JP2004290798A - オゾン分解促進装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】浴液中のオゾン溶解量の更なる低減が可能となるオゾン分解促進装置を提供すること。
【解決手段】液投入オゾンの除去分解を促進するためのオゾン分解促進装置18。筒状容器19の下側に接線流入方式のサイクロン室20を備え、上側にガス排出室22を備え、ガス排出室22及びサイクロン室20にオゾン分解のための紫外線を発生する紫外線ランプ21を配設する。
【選択図】図1
【解決手段】液投入オゾンの除去分解を促進するためのオゾン分解促進装置18。筒状容器19の下側に接線流入方式のサイクロン室20を備え、上側にガス排出室22を備え、ガス排出室22及びサイクロン室20にオゾン分解のための紫外線を発生する紫外線ランプ21を配設する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾン分解促進装置に関する。特に、浴液を入れ替えることなく循環され、循環路の途中にオゾンにより浄化殺菌を行う浴液浄化システムにおいて好適なオゾン分解促進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記浴液浄化システムにおいては、例えば、浴槽内の浴液を循環路に、ろ過機、熱交換器等を備えるとともに、水浄化のためにオゾンを投入することがある。オゾンの強力な酸化作用が、浴液中の溶存物を酸化分解して浄化するとともに、殺菌(滅菌)作用を有するためである。
【0003】
しかし、オゾンにより循環液を十分に浄化殺菌する量を投入してそのまま浴槽に戻した場合、オゾンは浴液に溶け難いため(溶解度:49mL/水100mL(0℃))、浴室内に放出される。オゾンは、異臭を有するとともに高濃度であることは人体に望ましくない。そこで、通常、浴室内へのオゾン放出量を所定値(例えば0.1ppm)以下になるように、投入量を低く抑える必要があった。このため、浴液の浄化殺菌を十分行なえず、塩素等の他の消毒剤を多量に混入させる必要があった。
【0004】
そこで、上記問題点を解決するために、特許文献1において、浴室内(大気中)へのオゾンの放出量を低く保ちつつ、浴液(浴湯)の浄化殺菌能力の向上を図ることを目的として、微生物による有機物分解後の戻り配管において、オゾン投入した後の戻り配管に途中に紫外線照射ランプを備えたオゾン分解促進部を配設することが記載されている。
【0005】
そして、オゾン分解促進部において、オゾン分解により浴液の浄化殺菌が促進されるとともに、浴槽に戻る浴液中のオゾン溶解量も低減する。
【0006】
しかし、昨今、浴液中のオゾン溶解量の低減がさらに望まれるようになってきて、上記紫外線ランプによるオゾン分解だけでは、対応が困難であることが分かってきた。
【0007】
本発明は、上記にかんがみて、浴液中のオゾン溶解量の更なる低減が可能となるオゾン分解促進装置を提供することを目的とする。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−286581号公報
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは、下記構成のオゾン分解促進装置に想到した。
【0010】
液投入オゾンの除去分解を促進するための装置であって、筒状容器の下側に接線流入方式のサイクロン室を備え、上側にガス排出室を備え、前記ガス排出室及びサイクロン室にオゾン分解電磁波を発生する電磁波発生器が配設されていることを特徴とする。
【0011】
本オゾン分解促進装置は、オゾンが投入された液(浴液)を、サイクロン室に流入させることにより、サイクロン室上側のガス排出室へオゾンの分離を促進させる。そして、ガス排出室へ排出されたオゾン及び液中に残存したオゾンは、それぞれ、電磁波発生器によりオゾン分解が促進される。したがって、浴液の浄化が促進されるとともに浴液中のオゾン溶解量の更なる低減が可能となり、また、ガス排出室へ分離されたオゾンも分解されるため、オゾン分解触媒を通過させて分解させなくても、直接大気に放出可能となる。
【0012】
上記構成において、サイクロン室が下方小径の円錐台形とすることが望ましい。気液分離が促進されるためである。
【0013】
上記構成において、前記サイクロン室とガス排出室とが中央部に分離ガス流出孔を備え、該ガス流出孔を介して、筒状の電磁波発生器を貫通配設することが望ましい。電磁波発生器をサイクロン室とガス排出室との別々に設ける場合に比して、構造が簡単となるためである。
【0014】
サイクロン室における液入口及び液出口は、通常、それぞれ接線方向で、左右対象位置で上下に配する。気液分離効率の見地からである。
【0015】
さらに、サイクロン室に電磁波反射板を配することが望ましい。電磁波発生器の浴液に対する電磁波照射量を増大でき、浴液中のオゾン分解効率を向上させることができる。
【0016】
また、サイクロン室に貴金属の電解電極を配設することが望ましい。浴液(水道水)中の塩素成分が次亜塩素化されて、浴液の浄化をより促進させる。
【0017】
上記構成においては、通常、電解電極の電極板が電磁波反射板を兼ねるものとする。構造が簡単となるためである。
【0018】
上記各構成において、通常、電磁波発生器は、汎用性があり、オゾン分解能力も優れている紫外線ランプとする。
【0019】
さらに、上記各構成のオゾン分解促進装置を使用した浴液循環システムは、下記構成となる。
【0020】
オゾン分解促進装置が、オゾン供給手段と接続された浴液循環配管のオゾン供給手段の浴液戻り側に配設されていることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明のオゾン分解促進装置は、オゾン以外の液中に投入されたガスの分解除去にも適用でき、下記構成となる。
【0022】
液中に投入されたるガスの分解除去を促進させるための装置であって、下側に接線流入方式のサイクロン室を備え、上側にガス排出室を備え、前記ガス排出室及びサイクロン室にガス分解電磁波発生器が配設されていることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
本発明のオゾン分解促進装置は、液投入オゾンの除去分解を促進するための装置である。
【0025】
浴液(浴湯)を浴槽12外へ導出して、適宜、必要により、ろ過(生物ろ材)でろ過した後、オゾン発生装置14で発生させたオゾンをオゾン供給部15で投入混合して、浄化後、浴槽12へ戻す浴液循環浄化システムに適用する場合を例にとり説明する。なお、図例中、16は浴液を強制循環させるポンプである。
【0026】
そして、オゾン供給部15の後に、本実施形態のオゾン分解促進装置18を配する。なお、オゾン発生装置14としては、酸素又は空気を原料として、無声放電、紫外線照射、放射線照射して発生させる方式いずれでもよいが、通常、無声放電方式とする。
【0027】
本実施形態のオゾン分解促進装置18は、筒状容器19の下側に接線流入方式のサイクロン室20を備え、上側にガス排出室22を備え、ガス排出室22及びサイクロン室20に紫外線(オゾン分解電磁波)を発生する紫外線ランプ(電磁波発生器)21が配設されている。ここで、紫外線ランプ21の代わりに、オゾン分解電磁波を発生する、他の放射線ランプ等も使用可能である。
【0028】
ここで、図例では、サイクロン室20は、後述の電解電極をサイクロン室20に配設する及び製造上の見地から、円筒形としてあるが、気液分離を促進させる見地からは、図2に示す如く、下方小径の円錐台形20Aであることが望ましい。円錐台形とする場合のテーパ角度(軸線に対する傾斜角度)は、通常、10〜30°とする。
【0029】
そして、図例では、サイクロン室20とガス排出室22とは、隔壁は必然的ではないが、分離後のオゾンが浴液に再混入しないように中央部よりに分離ガス流出孔24を備えたドーナツ状の分離隔壁26が形成されている。ここで、分離隔壁26の内径/外径比は、サイクロン室20の分離能等によっても異なるが、通常、1/4〜1/2とする。
【0030】
そして、図例は、上記分離ガス流出孔24を貫通させて、1本の紫外線ランプ21が配設されているが、紫外線ランプは複数本でもよく、さらには、上下別々に配した構成としてもよい。
【0031】
また、サイクロン室20における液入口28及び液出口30は、それぞれ接線方向で、左右対象位置で上下に配されている。これにより、浴液の流入・流出が円滑となり、気液分離能が増大するとともに、ポンプに対する負荷もあまり増大させない。
【0032】
そして、本実施形態では、サイクロン室に電解電極32が配設されている。
【0033】
この電解電極32は、白金等(例えば、TiにPtをメッキしたもの)の貴金属で形成したもので形成されており、浴液中に通常含まれている塩素が電解酸化されて次亜塩素酸が発生する。次亜塩素酸は、オゾンと同様、酸化浄化作用があがり、浴液の浄化効率を増大させる。なお、Ptにイリジウム(Ir)を添加した、Pt/Ir合金が、不溶解電極となり次亜塩素酸の発生効率を増大させるために望ましい。
【0034】
この電解電極は、図例では、紫外線反射板(電磁波反射板)32を兼ねるものとすることにより、構造が簡単となり、紫外線ランプの紫外線照射強度を増大できる。
【0035】
次に、上記実施形態の使用態様を説明する。
【0036】
オゾン発生装置14、紫外線ランプ21、及び電解電極32の各電源をオンとした状態で、液送ポンプ16をオンとする。なお、これらのオン状態は連続的でも間欠的でもよい。
【0037】
すると、浴槽12中の浴液は、ポンプ16の動力により、オゾン発生装置14と連結されたオゾン供給部15、オゾン分解促進装置18を備えた浴液循環配管Cを循環する。なお、図示しないが、通常、ポンプ16の手前に集毛器が、オゾン発生装置14の手前にはろ過器が配されている。
【0038】
そして、オゾン発生装置14から発生するオゾンをオゾン供給部15で、浴槽12からポンプ16の動力により導出されてきた浴液に投入混合する。このときのオゾン投入量は、通常、0.5〜4.0ppmとなるものとする。オゾン投入量が多過ぎると、オゾン分解促進装置18でオゾン分解しきれず、浴液中の残存オゾン、及び、気液分離後の空気残存オゾンの各濃度が高くなり望ましくない。逆にオゾン投入量が少なすぎると、十分な浴液浄化ができなくなる。
【0039】
すると、浴液はオゾンの酸化作用により殺菌浄化されながら、オゾン分解促進装置18のサイクロン室20に導入される。
【0040】
ここで、オゾン分解促進装置18とオゾン供給部15における浴液滞留時間は、通常、0.8〜2.6sとする。短すぎるとオゾンによる浴液浄化が十分に行い難くなり、長すぎると浴液循環効率が低下する。そして、浴液の流速は、0.5〜1.7m/sとする。流速が遅すぎると、サイクロンにおける気液分離効率が低下し、流速が早すぎると、上記浴液滞留時間が短くなって、オゾンによる浴液浄化が十分に行い難くなる。
【0041】
すると、サイクロン室20の遠心分離作用により非溶解オゾンは気液分離され、中央部の分離ガス流出孔24からガス排出室22にオゾン含有空気として移動する。オゾン含有空気中のオゾンは、ガス排出室22に配設された紫外線ランプ21によりオゾン分解が促進されて、オゾン含有率が極めて低濃度(例えば、0.1ppm)となり、排気弁23からそのまま大気中に放出可能となる。
【0042】
ここで、紫外線ランプの合計出力は、浴液流量により異なるが、例えば、15L/minのとき、6〜100Wとする。紫外線ランプの出力が小さすぎては、オゾン分解が促進されず、逆に大きすぎても無駄である。
【0043】
そして、気液分離されなかったオゾンは浴液中に含有されながらサイクロン室20を下方へ移動し、液出口30から浴槽12へ戻る。
【0044】
このサイクロン室20の液入口28から液出口30との間において、紫外線ランプ21の照射により、液中含有オゾンは分解が促進されて、浴液浄化が促進されるとともに、液中含有オゾンの濃度は極めて低濃度(例えば、0.1ppm)となって、浴槽12に送込されることとなる。
【0045】
さらに、本実施形態では、電解電極により浴液中の塩素が電解酸化されて次亜塩素酸となり、更なる、浴液の浄化が促進される。
【0046】
ここで、電解時の電流密度は0.2〜10mA/cm2とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるオゾン分解促進装置の概略斜視図と該オゾン分解促進装置を組み込む浴液循環(システム)フロー図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すオゾン分解促進装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
12 浴槽
14 オゾン発生装置
16 ポンプ
18 オゾン分解促進装置
19 筒状容器
20 サイクロン室
21 紫外線ランプ
22 ガス排出室
24 分離ガス流出孔
26 分離隔壁
32 電解電極(紫外線反射板)
【発明の属する技術分野】
本発明は、オゾン分解促進装置に関する。特に、浴液を入れ替えることなく循環され、循環路の途中にオゾンにより浄化殺菌を行う浴液浄化システムにおいて好適なオゾン分解促進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記浴液浄化システムにおいては、例えば、浴槽内の浴液を循環路に、ろ過機、熱交換器等を備えるとともに、水浄化のためにオゾンを投入することがある。オゾンの強力な酸化作用が、浴液中の溶存物を酸化分解して浄化するとともに、殺菌(滅菌)作用を有するためである。
【0003】
しかし、オゾンにより循環液を十分に浄化殺菌する量を投入してそのまま浴槽に戻した場合、オゾンは浴液に溶け難いため(溶解度:49mL/水100mL(0℃))、浴室内に放出される。オゾンは、異臭を有するとともに高濃度であることは人体に望ましくない。そこで、通常、浴室内へのオゾン放出量を所定値(例えば0.1ppm)以下になるように、投入量を低く抑える必要があった。このため、浴液の浄化殺菌を十分行なえず、塩素等の他の消毒剤を多量に混入させる必要があった。
【0004】
そこで、上記問題点を解決するために、特許文献1において、浴室内(大気中)へのオゾンの放出量を低く保ちつつ、浴液(浴湯)の浄化殺菌能力の向上を図ることを目的として、微生物による有機物分解後の戻り配管において、オゾン投入した後の戻り配管に途中に紫外線照射ランプを備えたオゾン分解促進部を配設することが記載されている。
【0005】
そして、オゾン分解促進部において、オゾン分解により浴液の浄化殺菌が促進されるとともに、浴槽に戻る浴液中のオゾン溶解量も低減する。
【0006】
しかし、昨今、浴液中のオゾン溶解量の低減がさらに望まれるようになってきて、上記紫外線ランプによるオゾン分解だけでは、対応が困難であることが分かってきた。
【0007】
本発明は、上記にかんがみて、浴液中のオゾン溶解量の更なる低減が可能となるオゾン分解促進装置を提供することを目的とする。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−286581号公報
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは、下記構成のオゾン分解促進装置に想到した。
【0010】
液投入オゾンの除去分解を促進するための装置であって、筒状容器の下側に接線流入方式のサイクロン室を備え、上側にガス排出室を備え、前記ガス排出室及びサイクロン室にオゾン分解電磁波を発生する電磁波発生器が配設されていることを特徴とする。
【0011】
本オゾン分解促進装置は、オゾンが投入された液(浴液)を、サイクロン室に流入させることにより、サイクロン室上側のガス排出室へオゾンの分離を促進させる。そして、ガス排出室へ排出されたオゾン及び液中に残存したオゾンは、それぞれ、電磁波発生器によりオゾン分解が促進される。したがって、浴液の浄化が促進されるとともに浴液中のオゾン溶解量の更なる低減が可能となり、また、ガス排出室へ分離されたオゾンも分解されるため、オゾン分解触媒を通過させて分解させなくても、直接大気に放出可能となる。
【0012】
上記構成において、サイクロン室が下方小径の円錐台形とすることが望ましい。気液分離が促進されるためである。
【0013】
上記構成において、前記サイクロン室とガス排出室とが中央部に分離ガス流出孔を備え、該ガス流出孔を介して、筒状の電磁波発生器を貫通配設することが望ましい。電磁波発生器をサイクロン室とガス排出室との別々に設ける場合に比して、構造が簡単となるためである。
【0014】
サイクロン室における液入口及び液出口は、通常、それぞれ接線方向で、左右対象位置で上下に配する。気液分離効率の見地からである。
【0015】
さらに、サイクロン室に電磁波反射板を配することが望ましい。電磁波発生器の浴液に対する電磁波照射量を増大でき、浴液中のオゾン分解効率を向上させることができる。
【0016】
また、サイクロン室に貴金属の電解電極を配設することが望ましい。浴液(水道水)中の塩素成分が次亜塩素化されて、浴液の浄化をより促進させる。
【0017】
上記構成においては、通常、電解電極の電極板が電磁波反射板を兼ねるものとする。構造が簡単となるためである。
【0018】
上記各構成において、通常、電磁波発生器は、汎用性があり、オゾン分解能力も優れている紫外線ランプとする。
【0019】
さらに、上記各構成のオゾン分解促進装置を使用した浴液循環システムは、下記構成となる。
【0020】
オゾン分解促進装置が、オゾン供給手段と接続された浴液循環配管のオゾン供給手段の浴液戻り側に配設されていることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明のオゾン分解促進装置は、オゾン以外の液中に投入されたガスの分解除去にも適用でき、下記構成となる。
【0022】
液中に投入されたるガスの分解除去を促進させるための装置であって、下側に接線流入方式のサイクロン室を備え、上側にガス排出室を備え、前記ガス排出室及びサイクロン室にガス分解電磁波発生器が配設されていることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
本発明のオゾン分解促進装置は、液投入オゾンの除去分解を促進するための装置である。
【0025】
浴液(浴湯)を浴槽12外へ導出して、適宜、必要により、ろ過(生物ろ材)でろ過した後、オゾン発生装置14で発生させたオゾンをオゾン供給部15で投入混合して、浄化後、浴槽12へ戻す浴液循環浄化システムに適用する場合を例にとり説明する。なお、図例中、16は浴液を強制循環させるポンプである。
【0026】
そして、オゾン供給部15の後に、本実施形態のオゾン分解促進装置18を配する。なお、オゾン発生装置14としては、酸素又は空気を原料として、無声放電、紫外線照射、放射線照射して発生させる方式いずれでもよいが、通常、無声放電方式とする。
【0027】
本実施形態のオゾン分解促進装置18は、筒状容器19の下側に接線流入方式のサイクロン室20を備え、上側にガス排出室22を備え、ガス排出室22及びサイクロン室20に紫外線(オゾン分解電磁波)を発生する紫外線ランプ(電磁波発生器)21が配設されている。ここで、紫外線ランプ21の代わりに、オゾン分解電磁波を発生する、他の放射線ランプ等も使用可能である。
【0028】
ここで、図例では、サイクロン室20は、後述の電解電極をサイクロン室20に配設する及び製造上の見地から、円筒形としてあるが、気液分離を促進させる見地からは、図2に示す如く、下方小径の円錐台形20Aであることが望ましい。円錐台形とする場合のテーパ角度(軸線に対する傾斜角度)は、通常、10〜30°とする。
【0029】
そして、図例では、サイクロン室20とガス排出室22とは、隔壁は必然的ではないが、分離後のオゾンが浴液に再混入しないように中央部よりに分離ガス流出孔24を備えたドーナツ状の分離隔壁26が形成されている。ここで、分離隔壁26の内径/外径比は、サイクロン室20の分離能等によっても異なるが、通常、1/4〜1/2とする。
【0030】
そして、図例は、上記分離ガス流出孔24を貫通させて、1本の紫外線ランプ21が配設されているが、紫外線ランプは複数本でもよく、さらには、上下別々に配した構成としてもよい。
【0031】
また、サイクロン室20における液入口28及び液出口30は、それぞれ接線方向で、左右対象位置で上下に配されている。これにより、浴液の流入・流出が円滑となり、気液分離能が増大するとともに、ポンプに対する負荷もあまり増大させない。
【0032】
そして、本実施形態では、サイクロン室に電解電極32が配設されている。
【0033】
この電解電極32は、白金等(例えば、TiにPtをメッキしたもの)の貴金属で形成したもので形成されており、浴液中に通常含まれている塩素が電解酸化されて次亜塩素酸が発生する。次亜塩素酸は、オゾンと同様、酸化浄化作用があがり、浴液の浄化効率を増大させる。なお、Ptにイリジウム(Ir)を添加した、Pt/Ir合金が、不溶解電極となり次亜塩素酸の発生効率を増大させるために望ましい。
【0034】
この電解電極は、図例では、紫外線反射板(電磁波反射板)32を兼ねるものとすることにより、構造が簡単となり、紫外線ランプの紫外線照射強度を増大できる。
【0035】
次に、上記実施形態の使用態様を説明する。
【0036】
オゾン発生装置14、紫外線ランプ21、及び電解電極32の各電源をオンとした状態で、液送ポンプ16をオンとする。なお、これらのオン状態は連続的でも間欠的でもよい。
【0037】
すると、浴槽12中の浴液は、ポンプ16の動力により、オゾン発生装置14と連結されたオゾン供給部15、オゾン分解促進装置18を備えた浴液循環配管Cを循環する。なお、図示しないが、通常、ポンプ16の手前に集毛器が、オゾン発生装置14の手前にはろ過器が配されている。
【0038】
そして、オゾン発生装置14から発生するオゾンをオゾン供給部15で、浴槽12からポンプ16の動力により導出されてきた浴液に投入混合する。このときのオゾン投入量は、通常、0.5〜4.0ppmとなるものとする。オゾン投入量が多過ぎると、オゾン分解促進装置18でオゾン分解しきれず、浴液中の残存オゾン、及び、気液分離後の空気残存オゾンの各濃度が高くなり望ましくない。逆にオゾン投入量が少なすぎると、十分な浴液浄化ができなくなる。
【0039】
すると、浴液はオゾンの酸化作用により殺菌浄化されながら、オゾン分解促進装置18のサイクロン室20に導入される。
【0040】
ここで、オゾン分解促進装置18とオゾン供給部15における浴液滞留時間は、通常、0.8〜2.6sとする。短すぎるとオゾンによる浴液浄化が十分に行い難くなり、長すぎると浴液循環効率が低下する。そして、浴液の流速は、0.5〜1.7m/sとする。流速が遅すぎると、サイクロンにおける気液分離効率が低下し、流速が早すぎると、上記浴液滞留時間が短くなって、オゾンによる浴液浄化が十分に行い難くなる。
【0041】
すると、サイクロン室20の遠心分離作用により非溶解オゾンは気液分離され、中央部の分離ガス流出孔24からガス排出室22にオゾン含有空気として移動する。オゾン含有空気中のオゾンは、ガス排出室22に配設された紫外線ランプ21によりオゾン分解が促進されて、オゾン含有率が極めて低濃度(例えば、0.1ppm)となり、排気弁23からそのまま大気中に放出可能となる。
【0042】
ここで、紫外線ランプの合計出力は、浴液流量により異なるが、例えば、15L/minのとき、6〜100Wとする。紫外線ランプの出力が小さすぎては、オゾン分解が促進されず、逆に大きすぎても無駄である。
【0043】
そして、気液分離されなかったオゾンは浴液中に含有されながらサイクロン室20を下方へ移動し、液出口30から浴槽12へ戻る。
【0044】
このサイクロン室20の液入口28から液出口30との間において、紫外線ランプ21の照射により、液中含有オゾンは分解が促進されて、浴液浄化が促進されるとともに、液中含有オゾンの濃度は極めて低濃度(例えば、0.1ppm)となって、浴槽12に送込されることとなる。
【0045】
さらに、本実施形態では、電解電極により浴液中の塩素が電解酸化されて次亜塩素酸となり、更なる、浴液の浄化が促進される。
【0046】
ここで、電解時の電流密度は0.2〜10mA/cm2とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるオゾン分解促進装置の概略斜視図と該オゾン分解促進装置を組み込む浴液循環(システム)フロー図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すオゾン分解促進装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
12 浴槽
14 オゾン発生装置
16 ポンプ
18 オゾン分解促進装置
19 筒状容器
20 サイクロン室
21 紫外線ランプ
22 ガス排出室
24 分離ガス流出孔
26 分離隔壁
32 電解電極(紫外線反射板)
Claims (9)
- 液投入オゾンの除去分解を促進するための装置であって、筒状容器の下側に接線流入方式のサイクロン室を備え、上側にガス排出室を備え、前記ガス排出室及びサイクロン室にオゾン分解電磁波を発生する電磁波発生器が配設されていることを特徴とするオゾン分解促進装置。
- 前記サイクロン室が下方小径の円錐台形であることを特徴とする請求項1記載のオゾン分解促進装置。
- 前記サイクロン室とガス排出室とが中央部に分離ガス流出孔を備え、該ガス流出孔を介して、筒状の電磁波発生器が貫通配設されていることを特徴とする請求項1記載のオゾン分解促進装置。
- 前記サイクロン室における液入口及び液出口がそれぞれ接線方向で、左右対象位置で上下に配されていることを特徴とする請求項1記載のオゾン分解促進装置。
- 前記サイクロン室に電磁波反射板が配設されていることを特徴とする請求項1記載のオゾン分解促進装置。
- 前記サイクロン室に貴金属製の電解電極が配設されていることを特徴とする請求項5記載のオゾン分解促進装置。
- 前記電解電極の電極板が前記電磁波反射板を兼ねていることを特徴とする請求項6記載のオゾン分解促進装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のオゾン分解促進装置が、オゾン供給手段と接続された浴液循環配管のオゾン供給手段の浴液戻り側に配設されていることを特徴とする浴液循環システム。
- 液中に含有されているガスの分解を促進させるための装置であって、下側に接線流入方式のサイクロン室を備え、上側にガス排出室を備え、前記ガス排出室及びサイクロン室にガス分解電磁波発生器が配設されていることを特徴とするガス分解促進装置。
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2003
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