JP2004303811A - 超電導限流器 - Google Patents

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Abstract

【課題】限流動作時に気体が大量に発生しつづけるのを抑制することができ、コンパクトな超電導限流器を提供する。
【解決手段】クライオスタットと、電力系統に接続された状態で前記クライオスタット内に配置され、超電導体の超電導/常伝導転移を利用して大電流の通電を抑制する限流動作を行う過電流抑制部と、前記クライオスタット内に収容され、通常通電時に前記過電流抑制部を浸漬させて冷却する低温液体と、前記過電流抑制部の常伝導転移時に、前記低温液体が前記過電流抑制部に接触しないようにする手段とを具備した超電導限流器。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導体の超電導/常伝導転移を利用して電力系統に流れる短絡電流などの過大な電流を瞬時に抑制する超電導限流器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力輸送に用いる送電線や配電線は、一部に地中に埋設されているものもあるが、その多くが鉄塔や電柱に架け渡されて空中に配置されている。そのため、落雷や倒木などの原因により、電線が電気的に大地に接触したり、電線どうしが接触したりするといった事故がしばしば発生する。このような事故が発生すると電線に非常に大きな事故電流が流れ、その電力系統に接続されている変圧器、ケーブルなどの電力機器に対し温度上昇などの悪影響を及ぼす。
【0003】
現状では、このような事故電流から電力系統を保護するために遮断器を設け、事故発生から数〜数十サイクル後に事故が発生した回線を遮断するシステムが構築されている。
【0004】
しかし、最近では、電力の効率的な運用のために系統連係が進められていることや、電力自由化の影響により分散発電システムが増加していることなどにより、事故電流は徐々に増加しており、このままでは遮断器の定格容量を越えてしまうことが懸念され始めている。
【0005】
そこで、このような事故電流の増加を抑制するために、通常通電時にはほとんどインピーダンスを持っておらず、事故電流などが流れた場合にだけ大きなインピーダンスを発生し、高速に事故電流を抑制できる限流器の開発が強く望まれている。なかでも超電導体が超電導状態から常伝導状態へと変化する際の大きな抵抗変化を利用した過電流抑制素子を用いて構成した超電導限流器は、限流動作開始のための制御装置が不要で、かつ電力系統に直列に接続するという単純な構成のために信頼性が高く、その実現が期待されている機器である。
【0006】
しかし、いわゆる金属系超電導体は超電導状態になる温度が10K程度と非常に低いため、これを用いた場合には超電導限流素子を動作させるための冷却コストが高く、経済的に見合った価格での限流器作製が困難であった。そこで最近では金属系超電導体よりも超電導転移温度が高く、冷却コストを大幅に低減できる液体窒素温度でも超電導状態となる、酸化物超電導体を用いた限流素子の研究が進められている。
【0007】
超電導限流器では、超電導体を含む過電流抑制部を冷却するために、過電流抑制部を液体窒素などの低温液体中に浸漬することが検討されている(たとえば特許文献1参照)。しかし、このように過電流抑制部を直接、低温液体で冷却した場合、限流動作時に低温液体が加熱されて発生する気体をどのように処理するかという問題が生じる。
【0008】
例として、配電系統に対応する6.6kV/2kAの単相限流素子が液体窒素中で冷却されている状況を考え、動作時にどれくらいの気体が発生するか検討する。いま、短絡事故が発生し、推定で20kA程度の事故電流が流れ、限流器が動作して電流を4kAまで抑制したとする。すると、過電流抑制部で発生するジュール熱は大雑把にいって、(配電系統の電圧)×4kA×(事故継続時間)と表すことができる。このとき、配電系統の典型的な遮断時間を0.3秒とすると、過電流抑制部で発生する熱量は約6600×4000×0.3=7.9MJと見積もることができる。ここで、液体窒素については、蒸発潜熱:200kJ/kg〜160MJ/m、気体/液体密度比:175.3(at77K)とする。このとき、限流動作時に上記の熱量が液体窒素に伝わると、消費される液体窒素は7.9/160=0.049m、発生する窒素ガスは8.7mと見積もることができる。
【0009】
ここで、6.6kV/2kA級の限流器を構成するために必要な素子部分の体積は0.05m以下と想定されている(非特許文献1参照)。したがって、素子部分を実装するために必要な容積は、周囲との電気絶縁を考えても0.1m程度で十分である。
【0010】
しかし、限流器が限流動作した際に発生する気体を限流器の内部に閉じ込めようとすると、仮に2気圧で閉じ込めたとしても、バッファーとして必要な体積は約8.7mとなる。このように発生する気体を閉じ込めるのに必要なバッファー容積のために、限流器の大きさが非常に大きくなることがわかる。
【0011】
一方、発生した気体を大気中に放出する構造にした場合、上で見積もったような大量な気体が発生するため、例えば気体の放出口近傍に人がいた場合には窒息のおそれがあり、大変危険で現実的ではない。
【0012】
また、電力系統に事故が発生した場合には、いったん事故回線を遮断した後に再び通電を開始する。このため、限流器は再通電が予定されている時間内にインピーダンスの小さい状態となっていなければならない。この再通電までの時間は、限流器を用いる電力系統に依存して適切に設定されるが、早いものでは1秒以内という電力系統もある。しかし、このような短時間で、一度動作して温度上昇した超電導体を超電導状態に復帰させることは難しい。しかも、電力系統間の系統連係点などに限流素子を設置する場合、事故除去用の遮断器が開いても健全回線に電力を供給するために系統連係点では電流を流し続けるため、過電流抑制部がいったん常伝導状態となるとその後は常に発熱し続けることになり、再び超電導状態にすることは困難になる。
【0013】
上記の説明から理解できるように、超電導限流器において限流動作後に高速の再通電を可能にするためには何らかの対策をとる必要がある。たとえば、限流動作後に過電流抑制部の両端を低抵抗のバイパス回路によって接続して、電力系統からみた限流器のインピーダンスを小さくすることが考えられる。ただし、まれではあるが、再通電時にまだ事故が除去できておらず、再通電を開始したとたんに再び大きな事故電流が流れる場合があり、このような場合には再び限流動作を行う必要がある。しかし、電力系統がバイパス回路によって接続されていると再度の限流動作を行うことができないため、この方法を採用することはできない。
【0014】
【特許文献1】
特許第2895616号
【0015】
【非特許文献1】
第64回2001年度春季低温工学・超電導学会講演概要集D2−13表1
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、限流動作時に気体が大量に発生しつづけるのを抑制することができ、コンパクトな超電導限流器を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様に係る超電導限流器は、クライオスタットと、電力系統に接続された状態で前記クライオスタット内に配置され、超電導体の超電導/常伝導転移を利用して大電流の通電を抑制する限流動作を行う過電流抑制部と、前記クライオスタット内に収容され、通常通電時に前記過電流抑制部を浸漬させて冷却する低温液体と、前記過電流抑制部の常伝導転移時に、前記低温液体が前記過電流抑制部に接触しないようにする手段とを具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る超電導限流器は、たとえば、前記クライオスタット内に設けられた、下部が開口した蓋状の仕切り板を有し、前記過電流抑制部は前記低温液体に浸漬された状態で前記仕切り板内に設置され、前記過電流抑制部の常伝導転移時に、前記低温液体が加熱されて発生した気体の圧力によって前記仕切り板内から前記低温液体を排除させ、前記低温液体が前記過電流抑制部に接触しないようにすることを特徴とする。
【0019】
本発明に係る超電導限流器は、複数の過電流抑制部と、複数の過電流抑制部を切り替えて電力系統に接続するためのスイッチング機構とを有することが好ましい。
【0020】
本発明に係る超電導限流器は、さらに、超電導限流器を流れる電流を検出する電流検出回路と、超電導限流器が発生する電圧を検出する電圧検出回路とを有し、前記スイッチング機構は、超電導限流器が発生する電圧が設定電圧値以上に達した後、超電導限流器を流れる電流が設定電流値以下になったときに、限流動作を行った過電流抑制部と超電導状態にある過電流抑制部とを切り替えるようになっていることが好ましい。この場合、前記スイッチング機構は、超電導限流器内部で電力系統を遮断させることなく過電流抑制部を切り替えることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る超電導限流器では、超電導体からなる過電流抑制部が過電流により抵抗を発生した場合、大量のジュール熱が発生し、この発熱により限流器の温度が上昇する。超電導体としてBi系シース線材などを用いた場合には、始めに線材自体の温度が上昇する。超電導体としてサファイア基板上に成膜したYBCOのような超電導薄膜を用いた場合には、始めに超電導薄膜と基板の温度が上昇する。次に、過電流抑制部の熱が、固液接触面を通して液体窒素などの低温液体に伝えられ、その結果として低温液体が気化するとともに過電流抑制部が冷却される。
【0022】
これまでの実験結果から、限流動作時に過電流抑制部で発生した熱量が液体窒素に伝わる典型的な時間スケールは10秒〜30秒程度であることがわかっている。超電導限流器が限流動作を行った(過電流抑制部が常伝導転移した)ことにより発生したジュール熱は、低温液体の気化熱として消費される。したがって、上記の時間スケールより早い時間で低温液体が過電流抑制部に接触しないようにする手段を設けることにより、気体が発生しつづけるのを抑制することができる。すなわち、本発明の実施形態に係る超電導限流器は、限流動作時に発生する気体を閉じ込めるための大きなバッファー空間を必要とせず、コンパクトにすることができる。
【0023】
本発明の一実施形態においては、クライオスタット内に下部が開口した蓋状の仕切り板を設け、通常通電時に過電流抑制部を低温液体に浸漬された状態で仕切り板内に設置するという簡単な構成によって、限流動作時(過電流抑制部の常伝導転移時)に、低温液体が加熱されて発生した気体の圧力によって仕切り板内から低温液体を排除させ、低温液体が過電流抑制部に接触しないようにすることができる。
【0024】
また、本発明の他の実施形態では、複数の過電流抑制部と、複数の過電流抑制部を切り替えて電力系統に接続するためのスイッチング機構とを設けることにより、限流動作後に高速に再通電できるようになる。ただし、限流器により抑制している事故電流の値は一般に通常通電電流値より大きい。したがって、事故が除去される前の状態で過電流抑制部の切り替えを行うと、新たに電力系統に挿入された過電流抑制部が超電導/常伝導転移を起こし、再通電を行うことができなくなる。つまり、過電流抑制部の切り替えは事故が除去されてから行うことが重要になる。
【0025】
そこで、本発明の他の実施形態に係る超電導限流器のように、超電導限流器を流れる電流を検出する電流検出回路と超電導限流器が発生する電圧を検出する電圧検出回路とを設けてモニターし、超電導限流器が発生する電圧が設定電圧値以上に達して事故が発生したと判断された後、さらに超電導限流器を流れる電流が設定電流値以下になってから過電流抑制部を切り替えればよい。
【0026】
また、母線系統連係点などに限流器を設置した場合、事故が発生した電力系統のみを遮断器により遮断し、その他の健全な電力系統には系統連係点を通じて電力を供給し続けるという運用をする場合もある。このような運用形態を可能とするためには、電力系統を遮断させることなく過電流抑制部を切り替えるようにする。
【0027】
【実施例】
実施例1
図1(a)〜(c)に実施例において過電流抑制部として用いた超電導限流モジュールの構成を示す。
【0028】
長さ15cm、幅1cm、厚さ1mmのサファイア基板上に膜厚150nmのYBCO薄膜を成膜した超電導限流素子1を多数用意した。YBCO薄膜の液体窒素温度での臨界電流値Icは、個々の超電導限流素子で多少ばらつきがあるものの、ほぼ80Aであった。このような超電導限流素子を用い、図1(a)〜(c)のようにして超電導限流モジュールを作製した。
【0029】
図1(a)に示すように、FRP板2の上に超電導限流素子1を4枚配置し、2直列2並列となるように電気的に接続した。図1(b)に示すように、FRP支持体3の表裏両面に、(a)で得られたFRP板2を20枚ずつ配置し、片面で4直列×20並列、両面で4直列×40並列となるように電気的に接続した。図1(c)に示すように、(b)で得られたFRP支持体3を5枚直列に接続して超電導限流モジュール5を作製した(なお、図1(c)ではFRP支持体3を3枚だけを図示している)。このようにして作製した超電導限流モジュール5の大きさは縦横が約60cm、高さが約40cmの直方体形状である。
【0030】
この超電導限流モジュール5は、超電導限流素子1の接続が20直列×40並列となっているため、予想される臨界電流は3200Aである。この超電導限流モジュール5を液体窒素中で冷却し、実効値2000Aである50Hzの交流電流を10分間通電した。その結果、素子の温度上昇は認められず、2000Aの連続通電が可能であることが確認された。
【0031】
図2(a)および(b)に、上記の超電導限流モジュール(過電流抑制部)を用いて作製した本実施例の超電導限流器の縦断面図および横断面図を示す。図2(b)は図2(a)のB−B’線に沿って切断した横断面図であり、通常通電時の状態を示している。
【0032】
円筒状のクライオスタット11上に冷凍機12が設けられている。クライオスタット11内には仕切り板13が設けられている。この仕切り板13は、上面と二側面とを有し、残りの二側面としてクライオスタット11の側壁を利用することにより、下面が開口した蓋体状をなしている。この仕切り板13の内側に超電導限流モジュール(過電流抑制部)5が設置される。クライオスタット11内には、仕切り板13の上面近傍まで液体窒素(低温液体)14が収容され、仕切り板13の内部では超電導限流モジュール5は完全に液体窒素14に浸漬されている。仕切り板13の上面より上のクライオスタット11内部は気体閉じ込め用のバッファー空間15となっている。冷凍機12からは、クライオスタット11上面、バッファー空間15、仕切り板13上面を貫通して仕切り板13内に達する冷媒配管が設けられ、冷媒配管の下端にコールドヘッド16が接続されている。通常通電時にも、外部から侵入する熱や超電導限流モジュール5で発生するわずかなジュール発熱のために少量ではあるが気体が発生する可能性があるが、コールドヘッド16で超電導限流モジュール5の周囲の液体窒素14を効率的に冷却することによって、超電導限流モジュール5が液体窒素14の液面より上に出ないようにしている。クライオスタット11の側面上部には観察用光学窓17が設けられている。超電導限流モジュール5の両端には電流取出し用碍子6が接続され、電流取出し用碍子6はクライオスタット11の側壁を貫通して外部へ延長されている。
【0033】
クライオスタット11は、内径が約100cm、全高が約2mである。液体窒素14はクライオスタット11の床面から80cmの高さまで充填されており、液体窒素量は約0.6mである。クライオスタット11上部のバッファー空間15の高さは80cmである。クライオスタット11内は1気圧、77K(1気圧での液体窒素の沸点)に保たれている。
【0034】
図2(a)に示したように、通常通電時には、超電導限流モジュール5は液体窒素14に浸漬されて冷却されている。
【0035】
しかし、事故電流が発生し、超電導限流モジュール5が常伝導状態に転移して限流動作を行うと、超電導限流モジュール5の周囲の液体窒素14が加熱され、窒素ガスが発生して仕切り板13内部の上部空間にたまる。その結果、図3に示すように、発生した窒素ガスの圧力によって仕切り板13の内部から液体窒素14が排除されて液面が下に押し下げられ、液体窒素14が超電導限流モジュール5に接触しなくなる。
【0036】
本実施例の超電導限流器に対し、6.6kVの交流電源による限流試験を行った。この試験は、2kAの通電を10秒間行った後、電流零点で短絡事故が発生したことを模擬し、限流器がない場合には20kAの電流が流れるように設定して行った。過電流を流すための電圧を印加してから、0.3秒後に遮断器により電流を遮断した。
【0037】
この限流試験の結果、超電導限流器の限流動作によって、過電流のピーク値を7kAに抑制することに成功した。超電導限流器の抵抗値は時間とともに変化するが、0.3秒後には約2Ωの抵抗値を示すものと推定された。このときのクライオスタット内部の様子を観察用光学窓17からビデオ撮影することにより解析した。その結果、限流動作の開始から4秒後に図3に示した状態となり、液体窒素14が超電導限流モジュール5と接触しなくなったことが確認された。1分間後に、クライオスタット11上部で圧力を測定したところ約1.8気圧であった。
【0038】
このとき、超電導限流モジュール5が液体窒素14に直接触れていないが、超電導限流モジュール5から窒素ガスへと熱が伝わり、さらに気液界面を通じて液体窒素14へと熱が伝わる。しかし、クライオスタット11内の圧力が1.8気圧となっているため、液体窒素の沸点が77K(1気圧)から約82.5Kに上昇している。このため、77Kの液体窒素に熱が加えられた場合と異なり、少々の熱は液体窒素の温度を上げることに費やされ、窒素ガスを発生させることはないと考えられる。圧力上昇が止まったのは、このような理由によるものと考えられる。
【0039】
比較のため、図4に示す従来の超電導限流器を作製した。この超電導限流器はクライオスタット11内に超電導限流モジュール5を覆う蓋体状の仕切り板13を設けていない点で、上記実施例の超電導限流器と異なる。図4に示す従来の超電導限流器では、限流動作時に発生する窒素ガスを閉じこめるように5mのバッファー空間を形成するために、バッファー空間の高さを6.4m、クライオスタットの全高を7.5mに設計した。
【0040】
図4に示す従来の超電導限流器に対し、上記と同じ条件で限流試験を行った。その結果、大きなバッファー空間を準備していたにもかかわらず、限流動作時に発生した窒素ガスのために、30秒後には2.3気圧以上に圧力が上昇した。
【0041】
以上のように、比較例の超電導限流器では全高7.5mのクライオスタットを用いても発生する窒素ガスの圧力が2気圧以上に達するのに対し、実施例の超電導限流器では全高2mというコンパクトなクライオスタットを用いて発生する窒素ガスの圧力を2気圧以下に抑えることが可能である。
【0042】
実施例2
図5に本実施例の超電導限流器の縦断面図を示す。図5に示されるように、本実施例の超電導限流器は、超電導限流モジュール(過電流抑制部)5、仕切り板13およびコールドヘッド16の組を2組有する。クライオスタット11の構造は実施例1と同様であるが、実施例1よりも大きな半径を有する。これらの2組の超電導限流モジュール5a、5bは切り替え可能になっている。
【0043】
図6に本実施例の超電導限流器の外観図を示し、図7に回路構成を示す。クライオスタット11の外側にスイッチング機構21が設けられている。スイッチング機構21内には、超電導限流モジュール5a、5bに対応して、2組の遮断器22a、22bが設けられている。超電導限流モジュール5a、5bおよび遮断器22a、22bは電流ケーブル23により並列に接続されている。
【0044】
表1に本実施例の超伝導限流器の遮断器22a、22bによる切替動作の方法を示す。表1に示されるように、通常通電時に遮断器22bのみを開にしていた状態から、初期の切替動作1で2つの遮断器22a、22bの両方を開とし、その後の切替動作2で遮断器22aを開、遮断器22bを閉とする。このような切替動作を行うことにより、限流動作後にすばやく再通電を行うことができるようになる。
【0045】
【表1】
Figure 2004303811
【0046】
実施例2の超電導限流器に対し、実施例1と同様の限流試験を行い、0.3秒後に無電圧状態とした後、さらに1秒後に通常通電に対応する2000Aの通電を開始した。このとき、0.5秒後に切替動作1を行うことにより1秒後の通常通電(切替動作2)を支障なしに行うことができた。なお、切替動作1、2に要した時間は約0.1秒である。
【0047】
比較のために、図4に示した従来の超電導限流器を用いて、実施例1と同様の限流試験を行い、0.3秒後に無電圧状態とした後、1秒後の再通電を試みた。その結果、超電導限流モジュール5はまだ超電導復帰しておらず、通常通電を再開することができなかった。
【0048】
実施例3
図8に本実施例の超電導限流器の縦断面図を示す。図8に示されるように、本実施例の超電導限流器では、2つの超電導限流モジュール(過電流抑制部)5a、5bを仕切り板13の内部で上下に配置している。この場合、クライオスタット11の内径は実施例1と同様に100cmであるが、液体窒素14の液面をクライオスタット11床面から110cm、その上のバッファー空間15の高さを100cmとしている。
【0049】
実施例2の場合と同様に、これらの2組の超電導限流モジュール5a、5bは切り替え可能になっている。本実施例では、通常通電時に上側の超電導限流モジュール5aを使用し、超電導限流モジュール5aが限流動作した場合には下側の超電導限流モジュール5bに切り替えるようになっている。その他のスイッチング機構の構造および動作は実施例2の場合と同じである。
【0050】
本実施例の超電導限流器に対して実施例2と同様の限流試験を行ったところ、実施例2と同様の結果を得ることができた。
【0051】
実施例4
図9に本実施例の超電導限流器の外観図を示す。図9に示されるように、本実施例の超電導限流器は、スイッチング機構21に加えて、超電導限流器を流れる電流を検出する電流検出回路と、超電導限流器が発生する電圧を検出する電圧検出回路とを有する電流・電圧検出回路24を設けている点で実施例3と異なる。電流・電圧検出回路24とスイッチング機構21は制御ケーブル25で接続されている。そして、超電導限流器が発生する電圧が設定電圧値以上に達した後、超電導限流器を流れる電流が設定電流値以下になったときに、スイッチング機構21が限流動作を行った超電導限流モジュール(過電流抑制部)5aと超電導状態にある超電導限流モジュール(過電流抑制部)5bとを切り替えるように、論理回路が組まれている。
【0052】
本実施例では、通常通電時のインピーダンスは抵抗成分が0.1mΩ、インダクタンス成分が10μHあり、2000A実効値の50Hz交流通電時には超電導限流器を挟んで7V程度の電圧が発生する。ここでは、上記の10倍すなわち70Vの電圧が発生した場合に事故が発生したと判断するように設定した。
【0053】
実験では遮断器を開くことにより電流が零となる系統を模擬し、電圧測定により事故が発生したと判断された後、電流が零となった時点で過電流抑制部の切り替え指令を出すように回路を組んでいる。電流測定にはCTコイルを用い、電圧測定は抵抗分圧により1000:1に降圧した電圧を測定している。
【0054】
実施例3では事故が発生してから0.5秒後に切替動作を開始させたが、電力系統の遮断器が開となる時間は系統によって異なっており、必ずしも一定していない。そこで、本実施例では、下記表2のような3通りのケースについて再通電まで含めて限流試験を行った。なお、事故電流や系統電圧、電流値については実施例1と同じ条件を用いている。
【0055】
【表2】
Figure 2004303811
【0056】
本実施例の超電導限流器では、表2の何れのケースでも事故電流が零となってから約0.15秒後に切り替え指令が出され、表1の動作が行われた。その結果、事故電流が零となってから0.25秒後には過電流抑制部の切り替えが完了し、再通電に成功した。
【0057】
実施例5
図10に本実施例の超電導限流器の外観図を示す。図10に示されるように、本実施例の超電導限流器は、クライオスタット11内部の超電導限流モジュール(過電流抑制部)とスイッチング機構21とが3本の電流ケーブル23で接続されている点で実施例4と異なる。図11に本実施例の超電導限流器の回路構成を示す。
【0058】
このように電流ケーブル23を3本のみとした理由は以下のとおりである。一般に、クライオスタット11への熱侵入は電流ケーブル23を経由するものが支配的である。したがって、通常通電時の冷凍機12への負荷を減らすには、高温部と低温部とを直接結ぶ電流ケーブル23および碍子6の本数を減らすことが効果的である。
【0059】
表3に本実施例の超電導限流器の遮断器22a、22bによる切替動作の方法を示す。また、理解を助けるために、図12(a)〜(c)に表3の切替動作を図示する。
【0060】
【表3】
Figure 2004303811
【0061】
本実施例の超電導限流器に対し実施例1と同様の限流試験を行った。ただし、0.3秒後に無電圧とする代わりに、通常通電時の電流値の半分に相当する1000Aの電流を通電した。その1秒後に電流値を通常通電に対応する2000Aに増加させた。0.5秒後に過電流抑制部を切り替えることにより1秒後の再通電を支障なしに行うことができた。この間、電流が遮断されることはなかった。
【0062】
なお、上述した実施例2のスイッチング機構(図7図示)でも下記表4に示す切替動作を行えば、電力系統を遮断することなく過電流抑制部を切り替えることができる。
【0063】
【表4】
Figure 2004303811
【0064】
しかし、表4のように系統を切り替えると、切替動作1を行うことにより過電流抑制部が短絡した状態が生じる。したがって、仮に切替動作1の状態で、事故除去用に開いていた遮断器を投入し、かつ、まだ事故が除去できていないといった最悪の場合、過電流を抑制することができなくなってしまう。
【0065】
これに対して、実施例5の場合には過電流抑制部が直列に接続されているために、上記のような最悪の場合でも過電流を抑制できる。したがって、電力系統を遮断せずに過電流抑制部を切り替えるためには、実施例5のように過電流抑制部を直列に接続した状態を介して切り替えることが好ましい。
【0066】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、限流動作時に気体が発生しつづけるのを抑制することができ、コンパクトな超電導限流器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における超電導限流モジュール(過電流抑制部)の構成を示す図。
【図2】本発明の実施例1における超電導限流器(通常通電時)の縦断面図および横断面図。
【図3】本発明の実施例1における超電導限流器(限流動作時)の縦断面図。
【図4】従来の超電導限流器の縦断面図。
【図5】本発明の実施例2における超電導限流器の縦断面図。
【図6】本発明の実施例2における超電導限流器の外観図。
【図7】本発明の実施例2における超電導限流器の回路構成図。
【図8】本発明の実施例3における超電導限流器の縦断面図。
【図9】本発明の実施例4における超電導限流器の外観図。
【図10】本発明の実施例4における超電導限流器の外観図。
【図11】本発明の実施例4における超電導限流器の回路構成図。
【図12】本発明の実施例4における超電導限流器の切替動作を説明するための回路構成図。
【符号の説明】
1…超電導限流素子、2…FRP板、3…FRP支持体、5…超電導限流モジュール(過電流抑制部)、6…電流取出し用碍子、11…クライオスタット、12…冷凍機、13…仕切り板、14…液体窒素、15…バッファー空間、16…コールドヘッド、17…観察用光学窓、21…スイッチング機構、22…遮断器、23…電流ケーブル、24…電流・電圧検出回路、15…制御ケーブル。

Claims (5)

  1. クライオスタットと、
    電力系統に接続された状態で前記クライオスタット内に配置され、超電導体の超電導/常伝導転移を利用して大電流の通電を抑制する限流動作を行う過電流抑制部と、
    前記クライオスタット内に収容され、通常通電時に前記過電流抑制部を浸漬させて冷却する低温液体と、
    前記過電流抑制部の常伝導転移時に、前記低温液体が前記過電流抑制部に接触しないようにする手段と
    を具備したことを特徴とする超電導限流器。
  2. 前記クライオスタット内に設けられた、下部が開口した蓋状の仕切り板を有し、前記過電流抑制部は前記低温液体に浸漬された状態で前記仕切り板内に設置され、前記過電流抑制部の常伝導転移時に、前記低温液体が加熱されて発生した気体の圧力によって前記仕切り板内から前記低温液体を排除させ、前記低温液体が前記過電流抑制部に接触しないようにすることを特徴とする請求項1に記載の超電導限流器。
  3. 複数の過電流抑制部と、複数の過電流抑制部を切り替えて電力系統に接続するためのスイッチング機構とを具備したことを特徴とする請求項1に記載の超電導限流器。
  4. さらに、超電導限流器を流れる電流を検出する電流検出回路と、超電導限流器が発生する電圧を検出する電圧検出回路とを有し、前記スイッチング機構は、超電導限流器が発生する電圧が設定電圧値以上に達した後、超電導限流器を流れる電流が設定電流値以下になったときに、限流動作を行った過電流抑制部と超電導状態にある過電流抑制部とを切り替えることを特徴とする請求項3に記載の超電導限流器。
  5. 前記スイッチング機構は、超電導限流器内部で電力系統を遮断させることなく過電流抑制部を切り替えることを特徴とする請求項4に記載の超電導限流器。
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