【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック部材と金属部材とをロウ材でロウ付け接合する技術に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
リレーや電磁開閉器などの封止接点装置において、セラミック製の封止容器に金属製の固定端子をロウ付けすることによって、封止容器に固定端子を気密接合することが行なわれている（例えば特許文献１、特許文献２等参照）。
【０００３】
このようにセラミック製の封止容器に金属製の固定端子をロウ付けする場合、固定端子を形成している銅系などの金属と封止容器を形成しているセラミックとは、熱膨張率が大きく異なる。従って、ロウ材を加熱溶融させてロウ付けを行なった後、冷却する際のセラミックと金属の寸法変化の差による応力がロウ付け部分に作用し、ロウ付けの接合強度が低下するおそれがある。
【０００４】
ここで、金属部材とロウ材とは共に金属材料であるので、金属部材とロウ材との密着強度は高いが、セラミック部材とロウ材とは異種材料であるので、セラミック部材とロウ材との密着強度は低く、ロウ付けの接合強度の低下は主としてセラミック部材とロウ材との間に発生する。そこで、ロウ付けの接合強度を高めるために、セラミック部材の表面を水酸化カリウムなどのアルカリ溶液でエッチング処理してセラミック部材の表面を粗面化した後に、セラミック部材と金属部材とをロウ付けすることが行なわれている。セラミック部材の表面を粗面化することによって、セラミック部材とロウ材との密着強度を高め、ロウ付けの接合強度を向上させることができるのである（例えば特許文献３等参照）。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１１−２３２９８６号公報
【特許文献２】
特開平１０−１６２６７６号公報
【特許文献３】
特開平４−１２５５４号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アルカリ溶液によるエッチング処理ではセラミック部材の表面に形成される粗面の程度が不十分であり、セラミック部材とロウ材との密着強度を高める効果を十分に得ることが難しく、セラミック部材と金属部材とのロウ付けの接合強度を向上させる効果を十分に得ることができないことがあるという問題を有するものであった。
【０００７】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、セラミック部材と金属部材とのロウ付けの接合強度を高く得ることができるセラミックと金属のロウ付け方法を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るセラミックと金属のロウ付け方法は、セラミック部材と金属部材とをロウ材の溶着によってロウ付け接合するにあたって、セラミック部材の接合表面を塩酸、硝酸、リン酸、塩酸と硝酸の混合液から選ばれる酸溶液でエッチング処理することによって粗面化し、この後にセラミック部材と金属部材とをロウ付けすることを特徴とするものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【００１０】
図１はセラミック部材１と金属部材２とをロウ付けする実施の形態をリレーや電磁開閉器などの封止接点装置について示すものであり、セラミック部材１からなる封止容器１０と、封止容器１０にロウ付けにより気密接合される金属部材２からなる固定端子１１と、固定端子１１に設けた固定接点１４に接離する可動接点１５を設けた可動接触子１６と、固定接点１４に可動接点１５が接離するよう可動する可動鉄芯１７が底部側に収納される有底筒部１８と、有底筒部１８に気密接合される金属材料製の第１の接合部材１９と、水素又は水素を主体とするガスあるいは電気絶縁性ガスが気密封止されるよう封止容器１０及び第１の接合部材１９に気密接合されることによって固定接点１４及び可動接点１５並びに可動鉄芯１７を収容するための気密空間を形成する金属材料製の第２の接合部材２０と、可動接触子１６と可動鉄芯１７を連結する可動軸２１と、接点開離方向へ可動鉄芯１７を付勢する復帰ばね２２と、接点当接方向へ可動接触子１６を付勢する接圧ばね２３と、可動鉄芯１７を駆動するよう励磁されるコイルブロック２４とを備えて封止接点装置が形成されるものである。図１において２５は固定鉄芯、２６はヨーク、２７は上記の各部材が収容されるハウジング、２８は端子ねじである。
【００１１】
セラミック部材１からなる封止容器１０と金属部材２からなる固定端子１１とを直接、ロウ付け接合するようにしてもよいが、銅系金属で形成される固定端子１１はセラミック部材１の封止容器１０と熱膨張率の差が大きい。そこで、銅系金属よりも熱膨張率が小さい４２アロイ（Ｆｅ５８％、Ｎｉ４２％）やコバール（Ｆｅ５４％、Ｎｉ２９％、Ｃｏ１７％）のような鉄−ニッケル合金などで形成される接合用金属３を用い、この接合用金属３を封止容器１０と固定端子１１との間に配置して、接合用金属３を介して封止容器１０と固定端子１１をロウ付け接合するようにしてもよい。従ってこの場合には、セラミック部材１である封止容器１０にロウ付け接合する金属部材２は接合用金属３となる。
【００１２】
次に、セラミック部材と金属部材とのロウ付け接合の方法について説明する。
【００１３】
セラミック部材においてそのセラミックの種類や組成は特に限定されるものではないが、アルミナや窒化ケイ素などで形成したものを用いることができる。
【００１４】
そして先ず、このセラミック部材のロウ接合をする表面を酸溶液でエッチング処理する。本発明ではこの酸として、塩酸、硝酸、リン酸、塩酸と硝酸の混合液から選ばれるものを用いるものである。酸のなかでも、硫酸はエッチング作用が弱く、エッチング処理のための時間が著しく長くなる。またフッ酸は逆にエッチング作用が強すぎて、短時間でセラミック部材が溶解してしまうおそれがある。このために本発明では、セラミックに対して適度なエッチング作用を有する塩酸、硝酸、リン酸、塩酸と硝酸の混合液を用いるようにしているのである。
【００１５】
ここで、塩酸の溶液としては濃度が５〜３５質量％、硝酸の溶液としては濃度が１０〜６０質量％、リン酸の溶液としては濃度が１０〜８５質量％のものが好ましい。また塩酸と硝酸の混合液としては、塩酸と硝酸を３：１の容積比率で混合したいわゆる王水を用いることができるが、塩酸と硝酸の混合液の濃度は、塩酸と硝酸の比率が３：１の場合、１０〜４０質量％の範囲が好ましい。
【００１６】
エッチング処理は、これらの酸溶液にセラミック部材を浸漬することによって行なうことができる。このエッチング処理条件は、セラミック部材の種類、酸の種類や濃度などに応じて異なるが、一般的に、酸溶液の温度１０〜８０℃程度に設定するのが好ましい。このようにセラミック部材を上記の酸溶液に浸漬してエッチング処理することによって、セラミック部材の表面を粗面化することができるものである。
【００１７】
上記のようにしてセラミック部材の表面をエッチング処理して粗面化した後に、この表面にロウ材を介して金属部材を重ね、これを加熱してロウ材を溶融させて溶着することによって、セラミック部材と金属部材とをロウ付け接合することができるものである。そして、セラミック部材は粗面化によって表面積が増加しているので、ロウ材との接触面積が増大すると共に、粗面の凹凸によるアンカー効果が発揮されることになり、セラミック部材とロウ材との密着強度を高めることができ、もって、セラミック部材と金属部材のロウ付け接合強度を高く得ることができるものである。
【００１８】
本発明においてロウ材としては、特に限定されるものではないが、Ｔｉなどの活性な金属を含む活性ロウ材などを用いることができる。
【００１９】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【００２０】
（実施例１）
セラミック部材として、１００ｍｍ×１００ｍｍ×厚み３０ｍｍのアルミナ基板を用いた。また酸溶液として濃度３０質量％の王水（塩酸：硝酸＝３：１）の水溶液を用いた。そしてこの酸溶液を３０℃に調整すると共に、この酸溶液にセラミック部材を６０秒間浸漬することによって、セラミック部材の表面をエッチング処理した。
【００２１】
また、ロウ材としてＴｉを含む活性ロウ材を用いた。そして上記のセラミック部材のエッチング処理した表面にロウ材を介して、３０ｍｍ×３０ｍｍ×厚み０．２ｍｍの４２アロイからなる金属部材を重ね、これを焼成炉に入れてピーク温度８５０℃を２０分間キープさせることによって、ロウ材を加熱溶融させた後に、冷却することによって、セラミック部材に金属部材をロウ付け接合した。
【００２２】
（実施例２）
酸溶液として、濃度２０質量％の塩酸水溶液を用いた。そしてこの酸溶液を３０℃に調整すると共に、この酸溶液に実施例１と同様なセラミック部材を９０秒間浸漬することによって、セラミック部材の表面をエッチング処理した。後は、実施例１と同様にしてセラミック部材に金属部材をロウ付け接合した。
【００２３】
（実施例３）
酸溶液として、濃度４０質量％の硝酸水溶液を用いた。そしてこの酸溶液を３０℃に調整すると共に、この酸溶液に実施例１と同様なセラミック部材を９０秒間浸漬することによって、セラミック部材の表面をエッチング処理した。後は、実施例１と同様にしてセラミック部材に金属部材をロウ付け接合した。
【００２４】
（実施例４）
酸溶液として、濃度６０質量％のリン酸水溶液を用いた。そしてこの酸溶液を３０℃に調整すると共に、この酸溶液に実施例１と同様なセラミック部材を６０秒間浸漬することによって、セラミック部材の表面をエッチング処理した。後は、実施例１と同様にしてセラミック部材に金属部材をロウ付け接合した。
【００２５】
（比較例１）
セラミック部材にエッチング処理を行なわないで、後は、実施例１と同様にしてセラミック部材に金属部材をロウ付け接合した。
【００２６】
（比較例２）
濃度１０質量％の水酸化カリウム水溶液を用い、この水酸化カリウム水溶液を３０℃に調整して、実施例１と同様なセラミック部材を９０秒間浸漬することによって、セラミック部材の表面をエッチング処理した。後は、実施例１と同様にしてセラミック部材に金属部材をロウ付け接合した。
【００２７】
（比較例３）
酸溶液として、濃度２０質量％のフッ酸水溶液を用い、この酸溶液を３０℃に調整して、実施例１と同様なセラミック部材を６０秒間浸漬することによって、セラミック部材の表面をエッチング処理した。この場合、セラミック部材は酸溶液に溶解して劣化し、金属部材のロウ付けに使用することができなかった。
【００２８】
上記の実施例１〜４及び比較例１〜３でセラミック部材にロウ付けした金属部材の接合強度を測定した。その結果を表１に示す。
【００２９】
【表１】
【００３０】
表１の実施例１〜４にみられるように、塩酸、硝酸、リン酸、塩酸と硝酸の混合液から選ばれる酸溶液でセラミック部材の表面をエッチング処理することによって、このような処理をしない比較例１は勿論、アルカリでエッチング処理した比較例２のものよりも、高い接合強度を得ることができるものであった。
【００３１】
【発明の効果】
上記のように本発明は、セラミック部材と金属部材とをロウ材の溶着によってロウ付け接合するにあたって、セラミック部材の接合表面を塩酸、硝酸、リン酸、塩酸と硝酸の混合液から選ばれる酸溶液でエッチング処理することによって粗面化し、この後にセラミック部材と金属部材とをロウ付けするようにしたので、セラミック部材の表面積を増加させてロウ材との接触面積を増大させることができると共に粗面の凹凸によるアンカー効果を発揮させることができ、セラミック部材とロウ材との密着強度を高めて、セラミック部材と金属部材とのロウ付けの接合強度を高く得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】封止接点装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
１ セラミック部材
２ 金属部材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a technique for brazing and joining a ceramic member and a metal member with a brazing material.
[0002]
[Prior art]
In a sealed contact device such as a relay or an electromagnetic switch, a fixed terminal made of metal is brazed to a sealed container made of ceramic to hermetically join the fixed terminal to the sealed container. Patent Document 1, Patent Document 2, etc.).
[0003]
When the metal fixed terminal is brazed to the ceramic sealing container in this way, the coefficient of thermal expansion between the metal such as copper forming the fixed terminal and the ceramic forming the sealing container is high. to differ greatly. Therefore, after the brazing material is heated and melted and brazed, a stress due to a difference in dimensional change between the ceramic and the metal at the time of cooling acts on the brazed portion, and the joining strength of the brazing may be reduced.
[0004]
Here, since the metal member and the brazing material are both metal materials, the adhesion strength between the metal member and the brazing material is high, but since the ceramic member and the brazing material are different materials, the ceramic member and the brazing material are not bonded together. The adhesion strength is low, and the decrease in the bonding strength of the brazing mainly occurs between the ceramic member and the brazing material. Therefore, in order to increase the joining strength of brazing, the surface of the ceramic member is etched with an alkali solution such as potassium hydroxide to roughen the surface of the ceramic member, and then the ceramic member and the metal member are brazed. Things are going on. By roughening the surface of the ceramic member, the adhesion strength between the ceramic member and the brazing material can be increased, and the joining strength of brazing can be improved (for example, see Patent Document 3).
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-232986 [Patent Document 2]
JP 10-162676 A [Patent Document 3]
JP-A-4-12554 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the degree of the rough surface formed on the surface of the ceramic member is insufficient with the etching treatment using an alkali solution, and it is difficult to sufficiently obtain the effect of increasing the adhesion strength between the ceramic member and the brazing material. There is a problem that the effect of improving the joining strength of brazing to a member may not be sufficiently obtained.
[0007]
The present invention has been made in view of the above, and an object of the present invention is to provide a ceramic and metal brazing method capable of obtaining a high joining strength of brazing between a ceramic member and a metal member. is there.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In the brazing method of a ceramic and a metal according to the present invention, when the ceramic member and the metal member are brazed by welding of a brazing material, the bonding surface of the ceramic member is formed of hydrochloric acid, nitric acid, phosphoric acid, a mixed solution of hydrochloric acid and nitric acid The surface is roughened by performing an etching treatment with an acid solution selected from the group consisting of: a ceramic member and a metal member.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
[0010]
FIG. 1 shows an embodiment in which a ceramic member 1 and a metal member 2 are brazed to a sealed contact device such as a relay or an electromagnetic switch. 10, a fixed terminal 11 made of a metal member 2 hermetically joined by brazing, a movable contact 16 provided with a movable contact 15 which comes into contact with and separated from a fixed contact 14 provided on the fixed terminal 11, and a movable contact A movable iron core 17 movable so as to move toward and away from the bottom is accommodated on the bottom side of the bottomed cylindrical portion 18, a first joining member 19 made of a metal material that is hermetically joined to the bottomed cylindrical portion 18, and hydrogen or The fixed contact 14, the movable contact 15, and the movable iron core 17 are housed by being hermetically bonded to the sealing container 10 and the first bonding member 19 so that a gas mainly composed of hydrogen or an electrically insulating gas is hermetically sealed. Suta A second joining member 20 made of a metal material, which forms an airtight space, a movable shaft 21 connecting the movable contact 16 and the movable iron core 17, and a return spring for urging the movable iron core 17 in a contact separating direction. 22, a contact pressure spring 23 for urging the movable contact 16 in the contact contact direction, and a coil block 24 that is excited to drive the movable iron core 17 to form a sealed contact device. is there. In FIG. 1, 25 is a fixed iron core, 26 is a yoke, 27 is a housing for accommodating the above members, and 28 is a terminal screw.
[0011]
The sealing container 10 made of the ceramic member 1 and the fixed terminal 11 made of the metal member 2 may be directly joined by brazing, but the fixed terminal 11 made of a copper-based metal is used for sealing the ceramic member 1. The difference between the container 10 and the coefficient of thermal expansion is large. Therefore, the joining metal 3 formed of an iron-nickel alloy such as 42 alloy (Fe 58%, Ni 42%) or Kovar (Fe 54%, Ni 29%, Co 17%) having a smaller coefficient of thermal expansion than the copper-based metal is used. Alternatively, the joining metal 3 may be disposed between the sealing container 10 and the fixed terminal 11, and the sealing container 10 and the fixed terminal 11 may be joined by brazing via the joining metal 3. Therefore, in this case, the metal member 2 to be brazed and bonded to the sealing container 10 which is the ceramic member 1 becomes the bonding metal 3.
[0012]
Next, a method of brazing the ceramic member and the metal member will be described.
[0013]
Although the type and composition of the ceramic in the ceramic member are not particularly limited, those formed of alumina, silicon nitride, or the like can be used.
[0014]
First, the surface of the ceramic member to be brazed is etched with an acid solution. In the present invention, an acid selected from hydrochloric acid, nitric acid, phosphoric acid, and a mixture of hydrochloric acid and nitric acid is used as the acid. Among the acids, sulfuric acid has a weak etching action, and the time for the etching process is significantly long. On the other hand, hydrofluoric acid, on the contrary, has too strong an etching action, and the ceramic member may be dissolved in a short time. For this reason, in the present invention, hydrochloric acid, nitric acid, phosphoric acid, or a mixed solution of hydrochloric acid and nitric acid having an appropriate etching action on the ceramic is used.
[0015]
Here, the concentration of the hydrochloric acid solution is preferably 5 to 35% by mass, the concentration of the nitric acid solution is preferably 10 to 60% by mass, and the concentration of the phosphoric acid solution is preferably 10 to 85% by mass. As the mixture of hydrochloric acid and nitric acid, so-called aqua regia in which hydrochloric acid and nitric acid are mixed at a volume ratio of 3: 1 can be used. : 1, the range of 10 to 40% by mass is preferable.
[0016]
The etching process can be performed by immersing the ceramic member in these acid solutions. The etching conditions vary depending on the type of the ceramic member, the type and concentration of the acid, and the like, but it is generally preferable to set the temperature of the acid solution to about 10 to 80 ° C. Thus, the surface of the ceramic member can be roughened by immersing the ceramic member in the above-mentioned acid solution and performing the etching treatment.
[0017]
After the surface of the ceramic member is etched and roughened as described above, a metal member is stacked on the surface via a brazing material, and heated to melt and weld the brazing material. The member and the metal member can be joined by brazing. Since the surface area of the ceramic member is increased by roughening, the contact area with the brazing material increases, and the anchor effect due to the unevenness of the rough surface is exerted. The adhesive strength can be increased, and the brazing strength between the ceramic member and the metal member can be increased.
[0018]
In the present invention, the brazing material is not particularly limited, but an active brazing material containing an active metal such as Ti can be used.
[0019]
【Example】
Next, the present invention will be described specifically with reference to examples.
[0020]
(Example 1)
An alumina substrate having a size of 100 mm × 100 mm × 30 mm was used as a ceramic member. An aqueous solution of aqua regia (hydrochloric acid: nitric acid = 3: 1) having a concentration of 30% by mass was used as the acid solution. The temperature of the acid solution was adjusted to 30 ° C., and the surface of the ceramic member was etched by immersing the ceramic member in the acid solution for 60 seconds.
[0021]
An active brazing filler metal containing Ti was used as the brazing filler metal. Then, a metal member made of 42 alloy having a size of 30 mm × 30 mm × 0.2 mm is placed on the etched surface of the ceramic member via a brazing material, and the metal member is put into a firing furnace and kept at a peak temperature of 850 ° C. for 20 minutes. After the brazing material was heated and melted, the metal member was brazed and joined to the ceramic member by cooling.
[0022]
(Example 2)
A hydrochloric acid aqueous solution having a concentration of 20% by mass was used as the acid solution. The temperature of the acid solution was adjusted to 30 ° C., and the same ceramic member as in Example 1 was immersed in the acid solution for 90 seconds to etch the surface of the ceramic member. Thereafter, a metal member was brazed to the ceramic member in the same manner as in Example 1.
[0023]
(Example 3)
A nitric acid aqueous solution having a concentration of 40% by mass was used as the acid solution. The temperature of the acid solution was adjusted to 30 ° C., and the same ceramic member as in Example 1 was immersed in the acid solution for 90 seconds to etch the surface of the ceramic member. Thereafter, a metal member was brazed to the ceramic member in the same manner as in Example 1.
[0024]
(Example 4)
A phosphoric acid aqueous solution having a concentration of 60% by mass was used as the acid solution. The temperature of the acid solution was adjusted to 30 ° C., and the same ceramic member as in Example 1 was immersed in the acid solution for 60 seconds to etch the surface of the ceramic member. Thereafter, a metal member was brazed to the ceramic member in the same manner as in Example 1.
[0025]
(Comparative Example 1)
The metal member was brazed and joined to the ceramic member in the same manner as in Example 1 without performing the etching process on the ceramic member.
[0026]
(Comparative Example 2)
Using a 10 mass% aqueous solution of potassium hydroxide, the temperature of the aqueous solution of potassium hydroxide was adjusted to 30 ° C., and the same ceramic member as in Example 1 was immersed for 90 seconds to etch the surface of the ceramic member. Thereafter, a metal member was brazed to the ceramic member in the same manner as in Example 1.
[0027]
(Comparative Example 3)
A 20 mass% hydrofluoric acid aqueous solution was used as the acid solution, the acid solution was adjusted to 30 ° C., and the same ceramic member as in Example 1 was immersed for 60 seconds to etch the surface of the ceramic member. . In this case, the ceramic member was dissolved in the acid solution and deteriorated, and could not be used for brazing the metal member.
[0028]
In Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 3, the bonding strength of the metal member brazed to the ceramic member was measured. Table 1 shows the results.
[0029]
[Table 1]
[0030]
As shown in Examples 1 to 4 of Table 1, such treatment is not performed by etching the surface of the ceramic member with an acid solution selected from hydrochloric acid, nitric acid, phosphoric acid, and a mixed solution of hydrochloric acid and nitric acid. The bonding strength of the comparative example 1 was higher than that of the comparative example 2 etched with an alkali.
[0031]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, when the ceramic member and the metal member are joined by brazing by welding a brazing material, an acid solution selected from hydrochloric acid, nitric acid, phosphoric acid, and a mixed solution of hydrochloric acid and nitric acid is applied to the joining surface of the ceramic member. The surface of the ceramic member and the metal member are brazed after that, so that the surface area of the ceramic member can be increased to increase the contact area with the brazing material, and the rough surface can be formed. Can exert an anchor effect due to the unevenness of the ceramic member, thereby increasing the adhesion strength between the ceramic member and the brazing material, and increasing the joining strength of brazing between the ceramic member and the metal member.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an example of a sealed contact device.
[Explanation of symbols]
1 ceramic member 2 metal member
