【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浄化剤を浸透させて土壌を浄化する土壌浄化方法と、当該土壌浄化方法に用いられる浄化剤とに関する。
【０００２】
【従来の技術】
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンをはじめとする揮発性有機化合物（ＶＯＣ）は、高揮発性、不燃性、油の可溶性等の性質を有する。よって、このような揮発性有機化合物は、金属材料の前処理、塗料の溶剤、電子部品等の洗浄、ドライクリーニング用の溶剤等に大量に使用されてきた。これらの揮発性有機化合物を廃液として処理してきたことが、今日の土壌や地下水の汚染と無関係ではない。揮発性有機化合物は、水の場合に比べてその粘性が低くその比重が高い。よって、このような化合物は土壌中の透水性の小さい地層にまで浸透し得る。従って、揮発性有機化合物は、土壌中の滞水層に到達した後に、当該滞水層よりも下にあるシルトや粘性土で形成された不透水層の上部に滞留し、一部が不透水層に浸透したり、また一部が地下水中に長期間かけて溶出し地下水汚染を引き起こしたりする恐れがある。このような地下水中に溶出した揮発性有機化合物は、地下水上面で気化して土壌中においてガスとして上昇する恐れもある。
【０００３】
前記の地下水汚染は、滞水層の分布によって広範囲にわたることがある。よって、このような広範囲の汚染に対しては、例えば、揚水した汚染水を曝気処理してその処理水を覆水、循環させることを繰り返したり、下水に放流したりする、揚水処理及び曝気処理が行われてきた（例えば、特許文献１参照。）。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００１−１２９５３９号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、地下水汚染は一般に広範囲にわたるとともに、地層や地質の形状が複雑であるが故に、前述の揚水処理及び曝気処理による浄化は十分とは言えなかった。特に、複雑な地層構成を有する土壌に対しては、揚水処理及び曝気処理では滞水層全面にわたる水の均等な循環が難しいので、汚染地下水の完全な除去が困難であった。
【０００６】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、広範囲で複雑な構成を有し、地下水が流れる土壌を浄化する土壌浄化方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、揮発性有機化合物（ＶＯＣ）等の汚染物質に汚染された土壌にゾル状態の浄化剤を供給して当該汚染土壌を浄化する土壌浄化方法であって、前記浄化剤は、前記汚染土壌に作用する際にゲル状態となるようにゲル化時間が設定されてなることを特徴とする。
このような土壌浄化方法によれば、浄化剤は、ゲル状態にて例えば汚染土壌中の不透水層の上面又は当該不透水層中にある揮発性有機化合物を当該不透水層近傍にできるだけ局在させることができる。よって、例えば揚水処理及び曝気処理の後にも土壌中に残存する恐れのある揮発性有機化合物を、このような浄化剤によって拡散を抑制しつつ無害化できる。従って、既存の土壌浄化処理の後に本発明の方法を実施すれば、土壌の再汚染を防止できる。特に、広範囲で複雑な構成を有し、地下水が流れている土壌の不透水層においては、ゲル状態の浄化剤で揮発性有機化合物の拡散を抑制することによって当該地下水の汚染を防止できる。
【０００８】
また、前記浄化剤は、前記ゲル化時間をおよそ６時間乃至２４時間としてなることが好ましい。このようなゲル化時間を有する浄化剤は、例えば土壌中を浸透する際には主としてゾル状態であり、当該土壌中での浸透性が高い。従って、例えば、地下水が流れている土壌中で当該地下水に流され難く、汚染位置における土壌の浄化が可能となる。さらに、このような浄化剤は、土壌中の例えば土粒子間の間隙にある汚染物質も効率的に無害化できる。
【０００９】
また、前記浄化剤は、還元剤、接着剤、及び硬化剤を含むことが好ましい。
ここで、前記還元剤は、鉄粉を含んでなることが好ましい。
さらに、前記接着剤は、珪酸ソーダ（Ｎａ２ＳｉＯ３）を含んでなることが好ましい。ここで、前記珪酸ソーダ（Ｎａ２ＳｉＯ３）をなすＳｉＯ２とＮａ２Ｏとの組成比は、およそ２乃至５対１であることが好ましい。
加えて、前記硬化剤は、重炭酸ソーダ（ＮａＨＣＯ３）を含んでなることが好ましい。
さらに加えて、前記浄化剤は、アンモニアをさらに含むことが好ましい。
【００１０】
このような浄化剤は、珪酸ソーダと重炭酸ソーダとの反応により土壌中で徐々にゲル状態となるため、当該土壌中での浸透性が高く、汚染位置における土壌の浄化が可能となる。また、このような浄化剤は、鉄粉の還元作用により土壌中の汚染物質を無害化できる。さらに、このような浄化剤は、アンモニアを含むが故に凝集性が抑制され、よって土壌中を浸透し易い。
【００１１】
また、前記浄化剤を前記土壌に供給する前に、揚水処理及び曝気処理によって前記汚染物質をできるだけ除去することが好ましい。このようにすれば、広範囲で複雑な構成を有し、地下水が流れる土壌を十分に浄化できる。
【００１２】
また、本発明は、前記土壌浄化方法に用いられる土壌浄化剤である。このような浄化剤を用いれば、広範囲で複雑な構成を有し、地下水が流れる土壌を十分に浄化できる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
＝＝＝土壌浄化方法の工程＝＝＝
本発明の実施の形態を、図１を参照しつつ詳細に説明する。図１は、本実施の形態における土壌浄化方法の工程を示すフローチャートである。本実施の形態における土壌は揮発性有機化合物（ＶＯＣ）を含有する汚染区域を有し、当該汚染区域の近傍には地下水が流れているものとする。
【００１４】
先ず、前記の汚染区域にディープウェルやウェルポイント等を打設する（Ｓ１０１）。これにより、汚染区域における地下水位を予め下げることができる。土壌中の地下水位が低下すれば、浸透圧効果により、後述する土壌浄化剤が当該土壌中を自重で鉛直方向下方に浸透し易くなる。
【００１５】
複数の地中ガス吸引管を、土壌中の不透水層の上面全域にわたる間隔をもって打設する（Ｓ１０２）。このような間隔を有して打設された地中ガス吸引管によって、後述する鉄粉が前記の不透水層の上面全域に行きわたる。ここで、地中ガス吸引管には、ステップＳ１０１にて汚染区域に打設したウェルポイントを用いてもよい。また、地中ガス吸引管は、その吸引部を除く周囲をモルタル等で囲繞してなってもよい。
【００１６】
ステップＳ１０１にて汚染区域に打設したディープウェルやウェルポイントによって、土壌中の地下水を揚水する（Ｓ１０３）。
【００１７】
ステップＳ１０３による揚水によって土壌中の地下水位が低下したら、ステップＳ１０２にて汚染区域に打設した地中ガス吸引管にてガス吸引を行う（Ｓ１０４）。これにより、前記の地下水位より上部の土壌に吸着している揮発性有機化合物のガスを除去できる。
【００１８】
地下水位より上部の土壌に吸着した揮発性有機化合物の除去が終了したら、地中ガス吸引管を通じて、還元剤としての鉄粉を混入した薬液注入剤（接着剤及び硬化剤）からなるゾル状態の土壌浄化剤を、自重降下を利用して注入する（Ｓ１０５）。
【００１９】
＝＝＝土壌浄化剤＝＝＝
本実施の形態における薬液注入剤の一部をなす接着剤は、Ｎａ２ＳｉＯ３なる組成を有する珪酸ソーダである。このＮａ２ＳｉＯ３をなすＳｉＯ２とＮａ２Ｏとの組成比をＸ：１とすれば、本実施の形態におけるＸは、およそ５である。尚、Ｘは、およそ２乃至５が好ましく、およそ３．３乃至５がより好ましい。このような接着剤と、本実施の形態における硬化剤としての重炭酸ソーダ（ＮａＨＣＯ３）とを混合して土壌中に注入することによって、土壌中において土壌浄化剤のゲル化が発現する。
【００２０】
前記の組成比を有する珪酸ソーダが、重炭酸ソーダと混合されることにより、微細砂及び砂の中間の土質における土壌浄化剤のゲル化時間は、およそ６時間乃至２４時間となる。これにより、土壌浄化剤は、土壌中では主にゾル状態として浸透するために、浸透性が高く土壌中の地下水に流され難く、よって拡散し難い。従って、汚染位置において土壌を浄化できる。一方、土壌中の不透水層の上面に到達した土壌浄化剤は、主にゲル状態となり、当該不透水層の上面又は当該不透水層中にある揮発性有機化合物を当該不透水層近傍にできるだけ局在させることができる。
【００２１】
本実施の形態における土壌浄化剤は、前述のように汚染土壌に作用する際にゲル状態となるようにゲル化時間が設定されている。よって、汚染土壌が広範囲で複雑な構成を有し地下水が流れていても、土壌浄化剤の鉄粉は、当該汚染土壌中の不透水層の上面を広範囲に覆うことができる。この鉄粉の還元作用により、前述のステップＳ１０３及びＳ１０４の揚水処理及び曝気処理の後も不透水層の上面又は当該不透水層中に残存する恐れのある揮発性有機化合物を広範囲に無害化できる。
【００２２】
また、本実施の形態における土壌浄化剤は、汚染土壌中の不透水層の上面を、ゲル状態にて広範囲に覆うことができる。これにより、前述のステップＳ１０３及びＳ１０４の揚水処理及び曝気処理の後も不透水層の上面又は当該不透水層中に残存する恐れのある揮発性有機化合物の拡散を抑制し、地下水への再汚染を防止できる。
【００２３】
さらに、ゲル状態の土壌浄化剤によって拡散が抑制された揮発性有機化合物は、当該土壌浄化剤の鉄粉の還元作用により、拡散が抑制されつつ無害化される。
【００２４】
加えて、本実施の形態における土壌浄化剤は、主としてゾル状態にて汚染土壌中を浸透するために、当該汚染土壌中の土粒子間の間隙にある汚染物質も効率的に無害化できる。
【００２５】
さらに加えて、本発明の実施の形態における土壌浄化剤の薬液注入剤は、例えば水の場合に比べて高い粘性を有する。このような粘性によって薬液注入剤が土壌中の土粒子間の間隙を浸透する際に渦流が発生し、当該薬液注入剤に混入された鉄粉が当該間隙中を効率的に移動し、分散できる。
【００２６】
尚、本実施の形態においては、珪酸ソーダの組成の一部をなすＳｉＯ２の占める割合が比較的高いことから、負電荷にて帯電しているＳｉＯ２どうしの静電反発力も比較的大きい。これによる凝集等の不安定性を防止するために、本実施の形態における土壌浄化剤はアンモニアを含み、当該アンモニアの含有量は、土壌浄化剤が凝集し難いｐＨを有するように設定される。
【００２７】
＝＝＝その他の実施の形態＝＝＝
前述した実施の形態においては、接着剤としての珪酸ソーダに対して、硬化剤を重炭酸ソーダ（ＮａＨＣＯ３）としたが、これに限定されるものではない。例えば、接着剤としての珪酸ソーダに対して、硫酸又はアルミン酸を硬化剤としてもよい。この場合、ゲル状態の土壌浄化剤は、それぞれ硫酸ソーダ及びアルミン酸ソーダとなる。
【００２８】
【発明の効果】
本発明における土壌浄化方法及び土壌浄化剤によれば、広範囲で複雑な構成を有し、地下水が流れる土壌を汚染位置において浄化できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態における土壌浄化方法の工程を示すフローチャートである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a soil purification method for purifying soil by infiltrating a purification agent, and a purification agent used in the soil purification method.
[0002]
[Prior art]
Volatile organic compounds (VOC) such as trichlorethylene and tetrachloroethylene have properties such as high volatility, nonflammability, and oil solubility. Therefore, such volatile organic compounds have been used in large quantities as solvents for pretreatment of metallic materials, solvents for paints, cleaning of electronic parts, dry cleaning, and the like. Treating these volatile organic compounds as effluents is not unrelated to today's soil and groundwater pollution. Volatile organic compounds have lower viscosity and higher specific gravity than water. Thus, such compounds can penetrate into low permeability layers in soil. Therefore, after reaching the aquifer in the soil, the volatile organic compound stays in the upper part of the impermeable layer formed of silt or cohesive soil below the aquifer, and partially impervious to the aquifer. There is a risk that the water will penetrate into the formation or part of the water will be eluted into the groundwater over a long period of time and cause groundwater contamination. Such volatile organic compounds eluted in the groundwater may vaporize on the upper surface of the groundwater and rise as a gas in the soil.
[0003]
Such groundwater contamination can be widespread, depending on the distribution of the aquifer. Therefore, for such a wide range of contamination, for example, pumping treatment and aeration treatment in which aerated contaminated water is aerated and the treated water is repeatedly covered and circulated, or discharged into sewage, is performed. (For example, see Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-129539
[Problems to be solved by the invention]
However, groundwater pollution is generally widespread, and the geological formations and geological shapes are complicated, so that the above-mentioned purification by the pumping treatment and the aeration treatment is not sufficient. In particular, for soil having a complicated geological formation, it is difficult to uniformly circulate water over the entire aquifer in the pumping process and the aeration process, and thus it is difficult to completely remove contaminated groundwater.
[0006]
The present invention has been made in view of such a problem, and an object of the present invention is to provide a soil purification method that has a wide range and a complicated configuration and purifies soil in which groundwater flows.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present invention is a soil purification method for purifying contaminated soil by supplying a sol-state purifying agent to soil contaminated with contaminants such as volatile organic compounds (VOCs), wherein the purifying agent comprises: The method is characterized in that a gelation time is set so as to be in a gel state when acting on the contaminated soil.
According to such a soil purification method, the purification agent localizes volatile organic compounds in the gel state, for example, as close as possible to the upper surface of the water-impermeable layer in the contaminated soil or to the vicinity of the water-impermeable layer. Can be done. Therefore, for example, a volatile organic compound which may remain in the soil even after the water pumping treatment and the aeration treatment can be made harmless while suppressing diffusion by such a purifying agent. Therefore, if the method of the present invention is performed after the existing soil purification treatment, recontamination of the soil can be prevented. In particular, in a water-impermeable layer of a soil having a wide range and a complicated groundwater flow, groundwater contamination can be prevented by suppressing the diffusion of volatile organic compounds with a gel-state purifying agent.
[0008]
In addition, it is preferable that the gelling time of the purifying agent is about 6 hours to 24 hours. The purifying agent having such a gelation time is, for example, mainly in a sol state when penetrating into soil, and has high permeability in the soil. Therefore, for example, it is difficult for the groundwater to flow into the groundwater, and the soil can be purified at the polluted position. Furthermore, such a purifying agent can also effectively detoxify contaminants in the soil, for example, in gaps between soil particles.
[0009]
Preferably, the purifying agent contains a reducing agent, an adhesive, and a curing agent.
Here, it is preferable that the reducing agent contains iron powder.
Further, the adhesive preferably contains sodium silicate (Na 2 SiO 3 ). Here, the composition ratio of SiO 2 and Na 2 O constituting the sodium silicate (Na 2 SiO 3 ) is preferably about 2 to 5: 1.
In addition, the curing agent preferably includes sodium bicarbonate (NaHCO 3 ).
In addition, it is preferable that the purifying agent further contains ammonia.
[0010]
Such a purifying agent gradually becomes a gel state in the soil due to the reaction between sodium silicate and sodium bicarbonate, and thus has a high permeability in the soil and enables the purification of the soil at the contaminated site. In addition, such a purifying agent can detoxify pollutants in soil by the reducing action of iron powder. Furthermore, since such a purifying agent contains ammonia, its cohesiveness is suppressed, and therefore, it easily penetrates into soil.
[0011]
Further, it is preferable that the contaminants are removed as much as possible by pumping and aeration before supplying the purifying agent to the soil. This makes it possible to sufficiently purify soil having a wide range and a complicated structure, and through which groundwater flows.
[0012]
Further, the present invention is a soil purification agent used in the soil purification method. If such a purifying agent is used, it has a wide range and a complicated structure, and can sufficiently purify soil in which groundwater flows.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
=== Process of soil purification method ===
An embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIG. FIG. 1 is a flowchart illustrating steps of a soil purification method according to the present embodiment. It is assumed that the soil in the present embodiment has a contaminated area containing a volatile organic compound (VOC), and groundwater flows near the contaminated area.
[0014]
First, a deep well, a well point, and the like are cast in the contaminated area (S101). Thereby, the groundwater level in the contaminated area can be lowered in advance. When the groundwater level in the soil decreases, the soil purifying agent, which will be described later, easily penetrates vertically downward in the soil by its own weight due to the osmotic pressure effect.
[0015]
A plurality of underground gas suction pipes are cast at intervals over the entire upper surface of the impermeable layer in the soil (S102). The underground gas suction pipes provided with such an interval allow iron powder to be described later to spread over the entire upper surface of the impermeable layer. Here, the underground gas suction pipe may be a well point cast in the contaminated area in step S101. Further, the underground gas suction pipe may be surrounded by a mortar or the like except for the suction portion.
[0016]
The groundwater in the soil is pumped by the deep well or the well point placed in the contaminated area in step S101 (S103).
[0017]
When the groundwater level in the soil is lowered by the pumping in step S103, gas is suctioned by the underground gas suction pipe installed in the contaminated area in step S102 (S104). Thus, the volatile organic compound gas adsorbed on the soil above the groundwater level can be removed.
[0018]
When the removal of volatile organic compounds adsorbed on the soil above the groundwater level is completed, a sol state consisting of a chemical liquid filler (adhesive and hardener) mixed with iron powder as a reducing agent is passed through the underground gas suction pipe. The soil purifying agent is injected by using its own weight drop (S105).
[0019]
=== Soil purification agent ===
The adhesive forming a part of the liquid medicine injection agent in the present embodiment is sodium silicate having a composition of Na 2 SiO 3 . Assuming that the composition ratio of SiO 2 and Na 2 O constituting Na 2 SiO 3 is X: 1, X in the present embodiment is approximately 5. X is preferably about 2 to 5, more preferably about 3.3 to 5. By mixing such an adhesive and sodium bicarbonate (NaHCO 3 ) as a curing agent in the present embodiment and injecting into the soil, gelation of the soil purifying agent occurs in the soil.
[0020]
When the sodium silicate having the above composition ratio is mixed with the sodium bicarbonate, the gelling time of the soil purifying agent in the fine sand and the middle soil between the sands is about 6 hours to 24 hours. As a result, the soil purifying agent penetrates mainly in the sol state in the soil, and therefore has a high permeability and is hard to flow into the groundwater in the soil, and is therefore difficult to diffuse. Therefore, the soil can be purified at the contaminated position. On the other hand, the soil purifying agent that has reached the upper surface of the water-impermeable layer in the soil is mainly in a gel state, and the volatile organic compound in the upper surface of the water-impermeable layer or in the water-impermeable layer is as close to the water-impermeable layer as possible. Can be localized.
[0021]
As described above, the gelling time of the soil purifying agent in the present embodiment is set so as to be in a gel state when acting on the contaminated soil. Therefore, even if the contaminated soil has a wide and complicated configuration and groundwater flows, the iron powder of the soil purifying agent can widely cover the upper surface of the impermeable layer in the contaminated soil. Due to the reducing action of the iron powder, volatile organic compounds which may remain on the upper surface of the water-impermeable layer or in the water-impermeable layer even after the water pumping treatment and the aeration treatment in the above steps S103 and S104 can be made extensively harmless. .
[0022]
Further, the soil purifying agent according to the present embodiment can cover the upper surface of the water-impermeable layer in the contaminated soil in a wide area in a gel state. This suppresses the diffusion of volatile organic compounds that may remain on the upper surface of the impermeable layer or in the impermeable layer even after the pumping and aeration treatments in steps S103 and S104 described above, and recontaminates the groundwater. Can be prevented.
[0023]
Furthermore, the volatile organic compound whose diffusion has been suppressed by the gel-state soil purifying agent is rendered harmless while its diffusion is suppressed by the reducing action of the iron powder of the soil purifying agent.
[0024]
In addition, since the soil purifying agent according to the present embodiment mainly penetrates the contaminated soil in a sol state, the pollutants in the gaps between the soil particles in the contaminated soil can be efficiently detoxified.
[0025]
In addition, the medicinal liquid injecting agent of the soil purifying agent in the embodiment of the present invention has a higher viscosity than, for example, water. Due to such viscosity, a vortex is generated when the chemical liquid filler penetrates the gap between the soil particles in the soil, and the iron powder mixed in the chemical liquid filler can efficiently move and disperse in the gap. .
[0026]
In the present embodiment, since the proportion of SiO 2 constituting a part of the composition of sodium silicate is relatively high, the electrostatic repulsion between SiO 2 charged with negative charges is relatively large. In order to prevent instability such as aggregation due to this, the soil purifying agent in the present embodiment contains ammonia, and the content of the ammonia is set such that the soil purifying agent has a pH that is hardly aggregated.
[0027]
=== Other Embodiments ===
In the above-described embodiment, sodium bicarbonate (NaHCO 3 ) is used as a curing agent for sodium silicate as an adhesive, but the present invention is not limited to this. For example, sulfuric acid or aluminate may be used as a curing agent for sodium silicate as an adhesive. In this case, the gel-state soil purifying agent is sodium sulfate and sodium aluminate, respectively.
[0028]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the soil purification method and soil purification agent of this invention, it has a wide range and complicated structure, and can purify the soil in which groundwater flows at a contamination position.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing steps of a soil purification method according to the present embodiment.
