JP2004297291A - 無線基地局、及びそれを用いた移動体通信システムとそのセクタアンテナの指向角度制御方法 - Google Patents

無線基地局、及びそれを用いた移動体通信システムとそのセクタアンテナの指向角度制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な移動体通信システムにおいて、通信中の移動局の偏在により特定セクタ内における下り総送信電力が増大し、干渉が増大することを防止する。
【解決手段】各セクタ対応の下り総送信電力検出器15〜17で、対応する送信機12〜14の送信信号Sα〜Sγに対する下り総送信電力の値Pα〜Pγを計測する。セクタサイズ角度演算部18で、それらがセクタ間で均等となるように、セクタごとの指向性制御信号の値Cα〜Cγを算出して対応する指向性制御部21〜23へ送出する。各指向性制御部は、制御信号の値に基づいて対応するセクタアンテナ24〜26の指向角度を制御し、セクタの大きさを変化させる。以上の処理を周期的に行うことにより、セクタ間で下り総送信電力が均等化され、特定のセクタで下り総送信電力が増大し干渉が増大することを防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動局に対する無線ゾーンを複数のセクタに分割して構成し、各セクタごとに指向角度を調整することにより該当セクタの大きさを変更可能とした可変指向性アンテナを設け、下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な伝送を行う移動体通信システムと、その無線基地局と、そのセクタアンテナの指向角度制御方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動体通信システム、特にCDMA移動体通信システムの無線基地局におけるセル内のセクタ構成を図4を参照して説明する。
【0003】
移動体通信システムにおいて、CDMA(Code Division Multiple Access)とは符号分割多元接続のことであり、特定の符号を用いてチャネルを分離することにより、同一の無線周波数帯域で複数の移動局が通信を行う方式である。ある符号を用いて通信を行う移動局にとって、同一の無線周波数帯域で他の符号を用いた他の移動局の通信はすべて干渉ノイズとなり、同一の無線周波数帯域で同時に通信できる移動局数と通信品質はトレードオフの関係にある。一般には、同一の無線周波数帯域で通信する移動局の数が目標通話品質を維持できる最大数を超えた場合には新たな通信の開始を拒否することで、一定の通信品質を保証している。
【0004】
図4を参照すると、従来の移動体通信システムの無線基地局1(CDMA無線基地局)では、通信可能な領域(セル)を、固定指向性アンテナにより構成される複数のセクタ(αセクタ2、βセクタ3、γセクタ4)に分割することが行われている。このとき、特定のセクタに移動局5が集中すると、該当セクタ内での干渉が増大し無線基地局1内のリソースが余っているにも関わらず、新たな通信の開始を拒否する状態に陥ってしまうことがあった。
【0005】
このような問題を解決するために、無線基地局において各セクタごとに移動局からの上り総受信電力を観測し、それらが均等になるように各セクタ対応のアンテナの指向性(指向角度)を変化させてセクタ境界を変更することにより、移動局の分布に応じてセクタの大きさを変化させ通信品質を均一化させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−326746号公報(第1−2頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のセクタアンテナの指向角度制御方法(特許文献1記載技術)では、無線基地局において観測される移動局からの上り総受信電力に基づいて各セクタの大きさを制御している。しかし近年は、無線基地局において、移動局への下り伝送容量が移動局からの上り伝送容量よりも大きい非対称な移動通信システムが増えてきている。このようなシステムにおいては、上り電力による干渉より、下り電力による干渉が大きくなっており、上述した従来のセクタアンテナの指向角度制御方法では、下り電力に応じた適切なセクタの大きさにすることができないので、十分に各セクタ内での干渉を低減させることができず、無線周波数帯域および無線基地局のリソースを最大に利用することができない。
【0008】
本発明の目的は、下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な移動体通信システムにおいて、通信中の移動局の偏在により特定セクタ内における下り総送信電力が増大し、干渉が増大することを防止し、無線周波数帯域および無線基地局のリソースを最大に利用した数の移動局が通信できるようにした無線基地局、及びそれを用いた移動体通信システムとそのセクタアンテナの指向角度制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る無線基地局は、移動局に対する無線ゾーンを複数のセクタに分割して構成し、各セクタごとに指向角度を調整することにより該当セクタの大きさを変更可能とした可変指向性アンテナを設け、下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な伝送を行う移動体通信システムの無線基地局において、与えられる指向性制御信号に基づいて、各セクタごとの前記可変指向性アンテナの指向角度を制御する指向性制御手段と、各セクタごとの下り総送信電力の値を計測し出力する電力測定手段と、前記電力測定手段から得られる各セクタごとの下り総送信電力の値がセクタ間で均等となるように、前記指向性制御信号の値を算出して前記指向性制御手段に送出するセクタサイズ演算手段とを有する。
【0010】
本発明の請求項2に係る無線基地局は、請求項1に係る無線基地局において、前記セクタサイズ演算手段が、全セクタ分の下り総送信電力の平均値を算出して各セクタごとの下り総送信電力の値と比較し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上大きなセクタがあればその大きさを縮小させる値を示す前記指向性制御信号を算出し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上小さなセクタがあればその大きさを拡大させる値を示す前記指向性制御信号を算出する構成を有する。
【0011】
本発明の請求項3に係る無線基地局は、請求項1、または2に係る無線基地局において、前記移動局との間の無線アクセス方式としてCDMA方式を採用した構成を有する。
【0012】
本発明の請求項4に係る移動体通信システムは、請求項1、2、または3に係る無線基地局と、前記無線基地局の各セクタに存在する複数の移動局とを有し、各セクタごとの下り総送信電力の値がセクタ間で均等となるように各セクタの大きさを制御する構成を有する。
【0013】
本発明の請求項5に係るセクタアンテナの指向角度制御方法は、移動局に対する無線ゾーンを複数のセクタに分割して構成し、各セクタごとに指向角度を調整することにより該当セクタの大きさを変更可能とした可変指向性アンテナを設け、下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な伝送を行う移動体通信システムの無線基地局における前記可変指向性アンテナの指向角度制御方法において、電力測定手段で各セクタごとの下り総送信電力の値を計測し、セクタサイズ演算手段でそれらがセクタ間で均等となるように、指向性制御信号の値を算出して前記可変指向性アンテナの指向角度を制御する指向性制御手段に与える工程を有する。
【0014】
本発明の請求項6に係るセクタアンテナの指向角度制御方法は、請求項5に係るセクタアンテナの指向角度制御方法において、前記セクタサイズ演算手段で、全セクタ分の下り総送信電力の平均値を算出して各セクタごとの下り総送信電力の値と比較し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上大きなセクタがあればその大きさを縮小させる値を示す前記指向性制御信号を算出し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上小さなセクタがあればその大きさを拡大させる値を示す前記記指向性制御信号を算出する工程を有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の概要を説明する。本発明は、上りの伝送容量より下りの伝送容量が大きい非対称の移動体通信システムの無線基地局において、セクタ内に存在する移動局数に応じてセクタアンテナの指向角度を自動調節することにより、特定セクタへの移動局の集中を緩和する。より具体的には、無線基地局の各セクタごとの下り総送信電力を比較対照し、セクタ間の差が少なくなるように各セクタの大きさを変更する。特に、同一の無線周波数帯域で複数の移動局が通信を行うCDMA方式の移動体通信システムにおいて効果が高い。
【0016】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施の形態を示すブロック構成図であり、CDMA移動体通信システムの無線基地局のうち本発明に関係する部分のみを示す。図1において、本例のCDMA無線基地局は、図示していない上位装置である無線ネットワーク制御装置と有線回線で接続され、その制御を受ける無線基地局装置10と、セクタ対応の複数(本例では3つ)の可変指向性アンテナを有し、無線基地局装置10の制御の下、図示していないセクタ内の複数の移動局と無線回線で接続するアンテナ部とを備えている。
【0018】
アンテナ部は、CDMA無線基地局の通信領域(セル)を3分割した各セクタのうち、αセクタを構成する可変指向性アンテナ(αセクタアンテナ)24及びその指向角度を制御するαセクタ指向性制御部21と、βセクタを構成する可変指向性アンテナ(βセクタアンテナ)25及びその指向角度を制御するβセクタ指向性制御部22と、γセクタを構成する可変指向性アンテナ(γセクタアンテナ)26及びその指向角度を制御するγセクタ指向性制御部23とを有している。
【0019】
図2は、本発明のCDMA無線基地局1のセル及びセクタの構成を模式的に示した図である。セルは、上述したように、αセクタ2、βセクタ3、γセクタ4の3つのセクタから構成されているものとする。各セクタ2〜4には、複数の移動局5が存在し、それぞれCDMA無線基地局1と無線通信を行う。
【0020】
図1において、無線基地局装置10は、アンテナ部を通して各セクタ2〜4に存在する移動局5と無線信号を送受信する無線信号処理部11と、無線信号処理部11からの各セクタ2〜4対応の下り総送信電力に基づいて、各セクタアンテナ24〜26の指向角度の制御指示を行うセクタ角度演算部18とを有している。
【0021】
無線信号処理部11は、αセクタ2向けの無線送信信号Sαを生成しαセクタ指向性制御部21へ出力するαセクタ送信機12と、αセクタ指向性制御部21及びαセクタ送信機12の中間に設けられ、αセクタ送信機12の出力電力値(信号Sαの電力値)を計測し計測結果をαセクタ下り総送信電力信号Pαとして出力するαセクタ下り総送信電力検出器15と、βセクタ3向けの無線送信信号Sβを生成しβセクタ指向性制御部22へ出力するβセクタ送信機13と、βセクタ指向性制御部22及びβセクタ送信機13の中間に設けられ、βセクタ送信機13の出力電力値(信号Sβの電力値)を計測し計測結果をβセクタ下り総送信電力信号Pβとして出力するβセクタ下り総送信電力検出器16と、γセクタ4向けの無線送信信号Sγを生成しγセクタ指向性制御部23へ出力するγセクタ送信機14と、γセクタ指向性制御部23及びγセクタ送信機14の中間に設けられ、γセクタ送信機14の出力電力値(信号Sγの電力値)を計測し計測結果をγセクタ下り総送信電力信号Pγとして出力するγセクタ下り総送信電力検出器17とを有している。
【0022】
各セクタ(αセクタ2〜γセクタ4)の下り総送信電力信号Pα〜Pγは、セクタ角度演算部18へと集められる。セクタ角度演算部18は、図3に示すフローにより、各セクタ2〜4間でその下り総送信電力信号Pα〜Pγの値に差がなくなるように、各セクタ2〜4のアンテナの指向角度を演算し、演算結果に基づいてαセクタ指向性制御信号Cαをαセクタ指向性制御部21へ、βセクタ指向性制御信号Cβをβセクタ指向性制御部22へ、及びγセクタ指向性制御信号Cγをγセクタ指向性制御部23へそれぞれ出力する。
【0023】
αセクタ指向性制御部21は入力されるαセクタ指向性制御信号Cαにより、αセクタアンテナ24の指向性(指向角度)を変化さる。同様にして、βセクタ指向性制御部22はβセクタアンテナ25の指向性(指向角度)を変化させ、γセクタ指向性制御部23はγセクタアンテナ26の指向性(指向角度)を変化させる。
【0024】
各セクタアンテナ(αセクタアンテナ24〜γセクタアンテナ26)の指向角度を変化させる方法としては、機械的に反射板の向きを制御する方法や、アレーアンテナなどを用いて電気的に指向性を変化させる方法がある。本例においては、アレーアンテナを使用するものとする。
【0025】
各アンテナ指向性制御部21〜23は、各セクタアンテナ24〜26に対し、移動局5に対する無線信号を送受信しながら、その指向性を制御する。無線信号処理部11からの各無線送信信号Sα〜Sγはそれぞれ、対応する各アンテナ指向性制御部21〜23及び各セクタアンテナ24〜26を通して各セクタ2〜4に存在する各移動局5へ下り無線信号として送信される。
【0026】
各移動局5からの上り無線信号はそれぞれ、対応する各セクタアンテナ24〜26で受信され、各アンテナ指向性制御部21〜23を通して無線信号処理部11へ入力される。無線信号処理部11は、図示していない各セクタ2〜3対応の受信機でこの上り無線信号を受信処理する。
【0027】
CDMA無線基地局1の無線基地局装置10は、図示していないがこの他に、無線信号処理部11と接続されたベースバンド信号処理部と、ベースバンド信号処理部と接続された有線伝送路インタフェース部と、基地局装置全体の制御を行う制御部などを有しており、有線伝送路インタフェース部を通して無線ネットワーク制御装置と接続され、その制御の下で移動局5に対する通信制御を行う。
【0028】
無線ネットワーク制御装置は、さらにその上位装置であるコアネットワークの交換機と接続され、配下の複数の無線基地局及び複数の移動局とともに移動体通信システムを構成する。コアネットワークには、ユーザ端末を収容した他のネットワークも接続可能であり、ユーザ端末及び移動局間、あるいは移動局相互間の通信を可能としている。
【0029】
次に、本発明の実施の形態の動作について説明する。
【0030】
まず最初に、CDMA無線基地局1のセルのセクタ構成が、図2に示す状態であるとする。すなわち、ほぼ等しい大きさのαセクタ2、βセクタ3、及びγセクタ4の3つのセクタに分割されており、αセクタ2とβセクタ3との境界及びβセクタ3とγセクタ4との境界は共に、図中に点線で示す位置にあるものとする。
【0031】
この状態でCDMA無線基地局1(その無線信号処理部11)は、αセクタ2に存在する移動局5(現在3台)とはαセクタアンテナ24を通じて無線信号14を送受し、βセクタ3に存在する移動局5(現在10台)とはβセクタアンテナ25を通じて無線信号を送受信し、γセクタ4に存在する移動局5(現在2台)とはγセクタアンテナ26を通じて無線信号を送受信する。
【0032】
無線信号処理部11のαセクタ下り総送信電力検出器15、βセクタ下り総送信電力検出器16、及びγセクタ下り総送信電力検出器17ではそれぞれ、対応するαセクタ向けの下り無線送信信号Sα、βセクタ3向けの下り無線送信信号Sβ、及びγセクタ4向けの下り無線送信信号Sγの総送信電力値を計測し、計測結果(αセクタ下り総送信電力信号Pα、βセクタ下り総送信電力信号Pβ、及びγセクタ下り総送信電力信号Pγ)をセクタ角度演算部18へ出力する(図3のステップS10)。
【0033】
セクタ角度演算部18では、各セクタ下り総送信電力信号Pα〜Pβの値を互いに比較し、値の大きなセクタの指向角度を狭め、それを補完するように値の小さなセクタの指向角度を広げ、360度すべての方向を3つのセクタでカバーしたままセクタ境界を変化させるようにするための各セクタ指向性制御信号Cα〜Cγを算出し、それぞれ各セクタ指向性制御部21〜23へ出力する(ステップS11)。
【0034】
図2に示す当初の状態では、βセクタ3内に、αセクタ2及びγセクタ4と比べて多数の移動局5が存在し、その下り総送信電力の値も、αセクタ2の下り総送信電力の値及びγセクタ4の下り総送信電力の値よりも大きいで、βセクタ3の指向角度を狭め、αセクタ2およびγセクタ4の指向角度を広げ、360度すべての方向を3つのセクタでカバーできるように、各セクタ指向性制御部21〜23により対応する各セクタを構成するアンテナ24〜26の指向性を制御する(ステップS12)。
【0035】
なお、セクタ境界には、隣り合ったセクタの重複エリアを存在させておき、自身の存在する地点がβセクタ3からαセクタ2やγセクタ4の領域へと変わった移動局5は、βセクタ3からαセクタ2やγセクタ4へとスムーズにハンドオーバーされる。
【0036】
このようにして、αセクタ2とβセクタ3との境界及びβセクタ3とγセクタ4との境界は共に、図3中に実線で示す位置に移動する。この結果、βセクタ3と他のセクタ(αセクタ2,γセクタ4)の境界付近に存在した移動局5は、他のセクタ2,4へとハンドオーバーされ、各セクタ2〜4内の移動局5の台数が平均化され(αセクタ2内5台、βセクタ3内6台、γセクタ4内4台)、下り総送信電力も平均化される。すなわち、下り総送信電力の最大値を示したβセクタ3において、10台だった移動局の数が5台になり、下り総送信電力の最大値が減少する。
【0037】
上記ステップS10〜S12の処理(セクタ境界の変化)を一定時間間隔で繰り返すことにより、各セクタ間の移動局数が平均化されるようなセクタ構成に自動的に適応する。
【0038】
このようにして、特定セクタへの移動局数の集中を避けることにより、該当セクタ内での下り総送信電力の最大値を減少させるので、干渉の増大を防止し、無線周波数帯域及び無線基地局のリソースを有効に使用することができる。
【0039】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
【0040】
各セクタ間で、下り総送信電力を比較するとき、単純な大小比較ではなく、差(平均値に対する差)がある一定の閾値を超えた場合のみセクタの指向角度を変化させることにより(下り総送信電力の値が平均値より閾値分以上大きい場合はセクタを縮小させ、下り総送信電力の値が平均値より閾値分以上小さい場合はセクタを拡大させる)、セクタ境界が細かく揺れ動くのを防ぎ、より安定したセクタ構成の変化を得ることができる。
【0041】
例えば、ある指向性制御時刻tでの下り総送信電力を、αセクタ、βセクタ、γセクタに対しそれぞれPa(t)、Pb(t)、Pc(t)とし、閾値をAとしたとき、
|Pa(t)−{Pa(t)+Pb(t)+Pc(t)}/3|>Aのときだけαセクタの指向性を変化させる。同様に、
|Pb(t)−{Pa(t)+Pb(t)+Pc(t)}/3|>Aのときだけβセクタの指向性を変化させ、
|Pc(t)−{Pa(t)+Pb(t)+Pc(t)}/3|>Aのときだけγセクタの指向性を変化させる。
【0042】
なお、以上に説明した各実施の形態例では、セルを3セクタに分割したものであったが、それ以外の複数セクタ構成を持つCDMA無線基地局でも本発明が適用可能であることは明らかである。
【0043】
また、無線基地局と移動局との間の無線アクセス方式として、CDMA方式を採用したCDMA無線基地局、CDMA移動体通信システムとして説明したが、本発明はそれに限定されず、複数の移動局で同一無線周波数帯域を使用するアクセス方式を採用した無線基地局、及び移動体通信システムならば、本発明を適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、以下に記載するような効果を奏する。
【0045】
第1の効果は、セクタ内の総送信電力を平均的に低くすることができるので、他の移動局の通信による干渉を少なくすることができることである。また、干渉の少ない環境であれば、低い送信電力でも一定の品質での通信が可能なため、システムとしての総送信電力はさらに低くできることになる。
【0046】
第2の効果は、移動局の存在位置が偏った場合にも、セクタあたりの端末数制限によるさらなる移動局の通信開始拒否の可能性を低くできることである。
【0047】
第3の効果は、前記の通り送信電力を低くできるので、無線基地局および移動局の消費電力を抑えることができるという効果もある。これは、充電池により動作する移動局の場合には大きな影響を持ち、通話および待ち受け時間の延長という二次的な効果をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック構成図であり、CDMA移動体通信システムの無線基地局のうち本発明に関係する部分のみを示す。
【図2】本発明のCDMA無線基地局のセル及びセクタの構成を模式的に示した図である。
【図3】図1に示すCDMA無線基地局の動作フローを示す図である。
【図4】従来の移動体通信システムの無線基地局におけるセル内のセクタ構成を示す図である。
【符号の説明】
1 CDMA無線基地局
2 αセクタ
3 βセクタ
4 γセクタ
5 移動局
10 無線基地局装置
11 無線信号処理部
12 αセクタ送信機
13 βセクタ送信機
14 γセクタ送信機
15 αセクタ下り総送信電力検出器
16 βセクタ下り総送信電力検出器
17 γセクタ下り総送信電力検出器
18 セクタ角度演算部
21 αセクタ指向性制御部
22 βセクタ指向性制御部
23 γセクタ指向性制御部
24 可変指向性アンテナ(αセクタアンテナ)
25 可変指向性アンテナ(βセクタアンテナ)
26 可変指向性アンテナ(γセクタアンテナ)

Claims (6)

  1. 移動局に対する無線ゾーンを複数のセクタに分割して構成し、各セクタごとに指向角度を調整することにより該当セクタの大きさを変更可能とした可変指向性アンテナを設け、下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な伝送を行う移動体通信システムの無線基地局において、
    与えられる指向性制御信号に基づいて、各セクタごとの前記可変指向性アンテナの指向角度を制御する指向性制御手段と、
    各セクタごとの下り総送信電力の値を計測し出力する電力測定手段と、
    前記電力測定手段から得られる各セクタごとの下り総送信電力の値がセクタ間で均等となるように、前記指向性制御信号の値を算出して前記指向性制御手段に送出するセクタサイズ演算手段とを有することを特徴とする無線基地局。
  2. 前記セクタサイズ演算手段が、全セクタ分の下り総送信電力の平均値を算出して各セクタごとの下り総送信電力の値と比較し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上大きなセクタがあればその大きさを縮小させる値を示す前記指向性制御信号を算出し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上小さなセクタがあればその大きさを拡大させる値を示す前記指向性制御信号を算出することを特徴とする請求項1記載の無線基地局。
  3. 前記移動局との間の無線アクセス方式としてCDMA方式を採用したことを特徴とする請求項1、または2記載の無線基地局。
  4. 請求項1、2、または3記載の無線基地局と、前記無線基地局の各セクタに存在する複数の移動局とを有し、各セクタごとの下り総送信電力の値がセクタ間で均等となるように各セクタの大きさを制御することを特徴とする移動体通信システム。
  5. 移動局に対する無線ゾーンを複数のセクタに分割して構成し、各セクタごとに指向角度を調整することにより該当セクタの大きさを変更可能とした可変指向性アンテナを設け、下り伝送容量が上り伝送容量よりも大きい非対称な伝送を行う移動体通信システムの無線基地局における前記可変指向性アンテナの指向角度制御方法において、
    電力測定手段で各セクタごとの下り総送信電力の値を計測し、セクタサイズ演算手段でそれらがセクタ間で均等となるように、指向性制御信号の値を算出して前記可変指向性アンテナの指向角度を制御する指向性制御手段に与えることを特徴とするセクタアンテナの指向角度制御方法。
  6. 前記セクタサイズ演算手段で、全セクタ分の下り総送信電力の平均値を算出して各セクタごとの下り総送信電力の値と比較し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上大きなセクタがあればその大きさを縮小させる値を示す前記指向性制御信号を算出し、下り総送信電力の値が前記平均値より所定の閾値分以上小さなセクタがあればその大きさを拡大させる値を示す前記記指向性制御信号を算出することを特徴とする請求項5記載のセクタアンテナの指向角度制御方法。
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