【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、氷雪路走行用空気入りタイヤに関し、特に、氷雪上走行性能を低下させることなく、優れた耐偏摩耗性能を備えたスタッドレス仕様の空気入りタイヤに関する。
【０００２】
【従来の技術】
氷雪路走行用空気入りタイヤの氷雪上走行性能を向上させるためには、トレッドの踏面部に溝によって区画されたブロックにサイプを設け、このサイプの本数（密度）を増やしてサイプのエッヂ成分を増加させることが効果的であることが知られている。しかし、サイプ本数（密度）を増やしすぎるとブロック剛性が低下し、乾燥路面やウエット路面での走行安定性能が問題となる。
【０００３】
また、氷雪路上を走行するタイヤのトレッドには、特許文献１に開示されているような発泡ゴムがしばしば使用されるが、一般のトレッドゴムに比べ柔らかいので、特に発泡ゴムのトレッドでサイプを多用する場合にブロック剛性の確保が急務となる。
【０００４】
このようなサイプによるブロック剛性の低下を抑制するために、ブロックが倒れ込む際にお互いに支え合うようにサイプの形状を工夫し、周方向のブロック剪断剛性の低下を防止する技術が特許文献２に提案されている。
【０００５】
【特許文献１】
特開昭６２−２８３００１号公報（特許請求の範囲等）
【特許文献２】
特開平８−６７１１４号公報（特許請求の範囲等）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献２に開示されているようなサイプは複雑な形状であるため、サイプの間隔を狭くするとモールドの保守性が悪化する問題がある。また、トレッド踏面部のサイプの傾斜角度を互い違いに配置することでもブロック剛性向上の効果が得られるが、タイヤ旋回時のような軸線方向からの外力に対しての補強効果等が十分に得られず、ショルダー部での偏摩耗の発生が問題となる。
【０００７】
そこで本発明の目的は、氷雪上走行性能を低下させたりサイプを複雑化することなく、優れた耐偏摩耗性能を備えたスタッドレス仕様の空気入りタイヤを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく、サイプを設けて氷雪上走行性能を向上させたスタッドレス仕様の空気入りタイヤにおいて、周方向と幅方向のブロックの異方性に着目してサイプ形態につき鋭意検討した結果、ジグザグ状又は波状のサイプの、深さ方向に延びる稜線をタイヤ径方向に対し傾斜させることにより前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００９】
即ち、本発明の空気入りタイヤは、トレッドの踏面部に溝によって区画されたブロックが形成され、少なくともショルダー部に配置された前記ブロックに、略タイヤ幅方向にジグザグ状又は波状に延在するサイプを有する空気入りタイヤにおいて、
前記サイプの、深さ方向に延びる稜線が、前記踏面部からサイプ底部までタイヤ赤道面に向けて一様に傾斜していることを特徴とするものである。
【００１０】
本発明の空気入りタイヤにおいては、前記サイプの稜線が、タイヤ赤道面を境に対称に傾斜していることが好ましく、また、前記稜線の傾斜角度は、好ましくはタイヤ径方向に対し３０〜６０°である。さらに、すべてのブロックが前記サイプを有することが好ましい。
【００１１】
本発明の空気入りタイヤにおいては、略タイヤ幅方向にジグザグ状又は波状に延在するサイプの、深さ方向に延びる稜線を傾斜配置させたことにより、周方向剪断剛性の向上が達成される。また、同一ブロック内を一定方向に傾いた稜線を有するサイプで構成するため、タイヤ荷重によってブロックが圧縮力を受けるとその剪断変形が、タイヤの偏摩耗を生む原因の一つであるワイピング剪断力を低減する方向に発生し、偏摩耗を抑制することが可能となる。さらに、赤道面に対して対称に稜線を傾けることで、偏摩耗がより効果的に抑制される。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
図１は、本発明の一実施の形態に係るタイヤトレッドの、タイヤ幅方向に配列された一列のブロック列の展開平面図である。このブロック列は、ラグ溝１０とショルダー区域の左右一対の周方向主溝１１とにより区画されたショルダーブロック１を有する。また、このショルダーブロック１の他に、ラグ溝１０と、周方向主溝１１と、タイヤ赤道線ＣＬ上の周方向主溝１２と、該周方向主溝１２と周方向主溝１１との間の周方向細溝１３と、により区画されたブロック２および中央ブロック３が形成されている。これらブロック１、２、３はタイヤ赤道線ＣＬを境に略左右対称に配置されている。
【００１３】
本発明は、少なくともショルダー部に配置されたブロック１に本発明に係るサイプ４が形成されていることが重要であり、ブロックの形態は特に制限されるべきものではないが、以下に詳述する本発明に係るサイプの働きにより、図１に示すように、タイヤ赤道線ＣＬを境にブロックが略左右対称に配置されていることが好ましい。
【００１４】
図示する好適例では、全てのブロックにタイヤ幅方向にジグザグ状に延在するサイプ４が夫々複数本ずつ形成されている。即ち、ショルダーブロック１には、周方向主溝１１に開くサイプ４が平行に４本形成されている。また、周方向主溝１１を挟んでブロック１と隣接するブロック２には、４本のサイプが平行に形成されている。これら４本のサイプ４のうち、２本のサイプ４は両側の溝１１、１３の双方に開くオープンサイプであり、これらサイプの両側のサイプ４は溝１１または１３のいずれか一方に開くサイプである。さらに、周方向細溝１３を挟んでブロック２と隣接する中央ブロック３にも、４本のサイプが平行に形成されている。これら４本のサイプ４は、いずれも両側の溝１２、１３の双方に開くオープンサイプである。
【００１５】
本発明においては、ブロック１、２、３に形成されるサイプは、図示するジグザグ状のサイプ４の他、波状（図示せず）であっても同様の効果を得ることができる。これらジグザグ状（またはの波状）のサイプ４は、氷雪上走行性能を得る上で、略タイヤ幅方向に配置し、好ましくは一つのブロックに対し、２〜６本配置される。
【００１６】
本発明では、これらサイプ４の、深さ方向に延びる稜線が、踏面部からサイプ底部までタイヤ赤道面に向けて一様に傾斜している。即ち、図１のブロック列のタイヤ軸方向に沿う断面を表す図２に示すように、サイプの、深さ方向に延びる稜線５をタイヤ赤道面に対し角度θで傾斜させる。
【００１７】
本発明の空気入りタイヤにおいては、図２に示すように、サイプ４の稜線５が、タイヤ赤道面ＣＬを境に対称に傾斜していることが好ましい。また、稜線５の傾斜角度θは、タイヤ径方向に対し、好ましくは３０〜６０°、より好ましくは４０〜５０°である。この傾斜角度が３０°未満では周方向剪断剛性の向上および偏摩耗の抑制効果が十分ではなく、一方６０°を超えると圧縮による剪断変形が大きくなり過ぎ、却って偏摩耗の抑制効果を望めなくなる。
【００１８】
また、サイプ４の稜線５が傾斜していることにより、タイヤ荷重時には隣接するサイプ４の壁面同士が接するが、ブレーキ等によりブロックが周方向に倒れ込む際には、互いの凸凹部が支え合うことでブロックの周方向剪断剛性の向上が達せられる。かかる作用を良好に生じさせる上で、サイプ４の幅は、好ましくは０．３〜０．９ｍｍである。
【００１９】
さらに、同一ブロック内が一定方向に傾いた稜線５を有するサイプ４で構成されているため、タイヤ荷重によってブロックが圧縮力を受けると剪断変形を生ずる。即ち、図３の（ａ）に示すようにブロックの矢印方向に荷重がかかると、（ｂ）に点線で示すように剪断変形が発生する。一方、タイヤの偏摩耗を生む原因の一つにショルダー部のブロック１の表面に軸方向外側に向いた剪断力、即ち、ワイピング剪断力（図１中の矢印Ａ方向）が発生することが挙げられる。傾斜稜線５を有するサイプ４のショルダーブロック１はタイヤ荷重によって上述のように剪断変形するため、ワイピング剪断力を低減する方向に剪断力を発生し（図１中の矢印Ｂ方向）、結果として偏摩耗を抑制することが可能となる。この際、赤道面ＣＬに対して対称に稜線５が傾斜していると、踏面内に発生する剪断力が対称に配分されて互いに打ち消し合うため、これにより偏摩耗がより効果的に抑制される。
【００２０】
本発明は、氷雪上走行性能を向上させるためにトレッドに形成されたブロックにサイプを有するスタッドレス仕様の空気入りタイヤに適用することができ、タイヤの構造等は特に制限されるべきものではなく、慣用に従うことができる。
【００２１】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
実施例１〜５、従来例
本実施例において採用したリムおよび内圧は、ＪＡＴＭＡ ＹＥＡＲ ＢＯＯＫに定めるラジアルタイヤのサイズに対応する適用リムおよび空気圧−負荷能力対応表に基づくものである。
【００２２】
図１および図２に示すサイプ４の稜線５の角度を下記の表１に示すように変動させ、ブロック１〜３を周方向に所定ピッチで有するサイズ１８５／７０Ｒ１３のスタッドレス仕様の乗用車用空気入りタイヤを夫々供試タイヤとした。尚、サイプ４の幅は０．４ｍｍとした。
【００２３】
実施例１〜５および従来例のタイヤを６Ｊ−１５のリムに内圧２００ｋＰａで組み付け、同一の車両形式の試験車両２台に装着して、高速道路８０％、一般道２０％の距離の割合で１万キロを同時走行した。このときの、ショルダーブロック１のヒールアンドトウ摩耗の段差を測定し、周上平均を求めた。結果は、従来例の段差を１００として、指数表示した。数値が大なる程、結果が良好である。この指数が１０５以上のときは、市場での優位性を十分に確保することができる。得られた結果を下記の表１に併記する。
【００２４】
【表１】
【００２５】
また、車両につき時速２０ｋｍ／時から氷上路面上での制動距離を測定したところ、いずれの車両もほぼ同じ制動距離で停止し、氷上走行性能は全てほぼ同等であることが確かめられた。
【００２６】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれは、氷雪上走行性能を低下させたりサイプを複雑化することなく、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッドの幅方向一列のブロック列を示す部分展開平面図である。
【図２】図１のブロック列のタイヤ軸方向に沿う断面図である。
【図３】ブロックの圧縮による剪断変形の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
１ ショルダーブロック
２ ブロック
３ 中央ブロック
４ サイプ
５ 稜線
１０ ラグ溝
１１，１２ 周方向主溝
１３ 周方向細溝[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a pneumatic tire for traveling on icy and snowy roads, and more particularly, to a studless specification pneumatic tire having excellent uneven wear resistance without deteriorating traveling performance on ice and snow.
[0002]
[Prior art]
In order to improve the running performance of pneumatic tires for running on ice and snow on ice and snow, a sipe is provided in the block defined by grooves on the tread surface of the tread, and the number (density) of the sipe is increased to reduce the edge component of the sipe. Increasing is known to be effective. However, when the number of sipes (density) is excessively increased, the block rigidity decreases, and running stability on a dry road surface or a wet road surface becomes a problem.
[0003]
Further, a foamed rubber as disclosed in Patent Document 1 is often used for a tread of a tire traveling on an icy and snowy road. However, since it is softer than a general tread rubber, a sipe is frequently used particularly in a foamed rubber tread. In such a case, it is urgently necessary to secure the block rigidity.
[0004]
In order to suppress a decrease in block rigidity due to such a sipe, Patent Document 2 discloses a technique in which the shapes of the sipes are devised so as to support each other when the blocks fall down, and a decrease in circumferential block shear rigidity is prevented. Proposed.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-62-283001 (Claims, etc.)
[Patent Document 2]
JP-A-8-67114 (Claims, etc.)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the sipe disclosed in Patent Document 2 has a complicated shape, there is a problem that if the sipe interval is reduced, the maintainability of the mold deteriorates. The effect of improving the block rigidity can also be obtained by arranging the inclination angle of the sipe of the tread tread portion alternately, but the reinforcing effect against the external force from the axial direction such as when turning the tire can be sufficiently obtained. The problem is that uneven wear occurs at the shoulder.
[0007]
Therefore, an object of the present invention is to provide a studless specification pneumatic tire having excellent uneven wear resistance without reducing running performance on ice and snow and complicating sipes.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the present inventor has focused on an anisotropy of blocks in a circumferential direction and a width direction in a studless specification pneumatic tire in which a sipe is provided to improve running performance on ice and snow, and a sipe form is considered. As a result of diligent studies, the inventors have found that the object can be achieved by inclining the ridge line extending in the depth direction of the zigzag or wavy sipe with respect to the tire radial direction, and completed the present invention.
[0009]
That is, in the pneumatic tire of the present invention, a block defined by a groove is formed in a tread portion of a tread, and a sipe extending in a zigzag shape or a wavy shape substantially in a tire width direction is provided on at least the block arranged in a shoulder portion. In a pneumatic tire having
A ridge line extending in a depth direction of the sipe is uniformly inclined from the tread portion to the tire equatorial plane from the tread bottom portion.
[0010]
In the pneumatic tire of the present invention, the ridge of the sipe is preferably symmetrically inclined with respect to the tire equatorial plane, and the inclination angle of the ridge is preferably 30 to 60 with respect to the tire radial direction. °. Further, it is preferable that all blocks have the sipe.
[0011]
In the pneumatic tire of the present invention, the circumferential shear rigidity is improved by sloping the ridges extending in the depth direction of the sipes extending zigzag or wavy in the substantially tire width direction. In addition, since the same block is constituted by a sipe having a ridge line inclined in a certain direction, when the block receives a compressive force due to a tire load, the shear deformation thereof is one of the causes of uneven wear of the tire. Occurs in the direction of reducing the wear, and uneven wear can be suppressed. Furthermore, uneven wear is more effectively suppressed by inclining the ridge line symmetrically with respect to the equatorial plane.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described.
FIG. 1 is a developed plan view of a block row of a tire tread according to one embodiment of the present invention, which is arranged in a tire width direction. This block row has a shoulder block 1 defined by a lug groove 10 and a pair of left and right circumferential main grooves 11 in a shoulder area. In addition to the shoulder block 1, a lug groove 10, a circumferential main groove 11, a circumferential main groove 12 on the tire equator line CL, and a space between the circumferential main groove 12 and the circumferential main groove 11. , A block 2 and a central block 3 defined by the circumferential narrow groove 13 are formed. These blocks 1, 2, and 3 are arranged substantially symmetrically with respect to the tire equator line CL.
[0013]
In the present invention, it is important that the sipe 4 according to the present invention is formed in at least the block 1 arranged in the shoulder portion, and the form of the block is not particularly limited, but will be described in detail below. Due to the function of the sipe according to the present invention, as shown in FIG. 1, the blocks are preferably arranged substantially symmetrically with respect to the tire equator line CL.
[0014]
In the illustrated preferred example, a plurality of sipes 4 each extending in a zigzag manner in the tire width direction are formed in all the blocks. That is, in the shoulder block 1, four sipes 4 that open to the circumferential main groove 11 are formed in parallel. Further, four sipes are formed in parallel in the block 2 adjacent to the block 1 with the circumferential main groove 11 interposed therebetween. Among these four sipes 4, two sipes 4 are open sipes that open to both grooves 11 and 13 on both sides, and sipes 4 on both sides of these sipes are sipes that open to either the grooves 11 or 13. is there. Further, four sipes are also formed in parallel in the central block 3 adjacent to the block 2 with the circumferential narrow groove 13 interposed therebetween. These four sipes 4 are open sipes that open to both grooves 12 and 13 on both sides.
[0015]
In the present invention, the same effect can be obtained even if the sipes formed in the blocks 1, 2, and 3 are wavy (not shown) in addition to the zigzag sipes 4 shown in the drawing. These zigzag (or wavy) sipes 4 are arranged substantially in the tire width direction in order to obtain running performance on ice and snow, and preferably two to six sipes 4 are arranged for one block.
[0016]
In the present invention, the ridges of the sipe 4 extending in the depth direction are uniformly inclined from the tread portion to the sipe bottom toward the tire equatorial plane. That is, as shown in FIG. 2 showing a cross section along the tire axis direction of the block row in FIG. 1, the ridge line 5 extending in the depth direction of the sipe is inclined at an angle θ with respect to the tire equatorial plane.
[0017]
In the pneumatic tire of the present invention, as shown in FIG. 2, it is preferable that the ridge line 5 of the sipe 4 is symmetrically inclined with respect to the tire equatorial plane CL. Further, the inclination angle θ of the ridgeline 5 is preferably 30 to 60 °, more preferably 40 to 50 °, with respect to the tire radial direction. If the inclination angle is less than 30 °, the effect of improving the shear rigidity in the circumferential direction and the effect of suppressing uneven wear are not sufficient. On the other hand, if it is more than 60 °, the shear deformation due to compression becomes too large, and the effect of suppressing uneven wear cannot be expected.
[0018]
Also, since the ridge line 5 of the sipe 4 is inclined, the wall surfaces of the adjacent sipe 4 come into contact with each other when the tire is loaded, but when the block falls down in the circumferential direction due to a brake or the like, the convex and concave portions of the sipe 4 support each other. Thereby, the circumferential shear rigidity of the block can be improved. The width of the sipe 4 is preferably 0.3 to 0.9 mm in order to produce such an operation favorably.
[0019]
Further, since the inside of the same block is constituted by the sipes 4 having the ridge lines 5 inclined in a certain direction, when the block receives a compressive force due to a tire load, shear deformation occurs. That is, when a load is applied in the direction of the arrow of the block as shown in FIG. 3A, shear deformation occurs as shown by a dotted line in FIG. On the other hand, one of the causes of uneven wear of the tire is that a shearing force directed outward in the axial direction, that is, a wiping shearing force (direction of arrow A in FIG. 1) is generated on the surface of the shoulder block 1. Can be Since the shoulder block 1 of the sipe 4 having the inclined ridgeline 5 is sheared by the tire load as described above, a shearing force is generated in a direction to reduce the wiping shearing force (arrow B direction in FIG. 1), and as a result, the bias is generated. Wear can be suppressed. At this time, if the ridgeline 5 is inclined symmetrically with respect to the equatorial plane CL, the shearing forces generated in the tread are distributed symmetrically and cancel each other out, so that uneven wear is more effectively suppressed. .
[0020]
The present invention can be applied to a studless specification pneumatic tire having a sipe in a block formed on a tread in order to improve running performance on ice and snow, the structure of the tire should not be particularly limited, You can follow the convention.
[0021]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on examples.
Examples 1 to 5, conventional example The rim and internal pressure adopted in this example are based on the applicable rim and air pressure-load capacity correspondence table corresponding to the radial tire size specified in JATMA YEAR BOOK.
[0022]
The angle of the ridge line 5 of the sipe 4 shown in FIGS. 1 and 2 is varied as shown in Table 1 below, and the size 185 / 70R13 studless specification pneumatic vehicle having the blocks 1 to 3 at a predetermined pitch in the circumferential direction is used. The tires were used as test tires. The width of the sipe 4 was 0.4 mm.
[0023]
The tires of Examples 1 to 5 and the conventional example are assembled on a rim of 6J-15 at an internal pressure of 200 kPa, and mounted on two test vehicles of the same vehicle type, at a ratio of 80% on a highway and 20% on a general road. He ran 10,000 kilometers at the same time. At this time, a step of heel and toe wear of the shoulder block 1 was measured, and an average on a circumference was obtained. The results were expressed as an index, with the step of the conventional example taken as 100. The higher the value, the better the result. When this index is 105 or more, the market advantage can be sufficiently secured. The results obtained are shown in Table 1 below.
[0024]
[Table 1]
[0025]
Also, when the braking distance on the road surface on ice was measured from a speed of 20 km / h for each vehicle, it was confirmed that all the vehicles stopped at approximately the same braking distance and that the running performances on ice were almost the same.
[0026]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, uneven wear resistance can be improved without reducing running performance on ice and snow or complicating sipes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially developed plan view showing one block row in a width direction of a tread of a pneumatic tire according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the block row in FIG. 1 along the tire axial direction.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a state of shear deformation due to compression of a block.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Shoulder block 2 Block 3 Central block 4 Sipe 5 Ridge line 10 Lug groove 11, 12 Circumferential main groove 13 Circumferential narrow groove
