JP2004292010A - 収納ケース - Google Patents

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JP2004292010A
JP2004292010A JP2003086927A JP2003086927A JP2004292010A JP 2004292010 A JP2004292010 A JP 2004292010A JP 2003086927 A JP2003086927 A JP 2003086927A JP 2003086927 A JP2003086927 A JP 2003086927A JP 2004292010 A JP2004292010 A JP 2004292010A
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Ryuichi Kurata
竜一 蔵田
Tamiji Masatoki
民治 政時
Kisho Mitsui
紀章 三井
Nobuhiko Azuma
伸彦 東
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Sony Corp
Nippon Paper Pak Co Ltd
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Abstract

【課題】複数の収納物を互いに密接させた状態で収納させることなく、また、収納物の選択的な取りだしを可能とした収納ケースを提供すること。
【解決手段】外ケース3から引出された状態で、相互に隣り合って展開可能な複数の収納物保持部60、61、62、63を内ケース2は有し、複数の収納物保持部60、61、62、63は、そのうちの1つの収納物保持部60に他の収納物保持部61、62、63を重ねた状態で折り畳まれて外ケース3内に収納される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の収納物を収納可能な収納ケースに関し、特にディスク状記録媒体などの比較的薄肉の割に表面積の大きな収納物が相互に接触して傷などが付かないように収納することのできる収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、環境保全などの観点から紙材を使用した収納ケースがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−225969号公報
【0004】
この収納ケースは、収納物が載置されてこれを保持する内ケースと、この内ケースが摺動自在に収納される外ケースとから構成される。内ケース及び外ケースは、それぞれ1枚の紙材から組み立てられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造の収納ケースにおいて、その内ケースに複数のディスク状記録媒体を収納する場合には相互に重ねて収納することになる。この場合、ディスク状記録媒体どうしが面接触することによる傷を防ぐため、不織布の袋などにディスク状記録媒体を1枚ずつ包んでから収納する必要がある。
【0006】
しかし、ディスク状記録媒体を使用する際には一枚一枚袋から出さなければならず、また使用後に再び収納ケースに戻す際にも一枚一枚袋に入れなければならないというように取り扱いが面倒である。もちろん、収納ケースの他に別途ディスク状記録媒体を包むための不織布からなる収納袋も合わせて用意する必要がありコスト高となってしまうおそれがある。
【0007】
また、各々のディスク状記録媒体の識別は表面の表示を見て行われるのが通常であるところ、複数枚のディスク状記録媒体を単に重ねて収納しただけでは、各々のディスク状記録媒体が密接した状態で収納されていることから、要求するディスク状記録媒体を選択するのに、他のものと即座に区別して選んで取り出すことが困難である。
【0008】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、その目的とするところは、収納物を傷から保護する収納状態を保持しつつ、収納物の選択的な取り出しをしやすいようにした収納ケースを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するにあたり、本発明の収納ケースでは、外ケースから引出された状態で、相互に隣り合って展開可能な複数の収納物保持部を内ケースは有し、複数の収納物保持部は、そのうちの1つの収納物保持部に他の収納物保持部を重ねた状態で折り畳まれて外ケース内に収納されることを特徴としている。
【0010】
ここで相互に隣り合って展開とは、複数の収納物保持部を同時に視認可能に収納物保持部どうしが相互に隣り合った状態で広げられることをいう。これにより、複数の収納物の中から容易に取り出したい収納物を認識しての選択的な取り出しが可能になる。
【0011】
また、収納物保持部を複数設けることで、各収納物保持部に収納された収納物は、他の収納物保持部に収納された収納物との接触面積を低減あるいは接触を避けることができ、収納物どうしの接触に起因する収納物の損傷を防ぐことができる。
【0012】
内ケース及び外ケースはそれぞれ紙材を折り畳んで得られる。ここで、紙材とは、主材が紙であることを要旨とし、植物繊維やその他の繊維から製造されるものに限らず、合成高分子物質を用いて製造した合成紙であってもよく、また新聞紙や古紙などをリサイクルして得られる再生紙を利用したもの、更には、段ボール、表面が不織布となっているもの、表面に静電気防止剤が塗布されているものであってもよい。
【0013】
また、折られる箇所に罫線を形成すれば紙材の折り曲げを容易に行える。ここで、罫線とは、木材や金属などからなる押し刃を紙材に押し付けて形成される溝である。そして、罫線自体の幅を調整、あるいは互いに対向して形成されている罫線どうしの間隔を調整することによって、収納物保持部の内容積を調整でき、収納物にかかる圧迫力や、収納物の挿入・引出し易さなどを考慮した所望の保持力を有する収納物保持部の設計が可能となる。
【0014】
また、罫線を、その延在方向に沿って部分的に破断する(例えば罫線の一部分に連続的なスリットを形成したり、あるいは罫線全体を破線と連続部との繰り返しで構成されるミシン目状とする)ことにより、罫線の反発力を抑えることができ、収納物への圧迫力を低減できる。
【0015】
また、本発明の収納ケースでは、内ケースに、複数の収納物保持部のそれぞれの一側辺部が集まって配置される背板部を設け、その背板部を中心に複数の収納物保持部が見開きされることを特徴としている。
【0016】
すなわち、この構成では、背板部を中心に本におけるページ送りのように収納物保持部が見開きされ、少ないスペースでもって同時に2つの収納物保持部を展開可能となる。
【0017】
また、本発明の収納ケースでは、内ケースが挿入口から外ケース内に収納されると上記背板部が挿入口を塞ぐ構成としているので、外ケース内への異物の侵入や、収納物の挿入口からの飛び出しを防げる。
【0018】
また、本発明の収納ケースでは、全ての収納物保持部を同時に展開可能に、複数の収納物保持部が相互に連接されていることを特徴としている。
【0019】
これにより、全ての収納物を平面上に一度に並べて視認可能となり、所望の収納物の選択的な取り出しを迅速に行える。
【0020】
また、本発明の収納ケースでは、連接されている各収納物保持部に支持される収納物に被せられて相互に係合して収納物の脱落を防止する一対の扉部が、収納物保持部に一体的に接続されていることを特徴としている。
これにより、収納物保持部からの収納物の落下による破損や紛失を防げる。
【0021】
また、本発明の収納ケースでは、連接されている複数の収納物保持部は、外ケースから出された状態で、外ケース側に折り返されて展開されることを特徴としている。
【0022】
これにより、外ケース側に折り返されて外ケースに重ねられた収納物保持部の分だけ、外ケースから遠ざかるように展開されるものに比べて展開スペースを小さくすることができる。
【0023】
また、本発明の収納ケースでは、外ケースに内ケースの引出し方向と反対側に折り返された外ケース側係止片が設けられ、その外ケース側係止片が折り返されて形成された折曲部に引っかかり可能な内ケース側係止片が内ケースに設けられていることを特徴としている。
【0024】
これにより、内ケースと外ケースのどちらか一方のみを引き出した状態で把持したとしても他方は落下してしまうことはなく、また互いに分離されてしまうことによるどちらか一方の紛失も防げる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では、収納物としてはディスク状記録媒体を一例として挙げて説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図3は第1の実施の形態による収納ケース1の平面図を示し、図4はその裏面図を示す。収納ケース1は、収納物を保持する収納物保持部(以下、単に保持部という)を形成した内ケース2と、この内ケース2が摺動自在に収納される外ケース3とからなり、外ケース3の一側面に形成された挿入口4から内ケース2が外ケース3内に挿入されている。
【0027】
図1は、同収納ケース1において外ケース3から内ケース2を引き出した状態を示す斜視図である。図5は内ケース2のみの斜視図を示す。
【0028】
内ケース2及び外ケース3は共にそれぞれ所定の形状に打ち抜かれた紙材を折り畳んで得られる。
【0029】
(外ケースブランク)
先ず、外ケース3について説明する。外ケース3は、図8に示す形状に紙材を打ち抜いて得られるブランク5(以下、外ケースブランクという)を折り畳んだ後、所定の箇所を貼り合わせて得られる。
【0030】
外ケースブランク5は、主として、上面パネル6と、底面パネル7と、2つの側面パネル8a、8bと、背板パネル9と、外ケース側係止片(以下、単に係止片という)10とが一体的に接続されて構成される。上面パネル6、底面パネル7、側面パネル8a、8b、背板パネル9は矩形状を呈し、係止片10は略台形状を呈している。
【0031】
2つの側面パネル8a、8bは、上面パネル6の平行に対向する2辺にそれぞれ接続されている。上面パネル6の残りの2辺のうちの一方の辺に背板パネル9が接続され、更に背板パネル9には底面パネル7が接続されている。上面パネル6において、背板パネル9と対向する側には係止片10が接続されている。
【0032】
各々の側面パネル8a、8bには、外ケースブランク5を組み立てたとき、背板パネル9に重ね合わされる折込フラップ11a、11bと、底面パネル7に接着されるのりしろ12a、12bが接続されている。
【0033】
図において、一点鎖線は谷折りされる罫線を示し、外ケースブランク5は図9に示すように、各罫線に沿って谷折りされる。なお、外ケースブランク5には示されていないが、二点鎖線は山折りされる罫線を示し、以下の説明中、これら線種の区別は共通して用いる。
【0034】
底面パネル7の端縁には切欠き13が形成されている。また、上面パネル6と係止片10との境界部にはその境界に位置する罫線を挟むようにして円形孔14が形成されている。切欠き13と円形孔14は、外ケースブランク5を組み立てたときに互いに向き合い、内ケース2を外ケース3から引き出すための指掛部を構成する。
【0035】
なお、のりしろ12aに切欠き15を形成しているのは、のりしろ12aが底面パネル7に接着されるときに、底面パネル7に形成された切欠き13にのりしろ12aの一部がかからないようにするためである。
【0036】
(外ケースブランクの組み立て)
以上のように形成された外ケースブランク5は、各罫線を図9に示すようにして折曲げ、更にのりしろ12a、12bを底面パネル7に接着させ、折込フラップ11a、11bを背板パネル9に重ね合わせることによって、一側面が開口して挿入口4が形成された扁平な箱体に組み立てられる(図3、4参照)。
【0037】
係止片10は、上面パネル6との境界の罫線に沿って上面パネル6側に折曲げられただけで、上面パネル6に対して接着はされていない。
【0038】
(内ケースブランク)
次に、内ケース2について説明する。内ケース2は、図6に示す形状に紙材を打ち抜いて得られるブランク16(以下、内ケースブランクという)を折り畳んだ後、所定の箇所を係合させて得られる。
【0039】
内ケースブランク16は、主として、第1収納物支持部17と、第2収納物支持部18と、第3収納物支持部19と、第4収納物支持部20と、張出し部21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bと、背板部52と、第1底板部25と、第2底板部26とが一体的に接続されて構成される。
【0040】
第2〜第4収納物支持部18〜20及び第1底板部25は、同形状の正方形を呈している。各辺の長さは、収納物であるディスク状記録媒体の直径よりわずかに大きくディスク状記録媒体を支持可能となっている。第1収納物支持部17は、後述する差込片28や側片29が形成され複雑な形状を呈しているが、他の収納物支持部18〜20と同様、収納物であるディスク状記録媒体を支持可能な面積を有している。
【0041】
第1収納物支持部17と第2収納物支持部18は、間に連結部31を介在させて接続されている。第1収納物支持部17と連結部31はミシン目状の罫線32を介して接続され、連結部31と第2収納物支持部18は同じくミシン目状の罫線33を介して接続されている。両罫線32、33は共に図示の状態から谷折りされる。
【0042】
連結部31を挟むようにして、第1収納物支持部17及び第2収納物支持部18の側縁に罫線34a、34bが形成されている。罫線34aはミシン目状の罫線32との交点から第1収納物支持部17のおよそ半分の長さに及んで延在し、罫線34bはミシン目状の罫線33との交点から第2収納物支持部18のおよそ半分の長さに及んで延在している。
【0043】
罫線34aを介して第1収納物支持部17の側縁には張出し部21a、22aが接続され、罫線34bを介して第2収納物支持部18の側縁には張出し部21b、22bが接続されている。
【0044】
張出し部21aと21bは、連結部31との間に略矩形状の切欠き35を挟んで対向する連結部36によって一体的にされている。張出し部22aと22bは、連結部31との間に略矩形状の切欠き37を挟んで対向する連結部38によって一体的にされている。
【0045】
第1収納物支持部17において、第2収納物支持部18と対向する側の端部30の側縁には、張出し部21a、22aの張出し方向と同方向に突き出た矩形状の側片29が罫線39を介して接続されている。更に、その側片29と張出し部21a、22aとの間には差込片28が形成されている。
【0046】
第2収納物支持部18において、第1収納物支持部17と対向する側には罫線40を介して第3収納物支持部19が接続されている。
【0047】
第3収納物支持部19と第4収納物支持部20は、間に連結部41を介在させて接続されている。第3収納物支持部19と連結部41はミシン目状の罫線42を介して接続され、連結部41と第4収納物支持部20は同じくミシン目状の罫線43を介して接続されている。両罫線42、43は共に図示の状態から谷折りされる。
【0048】
連結部41を挟むようにして、第3収納物支持部19及び第4収納物支持部20の側縁に罫線44a、44bが形成されている。罫線44aはミシン目状の罫線42との交点から第3収納物支持部19のおよそ半分の長さに及んで延在し、罫線44bはミシン目状の罫線43との交点から第4収納物支持部20のおよそ半分の長さに及んで延在している。
【0049】
罫線44aを介して第3収納物支持部19の側縁には張出し部23a、24aが接続され、罫線44bを介して第4収納物支持部20の側縁には張出し部23b、24bが接続されている。
【0050】
張出し部23aと23bは、連結部41との間に略矩形状の切欠き45を挟んで対向する連結部46によって一体的にされている。張出し部24aと24bは、連結部41との間に略矩形状の切欠き47を挟んで対向する連結部48によって一体的にされている。
【0051】
第4収納物支持部20において、第3収納物支持部19と対向する側には罫線49を介して第1底板部25が接続され、この第1底壁部25には罫線50を介して背板部52が接続され、この背板部52には罫線51を介して第2底板部26が接続されている。
【0052】
第2底板部26において、背板部52とは反対側に位置する端部側縁には、張出し部21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bの張出し方向と同方向に突き出た矩形状の側片53が罫線54を介して接続されている。更に、その側片53には、罫線54と平行に対向する罫線55を介して内ケース側係止片(以下、単に係止片という)56a、56bが接続されている。
【0053】
係止片56a、56bのうち、一方の係止片56aは矩形状を呈し、他方の係止片56bは、係止片56aと同形状のものを一部切欠いて先細りにした形状を呈している。
【0054】
第2底板部26において、側片53寄りの箇所にスリット57が形成されている。スリット57は罫線54と平行に延びその両端が第2底板部26の内側に向いて傾斜している。更に、スリット57の中央には、このスリット57に接続するスリット58が形成されている。
【0055】
後述するように、内ケースブランク16が組み立てられて、第2底板部26裏面と第1収納物支持部17裏面とが重ね合わされた際に、第1収納物支持部17に形成された差込片28が第2底板部26に形成されたスリット57に重なるようになっている。
【0056】
また、第2底板部26において、背板部52寄りの箇所には指掛片59が形成されている。指掛片59は楕円状の切込みによってその一部分59aでのみ第2底板部26と接続している。
【0057】
(内ケースブランクの組み立て)
以上のように形成された内ケースブランク16は、各罫線を折り曲げることにより組み立てられる。以下、その組み立てについて具体的に説明していく。
【0058】
図7に示すように、各張出し部21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bは、収納物支持部17〜20の表面側に折り曲げられ、収納物支持部17〜20の表面に重ね合わされる。その状態で、第1、第2収納物支持部17、18間の罫線32、33及び第3、第4収納物支持部19、20間の罫線42、43は谷折りされ、第2、第3収納物支持部18、19間の罫線40は山折りされる。
【0059】
このとき、張出し部21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bが折り返されていることにより、張出し部間の連結部36、38、46、48は、ミシン目状罫線間の連結部31、41に重ねられる。連結部36、38、46、48それぞれの左右両側に位置する罫線も、ミシン目状罫線32、33、42、43の谷折りに合わせて谷折りされる。
【0060】
そして、第2収納物支持部18と第3収納物支持部19の裏面どうしが対向した状態で、更に第4収納物支持部20と第1底板部25との境界の罫線49が山折りされて、第1底板部25裏面と第2底板部26裏面が、それぞれ第4収納物支持部20裏面と第1収納物支持部裏面17に合わせられる(図5参照)。
【0061】
最後に、第1収納物支持部17に形成された差込片28が第2底板部26に形成されたスリット57に差し込まれることによって図5に示す内ケース2が得られる。スリット57の中央にスリット57に接続して形成されたスリット58(図6参照)によって、スリット57は拡げやすくなり差込片28の差し込みを容易に行える。
【0062】
(内ケースへの収納物の収納)
第1収納物支持部17と第1収納物支持部17の相対向する左右の縁部に部分的に被さる張出し部21a、22aとから第1保持部60が構成される。同様に、第2保持部61は、第2収納物支持部18と第2収納物支持部18の相対向する左右の縁部に部分的に被さる張出し部21b、22bとから構成される。第3保持部62は、第3収納物支持部19と第3収納物支持部19の相対向する左右の縁部に部分的に被さる張出し部23a、24aとから構成される。第4保持部63は、第4収納物支持部20と第4収納物支持部20の相対向する左右の縁部に部分的に被さる張出し部23b、24bとから構成される。
【0063】
罫線32、33、42、43は、それぞれ各保持部60〜63の一側辺部を形成し、これら一側辺部は、第1、第2底板部25、26間に形成された背板部52に集まって配置されている。このため、各保持部60〜63は、背板部52を中心に本のページのようにして開閉され見開きされる。
【0064】
そして、収納物であるディスク状記録媒体70は、図1に示すように、各収納物支持部17〜20と各張出し部21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bとの間に径外方側の一部を挿入されると共に、一方の面側が各収納物支持部17〜20に支持されることによって各保持部60〜63に保持される。
【0065】
各保持部60〜63が背板部52を中心に閉じられても、各保持部60〜63に保持された収納物70は、収納物70の一方の面側を支持する収納物支持部17〜20と、他方の面側を部分的に覆う張出し部21a、21b、22a、22b、23a、23b、24a、24bによって他の収納物70との密接な接触を避けることができ、収納物相互の摩擦などで収納物70に傷が付くことを防げる。これにより、不織布などで収納物70を1枚1枚包む必要もなくなり、コストの低減や、使用の度に収納物70を不織布に出し入れするといった面倒さも解消される。
【0066】
(内ケースの外ケースへの収納)
内ケース2は、第1収納物支持部17の端部30(図5参照)の側から、外ケース3の一側面に形成された挿入口4に挿入されて外ケース3内に収納される。このとき、第1収納物支持部17の端部30に形成された側片29と、この側片29に重なっている第2底板部26に形成された側片53、及びその側片53に接続された係止片56a、56bは、第1収納物支持部17の内側に折り曲げられた状態で挿入口4に挿入される。
【0067】
また、内ケース2の外ケース3への収納時には、図2に示すように、背板部52を中心に各保持部60〜63を閉じてから(第2〜第4収納物支持部18〜20及び第1底板部25を第1収納物支持部17に重ねてから)、内ケース2を外ケース3奥側へ摺動させて外ケース3内に収納する。背板部52は、図3、4に示すように、挿入口4を塞ぐので、収納物の外ケース3からの飛び出しや外ケース3内へのゴミやほこりの侵入を防げる。
【0068】
(内ケースの外ケースからの引出し)
外ケース3から内ケース2を引き出すには、内ケース2の第2底板部26に形成された指掛片59(図4参照)を少し押し込んで例えば人差し指を掛けると共に、外ケース3に形成された孔14(図3参照)から露出している内ケース2の第1底板部25に例えば親指を掛けて内ケース2を把持し、内ケース2を外ケース3から引き出す。内ケース2の第2底板部26の指掛部を完全にくり貫かれた開口とせず、内部に押し込み可能な指掛片59としたことで内部へのゴミやほこりの侵入を防ぐことができる。
【0069】
このとき、図1または図2に示すように、内ケース2の保持部60〜63の全領域が外ケース3から引き出された状態で、内ケース2の第2底板部26に接続して形成された係止片56a、56bと、外ケース3の内方に折り返されている係止片10とが係合して、内ケース2のそれ以上の引き出しができないようになっている。すなわち、内ケース2と外ケース3との分離を防いで内ケース2と外ケース3とを1ピースの製品として取り扱うことができる。これにより、一方のケースの脱落を防いで破損や紛失を防止することができる。
【0070】
図1に示すように、内ケース2の保持部60〜63の全領域が外ケース3から引き出されると、保持部60〜63は相互に隣り合って展開可能となる。具体的には、第2保持部61及び第3保持部62を第4保持部63側へ倒せば、第1保持部60と第2保持部61とが同時に見開き可能となり、それぞれの保持部60、61に保持された収納物を容易に選択的に取り出すことができる。
【0071】
あるいは、第2保持部61及び第3保持部62を第1保持部60側へ倒せば、第3保持部62と第4保持部63とが同時に見開き可能となり、それぞれの保持部62、63に保持された収納物を容易に選択的に取り出すことができる。
【0072】
また、同時に見開きされるのは保持部60〜63のうち2つだけであるので省スペースで展開でき、全ての保持部60〜63分の展開スペースを必要としない。
【0073】
なお、外ケース3には図3に示されるようにその表面に商品名やその他収納物に関する情報55などが印刷され、図4に示されるように裏面には点字56が印刷されている。もちろん、表面に点字を、裏面に商品名などを印刷してもよい。これらは、例えばスクリーン印刷法や発泡インキの使用などによって、印字が外ケース3の面上から盛り上がるようにしている。その他、暗闇で発光する蓄光インクや、香料を含有した香り付きインクなどを用いて印刷を施して商品としての付加価値を高めるようにしてもよい。
【0074】
(第2の実施の形態)
図12は第2の実施の形態による収納ケース80の平面図を示し、図13はその裏面図を示す。収納ケース80は、収納物を保持する保持部を形成した内ケース81と、この内ケース81が摺動自在に収納される外ケース3’とからなり、外ケース3’の一側面に形成された挿入口4’から内ケース81が外ケース3’内に挿入されている。
【0075】
図10は、同収納ケース80において外ケース3’から内ケース81を引き出した状態を示す平面図である。
【0076】
内ケース81及び外ケース3’は共にそれぞれ所定の形状に打ち抜かれた紙材を折り畳んで得られる。
【0077】
(外ケースブランク)
先ず、外ケース3’について説明する。外ケース3’は、図16に示す形状に紙材を打ち抜いて得られる外ケースブランク5’を折り畳んだ後、所定の箇所を貼り合わせて得られる。
【0078】
外ケースブランク5’は、主として、上面パネル6’と、底面パネル7’と、2つの側面パネル8’a、8’bと、背板パネル9’と、外ケース側係止片(以下、単に係止片という)10’とが一体的に接続されて構成される。上面パネル6’、底面パネル7’、側面パネル8’a、8’b、背板パネル9’は矩形状を呈し、係止片10’は略台形状を呈している。
【0079】
2つの側面パネル8’a、8’bは、上面パネル6’の平行に対向する2辺にそれぞれ接続されている。上面パネル6’の残りの2辺のうちその一方の辺に背板パネル9’が接続され、更に背板パネル9’には底面パネル7’が接続されている。上面パネル6’において、背板パネル9’と対向する側には係止片10’が接続されている。
【0080】
各々の側面パネル8’a、8’bには、外ケースブランク5’を組み立てたとき、背板パネル9’に接着されるのりしろ11’a、11’bと、底面パネル7’に接着されるのりしろ12’a、12’bが接続されている。
【0081】
底面パネル7’の端縁には切欠き13’が形成されている。また、上面パネル6’と係止片10’との境界部にはその境界に位置する罫線を挟むようにして円形孔14’が形成されている。切欠き13’と円形孔14’は、外ケースブランク5’を組み立てたときに互いに向き合い、内ケース2’を外ケース3’から引き出すための指掛部を構成する。
【0082】
なお、のりしろ12’aに切欠き15’を形成しているのは、のりしろ12’aが底面パネル7’に接着されるときに、底面パネル7’に形成された切欠き13’にのりしろ12’aの一部がかからないようにするためである。
【0083】
(外ケースブランクの組み立て)
以上のように形成された外ケースブランク5’は、各罫線を図17に示すようにして折曲げ、更にのりしろ12’a、12’bを底面パネル7’に接着させ、のりしろ11’a、11’bを背板パネル97に接着させることによって、一側面が開口して挿入口4’が形成された扁平な箱体に組み立てられる(図12、13参照)。
【0084】
係止片10’は、上面パネル6’との境界の罫線に沿って上面パネル6’側に折曲げられただけで、上面パネル6’に対して接着はされていない。
【0085】
(内ケースブランクの組み立て)
次に、内ケース81について説明する。内ケース81は、図14に示す形状に紙材を打ち抜いて得られる内ケースブランク82を折り畳んで得られる。
【0086】
内ケースブランク82は、主として、底板部83と、第1収納物支持部84と、第2収納物支持部85と、第3収納物支持部86と、第4収納物支持部87と、これら収納物支持部84〜87それぞれに1対ずつ設けられる扉部88a、88b、89a、89b、90a、90b、91a、91bとが一体的に接続されて構成される。
【0087】
第1〜第4収納物支持部84〜87は、内ケース81の外ケース3’からの引出し方向に延在して連結されており、扉部88a、88b、89a、89b、90a、90b、91a、91bはその延在方向と直交する方向に開閉自在に設けられている。以下、具体的に説明する。
【0088】
第1収納物支持部84と第2収納物支持部85は、間に連結部92を介在させて接続されている。第1収納物支持部84と連結部92は罫線93を介して接続され、連結部92と第2収納物支持部85は罫線94を介して接続されている。
【0089】
第2収納物支持部85において、第1収納物支持部84と対向する側には罫線95を介して第3収納物支持部86が接続されている。
【0090】
第3収納物支持部86において、第2収納物支持部85と対向する側には連結部96を介在させて第4収納物支持部87が接続されている。第3収納物支持部86と連結部96は罫線97を介して接続され、連結部96と第4収納物支持部87は罫線98を介して接続されている。
【0091】
第1収納物支持部84には、相対向する1対の扉部88a、88bが接続されている。各扉部88a、88bは、第1〜第4収納物支持部84〜87の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第1収納物支持部84と扉部88a、88bとから第1の保持部131が構成される。
【0092】
扉部88aと第1収納物支持部84との境界には、テーパ状切込み線97aと、円弧状切込み線98aと、この円弧状切込み線98aの両脇に位置する2つの連結部99aが形成されている。連結部99aは谷折りされる罫線を介して第1収納物支持部84及び扉部88aと接続されている。
【0093】
他方の扉部88bについても同様に、第1収納物支持部84との境界には、テーパ状切込み線97bと、円弧状切込み線98bと、この円弧状切込み線98bの両脇に位置する2つの連結部99bが形成されている。連結部99bは谷折りされる罫線を介して第1収納物支持部84及び扉部88bと接続されている。
【0094】
扉部88aにおいて、円弧状切込み線98aと対向する縁部中央には係合部101aが形成されている。係合部101aは、具体的には扉部88aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0095】
他方の扉部88bにおいても、円弧状切込み線98bと対向する縁部中央に係合部101bが形成されている。係合部101bは、具体的には円弧状切込み線98b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0096】
両係合部101a、101bは、後述するように両扉部88a、88bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部88a、88bが閉じた状態を維持するようにする。
【0097】
両円弧状切込み線98a、98bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0098】
第1収納物支持部84と同様に、第2収納物支持部85にも、相対向する1対の扉部89a、89bが接続されている。各扉部89a、89bは、第1〜第4収納物支持部84〜87の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第2収納物支持部85と扉部89a、89bとから第2の保持部132が構成される。
【0099】
扉部89aと第2収納物支持部85との境界には、円弧状切込み線105aと、この円弧状切込み線105aの両脇に位置する2つの連結部106aが形成されている。連結部106aは谷折りされる罫線を介して第2収納物支持部85及び扉部89aと接続されている。
【0100】
他方の扉部89bについても同様に、第2収納物支持部85との境界には、円弧状切込み線105bと、この円弧状切込み線105bの両脇に位置する2つの連結部106bが形成されている。連結部106bは谷折りされる罫線を介して第2収納物支持部85及び扉部89bと接続されている。
【0101】
扉部89aにおいて、円弧状切込み線105aと対向する縁部中央には係合部102aが形成されている。係合部102aは、具体的には扉部89aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0102】
他方の扉部89bにおいても、円弧状切込み線105bと対向する縁部中央に係合部102bが形成されている。係合部102bは、具体的には円弧状切込み線105b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0103】
両係合部102a、102bは、後述するように両扉部89a、89bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部89a、89bが閉じた状態を維持するようにする。
【0104】
両円弧状切込み線105a、105bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0105】
扉部88aと扉部89aとの間には、連結部92の幅分だけの間隙があいている。同様に、扉部88bと扉部89bとの間には、連結部92の幅分だけの間隙があいている。
【0106】
第3収納物支持部86にも、相対向する1対の扉部90a、90bが接続されている。各扉部90a、90bは、第1〜第4収納物支持部84〜87の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第3収納物支持部86と扉部90a、90bとから第3の保持部133が構成される。
【0107】
扉部90aと第3収納物支持部86との境界には、円弧状切込み線107aと、この円弧状切込み線107aの両脇に位置する2つの連結部108aが形成されている。連結部108aは谷折りされる罫線を介して第3収納物支持部86及び扉部90aと接続されている。
【0108】
他方の扉部90bについても同様に、第3収納物支持部86との境界には、円弧状切込み線107bと、この円弧状切込み線107bの両脇に位置する2つの連結部108bが形成されている。連結部108bは谷折りされる罫線を介して第3収納物支持部86及び扉部90bと接続されている。
【0109】
扉部90aにおいて、円弧状切込み線107aと対向する縁部中央には係合部103aが形成されている。係合部103aは、具体的には扉部90aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0110】
他方の扉部90bにおいても、円弧状切込み線107bと対向する縁部中央に係合部103bが形成されている。係合部103bは、具体的には円弧状切込み線107b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0111】
両係合部103a、103bは、後述するように両扉部90a、90bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部90a、90bが閉じた状態を維持するようにする。
【0112】
両円弧状切込み線107a、107bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0113】
第4収納物支持部87にも、相対向する1対の扉部91a、91bが接続されている。各扉部91a、91bは、第1〜第4収納物支持部84〜87の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第4収納物支持部87と扉部91a、91bとから第4の保持部134が構成される。
【0114】
扉部91aと第4収納物支持部87との境界には、円弧状切込み線109aと、この円弧状切込み線109aの両脇に位置する2つの連結部110aが形成されている。連結部110aは谷折りされる罫線を介して第4収納物支持部87及び扉部91aと接続されている。
【0115】
他方の扉部91bについても同様に、第4収納物支持部87との境界には、円弧状切込み線109bと、この円弧状切込み線109bの両脇に位置する2つの連結部110bが形成されている。連結部110bは谷折りされる罫線を介して第4収納物支持部87及び扉部91bと接続されている。
【0116】
扉部91aにおいて、円弧状切込み線109aと対向する縁部中央には係合部104aが形成されている。係合部104aは、具体的には扉部91aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0117】
他方の扉部91bにおいても、円弧状切込み線109bと対向する縁部中央に係合部104bが形成されている。係合部104bは、具体的には円弧状切込み線109b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0118】
両係合部104a、104bは、後述するように両扉部91a、91bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部91a、91bが閉じた状態を維持するようにする。
【0119】
両円弧状切込み線109a、109bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0120】
扉部90aと扉部91aとの間には、連結部96の幅分だけの間隙があいている。同様に、扉部90bと扉部90bとの間には、連結部96の幅分だけの間隙があいている。
【0121】
第1収納物支持部84において、第2収納物支持部85と対向する側には、引出し側端板部112を介在させて底板部83が接続されている。第1収納物支持部84と引出し側端板部112は罫線113を介して接続され、引出し側端板部112と底板部83は罫線114を介して接続されている。
【0122】
底板部83において、引出し側端板部112と対向する側には、挿入側端板部115を介在させて矩形状の主係止片116が接続されている。底板部83と挿入側端板部115は罫線117を介して接続され、挿入側端板部115と主係止片116は罫線118を介して接続されている。
【0123】
主係止片116の短辺側縁部には、罫線119を介して矩形状の補助係止片120が接続されている。主係止片116及び補助係止片120は、外ケース3’に設けられた係止片10’に引っかかり可能な内ケース側係止片を構成する。
【0124】
底板部83において、引出し側端板部112寄りの箇所には指掛片121が形成されている。指掛片121は楕円状の切込みによってその一部分121aでのみ底板部83と接続している。
【0125】
(内ケースへの収納物の収納)
次に、図15を参照して、各保持部131〜134への収納物の収納について説明する。収納物であるディスク状記録媒体70は、各収納物支持部84〜87に載置される。そして、扉部88a、88b、89a、89b、90a、90b、91a、91bが、内側に折り返されてディスク状記録媒体70に被さると共に、対となる扉部どうしが互いの係合部101a〜104aと、係合部101b〜104bを係合させる。
【0126】
図示では、扉部88a、89a、90a、91aに形成された凸形状の係合部101a〜104aが、扉部88b、89b、90b、91bに形成された凹形状の係合部101b〜104bに対して上から係合している状態を示す。
【0127】
両係合部101a〜104a、101b〜104bの係合は、例えば人の手によりその係合を解除しない限り安定して維持される。よって、収納物70の保持部131〜134からの脱落が防止され、収納物70を誤って落としてしまうことによる紛失や破損を防げる。
【0128】
(内ケースの外ケースへの収納)
内ケース81は、主係止片116の側から、外ケース3’の一側面に形成された挿入口4’に挿入されて外ケース3’内に収納される。このとき、罫線117、118、119が図14の状態から谷折りされることで、図15に示すように主係止片116及び補助係止片120は内側に折り曲げられた状態で挿入口4’に挿入される。
【0129】
また、内ケース81の外ケース3’への収納時には、罫線113、114が谷折りされ、罫線93、94(図14参照)が谷折りされ、罫線95が山折りされ、罫線97、98(図14参照)が谷折りされることで、図11に示すように、底板部83に収納物支持部84(保持部131)が重ねられ、この収納物支持部84(保持部131)に、他の収納物支持部85(保持部132)、収納物支持部86(保持部133)、収納物支持部87(保持部134)が重ねられる。
【0130】
その状態で、内ケース81を外ケース3’奥側へ摺動させて外ケース3’内に収納する。内ケース81が収納された状態では、引出し側端板部112が挿入口4’を塞ぐので、収納物の外ケース3’からの飛び出しや外ケース3’内へのゴミやほこりの侵入を防げる。
【0131】
各保持部131〜134に保持された収納物は、一方の面側を支持する収納物支持部84〜87と、他方の面側に被さる扉部88a、88b、89a、89b、90a、90b、91a、91bによって他の収納物との接触を避けることができ、収納物相互の摩擦などで収納物に傷が付くことを防げる。これにより、不織布などで収納物を1枚1枚包む必要もなくなり、コストの低減や、使用の度に収納物を不織布に出し入れするといった面倒さも解消される。
【0132】
(内ケースの外ケースからの引出し)
外ケース3’から内ケース81を引き出すには、内ケース81の底板部83に形成された指掛片121(図13参照)を少し押し込んで例えば人差し指を掛けると共に、外ケース3’に形成された切欠き14’(図12参照)から露出している内ケース81の第4収納物支持部87に例えば親指を掛けて内ケース81を把持し、内ケース81を外ケース3’から引き出す。内ケース81の底板部83への指掛部を完全にくり貫かれた開口とせず、内部に押し込み可能な指掛片121としたことで内部へのゴミやほこりの侵入を防ぐことができる。
【0133】
このとき、図11に示すように、内ケース81の保持部131〜134の全領域が外ケース3’から引き出された状態で、内ケース81の挿入側端板部115に接続して形成された主係止片116及びこの主係止片116に接続して形成された補助係止片120と、外ケース3’の内方に折り返されている係止片10’とが係合して、内ケース81のそれ以上の引き出しができないようになっている。すなわち、内ケース81と外ケース3’との分離を防いで内ケース81と外ケース3’とを1ピースの製品として取り扱うことができる。これにより、一方のケースの脱落を防いで破損や紛失を防止することができる。
【0134】
内ケース81の保持部131〜134の全領域が外ケース3’から引き出されると、各保持部131〜134を相互に隣り合って平面展開可能となる。すなわち、図10に示すように、全ての保持部131〜134を同時に平面的に視認可能に展開することができ、それぞれの保持部131〜134に保持された収納物70を容易に選択的に取り出すことができる。本実施の形態では、各保持部131〜134は内ケース81の引出し方向に向けて展開される。
【0135】
なお、扉部88a、88b、89a、89b、90a、90b、91a、91bに、収納物を識別する情報などを印しておけば、各保持部131〜134に保持された収納物70の識別力を高めることができ、取り出すべき収納物70の選択が容易になる。
【0136】
また、外ケース3’には図12に示されるようにその表面に商品名やその他収納物に関する情報55などが印刷され、図13に示されるように裏面には点字56が印刷されている。もちろん、表面に点字を、裏面に商品名などを印刷してもよい。これらは、例えばスクリーン印刷法や発泡インキの使用などによって、印字が外ケース3’の面上から盛り上がるようにしている。その他、暗闇で発光する蓄光インクや、香料を含有した香り付きインクなどを用いて印刷を施して商品としての付加価値を高めるようにしてもよい。
【0137】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、上記第2の実施の形態と同じ構成部分には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0138】
図18は、第3の実施の形態による収納ケース140において外ケース3’から内ケース141を引き出した状態を示す平面図である。収納ケース140は、収納物を保持する保持部を形成した内ケース141と、この内ケース141が摺動自在に収納される外ケース3’とからなり、外ケース3’の一側面に形成された挿入口4’から内ケース141が外ケース3’内に挿入されている。
【0139】
外ケース3’は第2の実施の形態と同じ構成であるのでその説明は省略し、内ケース141について説明する。内ケース141は、図20に示す形状に紙材を打ち抜いて得られる内ケースブランク142を折り畳んで得られる。
【0140】
(内ケースブランク)
内ケースブランク142は、主として、底板部145と、第1収納物支持部84’と、第2収納物支持部85’と、第3収納物支持部86’と、第4収納物支持部87’と、これら収納物支持部84’〜87’それぞれに1対ずつ設けられる扉部88’a、88’b、89’a、89’b、90’a、90’b、91’a、91’bとが一体的に接続されて構成される。
【0141】
扉部88’a、88’b、89’a、89’b、90’a、90’b、91’a、91’bは第1〜第4収納物支持部84’〜87’の延在方向と直交する方向に開閉自在に設けられている。以下、具体的に説明する。
【0142】
第1収納物支持部84’と第2収納物支持部85’は、間に連結部92’を介在させて接続されている。第1収納物支持部84’と連結部92’は罫線93’を介して接続され、連結部92’と第2収納物支持部85’は罫線94’を介して接続されている。
【0143】
第2収納物支持部85’において、第1収納物支持部84’と対向する側には罫線95’を介して第3収納物支持部86’が接続されている。
【0144】
第3収納物支持部86’において、第2収納物支持部85’と対向する側には連結部96’を介在させて第4収納物支持部87’が接続されている。第3収納物支持部86’と連結部96’は罫線97’を介して接続され、連結部96’と第4収納物支持部87’は罫線98’を介して接続されている。
【0145】
第1収納物支持部84’には、相対向する1対の扉部88’a、88’bが接続されている。各扉部88’a、88’bは、第1〜第4収納物支持部84’〜87’の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第1収納物支持部84’と扉部88’a、88’bとから第1の保持部131’が構成される。
【0146】
扉部88’aと第1収納物支持部84’との境界には、円弧状切込み線98’aと、この円弧状切込み線98’aの両脇に位置する2つの連結部99’aが形成されている。連結部99’aは谷折りされる罫線を介して第1収納物支持部84’及び扉部88’aと接続されている。
【0147】
他方の扉部88’bについても同様に、第1収納物支持部84’との境界には、円弧状切込み線98’bと、この円弧状切込み線98’bの両脇に位置する2つの連結部99b’が形成されている。連結部99’bは谷折りされる罫線を介して第1収納物支持部84’及び扉部88’bと接続されている。
【0148】
扉部88’aにおいて、円弧状切込み線98’aと対向する縁部中央には係合部101’aが形成されている。係合部101’aは、具体的には扉部88’aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0149】
他方の扉部88’bにおいても、円弧状切込み線98’bと対向する縁部中央に係合部101’bが形成されている。係合部101’bは、具体的には円弧状切込み線98’b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0150】
両係合部101’a、101’bは、後述するように両扉部88’a、88’bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部88’a、88’bが閉じた状態を維持するようにする。
【0151】
両円弧状切込み線98’a、98’bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0152】
第1収納物支持部84’と同様に、第2収納物支持部85’にも、相対向する1対の扉部89’a、89’bが接続されている。各扉部89’a、89’bは、第1〜第4収納物支持部84’〜87’の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第2収納物支持部85’と扉部89’a、89’bとから第2の保持部132’が構成される。
【0153】
扉部89’aと第2収納物支持部85’との境界には、円弧状切込み線105’aと、この円弧状切込み線105’aの両脇に位置する2つの連結部106’aが形成されている。連結部106’aは谷折りされる罫線を介して第2収納物支持部85’及び扉部89’aと接続されている。
【0154】
他方の扉部89’bについても同様に、第2収納物支持部85’との境界には、円弧状切込み線105’bと、この円弧状切込み線105’bの両脇に位置する2つの連結部106’bが形成されている。連結部106’bは谷折りされる罫線を介して第2収納物支持部85’及び扉部89’bと接続されている。
【0155】
扉部89’aにおいて、円弧状切込み線105’aと対向する縁部中央には係合部102’aが形成されている。係合部102’aは、具体的には扉部89’aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0156】
他方の扉部89’bにおいても、円弧状切込み線105’bと対向する縁部中央に係合部102’bが形成されている。係合部102’bは、具体的には円弧状切込み線105’b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0157】
両係合部102’a、102b’は、後述するように両扉部89’a、89’bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部89’a、89’bが閉じた状態を維持するようにする。
【0158】
両円弧状切込み線105’a、105’bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0159】
扉部88’aと扉部89’aとの間には、連結部92’の幅分だけの間隙があいている。同様に、扉部88’bと扉部89’bとの間には、連結部92’の幅分だけの間隙があいている。
【0160】
第3収納物支持部86’にも、相対向する1対の扉部90’a、90’bが接続されている。各扉部90’a、90’bは、第1〜第4収納物支持部84’〜87’の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第3収納物支持部86’と扉部90’a、90’bとから第3の保持部133’が構成される。
【0161】
扉部90’aと第3収納物支持部86’との境界には、円弧状切込み線107’aと、この円弧状切込み線107’aの両脇に位置する2つの連結部108’aが形成されている。連結部108’aは谷折りされる罫線を介して第3収納物支持部86’及び扉部90’aと接続されている。
【0162】
他方の扉部90’bについても同様に、第3収納物支持部86’との境界には、円弧状切込み線107’bと、この円弧状切込み線107’bの両脇に位置する2つの連結部108’bが形成されている。連結部108’bは谷折りされる罫線を介して第3収納物支持部86’及び扉部90’bと接続されている。
【0163】
扉部90’aにおいて、円弧状切込み線107’aと対向する縁部中央には係合部103’aが形成されている。係合部103’aは、具体的には扉部90’aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0164】
他方の扉部90’bにおいても、円弧状切込み線107’bと対向する縁部中央に係合部103’bが形成されている。係合部103’bは、具体的には円弧状切込み線107’b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0165】
両係合部103’a、103’bは、後述するように両扉部90’a、90’bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部90’a、90’bが閉じた状態を維持するようにする。
【0166】
両円弧状切込み線107’a、107’bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0167】
第4収納物支持部87’にも、相対向する1対の扉部91’a、91’bが接続されている。各扉部91’a、91’bは、第1〜第4収納物支持部84’〜87’の連結方向に直交する方向に張り出している。これら第4収納物支持部87’と扉部91’a、91’bとから第4の保持部134’が構成される。
【0168】
扉部91’aと第4収納物支持部87’との境界には、円弧状切込み線109’aと、この円弧状切込み線109’aの両脇に位置する2つの連結部110’aが形成されている。連結部110’aは谷折りされる罫線を介して第4収納物支持部87’及び扉部91’aと接続されている。
【0169】
他方の扉部91’bについても同様に、第4収納物支持部87’との境界には、円弧状切込み線109’bと、この円弧状切込み線109’bの両脇に位置する2つの連結部110’bが形成されている。連結部110’bは谷折りされる罫線を介して第4収納物支持部87’及び扉部91’bと接続されている。
【0170】
扉部91’aにおいて、円弧状切込み線109’aと対向する縁部中央には係合部104’aが形成されている。係合部104’aは、具体的には扉部91’aの張出し方向に突き出た矩形状の片である。
【0171】
他方の扉部91’bにおいても、円弧状切込み線109’bと対向する縁部中央に係合部104’bが形成されている。係合部104’bは、具体的には円弧状切込み線109’b側にくぼんだ凹形状の切欠きである。
【0172】
両係合部104’a、104’bは、後述するように両扉部91’a、91’bが互いに内側に折り曲げられた際に、相互に係合し合って両扉部91’a、91’bが閉じた状態を維持するようにする。
【0173】
両円弧状切込み線109’a、109’bをつないで得られる円の直径は、収納物であるディスク状記録媒体の直径と同じかわずかに大きい。
【0174】
扉部90’aと扉部91’aとの間には、連結部96’の幅分だけの間隙があいている。同様に、扉部90’bと扉部91’bとの間には、連結部96’の幅分だけの間隙があいている。
【0175】
第4収納物支持部87’において、第3収納物支持部86’と対向する側には、罫線143を介して連結部144が接続されている。その連結部144には罫線147を介して矩形状の内ケース側係止片(以下、単に係止片という)146が接続されている。
【0176】
また、連結部144には、係止片146の両脇に位置する挿入側端板部148を介して底板部145が接続されている。係止片146は、コ字状の切込み線153によって挿入側端板部148及び底板部145から切り離されており、罫線147でもって連結部144に接続されている。
【0177】
底板部145において、係止片146と対向する側には罫線151を介して蓋部149が接続され、この蓋部149には罫線152を介して覆い部150が接続されている。
【0178】
また、底板部145において、蓋部149寄りの箇所には指掛片121が形成されている。指掛片121は楕円状の切込みによってその一部分121aでのみ底板部145と接続している。
【0179】
(内ケースへの収納物の収納)
次に、図21を参照して、各保持部131’〜134’への収納物の保持について説明する。収納物であるディスク状記録媒体70は、各収納物支持部84’〜87’に載置される。そして、扉部88’a、88’b、89’a、89’b、90’a、90’b、91’a、91’bが、内側に折り返されてディスク状記録媒体70に被さると共に、対となる扉部どうしが互いの係合部101’a〜104’aと、係合部101’b〜104’bを係合させる。
【0180】
図示では、扉部88’a、89’a、90’a、91’aに形成された凸形状の係合部101’a〜104’aが、扉部88’b、89’b、90’b、91’bに形成された凹形状の係合部101’b〜104’bに対して上から係合している状態を示す。
【0181】
両係合部101’a〜104’a、101’b〜104’bの係合は、例えば人の手によりその係合を解除しない限り安定して維持される。よって、収納物70の保持部131’〜134’からの脱落が防止され、収納物70を誤って落としてしまうことによる紛失や破損を防げる。
【0182】
(内ケースの外ケースへの収納)
罫線147が折り曲げられて係止片146が図21に示すように連結部144裏側に折り返され、罫線93’、94’(図20参照)が谷折りされ、罫線95’が山折りされ、罫線97’、98’(図20参照)が谷折りされ、挿入側端板部148を挟んで対向する罫線が谷折りされることで、図19に示すように、底板部145に収納物支持部84’(保持部131’)が重ねられ、この収納物支持部84’(保持部131’)に、他の収納物支持部85’(保持部132’)、収納物支持部86’(保持部133’)、収納物支持部87’(保持部134’)が重ねられた状態で、内ケース141を外ケース3’奥側へ摺動させて外ケース3’内に収納させる。
【0183】
内ケース141が外ケース3’内に収納された状態では、蓋部149を挟んで対向する罫線151、152が内側に折り曲げられて、覆い部150が外ケース3’内に差し込まれる。これにより、蓋部149が挿入口4’を塞ぐので、収納物の外ケース3’からの飛び出しや外ケース3’内へのゴミやほこりの侵入を防げる。
【0184】
各保持部131’〜134’に保持された収納物は、一方の面側を支持する収納物支持部84’〜87’と、他方の面側に被さる扉部88’a、88’b、89’a、89’b、90’a、90’b、91’a、91’bによって他の収納物との接触を避けることができ、収納物相互の摩擦などで収納物に傷が付くことを防げる。これにより、不織布などで収納物を1枚1枚包む必要もなくなり、コストの低減や、使用の度に収納物を不織布に出し入れするといった面倒さも解消される。
【0185】
(内ケースの外ケースからの引出し)
外ケース3’から内ケース141を引き出すには、上記第2の実施の形態と同様に、内ケース141の底板部145に形成された指掛片121を少し押し込んで例えば人差し指を掛けると共に、外ケース3’に形成された切欠き14’から露出している内ケース141の覆い部150に例えば親指を掛けて内ケース141を把持し、内ケース141を外ケース3’から引き出す。内ケース141の底板部145への指掛部を完全にくり貫かれた開口とせず、内部に押し込み可能な指掛片121としたことで内部へのゴミやほこりの侵入を防ぐことができる。
【0186】
このとき、図19に示すように、内ケース141の保持部131’〜134’の全領域が外ケース3’から引き出された状態で、内ケース141の連結部144側に折り返されている係止片146と、外ケース3’の内方に折り返されている係止片10’とが係合して、内ケース141のそれ以上の引き出しができないようになっている。すなわち、内ケース141と外ケース3’との分離を防いで内ケース141と外ケース3’とを1ピースの製品として取り扱うことができる。これにより、一方ケースの脱落を防いで破損や紛失を防止することができる。
【0187】
内ケース141の保持部131’〜134’の全領域が外ケース3’から引き出されると、各保持部131’〜134’を相互に隣り合って平面展開可能となる。すなわち、図19の状態から、収納物支持部87’と連結部144との境界の罫線143を外ケース3’側に折り曲げることで、図18に示すように、各保持部131’〜134’を外ケース3’側(図において左方側)に平面展開することができる。
【0188】
これにより、全ての保持部131’〜134’を同時に平面的に視認可能な状態に展開することができ、それぞれの保持部131’〜134’に保持された収納物70を容易に選択的に取り出すことができる。また、外ケース3’側に折り返されて外ケース3’に重ねられた収納物保持部の分だけ、外ケース3’から遠ざかるように展開される上記第2の実施の形態のものに比べて展開スペースを小さくすることができる。
【0189】
なお、扉部88’a、88’b、89’a、89’b、90’a、90’b、91’a、91’bに、収納物を識別する情報などを印しておけば、各保持部131’〜134’に保持された収納物の識別力を高めることができ、取り出すべき収納物の選択が容易になる。
【0190】
(第4の実施の形態)
図24は第4の実施の形態による収納ケースを示す。なお、第1の実施の形態と同じ構成部分には同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
【0191】
本実施の形態では、収納物支持部171に対して略コ字状の覆い部170が向き合わせられており、両者の間の空間が収納物保持部180として機能する。覆い部170において、U字状に切り欠かれている側の反対側の側縁部に収納物支持部171が連結され、この連結部で収納物支持部171が折り返されることで覆い部170と収納物支持部171とが向き合わされている。
【0192】
また、収納物保持部180の側壁として機能する折曲部172a、172bをミシン目状としている。これにより、収納物保持部180内に収納された収納物70にかかる圧迫力を抑えることができる。なお、ミシン目に限らずスリットを形成してもよい。
【0193】
また、紙材にミシン目やスリットを形成することからその強度低下や耐久性の問題を考慮すると、ミシン目において破断部の割合は全長さ60%以下、スリットの場合には全長さの70%以下とするのが好ましい。
【0194】
(第5の実施の形態)
図25は第6の実施の形態による内ケースの要部断面を示す。本実施の形態では、相対向して形成された2本の罫線166a、166bを折り曲げることによって、収納物保持部168の内壁を構成するようにしている。2本の罫線166a、166b間の間隙の大きさaを調整することによって、収納物保持部168内の空間寸法を調整できる。
【0195】
例えば、収納物としてディスク状記録媒体20を考えた場合、ディスク状記録媒体20では±0.4mm以下の反りであれば規格上許容されている。したがって、必要とされる間隙の大きさaとしてはディスク状記録媒体20の厚さに加えて反り量も考慮しなくてはならない。そこで、許容される最大限の反り量(絶対値)を有するディスク状記録媒体(反対方向にそれぞれ最大0.4mmずつ反っているディスク状記録媒体)20の収納を可能とするには、(ディスク状記録媒体20の厚さ+0.8mm)の大きさの間隙を確保しておけば、反りの生じたディスク状記録媒体20に無理な圧迫力を作用させずに収納できる。
【0196】
あるいは、紙材として例えばFフルート(厚さ0.7mm)、Gフルート(厚さ0.5mm)といった極薄の段ボール167を使用した場合、図26に示すように、エンボス加工によって、ディスク状記録媒体20を嵌め込むための凹部を形成させることができる。この場合、罫線166a、166b間の間隙の大きさbをディスク状記録媒体20の厚さよりも小さくすることで、収納物保持部168内に必要以上の空間が形成されることによるディスク状記録媒体20の過剰な動きあるいは振動を防いで、ディスク状記録媒体20の保持力を高めることができる。
【0197】
この場合の間隙の大きさbとしては、厚さ0.7mmのFフルートあるいは厚さ0.5mmのGフルートに対する現実的なエンボス加工量を考慮して、小さくしても(ディスク状記録媒体20の厚さ−0.5mm)までとする。
【0198】
なお、収納物保持部168の内壁を1本の罫線で構成した場合でも、その罫線の幅を調整することで上記間隙a、bの大きさは調整できる。罫線の幅は、紙材に押し付ける押し刃自体の幅を調整したり、あるいは複数本の押し刃を同時に押し付けるなどして調整可能である。
【0199】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0200】
上記各実施の形態の内ケースにおいて、少なくとも収納物が接触する保持部の部分に例えば不織布やその他収納物との接触摩擦を低減させる材料を被覆してもよい。
【0201】
外ケース3、3’は、一側面のみが開口した形状に限らず、その開口と対向する側面側も開口させてもよい。
【0202】
第1の実施の形態において、第1収納物支持部17に形成された差込片28を第2底板部26に形成されたスリット57に差し込むことに代えて、第1収納物支持部17と第2底板部26とを貼り合わせてもよい。
【0203】
図22は、扉部88aと88bとの係合関係の変形例を示し、上記第2の実施の形態と異なり、凸形状の係合部101aが凹形状の係合部101bに差し込まれて扉部88bの裏側に位置している。もちろん、この係合関係は扉部88a、88b以外の他の扉部にも適用可能である。
【0204】
図23は第1の実施の形態に係る収納ケースの変形例を示す。内ケース2が折り畳まれた状態、すなわち収納物支持部17に収納物支持部18、19が重ねられ、更に収納物支持部19に収納物支持部20及び底板部25が重ねられた状態で形成される4つの角部のうちの1つの角部(背板部とつながっていない側の、例えば図において左下に示される角部)を切り欠いて段が形成されるようにして、下に重なって見えなくなっていた収納物支持部17、19の一部を露出させている。
【0205】
これにより、収納物支持部18、19を切り欠いた部分に指を掛けて背板部52を中心に展開すれば収納物支持部17、18を見開くことができ、収納物支持部20及び底板部25を切り欠いた部分に指を掛けて背板部52を中心に展開すれば収納物支持部19、20を見開くことができ、このように所望の収納物支持部を1回の動作で見開くことができる。また、図に示すように、収納物支持部17、19の露出部、及び一番上に重なっている底板部25に例えば数字や文字、記号などを印刷やラベルあるいは点字などで表示しておけば、使用者はその表示に基づいて即座に所望の収納物支持部を見開くことができる。
【0206】
収納物保持部には、ディスク状記録媒体の他、ディスク状記録媒体に関する情報、歌詞や使用説明書等を記載した小冊子も合わせて収納してもよい。その他、磁気カード、ICカード、板状のチョコレートなどの薄型の菓子類なども収納可能である。また、保持部の数は上記各実施の形態に示す数に限ることはない。
【0207】
【発明の効果】
本発明によれば、内ケースの各収納物保持部に収納物がそれぞれ保持された状態で、収納物は内ケースごと外ケース内に収納されるので、複数の収納物どうしが擦れ合って傷付くことを防げ、また、取り出し時には複数の収納物保持部が相互に隣り合って展開されるので各収納物の選択的な取り出しを容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態において、内ケースが外ケースから引き出された状態の収納ケースの斜視図である。
【図2】図1の状態から内ケースが畳まれた状態を示す斜視図である。
【図3】第1の実施の形態による収納ケースの平面図である。
【図4】図3の裏面図である。
【図5】第1の実施の形態による内ケースの斜視図である。
【図6】同内ケースが得られる内ケースブランクの平面図である。
【図7】同内ケースブランクの折り曲げ途中を示す斜視図である。
【図8】第1の実施の形態における外ケースブランクの平面図である。
【図9】同外ケースブランクの折り曲げ途中を示す斜視図である。
【図10】第2の実施の形態において、内ケースが外ケースから引きだされ展開された状態の平面図である。
【図11】図10の状態から保持部が折り畳まれた状態の平面図である。
【図12】第2の実施の形態による収納ケースの平面図である。
【図13】図12の裏面図である。
【図14】第2の実施の形態における内ケースブランクの平面図である。
【図15】図14の状態から所定の箇所を折り曲げた状態の平面図である。
【図16】第2の実施の形態における外ケースブランクの平面図である。
【図17】同外ケースブランクの折り曲げ途中を示す斜視図である。
【図18】第3の実施の形態において、内ケースが外ケースから引きだされ展開された状態の平面図である。
【図19】図18の状態から保持部が折り畳まれた状態の平面図である。
【図20】第2の実施の形態における内ケースブランクの平面図である。
【図21】図20の状態から所定の箇所を折り曲げた状態の平面図である。
【図22】第2、3実施の形態における保持部の変形例を示す要部の拡大平面図である。
【図23】第1の実施の形態に係る収納ケースの変形例を示す平面図である。
【図24】第4の実施の形態による収納ケースの斜視図である。
【図25】第5の実施の形態による収納ケースの要部断面図である。
【図26】第5の実施の形態による収納ケースの要部断面図である。
【符号の説明】
1…収納ケース、2…内ケース、3…外ケース、3’…外ケース、4…挿入口、4’…挿入口、5…外ケースブランク、5’…外ケースブランク、10…外ケース側係止片、10’…外ケース側係止片、16…内ケースブランク、17〜20…収納物支持部、21a,21b,22a,22b,23a,23b,24a,24b…張出し部、25…第1底板部、26…第2底板部、31…連結部、41…連結部、52…背板部、56a,56b…内ケース側係止片、60〜63…収納物保持部、70…収納物、80…収納ケース、81…内ケース、82…内ケースブランク、83…底板部、84〜87…収納物支持部、84’〜87’…収納物支持部、88a,88b,89a,89b,90a,90b,91a,91b…扉部、88’a,88’b,89’a,89’b,90’a,90’b,91’a,91’b…扉部、101a,101b,102a,102b,103a,103b,104a,104b…係合部、101’a,101’b,102’a,102’b,103’a,103’b,104’a,104’b…係合部、116…主係止片(内ケース側係止片)、120…補助係止片(内ケース側係止片)、131〜134…収納物保持部、131’〜134’…収納物保持部、140…収納ケース、141…内ケース。142…内ケースブランク、145…底板部、146…内ケース側係止片、149…蓋部、150…覆い部。

Claims (10)

  1. 紙材を折り畳んで得られ、一側面に挿入口を形成した外ケースと、
    紙材を折り畳んで得られ、前記挿入口に対して摺動自在な内ケースとからなる収納ケースであって、
    前記内ケースは、前記外ケースから引出された状態で、相互に隣り合って展開可能な複数の収納物保持部を有し、
    前記複数の収納物保持部は、そのうちの1つの収納物保持部に他の収納物保持部を重ねた状態で折り畳まれて前記外ケース内に収納される
    ことを特徴とする収納ケース。
  2. 前記内ケースにおいて、折られる箇所には罫線が形成され、前記罫線自体の幅の調整あるいは前記罫線どうしの間隔の調整によって前記収納物保持部内における前記収納物の保持力が設計されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の収納ケース。
  3. 前記罫線は、その延在方向に沿って部分的に破断されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の収納ケース。
  4. 前記内ケースには、前記複数の収納物保持部のそれぞれの一側辺部が集まって配置される背板部が設けられ、前記背板部を中心に前記複数の収納物保持部は見開きされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の収納ケース。
  5. 前記内ケースが前記外ケース内に収納されると、前記背板部により前記挿入口が塞がれる
    ことを特徴とする請求項4に記載の収納ケース。
  6. 前記外ケースに、前記内ケースの引出し方向と反対側に折り返された外ケース側係止片が設けられ、
    前記内ケースに、前記外ケース側係止片が折り返されて形成された折曲部に引っかかり可能な内ケース側係止片が設けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の収納ケース。
  7. 前記複数の収納物保持部は、全ての収納物保持部が略同時に展開されるように相互に連接されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の収納ケース。
  8. 前記外ケースに、前記内ケースの引出し方向と反対側に折り返された外ケース側係止片が設けられ、
    前記内ケースに、前記外ケース側係止片が折り返されて形成された折曲部に引っかかり可能な内ケース側係止片が設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載の収納ケース。
  9. 前記収納物保持部に支持される収納物に被せられて相互に係合して前記収納物の脱落を防止する一対の扉部が、前記収納物保持部に一体的に接続されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の収納ケース。
  10. 前記複数の収納物保持部は、前記外ケースから出されると、前記外ケース側に折り返されて展開されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の収納ケース。
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