JP2004285756A - 風害防止機能を備えた搭状構造物、風力発電装置を装備した塔状構造物、塔状構造物の風力発電装置及びビル風抑制方法 - Google Patents
風害防止機能を備えた搭状構造物、風力発電装置を装備した塔状構造物、塔状構造物の風力発電装置及びビル風抑制方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】地上に設置された塔状構造物1であって、該塔状構造物1の角部に回転軸が地面に対して垂直となる垂直軸型風車6−1〜6−4を有し、該垂直軸型風車6−1〜6−4を含む風力発電装置を有する。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、風害防止機能を備えた搭状構造物、風力発電装置を装備した塔状構造物及び塔状構造物の風力発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
高層ビル、タワー、煙突等の塔状構造物では、強風時に塔体の風下側でカルマン渦が発生し、構造物が風向方向に対して直交方向に振動する現象が生じる。これにより構造物内にいる人に対して振動障害が生じたり、構造物の構成部材に損傷等の力学的な影響が生じる場合がある。
【0003】
また、塔状構造物下の地面付近では所謂、ビル風による強風障害が生じる場合がある。
カルマン渦は、ある風速において構造物角部での風の剥離現象が原因で生じると言われており、構造物における風下側に互いに逆向きの渦が、交互に周期的に表れる渦である。
【0004】
また、ビル風は、上空の風が構造物の下方へ導かれることにより生じると考えられている。
一方、風力を利用した発電装置は、特に都心部において有効な設置場所を確保するのが困難な状況にある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、強風発生時における風害を防止することができる風害防止機能を備えた塔状構造物及びビル風抑制方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、風力発電装置を装備した塔状構造物及び塔状構造物の風力発電装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる回転体を有することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の風害防止機能を備えた塔状構造物において、前記回転体は、風力発電装置を構成する垂直軸型風車であることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる垂直軸型風車を有し、該垂直形風車を含む風力発電装置を有することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の風力発電装置を装備した塔状構造物において、
前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部の少なくとも1つに装備された垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、
前記発電手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の風力発電装置を装備した塔状構造物において、
前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部に装備された複数の垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記複数の垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の発電手段と、
前記複数の発電手段からの交流出力を合成する出力合成手段と、
出力合成手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記複数の垂直軸型風車のいずれか2つ、または全ての風車に対応して設けられた前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に記載の発明は、地上に設置された塔状構造物に装備された風力発電装置であって、
前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部の少なくとも1つに装備された垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、
出力合成手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする
【0012】
また、請求項7に記載の発明は、地上に設置された塔状構造物に装備された風力発電装置であって、
前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部に装備された複数の垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記複数の垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の発電手段と、
前記複数の発電手段からの交流出力を合成する出力合成手段と、
出力合成手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記複数の垂直軸型風車のいずれか2つ、または全ての風車に対応して設けられた前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項8に記載の発明は、地上に設置されたビル等の塔状構造物により発生するビル風の抑制方法であって、前記塔状構造物に向かって吹く風の風向きの頻度を考慮して、該頻度の高い風向きの方向に対面する前記塔状構造物の壁面の角部に設けた、回転軸が地上に対して垂直となる回転体により吹き込む風の風力エネルギーを吸収することによりビル風の発生を抑制するようにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態について説明するに先立ち、高層ビル等の地上に設置された塔状構造物に向かって吹く風により振動が発生する原理及びその振動を抑制する原理について説明する。
図1に示すように塔状構造物1の壁面1Aに向かって風Wが吹き込むと、風Wは、塔状構造物1の側壁側に回りこむように空気流が変化する。
【0015】
図2(A)は、図1に示した塔状構造物の状態を上方から見た図である。図2(A)に示すように、塔状構造物1に向かって吹き込む風の風速がある程度大きいと、塔状構造物1の風下側で渦3が発生する。
また、塔状構造物1に対して吹く風がある風速を超える強風である場合には、図2(B)に示すように塔状構造物1の風下側でカルマン4渦が発生し、塔状構造物1が風Wの風向き方向に対して直交する方向に振動が発生する。
【0016】
これは塔状構造物1の側壁(塔状構造物1における風向きと直交する方向の両側の壁面)に空気流の境界層が厚くなり、この両側壁にせん断応力が交互に周期的に集中するためである。すなわち、カルマン渦は、塔状構造物1の上記両側壁において、相互に逆向きの渦が、交互にかつ周期的に発生するために、塔状構造物1を振動させる方向に力が作用するためである。
【0017】
本発明は、上述した振動は、物体の速度と、物体に沿って流れる空気流の速度との速度差が大きくなるために生ずるものであり、したがって、塔状構造物1に吹き込む風が壁面に沿って回り込む塔状構造物1の角部の回転体の速度を風速と同程度の速度となるようにすれば、塔状構造物1に発生する振動は抑制される筈であるという新たな知見に基づいてなされたものである。
【0018】
すなわち、図2(C)に示すように、塔状構造物1に吹き込む風Wに対面する塔状構造物1の角部に地面に対して垂直方向に回転軸を有する回転体5を設けることにより、風Wの空気流の流速とほぼ同程度の速度で回転体5が回転するために上述した塔状構造物1の側壁に回り込んだ空気流の境界層の厚さが薄くなり、カルマン渦の発生が抑制され、それ故、風向き方向と直交する方向に作用する塔状構造物1に発生する振動は抑制される。
【0019】
また、図3に示すように、塔状構造物1付近の上空に吹く風Wが、塔状構造物1下部に吹き込む際に風速が加速され、ビル風が強く吹き込むが、図4に示すよに吹き込む風が塔状構造物1の壁面に沿って回り込む位置の角部に地面に対して垂直方向に回転軸を有する回転体5を設けることにより、回転体5により風力エネルギーが吸収され、ビル風を抑制することができる。
【0020】
図2(C)において、塔状構造物1に生ずる振動を抑制するための回転体5や、図4に示したビル風を抑制するための回転体5は、例えば、塔状構造物1に風力発電装置を装備させて、その風車を回転体5として利用することができる。
この場合に、風車として水平軸型の風車は、塔状構造物1の壁面から突出してしまうので、塔状構造物1周辺の空間を余分に確保する必要があり、また塔状構造物1を使用する際の利便性からも好ましくないので、垂直軸型風車を利用するのが好ましい。
【0021】
垂直軸型風車としては、図5に示すように、パドル形風車(図5(A))、S形ロータ(図5(B))、クロスフロー形風車(図5(C))、サボニウス形風車(図5(D))、ダリウス形風車(図5(E))、ジャイロミル形風車(図5(F))等がある。
【0022】
次に、本発明の実施形態に係る風害防止機能を備えた搭状構造物の構造を図6に示す。同図において、本実施の形態に係る塔状構造物1は、地上に設置されており、塔状構造物1の角部には回転軸が地面に対して垂直となる垂直軸型風車6−1〜6−4を有している。塔状構造物1は、垂直軸型風車6−1〜6−4を含む風力発電装置を装備している。
次に、塔状構造物1に装備される風力発電装置の基本的構成を図7に示す。図7は、垂直軸型風車6−1のみにより発電を行う構成を示している。
【0023】
図7において、風力発電装置は、塔状構造物1の角部に装備された垂直軸型風車(WT−1)6−1と、歯車機構部10−1と、発電機12−1と、変圧器14−1と、コンバータ16と、バッテリ18と、制御回路20と、負荷24側に電力を供給する際に使用するスイッチ22と、風速計26と、風向計28とを有している。
【0024】
垂直軸型風車6−1は、風力エネルギーを回転エネルギーに変換する。歯車機構部10−1は、垂直軸型風車6−1の回転軸と発電機12−1の入力軸とを連結し、垂直軸型風車6の回転エネルギーを発電機12−1の入力軸に伝達する機能を有する。
発電機(IG−1)12−1は、例えば、誘導発電機であり、入力された回転エネルギーを電気エネルギーに変換し、交流電力を出力する。
【0025】
また、コンバータ16は、変圧器14−1の交流出力を直流電圧に変換する。
風速計26は、塔状構造物1の周囲に吹く風の風速を計測する。風向計28は、前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向きを計測する。
制御回路20は、発電機12−1、コンバータ16及びスイッチ22を制御する。
【0026】
風速計26は、本発明の風速検出手段に、風向計28は、本発明の風向検出手段に、発電機12−1は、本発明の発電手段に、制御回路20は本発明の制御手段に、それぞれ相当する。
【0027】
上記構成において、塔状構造物1に向かって吹く風による空気流により垂直軸型風車6−1が回転すると、歯車機構部10−1を介して垂直軸型風車6−1の回転エネルギーが発電機12−1の入力軸に伝達される。
一方、制御回路20は、風速計26、風向計28の計測出力を取り込み、計測された風速及び風向が垂直軸型風車6−1を駆動するのに必要な風向きであり、かつ風速である場合に発電機12−1を起動し、かつコンバータを動作状態にするように制御する。
【0028】
この結果、発電機12−1は、発電を開始し、その交流出力は、変圧器14−1により昇圧され、コンバータ16に供給される。コンバータ16は、変圧器14−1の出力を直流に変換し、バッテリ18に充電する。
また、負荷24に電源を供給する場合には、制御回路20によりスイッチ22がオン状態とされることにより、コンバータ16と同時に負荷24にも交流出力が供給される。
また、塔状構造物1に向かって吹き込む風の風力エネルギーは垂直軸型風車6−1により吸収されるので、ビル風が抑制される。
【0029】
次に、図6に示したように、垂直軸型風車が塔状構造物1の角部に4台、装備された風力発電装置の構成を図8に示す。同図において、塔状構造物1が装備する風力発電装置は、塔状構造物1の角部に装備された複数の垂直軸型風車(WT−1〜WT−4)6−1〜6−4と、複数の歯車機構部10−1〜10−4と、複数の発電機(IG1〜IG4)12−1〜12−4と、複数の変圧器14−1〜14−4と、コンバータ16と、バッテリ18と、制御回路20と、負荷24側に電力を供給する際に使用するスイッチ22と、風速計26と、風向計28と、複数の変圧器14−1〜14−4の交流出力を合成する出力合成部30とを有している。
【0030】
上記構成からなる風力発電装置では、制御回路20は、風速計26及び風向計28の検出出力に基づいて塔状構造物1に向かって吹き込む風の風向き及び風速に応じて4台の垂直軸型風車のうちいずれか1台、または2台以上の垂直軸型風車から得られる回転エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリ18に蓄電するように各部を制御する。すなわち、発電機12−1〜12−4、出力合成部30、コンバータ16を制御する。
【0031】
ここで、図6における塔状構造物1において、壁面50に向かって垂直方向に風Wが吹き込んだ場合には、垂直軸型風車6−1、6−2が風Wの風力エネルギーにより回転し、その回転速度が増加し、風Wの空気流の流速との速度差が小さくなると、既述したように境界層の厚さが薄くなり、塔状構造物1の風下側にはカルマン渦が発生しなくなるので、カルマン渦の発生に起因する塔状構造物の振動が抑制される。
また、この発電装置においても、塔状構造物1に向かって吹き込む風の風力エネルギーは垂直軸型風車6−1〜6−4のいずれかにより吸収されるので、ビル風が抑制される。
【0032】
本実施形態に係る風害防止機能を備えた塔状構造物によれば、塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる回転体を有するので、塔状構造物に向かって吹く風の風力エネルギーを吸収することによりビル風や、カルマン渦の発生による塔状構造物の振動を抑制でき、それゆえ風害を防止できる。
【0033】
また、本実施形態の風力発電装置を装備した塔状構造物によれば、地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる垂直軸型風車を有し、該垂直形風車を含む風力発電装置を有するので、垂直軸型風車により塔状構造物に向かって吹く風の風力エネルギーを吸収することにより、ビル風や、カルマン渦の発生による塔状構造物の振動を抑制でき、それゆえ風害を防止できる。
さらに、塔状構造物の角部に垂直軸型風車を設置することにより、塔状構造物を利用するのにも障害とならず、それゆえ都心部においても風力発電装置を設置することが容易となる。
【0034】
また、本実施形態のビル風抑制方法によれば、地上に設置されたビル等の塔状構造物により発生するビル風の抑制方法であって、前記塔状構造物に向かって吹く風の風向きの頻度を考慮して、該頻度の高い風向きの方向に対面する前記塔状構造物の壁面の角部に設けた、回転軸が地上に対して垂直となる回転体により吹き込む風の風力エネルギーを吸収することによりビル風の発生を抑制するようにしたので、容易にビル風を抑制することができる。
【0035】
なお、本発明の実施形態に係る風害防止機能を備えた搭状構造物の構造は、図6に示したものに限らず、例えば、図9に示すように、垂直軸型風車(6−11〜6−14)を塔状構造物1の角部の各々の下部にのみ設置するようにしても良いし(図9(A))、また、塔状構造物1の角部の各々に垂直軸型風車を複数台(6−21A〜6−24A、6−21B〜6−24B、6−21C〜6−24C)、設置するようにしてもよい(図9(B))。
【0036】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る風害防止機能を備えた塔状構造物によれば、地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる回転体を有するので、塔状構造物に向かって吹く風の風力エネルギーを吸収することによりビル風や、カルマン渦の発生による塔状構造物の振動を抑制でき、それゆえ風害を防止できる。
【0037】
また、本発明の風力発電装置を装備した塔状構造物によれば、地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる垂直軸型風車を有し、該垂直形風車を含む風力発電装置を有するので、垂直軸型風車により塔状構造物に向かって吹く風の風力エネルギーを吸収することにより、ビル風や、カルマン渦の発生による塔状構造物の振動を抑制でき、それゆえ風害を防止できる。
【0038】
さらに、塔状構造物の角部に垂直軸型風車を設置することにより、塔状構造物を利用するのにも障害とならず、それゆえ都心部においても風力発電装置を設置することが容易となる。
【0039】
また、本発明のビル風抑制方法によれば、地上に設置されたビル等の塔状構造物により発生するビル風の抑制方法であって、前記塔状構造物に向かって吹く風の風向きの頻度を考慮して、該頻度の高い風向きの方向に対面する前記塔状構造物の壁面の角部に設けた、回転軸が地上に対して垂直となる回転体により吹き込む風の風力エネルギーを吸収することによりビル風の発生を抑制するようにしたので、容易にビル風を抑制することができる。
【0040】
また、回転体に垂直軸型風車を使用し、塔状構造物に風力発電装置を装備すれば、塔状構造物に吹き込む風力エネルギーを有効利用できるとともに、都心部においても風力発電装置を容易に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塔状構造物に向かって吹き込む風の流れを示す説明図。
【図2】塔状構造物に向かって吹く風により振動が発生する原理及びその振動を抑制する原理を示す説明図。
【図3】ビル風が発生する様子を示す説明図。
【図4】ビル風を抑制する状態を示す説明図。
【図5】風力発電装置に使用される垂直軸型風車の種類を示す説明図。
【図6】本発明の実施形態に係る風害防止機能を備えた塔状構造物の外観構成を示す説明図。
【図7】本発明の実施形態に係る塔状構造物が装備する風力発電装置の基本的構成を示すブロック図。
【図8】本発明の実施形態に係る塔状構造物が装備する風力発電装置ほ具体的構成を示すブロック図。
【図9】本発明の実施形態に係る風害防止機能を備えた塔状構造物の外観構成の他の例を示す説明図。
【符号の説明】
1…塔状構造物
5…回転体
6−1〜6−4…垂直軸型風車
10−1〜10−4…歯車機構部
12−1〜12−4…発電機
14−1〜14−4…変圧器
16…コンバータ
18…バッテリ
20…制御回路
22…スイッチ
26…風速計
28…風向計
30…出力合成部
Claims (8)
- 地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる回転体を有することを特徴とする風害防止機能を備えた塔状構造物。
- 前記回転体は、風力発電装置を構成する垂直軸型風車であることを特徴とする請求項1に記載の風害防止機能を備えた塔状構造物。
- 地上に設置された塔状構造物であって、該塔状構造物の角部に回転軸が地面に対して垂直となる垂直軸型風車を有し、該垂直軸型風車を含む風力発電装置を有することを特徴とする風力発電装置を装備した塔状構造物。
- 前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部の少なくとも1つに装備された垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、
前記発電手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする請求項3に記載の風力発電装置を装備した塔状構造物。 - 前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部に装備された複数の垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記複数の垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の発電手段と、
前記複数の発電手段からの交流出力を合成する出力合成手段と、
出力合成手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記複数の垂直軸型風車のいずれか2つ、または全ての風車に対応して設けられた前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする請求項3に記載の風力発電装置を装備した塔状構造物。 - 地上に設置された塔状構造物に装備された風力発電装置であって、
前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部の少なくとも1つに装備された垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、
出力合成手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする塔状構造物の風力発電装置。 - 地上に設置された塔状構造物に装備された風力発電装置であって、
前記風力発電装置は、
前記塔状構造物の角部に装備された複数の垂直軸型風車と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風速を計測する風速検出手段と、
前記塔状構造物の周囲に吹く風の風向を計測する風向検出手段と、
前記複数の垂直軸型風車から得られた回転エネルギーを電気エネルギーに変換する複数の発電手段と、
前記複数の発電手段からの交流出力を合成する出力合成手段と、
出力合成手段の出力を直流出力に変換するコンバータと、
前記コンバータ出力を蓄電するバッテリと、
前記風速検出手段及び風向検出手段の検出出力を取り込み、風速及び風向に応じて前記複数の垂直軸型風車のいずれか2つ、または全ての風車に対応して設けられた前記発電手段を駆動し、かつコンバータの動作を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする塔状構造物の風力発電装置。 - 地上に設置されたビル等の塔状構造物により発生するビル風の抑制方法であって、
前記塔状構造物に向かって吹く風の風向きの頻度を考慮して、該頻度の高い風向きの方向に対面する前記塔状構造物の壁面の角部に設けた、回転軸が地上に対して垂直となる回転体により吹き込む風の風力エネルギーを吸収することによりビル風の発生を抑制するようにしたことを特徴とするビル風抑制方法。
Priority Applications (1)
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JP2003080965A JP2004285756A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 風害防止機能を備えた搭状構造物、風力発電装置を装備した塔状構造物、塔状構造物の風力発電装置及びビル風抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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