JP2004280863A - Method and device for manufacturing recording medium - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の製造方法及び製造装置に関し、更に詳細には、液状の材料を塗布することによって形成される層を備える記録媒体の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光磁気記録媒体、相変化型光記録媒体等の記録媒体において、小型化、薄型化及び軽量化が進んでいる。例えば、相変化型光ディスク等のビデオディスク、或いは光磁気ディスク等では、5.25インチ径から3.5インチ径、2.5インチ径、1.8インチ径へと直径の小さなものが開発されている。
【0003】
光ディスクは、通常、基板上に形成される記録層等の層を保護するために保護層が形成されている。保護層は、紫外線硬化性樹脂等の樹脂材料を用いて構成されており、通常、スピン塗布法により形成される。かかるスピン塗布法について図面を用いて以下に簡単に説明する。
【0004】
図19(a)〜(d)は、それぞれ、スピン塗布法の工程を概念的に示した図である。図19(a)に示すように、記録層33等が形成されたディスク基板31を、スピンコーター500のターンテーブル501上に載置して固定し、ディスク基板31の内周部分に樹脂材料36’をドーナツ状に塗布する。次いで、モータ(不図示)を駆動して、ターンテーブル501を、例えば4000rpmの速度で回転させて、図19(b)に示すように、ディスク基板31の内周部分に形成された樹脂材料36’を外周方向へ遠心力を利用して広げる。こうして、図19(c)に示すように、ディスク全面に樹脂の被膜を形成する。樹脂材料36’として紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、図19(d)に示すように、紫外線513を樹脂膜36’に照射して重合反応させて硬化させる(樹脂膜36)。このとき、図19(d)に示すように、ディスク基板1の外周部分に存在する樹脂36aは、他の領域の樹脂36に比べて盛り上がって形成される。即ち、スピン塗布法により形成される保護層には、外周部に環状の突出部が形成される。かかる保護層の外周部における突出部は、以下に示すような不都合を生じさせていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
光磁気ディスクの場合、図20(a)及び(b)で示すように、光ヘッド60が基板31側に、磁気ヘッド61が保護層36側に配置されて情報の記録再生が行なわれる。図20(b)で示すように、磁気ヘッド61からの磁界を記録層33に確実に印加するためには、磁気ヘッド61の先端と記録層33との間の間隔Mrを7〜30μm程度にする必要がある。ところが、上述したように、スピン塗布方法を用いて形成した保護層36は、外周部に突出部36aが形成され、その厚みMoがMrよりも大きく、30μm以上になっているため、保護層36上を5〜10μmの一定の高さで浮上していた磁気ヘッド61が、外周部に位置付けられたときに、保護層の突出部36aと衝突して、記録再生できなくなるという問題があった。この問題を解決するために、例えば、磁気ヘッド61がディスク外周部に位置付けられたときに、磁気ヘッド61が保護層36の環状の突出部36aに激突しないように、外周部の突出部36aの表面上を滑りながら上昇させるように磁気ヘッド61を制御したとしても、磁気ヘッド61と記録層33の間隔がMrを超えてしまうため、記録層33に磁界を所望の強度で印加できなくなり、確実に情報を記録することが困難となる。
【0006】
光磁気ディスクにおいては、図21(a)及び(b)に示すように、光ディスクの直径Daに対して、直径Dbから直径Deの領域に記録層33が形成されている。記録層33の直径Dcから直径Ddの領域30bが実際の記録に用いられるが、直径Dbから直径Dcの領域30c、及び直径Ddから直径Deの領域30aは、実際の記録に用いることができないように規格設計されている。記録層33の外周に位置する領域30cが記録に用いられることのないように設計されているのは、上述したように、保護層の外周部の突出部が存在するため、記録再生が行なえないからである。図21(c)に、図21(b)のS4で示した部分の断面構造を模式的に示した。図21(c)に示すように、保護層36の膜厚は、記録領域30bでは平均でH1であるのに対し、外周部の領域30cでは平均値H1よりも厚く、最大でH2となっている。このような突出部36aは、光ディスクの直径の大きさにかかわらず、ほぼ一定の幅L1で形成される。したがって、直径の小さな光磁気ディスクほど、記録層の記録領域に対して記録できない領域の割合が大きくなる。直径の小さな光磁気ディスクにおいて記録容量を増大させるには、記録密度を高めるとともに記録可能な領域を大きくする必要があるため、保護層の外周部に存在する突出部は大記録容量化の妨げになっていた。
【0007】
ところで、追記型の光記録媒体では記録層に有機色素が用いられており、かかる記録層もスピン塗布法により形成されていた。スピン塗布法では、回転している基板の内周部分に有機色素溶媒等の塗布液を滴下し、遠心力を利用して塗布液を外周側に広げて塗膜を形成するとともに、余分な塗布液を振り切っていたため、実際に基板上に形成される塗膜の量よりも多くの塗布液を必要としていた。有機色素は非常に高価であるため、スピン塗布法により有機色素の膜を形成すると無駄が生じ、製造コストが高くなるという問題があった。
【0008】
また、従来より、表面が平坦なガラス円板上に紫外線硬化樹脂を塗布し、その上に転写するピットや案内溝の凹凸パターンとは逆パターンが形成された金属製スタンパを押圧し、次いで紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ、最後にスタンパを剥離する方法、いわゆるガラスフォトポリマー法(ガラス2P法)が用いられてきた。しかし、この方法は、紫外線硬化樹脂の塗布やはみ出した樹脂のふき取りに時間がかかるため、生産性の低さが問題となっていた。
【0009】
最近では、DVD等のプリフォーマット面を2つ備える媒体が用いられている(図23参照)。この媒体70は、2つのプリフォーマット面77及び78が互いに数十μm程度離れて形成されており、光ヘッドからの光の焦点位置F1及びF2を切り替えることによって、これら2つのプリフォーマット面77,78にそれぞれアクセスすることができる。この媒体70を作製する際、第1のプリフォーマット面77は、スタンパをセットした金型にポリカーボネート等の樹脂材料を射出することにより成形される。一方、第2のプリフォーマット面78は、上述のフォトポリマー法を用いて形成するのが主流であり、G/2P(ガラス2P)基板の作製方法と同様に生産性の問題を有していた。
【0010】
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、液状材料からなる薄膜を基板上に均一に且つ平坦に形成できる記録媒体の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0011】
本発明の第2の目的は、外周部の盛り上がりのない保護層を備える記録媒体、特に、小径のディスク状記録媒体を製造する方法及び製造装置を提供することにある。
【0012】
本発明の第3の目的は、有機色素溶媒等の高価な液状材料を、余分な材料を発生させることなく安価に基板上に形成することができる記録媒体の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に従えば、基板上に薄膜を備える記録媒体の製造方法であって、
上記薄膜を構成する材料を含む液滴を上記基板上に噴射しながら、上記基板に対して該液滴を噴射する位置を相対移動することによって上記薄膜を形成することを含むことを特徴とする記録媒体の製造方法が提供される。
【0014】
本発明の製造方法では、基板に液滴を噴射することによって基板上の所定の領域に液滴を付着させる。そして、液滴の噴射位置に対して基板を相対的に移動させながら連続的に液滴を噴射することによって基板上に薄膜を形成する。その際に液滴を噴射するための機構(液滴噴射ヘッド)を移動させることも、基板を移動させることも、あるいは両方同時に移動させることも可能である。こうして得られた薄膜は、凹凸の差が小さく、平坦で且つ均一であり、例えば、表面上において突出する突起部の高さが5〜10μmの範囲以下、好ましくは5μm以下になっている。本発明において、用語「基板」とは、記録媒体の構成に必要な各層、例えば記録層や反射層等の層が形成されている状態の基板をも含む概念である。
【0015】
本発明の製造方法では、一回の噴射で複数の液滴を基板上に付着させ得る。このとき、基板上に任意の間隔で液滴を付着させることができるが、付着した液滴間に隙間ができないように液滴同士がオーバーラップするように液滴を噴射することが望ましい。これにより、基板上に均一に液滴を付着させることができる。かかる製造方法は、いわゆるスプレー法による製造方法とは異なる。即ち、スプレー法では基板上の比較的広い領域に一括して液体をスプレーするため基板上に不均一に液滴が付着するが、本発明では基板の微小な領域(例えば、数百ミクロン四方の領域ごと)に液滴を略等量ずつ噴射するため、基板上には液滴が規則正しく配列して付着される。また、スプレー法による製造方法では、基板以外の領域にも液体が噴霧されるため無駄が生じることもあるが、本発明の製造方法では、基板上の所望の領域にのみ液滴を付着させることができるため効率的である。
【0016】
本発明において、基板が円盤状である場合には、基板を中心軸で回転させながら液滴を基板に噴射させることもできる。このとき、液滴を噴射する位置をディスク半径方向に内周から外周あるいは外周から内周に向かって移動させることによって基板の全面に液滴を付着させることができる。
【0017】
本発明の製造方法は、従来、スピン塗布法により形成されていたような層を備える記録媒体、例えば最上層に樹脂材料からなる保護層や、表面が平坦な基板(例えば、ガラス基板)上にプリピット等のプリフォーマットパターンを形成するための層を備える光ディスク、有機色素からなる記録層を備える追記型光ディスク、最上層に潤滑層を備える磁気ディスク等を形成するための方法として極めて最適である。また、光ヘッドの焦点位置をディスクの厚さ方向に変えてアクセスする、多層記録型の光ディスクにおける各プリフォーマット層の形成方法としても最適である。
【0018】
本発明の製造方法では、形成される薄膜が、例えば、光硬化性樹脂から形成される保護層である場合、液滴の材料として光硬化性樹脂を含む溶液を用い、基板上に噴射された液滴にエネルギー線を照射して液滴を硬化させることができる。このとき、液滴が噴射されてからエネルギー線が照射されるまでの時間が、基板上のいずれの位置においても同じになるようにエネルギー線を照射することが好ましい。これにより、光硬化性樹脂を均一に硬化させることができる。光硬化性樹脂として紫外線硬化樹脂を用いる場合には、エネルギー線として紫外線を用いればよい。なお、ここで「エネルギー線」とは、紫外線のような電磁波のみならず、X線やイオン、粒子ビームをも含む概念である。
【0019】
また、エネルギー線照射により硬化させた光硬化性樹脂膜上に、更に液滴の噴射と光照射を連続して行なって、光硬化性樹脂を重ね塗りすることも可能である。このような光硬化性樹脂の重ね塗りを繰り返し行なうことによって光硬化性樹脂層の膜厚を所望の値に制御することができる。また、このような重ね塗りは、有機色素を用いて形成される記録層や潤滑剤を用いて形成される潤滑層の形成にも適用できる。この場合は、記録層や潤滑層を適度に乾燥させた後、それらの層を形成するための液滴を乾燥した層上に噴射させればよい。
【0020】
本発明の製造方法により製造される光ディスクは、保護層の外周部に環状の盛り上がり(突出部)が形成されることがない。そのため、光磁気ディスクや磁気記録媒体を製造した場合には、記録再生時に磁気ヘッドが保護層の外周部の突出部において衝突することもない。また、本発明の製造方法により製造された光ディスクでは、従来、保護層の外周部の環状の突出部のために記録領域として利用できなかった領域を記録領域として利用することが可能となるので、光ディスクの記録容量を従来よりも増大させることができる。特に、外径の小さな光ディスクでは記録再生領域を広げることが望まれており、外径が5.25インチよりも小さな光ディスク、例えば、外径が3.5インチ(89mm)、2.5インチ(64mm)、2.0インチ(50mm)等の小型の光ディスクの製造方法として最適である。
【0021】
また、本発明の製造方法は、スピン塗布法と異なり、基板を回転させなくても薄膜を形成することができる。即ち、回転させることができないような基板であっても、確実に薄膜を形成することができる。本発明の製造方法では、任意の形状の基板に薄膜を形成することができる。また、基板上の任意の領域に薄膜を形成することができる。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様における記録媒体の製造方法を用いて製造された記録媒体が提供される。本発明における記録媒体では、基板上の所望の領域に均一且つ平坦な薄膜層が形成されている。
【0023】
本発明においては、上記薄膜が樹脂で形成された保護層であることが好ましい。また、上記薄膜が有機色素で形成された記録層であってもよい。さらに、上記薄膜が基板の一部の領域のみに設けられていてもよい。
【0024】
本発明の第3の態様に従えば、基板上に薄膜を備える記録媒体の製造装置であって、
上記基板上に液滴を噴射するための液滴噴射ヘッドと、
上記液滴噴射ヘッドを上記基板に対して相対的に移動させるための相対移動手段とを備えることを特徴とする製造装置が提供される。
【0025】
本発明の製造装置は、液滴噴射ヘッドにより、液滴の噴射量、噴射周期及び液滴噴射ヘッドの相対速度を制御しつつ、基板上に連続して液滴を噴射して基板上に均一で平坦な薄膜を形成することができるので、外周部を含めて極めて均一な膜厚を有する薄膜を備えた記録ディスクを、容易に且つ低コストで製造することができる。また、ディスク上の所望の領域のみ均一な膜厚の薄膜を備えたディスクを、容易に且つ低コストで製造することができる。
【0026】
本発明の製造装置の液滴噴射ヘッドは、例えば、電圧の印加により機械変形するような圧電素子(ピエゾ素子等)を利用して、液体室の容積を変化させることにより液体室内の液体を押し出して吐出させる機能を有するヘッドを用いて構成し得る。かかる液滴噴射ヘッドは、基板上の微細な領域に液滴を規則正しく付着させることができる。それゆえ、高い均一性を有する膜を基板に形成できる。また、基板上の必要な領域にのみ液滴を付着させて薄膜を形成することができるので、経済性に優れている。上述の圧電素子を利用したヘッドとして、例えば、インクジェットプリンタに使用されている圧電素子型のインクジェットヘッドを利用することができる。圧電素子型ヘッドのほかに、例えば、圧電素子の振動により発生する音響波を凹レンズ状の音響レンズで被塗布面上のある一点に集中させて液滴を噴射するヘッド等も用い得る。
【0027】
液滴噴射ヘッドは、液滴を吐出するノズルを複数備え得る。この場合、広範囲に液滴を付着させることができるので効率的である。このとき、液滴噴射ヘッドから噴射されて基板に付着した液滴が部分的にオーバーラップするようにノズルが配置されていることが望ましい。
【0028】
本発明の製造装置において、基板に対して液滴噴射ヘッドを相対的に移動させるための相対移動手段として、液滴噴射ヘッドを基板上で基板面に平行な所定の方向に移動可能なヘッド移動装置を用い得る。また、相対移動手段を、固定された液滴噴射ヘッドに対して、例えば、基板を2軸方向(X−Y方向)に移動することが可能な移動装置を用いて構成してもよい。あるいは、基板を所定の方向(X方向)に移動することが可能な基板移動装置と、液滴噴射ヘッドを基板上でX方向に対して垂直な方向(Y方向)に往復移動することができるヘッド移動装置とから構成してもよい。この場合、基板移動装置で基板をX方向に移動させながら、液滴噴射ヘッドを基板上でY方向に移動させて液滴を噴射することにより、基板上に薄膜を形成することができる。
【0029】
また、基板が円盤状の場合、相対移動手段は、例えば、基板の中心を回転軸にして回転駆動するための回転駆動装置を用いて構成し得る。この場合、例えば、基板の半径方向に液滴噴射ヘッドを移動させることが可能なヘッド移動装置を用い、基板を回転駆動装置で回転させながら、液滴噴射ヘッドを基板の内周側から外周側あるいは外周側から内周側に移動させて液滴を噴射することにより、基板上に薄膜を形成することができる。回転駆動装置は、液滴噴射ヘッドにより液滴が付着する領域の線速度が一定になるように回転速度を制御することが好ましい。この場合、液滴の1回当りの噴射量と噴射周期は一定とする。また、回転駆動装置の角速度を一定として塗布することも可能である。この場合には、基板の半径位置に応じて1回当りの噴射量ないし噴射周期を変化させる。いずれの場合においても、基板上の各位置において単位面積当りの噴射量が等しくなるように制御される。これにより、基板表面に均一に液滴を付着させることができる。
【0030】
上記基板移動装置やヘッド移動装置は、例えば、送りねじ駆動式やタイミングベルト駆動式、リニアモータ駆動式等を用い得る。あるいは液滴噴射ヘッドを、ロータリアクチュエータに接続されたスイングアームの先端に設け、ロータリアクチュエータの回転駆動により液滴噴射ヘッドを媒体上で扇状に移動させることもできる。
【0031】
本発明の製造装置は、例えば、液滴の材料として保護層を形成するための光硬化性樹脂の溶液を用いる場合には、基板上の液滴が付着した領域に光を照射するための光源を備えることができる。光硬化性樹脂が紫外線硬化樹脂の場合は、光源として紫外線ランプを用いることができる。また、液滴の材料として光硬化性樹脂の溶液以外に、例えば、熱硬化性樹脂の溶液や、電子線硬化性樹脂の溶液、超音波硬化性樹脂の溶液を用いる場合には、製造装置はそれぞれ熱源、電子線照射装置、超音波発生装置を備えることができる。
【0032】
また、本発明の製造装置は、液滴の材料として有機色素を含む溶液を用い、液滴噴射ヘッドから有機色素を含む溶液の液滴を噴射することにより追記型光記録媒体の記録層を形成することができる。この場合、液滴噴射ヘッドのノズルの寸法や位置等を制御することにより、所望の領域にのみ有機色素を形成することができる。
【0033】
本発明の第4の態様によれば、基板上に薄膜を備える記録媒体の製造方法であって、
上記記録媒体の製造に用いるスタンパ上に、上記薄膜を構成する材料を含む液滴を噴射しながら、上記スタンパに対して該液滴を噴射する位置を相対移動することによって上記薄膜を形成することと;
上記スタンパに形成された薄膜上に基板を貼り付けることと;
上記薄膜が貼り付けられた基板を上記スタンパから剥離することとを含むことを特徴とする記録媒体の製造方法が提供される。これにより、樹脂の高速塗布が可能であるとともに、必要な領域に必要な量のみの樹脂を塗布することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従う記録媒体の製造方法及び製造装置の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0035】
【実施例1】
本実施例では、本発明に従う製造装置を用いて光磁気ディスクを製造する例について説明する。図1(a)及び(b)に、光磁気ディスクの概略構造を示す。図1(b)には、図1(a)に示した構造の光磁気ディスク10の層構成図を示す。光磁気ディスク10は、透明な基板1上に、第1誘電体層2、光磁気記録層3、第2誘電体層4、反射層5及び保護層6を備えている。
【0036】
透明な基板1としては、例えば、ポリカーボネートやアモルファスポレオレフィン等の透明樹脂材料を所望の形状で成形した基板や、所望の形状に形成されたガラス板の片面に所望のプリフォーマットパターンが転写された透明樹脂膜を密着した基板等の、光透過性を有する任意の基板を用いることができる。
【0037】
第1誘電体層2及び第2誘電体層4は、再生時に膜内で再生用光ビームを多重干渉させ、見かけ上のカー回転角を増加させるための層であり、基板1よりも屈折率が大きい材料、例えば、Si3N4化合物からなる無機誘電体を用いて形成することができる。
【0038】
光磁気記録層3は、室温以上の温度で垂直磁気異方性を示す垂直磁化膜であり、例えば、TbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCo等の希土類と遷移金属の非晶質合金が最も好ましいが、Pt膜とCo膜の交互積層体やガーネット系酸化物磁性体等の、他の知られた光磁気記録材料を用いることもできる。
【0039】
反射層5は、基板1、第1誘電体層2、光磁気記録層3及び第2誘電体層4を透過した再生用光ビームを反射するための層であり、Al、Ag、Au等の光反射率の高い金属材料やAl−Ti合金等の合金材料を用い得る。
【0040】
上記の第1誘電体層2、光磁気記録層3、第2誘電体層4及び反射層5は、例えば、マグネトロンスパッタ装置による連続スパッタリング等のドライプロセスにより形成することができる。
【0041】
保護層6は、基板1と保護層6との間に積層される膜体を腐食等の化学的な悪影響から保護するためのものであって、例えば、紫外線硬化樹脂等の樹脂膜からなる。紫外線硬化樹脂からなる保護層6は、後述する製造装置を用いて、大気中で、或いはArやN2等の不活性ガス雰囲気内で形成される。
【0042】
紫外線硬化樹脂の組成は、主に光重合性オリゴマー、反応性希釈剤、光開始剤、光開始助剤及びその他の添加剤で構成される。光磁気ディスク等の光ディスク用の保護層に用いる紫外線硬化型樹脂として、粘度、塗布性(ぬれ性)、接着性、硬度等が光ディスク性能と製造プロセスとの関係で調整された樹脂が市販されている。例えば、大日本インキ化学工業株式会社製保護コート材「SD−17」等の製品を用いることができる。
【0043】
〔製造装置〕
ここで、保護層を形成する際に用いる、本発明に従う製造装置について説明する。図2及び図3に、保護層を形成する際に用いる製造装置100の構成を模式的に示した。図2は、液滴噴射ヘッドが作動中の製造装置100の概略構成図であり、図3は、光照射装置が作動中の製造装置100の概略構成図である。製造装置100は、図2及び図3に示すように、基板1が載置されるターンテーブル101と、ターンテーブル101を回転駆動するためのモータ102と、基板1上に液滴を噴射するための液滴噴射ヘッド103(図2参照)と、基板1上の液滴が塗布された領域に紫外線を照射するための紫外線照射装置112(図3参照)と、制御装置109を主に備える。
【0044】
液滴噴射ヘッド103は、図2に示すように、スライドテーブル104の下端に設けられ、液滴を供給するための液体タンク108に接続されている。液体タンク108には、前述の保護層形成用の溶液が充填されている。スライドテーブル104は、ターンテーブル101の上方で、ターンテーブル101の中心近傍から外周方向に延在するボールねじ105上を摺動可能に係合されている。ボールねじ105の一方の端部は、ボールねじ105を回転可能に支持する支持部107により支持され、ボールねじ105の他方の端部はモータ106と接続されている。モータ106を駆動してボールねじ105を回転させることにより、スライドテーブル104をボールねじ105上でスライド移動させることができる。モータ106の駆動は、制御装置109により制御されている。即ち、スライドテーブル104により移動される液滴噴射ヘッド103の基板の半径方向における位置は制御装置109により制御される。また、制御装置109は、必要に応じてその位置に対応した噴射条件(1回当りの噴射量や噴射周期等)を設定するように、液滴噴射ヘッド103を制御する。
【0045】
また、液滴噴射ヘッド103は、基板1上に配置されたときに、図4(a)に示すように、液滴噴射部103aのノズル103bが、基板半径方向に複数並ぶように配設されて構成されている。あるいは、図4(b)に示すように、液滴噴射部103’aのノズル103’bが基板半径方向に対して斜めに並んで配設されるように、液滴噴射ヘッド103’を構成してもよい。また、液滴噴射ヘッド103を基板上に配置したときの、液滴噴射ヘッド103の液滴噴射部103aのノズル103bと基板表面との距離(液滴噴射ヘッド103の最下面から基板表面までの距離)は、0.5mm〜10mm程度である。液滴噴射ヘッド103の液滴噴射部103aは、図5(a)に示すように、液体室103cの上部が圧電素子103dで覆われた構造を有する。図5(a)において、液滴噴射部103aの液体室103cの右側の側壁には液滴が吐出されるノズル103bが形成され、液体室103cの左側の側壁には、図2に示す液体タンク108またはマニホールド(不図示)から液体室103cに液体を供給するための供給口103eが形成されている。かかる液滴噴射部103aの液滴噴射の原理は、以下の通りである。
【0046】
図5(a)に示したように、液滴を噴射する前は、液体室103cには液体lqが充填され、圧電素子103dに所定の電圧を印加すると、圧電素子103dは「上に凸の形」になり、液体室103c中に液体圧力波が発生する。圧電素子103dに逆極性の電圧を印加すると、図5(b)に示すように、圧電素子103dは、「上に凸の形」から「下に凸の形」に変形する。これにより、液体室103cの容積が減少するとともに圧力波がノズル103bに到達して、液体室103c内の液体lqがノズル103bに押し出され、図5(c)に示すように、微量の液滴dlがノズル103bから射出される。更に、逆極性の電圧を印加すると、図5(d)に示すように、圧電素子103dは再び「上に凸の形」になり、液体室103c内に液体lqが充填されるとともに、圧力波が再度発生する。このような液滴噴射部103aの詳細な構造としては、例えば、図6に示すような、上電極、PZT、下電極、変動板、塗布インク室プレート、連通プレート、ステンレスプレート等から構成される、ML Chipsヘッド等のインクジェットプリンタ用のインクジェットヘッドを利用することができる。なお、液滴の噴射及び停止は、図2に示す制御装置109により、圧電素子に印加する電圧波形を変調することにより制御できる。
【0047】
紫外線照射装置112は、図3に示すように、紫外線ランプ113と、紫外線ランプ113を支持するアーム(不図示)とから構成されており、前述の液滴噴射が終了した後に紫外線照射を開始する。紫外線照射は、基板上の所定の部分に液滴を全て塗布した後に行ってもよいが、液滴噴射による塗布が済んだ部分から随時行うこともできる。また、紫外線ランプ113は、図3に示すように、基板の液滴を塗布した面の上方に複数設置してもよいし、基板中心の上方に1つだけ設置しても構わない。
【0048】
〔製造装置の動作〕
次に、かかる製造装置100の動作について、図7を参照して以下に説明する。まず、図7(a)に示すように、制御装置100のターンテーブル101の中心部分に設けられたスピンドル110に、記録層等の層が形成された基板1のスピンドル孔1aを差し込んでターンテーブル101上に基板1を載置し、固定治具111によって基板1を固定する。製造装置100は、液滴噴射ヘッド103が基板1内周の噴射開始位置の直上に位置するまで、モータ106を駆動してスライドテーブル104を移動させる。次いで、ターンテーブル駆動用のモータ(不図示)を駆動してターンテーブル101を回転させ、基板1を液滴噴射ヘッド103に対して回転移動させるとともに、液滴噴射ヘッド103により基板1上に液滴を噴射する。制御装置(不図示)は、図7(b)に示すように、スライドテーブル104を、ターンテーブル101の回転に伴って徐々に基板1の半径方向外側に移動(矢印AR7)するように制御する。これにより、基板上に塗膜を均一な膜厚で形成することができる。
【0049】
また、制御装置において、スライドテーブル104を、ターンテーブル101が1回転するごとに、液滴噴射ヘッド103の基板半径方向の塗布幅に相当する距離だけ基板1の半径方向外側に移動するように制御してもよい。これにより、基板上に塗膜を均一な膜厚で形成することができる。
【0050】
ここで、液滴噴射ヘッド103による液滴噴射により基板上に付着した液滴の様子について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、液滴噴射ヘッド103が基板1上の所定の位置に液滴を噴射している様子を模式的に示した図である。また、図9は、図8においてS2で示した部分を拡大した模式図であり、基板1上に塗布された液滴の様子を概念的に示している。図9に示すように、液滴噴射ヘッド103による液滴噴射直後に基板1上に付着した液滴6’aは盛り上がっているが、所定時間経過後の液滴6’bは時間の経過に伴って流動し、平坦な塗膜を形成する。基板1上に付着する液滴間の間隔は、液滴噴射ヘッドのノズルの位置、ノズル(液滴噴射ヘッドの最下面)と基板表面との距離、液滴の容積(容量)、液滴の粘度、環境温度、基板回転速度等のパラメータに応じて変化する。それゆえ、基板上に付着した液滴間で基板表面が露出しないようにするために、上記パラメータを変更しながら液滴噴射ヘッドにより繰り返し液滴の噴射を行ない、得られたパラメ−タ毎の結果に基づいて上記パラメータを最終的に決定することができる。なお、基板の回転速度と噴射塗布の条件については、以下の通りである。
【0051】
基板の回転速度は、液滴噴射ヘッドにより液滴が付着する領域の線速度が一定になるように制御される。このときの噴射塗布条件は、液滴の1回当りの噴射量と噴射周期を一定とする。また、基板の回転速度を、角速度が一定となるように制御することも可能である。このときの噴射塗布条件は、基板の半径位置に応じて1回当りの噴射量ないし噴射周期を変化させる。いずれの場合においても、基板上の各位置において単位面積当りの噴射量が等しくなるように制御される。これにより、基板表面に均一に液滴を付着させることができる。
【0052】
次いで、図7(c)に示すように、液滴噴射ヘッド103による樹脂の塗膜6’を形成した後、図7(d)に示すように、紫外線ランプ113を基板上に位置付ける。そして、所定時間紫外線を照射することにより、基板1上に形成された樹脂の塗膜を硬化させ、基板1上に紫外線硬化樹脂の保護層6を形成することができる。
【0053】
〔光磁気ディスクの製造〕
次に、図1に示した構造を有する光磁気ディスクの製造方法について説明する。基板1には、プリフォーマットパターンを片面に有する透明なポリカーボネート樹脂基板を用いる。基板1は、直径120mm、厚み1.2mmである。基板1のプリフォーマットパターンが形成された面上に、スパッタリング法により、SiN化合物膜よりなる第1誘電体層2と、Tb21Fe66Co13のアモルファス合金からなる光磁気記録層3と、SiN化合物膜よりなる第2誘電体層4と、アルミニウム−チタン(AlTi)合金膜よりなる反射層5とを、順にスパッタリング法により成膜する。光磁気記録層3は、例えば、基板上の直径39mm〜119mmの範囲に形成することができる。光磁気記録層3の膜厚及びキュリー温度Tcを表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
次いで、反射層5上に、図2及び図3に示した製造装置100を用いて、上記動作に従って保護層6を形成する。保護層6の膜厚は、2〜20μmの範囲から選択可能であり、特に5〜15μmの範囲から選択することが望ましい。前述した製造装置の動作に従って保護層6を形成することにより、保護層6表面の凹凸は内周から外周まで平均で5〜10μm以下であり、平坦な保護層を得ることができる。また、保護層の外周部分には環状の突出部が形成されないため、図1(c)に示すように、光磁気ディスク10の外周部においても磁気ヘッド61を一定の高さで浮上させることができる。光磁気記録層3の直径40mm〜118mmまでの領域を記録領域として用いることができ、有効記録領域を広く確保することができる。
【0056】
〔情報の記録及び再生〕
以上のように作製した光磁気ディスク10は、前述のように保護層の膜厚がディスク面内で均一であるために、磁気ヘッドを記録層に近接させる必要のある磁界変調記録方式に好適である。以下に、その実施例を示す。レーザー波長780nm、レンズ開口数(NA)0.55の光ピックアップを用い、線速7.5m/sで記録再生を行った。記録に際しては、レーザービームをパルス状に照射しつつ、記録する情報に応じて変調した外部磁界を印加した。レーザーパワーは、ピーク値で12mW、デューティ比50%とした。また、外部磁界は±200Oeで変調した。長さ0.7μmの連続繰返しパターンを記録し、レーザーパワー1.5mWで再生し、CN比で45dB以上を得た。なお、本ディスクに対しては、光変調記録方式を用いることも可能である。
【0057】
【実施例2】
本実施例では、図1に示した光磁気ディスク10の保護層6を、実施例1における製造装置100の液滴噴射ヘッド103及び紫外線照射装置112を並行して駆動することによって形成する方法について、図10及び図11を用いて説明する。
【0058】
まず、基板1をターンテーブル101により回転させ、液滴噴射ヘッド103を、基板1内周側の噴射開始位置の直上に位置付ける。そして、図10に示すように、液滴噴射ヘッド103により液滴を基板1上に噴射させながら、液滴噴射ヘッド103を基板内周側から外周側へ所定のピッチで移動させる(矢印AR10a)。次いで、液滴噴射ヘッド103による液滴噴射を開始し所定時間が経過した後、紫外線照射装置112を駆動して、紫外線ランプ113を基板1内周側に位置付ける。そして、図10及び11に示すように、紫外線ランプ113を基板1内周側から外周側に移動させて(矢印AR10b)、液滴噴射ヘッド103により基板1上に形成された樹脂液の塗膜6’を硬化させる(保護層6)。このように、液滴噴射ヘッド103による液滴の噴射と紫外線照射装置112による紫外線照射を並行して行なう方法は、基板上に保護層を短時間で形成することができるので、生産性に優れる。
【0059】
【実施例3】
本実施例では、図1に示した光磁気ディスク10の保護層6を、図12及び図13に示すような製造装置200を用いて形成する方法について示す。図13には、図12(b)のX−X’線断面を示した図である。なお、図13では、便宜上、ボールねじ205の右側部分及びモータ206は省略している。図12に示した製造装置200は、基板の直径よりも長さの長いボールねじ205を有しており、液滴噴射ヘッド203を搭載したスライドテーブル204が、基板の直径方向において基板の一方の外周端から他方の外周端まで移動可能であり、液滴噴射ヘッド203の移動方向と紫外線照射装置212の移動方向が直交している以外は、実施例1の製造装置100と同じ構造を有している。かかる製造装置200の動作について、以下に説明する。
【0060】
まず、基板1をターンテーブルにより回転させる。次いで、図12(a)に示すように、液滴噴射ヘッド203を搭載したスライドテーブル204及び紫外線ランプ213を基板1の外周端の直上に位置付ける。そして、液滴噴射ヘッド203により基板1の外周側から液滴の噴射を開始するとともに、液滴噴射ヘッド203を基板の中心に向かって所定のピッチで移動させる(矢印AR12a)。液滴の噴射から所定の時間が経過した後、紫外線照射装置212を駆動して、紫外線ランプ213により紫外線の照射を行ないながら紫外線ランプ213を基板の外周側から中心に向かって移動させる(矢印AR12b)。こうして、基板1の外周側から液滴の噴射及び紫外線照射による樹脂液の塗膜の硬化を並行して行なう。
【0061】
液滴噴射ヘッド203が基板1の内周側の端部に位置付けられ、基板1上に樹脂液の塗膜が形成されると、液滴噴射ヘッド203からの液滴の噴射を一端停止させる。更に、紫外線ランプ213が基板1の内周側端部に位置付けられ、基板上に形成された樹脂液の塗膜が硬化されて、保護層が形成される。ここで、紫外線ランプ213による紫外線照射も一端停止させる。
【0062】
次いで、図12(b)及び図13(a)に示すように、液滴噴射ヘッド203が基板1の中心部を越えて更に移動し、基板の内周側端部に位置付けられたとき、液滴噴射ヘッド203により液滴の噴射を再度開始するとともに、液滴噴射ヘッド203を基板1内周側から外周側に移動して(矢印AR12c)、上記方法により形成された保護層6上に液滴を更に付着させて樹脂液の塗膜6’を形成する。そして、紫外線照射装置212を駆動して紫外線ランプ213により基板内周側に形成された樹脂液の塗膜6’に紫外線を照射しながら、図13(a)及び(b)に示すように、紫外線ランプ213を内周側から外周側に移動させる(矢印AR12d)。こうして、保護層6上にもう1層の保護層6を積層することができる。このような形成方法により、例えば、1層目の保護層を10μmの厚みで形成し、その上に2層目として20μmの保護層を積層させて、約30μmの膜厚の保護層を形成することもできる。
【0063】
また、上記操作を繰り返し行なうことによって、保護層を何層も重ねて形成することができる。これにより、保護層の膜厚を厚くすることができ、例えば、100μm以上の所望の膜厚の保護層を形成することも可能である。また、かかる方法により得られた保護層は、その表面が平坦であり、膜厚も均一である。
【0064】
【実施例4】
本実施例では、図1に示した光磁気ディスク10の保護層6を、図14及び図15に示すような製造装置300を用いて形成する方法について示す。製造装置300は、図14及び図15に示すように、ボールねじ305、液滴噴射ヘッド303、モータ306、支持部307、基板載置台301から主に構成されている。液滴噴射ヘッド303は、図15に示すように、スライドテーブル304の下端に設けられている。スライドテーブル304は、基板載置台301の直径方向に延在するボールねじ305上を摺動可能に係合されている。ボールねじ305の長さは、基板載置台301の直径よりも長く、ボールねじ305の一方の端部が、ボールねじ305を回転可能に支持する支持部307により支持され、ボールねじ305の他方の端部はモータ306と回転可能に接続されている。モータ306を駆動してボールねじ305を回転させることにより、スライドテーブル304をボールねじ305上でスライド移動させることができる。スライドテーブル304により移動される液滴噴射ヘッド303の基板直径方向における位置は、制御装置309でモータ306の駆動を制御することにより制御される。液滴噴射ヘッド303は複数のノズルを有し、それぞれのノズルは、スライドテーブル304の移動方向(図14中、左右方向)に垂直な方向(図14中、上下方向)に並んで配置されている。また、液滴噴射用ヘッド303には、不図示の液体タンクから紫外線硬化樹脂を含む溶液が供給される。基板載置台301は、不図示の搬送装置により、スライドテーブル304の移動方向と垂直な方向(図14中、上下方向)に所定のピッチで移動することができる(矢印AR14)。また、基板載置台301には、図15に示すように、円柱形突起310が形成されており、円柱形突起310は、基板載置台301上に基板1が載置されたときに、基板1の中心部のスピンドル孔1aに挿入され、基板1の動き(ずれ)や振動を抑えるスピンドルの機能を果たしている。
【0065】
以下、かかる製造装置300の動作について説明する。基板載置台301の移動により、基板1を、基板1の基板載置台301の移動方向(図14中、上下方向)の外周端部1bが液滴噴射ヘッド303の移動軸の直下になるように位置付ける。次いで、モータ306を駆動して、液滴噴射ヘッド303が基板1を横切るように、例えば、支持部307側からモータ306側に液滴噴射ヘッド303をスライド移動させる。このとき、液滴噴射ヘッド303からの液滴が基板1の所定領域に付着するように液滴噴射ヘッド303の液滴噴射を制御する。そして、液滴噴射ヘッド303がモータ306側に移動したとき、不図示の搬送装置を駆動して基板載置台301を所定のピッチで図面上方向(矢印AR14の方向)に移動させる。次いで、液滴噴射ヘッド303をモータ306側から支持部307側に移動させながら、液滴噴射ヘッド303が基板1上を走査したときにのみ液滴噴射ヘッド303から液滴を噴射させて、基板1上の所定領域に液滴を付着させて樹脂液の塗膜6’を形成する。液滴噴射ヘッド303が、支持部307側に移動したとき、基板載置台301の移動により基板1を所定のピッチで図面上方に移動させる(矢印AR14)。かかる動作を繰り返し行なって基板1上に樹脂液の塗膜6’を形成することにより、基板1上に保護層を形成することができる。
【0066】
上記動作において、液滴噴射ヘッド303が、基板1上の保護層を形成しない領域、例えば、スピンドル孔1aを含む非塗布領域1c上を横切るときは、基板1の非塗布領域1cに液滴が噴射されないように制御する。
【0067】
本実施例において、基板1の厚み、形状及び材質等について制限はなく、任意の基板を用い得る。また、基板上において、液滴を噴射する領域を予め多数の独立した領域に分割しておき、それら独立した領域を順番に液滴噴射ヘッドで走査して液滴を噴射することも可能である。
【0068】
【実施例5】
本実施例では、本発明に従う製造装置として、図16に示した製造装置400を用いて追記型コンパクトディスク(CD−R)を製造した。図16に示すように、製造装置400は、主に、ロータリアクチュエータ407、スイングアーム405、液滴噴射ヘッド403及び制御装置409を備える。液滴噴射ヘッド403は、スイングアーム405の先端に取り付けられている。スイングアーム405は、ロータリアクチュエータ407の中心軸を中心として扇状に移動し、これにより液滴噴射ヘッド403を基板上の所定位置に位置付けることができる。基板11は、不図示の回転モータより回転可能なターンテーブル(不図示)に載置され、図16中の矢印AR16の方向に回転可能である。制御装置409は、液滴噴射ヘッド403と基板11表面との距離、液滴噴射ヘッド403からの液滴の噴射量、液滴の噴射時間、液滴噴射ヘッド403の移動量等を制御することができる。また、制御装置409は、液滴噴射ヘッド403が基板11上に位置付けられたとき、液滴噴射ヘッド403の直下の位置における基板11の線速度または角速度が常に一定になるように、基板11の回転数を制御することができる。また、液滴噴射は、実施例1と同様に制御した。
【0069】
かかる製造装置400を用いて、追記型のコンパクトディスクを製造することができる。追記型のコンパクトディスクは、図17に示すように、基板11上に、記録層13、光反射層15及び第1保護層16を備え、また、基板11の記録層13等の形成面とは反対の面に第2保護層17を備えた構造を有する。なお、記録層13は、フタロシアニン色素を主成分とする有機色素膜である。
【0070】
基板11として、板厚1.2mm、直径120mmの透明で光学特性の良好なポリカーボネート樹脂基板を用いた。基板11の片側の面には、凹凸のプリフォーマットパターンを有する。かかる基板11を、プリフォーマットパターンが形成された面が上になるように、図16の製造装置400に装着する。まず、ロータリアクチュエータ407を駆動して液滴噴射ヘッド403を基板11の外周側に位置付ける。基板11を回転させ、液滴噴射ヘッド403からフタロシアニン有機色素を主成分とする液滴を、基板11のプリフォーマットパターンが形成された面上に噴射しながら、ロータリアクチュエータ407の回転により液滴噴射ヘッド403を基板11の内周側に向かって所定のピッチで移動させる。このとき、液滴噴射ヘッド403の直下の位置における基板11の線速度が一定になるように、制御装置409により不図示の回転モータの回転数を制御した。こうして、基板11上にフタロシアニン有機色素を主成分とする薄膜を形成した。そして、得られた薄膜を乾燥させることにより、フタロシアニン有機色素を主成分とする記録層13を形成した。
【0071】
ここでは、液滴の材料として、フタロシアニン有機色素が主成分の材料からなる溶液を用いたが、フタロシアニン有機色素と有機溶媒と添加剤とからなる溶液、あるいは、シアニン有機色素、アゾ色素等の任意の色素材料を用いてもよい。
【0072】
次に、記録層13上に、プラズマ蒸着法またはスパッタ法により、Auからなる光反射層15を形成した。次いで、Auからなる光反射層15上、及び、基板11のプリフォーマットパターンが形成されている面と反対側の面上に、紫外線硬化樹脂からなる第1保護層16及び第2保護層17を形成する。第1及び第2保護層16,17の形成には、図16に示した製造装置400を用いることができる。この場合は、液滴の材料として紫外線硬化樹脂を用いる。記録層13の形成と同様にして、紫外線硬化樹脂からなる層を形成できる。紫外線硬化樹脂層が形成された基板は、図3に示すような、紫外線照射装置112を備える製造装置に装着される。かかる製造装置を用いて、紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して紫外線硬化樹脂層を硬化させる。こうして、Auからなる光反射層15上、及び、基板11のプリフォーマットパターンが形成されている面と反対側の面上に、それぞれ紫外線硬化樹脂からなる第1保護層16及び第2保護層17を形成した。これらの保護層は、例えば、約10μmの膜厚で形成する。これにより、追記型コンパクトディスク(CD−R)を作製した。
【0073】
特に、本発明の製造方法は、基板の一部分にのみ所望の塗膜を形成したい場合に好適である。図22にその例を示す。再生専用情報(ROM)領域51と追記可能(R)領域52が混在する媒体50、いわゆるパーシャルROMディスクにおいて、追記可能領域52が比較的小さな領域で十分な場合、その必要部分にのみ有機色素を塗布して追記可能領域52を確保すればよい。その際に、従来のスピン塗布方式を用いると、塗布領域を正確に制御することができず、再生専用情報領域と追記可能領域とを正確に分離することができない。本発明を適用することにより、必要な領域にのみ有機色素を高精度に塗布することが可能である。特に、内周部のみに塗布したり、あるいは任意の形、範囲に塗布することが可能である。
【0074】
【実施例6】
本実施例では、実施例1における製造装置100を用いて、120mm径のコンパクトディスクを製造する。コンパクトディスクは、図18に示すように、透明基板21上に、反射層25及び保護層26を有する。透明基板21にはポリカーボネート樹脂基板を用い、樹脂基板21の片面にはプリフォーマットパターンが形成されている。透明基板21は、直径120mm、板厚1.2mmである。保護層26は、透明基板21と保護層26との間に形成される反射層25を、腐食等の化学的な変化から防ぐための層であり、反射層25に化学反応を誘発する物質が透過しない光透過性の材料、例えば、紫外線硬化樹脂等の材料を用いる。反射層25にはAlを用い、マグネトロンスパッタ装置により形成する。
【0075】
保護層26は、紫外線硬化樹脂を材料として用いて、実施例1における製造装置100により形成することができる。即ち、図2に示す液滴噴射ヘッド103を用いて反射層25上に紫外線硬化樹脂の液滴を付着させ、反射層25上に紫外線硬化樹脂の塗膜を形成する。次いで、図3に示す紫外線照射装置112を用いて紫外線硬化樹脂の塗膜に紫外線を照射して硬化させることにより保護層26を形成する。こうして、図18に示す積層構造を有するコンパクトディスクを製造することができる。
【0076】
以上、本発明の製造方法及び製造装置について、実施例により具体的に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記実施例では、記録媒体として光磁気ディスク、追記型コンパクトディスク(CD−R)及びコンパクトディスクを作製したが、相変化型光記録媒体、ミニディスク(MD)、貼り合わせ型の光記録媒体等の任意の記録媒体を製造することができる。また、上記実施例では、液滴噴射ヘッドを用いて、紫外線硬化性樹脂からなる保護層、有機色素からなる記録層を形成したが、例えば、磁気ディスクの潤滑剤層や、貼り合わせ型光記録媒体において媒体同士の貼り合わせに用いる接着剤も形成することができる。これら各目的に応じて塗布される各液体を、実施例1〜5で述べた各種構造の製造装置を用いたいずれの方法によっても塗布することが可能であり、実施例の組合せに限定されるものではない。また、必要に応じて紫外線照射を選択的に行うこともできる。
【0077】
さらに、本発明は、基板上にプリフォーマットパターンを形成するためのレプリケーション工程に適用することができる。この工程に本発明を適用するには、▲1▼まず、液滴噴射ヘッドを有する本発明の製造装置に紫外線硬化樹脂を充填する。次いで、▲2▼当該製造装置により、スタンパ上の所望の領域に紫外線硬化樹脂を均一に塗布し、▲3▼塗布した紫外線硬化樹脂上にガラス等の基板を押圧して貼りつける。次いで、▲4▼紫外線照射により紫外線硬化樹脂を硬化させ、▲5▼スタンパから基板とともに硬化した紫外線硬化樹脂を剥離する。以上のプロセスを経ることにより、樹脂の高速塗布が可能であるとともに、必要な領域に必要な量のみの樹脂を塗布することができるので、樹脂がはみ出すことがなく、ふき取り工程が不要となる。これらの方法は、2層型DVD等の多層記録型の光ディスクにおけるプリフォーマット面形成時においても用いることができるので、多層記録型の光ディスクの生産性を向上させることが可能となる。
【0078】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、紫外線硬化樹脂液や有機色素溶液、潤滑剤、接着剤等の液状の材料を、微小な液滴にして基板上に均一に付着させることができるので、それら液状の材料からなる薄膜を基板上に均一に且つ平坦に形成することができる。それゆえ、紫外線硬化性樹脂からなる保護層や有機色素からなる記録層、潤滑剤からなる潤滑層、接着剤からなる接着層を備える記録媒体を製造するための製造方法として最適である。また、本発明の製造方法では、スピン塗布法を用いた場合のように、保護層外周部に環状の突出部は形成されないので、得られた記録媒体は従来の媒体に比べて記録可能な領域が広くなり、記録容量を増大させることができる。
【0079】
また、本発明の製造方法では、基板を必ずしも回転させる必要はないので、スピン塗布法では薄膜の形成ができなかったような形状の基板にも薄膜を形成することができる。また、本発明では、液滴の噴射により形成された塗膜上に更に続けて塗膜を形成することもできるので、塗膜内においてピンホールの発生を防止できる。また、液滴の噴射による塗膜の形成と紫外線照射による塗膜の硬化を並行させることができるので、記録媒体の生産効率を向上させることができる。
【0080】
本発明の製造装置は、液滴噴射ヘッドにより液状の材料を基板上に均質に且つ平坦に形成することができるので、本発明の製造方法を実現することができる。また、本発明の製造装置は、液滴噴射ヘッドにより基板上の所望の領域にのみ液滴を噴射して薄膜を形成するので、余分な材料が発生せず極めて経済的である。
【0081】
また、本発明の製造装置は、液滴噴射ヘッドにより基板上の微小な領域に液滴を噴射することができるので、基板上の所望の領域に部分的に薄膜を形成することもできる。また、本発明の製造装置は、液滴噴射ヘッドを基板上の任意の領域に位置付けて液滴噴射させることができるので、基板上のいずれの場所にも薄膜を形成することが可能である。有機色素を含有する溶液を用いて記録層を形成する場合、例えばパーシャルROMディスクの追記可能領域のような所定領域のみに、有機色素を含有する溶液を塗布することができる。
【0082】
さらに、本発明の製造方法では、樹脂の高速塗布が可能であり、また、必要な領域に必要な量のみの樹脂を塗布することができるので、ガラス2P法における樹脂の塗布に関わる問題を解消して、記録媒体の生産効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、それぞれ、実施例1で製造する光磁気ディスクの概略断面図であり、図1(b)は、光磁気ディスクの積層構造図であり、図1(c)は、図1(a)で示した領域S3の部分拡大断面図である。
【図2】実施例1で用いた本発明に従う製造装置の概略構成図であり、液滴噴射ヘッドを駆動した様子を示している。
【図3】実施例1で用いた本発明に従う製造装置の概略構成図であり、紫外線照射装置を駆動した様子を示している。
【図4】液滴噴射ヘッドの液滴噴射部のノズルの配置を示す図であり、図4(a)はノズルが基板半径方向に並んで配列している様子を示し、図4(b)はノズルが基板半径方向に対して斜めに並んで配列している様子を示す。
【図5】液滴噴射部から液滴が噴射する原理を説明するための図である。
【図6】図6(a)は、実施例1の製造装置で用いた液滴噴射ヘッドの構造を模式的に示した斜視図であり、図6(b)は、図6(a)を正面方向(A方向)から見た図であり、図6(c)は、図6(a)を側面方向(B方向)から見た図である。
【図7】本発明に従う製造装置を用いて基板上に保護層を形成する工程を説明するための図であり、図7(a)は液滴噴射を開始する工程を示し、図7(b)は液滴噴射を実行している工程を示し、図7(c)は、液滴噴射が終了した工程を示し、図7(d)は紫外線を照射する工程を示す。
【図8】液滴噴射ヘッドを駆動して基板上に液滴を噴射している様子を示す図である。
【図9】液滴噴射ヘッドにより基板上に付着された液滴の様子を説明する、図8に示した領域S2の部分拡大図である。
【図10】液滴噴射ヘッドと紫外線照射装置を並行して駆動させる方法を説明するための図であり、紫外線ランプが基板内周側に位置付けられたときの概念図である。
【図11】液滴噴射ヘッドと紫外線照射装置を並行して駆動させる方法を説明するための図であり、紫外線ランプが基板外周側に位置付けられたときの概念図である。
【図12】実施例3で用いた本発明に従う製造装置の概略平面図であり、図12(a)は、液滴噴射ヘッド及び紫外線ランプが基板外周部の直上に位置付けられている様子を示し、図12(b)は、形成された保護層上に更に保護層を形成している様子を示す。
【図13】図13(a)は、図12(b)に示した製造装置のX−X’線断面図であり、図13(b)は、保護層の重ね塗りが終了したときの製造装置の概略断面図である。
【図14】実施例4で用いた、本発明に従う製造装置の概略平面図である。
【図15】図14に示した製造装置の概略断面図である。
【図16】実施例5で用いた、本発明に従う製造装置の概略平面図である。
【図17】実施例5で製造した追記型コンパクトディスクの積層構造を示す図である。
【図18】実施例5で製造したコンパクトディスクの積層構造を示す図である。
【図19】スピン塗布法を説明するための図であり、図19(a)は基板上に塗布液を載せた状態、図19(b)は基板を回転させた状態、図19(c)は基板の回転を終了した状態、図19(d)は紫外線を照射した状態を示す。
【図20】図20(a)は、従来の光磁気記録媒体の概略断面図であり、図20(b)は、媒体上を移動する磁気ヘッドと保護層の外周部の盛り上がった部分との関係を概念的に示す、図20(a)に示した領域S3の部分拡大断面図である。
【図21】図21(a)及び(b)は、ぞれぞれ、従来の光磁気記録媒体の概略平面図及び概略断面図であり、図21(c)は、図21(b)に示した領域S4の部分拡大断面図である。
【図22】パーシャルROMディスクの概略図である。
【図23】2層型DVDの断面模式図である。
【符号の説明】
1,31 基板
2,32 第1誘電体層
3,33 光磁気記録層
4,34 第2誘電体層
5,35 反射層
6,36 保護層
10 光磁気ディスク
60 光ヘッド
61 磁気ヘッド
74 半透明層
75 反射層
76 保護層
77 第1のプリフォーマット面
78 第2のプリフォーマット面
100,200,300,400 製造装置
103 液滴噴射ヘッド
104 スライドテーブル
109 制御装置
112,212 紫外線照射装置
113,213 紫外線ランプ
114,214 アーム
115,215 支持部
1a,11a,31a スピンドル孔[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and an apparatus for manufacturing a recording medium, and more particularly, to a method and an apparatus for manufacturing a recording medium having a layer formed by applying a liquid material.
[0002]
[Prior art]
In recent years, recording media such as magneto-optical recording media and phase-change optical recording media have been reduced in size, thickness, and weight. For example, video disks such as phase-change optical disks or magneto-optical disks have been developed with small diameters from 5.25 inch diameter to 3.5 inch diameter, 2.5 inch diameter and 1.8 inch diameter. ing.
[0003]
An optical disc is usually provided with a protective layer for protecting a layer such as a recording layer formed on a substrate. The protective layer is made of a resin material such as an ultraviolet curable resin, and is usually formed by a spin coating method. Such a spin coating method will be briefly described below with reference to the drawings.
[0004]
FIGS. 19A to 19D are diagrams conceptually showing the steps of the spin coating method. As shown in FIG. 19A, the
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of a magneto-optical disk, as shown in FIGS. 20A and 20B, an
[0006]
In the magneto-optical disk, as shown in FIGS. 21A and 21B, the
[0007]
By the way, in a write-once optical recording medium, an organic dye is used for a recording layer, and such a recording layer is also formed by a spin coating method. In the spin coating method, a coating liquid such as an organic dye solvent is dropped on the inner peripheral portion of a rotating substrate, and the coating liquid is spread to the outer peripheral side using centrifugal force to form a coating film. Since the liquid was shaken off, a larger amount of coating liquid was required than the amount of the coating film actually formed on the substrate. Since organic dyes are very expensive, there is a problem that forming a film of an organic dye by a spin coating method causes waste and increases the manufacturing cost.
[0008]
In addition, conventionally, an ultraviolet curable resin is applied on a glass disk having a flat surface, and a metal stamper on which a pattern reverse to the concave and convex pattern of pits and guide grooves to be transferred is pressed, and then ultraviolet light is applied. Irradiation is performed to cure the ultraviolet curable resin, and finally the stamper is peeled off, that is, a so-called glass photopolymer method (glass 2P method) has been used. However, in this method, it takes a long time to apply the ultraviolet curable resin and wipe off the protruding resin, so that low productivity has been a problem.
[0009]
Recently, a medium such as a DVD having two preformatted surfaces has been used (see FIG. 23). In this medium 70, two
[0010]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above-mentioned problems of the prior art, and a first object of the present invention is to provide a method and a method for manufacturing a recording medium capable of forming a thin film made of a liquid material uniformly and flatly on a substrate. It is to provide a device.
[0011]
A second object of the present invention is to provide a method and an apparatus for manufacturing a recording medium provided with a protective layer having no bulge on the outer peripheral portion, particularly, a disk-shaped recording medium having a small diameter.
[0012]
A third object of the present invention is to provide a method and an apparatus for manufacturing a recording medium capable of forming an expensive liquid material such as an organic dye solvent on a substrate at low cost without generating an extra material. It is in.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, there is provided a method of manufacturing a recording medium including a thin film on a substrate,
Forming a thin film by ejecting a droplet containing a material constituting the thin film onto the substrate while relatively moving a position of ejecting the droplet with respect to the substrate. A method for manufacturing a recording medium is provided.
[0014]
In the manufacturing method of the present invention, the droplet is attached to a predetermined region on the substrate by spraying the droplet onto the substrate. Then, a thin film is formed on the substrate by continuously ejecting the droplet while moving the substrate relatively to the ejection position of the droplet. At that time, it is possible to move a mechanism (droplet ejection head) for ejecting droplets, move the substrate, or move both at the same time. The thin film thus obtained has a small difference in unevenness, is flat and uniform, and has, for example, a height of a protruding portion projecting on the surface of 5 to 10 μm or less, preferably 5 μm or less. In the present invention, the term “substrate” is a concept including a substrate on which layers necessary for the configuration of a recording medium, such as a recording layer and a reflective layer, are formed.
[0015]
According to the manufacturing method of the present invention, a plurality of droplets can be made to adhere to the substrate by one injection. At this time, droplets can be attached to the substrate at arbitrary intervals, but it is desirable to eject the droplets so that the droplets overlap each other so that there is no gap between the attached droplets. As a result, droplets can be uniformly attached to the substrate. Such a manufacturing method is different from a manufacturing method using a so-called spray method. That is, in the spraying method, the liquid is sprayed onto a relatively large area on the substrate at once, so that the liquid droplets adhere to the substrate unevenly. In the present invention, a small area (for example, several hundred microns square) of the substrate is used. Since the droplets are ejected in substantially equal amounts (for each region), the droplets are regularly arranged and adhered onto the substrate. In addition, in the manufacturing method using the spray method, the liquid may be sprayed to an area other than the substrate, which may cause waste. However, according to the manufacturing method of the present invention, the droplet is attached only to a desired area on the substrate. It is efficient because it can be.
[0016]
In the present invention, when the substrate has a disk shape, droplets can be ejected onto the substrate while rotating the substrate around the central axis. At this time, the droplet can be attached to the entire surface of the substrate by moving the position for ejecting the droplet from the inner circumference to the outer circumference or from the outer circumference to the inner circumference in the disk radial direction.
[0017]
The production method of the present invention is applied to a recording medium having a layer conventionally formed by a spin coating method, for example, a protective layer made of a resin material on an uppermost layer, or a substrate having a flat surface (for example, a glass substrate). It is extremely suitable as a method for forming an optical disk having a layer for forming a preformat pattern such as prepits, a write-once optical disk having a recording layer made of an organic dye, a magnetic disk having a lubricating layer on the uppermost layer, and the like. It is also optimal as a method for forming each preformat layer in a multilayer recording type optical disc which is accessed by changing the focal position of the optical head in the thickness direction of the disc.
[0018]
In the manufacturing method of the present invention, when the thin film to be formed is, for example, a protective layer formed from a photocurable resin, a solution containing the photocurable resin as a material for the droplets was used, and was sprayed onto the substrate. The droplet can be cured by irradiating the droplet with an energy ray. At this time, it is preferable to irradiate the energy beam so that the time from the ejection of the droplet to the irradiation of the energy beam is the same at any position on the substrate. Thereby, the photocurable resin can be cured uniformly. When an ultraviolet curable resin is used as the photocurable resin, ultraviolet light may be used as the energy ray. Here, the “energy beam” is a concept including not only electromagnetic waves such as ultraviolet rays, but also X-rays, ions, and particle beams.
[0019]
Further, it is also possible to continuously apply a droplet and irradiate a light curable resin film on the photocurable resin film cured by energy ray irradiation, so that the photocurable resin is overcoated. The film thickness of the photocurable resin layer can be controlled to a desired value by repeatedly performing such overcoating of the photocurable resin. Such over-coating can also be applied to the formation of a recording layer formed using an organic dye or a lubricating layer formed using a lubricant. In this case, after the recording layer and the lubricating layer are appropriately dried, droplets for forming those layers may be ejected onto the dried layer.
[0020]
In the optical disc manufactured by the manufacturing method of the present invention, an annular bulge (projection) is not formed on the outer peripheral portion of the protective layer. Therefore, when a magneto-optical disk or a magnetic recording medium is manufactured, the magnetic head does not collide with the outer peripheral portion of the protective layer during recording and reproduction. Further, in the optical disc manufactured by the manufacturing method of the present invention, an area that could not be used as a recording area because of an annular protrusion on the outer periphery of the protective layer can be used as a recording area. The recording capacity of the optical disk can be increased as compared with the conventional case. In particular, it is desired to increase the recording / reproducing area in an optical disk having a small outer diameter, and an optical disk having an outer diameter smaller than 5.25 inches, for example, an outer diameter of 3.5 inches (89 mm) or 2.5 inches ( It is most suitable as a method for manufacturing a small optical disk such as 64 mm) or 2.0 inch (50 mm).
[0021]
Further, unlike the spin coating method, the manufacturing method of the present invention can form a thin film without rotating the substrate. That is, a thin film can be reliably formed even on a substrate that cannot be rotated. According to the manufacturing method of the present invention, a thin film can be formed on a substrate having an arbitrary shape. Further, a thin film can be formed in an arbitrary region on the substrate.
[0022]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a recording medium manufactured by using the method for manufacturing a recording medium according to the first aspect. In the recording medium according to the present invention, a uniform and flat thin film layer is formed in a desired region on the substrate.
[0023]
In the present invention, it is preferable that the thin film is a protective layer formed of a resin. Further, the thin film may be a recording layer formed of an organic dye. Further, the thin film may be provided only in a part of the substrate.
[0024]
According to a third aspect of the present invention, there is provided an apparatus for manufacturing a recording medium including a thin film on a substrate,
A droplet ejecting head for ejecting droplets onto the substrate,
There is provided a manufacturing apparatus comprising: a relative moving unit configured to move the droplet ejecting head relative to the substrate.
[0025]
The manufacturing apparatus of the present invention controls the ejection amount, ejection cycle, and relative speed of the droplet ejection head by controlling the ejection amount of the droplet and the relative speed of the droplet ejection head, and continuously ejects the droplet onto the substrate to make it uniform on the substrate. Therefore, it is possible to easily and inexpensively manufacture a recording disk having a thin film having an extremely uniform thickness including the outer peripheral portion. Further, it is possible to easily and inexpensively manufacture a disk having a thin film having a uniform thickness only in a desired area on the disk.
[0026]
The droplet ejecting head of the manufacturing apparatus of the present invention uses, for example, a piezoelectric element (such as a piezo element) that is mechanically deformed by applying a voltage to extrude the liquid in the liquid chamber by changing the volume of the liquid chamber. It can be configured using a head having a function of ejecting the ink. Such a droplet ejecting head can regularly adhere droplets to a fine region on a substrate. Therefore, a film having high uniformity can be formed on the substrate. Further, since a thin film can be formed by attaching a droplet only to a necessary region on a substrate, the present invention is excellent in economical efficiency. As the head using the above-described piezoelectric element, for example, a piezoelectric element type ink jet head used in an ink jet printer can be used. In addition to the piezoelectric element type head, for example, a head that ejects droplets by concentrating an acoustic wave generated by the vibration of the piezoelectric element at a certain point on the surface to be coated with a concave lens-shaped acoustic lens may be used.
[0027]
The droplet ejection head may include a plurality of nozzles that eject droplets. In this case, the droplets can be deposited over a wide range, which is efficient. At this time, it is desirable that the nozzles are arranged so that the droplets ejected from the droplet ejection head and adhered to the substrate partially overlap.
[0028]
In the manufacturing apparatus of the present invention, as a relative moving means for relatively moving the droplet ejecting head with respect to the substrate, a head movement capable of moving the droplet ejecting head on the substrate in a predetermined direction parallel to the substrate surface An apparatus may be used. Further, the relative moving means may be configured by using a moving device capable of moving the substrate in a biaxial direction (X-Y direction) with respect to the fixed droplet ejecting head. Alternatively, a substrate moving device capable of moving the substrate in a predetermined direction (X direction) and a droplet ejecting head can be reciprocated on the substrate in a direction perpendicular to the X direction (Y direction). It may be constituted by a head moving device. In this case, a thin film can be formed on the substrate by moving the droplet ejecting head in the Y direction on the substrate and ejecting the droplets while moving the substrate in the X direction by the substrate moving device.
[0029]
When the substrate has a disk shape, the relative moving means may be configured using, for example, a rotation driving device for rotating the substrate around the center as a rotation axis. In this case, for example, using a head moving device capable of moving the droplet ejecting head in the radial direction of the substrate, while rotating the substrate with a rotary driving device, moving the droplet ejecting head from the inner peripheral side to the outer peripheral side of the substrate Alternatively, a thin film can be formed on a substrate by moving droplets from the outer peripheral side to the inner peripheral side to eject droplets. It is preferable that the rotation drive device controls the rotation speed such that the linear velocity of the region where the droplets are attached by the droplet ejection head is constant. In this case, the ejection amount and ejection cycle per droplet are fixed. Further, it is also possible to perform the application while keeping the angular velocity of the rotary drive device constant. In this case, the injection amount per injection or the injection period is changed according to the radial position of the substrate. In any case, control is performed so that the injection amount per unit area is equal at each position on the substrate. Thus, the droplets can be uniformly attached to the substrate surface.
[0030]
As the substrate moving device and the head moving device, for example, a feed screw driving type, a timing belt driving type, a linear motor driving type, and the like can be used. Alternatively, the droplet ejecting head may be provided at the tip of a swing arm connected to a rotary actuator, and the droplet ejecting head may be moved in a fan shape on the medium by rotating the rotary actuator.
[0031]
The manufacturing apparatus according to the present invention includes, for example, a light source for irradiating light to a region on the substrate to which the droplet has adhered when a solution of a photocurable resin for forming a protective layer is used as a material for the droplet. Can be provided. When the photocurable resin is an ultraviolet curable resin, an ultraviolet lamp can be used as a light source. In addition, in addition to the photocurable resin solution as the material of the droplets, for example, when using a thermosetting resin solution, an electron beam curable resin solution, an ultrasonic curable resin solution, the manufacturing apparatus is Each can include a heat source, an electron beam irradiation device, and an ultrasonic generator.
[0032]
In addition, the manufacturing apparatus of the present invention forms a recording layer of a write-once optical recording medium by using a solution containing an organic dye as a material of the droplet and ejecting a droplet of the solution containing the organic dye from a droplet ejecting head. can do. In this case, by controlling the size, position, and the like of the nozzle of the droplet jet head, the organic dye can be formed only in a desired region.
[0033]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a method of manufacturing a recording medium comprising a thin film on a substrate,
Forming a thin film on a stamper used for manufacturing the recording medium by relatively moving a position for ejecting the droplet with respect to the stamper while ejecting a droplet containing a material constituting the thin film; When;
Attaching a substrate on the thin film formed on the stamper;
Separating the substrate to which the thin film is attached from the stamper. Thus, high-speed application of the resin is possible, and only a necessary amount of the resin can be applied to a necessary area.
[0034]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of a method and an apparatus for manufacturing a recording medium according to the present invention will be specifically described with reference to the drawings, but the present invention is not limited thereto.
[0035]
In the present embodiment, an example of manufacturing a magneto-optical disk using the manufacturing apparatus according to the present invention will be described. 1A and 1B show a schematic structure of a magneto-optical disk. FIG. 1B shows a layer configuration diagram of the magneto-
[0036]
As the
[0037]
The first
[0038]
The magneto-
[0039]
The
[0040]
The first
[0041]
The
[0042]
The composition of the ultraviolet curable resin is mainly composed of a photopolymerizable oligomer, a reactive diluent, a photoinitiator, a photoinitiator, and other additives. As an ultraviolet curable resin used for a protective layer for an optical disk such as a magneto-optical disk, a resin whose viscosity, applicability (wetting property), adhesiveness, hardness and the like are adjusted in relation to the optical disk performance and the manufacturing process is commercially available. I have. For example, products such as a protective coating material “SD-17” manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc. can be used.
[0043]
〔manufacturing device〕
Here, the manufacturing apparatus according to the present invention, which is used when forming the protective layer, will be described. 2 and 3 schematically show the configuration of the
[0044]
As shown in FIG. 2, the
[0045]
Further, when the
[0046]
As shown in FIG. 5A, before the liquid droplet is ejected, the
[0047]
As shown in FIG. 3, the
[0048]
[Operation of manufacturing equipment]
Next, the operation of the
[0049]
Further, the control device controls the slide table 104 to move outward in the radial direction of the
[0050]
Here, the state of droplets attached to the substrate by droplet ejection by the
[0051]
The rotation speed of the substrate is controlled by the droplet ejection head so that the linear velocity of the region where the droplets adhere is constant. The spray application conditions at this time are such that the ejection amount per droplet and the ejection cycle are constant. Further, it is also possible to control the rotation speed of the substrate so that the angular speed becomes constant. The spray application conditions at this time change the amount of injection or the injection cycle per one time according to the radial position of the substrate. In any case, control is performed so that the injection amount per unit area is equal at each position on the substrate. Thus, the droplets can be uniformly attached to the substrate surface.
[0052]
Next, as shown in FIG. 7C, after forming a
[0053]
[Manufacture of magneto-optical disks]
Next, a method for manufacturing a magneto-optical disk having the structure shown in FIG. 1 will be described. As the
[0054]
[Table 1]
[0055]
Next, the
[0056]
[Recording and playback of information]
The magneto-
[0057]
In the present embodiment, a method for forming the
[0058]
First, the
[0059]
In this embodiment, a method for forming the
[0060]
First, the
[0061]
When the
[0062]
Next, as shown in FIGS. 12 (b) and 13 (a), when the
[0063]
In addition, by repeating the above operation, a protective layer can be formed in multiple layers. As a result, the thickness of the protective layer can be increased. For example, a protective layer having a desired thickness of 100 μm or more can be formed. The protective layer obtained by such a method has a flat surface and a uniform thickness.
[0064]
Embodiment 4
In the present embodiment, a method for forming the
[0065]
Hereinafter, the operation of the
[0066]
In the above operation, when the
[0067]
In this embodiment, the thickness, shape, material, and the like of the
[0068]
In this example, a write-once compact disc (CD-R) was manufactured using the
[0069]
By using the
[0070]
As the
[0071]
Here, as the material for the droplets, a solution containing a phthalocyanine organic dye as a main component was used, but a solution containing an organic phthalocyanine dye, an organic solvent, and an additive, or an arbitrary solution such as a cyanine organic dye or an azo dye is used. May be used.
[0072]
Next, the
[0073]
In particular, the production method of the present invention is suitable for forming a desired coating film only on a part of the substrate. FIG. 22 shows an example. In a medium 50 in which a read-only information (ROM)
[0074]
In the present embodiment, a compact disc having a diameter of 120 mm is manufactured using the
[0075]
The
[0076]
As described above, the manufacturing method and the manufacturing apparatus of the present invention have been specifically described with reference to the examples, but the present invention is not limited to these. For example, in the above embodiment, a magneto-optical disk, a write-once compact disk (CD-R) and a compact disk were manufactured as recording media, but a phase-change optical recording medium, a mini disk (MD), and a laminated optical recording medium were used. Any recording medium such as a medium can be manufactured. Further, in the above-described embodiment, the protective layer made of the ultraviolet curable resin and the recording layer made of the organic dye were formed using the liquid droplet ejecting head. In the medium, an adhesive used for bonding the media can also be formed. Each of the liquids to be applied in accordance with each of these purposes can be applied by any method using the manufacturing apparatus having various structures described in Examples 1 to 5, and is limited to the combination of Examples. Not something. In addition, ultraviolet irradiation can be selectively performed as needed.
[0077]
Further, the present invention can be applied to a replication process for forming a preformat pattern on a substrate. In order to apply the present invention to this step, (1) first, an ultraviolet curable resin is filled in the manufacturing apparatus of the present invention having a droplet jet head. Next, (2) the ultraviolet curable resin is uniformly applied to a desired area on the stamper by the manufacturing apparatus, and (3) a substrate such as glass is pressed onto the applied ultraviolet curable resin and adhered. Next, (4) the ultraviolet curable resin is cured by irradiation with ultraviolet light, and (5) the cured ultraviolet curable resin is peeled off together with the substrate from the stamper. Through the above process, the resin can be applied at a high speed and the required amount of the resin can be applied only to the required area. Therefore, the resin does not protrude and the wiping step is not required. These methods can also be used when forming a preformatted surface on a multi-layer recording optical disc such as a two-layer DVD, so that the productivity of the multi-layer recording optical disc can be improved.
[0078]
【The invention's effect】
The production method of the present invention is capable of uniformly adhering liquid materials such as an ultraviolet curable resin solution, an organic dye solution, a lubricant, an adhesive, etc. to a substrate in the form of fine liquid droplets. Can be uniformly and flatly formed on the substrate. Therefore, it is optimal as a manufacturing method for manufacturing a recording medium including a protective layer made of an ultraviolet curable resin, a recording layer made of an organic dye, a lubricant layer made of a lubricant, and an adhesive layer made of an adhesive. Further, in the manufacturing method of the present invention, unlike the case where the spin coating method is used, an annular protrusion is not formed on the outer peripheral portion of the protective layer, so that the obtained recording medium has a recordable area as compared with the conventional medium. And the recording capacity can be increased.
[0079]
Further, in the manufacturing method of the present invention, since the substrate does not always need to be rotated, a thin film can be formed even on a substrate having a shape that could not be formed by the spin coating method. Further, in the present invention, a coating film can be further formed on the coating film formed by spraying the droplets, so that the occurrence of pinholes in the coating film can be prevented. In addition, since the formation of the coating film by spraying the droplets and the curing of the coating film by irradiation with ultraviolet rays can be performed in parallel, the production efficiency of the recording medium can be improved.
[0080]
The manufacturing apparatus of the present invention can form the liquid material uniformly and flatly on the substrate by the droplet ejecting head, so that the manufacturing method of the present invention can be realized. In addition, the manufacturing apparatus of the present invention ejects droplets only to a desired region on the substrate by the droplet ejecting head to form a thin film, so that no extra material is generated and it is extremely economical.
[0081]
Further, since the manufacturing apparatus of the present invention can eject droplets to a minute region on the substrate by the droplet ejecting head, a thin film can be partially formed in a desired region on the substrate. In addition, the manufacturing apparatus of the present invention can position a droplet ejecting head at an arbitrary region on the substrate and eject droplets, so that a thin film can be formed at any place on the substrate. When the recording layer is formed using a solution containing an organic dye, the solution containing the organic dye can be applied only to a predetermined area such as a recordable area of a partial ROM disk.
[0082]
Furthermore, the manufacturing method of the present invention enables high-speed application of resin, and also enables application of only a required amount of resin to a required area, thereby solving the problems related to resin application in the glass 2P method. Thus, the production efficiency of the recording medium can be improved.
[Brief description of the drawings]
1A is a schematic cross-sectional view of a magneto-optical disk manufactured in Example 1, and FIG. 1B is a diagram of a laminated structure of the magneto-optical disk, and FIG. 2) is a partially enlarged sectional view of a region S3 shown in FIG.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of a manufacturing apparatus according to the present invention used in
FIG. 3 is a schematic configuration diagram of a manufacturing apparatus according to the present invention used in
4A and 4B are diagrams showing an arrangement of nozzles of a droplet ejecting unit of the droplet ejecting head. FIG. 4A shows a state where the nozzles are arranged side by side in a substrate radial direction, and FIG. Indicates that nozzles are arranged obliquely with respect to the substrate radial direction.
FIG. 5 is a diagram for explaining the principle of ejecting droplets from a droplet ejecting unit.
FIG. 6A is a perspective view schematically showing a structure of a droplet ejection head used in the manufacturing apparatus of Example 1, and FIG. 6B is a perspective view of FIG. It is the figure seen from the front direction (A direction), and Drawing 6 (c) is the figure which looked at Drawing 6 (a) from the side direction (B direction).
7A and 7B are views for explaining a step of forming a protective layer on a substrate using the manufacturing apparatus according to the present invention. FIG. 7A shows a step of starting droplet ejection, and FIG. 7) shows a step in which droplet ejection is performed, FIG. 7C shows a step in which droplet ejection is completed, and FIG. 7D shows a step of irradiating ultraviolet rays.
FIG. 8 is a diagram illustrating a state in which a droplet ejection head is driven to eject droplets onto a substrate.
FIG. 9 is a partially enlarged view of a region S2 shown in FIG. 8 for explaining a state of a droplet adhered on a substrate by a droplet ejection head.
FIG. 10 is a diagram for explaining a method of driving the droplet ejecting head and the ultraviolet irradiation device in parallel, and is a conceptual diagram when an ultraviolet lamp is positioned on the inner peripheral side of the substrate.
FIG. 11 is a diagram for explaining a method of driving the droplet ejecting head and the ultraviolet irradiation device in parallel, and is a conceptual diagram when the ultraviolet lamp is positioned on the outer peripheral side of the substrate.
FIG. 12 is a schematic plan view of a manufacturing apparatus according to the present invention used in
13 (a) is a cross-sectional view taken along line XX ′ of the manufacturing apparatus shown in FIG. 12 (b), and FIG. 13 (b) is a view showing the manufacturing when the overcoating of the protective layer is completed. It is a schematic sectional drawing of an apparatus.
FIG. 14 is a schematic plan view of a manufacturing apparatus according to the present invention used in Example 4.
FIG. 15 is a schematic sectional view of the manufacturing apparatus shown in FIG.
FIG. 16 is a schematic plan view of a manufacturing apparatus according to the present invention used in Example 5.
FIG. 17 is a diagram showing a laminated structure of a write-once compact disc manufactured in Example 5.
FIG. 18 is a diagram showing a laminated structure of a compact disk manufactured in Example 5.
19A and 19B are diagrams for explaining a spin coating method. FIG. 19A shows a state where a coating liquid is placed on a substrate, FIG. 19B shows a state where the substrate is rotated, and FIG. FIG. 19D shows a state in which the rotation of the substrate has been completed, and FIG. 19D shows a state in which ultraviolet light has been irradiated.
FIG. 20 (a) is a schematic sectional view of a conventional magneto-optical recording medium, and FIG. 20 (b) shows a magnetic head moving on the medium and a raised portion of an outer peripheral portion of a protective layer. FIG. 21 is a partially enlarged sectional view of a region S3 shown in FIG. 20A conceptually showing a relationship.
21 (a) and 21 (b) are a schematic plan view and a schematic cross-sectional view, respectively, of a conventional magneto-optical recording medium, and FIG. 21 (c) is shown in FIG. 21 (b). It is the elements on larger scale sectional drawing of area | region S4 shown.
FIG. 22 is a schematic view of a partial ROM disk.
FIG. 23 is a schematic sectional view of a two-layer DVD.
[Explanation of symbols]
1,31 substrate
2,32 First dielectric layer
3,33 magneto-optical recording layer
4,34 second dielectric layer
5,35 reflective layer
6,36 protective layer
10 Magneto-optical disk
60 Optical head
61 Magnetic Head
74 translucent layer
75 Reflective layer
76 Protective layer
77 First Preformat Surface
78 Second preformat side
100, 200, 300, 400 Manufacturing equipment
103 droplet ejection head
104 slide table
109 control device
112,212 UV irradiation device
113,213 UV lamp
114,214 arm
115,215 Support
1a, 11a, 31a Spindle hole
Claims (16)
上記薄膜を構成する材料を含む液滴を上記基板上に噴射しながら、上記基板に対して該液滴を噴射する位置を相対移動することによって上記薄膜を形成することを含むことを特徴とする記録媒体の製造方法。A method for manufacturing a recording medium including a thin film on a substrate,
Forming the thin film by relatively moving a position where the droplet is sprayed with respect to the substrate while spraying a droplet including a material constituting the thin film on the substrate. Manufacturing method of recording medium.
上記基板上に液滴を噴射するための液滴噴射ヘッドと、
上記液滴噴射ヘッドを上記基板に対して相対的に移動させるための相対移動手段とを備えることを特徴とする製造装置。An apparatus for manufacturing a recording medium including a thin film on a substrate,
A droplet ejecting head for ejecting droplets onto the substrate,
A manufacturing apparatus comprising: a relative moving unit configured to move the droplet ejecting head relative to the substrate.
上記記録媒体の製造に用いるスタンパ上に、上記薄膜を構成する材料を含む液滴を噴射しながら、上記スタンパに対して該液滴を噴射する位置を相対移動することによって上記薄膜を形成することと;
上記スタンパに形成された薄膜上に基板を貼り付けることと;
上記薄膜が貼り付けられた基板を上記スタンパから剥離することとを含むことを特徴とする記録媒体の製造方法。A method for manufacturing a recording medium including a thin film on a substrate,
Forming a thin film on a stamper used for manufacturing the recording medium by relatively moving a position for ejecting the droplet with respect to the stamper while ejecting a droplet containing a material constituting the thin film; When;
Attaching a substrate on the thin film formed on the stamper;
Separating the substrate to which the thin film has been attached from the stamper.
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