JP2004297200A - パケットの再送制御方法、送信装置および受信装置 - Google Patents

パケットの再送制御方法、送信装置および受信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】送信装置から受信装置へ誤り検出符号化したパケットを送信する際、従来の再送制御方法では、受信装置の確認応答(ACK/NAK)の返送を所定の時間内に行う必要があり、受信したパケットが正しいか否かの判定処理量がこの時間制限によって制約されてしまう。このため所定時間以上の処理を継続すればパケットが正しいことが判断できるが、所定時間内では正しいことが判定できない場合には不要な再送が行われることになり、伝送効率が落ちるという問題がある。
【解決手段】受信装置は、受信したパケットを誤り検出すると同時に補正を行い、所定時間内にパケットを補正できなかった場合は否定応答を送出するが、その後も誤り検出補正処理を継続し、補正ができた場合は肯定応答を返送することで再送パケットの送信頻度を抑制し、効率的な再送制御を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケットの再送制御方法、送信装置および受信装置に関し、特に、送信装置から符号化されて送信されたパケットを、受信装置で誤り検出および補正しながら段階的に確認応答を返送することにより、効率よい再送制御を行う再送制御方法、送信装置および受信装置に関する。
【0002】
近年、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)などの普及に伴い、一般家庭でも高速データ伝送が利用できるようになった。また、携帯電話の普及に伴い、移動無線通信でも高速データ伝送が要求されている。
これらの、高速データ伝送を利用してリアルタイムに画像や音声を配信するアプリケーションでは、データ伝送の遅延を極力抑える必要があり、特にデータ伝送時の誤りがあっても再送回数が少なく遅延が最小限に抑えられる効率的な再送制御の実現が望まれている。
【0003】
【従来の技術】
誤りの発生する伝送路を介してデータ伝送を行なう通信システムにおいて、高信頼にデータ伝送を行なうためのパケット伝送手順として、従来からARQ(Automatic Repeat reQuest)方式が使用されている。
ARQ方式では、送信装置は伝送するパケットデータを誤り検出能力のある符号を用いて符号化して送信する。受信装置は受け取ったパケットの誤り検出を行い、情報が正しければ肯定応答ACK(ACKnowledgement)を返送し、誤った場合は受信したパケットを廃棄して否定応答NAK(Negative AcKnowledgement)を返送する。送信装置は、ACKを返送されたときは次のパケットを送信し、NAKが返送されたときは前記パケットを再送する。
【0004】
受信局が再送パケットを受信した場合は再度誤りの検出を行い、初送のパケットを受信したときと同様の処理を行う。
ARQ方式の再送制御には次の3方式がある。
1)SAW(Stop And Wait)方式
SAW方式では、送信装置はパケットを一つ送信する毎に、ACKが返送されまで次のパケットを送信せずに待機する。送信用のバッファは1パケット分で十分であり制御も簡単であるが、1パケット伝送する毎に往復の伝送が必要となる。
2)GBN(Go Back N)方式
GBN方式は、最大N個までのパケットをACKの返送を1パケット毎に待合わせないで連続送信できるようにしたものである。パケットには通番を付与し、送受信装置間でこの通番の確認を行う。これを、一般にナンバリング制御という。この方式では、確認応答は単にACK/NAKを返送するのではなく、次に送信すべきパケットの通番を含めることにより、前に返送したACKからその時点までに伝送されたパケットについての肯定応答を、1個のACKで一括して返送できる。誤りが検出された場合、受信装置は送信装置に対して、誤ったパケットの通番を含んだNAKを返送することにより、該NAKに含まれる通番以降のすべてのパケットについて再送要求する。
3)SR(Selective Repeat)方式
SR方式は、GBN方式と同様に最大N個までのパケットを連続送信する方式で、ACK/NAKはナンバリング制御で行うが、誤りが検出され場合は誤ったパケットのみを再送する点が、GBN方式と異なる。
【0005】
図22は、従来技術のSAW方式による再送制御の動作シーケンスである。送信装置100から受信装置200へ、パケットP(1)〜P(3)を送信する際に、受信装置200で第2番目のパケットP(2)を受信時に誤りを検出し、パケットP(2)を再送した場合の動作シーケンスを示している。ここで、パケットP(i)の表記の中の”i”は、パケットの通番を示している。
【0006】
S01. 送信装置100は最初のパケットP(1)を、誤り検出符号を付加して受信装置200へ送信する。
S02. 受信装置200は、受信したパケットP(1)に含まれている誤り検出符号により誤り検出を行い、誤りがないときは、所定の時間Tを経過後、肯定応答ACKを返送する。ここで、所定の時間Tは、受信装置200の処理時間である。
【0007】
S03. シーケンスS01で送信したパケットP(1)に対する確認応答ACKを受信した送信装置100は、次のパケットP(2)を受信装置200へ送信する。
S04. 受信装置200は、受信したパケットP(2)の誤りを検出したため、所定の時間T経過後に否定応答NAKを返送する。
S05. 送信装置100は、否定応答NAKを受信したため、直前に受信装置200へ送信したパケットP(2)を再送する。
【0008】
S06. 受信装置200は、再送されてきたパケットP(2)を正常に受信すると、所定の時間T経過後に確認応答ACKを返送する。
S07. 送信装置100は、確認応答ACKを受信すると、次のパケットP(3)を送信する。
S08. 受信装置200は、受信したパケットP(3)が正常なときは、所定の時間T経過後に確認応答ACKを返送する。
【0009】
図21は、従来技術のGBN方式による再送制御の動作シーケンスで、送信装置100から受信装置200へパケットP(1)〜P(7)を送信する際に、第2番目のパケットP(2)で誤りを検出し、パケットP(2)以降のパケットを再送した場合の動作シーケンスを示している。
S01. 送信装置100は最初のパケットP(1)を、誤り検出符号を付加して、受信装置200へ送信する。
【0010】
S02. 送信装置100は、上記シーケンスS01で送信したパケットP(1)に対する受信装置200からの応答データの受信を待たずに、次のパケットP(2)を送信し、次のシーケンスS04へ移行する。
S03. 一方、受信装置200は、受信したパケットP(1)の誤り検出を行い、正常な場合は確認応答ACKを返送する。
【0011】
S04. 送信装置100は、上記シーケンスS02で送信したパケットP(2)に対する受信装置200からの応答データの受信を待たずに、次のパケットP(3)を送信してシーケンスS06へ移行する。
S05. 一方、受信装置200は、受信したパケットP(2)で誤りが検出された場合は否定応答NAK(2)を返送する。ここで、NAK(2)の括弧内の数字”2”は、誤りを検出したパケットの通番を示している。
【0012】
S06. 送信装置100は、上記シーケンスS04で送信したパケットP(3)に対する受信装置200からの応答データの受信を待たずに、次のパケットP(4)を送信してシーケンスS08へ移行する。
S07. 一方、受信装置200は、シーケンスS04で送信装置100から送信されたパケットP(3)を受信し、誤りが検出されなかった場合は、確認応答ACKを返送する。
【0013】
S08. 送信装置100は、シーケンスS05で受信装置200から返送された否定応答NAK(2)を受信すると、通番”2” 以降のパケットを順次再送する。
S09. 受信装置200は、シーケンスS06で送信されたパケットP(4)を受信し、正常の場合は確認応答ACKを返送する。
S10. 送信装置100は、シーケンスS08に引き続いて、次のパケットP(3)を再送し、シーケンスS12へ移行する。つまり、シーケンスS04でパケットP(3)は既に送信済みであるが、その後、通番がそれより若いパケットP(2)に対する否定応答NAK(2)が返送されたため、パケットP(2)以降の通番を含んでいるパケットP(3)も再送されることになる。
【0014】
S11. 一方、受信装置200はシーケンスS08で再送されたパケットP(2)を受信し、誤り検出結果が正常のときは、確認応答ACKを返送する。
S12〜S19. 以後、送信装置100は、前に送信したパケットに対する確認応答ACKが受信装置200から返送されるのを待たずに、最大N個までの範囲で連続して送信する。一方、受信装置200は、受信したパケットの誤り検出結果が正常な場合は、確認応答ACKを返送する。
【0015】
上記の図21に示すGBN方式による再送制御の動作シーケンスでは表記を省略したが、受信装置200から送信装置100への応答データの返送は、SAW方式と同様に所定時間経過後に行われる。
図20は、従来技術のSR方式による再送制御の動作シーケンスで、送信装置100から受信装置200へパケットP(1)〜P(9)を送信する際に、第2番目のパケットP(2)を送信時に受信装置200で誤りを検出し、パケットP(2)のみを再送する場合の動作シーケンスを示している。
【0016】
S01. 送信装置100は最初のパケットP(1)に、誤り検出符号を付加して受信装置200へ送信する。
S02. 送信装置100は、上記シーケンスS01で送信したパケットP(1)に対する受信装置200からの応答データの受信を待たずに、次のパケットP(2)を送信し、シーケンスS04へ以降する。
【0017】
S03. 一方、受信装置200は、パケットP(1)を正常に受信したときは肯定応答ACKを返送する。
S04. 送信装置100は、上記シーケンスS02で送信したパケットP(2)に対する受信装置200からの応答データの受信を待たずに、次のパケットP(3)を送信して、シーケンスS06へ移行する。
【0018】
S05. 一方、受信装置200は、パケットP(2)で誤りを検出し、否定応答NAK(2)を返送する。ここで、NAK(2)の括弧内の数字”2”は、誤りが見つかったパケットの通番を示している。
S06. 送信装置100は、上記シーケンスS04で送信したパケットP(3)に対する受信装置200からの応答データの受信を待たずに、次のパケットP(4)を送信して、シーケンスS08へ移行する。
【0019】
S07. 一方、受信装置200は、シーケンスS04で送信装置100から送信されたパケットP(3)を正常に受信すると、肯定応答ACKを返送する。
S08. 送信装置100は、シーケンスS05で受信装置200から返送された否定応答NAK(2)を受信すると、通番”2”のパケットP(2)を再送して、シーケンスS10へ移行する。
【0020】
S09. 一方、受信装置200は、シーケンスS06で送信されたパケットP(4)を受信して誤り検出し、正常の場合は確認応答ACKを返送する。
S10. 送信装置100は、シーケンスS08で再送したパケットP(2)の直前に送信していたパケットP(4)の次の通番のパケットP(5)を送信する。
つまり、上記図21で示したGBN方式では、再送したパケットの通番以降のパケットも再送するのに対して、本SR方式では、再送するのは誤りを検出されたパケットP(2)のみである。
【0021】
S11. 受信装置200は、シーケンスS08で再送されたパケットP(2)を正常に受信すると、確認応答ACKを返送する。
S12〜S19. 以後、送信装置100は、前に送信したパケットに対する確認応答ACKが受信装置200から返送されるのを待たずに、次のパケットを最大N個の範囲で連続して送信する。一方、受信装置200は、受信したパケットの誤り検出結果が正常の間は、確認応答ACKを返送する。
【0022】
上記の図20に示すSR方式による再送制御の動作シーケンスの記述では省略したが、受信装置200から送信装置100への応答データの返送は、SAW方式と同様に所定時間経過後に行われる。
以上に説明した3つのARQ方式のパケット伝送方法では、誤りが発生した場合の再送パケットとしては、初送パケットと同じ内容のパケットを再送する。このARQ方式に誤り訂正符号を併用したものが、H−ARQ(Hybrid−ARQ)方式である。
【0023】
H−ARQ方式では、受信装置が受信したパケットを誤り訂正検出符号により正常に復号できた場合は、肯定応答ACKを送信装置へ返送し、送信装置は上記ARQ方式の場合と同様に、ACKを受信すると次のパケットを送信する。受信装置が受信したパケットを誤り訂正検出符号により正常に復号できなかった場合は、否定応答NAKを返送し、送信装置はNAKを受信すると再送パケットを送信するが、この際の再送パケットの内容は、必ずしも初送パケットと同じではなく、異なる場合がある点が、前記ARQ方式と違っている。以下のH−ARQ方式の説明は、前記ARQ方式の中のSAW方式の場合を代表例にして行う。
【0024】
H−ARQ方式には、誤り訂正検出復号の方法の違いにより、TypeI、TypeII、TypeIIIの3つのタイプがある。
図19は、従来技術のTypeIのH−ARQ方式による再送制御方法である。
S01. 送信装置100は、誤り訂正検出符号を含んだパケットPを生成して、受信装置200へ送信する。
【0025】
S02. 受信装置200は、受信したパケットPに含まれる誤り訂正検出符号を基に復号し、正常に復号できないときは、否定応答NAKを返送して送信装置100へ再送を要求する。
S03. 否定応答NAKを受信した送信装置100は、ステップS01で送信したパケットと同じ内容のパケットPを再送する。
【0026】
S04. 受信装置200は、ステップS02と同様にして、受信したパケットPを誤り訂正検出復号し、正常に復号できれば確認応答ACKを返送する。
上記のように、TypeIのH−ARQ方式では、初送と再送のパケットは同じ内容であり、パケットを受信したときの誤り訂正検出復号処理も、初送の場合と再送の場合とは独立して行われる。
【0027】
図18は、従来技術のTypeIIのH−ARQ方式による再送制御方法である。
S01. 送信装置100は、誤り訂正検出符号を含んだパケットPを生成して、受信装置200へ送信する。
S02. 受信装置200は、受信したパケットPを記憶した後、パケットPを誤り訂正検出復号し、復号が正常に終了しないときは、否定応答NAKを返送して送信装置100へ再送を要求する。
【0028】
S03. 否定応答NAKを受信した送信装置100は、誤り訂正検出のための追加の冗長ビットから成るパケットPaを再送する。
S04. 受信装置200は、ステップS02で記憶したパケットPと、今回受信した誤り訂正検出用の冗長ビットから成る再送パケットPaとを合成し、これを基に誤り訂正検出復号を行い、復号が正常に完了したならば肯定応答ACKを返送する。
【0029】
上記のように、TypeIのH−ARQ方式では再送時に初送と同じ内容のパケットを送信するのに対して、TypeIIのH−ARQ方式では初送のパケットを受信装置で記憶しておき、送信装置は追加の冗長ビットだけから成る再送パケットを再送すればよく、誤り発生時のパケット再送が効率的に行える。また、誤り率が小さい伝送路では初送のパケットのみで済み、誤り率が大きい伝送路では再送により誤り訂正検出能力が強化されるため、伝送路の品質に適応した柔軟な再送が効率的に行える。
【0030】
図17は、従来技術のTypeIIIのH−ARQ方式による再送制御方法である。
S01. 送信装置100は、誤り訂正検出符号を含んだパケットPを生成して、受信装置200へ送信する。
S02. 受信装置200は、受信したパケットPを記憶した後、パケットPに含まれる誤り訂正検出符号を基に復号し、復号が正常に終了しないときは、否定応答NAKを返送して送信装置100へ再送を要求する。
【0031】
S03. 否定応答NAKを受信した送信装置100は、誤り訂正検出のための追加の冗長ビットを含むパケットPaを再送する。
S04. 受信装置200は、まず、受信したパケットPaのみを誤り訂正検出復号し、正常に復号できた場合は、確認応答ACKを返送する。
ここで、復号が正常に終了しない場合は、ステップS02で記憶したパケットPと、今回受信した誤り訂正検出用の冗長ビットを含むパケットPaとを合成し、この合成したデータを基に誤り訂正検出復号を行い、復号が正常に完了したならば、確認応答ACKを返送する。つまり、TypeIIIのH−ARQ方式では、再送パケットPaのみでも復号ができるようにパケットが構成される点がTypeIIの方式と異なる。
【0032】
図16は、従来技術のARQ方式による再送制御の動作フローチャートで、上記のSAW方式による再送制御の実施例である。送信装置100と受信装置200の動作フローチャートで、パケットの送受信のタイミングの関係を点線矢印で示している。
送信装置100は、上位装置からのパケット送信依頼により起動され、次の処理ステップで動作する。
【0033】
S01. 受信装置200へ送信するパケットを生成する。
S02. ステップS01で生成したパケットに誤り検出符号を付加する。
S03. パケットを受信装置200へ送信する。ここで送信したパケットは、点線矢印で示すように、後述する受信装置200のステップR01で受け付けられる。
S04. ステップS03で送信したパケットに対する、受信装置200からの応答データの受信を待合わせ、受信したときはステップS05へ移行する。
【0034】
S05. 応答データが肯定応答ACKか否定応答NAKかを判定し、確認応答ACKならば次のステップS06へ移行し、否定応答NAKならば、再送のためにステップS07へ移行する。
S06. ステップS03で送信したパケットは最終パケットか否かを判定し、最終パケットでなければ(NO)、次のパケットを送信するためにステップS01へ移行し、最終パケットならば(YES)処理を終了する。
【0035】
S07. 再送パケットを生成し、ステップS02へ移行する。
以上が送信装置100の動作フローチャートである。
一方、受信装置200は、上記の送信装置100の動作ステップと連携して、次のステップで動作する。
R01. 送信装置100から送信されてくるパケットの受信を待合わせ、パケット受信時は次のステップR02へ移行する。
【0036】
R02. 受信したパケットに含まれる誤り検出符号により、誤り検出を行う。
R03. 誤りがなく正しく受信されたときは(YES)、次のステップR04へ移行し、誤りが検出されたときは(NO)、ステップR08ヘ移行する。
R04. パケットが正常に受信された旨を通知するために、応答データとして肯定応答ACKを設定する。
【0037】
R05. ステップR04または後述するステップR08で設定された応答データを、送信装置100へ送信する。ここで送信した応答データは、点線矢印で示すように、前記送信装置100のステップS04で受付される。
R06. 受信したパケットは最終パケットか否かを判定し、最終パケットでなければ(NO)次のパケットを受信するためにステップR01へ移行し、最終パケットならば(YES)、次のステップR07へ移行する。
【0038】
R07. 最終パケットを正しく受信した旨上位装置へ通知して、次のパケット受信を待合わせるため、ステップR01へ移行する。
R08. 応答データとして否定応答NAKを設定し、ステップR05へ移行する。
図15は、従来技術のH−ARQ方式による再送制御の動作フローチャートで、前記のTypeIIのH−ARQ方式による再送制御の実施例である。送信装置100と受信装置200のパケットの送受信タイミングの関係を点線矢印で示している。
【0039】
送信装置100は、上位装置からのパケット送信依頼により起動され、次の処理ステップで動作する。
S01. 受信装置200へ送信するパケットを生成する。
S02. ステップS01で生成したパケットを誤り訂正検出符号で符号化する。
S03. パケットを受信装置200へ送信する。ここで送信したパケットは、点線矢印で示すように、後述する受信装置200のステップR01で受け付けられる。
【0040】
S04. ステップS03で送信したパケットに対する、受信装置200からの応答データの受信を待合わせ、受信したときはステップS05へ移行する。
S05. 応答データが肯定応答ACKか否定応答NAKかを判定し、確認応答ACKならば次のステップS06へ移行し、否定応答NAKならば、再送のためにステップS07へ移行する。
【0041】
S06. ステップS03で送信したパケットは、最終パケットか否かを判定し、最終パケットでなければ(NO)、次のパケットを送信するためにステップS01へ移行し、最終パケットならば(YES)処理を終了して、パケット送信依頼元の上位装置へ復帰する。
S07. ステップS01で生成した初送のパケットに対する追加の誤り訂正検出符号ビットから成る再送パケットを生成し、ステップS02へ移行する。
【0042】
以上が送信装置100の動作フローチャートである。
一方、受信装置200は、上記の送信装置100の動作ステップと連携して、次のステップで動作する。
R01. 送信装置100からのパケット受信を待合わせ、パケット受信時は次のステップR02へ移行する。
【0043】
R02. 再送パケットか否か判定し、再送パケットの場合は(YES)合成を行うために次のステップR03へ移行し、再送パケットでない、つまり、初送パケットの場合は(NO)、ステップR10へ移行する。
R03. 記憶されている初送パケットと、今回受信した再送パケットを合成し、
次のステップR04へ移行する。
【0044】
R04. 引き渡された合成データを基に、誤り訂正検出復号の処理を行う。これにより、後述するステップR10で記憶されている初送パケットと今回受信した追加の冗長ビットを合成して誤り訂正検出復号を行うことにより、誤り訂正検出復号の能力を高めることができる。
R05. 正しく誤り訂正検出復号された場合は(YES)、次のステップR06へ移行 し、正しく誤り訂正検出復号されなかったときは(NO)、ステップR11へ移行す る。
【0045】
R06. 応答データとして肯定確認応答ACKを設定し、次のステップR07へ引 き渡す。
R07. ステップR06または後述するステップR11で設定された応答データを、送信装置100へ送信する。ここで送信した応答データは、点線矢印で示すように、前記送信装置100のステップS04で受け付けられる。
【0046】
R08. 受信したパケットは最終パケットか否かを判定し、最終パケットならば(YES)次のステップR07へ移行し、最終パケットでなければ(NO)次のパケットを受信するためにステップR01へ移行する。
R09. 最終パケットを正しく受信した旨上位装置へ通知して、次のパケット受信を待合わせるため、ステップR01へ移行する。
【0047】
R10. 受信したパケットを記憶して、ステップR04へ移行する。ここで記憶したパケットデータは、再送パケット受信時の誤り訂正検出復号に使用される。
R11. 応答データとして否定応答NAKを設定し、ステップR07へ移行する。
上記の従来技術であるARQ方式およびH−ARQ方式による再送制御については、例えば下記の非特許文献1に公開されている。
【0048】
【非特許文献1】
Automatic repeat−request error control schemes; Lin, S., Costello, D. J.; IEEE Communication Magazine, vol. 12, December 1984, pp. 5−17.
【0049】
【発明が解決しようとする課題】
従来の再送制御処理では、一般にパケットの伝送遅延を防止するために、送信装置が送信したパケットに対して所定の時間内に応答データを返送するようにしており、受信装置が受信したパケットに対して行う誤り検出および補正のための処理量はこの所定の時間によって制約される。このため、所定の時間を越えて誤り検出および補正の処理を継続すればパケットを正しく補正できるが、所定の時間内では正しく補正できない場合には、不要な再送が行われることになり、伝送効率が落ちるという問題がある。
【0050】
例えば、ターボ符号を使用したシステムであれば、受信装置でターボ復号の繰り返し回数が8回ではパケットが正しく復号できないが、繰り返し回数16回でパケットを正しく復号できる場合がこれに該当する。また別の例として、TypeIIIのH−ARQ方式による再送制御において、受信装置が初送パケットだけでは正しく誤り訂正検出復号ができず再送要求を行った場合に、初送パケットと再送パケットを合成しても正しいことは判断できなかったが、再送パケットのみで正しく誤り訂正検出復号できた場合が該当する。
【0051】
本発明は、送信装置から受信装置へパケットを伝送する際の再送制御方法において、受信装置が受信したパケットを所定の時間内に誤り検出補正できなかった場合でも、さらに誤り検出補正処理を継続して行うことにより、パケットの再送回数を抑制できる効率的な再送制御方法、送信装置、および受信装置を提供することを目的とする。
【0052】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、送信装置から受信装置へパケットを伝送する際の再送制御方法において、前記送信装置は前記パケットを符号化して前記受信装置へ送信し、前記受信装置は前記パケットに対する第一の誤り検出補正処理を所定の時間内に行い、誤りが解消された場合は所定の時間経過時点で肯定応答を返送し、誤りが解消されない場合は所定の時間経過時点で否定応答を返送後、前記パケットに対する第二の誤り検出補正処理を行い、そこで誤りが解消されたときは、前記第二の誤り検出補正処理を終了して肯定応答を返送し、前記送信装置は、送信したパケットに対して前記肯定応答を受信したときは次のパケットを送信し、前記否定応答を受信したときは、前記パケットを基に生成した再送パケットを送信し、前記否定応答を受信した後、前記再送パケットの送信開始時点までの間に前記肯定応答を受信した場合は、前記再送パケットの送信を抑止する、ように構成している。
【0053】
第一の発明によれば、受信装置は受信したパケットの誤り検出および補正処理を所定の時間行っても誤りが解消されないときは、一旦否定応答を送信装置へ返送してパケットの再送を要求した後、引き続いて誤り検出補正処理を行い、誤り検出補正が完了した時点で肯定応答を返送することにより、送信装置は、一旦は否定応答を受信していても、なんらかの理由で再送パケットの送信処理を開始していない時点で上記肯定応答が返送されてくれば、再送パケットの送信を取りやめることができ、不要な再送パケットの送信を抑止できる。一般に、送信装置は同時に複数の受信装置へパケットを送信しており、否定応答を受信していても、他の受信装置向けのパケット送信を処理中などで再送処理が待たされる場合があり、このような状況での再送パケットの送信を抑止することにより、パケットの伝送効率を向上することが可能となる。
【0054】
第二の発明は、第一の発明の再送制御方法において、前記受信装置は、前記再送パケットを受信時、前回受信したパケットの誤りが解消されている場合は肯定応答を返送する、ように構成している。
第二の発明によれば、受信装置が一旦否定応答を返送した後に、初送のパケットの誤りを正しく補正できた場合は、再送パケットに対して無条件に肯定応答を返送することにより、再送パケット自体が誤った場合でも、再度の再送パケットの送信を回避することができ、パケットの伝送効率を向上することができる。
【0055】
上記の発明の実現の態様としては、送信装置はパケットをターボ符号化して送信し、受信装置はそれをターボ復号を繰り返し行うことにより誤り検出補正する、ようにして構成することができる。
また、受信装置は受信したパケットを復調する際に、干渉信号を除去するために干渉キャンセラを1回以上通すことにより誤り検出補正する、ように構成してもよい。
【0056】
さらに、初送のパケットおよび1以上の再送パケットを受信装置で保持しておき、それらを組み合わせて合成した結果を誤り検出補正する、ように構成することもできる。
【0057】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の再送制御の動作シーケンス(1)である。
受信装置200で受信したパケットを所定の時間内に誤り検出補正処理を完了できずに、その後処理を継続することで、再送を行うことなく該パケットを正しく誤り検出補正することができた場合の実施例を示している。
【0058】
S01. 送信装置100は、符号化した第1番目のパケットP(1)を、受信装置200へ送信する。
S02. 受信装置200は、受信したパケットP(1)を誤り検出補正し、正しく補正できた場合は、肯定応答ACKを返送する。
S03. 送信装置100は、受信装置200からの肯定応答ACKを受信すると、次の第2番目のパケットP(2)を送信した後、シーケンスS06へ移行する。
【0059】
S04. 一方、受信装置200は、受信したパケットP(2)を誤り検出補正するが、予め定められた時間内では正しく補正できず、その時点では否定応答NAKを返送した後、引き続いて次のシーケンスS05を実行する。
S05. 受信装置200は、上記シーケンスS04に引き続いて、誤り検出補正処理を継続した結果正しく補正できた場合は、肯定応答ACKを送信装置100へ送信する。
【0060】
S06. 送信装置100は、例えば受信装置200以外の他の受信装置への送信処理などにより処理が輻輳したため、シーケンスS04で受信装置200から返信されたNAKに対する再送処理をまだ開始していない場合は、再送処理を行わずに肯定応答ACKを受付けて、次の第3番目のパケットP(3)を送信する。
S07. 受信装置200は、パケットP(3)を受信して誤り検出補正を行い、正しく補正された場合は肯定応答ACKを返送する。
【0061】
S08〜S13. 以降、送信装置100は受信装置200からの肯定応答ACKの受信を待合わせながら、次の符号化されたパケットを順次送信し、受信装置200は、受信したパケットを順次誤り検出補正して、正しく補正できれば確認応答ACKを返送する。
上記の図1の実施例では、送信装置100は、受信装置200からのNAK受信後、パケットP(2)の再送処理を開始する前に肯定応答ACKを受信するため、パケットP(2)の再送を行うことなく、次のパケットP(3)を送信することができる。これにより、図22に示した従来技術のSAW方式による再送制御の動作シーケンスと比較すると、再送が行われずに効率のよい伝送が行われていることがわかる。
【0062】
図2は、本発明の再送制御の動作シーケンス(2)である。
図1に示した実施例とは異なり、送信装置100は、受信装置200からのNAK受信後、パケットP(2)の再送処理を開始した後に肯定応答ACKを受信したケースを示している。
S01. 送信装置100は、符号化した第1番目のパケットP(1)を、受信装置200へ送信する。
【0063】
S02. 受信装置200は、受信したパケットP(1)を誤り検出補正し、正しく補正できた場合は、肯定応答ACKを返送する。
S03. 送信装置100は、受信装置200からの肯定応答ACKを受信すると、次の第2番目のパケットP(2)を送信する。
S04. 受信装置200は、受信したパケットP(2)を誤り検出補正するが、所定の時間内では正しく補正できず、その時点では否定応答NAKを返送し、シーケンスS06で引き続いて誤り補正処理を行う。
【0064】
S05. 一方、送信装置100は、受信装置200からの否定応答NAKを受信したため、シーケンスS03で送信した初送パケットP(2)を基に再送パケットPa(2)を生成して送信する。
S06. 受信装置200は、上記シーケンスS04に引き続いて、誤り検出補正処理を継続した結果正しく補正でき、その時点で肯定応答ACKを送信装置100へ返送する。しかしながら、送信装置100では既にシーケンスS04で返送したNAKに対する再送処理を開始しているため、この場合は、パケットPa(2)の再送を抑止することができない。
【0065】
S07. 受信装置200は、シーケンスS05で送信装置100から送信された再送パケットPa(2)を受信するが、その時点では初送のパケットの誤り検出補正が完了しているため、今回受信した再送パケットが正しいか否かに関わらず、肯定応答ACKを返送する。
S08. 送信装置100は、受信装置200からの肯定応答ACKを受付け、次の第3番目のパケットP(3)を送信する。
【0066】
S09. 受信装置200はパケットP(3)を受信し、誤り検出補正が正しく行われた場合は肯定応答ACKを返送する。
S10〜S13. 以降、送信装置100は受信装置200からの肯定応答ACKの受信を待合わせながら、次の符号化されたパケットを順次送信し、受信装置200は、受信したパケットを順次誤り検出補正して、正しく補正できれば肯定応答ACKを返送する。
【0067】
上記の図2の実施例では、受信装置200からNAK送信後のACK送信が、送信装置100でパケットPa(2)の再送処理を開始した後に受信されたため、送信装置100はパケットPa(2)の再送を行うことになるが、この再送パケットに対しては、既に初送パケットにより誤り検出補正が完了しているため、該再送パケットの誤りの有無に関わらず、肯定応答ACKが返送され、図22に示した従来技術のSAW方式による再送制御の動作シーケンスと比較しても、同等の効率で動作することが分かる。
【0068】
図3は、本発明の再送制御の動作シーケンス(3)で、上記図2に示した再送パケットが伝送誤りを起こしたケースを示している。受信装置200では、初送パケットの誤り補正処理が完了しているため、再送パケットに伝送誤りが発生した場合でも肯定応答ACKを返信されて再度の再送パケットの送信は不要となり、図22に示した従来技術のSAW方式による再送制御の動作シーケンスと比較して、より効率的なパケット伝送が行われることがわかる。図3の処理ステップについては、上記図2の処理ステップと同様のため、詳細な説明は割愛する。
【0069】
図4は、本発明の再送制御の動作シーケンス(4)である。
送信装置100から受信装置200へ、パケットP(1)〜P(3)を送信する際に、受信装置200で第2番目のパケットP(2)を受信時にエラーを検出し、パケットP(2)を再送した場合の動作シーケンスを、受信装置から送信装置へ応答データを返送する場合の所定の時間との関連を記載したものである。
【0070】
S01. 送信装置100は最初のパケットP(1)を符号化して、受信装置200へ送信する。
S02. 受信装置200は、受信したパケットP(1)を誤り検出補正し、正しく補正されたときは、直ちに肯定応答ACKを返送する。
S03. シーケンスS01で送信したパケットP(1)に対する肯定応答ACKを受信した送信装置100は、次のパケットP(2)を受信装置200へ送信する。
【0071】
S04. 受信装置200は、パケットP(2)を受信すると直ちに誤り検出補正処理を開始するが、所定の時間Tを経過しても正しく補正できないときは、否定応答NAKを返送する。
S05. 送信装置100は、否定応答NAKを受信したため、直前に受信装置200へ送信したパケットP(2)を基に生成した再送パケットPa(2)を送信する。
【0072】
S06. 受信装置200は、再送パケットPa(2)を正しく誤り検出補正できた場合は、直ちに肯定応答ACKを返送する。
S07. 送信装置100は、肯定応答ACKを受信すると、次のパケットP(3)を送信する。
S08. 受信装置200は、受信したパケットP(3) を正しく誤り検出補正できたときは、直ちに肯定応答ACKを返送する。
【0073】
上記の図4に示した本発明の再送制御の動作シーケンス(4)によれば、受信装置側でパケットを正しく受信できたときは、図22に示した従来技術のSAW方式による再送制御の動作シーケンスのように、所定の時間Tの経過を待つことなく肯定応答ACKを返送するため、送信装置側もその分だけ早く次のパケットを送信でき、より効率的なパケット伝送を行えるようになる。
【0074】
図5は、本発明の再送制御の動作フローチャート(1)で、送信装置100と受信装置200の送受信タイミングの関係を点線矢印で関連付けて示している。
送信装置100は、上位装置からのパケット送信依頼により起動され、次の処理ステップで動作する。
S01. 上位装置から引き渡されたデータを基に、受信装置200へ送信するパケットを生成する。
【0075】
S02. ステップS01で生成したパケットを符号化する。
S03. ステップS02で符号化されたパケットを、受信装置200へ送信する。ここで送信したパケットは、点線矢印で示すように、後述する受信装置200のステップR01で受け付けられる。
S04. 受信装置200からの応答データの受信を待合わせ、応答データ受信時は次のステップS05へ移行する。
【0076】
S05. 受信した応答データが肯定応答ACKか否定応答NAKかを判定し、肯定応答ACKならば(ACK)、次のステップS06へ移行し、否定応答NAKならば(NAK)、再送処理のためにステップS07へ移行する。
S06. ステップS03で送信したパケットは最終パケットか否かを判定し、最終パケットでならば(YES)、上位装置へ通知して処理を終了し、最終パケットでなければ(NO)、次のパケットを送信するためにステップS01へ移行する。
【0077】
S07. ステップS01で生成した初送のパケットを基に、再送パケットを生成して、ステップS02へ移行する。
以上が送信装置100の処理ステップである。
一方、受信装置200は上位装置からの要求により起動され、送信装置100と連携しながら、次の処理ステップで動作する。
【0078】
R01. 送信装置100からのパケット受信を待合わせ、パケット受信時は次のステップR02へ移行する。
R02. 受信したパケットが再送パケットか否かを判定し、再送パケットの場合は(YES)、次のステップR03へ移行し、再送パケットでないときは(NO)、ステップR04へ移行する。
【0079】
R03. ステップR02で再送パケットを受信したときは、後述するステップR09で起動されて実行中の第二の誤り検出補正処理を停止するため、後述する図7に示す誤り検出補正処理2aのプロセスを停止する。
R04. 第一の誤り検出補正処理を行う。ここでは、所定の時間内で、受信したパケットの誤り検出と補正処理を、正しく完了するまで繰り返す。
【0080】
R05. 上記ステップR04において、正しく誤り検出補正ができた場合は、所定の時間経過後、次のステップR06へ移行して、肯定応答ACKを返送する。誤り検出補正を繰り返しても所定の時間経過時点までに正しく補正できなかった場合は、NAKを返送してさらに誤り検出補正処理を継続するためにステップR08へ移行する。
【0081】
ここで、送信装置100が所定の時間以前の応答でも受け付ける能力がある場合は、正しく誤り検出補正ができた場合は直ちにステップR06へ移行して、肯定応答ACKを返送するようにしてもよい。この場合は、所定の時間を経過する前に肯定応答が送信装置100へ返送され、送信装置100は迅速に次のパケットを送信できるようになり、効率よいパケット伝送が行えるようになる。
【0082】
R06. パケットが正常に受け付けられた旨を通知するために、肯定応答ACKを送信装置100へ返送する。ここで返送した肯定応答ACKは、点線矢印で示すように、前記送信装置100のステップS04で受付られる。
R07. 上位装置へ受信したパケットを通知し、ステップR01へ移行して次のパケット受信を待ち合わせる。
【0083】
R08. パケットの再送を要求するために、送信装置100へ否定応答NAKを返信する。ここで返送した否定応答NAKは、点線矢印で示すように、前記送信装置100のステップS04で受付られる。
R09. 第二の誤り検出補正処理を行うために、後述する図7に示す誤り検出補正処理2aを並行処理を行うことができる別プロセスとして起動した後、次のパケット受信を待ち合わせるためにステップR01へ移行する。ここでは、誤り検出補正処理2aを別プロセスとして起動することにより、パケットの受信待ち状態の間においても、第二の誤り検出補正処理が並行して実行される。
【0084】
図6は、本発明の再送制御の動作フローチャート(2)で、前記図5に示した動作フローチャートと比較して、受信装置200から起動および停止が指示される第二の誤り検出補正処理を行うプロセスが、誤り検出補正処理2aから誤り検出補正処理2bになっている点のみが異なる。後述する図7に示すように、誤り検出補正処理2aでは誤り検出補正が正しく完了した場合は肯定応答ACKを返送するが、誤り検出補正処理2bでは誤り検出補正が正しく完了した場合でも肯定応答ACKを返送しない、点が異なる。
【0085】
送信装置100の処理詳細については、前記図5に示した送信装置100と同じであるため、ここでは説明を割愛する。
受信装置200は、上位装置からの要求により起動され、送信装置100と連携しながら、次の処理ステップで動作する。
R01. 送信装置100から送信されてくるパケットの受信を待合わせ、パケット受信時は次のステップR02へ移行する。
【0086】
R02. 受信したパケットが再送パケットか否かを判定し、再送パケットの場合は(YES)、次のステップR03へ移行し、再送パケットでないときは(NO)、ステップR04へ移行する。
R03. ステップR02で再送パケットを受信したときは、後述するステップR09で起動されて実行中の第二の誤り検出補正処理を停止するため、後述する図7に示す誤り検出補正2bのプロセスを停止する。
【0087】
R04. 第一の誤り検出補正処理を行う。ここでは、所定の時間内で、受信したパケットの誤り検出と補正処理を、正しく完了するまで繰り返す。
R05. 上記ステップR04において、正しく誤り検出補正ができた場合は、所定の時間経過後、次のステップR06へ移行して、肯定応答ACKを返送する。誤り検出補正を繰り返しても所定の時間経過時点までに正しく補正できなかった場合は、NAKを返送してさらに誤り検出補正処理を継続するためにステップR08へ移行する。
【0088】
ここで、送信装置100が所定の時間以前の応答でも受け付ける能力がある場合は、正しく誤り検出補正ができた場合は直ちにステップR06へ移行して、肯定応答ACKを返送するようにしてもよい。この場合は、所定の時間を経過する前に肯定応答が送信装置100へ返送され、送信装置100は迅速に次のパケットを送信できるようになり、効率よいパケット伝送が行えるようになる。
【0089】
R06. パケットが正常に受け付けられた旨を通知するために、肯定応答ACKを送信装置100へ返送する。ここで返送した肯定応答ACKは、点線矢印で示すように、前記送信装置100のステップS04で受付られる。
R07. 受信したパケットを上位装置へ通知し、次のパケット受信を待ち合わせるためにステップR01へ移行する。
【0090】
R08. パケットの再送を要求するために、送信装置100へ否定応答NAKを返信する。ここで返送した否定応答NAKは、点線矢印で示すように、前記送信装置100のステップS04で受付られる。
R09. ステップR09でNAKを返送後、第二の誤り検出補正処理を行うために、後述する図7に示す誤り検出補正処理2bを並行して処理を行える別プロセスとして起動した後、次のパケット受信を待ち合わせるため、ステップR01へ移行する。ここでは、誤り検出補正処理2bを別プロセスとして起動することにより、パケットの受信待ちしている間においても、第二の誤り検出補正処理が並行して実行される。
【0091】
図7は、本発明の再送制御の動作フローチャート(3)で、前記図5に示した受信装置200から起動される誤り検出補正処理2a、および、前記図6に示した受信装置200から起動される誤り検出補正処理2bの処理内容を示している。
誤り検出補正処理2aは、前記図5に示した受信装置200のステップR09から別プロセスとして起動され、次の手順で処理を行う。
【0092】
R21. 引き渡されたパケットデータについて誤り検出補正処理を行う。
R22. ステップR21の誤り検出補正処理が正しく完了したか否かを判定し、正しく誤り検出補正が行われたときは(YES)次のステップR23へ移行し、正しく誤り検出補正が行われなかったときは(NO)、ステップR21へ戻って誤り検出補正処理を繰り返す。誤り検出補正処理が正常に完了せずに、この誤り検出補正処理の繰り返しが継続される場合は、前記図5の受信装置200のステップR03に示すとおり、再送パケット受信時点でプロセス停止される。
【0093】
R23. 誤り検出補正が完了した旨を記憶する。
R24. 肯定応答ACKを送信装置100へ返送して、処理を終了する。ここで送信した肯定応答ACKは、前記図5の点線矢印で示すように、前記図5の送信装置100のステップS04で受付けられる。これにより、初送パケットを所定の時間誤り検出補正しても誤りが解消されずに一旦否定応答NAKを返送後に、誤り検出補正が完了した場合は、直ちに肯定応答ACKが返送され、送信装置100がまだ再送処理を開始してない場合は、再送パケットの送信を抑止でき、効率的な再送制御がおこなえるようになる。
【0094】
誤り検出補正処理2bは、前記図6に示した受信装置200のステップR09から別プロセスとして起動され、次の手順で処理を行う。
R31. 引き渡されたパケットデータについて誤り検出補正処理を行う。
R32. ステップR31の誤り検出補正処理が正しく完了したか否かを判定し、正しく誤り検出補正が行われたときは(YES)次のステップR33へ移行し、正しく誤り検出補正が行われなかったときは(NO)、ステップR31へ戻って誤り検出補正処理を繰り返す。誤り検出補正処理が正常に完了せずに、この誤り検出補正処理の繰り返しが継続される場合は、前記図6の受信装置200のステップR03に示す通り、再送パケット受信時点でプロセス停止される。
【0095】
R33. 誤り検出補正が完了した旨を記憶して、処理を終了する。
このように、誤り検出補正処理2bは、誤り検出補正が正しく完了したときでも肯定応答ACKを返送しない点が、上記の誤り検出補正処理2aとは異なる。これによれば、肯定応答ACKを返送しなくても、受信した再送パケット自体に誤りがある場合でも確実に肯定応答ACKが返送され、再送パケットの誤りによる再度の再送は抑止でき、再送制御を効率化できる。
【0096】
図8は、本発明による送信装置の構成である。
パケット生成部101は、上位装置から引き渡された送信データをパケットに分解し、データ選択部104へ1パケット毎引き渡すと同時に、伝送誤りなどにより再送するときのために該パケットを記憶部102に記憶しておく。
データ選択部104は、パケット生成部101から引き渡されたパケットを符号化部105へ引き渡すと、符号化部106は該パケットを符号化した後、変調部106に渡す。該パケットは変調部106で変調された後、送信部107により受信装置200へ送信される。
【0097】
上記送信部107から受信装置200へ送信されたパケットに対して、受信装置200から返送された応答データ(ACKまたはNAK)は、受信部108で受信され、復調部109で復調された後、応答信号解析部110でその内容が解析され、解析結果はデータ選択部104に通知される。
データ選択部104は、応答信号解析部110から”ACK”が通知されたときはパケット生成部に依頼して次のパケットを引き渡してもらい、応答信号解析部110から”NAK”が通知されたときは、再送パケット生成部103に依頼して再送パケットを引き渡してもらう。ここで、再送パケット生成部103は、記憶部102に記憶されているパケットデータを基に再送パケットを生成して、データ選択部104へ引き渡す。
【0098】
データ選択部104は、再送パケット生成部103から引き渡された再送パケットについても、パケット生成部101から引き渡される初送のパケットと同様にして、符号化部105、変調部106、および送信部107を経由して、受信装置200へ送信する。
ここで、何らかの理由で再送パケット生成部103の処理が滞り、データ選択部104への再送パケットの引渡しタイミングが遅延している時に、受信装置200が実施した第二の誤り検出補正が正しく行われた結果ACKが返送されてきた場合は、ACKを優先的に処理し、パケット再送処理は中止される。これにより、例えば、同一の送信装置から複数の受信装置へ同時にパケットを伝送している状態で、他の受信装置へのパケット送信処理に影響されて再送処理が滞っている場合などに、不要な再送パケットの送信を抑止できる。
【0099】
図9は、本発明による受信装置の構成である。
送信装置100から送信されてきたパケットは受信部210で受信され、復調部220で復調された後データ選択部230へ引き渡される。
データ選択部230は、該パケットを誤り検出補正部240へ引き渡すと同時に、誤り検出判定部250へ誤り検出判定の処理の開始を指示する。
【0100】
誤り検出判定部250は、誤り検出補正部240へ、引き渡されたパケットに対する第一の誤り検出補正処理の開始を指示すると同時に、所定の時間Tの監視タイマーをスタートする。
誤り検出補正部240は、該パケットに対する誤り検出補正処理を繰り返し実行し、その処理結果をその都度誤り検出判定部250へ通知する。そして、誤り検出判定部250から停止の指示を受け付けた時点で処理を停止する。
【0101】
誤り検出判定部250は、誤り検出補正部240から正しく誤り検出補正を完了した旨の通知を受け付けた場合は、応答信号生成部260へ通知して肯定応答ACKの送信を依頼すると同時に、誤り検出補正部240へ処理停止を指示する。また、所定の時間Tの監視タイマーも停止し、受信したパケットを上位装置へ引き渡す。
所定の時間Tを経過した時点でも、誤り検出補正部240から正しく誤り検出補正が完了した旨の通知がないときは、否定応答NAKの送信を応答信号生成部260へ依頼する。ここで、誤り検出補正部240は、誤り検出判定部250からの処理停止指示がないため引き続いて第二の誤り検出補正処理を行う。そして、誤り検出補正が正しく行われた時点で、誤り検出判定部250は応答信号生成部260へ肯定応答ACKの送信を依頼すると同時に、誤り検出補正部240へ処理停止の指示を行い、誤り検出補正が正しく完了した旨を記憶する。これにより、上記の第一の誤り検出補正処理の結果ではNAKを返送した場合でも、引き続いて実施した第二の誤り検出補正処理にて正しく誤り検出補正ができれば直ちにACKが返送され、送信装置がまだ再送処理を開始していない時点でACKが送信装置で受信されたときは、再送処理が抑止され、効率的な再送制御が行われる。
【0102】
上記の第二の誤り検出補正処理は、誤り検出補正が正しく完了しない場合は、引き続き繰り返し実行される。そして、データ選択部230が再送パケットの受信を検出したときに、その旨が誤り検出判定部250へ通知され、誤り検出判定部250は誤り検出補正部240へ処理停止を指示することにより、停止される。
応答信号生成部260は、誤り検出判定部250からの依頼により、肯定応答ACK、または、否定応答NAKを生成して、変調部270で変調した後、送信部280を経由して送信装置100へ送信する。
【0103】
再送パケットについても、上記と同様に誤り検出補正の処理が行われるが、再送パケット受信時点で、上記の第二の誤り検出補正処理により誤り検出補正が正しく完了している場合、誤り検出判定部250は、該再送パケット自体の誤り検出補正の結果に関わらず、応答信号生成部260へ肯定応答ACKの送信を依頼する。これにより、再送パケット自体が誤っていた場合でも再度の再送処理が不要となり、効率的な再送処理が行われる。
【0104】
また、上記の第二の誤り検出補正処理において、誤り検出補正が正しく完了した時点では、誤り検出判定部250は応答信号生成部260へ肯定応答ACKの送信を依頼せずに、誤り検出補正が正しく完了した旨を記憶した後、誤り検出補正部240へ処理停止を指示する、ように構成することもできる。この場合は、送信装置の再送処自体を抑止することはできないが、再送パケット自体の誤りの有無に関わらず確実に肯定応答ACKが返送され、再送パケットが誤った場合でも再度の再送処理を抑止できる。
【0105】
図10は、本発明による誤り検出補正部の構成(1)で、パケットの符号化としてターボ符号を用いた場合の誤り検出補正部の構成を示している。
データ選択部230より引き渡されたパケットに対して、第一の誤り検出補正処理を次のように行う。ターボ復号部241aは渡されたパケットをターボ復号処理し、その結果を誤り検出判定部250へ通知すると同時に、ターボ復号部241aの入力にフィードバックして復号処理を繰り返すことにより、誤り検出補正の制度を上げながら誤り検出補正の処理を継続する。この繰り返し処理は誤り検出判定部250から停止信号STPが入力されるまで続けられる。
【0106】
この場合、誤り検出部250では、ターボ復号部241aより正常に復号した旨の通知がなされたときは、停止信号STPをターボ復号部241aに通知し、同時に応答信号生成部260へ依頼して肯定応答ACKを送信装置100へ返送する。
上記の第一の誤り検出補正処理で、所定の時間Tが経過しても該パケットが正しく復号されないときは、応答信号生成部260へ依頼して否定応答NAKを送信装置100へ返送した後、第二の誤り検出補正処理を、再送パケットを受信するまで上記の復号処理を繰り返すことにより実施し、正しく復号できた時点で、誤り検出判定部250はターボ復号部241aへ停止指示STPを出すと同時に、応答信号生成部260へ依頼して肯定応答ACKを送信装置100へ送信する。
【0107】
誤り検出判定部250は、データ選択部230より再送パケット受信の通知があった時点で、復号処理の停止をターボ復号部241aへ指示する。
上記の第二の誤り検出補正処理で、正しく復号された場合でも、誤り検出部250は確認応答ACKの返送依頼を行わないように構成してもよい。
また、ターボ復号処理では、複数パターンの誤り訂正検出復号を行っており、第一の誤り検出補正処理と第二の誤り検出補正処理とでは、これらのパターンの実行順序を変えるように構成することも可能である。
【0108】
図11は、本発明による誤り検出補正部の構成(2)で、初送パケットと1以上の再送パケットを保持し、それらを組み合わせて誤り検出補正を行うものである。図11の実施例では、初送パケットとそれから生成される2種類の再送パケットを組み合わせて誤り訂正検出復号を行う場合の構成を示している。また、符号化として誤り訂正検出符号を用いており、受信装置では、誤り検出補正処理として誤り訂正検出復号処理を行う。
【0109】
パケット記憶部244b、再送パケット1記憶部245b、再送パケット2記憶部246bは、それぞれ、初送パケット、第1回目の再送パケット、第2回目の再送パケットを格納しておく記憶領域である。
選択制御部241bは、パケット記憶部244b、再送パケット1記憶部245b、再送パケット2記憶部246bのどれを誤り訂正検出復号処理の対象にするかを選択した後、合成部242bに対して選択したパケットデータの合成を指示する。
【0110】
合成部242bは選択制御部241bから指定された記憶領域のパケットを合成した後、誤り訂正検出復号処理部243bへ引き渡し、誤り訂正検出復号処理部243bは引き渡されたパケットデータを誤り訂正検出復号し、その結果を選択制御部241bおよび誤り検出判定部250へ通知する。
本構成による実施例としては、初送パケット、第1回目の再送パケット、および第2回目の再送パケットを受信したときの、それぞれの第一の誤り検出補正処理の処理内容の違いから、二つの実施形態が考えられる。
【0111】
第1の実施形態は、直前に受信したパケットについての誤り訂正検出復号処理を第一の誤り検出補正処理とするものである。
まず、初送パケット受信の場合、選択制御部241bはパケット記憶部244bのみを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは初送パケットのみの誤り訂正検出復号を所定の時間内に行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は、誤り検出判定部250へ通知され、誤り訂正検出復号が正しく行われたときは肯定応答ACKが、また、誤り訂正検出復号が正しく行われなかったときは、否定応答NAKが、それぞれ送信装置100へ返送される。
【0112】
上記のNAK返送に対して第1回目の再送パケットが送信装置100から送信されてきたときは、選択制御部241bは、再送パケット1記憶部245bのみを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは第1回目の再送パケットの誤り訂正検出復号を所定の時間内に行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、誤り訂正検出復号が正しく行われたときは肯定応答ACKが、また、誤り訂正検出復号が正しく行わなかったときは否定応答NAKが、それぞれ送信装置100へ返送される。そして、上記の第一の誤り検出補正処理が正しく終わらなかったときは、引き続いて、選択制御部241bはパケット記憶部244bおよび再送パケット1記憶部245bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは初送パケットおよび第1回目の再送パケットを合成した結果に対して誤り訂正検出復号を行うことにより第二の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、誤り訂正検出復号が正しく行われたときのみ、肯定応答ACKが送信装置100へ返送される。
【0113】
上記の第一の誤り検出補正処理が正しく完了せず、送信装置100から第2回目の再送パケットが送信されてきたときに、上記の第二の誤り検出補正処理が正しく完了していないときは、選択制御部241bは、再送パケット2記憶部245bのみを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは所定の時間内に第2の再送パケットの誤り訂正検出復号を行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする。そして、誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、誤り訂正検出復号が正しく行われたときは肯定応答ACKが、また、誤り訂正検出復号が正しく行わなかったときは否定応答NAKが、それぞれ送信装置100へ返送される。上記の第一の誤り検出補正処理が正しく完了しなかったときは、引き続いて、第二の誤り検出補正処理を次の手順で行う。
【0114】
選択制御部241bは、パケット記憶部244bおよび再送パケット2記憶部246bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは、初送パケット、第2回目の再送パケットを合成した結果に対して誤り訂正検出復号を行い、その処理結果を誤り検出判定部250へ通知する。ここで、正しく誤り訂正検出復号された場合のみ肯定応答ACKが送信装置100へ送信されるが、誤り訂正検出復号が正しく完了しなかったときは、選択制御部241bは、パケット記憶部244b、再送パケット1記憶部245b、および再送パケット2記憶部246bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは、初送パケット、第1回目の再送パケット、および第2回目の再送パケットを合成した結果に対して誤り訂正検出復号を行い、その処理結果を誤り検出判定部250へ通知する。ここで、正しく誤り訂正検出復号できた場合のみ肯定応答ACKが送信装置100へ送信される。以上が第二の誤り検出補正処理である。
【0115】
図11に示す構成を実現する第2の形態は、現時点で保持している全てのパケットデータを合成したものに対して誤り訂正検出復号を行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする方法である。
まず、初送パケット受信の場合、選択制御部241bはパケット記憶部244bのみを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bはパケット記憶部244bに格納されている初送パケットの誤り訂正検出復号を所定の時間内に行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、誤り訂正検出復号が正しく行われたときは肯定応答ACKが、また、誤り訂正検出復号が正しく行わなかったときは否定応答NAKが、それぞれ送信装置100へ返送される。この初送パケット受信に対しては、第二の誤り検出補正処理は行わない。
【0116】
上記第一の誤り検出補正処理が正しく行われず返送されたNAKに対して、第1回目の再送パケットが送信装置100から送信されてきたときは、選択制御部241bは、パケット記憶部244bおよび再送パケット1記憶部245bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは初送パケットおよび第1回目の再送パケットを合成した結果に対して誤り訂正検出復号を所定の時間内に行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、上記誤り訂正検出復号処理が正しく行われたときは肯定応答ACKが、また、正しく行われなかったときは、否定応答NAKが送信装置100へ返送される。そして、上記誤り訂正検出復号処理が正しく行われなかったとき、選択制御部241bは再送パケット1記憶部245bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは第1回目の再送パケットの誤り訂正検出復号を行うことにより第二の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号処理部243bの処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、正しく誤り訂正検出復号できたときのみACKが送信装置へ返送される。
【0117】
上記の第一の誤り検出補正処理が正しく完了せず、NAKが返送された場合は、第2回目の再送パケットが送信装置100から送信されてくる。このとき選択制御部241bは、パケット記憶部244b、再送パケット1記憶部245b、および再送パケット2記憶部246bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは、初送パケット、第1回目の再送パケット、および第2回目の再送パケットを合成した結果に対して、所定の時間内に誤り訂正検出復号を行うことにより、第一の誤り検出補正処理とする。誤り訂正検出復号の処理結果は誤り検出判定部250へ通知され、誤り訂正検出復号が正しく完了したときは肯定応答ACKが、誤り訂正検出復号が正しく完了しなかったときは否定応答NAKが、それぞれ送信装置100へ返送される。
【0118】
上記の第一の誤り検出補正処理が正しく完了しなかったときは、引き続いて第二の誤り検出補正処理を次のように行う。
選択制御部241bは、パケット記憶部244bおよび再送パケット2記憶部246bを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは、初送パケットおよび第2回目の再送パケットを合成した結果に対して誤り訂正検出復号を行う。誤り訂正検出復号の結果は誤り検出判定部250へ通知され、正しく誤り訂正検出復号できた場合のみ、肯定応答ACKが送信装置へ送信される。ここで、誤り訂正検出復号が正しく完了しなかった場合は、選択制御部241bは再送パケット2記憶部246bのみを選択して合成部242bへ指示し、誤り訂正検出復号処理部243bは、第2回目の再送パケットに対して誤り訂正検出復号を行う。誤り訂正検出復号処理の結果は誤り検出判定部250へ通知され、正しく誤り訂正検出復号できたときのみ肯定応答ACKが送信装置へ送信される。以上が第二の誤り検出補正処理である。
【0119】
上記の図11に示す構成では、再送パケットの数を”2”としたが、”3”以上でも同様に本発明は適用できる。
図12は、本発明による復調部の構成で、入力信号に干渉キャンセラを適用することにより、同一伝送路上に複数のユーザの信号が伝送される場合に、他のユーザによる干渉信号を取り除いて信号の品質を向上させるように構成している。
【0120】
図12に示す構成では、復調部220が4段の干渉キャンセラで構成される実施例を示している。
受信部210より渡された入力信号INは、第1段目の干渉キャンセラ222aへ渡されると同時に、遅延部221aを経由して第2段目の干渉キャンセラへ渡される。
第1段目の干渉キャンセラ222aは、入力信号INを復調して出力選択部223へOUTaとして出力すると同時に、入力信号INに含まれている各ユーザの干渉信号の予測値となるレプリカ信号Saを生成して第2段目の干渉キャンセラ222bへ引き渡す。
【0121】
第2段目の干渉キャンセラ222bは、第1段目の干渉キャンセラ222aから引き渡されたレプリカ信号Saを基に、入力信号INから他ユーザの予測した干渉信号を除去して品質を改善した信号を復調し、その結果をOUTbとして出力選択部223へ出力すると同時に、より精度が改善されたレプリカ信号Sbを第3段目の干渉キャンセラ222cへ引き渡す。
【0122】
第3段目の干渉キャンセラ222cについても同様で、改善された信号を復調した結果をOUTcとして出力選択部223へ出力すると同時に、精度が改善されたレプリカ信号Scを第4段目の干渉キャンセラ222dへ引き渡す。
最終段である第4段目の干渉キャンセラ222dについても同様に、改善された信号を復調した結果をOUTdとして出力選択部223へ出力する。
【0123】
出力選択部223は、誤り検出判定部250からの段数選択信号SLで指定された段数からの出力信号を選択して、出力信号OUTとしてデータ選択部230へ引き渡す。
これにより、誤り検出判定部250は、受信したパケットを正しく誤り検出補正できないときは、干渉キャンセラからの出力信号OUTa、OUTb、OUTc、OUTdの中から、より改善された品質の信号を選択して、それをデータ選択部230へ引き渡すことにより、誤り検出補正の精度を上げることができるようになる。
【0124】
図12に示した実施例では4段構成の場合を記載したが、段数はこれに限定されず任意の段数が可能である。
図13は、本発明による干渉キャンセラの構成(1)で、図12で示した干渉キャンセラのうち、第1段に位置する干渉キャンセラ222aの構成を示している。
受信部210より引き渡された入力信号INは、自装置に割り当てられた信号を復調する復調部Xa(1)、および、他ユーザに割り当てられた信号をそれぞれ復調する復調部Xa(2)〜Xa(k)へ渡される。ここで、表記Xa(i)の中の”i”は、同一伝送路を使用するユーザの識別番号で、ここでは便宜上”1”を自装置に割り当て、”2”〜”k”を他ユーザに割り当てた場合を前提に記述する。
【0125】
復調部Xa(1)〜(k)で復調された信号は、各ユーザ毎に設けられた仮判定部Ya(1)〜Ya(k)およびレプリカ生成部Za(1)〜Za(k)を経由して各ユーザの受信予測値となるレプリカ信号Sa(1)〜Sa(k)が生成され、次の段の干渉キャンセラ222bへ引き渡される。ここで、自装置に対応する復調部Xa(1)の出力信号OUTaは、出力選択部223へ引き渡される。
【0126】
図14は、本発明による干渉キャンセラの構成(2)で、第2段目以降の干渉キャンセラの代表例として、第2段目の干渉キャンセラ222bの構成を示している。
第1段目の干渉キャンセラ222aから引き渡された各ユーザ毎のレプリカ信号Sa(1)〜Sa(k)は、信号選択部Rへ入力され、自分以外の他ユーザのレプリカ信号を合成した信号Rb(1)〜Rb(k)として、各ユーザに対応して設けられる干渉除去部Wb(1)〜(k)へ渡される。例えば、Rb(1)はSa(2)〜Sa(k)を合成した信号となり、Rb(2)はSa(1),Sa(3)〜Sa(k)を合成した信号となる。
【0127】
干渉除去部Wb(1)〜Wb(k)は、遅延部221aより渡された他ユーザの干渉信号が含まれている入力信号INから、それぞれRb(1)〜Rb(k)を減算することにより、他ユーザの干渉信号の予測値が取り除かれて品質が改善された信号を得る。この信号は、復調部Xb(1)〜Xb(k)により復調された後、第1段目の干渉キャンセラ222aと同様に、仮判定部Yb(1)〜Yb(k)およびレプリカ生成部Zb(1)〜Zb(k)により、干渉信号のより精度の高い予測値となるレプリカ信号Sb(1)〜Sb(k)が生成され、次の段の干渉キャンセラへ引き渡される。復調部Xb(1)は自装置に対応しているため、その出力信号は干渉キャンセラ222bの出力信号OUTbとして出力選択部223へ引き渡される。
【0128】
このようにして、入力信号INに対して干渉キャンセラを適用することにより、より品質の向上した信号を得ることができる。
干渉キャンセラ222cおよび干渉キャンセラ222dについても、同様に動作する。図12に示す実施例では、干渉キャンセラの段数を4段にしているが、これに限定されるものではなく、段数は任意に構成することができる。
【0129】
図12に示す実施例では、干渉キャンセラのレプリカ生成を復調部の出力信号を基に行っているが、誤り検出補正部240の出力信号を用いて実現することもできる。
また、第一の誤り検出補正処理は、この復調部の出力OUTa〜OUTdを用いてレプリカ信号を生成し、第二の誤り検出補正処理は、誤り検出補正部240の出力を用いてレプリカ信号を生成する、ように構成することもできる。
【0130】
上記の本発明の誤り検出補正の実施例としては、誤り訂正符号を用いる方法、パケットをターボ符号化して送信しそれをターボ復号を繰り返し行う方法、受信したパケットを復調する際に、干渉キャンセラを複数回通すことにより干渉信号を除去する方法、および、初送のパケットおよび1以上の再送パケットを受信装置で保持しておき、それらを組み合わせて合成した結果に誤り検出補正を行う方法を示したが、これ以外にも、畳み込み符号でパケットを符号化する場合など様々な実施の形態が考えられ、本発明は同様に適用できる。
【0131】
以上述べた本発明の実施の態様は、以下の付記の通りである。
(付記1) 送信装置から受信装置へパケットを伝送する際の再送制御方法において、
前記送信装置は前記パケットを符号化して前記受信装置へ送信し、
前記受信装置は前記パケットに対する第一の誤り検出補正処理を所定の時間内に行い、誤りが解消された場合は所定の時間経過時点で肯定応答を返送し、
誤りが解消されない場合は所定の時間経過時点で否定応答を返送後、前記パケットに対する第二の誤り検出補正処理を行い、そこで誤りが解消されたときは、前記第二の誤り検出補正処理を終了して肯定応答を返送し、
前記送信装置は、送信したパケットに対して前記肯定応答を受信したときは次のパケットを送信し、前記否定応答を受信したときは、前記パケットを基に生成した再送パケットを送信し、
前記否定応答を受信した後、前記再送パケットの送信開始時点までの間に前記肯定応答を受信した場合は、前記再送パケットの送信を抑止する、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0132】
(付記2) 付記1に記載の再送制御方法において、
前記第二の誤り検出補正処理にて誤りが解消されたときは、前記第二の誤り検出補正処理を終了して前記再送パケットの受信を待つ、
ことを特徴とする再送制御方法。
(付記3) 付記1または付記2に記載の再送制御方法において、
前記受信装置は、前記再送パケットを受信時、前回受信したパケットの誤りが解消されている場合は肯定応答を返送する、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0133】
(付記4) 付記1ないし付記3のいずれかに記載の再送制御方法において、
前記第一の誤り検出補正処理で誤りが解消されたときは、直ちに肯定応答を返送する、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0134】
(付記5) 付記1ないし付記4のいずれかに記載の再送制御方法において、
前記符号化はターボ符号を用い、前記第一の誤り検出補正処理および前記第二の誤り検出補正処理は、ターボ復号を繰り返し行うことにより誤り検出および補正を行う、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0135】
(付記6) 付記1ないし付記5のいずれかに記載の再送制御方法において、
前記受信装置は、前記パケットおよび1以上の前記再送パケットを保持し、
前記第二の誤り検出補正処理は、前記パケットおよび1以上の前記再送パケットを組み合わせて合成することにより誤り検出および補正を行う、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0136】
(付記7) 付記6に記載の再送制御方法において、
前記再送パケットに対する第一の誤り検出補正処理は、前記パケットおよび1以上の前記再送パケットの全てを組み合わせて合成することにより誤り検出および補正を行う、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0137】
(付記8) 付記1ないし付記7のいずれかに記載の再送制御方法において、
前記受信装置は受信信号の干渉を除去する干渉キャンセラを備え、
前記第一の誤り検出補正処理および前記第二の誤り検出補正処理は、受信したパケットに対して、前記干渉キャンセラを1回以上適用することにより誤り検出および補正を行う、
ことを特徴とする再送制御方法。
【0138】
(付記9) 受信装置へパケットを再送制御して送信する送信装置において、
前記パケットを符号化して前記受信装置へ送信する手段と、
前記パケットを前記受信装置へ送信した後、前記受信装置から返送される肯定応答および否定応答を受信する手段と、
前記肯定応答を受信したときは次のパケットを送信し、前記否定応答を受信したときは前記パケットを基に生成した再送パケットを送信する手段と、
前記否定応答を受信した後、前記再送パケットの送信開始時点までの間に前記肯定応答を受信した場合は、前記再送パケットの送信を抑止する手段を備える、ことを特徴とする送信装置。
【0139】
(付記10) 送信装置から送信されてくる符号化されたパケットを再送制御して受信する受信装置において、
前記パケットに対して第一の誤り検出補正処理を所定の時間内に行う手段と、
前記第一の誤り検出補正処理にて誤りが解消された場合は、所定の時間経過時点で肯定応答を返送する手段と、
前記第一の誤り検出補正処理にて誤りが解消されない場合は、所定の時間経過時点で否定応答を返送して、前記パケットに対する第二の誤り検出補正処理を行う手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
【0140】
(付記11) 付記10に記載の受信装置において、
前記第二の誤り検出補正処理にて誤りが解消された場合は、前記第二の誤り検出補正処理を終了して肯定応答を返送する手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
(付記12) 付記10または付記11に記載の受信装置において、
前記第一の誤り検出補正処理にて誤りが解消された場合は、直ちに肯定応答を返送する手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
【0141】
(付記13) 付記10ないし付記12のいずれかに記載の受信装置において、
ターボ符号化されたパケットを受信する手段と、ターボ復号を繰り返すことにより前記第一の誤り検出補正処理および前記第二の誤り検出補正処理を行う手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
【0142】
(付記14) 付記10ないし付記13のいずれかに記載の受信装置において、
前記パケットおよび1以上の前記再送パケットを保持する手段と、
前記パケットおよび1以上の前記再送パケットを組み合わせて合成することにより、前記再送パケットに対する前記第二の誤り検出補正処理を行う手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
【0143】
(付記15) 付記10ないし付記14のいずれかに記載の受信装置において、
前記パケットおよび1以上の前記再送パケットの全てを組み合わせて合成することにより、前記再送パケットに対する前記第一の誤り検出補正処理を行う手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
【0144】
(付記16) 付記10ないし付記15のいずれかに記載の受信装置において、
受信信号の干渉を除去する干渉キャンセラと、
前記送信装置から送信されてくるパケットに対して、前記干渉キャンセラを1回以上適用することにより前記第一の誤り検出補正処理および前記第二の誤り検出補正処理は行う手段を備える、
ことを特徴とする受信装置。
【0145】
【発明の効果】
本発明は、送信装置から受信装置へ送信される符号化されたパケットを誤り検出補正する際に、まず所定の時間内に行う第一の誤り検出補正の結果を肯定応答または否定応答として送信装置へ返送し、否定応答を返送した場合は、引き続いて第二の誤り検出補正を行い、そこで誤りが解消された時点で肯定応答を返送し、送信装置は、否定応答を受信したときは再送パケットを送信するが、再送パケットの送信開始時点までに肯定応答を受信したときは再送を行わない、ように構成した。
【0146】
これにより、送信装置は、一旦は否定応答を受信していても、なんらかの理由で再送パケットの送信処理を開始していない時点で肯定応答が返送されてくれば、再送パケットの送信を取りやめることができ、不要な再送パケットの送信を抑止できる。一般に、送信装置は同時に複数の受信装置へパケットを送信しており、否定応答を受信していても、他の受信装置向けのパケット送信を処理中などで再送処理が待たされる場合があり、このような状況での再送パケットの送信を抑止することにより、効率的なパケットの伝送が可能となる。
【0147】
また、受信装置は再送パケット受信時点までに上記第二の誤り検出補正処理が完了していれば、再送パケット自体の誤りの有無に関わらず肯定応答を返送するように構成した。
これにより、再送パケット自体にも誤りが検出されるような場合でも、第二の誤り検出補正処理で初送パケットの誤りが解消されていれば、再度の再送パケットの送信を抑止でき、効率的な再送制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再送制御の動作シーケンス(1)
【図2】本発明の再送制御の動作シーケンス(2)
【図3】本発明の再送制御の動作シーケンス(3)
【図4】本発明の再送制御の動作シーケンス(4)
【図5】本発明の再送制御の動作フローチャート(1)
【図6】本発明の再送制御の動作フローチャート(2)
【図7】本発明の再送制御の動作フローチャート(3)
【図8】本発明による送信装置の構成
【図9】本発明による受信装置の構成
【図10】本発明による誤り検出補正部の構成(1)
【図11】本発明による誤り検出補正部の構成(2)
【図12】本発明による復調部の構成
【図13】本発明による干渉キャンセラの構成(1)
【図14】本発明による干渉キャンセラの構成(2)
【図15】従来技術のH−ARQ方式による再送制御の動作フローチャート
【図16】従来技術のARQ方式による再送制御の動作フローチャート
【図17】従来技術のTypeIIIのH−ARQ方式による再送制御方法
【図18】従来技術のTypeIIのH−ARQ方式による再送制御方法
【図19】従来技術のTypeIのH−ARQ方式による再送制御方法
【図20】従来技術のSR方式による再送制御の動作シーケンス
【図21】従来技術のGBN方式による再送制御の動作シーケンス
【図22】従来技術のSAW方式による再送制御の動作シーケンス
【符号の説明】
100 送信装置
101 パケット生成部
102 記憶部
103 再送パケット生成部
104 データ選択部
105 誤り検出補正部
106 変調部
107 送信部
108 受信部
109 復調部
110 応答信号解析部
200 受信装置
210 受信部
220 復調部
230 データ選択部
240,240a,240b 誤り検出補正部
250 誤り検出判定部
260 応答信号生成部
270 変調部
280 送信部
241a ターボ復号部
241b 選択制御部
242b 合成部
243b 誤り訂正検出復号処理部
244b 初送パケット記憶部
245b 再送パケット1記憶部
246b 再送パケット2記憶部
220 復調部
221a,221b,221c 遅延部
222a,222b,222c,222d 干渉キャンセラ
223出力選択部
R 信号選択部
Rb(i) i= 1〜k
Sa(i), Sb(i) i= 1〜k レプリカ信号
Wb(i) i= 1〜k 干渉除去部
Xa(i),Xb(i) i= 1〜k 復調部
Ya(i),Yb(i) i= 1〜k 仮判定部
Za(i),Zb(i) i= 1〜k レプリカ生成部

Claims (5)

  1. 送信装置から受信装置へパケットを伝送する際の再送制御方法において、
    前記送信装置は前記パケットを符号化して前記受信装置へ送信し、
    前記受信装置は前記パケットに対する第一の誤り検出補正処理を所定の時間内に行い、誤りが解消された場合は所定の時間経過時点で肯定応答を返送し、
    誤りが解消されない場合は所定の時間経過時点で否定応答を返送後、前記パケットに対する第二の誤り検出補正処理を行い、そこで誤りが解消されたときは、前記第二の誤り検出補正処理を終了して肯定応答を返送し、
    前記送信装置は、送信したパケットに対して前記肯定応答を受信したときは次のパケットを送信し、前記否定応答を受信したときは、前記パケットを基に生成した再送パケットを送信し、
    前記否定応答を受信した後、前記再送パケットの送信開始時点までの間に前記肯定応答を受信した場合は、前記再送パケットの送信を抑止する、
    ことを特徴とする再送制御方法。
  2. 請求項1に記載の再送制御方法において、
    前記受信装置は、前記再送パケットを受信時、前回受信したパケットの誤りが解消されている場合は肯定応答を返送する、
    ことを特徴とする再送制御方法。
  3. 受信装置へパケットを再送制御して送信する送信装置において、
    前記パケットを符号化して前記受信装置へ送信する手段と、
    前記パケットを前記受信装置へ送信した後、前記受信装置から返送される肯定応答および否定応答を受信する手段と、
    前記肯定応答を受信したときは次のパケットを送信し、前記否定応答を受信したときは前記パケットを基に生成した再送パケットを送信する手段と、
    前記否定応答を受信した後、前記再送パケットの送信開始時点までの間に前記肯定応答を受信した場合は、前記再送パケットの送信を抑止する手段を備える、ことを特徴とする送信装置。
  4. 送信装置から送信されてくる符号化されたパケットを再送制御して受信する受信装置において、
    前記パケットに対して第一の誤り検出補正処理を所定の時間内に行う手段と、
    前記第一の誤り検出補正処理にて誤りが解消された場合は、所定の時間経過時点で肯定応答を返送する手段と、
    前記第一の誤り検出補正処理にて誤りが解消されない場合は、所定の時間経過時点で否定応答を返送して、前記パケットに対する第二の誤り検出補正処理を行う手段を備える、
    ことを特徴とする受信装置。
  5. 請求項4に記載の受信装置において、
    前記第二の誤り検出補正処理にて誤りが解消された場合は、前記第二の誤り検出補正処理を終了して肯定応答を返送する手段を備える、
    ことを特徴とする受信装置。
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