JP2004288976A - ボンディング用照明装置及びボンディング用照明装置の較正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】撮像機の撮像範囲に少なくとも光源の数と等しい数の較正領域を設定する。また、各較正領域の輝度Biと各光源の各光量Ljとを結びつける輝度係数aijを予め求めておく。チップを各光源で照明し(S30)撮像機で撮像する(S32)。撮像データから各較正領域の輝度Biを検出し(S34)、検出された各輝度Biと、各輝度係数aijとに基づき、各光量Ljを算出する(S36)。算出された各光量と最適照明条件における光量とを比較し、各光量の変化に応じ、各照明の光量設定が較正される(S38)。輝度に代わり、各較正領域内における2領域の輝度の差である輝度差を用いることもできる。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はボンディング用照明装置及びボンディング用照明装置の較正方法に係り、特に、複数の光源の光量の変化を較正するボンディング用照明装置及びボンディング用照明装置の較正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的にワイヤボンダあるいはダイボンダにおいては、カメラを用いてデバイスの位置を検出し、その情報に基づいてボンディングツールとデバイスとの間の正確な位置決めを行い、ボンディングを行う。正確な位置検出のためには、撮像の際の照明が変動しないことが好ましい。すなわち、光源の光量が減少すると、撮像された画像のS/N比が低下し、極端な場合は必要な信号がノイズに埋もれて検出できなくなる。逆に光源の光量が増大すると、輝度が飽和し、必要な情報が欠落する可能性がある。また、撮像範囲において一部の部分の照明光量が変化すると、その部分の輝度のみが変化し、例えば、画像を正規化相関処理して位置検出等を行う場合に、この局部的な輝度変化により精度低下を招くことがある。
【0003】
しかし、対象物の照明に複数の光源を用いる場合、各光源の劣化を補正して、撮像の際の照明を常に一定に維持することは容易ではない。例えば、各光源にそれぞれ光量を検出するための受光器を設ける方法が考えられるが、光源の数が多くなるにつれ受光器の数も増え、受光器の配置スペースが増大し、装置として煩雑なものとなる。さらに、一部の受光器が汚れた場合等は、光量が正しく較正されない可能性がある。
【0004】
受光器を増やさずに複数の光源による照明を制御するために、特許文献1では、各光源を個別に作動させたときの各画像から輝度の高い点を各光源の制御ポイントとしてその制御ポイントの輝度データを基準データとして用いる。そして、全部の光源を作動させたときにおける各制御ポイントの輝度を各基準データと比較し、その差に応じて各光源を制御する。すなわち、各制御ポイントの輝度の変化は、対応する個別光源の変化によるものが主であるとして、その対応する個別光源の出力を制御することが開示されている。
【0005】
また、特許文献2では、複数の光源からの照明光を単一の検出手段で検出する。この場合、予め個々の光源の明るさが全体の明るさに寄与する割合(関係係数)を求めておき、全体の照明光から関係係数を用いて個々の光源の明るさを算出し、基準値と比較して制御を行う。すなわち、全体の照明光の変化は、個々の光源の明るさがすべて同じ変化率で変化する結果であると考え、全体の照明光がK倍変化したとすると、各光源の明るさもすべてK倍変化したものとして、個々の光源を制御することが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−75668号公報
【特許文献2】
特開2002−75668号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、特許文献1が適用できるのは、主に1つの光源によって照明されていると考えてよい制御ポイントが各光源についてそれぞれ有る場合に限られる。また、特許文献2が適用できるのは、各光源の明るさが一律の変化率で変化する場合に限られる。このように、従来技術では、受光器を増やさずに複数の光源による照明を制御するには制限があった。
【0008】
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解決し、受光器を増やすことなく、各光源の変化を較正できるボンディング用照明装置及びボンディング用照明装置の較正方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
1.各光源の光量を求める原理
最初に、受光器を増やさずに、複数の光源の光量を算出する方法について説明する。もし、光源が1つしかないときは、その光源の光量Lが変化すれば、その光源により照明されたボンディング部を撮像機で観察し、その輝度Bの変化をみて、Bが10%低下すればLの設定T、例えば光源のボリュームの設定値を、Bの10%低下分を補償するように増やせばよい、と一般的に考えられる。
【0010】
この考えは、輝度Bと光量Lとの間に線形関係があること、及び光量Lと光量設定Tとの間に一定の関数関係があることを前提としている。そして、光量の劣化とは、光量設定Tが同じなのに光量が変化することであるから、劣化の度合いを劣化係数とすれば、光量Lと光量設定Tとの間の関数関係の関数形を維持したまま、劣化係数を乗じた分だけ光量Lが変化することと考えることができる。例えば、線形関係を1次関係として、輝度Bと光量Lとを結びつける輝度係数をaとし、光量Lと光量設定Tとの間の関係を関数f(T)とし、光量Lとf(T)との間に劣化係数γを設定すると、式(1)のように表すことができる。
【数1】B=a×L=a×γ×f(T) (1)
すなわち、光量Lの変化は輝度Bの変化で検出でき、設定Tを変えていないにもかかわらず輝度Bが変化したときは、劣化係数γが変化したときであるから、輝度Bを一定に維持するように設定Tを変更しf(T)の大きさを変える。
【0011】
例えば、最も簡単なf(T)=Tの場合、(1)式は、B=a×γ×Tとなる。輝度Bが10%低下した上記の例では、γ=0.9となる。したがって、輝度Bを一定に維持するためには、設定Tを、1/0.9=1.11・・・倍に増やせばよいことが容易に導ける。f(T)が一般的な関数であっても、関数形が光量の劣化によって変化しなければ、輝度Bの変化を補償する設定Tの較正量は同様にして求めることができる。このように光源が1つの場合は、式(1)に従って容易に光量の変化を較正することができる。
【0012】
本発明の原理は、受光器を増やさずに、式(1)を複数の輝度、複数の光源に拡張することの工夫にある。複数の輝度と複数の光源との間に線形関係が成立するとして、式(1)を、n個の輝度、m個の光源に拡張すると、式(2)の形に表すことができる。
【数2】(Bi)=(aij)(Lj) (2)
ただし、1≦i≦n,1≦j≦mである。ここで(Bi)はn次元縦ベクトル、(aij)はn行m列の行列、(Lj)はm次元縦ベクトルを表す。(aij)は、個々の輝度Biと個々の光量Ljとを結びつける輝度係数の集合を行列で表したものに相当する。例えば、n=m=2、すなわち光源が2個の場合は、式(2)は次の式(3)で表される。
【数3】B1=a11L1+a12L2
B2=a21L1+a22L2 (3)
ここで、a11はB1とL1とを結びつける輝度係数であり、同様にa12はB1とL2とを結びつける輝度係数、a21はB2とL1とを結びつける輝度係数、a22はB2とL2とを結びつける輝度係数である。複数の光源についても各輝度と各光量との間が輝度係数で結びつけられるとしたのは、通常使用する光源の光量の範囲では、被撮像物体の反射率が各光源の光量に依存しないという仮定が十分成り立っているからである。
【0013】
式(3)から、輝度係数a11,a12,a21,a22を予め求めておけば、2つの輝度B1,B2を測定することで、連立方程式を解くことができ、2つの未知数L1,L2を算出できることがわかる。同様にして、一般に光源が複数のk個ある場合には、k×k個の輝度係数を予め求め、k個の輝度を測定して連立方程式を解くことでk個の未知数である光量を算出できる。
【0014】
すなわち、本発明の各光源の光量を求める原理は、輝度と光量とを輝度係数で結びつける式を立て、複数の輝度を測定し、少なくとも光源の数と等しい数の連立方程式を解いて各光源の光量を求めるところにある。受光器を増やさずにこの原理を実現するため、複数の輝度を測定する較正領域がボンディング部に設定され、1台の撮像機により複数の輝度を検出する。また、検出された複数の輝度から各光量を算出するのに必要な輝度係数は、予め求めておく。
【0015】
なお、本発明の各光源の光量を求める原理は、測定するものが輝度でなくても、光量と線形関係にある量であれば、同様に適用できることが、式(1),(2),(3)等の説明から理解できる。光量と線形関係にある物理量としては、輝度の他に、カラー画像におけるR,G,Bデータの階調等を用いることができる。また、例えば輝度や階調の差のように、光量と線形関係にある物理量に対して一定の演算処理を行ったものも用いることができる。
【0016】
2.課題解決手段
本発明に係るボンディング用照明装置は、光量を可変できる複数の光源と、複数の光源により照明されたボンディング部を撮像する撮像機と、撮像データ上に、少なくとも光源の数と等しい数の較正領域を設定し、各較正領域ごとに、撮像データから光量と線形関係を有する物理量を検出する物理量検出手段と、複数の較正領域の各物理量と、複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量係数を求め記憶する記憶手段と、複数の物理量係数を用い、検出された複数の物理量から複数の光源の各光量を算出する光量算出手段と、算出された各光量の変化に応じて各光源の光量設定を較正する較正手段と、を備えることを特徴とする。また、物理量は、撮像データの輝度であることが好ましい。また、物理量は、撮像データの階調であることが好ましい。
【0017】
上記構成により、ボンディング部の撮像データ上に、少なくとも光源の数と等しい数の複数の較正領域を設定し、また、予め、複数の較正領域の各物理量と複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量係数を求めて記憶する。その上で、各較正領域ごとに撮像データの物理量を検出し、記憶されている複数の物理量係数を用い、検出された複数の物理量から複数の光源の各光量を算出し、算出された各光量の変化に応じて各光源の光量設定を較正する。したがって、撮像機以外の受光器を要せず、各光源の光量の変化を較正することができる。物理量としては、光源の光量と線形関係があり、撮像データから検出できるものであればよい。例えば、輝度や、R,G,Bデータの階調等を用いることができる。
【0018】
また、本発明に係るボンディング用照明装置において、照明されたボンディング部の撮像むらに応じ、各物理量係数に重み付け処理を行う重み付け手段を備え、さらに、光量算出手段は、重み付け処理後の各物理量係数に基づいて各光量を算出することが好ましい。
【0019】
各光源の配置や撮像機の光学系の特性等により、いわゆるシェーディングと呼ばれる撮像むらが生じると、撮像範囲のどの位置にボンディング部があるかによって、ボンディング部の物理量、例えば輝度が異なって撮像される。上記構成により、ボンディング部の撮像むらに応じ、各物理量係数に重み付け処理を行う。したがって、シェーディングを補償する重み付けを行うことで、ボンディング部が占める撮像範囲の位置にかかわらず、同じ基準に揃えて各光量を算出することができる。
【0020】
また、本発明に係るボンディング用照明装置において、較正領域の数が光源の数を超えるときに、統計的処理により各光量を算出する統計的光量算出手段を備えることが好ましい。上記構成により、較正領域の数を光源の数を超えるように設定する。したがって、統計的処理、例えば最小二乗法を用いることで、最も確からしい光量を求めることができ、照明の較正制御の精度をより向上させることができる。
【0021】
また、統計的光量算出手段は、さらに、統計的処理による物理量と光量との間の確からしい関係からの偏差が大きいデータを除き、再度各光量を算出することが好ましい。
【0022】
例えば、較正領域の上にゴミ等が付着していた場合、その較正領域の輝度を含めて各光源の光量を算出すると、正確な値とならないことがある。上記構成により、較正領域の数を光源の数を超えるように設定し、統計的処理により最も確からしい光量を求め、さらに、最も確からしい関係からの偏差が大きいデータを除き、残ったデータで再度各光量を算出する。このように、ゴミの付着等の原因による偏差の大きい異常データを除外できるので、より正確な光量の算出ができる。
【0023】
また、本発明に係るボンディング用照明装置において、同種類のボンディング部について撮像された複数の撮像データを用いて、各較正領域ごとに撮像データの平均物理量を求める物理量平均手段を備え、さらに、光量算出手段は、各平均物理量に基づいて各光量を算出することが好ましい。
【0024】
例えば、ボンディング部が傾いている場合、位置ずれを起こしている場合、品質がばらついている場合等のときは、これらが光量の算出の際にノイズとなることがある。上記構成により、同種類のボンディング部について平均物理量、例えば平均輝度を求める。したがって、ボンディング部のばらつきによるノイズを少なくし、より正確な光量の算出ができる。
【0025】
また、本発明に係るボンディング用照明装置において、物理量係数の異なる2領域を含む各較正領域ごとに、2領域のそれぞれにおける物理量の差である物理量差を検出する物理量差検出手段を備え、さらに、記憶手段は、複数の較正領域の各物理量差と、複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量差係数を求め記憶し、光量算出手段は、複数の物理量差係数を用い、検出された複数の物理量差から複数の光源の各光量を算出することを特徴とする。
【0026】
ボンディングに際し、例えば位置測定等において、画像の輝度よりも画像のコントラストが重要なことがある。このときには、各光源の光量に対応する物理量として各較正領域の輝度に代えて、各較正領域のコントラストを表すものを検出し、これを各光源の光量と対応付けることが望ましい。例えば、較正領域を輝度係数が異なる2領域を含むように設定し、この2領域間の輝度差をもってコントラストを表す物理量とすることができる。輝度差の他に階調差を用いてもよい。
【0027】
上記構成により、物理量係数の異なる2領域を含む各較正領域ごとに、2領域のそれぞれにおける物理量の差である物理量差、例えば輝度差を検出する。したがって、これをもってコントラストを表すものとして用いることができる。そして、複数の較正領域の各物理量差と複数の光源の各光量とを結びつける係数として複数の物理量係数を予め求めて記憶し、これを用いて複数の光源の各光量を算出する。このように、コントラストの変化に着目して、各光源の光量を較正できる。
【0028】
なお、上記の輝度に対する重み付け手段、統計的光量算出手段、物理量平均手段を、物理量に代えて物理量差を用いる場合にもそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて適用することができる。
【0029】
また、本発明に係るボンディング用照明装置の較正方法は、光量を可変できる複数の光源によりボンディング部を照明する照明工程と、照明されたボンディング部を撮像機により撮像する撮像工程と、撮像データ上に、少なくとも光源の数と等しい数の較正領域を設定し、各較正領域ごとに、撮像データから光量と線形関係を有する物理量を検出する物理量検出工程と、複数の較正領域の各物理量と、複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量係数を求め記憶する記憶工程と、複数の物理量係数を用い、検出された複数の物理量から複数の光源の各光量を算出する光量算出工程と、算出された各光量の変化に応じて各光源の光量設定を較正する較正工程と、を備えることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用い本発明の実施の形態につき詳細に説明する。以下においては、ワイヤボンダに用いられる照明装置について説明するが、フェースダウンボンダ、ダイボンダ等においてチップ等を照明するための装置、あるいはボンディング作業の前後における外観検査のためにLSI等のチップや回路基板等を照明するための装置でもよい。また、2種類の照明すなわち2種類の光源を用いる場合を説明するが、台数は複数台であれば2台に限られない。また、同種類の照明を複数台用いる場合でもよい。また、光源の光量と線形関係を有する物理量としては白黒画像データにおける階調(輝度)を用いるが、上記のとおり、例えばカラー画像におけるR,G,Bの階調等であってもよい。また、照明された対象物の輝度を検出するための撮像機は、対象物からの反射光を用いて撮像するものとして説明するが、対象物からの透過光を用いて撮像してもよい。
【0031】
図1は、ボンディング用照明装置10のブロック図である。この例では、ワイヤボンダにおいてボンディング対象のチップや回路基板を照明するための装置として設けられた部分が示されている。ワイヤボンダの照明にかかわらない要素については図示を省略してある。ボンディング用照明装置10は、チップ等の対象物12を撮像する撮像機14と、対象物12を照明する2台の照明20a,20bと、照明制御部40とを含む。撮像機14と2台の照明20a,20bは、照明制御部40の撮像I/F44、照明I/F46a,46bとそれぞれ接続される。
【0032】
撮像機14は、チップや回路基板等の対象物12を撮像するカメラで、例えば複数の撮像素子を2次元に配列したCCD(Charge Coupled Device)カメラ等を用いることができる。撮像機14は、ボンディングの位置決めに必要なチップ上のボンディングパッドや回路基板のボンディングリード等のボンディング部を中心に撮像する。撮像されたデータは、例えば256階調のデジタルデータとして撮像位置に関連付けられて、信号線を介し、照明制御部40の撮像I/F44に送られる。なお、撮像機14の撮像範囲にボンディング部を移動させるのは、図示されていない対象物移動装置によって行うことができる。
【0033】
2台の照明20a,20bは、撮像機14と対象物12との中間位置等に配置され、設定によりそれぞれ光量を調整できる可変光量光源である。図1には2種類の照明を示してある。第1照明20aは、ハロゲンランプ22と、ハーフミラー24とを備えた落射照明装置であり、第2照明20bは、リング状に複数のLED(Light Emission Diode)を配置したリング照明装置である。ハーフミラー24及びリング中央部の開口を通して、照明された対象物12を撮像機14により撮像することができる。
【0034】
2台の照明20a,20bの光量は、ハロゲンランプ22や複数のLEDに供給する電力の設定で可変できる。電力の設定は、ハロゲンランプ22や複数のLEDに印加する電圧をディジタル値で設定することもでき、あるいは、点灯の時間をパルス幅制御によりディジタル値で設定してもよい。点灯時間と滅灯時間の比をディジタル値で設定してもよい。光量を設定するデータは、照明制御部40の照明I/F46a,46bから、信号線を介し、各照明20a,20bに送られる。
【0035】
照明制御部40は、撮像機14から受け取ったデータに基づき、各照明20a,20bの光量が維持されるように制御する機能を有し、一般的なコンピュータで構成することができる。具体的には、撮像I/F44から撮像データを取得し、この撮像データと、後述する複数の輝度係数データに基づいて各照明20a,20bの光量を算出する等の処理を実行し、照明I/F46a,46bに各照明20a,20bの光量設定を較正する制御データを出力する機能を有する。撮像データ及び輝度係数データに基づく処理を行うには、ソフトウエアを用いることができ、対応する処理プログラムを実行することで所定の処理を行うことができる。処理の一部をハードウエアで実行させることもできる。
【0036】
照明制御部40は、CPU42と、撮像機14と接続される撮像I/F44、2台の照明と接続される照明I/F46a,46b、キーボード等の入力部48、ディスプレイ等の出力部50、輝度係数データ等を記憶する外部記憶装置52を含み、これらは内部バスで相互に接続される。
【0037】
CPU40の中の画像処理モジュール60以下は、撮像データと輝度係数データに基づき、各照明20a,20bの光量が維持されるように制御する処理を行う機能を有する。これら各処理モジュールの機能について、輝度係数を求め記憶する処理のフローチャートと、輝度係数を用いて各光量を算出する処理のフローチャート等を用いて以下に詳細に説明する。
【0038】
図2は、輝度係数データを算出し、これらを外部記憶装置52の輝度係数ファイル80に記憶する手順を示すフローチャートである。
【0039】
上記のように、輝度係数とは、輝度と光量とを結びつける係数で、照明が2個の場合は、式(3)を用いることができる。
【数3】B1=a11L1+a12L2
B2=a21L1+a22L2 (3)
ここで、L1は第1照明20aの光量、L2は第2照明20bの光量であり、B1,B2は撮像データ上に設定した2個の較正領域の各輝度であり、a11,a12,a21,a22は各輝度B1,B2と各光量L1,L2とを結びつける輝度係数である。
【0040】
4個の輝度係数は、1個ずつ図2のフローチャートに従って算出し、記憶することができる。例として、撮像データ上に設定した2個の較正領域のうち第1較正領域における輝度B1と、第1照明20aの光量L1とを結びつける輝度係数a11の算出手順について説明する。
【0041】
最初に、標準状態の照明20aを用意する。標準状態の照明とは、例えばまだ光源の劣化がなく、安定して動作するものが好ましい。つまり劣化係数γを1とできる。また、照明20aの光量Lは光量設定Tに劣化係数γを乗じたものと等しいとする。次に、標準状態の第1照明の光量設定T1を適当にT1=t1と定める(S10)。例えば、光量設定を点灯時間で行うものとして、t1=1msecと定める。光量設定は、入力部48からデータt1を入力し、照明I/F46aを介して第1照明20aの光量を制御することで行うことができる。また、第1照明20aが手動設定つまみを有し、その設定値が照明I/F46aを介して照明制御部40にデータとして送られるときは、手動つまみを適当にまわしその設定値をt1と定めてもよい。
【0042】
つぎに、光量設定T1=t1の下でチップを撮像機14により撮像する(S12)。撮像されたデータは、撮像範囲内の位置データに関連付けられた階調データとして撮像I/F44を介してCPU42の画像処理モジュール60に送られる。
【0043】
画像処理モジュール60は、送られてきた撮像データをデータ処理し、撮像範囲の中で第1較正領域及び第2較正領域の位置を特定する機能を有する。第1較正領域と第2較正領域は、照明20a,20bからチップを介して導かれる光の輝度を検出するために、撮像データ上に設定される2個の輝度検出領域である。
【0044】
図3は、第1較正領域及び第2較正領域の設定の様子を示す図である。図3において、撮像範囲100の中にチップ102の一部、特にワイヤボンディングの対象となる複数のボンディングパッド104がとらえられている。2個の輝度検出領域は、例えば、チップ102の角部分のやや暗いマーカー部分に第1較正領域110、ボンディングパッドの間の部分に第2較正領域112を設定することができる。これ以外の領域で、ワイヤボンディングの位置決めに役立つ領域を選んで較正領域を設定してもよい。
【0045】
輝度係数a11を求めるために、第1較正領域における撮像データの輝度が用いられる。第1較正領域の特定は、撮像範囲100の中における第1較正領域110を構成する各画素の位置座標を特定することで行うことができる。特定された第1較正領域110を構成する各画素の位置座標とその各階調データは、輝度検出モジュール62に送られる。
【0046】
輝度検出モジュール62は、特定された第1較正領域110にわたる階調データに基づいて第1較正領域の輝度B1を検出する機能を有する。例えば、第1較正領域の画素数が50×50=250のときは、各画素の階調データを加算し、合計階調値をそのまま第1較正領域の輝度としてもよい。また、合計データを全画素数で除して、1画素あたりの階調値を第1較正領域の輝度としてもよい。ここでは、1画素あたりの階調値を輝度B1として用いることとし、例えばB1=b1=15(階調)と検出される(S14)ものとする。
【0047】
以上の光量設定(S10)、撮像(S12)、輝度検出(S14)を一組のとして、予め定めた設定数に至るまで光量設定T1を変更して繰り返す(S16)。設定数は多いほど輝度係数算出の精度は上がるが、時間を要するので、これらのかねあいで定めることができる。例えば設定数を4として、光量設定T1を、t2=3msec、t3=5msec、t4=8msec、t5=10msecと順次変更し、それぞれの輝度b2,b3,b4,b5を検出する。
【0048】
設定数の輝度検出が行われると、光量設定−検出輝度の関係から、輝度係数を求める(S18)。輝度係数の求め方の例を図4に示す。図4は、横軸に光量設定T1、縦軸に輝度B1を取り、光量設定T1を変化させたときに検出される輝度B1の変化を表す図である。上記のように標準状態の第1照明20aを用いているので、第1照明20aの光量L1=T1とできる。したがって、輝度係数a11=B1/L1=B1/T1として、図4に示す直線の勾配から輝度係数a11を求めることができる。
【0049】
以下同様にして、他の輝度係数a12,a21,a22も求めることができる。求められた各輝度係数は、外部記憶装置52の輝度係数ファイル80に記憶される(S20)。輝度係数は、較正領域の反射率等に依存するので、例えば、輝度係数を求めるために照明したチップが異なれば、異なる輝度係数の値となり、同じチップでも較正領域の設定が異なっても、異なる輝度係数の値となる。したがって、輝度係数は、輝度係数を求めるために用いたチップ等の対象物及び較正領域の内容等に関連付けて記憶される。
【0050】
図5は、輝度係数を用いて、各光量を算出し、各光源の光量設定を較正する手順を示すフローチャートである。この場合には、各照明は標準状態に維持されているとは限らず、したがって劣化係数γ=1とは限らない。言い換えれば、各光源の光量設定Tを変えないにもかかわらず、その光量Lが変化していることがあり、図5は、かかる光量の変化を較正する手順を示すものである。
【0051】
したがって、最初に、最適の照明条件を定める。最適の照明条件は、チップのボンディングパッドや回路基板のボンディングリードの位置が撮像データ上で明瞭に認識できるように、各照明20a,20bの光量設定を調整して行う。最適の照明条件における第1照明20aの光量L1(0)と第2照明の光量L2(0)とは、各照明の光量変化を判断する基準となるものであるので、例えば、外部記憶装置52等に記憶することが好ましい。上記のように、劣化のない状態の照明を用いて最適照明条件を定めるときは、その最適光量L1(0),L2(0)は、最適光量設定T1(0),T2(0)で表すことができる。
【0052】
図5において、まず対象物12となるチップの位置を、撮像機14の所定の撮像範囲にくるように調整してセットし、各照明20a,20bを作動させて照明する(S30)。次に、撮像機14により撮像する(S32)。撮像されたデータは、画像処理モジュール60に送られ、図2におけるS12の工程の後についての説明と同様の手順で、撮像データ上で第1較正領域110と第2較正領域112が特定される。特定には、入力部48から対象物12のチップの識別データを入力し、それに従って例えば外部記憶装置52に記憶されている較正領域に関するデータを読み出し、それを用いることができる。
【0053】
特定された第1較正領域110と第2較正領域112のデータ、例えば各較正領域を構成する各画素の位置座標とその階調データは、輝度検出モジュール62に送られる。輝度検出モジュール62は、図2におけるS14の工程で説明したと同様の手順により、第1較正領域110の輝度B1と、第2較正領域112の輝度B2とを検出する(S34)。検出された各輝度B1,B2は光量算出モジュール64に送られる。
【0054】
光量算出モジュール64は、上記の式(3)に従い、検出された各輝度B1,B2と、各輝度係数a11,a12,a21,a22とに基づき、各光量L1,L2を算出する機能を有する。具体的には、式(3)の2つの連立方程式において、各輝度B1,B2を与えて、未知数である各光量L1,L2を算出する(S36)。各輝度係数a11,a12,a21,a22は、外部記憶装置52から、輝度検出(S34)を行ったと同じ対象物及び較正領域の各輝度係数を読み出して用いる。
【0055】
算出された各光量L1,L2は、較正モジュール66に送られる。較正モジュール66は、算出された各光量と最適照明条件における光量とを比較し、各光量の変化に応じ、各照明の光量設定を較正する機能を有する。較正された光量設定データは、照明I/F46a,46bを介して、各照明20a,20bに送られ、各照明の光量が最適照明条件における光量になるように各光量設定が較正される(S38)。例えば、第1照明の最適照明条件における光量L1(0)が光量設定L1(0)=30msecとし、算出された光量L1が、劣化係数γが1であると仮定した場合に27msecの光量設定に相当するとすると、このときの劣化係数γは、27/30=0.9となる。言い換えると、光量設定は30msecのままなのに光量は10%減少していることになる。したがって、この光量変化に応じ、光量設定を増加させる。例えば光量設定に対し、10%の減少分を補償する指示を、照明I/F46aを介して照明20aに与える。第2照明20bについても同様にして光量設定が較正される。
【0056】
このように、輝度と光量とを輝度係数で結びつける式を立て、複数の輝度を測定し、少なくとも照明の数と等しい数の連立方程式を解いて各照明の光量を求め、各光量の変化に応じて各照明の光量設定を較正することができる。
【0057】
図6は、較正領域を反射率の異なる領域にまたがって設定する例を示す図である。図6は、図3と同じ撮像範囲を示し、較正領域114は、チップ102の角部分においてやや暗いマーカー部分とその外側のやや明るい部分とにまたがって設定される。したがって、図6におけるx方向に沿って、較正領域114の輝度が変化する。その様子を縦軸に輝度、横軸にx方向の位置を取った図7に示す。
【0058】
図7における2領域の輝度の差である輝度差ΔBを、光量と線形関係にある物理量にとることができる。輝度差ΔBは、いわばコントラストを表す量に関連付けることができ、したがって輝度差ΔBの変化に基づいて各照明の光量を較正すれば、コントラストを一定に維持する照明装置とすることができる。この場合、輝度差ΔBと光量Lとを結びつける係数を輝度差係数として、輝度差係数を求めて記憶し、輝度差係数を用いて各光量を算出する処理は、図2と図5に説明した内容において輝度を輝度差と置き換えて処理することができる。
【0059】
すなわち、輝度差ΔBは、CPU42の画像処理モジュール60で特定された較正領域114のデータに基づいて、輝度差検出モジュール68において検出できる。すなわち、特定された較正領域114を構成する各画素の位置座標とその各階調データが輝度差検出モジュール68に送られ、そこで各階調データのなかで2領域の輝度の差である輝度差ΔBが検出される。この輝度差ΔBを用いて、図2に示した手順において輝度を輝度差と読み替えることで処理を進めて必要な輝度差係数を求めることができ、求めた輝度差係数は外部記憶装置52の輝度差係数ファイル82に記憶することができる。
【0060】
また、この輝度差ΔBを用いて、図5に示した手順において輝度を輝度差と読み替えることで処理を進めて各光量を算出することができ、各光量の変化に応じて各照明の光量設定を較正できる。
【0061】
図8は、各光源の配置や撮像機の光学系の特性等により生ずる撮像むら、いわゆるシェーディングの様子を示す図である。図8は、例えばチップの代わりに白紙を用い、2個の照明のうち1つの照明のみを作動させて撮像したデータを示している。このように像むらが生じると、撮像範囲のどの位置に較正領域があるかによって、較正領域の輝度が異なって撮像される。そこで、シェーディングの影響の大きさに応じて重み付けを行い、シェーディングの影響を補償することができる。すなわち、図8のように白紙等を用いた撮像によりシェーディングのみを検出する撮像データを採取し、シェーディングの影響の異なる領域ごとにその平均階調を求める。このようにして求められたシェーディングの平均階調に基づいて、平均階調のむらを補償するように重み付け係数C0,C1,C2,C3を定めることができる。この重み付け係数を用いて、輝度係数あるいは輝度差係数に重み付け処理を行い、シェーディングの影響を低減することができる。
【0062】
上記説明においては、2個の照明の各光量を算出するために2個の輝度を用いた。すなわち、一般的にいえば、複数の照明の数と等しい数の輝度を用いることで各照明の各光量を算出できる。ここで、複数の照明の数を超える数の輝度を用いることにすれば、各光量の算出に統計的処理を行うことができ、照明の較正制御の精度をより向上させることができる。また、統計的処理により異常データを取り除くことにすれば、例えば、ごみ等がチップや光学系に付着してノイズとなっているものを除外して、より正確な照明の較正制御を行うことができる。
【0063】
図9は、説明が容易なように照明が1個であったとし、その照明に対し5個の較正領域を設定して5個の輝度を検出した場合について、第1照明の光量L1を算出するため、横軸に輝度係数、縦軸に輝度Bをとったものである。この例では、輝度係数はa1,a2,a3,a4,a5の5個があり、これに対応して5個の輝度B1,B2,B3,B4,B5が検出される。各輝度Bを対応する輝度係数で除することでも、光量Lを求めることができるが、図9の例では、これら検出された5個の輝度データについて最小二乗法を適用したものを示している。すなわち、B=aLの関係があるので、5個の輝度データに基づいて最も確からしいL=B/aの直線を最小二乗法で引いたものが実線である。このようにして、統計的処理により得られる最も確からしい値を光量として用いることができる。なお、照明が複数であった場合でも、同様の統計的処理は可能であり、その拡張は容易である。
【0064】
さらに、この最も確からしい実線から偏差の大きいデータを取り除いてより精度の高い光量を求めることもできる。この例では最も確からしい直線からB5のデータが大きく離れているので、これを除外する。異常データとしてのB5を除外して残りの4つの輝度データからL=B/aの直線を最小二乗法で引き直したものが破線である。このようにして異常データを取り除いたデータに基づいて、光量を算出でき、より精度の高い照明の較正制御を行うことができる。
【0065】
また、上記説明においては、撮像データ1つに基づいて各光量を算出したが、同じチップ、あるいは同種のチップを複数回撮像し、これらから、較正領域の輝度を平均化処理し、その平均化された輝度データに基づいて各光量を算出してもよい。このようにすることで、チップ等の設定位置の傾きやずれ、あるいは品質のばらつきによる影響を少なくすることができる。
【0066】
上記説明では、チップのボンディング部を照明して輝度係数を求めたが、チップ以外の対象物を照明し、その撮像データ上に複数の較正領域を設定してその対象物の輝度係数を求めてもよい。例えば、標準の較正シートを用い、ボンディングのための照明を行う領域の中にセットし、ボンディングを行う視野を撮像し、その撮像データから輝度係数を求めてもよい。このようにして求めた輝度係数は、いわばチップのボンディング部を標準化して、同じ基準で比較が可能な輝度係数として扱うことができる。例えば、ボンディング作業を始める前、あるいは終了したとき、あるいは定期的な点検時に、この標準の較正シートを用いて各較正領域の輝度を検出することで、いつも同じ基準で各光源の光量設定の較正を行うことができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係るボンディング用照明装置及びボンディング用照明装置の較正方法によれば、受光器を増やすことなく、各光源の光量の変化を較正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態におけるボンディング用照明装置のブロック図である。
【図2】本発明に係る実施の形態において、輝度係数データを算出し、これらを記憶する手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る実施の形態において、較正領域の設定の様子を示す図である。
【図4】本発明に係る実施の形態において、輝度係数を求める様子を示す図である。
【図5】本発明に係る実施の形態において、輝度係数を用いて各光量を算出し各光源の光量設定を較正する手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る実施の形態において、較正領域の他の設定例を示す図である。
【図7】本発明に係る実施の形態において、輝度差を説明する図である。
【図8】撮像むら、いわゆるシェーディングの様子を示す図である。
【図9】本発明に係る実施の形態において、統計的処理により光量を求める様子を説明する図である。
【符号の説明】
10 ボンディング用照明装置
12 対象物
14 撮像機
20a,20b 照明(光源)
40 照明制御部
42 CPU
44 撮像I/F
46a,46b 照明I/F
48 入力部
50 出力部
52 外部記憶装置
60 画像処理モジュール
62 輝度検出モジュール
64 光量算出モジュール
66 較正モジュール
68 輝度差検出モジュール
80 輝度係数ファイル
82 輝度差係数ファイル
100 撮像範囲
110,112,114 較正領域
Claims (9)
- 光量を可変できる複数の光源と、
複数の光源により照明されたボンディング部を撮像する撮像機と、
撮像データ上に、少なくとも光源の数と等しい数の較正領域を設定し、各較正領域ごとに、その撮像データから光量と線形関係を有する物理量を検出する光量関係量検出手段と、
複数の較正領域の各物理量と、複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量係数を求め記憶する記憶手段と、
複数の物理量係数を用い、検出された複数の物理量から複数の光源の各光量を算出する光量算出手段と、
算出された各光量の変化に応じて各光源の光量設定を較正する較正手段と、
を備えることを特徴とするボンディング用照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、物理量は、撮像データの輝度であることを特徴とするボンディング用照明装置。
- 請求項1に記載の照明装置において、物理量は、撮像データの階調であることを特徴とするボンディング用照明装置。
- 請求項1に記載の照明装置において、
照明されたボンディング部の撮像むらに応じ、各物理量係数に重み付け処理を行う重み付け手段を備え、さらに、
光量算出手段は、重み付け処理後の各物理量係数に基づいて各光量を算出することを特徴とするボンディング用照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
較正領域の数が光源の数を超えるときに、統計的処理により各光量を算出する統計的光量算出手段を備えることを特徴とするボンディング用照明装置。 - 請求項5に記載の照明装置において、
統計的光量算出手段は、さらに、統計的処理による物理量と光量との間の確からしい関係からの偏差が大きいデータを除き、再度各光量を算出することを特徴とするボンディング用照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
同種類のボンディング部について撮像された複数の撮像データを用いて、各較正領域ごとに撮像データの平均物理量を求める物理量平均手段を備え、さらに、光量算出手段は、各平均物理量に基づいて各光量を算出することを特徴とするボンディング用照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
物理量係数の異なる2領域を含む各較正領域ごとに、2領域のそれぞれにおける物理量の差である物理量差を検出する物理量差検出手段を備え、さらに、
記憶手段は、複数の較正領域の各物理量差と、複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量差係数を求め記憶し、
光量算出手段は、複数の物理量差係数を用い、検出された複数の物理量差から複数の光源の各光量を算出することを特徴とするボンディング用照明装置。 - 光量を可変できる複数の光源によりボンディング部を照明する照明工程と、
照明されたボンディング部を撮像機により撮像する撮像工程と、
撮像データ上に、少なくとも光源の数と等しい数の較正領域を設定し、各較正領域ごとに、撮像データから光量と線形関係を有する物理量を検出する物理量検出工程と、
複数の較正領域の各物理量と、複数の光源の各光量とを結びつける複数の物理量係数を求め記憶する記憶工程と、
複数の物理量係数を用い、検出された複数の物理量から複数の光源の各光量を算出する光量算出工程と、
算出された各光量の変化に応じて各光源の光量設定を較正する較正工程と、
を備えることを特徴とするボンディング用照明装置の較正方法。
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