JP2004295255A - 干渉判定システム及び干渉判定プログラム - Google Patents

干渉判定システム及び干渉判定プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2004295255A
JP2004295255A JP2003083744A JP2003083744A JP2004295255A JP 2004295255 A JP2004295255 A JP 2004295255A JP 2003083744 A JP2003083744 A JP 2003083744A JP 2003083744 A JP2003083744 A JP 2003083744A JP 2004295255 A JP2004295255 A JP 2004295255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resolution
interference
vertex
evaluation amount
model
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003083744A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Kanai
理 金井
Hiroaki Date
宏昭 伊達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaido University NUC
Original Assignee
Hokkaido University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokkaido University NUC filed Critical Hokkaido University NUC
Priority to JP2003083744A priority Critical patent/JP2004295255A/ja
Publication of JP2004295255A publication Critical patent/JP2004295255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】三角形メッシュモデル間の干渉を高速かつ正確に判定る。
【解決手段】多重解像度表現生成部1により、三角形メッシュモデルの低解像度化に際し、低解像度モデルが高解像度モデルを内包し、低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化する。このように、干渉が起こりにくい部分および低解像度化による形状膨張が少ない部分を優先的に低解像度化することで、判定処理の効率化を図りつつ、干渉の過小評価を防止し、無駄な干渉可能性の検出を回避する。また、適応的解像度制御部2により、低解像度モデル間で干渉が検出された部分を局所的に高解像度化することで、検査対象の面分を絞り込む。更に、高解像度化のレベルを制限することにより、干渉判定処理速度や干渉判定精度の制御を可能とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三角形メッシュモデル間の干渉を判定する干渉判定システム及び干渉判定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の部品の組み立て品からなる製品は、製品の形状モデルを用いて組み立てシミュレーションを行い、組み立て可能性や収納可能性の検証や隙間検討を行う。このためのディジタルモックアップや機構シミュレーションなどにおいては、図15に示すような、形状モデル間の干渉を判定する処理が物体間の衝突検出において必要不可欠である。同図においては、形状モデルAをM、形状モデルBをMで示している。干渉判定は、ユーザの待ち時間短縮や実時間シミュレーションを実現するために高速で実行できることが望ましい。高速な干渉判定処理の実現は、結果として、製品形状の機能検証・設計時間の短縮を可能にする。
【0003】
メッシュモデルは、物体形状を微小な平面の集合による多面体として近似表現したモデルである。その中でも、特に全ての面が三角形のものは三角形メッシュモデルと呼ばれ、幾何演算アルゴリズムや位相管理が容易、形状表現の自由度が高いといった利点から、様々な分野の形状表現に適用されてきている。
【0004】
三角形メッシュモデルを含む多面体モデルに対する干渉判定コストは、モデルの面分数に比例した計算量(2つのモデル間ではO=n×m, n,m:多面体モデルの面分数)を必要とするため、干渉可能性のある面分を如何に効率良く絞り込むかが干渉判定処理の高速化を図る上で重要である。多面体モデルの高速な干渉判定処理を実現するための手法としては、多面体モデルに対して干渉判定が容易な面分集合の代表表現を用いて干渉判定を行い、干渉の可能性がある面分を高速に絞り込む干渉判定法が多く提案されてきた。代表表現としては、図16(a)に示すようなBounding Box(非特許文献1参照)や、同図(b)に示すような球(非特許文献2参照)などの階層的なバウンディングボリュームが用いられてきた。
【0005】
図17に、代表表現としてBounding Boxを用いた干渉判定処理システムの機能ブロック図を示す。このシステムでは、まず、代表表現生成部21で、多面体モデルM,Mに対し、元のモデル形状を内部に包み込むように階層的な代表表現を生成する。次に、代表表現間干渉検査部22で、生成された代表表現間での干渉可能性や干渉箇所の検出を行う。この干渉検出は、階層的な代表表現を用いて段階的に行われる。最後に、面分間干渉検査部23で、干渉が検出された代表表現について面分間で干渉検査を行い、多面体モデル間の干渉箇所や干渉の有無を検出する。代表表現を用いた干渉判定処理のコストは、次式(1)で評価される。
【0006】
T=t+t (1)
ここで、tとCは、各々、代表表現間干渉の1検査にかかる時間と検査回数、tとCは、各々、面分間干渉の1検査にかかる時間と検査回数である。代表表現を用いた手法は、代表表現を用いて干渉可能性のある面分を絞り込み、計算コストの高い面分間の干渉検査の回数Cを減らすことによって、高速な干渉判定処理を実現している。その他のものも含め、この出願の発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
【0007】
【非特許文献1】
P. Francis et.al.: Automatic Generation of Sphere Hierarchies from CAD Data, Proc. of International Conference on Robotics and Automation
【0008】
【非特許文献2】
Jonathan D. Cohen: Concepts and Algorithms for Polygonal Simplification, SIGGRAPH2001 Course Tutorial (45), 2001
【0009】
【非特許文献3】
H. Hoppe: Progressive Meshes, Computer Graphics (SIGGRAPH’96), pp. 98−108, 1996
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような代表表現を干渉判定に用いた場合には、代表表現による表面形状が元の形状モデルと大幅に異なるため、元の形状モデル間での干渉を正確に検出できないという問題があった。
【0011】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、三角形メッシュモデル間の干渉を高速かつ正確に判定し得る干渉判定システム及び干渉判定プログラムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明に係る干渉判定システムは、三角形メッシュモデルの低解像度モデルが高解像度モデルを内包するように、かつ低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化して多重解像度モデルを生成する多重解像度表現生成手段と、多重解像度モデル間に干渉が検出された場合に、干渉が検出された部分を局所的に高解像度化する適応的解像度制御手段と、高解像度化された部分について干渉を検査する干渉検査手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、低解像度モデルが高解像度モデルを内包し、低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化することで、内包の条件を満たし、かつ干渉が起こりにくい部分および低解像度化による形状膨張が少ない部分を優先的に低解像度化し、この低解像度モデルを用いて干渉の検査を行なうことで、干渉の過小評価を防止するとともに、無駄な干渉可能性の検出を回避できるようにしている。また、低解像度モデル間で干渉が検出された部分だけを局所的に高解像度化して干渉を検査することで、検査対象の面分を絞り込み、処理効率を向上させ高速かつ正確に干渉を判定できるようにしている。
【0014】
上記干渉判定システムにおいて、前記多重解像度表現生成手段は、形状膨張量を評価するための形状膨張評価量および形状の凹の度合いを評価するための凹凸評価量を算出する評価量算出手段と、前記形状膨張評価量が最小、前記凹凸評価量が最大の頂点対から優先的に選択し、edge collapseを用いた統合により選択された頂点対を削除する要素削除手段と、各頂点対について符号付距離の最大値として得られた形状膨張評価量を選択された頂点対の中点位置に法線ベクトル方向へ加算して新頂点の位置を決定する新頂点位置決定手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、形状膨張評価量が最小、かつ凹凸評価量が最大の頂点対を、edge collapseを用いて統合することで、メッシュモデルの解像度変更における要素数の変化が少ないedge collapseの利点を利用して、干渉判定の速度や精度を詳細に制御できるようにしている。また、各頂点対について符号付距離の最大値として得られた形状膨張評価量を、選択された頂点対の中点に対して法線ベクトル方向へ加算して新頂点の位置を決定することで、前記内包の条件を満たす位置に新頂点の位置を確実に設定できるようにしている。
【0016】
上記干渉判定システムにおいて、前記評価量算出手段は、頂点対の中点と当該頂点対に接する面分を含む平面との間の法線ベクトル方向の符号付距離が負でかつ前記法線ベクトルと当該面分の外向き法線ベクトルとの内積が負の場合には符号付距離を0とした上で、当該頂点対に接する全ての面分の符号付距離の最大値を当該頂点対についての形状膨張評価量とし、頂点対における各頂点の平均曲率の和を当該頂点対についての凹凸評価量とすることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、優先的に低解像度化する頂点対を決定するに際して、適切な形状膨張評価量および凹凸評価量の算出を可能としている。
【0018】
上記干渉判定システムにおいて、前記適応的解像度制御手段は、階層性をノードで表現したデータ構造を用いて、干渉が検出された部分について、子ノードの形状膨張評価量の総和が最大のノードから順に、指定された面分数になるまで高解像度化することを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、子ノードの形状膨張評価量の総和が最大のノードから順に高解像度化することで、干渉の可能性が高い面分から優先的に干渉の検査ができるようにしている。また、高解像度化のレベルを指定された面分数までに制限することで、干渉判定処理の速度を制御できるようにしている。
【0020】
上記干渉判定システムにおいて、前記適応的解像度制御手段は、階層性をノードで表現したデータ構造を用いて、干渉が検出された部分について子ノードの形状膨張評価量の総和が閾値以上であるノードのうち当該総和が最大のノードから順に高解像度化することを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、子ノードの形状膨張評価量の総和が閾値以上であるノードのうち当該総和が最大のノードから順に高解像度化することで、元の形状に対する近似誤差を保証した高解像度モデルが得られるようにしている。
【0022】
第2の本発明に係る干渉判定プログラムは、三角形メッシュモデルの低解像度モデルが高解像度モデルを内包するように、かつ低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化して多重解像度モデルを生成する多重解像度表現生成処理と、多重解像度モデル間に干渉が検出された場合に、干渉が検出された部分を局所的に高解像度化する適応的解像度制御処理と、高解像度化された部分について干渉を検査する干渉検査処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、上記多重解像度表現生成処理、適応的解像度制御処理、干渉検出処理をプログラムにより実行させるようにしたことで、本プログラムをインストールした汎用のコンピュータで本手法を実現できるようにしている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0025】
[干渉判定システムの概要]
図1の機能ブロック図に示すように、本実施の形態における干渉判定システムは、多重解像度表現生成部1、適応的解像度制御部2、干渉検査部3を有する構成である。多重解像度表現生成部1には、干渉判定の対象となる2つの三角形メッシュモデルM及びMが入力される。多重解像度表現生成部1は、これら2つの三角形メッシュモデルについて低解像度化を繰り返し行うことにより、多重解像度で表現された三角形メッシュモデル(以下「多重解像度モデル」という)をそれぞれ生成する。次に、干渉検査部3は、三角形メッシュモデルM及びMの低解像度モデルを用いて両者の面分間の干渉判定処理を行うことにより、元の三角形メッシュモデルについての干渉可能性を検査する。この干渉可能性が検出された場合には、適応的解像度制御部2は、干渉検出箇所近傍について局所的な高解像度化を行い、干渉検査部3は、高解像度化された部分について干渉を検査する。このように、本システムは、低解像度モデル間で干渉が検出された部分だけを局所的に高解像度化して干渉を検査することで、検査対象の面分を絞り込み、処理効率を向上させ高速かつ正確な干渉検査を可能にしている。
【0026】
多重解像度表現生成部1、適応的解像度制御部2、干渉検査部3における処理は、コンピュータにインストールされた干渉判定プログラムによって実行される。干渉判定プログラムのインストールは、例えばネットワークを介してコンピュータにダウンロードすることとしてもよいし、プログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータの所定のスロットに挿入してインストールすることとしてもよい。ここで、記憶媒体とは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのプログラムを記憶することが可能な種々の記憶媒体のことをいう。以下、各部における処理について詳細に説明する。
【0027】
[多重解像度モデルの生成]
(多重解像度モデルの生成概念)
多重解像度表現生成部1では、干渉判定処理の幾何演算の効率化を図るため、図2に示すように、三角形メッシュモデルの低解像度化を繰り返し行うことにより、多重解像度モデルを生成する。同図においてMは解像度レベルjの三角形メッシュモデル(近似部)である。このように多重解像度で表現することにより、三角形メッシュモデルを近似部と失われた細部に階層的に分解し、統一化された処理による面分数の増減の制御を可能とし、三角形メッシュモデルの表示、転送、圧縮の効率化、近似誤差や視覚変化の最小化を図る。
【0028】
干渉判定システムにおいては、製品の組み立て時の危険な状態を回避するため、干渉の過小評価を招いてはならない。そのため、干渉可能性検出用に低解像度化されたメッシュモデルは、干渉検出対象の元のメッシュモデルを完全に内包することが要求される。
【0029】
また、三角形メッシュモデルの凹部では干渉が起こる可能性が低い。それゆえ、干渉可能性検出の効率化のために、低解像度モデルでは形状の凹部分が優先的に低解像度化されることが要求される。
【0030】
さらに、上記の内包の性質は、低解像度モデル形状の膨張を引き起こす要因となる。大きな形状膨張は、無駄な干渉可能性検出の原因となり得るため、形状膨張の少ない部分からの低解像度化が要求される。
【0031】
そこで、多重解像度表現生成部1では、干渉を過小評価しないように、低解像度化されたメッシュモデルが高解像度形状を完全に内包する幾何学的関係と、干渉が起こりにくい凹部および低解像度化による形状膨張が少ない部分を優先的に低解像度化するための解像度制御基準とを導入することにより、上記各要求を満足する低解像度モデルを生成する。
【0032】
メッシュモデルの多重解像度表現には、edge collapse(非特許文献3参照)を用いる。図3(a)に示すように、統合される三角形メッシュの頂点対(i,j)を、edge collapseを用いた統合後の頂点をkとすると、統合前後の頂点の関係は、同図(b)に示すように、削除された頂点対を子ノード、新たな頂点を親ノードとして持つ2分木で表現できる。edge collapseは、1レベルの解像度変更における要素数の変化が少ないので、干渉判定の速度や精度を詳細に制御できるという利点を持つ。また、edge collapseは、低解像度化前後における形状モデル間の幾何学的関係の制御を、新たに生成される一頂点の位置決定問題として容易に行うことができるという利点を持つ。
【0033】
ある空間内の点p(x,y,z)がメッシュモデルMに対して内部と外部のいずれに存在するかを判定する内外判定は、メッシュモデル内の面分f∈Mを含む平面の定義式g(x,y,z)=ax+by+cz+dを用いて、全ての面分fに対してg(x,y,z)の符号を評価することで行うことができる。いま、g(x,y,z)≧0の場合に形状表面の外部に点pがあると仮定し、頂点iに接続する面分集合をFと記述すると、edge collapseにおける内包は、F∪F内の全ての面分fに対し、g(x,y,z)≧0となるように新頂点kの位置pを定めることで実現できる。このような新頂点位置pは、メッシュモデル内の全ての頂点対(i,j)に対し、必ずしも存在するとは限らない。以下では、多重解像度表現生成部1において、edge collapseを用いて内包を満たすことが可能な新頂点位置pが存在するか否かを判定し、存在する場合には内包を満たすpを算出する処理について説明する。
【0034】
図4の機能ブロック図に示すように、多重解像度表現生成部1は、評価量算出部11、要素削除部12、新頂点位置決定部13を有する構成である。
【0035】
評価量算出部11は、上記内包の条件を満たす低解像度化において、形状膨張が最小である頂点及び稜線を判定するための形状膨張評価量dijと、干渉が起こりにくい部分を判定するための凹凸評価量κijを算出し、これら2つの評価量を用いて新頂点位置pを算出する。以下、形状膨張評価量dijの算出、凹凸評価量κijの算出、新頂点位置の算出、の順に説明する。
【0036】
(形状膨張評価量の算出)
Edge collapseによって得られる新頂点kの位置pを、図5(a)に示すように、edge collapseにより統合される頂点対(i,j)の中点位置pijから頂点i及びjの平均法線方向上の距離dij(形状膨張評価量に相当)の位置に定めるものとし、内包の条件を満たす幾何学的関係を実現する。この仮定の下では、頂点i及びjの単位平均法線ベクトルをnijとすると、新頂点位置pは、次式(2)で記述される。
=pij+dijij (2)
ここで、図5(b)に示すような、頂点対(i,j)の中点位置pijと、頂点i又はjに接する面分fを含む平面gとの間の法線ベクトルnij方向の符号付距離df_ijは、次式(3)で導出される。
【0037】
f_ij=nij・(pf1−pij)/nij・n (3)
式(3)において、f1は面分fにおける任意の1頂点であり、nは面分fの外向き単位法線ベクトルである。なお、図5(b)におけるFijは、頂点i,jに接する面分の集合を示す。
【0038】
次に、内包の条件を満たすためのedge collapseにより生成される新頂点位置pを決定するため、式(2)におけるdijとなり得るdf_ijを定義する。式(3)においてdf_ijが正となる面分fについては、そのような面分全てに対するdf_ijの最大値をdijと定め、式(2)により新頂点位置を決定する。一方、df_ijが負の場合には、pijからのnij方向に内包を満たす新頂点位置pが存在する場合と、内包を満たすpが存在しない場合がある。前者の場合には、先と同様にしてdf_ijの最大値をdijと定める。内包を満たすpが存在しないという事態は、頂点対(i,j)に入射する稜線を挟む面分間の角度が鋭角である場合に起こりうる。内包を満たす新頂点の存在可能性は、nijとnの内積を評価することにより検証できる。nijとnの角度が鈍角の場合には、その頂点対(i,j)については内包を満たす新頂点位置は存在しないと判定できるので、df_ijが負の場合には、nijとnの内積を算出し、その内積の値が負の場合には、dijは定められないと決定する。
【0039】
このような形状膨張評価量dijの算出手法を用いた評価量算出部11における処理の流れを図6のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
STEP1:面分集合Fij内の全ての面分fについて式(3)を適用し、符号付距離df_ijを算出する。
【0041】
STEP2:df_ij<0なる面分f(そのような面分の集合をFneg∈Fijと記述する)が存在するならばSTEP3へ、そのような面分が存在しないならばSTEP4へ進む。
【0042】
STEP3:Fneg内の全ての面分fに対して内積nf_ij=nij・nを算出し、nf_ijが負となる場合にはdf_ij=0として、STEP4へ進む。
【0043】
STEP4:次式(4)により形状膨張評価量dijを算出する。
【0044】
ij=max(df_ij) (4)
上記処理を全ての頂点対(i,j)に対して行うことにより、各頂点対についての形状膨張評価量dijを算出する。
【0045】
(凹凸評価量の算出)
干渉が起こりにくい部分の判定には、メッシュモデルの近似曲率評価を用いる。本手法では、低解像度化の順序決定にのみ曲率を用いるため、厳密な曲率の値を要求しない。そのため、曲率算出計算を高速に実行できる、図7に示すような放物線を用いた近似曲率を用いる。
【0046】
メッシュモデルの近似曲率計算の前に、まず、放物線y=axの頂点における曲率を算出する。パラメータuを用いて表されるパラメトリック曲線r(u)=(x(u),y(u))の曲率κは次式(5)で与えられる。
【0047】
κ=(x’y”−y’x”)/(x’+y’ (5)
x’=∂x/∂u,x”=∂x/∂u
y’=∂y/∂u,y”=∂y/∂u
ここで、放物線は、パラメータ表現を用いてr(u)=(u,au)と表されるため、式(5)より放物線の曲率は次式(6)で表される。
【0048】
κ=2a/(1+4a (6)
放物線の頂点においてはu=0であるため、式(6)より、曲率κはκ=2aと求められる。
【0049】
次に、メッシュモデル上の頂点iの曲率を求めるために、図7に示す、頂点iとその隣接頂点m∈iを通過する放物線を定義する。まず、頂点iの法線ベクトルnをz軸の正方向とする座標変換行列R(Rn=[0 0 1])を導出する。このとき、pを原点、その法線方向をz軸とする座標系における、頂点m∈iの位置ベクトルp’imは、次式(7)で表される。
【0050】
p’im=R(p−p) (7)
ここで、変換後の座標系Ox’y’z’における、z軸を軸とし、原点Oを頂点とする放物面は次式(8)で表される。
【0051】
z’=a((x’)+(y’)) (8)
式(6)と式(8)より、p’im=(x’im,y’im,z’im)を通過し、頂点位置がp、軸が頂点iの法線方向の放物線の頂点における曲率κimは次式(9)で表される。
【0052】
κim=2z’im/{(x’im+(y’im} (9)
全ての頂点m∈iに対し、式(8)により近似曲線を求め、最大、最小となるκimを主曲率κi1,κi2とみなし、平均曲率Hを次式(10)で定義する。
【0053】
=(κi1+κi2)/2 (10)
式(10)の平均曲率を、頂点iの凹凸評価量κ=Hとして、頂点の凹の度合いの評価に用いる。κが大きな頂点は、凹の度合いが高いことを示す。図8に近似曲率に基づく、頂点の凹凸評価の一例を示す。同図より、形状の凹部と凸部を構成する頂点が、式(10)の近似曲率を用いて評価できることが確認される。
【0054】
Edge collapseでは頂点対を評価する必要があるため、隣接する頂点対(i,j)に対する凹凸評価量κijを、次式(11)に示すように、各頂点の凹凸評価量の和として定める。
【0055】
κij=κ+κ (11)
このような処理により、評価量算出部11では、形状膨張評価量dijと凹凸評価量κijを算出する。形状膨張評価量dijが大きいことは、頂点対(i,j)の統合により生成される新頂点kの位置が低解像度化前の形状から形状外部へ大きく離れていることを意味する。すなわち、大きなdijに対応する頂点対は、edge collapseを用いた統合により大きな形状膨張を招くと判定できる。また、凹凸評価量κijが大きいことは、凹の度合いが高いことを意味し、大きなκijに対応する頂点対は優先的に低解像度化すべき部位であると判定できる。
【0056】
(新頂点位置の算出)
要素削除部12は、形状膨張評価量dijと凹凸評価量κijを用いて、次に示す選択規則に従って統合対象の頂点対を選択し削除する。
【0057】
選択規則:dijが最小、かつκ が最大の頂点対から優先的に選択する。
【0058】
選択された頂点対の削除は、edge collapseを用いて行い、1つの頂点に統合することで行う。
【0059】
新頂点位置決定部13は、選択された頂点対(i,j)について、式(2)により新頂点の位置pを決定する。このような選択規則に従って統合対象の頂点対を選択し統合することによって、凹部分や形状膨張の少ない部分から優先的に低解像度化を実現する。
【0060】
[適応的解像度制御および干渉検査]
まず、干渉検査部3は、多重解像度表現生成部1により生成された面分数の少ない低解像度モデルを用いてモデル間の干渉判定を行う。低解像度モデルで干渉が検出された場合、ユーザの利用要求や目的に応じて、低解像度化前の元のメッシュモデルでの干渉個所の検出が必要となる。また、このときの干渉判定処理は、干渉判定の精度や処理速度の制御ができることが望ましい。
【0061】
適応的解像度制御部2は、このような干渉判定処理を実現するため、低解像度モデルの干渉検出結果に基づいて、干渉判定対象のメッシュモデルの面分数制御を行いつつ、局所的に高解像度化を行う。
【0062】
多重解像度モデルの局所的な解像度制御を効率良く実現するためには、適切なデータ構造を用いてメッシュの階層性を表現すればよい。Edge collapseを用いた多重解像度モデルの解像度制御を効率良く実現するための、メッシュ階層性を表現するデータ構造としては、HoppeらのProgressive Mesh構造(非特許文献3参照)が代表的である。ここでは、適応的解像度制御を行うため、幾つかの属性を追加したProgressive Mesh構造を用いてメッシュ階層性を表す。
【0063】
Edge collapse適用前後の頂点の関係は、図3(b)に示したように、削除された頂点対を子ノード、新たな頂点を親ノードとして持つ2分木で表現できる。Edge collapseの繰り返しの適用は、2分木を成長させ、頂点の階層を生成することになる。この頂点の階層を表現するノードのデータ構造を図9に示す。同図において、Coordは頂点座標値、On_meshは現行のメッシュモデル上の頂点か否かを真偽で表し、Parent、Childは木構造の親と子、Jointは2つの子ノードの2頂点を含む面分のもう1 つの頂点を表す。本実施の形態では、干渉判定精度の制御指標として、各ノードについて、子ノードの形状膨張評価量dijの総和をノード属性Exp_evalとして与える。これらの構造およびノードの属性は多重解像度表現生成時に作成され、現行のメッシュモデルはOn_meshが真の頂点集合(frontノード集合)から成る。
【0064】
適応的解像度制御部2は、上記データ構造を用いて、多重解像度モデルの局所的な解像度制御(局所解像度制御)を行う。メッシュモデルの高解像度化は、frontノード集合に対する、高解像度化が指定されたノードの削除と、その子ノードの追加により行われる。この際、子ノードの頂点のメッシュ上での復元にはJoint が必要となる。もしJointのOn_meshが真でないならば、frontノード集合に含まれるJointの先祖からノードを復元しながら木を下ってJointを復元し、その後、子ノードの頂点をメッシュ上で復元する。なお、メッシュモデルの低解像度化は、frontノード集合に対して、低解像度化が指定された兄弟のノード対を削除し、その親を追加することで行われる。
【0065】
このように、適応的解像度制御部2では、低解像度モデル間の干渉判定により高解像度モデル間での干渉可能性が検出された場合に、その検出部分の近傍を局所的に高解像度化する。そして、干渉検査部3では、その高解像度化が行われた部分の近傍の面分を用いて干渉を再度検査する。このような処理を繰り返すことによって、低解像度モデルで干渉の可能性がある面分を絞り込んだ効率の良い干渉判定が可能となる。
【0066】
干渉が検出された部分の近傍の局所的な高解像度化は、低解像度モデル上の干渉が検出された面分を構成している各頂点に対し、上記の局所解像度制御手法を適用することで行う。また、低解像度モデルで検出された干渉は、高解像度モデル上では、干渉が検出された面分を構成する頂点の子ノードに対応する頂点と、それらを復元するために生成された頂点を含む面分の集合に限定される。例えば、図10(a)に網掛で示す面分が、低解像度モデルで干渉可能性が検出された面分とすると、次のステップの干渉検査で用いる面分については、図10(b)に網掛けで示すように、1レベルの高解像度化により頂点に変更が加えられた面分に絞り込むものとする。
【0067】
また、干渉が検出された部分の近傍の局所的な高解像度化のレベルを限定することにより、干渉判定処理速度や精度の制御を可能とする。ここでは、このような干渉可能性検出結果に基づいた局所的、かつ、干渉判定処理速度や精度を制御可能な解像度制御を適応的解像度制御と呼ぶ。適応的解像度制御部2における干渉判定処理速度と干渉判定精度の制御手法について以下に説明する。
【0068】
(干渉判定処理速度の制御)
Edge collapseにより低解像度化されたモデルの1レベルの高解像度化は面分数を1〜2増加させるため、面分数の変化量を管理しながら、要求される干渉判定速度を保証可能な面分数tになるまでExp_eval(子ノードの形状膨張評価量の総和)が最大のノードから順に高解像度化を行う。メッシュモデル間の干渉判定処理は、単純な面分の総当りによる干渉検出法を用いた場合、干渉判定対象のモデルの面分数に比例した計算コストがかかる。そのため、利用環境で処理可能なメッシュモデルの面分数tの上限値を適切に指定し、上記の方法を用いて上限値以下の面分数を持つメッシュモデルを生成し、それを干渉判定処理に利用する。これによって、干渉判定処理速度の制御を可能にすることができる。
【0069】
(干渉判定精度の制御)
2分木のデータ構造におけるExp_evalは、元の高解像度モデルに対する現在の低解像度モデルの形状誤差を近似的に表している。そのため、Exp_evalに対する閾値εを設定し、閾値以上のExp_evalを持つノードをExp_evalが最大のノードから順に高解像度化する。これによって、元の形状に対する近似誤差を保証したメッシュモデルを得ることができる。干渉判定に利用するメッシュモデルの形状近似の精度は、干渉判定の精度に直接結びつく。そのため、結果として、上記の閾値設定により、干渉判定精度の制御を可能にすることができる。
【0070】
[本手法の適用結果及び評価]
(干渉判定用多重解像度モデル生成例)
図11(a)に示す三角形メッシュモデルに対し、多重解像度表現生成部1で生成した多重解像度モデルを、解像度の高い順に同図(b)〜(d)に示す。同図(d)は、最低解像度モデルである。また、オリジナルの三角形メッシュモデル(a)と最低解像度モデル(d)を重ねた状態を同図(e)に示す。低解像度化は、頂点の凹凸評価量κijが全ての頂点において負(頂点が凸と評価)になるまで行った。同図より、形状の凹部分が優先的に低解像度化されており、更に、内包の性質が満たされていることが確認できる。図11の例における多重解像度表現生成の処理時間は、1.4秒(Pentium(登録商標)−3,1GHz,RAM 512MB)であった。
【0071】
また、図12(a)に示す三角形メッシュモデルに対し、多重解像度表現生成部1で生成した多重解像度モデルを、図11と同様に、解像度の高い順に図12(b)〜(d)に示し、三角形メッシュモデル(a)と最低解像度モデル(d)を重ねた状態を同図(e)に示す。同図においても、形状の凹部分が内包の性質を満たしながら優先的に低解像度化されていることが確認できる。図12の例における多重解像度表現生成の処理時間は0.4秒(Pentium(登録商標)−3,1GHz)であった。
【0072】
(適応的解像度制御の適用例)
図13(a)に示す三角形メッシュモデルに対し、多重解像度表現生成部1で生成した最低解像度モデルを同図(b)に示す。同図(b)に白抜で示す面分に干渉が検出されたと仮定し、適応的解像度制御部2で上記干渉判定処理速度の制御手法により面分数を制御して局所的に高解像度化したモデルを同図(c)、上記干渉判定精度の制御手法により判定精度を制御して局所的に高解像度化したモデルを同図(d)に示す。同図(a)の面分数は|T|=2048、同図(b)の面分数は|T|=596、同図(c)の面分数はt=|T|+20であり、同図(d)の閾値はε=0に設定した。図13により、干渉が検出されたと仮定した面分近傍のみが局所的に高解像度化されていることが確認された。図13の例における局所的な高解像度化の処理時間は、0.1ミリ秒(Pentium(登録商標)−2,450MHz)であった。
【0073】
また、2つの三角形メッシュモデルに対し、干渉検出を行った例を図14に示す。図14(a)に示す2つの三角形メッシュモデルに対し、多重解像度表現生成部1で生成した最低解像度のメッシュを同図(b)に、適応的解像度制御部2により干渉が検出された個所に適応的解像度制御を行って得られたメッシュを同図(c)に示す。同図(a)の2つのメッシュモデルM,Mの面分数は|T|=800,|T|=2048、同図(b)の面分数は|T |=542,|T |=604、同図(c)の面分数は|T |=604,|T |=688である。干渉判定精度の制御に際しは、閾値ε=0を用いた。同図(c)より、干渉が検出された部分近傍のみが、局所的に高解像度化されていることが確認された。なお、2つの形状モデルは解像度制御結果の見易さのため実際よりも距離を離して表示してある。
【0074】
(干渉判定処理コストの評価)
2つの三角形メッシュモデルM,Mの面分間で直接的に干渉判定を行った場合には、干渉判定コストTORGは次式(12)で評価される。
【0075】
ORG=|T|×|T|×t (12)
ここで|T|,|T|はメッシュモデルM,Mの面分数、tは2つの面分間の干渉判定コストである。本手法のように多重解像度モデル生成と適応的局所解像度制御を用いた場合のコストTMRRは式(13)で評価される。
【0076】
MRR={|T |×|T |+Σ|T|×|T|}t (13)
ここで、Σはk=1〜jにおける離散積分を示す。jは詳細化の結果最終的に得られたメッシュモデルの解像度レベル(高解像度化回数)であり、|T’|は、解像度レベルkへの高解像度化により、変更又は生成された面分数を表す。
【0077】
図14の例における、オリジナルメッシュを直接用いた場合に対する、判定精度の制御手法(ε=0)を用いた場合の干渉判定演算コストの割合Rは、R=TMRR/TORG×100=20.00(%)であった。これにより、低解像度モデル生成と適応的解像度制御により干渉判定処理の演算効率化を実現できることが確認された。複数のメッシュモデルを対象とした場合には、この効率化の度合いがより高くなると予期される。ちなみに、適応的解像度制御を用いずに最低解像度モデルを用いた場合、すなわち式(13)の右辺第2項を無視した場合は、R=19.98 %であった。これは、最低解像度モデルに対して適応的解像度制御を用いた場合に干渉判定処理コストの増加はほとんどないことを示している。また、最低解像度モデルの面分数|T |,|T |が、干渉判定の演算効率に大きく影響することを表しており、低解像度モデルの面分数削減によって、干渉判定処理の更なる効率化が可能であるということができる。
【0078】
したがって、本実施の形態によれば、多重解像度表現生成部1により、低解像度モデルが高解像度モデルを内包し、低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化することで、干渉が起こりにくい部分および低解像度化による形状膨張が少ない部分を優先的に低解像度化し、干渉検査部3によりこの低解像度モデルを用いて面分間の干渉を検査することで、処理速度を向上できるとともに、他の代表表現を用いた手法と比較して元のモデルの形状に近い形状で干渉可能性の検出が可能であるので、干渉の過小評価を防止でき、かつ無駄な干渉可能性の検出を回避することができる。
【0079】
また、適応的解像度制御部2により、低解像度モデル間で干渉が検出された部分を局所的に高解像度化し、干渉検査部3により、高解像度化された部分について干渉を検査することで、検査対象の面分が絞り込まれるので、処理効率が向上し、高速かつ正確に干渉を判定することができる。更に、適応的解像度制御における高解像度化のレベルを制限することにより、動的かつ連続的な干渉判定精度や処理速度の制御を可能にすることができる。
【0080】
なお、多重解像度表現生成部1により生成された低解像度モデルは、干渉判定用のみならず、表示の効率化用のモデルとしても利用可能である。また、多重解像度モデルは、どの段階の解像度レベルであっても三角形メッシュモデルであるので、既存の代表表現を用いた三角形メッシュモデル間の効率的干渉判定手法と本手法を併用することも可能である。
【0081】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係る干渉判定システム及び干渉判定プログラムによれば、三角形メッシュモデル間の干渉を高速かつ正確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における干渉判定システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】三角形メッシュモデルについて低解像度化を繰り返し行うことにより生成される多重解像度モデルを示す図である。
【図3】同図(a)は、edge collapseを用いて2頂点を1つに統合することによる低解像度化を示す図であり、同図(b)は、その統合前後における頂点の関係を表現する2分木を示す図である。
【図4】図1に示す干渉判定システムにおける多重解像度表現生成部の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】同図(a)は、内包の条件を満たすedge collapseによる新頂点位置の決定を示す図であり、同図(b)は、統合対象である頂点対の中点と平面間の符号付距離を示す図である。
【図6】形状膨張評価量を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】放物線を用いたメッシュモデルの頂点における近似曲率の計算手法を示す図である。
【図8】近似曲率計算に基づく凹凸度評価の例を各頂点について白黒階調で示す図である。
【図9】頂点の階層を表現するノードのデータ構造を示す図である。
【図10】同図(a)は、低解像度モデルの干渉が検出された面分を示す図であり、同図(b)は、1レベルの高解像度化により次ステップにおける干渉検査の対象となる面分を示す図である。
【図11】同図(a)は、三角形メッシュモデルの一例を示す図である。同図(b)〜(d)は、解像度を順に低くした低解像度モデルであり、同図(d)は、最低解像度モデルを示す図である。同図(e)は、同図(a)と(d)を重ねた状態を示す図である。
【図12】同図(a)は、別の三角形メッシュモデルの一例を示す図である。同図(b)〜(d)は、解像度を順に低くした低解像度モデルであり、同図(d)は、最低解像度モデルを示す図である。同図(e)は、同図(a)と(d)を重ねた状態を示す図である。
【図13】同図(a)は、三角形メッシュモデルの一例を示す図であり、同図(b)は、最低解像度モデルを示す図である。同図(c)は、面分数を制御して局所的に高解像度化したモデルを示す図であり、同図(d)は、判定精度を制御して局所的に高解像度化したモデルを示す図である。
【図14】同図(a)は、異なる2つの三角形メッシュモデルM,Mの一例を示す図であり、同図(b)はこれらのモデルについての最低解像度モデルを示す図であり、同図(d)は適応的解像度制御により局所的に高解像度化したモデルを示す図である。
【図15】2つの形状モデル間の干渉の様子を示す図である。
【図16】多面体モデルに対する階層的なバウンディングボリュームによる代表表現を示す図であり、同図(a)はBounding Boxによる代表表現、同図(b)は球による代表表現を示す図である。
【図17】代表表現としてBounding Boxを用いた従来の干渉判定システムの機能ブロック図である。
【符号の説明】
1…多重解像度表現生成部
2…適応的解像度制御部
3…干渉検査部
11…評価量算出部
12…要素削除部
13…新頂点位置決定部
21…代表表現生成部
22…代表表現間干渉検査部
23…面分間干渉検査部

Claims (10)

  1. 三角形メッシュモデルの低解像度モデルが高解像度モデルを内包するように、かつ低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化して多重解像度モデルを生成する多重解像度表現生成手段と、
    多重解像度モデル間に干渉が検出された場合に、干渉が検出された部分を局所的に高解像度化する適応的解像度制御手段と、
    高解像度化された部分について干渉を検査する干渉検査手段と、
    を有することを特徴とする干渉判定システム。
  2. 前記多重解像度表現生成手段は、形状膨張量を評価するための形状膨張評価量および形状の凹の度合いを評価するための凹凸評価量を算出する評価量算出手段と、
    前記形状膨張評価量が最小、前記凹凸評価量が最大の頂点対から優先的に選択し、edge collapseを用いた統合により選択された頂点対を削除する要素削除手段と、
    各頂点対について符号付距離の最大値として得られた形状膨張評価量を選択された頂点対の中点位置に法線ベクトル方向へ加算して新頂点の位置を決定する新頂点位置決定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の干渉判定システム。
  3. 前記評価量算出手段は、頂点対の中点と当該頂点対に接する面分を含む平面との間の法線ベクトル方向の符号付距離が負でかつ前記法線ベクトルと当該面分の外向き法線ベクトルとの内積が負の場合には符号付距離を0とした上で、当該頂点対に接する全ての面分の符号付距離の最大値を当該頂点対についての形状膨張評価量とし、
    頂点対における各頂点の平均曲率の和を当該頂点対についての凹凸評価量とすることを特徴とする請求項2記載の干渉判定システム。
  4. 前記適応的解像度制御手段は、階層性をノードで表現したデータ構造を用いて、干渉が検出された部分について、子ノードの形状膨張評価量の総和が最大のノードから順に、指定された面分数になるまで高解像度化することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の干渉判定システム。
  5. 前記適応的解像度制御手段は、階層性をノードで表現したデータ構造を用いて、干渉が検出された部分について子ノードの形状膨張評価量の総和が閾値以上であるノードのうち当該総和が最大のノードから順に高解像度化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の干渉判定システム。
  6. 三角形メッシュモデルの低解像度モデルが高解像度モデルを内包するように、かつ低解像度化による形状膨張が最小、形状の凹の度合いが最大の頂点対から優先的に低解像度化して多重解像度モデルを生成する多重解像度表現生成処理と、
    多重解像度モデル間に干渉が検出された場合に、干渉が検出された部分を局所的に高解像度化する適応的解像度制御処理と、
    高解像度化された部分について干渉を検査する干渉検査処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする干渉判定プログラム。
  7. 前記多重解像度表現生成処理は、形状膨張量を評価するための形状膨張評価量および形状の凹の度合いを評価するための凹凸評価量を算出する評価量算出処理と、
    前記形状膨張評価量が最小、前記凹凸評価量が最大の頂点対から優先的に選択し、edge collapseを用いた統合により選択された頂点対を削除する要素削除処理と、
    選択された頂点対の中点位置に前記形状膨張評価量を法線ベクトル方向へ加算することにより新頂点の位置を決定する新頂点位置決定処理と、
    を実行させることを特徴とする請求項6記載の干渉判定プログラム。
  8. 前記評価量算出処理は、頂点対の中点と当該頂点対に接する面分を含む平面との間の法線ベクトル方向の符号付距離が負でかつ前記法線ベクトルと当該面分の外向き法線ベクトルとの内積が負の場合には符号付距離を0とした上で、当該頂点対に接する全ての面分の符号付距離の最大値を当該頂点対についての形状膨張評価量とし、
    頂点対における各頂点の平均曲率の和を当該頂点対についての凹凸評価量とすることを特徴とする請求項7記載の干渉判定プログラム。
  9. 前記適応的解像度制御処理は、階層性をノードで表現したデータ構造を用いて、干渉が検出された部分について、子ノードの形状膨張評価量の総和が最大のノードから順に、指定された面分数になるまで高解像度化することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の干渉判定プログラム。
  10. 前記適応的解像度制御処理は、階層性をノードで表現したデータ構造を用いて、干渉が検出された部分について子ノードの形状膨張評価量の総和が閾値以上であるノードのうち当該総和が最大のノードから順に高解像度化することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の干渉判定プログラム。
JP2003083744A 2003-03-25 2003-03-25 干渉判定システム及び干渉判定プログラム Pending JP2004295255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003083744A JP2004295255A (ja) 2003-03-25 2003-03-25 干渉判定システム及び干渉判定プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003083744A JP2004295255A (ja) 2003-03-25 2003-03-25 干渉判定システム及び干渉判定プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004295255A true JP2004295255A (ja) 2004-10-21

Family

ID=33399127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003083744A Pending JP2004295255A (ja) 2003-03-25 2003-03-25 干渉判定システム及び干渉判定プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004295255A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007018145A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Jtekt Corp 工作機械の干渉チェック装置
JP2010113408A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Honda Motor Co Ltd メッシュデータの判定方法
JP2012247832A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Sony Computer Entertainment Inc 情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、厚み領域設定装置、厚み領域設定方法、厚み領域設定プログラム、厚み領域設定プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、仮想空間における面に関するデータ構造
JP5872077B2 (ja) * 2013-02-06 2016-03-01 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
JP2017156977A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 日本ユニシス株式会社 ポリゴンメッシュを用いた立体形状の凹形状処理装置および凹形状処理用プログラム
JP2019049533A (ja) * 2017-07-28 2019-03-28 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company 対象物の3−d計測を実施するための解像度適応型メッシュ
JP2019121174A (ja) * 2018-01-05 2019-07-22 キヤノン株式会社 嵌合部解析モデル作成方法、嵌合部解析モデル作成装置、及びプログラム、並びに解析モデル作成方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007018145A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Jtekt Corp 工作機械の干渉チェック装置
JP2010113408A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Honda Motor Co Ltd メッシュデータの判定方法
JP2012247832A (ja) * 2011-05-25 2012-12-13 Sony Computer Entertainment Inc 情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、厚み領域設定装置、厚み領域設定方法、厚み領域設定プログラム、厚み領域設定プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、仮想空間における面に関するデータ構造
US9495485B2 (en) 2011-05-25 2016-11-15 Sony Corporation Information processing device, information processing method, computer readable storage medium storing information processing program, thickness area setting device, thickness area setting method, and computer readable storage medium storing thickness area setting program
JP5872077B2 (ja) * 2013-02-06 2016-03-01 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
JPWO2014122995A1 (ja) * 2013-02-06 2017-02-02 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
JP2017156977A (ja) * 2016-03-02 2017-09-07 日本ユニシス株式会社 ポリゴンメッシュを用いた立体形状の凹形状処理装置および凹形状処理用プログラム
JP2019049533A (ja) * 2017-07-28 2019-03-28 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company 対象物の3−d計測を実施するための解像度適応型メッシュ
JP7308597B2 (ja) 2017-07-28 2023-07-14 ザ・ボーイング・カンパニー 対象物の3-d計測を実施するための解像度適応型メッシュ
JP2019121174A (ja) * 2018-01-05 2019-07-22 キヤノン株式会社 嵌合部解析モデル作成方法、嵌合部解析モデル作成装置、及びプログラム、並びに解析モデル作成方法
JP7013248B2 (ja) 2018-01-05 2022-01-31 キヤノン株式会社 嵌合部解析モデル作成方法、嵌合部解析モデル作成装置、及びプログラム、並びに解析モデル作成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10339266B2 (en) Mechanisms for constructing spline surfaces to provide inter-surface continuity
Bénière et al. A comprehensive process of reverse engineering from 3D meshes to CAD models
JP4012258B2 (ja) プログレッシブメッシュの適応細分方法および装置
US20190243928A1 (en) Semantic segmentation of 2d floor plans with a pixel-wise classifier
JP6196032B2 (ja) 複数の3d曲線からの表面の生成
CN109584357B (zh) 基于多轮廓线的三维建模方法、装置、系统及存储介质
Chen et al. Automatic sizing functions for unstructured surface mesh generation
JP2002501640A (ja) プログレッシブメッシュの適応細分方法および装置
CN105469446A (zh) 点云网格简化系统及方法
KR100809525B1 (ko) 파티클 집합을 둘러싸는 곡면 메쉬 생성 시스템 및 방법
Daniels et al. Semi‐regular quadrilateral‐only remeshing from simplified base domains
JP2021082297A (ja) 実オブジェクト上での形状属性の3d信号の処理
Wang et al. EQSM: An efficient high quality surface grid generation method based on remeshing
Hashemi Beni et al. Toward 3D spatial dynamic field simulation within GIS using kinetic Voronoi diagram and Delaunay tetrahedralization
JP2004295255A (ja) 干渉判定システム及び干渉判定プログラム
US10943037B2 (en) Generating a CAD model from a finite element mesh
Yang et al. Optimal surrogate boundary selection and scalability studies for the shifted boundary method on octree meshes
US7388584B2 (en) Method and program for determining insides and outsides of boundaries
US11195330B2 (en) Generation of a structured 3D model from a raw mesh
WO2020060560A1 (en) Feature based abstraction and meshing
Foucault et al. Mechanical Criteria for the Preparation of Finite Element Models.
El-Hamalawi A 2D combined advancing front-Delaunay mesh generation scheme
Xu et al. Hexahedral meshing with varying element sizes
Wang CyberTape: an interactive measurement tool on polyhedral surface
Ng et al. Incremental tessellation of trimmed parametric surfaces

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040727