JP2004301030A - 風車用ブレード及び風車 - Google Patents

風車用ブレード及び風車 Download PDF

Info

Publication number
JP2004301030A
JP2004301030A JP2003095382A JP2003095382A JP2004301030A JP 2004301030 A JP2004301030 A JP 2004301030A JP 2003095382 A JP2003095382 A JP 2003095382A JP 2003095382 A JP2003095382 A JP 2003095382A JP 2004301030 A JP2004301030 A JP 2004301030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
stress
strain
resistance
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003095382A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004301030A5 (ja
Inventor
Sumio Saito
純夫 斉藤
Atsushi Hirayama
淳 平山
Yutaka Okazaki
裕 岡崎
Satoshi Sekizuka
智 関塚
Kenichi Sato
健一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2003095382A priority Critical patent/JP2004301030A/ja
Publication of JP2004301030A publication Critical patent/JP2004301030A/ja
Publication of JP2004301030A5 publication Critical patent/JP2004301030A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)

Abstract

【課題】ブレードにかかった応力又は歪みのデータを累積でき、余寿命を予測できる構成のブレードを提供することを目的とする。また、これにより、ブレードの交換時期を予測できる風車を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明による風車用ブレードは、風力による応力のかかるブレードと、前記ブレードに埋め込まれた応力測定用の抵抗線とを備える。また、本発明による風車は、前記風車用ブレードと、前記抵抗線の抵抗値の変化に基づいて、前記ブレードの寿命を予測する演算装置とを備える。また、前記演算装置は、前記ブレードにかかる応力又は歪みの累積データと前記ブレードの寿命との関係を保存する応力/寿命関係データに基づいて余寿命を求める。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風車のブレード及び風車に関わる。詳しくは、ブレードにかかる歪みの累積データに基づいて、自己の寿命を診断可能なブレード及び当該ブレードを備えた風車に関する。
【0002】
【従来の技術】
風力発電用等の風車において、ブレードは、風力エネルギーを受けて発電機用モータ等を回転させる回転エネルギーに変換する機能を有する部分で、風による応力をもろに受ける。ブレードはこの風況の変化に対応できるよう柔軟性に富んだ材料で構成される。完全剛体であれば風の衝撃で折損することもありうるため、一般には軟体構造としている。
【0003】
例えばパルサ材等の軽量木材とFRP(強化プラスチック)等の積層材を組み合わせた複合有機材料とからなっている。このような柔軟性に富んだ材料で構成されるため、風力によって、伸縮、曲がり、捻じれ等の歪みを生じ、無風になれば、原状に復元する。しかし、歪みが累積して、疲労や劣化が進行すれば復元力が低下する。さらに、疲労や劣化が進行すれば、変形や破損を招くことにもなる。
【0004】
これまで、ブレードは半消耗品と考えられ、適当な時期に交換されており、現状では、疲労や劣化の自己診断機能を有するブレードは無い。一方、風況は常時変化しており、また風車が設置される場所によっても異なるので、各ブレードの劣化状態は、それぞれ異なることが予想される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
各ブレードの劣化状態は、それぞれ異なるので、ブレードの寿命もそれぞれ異なる。したがって、適当な時期に一律交換を行なうことは、まだ当分使えるはずのブレードを破棄する無駄が生じる。他方、適当な時期まで交換を待つということは、寿命の迫ったブレードをそのまま放置することにもなりかねない。もし、使用中のブレードの劣化の様子を診断し、寿命を予測することができれば、これらの無駄を省き、また、ブレードの変形や破損を未然防止できる。このため、ブレードの劣化の様子を診断し、余寿命を予測できる自己診断機能を有するブレードの実現が期待されていた。
【0006】
そこで、本発明は、ブレードにかかる応力又は歪みを時系列的に測定し、余寿命を予測できる構成のブレードを提供することを目的とする。また、これにより、ブレードの交換時期を予測できる風車を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の風車用ブレードは、風力による応力のかかるブレード1と、前記ブレード1に埋め込まれ、前記応力を測定する応力測定用又は前記応力に起因するブレード1の歪みを測定する歪み測定用の抵抗線1a、1bとを備える。
このように構成すると、ブレード1にかかった応力又は歪みの累積データから、余寿命を予測でき、また、ブレード1の交換時期を判断できる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明に係る請求項1に記載の風車用ブレードにおいて、前記抵抗線1a、1bは前記ブレード1の表面側と裏面側に対になるように埋め込まれる。このように構成すると、風上側である表面側と風下側である裏面側の応力又は歪みを対比測定できる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明に係る請求項1又は2に記載の風車用ブレードにおいて、前記抵抗線1a、1bはブリッジを構成するように配線接続されている。このように構成すると、ブレード内における応力又は歪みの不均衡を簡易かつ高精度に検出できる。
【0010】
また、請求項4に記載の風車は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の風車用ブレード1と、前記抵抗線1a、1bの抵抗値の変化に基づいて、前記ブレード1の寿命を予測する演算装置1hとを備える。このように構成すると、ブレード1にかかった応力又は歪みの累積データから、余寿命を予測でき、また、ブレード1の交換時期を判断できる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明に係る請求項4に記載の風車において、前記演算装置1hは、前記抵抗値の変化からブレード1にかかる応力又は歪みを演算する応力・歪み演算部1mを有する。このように構成すると、抵抗値の変化からブレード1の応力又は歪みを効率的に求められる。
【0012】
また、請求項6に記載の発明に係る請求項4に記載の風車において、前記演算装置1hは、各ブレード1について前記ブレード1にかかる応力又は歪みの累積データと前記ブレード1の寿命との関係を示す応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データを保存するデータ保存部1kと、前記データ保存部1kに保存された前記応力/寿命関係データ又は前記歪み/寿命関係データに基づいて余寿命を求める余寿命演算部1nとを有する。このように構成すると、各ブレード1について、応力又は歪みの累積データから余寿命を効率的に演算することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1に本実施の形態によるブレードの概念図を示す。図1(a)にブレードの平面図を、図1(b)にブレードのA−A’断面図を示す。ブレード1は、軽量で柔軟性を持たせるために、パルサ材等の軽量木材とFRP等の積層材を組み合わせた複合有機材料とから構成され、積層材の間に抵抗線1a,1bが埋め込まれている。ブレード長は例えば、30〜50m、ブレード厚みは例えば1〜300cmである。ブレードは風圧を受けて撓み、これにより、ブレードの表面側及び裏面側にはそれぞれ伸縮力が作用して、ブレードに埋め込まれた抵抗線が伸縮するために、抵抗値が変化する。本実施の形態では、その抵抗値の変化から、ブレードにかかる応力又は歪みを測定し、これらの累積データからブレードの寿命を推測する。
【0014】
ブレードの全域或いは広範囲にわたる疲労をマクロに把握するために、抵抗線はブレードの表面側及び裏面側に長手方向に延びるように積層材の間に埋め込まれる。抵抗変化を大きくするために、複数回往復するように埋め込んでも良い。
【0015】
図1において、抵抗線1aはブレード1の表面側に埋め込まれ、抵抗線1aを構成する抵抗線a1、抵抗線a3がブレード1の前方、後方に沿って布設され、抵抗線a1と抵抗線a3との接点p1から導線a2がブレード1の中央に沿って布設されている。抵抗線1bはブレードの裏面側に埋め込まれ、抵抗線1bを構成する抵抗線b1、抵抗線b3がブレード1の前方、後方に沿って布設され、抵抗線b1と抵抗線b3との接点p2から導線b2がブレード1の中央に沿って布設されている。ブレード長が長いので抵抗線は銅線やアルミ線等のリボンで構成できる。導線a2,b2には、抵抗を微少にするため、太い導線が使用される。
【0016】
図2に本実施の形態に係る風力発電装置用風車の構成を示す。1は風力によりほぼ水平な回転軸の回りに回転するブレード、2はブレード1と一体に回転するハブ、3はブレード1とハブ2から成る翼車が取り付けられたナセル、4はブレード1の回転に基づき電力を発生する発電機、5は回転軸の回転を変速するギア、6は翼車を風向きに対向させるためのヨー、7はブレード1とナセル3を支持しほぼ鉛直方向に伸びる柱状のタワー、8は発電機4で発生させた電力を送るケーブル、9はケーブル8により送られた電力を変換する電力変換機、10はスリップリング、11は信号ケーブル、12は風車全体を制御する制御装置、13は制御装置12内に設けられた測定ユニット、14は系統連系であり、電力変換機で変換された電力が供給される。3枚のブレードに布設された抵抗線及び導線はブレード1の根元からスリップリング10、信号ケーブル11を介して測定ユニット13内のブリッジ用電源1dの端子と不平衡信号受信装置1eの端子に電気的に接続される。測定ユニット13は、演算装置1hを備える。演算装置1hは、各ブレードについてブレードにかかる応力又は歪みの累積データとブレードの寿命との関係を示す応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データを保存するデータ保存部1k、抵抗値の変化からブレードにかかる応力又は歪みを演算する応力・歪み演算部1m、データ保存部に保存された応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データに基づいて余寿命を求める余寿命演算部1nを備える。
【0017】
図3に、抵抗線の抵抗変化を測定するためのブリッジ回路の例を示す。図において、1cは各ブレードの根元まで延びた抵抗線a1、a3、b1、b3、導線a2、b2の先端を信号ケーブル11に電気的に接続するスリップリング(10に設けられる)、1dはブリッジ回路に電位を供給するブリッジ用電源、1eはブリッジ回路に生じた不平衡電位差を測定する不平衡信号受信装置、1fは前記不平衡電位差を増幅する信号増幅装置、1gはブレードの歪みと発電機出力とに関するデータを保持し、測定された歪みから発電機出力に関する調整信号を発電機出力調整装置に出力する発電機出力調整データ演算装置、1hは演算装置、1iは発電機出力調整装置、1jは歪み・寿命診断データ出力装置である。
【0018】
演算装置1hは、応力・歪み演算部1mで前記不平衡電位差をブレード1の歪みに換算すると共に前記歪みが計測された回数をカウントする、また、データ保存部1kに各ブレードについて、当該ブレードにかかる応力又は歪みの累積データと当該ブレードの寿命との関係を示す応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データを保存する。すなわち、測定された応力・歪みの値と当該応力・歪みの値が計測された回数とブレードの寿命との関係を示すデータを保持する。余寿命演算部1nは応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データに基づいてブレードの余寿命を予測する。
【0019】
図3において、抵抗線a1とb3はブリッジ用電源1dの陽極端子に接続され(スリップリング1c、信号ケーブル11を介して)、抵抗線a3とb1はブリッジ用電源1dの陰極端子に接続され(同上)、導線a2は抵抗線a1とa3の接点p1と不平衡信号受信装置1eの第1の入力端子に接続され(同上)、導線b2は抵抗線b1とb3の接点p2と不平衡信号受信装置1eの第2の入力端子に接続され(同上)、不平衡信号受信装置1eは、第1の入力端子と第2の入力端子間の電位差を計測し、その電位差を信号増幅装置1fに出力する。信号増幅装置1fは電位差を増幅し、発電機出力調整データ演算装置1g及び演算装置1hに伝達する。発電機出力調整データ演算装置1gは発電機出力調整装置1iへの出力信号を出力して、発電機の出力を調整させる。演算装置1hは歪み・寿命診断データ出力装置1jに測定した応力又は歪み、演算した寿命診断データ等を出力する。
【0020】
これにより、抵抗線a1、a3の抵抗比と抵抗線b3、b1の抵抗比が比較され、ブレード前方の抵抗変化と後方における抵抗変化が対比されることとなる。すなわち、ブレード前方の伸縮と後方の伸縮の差が検出されることになる。これにより、ブレード前方の応力又は歪みとブレード後方の応力又は歪みの差が検出される。
【0021】
抵抗線の結線を換えれば、歪に関する他のデータを取得できる。例えば、抵抗線a1とb3がブリッジ用電源1dの陽極端子に接続され、抵抗線a3とb1がブリッジ用電源1dの陰極端子に接続され、導線a2が抵抗線a1とb1の接点p3と不平衡信号受信装置1eの第1の入力端子に接続され、導線b2が抵抗線b3とa3の接点p4と不平衡信号受信装置1eの第2の入力端子に接続された場合には、抵抗線a1、b1の抵抗比と抵抗線b3、a3、の抵抗比が比較され、ブレードの表面と裏面における抵抗変化が対比されることとなる。すなわち、ブレード表面の伸縮と裏面の伸縮の差が検出されることになる。これにより、ブレード表面の応力又は歪みとブレード裏面の応力又は歪みの差が検出される。
【0022】
また、ブリッジ回路を使用せずに、各抵抗線の抵抗値を測定しても良い。例えば、測定ユニット13内に抵抗計を備え、抵抗線a1とa3との接点p1を導線a2で接続し、抵抗線a1、導線a2、抵抗線a3をブレード1の根元からスリップリング10、信号ケーブル11を介して測定ユニット13内の抵抗計に電気接続すれば、抵抗線a1、a3の抵抗、これらを直列接続したa1+a3の直列抵抗を直接計測可能である。
【0023】
また、抵抗線b1とb3との接点p2を導線b2で接続し、抵抗線b1、導線b2、抵抗線b3をブレード1の根元からスリップリング10、信号ケーブル11を介して測定ユニット13内の抵抗計に電気接続すれば、抵抗線b1、b3の抵抗、これらを直列接続したb1+b3の直列抵抗を直接計測可能である。抵抗線a1、a3、b1、b3の抵抗変化量は、それぞれ、ブレードの表面前方、表面後方、裏面前方、裏面後方の応力又は歪に対応する。直列抵抗a1+a3の抵抗変化量は表面の歪、直列抵抗b1+b3の抵抗変化量は裏面の歪に対応する。
【0024】
また、抵抗線a1とb1の接点p3を導線a2で接続し、抵抗線a1、導線a2、抵抗線b1をブレード1の根元からスリップリング10、信号ケーブル11を介して測定ユニット13内の抵抗計に電気接続すれば、抵抗線a1、b1の抵抗、これらを直列接続したa1+b1の直列抵抗を直接計測可能である。また、抵抗線a3とb3の接点p4を導線b2で接続し、抵抗線a3、導線b2、抵抗線b3をブレード1の根元からスリップリング10、信号ケーブル11を介して測定ユニット13内の抵抗計に電気接続すれば、抵抗線a3、b3の抵抗、これらを直列接続したa3+b3の直列抵抗を直接計測可能である。直列抵抗a1+b1は前方の歪、直列抵抗a3+b3は後方の歪に対応する。
【0025】
演算装置1hは不平衡電位差をブレードの歪みに換算する。あるいは、抵抗計で測定された抵抗値の変化量を歪みに換算する。演算装置1hは、演算部1mとデータ保存部1kを有しており、予め不平衡電位差−歪みの関係を示すデータをデータ保存部1kに保持し、応力・歪み演算部1mは、データ保存部1kにアクセスして不平衡電位差−歪みの関係を示すデータを参照し、計測された不平衡電位差から歪みを検出する。又は予め抵抗変化量−歪みの関係を示すデータをデータ保存部1kに保持し、応力・歪み演算部1mは、データ保存部1kにアクセスして抵抗変化量−歪みの関係を示すデータを参照し、計測された抵抗変化量から歪みを検出する。また、データ保存部1kは、応力−歪みの関係を示すデータを保持し、応力・歪み演算部1mは、データ保存部1kにアクセスして応力−歪みの関係を示すデータを参照し、計測された歪みから応力を検出する。
【0026】
また、演算装置1hは、ブレードにかかった歪み又は応力の累積データから、当該ブレードの余寿命を予測する。すなわち、測定された応力・歪みの値と当該応力・歪みの値が計測された回数とブレードの寿命との関係を示すデータ、すなわち応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データをデータ保存部1kに保持し、応力・歪み演算部1mは、データ保存部1kにアクセスして応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データを参照し、現時点での累積応力又は累積歪みから余寿命を演算する。演算された余寿命のデータは、累積応力又は累積歪みをプロットしたデータと共に、歪み・寿命診断データ出力装置1jに出力される。また、歪み・寿命診断データ出力装置1jにブレードの交換時期を出力しても良い。
【0027】
図4に歪み/寿命関係データの例を示す。この図は、各ブレードについての歪みを累積したプロット図を表すものでもあり、各ブレードについての余寿命を予測する図でもある。縦軸(y軸)に歪みS、横軸(x軸)に計測回数Nを示す。計測は一定間隔で行なわれるので、計測回数は応力印加回数に換算可能であり、応力印加時間にも換算可能である。回数N及び歪みSを対数でプロットすると、ブレードの寿命を予測する寿命線は直線gで表わされる。一定の歪みが繰り返してブレードに印加される場合、当該歪みの値を表す横線が寿命線gと交差する点の計測回数(応力印加回数)がブレードの寿命を表わしている。すなわち、同じ歪みまたは当該歪みに対応する応力であれば、交点の回数までブレードは耐えられることを意味する。なお、所定の値以下の歪み又は応力は計測回数に入れない。
【0028】
図4のブレードの歪み/寿命関係データにおいて、歪みを積算表示できる。例えば、まず、歪みs1が継続的にかかった場合、s1の計測回数分、プロット点(グラフg1)は右に進み、点q1で寿命となる。現時点のプロット点をq2とすると、q1−q2で表される回数が余寿命である。
【0029】
歪みがs2、s3、s4と変化する場合には、プロット点の軌跡を表すグラフg2は、まずs2の計測回数分右に進みq3に至る。q3と寿命線gのy軸との交点y1とを結ぶ線上で歪みs3になる点q4までプロット点をスライドさせる。この線は歪みの累積値が等価な線である。ついで、q4から歪みs3の計測回数分右に進みq5に達する。q5と寿命線gのy軸との交点y1とを結ぶ線上で歪みs4になる点q6までプロット点をスライドさせる。この線も歪みの累積値が等価な線である。ついで、q6からs4の計測回数分右に進み、q7が現時点でのプロット点である。そのまま右に進み、寿命線との交点をq8とすると、q8−q7で表される回数が余寿命である。他の場合でも、計測された歪みでの右方向へのプロットと累積値が等価な線上でのスライドを繰り返して、診断しているブレードの歪みを累積したプロット線を描くことができ、現時点でのプロット点の右方向への延長線と寿命線との交点から余寿命を推測できる。
【0030】
このようにして、余寿命を推測できれば、寿命になる一定の期間前にブレードの交換を行い、事故を未然に防止することができる。また、疲労が少ないブレードについては長く使用することができる。
【0031】
なお、本発明のブレード及び風車は、上述の実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
例えば、本実施の形態では、抵抗線a1、a3がブレードの表面側に、抵抗線b1、b3がブレードの裏面側に埋め込まれた例を示したが、抵抗線a1’、a3’を抵抗線a1、a3の直ぐ下に埋め込み、抵抗線b1’、b3’を抵抗線b1、b3の直ぐ上に埋め込み、a1とa3との接点p1、b1とb3の接点p2の他に、a1’とb3’の接点p3’、a3’とb1’の接点p4’を共に作成し、それぞれの接点から導線を引き出して2つのブリッジ回路を同時に或いは交互に測定できるように構成しても良い。また、複数の抵抗線の両端からそれぞれ導線を引き出すことにより、複数の抵抗線の抵抗変化を同時に或いは交互に測定できるように構成しても良い。また、中央の導線a2、b2を抵抗線に変え、その抵抗変化を測定しても良い。また、ブレードを複数の部分に分けて、それぞれの部分に抵抗線を埋め込み、これらの抵抗変化を測定しても良い。
【0033】
また、本実施の形態では、歪みと計測回数とのグラフを作成したが、歪みに代えて応力を用いても良く、また、計測回数に代えて応力又は歪みの加わった印加回数や印加時間を用いても良い。また、寿命に近づいた所定の時期に、警報その他の出力を行なうことも出来る。また、累積歪みが等価な線上でプロット点をスライドできるようにプログラムを作成すれば、累積歪みの自動プロットも可能である。さらに、測定装置はタワー内でなく、タワー外に設けても良い。また、ブレードの内部に長手方向に延びる空洞部を設け、その中に導線をまとめて通しても良い。なお、一連の余寿命の測定方法は、垂直軸風車でも利用できる。又、抵抗線に代えてピエゾ素子を使っても同様のことができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、風車用ブレードは、風力による応力のかかるブレードと、前記ブレードに埋め込まれ、前記応力を測定する応力測定用又は前記応力に起因するブレードの歪みを測定する歪み測定用の抵抗線とを備えるので、ブレードにかかる応力又は歪みを測定できる構成のブレードを提供できる。また、これにより、ブレードの交換時期を予測できる風車を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるブレードの概念図である。
【図2】本実施の形態における風車の構成を示す図である。
【図3】本実施の形態における抵抗線の抵抗変化を測定する回路の例を示す図である。
【図4】本実施の形態における歪み/寿命関係データの例を示す図である。
【符号の説明】
1 ブレード(1a,1b抵抗線)
2 ハブ
3 ナセル
4 発電機
5 変速機
6 ヨー
7 タワー
8 ケーブル
9 電力変換機
10 スリップリング
11 信号ケーブル
12 制御装置
1a,1b 抵抗線
1c スリップリング
1d ブリッジ用電源
1e 不平衡信号受信装置
1f 信号増幅装置
1g 発電機出力調整データ演算装置
1h 演算装置
1i 発電機出力調整装置
1j 歪み・寿命診断データ出力装置
1k データ保存部
1m 応力・歪み演算部
1n 余寿命演算部

Claims (6)

  1. 風力による応力がかかるブレードと;
    前記ブレードに埋め込まれ、前記応力を測定する応力測定用又は前記応力に起因するブレードの歪みを測定する歪み測定用の抵抗線とを備える;
    風車用ブレード。
  2. 前記抵抗線は前記ブレードの表面側と裏面側に対になるように埋め込まれた、請求項1に記載の風車用ブレード。
  3. 前記抵抗線はブリッジを構成するように配線接続されている、請求項1又は2に記載の風車用ブレード。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の風車用ブレードと;前記抵抗線の抵抗値の変化に基づいて、前記ブレードの寿命を予測する演算装置とを備えた;
    風車
  5. 前記演算装置は、前記抵抗値の変化からブレードにかかる応力又は歪みを演算する応力・歪み演算部を有する;
    請求項4に記載の風車。
  6. 前記演算装置は、各ブレードについて前記ブレードにかかる応力又は歪みの累積データと前記ブレードの寿命との関係を示す応力/寿命関係データ又は歪み/寿命関係データを保存するデータ保存部と;
    前記データ保存部に保存された前記応力/寿命関係データ又は前記歪み/寿命関係データに基づいて余寿命を求める余寿命演算部とを有する;
    請求項4に記載の風車。
JP2003095382A 2003-03-31 2003-03-31 風車用ブレード及び風車 Pending JP2004301030A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003095382A JP2004301030A (ja) 2003-03-31 2003-03-31 風車用ブレード及び風車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003095382A JP2004301030A (ja) 2003-03-31 2003-03-31 風車用ブレード及び風車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004301030A true JP2004301030A (ja) 2004-10-28
JP2004301030A5 JP2004301030A5 (ja) 2006-03-30

Family

ID=33407725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003095382A Pending JP2004301030A (ja) 2003-03-31 2003-03-31 風車用ブレード及び風車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004301030A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2464961A (en) * 2008-10-31 2010-05-05 Vestas Wind Sys As Internally mounted load sensor for wind turbine rotor blade
JP2014518978A (ja) * 2011-05-20 2014-08-07 ロマックス テクノロジー リミテッド ドライブトレイン、ギアボックス、発電機などの回転機械の残存耐用年数を測定
JP2016050566A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 三菱重工業株式会社 風力発電設備の疲労評価システム
WO2016157503A1 (ja) * 2015-04-02 2016-10-06 株式会社日立製作所 風車および風車の疲労劣化診断方法、風車の運転制御方法
EP3093486A1 (en) 2015-05-14 2016-11-16 Hitachi, Ltd. Computing system, wind power generating system, and method of calculating remaining life or fatigue damage of windmill
JP2018511734A (ja) * 2015-04-13 2018-04-26 ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハーWobben Properties Gmbh 風力発電装置の余寿命を決定するための方法
US10167853B2 (en) 2015-02-24 2019-01-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Method for detecting damage of wind turbine blade and wind turbine
JP2019074080A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 三菱重工業株式会社 風力発電装置及びその制御方法並びに制御プログラム
US10697440B2 (en) 2017-02-13 2020-06-30 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Method of detecting damage of wind turbine blade, and wind turbine

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8100660B2 (en) 2008-10-31 2012-01-24 Vestas Wind Systems A/S Wind turbine blade load sensor
GB2464961A (en) * 2008-10-31 2010-05-05 Vestas Wind Sys As Internally mounted load sensor for wind turbine rotor blade
US10466138B2 (en) 2011-05-20 2019-11-05 Andy Poon Determining remaining useful life of rotating machinery including drive trains, gearboxes, and generators
JP2014518978A (ja) * 2011-05-20 2014-08-07 ロマックス テクノロジー リミテッド ドライブトレイン、ギアボックス、発電機などの回転機械の残存耐用年数を測定
US10527520B2 (en) 2011-05-20 2020-01-07 Insight Analytics Solutions Holdings Limited Operating wind motors and determining their remaining useful life
JP2018141804A (ja) * 2011-05-20 2018-09-13 インサイト アナリティクス ソリューションズ ホールディングス リミテッド 回転機械の残存耐用年数を測定する方法
JP2016050566A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 三菱重工業株式会社 風力発電設備の疲労評価システム
US10167853B2 (en) 2015-02-24 2019-01-01 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Method for detecting damage of wind turbine blade and wind turbine
WO2016157503A1 (ja) * 2015-04-02 2016-10-06 株式会社日立製作所 風車および風車の疲労劣化診断方法、風車の運転制御方法
JP2018511734A (ja) * 2015-04-13 2018-04-26 ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハーWobben Properties Gmbh 風力発電装置の余寿命を決定するための方法
EP3093486A1 (en) 2015-05-14 2016-11-16 Hitachi, Ltd. Computing system, wind power generating system, and method of calculating remaining life or fatigue damage of windmill
US10697440B2 (en) 2017-02-13 2020-06-30 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Method of detecting damage of wind turbine blade, and wind turbine
JP2019074080A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 三菱重工業株式会社 風力発電装置及びその制御方法並びに制御プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5917956B2 (ja) 状態監視システム
JP6037302B2 (ja) 風力発電装置
KR100671721B1 (ko) 풍력 발전 플랜트의 부하 감시 방법
ES2865100T3 (es) Sistema para gestionar una distribución de la vida a la fatiga, procedimiento de funcionamiento de una pluralidad de turbinas eólicas
JP2004301030A (ja) 風車用ブレード及び風車
KR101192940B1 (ko) 풍차 구조체의 응력 해석 장치 및 응력 해석 프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체와 풍력 발전 시스템
JP5031093B2 (ja) 風力発電装置用ハンディ端末及び風力発電装置、並びに風力発電サイト
US8177505B2 (en) Method for measuring a rotational position of a rotor blade of a wind turbine and measuring device
KR101476986B1 (ko) 풍력 터빈용 제어 장치
US20110285129A1 (en) wind turbine and a method for monitoring a wind turbine
CN101299032B (zh) 结构裂缝仿生监测系统及其监测方法
CN104641107A (zh) 用于监控转子叶片的状态的方法和装置
TR201810342T4 (tr) Bir rüzgar enerjisi santralinin çalışmasının izlenmesi.
JP6674031B2 (ja) 風力発電装置の状態監視装置及びそれを有する状態監視システム並びに風力発電装置の状態監視方法
EP2466133B1 (en) System and method for measuring shaft deflection in a wind turbine
JP2010127283A5 (ja)
DK200500492A (da) Fremgangsmåder og apparat til detektering af is på rotorblade
JP2017026514A (ja) 異常診断装置およびセンサ外れ検知方法
KR20170133471A (ko) 풍력 발전 설비의 잔존 수명을 결정하기 위한 방법
JP4434661B2 (ja) 水平軸風車及び吹上角計測方法
ES2589119T3 (es) Aparato y procedimiento de control de aspa para aerogenerador, y aerogenerador que lo usa
CN108825447B (zh) 一种风力机监测方法及系统
US20220074392A1 (en) Improvements relating to wind turbine blade anti-ice systems
CN103018329A (zh) 基于压电超声-机敏网格的结构损伤监测系统及方法
GB2486397A (en) Wind turbine system and method using voltage generating material

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080729

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081202