JP2004301873A - 光半導体素子モジュール - Google Patents

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Toshiya Kuji
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Abstract

【課題】高密度波長多重伝送システムにおいて送信光の波長を安定化させるために、パッケージに接続された給電線路を介しての熱流入による、半導体素子の波長変化を抑制でき、それによって消費電力を少なくすることのできる光半導体素子モジュールを得る。
【解決手段】光半導体素子と、光半導体素子を載置する基板と、基板上で前記光半導体素子の周辺に配置された温度検出素子と、基板を載置した電子冷却素子と、信号端子の設けられた第1の側方壁面、および第1の側方壁面と対向配置された第2の側方壁面を有し、底面に前記電子冷却素子を載置したパッケージと、一端が前記パッケージの第1の側方壁面に接合され、他端が前記基板上面における前記第1の側方壁面側に接合された給電線路とを備えて、半導体素子を、第1の側方壁面よりも第2の側方壁面の方に近くなるように配置した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光半導体素子と、光半導体素子の温度をモニタする温度検出素子と、光半導体素子を冷却する電子冷却素子とを備えた光半導体素子モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長多重伝送システム(WDM)は、複数の信号を信号伝送可能な光波長領域に多重化して伝送するもので、光通信システムの大容量化を可能にする。近年、さらなる大容量化を目指して、光信号を多重化する波長を狭めた高密度波長多重伝送システム(DWDM)が、国際規格で規定されている。このシステムでは、電気信号と光信号の変換を行うために光半導体素子モジュールが用いられており、波長間隔に対して波長を十分に安定化させることのできるモジュールが求められている。例えば、波長間隔の100分の1程度以下に波長を安定化させることが望ましいとされている。このため、光半導体素子モジュールの使用温度範囲内で、半導体レーザ(LD)の波長変化を抑制するように、LDの温度を安定に制御する必要がある。
【0003】
ところで、近年の光半導体素子モジュールは、光通信システムの大容量化のために高速のビットレートで光信号を伝送することが望まれている。そこで、LDを高速で駆動するために、LDとパッケージの電気信号入力端子との間を、マイクロストリップ線路を構成する給電線路で接続して、電子冷却素子の寄生容量の影響を除去していた。このとき、給電線路は熱伝導率が大きくないため、容器からキャリアへの熱流入量の増加を小さくすることができ、これによって電子冷却素子の冷却能力の低下を抑えることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公平7−14102号公報(第2−第3頁、第1図)
【0005】
特許文献1に記載される従来の光半導体素子モジュールでは、LDとサーミスタを実装する基板と、パッケージとを、マイクロストリップ線路を構成する給電線路で接続している。このとき、パッケージ外部から流入する熱は、給電線路を熱流入経路として基板に伝達される。光半導体素子モジュールでは、サーミスタで検出した温度が一定となるように、電子冷却素子の温度制御が為されているので、このような熱流入による直接の影響は低減されている。
【0006】
しかしながら、実際には、LDが実装されている場所と、サーミスタが実装されている場所とが異なることによって、熱流入経路から見た場合の熱抵抗が異なり、両者の温度が異なってしまう。このため、光半導体素子モジュールの周囲温度が変化した場合に、サーミスタの検出温度が常に一定になるように温度制御をかけることによって、LDの温度が変化し、これに伴なってLDの波長が変化してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
複数の信号を光波長領域に高密度に多重化して伝送する高密度波長多重伝送システムにおいて、LDの発振波長の温度依存性は約10GHz/℃であるため、その温度は使用範囲内で0.1℃程度以下の高い精度で制御されなければならない。このため、パッケージに接続された給電線路からの熱流入に伴なうLDの波長変化は、波長を安定化させる際に大きな問題となる。また、熱流入が大きいと電子冷却素子にて消費される電力も大きくなるため、その消費電力の大きさが問題となる。
【0008】
この発明は、パッケージに接続された給電線路を介しての熱流入による、半導体素子の波長変化を抑制でき、それによって消費電力を少なくすることのできる光半導体素子モジュールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明による光半導体素子モジュールは、光半導体素子と、前記光半導体素子を載置する基板と、前記基板上で前記光半導体素子の周辺に配置された温度検出素子と、前記基板を載置した電子冷却素子と、電気信号端子の設けられた第1の側方壁面、および第1の側方壁面と対向配置された第2の側方壁面を有し、底面に前記電子冷却素子を載置したパッケージと、一端が前記パッケージの第1の側方壁面に接合され、他端が前記基板上面における前記第1の側方壁面側に接合されて、前記電気信号端子と前記光半導体素子とを電気的に接続する給電線路とを備え、前記光半導体素子は、前記第1の側方壁面よりも前記第2の側方壁面の方に近くなるように配置されたものである。
【0010】
また、前記パッケージは、第1、第2の側方壁面と、前記第1の側方壁面よりも前記第2の側方壁面に近い側に光通過孔が設けられた前方壁面と、前方壁面に対向する後方壁面とが、夫々立設して壁面を構成し、前記前方壁面から突出して設けられ前記第1の側方壁面側に配置されて、穴の形成された第1のフランジ部と、前記後方壁面から突出して設けられ前記第2の側方壁面側に配置されて、穴の形成された第2のフランジ部とを具備しても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について、図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1における光半導体素子モジュールの構成図である。図1(a)は上蓋を外した状態の上面図、図1(b)は図1(a)のAA線断面図、図1(c)は図1(a)のII線断面図である。
【0012】
図1において、この実施の形態1に係る光半導体素子モジュールは、電気信号を光信号に変換する半導体レーザ(LD)1と、温度検出素子であるサーミスタ3と、LD1の背面出力光を受光するフォトダイオード(PD)5を備えて構成される。LD1、サーミスタ3、およびPD5は金属基板であるマウント7に搭載される。マウント7には、熱膨張率6.4[×10−6/K]、熱伝導率160[W/m・K]の銅タングステン合金が用いられる。マウント7の上面には、マイクロストリップ線路で構成される給電線路(第1の給電線路)9、マイクロストリップ線路で構成される給電線路(第2の給電線路)11が半田付けされている。給電線路9、11は、熱膨張率7.4[×10−6/K]、熱伝導率29[W/m・K]のアルミナ(Al)が用いられる。
なお、マウント7として熱膨張率5.3[×10−6/K]、熱伝導率17[W/m・K]の鉄−ニッケル−コバルト合金を使用しても良い。
【0013】
また、マウント7は上面にバイアス回路13が半田付けされており、このバイアス回路13はインダクタンス素子から構成されている。マウント7は、上面に同材料で成る取付柱7bが立設されている。この取付柱7bとマウント7の前面7aに、レンズホルダ15が溶接される。レンズホルダ15はコリメート光を得るためのレンズ17を保持している。
【0014】
マウント7は、電子冷却素子17の上面に半田付けされる。電子冷却素子17は、パッケージ20の底面20aに半田付けされる。電子冷却素子17は複数のペルチェ素子で構成され、光半導体素子モジュールの分野では通常に使われているものである。
【0015】
パッケージ20は、第1、第2の側方壁面20b、20cと、前方壁面20dと、後方壁面20eが立設して、側壁を構成する。側壁はパッケージ20の底面20aを囲むように配置される。パッケージ20の第1、第2の側方壁面20b、20cには、フィードスルー22a、22bが接合されている。フィードスルー22a、22bは夫々、上面に導体パターンが設けられており、気密を保持したままパッケージ内外で信号伝送を行うように、第1、第2の電気信号端子である信号端子25(25a、25b)、26(26a、26b)を構成する。パッケージに設けられたフィードスルー22aから、LD1に至るまでの信号伝送経路を、給電線路9、11と導体ワイヤの接続で構成することにより、良好な高周波特性を得ることができる。この際、パッケージ20の側壁とマウント7の側面との間に間隙を有するように、マウント7はパッケージ20の側壁から離間して配置される。このため、給電線路11は、パッケージ20の側壁とマウント7の間で伝送信号を橋渡しするように、一端の下面がフィードスルー22aのマウント7側の端縁に半田付けされる。また、他端の下面がマウント7の端縁に半田付けされる。給電線路11とマウント7の接合構造については、更に図2で詳細を後述する。
【0016】
パッケージ20の前壁面20dには、光通過孔27が設けられている。光通過孔27は、レンズ18と正対する位置に配置される。パッケージ20の底面20aに延在して、前壁面20dから突出するように、第1の側方壁面20b側には、フランジ29aが設けられている。フランジ29aには、通し穴の穴30aが設けられている。パッケージ20の底面20aに延在して、後壁面20eから突出するように、第2の側方壁面20c側には、フランジ29bが設けられている。フランジ29bには、通し穴の穴30bが設けられている。穴30a、30bには、夫々固定用のボルトが貫通し、光半導体素子モジュールの取付面(図示せず)に設けられたねじ穴と締結されて、光半導体素子モジュールを締結固定することができる。
【0017】
パッケージ20の前壁面20dの内側には、光通過孔27を塞ぐように、光学窓28が接合されている。パッケージ20の前壁面20dの外側には、光通過孔27を塞ぐように、レンズホルダ31の一端面が接合されている。レンズホルダ31には、集光作用を有する集光レンズ33が挿入され保持されている。レンズホルダ31の他端面には、ファイバホルダ35が接合されている。ファイバホルダ33には、光ファイバ37が固定されている。パッケージ20の上面には、上蓋40が接合され、パッケージ内が気密化される。
【0018】
この実施の形態1による光半導体素子モジュールは、以上のように構成され、次のように動作する。
信号端子25aには、図示しないドライバ回路から、LD1の光出力を強度変調するための変調電流が給電される。この変調電流は、フィードスルー22aを通過し、導体ワイヤを介して給電線路11に給電される。この変調電流は、伝送線路11から給電線路9に伝送される。また、信号端子25bには、図示しない光強度自動制御回路(APC回路:Auto Power Control circuit)からバイアス電流が給電され、バイアス回路13を経て伝送線路9に伝送されて、変調電流と合流される。この合流した電流は、LD1の電極に給電されて、LD1が消光動作(オン、オフ)する。LD1の前方から出力された光信号は、レンズ18、レンズ33を介して光ファイバ37に結合し、光ファイバ37内で信号伝送される。また、LD1の後方から出力された光は、PD5で受光されモニタ電流に変換されて、図示しないAPC回路に供給される。APC回路では、このモニタ電流に応じて光強度が一定となるようにバイアス電流を調整する。
【0019】
サーミスタ3は、LD1の搭載されたマウント7の温度をLD1の検出温度として検出し、検出温度を図示しない電流制御回路に送る。電流制御回路は、予め設定された基準温度と検出温度との温度差を比較し、比較結果に基づいて、その温度差が0になるように電子冷却素子17に温度制御電流を供給する。この温度制御電流は、信号端子26bからリードを通じて電子冷却素子17に供給され、電子冷却素子17が冷却動作する。これによって、LD1の温度が略一定になるように制御される。
【0020】
図2(a)は、給電線路11とマウント7の接合構造を説明する図である。図において、給電線路11の一端部の下面はマウント7に接合されている。この接合部51には段差52が設けられ、マウント7の上面7cよりも高さの低い段差面53が形成されている。段差52と給電線路11との間には空隙部52が形成されている。
【0021】
図2(b)、(c)は、給電線路11の構成を示す図である。図2(b)は給電線路11の上面を示す図であって、ストリップ導体11aが設けられる。図2(c)は給電線路11の下面を示す図であって、ストリップ導体11bが設けられる。給電線路11は、下面のストリップ導体11bが接合部51の接合面に半田付けされる。
【0022】
この構成によって、給電線路11の熱的な接続点がよりLD1に近い位置に配置される。また、マウント7よりも熱伝導率の小さい給電線路11を用いているので、パッケージ外部から伝わる流入熱量も小さくなる。これによって、接合部51へ流入する熱量が小さくなるので、LD1とサーミスタ3との間の温度差をより小さくすることができる。
【0023】
また、給電線路11の下面には、両端面をつなぐ伝送線路の途中の部分で、線路幅を細くしたIの字型のストリップ導体11bを設けている。このため、ストリップ導体を介した熱流入を小さくしている。ただし、ストリップ導体11bはストリップ導体11aに対する地導体として機能するので、その線路幅をあまり狭くすると、信号伝送時の高周波特性が劣化するため、適度に幅を調整すると良い。
【0024】
また、この実施の形態では、給電線路11の熱抵抗をより大きくするために、給電線路11の長さが長くなるように、実装上の工夫を行っている。
図3(a)は、この発明の実施の形態1による光半導体素子モジュールをより簡素化して示す構成図であって、特に給電線路の接続構造を示す。図3(b)はその断面図である。また、図4(a)は、図3との比較のために示す従来例の光半導体素子モジュールの構成図であって、特に給電線路の接続構造を示す。図4(b)はその断面図である。図3、図4において、図1と同じ符号のものは同一相当のものを示す。
【0025】
図3において、給電線路100は、図1の給電線路9と給電線路11とを合わせて、単純な一本の給電線路に置き換えて示したものである。この給電線路100は、LD1とパッケージ20との距離を離すことによる効果を説明するために示したものであって、給電線路11そのものとは効果が若干異なる。
【0026】
給電線路100の一端は、LD1に近接して配置され、他端はフィードスルー22aに接続される。LDの光軸は、パッケージ20の中央から水平方向に延在する直線Wに対して、フィードスルー22bの設けられた壁面側に距離Vだけずらして配置している。これによって、マウント7の位置もフィードスルー22b側に片寄って配置されるとともに、ファイバホルダ35もフィードスルー22b側にずらして配置される。このため、マウント7とフィードスルー22aを接続する給電線路100は、その長さをより長くすることができる。
【0027】
また、光ファイバ37を挟んで、ファイバホルダ35のずらした方向と反対側の位置(フィードスルー22a側)には、締結固定用のフランジ29aが設けられて、パッケージ20の前方壁面に接続されている。パッケージ20の後方壁面における、フィードスルー22b側にフランジ29bが接続されている。すなわち、ファイバホルダ35のずれ方向にフランジを配置しないように構成している。これによって、フランジ29aの穴30aを上から見たときの投影面が、ファイバホルダ35と重ならない位置に配置することができるので、フランジ30aを、締結部材の取付固定に十分なより大きなものとすることができ、光半導体素子モジュールを安定して取付固定することができる。なお、締結固定用のフランジ29は、2つのみ配置されるだけでも、光半導体素子モジュールの固定に支障はなく、光半導体素子モジュール内の光学部品の光軸ずれを生じさせるような、パッケージ20の歪みを発生させることもない。
【0028】
一方、図4において、給電線路200は、一端がフィードスルー22aに接続され、他端がマウント7上でLD1に近接して配置されている。このとき、LDの光軸は、パッケージ20の中央から水平方向に延在する直線W(パッケージの中央水平線)と一致しており、マウント7の位置は、フィードスルー22bとフィードスルー22bの中央に配置される。このため、給電線路200は給電線路100よりも長さが短くなる。なお、ファイバホルダ35も直線Wの延長上に配置されるので、ファイバホルダ35の両側に、締結固定用のフランジ300が設けられている。このフランジ300は後壁面にも接続されている。
【0029】
かくして、この実施の形態では、LD1をパッケージの中央線よりもフィードスルー22b寄りにずらして配置することによって、給電線路11の長さをより長くすることができ、パッケージ20の外部から給電線路11を通って伝わる流入熱量を、より少なくすることができる。また、これによって、LD1とサーミスタ3との温度差を小さくすることができる。
【0030】
また、この際、パッケージに対して非線対称に、2つのフランジ29a、29bを配置することによって、図4(a)の従来例で締結固定用のフランジ300があった位置に、ファイバホルダ35を配置することができる。同時に、フランジ29a、29bとしてより大きなものを付けることができ、光半導体素子モジュールをより安定して固定することができる。
【0031】
なお、マウント7をずらした場合、実際にはフィードスルー22aとマウント7の隙間が増加し、無駄な実装スペースが出来てしまう。このため、図1に示したように、LD1をフィードスルー22b寄りにずらすとともに、マウント7の上面7cとフィードスルー22bの間隔よりも、マウント7の上面7cとフィードスルー22aの間隔の方が広くなるように配置する。また、マウント7の底面と電子冷却素子17は、それらの中央水平線がパッケージ1の中央水平線と一致するように、図1の上下方向でパッケージの中央に配置すると良い。これによって、段差面53上にバイアス回路13のような、LD1、サーミスタ3、PD5とは異なる他の回路を配置することが可能となる。また、これによって、給電線路11とマウント7の接合部に段差を形成することができ、給電線路11の熱抵抗を更に大きくすることができる。
【0032】
次に、図3(b)では、フィードスルー22aの給電線路100を接合する面よりも、マウント7の給電線路100を接合する面の方が低く、給電線路100が傾いて取り付けられている状態を、模式的に記載している。同様にして、図4(b)では、フィードスルー22aの給電線路200を接合する面よりも、マウント7の給電線路200を接合する面の方が低く、給電線路200が傾いて取り付けられている
【0033】
しかし、図3(b)と図4(b)の両者を比較した場合、従来例の給電線路200を接合するパッケージ20内壁面から、給電線路200を接合するマウント7の側面までの距離よりも、この実施の形態での給電線路100を接合するパッケージ20内壁面から、給電線路100を接合するマウント部50の側面までの距離のほうが、より長いため、給電線路の実装時の傾きは小さくなる。
【0034】
これによって、給電線路100を実装する際に、自重によって給電線路が倒れ込んだり、融解したハンダ等の接合部材により滑りを生じて所望の実装位置よりずれてしまうことが避けられ、信頼性の高い実装が行なえる。
【0035】
この効果は、フィードスルー22aの給電線路100を接合する面よりも、マウント7の給電線路100を接合する面の方が高い場合にも、同様にして成立する。
【0036】
次に、図5は、フィードスルー22aからLD1への熱の流入モデルを示す図であり、図1と同一の符号は、同一相当のものを示す。また、300は給電線路を示す。
図6は、図5に示すモデルに関して、パッケージ(フィードスルー22a)、LD1、サーミスタ3の夫々の設置位置に対する、温度分布の関係を示した図である。図6には、右下がりの実線と右上がりの実線とが示されているが、右下がりの実線は、LD側に対してパッケージの温度が高い場合の温度分布を示しており、右上がりの実線は、LD側に対してパッケージの温度が低い場合の温度分布を示している。電子冷却器17でマウント7の温度を一定に維持しており、サーミスタ3の温度は、その一定に維持すべき温度Tsetとする。また、同図では、説明の都合上、給電基板とマウントとの熱抵抗が同じであるものと仮定している。
【0037】
ここで、図6(a)は、誘電体基板300として誘電体基板200を用いた、図4(a)に示す従来の光半導体素子モジュールに関する温度分布を示す。図6(b)は、誘電体基板300として誘電体基板100を用いた、図3(a)に示す光半導体素子モジュールに関する温度分布を示す。図6(c)は、誘電体基板300として誘電体基板11を用いた、図1(a)に示す光半導体素子モジュールに関する温度分布を示す。
【0038】
図6(a)と図6(b)を比較して分かるとおり、パッケージとLDの距離を離した図6(b)の方が、LDとサーミスタの温度分布の傾きが小さいので、温度差がより小さくなる。しかし、図6(b)が示すように、これだけでは、LDとサーミスタの間に、未だ若干の温度差を生じてしまうことになる。
【0039】
これに対し、誘電体基板11のパッケージ側の一端からLD1、サーミスタ3までの熱経路の距離を同じにした場合、図6(c)に示すようにLD1とサーミスタ3の温度差を無くすことができる。
【0040】
図7(a)は、LD1、サーミスタ3、給電線路200の配置関係を示した図である。また、図7(b)は、LD1、サーミスタ3、給電線路11の配置関係を示した図である。同図中、図1と同一符号のものは、同一相当のものを示す。また、K1はマウント側端縁側での給電線路200とマウント7の接合部、K2は給電線路11とマウント7の接合部を示す。
【0041】
図7(a)に示すように、LD1と給電線路200の接合部K1との距離L1は、サーミスタ3と給電線路200の接合部K2との距離L2よりも短くなり、これによって、LD1とサーミスタ3の間に温度差を生じることになる。
これに対し、図7(b)に示すように、LD1と給電線路11の接合部K2との距離R1は、サーミスタ3と給電線路11の接合部K2との距離R2とほぼ同じになっている。これによって、LD1とサーミスタ3の間の温度差を無くすことができる。
【0042】
このための、LD1、サーミスタ3、PD5、給電線路11の配置関係は、次のようにして得ることができる。
図7(b)に示すように、実施の形態1による光半導体素子モジュールでは、給電基板を、給電基板11と給電基板9に分割し、給電基板11を給電基板9の横に配置している。これによって、給電基板9をLD1に近接させて配置するとともに、図7(a)と比べて、パッケージに接合された給電基板11を、LD1からPD5に向く方向にずらしている。
【0043】
また、同時に、段差52を設けることによって、図7(a)と比べて、接合部K2を図の上方向(フィードスルー22bに向かう方向)へ、距離D2だけずらしている。すなわち、LD1を中心として円弧を描くように、接合部の位置をK1からK2へ、Z方向に移動させている。かくして、LD1と接合部K2との距離を概ね維持したまま、サーミスタ3とLD1の距離がより近くなるように配置している。さらに、LD1は、パッケージの中央水平線よりも、距離D1だけずらしているが、この距離D1よりも距離D2の方を大きくしている。これによって、サーミスタ3と接合部K2の距離がさらに近くなるように配置している。
【0044】
また、図7(b)に示すように、サーミスタ3の位置をLD1からPD5に向かう方向と、平行方向にずらしている。よって、接合部K2とサーミスタ3の距離を、より近づけて配置することができる。また、これによって、図7(a)においてサーミスタ3を配置していた位置に、レンズホルダ15の取付柱7bを設けることができ、レンズホルダ15をより安定にマウント7へ接着できるとともに、実装上の無駄なスペースがない。
【0045】
以上により、LD1と給電線路11の接合部K2との距離R1と、サーミスタ3と給電線路11の接合部K2との距離R2とが、ほぼ等しくなるように設定することが可能となる。
【0046】
なお、LD1とPD5の間にサーミスタ3を配置した場合、サーミスタ3の配置によってLD1の背面からPD5に受光される光の量が減ったり、サーミスタ3で反射した光が入射されるので、この間にはサーミスタ3を配置しないことが望ましい。
【0047】
上記のように給電線路を長くすることによりパッケージとマウントの間の熱抵抗が大きくなることで熱流入が抑制されて、熱流入によるLDの温度変化が小さくなり、また給電線路実装時の倒れや滑りが発生し難くなる。これにより光半導体素子モジュールの波長は安定し、さらには電子冷却素子による温度制御も小さな温度範囲で行われることになり省電力化を図れ、給電線路実装時の信頼性を高めることができる。
【0048】
従来例のパッケージに4つ設けられていたフランジの位置を、変更もしくは減らすことにより、パッケージ内部のマウント及び電子冷却素子及びパッケージ外側の光ファイバ接続部を、光軸が一致するようにパッケージの片側に寄せて配置でき、パッケージ内で給電線路を実装するフィードスルー側面と、それに相対するマウント部側面との間の距離のほうが、パッケージ内で給電線路を実装しない側のフィードスルー側面と、それに相対するマウント側面との間の距離よりも長くなり、実装する給電線路も長くすることができる。
これにより、複数の信号を光波長領域に高密度に多重化して伝送する高密度波長多重伝送システムにおいても、熱流入による半導体レーザの波長変化を抑制することが可能となる。
【0049】
また、給電線路を実装する電気信号入出力部上面と、給電線路を実装するマウント部上面との間に高低差があっても、給電線路を実装する電気信号入出力部側面と、給電線路を実装するマウント部側面との間の距離が長いため、給電線路を実装する電気信号入出力部側面と、給電線路を実装するマウント部側面との間の距離が短い従来のものよりも給電線路の傾きが小さくなる。これにより、給電線路実装時の倒れや、接合部材による滑りを防止でき信頼性の高い実装が行なえる。
【0050】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきものである。本発明の範囲は上記でした説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0051】
【発明の効果】
この発明の光半導体素子モジュールでは、光半導体素子と温度検出素子との温度差を小さくすることができ、パッケージ側壁と光半導体素子搭載基板とに接続された、給電線路からの熱流入による半導体レーザの波長変化を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光半導体素子モジュールの構成を示す平面図(a)、及び断面図(b)、(c)である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるマウント7と給電基板11の接合部分を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1の給電基板を簡略化した構成における給電線路とマウントの接続構造を示す図である。
【図4】従来の光半導体素子モジュールの給電基板を簡略化した構成における給電線路とマウントの接続構造を示す図である。
【図5】パッケージからLDへの熱経路をモデル化した図である。
【図6】パッケージからLD、サーミスタまでの温度分布を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1の給電基板、LD、サーミスタの配置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 LD(半導体レーザ)、3 サーミスタ、5 PD(フォトダイオード)、7 マウント(基板)、9 給電線路、11 給電線路、17 電子冷却器、20 パッケージ、22a、22b フィードスルー、25a 給電線路、29a、29b フランジ、35 ファイバホルダ、37 光ファイバ。

Claims (7)

  1. 光半導体素子と、
    前記光半導体素子を載置する基板と、
    前記基板上で前記光半導体素子の周辺に配置された温度検出素子と、
    前記基板を載置した電子冷却素子と、
    電気信号端子の設けられた第1の側方壁面、および第1の側方壁面と対向配置された第2の側方壁面を有し、底面に前記電子冷却素子を載置したパッケージと、
    一端が前記パッケージの第1の側方壁面に接合され、他端が前記基板上面における前記第1の側方壁面側に接合されて、前記電気信号端子と前記光半導体素子とを電気的に接続する給電線路とを備え、
    前記光半導体素子は、前記第1の側方壁面よりも前記第2の側方壁面の方に近くなるように配置されたことを特徴とする光半導体素子モジュール。
  2. 前記パッケージは、
    第1、第2の側方壁面と、前記第1の側方壁面よりも前記第2の側方壁面に近い側に光通過孔が設けられた前方壁面と、前方壁面に対向する後方壁面とが、夫々立設して壁面を構成し、
    前記前方壁面から突出して設けられ前記第1の側方壁面側に配置されて、穴の形成された第1のフランジ部と、
    前記後方壁面から突出して設けられ前記第2の側方壁面側に配置されて、穴の形成された第2のフランジ部とを具備した
    ことを特徴とする請求項1記載の光半導体素子モジュール。
  3. 前記給電線路は、前記基板上で一端が前記光半導体素子に近接して配置された第1の給電線路と、一端がパッケージの側壁に接合され、他端が前記基板上に接合された第2の給電線路とを有して成り、
    前記第2の給電線路は、前記光半導体素子と前記温度検出素子を結ぶ直線から、横方向にずれて配置されたことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の光半導体素子モジュール。
  4. 前記基板は、前記給電線路との接合面に段差が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光半導体素子モジュール。
  5. 前記光半導体素子の出力光を受光する受光素子を備え、
    前記温度検出素子は、前記光半導体素子の光軸線に対して、前記第2の側方壁面側にずれて配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光半導体素子モジュール。
  6. 前記パッケージの前方壁面は、前記光通過孔の軸上に配置されて光ファイバを保持する光ファイバ保持部を備え、
    前記光ファイバ保持部は、前記第1のフランジ部の穴の軸方向に、当該穴の投影面と重ならないように配置されたことを特徴とする請求項2記載の光半導体素子モジュール。
  7. 光半導体素子と、
    前記光半導体素子を載置する基板と、
    前記基板上で前記光半導体素子の周辺に配置された温度検出素子と、
    前記基板を載置した電子冷却素子と、
    電気信号端子の設けられた側方壁面を有し、底面に前記電子冷却素子を載置したパッケージと、
    一端が前記パッケージの側方壁面に接合され、他端が前記基板上面における前記側方壁面側に接合されて、前記電気信号端子と前記光半導体素子とを電気的に接続する給電線路とを備え、
    前記給電線路と前記基板上面の接合部から前記光半導体素子までの距離と、前記給電線路と前記基板上面の接合部から前記温度検出素子までの距離を、略等しくしたことを特徴とする光半導体素子モジュール。
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