JP2004297117A - 無線通信システム、無線通信システムにおける無線端末、動画像データ配信サーバ、および無線通信方法 - Google Patents
無線通信システム、無線通信システムにおける無線端末、動画像データ配信サーバ、および無線通信方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】安定した動画像品質の配信が可能な無線通信システムを提供する。
【解決手段】無線端末102は動画配信サーバ101に動画データを要求する。動画配信サーバ101は、動画データの再生に必要な基本レイヤ用データを無線端末102に送信する際、配信する符号化データレートが無線端末102のDRCよりも高い場合、先行した基本レイヤ用データを配信する。無線端末102の基本レイヤ用バッファの空き残量が少なく、拡張レイヤ用バッファの空き残量が多い場合、動画配信サーバ101は、基本レイヤ用バッファに先行する基本レイヤ用データが充分蓄積されていると判断し、拡張レイヤ用データを配信する。
【選択図】 図1
【解決手段】無線端末102は動画配信サーバ101に動画データを要求する。動画配信サーバ101は、動画データの再生に必要な基本レイヤ用データを無線端末102に送信する際、配信する符号化データレートが無線端末102のDRCよりも高い場合、先行した基本レイヤ用データを配信する。無線端末102の基本レイヤ用バッファの空き残量が少なく、拡張レイヤ用バッファの空き残量が多い場合、動画配信サーバ101は、基本レイヤ用バッファに先行する基本レイヤ用データが充分蓄積されていると判断し、拡張レイヤ用データを配信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に動画像ストリーミング配信を行う無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速な無線データ通信システムとしてベストエフォート型の高速パケットデータに最適化したcdma2000 1x EV−DO方式がある。cdma2000 1x EV−DOにおけるアクセスネットワークは、送信データがない場合を除いて常に最大電力で送信され、ネットワークからのデータ送信はTDMA(Time Division Multiple Access)で行われる。すなわち、ある瞬間には1ユーザに対してのみデータを送信していることになる。この時のトラヒックチャネルのデータレートは適応変調方式により可変となり、そのデータレートは以下のようにして決定される。
【0003】
トラヒックチャネルが割り当てられた端末は、下りリンクのパイロット信号のCIR(Carrier−to−Interference Ratio:搬送波対干渉比)を測定する。端末は、CIRに対して、今後のチャネル状況を推定して求められた、下りリンクで提供可能な予測下りデータ通信速度(DRC:Data Rate Control)をテーブルとして備え、このテーブルに基づいてCIRをDRCに置き換える。そして、そのDRCをある一定の期間毎に、端末からDRCチャネルにて前記基地局へ通知するようになっている。
【0004】
基地局では、無線接続しているすべての端末からのDRC情報に基づいてスケジューリングを行い、下りリンクでデータを送信する端末を決定し、要求されたレートでデータを送信する。このスケジューリングとは、同一セクタに複数の端末ユーザが存在する場合、それぞれの電波受信状況に応じて、もっともチャネル環境がよい端末にデータを送信することであり、端末数が多いほどセクタ全体でのスループットは増加し、基地局は効率的なデータ送信を行うことができる。
以上のようにcdma2000 1x EV−DOは、電波の受信状況などによって無線リンクの通信速度や無線リンクパケットスケジューリングによる遅延が変動するベストエフォート型の無線パケットデータ通信システムということができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−344560号公報
【0006】
上記のような特性を持つ、ベストエフォート型の無線パケットネットワークにおける動画像ストリーミング配信を行う場合には、エラー訂正処理やエラー隠蔽処理を行うなどエラー耐性の向上、およびデータ伝送帯域の変動に対応してフレームスキップ処理や解像度の変更などの可変ビットレート符号化を行っていた。また、配信システムによっては受信パケットがエラーの場合やパケットロスが発生した場合などには、サーバーに対してパケットの再送を要求し、再送処理による遅延のため再生時間までにパケットが到達しないと、要求パケットを廃棄し、またパケット廃棄により不足するデータをフレームスキップやエラー隠蔽処理によってリカバリーするようにしていた。
上述のエラー隠蔽処理の例として、パケット廃棄によって不足する画像データを最も近い過去に再生された画像データで置き換える処理、あるいは周囲の画像データからの補間によって新たにデータ作成してデータ抜けを目立たなくする処理などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような無線パケットネットワークを使用した動画像配信システムでは、無線区間の電波状況の変化により、データ伝送レートの変動、遅延時間の変動、ビットエラーやパケットロスなどによって、端末で再生される動画像は意図しないフレームスキップを起こしたり、画像の一部欠落などが起こったりする。また、エラー隠蔽処理によって再生された画像は必ずしも正確なデータが作成されるわけではないため、不自然な画像となる場合があり、いずれにしても安定した動画像品質が得られないという欠点があった。
一方、従来の動画像配信システムの他の問題として、動画ストリーミングの配信および再生を行う場合、再生する無線端末では、送信されてきたデータを一旦受信バッファに蓄積すると同時に、順次再生、表示を行う。したがって、ネットワーク伝送路のさまざまな変動に対して、受信バッファの大きさで吸収している。この受信バッファが大きい設定では、データ送信が始まってから再生が開始されるまでに時間がかかってしまう。また、受信バッファが小さい設定では、ネットワーク遅延やデータ伝送レートの変動が生じると、動画ストリーミング再生がコマ落ちや途切れを発生してしまう。
この発明はこのような点を鑑みてなされたもので、安定した動画像品質の配信が可能な無線通信システムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の無線通信システムは、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおいて、前記無線端末は、前記基本レイヤ用データを格納する基本レイヤ用バッファと、前記拡張レイヤ用データを格納する拡張レイヤ用バッファと、前記基本レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記無線端末が受信する信号の品質から決定した要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する通知手段とを有し、前記動画像データ配信サーバは、前記通知手段で通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する比較手段と、前記比較手段で比較した結果、前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記基本レイヤ用バッファに配信する配信手段とを有し、前記配信手段は、前記通知手段で通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量が所定値以上のとき、前記拡張レイヤ用データを送信することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の動画像データ配信サーバは、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける動画像データ配信サーバにおいて、前記無線端末から通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する比較手段と、前記比較手段で比較した結果、前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記無線端末の基本レイヤ用バッファに配信する配信手段とを有し、前記配信手段は、前記無線端末から通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量に基づくデータが所定値以上のとき、前記無線端末の拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータから拡張レイヤ用データを送信することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の無線端末は、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける無線端末において、前記基本レイヤ用データを格納する基本レイヤ用バッファと、前記拡張レイヤ用データを格納する拡張レイヤ用バッファと、前記基本レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、受信した信号の品質から決定した要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する通知手段とを有する。
【0011】
請求項4記載の無線通信方法は、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける無線通信方法において、前記無線端末が、受信する信号の品質から要求データ伝送レートを決定する第1の過程と、前記無線端末が、前記基本レイヤ用データを格納するバッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用データを格納するバッファの蓄積量に基づくデータと、前記要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する第2の過程と、前記動画像データ配信サーバが、通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する第3の過程と、前記動画像データ配信サーバが、比較した結果前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記基本レイヤ用バッファに配信する第4の過程と、前記動画像データ配信サーバが、通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量が所定値以上のとき、前記拡張レイヤ用データを送信する第5の過程とを有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動画像配信システムの構成図である。動画配信サーバ101と無線基地局104はネットワーク103で接続されている。無線端末102は動画配信サーバ101のクライアントとして動作し、無線基地局104と無線通信を行う。
【0013】
図2は図1の無線端末102の概略構成を示すブロック図である。図2において、200はCPUであり、無線端末102の各部を制御する。201は無線インタフェース部(通知手段)であり、アンテナを介して無線通信回線に接続し送受信を行う。202は受信レベル品質監視部であり、無線インタフェース部201で受信した電波の受信レベルの監視を行う。また、受信レベル品質監視部202はパイロット信号のCIRを測定する。203はデータ伝送レート要求演算部であり、受信レベル品質監視部202で測定したCIRから下りリンクで提供可能なDRCを求める。205はバッファの空き残量を測定するバッファ残量監視部、206は通知データ合成部、207は符号化データ分離部、208は基本レイヤ用バッファ、209は拡張レイヤ用バッファ、210はデータ同期合成部、211は動画像データ再生部である。
【0014】
図3は図1の動画配信サーバ101の概略構成を示すブロック図である。図3において、300はCPU(比較手段、判断手段)であり、動画配信サーバ101を制御する。301は回線インタフェース部(配信手段)であり、通信回線に接続し送受信を行う。302は通知データ解析部、303は通知データ選択部、304は送信データ制御部、305は動画ファイルサーバである。
動画ファイルサーバ305は、映像や音声データなどの動画ストリーミング用ファイルが蓄積されており、そのデータ構造は基本レイヤ用バッファ306に格納された基本レイヤ用データと、拡張レイヤ用バッファ307に格納された拡張レイヤ用データに分割されている。ここで、基本レイヤ用データは、そのデータにおいて視聴品質の最低限を確保したデータであり、拡張レイヤ用データは基本レイヤ用データに補充し視聴品質を高めるデータである。この2つのデータでより高品質なデータ再生を行うことが可能となる。
【0015】
次に、上記構成の動画像配信システムの動作について説明する。無線端末102の受信レベル品質監視部202は、無線インタフェース部201で受信したパイロット信号のCIRを測定し、データ伝送レート要求演算部203に送る。次にデータ伝送レート要求演算部203は、送られたCIRを、あらかじめ備えているテーブルを用いて、下りリンクで提供可能なDRCに変換する。CPU200は、データ伝送レート要求演算部203で求めたDRCと、バッファ残量監視部205から得られる基本レイヤ用バッファ208の空き残量と、拡張レイヤ用バッファ209の空き残量とを取得して通知データ合成部206で合成し、通知データとして無線インタフェース部201から無線基地局104を介して動画配信サーバ101に送信する。
動画配信サーバ101の通知データ解析部302は、無線端末102より無線基地局104、回線インタフェース部301を介して送られてきた通知データを解析し、無線端末102の受信可能なDRC、および基本レイヤ用バッファ208と拡張レイヤ用バッファ209のメモリ空き残量を取得する。
【0016】
次に、無線端末102のCPU200は、無線基地局104を介して動画配信サーバ101に動画データを要求する。動画配信サーバ101のCPU300は、その要求を受けて、動画ファイルサーバ305から基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとを選択して読み出す。読み出し方法については後述する。読み出したデータは送信データ制御部304で制御し、回線インタフェース部301によって無線端末102に送信する。
【0017】
無線端末102は送信されたそのデータを、無線基地局104を介して無線インタフェース部201で受信する。次にCPU200は、符号化データ分離部207を用いて、データ構造より基本レイヤ用データか拡張レイヤ用データかに分離し、それぞれ基本レイヤ用バッファ208、拡張レイヤ用バッファ209に格納する。分離する際に、CPU200は基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データそれぞれにタイムスタンプを付加する。
格納されたデータを復号する際、CPU200は基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとを取得してデータ同期合成部210に送る。データ同期合成部210は、分離する際に基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに付加していたタイムスタンプにより同期を取り、1つのデータに合成する。そしてCPU200はその合成したデータを動画像データ再生部211に送る。データは高品位の動画像データとして再生、表示される。
【0018】
前述した基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データの、動画ファイルサーバ305からの読み出しと無線端末102への格納について、図4を参照して説明する。動画配信サーバ101から基本レイヤ用データを送信する際の符号化データレートは、確実にデータ送信できるように、一般的な無線ネットワークのデータ伝送レートより低く設定されている。したがって通常時は、動画像配信サーバ101の符号化データレートよりも、無線端末102で算出されたDRCの方が高くなる。これは、実際に通信している情報量が伝送可能な情報量に対して少なく、回線に余裕があることを示している。
【0019】
動画配信サーバ101のCPU300は、動画データの再生に必要な基本レイヤ用データを無線端末102に送信する際に、データ伝送レートの余裕となっている区間を使用して、現在送信して無線端末102に再生させる基本レイヤ用データに先行した基本レイヤ用データ(先行基本レイヤ用データ)を、無線端末102の基本レイヤ用バッファ208に送信する(ステップS1)。無線端末102のCPU200は、基本レイヤ用バッファ208に受信した先行基本レイヤ用データを蓄積していく。これにより、動画データの再生中にDRCの低下や遅延が発生した場合でも、基本レイヤ用バッファ208に蓄積された先行基本レイヤ用データから再生されるので、途切れやコマ落ちを発生することがない。
【0020】
動画配信サーバ101のCPU300は、先行基本レイヤ用データを蓄積した無線端末102の基本レイヤ用バッファ208の空き残量が、あらかじめ定めた所定量αより大きいか否かを判断する(ステップS3)。空き残量がαより小さい場合(ステップS3で「Yes」)、CPU300は、基本レイヤ用バッファ208に先行基本レイヤ用データが充分蓄積されており、これ以上先行基本レイヤ用データを送信する必要がないと判断する。次にCPU300は、拡張レイヤ用バッファ209の空き残量があらかじめ定めた所定量βより大きいか否かを判断する(ステップS5)。
【0021】
基本レイヤ用バッファ208の空き残量がαよりも大きい場合(ステップS3で「No」)、CPU300は無線端末102のDRCと基本レイヤ用データを送信する際の符号化データレートとの差を算出する(ステップS9)。そして、送信した先行基本レイヤ用データよりさらに先行した基本レイヤ用データを、ステップS9で算出した差に応じた量だけ送信する(ステップS11)。
【0022】
拡張レイヤ用バッファ209の空き残量がβより大きい場合(ステップS5で「Yes」)、CPU300は拡張レイヤ用データを蓄積することができると判断し、DRCを確認して拡張レイヤ用データを送信するだけの余裕があれば(ステップS6で「Yes」)、現在の拡張レイヤ用データを拡張レイヤ用バッファ209に送信する(ステップS7)。
【0023】
以上説明したように、本実施形態によれば、再生中にDRCの低下や遅延が発生した場合でも、基本レイヤ用バッファに蓄積されている先行基本レイヤ用データが再生されるため、受信バッファが小さいことによって生じる途切れやコマ落ちを発生することがなくなる。また、基本レイヤ用バッファに先行基本レイヤ用データが充分蓄積されており、かつ拡張レイヤ用バッファの空き残量が大きい場合、拡張レイヤ用データを送信し、再生する動画データの品質を向上することが出来る。
【0024】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0025】
例えば、上記実施形態における無線端末は、無線通信機能を備えた携帯型パーソナル・コンピュータ又はPDA(Personal Digital Assistance)に本発明を適用してもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、無線端末から送信された要求データ伝送レートが、動画像データ配信サーバからデータを配信する際の符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記無線端末に配信するので、電波状況などによりデータ伝送レートの変動、遅延時間の変動、ビットエラーやパケットロスなどが起きた場合でも、安定したデータの配信が可能である。
また、無線端末の基本レイヤ用バッファにおける、先行基本レイヤ用データの蓄積量に応じて、拡張レイヤ用データを配信するので、データの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る動画像配信システムの構成図である。
【図2】同実施形態における無線端末102の概略構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態における動画配信サーバ101の概略構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態における動画配信サーバ101のデータ送信の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101…動画配信サーバ、102…無線端末、103…ネットワーク、104…無線基地局、200…CPU、201…無線インタフェース部、202…受信レベル品質監視部、203…データ伝送レート要求演算部、205…バッファ残量監視部、206…通知データ合成部、207…符号化データ分離部、208…基本レイヤ用バッファ、209…拡張レイヤ用バッファ、210…データ同期合成部、211…動画像データ再生部、300…CPU、301…回線インタフェース部、302…通知データ解析部、303…通知データ選択部、304…送信データ制御部、305…動画ファイルサーバ、306…基本レイヤ用バッファ、307…拡張レイヤ用バッファ
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に動画像ストリーミング配信を行う無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速な無線データ通信システムとしてベストエフォート型の高速パケットデータに最適化したcdma2000 1x EV−DO方式がある。cdma2000 1x EV−DOにおけるアクセスネットワークは、送信データがない場合を除いて常に最大電力で送信され、ネットワークからのデータ送信はTDMA(Time Division Multiple Access)で行われる。すなわち、ある瞬間には1ユーザに対してのみデータを送信していることになる。この時のトラヒックチャネルのデータレートは適応変調方式により可変となり、そのデータレートは以下のようにして決定される。
【0003】
トラヒックチャネルが割り当てられた端末は、下りリンクのパイロット信号のCIR(Carrier−to−Interference Ratio:搬送波対干渉比)を測定する。端末は、CIRに対して、今後のチャネル状況を推定して求められた、下りリンクで提供可能な予測下りデータ通信速度(DRC:Data Rate Control)をテーブルとして備え、このテーブルに基づいてCIRをDRCに置き換える。そして、そのDRCをある一定の期間毎に、端末からDRCチャネルにて前記基地局へ通知するようになっている。
【0004】
基地局では、無線接続しているすべての端末からのDRC情報に基づいてスケジューリングを行い、下りリンクでデータを送信する端末を決定し、要求されたレートでデータを送信する。このスケジューリングとは、同一セクタに複数の端末ユーザが存在する場合、それぞれの電波受信状況に応じて、もっともチャネル環境がよい端末にデータを送信することであり、端末数が多いほどセクタ全体でのスループットは増加し、基地局は効率的なデータ送信を行うことができる。
以上のようにcdma2000 1x EV−DOは、電波の受信状況などによって無線リンクの通信速度や無線リンクパケットスケジューリングによる遅延が変動するベストエフォート型の無線パケットデータ通信システムということができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−344560号公報
【0006】
上記のような特性を持つ、ベストエフォート型の無線パケットネットワークにおける動画像ストリーミング配信を行う場合には、エラー訂正処理やエラー隠蔽処理を行うなどエラー耐性の向上、およびデータ伝送帯域の変動に対応してフレームスキップ処理や解像度の変更などの可変ビットレート符号化を行っていた。また、配信システムによっては受信パケットがエラーの場合やパケットロスが発生した場合などには、サーバーに対してパケットの再送を要求し、再送処理による遅延のため再生時間までにパケットが到達しないと、要求パケットを廃棄し、またパケット廃棄により不足するデータをフレームスキップやエラー隠蔽処理によってリカバリーするようにしていた。
上述のエラー隠蔽処理の例として、パケット廃棄によって不足する画像データを最も近い過去に再生された画像データで置き換える処理、あるいは周囲の画像データからの補間によって新たにデータ作成してデータ抜けを目立たなくする処理などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような無線パケットネットワークを使用した動画像配信システムでは、無線区間の電波状況の変化により、データ伝送レートの変動、遅延時間の変動、ビットエラーやパケットロスなどによって、端末で再生される動画像は意図しないフレームスキップを起こしたり、画像の一部欠落などが起こったりする。また、エラー隠蔽処理によって再生された画像は必ずしも正確なデータが作成されるわけではないため、不自然な画像となる場合があり、いずれにしても安定した動画像品質が得られないという欠点があった。
一方、従来の動画像配信システムの他の問題として、動画ストリーミングの配信および再生を行う場合、再生する無線端末では、送信されてきたデータを一旦受信バッファに蓄積すると同時に、順次再生、表示を行う。したがって、ネットワーク伝送路のさまざまな変動に対して、受信バッファの大きさで吸収している。この受信バッファが大きい設定では、データ送信が始まってから再生が開始されるまでに時間がかかってしまう。また、受信バッファが小さい設定では、ネットワーク遅延やデータ伝送レートの変動が生じると、動画ストリーミング再生がコマ落ちや途切れを発生してしまう。
この発明はこのような点を鑑みてなされたもので、安定した動画像品質の配信が可能な無線通信システムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の無線通信システムは、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおいて、前記無線端末は、前記基本レイヤ用データを格納する基本レイヤ用バッファと、前記拡張レイヤ用データを格納する拡張レイヤ用バッファと、前記基本レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記無線端末が受信する信号の品質から決定した要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する通知手段とを有し、前記動画像データ配信サーバは、前記通知手段で通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する比較手段と、前記比較手段で比較した結果、前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記基本レイヤ用バッファに配信する配信手段とを有し、前記配信手段は、前記通知手段で通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量が所定値以上のとき、前記拡張レイヤ用データを送信することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の動画像データ配信サーバは、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける動画像データ配信サーバにおいて、前記無線端末から通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する比較手段と、前記比較手段で比較した結果、前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記無線端末の基本レイヤ用バッファに配信する配信手段とを有し、前記配信手段は、前記無線端末から通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量に基づくデータが所定値以上のとき、前記無線端末の拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータから拡張レイヤ用データを送信することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の無線端末は、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける無線端末において、前記基本レイヤ用データを格納する基本レイヤ用バッファと、前記拡張レイヤ用データを格納する拡張レイヤ用バッファと、前記基本レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、受信した信号の品質から決定した要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する通知手段とを有する。
【0011】
請求項4記載の無線通信方法は、基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける無線通信方法において、前記無線端末が、受信する信号の品質から要求データ伝送レートを決定する第1の過程と、前記無線端末が、前記基本レイヤ用データを格納するバッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用データを格納するバッファの蓄積量に基づくデータと、前記要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する第2の過程と、前記動画像データ配信サーバが、通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する第3の過程と、前記動画像データ配信サーバが、比較した結果前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記基本レイヤ用バッファに配信する第4の過程と、前記動画像データ配信サーバが、通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量が所定値以上のとき、前記拡張レイヤ用データを送信する第5の過程とを有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動画像配信システムの構成図である。動画配信サーバ101と無線基地局104はネットワーク103で接続されている。無線端末102は動画配信サーバ101のクライアントとして動作し、無線基地局104と無線通信を行う。
【0013】
図2は図1の無線端末102の概略構成を示すブロック図である。図2において、200はCPUであり、無線端末102の各部を制御する。201は無線インタフェース部(通知手段)であり、アンテナを介して無線通信回線に接続し送受信を行う。202は受信レベル品質監視部であり、無線インタフェース部201で受信した電波の受信レベルの監視を行う。また、受信レベル品質監視部202はパイロット信号のCIRを測定する。203はデータ伝送レート要求演算部であり、受信レベル品質監視部202で測定したCIRから下りリンクで提供可能なDRCを求める。205はバッファの空き残量を測定するバッファ残量監視部、206は通知データ合成部、207は符号化データ分離部、208は基本レイヤ用バッファ、209は拡張レイヤ用バッファ、210はデータ同期合成部、211は動画像データ再生部である。
【0014】
図3は図1の動画配信サーバ101の概略構成を示すブロック図である。図3において、300はCPU(比較手段、判断手段)であり、動画配信サーバ101を制御する。301は回線インタフェース部(配信手段)であり、通信回線に接続し送受信を行う。302は通知データ解析部、303は通知データ選択部、304は送信データ制御部、305は動画ファイルサーバである。
動画ファイルサーバ305は、映像や音声データなどの動画ストリーミング用ファイルが蓄積されており、そのデータ構造は基本レイヤ用バッファ306に格納された基本レイヤ用データと、拡張レイヤ用バッファ307に格納された拡張レイヤ用データに分割されている。ここで、基本レイヤ用データは、そのデータにおいて視聴品質の最低限を確保したデータであり、拡張レイヤ用データは基本レイヤ用データに補充し視聴品質を高めるデータである。この2つのデータでより高品質なデータ再生を行うことが可能となる。
【0015】
次に、上記構成の動画像配信システムの動作について説明する。無線端末102の受信レベル品質監視部202は、無線インタフェース部201で受信したパイロット信号のCIRを測定し、データ伝送レート要求演算部203に送る。次にデータ伝送レート要求演算部203は、送られたCIRを、あらかじめ備えているテーブルを用いて、下りリンクで提供可能なDRCに変換する。CPU200は、データ伝送レート要求演算部203で求めたDRCと、バッファ残量監視部205から得られる基本レイヤ用バッファ208の空き残量と、拡張レイヤ用バッファ209の空き残量とを取得して通知データ合成部206で合成し、通知データとして無線インタフェース部201から無線基地局104を介して動画配信サーバ101に送信する。
動画配信サーバ101の通知データ解析部302は、無線端末102より無線基地局104、回線インタフェース部301を介して送られてきた通知データを解析し、無線端末102の受信可能なDRC、および基本レイヤ用バッファ208と拡張レイヤ用バッファ209のメモリ空き残量を取得する。
【0016】
次に、無線端末102のCPU200は、無線基地局104を介して動画配信サーバ101に動画データを要求する。動画配信サーバ101のCPU300は、その要求を受けて、動画ファイルサーバ305から基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとを選択して読み出す。読み出し方法については後述する。読み出したデータは送信データ制御部304で制御し、回線インタフェース部301によって無線端末102に送信する。
【0017】
無線端末102は送信されたそのデータを、無線基地局104を介して無線インタフェース部201で受信する。次にCPU200は、符号化データ分離部207を用いて、データ構造より基本レイヤ用データか拡張レイヤ用データかに分離し、それぞれ基本レイヤ用バッファ208、拡張レイヤ用バッファ209に格納する。分離する際に、CPU200は基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データそれぞれにタイムスタンプを付加する。
格納されたデータを復号する際、CPU200は基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとを取得してデータ同期合成部210に送る。データ同期合成部210は、分離する際に基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに付加していたタイムスタンプにより同期を取り、1つのデータに合成する。そしてCPU200はその合成したデータを動画像データ再生部211に送る。データは高品位の動画像データとして再生、表示される。
【0018】
前述した基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データの、動画ファイルサーバ305からの読み出しと無線端末102への格納について、図4を参照して説明する。動画配信サーバ101から基本レイヤ用データを送信する際の符号化データレートは、確実にデータ送信できるように、一般的な無線ネットワークのデータ伝送レートより低く設定されている。したがって通常時は、動画像配信サーバ101の符号化データレートよりも、無線端末102で算出されたDRCの方が高くなる。これは、実際に通信している情報量が伝送可能な情報量に対して少なく、回線に余裕があることを示している。
【0019】
動画配信サーバ101のCPU300は、動画データの再生に必要な基本レイヤ用データを無線端末102に送信する際に、データ伝送レートの余裕となっている区間を使用して、現在送信して無線端末102に再生させる基本レイヤ用データに先行した基本レイヤ用データ(先行基本レイヤ用データ)を、無線端末102の基本レイヤ用バッファ208に送信する(ステップS1)。無線端末102のCPU200は、基本レイヤ用バッファ208に受信した先行基本レイヤ用データを蓄積していく。これにより、動画データの再生中にDRCの低下や遅延が発生した場合でも、基本レイヤ用バッファ208に蓄積された先行基本レイヤ用データから再生されるので、途切れやコマ落ちを発生することがない。
【0020】
動画配信サーバ101のCPU300は、先行基本レイヤ用データを蓄積した無線端末102の基本レイヤ用バッファ208の空き残量が、あらかじめ定めた所定量αより大きいか否かを判断する(ステップS3)。空き残量がαより小さい場合(ステップS3で「Yes」)、CPU300は、基本レイヤ用バッファ208に先行基本レイヤ用データが充分蓄積されており、これ以上先行基本レイヤ用データを送信する必要がないと判断する。次にCPU300は、拡張レイヤ用バッファ209の空き残量があらかじめ定めた所定量βより大きいか否かを判断する(ステップS5)。
【0021】
基本レイヤ用バッファ208の空き残量がαよりも大きい場合(ステップS3で「No」)、CPU300は無線端末102のDRCと基本レイヤ用データを送信する際の符号化データレートとの差を算出する(ステップS9)。そして、送信した先行基本レイヤ用データよりさらに先行した基本レイヤ用データを、ステップS9で算出した差に応じた量だけ送信する(ステップS11)。
【0022】
拡張レイヤ用バッファ209の空き残量がβより大きい場合(ステップS5で「Yes」)、CPU300は拡張レイヤ用データを蓄積することができると判断し、DRCを確認して拡張レイヤ用データを送信するだけの余裕があれば(ステップS6で「Yes」)、現在の拡張レイヤ用データを拡張レイヤ用バッファ209に送信する(ステップS7)。
【0023】
以上説明したように、本実施形態によれば、再生中にDRCの低下や遅延が発生した場合でも、基本レイヤ用バッファに蓄積されている先行基本レイヤ用データが再生されるため、受信バッファが小さいことによって生じる途切れやコマ落ちを発生することがなくなる。また、基本レイヤ用バッファに先行基本レイヤ用データが充分蓄積されており、かつ拡張レイヤ用バッファの空き残量が大きい場合、拡張レイヤ用データを送信し、再生する動画データの品質を向上することが出来る。
【0024】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0025】
例えば、上記実施形態における無線端末は、無線通信機能を備えた携帯型パーソナル・コンピュータ又はPDA(Personal Digital Assistance)に本発明を適用してもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、無線端末から送信された要求データ伝送レートが、動画像データ配信サーバからデータを配信する際の符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記無線端末に配信するので、電波状況などによりデータ伝送レートの変動、遅延時間の変動、ビットエラーやパケットロスなどが起きた場合でも、安定したデータの配信が可能である。
また、無線端末の基本レイヤ用バッファにおける、先行基本レイヤ用データの蓄積量に応じて、拡張レイヤ用データを配信するので、データの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る動画像配信システムの構成図である。
【図2】同実施形態における無線端末102の概略構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態における動画配信サーバ101の概略構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態における動画配信サーバ101のデータ送信の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101…動画配信サーバ、102…無線端末、103…ネットワーク、104…無線基地局、200…CPU、201…無線インタフェース部、202…受信レベル品質監視部、203…データ伝送レート要求演算部、205…バッファ残量監視部、206…通知データ合成部、207…符号化データ分離部、208…基本レイヤ用バッファ、209…拡張レイヤ用バッファ、210…データ同期合成部、211…動画像データ再生部、300…CPU、301…回線インタフェース部、302…通知データ解析部、303…通知データ選択部、304…送信データ制御部、305…動画ファイルサーバ、306…基本レイヤ用バッファ、307…拡張レイヤ用バッファ
Claims (4)
- 基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおいて、
前記無線端末は、
前記基本レイヤ用データを格納する基本レイヤ用バッファと、
前記拡張レイヤ用データを格納する拡張レイヤ用バッファと、
前記基本レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記無線端末が受信する信号の品質から決定した要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する通知手段とを有し、
前記動画像データ配信サーバは、
前記通知手段で通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する比較手段と、
前記比較手段で比較した結果、前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記基本レイヤ用バッファに配信する配信手段とを有し、
前記配信手段は、前記通知手段で通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量が所定値以上のとき、前記拡張レイヤ用データを送信する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける動画像データ配信サーバにおいて、
前記無線端末から通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する比較手段と、
前記比較手段で比較した結果、前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記無線端末の基本レイヤ用バッファに配信する配信手段とを有し、
前記配信手段は、前記無線端末から通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量に基づくデータが所定値以上のとき、前記無線端末の拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータから拡張レイヤ用データを送信する
ことを特徴とする動画像データ配信サーバ。 - 基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける無線端末において、
前記基本レイヤ用データを格納する基本レイヤ用バッファと、
前記拡張レイヤ用データを格納する拡張レイヤ用バッファと、
前記基本レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用バッファの蓄積量に基づくデータと、受信した信号の品質から決定した要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する通知手段と
を有する無線端末。 - 基本レイヤ用データと拡張レイヤ用データとに階層符号化された動画像データを配信する動画像データ配信サーバと、前記動画像データ配信サーバとネットワークで接続された無線基地局と、前記無線基地局と無線接続され、前記動画像データ配信サーバから配信された前記動画像データを再生する無線端末とを有する無線通信システムにおける無線通信方法において、
前記無線端末が、受信する信号の品質から要求データ伝送レートを決定する第1の過程と、
前記無線端末が、前記基本レイヤ用データを格納するバッファの蓄積量に基づくデータと、前記拡張レイヤ用データを格納するバッファの蓄積量に基づくデータと、前記要求データ伝送レートとを前記動画像データ配信サーバに通知する第2の過程と、
前記動画像データ配信サーバが、通知された前記要求データ伝送レートと、前記動画像データを配信する際の符号化データレートとを比較する第3の過程と、
前記動画像データ配信サーバが、比較した結果前記要求データ伝送レートが前記符号化データレートより高い場合に、再生している動画像データの再生実時間に先行する先行基本レイヤ用データを前記基本レイヤ用バッファに配信する第4の過程と、
前記動画像データ配信サーバが、通知された前記基本レイヤ用バッファにおける蓄積量が所定値以上のとき、前記拡張レイヤ用データを送信する第5の過程と
を有する無線通信方法。
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