JP2004283286A - スプリンクラー消火設備 - Google Patents

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Koji Abiko
浩二 安彦
Nagatoshi Ishida
長敏 石田
Yasunori Sugiyama
泰周 杉山
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Abstract

【課題】スプリンクラーヘッドの作動時に発生する電気製品の損傷を軽減する
【解決手段】住戸など防護区画に設置され火災報知設備はた火災感知器20を住戸受信機18から引き出された感知器回線9に接続して防護区画の火災を監視する。スプリンクラー制御盤16は、火災報知設備の火災信号と流水検知装置8の流水検知信号に基づき、スプリンクラーヘッド10への消火用水の供給と停止を制御する。電源遮断部23は、スプリンクラーヘッド10の作動による流水検知装置8からの流水検知信号を受けた際に、住戸配電設備22において防護区画に対する商用電源の供給を遮断する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水するスプリンクラー消火設備に関し、特に集合住宅の各住戸を一つの防護区画として放水を制御するスプリンクラー消火設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスプリンクラー消火設備は、定常監視状態では給水本管に設けた制御弁を開状態としてスプリンクラーヘッドに消火用水を供給し、火災によるスプリンクラーヘッドの作動による放水で流れる流水を流水検知装置により検知された際に、火災感知器が火災を検知していれば制御弁の開状態を維持し、作動したスプリンクラーヘッドに消火用水を供給して放水させている。
【0003】
一方、スプリンクラーヘッドに物が当たるなどして誤動作した時は、火災が検知されていないことを条件にスプリンクラーヘッドの誤作動と判断して制御弁を閉状態に制御し、スプリンクラーヘッドからの放水を停止させ、水損を軽減するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−279542号公報
【特許文献2】
特開2002−035157号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のスプリンクラー消火設備にあっては、スプリンクラーヘッドの誤作動を判断してから制御弁が開状態から閉状態になるのに数秒程度の時間がかかるため、その間にある程度の水がスプリンクラーヘッドから放水され、放水された水が通電状態にある電気製品にかかると、電気製品を破壊してしまうことがあり、水損被害が拡大する問題がある。
【0006】
また火災時にあっては、火災信号によって制御弁が開状態に制御されてスプリンクラーヘッドからの放水が継続されるが、この場合にも放水された水が通電状態にある電気製品にかかって破壊させることがあり、消火による散水被害が拡大してしまう問題がある。
【0007】
本発明は、スプリンクラーヘッドの作動時に発生する電気製品の損傷を軽減するスプリンクラー消火設備を提供することを目的とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。まず本発明は、防護区画に配置されたスプリンクラーヘッドと、スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置と、流水検知装置の流水検知信号を受信する制御盤とを備えたスプリンクラー消火設備を対象とする。
【0009】
このようなスプリンクラー消火設備につき本発明は、流水検知装置からの流水検知信号を受けた際に、防護区画に対する商用電源の供給を遮断する電源遮断部を設けたことを特徴とする。
【0010】
このためスプリンクラーヘッドの誤作動あるいは火災による作動で流水検知装置から流水検知信号が得られると、防護区画に対する商用AC100VやAC200Vの電源供給が遮断されて電気製品に対する通電が解除され、通電状態で水がかかることによる電気製品の破壊を未然に防止する。
【0011】
また本発明は、防護区画に配置され、作動時に作動したことを外部出力するスプリンクラーヘッドと、スプリンクラーヘッドの作動信号を受信する制御盤とを備えたスプリンクラー消火設備を対象とし、スプリンクラーヘッドの作動信号を受けた際に、防護区画に対する商用電源の供給を遮断する電源遮断部を設けたことを特徴とする。
【0012】
この場合にもスプリンクラーヘッドの作動信号が得られると、防護区画に対する商用AC100VやAC200Vの電源供給が遮断されて電気製品に対する通電が解除され、通電状態で水がかかることによる電気製品の破壊を未然に防止する。
【0013】
ここで、電源遮断部は、スプリンクラーヘッドの作動中に電源供給を必要とする機器を接続した電源系統を除く電源系統の電源供給を遮断する。なお、スプリンクラーヘッドの作動中に電源供給を必要とする機器としては防護区画に設置している火災受信盤があり、この電源系統は遮断されない。
【0014】
また火災受信盤及びスプリンクラー制御盤が防護区画外から専用の電源供給を受けている場合、電源遮断部は、防護区画に対する全ての電源供給を遮断する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるスプリンクラー消火設備の説明図であり、この実施形態にあっては集合住宅に設置した場合を例にとっている。
【0016】
図1において建物の地下には消火ポンプ1及びモータ2が設置され、ポンプ制御盤15によるモータ2の駆動により消火ポンプ1を運転し、水源水槽3の消火用水を建物の垂直方向に配管した給水本管4に加圧供給している。
【0017】
建物の屋上には高架水槽5が設置され、給水本管に常時消火用水を充満させている。また給水本管4に圧力タンク13が分岐接続され、管内圧力の導入による内部空気の圧縮で給水本管の圧力を規定圧力に保持している。圧力タンク13には圧力スイッチ14が設けられ、スプリンクラーヘッド10の作動によって管内圧力が規定圧力以下に低下するとオンし、ポンプ制御盤15によりモータ2を起動する。
【0018】
給水本管4からは建物の階ごとに分岐管6が引き出され、更に住戸ごとの分岐管6aに分岐される。住戸ごとの分岐管6aには流水検知装置8と制御弁7が設けられる。制御弁7の二次側の配管には閉鎖型のスプリンクラーヘッド10が接続され、更に末端試験弁11及びオリフィス12を介して排水管に接続されている。
【0019】
流水検知装置8は流水検知スイッチを内蔵しておりスプリンクラーヘッド10の作動による流水で弁を開放したときの圧力低下に基づき、流水検知信号E1をオンする。制御弁7はモータ駆動により開閉できる電動弁を使用しており、定常監視状態では開状態におかれている。制御弁7の二次側に設けた圧力スイッチ17は二次側配管の圧力が規定圧力以上の時に圧力検知信号E4をオンする。
【0020】
制御弁7には並列にバイパス弁7aが接続され、制御弁7が制御不能となった場合、バイパス弁7aの手動による開閉操作で消火用水の供給停止ができるようにしており通常は閉じている。
【0021】
制御弁7は住戸単位となる防護区画ごとに設けられたスプリンクラー制御盤16により制御される。スプリンクラー制御盤16に対しては流水検知装置8からの流水検知信号E1と住戸ごとに設けている住戸受信機18からの火災信号E2と障害信号E5が入力される。
【0022】
住戸受信機8からは防護区画に感知器回線9が引き出され、感知器回線9に住戸内に設置された火災感知器20が接続されている。住戸受信機18は火災感知器20の火災発報を受信するとスプリンクラー制御盤16に対し火災信号E2を出力し、更に所定時間継続して火災発報が受信された際に住棟受信機21に対し火災確定信号を送って、警報表示できるようにしている。
【0023】
スプリンクラー制御盤16に対する電源供給はポンプ制御盤15に対する商用AC100Vの電源線を各階ごとに設けることで行っている。一方、各住戸の住戸受信機18については各住戸に設けている住戸配電設備22による商用AC100Vの電源供給が行われている。もちろん住戸受信機18についてもスプリンクラー制御盤16と同様ポンプ制御盤15側からの商用AC100Vの電源供給とするようにしてもよい。
【0024】
ここでスプリンクラー制御盤16による制御弁7の制御の基本的な処理は次のようになる。まず定常監視状態においてスプリンクラー制御盤16は制御弁7を開状態とし、スプリンクラーヘッド10に消火用水を供給している。火災によるスプリンクラーヘッド10の作動で消火用水が散水されると流水検知装置8からの流水検知信号E1がオンとなり、このとき住戸受信機18からの火災信号E2または障害信号E5があれば制御弁7の制御を維持する。
【0025】
一方、流水検知信号E1がオンとなったときに住戸受信機18からの火災信号E2または障害信号E5のいずれも無いときにはスプリンクラーヘッド10の誤作動が考えられるので制御弁7を閉状態に制御して消火用水の供給を停止するようにしている。
【0026】
このようなスプリンクラー消火設備について本発明にあっては、更に住戸配電設備22に電源遮断部23を設け、流水検知装置8からの流水検知信号E1がオンとなったとき、電源遮断部23を作動して、住戸内に対する商用AC100Vの電源供給を遮断し、作動したスプリンクラーヘッド10からの散水によって通電中の電気製品に水がかかっても故障がおきにくいようにしている。
【0027】
図2は図1の住戸側をとりだして更に詳細に示している。
【0028】
図2においてスプリンクラー制御盤16には制御回路24が設けられ、制御回路24に対し流水検知装置8からの流水検知信号E1、住戸受信機18からの火災信号E2と障害信号E5を入力し、これらに基づいた制御処理により制御弁7に対する開状態または閉状態とする制御信号E3を出力している。
【0029】
住戸受信機18は火災感知器20で火災検出が行われた時に感知器回線9を低インピーダスに短絡することにより流れる発報電流を受信し、住戸受信機18で火災警報を行い、図示しない住戸表示機に表示するとともに図1に示した住棟受信機21に予報して表示する。
【0030】
また住戸受信機18は感知器回線9の断線を監視しており、断線を検出するとスプリンクラー制御盤16に対し、障害信号E5を移報する。この断線回線のため住戸受信機18がスプリンクラー制御盤16に引き込まれ、その手前で終端抵抗25を接続している。
【0031】
更にスプリンクラー制御盤16には緊急停止スイッチ27が設けられ、スプリンクラーヘッド10の破損などの誤動作時に制御弁7を強制的に閉鎖状態に制御できるようにしている。
【0032】
図3は図1の住戸配電設備22の実施形態であり、この実施形態において電源遮断部23は住戸配電設備22の電源供給系統に分けて電源を遮断する実施形態を例にとっている。
【0033】
図3において住戸配電設備22はブレーカパネル32を備え、ブレーカパネル32に対しては外部より商用AC100VやAC200Vが引き込まれ、メインブレーカ29の二次側をこの例では二系統に分け、それぞれブレーカ30a,30bを設けている。ブレーカ30aの系統の電源線にはスプリンクラー消火設備における住戸受信機18が接続されて電源供給を受けている。また照明33や住戸の室内に設置されているコンセント34が接続される。一方、ブレーカ30bの系統の電源線にはコンセント34を介してエアコン35やTV36が接続されている。
【0034】
ここでブレーカ30aの系統はそこにスプリンクラー制御盤16に火災信号を送る住戸受信機18が接続されて電源供給を受けているためスプリンクラーヘッドが作動した際にも電源供給を遮断することのできない系統である。これに対し、ブレーカ30bの系統についてはスプリンクラー消火設備における機器の接続がなく、この系統はスプリンクラーヘッドが作動して散水された際に電源を遮断することのできる系統である。このため図3の実施形態にあってはブレーカ30bの二次側に本発明の電源遮断部23を設けている。電源遮断部23は電源遮断リレー28とそのリレー接点28a,28bで構成され、電源遮断リレー28は流水検知装置8の流水検知スイッチ8aに接続されている。尚、流水検知装置8は流水検知スイッチ8a以外に連動する流水検知スイッチを持っており、これにより図1における流水検知信号E1をオンオフさせている。
【0035】
このような流水検知装置8の流水検知スイッチ8aにより作動する電源遮断リレー28を備えた電源遮断部23を住戸配電設備22に設けておくことで住戸内に設置しているスプリンクラーヘッド10が誤作動により作動した場合、或いは火災により作動した場合のいずれについても作動したスプリンクラーヘッド10に対する流水で流水検知装置8の流水検知スイッチ8aがオンすると、電源遮断リレー28が作動してそのリレー接点28a,28bを開き、ブレーカ30bの二次側の系統に対する電源供給を遮断し、エアコン35やTV36にスプリンクラーヘッドから水が散水されても通電状態を遮断しておくことで水がかかる回路の損傷を防ぐようにしている。
【0036】
図4は本発明の電源遮断部23を設けた住戸配電設備22の他の実施形態であり、この実施形態にあっては全系統の電源を遮断するようにしたことを特徴とする。
【0037】
図4において、住戸配電設備22のブレーカパネルは図3の実施形態と同様メインのブレーカ29の二次側をブレーカ30a,30bの二系統に分けて電源供給を行っているが、スプリンクラー制御盤16や住戸受信機18はブレーカパネル32からの電源供給によらず、図1に示したポンプ制御盤15や別系統の非常電源設備からの商用AC100Vの供給を受けられるようにしている。このためブレーカパネル32からの二系統の電源線については全て電源供給を遮断してもスプリンクラー消火設備側に影響を及ぼすことは無い。そこでブレーカパネル32に設けられた本発明による電源遮断部23は電源遮断リレー28のリレー接点をメインブレーカ29の二次側にそのリレー接点28a,28bを設けており、流水検知装置8の流水検知スイッチ8aがオンした時の電源遮断リレー28の作動でリレー接点28a,28bを開き、ブレーカ30a,30bの全系統に対する電源供給を遮断できるようにしている。
【0038】
図5はスプリンクラー制御盤16で電源遮断を制御する本発明の他の実施形態の説明図である。図3及び図4の実施形態にあっては流水検知装置8に設けた流水検知スイッチ8aのオンにより直接ブレーカパネル32の電源遮断部23を制御しているが、これに加えてスプリンクラー制御盤16の制御回路24に流水検知装置8からの流水検知信号E1のオンに基づいて、ブレーカパネル32の電源遮断リレー28を作動する制御機能を設けてもよい。即ち、スプリンクラー制御盤16の制御回路24は流水検知装置8からの流水検知信号E1がオンすると、制御弁7の制御に加え、図示していない住戸配電設備に設けている電源遮断部23に対し制御信号を出力して住戸内に対する商用AC100Vの電源供給を遮断させるようにしている。またこの実施形態では図4と同様住戸受信機18に対する電源供給はスプリンクラー制御盤16と同じく端子ボックス40により図1のポンプ制御盤15からのAC100Vの電源線に接続して電源供給を受けることで、住戸配電設備22側についた全系統について電源遮断ができるようにしている。更に図5の実施形態にあっては住戸受信機18にも電源遮断スイッチ37が設けられ、スプリンクラーヘッド10の誤作動時や火災による作動時に住人が電源遮断スイッチ37をオン操作することで電源遮断信号E6をスプリンクラー制御盤16の制御回路24に出力し、流水検知信号E1がオンしていなくても強制的に住戸内に対する商用AC100Vの電源供給を遮断できるようにしている。
【0039】
図6は電源遮断制御を含む図5のスプリンクラー制御盤による制御処理のフローチャートである。尚、図6のフローチャートにあっては流水検知信号E1、火災信号E2、障害信号E5の有無をチェックして制御を行っているが、この場合の信号有りは信号のオンを意味し、また信号無しは信号のオフを意味する。
【0040】
図6においてスプリンクラー制御盤5はステップS1で流水検知装置8からの流水検知信号E1の有無をチェックしている。定常監視状態では流水検知信号E1は無いことからステップS2で制御弁7の開状態を維持している。
【0041】
住戸内で火災が発生した場合には住戸受信機18からの火災信号E2の移報に基づき火災信号有りを判別し、制御弁7の開状態を維持する。このようにして火災信号E2がオンした後、火災による熱を受けてスプリンクラーヘッド10が作動するとステップS1で流水検知信号E1があることが判別され、ステップS5に進んで主要電源遮断処理を行い、住戸内で使用している電化製品に対する通電を遮断する。続いてステップS6で火災信号有りが判別されステップS2で制御弁の開状態が維持される。
【0042】
作動したスプリンクラーヘッドからの消火用水の散水により火災に対し消火が確認されるとスプリンクラー制御盤16に設けている緊急停止スイッチ27が押されることからステップS3の緊急停止スイッチのオンを判別してステップS4に進み制御弁7を閉状態に制御し、スプリンクラーヘッド10からの放水を停止する。
【0043】
一方スプリンクラーヘッド10に物があたって誤作動したような場合にはステップS1で流水検知信号有りが判別されることから、ステップS5に進み商用電源遮断をまず行う。これによってスプリンクラーヘッド10が誤作動により散水しても住戸内にある通電中の電化製品に対する電源供給が遮断されることで誤動作で水がかかっても電化製品における通電中の故障を最小限に抑えることができる。
【0044】
続いてステップS6で火災信号E2の有無をチェックするが、スプリンクラーヘッド10の誤作動にあっては火災信号E2はオフであることからステップS7に進み障害信号E5の有無をチェックする。障害信号E5が無ければステップS4に進み、スプリンクラーヘッド10が火災によらず破損により誤作動する場合であることから散水を停止させる。
【0045】
一方、ステップS7で障害信号E5が出力されていた場合には、実火災にもかかわらず火災受信機側の生涯で火災信号が出力されず放水できないことを防ぐため、ステップS2で制御弁7の開状態を維持する。
【0046】
図7は作動時に作動信号を外部出力するスプリンクラーヘッドの実施形態であり、このスプリンクラーヘッドから外部出力される作動信号を図1の電源遮断部23に供給することで、防護区画に対する商用電源の供給を遮断する。
【0047】
図7において、スプリンクラーヘッド10は、取付金具112により天井114の取付穴116に装着されている。スプリンクラーヘッド本体118の上部は分岐管120に接続した立下り管122の端部にねじ込まれ、またスプリンクラーヘッド本体118の中央部に感熱分解部124を組込み、上部のガスケット(弁部材)126を支持して放水穴を閉鎖している。
【0048】
感熱分解部124はガラス管内に、火災時の温度上昇によって膨張した結果、所定の作動温度でガラス管が破壊するような液体を封入した速動型の感熱分解部を使用している。この速動型の感熱分解部124の作動温度は、例えば74℃に設定されている。
【0049】
スプリンクラーヘッド本体118の下端部にはデフレクター128が固定され、デフレクター128の下側に皿状のカパーブレート130が装着されている。即ち、カパープレート130の内側の3ケ所に略L字型の合成樹脂片133が間にバネ板を介して低温ハンダにより固定されており、この合成樹脂片133によりカパープレート130をデフレクター128に装着する。
【0050】
低温ハンダの作動温度(溶融温度)はスプリンクラーヘッド本体118の作動温度、即ち感熱分解部124の作動温度より低い作動温度に設定されている。例えば感熟分解部124の作動温度を74℃とすると、低温ハンダの作動温度は68℃に設定されている。
【0051】
このようなカパープレート130を傭えたスプリンクラーヘッド10に対し本発明にあっては、取付金具112の右側下部に示すようにマイクロスイッチ134が取付けられ、マイクロスイッチ134の先端からカバープレート130の内面にスイッチノブ136が伸びており、スイッチノブ136は図示の組込み状態でマイクロスイッチ134側に押込まれ て内部のスイッチ接点をオフとしており、この状態で火災による熱を受けて低温ハンダが溶けバネ板の力で合成樹脂片133が外れてカバープレート130が落下すると、スイッチノブ136の係止が解除されて下方に突出することでマイクロスイッチ134に内蔵したスイッチ接点をオンし、作動信号を図1の住戸配電設備22に設けた電源遮断部23に供給することで、防護区画に対する商用電源の供給を遮断する。
【0052】
図8は作動時に作動信号を外部出力するスプリンクラーヘッドの他の実施形態であり、このスプリンクラーヘッドから外部出力される作動信号を図1の電源遮断部23に供給することで、防護区画に対する商用電源の供給を遮断する。
【0053】
図8のスプリンクラ一へツド10において、212はへツド本体であり、分岐管に接続された立下り管215にねじ込み固定される。ヘッド本体212の開口部にはパッキン214を介して弁体216が配置され、弁体216の下にデフレクター218を配置し、更にサドル220を設けている。
【0054】
デフレクター218の周縁は上方に屈曲され、ガイドリング222を介してへツド本体212側との間にスプリング223を入れている。サドル220の下方には一対のレバー224の上部の屈曲部の先端が当接している。
【0055】
一対のレバー224の上部の間には支持板226が組み込まれている。この支持板226は、中央にネジ穴を有すると共に左右に矩形の係止溝を形成しており、この係止溝に外側からレバー224が入っている。支持板226の下側にはシリンダ228が配置され、シリンダ228の中に低温ハンダ230を介してプランジャ232の先端が位置している。
【0056】
プランジャ232は下側の段部に両側から一対の天秤234の先端を係合しており、天秤234の外側はレバー224の下側の開口部に嶺め込まれている。シリンダ228の上部となる支持板226のネジ穴には止ネジ236がねじ込まれ、シリンダ228の端面に形成したザグリ穴を押接している。プランジャ232の下側にはネジ238によりキャップ状の集熱板240が固着されている。
【0057】
更に、一対のガイドピン242がへツド本体212側から下げられており、ガイドピン242にはデフレクター218が摺動自在に嵌め込まれている。上部のパッキン214から下部の集熱板240まで至る機構構造は、フレーム244のへツド本体212の下部に対するねじ込みで組込固定される。
【0058】
このフレーム244のへツド本体212による組立荷重によりサドル220に先端を当接したレバー224には、組立荷重が作用している。
【0059】
即ち、上部からの組立荷重はレバー上部の屈曲先端に作用し、一方、下側からの組立荷重は荷重の外側に作用し、その結果、レバー224は外側に開こうとする回転モーメントを受けており、この回転モーメントはプランジャ232に係止された天秤234により阻止されている。従って、本実施形態のスプリンクラーヘッド10は、集熱板240による火災の熱を受けて低温ハンダ230が溶融温度に達すると、低温ハンダ230が流れ出してプランジャ232が上方に移動することによる天秤234の係止がシリンダ228とプランジャ232の隙間から解除され、天秤234が外れることでレバー224の係止も解除され、天秤234及びレバー224が外れて落下し、これに伴いサドル220より下側の部材は全て落下する。
【0060】
このようにしてスプリンクラーヘッド10の作動が行なわれると、サドル220により上部に支持されていたデフレクター218がスプリング224の力で落下し、ガイドピン242の先端位置に保持される。同時に、パッキン214及び弁体216も落下し、ヘッド本体212の開口部が開放される。
このような構造のスプリンクラーヘッド10は天井246の取付穴248から先端を突出して配置され、フレーム244の部分にシーリングプレート250を装着して取付穴248との隙間を塞いでいる。本発明にあっては、スプリンクラーヘッド10のシーリングプレート250の背後にへツド本体212の下端に固着した保持リング252による支持をもってスイッチングユニット254を設けている。
【0061】
またスイッチングユニット254の近傍のシーリングプレート250に開口部255を形成し、熱気流及び消火用水を受け易くする。更に、シーリングプレート250と天井246との間にも隙間が設けられ、熱気流が入り易くしている。スイッチングユニット254はスプリンクラーヘッド10の作動温度、即ち低温ハンダ230の作動温度より低い温度で作動して作動信号を図1の電源遮断部23に送出する。
【0062】
スイッチングユニット254は上部に取り出された一対のリード端子256−1,256−2により保持リング252内で上部から引き込まれた一対の信号線258に接続されている。
【0063】
スイッチングユニット54の内部には円板状のバイメタルが組み込まれており、バイメタルは非作動温度で例えば上向きに屈曲しているが、スプリンクラーヘッドの作動温度より低い所定の作動温度に達すると反対向きに切り替わり、スイッチ接点にオンして作動信号を出力する。この作動信号は図1の住戸配電設備22に設けた電源遮断部23に供給され、防護区画に対する商用電源の供給を遮断する。この作動信号を受信した制御盤は、別途設けた復旧スイッチが操作されるまで保持され、電源遮断を維持する。
【0064】
尚、上記の実施形態は集合住宅の各住戸を防護区画とするスプリンクラー消火設備を例にとるものであったが、本発明はこれに限定されず火災受信盤やスプリンクラー制御盤を監視室などに集中的に設けて構成されたビル施設に適用することもできる。
【0065】
また上記の実施形態にあっては、スプリンクラーヘッド10に対する分岐管に流水検知装置8と制御弁7の順に設けているが、逆に制御弁7及び流水検知装置8の順に設けても良い。また制御弁は連動弁に限らず電磁弁など配管路の開閉をできる弁構造のものであれば良い。
【0066】
また上記の実施形態にあっては、スプリンクラーヘッドの誤作動による水損を防ぐために、分岐管に放水停止用の制御弁を設けているが、これに限らず、制御弁を備えていない一般のスプリンクラー消火設備にも適用でき、流水検知装置の流水検知信号をうけて電源供給が遮断できる構成であれば良い。
【0067】
また本発明はその目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0068】
更にスプリンクラー制御盤16は各住戸ごとに設けなくてもよく、複数の防護区画をひとつのグループにまとめて制御を行うようにしても良い。更にまた、流水検知装置からの流水検知信号を受信するスプリンクラー制御盤の機能と、ブレーカーに設けて電源遮断部の機能は同一の盤内で構成しても良い。
【0069】
また図7、図8のスプリンクラーヘッドが作動したことを出力する機構は、これらに限定されるものではなく、たとえば弁体が開いたことを検出して作動信号を出力するなどのスプリンクラーヘッドが作動したことを出力できる構成であれば良い。
【0070】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、スプリンクラー誤作動或いは火災による流水検知装置から流水検知信号を受けた際に防護区画に対する商用電源の供給を遮断するようにしたため、防護区画で通電状態にある電化製品に対する電源供給が遮断されスプリンクラーヘッドから水がかかっても電化製品の破壊を未然に防止するか、最小限の被害に抑えることができる。
【0071】
また電化製品の通電状態でスプリンクラーヘッドからの水がかかると電気的に短絡して焼損をおこし、極端な場合では水がかかることで新たに火災が起きてしまうことになるが、本発明による流水検知の電源供給の遮断でこのような二次的な火災を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の設備構成の説明図
【図2】図1の住戸側を取出した説明図
【図3】特定の系統について電源を遮断する図1の住戸配電設備の説明図
【図4】全系統の電源を遮断する図1の住戸配電設備の説明図
【図5】スプリンクラー制御盤で電源遮断を制御する実施形態の説明図
【図6】電源遮断制御を含む図5のスプリンクラー制御盤による制御処理のフローチャート
【図7】本発明で使用される作動信号を外部出力するスプリンクラーヘッドの実施形態を示した説明図
【図8】本発明で使用される作動信号を外部出力するスプリンクラーヘッドの他の実施形態を示した説明図
【符号の説明】
1:消火ポンプ
2:モータ
3:水源水槽
4:給水本管
5:高架水槽
6:分岐管
7:制御弁
7a:バイパス弁
8:流水検知装置
8a:流水検知スイッチ
9:感知器回線
10:スプリンクラーヘッド
11:末端試験弁
12:オリフィス
13:圧力タンク
14:圧力スイッチ
15:ポンプ制御盤
16:スプリンクラー制御盤
17:圧力スイッチ
18:住戸受信盤(火災受信盤)
19:中継器
20:火災感知器
21:住棟受信機
22:住戸配電設備
23:電源遮断部
24:制御回路
25:終端抵抗
26:擬似障害発生スイッチ
27:緊急停止スイッチ
28:電源遮断リレー
28a,28b:リレー接点
29:メインブレーカ
30,30a,30b:ブレーカ
32:ブレーカパネル
33:照明
34:コンセント
35:エアコン
36:TV
37:電源遮断スイッチ
40:端子ボックス
134:マイクロスイッチ
254:スイッチングユニット

Claims (4)

  1. 防護区画に配置されたスプリンクラーヘッドと、
    前記スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知して流水検知信号を出力する流水検知装置と、
    前記流水検知装置の流水検知信号を受信する制御盤と、
    を備えたスプリンクラー消火設備に於いて、
    前記流水検知装置からの流水検知信号を受けた際に、前記防護区画に対する商用電源の供給を遮断する電源遮断部を設けたことを特徴とするスプリンクラー消火設備。
  2. 防護区画に配置され、作動時に作動したことを外部出力するスプリンクラーヘッドと、
    前記スプリンクラーヘッドの作動信号を受信する制御盤と、
    を備えたスプリンクラー消火設備に於いて、
    前記スプリンクラーヘッドの作動信号を受けた際に、前記防護区画に対する商用電源の供給を遮断する電源遮断部を設けたことを特徴とするスプリンクラー消火設備。
  3. 請求項1又は2記載のスプリンクラー消火設備に於いて、前記電源遮断部は、前記スプリンクラーヘッドの作動中に電源供給を必要とする機器を接続した電源系統を除く電源系統の電源供給を遮断することを特徴とするスプリンクラー消火設備。
  4. 請求項1又は2記載のスプリンクラー消火設備に於いて、防護区画の火災を監視する火災報知設備の火災受信盤及び前記制御盤が防護区画外から専用の電源供給を受けている場合、前記電源遮断部は、防護区画に対する全ての電源供給を遮断することを特徴とするスプリンクラー消火設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012245207A (ja) * 2011-05-30 2012-12-13 Hochiki Corp 消火設備の試験システム
CN109603064A (zh) * 2019-01-11 2019-04-12 太原众益压铸有限责任公司 一种消防伸缩带喷枪收纳装置及其使用方法

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