JP2004290367A - 内視鏡用注射針 - Google Patents
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Abstract
【課題】穿刺針が外筒カテーテル内腔内に収納されている状態なのか、外筒
カテーテル先端より突出している状態なのかを容易に認識できる内視鏡注射針を提供すること。
【解決手段】先端に穿刺針が取り付けられており、後端にはシリンジが接続される内部グリップが取り付けられた内筒カテーテル、該内筒カテーテルの長手方向に前後できる内腔を有した外筒カテーテル、及び該外筒カテーテル末端に取り付けられており、該内部グリップが長手方向に前後できる内腔を有した外部グリップとから構成される内視鏡用注射針であって、該外筒カテーテルの先端から該穿刺針が突出していることを示す表示を該内部グリップの外周上の一部に設け、更に該外部グリップの外周の一部に窓又は溝を設けたことを特徴とする内視鏡用注射。
【選択図】 図2
カテーテル先端より突出している状態なのかを容易に認識できる内視鏡注射針を提供すること。
【解決手段】先端に穿刺針が取り付けられており、後端にはシリンジが接続される内部グリップが取り付けられた内筒カテーテル、該内筒カテーテルの長手方向に前後できる内腔を有した外筒カテーテル、及び該外筒カテーテル末端に取り付けられており、該内部グリップが長手方向に前後できる内腔を有した外部グリップとから構成される内視鏡用注射針であって、該外筒カテーテルの先端から該穿刺針が突出していることを示す表示を該内部グリップの外周上の一部に設け、更に該外部グリップの外周の一部に窓又は溝を設けたことを特徴とする内視鏡用注射。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡を介して体腔内に注射針を挿入して、患部に薬液等を注入する内視鏡用注射針に関する。
【0002】
【従来の技術】
体腔内の患部に薬液等を注入するために、内視鏡の鉗子口より注射針を挿入して患部に穿刺し、薬剤を注入することが知られており、例えば特許文献1に開示されている。このような注射針は、穿刺針が先端に固定され、薬液が流れるルーメンを有する内筒カテーテル、この内筒カテーテルを内腔に挿入し、カテーテルの長手方向に前後できる外筒カテーテル、針先を外筒カテーテル先端から突出させるための内部グリップ、外部グリップ、突出した針の位置を決めるために外筒カテーテル先端に固定されたストッパーから構成される。穿刺針先端を外筒カテーテル先端から突出させるには、内部グリップ基端側を外部グリップ側へ押し込むことで外部グリップに設けられたスライド溝に沿って内部グリップも押し込まれるため穿刺針が外筒カテーテルの先端より突出する。
【0003】
しかしながら、このタイプの内視鏡用注射針は穿刺針を外筒カテーテルに収納した状態から突出した状態になるまで内部グリップを外部グリップ長手方向に押し込む距離が約10〜15mmとわずかである。そのためグリップ部を見ただけでは穿刺針が外筒カテーテル内腔に収納された状態にあるのか、それとも突出した状態にあるのか、ひと目では判断し難く、更に内部グリップと外部グリップが同色の場合には更にわかり難いという問題点があった。また穿刺針が外筒カテーテルから突出した状態で内視鏡の鉗子口からカテーテルを引き抜くあるいは挿入する作業をした場合には、内視鏡の鉗子口内腔部を破損させる可能性があり、また穿刺針が突出した状態で鉗子口から引き抜いた際には穿刺針からの薬液が飛散したりする可能性があった。
【0004】
また別のタイプとして特許文献2に開示されているグリップ構造として、外部グリップの内腔内を前後する内部グリップを有し。外筒カテーテルの末端側内腔にテーパー面を設け、また内部グリップ外周にもテーパー面を設け、穿刺針を突出する際には、外部グリップ側に内部グリップを押込み、両方のテーパー面が合わさる部分で突出した状態となるが、このタイプでも前記のタイプと同じように穿刺針が外筒カテーテルの内腔内に収納された状態にあるのか、それとも突出した状態にあるのかをひと目では判断し難く、前記と同じよう問題点があった。
【0005】
【特許文献1】実開平1−68052号公報
【特許文献2】実開平2−139649号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点を解決することを目的としたもので、穿刺針が外筒カテーテルから突出した状態にあるのか、それとも外筒カテーテル内腔内に収納された状態にあるのかを容易に確認できる、内視鏡を介して体腔内の患部に薬液等を注入する内視鏡用注射針を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、先端に穿刺針が取り付けられており、後端にはシリンジが接続される内部グリップが取り付けられた内筒カテーテル、該内筒カテーテルの長手方向に前後できる内腔を有した外筒カテーテル、及び該外筒カテーテル末端に取り付けられており、該内部グリップが長手方向に前後できる内腔を有した外部グリップとから構成される内視鏡用注射針であって、該外筒カテーテルの先端から該穿刺針が突出していることを示す表示を該内部グリップの外周上の一部に設け、更に該外部グリップの外周の一部に窓又は溝を設けたことを特徴とする内視鏡用注射針である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面で本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の内腔内に収納された状態にあり、穿刺針(2)の突出状態を示す表示窓(8)には内部グリップ(3)の外周上の色が見えている状態を示す図である。図2は本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の先端から突出している状態にあり、穿刺針(2)の突出状態を示す表示窓(8)には突出状態を示す表示(9)が見えている状態を示すものである。図3は本発明の第二実施例となる内視鏡注射針で、外部グリップ(5)の外周上の溝(10)に突出、収納状態を表示するものであり、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)内腔内に収納された状態にあり、溝(10)には内部グリップ(3)の外周上の色が見えている状態を示す図である。図4は本発明の第二実施例となる内視鏡注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)先端から突出している状態にあり、穿刺針(2)の突出状態を示す表示(9)が溝(10)に見えている状態を示す図である。
【0009】
本発明の内視鏡用注射針の第一実施例を図1及び図2に示す。
【0010】
本発明の内視鏡用注射針は、薬液を流すための内筒カテーテル(1)、内筒カテーテル(1)先端に取り付けられ、患部に穿刺するための穿刺針(2)、内筒カテーテルの末端に取り付けられ、薬液を注入するためのシリンジが取り付けられる内部グリップ(3)、内筒カテーテル(1)及び穿刺針(2)を内腔に挿入した外筒カテーテル(4)、外筒カテーテル(4)の末端に取り付けられ、内部グリップ(3)を内腔に挿入した外部グリップ(5)、外部グリップ(5)の先端に位置し、外部グリップ先端部から出た内筒カテーテル(1)と外筒カテーテル(4)の折れ曲がりを防止するキンク防止チューブ(7)、外筒カテーテル先端から突出する穿刺針(2)の長さを設定するアジャスターリング(6)、及び穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)先端から突出していることを表示し、外部グリップの外周上に位置する表示窓(8)から構成されている。また内部グリップ(3)の外周上の一部には、穿刺針が突出状態にあることを示すために、内部グリップ(3)を外部グリップ(5)側へ押し込んだ際に、表示窓(8)に一致する位置に突出状態を示す表示(9)が予めしるされている。
【0011】
本発明の内視鏡注射針の操作方法としては、安全のため外筒カテーテル(4)先端の内腔に位置している穿刺針(2)を外筒カテーテル(4)から突出させるため、この状態で内部グリップ(3)の外周部に付設されたアジャスターリング(6)の位置を前後させて突出長をまず設定する。この状態では穿刺針は突出されていないため、外部グリップ外周上に位置する表示窓(8)内には内部グリップの外周上の色が見えている。次に外部グリップ(5)側へ内部グリップ(3)を押し込み、アジャスターリング(6)が外部グリップ(5)末端に突き当たると、押し込まれた長さだけ穿刺針(2)は外筒カテーテル(4)内腔を前方に進み、外筒カテーテル(4)先端から穿刺針(2)が突出する。そして突出した穿刺針(2)が患部に穿刺され、図示はしていないが内部グリップ(3)の末端に取り付けられたシリンジにより薬剤等を患部に注入する。この状態では外部グリップ(5)の表示窓(8)内には前記したとおり内部グリップ(3)の外周上の一部に突出状態を示す表示(9)が見えており、容易に突出状態が確認できる。
【0012】
更に図3、図4は本発明の第二実施例となる内視鏡用注射針で第一実施例の表示窓(8)にかわり溝(10)を外部グリップ(5)の外周上に付設したものである。操作方法は第一実施例と同様であり、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)内腔内に収納されている状態では溝(10)には内部グリップ(3)外周上の色が見えており、突出した状態では溝(10)には内筒カテーテル外周上の一部にしるした突出状態を示す表示(9)が見えるため、この場合でも容易に突出状態が確認できる。
【0013】
突出状態を示す表示窓(8)または溝(10)は、外部グリップ(5)外周上の一部に設けられるが、位置としては外部グリップ(5)を握った際に隠れることなく、また見やすい位置であれば、位置は規定しない。
【0014】
内部グリップ(3)の外周上の一部に位置する突出状態を示す表示(9)としては、ひと目見ただけで、穿刺針が突出していることがわかるよう、突出状態にある時に表示窓(8)内または溝(10)内がはっきりと視認できなければならない。そのため、外部グリップ(5)の外周上の色と対照色にすることで、コントラストがはっきりして視認性が向上するため好ましい。また内部グリップ(3)外周上の色も外部グリップの外周上の色と同色にすれば、更に表示窓(8)内または溝(10)内での突出状態を示す表示(9)の視認性が向上するため好ましい。そして突出状態を示す表示(9)の着色もはっきりと視認できるように、シルクスクリーン印刷やホットスタンプ印刷またはシールを貼り付けることが好ましい。
【0015】
外部グリップ(5)の形状としては、穿刺針を突出させる際に外部グリップ(5)外形部分を手で保持して内部グリップ(3)を押し込むため、円筒形状や多角柱形状などが好ましいが、握りやすい形状であれば限定はされない。また材質としては加工性に優れ、安価で軽量なプラスチックが好ましく、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、硬質ポリ塩化ビニル樹脂が更に好ましい。
【0016】
内部グリップ(3)の形状としては、末端には薬液を注入するためのシリンジが接続され、高粘度の薬液が注入されるため、ルアーテーパー形状のシリンジが接続できる形状とすることが好ましい。また外部グリップ(5)の内腔に挿入されて外部グリップ(5)と一体で使用されるため、材質としては外部グリップ(5)と同等であることが好ましい。
【0017】
内筒カテーテル(1)、外筒カテーテル(4)の材質としては、外筒カテーテル(4)内腔を内筒カテーテル(1)が長手方向に前後し、そして内視鏡の鉗子口より外筒カテーテル(4)が挿入されるため、共に表面の滑り性がよく、また穿刺後にカテーテルを透して針の根元部分において血液の逆流を視認できなければならないため透明性のあるものが好ましい。さらに内視鏡先端から突出したカテーテルを患部に穿刺するため、この際にはカテーテルが曲がることなく、また湾曲した内視鏡内腔を前後に移動させる際には適度に曲がる弾性のある材質が好ましく、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂(FEP)、ポリアミド系エラストマー、軟質ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリウレタン(PU)などの合成樹脂を用いることが好ましい。
【0018】
またカテーテルの寸法としては、内筒カテーテル(1)は高粘度の薬液が流れるため細すぎると薬液注入抵抗が高くなり、太すぎると薬液注入抵抗が低くなりすぎ共に操作性がよくないため、内径としては0.4〜1.2mmが好ましく、外径としては薬液注入の際の圧力に耐えることができる厚みをもった外径であれば寸法は規定しない。また外筒カテーテル(4)の内径は、内筒カテーテル(1)外径と外筒カテーテル(4)内径の間隙が狭いと穿刺針(2)を突出あるいは収納する際に摩擦抵抗が大きくなり、また広すぎると内視鏡を曲げた湾曲部においては、湾曲した外筒カテーテル(4)内径に沿うように内筒カテーテル(1)外径部が湾曲側に密着するため、内筒カテーテル(1)の長さが短くなり、設定した突出長より短くなるため内筒カテーテル(1)の外径より0.1〜0.3mm大きくした内径とすることが好ましい。外径としては内視鏡の鉗子口にスムースに挿入でき、送気、吸引の妨げとならなければ寸法は規定しない。さらに長さとしては内筒カテーテル(1)、外筒カテーテル(4)とも穿刺する部位により違いはあるが、1.5〜2.5mが好ましい。
【0019】
外部グリップ(5)から飛び出した内筒カテーテル(1)と外筒カテーテル(4)の折れ曲がりを防止するたのキンク防止チューブ(7)は、外筒カテーテル(4)の外径部を覆うように外部グリップに接着や圧着などで取り付けられており、内外筒カテーテルの折れ曲がりを防止するためのチューブのため弾性のある材質が好ましく、ポリアミド系エラストマー、軟質塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリウレタン(PU)などの合成樹脂が好ましく、外部グリップ(5)からの長さとしては30〜60mmが好ましい。また折れ曲がりの防止になれば熱収縮チューブを用いるのも好ましい一例である。
【0020】
内筒カテーテル(1)の先端に取り付けられている穿刺針(2)のサイズとしては20G〜25Gが好ましく、使用する部位や薬液により選択すればよく、また外筒カテーテル(4)先端から突出する穿刺針(2)の長さとしては2〜8mmが好ましく、この場合も使用する部位により選択すればよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明による内視鏡用注射針は、穿刺針が外筒カテーテル内腔内に収納されている状態なのか、外筒カテーテル先端より突出している状態なのかを容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の内腔内に収納された状態を示す。
【図2】本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の先端から突出している状態を示す。
【図3】本発明の第二実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)内腔内に収納された状態を示す。
【図4】本発明の第二実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)先端から突出している状態を示す。
【符号の説明】
1 内筒カテーテル
2 穿刺針
3 内部グリップ
4 外筒カテーテル
5 外部グリップ
6 アジャスターリング
7 キンク防止チューブ
8 表示窓
9 突出状態を示す表示
10 溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡を介して体腔内に注射針を挿入して、患部に薬液等を注入する内視鏡用注射針に関する。
【0002】
【従来の技術】
体腔内の患部に薬液等を注入するために、内視鏡の鉗子口より注射針を挿入して患部に穿刺し、薬剤を注入することが知られており、例えば特許文献1に開示されている。このような注射針は、穿刺針が先端に固定され、薬液が流れるルーメンを有する内筒カテーテル、この内筒カテーテルを内腔に挿入し、カテーテルの長手方向に前後できる外筒カテーテル、針先を外筒カテーテル先端から突出させるための内部グリップ、外部グリップ、突出した針の位置を決めるために外筒カテーテル先端に固定されたストッパーから構成される。穿刺針先端を外筒カテーテル先端から突出させるには、内部グリップ基端側を外部グリップ側へ押し込むことで外部グリップに設けられたスライド溝に沿って内部グリップも押し込まれるため穿刺針が外筒カテーテルの先端より突出する。
【0003】
しかしながら、このタイプの内視鏡用注射針は穿刺針を外筒カテーテルに収納した状態から突出した状態になるまで内部グリップを外部グリップ長手方向に押し込む距離が約10〜15mmとわずかである。そのためグリップ部を見ただけでは穿刺針が外筒カテーテル内腔に収納された状態にあるのか、それとも突出した状態にあるのか、ひと目では判断し難く、更に内部グリップと外部グリップが同色の場合には更にわかり難いという問題点があった。また穿刺針が外筒カテーテルから突出した状態で内視鏡の鉗子口からカテーテルを引き抜くあるいは挿入する作業をした場合には、内視鏡の鉗子口内腔部を破損させる可能性があり、また穿刺針が突出した状態で鉗子口から引き抜いた際には穿刺針からの薬液が飛散したりする可能性があった。
【0004】
また別のタイプとして特許文献2に開示されているグリップ構造として、外部グリップの内腔内を前後する内部グリップを有し。外筒カテーテルの末端側内腔にテーパー面を設け、また内部グリップ外周にもテーパー面を設け、穿刺針を突出する際には、外部グリップ側に内部グリップを押込み、両方のテーパー面が合わさる部分で突出した状態となるが、このタイプでも前記のタイプと同じように穿刺針が外筒カテーテルの内腔内に収納された状態にあるのか、それとも突出した状態にあるのかをひと目では判断し難く、前記と同じよう問題点があった。
【0005】
【特許文献1】実開平1−68052号公報
【特許文献2】実開平2−139649号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点を解決することを目的としたもので、穿刺針が外筒カテーテルから突出した状態にあるのか、それとも外筒カテーテル内腔内に収納された状態にあるのかを容易に確認できる、内視鏡を介して体腔内の患部に薬液等を注入する内視鏡用注射針を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、先端に穿刺針が取り付けられており、後端にはシリンジが接続される内部グリップが取り付けられた内筒カテーテル、該内筒カテーテルの長手方向に前後できる内腔を有した外筒カテーテル、及び該外筒カテーテル末端に取り付けられており、該内部グリップが長手方向に前後できる内腔を有した外部グリップとから構成される内視鏡用注射針であって、該外筒カテーテルの先端から該穿刺針が突出していることを示す表示を該内部グリップの外周上の一部に設け、更に該外部グリップの外周の一部に窓又は溝を設けたことを特徴とする内視鏡用注射針である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面で本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の内腔内に収納された状態にあり、穿刺針(2)の突出状態を示す表示窓(8)には内部グリップ(3)の外周上の色が見えている状態を示す図である。図2は本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の先端から突出している状態にあり、穿刺針(2)の突出状態を示す表示窓(8)には突出状態を示す表示(9)が見えている状態を示すものである。図3は本発明の第二実施例となる内視鏡注射針で、外部グリップ(5)の外周上の溝(10)に突出、収納状態を表示するものであり、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)内腔内に収納された状態にあり、溝(10)には内部グリップ(3)の外周上の色が見えている状態を示す図である。図4は本発明の第二実施例となる内視鏡注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)先端から突出している状態にあり、穿刺針(2)の突出状態を示す表示(9)が溝(10)に見えている状態を示す図である。
【0009】
本発明の内視鏡用注射針の第一実施例を図1及び図2に示す。
【0010】
本発明の内視鏡用注射針は、薬液を流すための内筒カテーテル(1)、内筒カテーテル(1)先端に取り付けられ、患部に穿刺するための穿刺針(2)、内筒カテーテルの末端に取り付けられ、薬液を注入するためのシリンジが取り付けられる内部グリップ(3)、内筒カテーテル(1)及び穿刺針(2)を内腔に挿入した外筒カテーテル(4)、外筒カテーテル(4)の末端に取り付けられ、内部グリップ(3)を内腔に挿入した外部グリップ(5)、外部グリップ(5)の先端に位置し、外部グリップ先端部から出た内筒カテーテル(1)と外筒カテーテル(4)の折れ曲がりを防止するキンク防止チューブ(7)、外筒カテーテル先端から突出する穿刺針(2)の長さを設定するアジャスターリング(6)、及び穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)先端から突出していることを表示し、外部グリップの外周上に位置する表示窓(8)から構成されている。また内部グリップ(3)の外周上の一部には、穿刺針が突出状態にあることを示すために、内部グリップ(3)を外部グリップ(5)側へ押し込んだ際に、表示窓(8)に一致する位置に突出状態を示す表示(9)が予めしるされている。
【0011】
本発明の内視鏡注射針の操作方法としては、安全のため外筒カテーテル(4)先端の内腔に位置している穿刺針(2)を外筒カテーテル(4)から突出させるため、この状態で内部グリップ(3)の外周部に付設されたアジャスターリング(6)の位置を前後させて突出長をまず設定する。この状態では穿刺針は突出されていないため、外部グリップ外周上に位置する表示窓(8)内には内部グリップの外周上の色が見えている。次に外部グリップ(5)側へ内部グリップ(3)を押し込み、アジャスターリング(6)が外部グリップ(5)末端に突き当たると、押し込まれた長さだけ穿刺針(2)は外筒カテーテル(4)内腔を前方に進み、外筒カテーテル(4)先端から穿刺針(2)が突出する。そして突出した穿刺針(2)が患部に穿刺され、図示はしていないが内部グリップ(3)の末端に取り付けられたシリンジにより薬剤等を患部に注入する。この状態では外部グリップ(5)の表示窓(8)内には前記したとおり内部グリップ(3)の外周上の一部に突出状態を示す表示(9)が見えており、容易に突出状態が確認できる。
【0012】
更に図3、図4は本発明の第二実施例となる内視鏡用注射針で第一実施例の表示窓(8)にかわり溝(10)を外部グリップ(5)の外周上に付設したものである。操作方法は第一実施例と同様であり、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)内腔内に収納されている状態では溝(10)には内部グリップ(3)外周上の色が見えており、突出した状態では溝(10)には内筒カテーテル外周上の一部にしるした突出状態を示す表示(9)が見えるため、この場合でも容易に突出状態が確認できる。
【0013】
突出状態を示す表示窓(8)または溝(10)は、外部グリップ(5)外周上の一部に設けられるが、位置としては外部グリップ(5)を握った際に隠れることなく、また見やすい位置であれば、位置は規定しない。
【0014】
内部グリップ(3)の外周上の一部に位置する突出状態を示す表示(9)としては、ひと目見ただけで、穿刺針が突出していることがわかるよう、突出状態にある時に表示窓(8)内または溝(10)内がはっきりと視認できなければならない。そのため、外部グリップ(5)の外周上の色と対照色にすることで、コントラストがはっきりして視認性が向上するため好ましい。また内部グリップ(3)外周上の色も外部グリップの外周上の色と同色にすれば、更に表示窓(8)内または溝(10)内での突出状態を示す表示(9)の視認性が向上するため好ましい。そして突出状態を示す表示(9)の着色もはっきりと視認できるように、シルクスクリーン印刷やホットスタンプ印刷またはシールを貼り付けることが好ましい。
【0015】
外部グリップ(5)の形状としては、穿刺針を突出させる際に外部グリップ(5)外形部分を手で保持して内部グリップ(3)を押し込むため、円筒形状や多角柱形状などが好ましいが、握りやすい形状であれば限定はされない。また材質としては加工性に優れ、安価で軽量なプラスチックが好ましく、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、硬質ポリ塩化ビニル樹脂が更に好ましい。
【0016】
内部グリップ(3)の形状としては、末端には薬液を注入するためのシリンジが接続され、高粘度の薬液が注入されるため、ルアーテーパー形状のシリンジが接続できる形状とすることが好ましい。また外部グリップ(5)の内腔に挿入されて外部グリップ(5)と一体で使用されるため、材質としては外部グリップ(5)と同等であることが好ましい。
【0017】
内筒カテーテル(1)、外筒カテーテル(4)の材質としては、外筒カテーテル(4)内腔を内筒カテーテル(1)が長手方向に前後し、そして内視鏡の鉗子口より外筒カテーテル(4)が挿入されるため、共に表面の滑り性がよく、また穿刺後にカテーテルを透して針の根元部分において血液の逆流を視認できなければならないため透明性のあるものが好ましい。さらに内視鏡先端から突出したカテーテルを患部に穿刺するため、この際にはカテーテルが曲がることなく、また湾曲した内視鏡内腔を前後に移動させる際には適度に曲がる弾性のある材質が好ましく、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂(FEP)、ポリアミド系エラストマー、軟質ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリウレタン(PU)などの合成樹脂を用いることが好ましい。
【0018】
またカテーテルの寸法としては、内筒カテーテル(1)は高粘度の薬液が流れるため細すぎると薬液注入抵抗が高くなり、太すぎると薬液注入抵抗が低くなりすぎ共に操作性がよくないため、内径としては0.4〜1.2mmが好ましく、外径としては薬液注入の際の圧力に耐えることができる厚みをもった外径であれば寸法は規定しない。また外筒カテーテル(4)の内径は、内筒カテーテル(1)外径と外筒カテーテル(4)内径の間隙が狭いと穿刺針(2)を突出あるいは収納する際に摩擦抵抗が大きくなり、また広すぎると内視鏡を曲げた湾曲部においては、湾曲した外筒カテーテル(4)内径に沿うように内筒カテーテル(1)外径部が湾曲側に密着するため、内筒カテーテル(1)の長さが短くなり、設定した突出長より短くなるため内筒カテーテル(1)の外径より0.1〜0.3mm大きくした内径とすることが好ましい。外径としては内視鏡の鉗子口にスムースに挿入でき、送気、吸引の妨げとならなければ寸法は規定しない。さらに長さとしては内筒カテーテル(1)、外筒カテーテル(4)とも穿刺する部位により違いはあるが、1.5〜2.5mが好ましい。
【0019】
外部グリップ(5)から飛び出した内筒カテーテル(1)と外筒カテーテル(4)の折れ曲がりを防止するたのキンク防止チューブ(7)は、外筒カテーテル(4)の外径部を覆うように外部グリップに接着や圧着などで取り付けられており、内外筒カテーテルの折れ曲がりを防止するためのチューブのため弾性のある材質が好ましく、ポリアミド系エラストマー、軟質塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリウレタン(PU)などの合成樹脂が好ましく、外部グリップ(5)からの長さとしては30〜60mmが好ましい。また折れ曲がりの防止になれば熱収縮チューブを用いるのも好ましい一例である。
【0020】
内筒カテーテル(1)の先端に取り付けられている穿刺針(2)のサイズとしては20G〜25Gが好ましく、使用する部位や薬液により選択すればよく、また外筒カテーテル(4)先端から突出する穿刺針(2)の長さとしては2〜8mmが好ましく、この場合も使用する部位により選択すればよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明による内視鏡用注射針は、穿刺針が外筒カテーテル内腔内に収納されている状態なのか、外筒カテーテル先端より突出している状態なのかを容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の内腔内に収納された状態を示す。
【図2】本発明の第一実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)の先端から突出している状態を示す。
【図3】本発明の第二実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)内腔内に収納された状態を示す。
【図4】本発明の第二実施例となる内視鏡用注射針で、穿刺針(2)が外筒カテーテル(4)先端から突出している状態を示す。
【符号の説明】
1 内筒カテーテル
2 穿刺針
3 内部グリップ
4 外筒カテーテル
5 外部グリップ
6 アジャスターリング
7 キンク防止チューブ
8 表示窓
9 突出状態を示す表示
10 溝
Claims (1)
- 先端に穿刺針が取り付けられており、後端にはシリンジが接続される内部グリップが取り付けられた内筒カテーテル、該内筒カテーテルの長手方向に前後できる内腔を有した外筒カテーテル、及び該外筒カテーテル末端に取り付けられており、該内部グリップが長手方向に前後できる内腔を有した外部グリップとから構成される内視鏡用注射針であって、該外筒カテーテルの先端から該穿刺針が突出していることを示す表示を該内部グリップの外周上の一部に設け、更に該外部グリップの外周の一部に窓又は溝を設けたことを特徴とする内視鏡用注射針。
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