JP2004297650A - ホワイトバランスの制御方法及びデジタルカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影感度を高くしたときにも高精度のホワイトバランス調整が可能となるようにする。
【解決手段】デジタルカメラでは、画像撮影すると、撮影画像を複数のエリアに分割して、それぞれの分割エリアのR、G、B信号の積算値を求め、この積算値を、ISO感度に応じて設定しているしきい値と比較し、積算値がしきい値を越えた分割エリアに対して、何れの光源種に該当するかを判定し、該当する検出枠にカウントする(ステップ100〜114)。全ての分割エリアに対する処理が終了すると、抽出した分割エリアのR、G、B信号に基づいて、光源種の判定、ホワイトバランス調整用のゲイン値の算出及び算出したゲイン値に基づいたホワイトバランス調整を行う(ステップ116〜120)。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像素子によって画像撮影を行うデジタルカメラに係り、詳細には、撮影感度に応じた適正なホワイトバランス制御を行うホワイトバランスの制御方法及びデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタルカメラにおけるホワイトバランス制御では、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の色信号のうち、画面全体におけるR信号の平均値とB信号の平均値との差信号(R−B)を計算し、この差信号(R−B)が0になるように、R信号及びB信号のゲインを制御する等の各種の制御方法がおこなわれている。
【0003】
また、被写体の色温度分布が不均一であったり単一色が多いときには、ホワイトバランスの誤補正が生じる。ここから、デジタルカメラには、被写体の輝度レベルや赤外線を検出することにより光源種を判別し、この光源種に基づいてゲインを制限することにより、ホワイトバランスの誤補正が生じるのを防止するようにしている。
【0004】
ところで、デジタルカメラでは、撮像素子であるCCDから出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。このときのアナログ/デジタルアンプのゲインを適正に制限するようにしている。また、撮影感度を増すときには、アナログ/デジタルアンプのゲインを上げるようにしている。
【0005】
一方、低照度下で感度を増すと、暗電流やノイズの影響を受けてしまいリニアリティが相対的に低下してしまうという問題がある。
【0006】
ここから、ホワイトバランス演算用の映像信号をメモリに書込みかつ、この映像信号を積算しながら読出し、読み出したデータが予め設定している値に達したときに積算を停止して、ホワイトバランスの演算を開始する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、暗電流による画質劣化を防止する方法としては、CCDの暗電流を検出し、この暗電流の変化に応じてアンプの感度ゲインを切換える方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平06−237469号公報
【特許文献2】
特開平06−261323号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、何れの場合も撮影画像に合せて撮影感度が制限されてしまうことになり、撮影感度を設定し、設定した撮影感度に合せて画像撮影を行ったときには、撮影感度が高くなると、R、G、B信号の積算値の精度が悪化してホワイトバランスの調整精度が低下してしまうという問題が生じてしまう。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、撮影感度にかかわらず適正にホワイトバランスを調整した画像を得ることができるホワイトバランスの制御方法及びデジタルカメラを提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明のホワイトバランスの制御方法は、撮像素子によって撮影された撮影画像を、複数のエリアに分割して、それぞれの分割エリア毎にR、G、B信号の積算値と撮影感度に応じて予め設定されているしきい値を比較し、前記積算値が前記しきい値を越えている分割エリアを抽出し、抽出した分割エリアのR、G、B信号に基づいて設定したホワイトバランス補正値に基づいてホワイトバランス制御を行うことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、設定された撮影感度に基づいて撮影した画像(撮影画像)を複数のエリアに分割して、分割エリア毎にR、G、B信号を積算する。分割エリア毎の積算値は、撮影感度に応じて設定しているしきい値と比較し、積算値がしきい値を越えている分割エリアのみを抽出して、抽出した分割エリアのR、G、B信号ないしR、G、B信号の積算値を用いて、ホワイトバランス調整を行う。
【0013】
これにより、暗電流やノイズ成分の低い信号のみを用いることができるので、高精度のホワイトバランス調整を行うことができる。
【0014】
本発明のデジタルカメラは、設定手段によって撮影感度が設定されると共に、撮像素子を用いて設定された撮影感度で画像撮影を行い、該撮影画像に対してホワイトバランス調整を施すデジタルカメラであって、撮影感度に応じて予め設定されているしきい値を記憶する記憶手段と、撮影された1画面分の画像を複数のエリアに分割して、それぞれの分割エリア毎にR、G、B信号の積算値を積算する積算手段と、前記設定手段によって設定された撮影感度に応じたしきい値を前記記憶手段から読み出して、前記積算手段による積算値が該しきい値を越えている前記分割エリアを抽出する比較抽出手段と、前記比較抽出手段によって抽出した前記分割エリアのR、G、B信号に基づいてホワイトバランスを調整する補正値を設定する補正値設定手段と、前記補正値設定手段の設定に基づいて撮影画像に対するホワイトバランス調整を行う調整手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、設定手段によって設定した撮影感度(ISO感度)に応じて画像撮影を行う。この撮影画像に対して、ホワイトバランス調整を行うときには、撮影画像を複数のエリアに分割して、分割エリア毎にR、G、B信号の積算値を求める。
【0016】
また、記憶手段は、撮影感度毎に設定しているR、G、Bの積算値の下限値となるしきい値を記憶しており、比較抽出手段は、撮影感度に応じたしきい値を記憶手段から読み出し、分割エリア毎に積算値とこのしきい値を比較して、積算値がしきい値を越えている分割エリアのみを抽出する。
【0017】
補正値設定手段は、比較抽出手段によって抽出した分割エリアのR、G、B信号に基づいて、ホワイトバランス調整を行うための補正値を設定する。
【0018】
これにより、ホワイトバランス調整を行うための高精度の補正値を得ることができる。
【0019】
ホワイトバランス調整手段は、このようして設定されたホワイトバランス補正値を用いて、撮影画像に対するホワイトバランス調整を行うので、高精度のホワイトバランス調整を行って、カラーフェリア等の生じていない高品質の撮影画像を得ることができる。
【0020】
このような本発明のデジタルカメラにおいては、前記補正値設定手段が、前記比較抽出手段によって抽出した分割エリアのR、G、B信号に基づいて撮影画像の環境光源を判定し、判定した環境光源に基づいて前記補正値を設定することが好ましく、これにより、より高品質の撮影画像を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用したデジタルカメラ10の概略構成を示している。また、図2(A)には、デジタルカメラ10の背面の概略構成を示し、図2(B)には、デジタルカメラ10の上面(図2(A)の紙面上方側の面)に設けているモード選択ダイアル(モードダイアル12)の概略を示している。
【0022】
図2(B)に示すように、モードダイアル12には、周縁部に、アイコン12A〜12Fが記されており、また、デジタルカメラ10には、モードダイアル12の周縁部に対向する所定位置にマーク12Mが記されている。
【0023】
デジタルカメラ10では、モードダイアル12を回して、アイコン12A〜12Fの何れかをマーク12Mに合せることにより各種の撮影モードの選択設定が可能となっている。
【0024】
すなわち、デジタルカメラ10では、複数段階の露出で撮影する連写/プラケティングモード(アイコン12A)、絞りやシャッタースピードのそれぞれを設定可能なマニュアル撮影モード(アイコン12B)、種々の被写体の撮影に適したオート撮影モード(アイコン12C)、人物撮影に適した人物モード(アイコン12D)、風景撮影に適した風景モード(アイコン12E)及び、夜景撮影に適した夜景モード(アイコン12F)等の選択設定が可能となっている。
【0025】
また、デジタルカメラ10では、これらに加えて、絞り及びシャッタースピードの組み合わせを選択できるP(プログラム)モード、絞りを選択でき、選択した絞りに合せてシャッタースピードが自動的に選択されるA(絞り優先)モード、シャッタースピードが選択でき、選択したシャッタースピードに合せて絞りが自動的に選択されるS(シャッタースピード優先)モード等の撮影モードの選択が可能となっている。さらに、デジタルカメラ10では、各撮影モードにおいて。自動的にストロボ発光するオートストロボモード、ストロボを強制発光するストロボ強制発光モード、人物撮影を行ったときに赤目になるのを軽減する赤目軽減モード及び、ストロボを発光すると共にシャッタースピードを長めにすることにより人物と夜景とをバランス良く撮影可能となるスローシンクロモード等、各種のストロボモードの選択設定が可能なっている。
【0026】
デジタルカメラ10では、モードダイアル12の中央部がシャッタボタン14となっており、このシャッターボタン14は、半押し状態でオンするスイッチと全押し状態でオンするスイッチとを含んでいる。
【0027】
図2(A)に示すように、デジタルカメラ10には、背面に、ファインダ接眼部16、シフトキー18、表示キー20、撮影/再生切替レバー22、キャンセルキー24、メニュー/実行キー26、上下左右の矢印キー28及び液晶モニタ30が設けられた一般的構成となっている。
【0028】
一方、図1に示すように、デジタルカメラ10は、個体撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)32を備えており、撮影レンズ34及び絞り36を介して、被写体像がCCD32の受光面に結像される。なお、個体撮像素子としては、これに限らずCMOSイメージセンサなどの従来公知の個体撮像素子を用いることができる。
【0029】
CCD32は、多数の光電変換素子によって受光面が形成されており、結像された被写体像に応じた電荷を蓄積する。CCD32は、個々の光電変換素子に蓄積された電荷が、CCD駆動回路38からリードゲートパルスが入力されることにより順にシフトレジスタに読み出され、レジスタ転送パルスが入力されることにより、蓄積した電荷に応じた電圧信号を出力する。
【0030】
なお、CCD32は、蓄積した電荷に応じた電圧信号をシャッターゲートパルスによって掃き出すことができ、これにより電荷の蓄積時間(シャッタースピード)を制御する所謂電子シャッター機能を備えている。
【0031】
CCD32から出力される電圧信号は、相関二重サンプリング回路(CDS回路)40に読み込まれ、ここで、画素毎にR、G、Bの各色の信号がサンプリングホールドされ、A/D変換器42に出力される。A/D変換器42は、CDS回路40から順次入力されるアナログのR、G、B信号を例えば10ビット(0〜1023)のデジタル信号に変換して出力する。
【0032】
なお、デジタルカメラ10には、タイミング信号発生回路(TG)44が設けられており、CCD駆動回路38、CDS回路40及びA/D変換器42は、このTG44から入力されるタイミング信号に同期して駆動される。
【0033】
A/D変換器42によってデジタル信号に変換されたR、G、Bの各色の信号は、一旦、メモリ46に格納され、所定のタイミングでデジタル信号処理回路48に読み込まれる。
【0034】
デジタル信号処理回路48は、同時化回路50、ホワイトバランス調整回路52、ガンマ補正回路54、YC信号作成回路56及びメモリ58によって構成されている。また、デジタルカメラ10には、デジタルカメラ10の作動を制御すると共に各種の演算処理を行うCPU60が設けられている。
【0035】
同時化回路50は、メモリ46から読み込んだ点順次のR、G、B信号を、同時式に変換して、変換したR、G、B信号を同時にホワイトバランス調整回路52へ出力する。ホワイトバランス調整回路52は、R、G、B信号のデジタル値のそれぞれを増減するための乗算器(ゲインアンプ)52R、52G、52Bを備えており、R、G、B信号は、乗算器52R、52G、52Bに入力される。
【0036】
乗算器52R、52G、52Bには、R、G、B信号と共に、CPU60から、ホワイトバランスを制御するためのホワイトバランス補正値(ゲイン値)Rg、Gg、Bgが入力され、このR、G、B信号とバランス補正値Rg、Gg、Bgを乗算して、ホワイトバランス調整したR’、G’、B’信号をガンマ補正回路54へ出力する。なお、バランス補正値Rg、Gg、Bgについては後述する。
【0037】
ガンマ補正回路54は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号が所望のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、また、10ビット信号が8ビット信号となるように変換して、YC信号作成回路56へ出力する。YC信号作成回路56は、ガンマ補正されたR、G、B信号から輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cbを作成する。
【0038】
YC信号作成回路56で作成された輝度信号Y及びクロマ信号Cr、Cb(YC信号)は、メモリ46と同じメモリ空間に形成されているメモリ58に格納される。
【0039】
ここで、メモリ58に格納したYC信号(輝度信号Y及びクロマ信号Cr、Cb)を読出し、液晶モニタ30へ出力することにより、動画または静止画として液晶モニタ30に表示することができる。
【0040】
また、撮影後のYC信号は、圧縮/伸張回路62によって所定のフォーマットで圧縮されて、撮影画像の画像データとして記録部64でメモリカードなどの記録媒体に記録される。記録部64で記録されている撮影画像等の画像データは、圧縮/伸張回路62で伸張処理されて液晶モニタ30へ出力されることにより、その画像データに基づいた画像が液晶モニタ30に表示される。
【0041】
一方、CPU60には、前記したモードダイアル12、シャッターボタン14及び背面側に設けられている各種キー(図2(B)参照)によって構成されているカメラ操作部66が接続しており、このカメラ操作部66からのキーないしスイッチ入力に基づいてデジタルカメラ10の作動を制御する。これと共に、CPU60は、オートフォーカス(フォーカス制御)、自動露光(露光制御)及びホワイトバランス等の各種制御を行う。
【0042】
オートフォーカス制御は、例えば、G信号の高周波成分が最大となるように撮影レンズ34を移動させるコントラストAFであり、CPU60は、シャッタボタン14を半押しすることにより、G成分(G信号の高周波成分)が最大となるように駆動部68を作動させて撮影レンズ34を合焦位置へ移動することにより合焦制御を行う。
【0043】
また、デジタルカメラ10には、EV値などの各種のデータを記憶するための記憶手段としてメモリ70及び、ストロボ発光を行うためのストロボ72を備えており、メモリ70及びストロボ72がCPU60に接続されており、CPU60は、ストロボ72の発光を制御する。
【0044】
自動露光制御では、予め定められた露出にて、R、G、B信号を例えば最大4回取り込み、これらのR、G、B信号を積算した積算値に基づいて被写体輝度(撮影EV値)を求める。これは、シャッタボタン14の半押し時に実行される。
【0045】
このとき、例えば1画面を8×8などの複数のエリアに分割し、各エリア毎にR、G、B信号から求めた輝度信号を積算し、この積算値に基づいて各分割エリアのEV値を求める。この後に、撮影モードに応じて分割エリアの重み付けを行って画面全体のEV値を算出する。このときに、所定の感度(撮影感度、例えばISO200)を基準として設定しているEV補正値で補正する。なお、このようなEV値の演算は、従来公知の演算式を用いることができる。
【0046】
この後に、CPU60では、撮影モードに応じた露出補正を行った撮影EV値を求め、求めた撮影EV値をメモリ70に格納する。なお、撮影モードに応じた露出補正を行うための露出補正ΔEVは、人物モードのときにΔEV=0、風景モード及び夜景モードのときにΔEV=0.3等とすることができる。
【0047】
CPU60では、このようにして求めた撮影EV値に基づいて、撮影時の絞り値及びシャッタースピードを決定し、シャッタボタン14を全押ししたときに、設定した絞り値となるように駆動部74を制御して、絞り36を駆動すると共に、決定したシャッタースピードとなるように電子シャッターによって電荷の蓄積時間を制御する。
【0048】
ところで、デジタルカメラ10には、積算回路76が設けられており、積算回路76の出力がCPU60に入力されるようになっている。
【0049】
デジタルカメラ10では、シャッターボタン14が全押しされることにより撮影された画像のR、G、B信号が、一旦、メモリ46に格納されるようになっており、CPU60は、撮影によってメモリ46に格納された1画面分の画像を複数のエリアに分割して、積算回路76を用いて各分割エリア毎にR、G、B信号の色別の積算値Ri、Gi、Biを求める(ただし、変数iは、1画面をn分割したときに1≦i≦n)。
【0050】
積算回路76によって求めた各分割エリアのR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biは、CPU60に入力される。
【0051】
CPU60では、このR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biを用いて、環境光源である光源種を判断し、この判断結果に基づいてホワイトバランス調整を行うようにしている。
【0052】
すなわち、CPU60では、入力されたR信号の積算値RiとG信号の積算値Giとの比Ri/Gi及び、B信号の積算値BiとG信号の積算値Giとの比Bi/Giを求め、この比Ri/Gi、Bi/Giから光源種(環境光源)を判断する。また、CPU60では、この判断結果と比Ri/Gi、Bi/Giの平均値等に基づいてホワイトバランス調整を行うためのゲイン値Rg、Gg、Bgを設定し、設定したゲイン値Rg、Gg、Bgをホワイトバランス調整回路52の各乗算器52R、52G、52Bへ出力することによりホワイトバランス調整を行う。
【0053】
また、デジタルカメラ10では、撮影感度(ISO感度)の設定が可能となっている。この撮影感度の設定は、例えば、メニューキー(メニュー/実行キー)26(図2(A)参照)を操作することにより、液晶モニタ30にメニュー画面を表示し、このメニュー画面からISO感度の設定を選択する。
【0054】
図3には、撮影感度の設定画面の一例を示しており、デジタルカメラ10では、ISO感度としてISO100、200、400、800、1600の選択が可能となっており、矢印キー28の操作によって設定したいISO感度を選択した後に、実行キー(メニュー/実行キー)26を操作することにより、選択したISO感度に設定されるようになっている。
【0055】
一方、デジタルカメラ10では、光源種を設定するときの分割エリア毎のR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biに対して、ISO感度に応じて下限値が設定されており、この下限値がメモリ70に格納されている。
【0056】
CPU60では、積算回路76からR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biを読み込むと、ISO感度の設定に基づいてメモリ70からR、G、Bの各色に対して設定されている下限値RThISO、GThISO、BThISOを読み込み、この下限値をしきい値(以下、しきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOとする)として、該当する分割エリアを、光源種の判定に適用するか否かを選択する。
【0057】
すなわち、CPU60では、各分割エリア毎のR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biに対して、しきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOを越えているか否かを確認し、R、G、B信号の何れかの積算値Ri、Gi、Biがしきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOを下回っている分割エリア(Ri≦RTHISO、Gi≦GTHISOまたはBi≦BTHISO)を光源種の判定から除外し、積算値Ri、Gi、Biがしきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOを越えている分割エリア(Ri>RTHISO、Gi>GTHISO及びBi>BTHISO)のみを用いて光源種の判定及び判定結果に基づいたホワイトバランス補正値(ゲイン値Rg、Gg、Bg)を求めるようにしている。
【0058】
このように、デジタルカメラ10に設けているCPU60には、比較抽出手段及び補正値設定手段が形成されており、積算回路76によって積算された分割エリア毎に、その分割エリアを光源種の判定を行うときに参照するか否かを判定する。また、CPU60では、比較抽出手段によって抽出した分割エリアから光源種の判定を行うため、光源種の選択をするときに参照する分割エリアを判別する参照判別手段を含んでいると言換えることができる。さらに、CPU60は、光源種を判定するときに参照すると判別した分割エリアの積算値Ri、Gi、Biを用いて光源種の判定を行うことから光源種判定手段を含んでいる。
【0059】
CPU60に形成されている補正値設定手段は、ホワイトバランス調整を行うためのゲイン値Rg、Gg、Bgを設定するときに、比較抽出手段(参照判別手段)によって抽出した分割エリアのR、G、B信号(R、G、B信号の積算値Ri、Gi、Bi)を用いる。
【0060】
一方、デジタルカメラ10に設けているCPU60では、光源種の判定及びホワイトバランス調整に用いるゲイン値Rg、Gg、Bgを求めるときに、まず、R信号の積算値RiとG信号の積算値Giとの比Ri/Gi及び、B信号の積算値BiとG信号の積算値Giとの比Bi/Giを、分割エリア毎に求める。
【0061】
図4に示すようにデジタルカメラ10では、光源種の検出枠が設定されており、この検出枠は、横軸が比Ri/Gi(=Xi)となっており、縦軸が比Bi/Gi(=Yi)となっている。
【0062】
各検出枠は、光源種(環境光源)の色分布に応じて設定されており、青空検出枠、日陰−曇り検出枠、昼光色(の蛍光灯)検出枠、緑検出枠、昼白色(の蛍光灯)検出枠、ストロボ検出枠、タングステン電球検出枠があり、日陰−曇り検出枠は、日陰−曇り検出枠CLD1〜CLD4を含み、昼光色検出枠は、昼光色検出枠EXD1〜EXD4を含み、タングステン電球検出枠は、タングステン電球検出枠TNG1−1〜TNG1−4、TNG2−1〜TNG2−4、TNG3を含んでいる。
【0063】
CPU60は、例えばRi/Gi=Xi、Bi/Gi=Yiとして、各分割エリア毎に、(Xi、Yi)から何れの検出枠に入るかを判別し、1画面分の画像に対して検出枠毎にその検出枠内に入る分割エリア数をカウントする。
【0064】
このとき、ストロボモードでなければ、非ストロボモードに対して予め設定している基準WBゲイン値Rd、Gd、Bdを用い、基準WBゲイン値Rd、Gd、Bdを掛けたR、G、B信号の積算値を用いる。このときの基準WBゲイン値Rd、Gd、Bdは、環境光源下においてホワイトバランスが適正となるように調整するために設定しているゲイン値である。
【0065】
また、ストロボモードにおいては、予め設定している基準WBゲイン値Rst、Gst、Bstを掛けたR、G、B信号の積算値を用いる。このときの基準WBゲイン値Rst、Gst、Bstは、ストロボ光が被写体に十分到達した場合のように光源としてストロボ光が支配的な場合に、ホワイトバランスが適正となるように調整するために設定しているゲイン値である。
【0066】
CPU60は、基準WBゲイン値R、G、B又は基準WBゲイン値R、G、Bが掛けられたR、G、B信号の積算値Ri’、Gi’、Bi’から、各分割エリア毎にRi’/Gi’、Bi’/Gi’を求める。
【0067】
次に、CPU60は、Ri’/Gi’=Xi’、Bi’/Gi’=Yi’として、各分割エリア毎に求めたRi’/Gi’、Bi’/Gi’で表される(Xi’、Yi’)が、何れの検出枠に入るかを判別し、その個数をカウントする。
【0068】
さらに、CPU60は、各検出枠内に存在する(Xi’、Yi’)の平均値(Xa’、Ya’)を求める。なお、jは各検出枠のそれぞれを示す添え字であり、また、平均値を例に説明するが、これに限らず重心値等を用いても良い。
【0069】
この後、CPU60は、検出枠に対応して設けているメンバシップ関数に基づいて、色に関する光源らしさ(日陰−曇りらしさなど)を表す評価値Fcを算出する。メンバシップ関数は、検出枠内の分割エリアの個数を変数として、色に関する光源らしさを表す評価値(評価値Fc)を出力する関数であり、評価値Fcが高ければ、その検出枠に対応する光源の可能性が高くなる。
【0070】
評価値Fc(SKY)は、青空検出枠内に入る分割エリアの個数を変数とした青空らしさを表すメンバシップ関数の値であり、同様に、評価値Fc(GRN)は、緑検出枠内に入る分割エリアの個数を変数とした緑らしさを表すメンバシップ関数の値である。
【0071】
また、評価値Fc(EXD1)〜Fc(EXD4)は、昼光色検出枠内に入る分割エリアの個数を変数とした昼光色の蛍光灯らしさを表すメンバシップ関数の値であり、評価値Fc(EXN1)〜Fc(EXN4)、Fc(TNG1−1)〜Fc(TNG3)は、評価値Fc(EXD1)〜Fc(EXD4)と同様であり、評価値Fc(EXN1)〜Fc(EXN4)は、昼白色検出枠内に入る分割エリアの個数を変数とした昼白色の蛍光灯らしさを表すメンバシップ関数の値、評価値Fc(TNG1−1)〜Fc(TNG3)は、タングステン電球検出枠内に入る分割エリアの個数を変数とした昼白色の蛍光灯らしさを表すメンバシップ関数の値である。
【0072】
評価値Fc(TYP)は、ストロボ検出枠内に入る分割エリアの個数を変数としたストロボらしさ、すなわちストロボ光が支配的であるか否かを表すメンバシップ関数の値であり、このメンバシップ関数は、蛍光灯らしさを表すメンバシップ関数と同様である。
【0073】
次に、CPU60は、各検出枠に対応して設けられたメンバシップ関数により、輝度に関する光源らしさ(屋内らしさ、屋外らしさ)を表す評価値Fyを算出する。メンバシップ関数は、メモリ70に格納しているEV値(撮影EV値)を変数として輝度に関する光源らしさを表す評価値を出力する関数である。
【0074】
評価値Fy(屋外らしさDAY)は、EV値を変数としたデーライトの屋外らしさを表すメンバシップ関数の値であり、評価値Fy(屋外らしさCLD)は、EV値を変数とした日陰又は曇りの屋外らしさを表すメンバシップ関数の値である。
【0075】
また、評価値Fy(屋内らしさEXD)、Fy(屋内らしさEXN)、Fy(屋内らしさTNG)は、それぞれ撮影EV値を変数とした昼光色の蛍光灯の屋内らしさ又は昼白色の蛍光灯の屋内らしさ又はタングステン電球の屋内らしさを表すメンバシップ関数の値である。
【0076】
この後、CPU60は、色に関する光源らしさを表す評価値Fc及び、輝度に関する光源らしさを表す評価値Fyから、各検出枠について総合的な光源らしさの評価値Hを求める。
【0077】
評価値H(H〜H22)は、以下の式によって求められる。
【0078】
(日陰−曇りらしさの評価値)=Fc(CLD1)×Fy(屋外らしさ)×Fc(SKY)
(日陰−曇りらしさの評価値)=Fc(CLD2)×Fy(屋外らしさ)×Fc(SKY)
(日陰−曇りらしさの評価値)=Fc(CLD3)×Fy(屋外らしさ)
(日陰−曇りらしさの評価値)=Fc(CLD4)×Fy(屋外らしさ)
(昼光色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXD1)×Fy(屋内らしさEXD)
(昼光色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXD2)×Fy(屋内らしさEXD)
(昼光色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXD3)×Fy(屋内らしさEXD)
(昼光色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXD4)×Fy(屋内らしさEXD)
(昼白色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXN1)×Fy(屋内らしさEXN)
10(昼白色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXN2)×Fy(屋内らしさEXN)
11(昼白色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXN3)×Fy(屋内らしさEXN)×Fc(GRN)
12(昼光色の蛍光灯らしさの評価値)=Fc(EXN4)×Fy(屋内らしさEXN)×Fc(GRN)
13(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG1−1)×Fy(屋内らしさTNG)
14(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG1−2)×Fy(屋内らしさTNG)
15(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG1−3)×Fy(屋内らしさTNG)
16(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG1−4)×Fy(屋内らしさTNG)
17(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG2−1)×Fy(屋内らしさTNG)
18(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG2−2)×Fy(屋内らしさTNG)
19(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG2−3)×Fy(屋内らしさTNG)
20(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG2−4)×Fy(屋内らしさTNG)
21(タングステン電球らしさの評価値)=Fc(TNG3)×Fy(屋内らしさTNG)
22(ストロボ光らしさの評価値)=Fc(TYP)×Fy(屋外らしさDAY)
ここで、0≦Fc、Fy≦1であるため、0≦H≦1である。なお、Fc(SKY)、Fc(GRN)は、青空検出枠又は緑検出枠内に入る分割エリアの個数が多い程、日陰−曇りらしさ又は昼白色検出枠の評価値を下げる方向に作用する値をとる。また、Fy(屋内らしさ)は、EV値が高い程、それらの検出枠の評価値を下げる方向に作用する値をとる。
【0079】
このように、光源らしさの評価値Hは、色分布だけでなく輝度も考慮して決定されるため、適正に光源を特定することが可能となる。例えば、蛍光灯が点灯した室内と室外とで同じ色の被写体を撮影した場合に、色分布のみで光源を特定した場合には、光源の特定を誤ってしまい、カラーフェリアが発生してしまう。
【0080】
これに対して、本実施の形態では、輝度が低い場合、すなわち室内で撮影されたような場合には、Fy(室内らしさ)が高くなり、輝度が高い場合、すなわち室外で撮影されたような場合には、Fy(室内らしさ)が低くなるため、光源を正確に特定することができ、カラーフェリアが発生するのを防ぐことができる。
【0081】
そして、上記のように各検出枠に対応した光源らしさの評価値が算出されると、これらの評価値のうち予め定めた所定閾値以上の(例えば0.4以上)か否かを判別する。そして、評価値が所定閾値以上のものが存在する場合には、評価値が所定閾値以上のものを環境光源の候補として選択する。
【0082】
次に、選択された環境光源の各々について、以下の式に従って光源の色が白色となるようにホワイトバランス制御を行うための制御値(ゲイン値)G、G、Gを算出する。すなわち、制御値GR、GG、GBは、ストロボモードにおいては、ストロボ光と環境光源とが混合された混合光源の色が白色となるようにホワイトバランス制御を行うための制御値となり、非ストロボモードにおいては、環境光源の色が白色となるようにホワイトバランス制御を行うための制御値となる。
【0083】
={Σ(gr×H)/ΣH}×{Σ(G×H)/ΣH
={Σ(gb×H)/ΣH}×{Σ(G×H)/ΣH
=Σ(G×H)/ΣH
ここで、上記3式は、評価値が所定閾値以上のものについて算出され、例えば所定閾値以上の評価値がH11〜H14である場合には、H11〜H14の光源についてgr,gbが算出され、算出されたgr,gb、H11〜H14を用いて各Σ内の計算が行われる。なお、Gjは、固定値であり、ストロボモードのときにはGstであり、非ストロボモードのときにはGdである。
【0084】
gr,gbは、各検出枠における光源の色を所定色とするために必要なゲインであり、非ストロボモードでは、次式で表される。
【0085】
gr=Xd/Xa’×Tx
gb=Yd/Ya’×Ty
このとき、Xd=Rd/Gd、Yd=Bd/Gdである。
【0086】
また、ストロボモードにおいては、gr、gbは、次式で表される。
【0087】
gr=Xst/Xa’×Tx
gb=Yst/Ya’×Ty
このとき、Xst=Rst/Gst、Yst=Bst/Gstである。
【0088】
また、Tx、Tyは、基準WBゲイン値(Rd、Gd、Bd又はRst、Gst、Bst)が掛けられていない元の画像データのR、G、Bの積算値について求めたXi、Yiの平均値をXa(Xa=Xa’/Xd、又は、Xa=Xa’/Xst)、Ya(Ya=Ya’/Yd、又は、Ya=Ya’/Yst)とした場合における、Xa、Yaの目標値であり、所定色に対応する。すなわち、gr,gbは、元の画像データのR、G、Bの積算値についてXa、Yaを求めた場合に、このXa、Yaで示される光源(環境光源又は、ストロボ光と環境光源との混合光源)の色を所定色とするために必要なゲインである。なお、Tx、Tyは、例えば1である。
【0089】
従って、前記したG、Gを算出する演算式の第1項は、評価値Hを重みとしたgr、gbはの加重平均値をそれぞれ表している。また、第2項は、明るさを補正するための項であるが、Gが固定値であるため、この場合には、明るさの補正はなされない。
【0090】
なお、ストロボ検出枠の評価値H22が所定閾値以上であるとして選択されている場合には、gr22=Xst、gb22=Ystとする。
【0091】
このようにして、環境光源又は、ストロボ光とストロボ光以外の環境光源とが混合された混合光源の色を所定色にするための制御値G、G、Gが算出されると、これらの制御値が、基準WBゲイン値との間の値で、かつ環境光源又は混合光源に適した値となるように、環境光源に応じて調整される。調整後の制御値は、ホワイトバランス補正値Rg、Gg、Bgとして表され、非ストロボモードにおいては、次式により得られる。
【0092】
Rg=(G−Rd)×Hmax×L+Rd
Gg=(G−Gd)×Hmax×L+Gd
Bg=(G−Bd)×Hmax×L+Bd
また、ストロボモードにおいては次式で表される。
【0093】
Rg=(G−Rst)×Hmax×L+Rst
Gg=(G−Gst)×Hmax×L+Gst
Bg=(G−Bst)×Hmax×L+Bst
ここで、Hmaxは、Hの最大値であり、Hmaxに対応する光源を撮影時の光源として特定することができる。例えばHmaxがHであれば、光源は、昼光色の蛍光灯であると判断することができる。また、Lはローワードコレクション係数であり、各光源に対応して予め定められた値であり、各々の光源下での撮影においてホワイトバランスが適正となるように実験等によって決定された値であり、このローワードコレクション係数は、予めメモリ70に記憶されている。なお、Lは光源に拘わらず固定値としてもよい。
【0094】
また、0≦L≦1であり、L=0の場合は、Rg=Rd、Gg=Gd、Bg=Bd、又は、Rg=Rst、Gg=Gst、Bg=Bstとなり、基準WBゲイン値でのホワイトバランス制御が行われる。また、L=1及びHmax=1の場合には、Rg=G、Gg=G、Bg=Gとなる。このように、ホワイトバランス補正値Rg、Gg、Bgは、基準WBゲイン値から、環境光源又は環境光源とストロボ光による混合光源の色を所定色にするための制御値G、G、Gとの間の値で、かつHmaxで特定された環境光源に適したホワイトバランス制御を行うことができる値となる。なお、所定閾値以上の評価値Hが1つもない場合には、ホワイトバランス補正値Rg、Gg、BgをそれぞれRd、Gd、Bd(非ストロボモード)、又は、Rst、Gst、Bst(ストロボモード)に設定して、ホワイトバランス調整を行う。
【0095】
このようにして算出されたホワイトバランス補正値Rg、Gg、Bgは、ホワイトバランス調整回路52へ出力され、元の画像データのR、G、Bの各信号がホワイトバランス調整される。補正後の信号をR’、G’、B’とすると、R’、G’、B’は、それぞれ、R’=Rg×R、G’=Gg×G、B’=Bg×Bとして表される。
【0096】
ここで、図5に示すフローチャートに沿って、デジタルカメラ10のでホワイトバランス制御の概略を説明する。なお、本実施の形態では、一例としてCCD32によって撮影した1画面を8×8の64分割(n=64)して、光源種の判定及び判定結果に基づいたゲイン値(ホワイトバランス補正値)Rg、Gg、Bgの算出を行うようにしている。
【0097】
このフローチャートは、撮影画像のホワイトバランス調整を行うように設定されているときに、シャッターボタン14を全押しして画像撮影が行われることにより実行される。
【0098】
なお、CPU60では、シャッターボタン14が全押しされるのに先立って、半押し状態で撮影EV値を求め、この撮影EV値に基づいて絞り値、シャッタースピード等を設定し、この設定に基づいた画像撮影を行う。また、デジタルカメラ10では、画像撮影に先立ってISO感度の設定がなされている。
【0099】
このフローチャートの最初のステップ100では、設定されているISO感度に基づいたR、G、B信号の積算値に対して予め設定されているしきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOをメモリ70から読み出すと共に、分割エリアに対する変数iの初期設定(リセット、i=0)を行う(ステップ102)。
【0100】
この後に、ステップ104では、変数iをインクリメント(i=i+1)し、ステップ106では、変数iが分割数nに達したか否かを確認する。
【0101】
ここで、変数iが分割数nに達していなければ、ステップ106で否定判定してステップ108へ移行し、変数iに対応する分割エリアにおけるR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biを積算回路76から読み込む。
【0102】
次のステップ110では、積載回路76によって積算した分割エリアの積算値Ri、Gi、Biと、ISO感度に応じて設定されているしきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOとを比較する。
【0103】
これにより、積算値Ri、Gi、Biの何れも、それぞれに対してISO感度に応じて設定されているしきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOより大きければ(Ri>RTHISO、Gi>GTHISO及びBi>BTHISO)、ステップ110で肯定判定して、光源種の判定に用いる分割エリアとして設定し、ステップ112へ移行する。
【0104】
このステップ112では、分割エリアのR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biから、比Ri/Gi(=Xi)、Bi/Gi(=Yi)を算出し、次のステップ114では、算出した比Ri/Gi、Bi/Giから、この分割エリアの光源種が、図4に示す検出枠の何れに該当するかを判断し、該当する検出枠にカウントする。すなわち、算出した比Ri/Gi、Bi/Giに基づいた(Xi、Yi)の座標が何れの検出枠内に入るかを判断して、その検出枠にカウントする。
【0105】
この後に、ステップ104へ移行して、次の分割エリアに対する処理を行う。
【0106】
一方、分割エリアのR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biの何れか少なくとも一つが、しきい値RTHISO、GTHISO、BTHISOよりも低くなっている(Ri≦RTHISO、Gi≦GTHISO又はBi≦BTHISOと)と、ステップ110で否定判定し、ステップ104へ移行することにより、次の分割エリアに対する処理を行う。
【0107】
すなわち、積算値Ri、Gi、Biの何れかが、ISO感度に応じて設定しているしきい値(下限値)RTHISO、GTHISO、BTHISOよりも低いときには、その分割エリアを、光源種の判定から除外すると共に、ホワイトバランス調整を行うときのゲイン値Rg、Gg、Bgの算出から除外する。
【0108】
このようにして、撮影した1画面を分割した全ての分割エリアに対する処理が終了して、ステップ106で肯定判定されると、ステップ116へ移行する。このステップ116では、検出枠ごとの分割エリアのカウント値から光源種の判定を行う。また、ステップ118では、光源種と、光源種の判定に用いた分割エリアの積算値Ri、Gi、Biから求めた比Ri/Gi、Bi/Giからホワイトバランス調整を行うためのゲイン値Rg、Gg、Bgを算出する。
【0109】
この後に、ステップ120で、ゲイン値Rg、Gg、Bgのそれぞれを、ホワイトバランス調整回路52の乗算器52R、52G、52Bへ出力することにより、撮影画像に対するホワイトバランス調整を行う。
【0110】
このように、デジタルカメラ10では、撮影画像を複数のエリアに分割して、それぞれの分割エリアでのR、G、B信号の積算値(積算値Ri、Gi、Bi)を予め設定しているしきい値(しきい値RTHISO、GTHISO、BTHISO)と比較し、積算値がしきい値よりも低い分割エリアを除外して、ホワイトバランス調整を行うときのゲイン値(ゲイン値Rg、Gg、Bg)を求めるようにしている。
【0111】
このとき、デジタルカメラ10では、撮影感度(ISO感度)に応じてしきい値が設定されており、ISO感度に応じたしきい値と各分割エリアの積算値を比較する。
【0112】
これにより、デジタルカメラ10では、光精度のホワイトバランス調整を行うことができる。すなわち、信号レベルの低いエリアでは、R、G、B信号のレベルに対してノイズ成分のレベルが高くなり、積算値に対するノイズ成分が高くなっていることがある。
【0113】
このような積算値を用いて、光源種の判定やゲイン値の設定を行うことは、適正なホワイトバランスが得られなくなることがある。これを防止するために、デジタルカメラ10では、CCD32から出力されるアナログ信号のレベルが低い分割エリアを除外して、所定以上の出力が得られた分割エリアのみを抽出して、抽出した分割エリアにおける積算値を用いている。
【0114】
一方、撮影感度にかかわらず、光源種の判定及びゲイン値の算出に用いる分割エリアを抽出するときのしきい値を一定にした場合、撮影感度によっては、分割エリアの積算値の精度が低くなってしまうことがある。
【0115】
ISO感度を変えて同一のシーンを撮影したときに、例えばISO感度がISO100などの低いときには除外される分割エリアが、ISO感度をISO800やISO1600などに設定することにより、光源種の判定やゲイン値の算出用として抽出されてしまうことがあり、これにより、高感度撮影時に補正精度の低下を生じさせて、カラーフェリア等を発生させてしまうことがある。
【0116】
これに対して、デジタルカメラ10では、ISO感度に応じてしきい値を設定し、ISO感度に応じたしきい値を用いて分割エリアの抽出を行うようにしているために、暗電流やノイズ成分の高いエリアを確実に除外することができる。
【0117】
これにより、デジタルカメラ10では、ISO感度が高いときにも高精度のホワイトバランス調整を行ってカラーフェリア等の発生を確実に防止することができる。すなわち、デジタルカメラ10では、ISO感度にかかわらず高品質の画像撮影が可能となっている。
【0118】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の一例を示すものであり、本発明の構成はこれに限定するものではない。例えば、本実施の形態では、分割エリア毎のR、G、B信号の積算値Ri、Gi、Biを用いてホワイトバランス制御用の補正値(ゲイン値)を算出したが、ホワイトバランス補正値の算出は、これに限らず従来公知の任意の方法を適用することができる。
【0119】
このときに、R、G、B信号に対する暗電流やノイズ成分の高い分割領域を除外することにより、高精度のホワイトバランス調整が可能となる。
【0120】
また、本実施の形態では、撮影した1画面を8×8の64分割したが、1画面の分割数はこれに限るものではない。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、撮影画像を複数のエリアに分割して、分割エリアのR、G、B信号の積算値と、この積算値に対して撮影感度毎に設定しているしきい値を比較し、ホワイトバランス調整に適用する分割エリアを抽出するようにしているので、撮影感度が高くなっても暗電流やノイズ成分の影響を受けずに、撮影感度に応じた高画質の撮影画像を得ることができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したデジタルカメラの概略構成図である。
【図2】(A)はデジタルカメラの背面の一例を示す概略図であり、(B)はデジタルカメラに設けたモードダイアルの一例を示す概略図である。
【図3】液晶パネルに表示する感度設定メニューの一例を示す概略図である。
【図4】光源のいろ分布に応じた光源種の検出枠の概略を示す線図である。
【図5】本発明を適用したホワイトバランス制御の概略を示す流れ図である。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ
26 メニュー/実行キー(設定手段)
28 矢印キー(設定手段)
30 液晶モニタ
32 CCD(撮像素子)
48 デジタル信号処理回路
52 ホワイトバランス調整回路(調整手段)
60 CPU(比抽出手段、補正値設定手段)
66 カメラ操作部
70 メモリ(記憶手段)
76 積算回路(積算手段)
Ri、Gi、Bi 積算値
THISO、GTHISO、BTHISO しきい値

Claims (3)

  1. 撮像素子によって撮影された撮影画像を、複数のエリアに分割して、それぞれの分割エリア毎にR、G、B信号の積算値と撮影感度に応じて予め設定されているしきい値を比較し、前記積算値が前記しきい値を越えている分割エリアを抽出し、抽出した分割エリアのR、G、B信号に基づいて設定したホワイトバランス補正値に基づいてホワイトバランス制御を行うことを特徴とするホワイトバランスの制御方法。
  2. 設定手段によって撮影感度が設定されると共に、撮像素子を用いて設定された撮影感度で画像撮影を行い、該撮影画像に対してホワイトバランス調整を施すデジタルカメラであって、
    撮影感度に応じて予め設定されているしきい値を記憶する記憶手段と、
    撮影された1画面分の画像を複数のエリアに分割して、それぞれの分割エリア毎にR、G、B信号の積算値を積算する積算手段と、
    前記設定手段によって設定された撮影感度に応じたしきい値を前記記憶手段から読み出して、前記積算手段による積算値が該しきい値を越えている前記分割エリアを抽出する比較抽出手段と、
    前記比較抽出手段によって抽出した前記分割エリアのR、G、B信号に基づいてホワイトバランスを調整する補正値を設定する補正値設定手段と、
    前記補正値設定手段の設定に基づいて撮影画像に対するホワイトバランス調整を行う調整手段と、
    を含むことを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 前記補正値設定手段が、前記比較抽出手段によって抽出した分割エリアのR、G、B信号に基づいて撮影画像の環境光源を判定し、判定した環境光源に基づいて前記補正値を設定することを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
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