JP2004283416A - 血液ろ過装置における処理パラメータの決定方法、及びこの方法を実施する装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、血液ろ過装置において処理パラメータを決定する方法と、その方法を適用するための血液ろ過装置とに関する。代用液と、限外ろ液搬出管(8)を通じて血液フィルタ(1)から除去される液体との物理・化学特性が決定される。さらに、この代用液の特性の変化前、変化後及び変化中に、この特性が収集され、評価される。本発明による方法の結果として、血液ダイアフィルトレーション装置としても使用することができる血液ろ過装置のイオンダイアリサンスと、従って、尿素クリアランスとを決定することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、請求項1の前文による血液ろ過装置において処理パラメータを決定する方法の分野、及び請求項10の前文による血液ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
腎機能代替処理には様々な方法が用いられている。これらの方法の幾つかにおいては、処理中に、血液が連続的に患者から取出され、外部循環システム内に送込まれ、そこでは、血液は血液清浄エレメントを貫流し、その後、患者に戻される。ほとんどの場合、血液清浄エレメントは、半透膜により2つのチャンバに分割されたフィルタエレメントを有しており、血液がその一方のチャンバを貫流する。現在では、特に、何千本もの中空繊維を含むフィルタエレメントが使用されており、血液がこれらの中空繊維の内部を貫流する。
【0003】
血液透析の場合、清浄液(透析液)が他方のチャンバを貫流し、例えば尿素のような、血液から除去すべき物質を拡散により吸収し、清浄液は、電解液のような、血液中に残すべき物質に関連しては、健康な血液に類似する組成を有する。限外ろ過を制御する成分により、分離すべき分量の液体がフィルタエレメントの血液チャンバから除去され、透析液チャンバに達する。
【0004】
血液ろ過の場合、フィルタエレメントの他方のチャンバ(以下、「第1チャンバ」と言う)を第2の液体が完全に貫流することはない。より正確に言えば、限外ろ液だけが膜を通じてこのチャンバに供給され、その後に、限外ろ液排出管を通じて搬出される。この際、除去される液体の量は、その乾燥重量に到達するために患者から除去しなければならない量をはるかに超えた状態に保たれる。このようにして、尿素のような除去すべき物質の大部分が限外ろ液との対流により搬出される。同時に、ほぼ全量の液体が代用液と交換され、この代用液は適当な場所で体外循環システムを通じて患者に戻される。
【0005】
対流と拡散による膜を通じての様々なサイズの分子の除去には効率に差があるので、血液ダイアフィルトレーション処理(haemodiafiltration treatment)と呼ばれる両方の方法の組合せも用いられている。新型の透析器は複雑な切替え操作なしでこれらの処理モード間での切替えを行うことができる。公知の装置の中には、水と対応する濃縮液とを使用して処理中にオンラインで透析液と代用液とを供給することが可能なものもある。これらの装置では、大量(最大約200リットル)のこれらの液体を袋に入れて準備しておく必要がなくなる。このような装置が例えばEP 0 930 080 A1明細書に開示されている。
【0006】
腎機能代替処理の成果を監視できるようにするためには、かかる血液清浄装置における処理のパラメータの、特に、血液清浄エレメントの有効性の決定に特には非常に興味がもたれる。有効性は通常は血液清浄エレメントのクリアランスにより示される。
【0007】
クリアランスKは、ある物質(例えば、尿素)が血液清浄エレメントにより完全に除去された血流として定義される。血液透析処理の場合、透析液が透析器に入る時に、その透析液が除去すべき物質を含んでいないということが前提条件である。クリアランスは、透析器の面積及び材質と、その都度の運転条件(血液、透析液及び限外ろ液の流量)により決まることになる。クリアランスは、フィルタエレメントの、すなわち、透析器の膜を通じての拡散と対流のいずれによっても生じる。
【0008】
クリアランスという概念は、すでに透析液中に存在している、例えばナトリウムイオンのような物質にも拡大することができる。この場合は、ダイアリサンスDと呼ばれることになる。ダイアリサンスDは、完全に透析液中での濃度レベルにされた血流であると定義される。
【0009】
クリアランスKから、無次元数量Kt/Vを計算することができ、ここに、tは処理時間、Vはその物質の人体内における分布量である。尿素についてのKt/Vを透析処理の効率の尺度として用いるのが非常に一般的である。
しかしながら、尿素濃度の測定は現状ではコストが比較的高い。尿素濃度の測定のためには、血液試料を採取するという方法があるが、これは患者にとっては不愉快なことであり、迅速な自動的評価も不可能である。使用済み透析液を測定するという方法もあるが、これにはコストがもっとかかる。
【0010】
現在、代替策として、イオンダイアリサンスの決定がある。かかる測定の基本原理は、尿素とNa+、Cl等のような小さなイオンとの拡散挙動が同じであるという事実に基づいている。透析液中におけるこれらのイオンの濃度は、比較的簡単な構造の測定セルにより決定することができる導電率を測定することにより簡単に決定することができる。尿素クリアランスを決定する代わりに、このようにしてイオンダイアリサンスが最初に決定される。予想される拡散挙動が同じであることから、イオンダイアリサンスは尿素クリアランスと同じであると仮定することができる。
【0011】
最新の技術によれば、ダイアリサンスの計算に関しては様々な文献がある(例えば、J. Sargent and F. Gotch, in: Replacement of Renal Functions by dialysis, ed. C. Jacobs et al., Kluwer, Dortrecht, Boston, London, 1996, p. 39)。限外ろ過なしで、この計算はいわゆる透析物サイド形式により以下の式により表すことができる。
【数3】
ここに、
Qd: 透析流量
Cdo: 流出する透析液中の調査対象物質の濃度
Cdi: 流入する透析液中の調査対象物質の濃度
Cbi: 体外循環システムに流入する血液中の調査対象物質の濃度(ただし、この物質が効果的に溶解している分量だけを考慮の対象とするものとする)
α: ギブス・ドナン係数(Gibbs−Donnan Factor)
である。
【0012】
ギブス・ドナン係数は、血液サイドにおいては、例えばNa+のような荷電イオンが、透析器内では通常は発見されない異荷電たんぱく質と部分的に結合していることを考慮に入れている。この作用は、電界が拡散を妨げるので、拡散平衡状態において(流量がわずかな場合)、透析液と比較して血漿中でのイオン濃度が若干高くなるという状況を結果としてもたらすことになる。特に実用化に関連する血漿中におけるナトリウムイオンの場合、αは約0.95である。もしかかる精度が要求されないのであれば、この係数は無視することができる。
【0013】
式(1)については、Cbiを除く全ての数量は簡単に測定することができる。そのためには、2つの導電率測定セルを透析液循環システム内に配置すれば十分であり、これらのセルが透析器の入口と出口とにおいて導電率を決定する。それぞれの導電率は簡単に濃度Cdi及びCdoに変換することができる。例えば、厳密に定義された液体が使用されているので、濃度Cdiも指定されており、従って公知であるのであれば、Cdiを測定する必要はない。ほとんどの場合、透析液流量Qdは血液透析器により予め定められており、従って公知である。そうでないのであれば、個別にセンサを追加することももちろん可能である。
【0014】
しかしながら、実用上の理由から、血液サイドにおける導電率の測定には問題点がある。しかしながら、濃度Cdiを変化させることにより、Cbiという項を無くすことが可能である。これは、例えば、濃度階段又はボールス(bole)の形で行うことができる。前者はDE 3938 662 A1明細書に記載されており、後者はDE 197 47 360 A1明細書又はWO 00/02604 A1明細書に記載されている(ここに、これらの明細書に明確に言及する)。以下では、この2つの選択肢を、血液処理に必要な新鮮な液体の濃度の変更に対する代替策として考える。その場合、ダイアリサンスは以下の式により決定することができる。
【数4】
ここで、
Cdi1、2: 変化(階段)の前後、又は変化(ボールス)の外側及び進行中のCdi
Cdo1、2: 変化(階段)の前後、又は変化(ボールス)の外側及び進行中のCdo
である。
【0015】
階段変化の場合、△Cbi又は△Cdoは単純な差を表しており、ボールス法の場合、基準レベルに対して相対的な、ボールスを通じて積算された変化を意味している。
Dを用いることにより、式(1)からCbiを決定することが可能である。Dを消去した場合に式(1)から得られる、式(2)に対応する式から、決定すべきパラメータとしてCbiを最初に決定することも等価であるとみなすことができよう。
【0016】
WO 98/32476 A1明細書又はEP 0 658 352 A1明細書のような最新技術から、その他の方法も公知であるが、これらの方法はDの決定に際して式(2)を明確には使用しておらず、結局のところは常に、物理・化学的特性Cdiを変化させ、血液サイドにおける物理・化学的変化Cdi又はフィルタ効率Dに関する情報を得るために、対応する変化Cdoを記録するという原理に基づくものとなっている。
【0017】
最新技術においては、例外なく、血液透析処理中における決定を可能にする方法が提示されている。たしかに、血液透析処理中に血液から除去される限外ろ過流量Qfを式(1)及び(2)において考慮に入れることができるというように、詳細については部分的に相違点が見られる。これは例えばEP 1 062 960 A2明細書の場合であり、ここでは、Qdの代わりに流量QdとQfとの合計が用いられている。しかしながら、血液透析処理の場合、限外ろ過流量Qfは透析液流量Qdや血液流量Qbと比較すると非常に少ない、すなわち、干渉効果は比較的小さいのである。典型的数値としては、Qf=15ml/min、Qd=500ml/min、Qb=300ml/minである。
【0018】
しかしながら、腎機能代替処理の場合、血液清浄エレメントの効率を知っておくことは、それが単独処理であれ、血液ダイアフィルトレーションの形の血液透析処理との組合せの形であれ、血液ろ過処理の場合と全く同様に非常に興味深いことである。
この点について、どのようにすればイオンダイアリサンスのコンセプトをこの事例に転用できるのかは一見したところでは明確ではない。血液ろ過の場合、透析液が貫流する透析器が使用されることはない。さらに、血液ろ過の場合も、血液ダイアフィルトレーションの場合も、大量の液体が血液フィルタ又は血液透析器を通じて除去され、同時に、別の場所において、体外血液循環システムに加えられる。最大100ml/minの流量に達することになるが、これは、透析流量(血液ダイアフィルトレーションの場合)や血液流量と比較して、もはや非常に少ないと考えることはできない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、血液ろ過処理の際に、従来の方法と全く同様に、血液サイドにおいて測定を行なわずに、簡単な方法で処理パラメータを決定することを可能にする方法を提供することにある。さらに、本発明の課題は、本発明による方法を適用するための対応する血液ろ過装置を提供することにある。同時追加血液透析処理(血液ダイアフィルトレーション)の場合も明確にこれに含まれるものとする。すなわち、血液ろ過処理を血液ダイアフィルトレーション処理とすることもできる。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この課題は請求項1又は10の特徴により解決される。有利な実施の形態が従属請求項の対象である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明と、本発明による血液ダイアフィルトレーション(血液透析ろ過:haemodiafiltration)装置について、図面を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
【0022】
本発明は、もし関連のパラメータの正しい割当が行なわれるのであれば、血液透析に適用される数学的表現形式の大きな部分を血液ろ過に転用できるという大胆な認識に基づくものである。この点で、図1を参照されたい。血液透析処理においては、半透膜102により2つのチャンバ103及び104に分割された血液透析器100が使用され、流量がQdで、物理・化学的特性がCdiである新しい透析液が透析液供給管107を通じて第1チャンバ103内に流入する。このチャンバ103から、透析液搬出管108を通じて、除去されるべき限外ろ過流量Qf分だけ増加し、物理・化学的特性がCdoである流量Qd+Qfが流出する。血液供給管105を通じて、流量がQbで、物理・化学的特性がCbiである血液が第2チャンバ104内に流入する。限外ろ過流量Qf分だけ減少しており、物理・化学的特性がCboである血液流量が血液搬出管106を通じてこのチャンバ104から出る。
【0023】
図2a及び2bは、半透膜2により2つのチャンバ3及び4に分割された血液フィルタ1が血液清浄ユニットとして備えられている対応する血液ろ過装置を図式化したものである。血液サイドに関する限りは、図1で説明したものと同じ用語を使用している。さらに、血液供給管5(事前希釈、図2a)又は血液搬出管(事後希釈、図2b)に直接連結された代用液供給管7が備えられている。流量がQsで、物理・化学的特性がCsである代用液が代用液供給管7を通じて体外血液循環システムに直接加えられる、すなわち、膜2を経由することはない。さらに、膜2により、液体がQo=Qf+Qsの流量で血液から除去され、この液体は第1チャンバ3内に流入し、限外ろ液搬出管8を通じて物理・化学特性Cfでこのチャンバから出る。
【0024】
さらに、図2a及び2bは、代用液供給管7から分岐し、第1チャンバ3に達している流路を点線で示している。血液ダイアフィルトレーション処理の場合、液体はさらにこの流路をも貫流する。その場合、流量状態は、括弧の中に示した流量が、すなわち、透析液流量Qdが加わる程度まで変化する。限外ろ液搬出システムを貫流する流量はQo=Qf+Qs+Qdとなる。図2a及び2bに示した流路に関しては、血液ダイアフィルトレーションによりCsが変化することはない。しかしながら、物理・化学特性Csを有する流量Qdの部分が第1チャンバを貫流し、限外ろ液搬出管8を通じての共同搬出のために、膜を貫流した後に加えられる流量Qs+Qfと混合されるので、Cfの数値は変化することになる。
【0025】
さらに、2つの図2a及び2bには、それぞれ破線により箱形エリア50が示されている。もしこのエリアが1つのタイプのブラックボックス透析器1であるとみなされるとすれば、驚くべきことに、図1に示した配置に適用されている数学的表現形式を血液ろ過の状況に転用できるのである。物理・化学的特性が濃度である場合、特に、式(1)に対応する式は以下のようになる。
【数5】
式(2)は式(4)に変わることになる。
【数6】
ダイアリサンスという用語をこの事例に転用できることは明白である。ダイアリサンスは、完全に代用液の濃度レベルにされる血液流量を示している。以前はCdiであったこの濃度Csは、血液清浄により実現すべき最大濃度を表している。さらに、以前に尿素クリアランスとイオンダイアリサンスとに関して行なったのと同じ類推が成り立つのである。尿素を富化した透析液を血液サイドにおいて使用し、尿素クリアランスを独立して直接測定した体外実験において、出願人は測定精度の範囲内でこのことを確認することができた。
【0026】
このようにして、血液透析装置中で使用するために製造された、例えば、DE39 38 662 A1明細書またはDE 197 47 360 A1明細書に記載された方法に基づく各種の装置も、正しい濃度と流量の液体を使用するよう注意することにより、血液ろ過装置中で何の問題もなく使用することができる。
【0027】
本発明による方法の1つの適用形態について別個に指摘しておきたい。事後希釈配置(図2b)における透析液なし運転中には、本発明による方法にはほとんど効果がないように見える。変化△Csは、次には変化△Cfをもたらす可能性がある直接変化△Cbiと関連があるわけではない。そうであるとすれば、△Cf=0となり、これにより、D=Qf+Qs=Qoとなるが、このことは、この場合に関しては、本発明による方法を適用しなくても予想できることである。
【0028】
しかし、この場合に関しても、詳細に研究してみると、本発明による方法は、予想される成果を上回る新たな成果をもたらしている(もちろん、このためには、対応する精度のセンサエレメントが不可欠である)。ここに提示した配置と類似した測定装置がいわゆる有効ダイアリサンス又はクリアランスを測定することを示すことが可能であった血液透析の場合と全く同様に(H. D. Polaschegg, Int. J. Art. Organs 16, 185 (1993) )、同じ効果が血液ろ過の場合にも得られる。従って、血液濃度Cbiはそれにもかかわらず患者の体内における再循環効果により変化させることができる。たとえ効果は小さいにしても、本発明による方法は、予想ダイアリサンスD=Qoよりも小さい血液ろ過の場合の有効ダイアリサンスの決定にも適している。
【0029】
事前希釈の場合、血液が第2チャンバ4に入る前にQs/(Qb+Qs)の割合に希釈されたことを考慮に入れれば、予想ダイアリサンスに関しては、ほぼ同じことを言うことができる。ここでも、有効ダイアリサンスに関する限りは、事後希釈の場合に言ったことと同じことが妥当する。
しかし、本発明の意義が最も大きいと考えられるのは、予想ダイアリサンス値を流量に関する情報から簡単には決定することができない状況において、本発明による方法が初めてダイアリサンスの把握を可能にした血液ダイアフィルトレーションの場合であろう。
【0030】
事前希釈と事後希釈とが組合された場合、本発明による方法は、さらに、第2チャンバ4の前後で体外血液循環システム内に導入される代用液のそれぞれの割合を知っておく必要が全くないという利点を有する。この方法はダイアリサンスDの正しい数値を自動的に決定するのである。
【0031】
図3は、本発明による方法を適用するための本発明による血液ダイアフィルトレーション装置の実施例を示したものである。同時に血液透析器としても使用できる血液フィルタ1は、血液ダイアフィルトレーション装置の中核を形成している。半透膜2により、血液フィルタ1は2つのチャンバ3及び4に分割されており、その第1チャンバ3は限外ろ液搬出システムの一部を形成し、第2チャンバ4は体外血液循環システムの一部を形成している。
【0032】
その他の通常の構成部分(詳細は図示せず)の他に、体外血液循環システムは、血液を患者からチャンバ4に供給するための血液供給ポンプ9及び動脈気泡トラップ32を備えた血液供給管5と、血液を患者に戻すための静脈気泡トラップ31を備えた血液搬出管6とを含んでいる。
【0033】
限外ろ液搬出システムは、セクション8a、8b及び8b′に分割された限外ろ液搬出管を有する。セクション8aは第1チャンバ3から始まっており、血液フィルタのこの搬出管を遮断するためのバルブ24が備えられている。セクション8aの端には、導電率を検出するための導電率測定セルとして、第2センサエレメントが備えられている。この導電率測定セル28により、イオン濃度又は主としてナトリウム濃度Cfを公知の方法で決定することができる。そのために、測定セル28はデータライン28aを通じて中央評価・制御ユニット30に接続されている。
【0034】
測定セル28の後ろで、限外ろ液搬出管は2つのセクション8b及び8b′に分岐している。各セクションには、それぞれ1つの供給ポンプがある。セクション8bでは、このポンプは、特別な精度が要求されることのない透析液/ろ液ポンプ20である。このポンプは、セクション8bに配置された釣合いチャンバ18の前半部19を所定の時間内に満たすだけの適当な供給能力を有していさえすればよい。釣合いチャンバ18の役割は、代用液供給システムへの供給液体流量(代用液流量Qsと透析液流量Qdとの合計)に相当する搬出限外ろ液流量の部分だけしか絶対にセクション8bを貫流させないことになる。一定の流量を保証することができるように、釣合いチャンバ18は並列の2つの釣合いチャンバを有するのが有利である。簡略化のために、第2釣合いチャンバと各種の入口バルブ及び出口バルブは図3には図示していない。
【0035】
体積供給ポンプ45が、好ましくは、膜ポンプがセクション8b′に備えられている。このポンプにより、患者から全部を除去すべきである限外ろ液流量Qfが輸送される。釣合いチャンバ18とポンプ20及び45は、それぞれの制御ライン18a、20a及び45aと、評価・制御ユニット30とに接続されている。
セクション8b及び8b′は最終的には流出口16に達するが、これらの両セクションが、図示したようにまだ装置内で実際に合体するのか、しないのかは重要な問題ではない。
【0036】
新鮮な代用液及び/又は透析液は、代用液添加システムの一部を形成している液体源11から供給される。液体源の形成に際しては、平均的当業者には様々な選択肢がある。既製の溶液を袋詰めで供給するという選択肢の他に、特に、液体を血液ダイアフィルトレーション装置自体の中で水と濃縮液から調合するという選択肢もある。このために、装置は様々な測定及び制御エレメントを含んでいるが、これらのエレメントは全く公知ものであり、従って、本明細書では説明を省略してある。
【0037】
代用液添加システムはさらに以下の構成部分を含んでいる。既製の代用液及び/又は透析液は、液体源11から、セクション7b、7c及び7c′が後に続く代用液/透析液管の第1セクション7aを貫流する。釣合いチャンバ18の後半部17はセクション7aまでのびている。セクション7aは、半透膜13により2つのチャンバ12及び14に分割された第1殺菌フィルタ15までのびている。膜13を通過した後に、液体は、半透膜38により2つのチャンバ36及び39に分割された第2殺菌フィルタ37の第1チャンバ36までのびている代用液/透析液管のセクション7bを通って第1殺菌フィルタの第2チャンバ14から流出する。セクション7bには、第2センサエレメント28に対応するセンサエレメント27が備えられており、このセンサエレメントを貫流する液体の導電率を把握する働きを行い、データライン27aを通じて評価・制御ユニット30に接続されている。
【0038】
膜38を通過した後に、代用液は、代用液管のセクション7c′を通じて、殺菌フィルタ37の第2チャンバ39から流出する。このセクションには、代用液流量Qsを輸送するために、供給ポンプ41が備えられている。セクション7c′が静脈気泡トラップ31(事後希釈)内に達している場所の前方に、ストップバルブ43が備えられている。代替的または追加的に(破線により図示)、セクション7c′は動脈気泡トラップ(事前希釈)内に達することもできる。このセクションには、さらなるストップバルブ46が備えられている。
【0039】
第2殺菌フィルタ37の第1チャンバ36から、透析液管のセクション7cが血液フィルタの第1チャンバまでのびている。セクション7cは、制御ライン23aを通じて評価・制御ユニット30に接続されたストップバルブ23により閉じることができる。従って、このバルブにより、血液ろ過処理を純粋な血液ろ過処理として(バルブ閉鎖)行なうか、血液ダイアフィルトレーションの一部として(バルブ開放)行なうかを制御することが可能になる。処理中に処理形態を変えることも可能である。
【0040】
バルブ43及び46(制御ライン43a及び46aを通じての制御)により、もし必要であれば、事前希釈と事後希釈との切替えが可能であるし、両方を同時に行なうことも可能である。このために、代用液流量Qsの配分を把握することができるように、バルブ43及び46を流量制御のために使用したり、独自の輸送手段により補充/交換したりすることができるようにしてある。しかしながら、このことは、本発明による方法による処理パラメータの決定にはあまり重要ではない。
【0041】
さらに、安全及び清浄機能(詳細については説明しない)のために、第1殺菌フィルタ15の第1チャンバ12を限外ろ液搬出システムのセクション8aに接続する第1バイパス管21が備えられており、このバイパス管21は通常運転中にはバルブ22により閉じることができる。代用管/透析液管のセクション7bから分岐し、上流では限外ろ液搬出管のセクション8a内にも達している。第2バイパス管はバルブ26により閉じることができる。
【0042】
血液ダイアフィルトレーション装置は、さらに、データライン35により相互に接続された評価ユニット33と制御ユニット34とを有する評価・制御ユニット30を含んでいる。血液ダイアフィルトレーション装置の運転を制御できるようにするために、制御ユニットは、制御ライン9a、11a、18a、20a、23a、41a、43a、45a及び46aを通じて、血液ダイアフィルトレーション装置の様々な制御エレメントに接続されている。ここでは、本発明を理解するために必要な制御エレメント/制御ラインだけについて言及してある。
【0043】
評価ユニットはデータラインを通じて幾つかのセンサエレメントに接続されている。この場合、これらのセンサエレメントとは特に2つの導電率センサ27及び28である。
【0044】
第1釣合い装置(17)が代替液管/透析液管(7a、7b、7c′、7c)内に備えられ、及び/又は第2釣合い装置(19、45)が限外ろ液搬出管内に備えられている本発明による装置の実施例は、これらの釣合い装置により、(式(4)の適用に関連した)搬出流量Qo=Qs+Qf+Qdを同時に決定することができるという利点を有する。図3による実施例においては、釣合いチャンバ充填体積は非常に正確に分かっている。釣合いチャンバサイクルの回数により、流量Qs+Qdを非常に正確に決定することができる。ポンプ45は体積ポンプであり、従って、流量Qfの決定にも使用することができ、本例では、ポンプは膜ポンプであり、流量はポンプ行程の回数と公知の行程体積とにより決定することができる。これにより、例えば、ポンプホースセグメント内の余度変動と封入圧力の変動とが原因で一定の範囲内において供給量が変動することがあるローラポンプとして形成された代用液ポンプの場合に生じる不正確さが排除される。
【0045】
本発明の方法を適用する場合、評価・制御ユニット30は以下の行程段階を実行する。すなわち、濃度Cs1で代用液が供給されるように、液体源11が制御される。この濃度は第1測定センサ27を通じて記録され、評価ユニット33に伝送される。液体流量Qb、Qs、Qf及びQdが輸送装置/ポンプ9、18、20、41及び45において設定され、運転形態に応じて、バルブ23、43及び46が開閉される。さらに、Qb、Qs、Qf及びQdの数値が制御ユニット34から評価ユニット33に伝送される。濃度数値Qf1が第2測定センサ28により記録され、評価ユニット33に伝送される。
【0046】
制御シーケンスがこれに自動的に対応した時点で、又は、これが、例えば手動により、行なわれた時点で、制御ユニット35からの指令に基づき、液体源11は、代用液の濃度を、例えばボールス(bole)状に変化させる。すなわち、ナトリウム濃度は短時間変化させられ、その後再び初期数値に戻る(代用液を袋詰めで供給した場合、代用液管セクション7aへの自動又は手動注入ステーション(図示せず)により、変化を起こすことができる)。対応する濃度Cs2及びCs3が記録され、評価ユニット33に伝送される。ボールスの崩壊後、評価ユニット33は、最初に当初濃度Cs1及びCf1とボールス中に変化させられた濃度Cs2及びCf2との積分差△Cs及び△Cfを決定し、その後に、式(4)により、イオンダイアリサンスと、従って、尿素クリアランスを決定することにより、処理パラメータとして、血液ダイアフィルトレーション装置のイオンダイアリサンス又は尿素クリアランスを決定する。その後に、この数値は、通常はかかる血液処理装置の一部を形成しているディスプレイユニット(図示せず)に表示することができる。
【0047】
測定は所定の間隔で(例えば30分)自動的に反復することができる。このようにして、血液ろ過処理の全期間にわたって尿素クリアランスを決定することが可能である。時間に関する積分により、評価ユニット33はパラメータKtを決定することができ、このパラメータKtは、単独で、あるいは、事前に入力又は別の形で決定された配分体積Vの数値を用いて、処理効率パラメータKt/Vに変換され、表示される。当然のことながら、得られた数値は、所望の処理目的を実際に達成することができるように、以降の処理過程を制御ユニット34により調節するためにも使用することができる。
【0048】
本発明の特に好ましい改良点によれば、血液ダイアフィルトレーション装置は、イオンダイアリサンスDの当初決定の後に、流量Qs、Qf、Qd及びQbの少なくとも1つが変化した将来の時点におけるダイアリサンスの数値を計算することもできる。通常の測定においては、イオンが血液中に移動させられる。従って、たとえ正と負のボールスによる相互補償が可能であり、患者に何らの影響を与えることがないにしても、かかる測定はあまり度々行なうべきものではない。従って、数分を要することがある測定中に、さらに、その他の処理パラメータの変動の可能性を制限できることも有意義である。類似の理由から、流量の変化だけが原因のダイアリサンスの変化を、新たに測定を行なわずに決定できる血液透析法がすでに公知となっている。この方法は、関連性が明確に指摘されるEP 1 062 960 A2に出願人が記載している。
【0049】
従って、この種の簡略化を血液ろ過の際のダイアリサンスの決定にも利用できるようにすることが望ましい。従って、本発明の改良点によれば、評価・制御ユニット30が、2回のダイアリサンスの測定の間に、もし流量状態の変化が記録された場合は、わざわざ測定を行なわなくても、新しいダイアリサンスの数値を自動的に決定することができるようになっている。そのために、評価ユニット33は、ライン35を通じて伝送されたQf、Qs、Qd及びQbの数値を連続的に評価する。ダイアリサンスD1が決定され、記憶されている所定のセットQf1、Qs1、Qd1及びQb1に関して何らかの変化が起こると同時に、評価ユニット33は新しい第2のセットQf2、Qs2、Qd2及びQb2について新しいダイアリサンスD2を決定する。評価ユニットは以下のような作業を行なう。
【0050】
以下の式(5)により、評価ユニット33は最初にダイアリサンスD1の拡散分画を決定する。
【数7】
ここに、K=0は事前希釈の場合、K=1は事後希釈の場合である。次に、両時点1と2との間では一定であると仮定されるフィルタ係数k0Aが決定される。
【数8】
k0Aに関するこの式から、第2セットの流量に関する拡散ダイアリサンスD2diffを式(7)により決定することが可能である。
【数9】
ここで、D2diffを式(5)に代入することができ、式(5)は、第1セットQb1、Qs1、Qf1を第2セットQb2、Qs2、Qf2と交換した後に、D2により解くことができる。
【0051】
【発明の効果】
これにより、本発明は、血液透析のおいて定評のある方法に依拠することができる、血液ろ過及び血液ダイアフィルトレーション中に処理パラメータを決定する簡単かつ単純な方法を提供する。対応する血液ろ過/ダイアフィルトレーション装置は、この方法を自動化できるように、若干の改造を行なうだけでよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】血液透析中の液体パラメータを図式化したものである。
【図2a】事前希釈を伴う血液ろ過の液体パラメータを図式化したものである。
【図2b】事後希釈を伴う血液ろ過の液体パラメータを図式化したものである。
【図3】本発明による血液ろ過装置の実施例を図式化したものである。
【符号の説明】
1: 血液清浄エレメント(血液フィルタ、透析器)
2、13、38、102: 半透膜
3、12、36、103: 第1チャンバ
4、14、39、104: 第2チャンバ
5、105: 血液供給管
6、106: 血液搬出管
7: 代用液添加システム
7a: 代用液管(透析液供給管、第1セクション)
7b: 代用液管(透析液供給管、セクション)
7c: 透析液供給管(セクション)
7c′: 代用液管(セクション)
8: 限外ろ液搬出管
8a: 限外ろ液搬出管(セクション)
8b: 限外ろ液搬出管(第1管)
8b′: 限外ろ液搬出管(第2管)
9: 血液供給ポンプ
9a、11a、18a、20a、23a、41a、43a、45a、46a: 制御ライン
11: 代用液源(代用液の物理・化学的特性を変更するための装置)
15: 第1殺菌フィルタ
16: 流出口
17: 第1釣合い装置(釣合いチャンバ後半部)
18: 第2釣合い装置(釣合いチャンバ)
19: 釣合いチャンバ前半部
20: 限外ろ液輸送装置(透析液/ろ液ポンプ)
21: 第1バイパス管
22、24、26、46: バルブ
23、43: ストップバルブ
25: 第2バイパス管
27: 第1センサエレメント(導電率センサ)
27a,28a、35: データライン
28: 第2センサエレメント(導電率測定セル、導電率センサ)
30: 評価・制御ユニット
31: 静脈気泡トラップ
32: 動脈気泡トラップ
33: 評価ユニット
34: 制御ユニット
37: 第2殺菌フィルタ
41: 代用液輸送装置添加システム(供給ポンプ、代用液ポンプ)
45: 第2釣合い装置(体外循環システムから搬出すべき総限外ろ液流量Qfを輸送するための装置、体積供給ポンプ)
50: 箱形エリア
100: 血液透析器
107: 透析液供給管
Claims (29)
- 血液ろ過装置の処理パラメータ決定方法であって、
半透膜(2)により2つのチャンバに分割されている血液清浄エレメント(1)であって、その第1チャンバ(3)が限外ろ液搬出システムの一部を形成し、第2チャンバ(4)が体外血液循環システムの一部を形成している血液清浄エレメントを設け、
代用液を前記体外血液循環システムに添加することを可能にする代用液添加システム(7;7a、7b、7c′、11、17、41)を設け、
第1チャンバ(3)から搬出された液体流量Qoを決定し、
前記代用液中における物理的・化学的特性Cs1と前記搬出液体中における対応物理・化学的特性Cf1とを決定し、
それに従って、前記代用液中における物理・化学的特性Csを変化させ、
前記代用液中における物理的・化学的特性Cs2と前記搬出液体中における対応物理・化学的特性Cf2とを新たに決定し、
それに従って、確定された前記搬出液体流量Qoの数値と代用液中における前記物理・化学的特性Cs1及びCs2と搬出液中における前記物理・化学的特性Cf1及びCf2とから処理パラメータを決定する、
ことを特徴とする方法。 - 前記物理・化学的特性Csの変化が、階段状又はボールス状である、
ことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 血液入力濃度Cbiが処理パラメータである、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。 - 前記体外循環システムから全体として搬出された限外ろ液流量Qfと代用液流量Qsとが決定され、
この2つの数値の合計から搬出流量Qoが決定される、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。 - さらに、前記第1チャンバ(3)への流量Qdでの透析液の供給が考慮に入れられ、
前記搬出流量Qoが前記体外循環システムからの総限外ろ液搬出流量Qfと代用液流量Qsと追加流量Qdとの合計として決定される、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。 - さらに、血液流量が、血液供給管内に流入し、その物理・化学的特性の変化が何らかの影響を及ぼす可能性がある有効血漿流量として決定される、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。 - ダイアリサンスD1が流量Qd1、Qb1、Qs1及びQf1の第1セットにおいて決定され、
ダイアリサンスD2が、流量の第1セットとD1との数値に基づき、流量Qd2、Qb2、Qs2及びQf2の第2セットについて計算される、
ことを特徴とする請求項7記載の方法。 - 血液ろ過処理中の様々な時点iにおいて確定された幾つかのダイアリサンス値D1iと、血液ろ過処理中の様々な時点jにおいて計算された幾つかのダイアリサンス値D2jとに基づき、達成された総処理効率Ktが、直前又は直後の測定/計算との時間差を乗じた各ダイアリサンス値を合計することにより決定される、
ことを特徴とする請求項8記載の方法。 - 半透膜(2)により2つのチャンバに分割されている血液清浄エレメント(1)を備え、その第1チャンバ(3)が限外ろ液搬出システムの一部を形成し、第2チャンバ(4)が体外循環システムの一部を形成しており、
前記体外循環システムのその他の部分が、前記第2チャンバ(4)に通じる血液供給管(5)と、血液を前記第2チャンバ(4)から搬出する血液搬出管(6)とを含んでおり、
前記限外ろ液搬出システムのその他の部分が、前記ろ液を前記第1チャンバ(3)から搬出する限外ろ液搬出管(8;8a、8b、8b′)と、前記膜(2)を通して前記限外ろ液搬出管(8;8a、8b、8b′)により搬出流量Qoから目標の液体搬出を行うための限外ろ液輸送装置(20、45)とを含んでおり、
代用液供給源(11)から前記体外循環システムまでのびている代用液管(7;7a、7b、7c′)と、前記代用液管(7;7a、7b、7c′)内の代用液を輸送するための代用液輸送装置(41)とを含む代用液添加システムを備えており、
前記代用液の前記物理・化学特性Csを決定するために前記代用液管(7;7a、7b、7c′)上に配置された第1センサエレメント(27)を備えており、
前記搬出液体の前記対応前記物理・化学特性Cfを決定するために前記限外ろ液搬出管(8;8a、8b、8b′)上に配置された第2センサエレメント(28)を備えている、請求項1記載の方法を実施するための血液ろ過装置において、
前記代用液の前記物理・化学的特性を変化させるための装置(11)が備えられ、
評価・制御ユニット(30)が備えられており、前記制御・評価ユニット(30)が最初に前記第1及び第2センサエレメントの測定値Cs1及びCs2を記録し、次に、変化を起こすために前記代用液の前記物理・化学的特性を変化させるための前記装置(11)を制御し、前記変化により変化した前記第1及び第2センサエレメントの測定値Cs2及びCf2を新たに記録し、記録された数値(Cs1、Cs2、Cf1、Cf2、Qo)から処理パラメータを決定する、
ことを特徴とする血液ろ過装置。 - 前記変化が階段状又はボールス状になるよう、前記評価・制御ユニット(30)が前記代用液の前記物理・化学的特性を変化させるための前記装置(11)を制御することを特徴とする、
請求項10記載の血液ろ過装置。 - 血液入力濃度Cbiが処理パラメータである、
ことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記評価・制御ユニット(30)が、体外循環システムから搬出すべき総限外ろ液流量Qfと代用液流量Qsとの設定値及び/又は測定値を記憶し、これらの2つの流量の合計として搬出流量Qoを決定するのに適している、
ことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記代用液供給源(11)が透析液供給源でもあり、前記代用液供給源(11)から透析液供給管(7;7a、7b、7c)が前記第1チャンバ(3)までのびている、
ことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記評価・制御ユニット(30)が、搬出流量Qoを体外循環システムから搬出すべき総限外ろ液流量Qfと代用液流量Qsと前記第1チャンバ(3)内に流入する透析液流量Qdとの設定値及び/又は測定値の合計として記憶するのに適している、
ことを特徴とする請求項15記載の血液ろ過装置。 - 前記代用液管と前記透析液供給管とが第1セクションにおいては共通の管(7a、7b)であり、分岐後の第2セクションにおいては別々の管(7c′、7c)である、
ことを特徴とする請求項15又は16記載の血液ろ過装置。 - 前記代用液管(7;7a、7b、7c′)内に第1釣合い装置(17)が備えられ、前記限外ろ液搬出システム(8;8a、8b、8b′)内に第2釣合い装置(18、45)が備えられている、
ことを特徴とする請求項10〜17のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記限外ろ液管が第1管(8b)と第2管(8b′)とに分岐しており、前記第1管(8b)が、釣合いチャンバ前半部(19)として形成された前記第2釣合い装置の第1部分を貫通していること、
前記第2管(8b′)内に、前記体外循環システムから搬出すべき総限外ろ液流量Qfを輸送するための装置(45)が前記第2釣合い装置の第2部分として備えられていること、前記代用液管(7;7a)が、釣合チャンバ後半部(17)として形成された第1釣合い装置を貫通している、
ことを特徴とする請求項18記載の装置。 - 流量Qs+Qdを決定することができ、前記評価・制御ユニット(30)により処理することができるよう、前記第1(17)及び/又は第2(19)釣合い装置(18)が形成されている、
ことを特徴とする請求項18又は19記載の血液ろ過装置。 - 前記体外循環システムから搬出すべき総限外ろ液流量Qfを貫流流量から決定することができ、前記評価・制御ユニット(30)により処理することができるよう、前記第1(17)及び/又は第2(19、45)釣合い装置が形成されている、
ことを特徴とする請求項18、19又は20記載の血液ろ過装置。 - 前記代用液供給管(7c′)が前記血液搬出管(6)内にのびている(事後希釈)ことを特徴とする請求項10〜21のいずれか一項記載の血液ろ過装置。
- 前記代用液供給管(7c′)が前記血液供給管(5)内にのびている(事前希釈)、
ことを特徴とする請求項10〜21のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記物理・化学的特性が濃度、特に、ナトリウム濃度である、
ことを特徴とする請求項10〜23のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記第1及び第2センサエレメントが導電率センサである、
ことを特徴とする請求項24記載の血液ろ過装置。 - 前記評価・制御ユニット(30)が、血液流量Qbを、前記血液供給管(5)内に流入し、前記物理・化学的特性の前記変化が何らかの影響を及ぼす可能性がある有効液体流量として記憶するのに適している、
ことを特徴とする請求項10〜25のいずれか一項記載の血液ろ過装置。 - 前記評価・制御ユニット(30)が、ダイアリサンスD1を流量Qd1、Qb1、Qs1及びQf1の第1セットにおいて決定し、ダイアリサンスD2を、これらの数値に基づき、流量Qd2、Qb2、Qs2及びQf2の第2セットについて計算するのに適している、
ことを特徴とする請求項26記載の血液ろ過装置。 - 前記評価・制御ユニット(30)が、血液ろ過処理中の様々な時点iにおいて確定された幾つかの記憶ダイアリサンス値D1iと、血液ろ過処理中の様々な時点jにおいて計算された幾つかの記憶ダイアリサンス値D2jとに基づき、達成された総処理効率Ktを、直前又は直後の測定/計算との時間差を乗じた対応ダイアリサンス値を合計することにより決定するのに適している、
ことを特徴とする請求項27記載の血液ろ過装置。 - 前記血液ろ過装置が、さらに、処理パラメータを、特に、ダイアリサンスD、中間結果及び/又は実際処理効率Ktを表示することができるディスプレイ装置を備えている、
ことを特徴とする請求項10〜28のいずれか一項記載の血液ろ過装置。
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