JP2004296852A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体装置は、半導体層10と、前記半導体層10の上方に設けられた第1絶縁層20と、前記第1絶縁層20の上方に設けられたフローティングゲート22と、前記フローティングゲート22の上方に設けられた第2絶縁層24と、前記第2絶縁層24の上方に設けられたコントロールゲート26と、前記フローティングゲート22の側方の前記半導体層10に設けられたソース領域14およびドレイン領域16と、前記ソース領域14およびドレイン領域16の間に形成されるチャネル領域と、を含み、前記チャネル領域とソース領域14との境界、および前記チャネル領域とドレイン領域16との境界には、ショットキー接合が形成されている、不揮発性メモリトランジスタ100を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の半導体装置は、半導体層10と、前記半導体層10の上方に設けられた第1絶縁層20と、前記第1絶縁層20の上方に設けられたフローティングゲート22と、前記フローティングゲート22の上方に設けられた第2絶縁層24と、前記第2絶縁層24の上方に設けられたコントロールゲート26と、前記フローティングゲート22の側方の前記半導体層10に設けられたソース領域14およびドレイン領域16と、前記ソース領域14およびドレイン領域16の間に形成されるチャネル領域と、を含み、前記チャネル領域とソース領域14との境界、および前記チャネル領域とドレイン領域16との境界には、ショットキー接合が形成されている、不揮発性メモリトランジスタ100を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
電気的に消去可能なプログラマブルROM(EPROM)に適用されるデバイスのひとつとして、フローティングゲート構造を有するトランジスタが知られている。図2は、不揮発性メモリトランジスタを含む半導体装置の従来の一例を模式的に示す断面図である。
【0003】
図2に示す半導体装置の不揮発性メモリトランジスタ300は、半導体層110内に形成された不純物層からなるソース領域140およびドレイン領域160と、半導体層110の上方にゲート絶縁層としての第1絶縁層120を介して形成されたフローティングゲート122と、フローティングゲート122の上方に、第2絶縁層124を介して形成されたコントロールゲート126とを有する。このようなフローティングゲート構造のメモリトランジスタ300を動作させるには、たとえば、データの書き込み時には、まずコントロールゲート126およびドレイン160に高電圧を印加し、ソース領域140とドレイン領域160間にチャネル電流を流す。ドレイン領域160の近傍では、高電界により加速された電子がイオン化(インパクトイオン化)を起し、高エネルギーを持つ電子、いわゆるホットエレクトロンが発生する。このホットエレクトロンをフローティングゲート122に注入することによりデータの書き込みが行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような不揮発性トランジスタを有する半導体装置では、書き込み時にホットエレクトロンを発生させるために、最低でも数十Vの電圧を必要とする。そのため昇圧回路等が必要となり消費電力が増大してしまう。本発明の目的は、低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、半導体層と、
前記半導体層の上方に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上方に設けられたフローティングゲートと、
前記フローティングゲートの上方に設けられた第2絶縁層と、
前記第2絶縁層の上方に設けられたコントロールゲートと、
前記フローティングゲートの側方の前記半導体層に設けられたソース領域およびドレイン領域と、
前記ソース領域およびドレイン領域の間に形成されるチャネル領域と、を含み、
前記チャネル領域とソース領域との境界および前記チャネル領域とドレイン領域との境界には、ショットキー接合が形成されている、不揮発性メモリトランジスタを有する。
【0006】
本発明の半導体装置によれば、チャネル領域とソース領域との境界およびチャネル領域とドレイン領域との境界にはショットキー接合が形成されている。ショットキー接合の電位障壁は、pn接合の電位障壁と比して小さいため、低い電圧を印加することで電流を流すことができる。このときの電流の伝導には、熱電子の放出や、トンネリングによる電子などが寄与する。熱電子が放出される場合、一部の熱電子は、pn接合に高電圧を印加することにより得られるホットエレクトロンと同様の役割を果し、フローティングゲートに注入される。そして、この機構により不揮発性メモリトランジスタとして機能することができる。その結果、低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置を提供することができる。
【0007】
本発明は、さらに下記の態様をとることができる。
【0008】
(A)本発明の半導体装置において、前記ソース領域およびドレイン領域は、金属を含む層であることができる。この態様によれば、チャネル領域とソース領域との境界およびチャネル領域とドレイン領域との境界にショットキー接合を形成することができる。
【0009】
(B)本発明の半導体装置において、前記ソース領域およびドレイン領域は、シリサイド層であることができる。
【0010】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体層の上方に第1絶縁層介してフローティングゲートを形成する工程と、
前記フローティングゲートの上方に第2絶縁層介してコントロールゲートを形成する工程と、
前記フローティングゲートの側方の前記半導体層にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、を含み、
前記ソース領域およびドレイン領域の形成は、前記半導体層の所定の領域に金属層を堆積した後に、シリサイド化することにより行なわれる。
【0011】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、チャネル領域と、ソース領域およびドレイン領域との境界のショットキー接合が形成された半導体装置を製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0013】
1.半導体装置
図1は、本実施の形態の半導体装置を模式的に示す断面図である。半導体装置は、不揮発性メモリトランジスタ(以下「メモリトランジスタ」という)100を含む。メモリトランジスタ100は、半導体層10の上に設けられたトンネル酸化膜である第1絶縁層20と、第1絶縁層20の上方に順次形成されたフローティングゲート22と第2絶縁層24とコントロールゲート26とを有する。メモリトランジスタ100は、フローティングゲート22の側方の半導体層10にソース領域14と、ドレイン領域16と、を有し、ソース領域14とドレイン領域16との間には、チャネル領域18を有する。半導体層10としては、たとえば、シリコン基板を用いることができる。
【0014】
ソース領域14およびドレイン領域16は、金属を含む層で形成され、たとえば、タングステンシリサイド,モリブデンシリサイド,チタンシリサイド,コバルトシリサイド、白金シリサイド、ニッケルシリサイドなどの低融点金属シリサイド層で形成されることができる。ソース領域14およびドレイン領域16の深さは、製造されるメモリトランジスタ100の設計により、適宜選択することができる。このように、ソース領域14およびドレイン領域16が金属を含む層で形成されているため、チャネル領域18とソース領域14との境界およびチャネル領域18とドレイン領域16との境界には、ショットキー接合が形成されることとなる。
【0015】
また、必要に応じて、コントロールゲート26の上方にシリサイド層が設けられてもよい。
【0016】
2.メモリセルの動作方法
次に、上述のメモリトランジスタ100の動作方法の一例について説明する。Vcはコントロールゲート26に印加される電圧を示し、Vsはソース領域14に印加される電圧を示し、Vdはドレイン領域16に印加される電圧を示す。
【0017】
このメモリトランジスタ100を動作させる場合には、データの書き込み時には、ソース領域14とドレイン領域16間にチャネル電流を流し、電荷(ホットエレクトロン)をフローティングゲート22に注入する。データの消去時には、ソース領域14に所定の高電圧を印加し、FN伝導によってフローティングゲート22に蓄積された電荷を引き抜く。
【0018】
以下に、p型基板に形成されたメモリトランジスタ100の動作の一例について述べる。
【0019】
データの書き込み動作においては、ソース領域14に対してドレイン領域16を高電位にし、必要に応じてコントロールゲート26に所定電位を印加する。これにより、p型基板表面がn型に反転しはじめる。このとき、ソース領域14から、熱電子(ホットエレクトロン)がチャネル領域18中へ注入され、その一部が第1絶縁層20を介してフローティングゲート22に注入され、データの書き込みがなされる。
【0020】
この書き込み動作では、例えば、コントロールゲート26の電位(Vc)を1V、ソース領域14の電位(Vs)を0V、ドレイン領域16の電位(Vd)を2Vとする。
【0021】
次に、消去動作について説明する。消去動作においては、ソース領域14とフローティングゲート22との間で電界が生じるよう、ソース領域14を高電位にする。これによりフローティングゲート22に注入されている電荷は、FN伝導によってソース領域14に放出され、データが消去される。
【0022】
この消去動作では、たとえば、ソース領域14の電位(Vs)を12Vとし、コントロールゲート26の電位(Vc)を0Vとする。
【0023】
次に、読み出し動作について説明する。読み出し動作においては、ソース領域14に対してドレイン領域16を高電位とし、コントロールゲート26に所定の電圧を印加することにより、チャネルの形成の有無によって書き込まれたデータの判定がなされる。すなわち、フローティングゲート22に電荷が注入されていると、フローティングゲート22の電位が低くなるため、チャネルが形成されず、ドレイン電流が流れない。逆に、フローティングゲート22に電荷が注入されていないと、フローティングゲート22の電位が高くなるため、チャネルが形成されてドレイン電流が流れる。そこで、ドレイン領域16から流れる電流をセンスアンプによって検出することにより、メモリトランジスタ100のデータを読み出すことができる。
【0024】
読み出し動作においては、例えば、コントロールゲート26の電位(Vc)は3.0Vとし、ソース領域14の電位(Vs)を0Vとし、ドレイン領域16の電位(Vd)を1Vとする。
【0025】
本発明の半導体装置によれば、チャネル領域18と、ソース領域14またはドレイン領域16との境界にはショットキー接合が形成されている。ショットキー接合の電位障壁は、pn接合の電位障壁と比して小さいため、低い電圧を印加することで電流を流すことができる。このときの電流の伝導には、熱電子の放出や、トンネリングによる電子などが寄与する。熱電子が放出される場合、一部の熱電子は、pn接合に高電圧を印加することにより得られるホットエレクトロンと同様に役割を果たし、フローティングゲート22に注入される。本実施の形態の半導体装置では、この原理を適用してメモリトランジスタ100を動作させることができるため、低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置を提供することができる。
【0026】
3.半導体装置の製造方法
次に、図1に示す半導体装置の製造方法について説明する。
【0027】
まず、半導体層10の所定の領域に、メモリトランジスタを形成するための領域を画定するために、素子分離領域(図示せず)を形成する。素子分離領域に形成は、LOCOS法,STI法などにより行なうことができる。次に、半導体層10の上方に、たとえば、熱酸化法により第1絶縁層20となるシリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜の膜厚は、3〜7nmとすることができる。ついで、シリコン酸化膜の上に、たとえば、CVD法によって、フローティングゲート22となるポリシリコン膜を形成する。ポリシリコン膜の膜厚は、100〜200nmとすることができる。
【0028】
次に、ポリシリコン膜の上に、第2絶縁層24として、たとえば、酸化シリコン膜、ONO膜を形成する。酸化シリコン膜は、たとえばCVD法により形成され、ONO膜の形成では、O膜の部分は、たとえば、CVD法または熱酸化法により形成され、N膜の部分は、たとえばCVD法により形成される。ついで、たとえば、CVD法により、コントロールゲート26となる導電層を形成する。導電層としては、たとえばポリシリコン膜を形成することができる。この導電層の膜厚は、たとえば200〜400nmとすることができる。なお、コントロールゲート26となる導電層の上にさらにWSi2,MoSi2,CoSi2,TiSi2などのシリサイド層を形成してもよい。
【0029】
次に、最上層の導電層の上に、公知のリソグラフィおよびエッチング技術により所定のパターンを有するマスク層を形成する。マスク層としては、たとえばレジスト層を挙げることができる。このマスク層をマスクとして、パターニングすることにより、図1に示すような、第1絶縁層20、フローティングゲート22、第2絶縁層24およびコントロールゲート26が形成される。
【0030】
次に、ソース領域14およびドレイン領域16の形成を行なう。まず、ソース領域14およびドレイン領域16が形成される領域に金属層を形成する。金属層としては、チタン、タングステン、コバルト、モリブデンなどを用いることができる。金属層の形成は、たとえば、スパッタリング法により行なうことができる。金属層の膜厚は、デバイスの設計により適宜選択することができ、金属層の膜厚によりソース領域14およびドレイン領域16の深さを調整することができる。ついで、熱処理を行ない、金属層にシリサイド化することにより、シリサイド層からなるソース領域14およびドレイン領域16を形成することができる。このようにして、本実施の形態にかかるメモリトランジスタ100を有する半導体装置を製造することができる。
【0031】
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、ソース領域14およびドレイン領域16がシリサイド層で形成される。そのため、チャネル領域18と、ソース領域14およびドレイン領域16の境界には、ショットキー接合が形成されたメモリトランジスタ100を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図2】従来例にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
10…半導体層、 14…ソース領域、 16…ドレイン領域、 20…第1絶縁層、 22…フローティングゲート、 24…第2絶縁層、 26…コントロールゲート、 100…メモリトランジスタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
電気的に消去可能なプログラマブルROM(EPROM)に適用されるデバイスのひとつとして、フローティングゲート構造を有するトランジスタが知られている。図2は、不揮発性メモリトランジスタを含む半導体装置の従来の一例を模式的に示す断面図である。
【0003】
図2に示す半導体装置の不揮発性メモリトランジスタ300は、半導体層110内に形成された不純物層からなるソース領域140およびドレイン領域160と、半導体層110の上方にゲート絶縁層としての第1絶縁層120を介して形成されたフローティングゲート122と、フローティングゲート122の上方に、第2絶縁層124を介して形成されたコントロールゲート126とを有する。このようなフローティングゲート構造のメモリトランジスタ300を動作させるには、たとえば、データの書き込み時には、まずコントロールゲート126およびドレイン160に高電圧を印加し、ソース領域140とドレイン領域160間にチャネル電流を流す。ドレイン領域160の近傍では、高電界により加速された電子がイオン化(インパクトイオン化)を起し、高エネルギーを持つ電子、いわゆるホットエレクトロンが発生する。このホットエレクトロンをフローティングゲート122に注入することによりデータの書き込みが行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような不揮発性トランジスタを有する半導体装置では、書き込み時にホットエレクトロンを発生させるために、最低でも数十Vの電圧を必要とする。そのため昇圧回路等が必要となり消費電力が増大してしまう。本発明の目的は、低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、半導体層と、
前記半導体層の上方に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上方に設けられたフローティングゲートと、
前記フローティングゲートの上方に設けられた第2絶縁層と、
前記第2絶縁層の上方に設けられたコントロールゲートと、
前記フローティングゲートの側方の前記半導体層に設けられたソース領域およびドレイン領域と、
前記ソース領域およびドレイン領域の間に形成されるチャネル領域と、を含み、
前記チャネル領域とソース領域との境界および前記チャネル領域とドレイン領域との境界には、ショットキー接合が形成されている、不揮発性メモリトランジスタを有する。
【0006】
本発明の半導体装置によれば、チャネル領域とソース領域との境界およびチャネル領域とドレイン領域との境界にはショットキー接合が形成されている。ショットキー接合の電位障壁は、pn接合の電位障壁と比して小さいため、低い電圧を印加することで電流を流すことができる。このときの電流の伝導には、熱電子の放出や、トンネリングによる電子などが寄与する。熱電子が放出される場合、一部の熱電子は、pn接合に高電圧を印加することにより得られるホットエレクトロンと同様の役割を果し、フローティングゲートに注入される。そして、この機構により不揮発性メモリトランジスタとして機能することができる。その結果、低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置を提供することができる。
【0007】
本発明は、さらに下記の態様をとることができる。
【0008】
(A)本発明の半導体装置において、前記ソース領域およびドレイン領域は、金属を含む層であることができる。この態様によれば、チャネル領域とソース領域との境界およびチャネル領域とドレイン領域との境界にショットキー接合を形成することができる。
【0009】
(B)本発明の半導体装置において、前記ソース領域およびドレイン領域は、シリサイド層であることができる。
【0010】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体層の上方に第1絶縁層介してフローティングゲートを形成する工程と、
前記フローティングゲートの上方に第2絶縁層介してコントロールゲートを形成する工程と、
前記フローティングゲートの側方の前記半導体層にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、を含み、
前記ソース領域およびドレイン領域の形成は、前記半導体層の所定の領域に金属層を堆積した後に、シリサイド化することにより行なわれる。
【0011】
本発明の半導体装置の製造方法によれば、チャネル領域と、ソース領域およびドレイン領域との境界のショットキー接合が形成された半導体装置を製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0013】
1.半導体装置
図1は、本実施の形態の半導体装置を模式的に示す断面図である。半導体装置は、不揮発性メモリトランジスタ(以下「メモリトランジスタ」という)100を含む。メモリトランジスタ100は、半導体層10の上に設けられたトンネル酸化膜である第1絶縁層20と、第1絶縁層20の上方に順次形成されたフローティングゲート22と第2絶縁層24とコントロールゲート26とを有する。メモリトランジスタ100は、フローティングゲート22の側方の半導体層10にソース領域14と、ドレイン領域16と、を有し、ソース領域14とドレイン領域16との間には、チャネル領域18を有する。半導体層10としては、たとえば、シリコン基板を用いることができる。
【0014】
ソース領域14およびドレイン領域16は、金属を含む層で形成され、たとえば、タングステンシリサイド,モリブデンシリサイド,チタンシリサイド,コバルトシリサイド、白金シリサイド、ニッケルシリサイドなどの低融点金属シリサイド層で形成されることができる。ソース領域14およびドレイン領域16の深さは、製造されるメモリトランジスタ100の設計により、適宜選択することができる。このように、ソース領域14およびドレイン領域16が金属を含む層で形成されているため、チャネル領域18とソース領域14との境界およびチャネル領域18とドレイン領域16との境界には、ショットキー接合が形成されることとなる。
【0015】
また、必要に応じて、コントロールゲート26の上方にシリサイド層が設けられてもよい。
【0016】
2.メモリセルの動作方法
次に、上述のメモリトランジスタ100の動作方法の一例について説明する。Vcはコントロールゲート26に印加される電圧を示し、Vsはソース領域14に印加される電圧を示し、Vdはドレイン領域16に印加される電圧を示す。
【0017】
このメモリトランジスタ100を動作させる場合には、データの書き込み時には、ソース領域14とドレイン領域16間にチャネル電流を流し、電荷(ホットエレクトロン)をフローティングゲート22に注入する。データの消去時には、ソース領域14に所定の高電圧を印加し、FN伝導によってフローティングゲート22に蓄積された電荷を引き抜く。
【0018】
以下に、p型基板に形成されたメモリトランジスタ100の動作の一例について述べる。
【0019】
データの書き込み動作においては、ソース領域14に対してドレイン領域16を高電位にし、必要に応じてコントロールゲート26に所定電位を印加する。これにより、p型基板表面がn型に反転しはじめる。このとき、ソース領域14から、熱電子(ホットエレクトロン)がチャネル領域18中へ注入され、その一部が第1絶縁層20を介してフローティングゲート22に注入され、データの書き込みがなされる。
【0020】
この書き込み動作では、例えば、コントロールゲート26の電位(Vc)を1V、ソース領域14の電位(Vs)を0V、ドレイン領域16の電位(Vd)を2Vとする。
【0021】
次に、消去動作について説明する。消去動作においては、ソース領域14とフローティングゲート22との間で電界が生じるよう、ソース領域14を高電位にする。これによりフローティングゲート22に注入されている電荷は、FN伝導によってソース領域14に放出され、データが消去される。
【0022】
この消去動作では、たとえば、ソース領域14の電位(Vs)を12Vとし、コントロールゲート26の電位(Vc)を0Vとする。
【0023】
次に、読み出し動作について説明する。読み出し動作においては、ソース領域14に対してドレイン領域16を高電位とし、コントロールゲート26に所定の電圧を印加することにより、チャネルの形成の有無によって書き込まれたデータの判定がなされる。すなわち、フローティングゲート22に電荷が注入されていると、フローティングゲート22の電位が低くなるため、チャネルが形成されず、ドレイン電流が流れない。逆に、フローティングゲート22に電荷が注入されていないと、フローティングゲート22の電位が高くなるため、チャネルが形成されてドレイン電流が流れる。そこで、ドレイン領域16から流れる電流をセンスアンプによって検出することにより、メモリトランジスタ100のデータを読み出すことができる。
【0024】
読み出し動作においては、例えば、コントロールゲート26の電位(Vc)は3.0Vとし、ソース領域14の電位(Vs)を0Vとし、ドレイン領域16の電位(Vd)を1Vとする。
【0025】
本発明の半導体装置によれば、チャネル領域18と、ソース領域14またはドレイン領域16との境界にはショットキー接合が形成されている。ショットキー接合の電位障壁は、pn接合の電位障壁と比して小さいため、低い電圧を印加することで電流を流すことができる。このときの電流の伝導には、熱電子の放出や、トンネリングによる電子などが寄与する。熱電子が放出される場合、一部の熱電子は、pn接合に高電圧を印加することにより得られるホットエレクトロンと同様に役割を果たし、フローティングゲート22に注入される。本実施の形態の半導体装置では、この原理を適用してメモリトランジスタ100を動作させることができるため、低消費電力化が実現された不揮発性メモリトランジスタを有する半導体装置を提供することができる。
【0026】
3.半導体装置の製造方法
次に、図1に示す半導体装置の製造方法について説明する。
【0027】
まず、半導体層10の所定の領域に、メモリトランジスタを形成するための領域を画定するために、素子分離領域(図示せず)を形成する。素子分離領域に形成は、LOCOS法,STI法などにより行なうことができる。次に、半導体層10の上方に、たとえば、熱酸化法により第1絶縁層20となるシリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜の膜厚は、3〜7nmとすることができる。ついで、シリコン酸化膜の上に、たとえば、CVD法によって、フローティングゲート22となるポリシリコン膜を形成する。ポリシリコン膜の膜厚は、100〜200nmとすることができる。
【0028】
次に、ポリシリコン膜の上に、第2絶縁層24として、たとえば、酸化シリコン膜、ONO膜を形成する。酸化シリコン膜は、たとえばCVD法により形成され、ONO膜の形成では、O膜の部分は、たとえば、CVD法または熱酸化法により形成され、N膜の部分は、たとえばCVD法により形成される。ついで、たとえば、CVD法により、コントロールゲート26となる導電層を形成する。導電層としては、たとえばポリシリコン膜を形成することができる。この導電層の膜厚は、たとえば200〜400nmとすることができる。なお、コントロールゲート26となる導電層の上にさらにWSi2,MoSi2,CoSi2,TiSi2などのシリサイド層を形成してもよい。
【0029】
次に、最上層の導電層の上に、公知のリソグラフィおよびエッチング技術により所定のパターンを有するマスク層を形成する。マスク層としては、たとえばレジスト層を挙げることができる。このマスク層をマスクとして、パターニングすることにより、図1に示すような、第1絶縁層20、フローティングゲート22、第2絶縁層24およびコントロールゲート26が形成される。
【0030】
次に、ソース領域14およびドレイン領域16の形成を行なう。まず、ソース領域14およびドレイン領域16が形成される領域に金属層を形成する。金属層としては、チタン、タングステン、コバルト、モリブデンなどを用いることができる。金属層の形成は、たとえば、スパッタリング法により行なうことができる。金属層の膜厚は、デバイスの設計により適宜選択することができ、金属層の膜厚によりソース領域14およびドレイン領域16の深さを調整することができる。ついで、熱処理を行ない、金属層にシリサイド化することにより、シリサイド層からなるソース領域14およびドレイン領域16を形成することができる。このようにして、本実施の形態にかかるメモリトランジスタ100を有する半導体装置を製造することができる。
【0031】
本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、ソース領域14およびドレイン領域16がシリサイド層で形成される。そのため、チャネル領域18と、ソース領域14およびドレイン領域16の境界には、ショットキー接合が形成されたメモリトランジスタ100を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【図2】従来例にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
10…半導体層、 14…ソース領域、 16…ドレイン領域、 20…第1絶縁層、 22…フローティングゲート、 24…第2絶縁層、 26…コントロールゲート、 100…メモリトランジスタ
Claims (4)
- 半導体層と、
前記半導体層の上方に設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上方に設けられたフローティングゲートと、
前記フローティングゲートの上方に設けられた第2絶縁層と、
前記第2絶縁層の上方に設けられたコントロールゲートと、
前記フローティングゲートの側方の前記半導体層に設けられたソース領域およびドレイン領域と、
前記ソース領域およびドレイン領域の間に形成されるチャネル領域と、を含み、
前記チャネル領域とソース領域との境界および前記チャネル領域とドレイン領域との境界には、ショットキー接合が形成されている、不揮発性メモリトランジスタを有する、半導体装置。 - 請求項1において、
前記ソース領域およびドレイン領域は、金属を含む層である、半導体装置。 - 請求項1または2において、
前記ソース領域およびドレイン領域は、シリサイド層である、半導体装置。 - 半導体層の上方に第1絶縁層を介してフローティングゲートを形成する工程と、
前記フローティングゲートの上方に第2絶縁層を介してコントロールゲートを形成する工程と、
前記フローティングゲートの側方の前記半導体層にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、を含み、
前記ソース領域およびドレイン領域の形成は、前記半導体層の所定の領域に金属層を堆積した後に、該金属層をシリサイド化することにより行なわれる、半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003088220A JP2004296852A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 半導体装置およびその製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100898752B1 (ko) * | 2006-12-04 | 2009-05-25 | 한국전자통신연구원 | 고집적 반도체 메모리 소자 및 그 제조방법 |
KR101046176B1 (ko) * | 2008-12-15 | 2011-07-04 | 재단법인대구경북과학기술원 | 산화물 반도체를 이용한 반도체 메모리 소자 및 그 제조방법 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003088220A patent/JP2004296852A/ja not_active Withdrawn
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