JP2004292836A

JP2004292836A - Manganese addition method for converter

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Publication number: JP2004292836A
Application number: JP2003082977A
Authority: JP
Inventors: Kiminori Hajika; 公則羽鹿; Koji Kasuya; 康二粕谷
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 2003-03-25
Filing date: 2003-03-25
Publication date: 2004-10-21
Anticipated expiration: 2023-03-25
Also published as: JP3996536B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a useful Mn addition method capable of adjusting an amount of Mn at a high Mn yield without hindering refining operation even in the case of manufacturing of high Mn steel in performing refining under a small amount of slag in a converter. <P>SOLUTION: In performing refining in the converter, a Mn oxide is added to steel after the start of oxygen blowing and Mn-containing alloy iron is charged thereto after the addition of the Mn oxide. The Mn oxide is charged and then, the Mn-containing alloy iron is kept charged before oxygen is supplied at 8 Nm<SP>3</SP>/t and the blowing is preferably ended by supplying 2 to 10 Nm<SP>3</SP>/t oxygen after charging of the Mn-containing alloy iron. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転炉におけるＭｎ添加方法に関するものであり、高Ｍｎ鋼を製造する場合でも、少量スラグ下で行う精錬操業に支障をきたすことなく、高いＭｎ歩留りで溶鋼中のＭｎ量を確保することのできる、有用なＭｎ添加方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
転炉操業工程で溶銑にＭｎを添加する方法として、精錬後にＦｅ−Ｍｎ系合金を添加する方法が挙げられる。しかし該Ｆｅ−Ｍｎ系合金は高価であり、かつＦｅ−Ｍｎ系合金の一部は、吹錬時に酸化されてスラグ中のＭｎＯとなるためＭｎ歩留りが悪く経済的でない。
【０００３】
そこで、該Ｆｅ−Ｍｎ系合金の代わりに酸化マンガンを主成分とする安価なＭｎ鉱石を用いることが提案されている。特許文献１には、酸化Ｍｎ（実施例ではＭｎ鉱石）を投入した場合のＭｎ歩留りを高め、且つ高価なＭｎ系合金鉄の使用を抑えること等を目的として、微粉状の酸化Ｍｎを吹き込み、目標Ｍｎ値に対して、溶銑中のＭｎ量を−０．５０〜＋０．２５％の範囲内に調整することが示されている。
【０００４】
また特許文献２には、精錬時に安価なＭｎ鉱石を添加する際に、高融点であるＭｎ鉱石の還元反応を促進させるべく、生石灰、石灰石、ホタル石の１種または２種以上を混合させた粉体を添加し、Ｍｎ鉱石の融点を低下させることが提案されている。更に特許文献３には、Ｍｎ鉱石を精錬時に添加する際に、転炉での脱燐および脱炭精錬を支障なく行いつつ高いＭｎ歩留りを達成するため、コークスを所定量吹き込み、酸素ポテンシャルの高いスラグ−メタル界面近傍をコークス粉で還元することにより、Ｍｎ鉱石の還元を促進する技術が示されている。
【０００５】
上記技術では、Ｍｎ鉱石の還元により溶銑中のＭｎ量を確保する方法や、該Ｍｎ鉱石の還元反応の際に生じる問題の解決を図っている。しかしこの様にＭｎ鉱石のみ使用して溶銑中のＭｎ量を調整する場合、該Ｍｎ量を高めるべくＭｎ鉱石の添加量を増加させると、スラグ量が増加してＭｎ歩留りが低下する他、該スラグの増加によりフォーミング等が生じて精錬操業に支障をきたすため、高いＭｎ歩留りで溶鋼中のＭｎ量を効率よく高めるには更なる改善が求められる。
【０００６】
【特許文献１】
特開昭６１−１９００１１号公報
【特許文献２】
特開平１０−１３０７１１号公報
【特許文献３】
特開平１０−１５８７１３号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、高Ｍｎ鋼を製造する場合においても、転炉での少量スラグ下で行う精錬操業に支障をきたすことなく、高いＭｎ歩留りで溶鋼中のＭｎ量を調整することのできる、有用なＭｎ添加方法を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る転炉におけるＭｎ添加方法とは、吹錬開始後にＭｎ酸化物を添加し、且つ該Ｍｎ酸化物の添加後にＭｎ含有合金鉄を投入するところに特徴を有するものであり、特に、
（ａ）前記Ｍｎ酸化物を投入した後、酸素を８Ｎｍ^３／ｔ（ｔは溶鋼１トンあたりを意味する。以下同じ）供給するまでの間に前記Ｍｎ含有合金鉄を投入し、かつ
（ｂ）Ｍｎ含有合金鉄の投入後に酸素を２〜１０Ｎｍ^３／ｔ供給して吹錬を終了するのがよい。
【０００９】
また、前記Ｍｎ酸化物の投入量は、Ｍｎ純分換算で、下記式（１）を満たすようにするのがよい。
【００１０】
Ｍｎ酸化物の投入量（ｋｇ／ｔ）＝炉内スラグ量（ｋｇ／ｔ）×１．２９×Ｂ_ＭｎＯ …（１）
（但し、Ｂ_ＭｎＯはスラグ中のＭｎＯ濃度の最適必要増加分（質量％）を示し、２〜１５質量％の範囲内とする）
前記Ｍｎ酸化物としては、入手し易く安価であるＭｎ鉱石を使用してもよく、また前記Ｍｎ含有合金鉄として、安価である低級品を用いてもよい。
【００１１】
尚、前記「Ｍｎ歩留り」とは、吹錬において転炉に装入されるＭｎ分のうち、吹止時の溶鋼中に歩留るＭｎ分、即ち［溶鋼中のＭｎ（ｋｇ／チャージ）］／［（添加Ｍｎ合金鉄＋添加Ｍｎ含有合金鉄＋溶銑＋スクラップ）に含まれるＭｎ（ｋｇ／チャージ）］×１００（％）をいうものとする（以下、同じ）。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、少量スラグ下で行う転炉精錬で、Ｍｎ含有物を添加して溶鋼中のＭｎ量を調整するに際し、比較的Ｍｎ濃度の高い鋼を製造する場合でも該操業に支障をきたすことなく、高Ｍｎ歩留りで溶鋼中のＭｎ量を調整することのできる方法を確立すべく様々な角度から検討を行った。
【００１３】
その結果、特に、
▲１▼従来のようにＭｎ酸化物のみまたはＭｎ含有合金鉄のみを使用するのではなく、酸素吹き込み開始後に（好ましくは吹錬中期以降に）Ｍｎ酸化物を予め投入してスラグ中のＭｎＯ量を確保した上で、Ｍｎ含有合金鉄を投入することが重要であること、
▲２▼Ｍｎ歩留りを飛躍的に高めるには、これらＭｎ酸化物とＭｎ含有合金鉄の投入時期としてそれぞれ最適なタイミングが存在すること、具体的には、目標とするＭｎ濃度に応じてスラグ中のＭｎＯ濃度を適正範囲まで高めた時点で、Ｍｎ含有合金鉄を投入するのがよいこと、
▲３▼Ｍｎ酸化物は、所定量を投入するのがよいこと、および
▲４▼Ｍｎ酸化物としてＭｎ鉱石を用いる場合には、粉末状のＭｎ鉱石を用いるのが好ましいこと
を見出し上記本発明に想到した。以下、本発明で上記要件を規定した理由について詳述する。
【００１４】
本発明者らは、上述の通り、Ｍｎ酸化物とＭｎ含有合金鉄を併用し、吹錬開始後に（好ましくは吹錬中期以降に）Ｍｎ酸化物を予め投入して、溶鋼の目標Ｍｎ量と熱平衡状態にあるスラグ中のＭｎＯ量を確保した上でＭｎ含有合金鉄を投入すれば、精錬操業に支障をきたすことなく高Ｍｎ鋼を高Ｍｎ歩留りで製造できるとの知見を得た。
【００１５】
特にＭｎ歩留りを飛躍的に高めるには、これらＭｎ酸化物とＭｎ含有合金鉄の投入時期としてそれぞれ最適なタイミングが存在し、Ｍｎ酸化物およびＭｎ含有合金鉄は、下記の条件を満たす時期に投入するのがよいことがわかった。
【００１６】
（１）Ｍｎ含有合金鉄は、前記Ｍｎ酸化物を投入した後、酸素を８Ｎｍ^３／ｔ供給するまでの間に投入するのがよい。
【００１７】
Ｍｎ酸化物を投入した後酸素を８Ｎｍ^３／ｔ供給するまでの間にＭｎ含有合金鉄を投入するのは、該Ｍｎ酸化物を投入してスラグ中のＭｎＯ濃度を予め高めることで、その後にＭｎ含有合金鉄を投入したときに該Ｍｎ含有合金鉄中のＭｎが酸化物になるのを抑制するためである。
【００１８】
Ｍｎ酸化物として微粉末状（粒径約１５ｍｍ以下、好ましくは１０ｍｍ以下）のものを使用する場合には、Ｍｎ酸化物の投入直後にＭｎ含有合金鉄を投入しても差し支えない。該微粉末状のＭｎ酸化物であれば、すぐに溶解してスラグ中のＭｎＯ濃度を高めることができるからである。しかし粒径約１５ｍｍを超えるＭｎ酸化物を投入する場合には、Ｍｎ酸化物の投入後に酸素を２Ｎｍ^３／ｔ以上吹き込み、該Ｍｎ酸化物を十分に溶融させてからＭｎ含有合金鉄を投入するのがよい。
【００１９】
一方、Ｍｎ酸化物の投入後、過度に長時間を経てからＭｎ含有合金鉄を投入すると、Ｍｎ酸化物の投入に伴いスラグ中の酸素ポテンシャルが上昇し、それに応じて図１に示す様にスラグ中のＴ．Ｆｅ濃度（スラグ中のＦｅＯおよびＦｅ_２Ｏ_３等鉄酸化物の合計のＦｅ純分換算濃度）も上昇し、その結果Ｍｎ歩留りが低下するといった問題が生じる。この様な問題が生じないようにするには、Ｍｎ酸化物の投入後酸素を８Ｎｍ^３／ｔ供給するまでの間に、Ｍｎ含有合金鉄を投入すればよいことが分かった。より好ましくは、Ｍｎ酸化物の投入後酸素を７Ｎｍ^３／ｔ供給するまでの間にＭｎ含有合金鉄を投入する。
【００２０】
（２）またＭｎ含有合金鉄を投入した後、吹錬終了までの酸素供給量は２〜１０Ｎｍ^３／ｔの範囲とするのがよい。
【００２１】
転炉精錬では、酸素を吹き込むことで脱炭処理が行われるが、Ｍｎ含有合金鉄を投入した後に、多量の酸素を供給すると、添加したＭｎ含有合金鉄中のＭｎが酸化されてＭｎＯとなりＭｎ歩留りが低下するので好ましくない。
【００２２】
従って、Ｍｎ歩留りの向上という観点からは、Ｍｎ含有合金鉄投入後の酸素供給時間を短くするのがよく、吹錬末期に投入するのがよい。また、スラグ中のＭｎＯからＭｎへの還元反応は吸熱反応であるため、溶鋼温度が高温となる吹錬末期に該還元反応は優位となる。従って、この吹錬末期にＭｎ含有合金鉄を投入すれば、Ｍｎの酸化ロスも抑えられるので、この様な観点からも、Ｍｎ含有合金鉄を吹錬末期に投入するのが好ましい。いずれにしても本発明では、Ｍｎ含有合金鉄を溶鋼に投入後、吹錬終了までの酸素供給量を１０Ｎｍ^３／ｔ以下とするのがよい。Ｍｎ含有合金鉄の酸化を抑制して更にＭｎ歩留りを高めるには、Ｍｎ含有合金鉄投入後、吹錬終了までの酸素供給量を８Ｎｍ^３／ｔ以下とするのがより好ましい。
【００２３】
しかし、Ｍｎ含有合金鉄投入後の吹錬時間が極端に短い（即ち、吹錬終了までの酸素供給量が少ない）と、次の様な問題が生じる。
【００２４】
（ｉ）吹錬終了間際には、転炉ダイナミックコントロール、即ち、吹錬中にサブランスでＣ濃度と溶鋼温度（Ｔ）を直接測定し、数秒毎にＣ濃度と溶鋼温度（Ｔ）を逐次計算表示して吹錬終了の判断が行われるが、この際、吹錬終了直前にＭｎ含有合金鉄を添加すると、吹錬終了の判断基準であるＣ濃度と溶鋼温度（Ｔ）が目標設定値から外れ易くなる。
【００２５】
（ｉｉ）Ｍｎ含有合金鉄を投入した後に吹錬を十分行うことによって、不純物であるＣが脱炭処理され、水分が蒸発し、またＴｉ等の不純物がスラグに捕捉されて除去される。
【００２６】
しかし、吹錬終了直前にＭｎ含有合金鉄を添加すると、Ｍｎ含有合金鉄中に含まれるこれらの不純物（Ｃ、Ｈ_２Ｏ、Ｔｉ等）が十分除去されず、溶鋼中に残存したままとなり、上述した様に吹錬終了時のＣ濃度が目標値から外れるといった不具合が生じる他、該不純物の除去処理を別途行う必要が生じてくる。例えば吹錬終了後に脱ガス工程等を設ける等の必要が生じ、連々鋳を実施する場合等に効率よく作業を進めることができない。
【００２７】
（ｉｉｉ）Ｍｎ含有合金鉄が十分に攪拌・混合されない状態で吹錬を終了すると、添加したＭｎ含有合金鉄の分散が不均一となって、成分バラツキ等が生じるおそれがある。
【００２８】
従って、Ｍｎ含有合金鉄を投入した後は、少なくとも２Ｎｍ^３／ｔの酸素を供給して吹錬を行い、Ｍｎ含有合金鉄中の不純物の除去や攪拌等を行うのがよい。該不純物の除去等や攪拌を十分に行うには、Ｍｎ含有合金鉄を投入したのち３Ｎｍ^３／ｔ以上の酸素を供給して吹錬を行うことがより好ましい。
【００２９】
本発明では、この様な適正時期にＭｎ酸化物およびＭｎ含有合金鉄を投入することで、脱燐や脱炭等といった精錬操業に支障をきたすことなく高Ｍｎ歩留りで溶鋼中のＭｎ量を確保することができる。
【００３０】
図２は、Ｍｎ酸化物およびＭｎ含有合金鉄のどちらも本発明で規定する時期に投入した場合（Ｍｎ酸化物の投入時期：精錬開始後，Ｍｎ含有合金鉄の投入時期：精錬中期以降）と、Ｍｎ含有合金鉄のみを規定の時期に投入し、Ｍｎ酸化物は精錬開始前に投入した場合（Ｍｎ酸化物の投入時期：精錬開始前，Ｍｎ含有合金鉄の投入時期：精錬中期以降）について、Ｍｎ含有合金鉄投入時のスラグ中のＭｎＯ濃度とＭｎ歩留りとの関係を示している。この図２から、本発明で規定する時期にＭｎ酸化物およびＭｎ含有合金鉄を投入することで、高いＭｎ歩留りを達成できることがわかる。
【００３１】
Ｍｎ酸化物は、上記適正時期に投入することに加えて、Ｍｎ純分換算で下記式（１）を満たす量を投入するのがよい。
【００３２】
Ｍｎ酸化物の投入量（ｋｇ／ｔ）＝炉内スラグ量（ｋｇ／ｔ）×１．２９×Ｂ_ＭｎＯ…（１）
（但し、Ｂ_ＭｎＯはスラグ中のＭｎＯ濃度の最適必要増加分（％）を示し、２〜１５％の範囲内とする）
上記Ｍｎ酸化物の投入量は、例えば次の様にして求めることができる。通常行う操業下での溶鋼中のＭｎ濃度［Ｍｎ］が０．５質量％、溶鋼中のＦｅ濃度（Ｔ．Ｆｅ）が８質量％、スラグ中のＭｎＯ濃度（ＭｎＯ）が４質量％であり、目標値として溶鋼中のＭｎ目標濃度［Ｍｎ］’を１．０質量％、溶鋼中のＦｅ目標濃度（Ｔ．Ｆｅ）’を１０質量％にしようとするとき、スラグ中のＭｎＯ目標濃度（ＭｎＯ）’は、平衡状態の関係から求まる下記式（２）より１０質量％となる。
【００３３】
（ＭｎＯ） ’＝［（Ｔ．Ｆｅ）’／（Ｔ．Ｆｅ）｝×｛［Ｍｎ］’／［Ｍｎ］｝×（ＭｎＯ） …（２）
従ってＢ_ＭｎＯ（スラグ中のＭｎＯ濃度の最適必要増加分）は、
Ｂ_ＭｎＯ＝（ＭｎＯ）’−（ＭｎＯ）＝６（質量％）となる。
【００３４】
よって、この場合のＭｎ酸化物の投入量は、［炉内スラグ量（ｋｇ／ｔ）×１．２９×６］（ｋｇ／ｔ）とするのが最適であることがわかる。尚、スラグ中のＭｎＯ濃度の最適必要増加分（質量％）は、この様に操業条件に応じて適宜設定することができるが、Ｍｎ酸化物を過剰に添加するとスラグが酸化性になりやすいので、Ｍｎ歩留りの低下の抑制を考慮すると２〜１５質量％の範囲内とするのがよい。
【００３５】
この様にＭｎ酸化物を適正量投入して、スラグ中のＭｎＯ濃度を最適濃度にした状態でＭｎ含有合金鉄を投入することによって、より高いＭｎ歩留りを達成することができる。
【００３６】
尚、Ｍｎ酸化物の投入量が上記式（１）で規定した量を下回る場合には、スラグ中のＭｎＯ濃度を、平衡時のＭｎＯ濃度まで十分に高めることができず、Ｍｎ含有合金鉄を投入したときに、該Ｍｎ含有合金鉄中のＭｎの酸化反応が進行し易くＭｎ歩留りを高めることが難しい。好ましくは前記Ｍｎ酸化物を少なくとも２ｋｇ／ｔ以上投入するのがよい。
【００３７】
一方、Ｍｎ酸化物の投入量が上記式（１）で規定した量を上回る場合には、スラグ中のＭｎＯ量が過度に増加し、該ＭｎＯ濃度の増加に伴い前記図１に示すようにスラグ中のＴ．Ｆｅ濃度（スラグ中のＦｅ酸化物であるＦｅＯとＦｅ_２Ｏ_３の合計中の鉄純分濃度）も増大しスラグが高酸化性となる。一旦、高酸化性のスラグが形成されると、該スラグを低酸化性に迅速に戻すのは、酸素を供給しつつ精錬する酸化精錬では非常に困難である。従ってこの様な状態になると、Ｍｎ歩留りが低下するばかりか溶鋼中のＭｎ濃度を十分に高めることもできないので好ましくない。よって前記Ｍｎ酸化物の投入量は１５ｋｇ／ｔ以下とするのが好ましい。
【００３８】
前記Ｍｎ酸化物としては、ＭｎＯを主成分とするＭｎ鉱石を用いることができる他、Ｍｎ濃度の高い鋼種を溶製したときに生じるＭｎＯ濃度の高いスラグをリサイクルして使用することができる。
【００３９】
尚、Ｍｎ酸化物としてＭｎ鉱石を用いる場合には、粉砕された粉末状のＭｎ鉱石（粒径約０．５〜５．０ｍｍ）が安価であり、かつ下記の様な問題点も生じないので好ましい。
【００４０】
即ち、塊状のＭｎ鉱石を使用すると、転炉上部から添加した時に大部分がスラグ層を突き破って溶鋼内に直接入り、下記化学式（３）に示す反応が溶鋼中で生じ、必要以上の脱炭が生じたり、スラグ中のＭｎＯ濃度を目標とするレベルまで上昇できず、引き続いて投入するＭｎ含有合金鉄のＭｎ歩留りを低下させることとなる。
【００４１】
［Ｃ］＋（ＭｎＯ）⇔［Ｍｎ］＋ＣＯ …（３）
｛上記化学式（３）中、［Ｃ］は溶鋼中の炭素を示し、（ＭｎＯ）はスラグ中のＭｎＯを示し、［Ｍｎ］は溶鋼中のＭｎを示し、⇔は反応が平衡状態にあることを示す｝
これに対し、粉末状のＭｎ鉱石を転炉上部から添加すると、溶鋼まで到達せずスラグ中に留まるので、塊鉱石の場合より効率的にスラグ中のＭｎＯ濃度を高めることができる。
【００４２】
Ｍｎ含有合金鉄については、特にその投入量を限定するものでなく、目標Ｍｎ値に併せて適量添加することができる。またＭｎ含有合金鉄としては、Ｆｅ−Ｍｎ系合金を用いる他、鋼種に応じてＭｎ−Ｎ等を用いることができ、本発明では、投入するＭｎ含有合金鉄中の不純物も精錬時に十分除去できるので、該Ｍｎ含有合金鉄として、比較的不純物を多く含むＦｅ−Ｍｎ系合金の低級品を使用しても差し支えない。
【００４３】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【００４４】
＜実施例１＞
まず、本発明で定める如くＭｎ酸化物とＭｎ含有合金鉄を併用し、Ｍｎ酸化物を予め投入してスラグ中のＭｎＯ量を確保した上でＭｎ含有合金鉄を投入する方法として、Ｍｎ酸化物としてＭｎ鉱石を酸素供給積算量が３１．３Ｎｍ^３／ｔの時期に投入後、２．４Ｎｍ^３／ｔの酸素を供給してから、Ｍｎ含有合金鉄としてＦｅ−Ｍｎ系合金を投入し、該Ｆｅ−Ｍｎ系合金の投入後に５．６Ｎｍ^３／ｔの酸素を供給して吹錬を終了した。
【００４５】
またＭｎ酸化物としてＭｎ鉱石のみ用いて溶鋼中のＭｎ量を調整する従来法として、Ｍｎ鉱石を酸素供給積算量が５．３Ｎｍ^３／ｔの時期に投入後、３４．０Ｎｍ^３／ｔの酸素を供給して吹錬を終了した。それぞれの方法について、投入するＭｎ鉱石またはＦｅ−Ｍｎ系合金量を変化させて、溶鋼中のＭｎ濃度を調整したときのＭｎ歩留りを求めた。いずれの方法もその他の操業条件は下記の通りとした。

この様に夫々の方法でＭｎ量を調整したときの、Ｍｎ投入量（投入したＭｎ鉱石またはＦｅ−Ｍｎ系合金量のＭｎ純分換算量）とＭｎ歩留りとの関係を図３に示す。
【００４６】
この図３から、Ｍｎ酸化物のみ用いて溶鋼中Ｍｎ量を調整する場合には、Ｍｎ投入量を増加させるにつれてＭｎ歩留りが低下するのに対し、本発明の方法によれば、Ｍｎ投入量に関係なく高いＭｎ歩留りを達成できることがわかる。
【００４７】
＜実施例２＞
本発明で規定する時期にＭｎ含有合金鉄を投入した場合（本発明例）と、規定を外れる時期にＭｎ含有合金鉄を投入した場合（比較例）でＭｎ歩留りに相違が生じることを確認する実験を行った。実験では、Ｍｎ酸化物とＭｎ含有合金鉄の投入を表１に示す時期に行った以外は、いずれの場合も前記実施例１と同様の操業条件で行い、それぞれ複数回操業を行った。そのときの各操業におけるＭｎ歩留りの結果を図４に示す。
【００４８】
【表１】

【００４９】
前記図４から、転炉において本発明で規定する時期にＭｎを添加した場合には、Ｍｎ歩留りが相対的に高くなっていることがわかる。
【００５０】
＜実施例３＞
Ｍｎ酸化物とＭｎ含有合金鉄の投入時期の関係がＭｎ歩留りに及ぼす影響について調べた。
【００５１】
操業条件は、Ｍｎ酸化物（Ｍｎ鉱石）の投入時からＭｎ含有合金鉄（Ｆｅ−Ｍｎ系合金）の投入までの酸素供給量を１〜１２Ｎｍ^３／ｔの範囲内で変化させ、Ｍｎ含有合金鉄投入後は酸素を６Ｎｍ^３／ｔ供給して吹錬を終了した以外は、上記実施例１と同様の条件で操業を行った。この様にして操業したときの、Ｍｎ酸化物の投入時からＭｎ含有合金鉄の投入までの酸素供給量とＭｎ歩留りとの関係を図５に示す。
【００５２】
前記図５から、Ｍｎ酸化物投入後の酸素供給量が８Ｎｍ^３／ｔを超えた時点でＭｎ含有合金鉄を投入した場合には、Ｍｎ歩留りが低下しており、Ｍｎ含有合金鉄の投入は、前記Ｍｎ酸化物の投入後酸素を８Ｎｍ^３／ｔ供給するまでの間に行うのがよいことがわかる。
【００５３】
＜実施例４＞
Ｍｎ含有合金鉄を投入後の酸素供給量を変化させて、Ｍｎ歩留りおよび残存不純物量に与える影響を調べた。
【００５４】
操業条件は、Ｍｎ含有合金鉄（Ｆｅ−Ｍｎ系合金）投入後の酸素供給量（Ｆｅ−Ｍｎ系合金投入後吹錬終了までの酸素供給量）を０〜１２Ｎｍ^３／ｔの範囲で変化させ、Ｍｎ酸化物（Ｍｎ鉱石）の投入した後Ｍｎ含有合金鉄を投入するまでの酸素供給量を２〜６Ｎｍ^３／ｔとする以外は、上記実施例１と同様の条件で操業した。この様にして操業したときの、Ｍｎ含有合金鉄投入後吹錬終了までの酸素供給量とＭｎ歩留りの関係を図６に示す。また、Ｍｎ含有合金鉄投入後吹錬終了までの酸素供給量と溶鋼中の残存不純物量との関係として、図７にＭｎ含有合金鉄投入後吹錬終了までの酸素供給量と吹錬終了時の溶鋼中のＨ（水素）濃度との関係を示し、図８にＭｎ含有合金鉄投入後吹錬終了までの酸素供給量と吹錬終了時の溶鋼中のＣ（炭素）濃度との関係を示す。
【００５５】
図６から、Ｍｎ含有合金鉄を投入後に多量の酸素を供給すると、Ｍｎ歩留りが低下することが分かる。Ｍｎ歩留りを少なくとも７５％確保するには、Ｍｎ含有合金鉄を投入後の酸素供給量を１０Ｎｍ^３／ｔ以下に抑える、換言すれば、酸素供給量が１０Ｎｍ^３／ｔを超えないうちに吹錬操業を終了するのがよいことがわかる。また図７から、特に安価なＭｎ含有合金鉄に多く含まれている水分を十分除去して溶鋼中のＨ濃度を低減するには、Ｍｎ含有合金鉄を投入後、吹錬終了までに少なくとも２Ｎｍ^３／ｔ以上の酸素を供給して吹錬処理を行うのがよいことがわかる。
【００５６】
また低Ｃ濃度の鋼種を製造する場合に、吹錬終了直前に投入するＭｎ含有合金鉄に含まれるＣ量が多いと、吹錬終了時のＣ濃度が目標値より高くなるといった不具合が生じる。
【００５７】
従って、図８に示す様に溶鋼中のＣ量を低減すべく、酸素を供給して吹錬処理を行うのがよいことがわかる。
【００５８】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されており、本発明の方法で転炉にＭｎを添加すれば、高Ｍｎ鋼を製造する場合であっても脱炭や脱燐等といった精錬操業に支障をきたすことなく高Ｍｎ歩留りで溶鋼中のＭｎ量を調整することができる。
【００５９】
この様な方法を実施することで、Ｆｅ−Ｍｎ系合金等の高価なＭｎ含有合金鉄を使用する場合であっても高いＭｎ歩留りを達成することができる。また該Ｍｎ含有合金鉄として、Ｃ、Ｈ_２Ｏ等の不純物量の多いＦｅ−Ｍｎ系合金等の低級品を使用した場合でも、脱ガス等の工程をあらためて設ける必要なく効率良くＭｎ量を調整することができる。更に、Ｍｎ酸化物として安価なＭｎ鉱石等を使用できるので経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図１】スラグ中のＭｎＯ濃度とスラグ中のＴ．Ｆｅ濃度の関係を示したグラフである。
【図２】Ｍｎ含有合金鉄投入時のスラグ中のＭｎＯ濃度とＭｎ歩留りとの関係を、Ｍｎ酸化物の投入時期別に示したグラフである。
【図３】本発明法または従来法で溶鋼中Ｍｎ量を調整した場合の、Ｍｎ投入量とＭｎ歩留りの関係を示したグラフである。
【図４】実施例２における各条件で操業した場合のＭｎ歩留りを示すグラフである。
【図５】Ｍｎ酸化物（Ｍｎ鉱石）投入後からＭｎ含有合金鉄（Ｆｅ−Ｍｎ系合金）投入までの酸素供給量とＭｎ歩留りとの関係を示したグラフである。
【図６】Ｍｎ含有合金鉄（Ｆｅ−Ｍｎ系合金）投入後吹錬終了までの酸素供給量とＭｎ歩留りとの関係を示したグラフである。
【図７】Ｍｎ含有合金鉄（Ｆｅ−Ｍｎ系合金）投入後吹錬終了までの酸素供給量と吹錬終了時の溶鋼中のＨ（水素）濃度との関係を示したグラフである。
【図８】Ｍｎ含有合金鉄（Ｆｅ−Ｍｎ系合金）投入後吹錬終了までの酸素供給量と吹錬終了時の溶鋼中のＣ（炭素）濃度との関係を示したグラフである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for adding Mn in a converter, and even when producing a high Mn steel, secures the Mn content in molten steel with a high Mn yield without hindering the refining operation performed under a small amount of slag. And a useful method of adding Mn.
[0002]
[Prior art]
As a method of adding Mn to hot metal in a converter operation process, a method of adding an Fe—Mn-based alloy after refining is exemplified. However, the Fe-Mn-based alloy is expensive, and a part of the Fe-Mn-based alloy is oxidized at the time of blowing to form MnO in the slag.
[0003]
Therefore, it has been proposed to use an inexpensive Mn ore containing manganese oxide as a main component instead of the Fe-Mn alloy. Patent Document 1 discloses that fine powdered Mn oxide is blown for the purpose of increasing the Mn yield when Mn oxide (Mn ore in the example) is charged and suppressing the use of expensive Mn-based ferroalloys. It is shown that the amount of Mn in the hot metal is adjusted within a range of −0.50 to + 0.25% with respect to the target Mn value.
[0004]
In addition, Patent Document 2 discloses that when inexpensive Mn ore is added during refining, one or more of quick lime, limestone, and fluorite are mixed in order to promote a reduction reaction of Mn ore having a high melting point. It has been proposed to add powder to lower the melting point of the Mn ore. Further, in Patent Document 3, when adding Mn ore at the time of refining, in order to achieve a high Mn yield while performing dephosphorization and decarburization refining in a converter without hindrance, a predetermined amount of coke is blown, and oxygen potential is high. A technique for promoting reduction of Mn ore by reducing the vicinity of a slag-metal interface with coke powder is disclosed.
[0005]
In the above-described technology, a method for securing the amount of Mn in the hot metal by reducing the Mn ore, and a solution to the problem that occurs during the reduction reaction of the Mn ore are attempted. However, when the amount of Mn in the hot metal is adjusted using only the Mn ore as described above, if the amount of the Mn ore added is increased to increase the Mn amount, the amount of slag increases, and the Mn yield decreases. Forming or the like occurs due to an increase in slag, which hinders the refining operation. Therefore, further improvement is required to efficiently increase the Mn content in molten steel with a high Mn yield.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-61-190011 [Patent Document 2]
JP-A-10-130711 [Patent Document 3]
JP 10-158713 A
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such circumstances, the purpose thereof, even when producing high Mn steel, without hindering the refining operation performed under a small amount of slag in the converter, An object of the present invention is to provide a useful Mn addition method capable of adjusting the amount of Mn in molten steel with a high Mn yield.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The Mn addition method in the converter according to the present invention is characterized in that a Mn oxide is added after the start of blowing, and a Mn-containing ferromagnetic iron is charged after the addition of the Mn oxide.
(A) After the Mn oxide is charged, the Mn-containing ferromagnetic iron is charged before oxygen is supplied at 8 Nm ³ / t (t means per ton of molten steel; the same applies hereinafter), and (b) It is preferable that oxygen is supplied at 2 to 10 Nm ³ / t after the addition of the Mn-containing ferromagnetic iron to terminate the blowing.
[0009]
Further, it is preferable that the input amount of the Mn oxide satisfy the following expression (1) in terms of Mn pure content.
[0010]
Input amount of Mn oxide (kg / t) = Amount of slag in furnace (kg / t) × 1.29 × B _MnO (1)
(However, B _MnO indicates the optimum necessary increase (% by mass) of the MnO concentration in the slag, and is in the range of 2 to 15% by mass.)
As the Mn oxide, an easily available and inexpensive Mn ore may be used, and as the Mn-containing ferromagnetic iron, an inexpensive low-grade product may be used.
[0011]
The “Mn yield” refers to the Mn content in the molten steel at the time of blowing off, of the Mn content charged into the converter during blowing, ie, [Mn in molten steel (kg / charge)]. / [(Mn (kg / charge)] contained in (added Mn alloy iron + added Mn-containing alloy iron + hot metal + scrap)] × 100 (%) (hereinafter the same).
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present inventors have found that in converter refining performed under a small amount of slag, when adjusting the amount of Mn in molten steel by adding a Mn-containing material, even in the case of producing a steel having a relatively high Mn concentration, the operation is hindered. Studies were conducted from various angles to establish a method capable of adjusting the amount of Mn in molten steel with a high Mn yield without causing a problem.
[0013]
As a result, in particular,
{Circle around (1)} Instead of using only Mn oxide or only Mn-containing ferromagnetic iron as in the conventional case, the amount of MnO in the slag is preliminarily charged after the start of oxygen blowing (preferably after the middle stage of blowing). It is important to supply Mn-containing ferromagnetic iron after securing
{Circle around (2)} In order to dramatically increase the Mn yield, there is an optimal timing for each of these Mn oxides and the Mn-containing ferromagnetic iron to be charged. When the MnO concentration is increased to an appropriate range, it is good to introduce the Mn-containing ferromagnetic iron,
(3) It has been found that a predetermined amount of the Mn oxide is preferably added, and (4) that when the Mn ore is used as the Mn oxide, it is preferable to use a powdery Mn ore. I thought. Hereinafter, the reason for defining the above requirements in the present invention will be described in detail.
[0014]
As described above, the present inventors use a combination of Mn oxide and Mn-containing ferromagnetic iron, and inject Mn oxide in advance after the start of blowing (preferably after the middle stage of blowing) to obtain a target Mn amount of molten steel. It has been found that if the amount of MnO in the slag in the thermal equilibrium state is secured and the Mn-containing ferromagnetic iron is charged, a high Mn steel can be produced with a high Mn yield without hindering the refining operation.
[0015]
In particular, in order to dramatically increase the Mn yield, there is an optimum timing for each of the Mn oxide and the Mn-containing ferromagnetic iron, and the Mn oxide and the Mn-containing ferromagnetic iron are supplied at a time satisfying the following conditions. It turned out to be good.
[0016]
(1) It is preferable that the Mn-containing ferromagnetic iron be charged after the Mn oxide is charged and before oxygen is supplied at 8 Nm ³ / t.
[0017]
The reason why the Mn-containing ferromagnetic iron is charged before the oxygen is supplied at 8 Nm ³ / t after the Mn oxide is charged is that the Mn oxide is charged to increase the MnO concentration in the slag in advance, and thereafter, This is because, when the Mn-containing ferromagnetic iron is introduced, Mn in the Mn-containing ferromagnetic iron is prevented from becoming an oxide.
[0018]
When a fine powder (particle size of about 15 mm or less, preferably 10 mm or less) is used as the Mn oxide, the Mn-containing ferromagnetic iron may be charged immediately after the Mn oxide is charged. This is because the fine powder of Mn oxide can be dissolved immediately to increase the MnO concentration in the slag. However, when the Mn oxide having a particle size of more than about 15 mm is charged, oxygen is blown at 2 Nm ³ / t or more after the Mn oxide is charged, and the Mn oxide is sufficiently melted before the Mn-containing ferromagnetic iron is charged. Is good.
[0019]
On the other hand, when the Mn-containing ferromagnetic iron is charged after an excessively long time after the addition of the Mn oxide, the oxygen potential in the slag increases with the addition of the Mn oxide, and accordingly, as shown in FIG. T. in The Fe concentration (the total concentration of iron oxides such as FeO and Fe ₂ O ₃ in the slag in terms of pure Fe content) also increases, and as a result, the Mn yield decreases. In order to prevent such a problem from occurring, it has been found that the Mn-containing ferromagnetic iron should be charged between the supply of Mn oxide and the supply of oxygen at 8 Nm ³ / t. More preferably, the Mn-containing ferromagnetic iron is charged after supplying the Mn oxide and before supplying 7 Nm ³ / t of oxygen.
[0020]
(2) Further, after the Mn-containing ferromagnetic iron is charged, the oxygen supply amount until the end of the blowing is preferably in the range of 2 to 10 Nm ³ / t.
[0021]
In the converter refining, decarburization treatment is performed by blowing oxygen.However, if a large amount of oxygen is supplied after charging the Mn-containing ferromagnetic iron, Mn in the added Mn-containing ferromagnetic iron is oxidized to MnO to form MnO. It is not preferable because the yield decreases.
[0022]
Therefore, from the viewpoint of improving the Mn yield, the oxygen supply time after the introduction of the Mn-containing ferromagnetic alloy is preferably shortened, and the oxygen is preferably introduced at the end of blowing. Further, since the reduction reaction from MnO to Mn in slag is an endothermic reaction, the reduction reaction becomes dominant at the end of blowing when the molten steel temperature becomes high. Therefore, if the Mn-containing ferromagnetic iron is charged at the end of the blowing, the oxidation loss of Mn can be suppressed, and from such a viewpoint, it is preferable to input the Mn-containing ferroalloy at the end of the blowing. In any case, in the present invention, it is preferable to set the oxygen supply amount to 10 Nm ³ / t or less after the addition of the Mn-containing ferromagnetic iron into the molten steel until the end of the blowing. In order to further suppress the oxidation of the Mn-containing ferromagnetic alloy and further increase the Mn yield, it is more preferable to set the oxygen supply amount after the introduction of the Mn-containing ferromagnetic alloy to the end of the blowing to be 8 Nm ³ / t or less.
[0023]
However, if the blowing time after the addition of the Mn-containing ferroalloys is extremely short (that is, the oxygen supply amount until the blowing is completed), the following problem occurs.
[0024]
(I) Immediately before the end of blowing, converter dynamic control, that is, the C concentration and the molten steel temperature (T) are directly measured by a sublance during the blowing, and the C concentration and the molten steel temperature (T) are sequentially calculated every few seconds. In this case, if the Mn-containing ferromagnetic iron is added immediately before the end of the blowing, the C concentration and the molten steel temperature (T) which are the criteria for the end of the blowing are determined from the target set values. It is easy to come off.
[0025]
(Ii) By sufficiently blowing after introducing the Mn-containing ferromagnetic iron, C, which is an impurity, is decarburized, moisture is evaporated, and impurities such as Ti are captured and removed by the slag.
[0026]
However, if the Mn-containing ferromagnetic iron is added immediately before the end of the blowing, these impurities (C, H ₂ O, Ti, etc.) contained in the Mn-containing ferromagnetic iron are not sufficiently removed and remain in the molten steel. As described above, in addition to the disadvantage that the C concentration at the end of the blowing deviates from the target value, it is necessary to separately perform the impurity removal processing. For example, there is a need to provide a degassing step or the like after the end of blowing, so that it is not possible to efficiently perform the work when performing continuous casting.
[0027]
(Iii) If the blowing is terminated in a state where the Mn-containing ferroalloys are not sufficiently stirred and mixed, the dispersion of the added Mn-containing ferroalloys becomes non-uniform, and there is a possibility that component dispersion or the like may occur.
[0028]
Therefore, after charging the Mn-containing ferromagnetic iron, it is preferable to supply oxygen of at least 2 Nm ³ / t to perform blowing, thereby removing impurities in the Mn-containing ferromagnetic iron, stirring, and the like. In order to sufficiently remove the impurities and perform the stirring, it is more preferable to perform the blowing by supplying oxygen of ³ Nm ³ / t or more after charging the Mn-containing ferromagnetic iron.
[0029]
In the present invention, by introducing Mn oxide and Mn-containing ferromagnetic iron at such an appropriate time, the Mn content in molten steel is ensured at a high Mn yield without hindering refining operations such as dephosphorization and decarburization. can do.
[0030]
FIG. 2 shows the case where both the Mn oxide and the Mn-containing ferromagnetic iron are charged at the time specified in the present invention (the timing of charging the Mn oxide: after the refining starts, the timing of charging the Mn-containing ferromagnetic iron: after the middle of refining). , Mn-containing ferroalloys are charged only at the specified time, and Mn oxide is charged before refining starts (Mn oxide charging timing: before refining starts, Mn-containing ferromagnetic charging timing: after refining middle stage) 4 shows the relationship between the MnO concentration in the slag and the Mn yield when the Mn-containing ferromagnetic iron is charged. From FIG. 2, it is understood that a high Mn yield can be achieved by introducing the Mn oxide and the Mn-containing ferromagnetic iron at the time specified in the present invention.
[0031]
The Mn oxide is preferably added in an amount satisfying the following formula (1) in terms of Mn pure content in addition to the above-mentioned appropriate time.
[0032]
Input amount of Mn oxide (kg / t) = Amount of slag in furnace (kg / t) × 1.29 × B _MnO (1)
(However, B _MnO indicates the optimum necessary increase (%) of the MnO concentration in the slag, and is in the range of 2 to 15%.)
The input amount of the Mn oxide can be determined, for example, as follows. Under normal operation, the Mn concentration in molten steel [Mn] is 0.5% by mass, the Fe concentration in molten steel (T.Fe) is 8% by mass, and the MnO concentration in slag (MnO) is 4% by mass. When the target Mn concentration in molten steel [Mn] ′ is set to 1.0% by mass and the target Fe concentration (T.Fe) ′ in molten steel is set to 10% by mass as target values, the target MnO concentration in slag ( MnO) ′ is 10% by mass from the following equation (2) obtained from the relation of the equilibrium state.
[0033]
(MnO) ′ = [(T.Fe) ′ / (T.Fe)} × {[Mn] ′ / [Mn]} × (MnO) (2)
Therefore, B _MnO (the optimum necessary increase of the MnO concentration in the slag) is
B _{MnO 2} = (MnO) ′ − (MnO) = 6 (% by mass)
[0034]
Therefore, in this case, it is understood that the optimal amount of the Mn oxide to be charged is [the amount of slag in the furnace (kg / t) × 1.29 × 6] (kg / t). The optimum necessary increase (% by mass) of the MnO concentration in the slag can be appropriately set in accordance with the operating conditions as described above. However, if the Mn oxide is excessively added, the slag tends to become oxidizable. , Mn In consideration of suppressing the decrease in the yield, the content is preferably in the range of 2 to 15% by mass.
[0035]
As described above, by introducing an appropriate amount of Mn oxide and introducing the Mn-containing ferromagnetic iron in a state where the MnO concentration in the slag is set to the optimum concentration, a higher Mn yield can be achieved.
[0036]
If the input amount of the Mn oxide is less than the amount specified by the above formula (1), the MnO concentration in the slag cannot be sufficiently increased to the MnO concentration at the time of equilibrium, and the Mn-containing ferromagnetic iron is removed. When charged, the oxidation reaction of Mn in the Mn-containing ferromagnetic alloy easily proceeds, and it is difficult to increase the Mn yield. Preferably, the Mn oxide is added at least 2 kg / t or more.
[0037]
On the other hand, when the input amount of the Mn oxide exceeds the amount specified by the above formula (1), the amount of MnO in the slag excessively increases, and the slag as shown in FIG. T. in The Fe concentration (the concentration of pure iron in the total of FeO and Fe ₂ O ₃ , which are Fe oxides in the slag) also increases, and the slag becomes highly oxidizable. Once a highly oxidizing slag is formed, it is very difficult to quickly return the slag to a low oxidizing property by oxidizing refining in which refining is performed while supplying oxygen. Therefore, such a state is not preferable because not only the Mn yield decreases but also the Mn concentration in the molten steel cannot be sufficiently increased. Therefore, the input amount of the Mn oxide is preferably 15 kg / t or less.
[0038]
As the Mn oxide, a Mn ore containing MnO as a main component can be used, and a slag having a high MnO concentration generated when a steel type having a high Mn concentration is produced can be recycled and used.
[0039]
When Mn ore is used as the Mn oxide, pulverized powdery Mn ore (particle size: about 0.5 to 5.0 mm) is inexpensive and does not cause the following problems. preferable.
[0040]
That is, when a massive Mn ore is used, when added from the upper part of the converter, most of the Mn ore breaks through the slag layer and directly enters the molten steel, and the reaction represented by the following chemical formula (3) occurs in the molten steel, and unnecessarily decarbonization occurs. Or the MnO concentration in the slag cannot be increased to a target level, and the Mn yield of the subsequently added Mn-containing ferromagnetic iron decreases.
[0041]
[C] + (MnO) ⇔ [Mn] + CO (3)
中 In the above chemical formula (3), [C] indicates carbon in molten steel, (MnO) indicates MnO in slag, [Mn] indicates Mn in molten steel, and ⇔ indicates that the reaction is in an equilibrium state. Indicates｝
On the other hand, when powdered Mn ore is added from the upper part of the converter, it does not reach the molten steel but remains in the slag, so that the MnO concentration in the slag can be increased more efficiently than in the case of lump ore.
[0042]
There is no particular limitation on the amount of Mn-containing ferromagnetic iron, and an appropriate amount can be added in accordance with the target Mn value. Further, as the Mn-containing ferromagnetic iron, in addition to using an Fe-Mn-based alloy, Mn-N or the like can be used depending on the type of steel. In the present invention, impurities in the Mn-containing ferromagnetic iron to be fed can be sufficiently removed during refining. Therefore, a low-grade Fe-Mn alloy containing relatively many impurities may be used as the Mn-containing ferromagnetic iron.
[0043]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples. However, the present invention is not limited to the following Examples, and may be appropriately modified within a range that can be adapted to the purpose of the preceding and the following. The present invention can be implemented, and all of them are included in the technical scope of the present invention.
[0044]
<Example 1>
First, as a method of using Mn oxide and Mn-containing ferromagnetic iron in combination as defined in the present invention, adding Mn oxide in advance and securing the amount of MnO in the slag, and then introducing the Mn-containing ferromagnetic iron, After charging the Mn ore at a time when the integrated oxygen supply amount is 31.3 Nm ³ / t, supplying 2.4 Nm ³ / t of oxygen, and then charging a Fe—Mn alloy as the Mn-containing ferrous iron, After feeding the Fe—Mn alloy, 5.6 Nm ³ / t of oxygen was supplied to terminate the blowing.
[0045]
Further, as a conventional method of adjusting the amount of Mn in molten steel using only Mn ore as Mn oxide, after adding Mn ore at a time when the integrated oxygen supply amount is 5.3 Nm ³ / t, 34.0 Nm ³ / t of oxygen is supplied. To terminate blowing. For each method, the Mn yield when the Mn concentration in the molten steel was adjusted by changing the amount of Mn ore or Fe—Mn-based alloy to be charged was determined. Other operating conditions of each method were as follows.

FIG. 3 shows the relationship between the amount of Mn input (the amount of Mn ore or Fe-Mn-based alloy input in terms of Mn pure content) and the Mn yield when the Mn amount is adjusted by each method.
[0046]
From FIG. 3, when the amount of Mn in molten steel is adjusted using only the Mn oxide, the Mn yield decreases as the amount of Mn is increased, but according to the method of the present invention, the amount of Mn is reduced. It can be seen that a high Mn yield can be achieved regardless of the above.
[0047]
<Example 2>
It is confirmed that there is a difference in the Mn yield between the case where the Mn-containing ferromagnetic iron is supplied at the time specified in the present invention (Example of the present invention) and the case where the Mn-containing ferromagnetic iron is supplied at a time outside the specified range (Comparative Example). An experiment was performed. In the experiment, the operation was performed a plurality of times under the same operating conditions as in Example 1 except that the Mn oxide and the Mn-containing ferromagnetic iron were charged at the times shown in Table 1. FIG. 4 shows the results of the Mn yield in each operation at that time.
[0048]
[Table 1]

[0049]
From FIG. 4, it can be seen that when Mn is added at the time specified in the present invention in the converter, the Mn yield is relatively high.
[0050]
<Example 3>
The effect of the relationship between the Mn oxide and the timing of charging the Mn-containing ferromagnetic alloy on the Mn yield was investigated.
[0051]
The operating conditions were such that the amount of oxygen supplied from the time of charging the Mn oxide (Mn ore) to the time of charging the Mn-containing ferromagnetic iron (Fe-Mn alloy) was changed within a range of 1 to 12 Nm ³ / t, and the Mn-containing alloy was changed. The operation was carried out under the same conditions as in Example 1 except that the blowing was terminated by supplying 6 Nm ³ / t of oxygen after iron was charged. FIG. 5 shows the relationship between the oxygen supply amount and the Mn yield from the time of charging the Mn oxide to the time of charging the Mn-containing ferromagnetic iron when the operation was performed in this manner.
[0052]
According to FIG. 5, when the Mn-containing ferromagnetic iron is charged when the oxygen supply amount after the addition of the Mn oxide exceeds 8 Nm ³ / t, the Mn yield is reduced. It can be seen that it is better to carry out the process between the supply of the Mn oxide and the supply of oxygen at 8 Nm ³ / t.
[0053]
<Example 4>
The influence on the Mn yield and the amount of residual impurities was examined by changing the amount of oxygen supply after the addition of the Mn-containing ferromagnetic iron.
[0054]
The operating conditions are such that the oxygen supply amount after the introduction of the Mn-containing ferromagnetic iron (Fe—Mn-based alloy) (the oxygen supply amount after the introduction of the Fe—Mn-based alloy until the end of the blowing) is changed in the range of 0 to 12 Nm ³ / t. The operation was performed under the same conditions as in Example 1 except that the amount of oxygen supplied from the introduction of the Mn oxide (Mn ore) to the introduction of the Mn-containing ferromagnetic iron was 2 to 6 Nm ³ / t. FIG. 6 shows the relationship between the amount of oxygen supply and the Mn yield from the introduction of the Mn-containing ferroalloy to the end of blowing when the operation was performed in this manner. FIG. 7 shows the relationship between the amount of oxygen supply from the introduction of the Mn-containing ferromagnetic alloy to the end of the blowing and the amount of residual impurities in the molten steel. FIG. 8 shows the relationship between the H (hydrogen) concentration in the molten steel and the oxygen supply amount from the introduction of the Mn-containing ferroalloy to the end of the blowing and the C (carbon) concentration in the molten steel at the end of the blowing. Show.
[0055]
FIG. 6 shows that when a large amount of oxygen is supplied after the addition of the Mn-containing ferromagnetic iron, the Mn yield decreases. In order to secure the Mn yield of at least 75%, the oxygen supply after the introduction of the Mn-containing ferromagnetic alloy is suppressed to 10 Nm ³ / t or less, in other words, the blowing is performed before the oxygen supply exceeds 10 Nm ³ / t. It turns out that it is good to end the operation. Also, from FIG. 7, in order to sufficiently remove the moisture contained in the particularly inexpensive Mn-containing ferromagnetic alloy to reduce the H concentration in the molten steel, at least 2 Nm after the introduction of the Mn-containing ferromagnetic alloy and before the end of the blowing. It is found that it is preferable to perform the blowing process by supplying oxygen of ³ / t or more.
[0056]
Further, when producing a steel type having a low C concentration, if the amount of C contained in the Mn-containing ferromagnetic iron charged immediately before the end of the blowing is large, a problem occurs that the C concentration at the end of the blowing becomes higher than a target value.
[0057]
Therefore, as shown in FIG. 8, it is understood that it is better to supply oxygen to perform the blowing process in order to reduce the amount of C in the molten steel.
[0058]
【The invention's effect】
The present invention is configured as described above, and if Mn is added to a converter by the method of the present invention, even in the case of producing a high Mn steel, it hinders refining operations such as decarburization and dephosphorization. The Mn content in the molten steel can be adjusted with a high Mn yield without any increase.
[0059]
By performing such a method, a high Mn yield can be achieved even when an expensive Mn-containing ferromagnetic iron such as an Fe-Mn alloy is used. In addition, even when a low-grade product such as a Fe-Mn alloy having a large amount of impurities such as C and H ₂ O is used as the Mn-containing ferromagnetic iron, the Mn content can be efficiently adjusted without having to newly provide a degassing process. can do. Further, it is economical because an inexpensive Mn ore or the like can be used as the Mn oxide.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows the MnO concentration in slag and the T.O. 4 is a graph showing a relationship between Fe concentrations.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the MnO concentration in the slag and the Mn yield when the Mn-containing ferroalloy is charged, according to the charging time of the Mn oxide.
FIG. 3 is a graph showing the relationship between Mn input and Mn yield when Mn content in molten steel is adjusted by the method of the present invention or the conventional method.
FIG. 4 is a graph showing the Mn yield when operating under various conditions in Example 2.
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the oxygen supply amount and the Mn yield from the introduction of a Mn oxide (Mn ore) to the introduction of a Mn-containing ferrous alloy (Fe—Mn-based alloy).
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the oxygen supply amount and the Mn yield from the introduction of Mn-containing ferromagnetic alloy (Fe—Mn alloy) to the end of blowing.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the oxygen supply amount from the introduction of Mn-containing ferromagnetic alloy (Fe-Mn alloy) to the end of blowing and the concentration of H (hydrogen) in molten steel at the end of blowing.
FIG. 8 is a graph showing the relationship between the oxygen supply amount from the introduction of Mn-containing ferromagnetic alloy (Fe-Mn alloy) to the end of blowing and the C (carbon) concentration in molten steel at the end of blowing.

Claims

A method for adding Mn in a converter, comprising adding a Mn oxide after the start of blowing, and adding a Mn-containing ferromagnetic iron after the addition of the Mn oxide when refining in a converter.

After the Mn oxide is charged, the Mn-containing ferromagnetic iron is charged until oxygen is supplied at a rate of 8 Nm ³ / t (t means per ton of molten steel; the same applies hereinafter). 2. The method for adding Mn in a converter according to claim 1, wherein after the introduction of iron, oxygen is supplied at 2 to 10 Nm ³ / t to terminate the blowing.

3. The method for adding Mn in a converter according to claim 1, wherein the input amount of the Mn oxide satisfies the following expression (1) in terms of Mn pure content.
Input amount of Mn oxide (kg / t) = Slag amount in furnace (kg / t) × 1.29 × B _MnO (1)
(However, B _MnO indicates the optimum necessary increase (% by mass) of the MnO concentration in the slag, and is in the range of 2 to 15% by mass.)

The method for adding Mn in a converter according to any one of claims 1 to 3, wherein a Mn ore is used as the Mn oxide.