JP2004289124A - 偏光により影響を受けた有効光ビームを供給する光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】 偏光により影響を受けた有効光ビームを供給する光学系を改良する。
【解決手段】 第1の直線偏光状態を有する有効光部分を、前記第1の直線偏光状態と異なる第2の直線偏光状態を有する有効光部分より穏やかに減衰させる1個以上の光学素子(3、4、5)を有する。光軸に対して傾斜する態様で有効光ビーム路(7)内に導入されるとともに、第1の直線偏光状態を有する有効光部分を第2の直線偏光状態を有する有効光部分より激しく減衰させて、補償装置を備えない装置によって引き起こされる前記2つの有効光部分の不均衡が全面的またはいかなる場合も部分的に補償されうるようにする透過板(9)からなる補償装置が得られる。たとえばマイクロリソグラフィー投影露光装置の照明系および対物レンズ内において使用される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏光により影響を受けた有効光ビームを供給する光学系に関し、特に、マイクロリソグラフィー投影露光装置においてウェーハを露光するための有効光ビームを供給する光学系に関する。
ウェーハの露光という特殊な用途においては、1個以上の偏向鏡が、一般にレチクル面またはマスク面の上流にある照明系と前記レチクル面とウェーハ面との間にある投影対物レンズとによって構成される光学系において頻繁に用いられる。周知のように、p偏光、すなわち入射面に対して平行に直線偏光される光は、偏向鏡において反射される場合に、s偏光、すなわち入射面に対して垂直に直線偏光される光より激しく減衰せしめられる。その一方で、結像性能に関して求められる高度な要件に関連して、照明光のp成分とs成分とは、ウェーハ面において可能な限り均等であることが望ましい。
この問題は、たとえば、本発明の場合には適切な偏向プリズムとしても理解される複数個の偏向鏡を有するカタジオプトリック対物レンズの場合に関して、独国公開特許出願公報第198 51 749 A1号において取り扱われている。前記出願においては、解決策として偏向鏡を偏光と無関係に補償的態様で、具体的には平行でない、特に互いに垂直な入射面を有して配置することが提案されている。しかしながら、この解決策は、複数個の偏向鏡を有する装置にしか適さず、全体的な光学系における照明系および投影対物レンズの設計によって、このように偏向鏡を非平行の入射面を有して配置することが必ずしもできるわけではない。前記出願において代案として提案された、対物レンズの少なくとも1個の偏向鏡に薄い偏光特異層、特に位相修正誘電層を設けるという解決策は、大きなビーム発散度と短い波長とを有する用途において実施するには困難を伴う。
米国特許第5,475,491号には、たとえばレーザにより生じしめられる光の一部分が反射によって半透過鏡において光検出器に結合される一方で、前記半透過鏡により透過される前記光の一部分が露光用の有効光ビームを形成する露光系が開示されている。正確な露光線量は、前記検出器により検出される。しかしながら、前記半透過鏡の反射および透過のそれぞれの度合いが、s偏光成分とp偏光成分とに関して異なるため、入射光の偏光状態が偏向鏡の上流において未知である場合または変動する場合には、検出結果を用いて真の露光線量を直接推断することができない。ひとつの解決策として、平面状の透過板が、偏向鏡と検出器との間において結合される検出光のビーム路内に調節可能な傾斜角を有して光軸に対して斜めに導入される。この傾斜角は、その後、sまたはp偏光に関する半透過鏡の透過および反射の度合いの関数として設定されて、検出器に到達する光の強度は、変動しうるs偏光またはp偏光部分とは無関係に、常に半透過鏡により透過される有効光の強度に比例するようになる。有効光のsおよびp偏光成分の相対的部分は、以って固定されず、半透過鏡の上流の装置部分の設計によって希望に応じて変動しうる。
独国公開特許出願公報第198 51 749 A1号 米国特許第5,475,491号
本発明は、関連ある光源により供給される光がすでに2個の異なる直線偏光状態の光部分の顕著な不均衡を有しているか、またはこのような不均衡が、たとえば偏向鏡等の1個以上のその他の装置構成要素により引き起こされる場合でも、これらの2個の直線偏光状態の、同じまたはいかなる場合も比較的差異のない光部分を有する有効光ビームを入手可能にしうる、冒頭の技術分野に記載の種類の光学系を提供するという技術的問題を基本とする。
本発明は、この問題を請求項1の特徴を有する光学系を提供することにより解決する。この光学系は、光軸に対して傾斜するとともに、光ビームの光路内に導入される少なくとも1個の透過板を有する補償装置を有する。この斜め配置の効果は、前記透過板が第1の直線偏光状態を有する光部分、たとえばs偏光をそれとは異なる第2の直線偏光状態を有する光部分、たとえばp偏光より激しく減衰させることである。このことを利用して、本発明によれば、補償装置を持たない装置、たとえば偏向鏡により引き起こされる、2個の有効光部分の不均衡が、全面的またはいかなる場合も部分的に補償される。
本発明の新展において、請求項2によれば、前記透過板は、透過被覆を備える透明板によって形成される。適切に選択される被覆を補助的に利用することにより、第1の直線偏光状態を有する有効光部分が、光の入射角に従属する程度に第2の直線偏光状態を有する有効光部分より激しく減衰せしめられる効果が達成されうるか、または所望の方法で増幅されうる。
請求項3にしたがった本発明の進展は、前記2個の有効光部分の不均衡を引き起こす1個以上の偏向鏡を有する装置を基本とする。透過板の傾斜角および/または被覆は、好ましくは全面的な補償を目的として、この不均衡の大きさの関数として選択される。請求項4によれば、偏光度を判断する測定装置は、1個以上の偏向鏡の下流においてビーム路内に配設されうるとともに、2個の有効光部分の前記不均衡を測定するのに用いられて、前記傾斜角または被覆は、特定の事前設定がすでに選択され終えていても事後に必要に応じて、測定結果の関数として適切に制御される。請求項5によれば、この測定のさらなる精密化は、透過板と偏向鏡とが互いに共役な結像系の少なくとも略平面上に配置される光学系としての結像系を基本とする。その結果として、互いに同様の光入射条件、特に入射角分布が、一方では透過板において、かつ他方では偏向鏡において得られ、このことは、空間に従属しうる偏光の補償を容易にする。
前記装置の偏向鏡に入射する有効光の入射角分布が一定でないとすると、その結果として、異なる直線偏光状態を有する2個の有効光部分の、相応に空間に従属する不均衡が生じる。請求項6にしたがった本発明の改良は、さらにまた、こうした場合に、前記被覆が透明板に空間に従属する可変的態様で相応に施されることにより、この不均衡を実質的に完全に補償することを可能にする。
請求項7にしたがった本発明の進展は、同様に、光学系としての結像系を基本とする。この場合は、前記補償装置は、他方の透過板の傾斜角と逆の傾斜角を有して光軸に対して斜めの態様に有効光ビーム路内に導入される第2の透過板を有する。これにより、1個の透過板を結像系内に斜めに導入することによって引き起こされる非対称の収差を全面的または部分的に補償することが可能になる。実質的に完全な補償のためには、両方の透過板は、同じ寸法を有し、かつ同じ大きさの逆方向の傾斜角を有して配置されることが好適である。
発明を実施するための形態
以下に本発明の有利な実施例を図示および説明する。
図1において、マイクロリソグラフィー投影露光装置用光学結像系の例を参照して、偏向鏡によるs偏光とp偏光との異なる減衰の問題と、それによって引き起こされる、sおよびp偏光成分の強度の不均衡の解消とが線図に示されている。このような結像系が、レチクル/マスク面1の上流に設けられて、そこに挿入されるマスクを透過照明する光を供給する照明系と、レクチル面1とウェーハ面2との間に設けられて、マスク構造をウェーハ面2に挿入されるウェーハ上に投影する投影対物レンズとによって構成されることは周知である。偏向鏡は、たとえば小型の装置設計を達成することを目的として、装置設計によって照明系および/または投影対物レンズ内に配置される。
図1の例において、第1の偏向鏡3は、照明系内に配設され、2個の偏向鏡4、5は、いずれの場合も45°偏向鏡として、投影対物レンズ内に配設される。これらの2個の偏向鏡4、5は、投影対物レンズ内において、たとえば反射鏡6により線図に示されるカタジオプトリック設計を達成する目的を果たす。レンズ等のその他の装置構成要素は、sおよびp偏光の異なる減衰に関していかなる役割も果たさないため、図1においては、わかりやすくするために省略されている。
これらの3個の偏向鏡3、4、5は、該偏向鏡の平面に対する垂線がいずれも図1の図面の平面である1個の平面上に位置するように配置される。さらにまた、この平面上には、光ビーム束全体を表して図示されている主光ビーム7により表される、装置の光軸も位置する。したがって、この平面は、全ての3個の偏向鏡3、4、5の共通入射面を形成する。s偏光、すなわち前記入射面に対して垂直に偏光される光と、該光に対して垂直に偏光される光、すなわちp偏光との相対的な振幅または強度比は、通例どおりに、p偏光に付属する矢印の長さと、s偏光に付属する二重円の直径とによって示されている。
図1から理解されうるように、普遍性を制限することなしに、照明系のダイアフラム8の出力側における光は、同じ大きさのsおよびp偏光の部分を有すると仮定することができる。さらにまた、入射光と反射光との比較から、各偏向鏡3、4、5は、p偏光部分をs偏光部分と比べて顕著に激しい減衰を伴って偏光させる(図1において実質的に一定の直径のsの円を伴なう関連あるpの矢印が短くなっている)ことが理解されうる。その結果として、さらなる測定を行なわなくても、ウェーハ面2上に供給される有効光は、s偏光部分と比べて顕著に減少せしめられたp偏光部分を含むことになる。
sおよびp偏光のこうした不均衡を防ぐために、有効光のビーム路7内に、少なくとも片面上において被覆される平板として実施されることが好ましい透過板9の形態をとる補償要素が導入される。この透過板9も同様に、その平面に対する垂線が入射面上に位置する状態に配置されて、該平面は光軸に垂直な平面に対して所定の傾斜角βで傾斜する。換言すれば、前記透過板9は、s偏光の方向に対して平行な軸のまわりにおいて、この平面に対して傾斜する。このように透過板9を光軸7に対して斜めに配置することにより、その結果として、該透過板を通過する光のs偏光部分が著しく減衰される一方で、p偏光部分は、実質的にそれほど減衰されない態様で通過する。
透過板9、具体的には特に屈折率と厚さとの点における被覆の材料と寸法と傾斜角βとは、透過板9によるs偏光の相対的な減衰の度合いが、偏向鏡3、4、5によるp偏光の相対的な減衰の程度に完全に、またはいかなる場合も大体において対応するように、透過板9を用いない状態でのsおよびp偏光の不均衡の大きさの関数として選択される。これに対応して、偏向鏡3、4、5によって引き起こされるsおよびp偏光の不均衡は、透過板9により全面的またはいかなる場合も部分的に補償される。それが必要な場合は、過剰補償も可能である。この不均衡は、たとえば、ビーム路内において最後の偏向鏡5の下流に配置される、偏光の度合いを判断する従来式測定装置によって検出されうる。その後、傾斜角βおよび/または被覆が、測定結果によって所望の方法で設定されるとともに、必要に応じて再調節される。これに対応して、透過板9を備える光学系は、ここではウェーハの露光を目的とする有効光ビームであって、s偏光部分がp偏光部分に対して所望の程度に設定され得、以って、偏向鏡またはその他の装置構成要素によって引き起こされるp偏光部分の減衰が、用途によって厳密に補償、過少補償または過剰補償される有効光ビームを得ることを可能にする。透過板9の補償効果は、特に、その製作時において、材料の選択と、必要な場合は位置によって可変的に任意で施される被覆の種類および厚さとによって左右されうる。透過板9の使用時において、補償効果は、適切な傾斜角βの選択により、それぞれ所望の値に設定されうる。
図2に、図1にしたがった照明系において用いられるとともに、さらにまたReMa対物レンズとして示され、かつ照明系側に設けられる図1の第1の偏向鏡3と透過板9とを含む対物レンズ10の形態をとる、実際に実施された実施例が示されている。追加の透過板9を除けば、この対物レンズは、線図に示される多様な光学素子、特にレンズとダイヤフラムと偏向鏡3とによって構成される従来設計を有し、これらの光学素子の光学作用は、図示されているビーム路を補助的に利用して明確にされており、本明細書においていかなる種類のさらに詳細な説明も必要ない。透過板9と偏向鏡3とは、好ましくは略対物レンズ10の共役平面の高さに配置される。その結果として、透過板9と偏向鏡3とに関して同様の入射角分布が得られて、透過板9の透過照明される面全体にわたって空間的に均一な被覆を施すだけで、対物レンズ10の全体的なフィールド領域の全てのフィールド点においてsおよびp偏光部分の不均衡の均一な、好ましくは完全な補償が十分に達成される。
入射角分布が、均一な平板被覆を用いて全てのフィールド点において所望の補償を達成できるほど同様でない場合は、これに代わる方法として、透過板9に空間的に可変的な被覆を施して、各フィールド点における被覆の局所変動が入射角分布の変動に対応するようにすること、すなわち、各フィールド点において透過板9が、偏向鏡3によって引き起こされるp偏光部分の位置従属的減衰をs偏光部分の好ましくは同じ大きさの位置従属的減衰によって補償するようにすることができる。このことは、透過板9が、図1の例の場合のように、複数個の偏向鏡の減衰効果を補償しなければならない場合にも同様に当てはまる。これに代わる方法として、各々の偏向鏡は、それぞれ斜めに導入される1個の透過板を割り当てられうる。
以下に、図3〜5を参照して、有効光ビーム路内において偏向鏡3によって引き起こされるsおよびp偏光部分の不均衡の前記補償の点における、特に被覆と入射角βとに関する透過板9のパラメータの量的判断を説明する。
図3に、図1および2の偏向鏡3等の偏向鏡の反射率の特性の一般的な変動が、一方ではp偏光(実線の特性曲線)、かつ他方ではs偏光(破線の特性曲線)の入射角の関数として示されている。45°偏向鏡の一般的な作用範囲Aは、点線の境界線間において与えられる。この例において、入射角は、45°という平均値のまわりにおいて、約36°〜54°の範囲内に分布している。図3から理解されうるように、s偏光の反射率とp偏光の反射率との間における差は、入射角の増大に伴なって連続的に増加し、そのためにs偏光に対するp偏光の偏光減衰の差も増加する。作用範囲A全体にわたって、この反射率の差、以って偏光減衰の差は、最小値ΔUuから最大値ΔUoまで増加し、45°の平均入射角において平均値ΔUが得られる。
図4に、特に今度は一方ではp偏光(実線の特性曲線)、かつ他方ではs偏光(破線の特性曲線)に関して、30nmの厚さと1.45の屈折率とを有する被覆を備えた平板として透過板9を実施した場合の透過率が入射角の関数として示されている。同図から理解されうるように、透過率は、考慮対象の範囲において、s偏光に関しては連続的に低下する一方で、p偏光に関しては最初は若干増加しさえし、すなわち透過板9は、考慮対象の入射角範囲において入射角の増大に伴なってs偏光部分をp偏光部分に対してさらに一層激しく減衰させる。
したがって、透過板9に関して、図4において点線の境界線により示される作用範囲AT1を常に見出すことができ、このことは、この場合に起こる入射角に関して偏向鏡3によって引き起こされる偏光不均衡が可能な限り完全に補償されることにつながる。第1に、傾斜角βは、このことを目的として、該入射角においてもたらされる透過板9の透過率、以って該透過板によるpおよびs偏光の偏光減衰の差ΔT1が、選択される傾斜角を平均入射角である45°とした場合に、偏向鏡3の反射率、以って該偏向鏡によるsおよびp偏光の偏光減衰の差Δに対応するように判断される。透過板9は、この場合は、この約30°の傾斜角βを有して、有効光ビーム路内に導入される。
透過板9と偏向鏡3とが図2の対物レンズの共役平面上に配置されると、傾斜角βのまわりにおける透過板作用範囲AT1は、偏向鏡作用範囲Aに対応し、この作用範囲AT1は、図4に示された例では約24°〜約30°の範囲にわたる。このため、この作用範囲AT1においてもたらされる透過板9を介した偏光減衰の最小差ΔT1uおよび最大差ΔT1oは、同様に、絶対値において偏向鏡3の相対的な最小減衰値ΔUuまたは最大減衰値ΔUoに大いに対応する。このことから、ここでは透過板9を均一に被覆するだけで、偏向鏡3によるsおよびp偏光の異なる減衰が、対物レンズの当該の画面サイズ全体にわたって均一に十分に補償されることが明白になる。これは、特に偏向鏡3のさまざまな点における入射角が大体において等しく、そのために偏向鏡3によって引き起こされるs偏光またはp偏光に関する偏光減衰の差が当該平面上において略一定となるような場合に当てはまる。
入射角分布が変動する場合および/または透過板9の位置が1個以上の偏向鏡3と共役な平面から逸脱する場合は、画面サイズ全体にわたって大いに均一かつ完全な補償は、被覆が、特にその厚さおよび/またはその材料に関して相応に異なる空間的に可変的な態様で平板に施されることによって達成されうる。
図5に、この場合も一方ではp偏光(実線の特性曲線)、かつ他方ではs偏光(破線の特性曲線)に関して、30nmの厚さと1.65の屈折率とを有する被覆を備えた平板の形態をとる透過板9の第2の実施例における透過率の入射角に対する従属性が示されている。性質的に、特性曲線の形状は、図4の特性曲線の形状に対応するが、入射角が同じである場合に、pおよびs偏光間における差は小さくなっている。その結果として、この場合は、約47°というより大きな傾斜角βがもたらされ、この傾斜角において、相対的な減衰差ΔT2は、絶対値の点において、偏向鏡3の平均偏光減衰差Δに対応する。この場合には、約40°〜約54°の透過板作用範囲AT2が、偏向鏡作用範囲Aに対応する。この場合も、この透過板作用範囲AT2によって与えられるところの、結果的にもたらされる最小偏光減衰差ΔT2uと最大偏光減衰差ΔT2oとは、絶対値において、それぞれ偏向鏡3の最小および最大偏光減衰差ΔUu、ΔUoに大いに対応する。
傾斜した透過板9を図2の結像用対物レンズ等の結像系内に導入することは、光軸に対して回転対称ではなく、したがって該結像系のレンズ素子によって直ちに補償され得ない収差を生じしめうる。透過板が相対的に薄い場合は、これらの収差は、無視できる程度となりうる。この場合の非対称の収差を補償するためには、特に顕著な厚さの透過板を利用する場合は、光軸に対して垂直な平面と比較して該光軸のまわりにおいて他方の第1の透過板と逆の態様で傾斜する同じ寸法のまた他の透過板を有効光ビーム路内に導入することができる。いずれの透過板も、好ましくは空隙によってのみ分離される。2つの傾斜角は、同じ絶対値を有して選択されることが好ましいが、必ずしもそうでなくてもよい。
図2の対物レンズの場合に関して、このような実施例が図6に与えられている。図2の構成に加えて、第2の透過板11が、有効ビーム路内において光軸に垂直な平面に対して傾斜する態様で、かつ傾斜角βを有して配置される透過板9の後ろに配置されており、前記第2の透過板は、第1の透過板と同じ寸法を有するとともに、同じ大きさの逆の傾斜角βを有する。この場合は、適度に大きな傾斜角βによって2個の透過板9、11がさもなくば不変の対物レンズ10’内において障害なしに互いに前後に配置されることが十分に可能となるような透過板被覆を選択することが好ましい。この実施例において、好ましくは同様に被覆される2個の透過板9、11は、偏光減衰に関する補償効果に寄与しうる。
前記の実施例により明白になるように、本発明は、2つの異なる直線偏光状態を異なって減衰させる1個以上の偏向鏡またはその他の光学素子の存在に関わりなく、出力端において2つの直線偏光状態の光部分が好ましくは本質的に同じ大きさの所望の相互関係を持つ有効光ビームを供給する有効光ビームを供給する光学系を入手可能にする。この目的のために、ビーム路内に斜めに導入されるとともに、光学系の残りの部分の前記作用を全面的または部分的に補償する補償装置が配設される。
2つの直線偏光状態の有効光部分の強度比は、透過板の材料および傾斜角を選択することと、最適な被覆を用いることとによって所望の値に設定されうる。透過板は、好ましくはそれぞれの偏向鏡の傾斜軸に対して平行な軸のまわりにおいて傾斜せしめられる。さらにまた、動作時において傾斜角を適切に変動させることによって補償効果の微設定を行なうことも可能である。結像系内での使用時においては、透過板を偏向鏡の平面と共役な平面上に配置することが有利である。一方ではそれぞれの偏向鏡の、かつ他方では透過板の異なる入射角分布は、それが必要な場合には、照射面全体にわたって位置の関数として変動しうる被覆により全面的または部分的に補償されうる。結像系内での使用時において、透過板によって引き起こされうる非対称の収差は、同じ大きさの逆傾斜角を有する同様の第2の透過板を配置することによって補償されうる。
このようにして、照明系内においてマイクロリソグラフィー露光装置の投影対物レンズとして使用されるような偏向鏡を有する対物レンズにおいて、s偏光成分とp偏光成分とが実質的に同じ強度で存在する光をマスク面、特にウェーハ面において入手可能にすることが達成されうる。特に、この解決策を利用すると、奇数個の偏向鏡を有する装置と、共通の入射面、すなわち平行な傾斜軸を有する複数個の偏向鏡が配置されている装置において補償を達成することも可能である。言うまでもなく、本発明は、マイクロリソグラフィー投影露光装置だけではなしに、有効光ビームの2つの異なる直線偏光状態を異なる方法で減衰させる1個以上の光学素子を用いて有効光ビームを供給するいかなるその他の光学系にも用いられうる。
マイクロフィソグラフィー投影露光装置の光学系の一部分を示す側面線図である。 マイクロリソグラフィー投影露光装置の照明系の対物レンズを示す縦断面図である。 図2の対物レンズ内において用いられる偏向鏡の反射率を傾斜角の関数として示す特性図である。 図2の対物レンズ内に挿入される透過板の第1の実施例の透過率を入射角の関数として示す特性図である。 図4に対応するが、透過板の第2の実施例の特性図である。 マイクロリソグラフィー投影露光装置の照明系のまた他の対物レンズの縦断面図である。
符号の説明
1 レチクル面
2 ウェーハ面
3、4、5 3個の偏向鏡
6 反射鏡
8 ダイヤフラム
9 透過板
10 対物レンズ
β 傾斜角

Claims (7)

  1. 有効光ビームを供給する光学系において、
    − 第1の直線偏光状態を有する有効光部分を、前記第1の直線偏光状態と異なる第2の直線偏光状態を有する有効光部分より穏やかに減衰させる1個以上の光学素子(3、4、5)を有しており、
    − 光軸に垂直な平面に対して所定の傾斜角(β)で傾斜する態様に前記有効光ビームの光路(7)内に導入されるとともに、前記第1の直線偏光状態を有する前記有効光部分を前記第2の直線偏光状態を有する前記有効光部分より激しく減衰させる透過板(9)を有する補償装置を有することを特徴とする光学系。
  2. さらに、前記透過板は、前記第1の直線偏光状態を有する前記有効光部分を前記光の入射角に従属する程度に前記第2の直線偏光状態を有する前記有効光部分より激しく減衰させる透過被覆を有する透明平板によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. さらに、1個以上の偏向鏡(3、4、5)を有し、前記傾斜角(β)および/または前記透過板の透過被覆は、前記1個以上の偏向鏡によって引き起こされる、前記2個の有効光部分の強度の不均衡度の関数として選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
  4. さらに、前記1個以上の偏向鏡(3、4、5)の下流において偏光の度合いを判断する測定装置を有し、前記傾斜角(β)および/または前記透過板の前記被覆は、前記測定装置により測定される、前記2個の有効光部分の強度の関数として設定されることを特徴とする請求項3に記載の光学系。
  5. さらに、前記光学系が結像系であり、前記透過板と偏向鏡とは、互いに少なくとも略共役な前記結像系の平面上に配置されることを特徴とする請求項3または4に記載の光学系。
  6. さらに、前記被覆は、前記偏向鏡に入射する前記有効光の入射角分布の関数としての位置に可変的に従属して前記透過板に施されることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の光学系。
  7. さらに、前記光学系が結像系であり、前記補償装置は、光軸に垂直な平面に対して他方の前記透過板の傾斜角と逆の傾斜角で傾斜する態様に前記有効光ビームの光路内に導入されるさらに他の透過板(11)を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学系。

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