JP2004286042A - 乗用型作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗用型作業車において、デフ機構を収容するケースを小型化する。
【解決手段】右及び左の車軸56,61の対向側の端部にサイドギヤ57b,57cを備えて、サイドギヤ57b,57cをを覆うデフケース57aにピニオンギヤ57dを備え、デフケース57aの内部においてピニオンギヤ57dとサイドギヤ57b,57cとを咬合させることにより、デフケース57aに伝達される動力を右及び左の車軸56,61に伝達するデフ機構57を構成する。デフケース57aの内部において右及び左の車軸56,61を連結することにより、デフロック状態を現出させるように構成する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乗用型田植機や乗用型直播機等の乗用型作業車において、伝動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用型作業車の一例である乗用型田植機では例えば特許文献1に開示されているように、右の車輪に動力を伝達する右の車軸(特許文献1の図5中の49)と左の車輪に動力を伝達する左の車軸(特許文献1の図5中の49)とを同芯状に配置し、右及び左の車軸の対向側の端部にサイドギヤを備えて、サイドギヤを覆うデフケース(特許文献1の図5中の51)にピニオンギヤを備え、デフケースの内部においてピニオンギヤとサイドギヤとを咬合させることによって、デフケースに伝達される動力を右及び左の車軸に伝達するデフ機構(特許文献1の図5中の36)を構成したものがある。
特許文献1の構造では、シフト部材(特許文献1の図5中の50)を、左の車軸に一体回転及びスライド自在に外嵌し、左の車軸に相対回転自在に外嵌されたデフケース延長部(特許文献1の図5中の51a)にシフト部材を咬合させて、左の車軸とデフケースとを連結することにより、デフロック状態(右及び左の車軸が連結された状態)を現出させるように構成している。
【0003】
乗用型作業車の一例である乗用型田植機では、前輪や後輪に制動を掛ける摩擦式のブレーキを備えたものがある。この場合に、例えば特許文献2に開示されているように、前輪又は後輪に動力を伝達する伝動軸(特許文献2の図7,8,9中の31)に、円盤状の摩擦板(特許文献2の図7中の50)を外嵌し、摩擦板を押圧可能な操作部材(特許文献2の図7及び図8中の54)を伝動軸に外嵌して、摩擦式のブレーキを構成したものがある。
特許文献2の構造では、長手方向の軸芯(特許文献2の図7及び図8中のX)周りに回転自在な操作軸(特許文献2の図7,8,9中の61b)を備え、操作軸にフォーク(特許文献2の図7,8,9中の55)を固定して、操作軸を回転操作することにより、フォークによって操作部材を押圧し、操作部材により摩擦板を押圧して、伝動軸に制動を掛けるように構成している。
【0004】
乗用型作業車の一例である乗用型田植機では例えば特許文献3に開示されているように、後輪に動力を伝達する伝動軸(特許文献3の図1,4,24,25,27中の35)に、ギヤケース(特許文献3の図1,4,24,25,27中の36)を外嵌し、ギヤケースに支持された動力取り出し軸(特許文献3の図24,25,27中の96)により、動力を伝動軸から取り出して施肥装置(特許文献3の図1及び図4中のA)に伝達するように構成しているものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−330608号公報(図5)
【特許文献2】
特開2000−313241号公報(図7,8,9図)
【特許文献3】
特開2000−270639号公報(図1,4,24,25,27)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の構造では、デフロック状態を現出させる部材として、シフト部材及びデフケース延長部が、デフ機構の横外側に並ぶように配置されている。これにより、デフ機構を配置する為の空間以外に、シフト部材及びデフケース延長部を配置する為の空間が必要になって、デフ機構を収容するケースが大きなものになってしまうので、デフ機構を収容するケースの小型化と言う面で改善の余地がある。
本発明(請求項1,2,3)は乗用型作業車において、デフ機構を収容するケースの小型化を図ることを目的としている。
【0007】
特許文献2の構造では、摩擦板に対する操作部材を押圧する部材として、長手方向の軸芯周りに回転自在な操作軸、及び操作軸に固定されたフォークを備えている。これにより、摩擦板に対する操作部材を押圧する部材の構造の簡素化と言う面で改善の余地がある。
本発明(請求項4)は乗用型作業車において、摩擦式のブレーキを備えた場合に、摩擦板に対する操作部材を押圧する部材の構造の簡素化を図ることを目的としている。
【0008】
特許文献3の構造では、伝動ケース等によって覆われていない伝動軸から動力を取り出すように構成しているので、伝動軸にギヤケースを外嵌し、動力取り出し軸をギヤケースに支持すると言うような構造となっている。これにより、特許文献3の構造において、伝動軸から動力を取り出さない型式(特許文献3の構造において施肥装置を装備しない型式)を生産する場合には、ギヤケース及び動力取り出し軸を備えなければよい。
本発明(請求項5)は乗用型作業機において、特許文献3の構造のように伝動ケース等によって覆われていない伝動軸から動力を取り出すように構成するのではなく、伝動ケースに覆われた伝動機構(伝動軸や伝動チェーン)から動力を取り出すように構成した場合、伝動機構から動力を取り出す型式及び伝動機構から動力を取り出さない型式を、適切に生産できるように構成することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
[I]
請求項1の特徴によると、右の車輪に動力を伝達する右の車軸と左の車輪に動力を伝達する左の車軸とを同芯状に配置し、右及び左の車軸の対向側の端部にサイドギヤを備えて、サイドギヤを覆うデフケースにピニオンギヤを備え、デフケースの内部においてピニオンギヤとサイドギヤとを咬合させることにより、デフケースに伝達される動力を右及び左の車軸に伝達するデフ機構を構成している。デフケースの内部において右及び左の車軸を連結することにより、デフロック状態を現出させるデフロック手段を備えている。
【0010】
デフ機構においてデフロック状態とは、デフケースに伝達される動力が右及び左の車軸に均等に動力が伝達される状態で、右及び左の車軸が同じ速度で同じ方向に回転駆動される状態であり、右及び左の車軸がデフケースを介して連結された状態である。
これにより、請求項1の特徴によると、デフケースの内部において右及び左の車軸を連結することにより、デフロック状態を現出させるように構成しているので、特許文献1の構造のように、デフロック状態を現出させる部材がデフ機構の横外側に並ぶと言うような状態は生じ難い。
【0011】
[II]
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項2の特徴によると、サイドギヤに対し右又は左の車軸を一体回転及びスライド自在に備えて、右又は左の車軸をスライド操作し、デフケースの内部において右及び左の車軸の対向側の端部を係合させることにより、右及び左の車軸を連結してデフロック状態を現出させるようにデフロック手段を構成している。
【0012】
デフケースの内部は非常に狭いので、右及び左の車軸を連結及び連結解除自在な連結部材を、デフケースの内部に備えることは困難である。これにより、請求項2の特徴によると、右及び左の車軸の対向側の端部に連結用の係合部を備える等の加工を施し、右又は左の車軸をスライド自在に構成することにより、デフケースの内部において右及び左の車軸を無理なく連結することができるのであり、右及び左の車軸を連結及び連結解除自在な連結部材をデフケースの内部に備える必要がない。
【0013】
[III]
請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
乗用型作業車ではデフ機構において、右又は左の車軸におけるサイドギヤとは反対側の端部に伝動ギヤを備えて、伝動ギヤから右及び左の車輪に動力を伝達するように構成したものが多くある。これにより、前項[II]に記載のように、サイドギヤに対し右又は左の車軸を一体回転及びスライド自在に備える場合、請求項3の特徴によると、伝動ギヤに対し右又は左の車軸を一体回転及びスライド自在に備えて、右又は左の車軸をデフケース及びサイドギヤに対して軸芯方向にスライド自在に構成している。
【0014】
これにより、請求項3の特徴によると、既存の部材と言ってよいサイドギヤ及び伝動ギヤに、右又は左の車軸が一体回転及びスライド自在に支持されるような状態となるので、右又は左の車軸をスライド自在に支持する専用の支持部材を備える必要がない(右又は左の車軸をスライド自在に支持する専用の支持部材を備えたとしても、小規模の支持部材でよい)。
【0015】
[IV]
請求項4の特徴によると、前輪又は後輪に動力を伝達する伝動軸に円盤状の摩擦板を外嵌し、摩擦板を押圧可能な操作部材を伝動軸に外嵌している。長手方向の軸芯周りに回転自在な操作軸を備えて、操作軸の外周部に凹部を長手方向に沿って形成し、操作軸の凹部の角部を伝動軸の横隣で伝動軸に交差するように操作部材における伝動軸の外面付近の部分に位置させて、操作軸を回転操作することにより、操作軸の凹部の角部が操作部材を押圧し、操作部材が摩擦板を押圧して伝動軸に制動が掛かるように構成している。
【0016】
請求項4の特徴のように、長手方向の軸芯周りに回転自在な操作軸を備え、操作軸の外周部に凹部を長手方向に沿って形成すると、操作軸を回転操作すれば、操作軸の凹部の角部が長手方向の軸芯と交差する方向(操作軸と交差する方向)に移動することになる。
これにより、請求項4の特徴のように、操作軸の凹部の角部を伝動軸の横隣で伝動軸に交差するように操作部材における伝動軸の外面付近の部分に位置させれば、操作軸を回転操作することにより、操作軸の凹部の角部が長手方向の軸芯と交差する方向(操作軸と交差する方向)に移動するのであり、操作軸の凹部の角部が操作部材を押圧する。従って、請求項4の特徴によると、操作軸の凹部によって操作部材を適切に押圧することができるので、特許文献2の構造のように、操作部材を押圧する為のフォーク等の別の部材を操作軸に備える必要がない。
【0017】
この場合、請求項4の特徴によると、操作軸の外周部に凹部を長手方向に沿って形成しているので、操作軸の凹部の角部が長手方向に沿って比較的長いものとなっている。これにより、請求項4の特徴によれば、操作軸の凹部の角部を伝動軸の横隣で伝動軸に交差するように操作部材における伝動軸の外面付近の部分に位置させると、操作軸の凹部の角部が操作部材に比較的長い範囲で接当することになり、操作軸の凹部の角部が操作部材を押圧する際に押圧力が比較的分散して操作部材に伝達されるようになる。
【0018】
[V]
請求項5の特徴によると、伝動機構を収容する伝動ケースを備え、伝動機構に咬合可能な咬合部を備えた動力取り出し軸を備えて、伝動ケースの一方の壁部及び一方の壁部に対向する他方の壁部において、動力取り出し軸及び咬合部を挿入可能な開口部を伝動ケースの一方の壁部に備え、伝動ケースの他方の壁部における開口部に対向する位置に、動力取り出し軸の端部を回転自在に支持可能な支持部を備えている。動力取り出し軸及び咬合部を伝動ケースの一方の壁部の開口部に挿入して、咬合部を伝動機構に咬合させ、動力取り出し軸の端部を伝動ケースの他方の壁部の支持部に支持させて、動力取り出し軸を伝動ケースの一方の壁部の開口部に回転自在に支持させることにより、伝動機構の動力を咬合部から動力取り出し軸を介して取り出し可能に構成している。
【0019】
これにより、請求項5の特徴によると、伝動機構を収容する伝動ケースを備えた場合、動力取り出し軸及び咬合部を挿入可能な開口部が伝動ケースの一方の壁部に備えられ、伝動ケースの他方の壁部における開口部に対向する位置に支持部が備えられている。
従って、伝動機構から動力を取り出す型式の場合、伝動機構に咬合可能な咬合部を備えた動力取り出し軸を用意して、動力取り出し軸及び咬合部を伝動ケースの一方の壁部の開口部に挿入して、咬合部を伝動機構に咬合させ、動力取り出し軸の端部を伝動ケースの他方の壁部の支持部に支持させて、動力取り出し軸を伝動ケースの一方の壁部の開口部に回転自在に支持させる。これにより、伝動機構の動力が咬合部から動力取り出し軸を介して取り出される。
次に、伝動機構から動力を取り出さない型式の場合、動力取り出し軸を用意せずに、伝動ケースの一方の壁部の開口部を塞いでおけばよい。
このように請求項5の特徴によると、動力取り出し軸を伝動ケースの一方の壁部の開口部に挿入して取り付けることにより、伝動機構から動力を取り出す型式が得られ、動力取り出し軸を用意しないことにより、伝動機構から動力を取り出さない型式を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[1]
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体に運転部3が備えられ、機体の後部にリンク機構4が上下に揺動自在に支持されており、リンク機構4を昇降駆動する油圧シリンダ5が備えられ、リンク機構4の後部に苗植付装置6が支持されて、乗用型作業車の一例である乗用型田植機が構成されている。
【0021】
図1に示すように、苗植付装置6は4条植型式に構成されており、2個の伝動ケース9、伝動ケース9の後部の右及び左の横側部に回転駆動自在に支持された植付ケース10、植付ケース10の両端に備えられた一対の植付アーム11、接地フロート12及び苗のせ台13等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台13が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、植付ケース10が回転駆動され、苗のせ台13の下部から植付アーム11が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
【0022】
図1に示すように、運転部3の運転座席14の後側に、肥料を貯留するホッパー15、繰り出し部16及びブロア17が備えられている。接地フロート12に作溝器18が備えられて、繰り出し部16と作溝器18とに亘ってホース19が接続されている。これにより、前述のような苗の植え付けに伴って、ホッパー15から肥料が所定量ずつ繰り出し部16によって繰り出され、ブロア17の送風により肥料がホース19を通って作溝器18に供給されるのであり、作溝器18を介して肥料が田面に供給される。このように、ホッパー15、繰り出し部16及びブロア17、作溝器18、ホース19等によって、施肥装置が構成されている。
【0023】
図1及び2に示すように、縦長のミッションケース7が機体の下部の左右中央に機体前後方向に沿って備えられ、ミッションケース7の前部に固定された支持フレーム8にエンジン89が支持されている。図1及び図3に示すように、ミッションケース7の前部に右及び左の前車軸ケース21が固定されて右及び左の横外方に延出されており、右及び左の前車軸ケース21の右及び左の端部に右及び左の前輪1が操向自在に支持され、ステアリングハンドル22により右及び左の前輪1を操向操作する。
【0024】
図1及び図5に示すように、円筒状の支持部23がミッションケース7の後部に左右に突出するように一体的に備えられており、右及び左の後輪支持ケース24が、ミッションケース7の支持部23の横軸芯P1周りに独立に上下に揺動自在に支持されて後方に延出され、右及び左の後輪支持ケース24を支持するサスペンション機構25が備えられて、右及び左の後輪支持ケース24に右及び左の後輪2が支持されている。
【0025】
[2]
図1,2,4に示すように、ミッションケース7の前部の左横側部に静油圧式無段変速装置20が連結されて、エンジン89の動力が伝動ベルト90を介して静油圧式無段変速装置20に伝達されており、静油圧式無段変速装置20の出力軸20aがミッションケース7の入力軸26に接続されている。静油圧式無段変速装置20は中立位置、前進の高速側及び後進の高速側に無段階に変速自在に構成されている。入力軸26に伝動軸27が平行に配置され、円筒状の伝動軸28が入力軸26に同芯状に相対回転自在に外嵌されている。
【0026】
図2,4,6に示すように、伝動軸27に小径の伝動ギヤ29及び大径の伝動ギヤ30が所定間隔を開けて固定されており、入力軸26のギヤ部26aに伝動ギヤ30が咬合して、入力軸26の動力が伝動軸27に伝達されている。伝動軸27における伝動ギヤ29,30の間の部分に、外径の異なる3個の伝動ギヤ31が相対回転自在に外嵌されている。伝動ギヤ31の各々において、伝動ギヤ31の伝動軸27に接する内周部に凹部31aが形成されている。
【0027】
図4及び図6に示すように、外径の異なる3個の伝動ギヤ32が伝動軸28に固定されており、伝動ギヤ31,32が咬合している。伝動軸27に横幅の狭いスリット状の溝部27a及び断面円形の穴部27bが形成されており、薄い板状のキー部材33が伝動軸27の溝部27aに軸芯方向にスライド自在に備えられている。丸棒状の操作軸34が伝動軸27の穴部27bにスライド自在に備えられて、操作軸34がミッションケース7から右の横外方に突出しており、キー部材33が操作軸34に係合している。図3に示すように、右の前輪支持ケース21の端部にボス部21aが一体的に形成されて、右の前車軸ケース21のボス部21aに変速レバー35が揺動自在に支持されており、操作軸34の端部と変速レバー35とに亘って連係ロッド36が接続されている。
【0028】
従って、図3及び図6に示すように、変速レバー35を操作して操作軸34をスライド操作することにより、キー部材33をスライド操作して(図6の紙面左右方向)、キー部材33の凸部を3個の伝動ギヤ31のうちの一つの伝動ギヤ31の凹部31aに係合させることにより、キー部材33が係合した伝動ギヤ31が伝動軸27に連結された状態となるのであり、キー部材33が係合した伝動ギヤ31を介して伝動軸27の動力が伝動軸28に伝達される。従って、キー部材33の凸部を3個の伝動ギヤ31のうちの一つの伝動ギヤ31の凹部31aに係合させることにより、伝動軸27の動力が3段に変速されて伝動軸28に伝達されるのであり、伝動軸27に備えられたデテントボール37及びバネ38によって、キー部材33が伝動ギヤ31の凹部31aに係合する位置に保持される。
【0029】
[3]
図2,4,6に示すように、伝動軸28がミッションケース7から右の横外方に突出しており、伝動軸28と平行に配置された伝動軸39がミッションケース7から右の横外方に突出して、伝動軸28,39の端部に取り付けられた伝動ギヤ40,41が咬合している。これにより、伝動軸28の動力が伝動軸39、トルクリミッター42、植付クラッチ43及びPTO軸44(図1参照)を介して苗植付装置6に伝達されている。
【0030】
図4に示すように、伝動軸45及び出力軸46が同芯状に相対回転自在に支持されて、伝動軸45にベベルギヤ47が相対回転自在に外嵌されており、伝動軸39のベベルギヤ39aがベベルギヤ47に咬合している。ベベルギヤ47に円盤状の咬合部47aが固定され、円盤状の咬合部48がスプライン構造により一体回転及びスライド自在に伝動軸45に外嵌されている。円盤状の咬合部49が伝動軸45に固定され、咬合部48,49の間にバネ50が備えられており、バネ50により咬合部48がベベルギヤ47の咬合部47aに向けて付勢されている。
【0031】
以上のようにして、図4に示すように、トルクリミッター42が構成されており、伝動軸39の動力がベベルギヤ47、ベベルギヤ47の咬合部47a、咬合部48を介して伝動軸45に伝達される。大きな負荷が掛かった場合、バネ50の付勢力に抗して咬合部48がベベルギヤ47の咬合部47aから離れて、伝動軸45への動力が遮断される。
【0032】
図4に示すように、咬合部51がスプライン構造により一体回転及びスライド自在に出力軸46に外嵌されており、咬合部51を咬合部49に向けて付勢するバネ52が備えられている。以上のようにして植付クラッチ43が構成されており、咬合部49,51が咬合していることにより、伝動軸45の動力が出力軸46に伝達されるのであり(植付クラッチ43の伝動状態)、バネ52の付勢力に抗して咬合部51を咬合部49から離すと、出力軸46への動力が遮断される(植付クラッチ43の遮断状態)。
【0033】
図4及び図6に示すように、伝動ギヤ40,41を覆う平板状のカバー53が備えられて、カバー53の外周部にゴム製のシール部材54が取り付けられており、蝶ボルト55によりカバー53をミッションケース7に取り付ける。カバー53をミッションケース7から取り外して、伝動ギヤ40,41を別の伝動ギヤに交換することにより、伝動軸28から伝動軸39に伝達される動力を変速することができる。
【0034】
[4]
図2,3,4,7に示すように、右及び左の前車軸ケース21の内部に右及び左の車軸56,61が備えられ、ミッションケース7の内部において右及び左の車軸56,61が同芯状に突き合わされるように備えられており、右及び左の車軸56,61の対向側の端部にデフ機構57が備えられている。右の車軸56と伝動軸27とが平行に配置されており、右の車軸56に円筒軸58が相対回転自在に外嵌されて、円筒軸58にスプロケット59が固定され、円筒軸58にデフ機構57のデフケース57aが連結されている。
【0035】
図7に示すように、デフケース57aの内部において右の車軸56の対向側の端部にサイドギヤ57bが固定され、左の車軸61の対向側の端部に、サイドギヤ57cがスプライン構造により一体回転及びスライド自在に外嵌されている。デフケース57aにピニオンギヤ57dが回転自在に支持されており、デフケース57aの内部においてピニオンギヤ57dとサイドギヤ57b,57cとが咬合している。以上のようにして、デフ機構57が構成されている。
【0036】
図4及び図7に示すように、ミッションケース7の内部において、大径ギヤ及び小径ギヤを備えたシフトギヤ60が、スプライン構造により一体回転及びスライド自在に円筒軸58に外嵌されている。従って、シフトギヤ60をスライド操作して伝動ギヤ29,30に咬合させることにより、伝動軸27の動力が2段に変速されて円筒軸58に伝達される。図2及び図3に示すように、円筒軸58の動力がデフ機構57、右及び左の車軸56,61から、右及び左の車軸56,61におけるサイドギヤ57b,57cとは反対側の端部に備えられたベベルギヤ62,63、伝動軸64及び前車軸91を介して、右及び左の前輪1に伝達される。円筒軸58の動力がスプロケット59を介して、後述する[7]に記載のように右及び左の後輪2に伝達される。
【0037】
[5]
図7に示すように、デフケース57aがベアリング65を介してミッションケース7に支持されて、左の車軸61の対向側の端部にデフケース57aが相対回転自在に外嵌されており、左の車軸61の対向側の端部にサイドギヤ57cがスプライン構造により一体回転及びスライド自在に外嵌されている。これにより、左の車軸61の対向側の端部がサイドギヤ57cに一体回転及びスライド自在に支持され、左の車軸61の対向側の端部がデフケース57aに相対回転及びスライド自在に支持された状態となっている。
【0038】
図2,3,8に示すように、左の車軸61におけるサイドギヤ57cとは反対側の端部に、ベベルギヤ63がスプライン構造により一体回転及びスライド自在に外嵌されており、ベベルギヤ63がベアリング66を介して左の前車軸ケース21に支持され、ベベルギヤ63が伝動軸64のベベルギヤ64aに咬合している。これにより、左の車軸61におけるサイドギヤ57cとは反対側の端部が、ベベルギヤ63に一体回転及びスライド自在に支持された状態となっている。従って、左の車軸61がサイドギヤ57c及びベベルギヤ63に一体回転及びスライド自在に支持され、左の車軸61がデフケース57aに相対回転及びスライド自在に支持された状態となっている。
【0039】
図7に示すように、デフケース57aの内部において、右の車軸56の対向側の端部に、径方向に沿った溝状の凹部によって構成された係合部56aが形成されており、左の車軸61の対向側の端部に、径方向に沿った壁状の凸部によって構成された係合部61aが形成されている。操作軸67がミッションケース7に長手方向の軸芯P2周りに回転自在に支持され、操作軸67の端部が切り欠かれて、半月状の凸部67aが操作軸67の端部に備えられている。左の車軸61に円盤状の受け部材61bが固定され、左の車軸61の受け部材61bとデフケース57aとの間にバネ68が備えられており、バネ68により左の車軸61が右の車軸56から離れる方向(図7の紙面左方)に付勢されている。
【0040】
図7に示す状態は、バネ68により左の車軸61が右の車軸56から離れ、右及び左の車軸56,61の係合部56a,61aが互いに離れており、左の車軸61の受け部材61bが操作軸67の凸部67aに接当している状態である。この状態で、デフ機構57がデフロック解除状態となっている。
操作軸67を軸芯P2周りに回転操作すると、操作軸67の凸部67aによりバネ68の付勢力に抗して左の車軸61が右の車軸56に向けてスライド操作され(図7の紙面右方)、左の車軸61の係合部61aが右の車軸56の係合部56aに係合して、右及び左の車軸56,61が連結される。これにより、デフ機構57がデフロック状態となる。
【0041】
[6]
図2,3,4,7に示すように、円筒軸58に摩擦式のブレーキ69が備えられており、ブレーキ69により円筒軸58に制動を掛けると、円筒軸58を介して右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に制動が掛かる。
【0042】
図7,9,10に示すように、円筒軸58に複数の円盤状の摩擦板70が外嵌されて、円盤状で皿状の操作部材71が円筒軸58に相対回転自在に外嵌されている。操作部材71における円筒軸58の外周部の付近に盛り上がり部71aが備えられており、ミッションケース7の係合部7aに操作部材71が係合して、操作部材71が回転しない状態となっている。
【0043】
図7,9,10に示すように、操作軸72がミッションケース7に長手方向の軸芯P3周りに回転自在に支持され、操作軸72の端部が長手方向に沿って切り欠かれており、比較的長い凹部72aが操作軸72の端部の外周部に長手方向に沿って形成されている。操作軸72の凹部72aの角部72bが、円筒軸58の横隣で円筒軸58に交差するように操作部材71の盛り上がり部71aに対向している。
【0044】
これにより、図9及び図10に示すように、操作軸72を図9の紙面反時計方向に回転操作すると、操作軸72の凹部72aの角部72bが操作部材71の盛り上がり部71aに接当して、操作部材71が押圧操作され、操作部材71により摩擦板70がミッションケース7の受け部7bに押圧操作されて、円筒軸58(右及び左の前輪1、右及び左の後輪2)に制動が掛かる。
【0045】
[7]
図2及び図5に示すように、ミッションケース7の支持部23に右及び左の伝動軸73が支持されて、右及び左の伝動軸73が同芯状に突き合わされて配置されている。右及び左の伝動軸73の突き合わせ部分にスプロケット74が相対回転自在に外嵌され、スプロケット59とスプロケット74とに亘って伝動チェーン75が巻回されており、スプロケット74と右及び左の伝動軸73との間に、右及び左のサイドクラッチ76が構成されている。
【0046】
図5に示すように、右及び左のサイドクラッチ76は、スプロケット74に固定された円筒部材76a、右及び左の伝動軸73にスプライン構造により一体回転及びスライド自在に外嵌されたシフト部材76b、円筒部材76aとシフト部材76bとに亘って配置された摩擦板76c、シフト部材76bを円筒部材76aから離れる方向(摩擦板76cを押圧する方向)に付勢するバネ76dを備えて構成されている。
【0047】
図5に示す状態は、バネ76dによりシフト部材76bが円筒部材76aから離れる方向に付勢され、摩擦板76cが押圧されて、右及び左のサイドクラッチ76が伝動状態となった状態である。この状態で図2及び図5に示すように、スプロケット74の動力が右及び左のサイドクラッチ76を介して、右及び左の伝動軸73に伝達され、右及び左の後輪支持ケース24の伝動軸78、後車軸92を介して、右及び左の後輪2に伝達される。ミッションケース7の支持部23に右及び左の操作軸77が回転自在に備えられており、右及び左の操作軸77を回転操作することにより、バネ76dの付勢力に抗して、シフト部材76bを円筒部材76aに接近する方向にスライド操作することができるのであり、これにより摩擦板76cが押圧される状態が消えて、右及び左のサイドクラッチ76が遮断状態となる。
【0048】
右及び左の前輪1と右及び左の操作軸77とが連係ロッド(図示せず)を介して機械的に連係されており、右及び左の前輪1を直進位置から右及び左の設定角度の範囲内に操向操作している状態では、右及び左のサイドクラッチ76が伝動状態に操作されている。右及び左の前輪1を右(左)の設定角度を越えて右(左)に操向操作すると、右及び左の操作軸77により右(左)のサイドクラッチ76(右及び左のサイドクラッチ76のうちの旋回中心側のサイドクラッチ76)が遮断状態に操作される。
【0049】
[8]
図5及び図11に示すように、ミッションケース7は左右に分割されて構成されており、ミッションケース7の中間部分において、ミッションケース7の左の壁部7cにボス部状で比較的大きな開口部7eが備えられ、ミッションケース7の右の壁部7dにおける開口部7eに対向する位置に、開口部7eよりも小径でボス部状の支持部7fが備えられている。
【0050】
図5及び図11に示すように、動力取り出し軸79が備えられており、動力取り出し軸79の端部に出力アーム80が固定されている。シフト部材81がスプライン構造により一体回転及びスライド自在に動力取り出し軸79に外嵌され、スプロケット82が相対回転自在に動力取り出し軸79に外嵌されており、シフト部材81をスプロケット82に向けて付勢するバネ83が動力取り出し軸79に外嵌されている。このように動力取り出し軸79、出力アーム80、シフト部材81、スプロケット82及びバネ83が一つのユニット状に構成されている。この場合、スプロケット82の外径よりも、ミッションケース7の左の壁部7cの開口部7eの内径が大きなものに設定されている。
【0051】
これによって、図1に示すように、施肥装置(ホッパー15、繰り出し部16及びブロア17、作溝器18、ホース19等)を備えた型式の場合、図5及び図11に示すように、動力取り出し軸79及びスプロケット82をミッションケース7の左の壁部7cの開口部7eに挿入して、スプロケット82を伝動チェーン75に咬合させ、動力取り出し軸79の端部をミッションケース7の右の壁部7dの支持部7fに支持させる(動力取り出し軸79の端部がミッションケース7の右の壁部7dの支持部7fに回転自在に支持される)。ミッションケース7の左の壁部7cの開口部7eにベアリング84及びシール部材85を取り付けて、動力取り出し軸79をミッションケース7の左の壁部7cの開口部7eに回転自在に支持させる。繰り出し部16と出力アーム80とに亘って連係ロッド86を接続し、ミッションケース7の左の壁部7cの開口部7gに操作軸87を取り付ける。
【0052】
これにより、図5及び図11に示すようにシフト部材81をスプロケット82に咬合させていると、伝動チェーン75の動力がスプロケット82、シフト部材81、動力取り出し軸79、出力アーム80及び連係ロッド86を介して繰り出し部16に伝達されて、ホッパー15から肥料が所定量ずつ繰り出し部16によって繰り出される。操作軸87を回転操作して、バネ83の付勢力に抗してシフト部材81をスプロケット82から離すと、伝動チェーン75から動力取り出し軸79(繰り出し部16)への動力が遮断される。
図1に示す施肥装置(ホッパー15、繰り出し部16及びブロア17、作溝器18、ホース19等)を備えない型式の場合、図12に示すように、動力取り出し軸79を取り付けずに、ミッションケース7の左の壁部7cの開口部7e,7gを、蓋部材88によって塞いでおく。
【0053】
[発明の実施の別形態]
前述の[発明の実施の形態]の図2及び図7において、左の車軸61ではなく右の車軸56をスライド操作して、デフ機構57のデフロック状態を現出するように構成してもよい。右及び左の後輪2に対してデフ機構(図示せず)を備え、このデフ機構に図2及び図7に示す構造を適用してもよい。
【0054】
前述の[発明の実施の形態]の図7,9,10において、操作軸72の端部を延長してミッションケース7に支持させることにより、操作軸72を両持ち状に構成してもよい。操作軸72の凹部72aの角部72bを鋭利なものに構成するのではなく、少し丸めた断面形状に構成してもよい。
【0055】
前述の[発明の実施の形態]の図5及び図11において、ミッションケース7の右の壁部7dに開口部7eを備え、ミッションケース7の左の壁部7cに支持部7fを備えるように構成してもよい。伝動チェーン75に代えて、伝動軸(図示せず)や伝動ギヤ(図示せず)により、円筒軸58の動力をスプロケット74から右及び左の後輪2に伝達するように構成してもよい。この場合、動力取り出し軸79においてスプロケット83に代えて、ベベルギヤ(図示せず)や伝動ギヤ(図示せず)を使用すればよい。
本発明は乗用型田植機ばかりではなく、機体の後部に直播装置を上下動自在に支持した乗用型直播機や、機体の後部に代掻きロータリを上下動自在に支持した乗用型作業車にも適用できる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の特徴によると、乗用型作業車において、右及び左の車軸、サイドギヤ、ピニオンギヤ及びデフケースを備えてデフ機構を構成し、デフケースの内部において右及び左の車軸を連結することにより、デフロック状態を現出させるように構成することによって、デフロック状態を現出させる部材がデフ機構の横外側に並ぶと言うような状態が生じ難いようにすることができて、デフ機構を収容するケースの小型化を図ることができ、乗用型作業車の軽量化の面で有利なものとなった。
【0057】
請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項2の特徴によると、デフケースの内部において右及び左の車軸を無理なく連結することができ、右及び左の車軸を連結及び連結解除自在な連結部材をデフケースの内部に備える必要がなくなって、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
【0058】
請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項3の特徴によると、既存の部材と言ってよいサイドギヤ及び伝動ギヤに右又は左の車軸が一体回転及びスライド自在に支持されるような状態となり、右又は左の車軸をスライド自在に支持する専用の支持部材を備える必要がなくなって(右又は左の車軸をスライド自在に支持する専用の支持部材を備えたとしても小規模の支持部材でよくなって)、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
【0059】
請求項4の特徴によると、乗用型作業車において、摩擦式のブレーキを備えた場合、摩擦板に対する操作部材を押圧して、操作部材が摩擦板を押圧するように構成する際に、操作軸の凹部によって操作部材を適切に押圧することができるようになり、操作部材を押圧する為のフォーク等の別の部材を操作軸に備える必要がなくなって、構造の簡素化の面で有利なものとなった。
請求項4の特徴によると、操作軸の凹部の角部が操作軸に比較的長い範囲で接当し、操作軸の凹部の角部が操作部材を押圧する際に押圧力が比較的分散して操作部材に伝達されるので、操作軸の凹部により操作部材が無理なく押圧されるようになって、操作部材が摩擦板を無理なく押圧することができる。
【0060】
請求項5の特徴によると、乗用型作業車において、伝動ケースに覆われた伝動機構(伝動軸や伝動チェーン)から動力を取り出すように構成した場合に、動力取り出し軸を伝動ケースの一方の壁部の開口部に挿入して取り付けたり、動力取り出し軸を用意しないようにすることによって、特に大きな改造や工数を掛けずに、伝動機構から動力を取り出す型式及び伝動機構から動力を取り出さない型式を得ることができるようになって、乗用型作業車の生産性を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】全体の伝動系を示す概略図
【図3】右及び左の前輪、右及び左の前車軸ケースの付近の背面図
【図4】ミッションケースの前半部の横断平面図
【図5】ミッションケースの後半部の横断平面図
【図6】ミッションケースにおけるキー部材の付近の横断平面図
【図7】ミッションケースにおけるデフ機構及びブレーキの付近の横断平面図
【図8】左の前車軸ケースの端部付近の縦断背面図
【図9】ブレーキの付近の横断平面図
【図10】ブレーキの付近の縦断側面図
【図11】施肥装置を備えた型式においてミッションケースにおける動力取り出し軸の付近の縦断背面図
【図12】施肥装置を備えない型式においてミッションケースにおける動力取り出し軸の付近の縦断背面図
【符号の説明】
1 車輪、前輪
2 後輪
7 伝動ケース
7c 伝動ケースの一方の壁部
7d 伝動ケースの他方の壁部
7e 伝動ケースの一方の壁部の開口部
7f 伝動ケースの他方の壁部の支持部
56,61 車軸
57 デフ機構
57a デフケース
57b,57c サイドギヤ
57d ピニオンギヤ
58 伝動軸
62,63 伝動ギヤ
70 摩擦板
71 操作部材
72 操作軸
72a 操作軸の凹部
72b 操作軸の凹部の角部
75 伝動機構
79 動力取り出し軸
82 咬合部

Claims (5)

  1. 右の車輪に動力を伝達する右の車軸と、左の車輪に動力を伝達する左の車軸とを同芯状に配置し、前記右及び左の車軸の対向側の端部にサイドギヤを備えて、前記サイドギヤを覆うデフケースにピニオンギヤを備え、前記デフケースの内部においてピニオンギヤとサイドギヤとを咬合させることにより、前記デフケースに伝達される動力を右及び左の車軸に伝達するデフ機構を構成すると共に、
    前記デフケースの内部において右及び左の車軸を連結することにより、デフロック状態を現出させるデフロック手段を備えてある乗用型作業車。
  2. 前記サイドギヤに対し右又は左の車軸を一体回転及びスライド自在に備えて、
    前記右又は左の車軸をスライド操作し、前記デフケースの内部において前記右及び左の車軸の対向側の端部を係合させることにより、右及び左の車軸を連結して、デフロック状態を現出させるように、前記デフロック手段を構成してある請求項1に記載の乗用型作業車。
  3. 前記右又は左の車軸におけるサイドギヤとは反対側の端部に伝動ギヤを備えて、前記伝動ギヤから右及び左の車輪に動力を伝達するように構成し、前記伝動ギヤに対し右又は左の車軸を一体回転及びスライド自在に備えて、前記右又は左の車軸をデフケース及びサイドギヤに対して軸芯方向にスライド自在に構成してある請求項2に記載の乗用型作業車。
  4. 前輪又は後輪に動力を伝達する伝動軸に円盤状の摩擦板を外嵌し、前記摩擦板を押圧可能な操作部材を伝動軸に外嵌すると共に、
    長手方向の軸芯周りに回転自在な操作軸を備えて、前記操作軸の外周部に凹部を長手方向に沿って形成し、前記操作軸の凹部の角部を伝動軸の横隣で伝動軸に交差するように操作部材における伝動軸の外面付近の部分に位置させて、
    前記操作軸を回転操作することにより、前記操作軸の凹部の角部が操作部材を押圧し、前記操作部材が摩擦板を押圧して、前記伝動軸に制動が掛かるように構成してある乗用型作業車。
  5. 伝動機構を収容する伝動ケースを備え、前記伝動機構に咬合可能な咬合部を備えた動力取り出し軸を備えて、
    前記伝動ケースの一方の壁部及び一方の壁部に対向する他方の壁部において、前記動力取り出し軸及び咬合部を挿入可能な開口部を伝動ケースの一方の壁部に備え、
    前記伝動ケースの他方の壁部における開口部に対向する位置に、前記動力取り出し軸の端部を回転自在に支持可能な支持部を備えて、
    前記動力取り出し軸及び咬合部を伝動ケースの一方の壁部の開口部に挿入して、前記咬合部を伝動機構に咬合させ、前記動力取り出し軸の端部を伝動ケースの他方の壁部の支持部に支持させて、前記動力取り出し軸を伝動ケースの一方の壁部の開口部に回転自在に支持させることにより、前記伝動機構の動力を咬合部から動力取り出し軸を介して取り出し可能に構成してある乗用型作業車。
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