JP2004279238A - 固体の体積又は体積膨張率の測定方法 - Google Patents

固体の体積又は体積膨張率の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】主として超臨界流体等の高圧流体中で膨潤するような性質を有する固体の体積の膨張率を測定する方法に関し、高圧という特殊条件下で、対象物の固体の体積膨張率を正確に測定することのできる測定方法を提供することを課題とする。
【解決手段】回転対称軸を有する立体形状からなる固体を静止状態で側面からデジタルカメラで撮影し、その静止位置から前記固体を所定角度回転させて同じ位置からデジタルカメラで撮影し、この操作を順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、画像の固体領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を所定角度回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、撮影されたすべての画像について同様に所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体の体積又は体積膨張率の測定方法、特に、超臨界流体等の高圧流体中で、膨潤するような性質を有する固体の体積の膨張率を測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超臨界流体は物質への浸透力が優れていることから、各種の素材からなる固体に注入して、その固体に所望の特性を付与し、或いは固体中から不純物を除去する等の種々の技術が開発されている。特に二酸化炭素の場合には、臨界温度や臨界圧力が比較的低いことから、超臨界二酸化炭素をたとえば、汎用プラスチック、汎用エンジニアリングプラスチック、特殊エンジニアリングプラスチックに代表される合成樹脂のような有機高分子材料に接触させ、加工する種々の技術が開発されている。
【0003】
ところで、合成樹脂のような有機高分子材料を所定の温度で加工等する場合、その有機高分子材料の物性、たとえばガラス転移点のような物性を予め把握しておくと、その加工等の作業を行う上で、そのための装置の温度設定等を容易に行うことができる。このためガラス転移点を推算することが行われているが、そのガラス転移点を推算する式に、合成樹脂の重量変化(ΔW)、体積変化(ΔV)、密度変化(ΔD)等が含まれているので、これらを測定し,その測定値を上記推算式に代入してガラス転移点が推算されることになる。
【0004】
また、ガラス転移点に限らず、たとえば比熱や融点等の物理量についても推算式が利用される場合があり、その推算式にはガラス転移点の場合と同様にΔWやΔV等が含まれている。
【0005】
そして、上記のような超臨界二酸化炭素を有機高分子材料に接触させる際、その有機高分子材料は超臨界二酸化炭素を吸収し、膨潤して重量や体積が変化することとなるが、このような超臨界流体は当然のことながら高温、高圧下で取り扱われるので、特に体積を測定する場合、常温、大気下における物質の標準的な体積と比べた高温、高圧下による体積誤差を考慮しなければならない上に、超臨界二酸化炭素が有機高分子材料に吸収されていることによる体積誤差を考慮しなければならないため、かかる条件下での体積変化の測定は非常に困難となっていた。
【0006】
そこで、このような場合、従来においては、フィルム状に形成された有機高分子材料のサンプルを、高温、高圧下のセル内に設置し、その状態で写真撮影等により面積を測定し、その面積変化から体積変化が算出されていた。具体的には有機高分子材料のサンプルの厚みを無視し、面積変化ΔS≒ΔVの近似式を利用して体積変化が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような近似式を利用した測定方法では、フィルム状のサンプルに凹凸がある場合、測定誤差が大きくなるおそれある。また、サンプルがフィルム状であるので、高温、高圧下ではサンプルに反りが生じ、この場合にも測定誤差が大きくなるおそれある。
【0008】
反りを防止するために、ガラス板等で上下からサンプルを挟持するようなことも行われていたが、この場合には、超臨界二酸化炭素が有機高分子材料のサンプルに接触するのが上記ガラス板によって阻止され、厚みの薄い側面側からしか超臨界二酸化炭素がサンプルに接触することにならないので、超臨界二酸化炭素の雰囲気下という特殊条件下で測定を行うという本来の目的に合致した測定を行うことができず、測定した体積変化の測定値を、同様の温度や圧力の条件下における上記ガラス転移点、比熱等の物理量の推算式に代入した場合、その物理量が正確に算出されないこととなる。また、ガラス板と高分子との相互作用を無視することになり、誤差が大きくなる。
【0009】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、上記のような高圧という特殊条件下で、対象物の固体の体積変化(体積膨張率)を正確に測定することのできる測定方法を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために、固体の体積又は体積膨張率の測定方法としてなされたもので、固体の体積の測定方法としての特徴は、回転対称軸を有する立体形状からなる固体を静止状態で側面からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を、前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定することである。
【0011】
また、より具体的な固体の体積の測定方法としての特徴は、高圧容器部1内に、高圧流体によって膨潤する性質を有し且つ回転対称軸を有する立体形状に形成された固体を固定して収容した後、前記高圧容器部1内に高圧流体を流入して前記固体を膨潤させ、該膨潤状態が平衡状態となった後に、前記高圧容器部1内で固定された静止状態の固体を、該高圧容器部1に形成された可視窓6からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を、前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定することである。
【0012】
さらに、固体の体積膨張率の測定方法としての特徴は、回転対称軸を有する立体形状からなる膨張後の固体を静止状態で側面からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を、前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定し、膨張前の固体の体積からの増加分を体積膨張率として測定することである。
【0013】
また、より具体的な固体の体積膨張率の測定方法としての特徴は、高圧容器部1内に、高圧流体によって膨潤する性質を有し且つ回転対称軸を有する立体形状に形成された固体を固定して収容した後、前記高圧容器部1内に高圧流体を流入して前記固体を膨潤させ、該膨潤状態が平衡状態となった後に、前記高圧容器部1内で固定された静止状態の固体を、該高圧容器部1に形成された可視窓6からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を、前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定し、膨潤前の固体の体積からの増加分を体積膨張率として測定することである。
【0014】
体積測定の対象物である固体としては、たとえば上部が円錐状で中央から下部が円柱状に形成された全体が円錐台形状に形成されているようなものを用いるのが好ましい。
【0015】
高圧容器部1内では、たとえば固体が台座7に載置されるとともに台座(7)が固体とともにデジタルカメラで撮影される。この場合は、画像の1ピクセル分の長さが、前記台座7の寸法を基準として算出される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に従って説明する。
【0017】
図1は、本発明の固体の体積の測定方法の一実施形態である、超臨界流体における有機高分子材料の体積変化の測定方法に用いる装置の概略正面図、図2は同じ装置をより詳細に示す概略ブロック図である。
【0018】
本実施形態の装置は、図1に示すように高圧容器部1、画像収録部2、温度,モーター制御部3、及びシステム部4を具備している。
【0019】
高圧容器部1は、樹脂成形品からなるサンプルを、超臨界流体の雰囲気下で収容するための容器部であり、そのケーシング5の内面側はステンレスで構成されている。またケーシング5の外面側の一部には、図2に示すように可視窓6が設けられている。
【0020】
高圧容器部1の内部には、サンプルを固定して載置するための台座7が設けられており、その台座7は、回転駆動装置8によって回転しうるように構成されている。
【0021】
高圧容器部1には、該高圧容器部1に高圧流体を供給するための高圧ポンプ9が接続されており、さらに高圧ポンプ9には高圧流体供給用のボンベ10が接続されている。本実施形態では高圧流体として二酸化炭素が用いられる。
【0022】
高圧ポンプ9は、冷却器11によって冷却されるように構成されている。プランジャー式、ダイヤフラム式、あるいはシリンジ式の高圧ポンプを一般的に使用することができる。
【0023】
画像収録部2には、画像収録装置本体12と、デジタルカメラ13とが具備されており、そのデジタルカメラ13が、前記高圧容器部1の可視窓6に接近させて配置されている。これにより、デジタルカメラ13で高圧容器部1の内部が撮影されることとなる。また画像収録装置本体12には、長焦点顕微鏡が具備されており、デジタルカメラ13で撮影された画像が拡大されるように構成されている。本実施形態では倍率が最大で40倍の長焦点顕微鏡を用いている。
【0024】
温度,モーター制御部3は、前記高圧容器部1内の温度を制御するとともに、前記回転駆動装置8の回転を制御するためのものである。
【0025】
システム部4は、パーソナルコンピューターを具備しており、図1において、14はパーソナルコンピューターの本体、15はディスプレイを示す。このディスプレイ15に、前記デジタルカメラ13で撮影され、長焦点顕微鏡で拡大された画像が表示されるように、システム部4と画像収録部2が接続されている。
【0026】
次に、このような装置を用いて、有機高分子材料の体積膨張率を測定する方法について説明する。
【0027】
先ず、図3に示すように、上部が円錐状、中央から下部にかけて円柱状に形成されて全体が円錐台形状に形成された合成樹脂製のサンプル16を準備する。このサンプル16は、たとえば棒状の合成樹脂成形品を所定寸法に切断するとともに、上部が円錐状になるように切削等によって加工して形成する。本実施形態では、合成樹脂材料として、汎用プラスチックであるポリプロピレンを用いた。
【0028】
そして、このように準備されたサンプル16を、図2に示すように高圧容器部1内の台座7上に載置して固定する。
【0029】
次に、ボンベ10から二酸化炭素を高圧容器部1に供給し、高圧容器部1内の残存空気をパージした後、高圧ポンプ9を用いて二酸化炭素を高圧容器部1に供給するとともに、温度と圧力を調整する。温度は、温度,モーター制御部3の温度コントローラーによって制御し、圧力は、高圧ポンプ9によって制御する。
【0030】
温度と圧力は、使用する高圧流体が、亜臨界流体、もしくは超臨界流体になる条件であれば良い。本実施形態では高圧流体として二酸化炭素(臨界温度31.1℃、臨界圧力7.38MPa)を利用するため、温度範囲は25℃から200℃、圧力は6MPaから50MPaが好ましい。
【0031】
所定の温度と圧力の条件に到達した後、高圧ポンプ9を停止する。
【0032】
二酸化炭素の超臨界流体がサンプル16に接触すると、サンプル16の内部に二酸化炭素が浸透する。そのため、合成樹脂材料からなるサンプル16は膨潤し、微小量ではあるが体積が増加する。
【0033】
このときの処理時間は、サンプル16の大きさにもよるが、72時間から120時間が好ましい。
【0034】
一定時間処理後、膨潤による体積変化が生ずることがなく、平衡状態となった後に、サンプル16の撮影を行う。
【0035】
サンプル16の撮影は、上記のように高圧容器部1の可視窓6に接近して配置された画像収録部2のデジタルカメラ13によって行う。デジタルカメラ13によって撮影された画像は、画像収録装置本体12に具備された長焦点顕微鏡によって20倍に拡大され、パーソナルコンピューターのディスプレイ15に表示されるとともに、その表示された画像が、情報としてシステム部4内で記憶されることになる。
【0036】
このように、円錐台形状という立体的なサンプル16は、システム部4では、特定の角度で撮影された五角形という平面形状として記憶されることとなる。
【0037】
そして、サンプル16が所定の角度から撮影され、その画像がシステム部4で記憶された後、回転駆動装置8を駆動させ、台座7を所定角度(本実施形態では10度)回転させる。
【0038】
所定角度回転させた位置で台座を停止させ、その位置のサンプル16を、上記と同様にしてデジタルカメラ13で撮影し、長焦点顕微鏡で拡大された画像をシステム部4内で記憶させる。
【0039】
さらに、台座7を所定角度(10度)回転させ、同様にサンプル16を撮影して画像をシステム部4内で記憶させる。
【0040】
このようにして、台座7を所定角度(10度)ずつ回転させ、サンプル16を撮影し、その画像をシステム部4内で記憶させるという操作を繰り返し、最初の撮影位置から180 度回転させた位置までの画像が記憶された状態で、操作を終了する。このような操作の繰り返しにより、結果として異なる角度から撮影された計18枚の写真の画像がシステム部4内に記憶されていることになる。
【0041】
このように、異なる角度から撮影された計18枚の写真の画像がシステム部4内に記憶されたが、撮影されたサンプル16が円錐台形状という立体的なものであるのに対し、システム部4で記憶された画像における被写体であるサンプルの領域部分(固体領域部分)は、特定の角度から撮影された五角形という平面形状のものである。
【0042】
従って、サンプル16の体積が情報としてそのままシステム部4内に記憶されているわけではない。
【0043】
そこで、システム部4内では、撮影された画像における固体領域部分を抽出し、その平面的な固体領域部分に基づいて体積が近似的に計算されることとなる。この近似的な計算は、デジタルカメラ13で撮影された画像における画素の単位であるピクセルに基づいてなされる。具体的に説明すると、デジタルカメラ13で撮影された画像は、図4で模式的に示すように、ピクセル17の集合としてシステム部4内で認識され、計算される。
【0044】
その計算手順を説明すると、先ず、固体領域部分において横方向の1列に集合したピクセル集合体の面積が、(1ピクセルの面積)×(1列のピクセル数)という式で算出される。
【0045】
次に、このようにして算出された数値を、(1列分のピクセル集合体の面積)×2π×(固体領域部分の回転軸中心部からピクセル集合体の中心点までの距離)÷360 度×(回転した角度〔本実施形態では10度〕)という式に代入し、10度回転させた分の体積が近似的に算出される。
【0046】
このような面積に基づく近似的な体積計算は、一般的に行われてはいるが、図5を参酌した説明で一層容易に理解される。すなわち、図5は、直径10cm、高さ1cmの円柱の体積を、面積から近似的に求めることを説明する図である。この円柱の体積は、図5(ロ)に示すように、1cm×5cm×5cm×π=25πcmで算出されるが、このような円柱の投影図が図5(イ)のように平面図形(長方形)として把握されている場合には、その面積図形の左側半分の面積(1cm×5cm=5cm)を求め、その面積×2π×(円柱の中心軸から左側半分の平面図形の中心点までの距離〔2.5 cm〕)=25πcmとなり、上記体積計算の結果と合致する。
【0047】
図5と同様の近似計算で、画像の固体領域部分の左側半分における各列のピクセル集合体の面積から、所定角度回転させた回転体の体積を近似的に求め、これを各角度毎の18枚の画像すべてについて算出した総和によって、サンプル16の体積が算出されることになるのである。
【0048】
このような算出は、システム部4のパーソナルコンピューターによって自動的に行われるのであるが、上記画像中のサンプル16の輪郭(固体領域部分のエッジ部分)を肉眼によって判断できても、0〜255の値を持つ画素(ピクセル)で構成される画像中のサンプルの輪郭線(固体領域部分のエッジ部分)を、パーソナルコンピューターによって正確に把握することは実際には容易ではない。
【0049】
そこで、いわゆる二値化の操作が必要となる。二値化とは、1ピクセルごとの値を、敷居値を基準として0(黒)又は255(白)だけに置き換える操作であり、本実施形態では画像におけるサンプル16と台座7の部分が255(白)に置き換えられることとなる。
【0050】
また、上記のような面積計算を正確に行うために、選択された画像ファイルを適宜画像処理し、画像のノイズを減らすことが望ましい。
【0051】
上述のようにして、所定角度ずつ回転させて得られた計18枚の画像に基づいてサンプルの体積が近似的に算出されるのであるが、得られた画像は、高圧容器部1内の超臨界二酸化炭素雰囲気中で外側の可視窓6から撮影されたものであるため、サンプルの実際の寸法が可視窓6に現出されているわけではない。
【0052】
すなわち、超臨界二酸化炭素は高密度の流体であるため、たとえば水中の物体が光の屈折率変化により実寸と異なって外側から見えるのと同様に、可視窓6に現出されているサンプルの大きさは、実際のサンプルの大きさと異なっており、従って撮影された画像の固体領域部分も、超臨界二酸化炭素の雰囲気下のものであるので、サンプルの実寸の40倍とは異なった寸法の固体領域部分が抽出されていることになる。このために、撮影された画像の固体領域部分と実際のサンプルとの誤差を調整するための操作が必要となる。
【0053】
本実施形態では、この調整を行うために、上記台座7の寸法を基準として補正を行っている。すなわち、サンプル16は、台座7上に載置されているため、台座7も同時に撮影されることとなる。台座の寸法は定められているので、撮影された台座の画像領域部分と台座の実寸とから、超臨界二酸化炭素の雰囲気中でのサンプル16が、光の屈折率変化により外部にどの程度の誤差を生じさせて現出されているかが計測されることとなる。この場合の画像上の台座の寸法も、ピクセルを基準に測定される。すなわち、画像上の台座の左端から右端までのピクセル数を求め、そのピクセル数から、1ピクセルの長さを算出する。すなわち、1ピクセルの長さは、(台座の直径)÷(台座の左端から右端までのピクセル数)で求められる。
【0054】
このようにして求められた1ピクセルの長さは、サンプル16の測定にも適用されることとなる。従って、台座7は、高圧容器部1内での超臨界二酸化炭素雰囲気中における寸法測定の基準となるものである。
【0055】
また上記の場合において、サンプル16は合成樹脂製のものであり、超臨界二酸化炭素を吸収して膨潤するので、上記光の屈折率変化のみが寸法誤差の要因ではないが、台座7は金属製のものであり、超臨界二酸化炭素を吸収することがないので、サンプル16のように膨潤することもなく、光の屈折率変化に起因する寸法誤差の補正値を容易に測定することができるのである。
【0056】
従って、サンプル16の体積は、この台座7から算出された寸法誤差の補正値を補正した上で、算出されることとなる。
【0057】
一方、高圧容器部1内で超臨界二酸化炭素の雰囲気中で撮影及び体積計算を行う前のサンプル16の体積は、予め計算により算出されている。従って、上記のような方法で測定された膨潤後のサンプル16と、予め算出された元のサンプル16の体積との差が、体積変化(ΔV)となる。
【0058】
このようにして算出された体積変化(ΔV)の数値は、デジタルカメラ13で撮影され、長焦点顕微鏡で40倍に拡大された画像に基づき、その画像の1ピクセルを単位とし、先ず、画像の固体領域部分における横方向の1列に集合したピクセル集合体の面積を、(1ピクセルの面積)×(1列のピクセル数)という式で算出し、次に算出された数値を、(1列分のピクセル集合体の面積)×2π×(固体領域部分の回転軸中心部からピクセル集合体の中心点までの距離)÷360 度×(回転した角度〔本実施形態では10度〕)という式に代入し、10度回転させた分の体積を近似的に算出し、180 度まで回転させた際に得られた計18枚の画像から抽出された固体領域部分について同様に算出した、サンプル膨潤後の体積から元のサンプル16の体積を差し引いて算出されたものであるため、近似的に算出された数値であるとはいえ、従来のようにフィルム状の合成樹脂製のサンプルを用い、そのサンプルの厚みを無視して面積から体積を近似的に求める方法に比べると、体積変化(ΔV)の数値算出の精度は飛躍的に向上することとなる。
【0059】
従って、このようにして算出された体積変化(ΔV)の数値を、超臨界二酸化炭素雰囲気中で処理する対象となる各種合成樹脂等の有機高分子材料の高圧下、特に超臨界流体の雰囲気下における物理量、たとえばガラス転移点(Tg)、融点(Tm)、比熱(Cp),(Cv)等の推算式に代入した場合の誤差も、上記従来の算出方法に比べて著しく少なくなる。
【0060】
尚、上記実施形態では、10度ずつ回転させて撮影を行ったが、撮影時における任意の静止位置から次の静止位置までの回転角度は上記実施形態の10度に限定されるものではなく、たとえば1度であってもよく、また0.1 度であってもよく、その角度は問うものではない。この回転角度が小さい程、測定精度が良好となるが、作業時間は長くなるので、測定精度と作業時間を比較考量した上で、サンプルの素材の種類や測定条件等に応じて回転角度を設定すればよい。
【0061】
また、上記実施形態では、サンプルとして上部が円錐状で中央から下部にかけて円柱状に形成された全体が円錐台形状のものを用いたため、上記のような方法による測定の精度が非常に良好になるという好ましい効果が得られたが、サンプルの形状は上記実施形態に限定されるものではない。
【0062】
ただし、上記方法を適用するには、回転対称な立体形状であることが必須であり、またその回転軸の位置が明確であるような形状のものが好ましい。
【0063】
この意味で、円柱形状は回転軸の位置を明確に把握することができず、また高圧容器1内を照射する光源が、サンプルが載置されている位置と同じ高さの側面側から撮影されず、上下方向に若干でもずれた場合には、影が映り込み、それが画像中にも残存するので好ましくない。
【0064】
また、円錐形状は、中心軸の位置が明確であるが、撮影された画像の固体領域部分は三角形となり、上記のようにピクセルの集合体で面積から体積を算出する上で、固体領域部分のエッヂの部分にどうしても誤差が生じ易くなる。
【0065】
従って、これらの観点からは、上記実施形態のような円錐台形状のものが好ましい。
【0066】
さらに、上記実施形態では、サンプルとしてポリプロピレン製のものを用いたが、サンプルの材質は該実施形態のポリプロピレン(PP)に限定されない。たとえば高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ABS樹脂(ABS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の汎用プラスチック、ナイロン、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の汎用エンジニアプラスチック、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアリレート(PAR)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、フッ素樹脂(PTFE、PCTFE、PVDFなど)などの、特殊エンジニアプラスチックを利用できるが、これらの混合物であるブレンドポリマーも使用できる。
【0067】
また、高圧流体として上記実施形態では二酸化炭素(臨界温度:31.1℃、臨界圧力:7.38MPa)を用いたが、これ以外の高圧流体を用いることも可能である。有機高分子材料に対して浸透性の優れた、亜臨界流体や超臨界流体であれば使用することができる。例えば亜酸化窒素(臨界温度:36.4℃、臨界圧力:7.24MPa)、トリフルオロメタン(臨界温度:25.9℃、臨界圧力:4.84MPa)、窒素(臨界温度:―147℃、臨界圧力:3.39MPa)、又はそれらの内の二種類以上の混合物を利用できる。
【0068】
尚、本発明は、上記各種の有機高分子材料のように、高圧下で膨潤するような固体の体積変化を測定することを主眼とするものではあるが、本発明の用途は該実施形態に限定されるものではなく、他の固体の体積の測定に利用することも可能である。
【0069】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0070】
(実施例1)
本実施例では、上記実施形態のような装置を用いて、超臨界二酸化炭素中におけるポリプロピレンの膨潤度(体積膨張率)を測定した。圧力は6MPa 、8MPa 、10MPa 、15MPa 、20MPa 、24MPa でそれぞれ測定した。また、温度は74℃で行った。その測定結果のグラフを図6に示す。
【0071】
図6からも明らかなように、圧力が大きくなるほど、ポリプロピレンの膨潤度が増加した。そして20MPa のときに膨潤度が7vol %を超えて最大となった。超臨界二酸化炭素の高分子物質への浸透力、及びそれに伴って高分子物質を可塑化させる効果はすでに知られており、この試験結果でも、圧力が大きくなるほど超臨界二酸化炭素のポリプロピレンに対する浸透力及び可塑化効果が大きくなり、その結果、20MPa のときに膨潤度が最大になったものと認められる。
【0072】
ただし、24MPa のときには、20MPa の測定結果より膨潤度が減少した。
これは、24MPa では、超臨界二酸化炭素がポリプロピレンを可塑化させる効果よりも、圧力によってポリプロピレンが押さえつけられる効果が強くなり、それによってポリプロピレンの膨潤度が減少したものと考えられる。
【0073】
いずれにしても、上記のような装置を用いて、上記のように高圧容器部内で超臨界二酸化炭素雰囲気中における円錐台形状のポリプロピレンのサンプルを所定角度回転しつつデジタルカメラで撮影する操作を繰り返し、撮影されたすべての画像からポリプロピレンのサンプルの体積を近似的に算出することで、ポリプロピレンの膨潤度を非常に良好な精度で測定することができた。
【0074】
(実施例2)
本実施例では、上記実施例1のポリプロピレンに代えて、ポリエチレンを用いて同様に超臨界二酸化炭素中におけるポリプロピレンの膨潤度(体積膨張率)を測定した。圧力は10MPa 、15MPa 、20MPa 、24MPa でそれぞれ測定した。また、温度は45℃で行った。その測定結果のグラフを図7に示す。
【0075】
図7からも明らかなように、ポリプロピレンの場合と同様に、圧力が大きくなるほど、ポリエチレンの膨潤度が増加した。そして20 MPaのときに膨潤度が最大となった。
【0076】
ただし、24MPa のときには、ポリプロピレンの場合と同様に、20MPa の測定結果より膨潤度が減少した。その理由は、ポリプロピレンの場合と同様と考えられる。
【0077】
本実施例においても、上記のような装置を用いて、上記のように高圧容器部内で超臨界二酸化炭素雰囲気中における円錐台形状のポリプロピレンのサンプルを所定角度回転しつつデジタルカメラで撮影する操作を繰り返し、撮影されたすべての画像からポリエチレンのサンプルの体積を近似的に算出することで、ポリエチレンの膨潤度を非常に良好な精度で測定することができた。
【0078】
(実施例についての考察)
上記実施例1及び2の試験結果から、ポリプロピレンの膨潤度の方がポリエチレンの膨潤度よりも高いことがわかった。その理由は必ずしも定かではないが、膨潤度の高い材質の高分子物質ほど、本発明の方法と、フィルム状のサンプルを用いて面積から体積を近似的に測定していた従来の測定方法との精度上の差が生じ易い。従って、膨潤度の高い材質の高分子物質ほど、本発明を有効に適用できることとなる。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、回転対称軸を有する立体形状からなる固体を静止状態で側面からデジタルカメラで撮影し、その後、所定角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を、前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定する方法であるため、回転対称軸を有する立体形状でありながら、均一に形成されていないような寸法誤差の大きい固体の体積を精密に測定できるという効果がある。また、体積膨張率も同様に精密に測定することができる。
【0080】
また、このような方法を、高圧流体によって膨潤する性質を有する固体に適用し、そのような固体を高圧容器部内に収容して行う場合には、一般に高圧流体雰囲気下で困難とされていた膨潤性固体の体積測定を容易に行えるという効果がある。
【0081】
特に、このような高圧流体雰囲気下での方法を体積膨張率の測定に適用した場合には、従来のようにフィルム状の合成樹脂製のサンプルを用い、そのサンプルの厚みを無視して面積から体積を近似的に求める方法に比べると、体積変化(ΔV)の数値算出の精度は飛躍的に向上することとなる。
【0082】
従って、このようにして算出された体積変化(ΔV)の数値を、超臨界二酸化炭素雰囲気中で処理する対象となる各種合成樹脂等の有機高分子材料の高圧下、特に超臨界流体の雰囲気下における物理量、たとえばガラス転移点(Tg)、融点(Tm)、比熱(Cp),(Cv)等の推算式に代入した場合の誤差も、上記従来の算出方法に比べて著しく少なくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての体積測定方法を実施する装置の概略側面図。
【図2】同概略ブロック図。
【図3】一実施形態のサンプルを示し、(イ)は側面図、(ロ)は平面図。
【図4】投影平面図とピクセルとの相関関係を示す図。
【図5】体積算出を説明するための図で、(イ)は投影平面図形の側面図、(ロ)は立体図形の斜視図。
【図6】ポリプロピレンのサンプルの膨潤度と圧力の相関関係を示すグラフ。
【図7】ポリエチレンのサンプルの膨潤度と圧力の相関関係を示すグラフ。

Claims (10)

  1. 回転対称軸を有する立体形状からなる固体を静止状態で側面からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定することを特徴とする固体の体積の測定方法。
  2. 高圧容器部(1) 内に、高圧流体によって膨潤する性質を有し且つ回転対称軸を有する立体形状に形成された固体を固定して収容した後、前記高圧容器部(1) 内に高圧流体を流入して前記固体を膨潤させ、該膨潤状態が平衡状態となった後に、前記高圧容器部(1) 内で固定された静止状態の固体を、該高圧容器部(1) に形成された可視窓(6) からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の図形を前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定することを特徴とする固体の体積の測定方法。
  3. 固体が有機高分子材料である請求項1又は2記載の固体の体積の測定方法。
  4. 高圧容器部(1) 内で固体が台座(7) に載置されるとともに台座(7) が固体とともにデジタルカメラで撮影され、画像の1ピクセル分の長さが、前記台座(7) の寸法を基準として算出される請求項1乃至3のいずれかに記載の固体の体積の測定方法。
  5. 固体が、上部が円錐状で中央から下部が円柱状に形成されて全体が円錐台形状に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の固体の体積の測定方法。
  6. 回転対称軸を有する立体形状からなる膨張後の固体を静止状態で側面からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体を所定角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の部分の図形を、前記固体の所定回転角度と同じ角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定し、膨張前の固体の体積からの増加分を体積膨張率として測定することを特徴とする固体の体積膨張率の測定方法。
  7. 高圧容器部(1) 内に、高圧流体によって膨潤する性質を有し且つ回転対称軸を有する立体形状に形成された固体を固定して収容した後、前記高圧容器部(1) 内に高圧流体を流入して前記固体を膨潤させ、該膨潤状態が平衡状態となった後に、前記高圧容器部(1) 内で固定された静止状態の固体を、該高圧容器部(1) に形成された可視窓(6) からデジタルカメラで撮影し、次にその静止位置から前記固体の所定回転角度と同じ角度回転させた静止位置で、同じ位置からデジタルカメラで撮影し、その後、同じ角度ずつ回転させた静止位置で順次撮影を繰り返し、それぞれの静止位置で撮影された画像について、その画像における固体の領域部分の回転対象軸から左右いずれか半分の部分の図形を、前記固体と同じ所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を、画像の1ピクセル分の面積に基づいて算出し、前記撮影されたすべての画像について同様に固体領域部分の半分の図形を所定角度分回転させたと想定される立体図形の体積を算出するとともに、これら算出された立体図形の体積の総和を、前記回転対称軸を有する立体形状からなる固体の体積として近似的に算出することにより、該固体の体積を測定し、膨潤前の固体の体積からの増加分を体積膨張率として測定することを特徴とする固体の体積膨張率の測定方法。
  8. 固体が有機高分子材料である請求項6又は7記載の固体の体積膨張率の測定方法。
  9. 高圧容器部(1) 内で固体が台座(7) に載置されるとともに台座(7) が固体とともにデジタルカメラで撮影され、画像の1ピクセル分の長さが、前記台座(7) の寸法を基準として算出される請求項6乃至8のいずれかに記載の固体の体積膨張率の測定方法。
  10. 固体が、上部が円錐状で中央から下部が円柱状に形成された全体が円錐台形状に形成されている請求項6乃至9のいずれかに記載の固体の体積膨張率の測定方法。
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