JP2004280739A - 情報配信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イベント・スケジュール(非定常な市場環境の変化)情報データベースを設け、株式移転・合併・統合など株式市場における非定常なイベントをユーザ毎に定義し、それらのイベントが発生した都度、統合DBを更新すると共に、ユーザ向け情報加工から配信に到る一連のプロセスを自動的に起動させるイベント対応機能を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明には、情報受信装置に対して、所定の情報を配信する技術に関する。その中でも特に、金融情報を配信する技術に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め登録した条件、環境、顧客のフォーマットなど基づいて市場の株式情報や財務情報等の金融情報を配信する方法に関する。
情報配信先顧客の要求に合致したデータテーブルの項目に加工後、情報配信先顧客データベースに配信する方法である。
【0003】
【従来の技術】
投資顧問会社等のデータ利用者は株価・金利、為替・商品市況などの市場情報・金融情報データを各種情報ベンダ、証券取引所など取引所等からそれぞれ配信元のフォーマット及びタイミングで取得している。
【0004】
利用者はこれらのデータを入手後、自社サーバ・PC上のDBに蓄積若しくはDBを更新するか、リアルタイムに配信される情報をそのまま利用する。ユーザが分析を行う際、その時々で自社に蓄積している、若しくはリアルタイムで提供されている情報を用い、必要に応じて基本情報を生成後、自社の分析ツールにより業務支援のための分析情報を作成し、業務に活用している。しかし、このデータ加工には多くの時間と労力がかかっているのが現状であると共に、自社が必要としている情報がいつ生じるか、常に市場の状況を監視しながら、都度基本情報を入手、生成しなければならない。
【0005】
この原因は、リクエストリプライ方式によりユーザが煩雑な生データを都度受け取り、利用者が頻繁に配信の形式を指定しなければならないか、リアルタイムもしくは配信元の規定するタイミングで情報が配信されており必ずしもユーザが必要とする情報でない場合もあるからである。さらに、会社の合併、株式移転など非定常な環境変化(イベントと呼ぶ)の起こった折に、正確な情報が反映されず、タイムラグによるリスクが発生する。
【0006】
また配信者は配信する生データの全を利用者が活用しているとは限らないため、利用しないデータによりデータベースのリソースが有効に活用されないが危惧もある。この従来技術としては、例えば、特許文献1がある。
【0007】
【特許文献1】特開2000―359044号公報
【発明が解決しようとする課題】
情報配信先である情報の利用者においては、情報配信後の処理として、利用者側において分析可能な基礎情報を配信情報から生成するために膨大な時間と労力を必要としている。また、配信される情報のタイミングにより情報の鮮度が異なるため、そのタイミングを都度利用者側で管理するため多大な労力を必要としている。本発明の目的は、利用者側における基礎情報生成のためのデータ加工情報を情報配信先にて管理し利用者は都度分析可能な基礎情報を配信可能とし、また配信情報の更新を利用者の必要とするタイミングで自動的に行えるシステムを提供することで、配信情報の利用者において情報分析を行うまでの労力を最小化することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、ユーザ(情報受信装置)が要求するフォーマット及びあらかじめ定義されたスケジュールや、情報を入手したい非定常イベントに応じて、自動的に情報を加工し、配信する。例えば、配信する情報の一つとして金融情報としては、株価・金利、為替・商品市況などの市場情報として利用可能な全ての情報及び、公開・上場企業の財務・決算など企業業績に影響する定量・定性情報を含む。
【0009】
より詳細には、上記課題を解決するためには、本システムにおいて、第一にスケジュールを登録するデータベースを設け、定常的に発生する市場情報を予め定義、登録し、スケジュールテーブルを随時参照することで自動的にユーザの必要とするタイミングで情報を生成・配信することを可能にする。第二に同様にイベント(非定常な市場環境の変化)を登録する情報データベースを設け、株式移転・合併・統合など株式市場における非定常なイベントをユーザ毎に定義し、それらのイベントが発生した都度、統合DBを更新すると共に、ユーザ向け情報加工から配信に到る一連のプロセスを自動的に起動させるイベント対応機能を設ける。また、第三にユーザの要求フォーマットを記憶しておき、統合情報データベースからこの要求フォーマットに合う形で配信データを加工抽出後、利用者システムへ配信する。こうすることで、分析者は分析のみに時間をかけることが可能になる。第四に、スケジュールイベントDBには、ユーザが情報を入手したいタイミングも登録しておくことで、ユーザのエージェントとして情報を生成、蓄積、自社用に加工、配信という一連のプログラムを自動的に起動することを可能にする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報配信システムの構成を示すブロック図である。大きく分けて、株価や為替といった情報を配信する証券取引所001や財務データ等を配信する情報ベンダ002やニュース情報といった日々のイベントを配信するイベント情報源003といった情報取得元(情報ベンダ)、情報配信センタ016、ユーザサイト019の三つの構成となる。情報ベンダ001〜003からは、随時、契約に基づき、情報配信センタへ情報が配信される。情報配信センタ016においては、受信した情報ベンダからの情報を一時的に保存し、必要な加工を施し、必要に応じユーザサイト019へ情報を配信する。
【0011】
情報配信センタ016では、株価データ・指数データ・為替データ・財務データ・イベント情報を随時(リアルタイム若しくは定期的に)受信し格納した一次保存DB004、非定常な情報発生(イベント)の区分を登録しているイベント定義DB006、ユーザサイト毎に、決算発表時期及び該当する銘柄、各取引市場のオープン・クローズ時刻など定期的に発生する定常的な情報発生(スケジュール)情報や特定の統計数値(生産実績など業界・公的統計)の発表などユーザ独自の定義情報及び該当する銘柄情報(イベント)の発生タイミング等を格納しているイベントスケジュールDB005、一次データを加工・統合した統合DB008を有する。
【0012】
また、ユーザの必要とする配信情報の取得方法(SQLデータ)011、情報の加工方法(メタデータ)010、など情報配信に関わる顧客のニーズを登録したリポジトリ012、ユーザサイトへの配信情報を格納している顧客配信用DB014を有している。また、一次データの加工・統合を行うプログラムである統合DB作成部007、ユーザサイト019より受信した個々のデータフォーマット015を情報配信センタ016で一元的に管理できる汎用的なフォーマットに変換するプログラムであるデータフォーマット解析部009、イベントスケジュールDB005のスケジュール・イベント情報及びリポジトリ012より取得した取得方法、加工方法の情報に従って統合DB008より配信データを抽出・加工するデータ抽出・加工部013を有する。
【0013】
ユーザサイト019では、情報配信センタ019より配信情報を受信する受信サーバ018、受信した情報を格納する分析用データ017を有する
本発明では、このイベント・スケジュール情報に基づき、ユーザの必要とする条件を満たした場合に自動的に情報生成から配信までのプロセスを起動する点、及び、予め若しくは、随時ユーザが登録するデータフォーマットに基づき情報を加工した上で顧客の分析など使用環境に直接インプットできる形で情報を配信する点を特徴とする。
【0014】
以下、上述の通り構成された本実施例に係わるシステムにおいて、情報ベンダより情報を取得し、イベント・スケジュール情報あるいはリポジトリ情報基づき利用者の分析可能な情報を配信するまでの例を図2〜図13までを用いて説明する。
【0015】
図2から5は、本実施形態における情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0016】
図5から14は、本実施形態において使用するデータベースの一構成例である。
【0017】
図2は、情報ベンダから情報を取得しDBに格納するまでの処理フロー図である。
【0018】
ステップ101:証券取引所001・情報ベンダ002・イベント情報源003より自動的にニュース等のイベント情報や市況情報(図7〜図10参照)を随時取得する。
【0019】
ステップ102:あらかじめイベント定義DB006に登録されている決算発表、業績修正、合併、買収など企業の財務・株式などに影響を与えるイベント定義情報(図6参照)からイベントを定義するキーワードであるイベント定義を全て抽出する。
【0020】
ステップ103:ステップ102で取得したイベント定義データがステップ101で取得したイベント情報の中に含まれるか否かを判定する。イベント情報の中にイベント定義が一つも含まれない場合には処理を終了する。含まれる場合にはステップ104に遷移する。
【0021】
ステップ104:ステップ101で取得したイベント情報より対象銘柄情報とイベント発生日時を抽出する。
【0022】
ステップ105:ステップ103にて判定されたイベント定義とステップ104で抽出した対象銘柄情報及びイベント発生日時、処理内容ともにそれぞれイベントスケジュールDB(図7参照)に格納する。また、ユーザは、イベント情報と共に定常的に行われる情報をスケジュール情報として登録やイベントスケジュールDBの内容の更新を行うことも可能とする。
【0023】
図6に、イベント定義DB006に格納されているイベント定義データ501を示す。イベント定義データ501は、項番502、イベント定義503、処理内容504といった、イベントとそれに対応する処理内容(データ取得元情報等)を表している。項番502には、505、508といったデータ順を表す番号が、イベント定義503には506、509といったイベント定義の内容が、処理内容504には507、510といったイベント毎にデータを取得するにあたりその取得元データ種類等が格納されている。
【0024】
図7に、イベントスケジュールDB005に格納されているイベントスケジュールデータ601を示す。イベントスケジュールデータ601は、項番602、分類603、イベント604、対象銘柄605、発生日時606、更新日時607、処理内容608といった、イベントとその分類、それに対応する銘柄情報、発生日時、処理内容(データ取得元情報等)を表している。また、更新日時607にはイベント発生日時に伴い処理内容を実行した最新の日付が格納される。項番602には、609、616といったデータ順を表す番号が、分類603には610、617といったイベントが定常的なスケジュールなのか随時発生しうるイベントなのかの区分が、イベント604には、611、618といったイベントの内容が、対象銘柄605には、612、619といったイベントあるいはスケジュールの対象となる銘柄情報が、発生日時606には、613、620といったイベントあるいはスケジュールの発生する日次が、更新日時607には、614、621といったイベントスケジュールDBに従って処理内容608が実行された最新の日時が、処理内容608には、615、622といったイベントに対応したデータ処理内容が格納されている。
【0025】
図3は、情報ベンダから情報を取得後、統合データを作成するまでの処理フロー図である。
【0026】
ステップ201:ある一定期間を周期としてイベントスケジュールDB005のスケジュールイベントデータ601(図7参照)の中から分類603が「スケジュール」であるデータを全件取得する。
【0027】
ステップ202:ステップ201にて取得したイベントスケジュールデータのうち現在日時と各イベントスケジュールデータの発生日時を比較する。現在日次より発生日時が過去(同日時も含む)となるイベントスケジュールデータのみを抽出し、ステップ203に遷移する。一件も存在しない場合にはステップ207に遷移する。
【0028】
ステップ203:ステップ202にて抽出されたイベントスケジュールデータのうち、更新日時と発生日時を比較する。発生日時よりも更新日時が将来であるイベントスケジュールデータのみを抽出し、ステップ204に遷移する。一件も存在しない場合にはステップ207に遷移する。
【0029】
ステップ204:ステップ203にて抽出した全イベントスケジュールデータについて、該処理内容として格納されているデータ取得方法に従って一次保存DBの該DBから情報を抽出する。図8に一次保存DB004のDBの一つである株価データ701を示す。株価データ701は、銘柄コード702、日付703、終値704、気配値705、出来高706といった銘柄毎の株式情報を表している。銘柄コード702には707、711といった銘柄コードが、日付703には708、712といった情報を取得した日付が、終値704には709、713といった当該日の株価の終値が、出来高706には710、714といった当該日付の出来高が格納されている。図9には一次保存DB004のDBの一つである財務データ801を示す。財務データ801は、銘柄コード802、売上高803、営業利益804、経常利益805、当期利益806といった上場企業毎の財務データを表している。銘柄コード802には807といった上場企業の銘柄コードが、売上高804には808といった売上高が、営業利益804には809といった営業利益が、経常利益805には810といった経常利益が、当期利益806には直近の当期利益が格納されている。
【0030】
例えば、イベントスケジュールデータ601において、現在日時が2002/10/21の15:00である場合、対象銘柄619の銘柄「6501」情報とその処理内容622の「財務データ、株価データを取得」情報を抽出し、現在日時2002/10/21と併せて該当データを取得する。該条件により株価データ701の銘柄コード707、日付708、終値709、出来高710を、財務データ801の銘柄コード807、売上高808、営業利益809、経常利益810、当期利益811を取得する。
【0031】
ステップ205:ステップ205にて取得した一次保存DB004の情報を統合DB008に格納する。
図12には統合DB008のDBの一つである銘柄別統合データ1101を示す。銘柄別統合データ1101は、銘柄1102、売上高1103、資本金1104、ROE1105、株価1106、出来高1107、日時1108といった銘柄毎の財務情報及び株価情報等を統合した情報を表している。銘柄1102には1109、1116、1120といった銘柄コードが、売上高1103には1110、1124といった売上高が、資本金1104には1111といった資本金が、ROE1105には1112といったROE(株主資本利益率)が、株価1106には1113、1117、1121といった株価が、出来高1107には1114、1118、1122といった出来高が、日時1108には1115、1119、1123といったデータ基準日が格納されている。
【0032】
例えば、前期ステップ204にて取得した株価データ701の銘柄コード707、日付708、終値709、出来高710を、銘柄別統合DBの銘柄1116、株価1117、出来高1118、日時1119として、前期ステップ204にて取得した財務データ801の銘柄コード807、売上高808を銘柄別統合DBの売上高1124として格納する。
【0033】
ステップ206:ステップ205にて統合DBに情報を格納した場合には、イベントスケジュールデータ601に対して、ステップ204にて抽出したイベントスケジュールデータの更新日時607に現在日時を格納する。例えば、ステップ205における株価データ701、財務データ801の更新を行った場合には、イベントスケジュールデータ601の更新日時614に現在日時である2002/10/22.15:00を格納する。
【0034】
ステップ207:ある一定期間を周期としてイベントスケジュールDB005のスケジュールイベントデータ601(図7参照)の中から分類603が「イベント」であるデータを全件取得する。
【0035】
ステップ208:ステップ207にて取得したイベントスケジュールデータのうち、現在日時と各イベントスケジュールデータの発生日時を比較する。現在日次が発生日時よりある一定期間内に含まれるイベントスケジュールデータのみを抽出し、ステップ209に遷移する。一件も存在しない場合には処理を終了する。
【0036】
ステップ209:ステップ208にて抽出した全イベントスケジュールデータについて、該処理内容として格納されているデータ取得方法に従って一次保存DBの該DBから情報を抽出する。例えば、イベントスケジュールデータ601において、現在日時が2002/10/22の15:00である場合、対象銘柄619の銘柄「6501」情報とその処理内容622の「株価データを取得」情報を抽出し、現在日時2002/10/22と併せて該当データを取得する。該条件により株価データ701の銘柄コード711、日付712、終値713、出来高714を取得する。
【0037】
ステップ210:ステップ209にて取得した一次保存DB004の情報を統合DB008に格納する。例えば、前記ステップ209にて取得した株価データ701の銘柄コード711、日付712、終値713、出来高714を銘柄別統合DBの銘柄1116、株価1117、出来高1118、日時1119として格納する。
【0038】
ステップ211:ステップ210にて統合DBに情報を格納した場合には、イベントスケジュールデータ601に対して、ステップ209にて抽出したイベントスケジュールデータの更新日時607に現在日時を格納する。例えば、ステップ210における株価データ701の更新を行った場合には、イベントスケジュールデータ601の更新日時621に現在日時である2002/10/22.15:00を格納する。
【0039】
図4は、利用者からデータ加工フォーマットを受信後、データ加工フォーマットを分析しリポジトリに格納するまでの処理フロー図である。
【0040】
ステップ301:情報配信センタ016の利用者であるユーザサイト019において作成したデータ加工フォーマットをあるデータフォーマット形式に従って変換し情報配信センタ016で受信する。
【0041】
ステップ302:ステップ301にて受信したあるデータフォーマット形式にて記述されたデータ加工フォーマットから、ある文法により記述されたデータの取得方法(例えばSQLデータ)及び配信データ項目定義を抽出する。
【0042】
ステップ303:ステップ301にて受信したデータフォーマット形式にて記述されたデータフォーマットから、加工ロジックデータとして統合DBに保有する項目の演算等により算出される配信項目に対するその演算式(メタデータ)を抽出する。
【0043】
ステップ304:ステップ302、303にて取得したSQLデータ、配信データ項目定義、及びメタデータを該利用者の固有データ加工情報としてリポジトリ012に格納する。図14にリポジトリ012で保有するリポジトリデータ1301を示す。リポジトリデータ1301は利用者1302、データ加工フォーマット1303といった利用者毎のデータ加工フォーマットをあるデータフォーマット形式(例えばXLM形式)に準じて格納している。利用者1302には1304といった利用者を識別するコードが、データ加工フォーマット1303には1305といったあるデータフォーマット形式により記述された配信データを自動生成するためのデータ取得方法やデータ加工方法等が格納されている。
【0044】
図5は、利用者の配信要求からデータ加工後情報を配信するまでの処理フロー図である。
【0045】
ステップ401:利用者であるユーザサイト019から情報配信センタ016に対して情報の配信要求が行われる。
【0046】
ステップ402:情報配信センタ016のデータ抽出・加工部013では、イベントスケジュールDB005よりユーザサイト019固有のイベントスケジュールデータ601から分類603が「イベント」であるデータを一件抽出する。
【0047】
ステップ403:ステップ401においてユーザサイト019から情報配信要求のあった時刻とステップ402で抽出したイベントスケジュールデータ601の一件のレコードのイベント発生日時606を比較する。データ配信要求日時がイベント発生日時より将来にある場合(同日付も含む)にはステップ404に遷移する。データ配信要求日時がイベント発生日時より過去である場合にはステップ405に遷移する。
【0048】
ステップ404:ステップ403で処理したイベントスケジュールデータについて、該処理内容608として格納されているデータ取得方法に従って一次保存DBの該DBから情報を抽出する。例えば、イベントスケジュールデータ601において、データ配信要求日時が2002/10/22の15:00である場合、対象銘柄619の銘柄「6501」情報とその処理内容622の「株価データを取得」情報を抽出し、現在日時2002/10/22と併せて該当データを取得する。該条件により株価データ701の銘柄コード711、日付712、終値713、出来高714を取得する。その後、取得した一次保存DB004の情報を統合DB008に格納する。例えば、取得した株価データ701の銘柄コード711、日付712、終値713、出来高714を銘柄別統合DBの銘柄1116、株価1117、出来高1118、日時1119として格納する。最後にイベントスケジュールデータ601の更新日時607にデータ配信要求日時を格納する。
【0049】
ステップ405:データ配信要求のあったユーザサイト019固有のイベントスケジュールデータ601の分類が「イベント」であるデータが全てステップ402で抽出されていればステップ406に遷移する。処理されていないデータが存在する場合にはステップ402に遷移する。
【0050】
ステップ406:データ配信要求のあったユーザサイト019のデータ加工フォーマット1301をリポジトリ012から抽出する。
【0051】
ステップ407:ステップ406にて抽出したユーザサイト固有のデータ加工フォーマット1301よりデータ取得部分(例えばSQL文)を抽出し必要なデータを統合DB008から取得する。例えば、データ加工フォーマット1305から<SQL>と</SQL>で囲まれた部分をデータ取得方法(例えばSQL文)と判定し、
SQL1=select 売上高,資本金,ROE from 銘柄別統合
where 銘柄コード=’6501’and 日付=”Today”
SQL2=select 終値,出来高 from 銘柄別統合 where 銘柄コード=’6501’ and 日付 between ”Today−2” and “Today”
上記、2つのSQL文を取得し実行する。Today=2002/10/22とすると、結果、銘柄別統合データ1101からSQL1により売上高1110、資本金1104、ROE1105を、SQL2により株価1113、1117、1121、出来高1114、1118、1122を取得する。
【0052】
ステップ408:ステップ406にて抽出したユーザサイト固有のデータ加工フォーマット1301よりデータ加工部分(例えば算出式)を抽出する。抽出後、ステップ407にて統合DB008から取得した情報を用いて加工後のデータを自動生成する。例えば、抽出したデータ加工フォーマット1305から<データ加工>と</データ加工>で囲まれた部分をデータ加工部分(例えば算出式)と判定し、
出来高加重移動平均=Σ(株価×出来高)÷(Σ出来高)
なる算出式を取得し、ステップ407にて取得した株価1113、1117、1121、出来高1114、1118、1122を使用して計算を実行すると出来高加重移動平均として683.4548が得られる。
【0053】
ステップ409:ステップ407及びステップ408にて取得あるいは加工したデータを配信要求のあったユーザサイト019の固有の顧客配信用DB014に格納する。配信用データ項目はデータ加工フォーマット1303にある形式に基づいて格納されている。例えばステップ407より取得した銘柄「6051」に対する売上高1110、資本金1104、ROE1105、株価1113、1117、1121、出来高1114、1118、1122、ステップ408により算出した出来高加重移動平均「683.4548」を格納する。格納先はユーザサイト019に固有の顧客配信用DB014であり、データ加工フォーマット1305から<配信データ項目>と</配信データ加工>で囲まれた部分をデータ配信項目定義と判定し、配信用売上高に売上高1110、配信用資本金に資本金1104、配信用ROEにROE1105、配信用株価に株価1113、1117、1121、配信用出来高に出来高1114、1118、1122、配信用出来高加重移動平均に出来高加重移動平均「683.4548」を格納する。
【0054】
ステップ410:ステップ409にて自動生成し顧客配信用DBに格納されている配信データを配信要求のあったユーザサイト019に送信する。送信後、ユーザサイト019では受信サーバ018により配信データを受信し、ユーザサイト019で管理されている分析用データ017として格納される。
【0055】
【発明の効果】
以上実施例で示してきたように、スケジュールイベントDBのタイムスケジュールを参照することによりユーザは必要とするタイミングで必要な情報を受信することができる。また、ユーザのデータフォーマットを情報配信システムがリポジトリとして管理・利用することで、ユーザはデータ加工の時間・労力を省略することが可能となった。
【0056】
さらに、ユーザが求める情報をタイムリーに、かつタイムラグを最小限にとどめる形でユーザの分析システムへインプットを可能にすること、及び、ユーザにおける分析作業を必要とする条件を予め設定することでユーザが常時市場をモニターしなくても自動的に情報を加工・配信を行うことが可能となり、株式運用など各種意思決定プロセスにおけるロスタイムを防止し、機会損失など不要なリスクを軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わるシステム構成図
【図2】実施例の情報配信元からのイベント情報取得を説明するフローチャート
【図3】実施例の統合データ作成を説明するフローチャート
【図4】実施例のデータ加工フォーマット格納処理を説明するフローチャート
【図5】実施例のデータ加工処理を説明するフローチャート
【図6】イベント定義DBの構成例
【図7】スケジュールイベントDBの構成例
【図8】株価データDBの構成例
【図9】財務データDBの構成例
【図10】指数データDBの構成例
【図11】為替データDBの構成例
【図12】銘柄別統合DBの構成例
【図13】日時別共通情報統合DBの構成例
【図14】リポジトリの構成例
【符号の説明】
001…証券取引所、002…情報ベンダ、003…イベント情報源、016…情報配信センタ、019…ユーザサイト
Claims (10)
- 金融に関する複数の金融データに基づく金融情報を複数の情報受信装置に配信する情報配信システムにおいて、
前記複数の情報受信装置それぞれに対応した要求を、前記複数の情報受信装置それぞれに対応させて記憶する手段と、
前記複数の金融データを前記金融情報に統合する手段と、
統合された前記金融情報を、記憶された前記要求に応じて複数の加工情報に変換する手段と、
変換された前記複数の加工情報のそれぞれを、対応する情報受信装置に送信することを特徴とする情報配信システム。 - 請求項1に記載の情報配信システムにおいて、
前記統合する手段は、前記金融データに変化が生じるイベントが発生した場合に、前記統合を実行することを特徴とする情報配信システム。 - 請求項2に記載の情報配信システムにおいて、
前記金融データには、株価を示す株価データ、為替に関する為替データ、企業の財務を示す財務データおよび金融に関する指数を示す指数データのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする情報配信システム。 - 請求項3に記載の情報配信システムにおいて、
当該情報配信システムは、金融市場を管理する金融システムと接続され、
前記金融市場で前記イベントが発生した場合、前記金融システムから前記金融データを受信する手段を有することを特徴とする情報配信システム。 - 請求項4に記載の情報配信システムにおいて、
前記金融市場には、株式市場が含まれることを特徴とする情報配信システム。 - 金融に関する複数の金融データに基づく金融情報を複数の情報受信装置に配信する情報配信システムを用いた情報配信方法において、
前記情報配信システムは、
前記複数の情報受信装置それぞれに対応した要求を、前記複数の情報受信装置それぞれに対応させて記憶し、
前記複数の金融データを前記金融情報に統合し、
統合された前記金融情報を、記憶された前記要求に応じて複数の加工情報に変換し、
変換された前記複数の加工情報のそれぞれを、対応する情報受信装置に送信することを特徴とする情報配信方法。 - 請求項6に記載の情報配信方法において、
前記統合する手段は、前記金融データに変化が生じるイベントが発生した場合に、前記統合を実行することを特徴とする情報配信方法。 - 請求項7に記載の情報配信方法において、
前記金融データには、株価を示す株価データ、為替に関する為替データ、企業の財務を示す財務データおよび金融に関する指数を示す指数データのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする情報配信方法。 - 請求項8に記載の情報配信方法において、
前記情報配信システムは、金融市場を管理する金融システムと接続され、
前記金融市場で前記イベントが発生した場合、前記金融システムから前記金融データを受信することを特徴とする情報配信方法。 - 請求項9に記載の情報配信方法において、
前記金融市場には、株式市場が含まれることを特徴とする情報配信方法。
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