JP2004284156A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多種に渡る原稿を、高い信頼性を持って総合的に種類判別を行う画像処理装置を実現すること。
【解決手段】スキャナ部10の結像光学系に切換式の赤外カットフィルターを設け、染料系原稿の反射光から、赤外領域を含む画像情報および含まない画像情報を取得し、これら画像情報の画素値の差異から染料系あるいは顔料系原稿を区別し、さらに染料系の原稿である場合には、明度、彩度および色相を用いた属性判定処理により、原稿を判別し、また顔料系の原稿である場合には、テクスチャ判定処理により、網点間隔から網点の存在を確認して原稿を判別し、これらの判別に基づいて、画像処理部91の原稿テーブルを選択することとしているので、インクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿および電子写真原稿を高い信頼性を持って分類し、この分類情報から原稿ごとに最適な原稿テーブルを選択することを実現させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、読み取られる画像情報に赤外領域の画像情報を含む画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像形成装置の高機能化により、より高い品質の印刷画像が求められるようになっている。そこで、印刷画像の品質を向上するために、スキャナ等で読み込まれた画像情報に対して、画像処理装置を用いて様々な画像処理を施し、印刷品質の向上が計られる。
【0003】
また、スキャナ等で読み込まれる画像情報は、読み込む基になる原稿の種類により異なり、従ってこれら原稿の種類により、続いて行われる画像処理も異なることが好ましい。ここで、スキャナ等で読み込まれる原稿の種類を判別するには、赤外領域の画像情報を用いて判別すること(例えば、特許文献1)、インクジェット原稿の色域および原稿のテクスチャ情報を用いて判別すること(例えば、特許文献2)等が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−141140号公報、(第2〜3頁、図2)
【特許文献2】
特開平10−126631号公報、(第3頁、図1〜2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によれば、原稿の判別は必ずしも高い精度で行われるものではなかった。すなわち、原稿を判別する個別の手段が高い信頼性を有すものではなく、また近年における原稿種類の急激な増加は、これら個別に判別することの有用性をさらに低いものとしている。
【0006】
特に、画像の読み取りが行われる原稿は、種類が多岐に渡る一方で、特定のオペレータにおいては、使用する原稿の種類が限定されることが生じる。この場合に、すべての個別の判別を繰り返すことは、時間の無駄であり、有用性を損なうものとなる。
【0007】
これらのことから、多種に渡る原稿を、高い信頼性を持って総合的に種類判別を行う画像処理装置をいかに実現するかが重要となる。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、多種に渡る原稿を、高い信頼性を持って総合的に種類判別を行う画像処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発明にかかる画像処理装置は、カラー原稿に赤外領域を含む光源から光を照射し、前記原稿の反射光から赤外領域を含む前記カラー原稿の画像情報を取得する画像読み取り部と、前記画像情報に基づいて、前記画像情報の画像処理を行う画像処理部と、前記画像処理に設定を行う設定手段と、を備える画像処理装置であって、前記画像読み取り部は、前記反射光の赤外領域を、透過あるいは遮断させる切換手段を有し、前記画像処理部は、前記透過および前記遮断される際の画像情報に基づいて、前記カラー原稿の色材が染料系かあるいは顔料系かの判定を行う第1の判定手段と、前記第1の判定手段の判定結果が染料系である際に、RGB表示の前記画像情報をLCH表示に変換し、前記LCH表示の色の属性情報に設けた閾値から、前記カラー原稿がインクジェット原稿か印画紙原稿かの判定を行う第2の判定手段と、前記第1の判定手段の判定結果が顔料系である際に、前記画像情報のテクスチャ情報から、前記カラー原稿が印刷原稿か電子写真原稿かの判定を行う第3の判定手段と、前記第1、第2および第3の判定手段の判定結果に基づいて、前記カラー原稿の種類ごとに異なる画像処理を行う選別手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載の発明よれば、画像読み取り部は、切換手段により、反射光の赤外領域を、透過あるいは遮断させ、画像処理部は、第1の判定手段により、透過および遮断される際の画像情報に基づいて、カラー原稿の色材が染料系かあるいは顔料系かの判定を行い、前記第1の判定手段の判定結果が染料系である際に、第2の判定手段により、RGB表示の画像情報をLCH表示に変換し、このLCH表示の色の属性情報に設けた閾値から、このカラー原稿がインクジェット原稿か印画紙原稿かの判定を行い、第1の判定手段の判定結果が顔料系である際に、第3の判定手段により、画像情報のテクスチャ情報から、このカラー原稿が印刷原稿か電子写真原稿かの判定を行い、第1、第2および第3の判定手段の判定結果に基づいて、選別手段により、カラー原稿の種類ごとに異なる画像処理を行うこととしているので、インクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿および電子写真原稿を、高い信頼性でもって総合的に判別し、この判別結果を用いて、原稿の種類ごとに最適な画像処理を行うことができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記切換手段が、前記反射光が光センサへ入射する経路に配設される、赤外領域の光を遮断するフィルターを備えることを特徴とする。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、切換手段は、反射光が光センサへ入射する経路に配設されるフィルターにより、赤外領域の光を遮断することとしているので、容易に、赤外領域の情報を含む画像情報と、赤外領域の情報を含まない画像情報と、を取得することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記第1の判定手段が、前記反射光の赤外領域が透過および遮断される2つの画像情報で、画素位置が同一の2つの画素が異なる画素値を有する画素の総画素数が第1の閾値を越える際に、色材が染料系と判定することを特徴とする。
【0014】
この請求項3に記載の発明によれば、第1の判定手段は、反射光の赤外領域が透過および遮断される2つの画像情報で、画素位置が同一の2つの画素が異なる画素値を有する画素の総画素数が第1の閾値を越える際に、色材が染料系と判定することとしているので、染料系および顔料系の赤外領域の分光特性の違いに基づいて、確実に色材を判別することができる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記第2の判定手段が、前記属性情報の明度、彩度および色相を用いて、前記インクジェット原稿および前記印画紙原稿で異なる特徴を有する色情報部分を抽出し、前記画像情報に含まれるすべての画素に対して、前記インクジェット原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ加算し、前記印画紙原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ減算した後に、前記総画素数が第2の閾値を越える際に、前記カラー原稿を前記インクジェット原稿と判定することを特徴とする。
【0016】
この請求項4に記載の発明によれば、第2の判定手段は、属性情報の明度、彩度および色相を用いて、インクジェット原稿および印画紙原稿で異なる特徴を有する色情報部分を抽出し、画像情報に含まれるすべての画素に対して、インクジェット原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ加算し、印画紙原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ減算した後に、この総画素数が第2の閾値を越える際に、カラー原稿をインクジェット原稿と判定することとしているので、画像情報のLCH表示から算出される画素ごとの色相情報、明度情報、彩度情報の違いに基づいて、高い信頼性でインクジェット原稿および印画紙原稿を識別することができる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記色情報部分が、グリーンの色相かつ閾値を越える彩度である部分、マゼンタの色相かつ閾値を越える彩度である部分、シアンの色相かつ閾値を越える明度である部分およびイエローの色相かつ閾値を越える明度である部分であることを特徴とする。
【0018】
この請求項5に記載の発明によれば、色情報部分は、グリーンの色相かつ閾値を越える彩度である部分、マゼンタの色相かつ閾値を越える彩度である部分、シアンの色相かつ閾値を越える明度である部分およびイエローの色相かつ閾値を越える明度である部分であることとしているので、インクジェット原稿および印画紙原稿で特に大きく異なる色情報部分を用いて、高い信頼性を持ってインクジェット原稿および印画紙原稿を識別することができる。
【0019】
また、請求項6に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記第3の判定手段が、前記テクスチャ情報として、前記画像情報の繰り返し模様の模様間隔を用いることを特徴とする。
【0020】
この請求項6に記載の発明によれば、第3の判定手段は、テクスチャ情報として、画像情報の模様間隔を用いることとしているので、この模様間隔から網点を検出し、印刷原稿あるいは電子写真原稿の判別を行うことができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記模様間隔が、前記画像情報の画素値からなる正方画素マトリックスを用いて、前記正方画素マトリックスの中心画素値と周辺画素値の平均値との変化量が閾値を越えない中心画素を模様模様開始点とし、さらに前記変化量が閾値を越える中心画素を模様変化点として、前記模様模様開始点および前記模様変化点の画素間距離から算出されることを特徴とする。
【0022】
この請求項7に記載の発明によれば、模様間隔は、画像情報の画素値からなる正方画素マトリックスを用いて、この正方画素マトリックスの中心画素値と周辺画素値の平均値との変化量が閾値を越えない中心画素を模様模様開始点とし、さらに前記変化量が閾値を越える中心画素を模様変化点として、模様模様開始点および模様変化点の画素間距離から算出されることとしているので、簡易な演算により模様間隔を算出することができる。
【0023】
また、請求項8に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記第3の判定手段が、前記模様間隔が一致する前記模様模様開始点あるいは前記模様変化点の総数が第3の閾値を越える際に、前記模様は網点であるとし、前記画像情報を印刷原稿と判定することを特徴とする。
【0024】
この請求項8に記載の発明によれば、第3の判定手段は、模様間隔が一致する模様模様開始点あるいは模様変化点の総数が第3の閾値を越える際に、模様は網点であるとし、この画像情報を印刷原稿と判定することとしているので、電子写真原稿の繰り返し模様と混同することなく、高い信頼性でもって、印刷原稿と電子写真原稿を判別することができる。
【0025】
また、請求項9に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記画像処理部が、前記RGB表示をCMYK表示に変換する際に、前記変換を行う変換テーブルを、前記印画紙原稿、前記インクジェット原稿、前記印刷原稿および前記電子写真原稿ごとに備えることを特徴とする。
【0026】
この請求項9に記載の発明によれば、画像処理部は、RGB表示をCMYK表示に変換する際に、この変換を行う変換テーブルを、印画紙原稿、インクジェット原稿、印刷原稿および電子写真原稿ごとに備えることとしているので、原稿ごとに最適な画像処理を行うことができる。
【0027】
また、請求項10に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記設定手段が、前記第1、第2および第3の判定手段を選択的に実行する選択手段を備えること特徴とする。
【0028】
この請求項10に記載の発明によれば、設定手段は、選択手段により、第1、第2および第3の判定手段を選択的に実行することとしているので、使用される原稿が限定される際に、原稿の判別の信頼性を向上することができる。
【0029】
また、請求項11に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記設定手段が、前記第1、第2および第3の閾値を重み付け設定する重み付け手段を備えることを特徴とする。
【0030】
この請求項11に記載の発明によれば、設定手段は、重み付け手段により、第1、第2および第3の閾値を重み付け設定することとしているので、オペレータが原稿の使用状況から重み付けを行い原稿を判別する信頼性を向上させることができる。
【0031】
また、請求項12に記載の発明にかかる画像処理装置は、前記読み取り部が、通信回線を介して接続されることを特徴とする。
【0032】
この請求項12に記載の発明によれば、読み取り部は、通信回線を介して接続されることとしているので、異なる場所に存在する読み取り部の画像情報から、原稿の種類を判別することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置の好適な実施の形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0034】
まず、本実施の形態にかかる画像処理装置を含む画像形成装置の全体構成について説明する。図2は、本実施の形態にかかる画像形成装置100を示す図である。画像形成装置100は、画像読み取り部をなすスキャナ部10、画像処理装置90、画像形成部40、給紙部50、排紙部60、制御部70および設定部80等を含む。画像形成装置100は、スキャナ部10において原稿から画像情報を読み取る。
【0035】
この画像情報は、画像処理装置90に転送され、画像情報に応じて、例えば文字情報あるいは写真情報等に応じて、画像処理が行われる。また、読み取り装置から入力されるRGB表示から、画像形成部40で用いられるCMYK表示への変換が行われ、画像形成部40に出力される。
【0036】
画像形成部40は、給紙部50から給紙された記録紙に、画像処理装置90からの画像情報を画像形成し、排紙部60に排紙する。ここで、制御部70は、これら一連の動作を制御する。また、設定部80は、LCD(Liquid Crystal Display)等の操作パネルをなし、印刷情報の表示、タッチパネルあるいはキーボードからの設定入力が行われる。なお、画像処理を行う際の諸パラメーターの入力も、この設定部80より行われる。
【0037】
図3は、画像形成装置100のスキャナ部10、画像形成部40、給紙部50および排紙部60の概略構成に示す断面図である。画像読み取り部をなすスキャナ部10は、記録紙の光学的画像読み取り装置からなり、記録紙の画像情報を読み取る。記録紙の画像情報を読み取る際には、原稿の読み取る面をプラテンガラス19に対向するように載置する。
【0038】
この原稿は、図3の左右方向に当たる副走査方向に移動可能な光源18により照らされ、この反射光は、複数のミラー14、15を介して、結像光学系16に入力し、その後光センサをなすラインCCD17上に結像する。ここで、光源18には、赤外領域の光も含むランプ、例えばキセノンランプ等が用いられる。その後、ラインCCD17上に結像された画像情報は、電気信号に変換され、図2の画像処理装置90に転送される。
【0039】
画像形成部40は、画像書込部20、感光体ドラム41、現像器43、定着部38等からなる。画像書込部20は、半導体レーザーを有し、画像処理装置90から転送される画像情報に基づいて、感光体ドラム41上にこの画像情報の潜像を形成する。この潜像は、現像器43により、可視化された後、図示しない中間転写体に転写され、その後、給紙部50から給紙された記録紙に画像形成が行われる。この記録紙は、定着部38により、温度、圧力が加えられて、画像情報の定着を行い、排紙部60に排紙される。
【0040】
図4にスキャナ部10に存在する結像光学系16の構造を示す。結像光学系16は、切換手段160をなす原稿の反射光にフィルター処理を行うフィルター板164、このフィルター板164を移動するモーター165および反射光をラインCCD17上に結像するレンズ161を含む。フィルター板164は、透過窓162および赤外カットフィルター163の2つの反射光を透過させる窓を有する。透過窓162は、反射光をそのままレンズ161に入力する。また、赤外カットフィルター163は、反射光から赤外領域の光を除去し、レンズ161に入力する。
【0041】
切換手段160は、モーター165により、フィルター板164を反射光の入射方向と垂直方向に移動する。ここで、透過窓162および赤外カットフィルター163は、制御部70からの指示により、モーター165を用いて、ミラー15側のレンズ161正面位置に移動および配置される。
【0042】
図1は、画像処理装置90の構成を示すブロック図である。画像処理部91は、画像情報入力部92、判定手段93および画像処理部91を含む。ここで、画像情報入力部92は、スキャナ部10で読み込まれたRGB(レッド、グリーン、ブルー)形式の画像情報を、画像処理部91に入力する。この画像処理部91では、画像情報のRGB表示からCMYK表示への変換、空間フィルタ処理、階調処理等が行われる。
【0043】
また、画像情報入力部92から入力されたRGB表示の画像情報は、判定手段93にも転送される。判定手段93は、入力された画像情報および設定部80からの設定情報に基づいて、原稿が、インクジェット原稿か、印画紙原稿か、印刷原稿か、電子写真原稿かの判定を行う。そして、この結果を画像処理部91に入力する。画像処理部91には、インクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿および電子写真原稿ごとに画像処理のテーブルが用意されており、判定手段93からの判定情報に基づいて、これらテーブルを選別する選別手段を有し、この選別されたテーブルを用いて画像処理を行った後に、画像形成部40に出力する。
【0044】
つづいて、図5を用いて画像処理装置90の動作を説明する。図5は、画像処理装置90の動作を示すフローチャートである。まず、オペレータは、設定部80から、画像処理装置90のパラメータの設定を行う(ステップS501)。ここで、設定部80のLCD等に表示される設定画面および設定されるパラメータの例を図6に示す。この設定画面では、印刷原稿、印画紙原稿、電子写真原稿およびインクジェット原稿ごとに設定表示を有し、各原稿の表示ごとに、後述する原稿判定処理において判定を行うかどうかを指定するオンオフキーおよび判定を行う際の重み付けの設定キーを有している。
【0045】
図6に示した例では、印刷原稿、印画紙原稿およびインクジェット原稿がオンになっており、後述する原稿判定処理に含まれ、電子写真原稿は、印刷する原稿には含まれていないとして、原稿判定処理には含まれない。また、原稿判定処理に含まれる印刷原稿、印画紙原稿およびインクジェット原稿には、経験に基づいた重み付けが、重み付け設定キーによりなされる。この重み付け表示は、印刷原稿、印画紙原稿およびインクジェット原稿を判定する際の重みの配分をパーセント(%)で示し、全体が100%になるように重み付け設定キーにより設定される。なお、原稿判定処理に含まれない電子写真原稿は、0%に設定される。
【0046】
図5に戻り、スキャナ部10は、原稿の読み取りを行う(ステップS502)。ここで、スキャナ部10は、原稿の読み取りを、図4のフィルター板164の透過窓162および赤外カットフィルター163を用いた2つの場合について行う。これにより、原稿の赤外領域の情報を含む画像情報と、赤外領域の情報を含まない画像情報の2つの画像情報を取得することができる。
【0047】
その後、判定手段93は、この2つの画像情報を、画像情報入力部92を介して入力し、原稿判定処理を行う(ステップS503)。この原稿判定処理で判定手段93は、読み取られた原稿が、印刷原稿、印画紙原稿、電子写真原稿およびインクジェット原稿のいずれであるかの判定を行い、判定結果を画像処理部91に送信する。
【0048】
その後、画像処理部91は、判定手段93からの判定結果に基づいて、スキャナ部10から取得した画像情報に画像処理を行う(ステップS504)。この画像処理では、画像処理部91に設けられた選別手段により、印刷原稿、印画紙原稿、電子写真原稿およびインクジェット原稿ごとの画像処理テーブル、すなわち印刷原稿テーブル、印画紙原稿テーブル、電子写真原稿テーブルおよびインクジェット原稿テーブルが、判定結果から選別され、選別されたテーブルに基づいて画像処理が行われる。
【0049】
例えば、スキャナ部10から入力されるRGB表示の画像情報を、CMYK表示の画像情報に変換する際には、画素ごとのRGB値から、関数テーブルfを用いて、
【0050】
【数1】
Figure 2004284156
【0051】
により画素のCMYK値を求める。ここで、f、f、f、f、は成分色ごとの異なる関数テーブルである。
【0052】
画像処理部91は、関数テーブルf、f、f、f、として、印刷原稿テーブル、印画紙原稿テーブル、電子写真原稿テーブルおよびインクジェット原稿テーブルごとに異なる関数テーブルを備え、判定手段93の判定結果に応じて、異なる関数テーブルを選別する。
【0053】
その後、画像処理装置90は、画像処理された画像情報を画像形成部40に転送し、画像形成部40は、この画像情報の画像形成を行い(ステップS505)、本処理を終了する。
【0054】
つづいて、図7のフローチャートを用いて、判定手段93による、ステップS503の原稿判定処理の概略の動作を説明する。図7は、ステップS503の原稿判定処理の動作を示すフローチャートである。まず、判定手段93は、スキャナ部10から入力された赤外領域を含む画像情報および赤外領域を含まない画像情報を用いて第1の判定手段である色材判定処理を行う(ステップS601)。この色材判定処理により、原稿に用いられている色材が、染料系か顔料系かの判定が行われる。
【0055】
そして、判定手段93は、この判結果が染料系かどうかを判定し(ステップS602)、染料系の色材を用いた原稿である場合には(ステップS602肯定)、第2の判定手段である属性判定処理を行い(ステップS603)、色相からインクジェット原稿か、印画紙原稿かの判定を行う。また、判定手段93は、染料系でない色材、すなわち顔料系の色材を用いた原稿である場合には(ステップS602否定)、第3の判定手段であるテクスチャ判定処理を行い(ステップS604)、原稿のテクスチャから印刷原稿か、電子写真原稿かの判定を行う。
【0056】
つづいて、図10のフローチャートを用いて、判定手段93で行われる、第1の判定手段である色材判定処理の動作を詳細に説明する前に、キセノンランプの光源特性、赤外カットフィルター163のフィルター特性および染料系および顔料系の色材における光の反射率について説明する。
【0057】
光源18に用いられるキセノンランプは、図8(A)に示す発光特性を有する。ここで、横軸は波長を、縦軸は相対強度を現し、概ね人間の可視領域に当たる波長380nmから780nmの間に主な発光特性を有する。特に、このキセノンランプは、780nmの波長を越える赤外領域にも発光特性を有し、赤外光を含んだ光により原稿を照らす。
【0058】
また、赤外カットフィルター163は、図8(B)に示すフィルター特性を有する。ここで、横軸は波長を、縦軸は透過率を現し、ブルー、グリーンおよびレッドの各成分色ごとに可視領域内に透過率が最大となる点を有する。一方、すべての成分色は、赤外領域において、透過率が低下するので、赤外カットフィルター163を透過する光の赤外領域をカットすることができる。
【0059】
また、原稿に用いられる染料系および顔料系の色材による光の反射率を、典型例である黒色を用いた場合を図9に示す。図9では、横軸に波長、縦軸に反射率を現し、染料系の黒色色材では反射率が可視領域から赤外領域にかけてほぼ一定の高い反射率を有している。また、顔料系の黒色色材では、可視領域に高い反射率を有するものの、赤外領域では極めて低い反射率しか有していない。
【0060】
ここで、原稿の反射光は、キセノンランプのように赤外領域を含む発光体で照らす場合に、染料系の色材では、図9に示した染料系の特性から、赤外領域に反射光の成分を有する。他方、原稿の反射光は、顔料系の色材では、図9に示した顔料系の特性から、赤外領域に反射光の成分を有しない。
【0061】
さらに、原稿の反射光は、赤外カットフィルター163あるいは透過窓162を通過した後で比較すると、染料系の色材では、赤外領域に反射光の成分を有するので、反射光の強度変化が観測され、また、顔料系の色材では、もともと赤外領域に反射光の成分を有しないので、反射光の強度変化は観測されない。これにより、染色系の色材および顔料系に色材は、区別される。
【0062】
つづいて、図10のフローチャートを用いて、判定手段93による、ステップS601の色材判定処理の動作を詳細に説明する。図10は、色材判定処理の動作を示すフローチャートである。まず、判定手段93は、スキャナ部10で取得された、赤外カットフィルター163を用いた場合の画像情報および透過窓162を用いた場合の画像情報の画素値を画素ごとに比較する(ステップS901)。そして、画素値が異なるかどうかを判定する(ステップS902)。ここで、画素値が異なる場合には(ステップS902肯定)、前述した理由により、反射強度が異なり染料系の色材と考えられるので、初期値が零である染料系カウンターをカウントアップする(ステップS903)。また、画素値が変化しない場合には(ステップS902否定)、顔料系の色材と考えられるので、ステップS903を行わずに次のステップへ移行する。
【0063】
その後、判定手段93は、すべての画素を比較したかどうかを判定し(ステップS904)、比較していない画素がある場合には(ステップS904否定)、ステップS901に移行し、ステップS901〜S903を繰り返す。すべての画素の比較が終了した場合には(ステップS904肯定)、染料系カウンターのカウント値が第1の閾値を越えるかどうかを判定する(ステップS905)。
【0064】
ここで、判定手段93は、染料系カウンターのカウント値が第1の閾値を越える場合には(ステップS905肯定)、染料系の色材と判定される画素が多数存在すると考えられるので、染料系の色材と判定する(ステップS906)。また、染料系カウンターのカウント値が第1の閾値を越えない場合には(ステップS905否定)、染料系の色材と判定される画素は少数と考えられるので、顔料系の色材と判定し(ステップS907)、本処理を終了する。
【0065】
つづいて、図13のフローチャートを用いて、判定手段93による、第2の判定手段である属性判定処理の動作を詳細に説明する前に、画像情報のRGB表示から色の3属性を用いた表示(以後、LCH表示と略称する)への変換関係およびLCH表示と原稿の種類との関係について説明する。
【0066】
色の3属性は、色相(Hue、以後Hと略称する)、彩度(Chroma、以後Cと略称する)、明度(Luminosity、以後Lと略称する)により表現され、RGB表示から、例えば、
【0067】
【数2】
Figure 2004284156
【0068】
の関係式を用いて算出される。また、色の3属性を総合的に視覚化して理解するために、図11に示すように、(2)式のL、a,bを、3つの直交する座標軸上の独立変数とするLabカラー空間で表現することが行われる。ここでは、(2)式で示されているように、1つの色を現すこのLabカラー空間上の点は、L軸成分が明度、a軸およびb軸の成分をベクトル成分とするベクトルの大きさが彩度、またこのベクトルのa軸となす角度が色相となる。なお、色相を表現する角度は、いわゆる色相環における色の位置を現している。
【0069】
ここで、インクジェット原稿および印画紙原稿上の画素が有する色は、Labカラー空間上の明度、彩度および色相において、特徴的なパターンを有することが、実験的および経験的に知られている。図12にこれら特徴的なパターンの例を示す。
【0070】
図12(A)は、インクジェット原稿および印画紙原稿の画素が有する色が、Labカラー空間の明度を現すL軸に垂直なa−b軸平面で示すパターンを図示したものである。ここで、太線はインクジェット原稿の画素が有する色のパターンを示し、細線は印画紙原稿の画素が有する色のパターンを示している。
【0071】
このインクジェット原稿パターンと印画紙原稿パターンとは、a軸とのなす角度である色相が、310度〜350度のマゼンタ領域および130度〜150度のグリーン領域において、大きな差異が認められる(図中、矢印で示す)。
【0072】
グリーン領域の130度〜150度の色相では、原点からの距離である彩度が、インクジェット原稿の色が印画紙原稿の色よりも大きくなり、彩度の閾値1をこの間に設けることにより区別される。また、マゼンタ領域の310度〜350度の色相では、310度〜330度の色相で印画紙原稿の彩度がインクジェット原稿の彩度より大きくなり、彩度の閾値2をこの間に設け、330度〜350度の色相では、インクジェット原稿の彩度が印画紙原稿の彩度より大きくなり、彩度の閾値3をこの間に設けることにより、印画紙原稿およびインクジェット原稿が区別される。
【0073】
図12(B)は、インクジェット原稿および印画紙原稿の画素が有する色が、Labカラー空間の明度を現すL軸を含む、a−b軸平面と垂直に交わる平面で示すパターンを図示したものである。ここで、太線はインクジェット原稿の画素が有する色のパターンを示し、細線は印画紙原稿の画素が有する色のパターンを示しており、色相の角度は、200度〜220度のシアン領域のものである。
【0074】
このインクジェット原稿パターンと印画紙原稿パターンとは、彩度が所定の値、例えば概ね50を越える値の時に、明度が大きく異なる(図中、矢印で示す)。従って、この間に明度の閾値4を設けることにより、インクジェット原稿と印画紙原稿が区別される。
【0075】
図12(C)は、インクジェット原稿および印画紙原稿の画素が有する色が、Labカラー空間の明度を現すL軸を含む、a−b軸平面と垂直に交わる平面で示すパターンを図示したものである。ここで、太線はインクジェット原稿の画素が有する色のパターンを示し、細線は印画紙原稿の画素が有する色のパターンを示しており、色相の角度は、80度〜100度のイエロー領域のものである。
【0076】
このインクジェット原稿パターンと印画紙原稿パターンとは、彩度が所定の値、例えば概ね60を越える値の時に、明度が大きく異なる(図中、矢印で示す)。従って、この間に明度の閾値5を設けることにより、インクジェット原稿と印画紙原稿が区別される。
【0077】
図13に、上述したインクジェット原稿パターンと印画紙原稿パターンとの比較によるインクジェット原稿および印画紙原稿の判定を一覧表にして示した。この判定基準により、画素ごとに、色の3属性である色相、彩度および明度を用いて、インクジェット原稿あるいは印画紙原稿を区別することができる。
【0078】
つづいて、図14を用いて、判定手段93による、第2の判定手段である属性判定処理の動作を詳細に説明する。まず、判定手段93は、RGB表示の画像情報をLCH表示の画像情報へ、(2)式を用いて変換する(ステップS1201)。そして、図13に示した、Labカラー空間上のインクジェット原稿パターンと印画紙原稿パターンの差異に基づいた、判定基準に基づいて、画素ごとにインクジェット原稿かどうかを判定する(ステップS1202)。
【0079】
ここで、判定手段93は、インクジェット原稿と判定された場合には(ステップS1202肯定)、初期値として零を有するインクジェットカウンターをカウントアップする(ステップS1203)。また、インクジェット原稿ではなく(ステップS1202否定)、さらに印画紙原稿と判定された場合には(ステップS1204肯定)、インクジェットカウンターをカウントダウンする(ステップS1205)。また、インクジェット原稿ではなく(ステップS1202否定)、さらに印画紙原稿でもない場合には(ステップS1204否定)、ステップS1203あるいはステップS1205のインクジェットカウンターのカウント値変更を行わず、次のステップに移行する。
【0080】
その後、判定手段93は、すべての画素で色の3属性に基づいた原稿判定を行ったかどうかを判定し(ステップS1206)、原稿判定を行っていない画素がある場合には(ステップS1206否定)、ステップS1202に移行し、この画素に対して原稿判定を行う。また、すべての画素で色の3属性に基づいた原稿判定を行った場合には(ステップS1206肯定)、インクジェットカウンターが第2の閾値を越えるかどうか判定する(ステップS1207)。ここで、色の3属性に基づいた画素ごと原稿判定は、判定ミスを含むものであるので、統計的な観点から、インクジェットカウンターが第2に閾値を越える場合に(ステップS1207肯定)、インクジェット原稿判定される画素が多数存在するとして、インクジェット原稿判定を行う(ステップS1208)。また、インクジェットカウンターが第2に閾値を越えない場合には(ステップS1207否定)、インクジェット原稿判定される画素は少数であるとして、印画紙原稿判定を行う。なお、第2の閾値は、原稿の判定ミスの多寡に応じて、オペレータにより、設定部80から設定される。
【0081】
つづいて、図15を用いて、判定手段93による、ステップS604の第3の判定手段であるテクスチャ判定処理の動作を詳細に説明する。図15は、判定手段93の、テクスチャ判定処理の動作を示すフローチャートである。ここでは、印刷原稿か電子写真原稿かの判定を、印刷原稿に含まれる網点を検知することにより行う。まず、判定手段93は、画像情報のテクスチャを構成する繰り返し模様の模様間隔を求める(ステップS1401)。
【0082】
この模様間隔は、例えば、図16(A)に示す3行3列の画素マトリックスを用いて求められる。図16(A)において、3行3列の画素マトリックス内部に記載されたa11〜a33は、画素値を現す。この画素マトリックスから以下に述べる画素マトリックス内での画素値の変化量を、画像情報に含まれる計算可能なすべての画素に対して求める。ここで、変化量は
変化量=a22×9−(a11〜a33の和)
で定義される。
【0083】
ここで、変化量に小さい値の閾値6を設け、変化量が少ない画素、すなわち
変化量<閾値6
を検出し、この画素を模様開始点と定義する。また、この変化量に大きい閾値7を設け、変化量の大きい画素、すなわち、
変化量>閾値7
を検出し、この画素を模様変化点と定義する。ここで、閾値7≫閾値6の関係にある。
【0084】
図16(B)に、繰り返し模様の画像情報に対する、この判定に基づいた模様開始点および模様変化点を例示する。図16(B)の図から、模様開始点に最寄りの模様変化点を用いて、
模様間隔≒4×(模様開始点画素位置−模様変化点画素位置)
から模様間隔が算出される。なお、この模様間隔は、模様開始点ごとに算出される。
【0085】
その後、図15に戻り、判定手段93は、隣接する模様開始点ごとに模様間隔が一致しているかどうかを判定する(ステップS1402)。そして、模様間隔が一致している場合には(ステップS1402肯定)、この模様間隔が網点を現しているとみなし、初期値が零に設定された網点カウンターをカウントアップする(ステップS1403)。また、模様間隔が一致しない場合には(ステップS1402否定)、この模様間隔は、網点とみなすことが出来ないので、ステップS1403のカウントアップを行わず次のステップに移行する。
【0086】
その後、判定手段93は、画像情報に含まれるすべての隣接する模様開始点で模様間隔を比較したかどうかを判定する(ステップS1404)。そして、すべての隣接する模様開始点で模様間隔の比較が終了していない場合には(ステップS1405否定)、ステップS1402に移行し、模様間隔の比較を続行する。また、すべての隣接する模様開始点で模様間隔の比較が終了した場合には(ステップS1405肯定)、網点カウンターのカウンター値が第3の閾値を越えるかどうかを判定する(ステップS1405)。そして、カウンター値が第3の閾値を越える場合には(ステップS1405肯定)、この模様間隔は、網点間隔を現しているとして、印刷原稿判定を行い(ステップS1406)、カウンター値が第3の閾値を越えない場合には(ステップS1405否定)、網点が原稿に存在しないとして電子写真原稿判定を行う(ステップS1407)。なお、第3の閾値は、画像情報に含まれる総模様開始点数および、設定部80から設定されるこの点数に含まれる模様間隔が一致する割合%を乗算し、
第3の閾値=総模様開始点数×(割合%/100)
の関係式を用いて算出される。
【0087】
なお、上述したステップS601の色材判定処理で用いられる第1の閾値、ステップS603の属性判定処理で用いられる第2の閾値、ステップS604のテクスチャ判定処理で用いられる第3に閾値は、ステップS501で設定される原稿の種類ごとの重み付けに応じて重み付けされる。
【0088】
ここで、第1の閾値は、
第1の閾値=初期色材判定閾値×(インクジェット原稿%+印画紙原稿%)÷(インクジェット原稿%+印画紙原稿%+印刷原稿%+電子写真原稿%)
また、第2に閾値は、
第2の閾値=初期属性判定閾値×インクジェット原稿%÷(インクジェット原稿%+印画紙原稿%)
また、第3の閾値は、
第3の閾値=初期テクスチャ判定閾値×印刷原稿%÷(印刷原稿%+電子写真原稿%)
により算出される。ここで、インクジェット原稿%、印画紙原稿%、印刷原稿%および電子写真原稿%は、ステップS501で設定されたインクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿および電子写真原稿の重み付けをパーセント表示したものであり、初期色材判定閾値、初期属性判定閾値、初期テクスチャ判定閾値は、オペレータにより初期設定される、重み付けされない場合の第1〜3の閾値である。
【0089】
これら第1〜3の閾値を用いることにより、ユーザーが限定された種類の原稿のみを用いる際に、さらに、使用する原稿の種類に片寄りが或る場合に、原稿判定をより確実なものとすることができる。
【0090】
上述してきたように、本実施の形態では、スキャナ部10の結像光学系16に切換式の赤外カットフィルター163および透過窓162を設け、染料系原稿の反射光から、赤外カットフィルター163および透過窓162を用いた場合の2つの画像情報を取得し、これら画像情報の画素値の差異から染料系あるいは顔料系原稿を区別し、さらに染料系の原稿である場合には、光の3属性をなす明度、彩度および色相を用いた属性判定処理により、インクジェット原稿か印画紙原稿かを判定し、また顔料系の原稿である場合には、テクスチャ判定処理により、網点間隔から網点の存在を確認し、印刷原稿か電子写真原稿かを判定し、これらの判定に基づいて、画像情報をRGB表示からCMYK表示へ変換する際のテーブルを選別することとしているので、インクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿および電子写真原稿を高い信頼性を持って分類認識し、この認識情報から原稿ごとに最適な変換テーブルを選別することができる。
【0091】
また、本実施の形態では、スキャナ部10は、画像形成装置100に含まれることとしたが、通信回線を介して画像形成装置100に接続する状態としても同様の動作を行うことができる。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、画像読み取り部は、切換手段により、反射光の赤外領域を、透過あるいは遮断させ、画像処理部は、第1の判定手段により、透過および遮断される際の画像情報に基づいて、カラー原稿の色材が染料系かあるいは顔料系かの判定を行い、第1の判定手段の判定結果が染料系である際に、第2の判定手段により、RGB表示の画像情報をLCH表示に変換し、このLCH表示の色の属性情報に設けた閾値から、このカラー原稿がインクジェット原稿か印画紙原稿かの判定を行い、第1の判定手段の判定結果が顔料系である際に、第3の判定手段により、画像情報のテクスチャ情報から、このカラー原稿が印刷原稿か電子写真原稿かの判定を行い、第1、第2および第3の判定手段の判定結果に基づいて、選別手段により、カラー原稿の種類ごとに異なる画像処理を行うこととしているので、インクジェット原稿、印画紙原稿、印刷原稿および電子写真原稿を、高い信頼性でもって総合的に判別し、この判別結果を用いて、原稿の種類ごとに最適な画像処理を行うことができる。
【0093】
請求項2に記載の発明によれば、切換手段は、反射光が光センサへ入射する経路に配設されるフィルターにより、赤外領域の光を遮断することとしているので、容易に、赤外領域の情報を含む画像情報と、赤外領域の情報を含まない画像情報と、を取得することができる。
【0094】
請求項3に記載の発明によれば、第1の判定手段は、反射光の赤外領域が透過および遮断される2つの画像情報で、画素位置が同一の2つの画素が異なる画素値を有する画素の総画素数が第1の閾値を越える際に、色材が染料系と判定することとしているので、染料系および顔料系の赤外領域の分光特性の違いに基づいて、確実に色材を判別することができる。
【0095】
請求項4に記載の発明によれば、第2の判定手段は、属性情報の明度、彩度および色相を用いて、インクジェット原稿および印画紙原稿で異なる特徴を有する色情報部分を抽出し、画像情報に含まれるすべての画素に対して、インクジェット原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ加算し、印画紙原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ減算した後に、この総画素数が第2の閾値を越える際に、カラー原稿をインクジェット原稿と判定することとしているので、画像情報のLCH表示から算出される画素ごとの色相情報、明度情報、彩度情報の違いに基づいて、高い信頼性でインクジェット原稿および印画紙原稿を識別することができる。
【0096】
請求項5に記載の発明によれば、色情報部分は、グリーンの色相かつ閾値を越える彩度である部分、マゼンタの色相かつ閾値を越える彩度である部分、シアンの色相かつ閾値を越える明度である部分およびイエローの色相かつ閾値を越える明度である部分であることとしているので、インクジェット原稿および印画紙原稿で特に大きく異なる色情報部分を用いて、高い信頼性を持ってインクジェット原稿および印画紙原稿を識別することができる。
【0097】
請求項6に記載の発明によれば、第3の判定手段は、テクスチャ情報として、画像情報の模様間隔を用いることとしているので、この模様間隔から網点を検出し、印刷原稿あるいは電子写真原稿の判別を行うことができる。
【0098】
請求項7に記載の発明によれば、模様間隔は、画像情報の画素値からなる正方画素マトリックスを用いて、この正方画素マトリックスの中心画素値と周辺画素値の平均値との変化量が閾値を越えない中心画素を模様模様開始点とし、さらに前記変化量が閾値を越える中心画素を模様変化点として、模様模様開始点および模様変化点の画素間距離から算出されることとしているので、簡易な演算により模様間隔を算出することができる。
【0099】
請求項8に記載の発明によれば、第3の判定手段は、模様間隔が一致する模様模様開始点あるいは模様変化点の総数が第3の閾値を越える際に、模様は網点であるとし、この画像情報を印刷原稿と判定することとしているので、電子写真原稿の繰り返し模様と混同することなく、高い信頼性でもって、印刷原稿と電子写真原稿を判別することができる。
【0100】
請求項9に記載の発明によれば、画像処理部は、RGB表示をCMYK表示に変換する際に、この変換を行う変換テーブルを、印画紙原稿、インクジェット原稿、印刷原稿および電子写真原稿ごとに備えることとしているので、原稿ごとに最適な画像処理を行うことができる。
【0101】
請求項10に記載の発明によれば、設定手段は、選択手段により、第1、第2および第3の判定手段を選択的に実行することとしているので、使用される原稿が限定される際に、原稿の判別の信頼性を向上することができる。
【0102】
請求項11に記載の発明によれば、設定手段は、重み付け手段により、第1、第2および第3の閾値を重み付け設定することとしているので、オペレータが原稿の使用状況から重み付けを行い原稿を判別する信頼性を向上させることができる。
【0103】
請求項12に記載の発明によれば、読み取り部は、通信回線を介して接続されることとしているので、異なる場所に存在する読み取り部の画像情報から、原稿の種類を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置の構成を示す図である。
【図2】実施の形態の画像処理装置を含む画像形成装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の断面を示す図である。
【図4】スキャナ部の結像光学系を示す図である。
【図5】画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】設定部の設定画面を示す図である。
【図7】原稿判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】キセノンランプの発光特性および赤外カットフィルターのフィルター特性を示す図である。
【図9】染料系および顔料系色材の光反射特性を示す図である。
【図10】色材判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】Labカラー空間の座標軸並びに明度、彩度および色相の関係を示す図である。
【図12】Labカラー空間のインクジェット原稿パターンおよび印画紙原稿パターンを示す図である。
【図13】インクジェット原稿および印画紙原稿を判定する色相、彩度および明度の基準値を示す図である。
【図14】属性判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図15】テクスチャ判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図16】模様間隔を求める方法を例示する図である。
【符号の説明】
10 スキャナ部
14、15 ミラー
16 結像光学系
17 ラインCCD
18 光源
19 プラテンガラス
20 画像書込部
38 定着部
40 画像形成部
41 感光体ドラム
43 現像器
50 給紙部
60 排紙部
70 制御部
80 設定部
90 画像処理装置
91 画像処理部
92 画像情報入力部
93 判定手段
100 画像形成装置
160 切換手段
161 レンズ
162 透過窓
163 赤外カットフィルター
164 フィルター板
165 モーター

Claims (12)

  1. カラー原稿に赤外領域を含む光源から光を照射し、前記原稿の反射光から赤外領域を含む前記カラー原稿の画像情報を取得する画像読み取り部と、
    前記画像情報に基づいて、前記画像情報の画像処理を行う画像処理部と、
    前記画像処理に設定を行う設定手段と、
    を備える画像処理装置であって、
    前記画像読み取り部は、前記反射光の赤外領域を、透過あるいは遮断させる切換手段を有し、
    前記画像処理部は、前記透過および前記遮断される際に取得される画像情報に基づいて、前記カラー原稿の色材が染料系かあるいは顔料系かの判定を行う第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段の判定結果が染料系である際に、RGB表示の前記画像情報をLCH表示に変換し、前記LCH表示に含まれる色の属性情報に設けた閾値から、前記カラー原稿がインクジェット原稿か印画紙原稿かの判定を行う第2の判定手段と、
    前記第1の判定手段の判定結果が顔料系である際に、前記画像情報のテクスチャ情報から、前記カラー原稿が印刷原稿か電子写真原稿かの判定を行う第3の判定手段と、
    前記第1、第2および第3の判定手段の判定結果に基づいて、前記カラー原稿の種類ごとに異なる画像処理を行う選別手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記切換手段は、前記反射光が光センサへ入射する経路に配設される、赤外領域の光を遮断するフィルターを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の判定手段は、前記反射光の赤外領域が透過および遮断される2つの画像情報で、画素位置が同一の2つの画素が異なる画素値を有する画素の総画素数が第1の閾値を越える際に、色材が染料系と判定することを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  4. 前記第2の判定手段は、前記属性情報の明度、彩度および色相を用いて、前記インクジェット原稿および前記印画紙原稿で異なる特徴を有する色情報部分を抽出し、前記画像情報に含まれるすべての画素に対して、前記インクジェット原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ加算し、前記印画紙原稿の特徴を有する色情報部分に属する色情報を有する画素では、総画素数を1つ減算した後に、前記総画素数が第2の閾値を越える際に、前記カラー原稿を前記インクジェット原稿と判定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  5. 前記色情報部分は、グリーンの色相かつ閾値を越える彩度である部分、マゼンタの色相かつ閾値を越える彩度である部分、シアンの色相かつ閾値を越える明度である部分およびイエローの色相かつ閾値を越える明度である部分であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第3の判定手段は、前記テクスチャ情報として、前記画像情報の繰り返し模様の模様間隔を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  7. 前記模様間隔は、前記画像情報の画素値からなる正方画素マトリックスを用いて、前記正方画素マトリックスの中心画素値と周辺画素値の平均値との変化量が閾値を越えない中心画素を模様模様開始点、さらに前記変化量が閾値を越える中心画素を模様変化点として、前記模様模様開始点および前記模様変化点の画素間距離から算出されることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記第3の判定手段は、前記模様間隔が一致する前記模様模様開始点あるいは前記模様変化点の総数が第3の閾値を越える際に、前記模様は網点であるとし、前記画像情報を印刷原稿と判定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. 前記画像処理部は、前記RGB表示をCMYK表示に変換する際に、前記変換を行う変換テーブルを、前記印画紙原稿、前記インクジェット原稿、前記印刷原稿および前記電子写真原稿ごとに備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  10. 前記設定手段は、前記第1、第2および第3の判定手段を選択的に実行する選択手段を備えること特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  11. 前記設定手段は、前記第1、第2および第3の閾値を重み付け設定する重み付け手段を備えることを特徴とする請求項3、4および8に記載の画像処理装置。
  12. 前記読み取り部は、通信回線を介して接続されることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の画像処理装置。
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