JP2004286087A - 磨耗検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを使用して、磨耗検出が比較的困難な物体における磨耗検出を容易に行う方法を提供し、更には、検出すべき物体の磨耗部分が金属材料で作られている場合であっても、電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを使用して、その磨耗検出を容易に行う方法を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】ブレーキシュー1の被磨耗部分2の内側に磨耗限界位置3を設定し、その磨耗限界位置3にデータキャリア6を配置し、被磨耗部分2の磨耗が磨耗限界位置3まで進行した際にデータキャリア6の通信機能が破損して通信困難になることを利用してブレーキシュー1の磨耗を検知する構成であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレーキシュー等の磨耗が想定される物体の磨耗を外部から非接触で検出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の一般道路を走行する車両や航空機等の車輪にはブレーキ機構が設けられるが、これ等ブレーキ機構は車輪側に設けたブレーキ輪と、車体側に設けたブレーキシューによって構成され、ブレーキ輪とブレーキシューとの間に発生する摩擦抵抗により制動作用を行うようになっている。
【0003】
ブレーキ機構は長期間使用すると、その構成部品が次第に磨耗して危険な状態になるので、ある磨耗限界に達した時点で、この構成部品を交換する必要がある。特にブレーキシューは磨耗シロがブレーキ輪より小さいので、その磨耗管理が重要であるが、ブレーキシューの磨耗はブレーキ機構を分解して、その被磨耗面側から検査しなければならないので、磨耗検出に多くの手間と時間がかかるという問題がある。
【0004】
そこで、車両用ブレーキのライニング磨耗検出センサとして、ブレーキライニング材の磨耗量が所定量に達したときに、その磨耗により検知導体を切断してブレーキライニングの磨耗を検出するものが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0005】
一方、鉄道車輪はレール上を長期間回転走行することにより、レールとの接触面が次第に磨耗する。鉄道車輪に対する磨耗検査は、通常、車両基地に搬送した車両を天井クレーン等により吊上げ、レールから車輪を浮かして実施される。従って、この場合もその磨耗検出に多くの手間と時間がかかるという問題がある。
【0006】
また、コンクリートスラリーや汚泥スラリー等の配管の内面は、それら流体に含まれる固形分との摩擦により磨耗の程度が大きい。そこで従来からこれ等配管は、その肉厚が予め設定された下限値に達したときに全部を一挙に交換している。
【0007】
しかしながら、配管内面の磨耗の程度は流体の性状により変化するので、磨耗限界に達したことを正確に把握することは困難である。そこで高い安全率をもって比較的短い運転時間で交換することになり、それだけ手間と中断時間が増え、配管コストも増大するという問題がある。
【0008】
一方、本出願人は、機械的強度の大きい金属等の導電性部材に埋設した状態で外部との通信を可能としたデータキャリアの設置構造及びその通信方法等を提案しており(例えば、特許文献4参照。)、更には、アモルファス磁性体シート等の高透磁率のシート状磁性体を利用して、データキャリアが金属等の導電性部材に近接して取り付けられる場合であっても該導電性部材による磁束の減衰を大幅に抑制して通信可能距離を伸ばすことが出来るデータキャリアの設置構造及びその通信方法等を提案している(例えば、特許文献5参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−32873号公報
【特許文献2】
特開平10−9308号公報
【特許文献3】
特開平11−166567号公報
【特許文献4】
特開2002−157568号公報
【特許文献5】
特開2002−208814号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、ブレーキシュー、鉄道車輪、配管内面等の磨耗検出に多くの手間と時間がかかり、特許文献1〜3に提案された技術のように、対象物体の磨耗量が所定量に達したときに、その磨耗により検知導体を切断して対象物体の磨耗を検出する構成では、検知導体の切断を検出するための回路を構成する電子部品等が対象物体側に別途必要となり、構造が複雑になるという問題があった。
【0011】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを使用して、磨耗検出が比較的困難な物体における磨耗検出を容易に行う方法を提供し、更には、検出すべき物体の磨耗部分が金属材料で作られている場合であっても、電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを使用して、その磨耗検出を容易に行う方法を提供せんとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る磨耗検出方法は、物体の磨耗を非接触で検出する方法であって、物体の被磨耗部分の内側に予め磨耗限界位置を設定し、その磨耗限界位置に電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを配置し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に前記データキャリアの通信機能が損傷し、通信困難になること利用して前記物体の磨耗を検出することを特徴とする。
【0013】
本発明は、上述の如く構成したので、物体の磨耗がその磨耗限界位置まで達していない場合にはデータキャリアが正常に作動するので、例えばリーダライタ機でデータキャリアの記憶部に予め記憶した情報を非接触で外部から読み出すことが出来、それによって磨耗が磨耗限界位置まで達していないことを検出出来る。
【0014】
また、物体の磨耗がその磨耗限界位置まで達すると、データキャリアの通信機能が損傷して正常作動をしなくなるので、リーダライタ機はデータキャリアの記憶部に予め記憶した情報の読み出しが出来なくなり、それによって磨耗が磨耗限界位置まで達したことを検出出来る。
【0015】
また、前記物体の被磨耗部分の反対側から前記磨耗限界位置まで連通する設置穴を穿設し、その設置穴に、例えば全体が棒状に形成されたデータキャリアを配置することが出来る。
【0016】
このような設置穴にデータキャリアを配置することにより、該データキャリアの設置が容易になり、そのメンテナンスも容易になる。
【0017】
また、前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には、前記データキャリアを前記設置穴の入口部に近い位置に配置し、そのデータキャリアから前記磨耗限界位置まで送受信用のアンテナ配線を延長し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に該アンテナ配線が切断し、通信困難になることを利用して前記物体の磨耗を検出することが出来る。
【0018】
このように前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には電磁波通信が困難になるが、データキャリアを設置穴の入口部に近い位置に配置することにより、例えば全体が棒状に形成されたデータキャリアの棒状先端部からの磁束が入口部から外部に漏洩するので、その漏洩磁束を利用してリーダライタ機等との間で電磁波通信を行うことが可能になる。
【0019】
また、前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には、前記データキャリアを前記設置穴の磨耗限界位置に接して配置し、そのデータキャリアから前記設置穴の入口部付近まで高透磁率のシート状磁性体を延長し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に前記データキャリアの通信機能が損傷し、通信困難になることを利用して前記物体の磨耗を検出することが出来る。
【0020】
このように前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には電磁波通信が困難になるが、データキャリアを設置穴の奥のほうに設置しても、該設置穴の入口部付近まで延長した高透磁率のシート状磁性体のアンテナ作用または指向性向上作用により、該設置穴の入口部に漏洩する漏洩磁束を利用してリーダライタ機等との間で電磁波通信を行うことが可能になる。
【0021】
また、前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には、前記設置穴の入口部に近い位置にループアンテナ構造を固定する設置体を設け、該ループアンテナ構造は2つの検出部とループ線を互いに直列に接続して構成し、前記設置体の物体取付面側には断熱層を配置し、その断熱層の表面に前記2つの検出部を配置し、更に前記ループ線を前記設置体から前記設置穴を通って前記磨耗限界位置まで延長し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に前記ループ線が切断し、前記一方の検出部に配置した前記データキャリアと他方の検出部に配置した通信装置との通信が困難になることを利用して前記物体の磨耗を検出することが出来る。
【0022】
上記構成によれば、通信装置から送信する電磁波により一方の検出部に電磁誘導作用で電流が発生し、その電流はループ線を経て他方の検出部に流れる。するとその検出部に磁束が発生するので、それをデータキャリアのアンテナコイルが受信する。また逆にデータキャリアのアンテナコイルから発信する電磁波により一方の検出部に電流が発生し、その電流はループ線を経て検出部に流れる。このように2つの検出部とループ線によりデータキャリアと通信装置との間で非接触通信が出来る。
【0023】
物体の被磨耗部分が磨耗限界位置まで磨耗していない場合はループ線が切断されないので、データキャリアと通信装置との間は通信可能状態が維持され、物体の被磨耗部分が磨耗限界位置まで磨耗したときにはループ線が切断されてデータキャリアと通信装置との間での通信が不可能になり、物体の磨耗を検出出来る。
【0024】
物体が高温になる場合であっても、その物体とデータキャリアとの間に断熱層を介在させているため、物体に発生する熱がデータキャリアに伝達されず、該データキャリアの熱損傷や熱破壊を防止することが出来る。
【0025】
本発明に係る磨耗検出方法は、ブレーキシュー、鉄道車輪または金属製の配管に適用することが出来る。
【0026】
また、前記データキャリアが損傷を受けない状態のとき、該データキャリアに前記物体に関する情報を非接触で記憶させるか、または読み出すことが出来る。
【0027】
このようにデータキャリアに前記物体に関する情報、例えば物体の製造または流通情報、技術的仕様、メンテナンス経歴等の情報を非接触で記憶させるか、または読み出すようにすると、該データキャリアを磨耗検出用と一般の情報管理用に兼用出来る。
【0028】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る磨耗検出方法の一例として、ブレーキシューの磨耗検出に適用した場合の一実施形態を具体的に説明する。図1(a)は本発明に係る磨耗検出方法の第1実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図、図1(b)は図1(a)の左側面図、図2は図1に示すデータキャリアの構成を示す模式図、図3はデータキャリアの制御系の構成を示すブロック図である。
【0029】
先ず、図1〜図3を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第1実施形態について説明する。図1において、磨耗検出対象物体であるブレーキシュー1は、その被磨耗部分2を含めて全体が金属材料で作られている。被磨耗部分2の表面2aは円弧状に形成され、その内側に点線で示す磨耗限界位置3、即ちブレーキシュー1を交換すべき磨耗の上限位置が予め設定される。
【0030】
ブレーキシュー1には、被磨耗部分2と反対側の表面4側から垂直に磨耗限界位置3まで連通する断面円形の設置穴5が穿設される。設置穴5の入口部7は拡大されており、その拡大部分に全体が棒状に形成された電磁波で非接触通信可能なデータキャリア6が表面4と略平行に該設置穴5の入口部7に近い位置に配置される。
【0031】
尚、棒状のデータキャリア6は長さ十数ミリから数十ミリ程度の小さなものが市販されており、図2に示すように、そのアンテナコイル10の一部である送受信用のアンテナ配線10aを設置穴5の奥行き方向(軸方向)に延長し、該アンテナ配線10aの先端部分10bが磨耗限界位置3に接した状態とする。
【0032】
そして、設置穴5の空隙部にコーキング材や接着剤等の充填材8を充填し、データキャリア6及びアンテナコイル10の配置姿勢を安定に維持する。
【0033】
図2は図1に示すデータキャリア6部分を拡大して示す模式的な説明図である。データキャリア6は棒状に形成されたフェライト等のコア9の外周にアンテナコイル10を螺旋状に密に巻回し、そのアンテナコイル10の両端から延長するアンテナ配線10aをIC回路で構成した制御部11に接続して構成される。その際、アンテナ配線10aの一方はコア9の先端部からその軸方向と直交する方向にループ状に延長してから制御部11に接続される。
【0034】
図3は制御部11のブロック図である。制御部11はアンテナコイル10に接続した送受信部15と、該送受信部15に接続した電源用のコンデンサ16及びCPU(中央演算処理装置)17と、該CPU17に接続した記憶部18を備え、コンデンサ16からの電源は送受信部15及びCPU17に供給される。
【0035】
次に図1〜図3を参照して本発明の磨耗検出作用を説明する。先ず図1のようにブレーキシュー1の設置穴5の入口部7に通信装置となるリーダライタ機14を接近して、その通信開始ボタン(図示せず)を押すと、該リーダライタ機14に予め設定されたシーケンスにより、該リーダライタ機14のアンテナコイルから最初に電源用電磁波が送信される。
【0036】
データキャリア6が正常な場合は、その電磁波がデータキャリア6のアンテナコイル10で受信され、該アンテナコイル10には電磁誘導による電流が流れ、その電流がコンデンサ16に充電され、該コンデンサ16が所定電圧まで充電されると送受信部15及びCPU17が作動状態になる。
【0037】
次にデータキャリア6のアンテナコイル10から応答用信号の電磁波が送信され、その信号は送受信部15からCPU17に伝達される。CPU17は記憶部に記憶された制御プログラムに基づき送受信部15に返信信号を出力し、それをアンテナコイル10からリーダライタ機14のアンテナコイルに送信する。図2の13はコア9の一方の先端部から他方の先端部に向かう磁束を示す。
【0038】
すると、リーダライタ機14はデータキャリア6が正常状態、即ち磨耗検出対象物体であるブレーキシュー1の被磨耗部分2の磨耗が、その磨耗限界位置3まで達していないことを検出し、その信号を図示しない表示部に出力する。
【0039】
尚、リーダライタ機14はこの分野では周知のものであり、上記電源用電磁波送信、応答用電磁波送信、データキャリア6からの受信制御等のシーケンスは、前記通信開始ボタンを押している間に極めて短時間のインターバルで繰り返されるようになっている。
【0040】
そして、データキャリア6が損傷を受けない状態のとき、リーダライタ機14を利用して該データキャリア6にブレーキシュー1に関する情報を非接触で記憶させるか、または読み出すことが出来る。
【0041】
ブレーキシュー1の被磨耗部分2が磨耗限界位置3まで磨耗すると、その磨耗により通信機能の一部であるアンテナ配線10aの先端部分10bが切断して破壊され、それによってデータキャリア6は通信不可能な状態になる。
【0042】
この状態ではリーダライタ機14から電磁波を送信してもデータキャリア6からの応答がないので、リーダライタ機14は所定回数応答用の電磁波を送信後に予め設定されたシーケンスで通信不可能と判断し、これによりブレーキシュー1の被磨耗部分2が磨耗限界位置3に達したことを検出し、それを図示しない表示部に出力する。
【0043】
即ち、ブレーキシュー1の被磨耗部分2の磨耗が磨耗限界位置3まで進行した際にデータキャリア6の通信機能が破損し、リーダライタ機14との間で通信困難となることを利用してブレーキシュー1の被磨耗部分2の磨耗を非接触で検出することが出来る。
【0044】
本実施形態では、前述した特許文献1〜3に提案された技術のように、データキャリア6のアンテナ配線10aの切断を検出するための回路を構成する電子部品等をブレーキシュー1側に設ける必要がなく、外部で操作されるリーダライタ機14側の回路によりデータキャリア6の破損を検出出来るので、ブレーキシュー1側の構造が簡単であり、一定の強度が要求されたり、振動や高速回転等を伴う物体の磨耗検出に対して有利である。
【0045】
また、径の細いアンテナ配線10aだけを設置穴5の奥部に挿入する構成であるため設置穴5の奥部の径を小さくすることが出来、これにより、ブレーキシュー1等の対象物体の強度を維持したままでデータキャリア6を設置することが出来る。
【0046】
次に図4を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第2実施形態について説明する。図4は本発明に係る磨耗検出方法の第2実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0047】
図4において、本実施形態では、全体が棒状に形成されたデータキャリア6をブレーキシュー1に穿設した設置穴5の入口部7付近で且つ表面4と略垂直に配置し、そのデータキャリア6から磨耗限界位置3まで送受信用のアンテナコイル10のアンテナ配線10aを延長し、被磨耗部分2が磨耗限界位置3まで磨耗したときに通信機能の一部であるアンテナ配線10aの先端部分10bが磨耗により切断し、データキャリア6が通信困難になることを利用してブレーキシュー1の被磨耗部分2の磨耗を検出する。
【0048】
本実施形態の場合の通信感度は、図1に示して前述した第1実施形態の場合の通信感度よりも幾分低下するが、例えば、それに応じて通信感度の高いリーダライタ機14を使用する等により解決出来る。尚、本実施形態で磨耗検出を行う方法若しくは手順は前記第1実施形態の場合と実質的に同じであるので、重複する説明は省略する。
【0049】
次に図5及び図6を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第3実施形態について説明する。図5は本発明に係る磨耗検出方法の第3実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図、図6は図5に示すデータキャリアの構成を示す模式図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
本実施形態では、全体が棒状に形成されたデータキャリア6をブレーキシュー1に穿設した設置穴5の磨耗限界位置3付近に接して且つ表面4と略垂直に配置し、該データキャリア6の表面4側の一方の先端部付近から高透磁率のシート状磁性体12を入口部7付近まで延長したものである。
【0051】
図6は図5に示すデータキャリア6部分を拡大して示す模式的な説明図である。データキャリア6は棒状に形成されたフェライト等のコア9の外周にアンテナコイル10を螺旋状に密に巻回し、そのアンテナコイル10の両端をIC回路で構成した制御部11に接続して構成される。そしてコア9の一方の先端部付近からその軸方向に高透磁率のシート状磁性体12が延長される。
【0052】
高透磁率のシート状磁性体12は可撓性を有するシート状のアモルファス磁性体により構成することが出来る。アモルファス磁性体の比透磁率は数万から数百万のオーダを有し、このような高透磁率のシート状磁性体12は、周囲に金属材料が存在する場合でも、コア9の一方の先端部から他方の先端部に向かう磁束13の一部をその先端部付近から外側まで延長させる機能を有する。
【0053】
そのため、図5に示すように、データキャリア6を設置穴5の内部における磨耗限界位置3に接する位置まで挿入した場合であっても、高透磁率のシート状磁性体12の先端部を設置穴5の入口部7付近まで延長することにより、ブレーキシュー1の表面4外部から接近したリーダライタ機14等とデータキャリア6との間で電磁波で非接触通信を行うことが可能になる。尚、本実施形態における通信感度は図4の場合と同様なレベルになる。
【0054】
従って、本実施形態ではアンテナコイル10に接続されたアンテナ配線10aを設けることなく、直接、磨耗によりデータキャリア6のアンテナコイル10が断線して磨耗検出が出来るため、前記各実施形態のように特別にアンテナ配線10aを形成する必要がなく、市販のデータキャリア6をそのまま使用することが出来る。
【0055】
次に図7及び図8を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第4実施形態について説明する。図7(a)は本発明に係る磨耗検出方法の第4実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図、図7(b)は図7(a)の左側面図、図8は図7に示すデータキャリアの構成を示す模式図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
図7(a),(b)に示すように、本実施形態と図1(a),(b)に示した第1実施形態とが異なる部分は使用するデータキャリア6の形状のみであり、その他は同様に構成される。本実施形態のデータキャリア6は全体が厚さの薄い円板状に形成され、一般に市販されているこの種のデータキャリア6は棒状のものよりも寸法が大きくなっている(例えば外径直径20mm〜50mm程度)。
【0057】
そして、設置穴5の入口部7付近はデータキャリア6の外径直径に適合する円形の拡大部が形成され、その拡大部にデータキャリア6が表面4と略平行に配置され、設置穴5の空隙部は前述のように充填材8で充填される。
【0058】
図8は図7に示すデータキャリア6部分の模式的な拡大図である。データキャリア6は円形の空心コイルで構成されたアンテナコイル10と、その両端から延長するアンテナ配線10aが接続される制御部11を備え、該アンテナ配線10aの先端部分10bがループ状に磨耗限界位置3まで延長される。
【0059】
このデータキャリア6は円板の面と垂直な方向に通信の高い指向性があるので、図7(a)に示すような方向からリーダライタ機14を接近することにより、該リーダライタ機14との間で高感度の通信を行うことが出来る。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
【0060】
次に図9を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第5実施形態について説明する。図9は本発明に係る磨耗検出方法により鉄道車両の磨耗検出を行う様子を説明する模式的な断面図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】
図9において、金属製の鉄道車輪20は図示しないレールと接触する被磨耗部分21と脱輪防止用のフランジ部22を備え、該被磨耗部分21の内側に点線で示す磨耗限界位置23が予め設定される。尚、図9中、24は車軸貫通用の孔である。
【0062】
被磨耗部分21と反対側の表面25から磨耗限界位置23まで垂直に設置穴26が穿設され、その設置穴26の内部に全体が棒状に形成されたデータキャリア6を図1と同様な形態で配置する。尚、本実施形態における鉄道車輪20の磨耗検出作用は、図1に示して前述した第1実施形態のブレーキシュー1の場合と同様なので重複する説明は省略する。
【0063】
尚、必要に応じて鉄道車輪20のフランジ部22側にも別のデータキャリア6のアンテナ配線10aの一部をフランジ部22側の被磨耗部分に設けた図示しない設置穴に配置して該フランジ部22の磨耗も併せて検出するように構成することも出来る。
【0064】
次に図10を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第6実施形態について説明する。図10は本発明に係る磨耗検出方法によりコンクリートスラリーや汚泥スラリー等が流通する金属製の配管の磨耗検出を行う様子を説明する模式的な断面図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図10において、コンクリートスラリーや汚泥スラリー等が流通する金属製の配管30の内面側は流体に含まれる固形分により磨耗されるので、該配管30の内面に近い領域が被磨耗部分31になり、その内側に点線で示す磨耗限界位置32が予め設定される。
【0066】
被磨耗部分31と反対側の表面33から磨耗限界位置32まで垂直に設置穴34が穿設され、その設置穴34の内部に全体が棒状に形成されたデータキャリア6が図1に示して前述した第1実施形態と同様な形態で配置される。尚、本実施形態における配管30の磨耗検出作用は、図1に示して前述した第1実施形態のブレーキシュー1の場合と同様なので、重複する説明は省略する。
【0067】
次に図11を用いて本発明に係る磨耗検出方法の第7実施形態について説明する。図11(a)は本発明に係る磨耗検出方法の第7実施形態を示す拡大部分断面図、図11(b)は第7実施形態の検出回路の構成を示すブロック図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0068】
本実施形態では、ブレーキシュー1が高温になる場合に、その熱でデータキャリア6が熱損傷し破壊されることを防止したものである。
【0069】
即ち、本実施形態では図11(a)に示すように、ブレーキシュー1の被磨耗部分2と反対側の表面4側から垂直に磨耗限界位置3まで設置穴5が穿設され、その設置穴5の入口部7は円形の拡大部とされる。
【0070】
設置穴5の入口部7の拡大部には、物体取付面側に断熱層41を配置した設置体40がボルト等により固定されており、その設置体40の断熱層41表面にループアンテナ構造42が接着等により固定される。これによりループアンテナ構造42が設置穴5の入口部7に近い位置に設けられる。
【0071】
ループアンテナ構造42は、円形の空心コイルからなる2つの検出部43,44とループ線45を備え、それら検出部43,44及びループ線45は互いに直列に接続される。そして、一方の検出部43の表面に図8に示して前述したような全体が薄い円板状のデータキャリア6が接着等により固定される。
【0072】
尚、検出部43,44は設置体40に所定間隔で配置されると共に、それらの空隙部は樹脂モールドされ、ループ線45を設置体40から設置穴5を通って、その先端部分45aを設置穴5の磨耗限界位置3に達する位置まで延長した状態で該ループ線45と設置穴5との空隙部に充填材8が充填されるか、或いは樹脂モールドされる。
【0073】
また、検出部43,44として複数巻回した空心コイルを使用すると、巻回数に比例して通信に際しての検出感度が向上する。しかし、検出感度が十分であれば、検出部43,44の少なくとも一方を単なるループ線で構成しても良い。
【0074】
図11(b)に示すように、一方の検出部44に通信装置としてのリーダライタ機14を接近してその通信ボタン(図示せず)を押すと、そのリーダライタ機14から送信する電磁波により該検出部44に電磁誘導作用で電流が発生し、その電流はループ線45を経て他方の検出部43に流れる。
【0075】
すると、検出部43に磁束が発生するので、それをデータキャリア6のアンテナコイル10が受信する。また逆にデータキャリア6のアンテナコイル10から発信する電磁波により検出部43に電流が発生し、その電流はループ線45を経て検出部44に流れる。このように2つの検出部43,44とループ線45によりデータキャリア6とリーダライタ機14との間で非接触通信が出来る。
【0076】
ブレーキシュー1の被磨耗部分2が磨耗限界位置3まで磨耗していない場合は、ループ線45が切断されないので、データキャリア6とリーダライタ機14との間は通信可能状態が維持されるが、被磨耗部分2が磨耗限界位置3まで磨耗したときにはループ線45が切断されて、一方の検出部43に配置したデータキャリア6と他方の検出部44に配置した通信装置となるリーダライタ機14との通信が困難(不可能)になることを利用してブレーキシュー1の磨耗検出が出来る。
【0077】
また、ブレーキシュー1が高温になっても、該ブレーキシュー1とデータキャリア6との間に断熱層41を介在させているため、ブレーキシュー1に発生する熱がデータキャリア6に伝達されず、該データキャリア6の熱損傷や熱破壊を防止することが出来る。
【0078】
本実施形態では検出部43に固定するデータキャリア6として、図8に示して前述したような全体が薄い円板状のデータキャリア6を採用した場合の一例について説明したが、他のデータキャリア6としては、図2に示して前述したような全体が棒状に形成されたデータキャリア6を固定することも出来る。
【0079】
その場合には検出部43として筒状に巻回したアンテナコイルからなるものを使用し、そのアンテナコイルの中に全体が棒状に形成されたデータキャリア6を挿入することが出来る。
【0080】
尚、本実施形態のようなループアンテナ構造42は、図1や図7に示した各実施形態にも適用出来る。またループアンテナ構造42を使用することにより、アンテナコイル10と制御部11とを一体的に樹脂モールドしたり、或いはガラス管に封入した市販の標準的なデータキャリア6をそのまま使用することが出来る。
【0081】
尚、前記各実施形態では、磨耗によりデータキャリア6の通信機能が損傷して通信困難になることを利用して物体の磨耗を非接触で検知する対象物体として、ブレーキシュー1、鉄道車輪20及び金属製の配管30に適用した場合の一例について説明したが、本発明に係る磨耗検出方法により磨耗を検出し得る他の物体としては、走行レールに沿って走行するスタッカークレーンの車輪、鉄道や搬送装置のレール、架線式鉄道のトロリー線、受電用のパンタグラフ、搬送ベルト等のプーリ、起重機やエレベータ等の滑車、駆動伝達用等の歯車、スクリューや船外機等のシャフト、ピストンやシリンダ、成形金型やローラカッタ等の各種の工具、回転砥石、クラッチ板、高速道路等のアスファルトの路面、自動車や飛行機等のゴムタイヤ、キャタピラ、靴底等の種々の磨耗する物体に適用可能である。
【0082】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを使用して、磨耗検出が比較的困難な物体における磨耗検出を容易に行う方法を提供することが出来、更には、検出すべき物体の磨耗部分が金属材料で作られている場合であっても、電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを使用して、その磨耗検出を容易に行うことが出来る。
【0083】
即ち、請求項1に記載の磨耗検出方法によれば、物体の磨耗がその磨耗限界位置まで達していない場合にはデータキャリアが正常に作動するので、例えばリーダライタ機でデータキャリアの記憶部に予め記憶した情報を非接触で外部から読み出すことが出来、それによって磨耗が磨耗限界位置まで達していないことを検出出来る。
【0084】
また、物体の磨耗がその磨耗限界位置まで達すると、データキャリアの通信機能が損傷して正常作動をしなくなるので、リーダライタ機はデータキャリアの記憶部に予め記憶した情報の読み出しが出来なくなり、それによって磨耗が磨耗限界位置まで達したことを検出出来る。
【0085】
また、物体の被磨耗部分の反対側から磨耗限界位置まで連通する設置穴を穿設し、その設置穴に、例えば全体が棒状に形成されたデータキャリアを配置することが出来る。
【0086】
このような設置穴にデータキャリアを配置することにより、該データキャリアの設置が容易になり、そのメンテナンスも容易になる。
【0087】
また、物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には、データキャリアを設置穴の入口部に近い位置に配置し、そのデータキャリアから磨耗限界位置まで送受信用のアンテナ配線を延長し、物体の磨耗が磨耗限界位置まで進行した際に該アンテナ配線が切断し、通信困難になることを利用して物体の磨耗を検出することが出来る。
【0088】
このように物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には電磁波通信が困難になるが、データキャリアを設置穴の入口部に近い位置に配置することにより、例えば全体が棒状に形成されたデータキャリアの棒状先端部からの磁束が入口部から外部に漏洩するので、その漏洩磁束を利用してリーダライタ機等との間で電磁波通信を行うことが可能になる。
【0089】
また、物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には、データキャリアを設置穴の磨耗限界位置に接して配置し、そのデータキャリアから設置穴の入口部付近まで高透磁率のシート状磁性体を延長し、物体の磨耗が磨耗限界位置まで進行した際にデータキャリアの通信機能が損傷し、通信困難になることを利用して物体の磨耗を検出することが出来る。
【0090】
このように物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には電磁波通信が困難になるが、データキャリアを設置穴の奥のほうに設置しても、該設置穴の入口部付近まで延長した高透磁率のシート状磁性体のアンテナ作用または指向性向上作用により、該設置穴の入口部に漏洩する漏洩磁束を利用してリーダライタ機等との間で電磁波通信を行うことが可能になる。
【0091】
また、物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合には、設置穴の入口部に近い位置にループアンテナ構造を固定する設置体を設け、該ループアンテナ構造は2つの検出部とループ線を互いに直列に接続して構成し、設置体の物体取付面側には断熱層を配置し、その断熱層の表面に2つの検出部を配置し、更にループ線を設置体から設置穴を通って磨耗限界位置まで延長し、物体の磨耗が磨耗限界位置まで進行した際にループ線が切断し、一方の検出部に配置したデータキャリアと他方の検出部に配置した通信装置との通信が困難になることを利用して物体の磨耗を検出することが出来る。
【0092】
上記構成によれば、通信装置から送信する電磁波により一方の検出部に電磁誘導作用で電流が発生し、その電流はループ線を経て他方の検出部に流れる。するとその検出部に磁束が発生するので、それをデータキャリアのアンテナコイルが受信する。また逆にデータキャリアのアンテナコイルから発信する電磁波により一方の検出部に電流が発生し、その電流はループ線を経て検出部に流れる。このように2つの検出部とループ線によりデータキャリアと通信装置との間で非接触通信が出来る。
【0093】
物体の被磨耗部分が磨耗限界位置まで磨耗していない場合はループ線が切断されないので、データキャリアと通信装置との間は通信可能状態が維持され、物体の被磨耗部分が磨耗限界位置まで磨耗したときにはループ線が切断されてデータキャリアと通信装置との間での通信が不可能になり、物体の磨耗を検出出来る。
【0094】
物体が高温になる場合であっても、その物体とデータキャリアとの間に断熱層を介在させているため、物体に発生する熱がデータキャリアに伝達されず、該データキャリアの熱損傷や熱破壊を防止することが出来る。
【0095】
本発明に係る磨耗検出方法は、ブレーキシュー、鉄道車輪または金属製の配管に適用することが出来る。
【0096】
また、データキャリアが損傷を受けない状態のとき、該データキャリアに物体に関する情報を非接触で記憶させるか、または読み出すことが出来る。
【0097】
このようにデータキャリアに物体に関する情報、例えば物体の製造または流通情報、技術的仕様、メンテナンス経歴等の情報を非接触で記憶させるか、または読み出すようにすると、該データキャリアを磨耗検出用と一般の情報管理用に兼用出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る磨耗検出方法の第1実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図、(b)は(a)の左側面図である。
【図2】図1に示すデータキャリアの構成を示す模式図である。
【図3】データキャリアの制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る磨耗検出方法の第2実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図である。
【図5】本発明に係る磨耗検出方法の第3実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図である。
【図6】図5に示すデータキャリアの構成を示す模式図である。
【図7】(a)は本発明に係る磨耗検出方法の第4実施形態によりブレーキシューの磨耗検出を行う様子を示す断面図、(b)は(a)の左側面図である。
【図8】図7に示すデータキャリアの構成を示す模式図である。
【図9】本発明に係る磨耗検出方法により鉄道車両の磨耗検出を行う様子を説明する模式的な断面図である。
【図10】本発明に係る磨耗検出方法によりコンクリートスラリーや汚泥スラリー等が流通する金属製の配管の磨耗検出を行う様子を説明する模式的な断面図である。
【図11】(a)は本発明に係る磨耗検出方法の第7実施形態を示す拡大部分断面図、(b)は第7実施形態の検出回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…ブレーキシュー
2…被磨耗部分
2a…表面
3…磨耗限界位置
4…表面
5…設置穴
6…データキャリア
7…入口部
8…充填材
9…コア
10…アンテナコイル
10a…アンテナ配線
10b…先端部分
11…制御部
12…高透磁率のシート状磁性体
13…磁束
14…リーダライタ機
15…送受信部
16…コンデンサ
17…CPU
18…記憶部
20…鉄道車輪
21…被磨耗部分
22…フランジ部
23…磨耗限界位置
24…車軸貫通用孔
25…表面
26…設置穴
30…配管
31…被磨耗部分
32…磨耗限界位置
33…表面
34…設置穴
40…設置体
41…断熱層
42…ループアンテナ構造
43,44…検出部
45…ループ線
45a…先端部分

Claims (7)

  1. 物体の磨耗を非接触で検出する方法であって、物体の被磨耗部分の内側に予め磨耗限界位置を設定し、その磨耗限界位置に電磁波で非接触通信可能なデータキャリアを配置し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に前記データキャリアの通信機能が損傷し、通信困難になること利用して前記物体の磨耗を検出することを特徴とする磨耗検出方法。
  2. 前記物体の被磨耗部分の反対側から前記磨耗限界位置まで連通する設置穴を穿設し、その設置穴に前記データキャリアを配置することを特徴とする請求項1に記載の磨耗検出方法。
  3. 前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合、前記データキャリアを前記設置穴の入口部に近い位置に配置し、そのデータキャリアから前記磨耗限界位置まで送受信用のアンテナ配線を延長し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に該アンテナ配線が切断し、通信困難になることを利用して前記物体の磨耗を検出することを特徴とする請求項2に記載の磨耗検出方法。
  4. 前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合、前記データキャリアを前記設置穴の磨耗限界位置に接して配置し、そのデータキャリアから前記設置穴の入口部付近まで高透磁率のシート状磁性体を延長し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に前記データキャリアの通信機能が損傷し、通信困難になることを利用して前記物体の磨耗を検出することを特徴とする請求項2に記載の磨耗検出方法。
  5. 前記物体の被磨耗部分が金属材料で作られている場合、前記設置穴の入口部に近い位置にループアンテナ構造を固定する設置体を設け、該ループアンテナ構造は2つの検出部とループ線を互いに直列に接続して構成し、前記設置体の物体取付面側には断熱層を配置し、その断熱層の表面に前記2つの検出部を配置し、更に前記ループ線を前記設置体から前記設置穴を通って前記磨耗限界位置まで延長し、前記物体の磨耗が前記磨耗限界位置まで進行した際に前記ループ線が切断し、前記一方の検出部に配置した前記データキャリアと他方の検出部に配置した通信装置との通信が困難になることを利用して前記物体の磨耗を検出することを特徴とする請求項2に記載の磨耗検出方法。
  6. 前記物体がブレーキシュー、鉄道車輪または金属製の配管であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の磨耗検出方法。
  7. 前記データキャリアが損傷を受けない状態のとき、該データキャリアに前記物体に関する情報を非接触で記憶させるか、または読み出すことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の磨耗検出方法。
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