JP2004294890A - 可変光減衰器 - Google Patents

可変光減衰器 Download PDF

Info

Publication number
JP2004294890A
JP2004294890A JP2003088753A JP2003088753A JP2004294890A JP 2004294890 A JP2004294890 A JP 2004294890A JP 2003088753 A JP2003088753 A JP 2003088753A JP 2003088753 A JP2003088753 A JP 2003088753A JP 2004294890 A JP2004294890 A JP 2004294890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insertion plate
driving mechanism
optical waveguide
substrate
plate driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003088753A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Kanetani
正敏 金谷
Katsuhiko Kurumada
克彦 車田
Toshiaki Tamamura
敏昭 玉村
Yoshihiko Suzuki
美彦 鈴木
Toru Ishizuya
徹 石津谷
Junji Suzuki
純児 鈴木
Keiichi Akagawa
圭一 赤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Electronics Corp
Nikon Corp
Original Assignee
NTT Electronics Corp
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Electronics Corp, Nikon Corp filed Critical NTT Electronics Corp
Priority to JP2003088753A priority Critical patent/JP2004294890A/ja
Priority to PCT/JP2004/003867 priority patent/WO2004086119A1/ja
Publication of JP2004294890A publication Critical patent/JP2004294890A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/02Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the intensity of light
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/264Optical coupling means with optical elements between opposed fibre ends which perform a function other than beam splitting
    • G02B6/266Optical coupling means with optical elements between opposed fibre ends which perform a function other than beam splitting the optical element being an attenuator

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

【課題】温度に関する問題を原理的に払拭し、温度変動に影響されずに光導波路を透過する光ビーム減衰量を一定に制御することができる可変光減衰器を提供する。
【解決手段】挿入板103の光導波路のコア101への挿入位置を検出する位置変化検出機構501を設け、この位置変化検出機構により検出した挿入板の検出位置に応じて、挿入板の位置を駆動制御する。挿入板駆動機構111に設けた電極302と挿入板駆動機構支持基板114に設けた電極301との間の電気容量変化、あるいは挿入板駆動機構に設けた電極と導波路保持基板に設けた電極との間の電気容量変化に基いて、挿入板103のスリット102内への挿入位置を検出し、その検出位置に基づいて挿入板を光ビーム減衰量が一定になる位置に移動するように挿入板駆動機構を駆動制御する帰還回路を備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システムに使用する可変光減衰器に関し、より詳細には、光導波路中に形成したスリット内に出し入れする挿入板の挿入位置を検出する検出機構を備えた可変光減衰器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信システムにおいては、光波長多重通信が盛んに使われており、そのために平面型光導波回路(arrayed waveguide circuit)を使用して波長の合波ならびに分波が行われることが多い。この回路を使用した場合、合波する前の各波長間の入力強度を揃えたり、分波した後の出力強度を揃えたりするいわゆるイコライジング(等化)機能に可変光減衰器(variable optical attenuator)が使われている。可変光減衰装置は、MEMS(Micro Electro Mechanical System :微小電気機械システム)技術を用いて光導波路に対して取り付けた微小ミラーをその光導波路中に形成したスリット内に出し入れすることにより光ビームの透過光量を調節するように構成することができる。
【0003】
図7〜図9は、MEMS技術を用いた従来の光ゲート可変減衰調整装置の構成例を示す。図7は、光ビーム可変減衰調整装置の平面図であり、図8および図9は、それぞれ光導波路の軸方向(図7のA−A’)、および光導波路の軸に垂直な(図7のB−B’)から見た光ビーム可変減衰調整装置の断面図である。
【0004】
図7に示すように、導波路支持基板(第1の基板)112の上面に光導波路(コア)101が形成され、その光導波路の途中にスリット102が光導波路を横切る形態で形成されている。
【0005】
一方、図8,図9において、挿入板支持基板(第2の基板)114に形成された挿入板駆動機構111に挿入板103が保持されており、その挿入板103は、スリット102に抜き差しできるようになっている。ここで、113は挿入板駆動機構111を収納する収納部(空間部)であり、115は挿入板支持基板114を導波路支持基板112に対して支える支柱である。
【0006】
挿入板103の駆動機構としては、図9に示すように、例えばストレス誘導カーリングにより予め反り状態にある挿入板駆動機構111を、その一端部が挿入板駆動機構支持基板114に固定され、その他端部が自由端となる片持ち梁の構造とし、この片持ち梁に電圧を供給して、挿入板103と導波路支持基板112との間で静電気力を発生させる方法などが知られている(特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第6,195,478号明細書 図8、明細書7段25行〜8段26行
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のMEMS技術を用いた挿入板挿入型の光ビーム可変減衰調整装置においては、光導波路101に入射する光を挿入板103が遮蔽することにより透過光の減衰量を調整するため、光導波路101と挿入板103の相対位置が透過光出力の大小を決定する。一定の減衰量を得るには、光導波路101と挿入板103の位置を一定にする必要がある。
【0009】
しかしながら、上述したストレス誘導カーリングにより予め反り状態にある挿入板駆動機構111においては、温度変化による反り状態の変動により、透過光出力が一定にならないことになる。もちろん、ストレス誘導カーリングの反り状態の温度変化による変動は、挿入板支持機構111の作り方で変わる。すなわち、あらかじめ反り状態を極力減らすように挿入板支持機構111を形成すれば、温度変化による反り状態の変動を低減することはできるが、反りの量を極力低減し、かつその反りの量を常に一定の範囲以内に維持する為の製作プロセスの制御・再現性の維持には、厳密なプロセス制御を必要とし、その結果、大幅なコスト増を伴うという解決すべき大きな課題がある。
【0010】
例えば、光ビーム可変減衰装置においては、一般に、光減衰の程度を0デシベルから30デシベルへ、すなわち約千分の1程度の変化を必要とする。挿入板で導波路を遮蔽して減衰効果を得る本発明が対象とする光ビーム可変減衰装置においては、説明の簡単のために、導波路のコア径を10ミクロンとし、光減衰量が10デシベルとした場合に、温度による光ビーム減衰量変動を1度あたり0.1デシベルにするには、挿入板の位置を1度あたり0.1ミクロンの変動に抑える必要がある。上記のストレス誘導カーリングによる反り状態を利用する挿入板駆動機構の場合には、その腕の長さによっても異なるが、大抵は1度あたり1ミクロン程度であり、1度あたり0.1ミクロン以内に温度による変動を抑えるためには厳密なプロセス制御が必要となり、これは製造工程管理上の難題となる。
【0011】
そこで、上記の難題を回避する方法として、光ビーム可変減衰装置の温度を制御して、上述のような温度による光ビーム減衰量の変動を抑えることが一般に行われる。同条件で温度を厳密に制御して、一度あたり0.1ミクロン以内に変動を抑えるには、少なくとも±0.05度の温度制御が必要になる。しかし、このような温度制御は、高級な温度制御に属し、コスト上昇の要因となり、簡便に利用できるものではない。
【0012】
しかも、挿入板駆動機構の反り量を決める温度要因は、環境温度のみならず駆動機構自身の微妙な発熱もあり、温度制御のみにて挿入板位置を制御することの制御性に関しては、外乱が多くなるという課題も付け加わる。
【0013】
また、光ビーム可変減衰装置において、温度補償を行うには、当該可変減衰装置の温度をあらかじめ複数の代表的温度で測定して、温度と挿入板駆動機構の反り量の関係を与えておき、動作時の実際の温度計測値の変動に対する挿入板位置の温度補償を行うことが一般に行われる。この一般例を、図10に示す。図10に示す光ビーム可変減衰装置には、温度検出回路201と温度対位置変換制御回路202とが組み込まれている。この場合、上記のような温度計測の条件、ならびに前述した温度対そり量の関係をあらかじめ与える際の計測の温度条件を同一にすることが必要となる。加えて、温度の計測を2度行う際には、誤差が2重化すること等、手順の複雑化によって誤差が増大するという点を伴うものであった。
【0014】
また、光ビーム可変減衰装置では通常多チャンネルとなる。この場合、各チャンネル間に生ずる発熱によって生ずる熱流が、隣接チャネルの挿入板に与える温度変動を、前述のあらかじめ与える温度対そり量の関係式に含めることは、関係式の多変数化によって手順の複雑さ、条件の複雑化さによって現実的には不可能な方法になるという課題を含んでいる為に、チャネル間の発熱の相互干渉による変動は無視せざるを得ないという点があった。
【0015】
本発明は、従来技術の上述のような点に鑑みてなされたもので、その目的は、上述のような主に温度に関する課題を原理的に払拭する特徴を持つ新規な温度補償方式を採用した可変光減衰器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光導波路を横断するスリット内に挿入板を抜き差しすることにより前記光導波路中を伝播する光ビームの少なくとも一部を遮断してその透過光量を調整する可変光減衰器において、前記光導波路と前記スリットが形成された第1の基板と、前記挿入板を保持して前記スリット内で移動させる挿入板駆動機構と、前記挿入板が前記スリット内に抜き差し可能なように所定の間隙をおいて前記第1の基板に対向して配置され、かつ前記挿入板駆動機構が取り付けられた第2の基板と、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する位置検出機構とを有することを特徴とする。
【0017】
ここで、好ましくは、前記位置検出機構の出力に応じて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置が一定になるように制御する、前記位置検出機構と前記挿入板駆動機構を結ぶ帰還回路を更に有する。
【0018】
また、好ましくは、前記位置検出機構が、前記第2の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間のリアクタンス変化を用いて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する。
【0019】
また、好ましくは、前記位置検出機構が、前記第1の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間のリアクタンス変化を用いて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する。
【0020】
また、好ましくは、前記位置検出機構が、前記第2の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間の電気容量変化を用いて電極間距離を検知することにより、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する。
【0021】
また、好ましくは、前記位置検出機構が、前記第1の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間の電気容量変化を用いて電極間距離を検知することにより、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する。
【0022】
また、好ましくは、前記位置検出機構が、前記挿入板駆動機構の近傍に配置され、前記挿入板駆動機構と同一形状で同一特性の位置検出用部材を含み、前記第1の基板または前記第2の基板上に設けられた電極と前記位置検出用部材に設けられた電極の間のリアクタンス変化を用いて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する。
【0023】
また、好ましくは、前記位置検出機構が、前記挿入板駆動機構の近傍に配置され、前記挿入板駆動機構と同一形状で同一特性の位置検出用部材を含み、前記第1の基板または前記第2の基板上に設けられた電極と前記位置検出用部材に設けられた電極間の電気容量変化を用いて電極間距離を検知することにより、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する。
【0024】
また、好ましくは、前記挿入板駆動機構が、その一端を前記第2の基板に固定し、他方の自由端に前記挿入板を取り付けた片持ち梁状部材であり、電磁力または静電力により駆動する。
【0025】
光導波路コアの挿入板による遮蔽位置、すなわち挿入板と光導波路コアとの相対位置を温度変動にかかわらず一定に制御する手法として、予め与えた温度と反り量の関係を用いて、検知した温度に対して反り程度を所定の量に制御する手法が従来技術として知られる。これに対し、本発明では、上記構成のように、温度の計測を介さずに、光導波路コアと挿入板の相対位置を反映する電気的信号を直接検出して、温度の変動にかかわらず光導波路コアと挿入板の相対位置を検知できるようにし、かかる電気的信号を用いた帰還回路により所定の光ビーム減衰量が、温度の変動に関わらず得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、本発明の第1の実施形態における光ビーム可変減衰装置の構成を示し、図1はこの装置の平面図、図2は、図1のC−C’における断面図である。なお、図1の導波路に沿う断面構造は前述した図8と略同様なので、その図示は省略する。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の光ビーム可変減衰装置は、導波路支持基板112上に光導波路コア101を備え、光導波路コア101の端部が入射側光ファイバー105および透過側光ファイバー106に接続されている。また、光導波路コア101のほぼ中央部には光導波路を横断するようにスリット102が形成されている。なお、図1においては、図面を分かりやすくするため、挿入板駆動機構支持基板114の図示は省略されている。
【0028】
さらに、図2に示すように、導波路支持基板112の上面領域には、予め決められた間隔に作られた挿入板駆動機構収容部(空間部)113を介して挿入板駆動機構支持基板114が導波路支持基板112に対向して配置され、挿入板103は、この挿入板駆動機構支持基板114に支持された挿入板駆動機構(アクチュエータともいう)111によって支持されている。
【0029】
なお、光ビームの広がり域はコア部分だけでなく、その近傍のクラスタ部分にも広がっているので、この光ビームの広がり域を考慮して挿入板103の大きさが設定される。また、挿入板103として例えば微小ミラーを用いることができる。
【0030】
片持ち梁構成の挿入板駆動機構111は、その一端を挿入板駆動機構支持基板114に固定され、ストレス誘導カーリングによってもう一端が持ち上がっており、持ち上がった一端が、電磁力(ローレンツ力)あるいは静電力によって上下するようになっている。この上下動によって、挿入板駆動機構111に支持されている挿入板(シャッタともいう)103が、対向しているスリット102内で抜き差しが行われ、光ファイバーコア108から入射して光導波路コア101に導かれた光ビームが挿入板103で遮蔽されることにより透過光量の減衰動作が行われる。ここで、光ビームの減衰量は、当然のことながら導波路コア101と挿入板103の相対位置によってのみ決まる。
【0031】
以下に説明するように、挿入板103と導波路コア101の相対位置を検出することのできる光ビーム可変減衰装置を構成すれば、温度変動の大きな挿入板駆動機構を抱いた装置においても、その相対位置検出データを用いて帰還制御をすることにより、光ビーム減衰量の制御において従来の温度検出に基く温度補償と同等の効果を得ることができる。
【0032】
図2には、挿入板103と導波路コア101の相対位置を検出するため、挿入板103の位置を移動させる挿入板駆動機構111上に電極302を配置し、挿入板駆動機構支持基板114上に電極301を配置し、これら電極301と電極302の間の電気容量を測定することによって、挿入板駆動機構111と挿入板駆動機構支持基板114間の距離(間隙)の変化を検出することのできる位置変化検出回路501を備えている。
【0033】
その位置変化検出回路501によって検出できる上記の間隙とある一定の比率で上下動する挿入板駆動機構111の先端部に保持された挿入板103と、基本的に定位置にある光導波路のコア101との相対位置の関係は一定になるので、位置変化検出回路501により挿入板103と光導波路コア101の相対位置を検出することができる。実際には、挿入板103の相対位置検出を次のようにして構成し、実験した。
【0034】
まず、挿入板駆動機構111の途中に曲がり部を設け、導波路コア101に位置する挿入板103の上下移動を10ミクロンとしたとき、電極301および電極302の位置で挿入板駆動機構111の腕が0.2ミクロン程度移動するように、その腕の長さとその腕の強度分布および電極位置を調整し、かつ電極面積を電極301および電極302ともに0.04平方ミリメートルとした。このとき、挿入板駆動機構111の温度係数は1ミクロン/℃であった。このような構成において、挿入板103が挿入板駆動機構支持基板114に一番近づいたときの電気容量と、この状態から挿入板103が10ミクロンだけ駆動機構支持基板114から離れたときの電気容量との差を測定したところ、45ピコファラッドの変化を得ることができた。この結果、電気容量と挿入板の移動の比は、0.2ミクロン/ピコファラッドになるため、上記温度係数であれば1ピコファラッドあたり0.2℃の検出と同等の効果を得ることができる。
【0035】
したがって、図2に示すような構成で、温度測定によらずに簡単に挿入板103の位置検出をすることができ、しかも複数の挿入板の各位置に対しても同様に位置検出ができるので、本発明による位置変化検出回路501は、多チャンネルの光ビーム可変減衰装置用の位置検出装置として好都合であるといえる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に、図3および図4を用いて本発明の第2の実施形態を説明する。
【0037】
図8および図9に示したような構成の光ビーム可変減衰装置においては、挿入板103と導波路コア101の相対位置を直接捉えることがより好ましい。図3および図4に示す本発明の第2の実施形態では、挿入板駆動機構の電極402を挿入板103の近くに配置し、他方の電極401を導波路支持基板112上に形成している。この電極の配置構成では、電気容量の変化は前述の第1の実施形態よりも小さいが、光導波路コア101に対する挿入板103の相対位置変化を捉えることは十分できるので、このような構成でも挿入板103と導波路コア101の相対位置検出をして、その相対位置検出データを用いて帰還制御をすることにより、光減衰量制御において従来の温度検出に基く温度補償と同等の制御効果を得ることができる。
【0038】
上述の第1および第2の実施形態では、光ビーム可変減衰調整装置内の構造物の位置の変化を電気容量の変化として検出するものであるが、位置検出にはこれに限ったものではなく、誘導性のリアクタンスを検出する方法を用いることもできる。
【0039】
[制御系の例]
上記のような電気容量等の変動を利用して挿入板103と導波路コア101の相対位置を検出する位置検出機構として、図5に示すように、電極301および電極302(または電極401と電極402)と位置変化検出回路501とを用い、これらと挿入板位置制御回路502とで帰還回路を構成し、この帰還回路により挿入板103を光ビームの減衰量に相当した位置に移動制御するように、挿入板駆動機構111を駆動する。この帰還制御により、本発明によれば、温度検出に基いて温度を一定に制御することで温度補償を行う従来の方法を使わなくても、また温度を検出して予め測定した温度と位置の関係から挿入板位置を補正して温度補償を行う従来の方法を使わなくても、温度に左右されることのない光ビーム減衰調整装置を実現することができる。
【0040】
本発明の第1または第2の実施形態の検出装置を用い、図5に示す帰還回路により制御した場合、温度変動に対する出力変動を0.15デシベル毎℃以内にすることができた。
【0041】
(第3の実施形態)
さらに、より集積化した光ビーム可変減衰調整装置を構成する場合などにおいて、位置検出のための電気容量の変化を大きくとる必要がある場合、あるいはチャンネルごとに位置検出を備えることができない場合には、図6の本発明の第3の実施形態に示すように、電磁力や静電力で駆動しないが、挿入板駆動機構111と同じ形状で電極504の面積を大きくとって電気容量変化を大きくした位置検出機構(モニター用ダミー機構)503を、挿入板駆動機構111の近くに配置する。位置検出機構503は挿入板駆動機構111の形状、サイズだけでなく、挿入板103の重さや取り付け位置も考慮して形成すればより好ましい。
【0042】
この位置検出機構503の温度変化による位置変動を電気容量の変化として位置変化検出回路501で検出し、この検出に応じて位置補正回路付き挿入板駆動制御回路505により挿入板駆動機構111を駆動制御することで、挿入板103の位置制御を行う。このような挿入板103と光導波路コア101の相対位置の補正を行う位置補正回路付き挿入板駆動制御回路505を用いることにより、温度測定を伴わずに位置補償を行うことができる。
【0043】
本実施形態では、上記位置検出機構503に配置した電極504の面積を0.25平方ミリメートルにした場合に、位置検出機構503が挿入板駆動機構111と同じく10℃の温度変化に対して10ミクロンの移動をしたとき、電気容量の変化を110ピコファラッドとすることができた。位置検出機構503を用いて図6に示すような制御回路を構成した光ビーム可変減衰調整装置においては、温度検出による補償回路なしに、光量減衰の温度変動を0.1デシベル/℃以内に抑えることができた。
【0044】
(他の実施形態)
なお、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の実施形態は上記例示に限定されるものではなく、各請求項に記載の範囲内であれば、その構成部材等の置換、変更、追加、個数の増減、形状の変更等の各種変形は、全て本発明の実施形態に含まれる。例えば、上述した本発明の実施形態では、挿入板の位置検出機構は電気容量の変化を用いて電極間距離を検出しているが、本発明はこれに限定されず、電極間の各種のリアクタンス変化を用いて電極間距離を検出してもよい。また、上述の実施形態では、挿入板駆動機構の駆動力としてローレンツ力を用いることができるが、本発明はこれに限定されず、例えば、静電力駆動でも良い。また、上述の実施形態では片持ち梁を利用した挿入板駆動機構を例示したが、他の形態の各種アクチュエータも適用可能である。また、挿入板もミラーとは限らず、光を吸収する遮蔽板でもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、挿入板の光導波路のコアへの挿入位置を検出する位置変化検出機構を設け、この位置変化検出機構により検出した挿入板の検出位置に応じて、挿入板の位置を駆動制御するように構成しているので、主に温度変化により生じる挿入板駆動機構と光導波路支持基板との相対位置変動を、温度を計測することなしに直接検出することができ、読み取った相対位置変化を抑制する制御をすることで、温度変動に影響されずに光導波路を透過する光ビーム減衰量を一定に制御することができる。
【0046】
また、本発明によれば、挿入板駆動機構に設けた電極と挿入板駆動機構支持基板に設けた電極との間の電気容量変化、あるいは挿入板駆動機構に設けた電極と導波路保持基板に設けた電極との間の電気容量変化、あるいは他のリアクタンス変化に基いて、挿入板のスリット内への挿入位置を検出し、その検出位置に基づいて挿入板を光ビーム減衰量が一定になる位置に移動するように挿入板駆動機構を駆動制御する帰還回路を備えることで、光ビーム減衰量を一定にすることができるので、装置の温度制御をすることも、あるいは温度測定をすることもなく、従来装置と比べて、比較的に簡潔な構成で、かつ廉価に、温度変動に左右されない光ビーム可変減衰調整装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ビーム可変減衰調整装置の第1の実施形態の構成を示す平面図である。
【図2】本発明の光ビーム可変減衰調整装置の第1の実施形態の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の光ビーム可変減衰調整装置の第2の実施形態の構成を示す平面図である。
【図4】本発明の光ビーム可変減衰調整装置の第2の実施形態の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の位置検出装置を備えた光ビーム可変減衰調整装置の第1または第2の実施形態の構成に位置制御回路を付加し、帰還回路を形成した一例を示す模式図である。
【図6】本発明の第3の実施形態の構成を示す図で、別置き位置検出装置を備えた光ビーム減衰装置に位置補正回路を付加した一例を示す模式図である。
【図7】MEMS技術を用いた従来の光ビーム可変減衰調整装置の構成例を示す平面図。
【図8】MEMS技術を用いた従来の光ビーム可変減衰調整装置の構成例を示す図7のA−A’における断面図である。
【図9】MEMS技術を用いた従来の光ビーム可変減衰調整装置の構成例を示す図7のB−B’における断面図である。
【図10】MEMS技術を用いた光ビーム可変減衰調整装置に従来の温度補償回路を付加した模式図である。
【符号の説明】
101 光導波路コア
102 スリット
103 挿入板
105 入射側光ファイバー
106 透過側光ファイバー
108 光ファイバーコア部
111 挿入板駆動機構
112 導波路支持基板(第1の基板)
113 挿入板駆動機構収容部(空間部)
114 挿入板駆動機構支持基板(第2の基板)
115 支柱
201 温度検出回路
202 温度対位置変換制御回路
301 第2の基板側電極
302 挿入板駆動機構側電極1
401 第1の基板側電極
402 挿入板駆動機構側電極2
501 位置変化検出回路
502 挿入板位置制御回路
503 位置検出機構
504 別置挿入板駆動機構側電極
505 位置補正回路付き挿入板駆動制御回路

Claims (9)

  1. 光導波路を横断するスリット内に挿入板を抜き差しすることにより前記光導波路中を伝播する光ビームの少なくとも一部を遮断してその透過光量を調整する可変光減衰器において、
    前記光導波路と前記スリットが形成された第1の基板と、
    前記挿入板を保持して前記スリット内で移動させる挿入板駆動機構と、
    前記挿入板が前記スリット内に抜き差し可能なように所定の間隙をおいて前記第1の基板に対向して配置され、かつ前記挿入板駆動機構が取り付けられた第2の基板と、
    前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出する位置検出機構と
    を有することを特徴とする可変光減衰器。
  2. 前記位置検出機構の出力に応じて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置が一定になるように制御する、前記位置検出機構と前記挿入板駆動機構を結ぶ帰還回路を更に有することを特徴とする請求項1に記載の可変光減衰器。
  3. 前記位置検出機構が、前記第2の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間のリアクタンス変化を用いて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の可変光減衰器。
  4. 前記位置検出機構が、前記第1の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間のリアクタンス変化を用いて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の可変光減衰器。
  5. 前記位置検出機構が、前記第2の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間の電気容量変化を用いて電極間距離を検知することにより、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の可変光減衰器。
  6. 前記位置検出機構が、前記第1の基板上に設けられた電極と前記挿入板駆動機構に設けられた電極の間の電気容量変化を用いて電極間距離を検知することにより、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の可変光減衰器。
  7. 前記位置検出機構が、前記挿入板駆動機構の近傍に配置され、前記挿入板駆動機構と同一形状で同一特性の位置検出用部材を含み、前記第1の基板または前記第2の基板上に設けられた電極と前記位置検出用部材に設けられた電極の間のリアクタンス変化を用いて前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の可変光減衰器。
  8. 前記位置検出機構が、前記挿入板駆動機構の近傍に配置され、前記挿入板駆動機構と同一形状で同一特性の位置検出用部材を含み、前記第1の基板または前記第2の基板上に設けられた電極と前記位置検出用部材に設けられた電極間の電気容量変化を用いて電極間距離を検知することにより、前記挿入板の前記光導波路への挿入位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の可変光減衰器。
  9. 前記挿入板駆動機構が、その一端を前記第2の基板に固定し、他方の自由端に前記挿入板を取り付けた片持ち梁状部材であり、電磁力または静電力により駆動することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の可変光減衰器。
JP2003088753A 2003-03-27 2003-03-27 可変光減衰器 Pending JP2004294890A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003088753A JP2004294890A (ja) 2003-03-27 2003-03-27 可変光減衰器
PCT/JP2004/003867 WO2004086119A1 (ja) 2003-03-27 2004-03-22 可変光減衰器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003088753A JP2004294890A (ja) 2003-03-27 2003-03-27 可変光減衰器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004294890A true JP2004294890A (ja) 2004-10-21

Family

ID=33095128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003088753A Pending JP2004294890A (ja) 2003-03-27 2003-03-27 可変光減衰器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2004294890A (ja)
WO (1) WO2004086119A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0194312A (ja) * 1987-10-06 1989-04-13 Sharp Corp 可変干渉装置
US5226099A (en) * 1991-04-26 1993-07-06 Texas Instruments Incorporated Digital micromirror shutter device
US6195478B1 (en) * 1998-02-04 2001-02-27 Agilent Technologies, Inc. Planar lightwave circuit-based optical switches using micromirrors in trenches
JP2002107639A (ja) * 2000-10-02 2002-04-10 Seiko Instruments Inc 可変光減衰器及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2004086119A1 (ja) 2004-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6442311B1 (en) Optical device having modified transmission characteristics by localized thermal treatment
CN113064236B (zh) 用于自由空间光耦合的集成装置及系统
US6522809B1 (en) Waveguide grating device and method of controlling Bragg wavelength of waveguide grating
US6832023B1 (en) Optical fiber gratings with azimuthal refractive index perturbation, method of fabrication, and devices for tuning, attenuating, switching, and modulating optical signals
US20100027102A1 (en) Variable metamaterial apparatus
US6366721B1 (en) Tunable optical fiber grating
JP2001500989A (ja) 2つの導波路端面間の光の結合のための光結合装置
JP2007524127A (ja) 可変光減衰器
EP2035873A2 (en) Optical beam steering using a polymer actuator
JPH11142670A (ja) 光フィルタの位置合わせ装置および光フィルタの位置合わせ方法
JP2004294890A (ja) 可変光減衰器
JP2005208650A (ja) パワーモニタを有しウエーブガイド及び光接続層を有する可変光アッテネータ
US6911659B1 (en) Method and apparatus for fabricating and trimming optical fiber bragg grating devices
US6636683B2 (en) Variable optical attenuator
US20060110108A1 (en) Tunable light transceiver module
WO2021145182A1 (ja) 光プローブ、プローブカード、測定システムおよび測定方法
WO2003058286A2 (en) Monolithic optical control components
EP1236064A2 (en) Multilayer optical fiber with beam expanding refractive index taper
US6763152B2 (en) Optical fiber equipment with a Bragg grating tunable by a piezoelectric actuator
JP2003121762A (ja) 偏波分散補償装置及び偏波分散補償方法
JP2002318314A (ja) 光フィルタデバイス、調整するための方法、および通信システム
JP3166802B2 (ja) 多心光ファイバ心線の接続装置
JP3114698B2 (ja) アレイ導波路格子
RU2754205C1 (ru) Способ подстройки интегрально-оптического интерферометра маха-цендера
JP3237728B2 (ja) 多心光ファイバ心線接続装置