JP2004288965A - Stiナノギャップ充填および堀の窒化物のプルバックを改良するための方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】STI壁での酸化物の成長を抑制すること
【解決手段】パッド酸化膜(14)を成長させる工程の後でパッド酸化膜に窒化膜(18)をデポジットする工程と、堀のパターン形成を行い、堀をエッチングし、堀のクリーニングを行う工程と、熱酸化膜を成長させ、堀の窒化膜の一部をデグレーズする工程と、薄い窒化物ライナー(108)をデポジットする工程と、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成するよう、窒化膜をエッチングする工程と、STIライナーを酸化し、トレンチを満たすように酸化物をデポジットする前に、フッ化水素(HF)酸による酸化膜のデグレージングを実行する工程により、浅いトレンチのアイソレーション(STI)のギャップの充填および堀の窒化物のプルバックを改善する。
【選択図】 図10
【解決手段】パッド酸化膜(14)を成長させる工程の後でパッド酸化膜に窒化膜(18)をデポジットする工程と、堀のパターン形成を行い、堀をエッチングし、堀のクリーニングを行う工程と、熱酸化膜を成長させ、堀の窒化膜の一部をデグレーズする工程と、薄い窒化物ライナー(108)をデポジットする工程と、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成するよう、窒化膜をエッチングする工程と、STIライナーを酸化し、トレンチを満たすように酸化物をデポジットする前に、フッ化水素(HF)酸による酸化膜のデグレージングを実行する工程により、浅いトレンチのアイソレーション(STI)のギャップの充填および堀の窒化物のプルバックを改善する。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般的には半導体デバイスに関し、より詳細には浅いトレンチアイソレーション(STI)構造体を形成する方法およびSTI酸化物ライナーをより均一にするように、浅いトレンチアイソレーション内に側壁窒化物を形成すること、および堀の窒化物のプルバックを可能にすることにも関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造に際し、電気デバイス、例えばトランジスタ、メモリセルなどを形成すべきアクティブエリアの間にはアイソレーション構造体が形成される。これらアイソレーション構造体は一般に、かかる電気デバイスの形成に先立ち半導体基板の初期の処理中に形成される。代表的なアイソレーション技術として、局部的シリコン酸化(LOCOS)技術およびシャロー(浅い)トレンチアイソレーション(STI)プロセスがあり、これら方法により半導体デバイスのアクティブ領域の間にアイソレーション構造体が形成される。過去数年にわたって半導体デバイスの寸法が縮小されるにつれ、LOCOSアイソレーション技術に関連したスケーラビリティに関して限界およびその他の問題が生じた結果、一般にLOCOS技術が使用されなくなり、特に最近の高デバイス密度アプリケーションにおいてSTIの使用が増加している。
【0003】
STIアイソレーション技術は半導体ウェーハのアイソレーションエリアまたは領域内に浅いトレンチを形成するものであり、これらトレンチはその後、誘電材料、例えば二酸化シリコン(SiO2)で満たし、こうして満たされたトレンチの片側におけるアクティブ領域内にその後形成されるデバイスの間を電気的にアイソレートしている。一般に基板表面の上にはパッド酸化膜および窒化膜が形成され、将来のアクティブ領域がカバーされた状態でアイソレーション領域だけを露出するようにこれら膜のパターンが形成される。窒化膜はその後の処理工程においてハードマスクとして働き、パッド酸化膜は下方のシリコン基板と窒化膜との間のひずみを緩和するように働く。次に、窒化膜、パッド酸化膜および基板を貫通した状態のトレンチを形成するように異方性(例えばドライ)エッチングを行う。トレンチを一旦エッチングすると、このトレンチを酸化膜で満たすように誘電材料をデポジットする。その後、化学的機械式研磨(CMP)プロセスを使って一般にデバイスを平面状とし、保護窒化膜を除く。
【0004】
図1〜7には半導体デバイス12内にトレンチアイソレーション構造体を形成するための従来のSTIプロセスが示されている。図1では、半導体基板16の上にパッド酸化膜14を成長させるのに熱酸化プロセスが使用される。次に、図2において、例えば低圧化学的気相法(LPCVD)により窒化膜18、例えばSi3N4をデポジットする。この窒化膜18を使用し、その後のアクティブ領域間にアイソレーショントレンチを形成する悪影響を受けないよう基板16のアクティブ領域を保護する。次に、図3において、パターン形成されたエッチングマスク20を使用し、窒化膜18のアイソレーション領域を露出した状態のままにして、デバイス12のアクティブ領域をマスクする。次に窒化膜18、パッド酸化膜14を通って基板16内までトレンチ24を形成するように、ドライエッチング22を実行する。次に図4においてアクティブマスク20を除き、トレンチエッチングプロセス22によって生じた基板の損傷を除去または修復するためにトレンチ24内に酸化物ライナー26を形成する。
【0005】
一旦トレンチ24およびライナー26を形成した後に、トレンチ24を満たし、デバイス12のアクティブ領域内の窒化膜18もカバーするように、デポジットプロセス30により図5において誘電材料28をデポジットする。化学的機械式研磨(CMP)プロセス32を使ってデバイス12の上方表面を平坦にすると、このプロセスによって窒化膜18の残り部分が露出される。この平坦化の後に、図7においてエッチングプロセス34により窒化膜18を除き、アイソレーションプロセスを完了する。しかしながら、従来のアイソレーションプロセスでは、アイソレーショントレンチ内の鋭利なコーナーによってデバイス12の隣接するアクティブ領域内に製造されたトランジスタおよびその他のデバイスの作動性能に種々の問題が生じることがあった。
【0006】
STI(シャロートレンチアイソレーション)プロセスとは4分の1ミクロン(およびそれ以下)技術におけるトランジスタをアイソレーションするための解決方法である。今日の集積回路(IC)技術では、ほとんどの製品は寸法/ピッチをより小さくするアイソレーション解決方法としてSTIを使用しようと試みており、ここでSTI技術はSTIのライナーの酸化に関連したSTIギャップの充填の限界に直面している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
現在では、STI寸法が小さいの場合、空隙(ボイド)を生じることなく、STIのトレンチを満たすことは次第に困難となりつつある。当然ながら、主な問題はSTIの幅が狭いことであり、このような狭い幅ではSTI酸化物ライナーのボトルネックに関連して充填することがより困難となっている。このSTIのライナーの酸化のボトルネックの問題は、<001>を除く別の平面配向を有するSTI壁での酸化物の成長レートに起因して生じている。図8から判るように、87度の壁における酸化物ライナーの成長厚みは、意図する酸化膜の厚みの約2〜3倍となっており、この値はSTIの底部における意図する厚みの約50%となっている。
【0008】
他方、堀のコーナーにおけるSTI酸化物のリセスは狭い幅の逆効果に対する問題を生じさせることが判っている。STI酸化物が失われる問題は、プロセス後のSTIの充填およびCMPでその後に酸化物がデグレーズすることに起因するものであり、このプロセスでは実際にSTI酸化物がシリコン表面の下にリセスを形成する。ポリシリコンがデポジットされ、トランジスタのゲートが形成されるようにエッチングされると、図9に示されるように、ゲートポリシリコンの下に鋭利な堀のコーナーが形成される。
【0009】
この図には既に述べたSTIギャップ充填空隙91も示されている。業界ではSTIのギャップの充填に先立ち、堀の窒化物をプルバック(高温リン酸でエッチング)した場合、STI酸化物のリセスの発生を防止できることが周知となっている。しかしながら、STI窒化物ライナーで集積化した場合、この解決方法には固有の問題がある。このSTI窒化物ライナーはSTIのひずみを低減するのに必要である。しかしながら、プロセス中でSTI窒化ライナーが存在する場合、堀の窒化物を除去する間に意図しなくてもこの窒化物ライナーの一部がデグレーズされる。これは窒化物ライナーがデグレーズされた後に背部に残っている空隙に最終的にポリシリコンがデポジットされるという問題を生じさせる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一実施例によれば、
1)STIライナーの酸化に先立ち、薄い側壁を形成するために窒化物ライナーをデポジットし、エッチングすることによって、STI壁での酸化物の成長を抑制する方法が提供され、
2)STIギャップの充填に先立ち、薄い側壁の窒化物を形成するために窒化物ライナーをデポジットし、エッチングすることにより、STIのひずみを低減するためにSTI窒化物ライナープロセスにより堀の窒化物のフルバックプロセスを可能にする方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施例を説明する前に、以下、STI形成のための本方法のシーケンスについて説明する。
【0012】
A.シリコンウェーハの面にパッド酸化膜を成長させる。このパッド酸化膜は熱酸化成長方法またはデポジッション方法のような適当な公知の酸化プロセスを使って形成できる。このパッド酸化膜は下方のシリコン基板とそれに続く下方の窒化膜との間のひずみを緩和するように機能できる。
【0013】
B.パッド酸化膜の頂部に窒化膜をデポジットする。この窒化膜は基板の下方のアクティブ領域を保護するためのその後のアイソレーション処理でハードマスクとして働く。この窒化膜は適当なデポジット技術および低圧化学的気相方法(LPCVD)によりデポジットされるSi3N4のような材料を使って形成できる。
【0014】
C.堀をパターン化(レジストコート、露光および現像)する。窒化膜の上にレジスト膜を形成し、アクティブ領域をカバーしながら基板のパターン化されたマスクの露出アイソレーション領域を形成するようにレジスト膜をパターン化できる。このレジストマスクのパターン化は、例えばフォトマスクを通して放射線源にレジストの所定部分を露出し、レジスト材料の露出部分または非露出部分を除去し、アイソレーション領域内の窒化膜の一部をカバーせず、アクティブ領域をカバーされた状態に残すような公知のフォトリソグラフィ方法に従って行うことができる。
【0015】
D.浅いトレンチを形成するように、窒化膜、酸化膜およびシリコン膜をエッチングする。形成されたパターン化マスクを使用してアイソレーショントレンチをドライエッチングする。このトレンチのエッチングは公知のトレンチエッチング技術、例えば反応イオンエッチング(RIE)を使って実行できる。例えば露出されたアイソレーション領域内の材料を除去し、窒化膜、下方のパッド酸化膜を通って、半導体基板内までエッチングし、側壁、底部および両者の間の下方コーナーを有するトレンチを形成するような多工程RIEエッチングプロセスを実行できる。例えばアイソレーション領域内の窒化物材料および酸化物材料を除去し、シリコンウェーハ表面を露出するように、第1ドライエッチングを使用できる。その後、マスク内の開口部を貫通するようにシリコン表面領域を除去し、その内部にマスクを形成するように、第2ドライエッチングを実行できる。
【0016】
E.レジストのクリーンアップ
【0017】
F.STI酸化物ライナーのアンダーカットのためのフッ化水素(HF)酸でデグレーズ。この工程は、酸化物ライナーの成長に先立ち、STIシリコン表面をクリーニングし、ひずみ解放のために堀の窒化膜の下方のパッド酸化膜の一部もデグレーズする。
【0018】
G.酸化物ライナーを成長させる。
【0019】
H.STIトランチを満たすために酸化物をデポジットする。誘電材料、例えばSiO2またはその他の電気的にアイソレートされた材料でトレンチを満たし、アイソレーショントレンチの両側のアクティブ領域の間を電気的にアイソレートする。このトレンチ充填作業はデバイスの上に誘電材料を形成またはデポジットし、アクティブ領域内の窒化膜をカバーすると共に、そのアイソレーション領域内のトレンチを満たすことを含むことができる。このトレンチ充填材料は適当な材料を使ってデポジットできる。
【0020】
I.堀の窒化膜がCMPのための停止膜となっている場合の、STI酸化膜のCMP(化学的機械式研磨)。
【0021】
J.堀の窒化膜のエッチング(高温リン酸)
【0022】
K.ダミー酸化膜の成長、HFでデグレーズ、高圧(HV)ゲートの成長、HFでデグレーズおよび低電圧(LV)ゲート酸化膜の成長。
【0023】
L.ポリシリコンをデポジットし、トランジスタのゲートを形成する。
【0024】
起こり得る問題は次のとおりである。
a.工程Gにおいて、シリコン平面の配向が異なることにより、STIトレンチのまわりで酸化物ライナーが均一に成長しない。この場合、このことは実際にギャップ充填のための工程Hで問題を生じさせ、図9に示されるようなSTI充填部における空隙91を生じさせる。
b.工程Kにおいて、標準的プロセスにおけるすべての酸化物デグレーズが頂部および側面からSTI酸化物も除去してしまう。頂部から一部のSTI酸化物が除去された場合、このことは問題を引き起こさないが、堀のコーナーにおけるSTI酸化物リセスがトランジスタに対する問題を引き起こす。この場合、実際にシャープな堀のコーナーが狭い幅の逆効果を生じさせる。このことは図9に示されている。
【0025】
本発明の一実施例によれば、
1)STIライナーの酸化に先立ち、薄い側壁を形成するために窒化物ライナー101をデポジットし、エッチングすることによって、STI壁でも酸化物の成長を抑制する方法が提供され、
2)STIギャップの充填に先立ち、薄い側壁の窒化膜101を形成するために窒化物ライナーをデポジットし、エッチングすることにより、STIのひずみを低減するためにSTI窒化物ライナープロセスにより堀の窒化物のフルバックプロセスを可能にする方法が提供される。
【0026】
本発明はSTI壁における酸化膜の成長速度を抑制することにより、STIギャップの充填に対する処理能力をより高くするように、STIループ処理のための好ましいプロセス方法を教示するものであり、また、堀のコーナーにおけるSTI酸化物のリセスの問題を解決するために堀の窒化物のプルバックを可能にする。この好ましい方法は上記の2つの問題を別々に、または同時に解決するのに使用できる。
【0027】
STI酸化物のライナー成長の不均一性および堀の窒化物のプルバックを解決するための組み合わされたプロセス工程(図11に示されている)は次のとおりである。
1.上記のように、シリコンウェーハの面でパッド酸化膜を成長させる。
2.上記のように、パッド酸化膜の頂部に窒化膜をデポジットする。
3.ベースラインごとに堀のパターン形成、堀のエッチングおよび堀のエッチングされた部分のクリーニングを行う。これらは上記工程C〜Eである。
4.20〜40オングストロームの熱酸化膜を成長させる(シリコン膜と酸化膜との境界を良好にするために、高温リンウェット堀窒化物のプルバック中のシリコンの喪失またはシリコン表面の粗面化も防止する)。
【0028】
5.高温リン酸を使って堀の窒化膜の一部をエッチングする。従って、堀の窒化膜は頂部でより薄くなり、また横方向にプルバックする。この堀窒化膜の横方向の除去部は後にSTIギャップ充填物によって満たされ、この場合、実際に堀のコーナーでのSTI酸化物のリセスの形成が防止される。
6.極めて薄い窒化物ライナー101(30〜60オングストローム)をデポジットする。
7.ドライ窒化物エッチングを実行し、図10の101が示すようにSTIトレンチ内に側壁窒化膜を形成する。従って、元の堀の窒化膜と新しいSTI側壁窒化膜とが実際に分離される。この場合、その後の堀の窒化膜18のウェットエッチング中にSTIトレンチ内のSTI側壁窒化膜101は、このウェットエッチングによって影響されない。
8.(アンダーカットおよび堀のパッド酸化物のデグレーズのための)フッ化水素(HF)酸によるデグレーズプロセス。
9.STIライナーの酸化(この工程は窒化物がエッチングされているSTI底部で酸化膜を成長させ、更に壁での過度の酸化膜の成長を防止する。ちなみに、コーナーを丸くする量は以前と同じままである。図10は薄い窒化膜のポスト窒化膜エッチングおよびSTIライナーの酸化によるこのプロセスを示す。STIにおけるひずみを少なくするためにSTIトレンチ内にこの側壁の窒化膜を残すことができる。
【0029】
STI酸化物ライナーの成長後の工程10〜14は上記のように実行する。これら工程は次のとおりである。
10.STIトレンチを満たすように酸化物をデポジットする。
11.堀の窒化膜がCMP用の停止膜である場合、STI酸化膜のCMP(化学的機械式研磨)を実行。
12.堀の窒化膜のエッチング(高温リン酸)
13.ダミー酸化膜を成長させ、HFでデグレーズを行い、HVゲートを成長させ、HFでデグレーズを行い、LVゲート酸化膜を成長させる。
14.ポリシリコンをデポジットし、トランジスタのゲートを形成する。
【0030】
以上で、1つ以上の実現例を参照して本発明を示し、説明したが、当業者が本明細書および添付図面を検討し、これらを理解すれば、均等な変形例および変更例を考えつくことができよう。特に上記部品(アセンブリ、デバイス、回路、システムなど)により実行される種々の機能に関し、かかる部品を説明するのに使用される(「手段」の記載を含む用語)は特に表示しない限り、本明細書に示した本発明の実施例における機能を実行する開示した構造物に構造的に均等でないにしても、上記部品の特定の機能(機能的に均等な機能)を実行する任意の部品に対応するものである。更に本発明の特定の特徴をいくつかの実現例のうちの1つだけを参照して開示したが、かかる特徴は所定の、または特定の用途に対して望まれ、または好ましい、他の実現例の他の1つ以上の特徴と組み合わせことができる。更に、「含む」、「有する」またはそれらの別の表現を含む用語を詳細な説明および特許請求の範囲で使用する程度にまで、かかる用語は「備えた」または「備える」なる用語と同じように包括的なものである。
【0031】
以上の説明に関して、更に以下の項を開示する。
(1) STIライナーを酸化する前に浅いトレンチアイソレーション部内に薄い側壁窒化膜を形成するように、窒化物ライナーをデポジットし、エッチングする工程を備えた、より均一なSTI酸化物ライナーを提供するための方法。
(2) STIギャップを満たす前に浅いトレンチアイソレーション部内に薄い側壁窒化膜を形成するように窒化物ライナーをデポジットし、エッチングする工程を備えた、堀の窒化物のプルバックを可能にする方法。
【0032】
(3) シリコンウェーハの面にパッド酸化膜を成長させる工程と、
前記パッド酸化膜に窒化膜をデポジットする工程と、
堀のパターン形成をし、堀をエッチングし、堀のエッチングされた部分をクリーニングする工程と、
熱酸化膜を成長させる工程と、
高温リン酸を使って堀の窒化膜の一部をエッチングする工程と、
極めて薄い窒化物ライナーをデポジットする工程と、
窒化膜をエッチングし、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成する工程と、
フッ化水素(HF)酸によるデグレーズプロセスを実行する工程と、
STIライナー酸化を実行する工程とを備えた、シリコンウェーハにSTIを形成する方法。
(4) STIトレンチを満たすように酸化物をデポジットする工程と備えた、第3項記載の方法。
【0033】
(5) シリコンウェーハの面にパッド酸化膜を成長させる工程と、
前記パッド酸化膜に窒化膜をデポジットする工程と、
堀のパターン形成をし、堀をエッチングし、堀のエッチングされた部分をクリーニングする工程と、
熱酸化膜を成長させる工程と、
堀の窒化膜の一部をエッチングする工程と、
極めて薄い窒化物ライナーをデポジットする工程と、
窒化膜をエッチングし、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成する工程と、
アンダーカットおよび掘のパッド酸化膜のデグレーズのためにデグレージングを実行する工程と、
STIライナー酸化を実行する工程とを備えた、シリコンウェーハにSTIを形成する方法。
【0034】
(6) 側壁および底部表面を有するトレンチを半導体基板内に形成する工程と、
トレンチの側壁に窒化膜を形成する工程と、
誘電材料でトレンチを満たす工程とを備えた、半導体基板内にアイソレーション構造体を形成する方法。
(7) 前記窒化膜を形成する工程が、
前記トレンチの側壁および底部表面に窒化物のライナーを形成する工程と、
前記トレンチの底部表面を露出するように窒化物のライナーをエッチングする工程とを備えた、第6項記載の方法。
(8) 前記トレンチの底部表面を露出するように窒化物のライナーをエッチングする工程の後に前記トレンチの底部表面に酸化膜を形成する工程を更に備えた、第7項記載の方法。
【0035】
(9) 半導体基板と、
前記半導体内に形成された、側壁および底部表面を有するアイソレーショントレンチと、
前記アイソレーショントレンチの側壁に形成された窒化膜と、
前記アイソレーショントレンチを満たす誘電材料とを備えた、半導体デバイス。
(10) 前記アイソレーショントレンチの底部表面に形成された酸化膜とを備えた、第9項記載の半導体デバイス。
【0036】
(11) パッド酸化膜(14)を成長させる工程の後でパッド酸化膜に窒化膜(18)をデポジットする工程と、堀のパターン形成を行い、堀をエッチングし、堀のクリーニングを行う工程と、熱酸化膜を成長させ、堀の窒化膜の一部をデグレーズする工程と、薄い窒化物ライナー(108)をデポジットする工程と、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成するよう、窒化膜をエッチングする工程と、STIライナーを酸化し、トレンチを満たすように酸化物をデポジットする前に、フッ化水素(HF)酸による酸化膜デグレージングを実行する工程により、浅いトレンチのアイソレーション(STI)のギャップの充填および堀の窒化物のプルバックを改善する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図2】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図3】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図4】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図5】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図6】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図7】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図8】STIトレンチポストライナーの酸化を示す図である。
【図9】STI酸化物のリセスを有する堀のコーナーを示す図である。
【図10】STIトレンチポスト側壁窒化物ライナーの形成を示す図である。
【図11】本発明の好ましい実施例にかかわるプロセスのフローチャートである。
【符号の説明】
14 パッド酸化膜
16 半導体基板
18 窒化膜
24 トレンチ
26 酸化物ライナー
101 窒化物ライナー
【発明の属する技術分野】
本発明は一般的には半導体デバイスに関し、より詳細には浅いトレンチアイソレーション(STI)構造体を形成する方法およびSTI酸化物ライナーをより均一にするように、浅いトレンチアイソレーション内に側壁窒化物を形成すること、および堀の窒化物のプルバックを可能にすることにも関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造に際し、電気デバイス、例えばトランジスタ、メモリセルなどを形成すべきアクティブエリアの間にはアイソレーション構造体が形成される。これらアイソレーション構造体は一般に、かかる電気デバイスの形成に先立ち半導体基板の初期の処理中に形成される。代表的なアイソレーション技術として、局部的シリコン酸化(LOCOS)技術およびシャロー(浅い)トレンチアイソレーション(STI)プロセスがあり、これら方法により半導体デバイスのアクティブ領域の間にアイソレーション構造体が形成される。過去数年にわたって半導体デバイスの寸法が縮小されるにつれ、LOCOSアイソレーション技術に関連したスケーラビリティに関して限界およびその他の問題が生じた結果、一般にLOCOS技術が使用されなくなり、特に最近の高デバイス密度アプリケーションにおいてSTIの使用が増加している。
【0003】
STIアイソレーション技術は半導体ウェーハのアイソレーションエリアまたは領域内に浅いトレンチを形成するものであり、これらトレンチはその後、誘電材料、例えば二酸化シリコン(SiO2)で満たし、こうして満たされたトレンチの片側におけるアクティブ領域内にその後形成されるデバイスの間を電気的にアイソレートしている。一般に基板表面の上にはパッド酸化膜および窒化膜が形成され、将来のアクティブ領域がカバーされた状態でアイソレーション領域だけを露出するようにこれら膜のパターンが形成される。窒化膜はその後の処理工程においてハードマスクとして働き、パッド酸化膜は下方のシリコン基板と窒化膜との間のひずみを緩和するように働く。次に、窒化膜、パッド酸化膜および基板を貫通した状態のトレンチを形成するように異方性(例えばドライ)エッチングを行う。トレンチを一旦エッチングすると、このトレンチを酸化膜で満たすように誘電材料をデポジットする。その後、化学的機械式研磨(CMP)プロセスを使って一般にデバイスを平面状とし、保護窒化膜を除く。
【0004】
図1〜7には半導体デバイス12内にトレンチアイソレーション構造体を形成するための従来のSTIプロセスが示されている。図1では、半導体基板16の上にパッド酸化膜14を成長させるのに熱酸化プロセスが使用される。次に、図2において、例えば低圧化学的気相法(LPCVD)により窒化膜18、例えばSi3N4をデポジットする。この窒化膜18を使用し、その後のアクティブ領域間にアイソレーショントレンチを形成する悪影響を受けないよう基板16のアクティブ領域を保護する。次に、図3において、パターン形成されたエッチングマスク20を使用し、窒化膜18のアイソレーション領域を露出した状態のままにして、デバイス12のアクティブ領域をマスクする。次に窒化膜18、パッド酸化膜14を通って基板16内までトレンチ24を形成するように、ドライエッチング22を実行する。次に図4においてアクティブマスク20を除き、トレンチエッチングプロセス22によって生じた基板の損傷を除去または修復するためにトレンチ24内に酸化物ライナー26を形成する。
【0005】
一旦トレンチ24およびライナー26を形成した後に、トレンチ24を満たし、デバイス12のアクティブ領域内の窒化膜18もカバーするように、デポジットプロセス30により図5において誘電材料28をデポジットする。化学的機械式研磨(CMP)プロセス32を使ってデバイス12の上方表面を平坦にすると、このプロセスによって窒化膜18の残り部分が露出される。この平坦化の後に、図7においてエッチングプロセス34により窒化膜18を除き、アイソレーションプロセスを完了する。しかしながら、従来のアイソレーションプロセスでは、アイソレーショントレンチ内の鋭利なコーナーによってデバイス12の隣接するアクティブ領域内に製造されたトランジスタおよびその他のデバイスの作動性能に種々の問題が生じることがあった。
【0006】
STI(シャロートレンチアイソレーション)プロセスとは4分の1ミクロン(およびそれ以下)技術におけるトランジスタをアイソレーションするための解決方法である。今日の集積回路(IC)技術では、ほとんどの製品は寸法/ピッチをより小さくするアイソレーション解決方法としてSTIを使用しようと試みており、ここでSTI技術はSTIのライナーの酸化に関連したSTIギャップの充填の限界に直面している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
現在では、STI寸法が小さいの場合、空隙(ボイド)を生じることなく、STIのトレンチを満たすことは次第に困難となりつつある。当然ながら、主な問題はSTIの幅が狭いことであり、このような狭い幅ではSTI酸化物ライナーのボトルネックに関連して充填することがより困難となっている。このSTIのライナーの酸化のボトルネックの問題は、<001>を除く別の平面配向を有するSTI壁での酸化物の成長レートに起因して生じている。図8から判るように、87度の壁における酸化物ライナーの成長厚みは、意図する酸化膜の厚みの約2〜3倍となっており、この値はSTIの底部における意図する厚みの約50%となっている。
【0008】
他方、堀のコーナーにおけるSTI酸化物のリセスは狭い幅の逆効果に対する問題を生じさせることが判っている。STI酸化物が失われる問題は、プロセス後のSTIの充填およびCMPでその後に酸化物がデグレーズすることに起因するものであり、このプロセスでは実際にSTI酸化物がシリコン表面の下にリセスを形成する。ポリシリコンがデポジットされ、トランジスタのゲートが形成されるようにエッチングされると、図9に示されるように、ゲートポリシリコンの下に鋭利な堀のコーナーが形成される。
【0009】
この図には既に述べたSTIギャップ充填空隙91も示されている。業界ではSTIのギャップの充填に先立ち、堀の窒化物をプルバック(高温リン酸でエッチング)した場合、STI酸化物のリセスの発生を防止できることが周知となっている。しかしながら、STI窒化物ライナーで集積化した場合、この解決方法には固有の問題がある。このSTI窒化物ライナーはSTIのひずみを低減するのに必要である。しかしながら、プロセス中でSTI窒化ライナーが存在する場合、堀の窒化物を除去する間に意図しなくてもこの窒化物ライナーの一部がデグレーズされる。これは窒化物ライナーがデグレーズされた後に背部に残っている空隙に最終的にポリシリコンがデポジットされるという問題を生じさせる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一実施例によれば、
1)STIライナーの酸化に先立ち、薄い側壁を形成するために窒化物ライナーをデポジットし、エッチングすることによって、STI壁での酸化物の成長を抑制する方法が提供され、
2)STIギャップの充填に先立ち、薄い側壁の窒化物を形成するために窒化物ライナーをデポジットし、エッチングすることにより、STIのひずみを低減するためにSTI窒化物ライナープロセスにより堀の窒化物のフルバックプロセスを可能にする方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施例を説明する前に、以下、STI形成のための本方法のシーケンスについて説明する。
【0012】
A.シリコンウェーハの面にパッド酸化膜を成長させる。このパッド酸化膜は熱酸化成長方法またはデポジッション方法のような適当な公知の酸化プロセスを使って形成できる。このパッド酸化膜は下方のシリコン基板とそれに続く下方の窒化膜との間のひずみを緩和するように機能できる。
【0013】
B.パッド酸化膜の頂部に窒化膜をデポジットする。この窒化膜は基板の下方のアクティブ領域を保護するためのその後のアイソレーション処理でハードマスクとして働く。この窒化膜は適当なデポジット技術および低圧化学的気相方法(LPCVD)によりデポジットされるSi3N4のような材料を使って形成できる。
【0014】
C.堀をパターン化(レジストコート、露光および現像)する。窒化膜の上にレジスト膜を形成し、アクティブ領域をカバーしながら基板のパターン化されたマスクの露出アイソレーション領域を形成するようにレジスト膜をパターン化できる。このレジストマスクのパターン化は、例えばフォトマスクを通して放射線源にレジストの所定部分を露出し、レジスト材料の露出部分または非露出部分を除去し、アイソレーション領域内の窒化膜の一部をカバーせず、アクティブ領域をカバーされた状態に残すような公知のフォトリソグラフィ方法に従って行うことができる。
【0015】
D.浅いトレンチを形成するように、窒化膜、酸化膜およびシリコン膜をエッチングする。形成されたパターン化マスクを使用してアイソレーショントレンチをドライエッチングする。このトレンチのエッチングは公知のトレンチエッチング技術、例えば反応イオンエッチング(RIE)を使って実行できる。例えば露出されたアイソレーション領域内の材料を除去し、窒化膜、下方のパッド酸化膜を通って、半導体基板内までエッチングし、側壁、底部および両者の間の下方コーナーを有するトレンチを形成するような多工程RIEエッチングプロセスを実行できる。例えばアイソレーション領域内の窒化物材料および酸化物材料を除去し、シリコンウェーハ表面を露出するように、第1ドライエッチングを使用できる。その後、マスク内の開口部を貫通するようにシリコン表面領域を除去し、その内部にマスクを形成するように、第2ドライエッチングを実行できる。
【0016】
E.レジストのクリーンアップ
【0017】
F.STI酸化物ライナーのアンダーカットのためのフッ化水素(HF)酸でデグレーズ。この工程は、酸化物ライナーの成長に先立ち、STIシリコン表面をクリーニングし、ひずみ解放のために堀の窒化膜の下方のパッド酸化膜の一部もデグレーズする。
【0018】
G.酸化物ライナーを成長させる。
【0019】
H.STIトランチを満たすために酸化物をデポジットする。誘電材料、例えばSiO2またはその他の電気的にアイソレートされた材料でトレンチを満たし、アイソレーショントレンチの両側のアクティブ領域の間を電気的にアイソレートする。このトレンチ充填作業はデバイスの上に誘電材料を形成またはデポジットし、アクティブ領域内の窒化膜をカバーすると共に、そのアイソレーション領域内のトレンチを満たすことを含むことができる。このトレンチ充填材料は適当な材料を使ってデポジットできる。
【0020】
I.堀の窒化膜がCMPのための停止膜となっている場合の、STI酸化膜のCMP(化学的機械式研磨)。
【0021】
J.堀の窒化膜のエッチング(高温リン酸)
【0022】
K.ダミー酸化膜の成長、HFでデグレーズ、高圧(HV)ゲートの成長、HFでデグレーズおよび低電圧(LV)ゲート酸化膜の成長。
【0023】
L.ポリシリコンをデポジットし、トランジスタのゲートを形成する。
【0024】
起こり得る問題は次のとおりである。
a.工程Gにおいて、シリコン平面の配向が異なることにより、STIトレンチのまわりで酸化物ライナーが均一に成長しない。この場合、このことは実際にギャップ充填のための工程Hで問題を生じさせ、図9に示されるようなSTI充填部における空隙91を生じさせる。
b.工程Kにおいて、標準的プロセスにおけるすべての酸化物デグレーズが頂部および側面からSTI酸化物も除去してしまう。頂部から一部のSTI酸化物が除去された場合、このことは問題を引き起こさないが、堀のコーナーにおけるSTI酸化物リセスがトランジスタに対する問題を引き起こす。この場合、実際にシャープな堀のコーナーが狭い幅の逆効果を生じさせる。このことは図9に示されている。
【0025】
本発明の一実施例によれば、
1)STIライナーの酸化に先立ち、薄い側壁を形成するために窒化物ライナー101をデポジットし、エッチングすることによって、STI壁でも酸化物の成長を抑制する方法が提供され、
2)STIギャップの充填に先立ち、薄い側壁の窒化膜101を形成するために窒化物ライナーをデポジットし、エッチングすることにより、STIのひずみを低減するためにSTI窒化物ライナープロセスにより堀の窒化物のフルバックプロセスを可能にする方法が提供される。
【0026】
本発明はSTI壁における酸化膜の成長速度を抑制することにより、STIギャップの充填に対する処理能力をより高くするように、STIループ処理のための好ましいプロセス方法を教示するものであり、また、堀のコーナーにおけるSTI酸化物のリセスの問題を解決するために堀の窒化物のプルバックを可能にする。この好ましい方法は上記の2つの問題を別々に、または同時に解決するのに使用できる。
【0027】
STI酸化物のライナー成長の不均一性および堀の窒化物のプルバックを解決するための組み合わされたプロセス工程(図11に示されている)は次のとおりである。
1.上記のように、シリコンウェーハの面でパッド酸化膜を成長させる。
2.上記のように、パッド酸化膜の頂部に窒化膜をデポジットする。
3.ベースラインごとに堀のパターン形成、堀のエッチングおよび堀のエッチングされた部分のクリーニングを行う。これらは上記工程C〜Eである。
4.20〜40オングストロームの熱酸化膜を成長させる(シリコン膜と酸化膜との境界を良好にするために、高温リンウェット堀窒化物のプルバック中のシリコンの喪失またはシリコン表面の粗面化も防止する)。
【0028】
5.高温リン酸を使って堀の窒化膜の一部をエッチングする。従って、堀の窒化膜は頂部でより薄くなり、また横方向にプルバックする。この堀窒化膜の横方向の除去部は後にSTIギャップ充填物によって満たされ、この場合、実際に堀のコーナーでのSTI酸化物のリセスの形成が防止される。
6.極めて薄い窒化物ライナー101(30〜60オングストローム)をデポジットする。
7.ドライ窒化物エッチングを実行し、図10の101が示すようにSTIトレンチ内に側壁窒化膜を形成する。従って、元の堀の窒化膜と新しいSTI側壁窒化膜とが実際に分離される。この場合、その後の堀の窒化膜18のウェットエッチング中にSTIトレンチ内のSTI側壁窒化膜101は、このウェットエッチングによって影響されない。
8.(アンダーカットおよび堀のパッド酸化物のデグレーズのための)フッ化水素(HF)酸によるデグレーズプロセス。
9.STIライナーの酸化(この工程は窒化物がエッチングされているSTI底部で酸化膜を成長させ、更に壁での過度の酸化膜の成長を防止する。ちなみに、コーナーを丸くする量は以前と同じままである。図10は薄い窒化膜のポスト窒化膜エッチングおよびSTIライナーの酸化によるこのプロセスを示す。STIにおけるひずみを少なくするためにSTIトレンチ内にこの側壁の窒化膜を残すことができる。
【0029】
STI酸化物ライナーの成長後の工程10〜14は上記のように実行する。これら工程は次のとおりである。
10.STIトレンチを満たすように酸化物をデポジットする。
11.堀の窒化膜がCMP用の停止膜である場合、STI酸化膜のCMP(化学的機械式研磨)を実行。
12.堀の窒化膜のエッチング(高温リン酸)
13.ダミー酸化膜を成長させ、HFでデグレーズを行い、HVゲートを成長させ、HFでデグレーズを行い、LVゲート酸化膜を成長させる。
14.ポリシリコンをデポジットし、トランジスタのゲートを形成する。
【0030】
以上で、1つ以上の実現例を参照して本発明を示し、説明したが、当業者が本明細書および添付図面を検討し、これらを理解すれば、均等な変形例および変更例を考えつくことができよう。特に上記部品(アセンブリ、デバイス、回路、システムなど)により実行される種々の機能に関し、かかる部品を説明するのに使用される(「手段」の記載を含む用語)は特に表示しない限り、本明細書に示した本発明の実施例における機能を実行する開示した構造物に構造的に均等でないにしても、上記部品の特定の機能(機能的に均等な機能)を実行する任意の部品に対応するものである。更に本発明の特定の特徴をいくつかの実現例のうちの1つだけを参照して開示したが、かかる特徴は所定の、または特定の用途に対して望まれ、または好ましい、他の実現例の他の1つ以上の特徴と組み合わせことができる。更に、「含む」、「有する」またはそれらの別の表現を含む用語を詳細な説明および特許請求の範囲で使用する程度にまで、かかる用語は「備えた」または「備える」なる用語と同じように包括的なものである。
【0031】
以上の説明に関して、更に以下の項を開示する。
(1) STIライナーを酸化する前に浅いトレンチアイソレーション部内に薄い側壁窒化膜を形成するように、窒化物ライナーをデポジットし、エッチングする工程を備えた、より均一なSTI酸化物ライナーを提供するための方法。
(2) STIギャップを満たす前に浅いトレンチアイソレーション部内に薄い側壁窒化膜を形成するように窒化物ライナーをデポジットし、エッチングする工程を備えた、堀の窒化物のプルバックを可能にする方法。
【0032】
(3) シリコンウェーハの面にパッド酸化膜を成長させる工程と、
前記パッド酸化膜に窒化膜をデポジットする工程と、
堀のパターン形成をし、堀をエッチングし、堀のエッチングされた部分をクリーニングする工程と、
熱酸化膜を成長させる工程と、
高温リン酸を使って堀の窒化膜の一部をエッチングする工程と、
極めて薄い窒化物ライナーをデポジットする工程と、
窒化膜をエッチングし、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成する工程と、
フッ化水素(HF)酸によるデグレーズプロセスを実行する工程と、
STIライナー酸化を実行する工程とを備えた、シリコンウェーハにSTIを形成する方法。
(4) STIトレンチを満たすように酸化物をデポジットする工程と備えた、第3項記載の方法。
【0033】
(5) シリコンウェーハの面にパッド酸化膜を成長させる工程と、
前記パッド酸化膜に窒化膜をデポジットする工程と、
堀のパターン形成をし、堀をエッチングし、堀のエッチングされた部分をクリーニングする工程と、
熱酸化膜を成長させる工程と、
堀の窒化膜の一部をエッチングする工程と、
極めて薄い窒化物ライナーをデポジットする工程と、
窒化膜をエッチングし、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成する工程と、
アンダーカットおよび掘のパッド酸化膜のデグレーズのためにデグレージングを実行する工程と、
STIライナー酸化を実行する工程とを備えた、シリコンウェーハにSTIを形成する方法。
【0034】
(6) 側壁および底部表面を有するトレンチを半導体基板内に形成する工程と、
トレンチの側壁に窒化膜を形成する工程と、
誘電材料でトレンチを満たす工程とを備えた、半導体基板内にアイソレーション構造体を形成する方法。
(7) 前記窒化膜を形成する工程が、
前記トレンチの側壁および底部表面に窒化物のライナーを形成する工程と、
前記トレンチの底部表面を露出するように窒化物のライナーをエッチングする工程とを備えた、第6項記載の方法。
(8) 前記トレンチの底部表面を露出するように窒化物のライナーをエッチングする工程の後に前記トレンチの底部表面に酸化膜を形成する工程を更に備えた、第7項記載の方法。
【0035】
(9) 半導体基板と、
前記半導体内に形成された、側壁および底部表面を有するアイソレーショントレンチと、
前記アイソレーショントレンチの側壁に形成された窒化膜と、
前記アイソレーショントレンチを満たす誘電材料とを備えた、半導体デバイス。
(10) 前記アイソレーショントレンチの底部表面に形成された酸化膜とを備えた、第9項記載の半導体デバイス。
【0036】
(11) パッド酸化膜(14)を成長させる工程の後でパッド酸化膜に窒化膜(18)をデポジットする工程と、堀のパターン形成を行い、堀をエッチングし、堀のクリーニングを行う工程と、熱酸化膜を成長させ、堀の窒化膜の一部をデグレーズする工程と、薄い窒化物ライナー(108)をデポジットする工程と、STIトレンチ内に薄い側壁窒化膜を形成するよう、窒化膜をエッチングする工程と、STIライナーを酸化し、トレンチを満たすように酸化物をデポジットする前に、フッ化水素(HF)酸による酸化膜デグレージングを実行する工程により、浅いトレンチのアイソレーション(STI)のギャップの充填および堀の窒化物のプルバックを改善する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図2】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図3】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図4】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図5】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図6】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図7】半導体デバイス内のアクティブ領域の間をアイソレートするための従来の浅いトレンチアイソレーションプロセスの一工程を示す部分側断面図である。
【図8】STIトレンチポストライナーの酸化を示す図である。
【図9】STI酸化物のリセスを有する堀のコーナーを示す図である。
【図10】STIトレンチポスト側壁窒化物ライナーの形成を示す図である。
【図11】本発明の好ましい実施例にかかわるプロセスのフローチャートである。
【符号の説明】
14 パッド酸化膜
16 半導体基板
18 窒化膜
24 トレンチ
26 酸化物ライナー
101 窒化物ライナー
Claims (2)
- STI(シャロートレンチアイソレーション)ライナーを酸化する前に浅いトレンチアイソレーション部内に薄い側壁窒化膜を形成するように、窒化物ライナーをデポジットし、エッチングする工程を備えた、より均一なSTI酸化物ライナーを提供するための方法。
- 半導体基板と、
前記半導体内に形成された、側壁および底部表面を有するアイソレーショントレンチと、
前記アイソレーショントレンチの側壁に形成された窒化膜と、
前記アイソレーショントレンチを満たす誘電材料とを備えた、半導体デバイス。
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