JP2004286352A - 灰溶融炉システム - Google Patents
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Abstract
【課題】灰溶融炉における稼動用運転コストを低減することのできる灰溶融炉システムを提供する。
【解決手段】石炭焚ボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰を電気集塵機5で捕集し、その灰を溶融する灰溶融炉15を備えた灰溶融炉システムにおいて、灰溶融炉15で発生する高温ガスと熱交換して蒸気を発生させる排熱ボイラ21と、排熱ボイラ21で発生した蒸気を用いて電力を得る蒸気タービン23とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】石炭焚ボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰を電気集塵機5で捕集し、その灰を溶融する灰溶融炉15を備えた灰溶融炉システムにおいて、灰溶融炉15で発生する高温ガスと熱交換して蒸気を発生させる排熱ボイラ21と、排熱ボイラ21で発生した蒸気を用いて電力を得る蒸気タービン23とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭焚きボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰(フライアッシュ)の溶融処理に係り、特に灰溶融炉で発生する高温排ガスを熱交換する排熱ボイラを有し、その排熱ボイラ発生した蒸気を蒸気タービンで電力にする灰溶融炉システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、石炭火力で発生するフライアッシュは、セメント混和剤等に利用されているが、その利用率は発生した燃焼灰の約6割であり、残りは産業用廃棄物として埋め立て処分されているのが実態である。このようなフライアッシュの処理方法として、灰を溶融する技術がある。フライアッシュに比べ、灰を溶融することにより(スラグ化)、水銀や砒素等の重金属の溶出性が低くなり、一般廃棄物としての処理が可能であり、また減容化により取り扱いが容易で、骨材等の適用範囲の拡大という利点がある。
【0003】
図3は、従来の石炭焚き火力発電の一例を示す系統図である。石炭焚ボイラは、石炭バンカ8からミル10を介して供給される微粉炭を、ウインドボックス12から供給されるエアヒータ3で熱交換された高温空気と共に火炉1内で燃焼させるものである。燃焼によって生成した燃焼排ガスは脱硝装置2で脱硝処理、エアヒータ3ならびにガス/ガスヒータ4で熱交換、電気集塵機5で脱塵、脱硫装置6で脱硫処理された後、煙突22から大気へ放出される。
【0004】
図4は、従来の灰溶融炉を設置した石炭焚ボイラの一例を示す系統図である。電気集塵機5で捕集された石炭灰(EP灰)は、灰溶融炉15へ供給される。灰溶融炉15は石炭バンカ16からミル18を介して供給される微粉炭を用いて、灰溶融炉15内の温度を1500〜1800℃の温度範囲に維持する。灰溶融炉15で溶融したスラグは炉下方より排出され、高温排ガスは灰溶融炉15の上方より排出され、ウインドボックス12に供給される。図中の19は灰溶融炉15に燃焼用空気を供給するためのFDFである。
【0005】
このように火力発電で生成したフライアッシュを溶融し、スラグにして再利用を図る灰溶融炉システムとしては、例えば下記の特許文献1,2などを挙げることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−145924号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平10−001339号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示す従来技術は、石炭焚ボイラに灰溶融炉を設置したことを特徴としており、灰溶融炉で発生する高温排ガスを石炭焚ボイラへ戻している。しかし、フライアッシュを溶融する際には1500℃以上の高温雰囲気となり、このような高温排ガスをボイラに戻すことはボイラの熱負荷が高くなり、またボイラ内の温度が高温になることにより、サーマルNOxが発生し、排ガスのNOx濃度が高くなるという問題が生じる。
【0009】
また灰溶融炉を設けることは、灰溶融炉を稼動するための例えば灰溶融炉用のミルやFDFなどの付帯設備の運転コストが問題となる。
【0010】
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解消して、灰溶融炉における稼動用運転コストを低減することのできる灰溶融炉システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、石炭焚ボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰を電気集塵機で捕集し、その灰を溶融する灰溶融炉を備えた灰溶融炉システムにおいて、前記灰溶融炉で発生する高温ガスと熱交換して蒸気を発生させる排熱ボイラと、その排熱ボイラで発生した蒸気を用いて電力を得る蒸気タービンとを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記蒸気タービンで発電した電力の少なくとも一部を灰溶融炉システムの動力に用いることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第3の手段は前記第2の手段において、前記蒸気タービンで発電した電力を、前記灰溶融炉へ微粉炭を供給するためのミル、前記灰溶融炉へ燃焼用空気を供給するための送風機の少なくともいずれか一方に供給することを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第4の手段は前記第1の手段または第2の手段において、前記排熱ボイラから排出された排ガスを石炭焚ボイラの燃焼排ガスと混合することを特徴とするものである。
【0015】
本発明の第5の手段は前記第4の手段において、前記排熱ボイラから排出された排ガスを前記電気集塵機の前流で燃焼排ガスと混合することを特徴とするものである。
【0016】
本発明の第6の手段は前記第4の手段において、前記石炭焚ボイラの後流に脱硝装置を設け、前記排熱ボイラから排出された排ガスを前記脱硝装置の前流で燃焼排ガスと混合することを特徴とするものである。
【0017】
前述のように灰溶融炉からの高温排ガスを後流に設けた排熱ボイラで熱交換し、その熱交換により発生した蒸気を蒸気タービンで電力にして、灰溶融炉運転動力に用いることにより、ボイラの運転に影響せず、かつ灰溶融炉の運転コストを低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。
【0019】
図中の1は火炉、2は脱硝装置、3はエアヒータ、4はガス/ガスヒータ、5は電気集塵機、6は脱硫装置、7はIDF、8は石炭バンカ、9はフィーダ、10はミル、11はバーナ、12はウインドボックス、13はFDF、14はGRF、15は灰溶融炉、16は石炭バンカ、17はフィーダ、18はミル、19はFDF、20は空気予熱器、21は排熱ボイラ、22は煙突、23は蒸気タービン、24はEP灰バンカ、25はフィーダである。
【0020】
石炭焚ボイラは、石炭バンカ8からミル10を介して供給される微粉炭を、ウィンドボックス12から供給されるエアヒータ3で熱交換された高温空気と共に火炉1内で燃焼させるものである。燃焼によって生成した燃焼排ガスは脱硝装置2で脱硝処理、エアヒータ3で熱交換、電気集塵機5で脱塵、脱硫装置6で脱硫処理された後、煙突22から大気へ放出される。
【0021】
電気集塵機5で捕集された石炭灰は、灰溶融炉15へ供給される。灰溶融炉15は石炭バンカ16からミル18を介して供給される微粉炭を用いて、灰溶融炉15内の温度を1500〜1800℃の温度範囲に維持する。灰溶融炉15で溶融したスラグは炉下方より排出・回収され、高温排ガスは灰溶融炉15の上方より排出される。
【0022】
排出した高温排ガスは空気予熱器20で熱交換し、さらに後流の排熱ボイラ21で熱交換した後、電気集塵機5の前流でボイラからの排ガスに混合し、電気集塵機5で除塵後、煙突22より大気へ放出される。前記空気予熱器20で予熱された高温空気は灰溶融炉15の燃焼用空気として用いる。排熱ボイラ21で発生した蒸気は、蒸気タービン23で発電し、得られた電力は点線で示すように灰溶融炉15のFDF19及びミル18の動力として用いる。
【0023】
本実施形態のように、灰溶融炉15で発生する高温排ガスを排熱ボイラ21で熱交換し、得られた蒸気で蒸気タービン23を駆動して発電し、それで得られた電力を灰溶融炉15のFDF19及びミル18の運転動力として用いることにより、灰溶融炉15の運転コストを低減することができる。排熱ボイラ21で熱交換した排ガスは電気集塵機5の前流でボイラ排ガスと混合して温度を下げることにより、ボイラ本体の運転に影響を与えることなく灰溶融炉15を運転することができる。
【0024】
図2は、本発明の第2実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。本実施形態の場合、灰溶融炉15からの高温排ガスは排熱ボイラ21で熱交換された後、ボイラ本体の脱硝装置2の前流でボイラ排ガスと混合している。
【0025】
灰溶融炉15では1500℃以上の高温場になるため、サーマルNOxが発生し易い。そのため排熱ボイラ21から出た排ガスを脱硝装置2の前流で混合することにより、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を有効に低減することができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、灰溶融炉からの高温排ガスを排熱ボイラで熱交換することによって生じる蒸気タービンで電力にし、灰溶融炉運転動力に用いる。それにより、ボイラの運転に影響せずかつ、灰溶融炉運転コストを低減することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。
【図3】従来の石炭焚き火力発電の一例を示す系統図である。
【図4】従来の灰溶融炉を設置した石炭焚ボイラの一例を示す系統図である。
【符号の説明】
1:火炉、2:脱硝装置、3:エアヒータ、4:ガス/ガスヒータ、5:電気集塵機、6:脱硫装置、7:IDF、8:石炭バンカ、9:フィーダ、10:ミル、11:バーナ、12:ウインドボックス、13:FDF、14:GRF、15:灰溶融炉、16:石炭バンカ、17:フィーダ、18:ミル、19:FDF、20:空気予熱器、21:排熱ボイラ、22:煙突、23:蒸気タービン、24:EP灰バンカ、25:フィーダ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭焚きボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰(フライアッシュ)の溶融処理に係り、特に灰溶融炉で発生する高温排ガスを熱交換する排熱ボイラを有し、その排熱ボイラ発生した蒸気を蒸気タービンで電力にする灰溶融炉システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、石炭火力で発生するフライアッシュは、セメント混和剤等に利用されているが、その利用率は発生した燃焼灰の約6割であり、残りは産業用廃棄物として埋め立て処分されているのが実態である。このようなフライアッシュの処理方法として、灰を溶融する技術がある。フライアッシュに比べ、灰を溶融することにより(スラグ化)、水銀や砒素等の重金属の溶出性が低くなり、一般廃棄物としての処理が可能であり、また減容化により取り扱いが容易で、骨材等の適用範囲の拡大という利点がある。
【0003】
図3は、従来の石炭焚き火力発電の一例を示す系統図である。石炭焚ボイラは、石炭バンカ8からミル10を介して供給される微粉炭を、ウインドボックス12から供給されるエアヒータ3で熱交換された高温空気と共に火炉1内で燃焼させるものである。燃焼によって生成した燃焼排ガスは脱硝装置2で脱硝処理、エアヒータ3ならびにガス/ガスヒータ4で熱交換、電気集塵機5で脱塵、脱硫装置6で脱硫処理された後、煙突22から大気へ放出される。
【0004】
図4は、従来の灰溶融炉を設置した石炭焚ボイラの一例を示す系統図である。電気集塵機5で捕集された石炭灰(EP灰)は、灰溶融炉15へ供給される。灰溶融炉15は石炭バンカ16からミル18を介して供給される微粉炭を用いて、灰溶融炉15内の温度を1500〜1800℃の温度範囲に維持する。灰溶融炉15で溶融したスラグは炉下方より排出され、高温排ガスは灰溶融炉15の上方より排出され、ウインドボックス12に供給される。図中の19は灰溶融炉15に燃焼用空気を供給するためのFDFである。
【0005】
このように火力発電で生成したフライアッシュを溶融し、スラグにして再利用を図る灰溶融炉システムとしては、例えば下記の特許文献1,2などを挙げることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−145924号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平10−001339号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示す従来技術は、石炭焚ボイラに灰溶融炉を設置したことを特徴としており、灰溶融炉で発生する高温排ガスを石炭焚ボイラへ戻している。しかし、フライアッシュを溶融する際には1500℃以上の高温雰囲気となり、このような高温排ガスをボイラに戻すことはボイラの熱負荷が高くなり、またボイラ内の温度が高温になることにより、サーマルNOxが発生し、排ガスのNOx濃度が高くなるという問題が生じる。
【0009】
また灰溶融炉を設けることは、灰溶融炉を稼動するための例えば灰溶融炉用のミルやFDFなどの付帯設備の運転コストが問題となる。
【0010】
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解消して、灰溶融炉における稼動用運転コストを低減することのできる灰溶融炉システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、石炭焚ボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰を電気集塵機で捕集し、その灰を溶融する灰溶融炉を備えた灰溶融炉システムにおいて、前記灰溶融炉で発生する高温ガスと熱交換して蒸気を発生させる排熱ボイラと、その排熱ボイラで発生した蒸気を用いて電力を得る蒸気タービンとを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記蒸気タービンで発電した電力の少なくとも一部を灰溶融炉システムの動力に用いることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第3の手段は前記第2の手段において、前記蒸気タービンで発電した電力を、前記灰溶融炉へ微粉炭を供給するためのミル、前記灰溶融炉へ燃焼用空気を供給するための送風機の少なくともいずれか一方に供給することを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第4の手段は前記第1の手段または第2の手段において、前記排熱ボイラから排出された排ガスを石炭焚ボイラの燃焼排ガスと混合することを特徴とするものである。
【0015】
本発明の第5の手段は前記第4の手段において、前記排熱ボイラから排出された排ガスを前記電気集塵機の前流で燃焼排ガスと混合することを特徴とするものである。
【0016】
本発明の第6の手段は前記第4の手段において、前記石炭焚ボイラの後流に脱硝装置を設け、前記排熱ボイラから排出された排ガスを前記脱硝装置の前流で燃焼排ガスと混合することを特徴とするものである。
【0017】
前述のように灰溶融炉からの高温排ガスを後流に設けた排熱ボイラで熱交換し、その熱交換により発生した蒸気を蒸気タービンで電力にして、灰溶融炉運転動力に用いることにより、ボイラの運転に影響せず、かつ灰溶融炉の運転コストを低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。
【0019】
図中の1は火炉、2は脱硝装置、3はエアヒータ、4はガス/ガスヒータ、5は電気集塵機、6は脱硫装置、7はIDF、8は石炭バンカ、9はフィーダ、10はミル、11はバーナ、12はウインドボックス、13はFDF、14はGRF、15は灰溶融炉、16は石炭バンカ、17はフィーダ、18はミル、19はFDF、20は空気予熱器、21は排熱ボイラ、22は煙突、23は蒸気タービン、24はEP灰バンカ、25はフィーダである。
【0020】
石炭焚ボイラは、石炭バンカ8からミル10を介して供給される微粉炭を、ウィンドボックス12から供給されるエアヒータ3で熱交換された高温空気と共に火炉1内で燃焼させるものである。燃焼によって生成した燃焼排ガスは脱硝装置2で脱硝処理、エアヒータ3で熱交換、電気集塵機5で脱塵、脱硫装置6で脱硫処理された後、煙突22から大気へ放出される。
【0021】
電気集塵機5で捕集された石炭灰は、灰溶融炉15へ供給される。灰溶融炉15は石炭バンカ16からミル18を介して供給される微粉炭を用いて、灰溶融炉15内の温度を1500〜1800℃の温度範囲に維持する。灰溶融炉15で溶融したスラグは炉下方より排出・回収され、高温排ガスは灰溶融炉15の上方より排出される。
【0022】
排出した高温排ガスは空気予熱器20で熱交換し、さらに後流の排熱ボイラ21で熱交換した後、電気集塵機5の前流でボイラからの排ガスに混合し、電気集塵機5で除塵後、煙突22より大気へ放出される。前記空気予熱器20で予熱された高温空気は灰溶融炉15の燃焼用空気として用いる。排熱ボイラ21で発生した蒸気は、蒸気タービン23で発電し、得られた電力は点線で示すように灰溶融炉15のFDF19及びミル18の動力として用いる。
【0023】
本実施形態のように、灰溶融炉15で発生する高温排ガスを排熱ボイラ21で熱交換し、得られた蒸気で蒸気タービン23を駆動して発電し、それで得られた電力を灰溶融炉15のFDF19及びミル18の運転動力として用いることにより、灰溶融炉15の運転コストを低減することができる。排熱ボイラ21で熱交換した排ガスは電気集塵機5の前流でボイラ排ガスと混合して温度を下げることにより、ボイラ本体の運転に影響を与えることなく灰溶融炉15を運転することができる。
【0024】
図2は、本発明の第2実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。本実施形態の場合、灰溶融炉15からの高温排ガスは排熱ボイラ21で熱交換された後、ボイラ本体の脱硝装置2の前流でボイラ排ガスと混合している。
【0025】
灰溶融炉15では1500℃以上の高温場になるため、サーマルNOxが発生し易い。そのため排熱ボイラ21から出た排ガスを脱硝装置2の前流で混合することにより、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を有効に低減することができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、灰溶融炉からの高温排ガスを排熱ボイラで熱交換することによって生じる蒸気タービンで電力にし、灰溶融炉運転動力に用いる。それにより、ボイラの運転に影響せずかつ、灰溶融炉運転コストを低減することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る灰溶融炉システムの系統図である。
【図3】従来の石炭焚き火力発電の一例を示す系統図である。
【図4】従来の灰溶融炉を設置した石炭焚ボイラの一例を示す系統図である。
【符号の説明】
1:火炉、2:脱硝装置、3:エアヒータ、4:ガス/ガスヒータ、5:電気集塵機、6:脱硫装置、7:IDF、8:石炭バンカ、9:フィーダ、10:ミル、11:バーナ、12:ウインドボックス、13:FDF、14:GRF、15:灰溶融炉、16:石炭バンカ、17:フィーダ、18:ミル、19:FDF、20:空気予熱器、21:排熱ボイラ、22:煙突、23:蒸気タービン、24:EP灰バンカ、25:フィーダ。
Claims (6)
- 石炭焚ボイラの燃焼排ガスに含まれる石炭燃焼灰を電気集塵機で捕集し、その灰を溶融する灰溶融炉を備えた灰溶融炉システムにおいて、
前記灰溶融炉で発生する高温ガスと熱交換して蒸気を発生させる排熱ボイラと、
その排熱ボイラで発生した蒸気を用いて電力を得る蒸気タービンとを備えたことを特徴とする灰溶融炉システム。 - 請求項1記載の灰溶融炉システムにおいて、前記蒸気タービンで発電した電力の少なくとも一部を灰溶融炉システムの動力に用いることを特徴とする灰溶融炉システム。
- 請求項2記載の灰溶融炉システムにおいて、前記蒸気タービンで発電した電力を、前記灰溶融炉へ微粉炭を供給するためのミル、前記灰溶融炉へ燃焼用空気を供給するための送風機の少なくともいずれか一方に供給することを特徴とする灰溶融炉システム。
- 請求項1または請求項2記載の灰溶融炉システムにおいて、前記排熱ボイラから排出された排ガスを石炭焚ボイラの燃焼排ガスと混合することを特徴とする灰溶融炉システム。
- 請求項4記載の灰溶融炉システムにおいて、前記排熱ボイラから排出された排ガスを前記電気集塵機の前流で燃焼排ガスと混合することを特徴とする灰溶融炉システム。
- 請求項4記載の灰溶融炉システムにおいて、前記石炭焚ボイラの後流に脱硝装置を設け、前記排熱ボイラから排出された排ガスを前記脱硝装置の前流で燃焼排ガスと混合することを特徴とする灰溶融炉システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003080474A JP2004286352A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 灰溶融炉システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003080474A JP2004286352A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 灰溶融炉システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004286352A true JP2004286352A (ja) | 2004-10-14 |
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---|---|---|---|
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- 2003-03-24 JP JP2003080474A patent/JP2004286352A/ja active Pending
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