JP2004292221A - 堆肥原料の製造方法 - Google Patents

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Chizuo Kamiuchi
治津夫 上内
Kaoru Naito
薫 内藤
Hiromitsu Miyazawa
広光 宮沢
Kenichi Shimizu
謙一 清水
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MATSUMOTO TEKKOSHO KK
Matsumoto Iron Works Co Ltd
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MATSUMOTO TEKKOSHO KK
Matsumoto Iron Works Co Ltd
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Abstract

【課題】草、小枝、厨芥類等の有機物を含む塵芥を、醗酵分解して堆肥原料を簡単に製造可能な実用的な方法を提案すること。
【解決手段】河川などから塵芥2を回収し(ステップST1:回収工程)、回収した塵芥2をまず積み上げて防水シート6で覆って放置することにより醗酵分解させる(ステップST3:醗酵分解工程)。醗酵分解後の塵芥2Bを粉砕選別機7に掛ける(ステップST4:粉砕分別工程)。醗酵分解している有機物は簡単に粉砕されて粉状になる。よって、塵芥2Bに混入しているガラス片、プラスチック片などの異物を簡単に分別して除去できる。この結果、異物が完全に除去された堆肥原料2Cを得ることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、好気性醗酵により、草、小枝、厨芥類等の有機物を醗酵分解して堆肥原料を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
草、小枝、厨芥類等を含む塵芥、例えば、回収した河川漂着物等の塵芥は、微生物醗酵を利用して堆肥化して、有機肥料等として利用可能である。従来における塵芥から堆肥を製造する方法では、例えば、河川漂着物等の塵芥を、河川に設置されている除塵機により回収した後に、そこから、手選別などにより、ビン類、缶類、プラスチック類などのような醗酵分解されない塵を選別し、しかる後に、野積み法などにより醗酵分解させて堆肥化している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の堆肥製造方法では、回収した塵芥から、醗酵分解されないビン類、缶類やプラスチック類を完全に選別して除去することができない。このため、野積み法などによって得られた堆肥にはビニールシートなどのプラスチック類の細片やガラス片などが混入している場合が殆どである。このような異物が混在している堆肥原料は利用に適さない。このために、従来においては回収した塵芥が堆肥原料として利用される割合が極めて少なく、回収された塵芥は焼却処分に付されているのが一般的である。
【0004】
本発明の課題は、この点に鑑みて、ガラス片やプラスチック片などの異物を含まない堆肥原料を簡単に得ることのできる堆肥原料の製造方法を提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の堆肥原料の製造方法は、草、小枝、厨芥類等の有機物を含む塵芥を積み上げて醗酵分解して堆肥化する醗酵分解工程と、醗酵分解後の塵芥を粉砕して篩に掛けて、粗大有機物や醗酵分解されないプラスチック類、ガラス類等を分別して、堆肥原料を得る粉砕分別工程とを含むことを特徴としている。
【0006】
本発明の方法においては、回収した塵芥をまず醗酵分解し、しかる後に粉砕して分別するようにしている。醗酵分解を経た後の草、小枝、厨芥類などの有機物は極めて脆い状態にあり、粉砕することにより容易に粉状になる。従って、醗酵分解されないガラス片やプラスチック片、シート片などと簡単に分別できる。本発明の方法によれば、異物が完全に除去された堆肥原料を得ることができる。よって、従来において焼却処分に付された塵芥を有効利用することが可能になる。
【0007】
ここで、前記醗酵分解工程の前に、回収した塵芥から、少なくとも、ビン類、缶類、およびプラスチック類を除去する選別工程を含むことも可能である。
【0008】
また、前記醗酵分解工程では、積み上げた塵芥を、通気性を備えた防水シートで覆い、この状態で所定期間、放置することが望ましい。このような防水シートで覆うことにより、醗酵が効率良く行われる。
【0009】
さらに、前記粉砕分別工程では、下面部分が篩面とされている破砕室内に投入された塵芥を、外周面に破砕刃が放射状に取り付けられている破砕用回転羽根車を回転させることにより粉砕しながら搬送し、所定サイズ以下に粉砕されて前記篩面から落下した堆肥原料を回収するように構成された破砕分別機を用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した堆肥原料の製造方法の例を説明する。
【0011】
図1は、塵芥としての河川漂流物を処理して堆肥原料を製造する例である。本例の堆肥原料の製造方法では、まず、河川に設置されている除塵機1等によって河川漂流物を回収する(ステップST1:回収工程)。次に、回収された塵芥2を一箇所に収集し、手選別等によって、大きな流木3、ビン・缶類3、および廃プラスチック類4を塵芥2から選別して除去する(ステップST2:選別工程)。
【0012】
次に、選別後に残った塵芥、すなわち、草、小枝、厨芥類等の有機物を主として含む塵芥2Aを、所定の場所に積み上げて、防水シート6で覆い、所定期間放置する。例えば、3〜4ヶ月放置して、塵芥2Aを醗酵分解する(ステップST3)。通気性および防水性を備えた防水シート6としては、ゴアテックスシート(「ゴアテックス」はジャパンゴアテックス株式会社の登録商標)を用いることができる。
【0013】
次に、醗酵分解後の塵芥2Bを、コンベヤ6によって粉砕分別機7に投入して、粉砕分別する(ステップST4:粉砕分別工程)。粉砕分別機7は、横置きの円筒ドラム7aと、この中に同軸状態に配置されている破砕刃付きの回転羽根車7bと、円筒ドラム7aの下面側の部分に取り付けられている所定の篩目のメッシュスクリーン7cとを備えている。円筒ドラム7a内にはその一端側において上方に開口している投入口7dから塵芥2Bが投入される。投入された塵芥2Bは回転羽根車7bの回転によって、粉砕されながら横方向に搬送される。塵芥2Bは粉砕されて粉状になり、メッシュスクリーン7cから下方に落下する。塵芥2Bに含まれている細かなガラス片やプラスチック片は粉状に粉砕されずに、そのまま、円筒ドラム7aの端まで搬送され、そこに形成されている残渣排出口7eから排出される。このようにして、塵芥2Bは粉砕されると共に、異物が分別される。
【0014】
粉砕分別機7の円筒ドラム7aの下方にはベルトコンベヤ8が配置されており、粉砕分別機7で粉状に粉砕されてメッシュスクリーン7cを落下した堆肥原料2Cが、このベルトコンベヤ8によって所定の回収場所に回収される(ステップST5)。このようして得られた堆肥原料2Cは農家などに搬送されて使用される(ステップST6)。
【0015】
一方、粉砕分別機7によって分別されたガラス片、プラスチック片などの異物や醗酵分解が充分に行われなかった粗大物を含む塵2Dは、上記の選別工程(ステップST2)において選別された塵類3、4、5と共に処分される(ステップST7)。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の堆肥原料の製造方法では、回収した塵芥を醗酵分解した後に粉砕分別するようにしている。醗酵分解後の有機物は粉砕分別機に掛けると簡単に粉状になり、そこに混在しているガラス片、プラスチック片などを簡単に分別できる。よって、本発明の方法によれば、異物が混在していない堆肥原料を製造できるので、回収した塵芥を堆肥原料として有効利用することが、実用上において初めて可能になるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した堆肥原料の製造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
ST1 回収工程
ST2 選別工程
ST3 醗酵分解工程
ST4 粉砕分別工程
1 除塵機
2 塵芥
2A 選別後の塵芥
2B 醗酵分解後の塵芥
2C 粉砕選別後の塵芥(堆肥原料)

Claims (5)

  1. 草、小枝、厨芥類の有機物を含む塵芥を積み上げて醗酵分解して堆肥化する醗酵分解工程と、
    醗酵分解後の塵芥を粉砕して篩に掛けて、粗大有機物や醗酵分解されないプラスチック類、ガラス類などを分別して、堆肥原料を得る粉砕分別工程と、
    を含む堆肥原料の製造方法。
  2. 草、小枝、厨芥類等の有機物を含む塵芥を回収する回収工程と、
    回収した塵芥を積み上げて醗酵分解して堆肥化する醗酵分解工程と、
    醗酵分解後の塵芥を粉砕して篩に掛けて、粗大有機物や醗酵分解されない廃プラスチック類、ガラス類等を分別して、堆肥原料を得る粉砕分別工程と、
    を含む堆肥原料の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記醗酵分解工程の前に、回収した塵芥から、少なくとも、ビン類、缶類、およびプラスチック類を除去する選別工程を含むことを特徴とする堆肥原料の製造方法。
  4. 請求項1、2または3において、
    前記醗酵分解工程では、積み上げた塵芥を、通気性を備えた防水シートで覆い、この状態で所定期間、放置することを特徴とする堆肥原料の製造方法。
  5. 請求項1、2、3または4において、
    前記粉砕分別工程では、下面部分が篩面とされている破砕室内に投入された塵芥を、外周面に破砕刃が放射状に取り付けられている破砕用回転羽根車を回転させることにより粉砕しながら搬送し、所定サイズ以下に粉砕されて前記篩面から落下した堆肥原料を回収することを特徴とする堆肥原料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012076020A (ja) * 2010-10-01 2012-04-19 Kyoritsu Kogyo Kk 食品廃棄物処理システム

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