用される1900MHz帯を利用したPCS(Personal Communication Services)と、欧州などで使用される900MHz帯を利用したGSM(Global System For Mobile Communications)の、トリプルバンドの信号の送受信が可能である(特許文献1参照)。
【0003】
図3に示す如く、アンテナ(1)には、ダイプレクサ(2)を介して、第1送受信回路(21)と第2送受信回路(22)とが並列に接続されている。
第1送受信回路(21)においては、スイッチング回路(31)の一方の端子に、整合回路(41)及び受信用SAWフィルター(51)が接続され、該受信用SAWフィルター(51)からはGSMの受信信号Rxgが出力される。又、スイッチング回路(31)の他方の端子には、送信回路(61)が接続され、該送信回路(61)には、GSMの送信信号Txgが供給される。
【0004】
又、第2送受信回路(22)においては、スイッチング回路(32)の一方の端子に第1信号線路S1と第2信号線路S2とが並列に接続され、第1信号線路S1には、DCS受信用の整合回路(42)とSAWフィルター(52)が直列に介在し、第2信号線路S2には、PCS受信用の整合回路(43)とSAWフィルター(53)が直列に介在している。これによって、第1信号線路S1からはDCSの受信信号Rxdが出力され、第2信号線路S2からはPCSの受信信号Rxpが出力される。
スイッチング回路(32)の他方の端子には、送信回路(62)が接続され、該送信回路(62)には、DCSの送信信号又はPCSの送信信号Txdpが供給される。
【0005】
尚、第1信号線路S1上の整合回路(42)及びSAWフィルター(52)は、DCSの受信信号Rxが50Ωのインピーダンス、PCSの受信信号Rxがハイインピーダンスとなる様に設計されている。一方、第2信号線路S2上の整合回路(43)及びSAWフィルター(53)は、DCSの受信信号Rxがハイインピーダンス、PCSの受信信号Rxが50Ωのインピーダンスとなる様に設計されている。
【0006】
従って、DCS受信時には、アンテナ(1)によって受信された信号がダイプレクサ(20)及びスイッチング回路(32)を通過し、更に第1信号線路S1上の整合回路(42)及びSAWフィルター(52)を通過することによって、DCSの受信信号Rxdが抽出される。このとき、第2信号線路S2上の整合回路(43)及びSAWフィルター(53)は、DCSの受信信号Rxdの帯域ではハイインピーダンスとなっているので、PCSの受信信号Rxpとのアイソレーションが確保される。
【0007】
これに対し、PCS受信時には、アンテナ(1)によって受信された信号がダイプレクサ(20)及びスイッチング回路(32)を通過し、更に第2信号線路S2上の整合回路(43)及びSAWフィルター(53)を通過することによって、PCSの受信信号Rxpが抽出される。このとき、第1信号線路S1上の整合回路(42)及びSAWフィルター(52)は、PCSの受信信号Rxpの帯域ではハイインピーダンスとなっているので、DCSの受信信号Rxdとのアイソレーションが確保される。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−246809号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第3世代移動通信システムとして、従来のCDMA(code divisionmultiple access)方式による無線通信よりも広い周波数帯域幅の電波(1.9〜2.2GHz)を処理する、WCDMA(wideband code division multiple access)方式と称される無線通信方式のサービスが開始されている。
そこで、DCS、PCS及びGSMの送受信に加えて、WCDMA方式の送受信を行なうことが可能なアンテナ共用器の開発が進められている。
【0010】
この様なアンテナ共用器としては、図3に示すダイプレクサ(20)、第1送受信回路(21)及び第2送受信回路(22)からなる従来方式のアンテナ共用回路と、WCDMA送受信用のアンテナ共用回路とを、スイッチング回路を介してアンテナ(1)に接続し、該スイッチング回路によって、従来方式のアンテナ共用回路とWCDMA用のアンテナ共用回路とを切り替える構成が一般的である。
しかしながら、該構成においては、アンテナとの間にスイッチング回路を介在させたことに起因して、従来方式のアンテナ共用回路から得られるDCS又はPCSの送信信号Txdpの周波数の2倍の周波数を有するノイズが発生し、該ノイズが送信信号に重畳されてアンテナ(1)から送信される問題があった。
【0011】
本発明の目的は、例えば従来方式のアンテナ共用回路とWCDMA送受信用のアンテナ共用回路の2つのアンテナ共用回路を切り替える構成のアンテナ共用器において、一方のアンテナ共用回路による信号の送信時に発生するノイズを抑制することである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るアンテナ共用器は、共通のアンテナ(1)によって周波数帯域の異なる複数種類の信号を選択的に受信し若しくは送信するためのアンテナ共用器であって、前記アンテナ(1)に対し、主スイッチング回路(3)を介して、第1の周波数帯域の送受信を行なうための第1アンテナ共用回路(71)と、前記第1周波数帯域と一部重複して隣接する第2の周波数帯域の送受信を行なうための第2アンテナ共用器(72)とが、切替え可能に接続されると共に、アンテナ(1)と主スイッチング回路(3)との間には、前記第1周波数帯域又は第2周波数帯域の2倍に相当する周波数帯域を抑圧することが可能な信号抑圧手段が介在している。
【0013】
具体的構成において、信号抑圧手段はローパスフィルターによって構成される。
又、主スイッチング回路(3)は、第1アンテナ共用回路(71)へ繋がる信号線と第2アンテナ共用器(72)へ繋がる信号線にそれぞれ接続された一対のダイオードを具え、両ダイオードの導通/非導通の制御によって、第1アンテナ共用回路(71)と第2アンテナ共用器(72)の切替えを行なうダイオードスイッチによって構成されている。
【0014】
上記本発明のアンテナ共用器においては、主スイッチング回路(3)の介在に起因して、第1アンテナ共用回路(71)からの信号送信時には該信号の周波数帯域(第1周波数帯域)の整数倍(2倍、3倍・・・)の周波数を有するノイズが発生し、第2アンテナ共用器(72)からの信号送信時には該信号の周波数帯域(第2周波数帯域)の整数倍(2倍、3倍・・・)の周波数を有するノイズが発生することになるが、該ノイズは、アンテナ(1)から送信される際に信号抑圧手段を通過することによって十分に抑圧される。
【0015】
【発明の効果】
本発明に係るアンテナ共用器によれば、例えば従来方式のアンテナ共用回路とWCDMA送受信用のアンテナ共用回路の2つのアンテナ共用回路を切り替える構成において、一方のアンテナ共用回路による信号の送信時に発生するノイズを十分に抑制することが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るアンテナ共用器(7)においては、図1に示す如く、アンテナ(1)に対し、主スイッチング回路(3)を介して、従来方式のアンテナ共用回路(第1アンテナ共用回路(71))と、WCDMA送受信用のアンテナ共用回路(第2アンテナ共用回路(72))とが、切替え可能に接続されている。
【0017】
第1アンテナ共用回路(71)は、図3に示す従来方式のアンテナ共用器(70)と同じ構成であって、第1送受信回路(21)と第2送受信回路(22)を第1ダイプレクサ(2)によって切り替えるものである。GSMの受信時には、第1送受信回路(21)からGSM受信信号Rxgが出力され、GSMの送信時には、第1送受信回路(21)にGSM送信信号Txgが供給される。
又、DCSの受信時には、第2送受信回路(22)からDCS受信信号Rxdが出力され、PCSの受信時には、第2送受信回路(22)からPCS受信信号Rxpが出力される。更に、DCS又はPCSの送信時には、第2送受信回路(22)にDCS又はPCS送信信号Txdpが供給される。
【0018】
一方、第2アンテナ共用回路(72)は、WCDMA受信回路(81)とWCDMA送信回路(82)を第2ダイプレクサ(8)によって切り替えるものであり、WCDMAの受信時には、WCDMA受信回路(81)からWCDMA受信信号Rxwが出力される。又、WCDMAの送信時には、WCDMA送信回路(82)にWCDMA送信信号Txwが供給される。
【0019】
アンテナ(1)と主スイッチング回路(3)との間には、GSM、DCS又はPCSの送信信号の2倍以上の周波数帯域を抑圧することが可能な、例えば3GHzをカットオフ周波数とするローパスフィルター(9)が介在している。
【0020】
主スイッチング回路(3)は図2に示す構成を有している。即ち、ローパスフィルター(9)から第1アンテナ共用回路(71)へ繋がる分岐信号線Saには、λ/4ストリップラインが介在し、該λ/4ストリップラインと第1アンテナ共用回路(71)の連結点が、ダイオードD1を介して接地されている。又、ローパスフィルター(9)から第2アンテナ共用回路(72)へ繋がる分岐信号線Sbには、ダイオードD2が介在し、該ダイオードD2と第2アンテナ共用回路(72)の連結点は、インダクタンスL及びキャパシタンスCを介して接地されている。
【0021】
上記主スイッチング回路(3)においては、インダクタンスLとキャパシタンスCの連結点に対する制御信号VCをハイに設定すると、ダイオードD2がオンとなり、アンテナ(1)と第2アンテナ共用回路(72)が導通状態となる。また、同時にダイオードD1がオンとなり、第1アンテナ共用回路(71)は接地されると共に、λ/4ストリップラインによってアンテナ(1)と第1アンテナ共用回路(71)とが切断される。
これに対し、前記制御信号VCをローに設定すると、ダイオードD2がオフとなり、アンテナ(1)と第2アンテナ共用回路(72)が切断される。また、同時にダイオードD1がオフとなり、アンテナ(1)と第1アンテナ共用回路(71)とが導通状態となる。
上述の如く、制御信号VCのハイ/ローの切替えによって、第1アンテナ共用回路(71)又は第2アンテナ共用回路(72)を選択的にアンテナ(1)に接続することが出来る。
【0022】
尚、上記本発明のアンテナ共用器(7)は、積層モジュール構造を有するチップ部品として一体化されている。
【0023】
上記本発明のアンテナ共用器(7)においては、アンテナ(1)に第1アンテナ共用回路(71)を接続するべく主スイッチング回路(3)を切り替えたとき、該主スイッチング回路(3)を構成する2つのダイオードD1、D2がオフ(非導通状態)となるため、GSM送信信号Txg、DCS又はPCS送信信号Txdpの送信時に、これらの信号の整数倍(2倍、3倍・・・)の周波数を有するノイズが発生するが、該ノイズは、ローパスフィルター(9)を通過することによって十分に抑圧されることになる。
従って、該ノイズがアンテナ(1)から送信されることはない。
【0024】
又、上記本発明のアンテナ共用器(7)においては、主スイッチング回路(3)が2つのダイオードとLCの小型チップ部品の4点から構成されるため、例えば主スイッチング回路をGaAsスイッチICと大電流に対する保護回路とから構成した場合に比べて、部品点数が減少し、アンテナ共用器の小型化、低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンテナ共用器の構成を示すブロック図である。
【図2】主スイッチング回路の構成を示す回路図である。
【図3】従来のアンテナ共用器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
(1) アンテナ
(7) アンテナ共用器
(9) ローパスフィルター
(3) 主スイッチング回路
(71) 第1アンテナ共用回路
(72) 第2アンテナ共用回路
Claims (3)
- 共通のアンテナ(1)によって周波数帯域の異なる複数種類の信号を選択的に受信し若しくは送信するためのアンテナ共用器において、前記アンテナ(1)に対し、主スイッチング回路(3)を介して、第1の周波数帯域の送受信を行なうための第1アンテナ共用回路(71)と、前記第1周波数帯域と一部重複して隣接する第2の周波数帯域の送受信を行なうための第2アンテナ共用器(72)とが、切替え可能に接続されると共に、アンテナ(1)と主スイッチング回路(3)との間には、前記第1周波数帯域又は第2周波数帯域の2倍に相当する周波数帯域を抑圧することが可能な信号抑圧手段が介在していることを特徴とするアンテナ共用器。
- 信号抑圧手段はローパスフィルターによって構成される請求項1に記載のアンテナ共用器。
- 主スイッチング回路(3)は、第1アンテナ共用回路(71)へ繋がる信号線と第2アンテナ共用器(72)へ繋がる信号線にそれぞれ接続された一対のダイオードを具え、両ダイオードの導通/非導通の制御によって、第1アンテナ共用回路(71)と第2アンテナ共用器(72)の切替えを行なうダイオードスイッチによって構成されている請求項1又は請求項2に記載のアンテナ共用器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010178014A (ja) * | 2009-01-29 | 2010-08-12 | Murata Mfg Co Ltd | デュプレクサモジュール |
US7904031B2 (en) | 2003-11-11 | 2011-03-08 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | High-frequency module for transmitting and receiving transmission-reception signals of at least three communication systems using a single antenna |
US8531252B2 (en) | 2007-07-13 | 2013-09-10 | Panasonic Corporation | Antenna duplexer and communication apparatus employing the same |
RU181982U1 (ru) * | 2016-12-29 | 2018-07-31 | Открытое акционерное общество "Научно-производственное объединение Ангстрем" | Приемопередающее устройство с широким динамическим диапазоном и низкими шумами |
WO2019049545A1 (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-14 | 株式会社村田製作所 | マルチプレクサ、高周波フロントエンド回路及び通信装置 |
-
2003
- 2003-01-20 JP JP2003011045A patent/JP2004228666A/ja active Pending
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