JP2004281657A - 導電層の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な方法で形成が可能であり、かつ微細で電気抵抗値の低い導電層を形成する方法を提供する。
【解決手段】基板10上に、導電性微粒子を含む分散体を塗布し、塗布層20を形成する。塗布層20の所定領域に熱を供給し、導電層30を形成する。塗布層20のうち、熱の供給を受けない領域を分散液により除去する。
【選択図】 図2
【解決手段】基板10上に、導電性微粒子を含む分散体を塗布し、塗布層20を形成する。塗布層20の所定領域に熱を供給し、導電層30を形成する。塗布層20のうち、熱の供給を受けない領域を分散液により除去する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極、アンテナ、電子回路、集積回路などに用いられる、導電層の形成方法に関する。
【0002】
【背景技術】
インクジェット法により、導電性微粒子分散体を基板上に吐出して、各種の電気光学装置に含まれる配線を、所定のパターンに形成する方法が開発されてきている。たとえば、米国特許5132248号では、導電性微粒子を分散させた液状物をインクジェット法にて基板に直接パターン塗布し、その後、熱処理やレーザー照射を行って導電膜パターンに変換する方法が提案されている。この方法によれば、配線形成のプロセスが大幅に簡単になるというメリットがある。
【0003】
ところで、近年、素子の微細化や低消費電力化に伴い、各種の電気光学装置に用いられる導電層の微細化や、電気抵抗値の低い導電層を形成することが求められてきている。インクジェット法により、この要求を満足させようとして、導電性微粒子分散体に含まれる導電性微粒子の配合割合を増やすとともに、塗膜を細密に重ねて形成することにより、微細で、電気抵抗値の低い導電層を形成しようとする試みがなされてきている。
【0004】
しかしながら、この方法では、重ね精度の問題により配線幅が増大したり、製造時間が増加するといった問題を有している。(特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5132248号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡易な方法で形成が可能であり、かつ微細で電気抵抗値の低い導電層を形成する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電層の形成方法は、
基板上に、導電性微粒子を含む分散体を塗布し、塗布層を形成すること、
前記塗布層の所定領域に熱を供給し、導電層を形成すること、
前記塗布層のうち、熱の供給を受けない領域を分散液により除去すること、
を含む。
【0008】
本発明の導電層の形成方法によれば、微細で電気抵抗値の低い導電層を、簡易な方法により形成することができる。
【0009】
本発明においては、前記基板上の全面に塗布層を形成することができる。また、本発明においては、前記基板上の一部に塗布層を形成することができる。この方法によれば、前記導電性微粒子を含む分散体をムダなく使用できる。
【0010】
本発明によれば、前記塗布層の所定領域に供給する熱は、レーザー光照射により供給することができる。この方法によれば、レーザースポット径に対応した、微細な導電層を基板上に形成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
1.第1の実施の形態
図1〜図4は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の工程を模式的に示す平面図または断面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線に沿った断面を示す図である。図3は、図2に示す導電層を形成する様子を模式的に示す図である。
【0013】
本実施の形態に係る導電層の形成方法は、主に、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を基板10上の全面に塗布して、塗布層20を形成する塗布工程と、所望の導電層となるように塗布層20の所定領域を加熱し、塗布層20に含まれる導電性微粒子を相互に結合させ固化する固化工程と、固化されない塗布層20の領域を除去する除去工程とを含む。以下、各工程について説明する。
【0014】
a.塗布工程
本実施の形態における塗布工程では、図1(a)および(b)に示すように、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を基板10上の全面に塗布して、塗布層20を形成する。塗布の方法としては、たとえば、スピンコート法、ディッピング法などをあげることができる。ここで「再溶解性」とは、前記導電性微粒子分散体に含まれる導電性微粒子が、後述する除去工程において、分散液に再分散される性質のことである。
【0015】
塗布層20を形成するために用いられる、再溶解性を有する導電性微粒子分散体は主に、導電性微粒子と、分散媒となる分散液とからなる。ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルのいずれかを含有する金属微粒子の他、導電性ポリマーや超伝導体の微粒子などが用いられる。
【0016】
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために、表面に有機物などをコーティングして使用することもできる。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティング材料としては、たとえば、ゼラチンやポリビニルアルコールなどの高分子材料やクエン酸などをあげることができる。
【0017】
ここで用いられる分散液は、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集をおこさないものであること、さらに、蒸発および/または分解させることにより、除去できる成分からなることができる。分散液としては、たとえば、トルエン、キシレン、テトラデカンなどをあげることができる。
【0018】
塗布層を形成すべき基板10としては、シリコンウエハ、石英ガラス、プラスチックなどの絶縁性を有する材料をあげることができる。また、金属板などの導電性を有する素材材料の表面に絶縁材料が下地層として形成されたものを、基板10として用いることもできる。
【0019】
b.固化工程
次に、塗布層20に含まれる導電層形成成分の固化をおこなう。この固化工程は、塗布層20に含まれる成分のうち、分散液を除去する第1の固化工程と、塗布層20に含まれる導電性微粒子の表面にコートされているコーティング材料を加熱して導電性微粒子を相互に結合させ、基板10上に固着させる第2の固化工程とからなる。
【0020】
図示されていないが、第1の固化工程は、たとえば、基板10を加熱して分散液を除去することにより行われる。このような加熱は、通常のホットプレートや電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなどを用いることができる。
【0021】
また、第1の固化工程は、分散液を除去して、乾燥された塗布層20を形成することを目的としているので、上述するように、積極的に加熱を行う方法ではなく、自然乾燥による方法であってもよい。
【0022】
次に、第2の固化工程を、図2および図3に示すようにしておこなう。たとえば、レーザー光照射装置から出力されるレーザー光40を、導電層30を形成する領域に一致するように、塗布層20に照射する。この場合、レーザー光40のスポット径を小さく絞れば絞るほど、微細な導電層30が基板10の上に形成される。
【0023】
レーザー光40により導電層30に供給する熱エネルギーは、導電性微粒子の表面にコーティングされているコーティング材料が融解して、導電性微粒子が相互に結合して、基板10に固着されるように供給することができる。
【0024】
上述したように、塗布層20の所定領域に、レーザー光40を照射して熱を供給すると、熱の供給を受けた領域の導電性微粒子のコーティング材料が融解して、導電性微粒子が相互に結合し、導電性を有する導電層30に変化する。
【0025】
c.除去工程
次に、導電層30が形成された領域以外の塗布層20を除去する。
【0026】
除去工程は、前述した分散液を用いて基板10を洗浄し、基板10の上に固着されていない導電性微粒子を、再度、分散液に分散させることによりおこなう。すなわち、上述したとおり、導電層30が形成された領域の導電性微粒子は、レーザー光40による熱エネルギーの供給を受け、基板10上に固着されているが、導電層30が形成されていない領域の塗布層20に存在する導電性微粒子は、コーティング材に覆われたままの状態なので、分散液に容易に分散して基板10から除去される。
【0027】
以上の工程により、図4に示すように、所望のパターンを有する導電層30を基板10の上に形成することができる。
【0028】
本実施の形態の導電層の形成方法によれば、塗布工程において、用いられる導電性微粒子の配合割合に制約を受けることがなく、インクジェット法により導電層を形成する場合に比べて、膜厚が厚く、導電性微粒子をたくさん含んだ塗布層20を形成できるため、電気抵抗値の低い導電層30を容易に形成することができる。
【0029】
また、第2の固化工程において、レーザー光40の照射により、導電性微粒子を加熱し、固化させるので、レーザー光40のスポット径に対応した微細な導電層30を形成することが可能となる。
【0030】
さらに、上述の除去工程において、分散液によって除去された導電性微粒子を含む分散体は、導電性微粒子と分散液との配合割合を、適切に調合することによって、別の導電層の形成に再度利用することが可能である。
【0031】
2.第2の実施の形態
本実施の形態は、第1の実施の形態で説明した、塗布工程と、固化工程と、除去工程のうち、塗布工程のみが第1の実施の形態と異なる。したがって、塗布工程における、第1の実施の形態との違いに着目して、本実施の形態について説明する。
【0032】
図5、図6は本発明を適用した第2の実施の形態に係る導電層の形成方法の工程を模式的に示す平面図または断面図である。図5(b)は、図5(a)のA−Aに沿った切断面を示す図である。
【0033】
本実施の形態における塗布工程では、図5(a)および図5(b)に示すように、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を基板10の一部の領域に塗布して、塗布層50を形成する点において、第1の実施の形態とは異なる。
【0034】
図6に示すように、本実施例において、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を塗布する領域は、導電層30を形成する領域に対応するように形成される。すなわち塗布層50は、形成すべき導電層30のパターンと同一か、もしくは導電層30より、やや幅を広くすることができる。
【0035】
塗布の方法としては、たとえば、X−Yステージを有する定量吐出器のテーブルに基板10を固定したのち、前述したように、形成すべき導電層30のパターンと同一か、もしくは、このパターンよりやや広い領域に導電性微粒子分散体が塗布されるように、X−Yステージを移動させ、導電性微粒子分散体を基板10の上に吐出する。
【0036】
その後、第1の実施の形態と同様に、固化工程と除去工程を実施すると、基板10の上に、所望のパターンの導電層30が形成される。
【0037】
本実施の形態の導電層30の形成方法によれば、塗布工程における、再溶解性を有する導電微粒子分散体の使用量を減少することができる。また、これに連動して、除去工程において、導電性微粒子を分散液に再分散させるための洗浄負荷も低減することが可能となる。
【0038】
以上、本発明の好適な実施の形態について述べたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の態様を取り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。図1(b)は、図1(a)のA−Aにおける断面を模式的に示す図。
【図2】本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。
【図3】本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す断面図。
【図4】本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。
【図5】図5(a)は、 本発明を適用した第2の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。図5(b)は、図5(a)のA−Aにおける断面を模式的に示す図。
【図6】本発明を適用した第2の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。
【符号の説明】
10 基板、 20、50 塗布層、 30 導電層、 40 レーザー光
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極、アンテナ、電子回路、集積回路などに用いられる、導電層の形成方法に関する。
【0002】
【背景技術】
インクジェット法により、導電性微粒子分散体を基板上に吐出して、各種の電気光学装置に含まれる配線を、所定のパターンに形成する方法が開発されてきている。たとえば、米国特許5132248号では、導電性微粒子を分散させた液状物をインクジェット法にて基板に直接パターン塗布し、その後、熱処理やレーザー照射を行って導電膜パターンに変換する方法が提案されている。この方法によれば、配線形成のプロセスが大幅に簡単になるというメリットがある。
【0003】
ところで、近年、素子の微細化や低消費電力化に伴い、各種の電気光学装置に用いられる導電層の微細化や、電気抵抗値の低い導電層を形成することが求められてきている。インクジェット法により、この要求を満足させようとして、導電性微粒子分散体に含まれる導電性微粒子の配合割合を増やすとともに、塗膜を細密に重ねて形成することにより、微細で、電気抵抗値の低い導電層を形成しようとする試みがなされてきている。
【0004】
しかしながら、この方法では、重ね精度の問題により配線幅が増大したり、製造時間が増加するといった問題を有している。(特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5132248号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡易な方法で形成が可能であり、かつ微細で電気抵抗値の低い導電層を形成する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の導電層の形成方法は、
基板上に、導電性微粒子を含む分散体を塗布し、塗布層を形成すること、
前記塗布層の所定領域に熱を供給し、導電層を形成すること、
前記塗布層のうち、熱の供給を受けない領域を分散液により除去すること、
を含む。
【0008】
本発明の導電層の形成方法によれば、微細で電気抵抗値の低い導電層を、簡易な方法により形成することができる。
【0009】
本発明においては、前記基板上の全面に塗布層を形成することができる。また、本発明においては、前記基板上の一部に塗布層を形成することができる。この方法によれば、前記導電性微粒子を含む分散体をムダなく使用できる。
【0010】
本発明によれば、前記塗布層の所定領域に供給する熱は、レーザー光照射により供給することができる。この方法によれば、レーザースポット径に対応した、微細な導電層を基板上に形成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
1.第1の実施の形態
図1〜図4は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の工程を模式的に示す平面図または断面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線に沿った断面を示す図である。図3は、図2に示す導電層を形成する様子を模式的に示す図である。
【0013】
本実施の形態に係る導電層の形成方法は、主に、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を基板10上の全面に塗布して、塗布層20を形成する塗布工程と、所望の導電層となるように塗布層20の所定領域を加熱し、塗布層20に含まれる導電性微粒子を相互に結合させ固化する固化工程と、固化されない塗布層20の領域を除去する除去工程とを含む。以下、各工程について説明する。
【0014】
a.塗布工程
本実施の形態における塗布工程では、図1(a)および(b)に示すように、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を基板10上の全面に塗布して、塗布層20を形成する。塗布の方法としては、たとえば、スピンコート法、ディッピング法などをあげることができる。ここで「再溶解性」とは、前記導電性微粒子分散体に含まれる導電性微粒子が、後述する除去工程において、分散液に再分散される性質のことである。
【0015】
塗布層20を形成するために用いられる、再溶解性を有する導電性微粒子分散体は主に、導電性微粒子と、分散媒となる分散液とからなる。ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルのいずれかを含有する金属微粒子の他、導電性ポリマーや超伝導体の微粒子などが用いられる。
【0016】
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために、表面に有機物などをコーティングして使用することもできる。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティング材料としては、たとえば、ゼラチンやポリビニルアルコールなどの高分子材料やクエン酸などをあげることができる。
【0017】
ここで用いられる分散液は、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集をおこさないものであること、さらに、蒸発および/または分解させることにより、除去できる成分からなることができる。分散液としては、たとえば、トルエン、キシレン、テトラデカンなどをあげることができる。
【0018】
塗布層を形成すべき基板10としては、シリコンウエハ、石英ガラス、プラスチックなどの絶縁性を有する材料をあげることができる。また、金属板などの導電性を有する素材材料の表面に絶縁材料が下地層として形成されたものを、基板10として用いることもできる。
【0019】
b.固化工程
次に、塗布層20に含まれる導電層形成成分の固化をおこなう。この固化工程は、塗布層20に含まれる成分のうち、分散液を除去する第1の固化工程と、塗布層20に含まれる導電性微粒子の表面にコートされているコーティング材料を加熱して導電性微粒子を相互に結合させ、基板10上に固着させる第2の固化工程とからなる。
【0020】
図示されていないが、第1の固化工程は、たとえば、基板10を加熱して分散液を除去することにより行われる。このような加熱は、通常のホットプレートや電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなどを用いることができる。
【0021】
また、第1の固化工程は、分散液を除去して、乾燥された塗布層20を形成することを目的としているので、上述するように、積極的に加熱を行う方法ではなく、自然乾燥による方法であってもよい。
【0022】
次に、第2の固化工程を、図2および図3に示すようにしておこなう。たとえば、レーザー光照射装置から出力されるレーザー光40を、導電層30を形成する領域に一致するように、塗布層20に照射する。この場合、レーザー光40のスポット径を小さく絞れば絞るほど、微細な導電層30が基板10の上に形成される。
【0023】
レーザー光40により導電層30に供給する熱エネルギーは、導電性微粒子の表面にコーティングされているコーティング材料が融解して、導電性微粒子が相互に結合して、基板10に固着されるように供給することができる。
【0024】
上述したように、塗布層20の所定領域に、レーザー光40を照射して熱を供給すると、熱の供給を受けた領域の導電性微粒子のコーティング材料が融解して、導電性微粒子が相互に結合し、導電性を有する導電層30に変化する。
【0025】
c.除去工程
次に、導電層30が形成された領域以外の塗布層20を除去する。
【0026】
除去工程は、前述した分散液を用いて基板10を洗浄し、基板10の上に固着されていない導電性微粒子を、再度、分散液に分散させることによりおこなう。すなわち、上述したとおり、導電層30が形成された領域の導電性微粒子は、レーザー光40による熱エネルギーの供給を受け、基板10上に固着されているが、導電層30が形成されていない領域の塗布層20に存在する導電性微粒子は、コーティング材に覆われたままの状態なので、分散液に容易に分散して基板10から除去される。
【0027】
以上の工程により、図4に示すように、所望のパターンを有する導電層30を基板10の上に形成することができる。
【0028】
本実施の形態の導電層の形成方法によれば、塗布工程において、用いられる導電性微粒子の配合割合に制約を受けることがなく、インクジェット法により導電層を形成する場合に比べて、膜厚が厚く、導電性微粒子をたくさん含んだ塗布層20を形成できるため、電気抵抗値の低い導電層30を容易に形成することができる。
【0029】
また、第2の固化工程において、レーザー光40の照射により、導電性微粒子を加熱し、固化させるので、レーザー光40のスポット径に対応した微細な導電層30を形成することが可能となる。
【0030】
さらに、上述の除去工程において、分散液によって除去された導電性微粒子を含む分散体は、導電性微粒子と分散液との配合割合を、適切に調合することによって、別の導電層の形成に再度利用することが可能である。
【0031】
2.第2の実施の形態
本実施の形態は、第1の実施の形態で説明した、塗布工程と、固化工程と、除去工程のうち、塗布工程のみが第1の実施の形態と異なる。したがって、塗布工程における、第1の実施の形態との違いに着目して、本実施の形態について説明する。
【0032】
図5、図6は本発明を適用した第2の実施の形態に係る導電層の形成方法の工程を模式的に示す平面図または断面図である。図5(b)は、図5(a)のA−Aに沿った切断面を示す図である。
【0033】
本実施の形態における塗布工程では、図5(a)および図5(b)に示すように、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を基板10の一部の領域に塗布して、塗布層50を形成する点において、第1の実施の形態とは異なる。
【0034】
図6に示すように、本実施例において、再溶解性を有する導電性微粒子分散体を塗布する領域は、導電層30を形成する領域に対応するように形成される。すなわち塗布層50は、形成すべき導電層30のパターンと同一か、もしくは導電層30より、やや幅を広くすることができる。
【0035】
塗布の方法としては、たとえば、X−Yステージを有する定量吐出器のテーブルに基板10を固定したのち、前述したように、形成すべき導電層30のパターンと同一か、もしくは、このパターンよりやや広い領域に導電性微粒子分散体が塗布されるように、X−Yステージを移動させ、導電性微粒子分散体を基板10の上に吐出する。
【0036】
その後、第1の実施の形態と同様に、固化工程と除去工程を実施すると、基板10の上に、所望のパターンの導電層30が形成される。
【0037】
本実施の形態の導電層30の形成方法によれば、塗布工程における、再溶解性を有する導電微粒子分散体の使用量を減少することができる。また、これに連動して、除去工程において、導電性微粒子を分散液に再分散させるための洗浄負荷も低減することが可能となる。
【0038】
以上、本発明の好適な実施の形態について述べたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の態様を取り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。図1(b)は、図1(a)のA−Aにおける断面を模式的に示す図。
【図2】本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。
【図3】本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す断面図。
【図4】本発明を適用した第1の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。
【図5】図5(a)は、 本発明を適用した第2の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。図5(b)は、図5(a)のA−Aにおける断面を模式的に示す図。
【図6】本発明を適用した第2の実施の形態に係る導電層の形成方法の1工程を模式的に示す平面図。
【符号の説明】
10 基板、 20、50 塗布層、 30 導電層、 40 レーザー光
Claims (5)
- 基板上に、導電性微粒子を含む分散体を塗布し、塗布層を形成すること、
前記塗布層の所定領域に熱を供給し、導電層を形成すること、
前記塗布層のうち、熱の供給を受けない領域を分散液により除去すること、
を含む導電層の形成方法。 - 請求項1記載の導電層の形成方法において、
前記基板上の全面に塗布層を形成すること、を含む導電層の形成方法。 - 請求項1記載の導電層の形成方法において、
前記基板上の一部に塗布層を形成すること、を含む導電層の形成方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の導電層の形成方法において、
前記塗布層の所定領域に供給する熱は、レーザー光照射により供給される、導電層の形成方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の導電層の形成方法において、
前記分散液は、前記導電性微粒子を再分散させるための分散媒となる液である、導電層の形成方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003070090A JP2004281657A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | 導電層の形成方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003070090A Withdrawn JP2004281657A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | 導電層の形成方法 |
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JP (1) | JP2004281657A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006186330A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-07-13 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 絶縁膜及び半導体装置の作製方法 |
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2003
- 2003-03-14 JP JP2003070090A patent/JP2004281657A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006186330A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-07-13 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 絶縁膜及び半導体装置の作製方法 |
JP4749133B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2011-08-17 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置の作製方法 |
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