JP2004275722A - 大腿骨骨折を整復するための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 四頭筋の切開を必要としない、低侵襲的手段を利用して股関節部骨折を整復するための改良された装置を提供する。
【解決手段】 本発明の大腿骨インプラントを配置するために、大転子に沿って切開部が形成される。大転子の周りは筋肉で覆われていないので、筋肉を切開することなく、切開部を形成し、皮膚及び筋膜に創部を作って、大転子を露出させ得る。大転子を露出させた後、大転子から大腿骨頭内に延び、さらに大転子から大腿骨骨髄内管まで延びる空洞を大腿骨に形成するために本発明の新規の器具が利用される。大腿骨空洞が形成された後、本発明による大腿骨インプラントが大腿骨の前述の空洞に挿入される。大腿骨インプラントはその後大腿骨内に固定され、インプラントの一部は大腿骨頭内に延びて大腿骨頭内に固定され、インプラントの一部は大腿骨幹内に延びて大腿骨幹内に固定される。
【選択図】 図１

Description

本発明は、股関節骨折を治療するための方法及び装置に関し、より詳細には、低侵襲的処置を利用して大腿骨骨折を整復するための方法及び装置に関する。

股関節骨折を整復するために現在利用される処置は、一般に、側板／股関節ねじの組み合わせ、すなわち大腿骨の側面に添えられ股関節ねじが機能を果たし得るように接続される骨接合板と大腿骨頭の中まで延びる股関節ねじとを利用する。側板股関節ねじを適切に移植するために、外科医は相当量の筋肉を切断して大腿骨を露出させて、骨接合板及び股関節ねじを機能を果たし得るように取り付けなければならない。

一般に、側板股関節ねじは、大腿骨を露出するために四頭筋に約１０〜１２ｃｍの切開を必要とする。このような手法は外科医に骨の表面に関する優れた視認を与えるが、筋肉（例えば四頭筋）を含めた軟組織への潜在的損傷は、手術後の患者の回復時間を長引かせる可能性がある。

技術的に必要とされるのは、例えば四頭筋を含めた軟組織を切開することなく股関節骨折を整復するための方法及び装置である。

本発明は、四頭筋の切断を必要としない、低侵襲的処置を利用して股関節骨折を整復するための改良された方法及び装置を提供する。本発明に従った大腿骨インプラントは、骨髄内固定並びに大腿骨頭内への固定を実現して、大腿骨骨折が治癒するために必要な圧迫を与える。本発明の大腿骨インプラントは、大腿骨骨折の滑動圧迫を可能にする。本発明の大腿骨インプラントを機能を果たし得るように配置するために、大転子の位置に合った切開部が形成され、大転子を露出するように創部が形成される。表面に作られる創部のサイズは、創部の深さ全体を通じてほぼ一定である。本発明の一つの例示の実施形態においては、大腿骨を前処置を施し且つインプラントを挿入するための切開部の寸法は、約２．５センチメートル（１インチ）である。大転子はその周囲を筋肉で覆われていないので、例えば四頭筋を含む筋肉を切開することなく、切開部を形成し、皮膚及び筋膜に創部を作って、大転子を露出することができる。大転子を露出させた後、本発明の新規の器具を利用して、大転子から大腿骨頭内に延び且つさらに大転子から大腿骨の骨髄内管内にも延びる空洞を大腿骨内に前処置で形成する。大腿骨空洞を形成した後、本発明に従った大腿骨インプラントが大腿骨の上記空洞に挿入される。大腿骨インプラントは、その後大腿骨内で固定され、インプラントの一部は大腿骨頭内に延びて大腿骨頭内に固定され、またインプラントの一部は大腿骨幹内まで延びて大腿骨幹内に固定される。滑動圧迫を可能にするために、インプラントの大腿骨頭内まで延びる部分はインプラントの大腿骨幹内に延びる部分に対して相対的に摺動可能である。

本発明の大腿骨インプラントは、バッグ内部への進入路を提供するために内部に充填チューブが配置されている密封バッグを含み、大腿骨に形成される空洞内に大腿骨インプラントが移植された後、インプラント・バッグに材料（例えば骨セメント）を充填することができるようになっている。本発明の大腿骨インプラントは、大腿骨インプラント・バッグ内に配置されるラグ骨ねじチューブをさらに含む。大腿骨インプラントのバッグは、バッグがラグ骨ねじチューブと接するどの点においてもバッグに注入される材料がバッグから漏れないように、ラグ骨ねじチューブの外部にしっかりと固定される。ラグ骨ねじチューブは中空であり、大腿骨頭内まで進みこれに固定されるラグ骨ねじ又はその他の固定装置を収容する。

本発明の大腿骨インプラントの密封バッグは、例えば、各種のフィルム及び織物で構成することができる。一つの例示の実施形態においては、本発明の大腿骨インプラントのバッグはアクリル性材料例えばアクリル織布で構成される。骨セメントはアクリル系なので、インプラント・バッグがアクリル材で構成される場合、バッグと骨セメントは緊密に化学結合する。本発明の大腿骨インプラントのバッグは、通常、収容装置を構成し、繊維強化フィルム又は布強化フィルムのようなフィルムや織製、編み、編組、エレクトロスピニング又はハイドロスピニングなどの工程によって作られる織物を含む様々な材料から構成され得る。インプラント・バッグ用として考えられる代替材料には、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、超高分子ポリエチレン（ＵＨＭＷＰＥ）、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポリスルホン又はポリウレタンなどを含む様々なポリマが含まれる。インプラント・バッグ用として考えられる他の代替材料には、ガラス、セラミック、外科用ステンレス鋼（例えば、３１６Ｌ）、チタン又はチタン合金から形成される繊維から構成される織物が含まれる。さらに、インプラント・バッグの材料は、例えば燐酸カルシウム又は生体活性ガラスコーティングなどで被覆することができる。さらに、インプラント・バッグ及び充填材を、例えば薬物又は成長因子用の供給機構として使用することができる。

本発明の別の実施形態においては、本発明のインプラントのバッグ構造は、入れ子式バッグ構造を構成し、内側バッグが内部に配置されている外側バッグの材料に比べて高強度の材料が内側バッグに充填される。本発明のこの形の外側バッグは、内側バッグの構成材料及び充填材料に比べて生体吸収性がより大きい材料から作られ、生体吸収性がより大きい材料が充填される。

本発明の大腿骨インプラントは、大転子に形成されるアクセス開口部を通して挿入され、上述の大腿骨空洞内に配置される。その後、ラグ骨ねじ又はその他の固定装置がラグ骨ねじチューブに通され、大腿骨頭に形成される空洞内まで進められる。次に、ラグ骨ねじ又はその他の固定装置が大腿骨頭に固定される。その後、大腿骨空洞を満たして骨髄内固定を行いラグ骨ねじを安定させるために、充填チューブを利用して、大腿骨インプラントに例えば骨セメントが充填される。本発明の代替実施形態においては、本発明のインプラントのラグ骨ねじシャフト部を固定するためにラグ骨ねじのねじ部の代わりに又はこれに加えて骨セメントが使用される。

上述の大腿骨空洞をリーマ加工するために、本発明に従って数種のガイド及びリーマを利用することができる。上記の新規のガイド及びリーマについては、本文書の詳細な説明の部分において詳細に説明する。一般に、本発明のガイド及びリーマは、大転子から大腿骨頚を横切って大腿骨頭内まで、並びに大転子から骨髄内管内まで大腿骨空洞を形成できるように設計され、大腿骨空洞は大転子上にのみ露出した進入路を有する。

本発明の方法及び装置は、低侵襲的処置で大腿骨骨折を治療することを可能にし、患者の回復を速めて、有利である。

本発明の上記及びその他の特徴及び利点並びにそれを得るための方法は、添付図面と共に以下の本発明の実施形態の説明を参照することによって、より明確になり、本発明自体をよりよく理解することができる。

図面全体を通じて対応する参照記号は対応する部品を指す。図面は本発明の実施形態を示しているが、図面は必ずしも一定の縮尺で示されておらず、本発明をより良く例証し説明するために一部の特徴が誇張されている場合がある。本願に示されている例示は、本発明の実施形態を示しているものであり、例示は、決して本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。

本願全体を通じて、「近位」及び「遠位」は、本願において説明される器具の両端部を指すために使用されている。器具の両端部を指すとき、「近位」及び「遠位」は、器具の使用者を基準にして使用される。例えば、器具の使用中に使用者に最も近い器具の端部が近位端部として記載されている一方、使用中に使用者から最も離れている器具の端部が器具の遠位端部として記載されている。

図４１に示されるインプラント（移植装置）２６０は、四頭筋を切開する必要のない移植方法を利用して大腿骨骨折を整復するために利用される。図１に示されているように切開部１０６は大転子１１０の位置に合わせて設けられており、大腿骨１０８は切開部１０６を通じてインプラント２６０を受容するように前処理を施されている。上述のように、大転子１１０は筋肉に覆われていないので、筋肉の切開を要求することなく、切開部１０６を形成して大転子１１０を露出させることができる。切開部１０６の寸法は約２．５センチメートル（１インチ）である。図６〜図１０は、大腿骨空洞２２４（図１１）を形成するための本発明の新規の各種リーマの使用方法を示している。以下で説明する各種の器具は、図６〜図１０に示されている器具に代えて又はこれらと共に利用され得る。図１２に示されているように、インプラント２６０（図４１〜図４３にさらに示されている）は、大転子１１０に形成される進入路１０１（図１３及び１４）を通じて大腿骨空洞２２４に挿入される。図１３に示されているように、ラグ骨ねじ２６４は、ラグ骨ねじのねじ部２８２が大腿骨頭１１４にしっかりと係合して図１４に示されている位置に達するまで、大腿骨頭１１４内に進められる。その後、大腿骨空洞２２４を満たしてインプラント２６０を骨髄内に固定しラグ骨ねじ２６４を安定させるために、バッグ２７０に材料例えば骨セメントが充填される。このようにして、例えば転子間骨折を含む大腿骨骨折を整復することができる。概括して言うと、本願は、大腿骨骨折に関し、具体的には、転子間骨折に関する。しかしながら、本発明の方法及び装置は、例えば大腿骨の顆上骨折を含む様々な骨折に適用することができる。

図１は、概ね胴１０２及び脚１０４を含む患者１００を示している。図１は、さらに、恥骨１２２、上前腸骨棘１１８、腸骨１１６、股関節窩１２０及び大腿骨１０８を含む股関節を構成する一般骨格構造を示している。図１に示されているように、大腿骨１０８は、例えば大転子１１０、大腿骨頚１１２及び大腿骨頭１１４を含む。上述のように、切開部１０６は大転子１１０の位置に合わせて設けられる。大転子１１０は筋肉で覆われていないので、例えば四頭筋を含む筋肉を切開することなく、切開部１０６を形成し、皮膚及び筋膜に創部を作って、大転子１１０を露出することができる。

本発明の一つの実施形態においては、例えば図２に示されているように、切開部１０６を通じてガイドプレート１２６を挿入して、大転子１１０の頂上にこれを配置し大転子にこれを固定するために、カニューレ状挿入部材１２４が利用される。ガイドプレート１２６が切開部１０６を通り抜けて大転子１１０の頂上に配置された後、ねじ１２８（図１）を利用してガイドプレート１２６を大転子１１０に固定するに先立って、ガイドプレート１２６に初期安定を与えるために、安定化くぎ１４４が挿入部材１２４の細長い穴１３２（図１９）に配置され、インパクト器具（埋伏器具）１４８（図２）を利用して、インパクト面（衝撃付与面）１４６を打ちつけ、安定化くぎ１４４を大腿骨１０８に打ち込む。一つの例示の実施形態では、ガイドプレート１２６を移植する外科医は、大転子１１０の上にガイドプレート１２６が適正に配置されているか否か確認するためにＸ線透視装置を利用する。代替実施形態では、ガイドプレート１２６を移植する外科医は、大転子１１０の上にガイドプレート１２６が適正に配置されているか否かを判断するために、単独で又はＸ線透視装置画像と共に触覚フィードバックを利用する。ガイドプレート１２６が大転子１１０の頂上に適正に配置された後、ガイドプレート１２６を大腿骨１０８に固定するために、ガイドプレート１２６の対応するねじ穴２８６（図１５）を通して大腿骨１０８内にねじ１２８が打ち込まれる。一つの例示の実施形態では、ねじ穴２８６は、ガイドプレート１２８に対して斜めにねじ１２８を挿入することを許容するようにガイドプレート１２６に形成される。

図１９〜図２２には、挿入部材１２４が詳細に示されている。図に示されているように、挿入部材１２４は、上述したような安定化くぎ１４４を収容する細長い穴１３２を含む。挿入部材１２４は、その遠位端付近に配置される管状ラッチコネクタ１４０を含む。挿入部材１２４の本体と管状ラッチコネクタ１４０との間にばね１３６が配置されている。ばね１３６は、管状ラッチコネクタを図２２に示されている位置に付勢するようにばね止め１５０に対して作用する。解除部材１３４は、管状ラッチコネクタ１４０に接続されており、ばね１３６の付勢力に抗して管状ラッチコネクタ１４０を図２１に示されている位置に動かすことを容易にするように機能し得る。挿入部材１２４は、ガイドプレート１２６と係合するための遠位端部１４２を含む。遠位端部１４２はそこから延びるボス（突起）１５２を含んでいる。

ガイドプレート１２６は、以下に説明されているように、一時的に挿入部材１２４に取り付けられる。挿入部材１２４のボス１５２はガイドプレート１２６の取付溝２９０内に入る（例えば、図１５及び１７を参照）。同時に、管状ラッチコネクタ１４０に接続されているラッチ１３８は、ガイドプレート１２６の近位表面に作用して、ばね１３６の付勢力に抗して管状ラッチコネクタ１４０を図２１に示されている位置にする。次に、ボス１５２が取付溝２９０によって形成されるリップ２９１の下に配置されるまで、挿入部材１２４の遠位端部１４２を回転させると、ラッチ１３８を取付溝２９０のうちの一つの中に配置させ、図１９及び図２２に示されている本来の付勢位置に戻すことができる。ガイドプレート１２６が挿入部材１２４に取り付けられると、ボス１５２のうちの一つ及びラッチ１３８は、一つの取付溝２９０の半径方向に対向する端部に当接して、ガイドプレート１２６及び挿入部材１２４の相対的な回転を防止する。さらに、ガイドプレート１２６が挿入部材１２４に取り付けられるとき、ボス１５２は取付溝２９０によって形成されるリップ２９１と協働して、ガイドプレート１２６及び挿入部材１２４の軸方向の相対的な移動を防止する。このようにして、上述したように大転子１１０上へのガイドプレートの配置を容易にするために、ガイドプレート１２６が挿入部材１２４に固定される。

ガイドプレート１２６が大転子１１０に固定された後、ガイドプレート１２６に対する挿入部材１２４の遠位端部１４２の相対的な回転を可能にするために、図２１に示されている位置にラッチ１３８を配置するように解除部材１３４を作動させることができる。ラッチ１３８が図２１に示されている位置にあるとき、ラッチはもはや取付溝２９０内部に収容されていないので、ガイドプレート１２６と挿入部材１２４との間の相対的な回転が可能なる。挿入部材１２４の遠位端部１４２を回転させて、突起１５２を取付溝２９０から外すためにボス１５２をリップ２９１と軸方向に整合した位置から外れるように再配置する。その後、挿入部材１２４をガイドプレートから外されて、切開部１０６を通して取り出される。

大転子１１０上にガイドプレート１２６が固定された後、ガイドチューブ／レトラクタ（開創器）１５４が切開部１０６を通して挿入され、図３に示されているように、ガイドプレート１２６に解除可能に固定される。ガイドチューブ／レトラクタ１５４については、図２３〜図２７に詳細に示されており、ガイドプレート１２６は図１５〜図１８に詳細に示されている。次に、図２３〜図２７及び図１５〜図１８を参照して、ガイドプレート１２６にガイドチューブ／レトラクタ１５４を選択的にロックすることを可能にするガイドチューブ／レトラクタ１５４とガイドプレート１２６の協働装置について説明する。ガイドプレート１２６へのガイドチューブ／レトラクタ１５４の固定は、まず直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４の取り付け突起３０２をガイドプレート１２６の取付溝２９０内に配置することによって行われる。次に、ガイドチューブ／レトラクタ１５４を右回りに回転させて、取り付け突起３０２の半径方向に延びる部分をガイドプレート１２６の取付溝２９０によって形成されるリップ２９１の下に配置する。この位置に回転させたら、ガイドチューブ／レトラクタ１５４のばね付勢されたロックピン２９４はガイドプレート１２６のロック移動止め２９２内部に配置されて、ガイドプレート１２６とガイドチューブ／レトラクタ１５４の相対的回転を防止し、ガイドチューブ／レトラクタ１５４をガイドプレート１２６にロックする。

図２３及び２４に示されているように、ばね付勢されたロックピン２９４は、ガイドチューブ／レトラクタ１５４に沿って実質的に軸方向に延びており、ロックピン２９４を手動で作動できるように作動部材３００に機能を果たし得るように接続されている。ばね２９８は、ばね付勢されたロックピン２９４を図２４に示されている位置に付勢させるために、ばね付勢されたロックピン２９４及びガイドチューブ／レトラクタ１５４を形成する円筒形の壁の内部と機能を果たし得るように結合されている。ガイドチューブ／レトラクタ１５４の遠位肩部３０３が最初にガイドプレート１２６の近位端部上に配置され、取り付け突起３０２が取付溝２９０内に入ったら、ガイドチューブ／レトラクタ１５４を上述したように回転してロックピン２９４を移動止め２９２と整列させ、ガイドチューブ／レトラクタ１５４をガイドプレート１２６にロックするまで、ばね２９８の付勢力に抗してロックピン２９４を動かす。

本発明のガイドチューブ／レトラクタとガイドプレート１２６との係合について、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４に関して説明したが、傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６（図２８に示されており、以下に説明される）は、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４に関して上述したのと同じ構造を利用して同様にガイドプレート１２６にロックされる。直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４と傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６の共通コンポーネントはダッシュ付き参照番号で示されている。本発明のガイドチューブ／レトラクタをガイドプレート１２６にロックするための機構は、１８０度離れた二つの位置のうち一方でガイドチューブ／レトラクタをガイドプレート１２６にロックすることを可能にする。これによって、傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６は、以下でさらに説明するように、二つの方向に再配列することができる。

ガイドチューブ／レトラクタ１５４は、切開部１０６から大転子１１０までの進入路を維持すること及び大腿骨空洞２２４（図１１）を準備するために使用される各種の器具を案内することの二重の目的に使われる。一般に、直線状ガイドチューブ／レトラクタ又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタが利用される。図２４及び図２８は、それぞれ、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４及び傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６を示している。例えば図２８に示されているように、傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６は、遠位端部２９９及びレトラクタ本体３０１を含む。傾斜ガイドチューブ／レトラクタの遠位端部２９９の長手方向軸線２９７はレトラクタ本体３０１の長手方向軸線３０３との間に約１０°の角度φを成す。このようにして、傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６は、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４に対して１０°の再配列を可能にする。外科医は、インプラント２６０（図４１）が配置される大腿骨の形状に基づいて直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６を選択することができる。本発明に従って、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタの選択を容易にし、さらに以下で説明するように傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６の向きを設定しやすくするためにアラインメント装置（整列装置）が提供される。

図４及び図５は、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６を選択するためのアラインメント装置１５６の使用を示している。アラインメント装置１５６は、図２９及び図３０に詳細に示されており、横断バー１６８に接続される延長部１６６を含み、横断バーにアラインメント・アーム（整列アーム）１７４が摺動可能に取り付けられている。図２９に示されているように、延長部１６６は、その遠位端部で挿入部材１６０に接続される。挿入部材１６０は、図４及び図５に示されているように直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６内に挿入できるサイズである。

図２９及び図３０に示されているように、アラインメント装置１５６の挿入部１６０は、接続ロッド１８４を通して位置決めシリンダ１６４に接続される遠位端部１５８を含む。位置決めシリンダ１６４は、１対の対向するボス１６２を含むが、図２９及び図３０には、そのうちの一つしか描かれていない。遠位端部１５８及び位置決めシリンダ１６４は、図４及び図５に示されているように、本発明のガイドチューブ／レトラクタの中空内部と協働してアラインメント装置１５６の静止ベースを提供するようなサイズの外部形状を有する。図２９及び図３０に示されているアラインメント装置１５６の挿入部１６０は、本発明のガイドチューブ／レトラクタでアラインメント装置１５６を安定させるように操作可能なアラインメント装置１５６の挿入部の一つの設計例にすぎない。一般に、挿入部１６０は、本発明のガイドチューブ／レトラクタと協働してアラインメント装置１５６の静止ベースを提供するようなサイズの外部形状を有する部分を含む。代替実施形態では、図２９及び図３０に示されているアラインメント装置１５６の挿入部は、その長さに沿って一定の断面積を有する中実挿入部材を構成する。この実施形態においては、中実挿入部材の外部は、本発明のガイドチューブ／レトラクタの内部と協働して、アラインメント装置１５６を本発明に従ったガイドチューブ／レトラクタと安定接続する。

アラインメント装置１５６は、ねじ１７０によって延長部１６６に固定される横断バー１６８を含む。位置決めシリンダ１６４及び延長部１６６は、横断バー１６８の安定なベースを提供する。図２９及び図３０に示されているように、アラインメント・アーム１７４は摺動可能な取付部材１７６を介して横断バー１６８に摺動可能に取り付けられる。摺動可能な取付部材１７６は、その中に横断バー１６８を収容する切り抜き部を有する取付ブロック１７８を含む。上板１８０が取付ブロック１７８の上に取り付けられ、止めねじ１７２がその中にねじ込まれる。止めねじ１７２は上板１８０を貫通して、横断バー１６８と選択的に係合して、横断バー１６８に沿った位置でアラインメント・アーム１７４をロックする。

図４及び図５に示されているように、アラインメント装置１５６は、適切なガイドチューブ／レトラクタの選択を容易にするために利用される。図５は、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４内で機能を果たし得るように配置されたアラインメント装置１５６を示している。ガイドチューブ／レトラクタはガイドプレート１２６にロックされる。使用の際、位置決めシリンダ１６４のボス１６２はガイドプレート１２６の取付溝２９０内部に配置され、位置決めシリンダ１６４は、ボス１６２が溝２９０の終端に接してリップ２９１の下に位置するまで、回される。アラインメント装置１５６をガイドチューブ／レトラクタ１５４内に配置した後、患者の生理学的特徴に応じてアラインメント・アーム１７４が患者の皮膚に接するように摺動可能な取付部材１７６を調節することができる。アラインメント装置１５６のアラインメント・アーム１７４は、大転子１１０の中央部から大腿骨頚部１１２の中心軸線に沿って大腿骨頭１１４の中央部までの経路をたどる統計的データに基づいた曲率を有する湾曲遠位端部を含む。図５は、アラインメント・アーム１７４の遠位端部が大腿骨１０８の上記経路をたどる配列を示している。図５に示されている状況では、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４が本発明の方法を実施するために利用するのに妥当なガイドチューブ／レトラクタである。場合によっては、アラインメント・アーム１７４の遠位端部は、例えば問題の骨の特殊な形状のために大腿骨の上記経路に一致しない。このような場合、問題の大腿骨と適切に整列させるために傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６を利用することができる。

図４は、大腿骨１０８に対して傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６と一緒に利用されるアラインメント装置１５６を示している。上述したように、例えば図４及び図５に示されている大腿骨１０８は、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４の使用に適する形状を有する。これを考慮した上で、図４は、アラインメント・アーム１７４の遠位端部が、大転子１１０の中央部から大腿骨頚１１２の中心軸線に沿って大腿骨頭１１４の中心部までの経路をたどらず、従って取り付けられているガイドチューブ／レトラクタすなわち傾斜ガイドチューブ／レトラクタの使用が適さない状況を示すのに役立つ。アラインメント・アーム１７４の遠位端部と大転子の中央部から大腿骨頚の中心軸線に沿って大腿骨頭の中心部までの上記の経路との比較は、Ｘ線透視装置を使用して手術中に行われる。

一般に、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４がまずガイドプレート１２６にロックされ、アラインメント装置１５６が機能を果たし得るようにその中に配置される。次に、Ｘ線透視装置を利用してアラインメント・アーム１７４の遠位端部を大転子の中央部から大腿骨頚部の中心軸線に沿って大腿骨頭の中心部までの経路と比較する。アラインメント・アーム１７４の遠位端部が大転子の中央部から大腿骨頭の中心部までの上記経路をたどらない場合、アラインメント装置１５６及び直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４を取り除き、傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６をガイドプレート１２６にロックする。傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６の遠位端部２９９の長手方向軸線２９７とレトラクタ本体３０１の長手方向軸線３０３との間に形成される約１０°の角度φは、大腿骨１０８の中心軸線を実質的に含む平面において直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４の長手方向軸線のどちらの側にも約１０度の再配列を可能にする。本発明の発明者は、この両方向の１０度の再配列が典型的には様々な骨の形状を占めることを発見した。しかしながら、本発明の発見者は、さらに、１０度以外の角度φを持つ付加的な傾斜ガイドチューブ／レトラクタの提供も考えている。例えば、角度φは本発明に従って大腿骨骨折を整復する方法を実施する際の多用性を増すために５°、１０°又は１５°とすることができる。

適切なガイドチューブ／レトラクタが選択され、ガイドプレート１２６に取り付けられたら、大腿骨１０８に空洞２２４（図１１）を形成することができる。図６に示されているように、まず直線リーマ１８６がガイドチューブ／レトラクタ１５４内に配置され、大転子１１０に進入路１０１を形成するために利用される。一つの例示の実施形態では、進入路１０１の直径は１．９センチメートル（０．７５インチ）である。大転子１１０に進入路１０１を作った後、直線リーマ１８６がガイドチューブ／レトラクタ１５４から取り除かれ、例えば図７に示されているような旋回リーマ２０２と交換される。図７に示されているように、旋回リーマ２０２は旋回軸２１６周りに回転可能であり、図７に示されている構成においては大腿骨頭１１４に向かって大腿骨空洞２２４を延長させることができる。大腿骨空洞２２４が図７に示されているように延長された後、旋回リーマ２０２は図８に示されているように、大腿骨幹１０８に向かって大腿骨空洞を延長できるように再配置される。その後、旋回リーマ２０２は湾曲大腿骨頭リーマ２２６と交換される。図９に示されているように、湾曲大腿骨頭リーマ２２６は、進入路１０１を通って大腿骨頭１１４内まで進められ、大腿骨頭１１４内まで大腿骨空洞２２４を拡張する。湾曲大腿骨頭リーマ２２６は、その後、ガイドチューブ／レトラクタ１５４から取り外されて、図１０に示されているように、湾曲大腿骨幹リーマ２４４と交換される。湾曲大腿骨幹リーマ２４４は、図７に示されているように、進入路１０１を通って大腿骨１０８の骨髄内管内に配置されて、大腿骨幹内まで大腿骨空洞２２４を延長させる。図６〜図１０に示されているリーマ加工工程は、例えば図１１に示されている大腿骨空洞２２４を作り出す。

図３１〜図３３には、直線リーマ１８６が詳細に示されている。図３１〜図３３に示されているように、直線リーマ１８６は、直線リーマシャフト１９２を囲む直線リーマガイドチューブ１８８を含む。直線リーマガイドチューブ１８８は、直線リーマヘッド１９０とフランジ１９４との間に配置され、リーマシャフトに沿ってその間を動くように動作可能である。直線リーマガイドチューブ１８８は、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４及び／又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６の内部形状と協働して図６に示されているような大腿骨１０８のリーマ加工のための堅固なベースを提供する外部形状を有する。直線リーマ１８６は、さらに、例えばリーマを含む各種医療器具に回転運動を与えるために利用される任意の周知の回転装置のチャック２００（図６）に受容されるように構成された近位端部１９８を含んでいる。直線リーマガイドチューブ１８８は、その外側表面から突出している対向するボス１９６を含んでいる。ボス１９６は、本発明のガイドチューブ／レトラクタの近位端部に形成されるボス溝３０４に係合可能である（例えば図２３、図２４及び図２８を参照）。

使用の際、直線リーマガイドチューブ１８８は本発明のガイドチューブ／レトラクタ内に配置され、ボス１９６はその近位端部に形成されたボス溝３０４に入る。その後、ボス溝３０４の半径方向に延びる部分を覆う本発明の直線状ガイドチューブ／レトラクタの近位端部によって形成されるリップの下にボス１９６が位置するまで、ガイドチューブ１８８を回転させる。この位置では、ガイドチューブ１８８は、これが挿入されているガイドチューブ／レトラクタに対して相対的に軸方向に簡単に移動することができない。リーマヘッド１９０に回転運動を与えて大腿骨１０８に進入路１０１を形成するために、直線リーマ１８６の近位端部１９８が作動される。予め定められたリーマ深さが得られた後、フランジ１９４はガイドチューブ１８８の近位端部と接触して、リーマヘッド１９０の軸方向の移動を制限する。一つの例示の実施形態においては、直線リーマ１８６は大腿骨１０８に深さ１．９センチメートル（０．７５インチ）のリーマ加工を行うように構成される。

図３４〜図３８には、旋回リーマ２０２が詳細に示されている。図３４〜図３８に示されているように、旋回リーマ２０２は、対向する突起２１２が突出している旋回リーマガイドチューブ２０４を含む。旋回リーマガイドチューブ２０４は、以下でさらに説明されており且つ図３８に示されているように、旋回リーマ旋回軸２１６周りにリーマシャフト２０８が旋回できるように機能を果たす切り抜き部２１０を含んでいる。直線リーマ１８６と同様、旋回リーマ２０２は、旋回リーマ２０２をチャック２００（図７）に接続するように機能を果たす近位端部２１４を有する。ボス２１２は、直線リーマ１８６のボス１９６と同様に旋回リーマ２０２を本発明のガイドチューブ／レトラクタに接続するために利用される。

図３６に示されているように、旋回リーマ旋回軸２１６は、旋回ピン２１８を介して旋回リーマガイドチューブ２０４に軸旋回可能に接続される。図３８に示されているように、旋回リーマ旋回軸２１６は、リーマシャフト２１８周りに配置され、その軸方向の両端部で旋回リーマシャフト２０８の拡大部分２２２及びフランジ２２０と当接して、旋回リーマヘッド２０６の軸方向の移動を防止する。図７及び図８に示され且つ上記で説明されたように、旋回リーマ２０２の配向は、図７に示されているような大腿骨頭１１４に向かう旋回リーマ加工並びに図８に示されているような大腿骨幹に向かう旋回リーマ加工に適するように１８０度変えられる。例えば図２３〜図２５及び図２８に示されているように、本発明のガイドチューブ／レトラクタは、ガイドチューブ／レトラクタを再配置することなく、図７に示されているような大腿骨頭１１４に向かう旋回リーマ加工並びに図８に示されているような大腿骨幹に向かう旋回リーマ加工に適するように、対向する切り抜き部３０５を含んでいる。

図３９及び図４０には、湾曲大腿骨頭リーマ２２６が詳細に示されている。図３９及び図４０に示されているように、湾曲大腿骨頭リーマ２２６は、ボス２３６が突出しているガイドチューブ２２８を含んでいる。ボス２３６は、直線リーマ１８６及び旋回リーマ２０２に関連して上記で説明したように本発明のガイドチューブ／レトラクタ内に湾曲大腿骨頭リーマ２２６を配置するために利用される。湾曲大腿骨頭リーマ２２６は、遠位端部に機能を果たし得るように接続されているリーマヘッド２３０を有した湾曲リーマシャフト２３２を含んでいる。湾曲リーマシャフト２３２の近位端部２３４は、図９に示されているように湾曲リーマ２２６を作動装置のチャック２００に接続する機能を果たし得る。図４０に示されているように、湾曲リーマシャフト２３２は、外側チューブ２４２によって形成される中空シャフトを含んでいる。可撓性駆動シャフト２４０が外側チューブ内に配置されて、湾曲リーマ２２６の近位端部２３４からリーマヘッド２３０への回転運動の伝達を可能にして、図９に示されているように大腿骨頭１１４内までリーマ加工を行う。可撓性駆動シャフト２４０は、米国特許第６，０５３，９２２号に記載されている曲げ可能な切れ目（フレキシブルカット）を含む様々な曲げ可能な切れ目を含むことができる。湾曲大腿骨頭リーマ２２６のガイドチューブ２２８は、図９に示されているように、リーマヘッド２３０が大腿骨頭１１４内まで進められるときにリーマシャフト２３２の外側チューブの動きを案内するための湾曲案内溝２３８を含んでいる。湾曲大腿骨幹リーマ２４２は湾曲大腿骨頭リーマ２２６と同じ構造を有するので、簡潔にするために図には詳細に示されていない。本発明の一つの例示の実施形態では、大腿骨幹リーマ２４２のヘッドは、湾曲大腿骨頭リーマ２２６のヘッド（頭部）より大きい。同様に、湾曲大腿骨頭リーマ２２６のヘッドは、湾曲大腿骨幹リーマ２４２のヘッドより大きくても良い。さらに、リーマシャフトの曲率半径は、湾曲大腿骨頭リーマ２２６と湾曲大腿骨幹リーマ２４２との間で異なっても良い。どの場合にも、管状リーマシャフト及び可撓性駆動シャフトが利用される。

図９７〜図９９に示されている入れ子式リーマ６１０は、湾曲大腿骨頭リーマ２２６及び／又は湾曲大腿骨幹リーマ２４２の代わりに利用することができる。図９７〜図９９には、上向き撓曲（フレックスアップ）リーマヘッド（これについては下に説明されている）を有するものとして示されているが、入れ子式リーマ６１０は、例えば大腿骨幹の骨髄内管内までインプラント用空洞を延長させるのに適するように構成されたリーマヘッドを含む他のリーマヘッドとともに利用することもできる。図９７〜図９９を参照すると、入れ子式リーマ６１０は外部に移動止め溝６１２が形成されている本体６１４を含んでいる。移動止め溝６１２は、以下に説明されているボール移動止め保持機構のボール移動止めを受容するのに役立つが、本体６１４は、本発明のいずれかのガイドチューブ／レトラクタに器具を配置且つ／又はロックするために本願において開示されている任意の機構を含み得る。

図９９を参照すると、構造上、外側延長スリーブ６１６は入れ子式リーマ６１０の本体６１４内に配置され、外側延長スリーブ６１６の外部ボス６２６が本体６１４の内部溝６２８（図９９には一つしか示されていない）内に配置される。同様に、内側延長スリーブ６１８は外側延長スリーブ６１６内に配置され、内側延長スリーブ６１８の外部ボス６２２は外側延長スリーブ６１６の内部溝６２７（図９９には一つしか示されていない）内に配置される。外側延長スリーブ６１６及び本体６１４の内部溝６２７及び６２８は、それぞれ、内側延長スリーブ６１８と外側延長スリーブ６１６との間及び外側延長スリーブ６１６と本体６１４との間の相対運動の方向及び範囲を案内する。溝６２７及び６２８は両方とも近位端部及び遠位端部を有している。ボス６２２及び６２６がそれぞれ溝６２７及び６２８の近位端部に近接して配置されるとき、入れ子式リーマ６１０は図９８に示されている後退位置を維持する。同様に、ボス６２２及び６２６がそれぞれ溝６２７及び６２８の遠位端部に当接するとき、入れ子式リーマ６１０は図９７に示されている延出位置を維持する。

図９７〜図９９に示されているように、入れ子式リーマ６１０の本体６１４は、入れ子式リーマ６１０を図９８に示されている後退位置に維持するとき外側延長スリーブ６１６の近位端部を収容する切り抜き部を含む。構造上、可撓性リーマシャフト６０６は、内側延長スリーブ６１８内に、したがって外側延長スリーブ６１６及び本体６１４内に、配置される。リーマシャフトは、本体６１４の長さ全体にわたって延び、直線リーマシャフト６０８は本体の遠位端部から延びる。図９９に示されているように、フランジ６２４が、可撓性リーマシャフト６０６の周りに、上向き撓曲リーマ６００（これについては、以下でさらに説明する）の大径部分６０２の近位部分から離間して配置される。構造的に、内側延長スリーブ６１８の内部フランジ６２０は上向き撓曲リーマ６００の大径部分６０２と可撓性リーマシャフト６０６から延びるフランジ６２４との中間に配置される。

入れ子式リーマ６１０を図９８に示されている非延出位置から図９７に示されている延出位置に延長させるために、直線リーマシャフト６０８の長手方向軸線に平行のベクトル成分を有する力Ｆ（図９８）が直線リーマシャフト６０８に加えられ、フランジ６２４を内側延長スリーブ６１８の内部フランジ６２０に接触させる。直線リーマシャフト６０８に付加的な力が加えられると、フランジ６２４と内部フランジ６２０との接触関係によって、内側延長スリーブ６１８は、外側延長スリーブ６１６から、したがって本体６１４から、外側に向かって延出させられる。内側延長スリーブ６１８は、ボス６２２が外側延長スリーブ６１６の内部溝６２７の遠位端部に当接するまで外側延長スリーブ６１６から延出する。この位置では、直線リーマシャフト６０８に付加的な力が加えられると、外側延長スリーブ６１６は本体６１４の外に延出する。外側延長スリーブは、外部ボス６２６が本体６１４の内部溝の遠位端部に当接するまで延出する。この位置では、入れ子式リーマ６１０は図９７に示されているように完全に延出した状態となる。内側延長スリーブ６１８及び外側延長スリーブ６１６は、大転子１１０から大腿骨頭１１４内まで並びに大転子１１０から大腿骨骨髄内管内までリーマ加工するのに適する様々な曲率で形成され得る。

入れ子式リーマ６１０を図９７に示されている延出位置から図９８に示されている非延出位置に後退させるために、図９８に示されている力Ｆに対して概ね逆の方向に直線リーマシャフトを引っ張る。直線リーマシャフト６０８がこのように引っ張られると、リーマヘッドは、ボス６２２が外側延長スリーブ６１６の内部溝６２７の近位端部に当接するまで内側延長スリーブ６１８を外側延長スリーブ６１６内に引っ張る。この位置では、直線リーマシャフト６０８をさらに引っ張ると、入れ子式リーマ６１０が図９８に示されている非延出位置に達するまで外側延長スリーブ６１６が本体６１４内に引っ張られる。

使用の際、入れ子式リーマ６１０は、切開部１０６を通して挿入され、本発明のガイドチューブ／レトラクタ内に固定される。入れ子式リーマ６１０は、図６に示されている直線リーマ１８６の代わりに大腿骨１０８に進入路１０１を形成するために利用することができる。あるいはまた、切開部１０６を通して入れ子式リーマ６１０を挿入する前に、直線リーマを利用して大腿骨１０８に進入路１０１を形成することもできる。いずれにしても、直線リーマ加工が完了し、進入路１０１が図６に示されているように大腿骨１０８に形成された後、入れ子式リーマ６１０の配置及び向きが定められ、それによって、入れ子式リーマ６１０が図９８に示されている非延出位置から図９７に示されている延出位置に延出させられ、インプラント用空洞２２４’を大腿骨頭１１４内まで延長させて、図１０３に示されているように、インプラント用空洞２２４’の大腿骨頭側部分２５６’を形成する。特定の実施形態では、入れ子式リーマは、向きを定めなおして、大転子１１０から大腿骨骨髄内管内まで延長させられ、インプラント用空洞２２４’の大腿骨幹側部分２５８’を形成することができる。このような実施形態では、入れ子式リーマ６１０は図９７〜図９９に示されているような１対のリーマ加工直径を有するリーマヘッドを含まない。

大腿骨空洞２２４の形成後、残留するガイドチューブ／レトラクタ並びにガイドプレート１２６はすべて取り外されて、大腿骨空洞２２４に移植されるためにインプラント２６０が進入路１０１を通して配置される。インプラント２６０の移植の際、切開部１０６から大腿骨１０８に形成された進入路１０１までのアクセスを提供するためにレトラクタが利用される。図１２に示されているように、バッグ２７０（図４１）は、進入路１０１を通してインプラント２６０を挿入する前に、ラグ骨ねじチューブ２６６に隣接して配置された比較的小さいパッケージにまとめられる。一つの例示の実施形態においては、バッグ２７０は、蛇腹式に折り曲げられる。図１２にさらに示されているように、進入路１０１を通って大腿骨空洞２２４内までインプラント２６０を配置するために、ラグ骨ねじチューブ２６６に隣接して大腿骨インプラント２６０の充填チューブ２６２及び補強／拡張バー２６８が配置される。大腿骨インプラント２６０が進入路１０１を通って完全に挿入されると、ラグ骨ねじ山２８２は、例えば図１３に示されているようにインプラント用空洞２２４の大腿骨頭側腕状部２５６への入口部に当接する。この位置では、充填チューブ２６２及び補強／拡張バー２６８を図１４に示されている機能可能位置にすることができる。この位置では、バッグ２７０はインプラント用空洞２２４の大腿骨幹側腕状部２５８内まで延びている。

インプラント２６０が図１３に示されているように配置された後、図１４に示されている最終位置に達するまでラグ骨ねじを大腿骨頭１１４内に前進させるために可撓性の駆動装置が利用される。ラグ骨ねじ２６４が大腿骨頭１１４にしっかり移植されたら、バッグ充填材供給源２８４から充填チューブ２６２を通してバッグ２７０を充填するためにポンプＰを利用してバッグ充填材料を送る。一つの例示の実施形態においては、バッグ充填物の供給源２８４は、骨セメント供給源からなる。充填チューブ２６４は、バッグ２７０の逆行充填を行えるように形成される。バッグ２７０に例えば骨セメントが充填されるとき、バッグは拡張して大腿骨幹側腕状部２５８を含む大腿骨空洞２２４を満たす。バッグ２７０が満たされると、その中に注入された骨セメントは硬化して、大腿骨インプラント２６０が骨髄内に固定される。上記で指摘したように、本発明の別の実施形態では、本発明のインプラントのバッグ構造は入れ子式のバッグ構造であり、内側のバッグには、これが入れられる外側のバッグに比べて高強度の材料が充填される。本発明のこの形式の外側バッグは、内側バッグの構成材料及び充填材料に比べて生体吸収性の高い材料から作られ、同様に生体吸収性の高い材料が充填される。

図４１には、インプラント２６０が詳細に示されている。図４１に示されているように、バッグ２７０は、バッグに注入される材料がバッグ２７０とラグ骨ねじチューブ２６６との間に形成される接触点の間から漏れるのを防止するように、ラグ骨ねじチューブ２６６に固定される。さらに図４１に示されているように、上記で説明したように大腿骨空洞２２４の大腿骨幹側腕状部２５８へのインプラント２６０の配備を容易にするために、補強／拡張バー２６８が配置される。補強／拡張バー２６８は、本発明のすべての実施形態において利用されるわけではない。図４３に示されているように、補強／拡張バー２６８は、さらに、バッグ内での骨セメント配置を容易にするために、横方向にバッグ２７０を広げるように機能する。図４１に示されているように、充填チューブ２６２はバッグ２７０内に配置され、バッグ２７０はその近位端部にしっかりと取り付けられる。

図９０は、代替実施形態の大腿骨インプラント２６０’を示している。大腿骨インプラント２６０’は、バッグ２７０’をラグ骨ねじチューブ２６６にしっかりと取り付けるために外部留め具２７９が利用されていることを除いて、全般的に図４１に示されている大腿骨インプラント２６０と同じである。図９０には示されていないが、大腿骨インプラント２６０’がバッグ２７０に骨セメントを充填するための充填チューブ２６２’を含むことが企図されている。大腿骨インプラント２６０のバッグ２７０は、例えば各種のフィルム及び織物から構成することができる。一つの実施形態においては、バッグ２７０は、アクリル性材料から、例えばアクリル織布から作ることができる。骨セメントはアクリル系なので、インプラント・バッグ２７０がアクリル性材料で形成される場合、インプラント・バッグ２７０と骨セメントは緊密に化学結合する。本発明の大腿骨インプラント２６０のインプラント・バッグ２７０は、一般に、収容装置を構成し、繊維強化フィルム又は布強化フィルムのようなフィルム又製織、編み、編組、エレクトロスピニング又はハイドロスピニングのような工程によって作られる織物を含む様々な材料から構成することができる。インプラント・バッグ２７０用として考えられる代替材料には、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ＵＨＭＷＰＥ、ＬＤＰＥ、ＨＤＰＥ、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアリールエーテルケトン、ポリスルホン又はポリウレタンなどを含む各種のポリマが含まれる。インプラント・バッグ２７０用として考えられる他の代替材料には、ガラス、セラミック、外科用ステンレス鋼（例えば、３１６Ｌ）、チタン又はチタン合金から形成される繊維で構成される織物が含まれる。さらに、インプラント・バッグの材料は、例えば燐酸カルシウム又は生体活性ガラスコーティングなどで被覆することができる。さらに、インプラント・バッグ及び関連充填材を、例えば薬物又は成長因子用の供給機構として使用することができる。

図４２、図９１及び図９２には、本発明のラグ骨ねじ２６４の代替実施形態が詳細に示されている。図４２に示されているように、ラグ骨ねじ２６４は、通常、ラグ骨ねじ頭部２７２に回転可能に接続される湾曲ラグ骨ねじシャフト部２７４を含む。図４２に示されている実施形態においては、ラグ骨ねじシャフト部２７４は、ラグ骨ねじ頭部２７２に形成された近位雌ねじ部２７８と協働する遠位雄ねじ部２７６を含んでいる。係合するねじ部２７６、２７８は左ねじである。ラグ骨ねじ頭部２７２は、ラグ骨ねじ頭部２７２がラグ骨ねじシャフト部２７４に機能を果たし得るように配置されるときラグ骨ねじシャフト部２７４の遠位ねじ端部２７６を収容することができるチャンバ２８０を含む。ラグ骨ねじ頭部２７２は、ラグ骨ねじ２６４を上述のように大腿骨に埋め込むために遠位ラグ骨ねじ部２８２を含んでいる。協働するねじ部２７６、２７８は、左ねじであるのに対して、ラグ骨ねじのねじ部は右ねじである。このようにして、ラグ骨ねじ頭部２７２は、ラグ骨ねじシャフト部２７４にねじ式に係合することができ、大腿骨１０８にラグ骨ねじ部２８２を埋め込みを行うためにラグ骨ねじ頭部２７２を右回りに回転させても、ラグ骨ねじ頭部２７２はラグ骨ねじシャフト部２７４から離れない。

図９１は、ラグ骨ねじ頭部２７２がフランジ２７７を含み、ラグ骨ねじシャフト部２７４が支持突起２７５を含む、代替実施形態のラグ骨ねじ２６４’を示している。この実施形態においては、支持突起２７５は、ラグ骨ねじ頭部２７２’の最も近位側の部分とフランジ２７７との中間に配置される。この構成では、フランジ２７７はラグ骨ねじ頭部２７２の最も近位側の部分及び支持突起２７５と協働して、ラグ骨ねじ頭部２７２’の軸方向の移動を防止する。ラグ骨ねじ頭部２７２’は、図９１に示されているように可撓性駆動器２８１に接続する機能を果たし得る雄六角ねじ２７３’を含んでいる。使用の際、可撓性駆動器２８１は管状ラグ骨ねじシャフト部２７４内に挿入されて、雄六角ねじと係合して、ラグ骨ねじ頭部２７２を埋め込むためにこれを回転させる。図４２に示されている実施形態においては、ラグ骨ねじシャフト部２７４は、可撓性駆動器がラグ骨ねじシャフト部２７４に入って、ラグ骨ねじ頭部２７２に形成された協働する突起（図には示されていない）と係合することができるように、同様にカニューレ状になっている。図９２は、雄ねじ部２７６’’がラグ骨ねじ頭部２７２’’に形成され、雌ねじ部２７８’がラグ骨ねじシャフト部２７４に形成されている、代替実施形態のラグ骨ねじ頭部２７２’’を示している。

図５０〜図５５及び図６５〜図６８には、ガイドプレート１２６の代替実施形態が示されている。ここで図５０〜図５５を参照すると、ガイドプレート１２６’は、ガイドプレート１２６に関して上記で説明したように、ガイドプレート１２６を大腿骨１０８に固定する際に使用するためのねじ穴２８６’を含んでいる。ガイドプレート１２６’は、さらに、ガイドプレート１２６’の軸方向向きの穴を通り抜けているばね用ピン３１８を含んでいる。図５５に示されているように、ばね用ピン３１８は、ばね３１６をガイドプレート１２６’内の所定の位置に保持するためにばね３１６の交互の端部と係合している。図５１に示されているように、ガイドプレート１２６’は、円形の開口部３２２及び楕円形の開口部３２４を含み、ばね３１６は円形の開口部３２２内に延びている。一つの例示の実施形態において、ばね３１６はチタンから形成される。

次に、図６５〜図６８を参照すると、ガイドプレート１２６’’は、図５０〜図５５に示されているガイドプレート１２６’とほぼ同じ方法でばね用ピン３１８’’を収容している軸方向に向いた穴を含んでいる。ばね用ピン３１８’’は、図５５のガイドプレート１２６’に関して示されているように、ガイドプレート１２６’’内の所定の位置にばね３１６’’を保持するために利用されている。ガイドプレート１２６’’は、ガイドプレート１２６’の対応する開口部と同様、円形の開口部３２２’’及び楕円形の開口部３２４’’を含んでいる。ガイドプレート１２６’’の遠位端部には把持歯４０４が形成されている。さらに、ガイドプレート１２６’’は、例えば図６７に示されているように、固定ねじ用肩部４０６を含んでいる。固定ねじ用肩部４０６についてはさらに以下で説明する。

使用の際、ガイドプレート１２６’は上述のガイドプレート１２６と同じ方法で大腿骨１０８に固定するために切開部１０６を通して挿入される。図８３〜図８６に示されている挿入部材１２４’は、切開部１０６を通して大転子１１０上にガイドプレート１２６’を配置するために利用される。多くの点で、挿入器具１２４’は、図１９〜図２２に示され且つ上記で説明された挿入器具１２４と同様である。図８３〜図８６に示されているように、挿入器具１２４’は、安定化くぎ１４４（図２）を収容するための細長い穴１３２’を含んでいる。挿入部材１２４’は、接続ロッド３４８及び円筒形コネクタ３５２を介して解除バー３５０に接続される解除部材１３４’を含んでいる。解除バー３５０は、挿入部材１２４の遠位端部に形成されている軸方向に向いたスロット内を移動する。挿入部材１２４’の遠位端部は、ガイドプレート１２６’の楕円形の開口部３２４内に配置するための楕円形の突起３５４を含んでいる。楕円形の突起３５４と楕円形の開口部３２４が協働することによって、挿入部材１２４’とガイドプレート１２６’の適切な回転の整合が保証される。適切な回転の整合が得られたら、挿入部材１２４’をガイドプレート１２６’の中央の開口部内に軸方向へ移動して、ばね３１６を挿入部材１２４’の遠位端部の両側に形成されたばね用スロット３２６’’に係合させることができる。このようにして、ばね３１６はガイドプレート１２６’を挿入部材１２４’にロックする。斜面３１７は、ばね用スロット３２６’’におけるばね３１６の配置を容易にする。ガイドプレート１２６に関して上記で説明したように、ガイドプレート１２６’が大腿骨１０８に固定された後、解除バー３５０が利用して、ばね３１６をその通常の付勢位置から半径方向外向きに作動させ、ばね用スロット３２６’’から外して挿入部材１２４’をガイドプレート１２６’から取り外すことを可能とさせる。

解除部材１３４’を利用して、ばね用スロット３２６’’がばね３１６と係合可能である図８５に示されている位置から、解除バー３５０がばね３１６に半径方向外向きの力を与えて挿入部材１２４’をガイドプレート１２６’とのロック係合から外せるようにし且つ切開部１０６を通して挿入部材１２４’を取り外せるようにする図８４に示される位置に、解除バー３５０を軸方向に移動させる。図８５に示されているように、解除バー３５０は、ばね３１６をばね用スロット３２６’’から解除するために図８５に示されている位置から図８４に示されている位置への動きを容易にするために、遠位斜面を含んでいる。同様に、挿入部材１２４’は、切開１０６を通して大転子１１０上にガイドプレート１２６’’を移植するために図６５〜図６８に示されているガイドプレート２１６’’とロック式に係合することができる。

図６５〜図６８に示されているガイドプレート１２６’’を利用するとき、大転子１１０を通って延びる空洞を大腿骨１０８に形成するために、まずプランジリーマ４８０（図８２）を利用しなければならない。プランジリーマ４８０は、リーマヘッド４８４及びフランジ４８２を含んでいる。この実施形態において、プランジリーマ４８０は、切開部１０６を通して挿入され、リーマヘッド４８４が大転子１１０上に配置される。ガイドプレート１２６及び１２６’の初期配置と同様、大転子１１０上へのリーマヘッド４８４の適正な位置決めを容易にするために、Ｘ線透視装置を利用することができる。さらに、外科医は、プランジリーマ４８０を適正に位置決めするために触覚フィードバックを拠り所にすることができる。プランジリーマ４８０が作動され、フランジ４８２が大転子１１０に当接するまでプランジリーマを用いた加工が行われる。その後、大転子１１０上にガイドプレート１２６’’を配置できるように、プランジリーマ４８０は切開部１０６を通して取り外される。その後、ガイドプレート１２６’’を大転子１１０に固定するために図６１〜図６４に示されている固定ねじ３９４が利用される。最初に、切開部１０８を通したガイドプレート１２６’’の初期位置決めを行うために挿入器具１２４’を利用することができるが、固定ねじ３９４を埋め込む前に挿入器具１２４’を取り除かなければならない。

図６１〜図６４に示されているように、固定ねじ３９４は固定ねじ頭部３９８を含み、そこからフィンガ（指状部）３９６が軸方向に延びている。ねじ部４００は、軸方向に延びるフィンガ３９６上に形成されている。固定ねじ３９４の近位端部は、ロック溝４０２を含んでいるが、その有用性については以下でさらに説明する。固定ねじ頭部３９８はガイドプレート１２６’’（図６７）に形成されている固定ねじ用肩部４０６と係合可能なフランジを形成する。固定ねじ３９４は、ガイドプレート１２６’’の中央開口部を通して挿入され、大転子１１０上にガイドプレート１２６’’を固定するために大転子１１０に形成されている穴にねじ込まれる。ね部山４００は大腿骨に食い込んで、固定ねじ３９４を固定する。

図８０及び図８１に示されている固定ねじ配置器具４７０は、切開部１０６を通して固定ねじを挿入し、上述したようにガイドプレート１２６’’内に固定ねじ３９４を固定するために利用される。ここで図８０及び８１を参照すると、固定ねじ配置器具４７０は、近位のハンドル並びにブレード４６６及びボール移動止め４６４が形成されている遠位端部を含んでいる。使用の際、ブレード４６６は固定ねじ３９４のロック溝４０２と係合して、ボール移動止め４６４は固定ねじ３９４の内径部に形成される移動止め（図示せず）と係合する。次に、固定ねじ配置器具４７０の近位ハンドルを利用して、固定ねじ３９４を回転させ、これを大腿骨１０８内に固定することができる。

ガイドプレート１２６’（図５０〜図５５）あるいはガイドプレート１２６’’（図６５〜図６８）を利用する際、ガイドプレート１２６に関して上述したガイドチューブ／レトラクタ１５４の代わりに代替実施形態のガイドチューブ／レトラクタ１５４’が利用される。図５６、図５７、図５９及び図６０においてガイドチューブ／レトラクタ１５４’が示されている。図示されているように、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’は、丸みのある部分３３０を有する遠位端部を含み、その両側面には、ばね用スロット３２６が形成されている。さらに、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’の遠位端部は、ガイドプレート１２６’及び１２６’’の楕円形の開口部３２４及び３２４’’の丸みのある端部にそれぞれ整合した曲率半径を有する係合突起３２８を含んでいる。ガイドチューブ／レトラクタ１５４’の遠位端部に形成されている対向するばね用スロット３２６は、挿入部材１２４’に関して上述したのと同じ方法でガイドチューブ／レトラクタ１５４’をガイドプレート１２６’あるいは１２６’’に選択的に取り付けるために利用される。図５８に示されているように、ガイドプレート１２６’又は１２６’’に使用するために傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６’が提供される。傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６’は、ガイドプレート１２６に関して上述した傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６と同じ機能を備え、図５６、図５７、図５９及び図６０に示されている直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４の遠位端部と同じ遠位端部を含んでいる。直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４’及び傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６’は、本発明の第１の実施形態において説明される直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４及び傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６より大きい軸方向の長さを有している。本発明の発明者は、様々な患者の生理学的差異及び本発明の様々な実施形態に従った様々な取り付け機構に合わせるために異なる長さを有する様々なガイドチューブ／レトラクタを企図している。図５６〜図６０に示されているように、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’及び２９６’は、それぞれ、ラッチ溝３３２及び３３２’を含んでいる。ラッチ溝３３２及び３３２’の有用性については以下でさらに説明する。

次に、図４４及び図４５を参照すると、アラインメント装置１５６に関して上述したように適切なガイドチューブ／レトラクタを選択するためにガイドチューブ／レトラクタ１５４’、２９６’と共にアラインメント装置１５６’が利用される。アラインメント装置１５６’は、ガイドチューブ／レトラクタ１５６’又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６’内に配置して、アラインメント装置１５６（図２９及び図３０）の挿入部１６０に関して上述したようにアラインメント装置１５６’の安定したベースを提供するために、アラインメント・ガイドチューブ（整列ガイドチューブ）３０６を含んでいる。アラインメント・ガイドチューブ３０６は、旋回ピン３１４を通じて軸旋回可能にアラインメント・ガイドチューブに接続されているラッチ３０８を含んでいる。さらに、アラインメント・ガイドチューブ３０６は、この例示の実施形態においては、ガイドプレート１２６’及び１２６’’の楕円形開口部と円形開口部との間に形成される肩部に当たる遠位平面３８６を含んでいる。ラッチ３０８は、その両側から反対側に延びるロックタブ３１０を含んでいる。ラッチ３０８は、ばね３１２によって図４５に示されている位置に付勢されている。アラインメント・ガイドチューブ３０６がガイドチューブ／レトラクタ１５６’又は２９６’に挿入されると、ロックタブ３１０がガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’の近位端部に接触する。この位置に達した後、ラッチ３０８の遠位端部は半径方向内向きに押し下げられて、ロックタブ３１０をアラインメント・ガイドチューブ３０６から離れるように動かして、アラインメント・ガイドチューブ３０６をさらにガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６’内に挿入できるようにする。上記で説明したように、アラインメント・ガイドチューブ３０６がガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’に完全に挿入されたとき、遠位平面３８６は、ガイドプレート１２６’及び１２６’’の楕円形開口部と円形開口部との間に形成された肩部に当たる。この位置では、ロックタブ３１０は、ラッチ溝３３２（図５６〜図５８）と整列しており、ラッチ３０８は図４５に示されている通常の付勢位置に戻ることができる。この位置では、ロックタブ３１０はラッチ溝３３２と係合して、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’に対するアラインメント・ガイドチューブ３０６の軸方向の相対移動を防止する。さらに、ラッチ溝３３２に係合しているとき、ロックタブ３１０はアラインメント・ガイドチューブ３０６の回転運動に抵抗する。他のすべての点に関して、アラインメント装置１５６’は上述したアラインメント装置１５６と同じであり、直線状ガイドチューブ／レトラクタ１５４’と傾斜ガイドチューブ／レトラクタ２９６’の間の選択を行うために同様の方法で利用される。

大腿骨空洞２２４のリーマ加工は、アラインメント装置１５６’に関して上記で説明したガイドチューブ３０６及びラッチ３０８と同様のガイドチューブ及びラッチを有するリーマを使って行われる。一つの代替実施形態では、両方のプランジリーマ加工、すなわち大腿骨への直線リーマ加工並びに旋回リーマ加工の両方を行うために図４６〜図４９に示されている組み合わせリーマ３５８が利用される。この実施形態においては、組み合わせリーマ３５８はガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’に挿入され、配向プレート３８４がガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’に形成された長手方向溝（例えば図５６〜図６０を参照）のうち一つと協働して、ガイドチューブ／レトラクタ内で組み合わせリーマ３５８を適正に整列させる。図４６〜図４９に示されているように、組み合わせリーマ３５８は、リーマシャフト３６２の遠位端部に接続されるリーマヘッド３６０を含んでいる。リーマシャフト３６２は、その遠位端部の側に配置されるフランジ３６４と、その近位端部側に形成されるラチェット歯３８２とを含んでいる。図４９に示されているように、リーマシャフト３６２は、近位端部にリーマ深さロック３７４が形成されているリーマシャフト・チューブ３７２内に配置される。リーマ深さロック３７４は、図４９に示されているように接続ロッド３７８を介してラチェットヘッド３８０に接続されたラチェット解除装置３７６を含んでいる。図４９に示されているように、ラチェットヘッド３８０を付勢してリーマシャフト３６２のラチェット歯３８２と係合させるためにばねが利用されている。ラチェット解除装置３７６は、ラチェット解除装置３７６の作動によってリーマシャフト３６２に対して半径方向外向きのラチェットヘッド３８０の相対移動が生じて、それによりラチェットヘッド３８０に形成されるラチェット歯をラチェット歯３８２との係合から外してリーマシャフト・チューブ３７２とリーマシャフト３６２の軸方向の相対移動を可能にするように、リーマ深さロック３７４に軸旋回可能に接続されている。図４９に示されている構成においては、組み合わせリーマ３５８を使ってプランジリーマ加工を行うことができ、リーマシャフト・チューブ３６２の遠位端部が旋回軸２１６に接触するときに最終リーマ加工深さに達する。プランジリーマ加工の全体的深さは、このように、リーマシャフト３６２に沿ったリーマ深さロック３７４の軸方向の移動を変動させることによって調節することができる。

図４６に示されているように、組み合わせリーマ３５８は、溝３６８が形成されている組み合わせリーマガイドチューブ３６６を含んでいる。旋回／プランジリーマ加工選択器３７０は、組み合わせリーマガイドチューブ３６６の近位端部に機能を果たし得るように接続されている。図４９に示されているように、回転ガイドピン３８８が、組み合わせリーマガイドチューブ３６６に固定され、旋回／プランジリーマ加工選択器３７０の回転案内溝３９０内に配置されている。旋回／プランジリーマ加工選択器３７０は、図４７及び図４８に示されている両極端すなわち回転案内溝３９０の両端に回転ガイドピン３８８が当接する位置の間で組み合わせリーマ３５８のガイドチューブ３６６周りを回転させることができる。旋回／プランジリーマ加工選択器３７０が図４７に示されている位置にあるとき、旋回／プランジリーマ加工選択器３７０は溝３６８を覆うので、組み合わせリーマ３５８で旋回リーマ加工を行うことはできない。旋回リーマ加工を可能にするためには、旋回／プランジリーマ加工選択器３７０を図４８に示されている位置まで回転させる。図４８に示されている位置において、旋回／プランジリーマ加工選択器３７０の溝３９２は組み合わせリーマ３５８のガイドチューブ３６６の溝３６８と整列する。この位置では、図４８に示されているように旋回リーマ加工を行うことができる。リーマシャフト３６２は、旋回軸２１６’及び旋回ピン２１８’を介して組み合わせリーマ３５８のガイドチューブ３６６に接続され、図４８に示されている旋回リーマ加工を可能にさせる。組み合わせリーマ３５８は、組み合わせリーマ３５８がガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’内に完全に挿入されたことを知らせるための遠位平面３８６’を含んでいる。アラインメント装置１５６’のアラインメント・ガイドチューブ３０６に関して上記で説明したように、遠位平面３８６’は、組み合わせリーマ３５８がガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’に完全に挿入されるとガイドプレート１２６’及び１２６’’の楕円形開口部と円形開口部との間に形成される肩部に当たる。

大腿骨のリーマ加工が完了したら、ガイドチューブ／レトラクタ１５６’又は２９６’は、図８７〜図８９に示されているばねロック解除器具３３６を使ってガイドプレート１２６’又は２９６’とのロック式係合から解除される。図８７〜図８９に示されているように、ばねロック解除器具３３６は、ガイドチューブ／レトラクタ１５６’又は２９６’に挿入できるサイズの管状本体を有し、遠位肩部は、アラインメント装置１５６’のアラインメント・ガイドチューブ３０６及び組み合わせリーマ３５８に関して上記で説明した方法でガイドチューブ／レトラクタ１５６’又は２９６’にばねロック解除器具３３６が完全に挿入されたことを指示する。さらに、ばねロック解除器具３３６は、アラインメント装置１５６’のガイドチューブ３０６に関して上記で説明したようにラッチ３０８’を含んでいる。ばねロック解除器具３３６がガイドチューブ／レトラクタ１５６’又は２９６’に挿入された後、ハンドル３３８を利用して、ばねロック解除器具３３６の内部穴３４４を通る作動ロッド３４２を軸方向に移動させて、図８９に示されている位置にする。この位置では、作動ロッド３４２の遠位傾斜端部が解除ピン３４６の近位端部に接触して、ばね３４７（図８８）の付勢力に打ち勝って、図８９に示されているように解除ピン３４６をばねロック解除器具３３６から突出させる。この位置では、解除ピン３４６は穴１５５、１５５’を通って、ばね３１６に作用して、ばね３１６をばね用スロット３２６との係合から解除させ、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’又は２９６’を取り外せるようにする。図に示されている実施形態では、解除ピン３４６はばね式である。本発明の発明者は、解除ピン３４６を機械的なリンク装置により作動ロッド３４６に連結し、作動ロッド３４２を引っ張ることによってピン３４６を器具内に引き込み、反対にロッド３４２を押すことによってピンを器具から外向きに押すことができると考えている。さらに、解除ピン３４６はばねロック解除器具３３６の長手方向軸線と鋭角を成すものとして図には示されているが、解除ピンはばねロック解除器具３３６内に横断方向に向けて配置することができる。

図６９及び図７０には、本発明の別の代替実施形態に従ったガイドチューブ／レトラクタ１５６’’が示されている。この実施形態においては、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’’は、大転子１１０に直接的に取り付けられるように構成され、ガイドプレート１２６はもはや使用されない。図６９及び図７０に示されているように、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’’は、その遠位端部に形成された把持歯４０４’’を含んでいる。使用の際、把持歯４０４’’が大転子１１０上に配置され、固定ねじ３９４がガイドチューブ／レトラクタ１５４’’内に配置されて、ガイドプレート１２６’’に関して上記で説明したように、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’’を大腿骨１０８に取り付けるために利用される。図６９及び図７０には示されていないが、ガイドチューブ／レトラクタ１５４’’は、ガイドプレート１２６’’に関して上記で説明したのと同じ方法で大腿骨１０８へのガイドチューブ／レトラクタ１５４’’の固定を完了するために固定ねじ３９４のねじ頭部３９８と係合するための肩部を含んでいる。

図１０７〜図１０９は、本発明に従った別の代替実施形態のガイドチューブ／レトラクタを示している。特に、図１０７〜図１０９はユニチューブ・レトラクタ７００を示している。ユニチューブ・レトラクタ７００は、大腿骨１０８を露出させるために患者１００の表皮に作られる切開部１０６（図１）からの進入路を維持する上述のガイドチューブ／レトラクタとして機能する。ユニチューブ・レトラクタは、別個のガイドプレート又は固定ねじを使用せずに大腿骨１０８に直接的に固定されるように設計されているので「ユニチューブ」レトラクタと呼称される。ユニチューブ・レトラクタ７００を大腿骨１０８に固定するために、ユニチューブ・レトラクタ７００はセルフタッピンねじ７０２を含んでいる。セルフタッピンねじ７０２はユニチューブ本体７０６の遠位端部に形成されており、ユニチューブ・レトラクタ７００が上述の進入路１０１を通して大腿骨１０８にねじ式に係合するときに大腿骨１０８におけるねじ切りを容易にするために、切り抜き部７０４がユニチューブ本体７０２の遠位端部の周囲に間隔を置いて形成されている。代替実施形態では、ユニチューブ・レトラクタ７００はセルフタッピンねじを含まず、セルフタッピングを行わないねじ部を含んでいる。この実施形態では、ユニチューブ・レトラクタ７００を大腿骨１０８に固定する前に、大腿骨の進入路にねじ部を形成するために別個のねじタップが使用される。

図１０７〜図１０９に示されているように、ユニチューブ本体７０６は、ユニチューブ本体７０６に挿入される器具から突出するガイドタブと協働して、使用前に器具を適正な位置に整列させるための長手方向のスロットを含んでいる。ユニチューブ本体７０６に形成される長手方向のスロットは、本発明の一部の実施形態の旋回リーマ加工にも適応する。使用の際、ユニチューブ・レトラクタ７００は、遠位端部が大転子１１０に当接するまで切開部１０６を通して挿入される。この位置では、外科医は、触覚フィードバックを使って、大転子１１０に形成される進入路１０１におけるユニチューブ・レトラクタ７００の遠位端部を位置決めする。一つの例示の実施形態では、大転子１１０に形成された進入路におけるユニチューブ・レトラクタ７００の遠位端部の位置決めを容易にするためにＸ線透視装置が利用される。この位置では、ユニチューブ・レトラクタ７００は大腿骨１０８の進入路１０１にねじ込まれ、セルフタッピンねじ７０２が進入路にねじ部を形成して、ユニチューブ・レトラクタ７００が進入路内に固定される。ユニチューブ・レトラクタ７００のねじ部形成は、ユニチューブ・レトラクタ７００が進入路１０１内に固定され、ユニチューブ本体７０６の長手方向のスロットが挿入される器具の整列を案内するように適切な生理学的標識構造と整列したときに、完了する。例えば、ユニチューブ本体７０６の長手方向のスロットの中心軸線は、大転子の平面と実質的に垂直に配置され、大腿骨幹の軸線とほぼ整列させることができる。

図１０７〜図１０９に示されているように、ユニチューブ・レトラクタ７００は、これに挿入される器具をユニチューブ本体７０６に対して長手方向の固定位置に保持するためのボール移動止め保持機構を含んでいる。ボール移動止め保持機構は、ユニチューブ本体７０６の長手方向整列スロットと協働して、ユニチューブ・レトラクタ７００に配置される器具を固定し、ユニチューブ・レトラクタ７００内に配置される器具の相対的な回転及び軸方向の移動を防ぐ。図１０７〜図１０９を参照すると、座ぐり加工されたボール移動止め穴７２０によってボール移動止め７１６が受容される。座ぐり加工されたボール移動止め穴７２０は、座ぐり加工されたボール移動止め穴７２０の最大直径部分がユニチューブ本体７０６の外壁に形成されるように、ユニチューブ本体７０６の外部からその中空内部まで形成される。座ぐり加工されたボール移動止め穴７２０は、その最小直径部分すなわちユニチューブ本体７０６の中空内部に形成される部分がボール移動止め７１６の赤道より小さくなるサイズに形成されている。このような構造によって、ボール移動止め７１６は座ぐり加工されたボール移動止め穴を通り抜けることはできない。

ボール移動止め７１６は、プランジャ７１２とユニチューブ本体７０６との間に配置される。図１１０に示されているように、プランジャ７１２は、基部平面７１１と頂部平面７１５とを接続する内側ボール移動止め用傾斜面７１３を含んでいる。図１０７は、ユニチューブ・レトラクタ７００内に器具を保持するための位置にあり、ボール移動止め７１６がユニチューブ本体７０６の中空内部に突出しているユニチューブ・レトラクタ７００のボール移動止め保持機構を示している。この位置では、ボール移動止め７１６はプランジャ７１２の頂部平面７１５（図１１０）に接触しており、ボール移動止め７１６をユニチューブ本体７０６の中空内部に突出させる。図１０８は、ユニチューブ・レトラクタ７００内に配置される器具の解放を可能とさせるように作動されたユニチューブ・レトラクタ７００のボール移動止め保持機構を示しており、ボール移動止め７１６はユニチューブ本体７０６の中空内部に突出していない。この位置では、ボール移動止め７１６はプランジャ７１２の基部平面７１１（図１１０）と接触しており、ボール移動止め７１６はユニチューブ７０６の中空内部から後退することができる。図１０８に示されているように、図１０７に示されている通常の付勢位置から図１０８に示されている位置にプランジャ７１２を再位置決めするために、力Ｆがプランジャ７１２のフランジ７１４に加えられる。

プランジャ７１２を図１０７に示されている位置に付勢するために、ばね７２４（図１０９）がプランジャ７１２とカラー７０８との間に配置されている。カラー７０８は、図１０７〜図１０９に示されているように内側カラーフランジ７１８を含んでいる。構造的に、カラー７０８は、カラー７０８の止めねじ穴（図１０９には一つしか示されていない）に通されユニチューブ７０６の止めねじ穴７４１に固定される止めねじ７１０によって、ユニチューブ本体７０６に固定されている。ばね７２４は、ばね７２４の遠位端部が内側カラーフランジ７１８及びばね用スロット７２６の遠位端部７２８に当接した状態で、ユニチューブ本体７０６の両側のばね用スロット７２６（図１０９には一つしか示されていない）内に配置される。ばね用スロット７２６はユニチューブ本体７０６の長手方向軸線に実質的に平行にばね７２４の位置を維持する。一つの例示の実施形態では、カラー７０８の内側カラーフランジ７１８は、ユニチューブ本体７０６の長手方向軸線に実質的に平行にばねを整列させることをさらに容易にするために、ばね用スロット７２６と整列する円形切り抜き部を含む。プランジャ７１２は、ばね７２４がカラー７０８の内側カラーフランジとプランジャ７１２の遠位端部との間に配置されるように、ユニチューブ本体７０６の近位端部に被せて配置される。プランジャ７１２は少なくとも一つの止めねじ穴７３１を含み、ユニチューブ本体７０６はこれに対応する少なくとも一つの止めねじ用スロット７３０を含んでいる。ユニチューブ・レトラクタ７００の組み立てを完了するために、止めねじ７３２がプランジャ７１２の止めねじ穴７３１にねじ込まれ、ユニチューブ本体７０６の止めねじ用スロット７３０内まで延びた状態とされる。止めねじ７３２は、止めねじ用スロット７３０と協働して、プランジャ７１２の移動を長手方向の運動のみに制限する。図１０７に示されている通常の付勢位置では、止めねじ７３２は、止めねじ用スロット７３０の近位端部に当接する。使用の際、ボール移動止め７１６はユニチューブ・レトラクタ７００に挿入される器具に形成された移動止めと係合して、ユニチューブ・レトラクタ７００に対して固定位置に器具を保持する。

図１１１〜図１１５を参照すると、代替実施形態のユニチューブ・レトラクタ７００’が示されている。ユニチューブ・レトラクタ７００’は、ユニチューブ・レトラクタ７００に関して上記で説明したようなボール移動止め保持機構を含んでおり、対応する部分はダッシュ付き参照番号で示されている。ユニチューブ・レトラクタ７００’のボール移動止め保持機構は、ユニチューブ７００に関して上記で説明したボール移動止め保持機構と実質的に同じ構造で同様に作動するので、この機構の詳細な説明は簡潔化のためにここでは繰り返さない。

ユニチューブ・レトラクタ７００’は、ユニチューブ本体７０６のより長手方向のより長いスロットと対比して、ユニチューブ本体７０６の器具整列切り抜き部を利用する。また、カラー７０８’及びプランジャ７１２’は、ユニチューブ・レトラクタ７００のカラー７０８及びプランジャ７１２と異なり、ユニチューブ本体の器具整列切り抜き部に対応する切り抜き部を含んでいない。これを考慮すると、ユニチューブ・レトラクタ７００’に配置される器具に関連する器具整列タブはユニチューブ本体７０６’の外壁を通り抜けて突出することはない。同様の整列タブをユニチューブ・レトラクタ７００に使用して、ユニチューブ７００にプランジャ７１２’及びカラー７０８’を使用できるようにすることができる。同様に、ユニチューブ・レトラクタ７００’に挿入される器具の整列タブがユニチューブ本体７０６’の外壁を通り抜けて延びる場合には、プランジャ７１２及びカラー７０８をユニチューブ・レトラクタ７００’に使用することができる。ユニチューブ本体７０６’は、１８０°の器具の再整列を可能にする対向する１対の器具整列切り抜き部を含み、ユニチューブ・レトラクタ７００’に使用される場合にはプランジャ７１２及びカラー７０８に対応する１対の切り抜き部を必要とする。プランジャ及びカラーに１対の切り抜き部が必要とされる場合、プランジャ及びカラーは２つのピース（部品）で構成されるか、図１０７〜図１０９に示されているプランジャ７１２及びカラー７０８の切り抜き部のようにプランジャ及びカラーの長さ全体に切り抜き部が作られない。

ユニチューブ・レトラクタ７００’は、上記で説明したように大腿骨１０８に形成された進入路１０１にユニチューブ・レトラクタ７００’を固定するためにロックリング７４２を利用している。ロックリング７４２は、図１１３〜図１１５に示されているように多数の拡張可能なフィンガ（指状部）７４４を含んでいる。使用の際、ユニチューブ・レトラクタ７００’は、フィンガ７４４が大転子１１０に当接するまで切開部１０６を通して挿入される。この位置では、外科医は、大転子１１０に形成される進入路１０１におけるユニチューブ・レトラクタ７００’の遠位端部を位置決めするために触覚フィードバックを利用する。一つの例示の実施形態においては、大転子１１０に形成される進入路１０１におけるユニチューブ・レトラクタ７００’の遠位端部の位置決めを容易にするためにＸ線透視装置が利用される。ユニチューブ・レトラクタ７００’を進入路１０１に挿入し、器具整列切り抜き部７５６を大腿骨の長手方向軸線のような適切な生理学的標識構造と整列させた後、フィンガ７４４が図１１３に示されている位置から図１１４及び図１１５に示されている位置に拡張されて、大腿骨１０８にユニチューブ・レトラクタ７００’を固定する。図１１１及び図１１２は、大腿骨１０８におけるロックリング７４２’のロックを容易にするためにフィンガ７４４から半径方向に延びる歯７４８を有する代替実施形態のロックリング７４２’を示している。

図１１２に示されているように、ロックリング７４２’の各フィンガ７４４’は、内側傾斜面７４９を含んでいる。図には示されていないが、ロックリング７４２の各フィンガ７４４は同様に内側傾斜面を含んでいる。図１１１に示されているように、ユニチューブ本体７０６’は遠位端部斜面７４６を含んでいる。図１１３に示されているようなユニチューブ・レトラクタ７００’の未作動位置では、ユニチューブ本体７０６’の遠位端部斜面７４６はフィンガ７４４の内側傾斜面７４９と当接している。フィンガ７４４を図１１３に示される位置から図１１４に示される位置に動かして大腿骨１０８にユニチューブ・レトラクタ７００’をロックするために、ユニチューブ本体７０６’がロックリング７４２に向けて長手方向に移動させられ、ユニチューブ本体７０６’の遠位端部斜面７４６が拡張可能なフィンガ７４４の内側傾斜面７４９と協働して、拡張可能なフィンガ７４４を図１１４及び１１５に示されているように半径方向外向きに移動させる。

ロックリング７４２に対してユニチューブ本体７０６’を必要に応じて長手方向に相対移動させるために多数の機構を使用することができる。図１１１、図１１３及び図１１４は、この種の機構の一つを示している。図１１１、図１１３及び図１１４に示されているように、ねじ部が形成されている駆動器（以下、ねじ部付き駆動器と記載する）７３６が止めねじ７３８を介してユニチューブ本体７０６’に回転式に接続される。特に、止めねじ７３８は、ねじ部付き駆動器７３６の止めねじ穴７３９に螺入され、ユニチューブ本体７０６’に形成され且つねじ部が形成された環状駆動器回転溝７５２内まで延びる。このようにして、ねじ部付き駆動器７３６はユニチューブ本体７０６’に対して相対的に回転することができるが、ユニチューブ本体７０６’に対して長手方向に相対移動することはできない。コネクタシャフト７３４がユニチューブ７０６’の周りに配置され、ねじ部付き駆動器７３６に螺入される。コネクタシャフト７３４をユニチューブ本体７０６’の周りに配置した後、止めねじがコネクタシャフト７３４の止めねじ穴７５０に螺入され、ユニチューブ本体７０６’に形成される案内溝７５４内に延びて、コネクタシャフト７３４とユニチューブ本体７０６’との間の相対的な移動を軸方向の運動だけに制限する。コネクタシャフト７３４はさらにロックリング７４２に螺入されるが、代替実施形態においては、ロックリング７４２を、例えば１又２以上の止めねじを含む多数のコネクタのうちの一つを使ってコネクタシャフト７３４に固定することができる。図１１３に示されている位置では、コネクタシャフト７３４は、ユニチューブ本体７０６’の遠位端部斜面７４６（図１１１）をロックリング７４２の拡張可能なフィンガ７４４の内側傾斜面と接触させるために十分な距離だけ、ねじ部付き駆動器内に螺入されている。ユニチューブ・レトラクタを図１１４に示されている位置に作動させるために、コネクタシャフト７３４は静止したまま、ねじ部付き駆動器７３６を回転させて、引き続きコネクタシャフト７３４をねじ部付き駆動器７３６内に螺入して、ねじ部付き駆動器７３６に対して長手方向に相対移動できないユニチューブ本体７０６’をさらにロックリング７４２内に押し込み、それによってユニチューブ本体７０６’の遠位端部斜面７４６が拡張可能なフィンガ７４４の内側傾斜面７４９と協働して、拡張可能なフィンガ７４４を図１１４に示されている位置に移動させる。特に、止めねじ７３８は、ねじ部付き駆動器回転溝７５２に作用して、コネクタシャフト７３４がねじ部付き駆動器７３６にねじ込まれるときユニチューブ本体７０６’をさらにロックリング７４２内に進めさせる。

本発明の代替実施形態においては、大腿骨頭１１４及び大腿骨幹１０８内までリーマ加工するために上記で説明した湾曲リーマの代わりに図７５及び図７６に示されている可撓性リーマ４２８が利用される。図７５及び図７６に示されているように、可撓性リーマ４２８は、リーマヘッド４３２及び可撓性リーマシャフト４３４を含んでいる。図７６に示されているように、可撓性リーマシャフト４３４はカニューレ状であり、大腿骨頭１１４及び大腿骨幹１０８内までリーマ加工を案内するためにガイドワイヤに被せて可撓性リーマシャフト４３４を挿入できるようにする。図７５及び図７６に示されている可撓性リーマ４２８は、可撓性リーマガイドチューブ４３０及び本発明の特殊なリーマ／ガイドチューブと結合されるラッチ部材を利用している。しかしながら、可撓性リーマ４２８は、本発明の様々なガイドチューブ／レトラクタと一緒に可撓性リーマ４２８を使用できるようにする物理的特徴を有する様々なガイドチューブを含むことができる。図７５及び図７６に示されているように、可撓性リーマシャフト４３４の近位端部は、可撓性リーマ４２８のリーマ加工深さを制限するために可撓性リーマガイドチューブ４３０の近位端部に作用するフランジ４３６に接続される。

一つの例示の実施形態においては、可撓性リーマ４２８を案内するために大腿骨内にガイドワイヤ４１０を配置するために可撓性リーマガイド４０８（図７１及び図７２）が利用される。図７１及び図７２に示されているように、可撓性リーマガイド４０８は、内部にガイドシャフト固定溝４１２が形成されているガイド４１６を含んでいる。ガイド４１６は、図７２に示されているように可撓性リーマガイド４０８の本体の案内溝４２０内に挿入可能である。ガイドペグ４１８がガイド４１６から延び、図７２に示されているようにさらに案内溝４２０内に挿入されている。可撓性リーマガイド４０８の可撓性リーマガイドチューブ４８６は前進／後退ねじ穴４８８及びガイドワイヤ穴４９０を含んでいる。ガイド４１６が可撓性リーマガイドチューブ４８６の案内溝４２０に挿入されると、ガイドワイヤ４１０がガイドワイヤ穴４９０に挿入され、ガイドシャフト固定溝４１２内に配置される。ガイドシャフト固定溝４１２内にガイドワイヤ４１０を固定するために、止めねじ４１４が利用される。前進／後退ねじ４２２はガイド４１６の近位穴及び前進／後退ねじ穴４８８を通り、図７２に示されているように受容ブロック４２６とねじ式に係合する。前進／後退ねじ４２２は、ガイド４１６の近位端部と当接して前進／後退ねじ４２２の遠位方向への動きに応じて可撓性リーマガイドチューブ４８６内で遠位方向にガイド４１６を移動させるためのフランジ４２４を含んでいる。ガイドワイヤ４１０は、例えばＮＩＴＩＮＯＬのような形状記憶金属から形成される。この点を考慮すると、図７１に示されている撓曲形状を再び得ることができるガイドワイヤ４１０の能力を失うことなく、ガイドワイヤ４１０がガイドワイヤ穴４９０内に後退できるようにしてガイドワイヤ４１０を可撓性リーマガイド４０８の可撓性リーマガイドチューブ４８６内に完全に引っ込めるために、前進／後退ねじ４２２を受容ブロック４２６から後退させることができる。

使用の際、可撓性リーマガイド４０８は本発明のガイドチューブ／レトラクタ内に挿入され、ガイドワイヤ４１０はガイドワイヤ穴の遠位端部から突出することはない。その後、図７３に示されているように、可撓性リーマガイドチューブ４８６を通して大腿骨頭１１４内まで、ガイド４１６を、したがってガイドワイヤ４１０を、押すように前進／後退ねじ４２２の近位端部が作動される。ガイドワイヤ４１０が図７３に示されている位置に達すると、止めねじ４１４を取り外して、可撓性リーマガイド４０８をガイドチューブ／レトラクタから取り外し、ガイドワイヤ４１０を大腿骨１０８内の所定の位置に残すことができる。可撓性リーマ４２８は、図７４に示されているようにガイドチューブ／レトラクタ１５４に機能を果たし得るように挿入することができ、ガイドワイヤ４１０を可撓性リーマ４２８のカニューレ内に配置した状態で、ガイドワイヤ４１０によって可撓性リーマ４２８を案内して、図７４に示されているように大腿骨空洞２２４を大腿骨頭１１４の中まで延長させることができる。ガイドワイヤ４１０を大腿骨幹内まで前進させてその中で大腿骨空洞２２４を延長させるために同様の技法を利用することができる。

本発明の別の代替実施形態においては、例えば図７３に示されているように例えば大腿骨頭１１４内までリーマ加工を案内するために生体内においてガイドワイヤを曲げるために、図７７〜図７９に示されているような可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０が利用される。図７７〜図７９に示されているように、可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０は、本発明のガイドチューブ／レトラクタに挿入するためのガイドチューブ４５６を含んでいる。ガイドチューブ４５６は１対の細長い穴を含んでいる。第１の穴は、例えば図７９に示されているように内側ワイヤチューブ４５０及び外側ワイヤチューブ４５２を収容する。ガイドチューブ４５６に形成されている第２の細長い穴は、例えば図７９に示されているように調節ねじ４５８を収容する。ワイヤ成形ヘッド４４８は、図７９に示されているように旋回ピン４４４を介して可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器の遠位端部に旋回可能に接続されている。図７７及び図７９に示されているように、旋回ピン４４４の周りにローラ４４２が配置されている。ワイヤ成形ヘッド４４８は、さらに第２のローラ４４２を回転可能にワイヤ成形ヘッド４４８に接続するためのローラピン４４６を含んでいる。図７７に示されているように、可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０の遠位端部をガイドチューブ４５６に取り付けるためにねじ４５４が利用される。図７９に示されているように、外側ワイヤチューブ４５２は近位ワイヤ端部４６２を含み、ガイドワイヤの一端部がこれに当接する。外側ワイヤチューブ４５２はガイドチューブ４５６又は内側ワイヤチューブ４５０とねじ式に係合可能であり、外側ワイヤチューブ４５２をガイドチューブ４５６内に前進させて、近位ワイヤ端部４６２に接触して配置されたガイドワイヤを可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０の遠位穴５００に通すことができるようになっている。調節ねじ４５８は、旋回ピン４４４周りにワイヤ成形ヘッドを回転させるために利用され、これによって、ローラは、ガイドワイヤが遠位穴５００から出るとき希望の形状にガイドワイヤを曲げる。可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０による生体内でのガイドワイヤ成形は、Ｘ線透視装置で観察できる。

可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０によって曲げられるガイドワイヤは、ガイドワイヤ４１０に関して例えば図７３に示されているように、例えば大腿骨頭１１４内まで進められる。このようにして、可撓性リーマは、図７４に示されているように大腿骨空洞２２４を大腿骨頭に向かって延長させるために利用される。大腿骨幹１０８内まで大腿骨空洞２２４を延長させるために同様の手順を使うことができる。

本発明のさらに別の代替実施形態においては、本発明による大腿骨インプラントが移植される大腿骨１０８の空洞を形成するために、可撓性リーマヘッドを有する可撓性リーマが利用される。図９３に示されているように、ガイドワイヤ５９０が大腿骨に挿入され、大転子１１０から大腿骨頚部１１２を通って大腿骨頭１１４内まで延びた状態にされる。ガイドワイヤ５９０は、可撓性リーマガイド４０８（図７１及び図７２）又は可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器４４０（図７７〜図７９）を利用して大腿骨１０８に挿入することができる。ガイドワイヤ５９０を大腿骨１０８に挿入した後、図９４に示されているように、上向き撓曲リーマ６００使って大転子１１０から大腿骨頚１１０を通って大腿骨頭１１４内までの経路がリーマ加工を施される。本発明の一つの実施形態においては、大転子１１０から大腿骨頚部１１２を通って大腿骨頭１１４内までの経路にリーマ加工を施すために上向き撓曲リーマ６００を使用する前に、大腿骨１０８に進入路１０１が形成される。図９６に示されているように、上向き撓曲リーマ６００は細長い穴６１１を含んでいる。使用の際、大転子１１０から大腿骨頚部１１２を通って大腿骨頭１１４内までリーマ加工を案内するために、ガイドワイヤ５９０が細長い穴６１１内に配置される。

図９４〜図９６に示されているように、上向き撓曲リーマ６００は、大径部分６０２及び小径部分６０４を有するリーマヘッドを含み、上向き撓曲リーマヘッドがガイドワイヤ５９０によって定められる経路に沿って湾曲できるようにするために、上向き撓曲リーマヘッドの長さ全体にわたって可撓性を有した切れ目（フレキシブルカット）を有している。可撓性リーマシャフトに関する米国特許第６，０５３，９２２号に記載されている可撓性を有した切れ目（フレキシブルカット）を含む多数の可撓性切れ目を上向き撓曲リーマ６００のリーマヘッドの長さに沿って利用することができる。上向き撓曲リーマ６００は、本発明の任意のガイドチューブ／レトラクタを通じても挿入することができ、使用されるガイドチューブ／レトラクタに適合するこれと協働するガイドチューブを含むことができる。上向き撓曲リーマ６００は、それぞれラグ骨ねじチューブ２６６及びラグ骨ねじシャフト２７４を収容する穴を形成するために、大径部分６０２と、小径部分６０４とを含むことが有利である。

インプラント用空洞の大腿骨頭側部分２５６’（図１０３）が形成された後、図１０３に示されているようにインプラント用空洞を延長させるために旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０（図１００〜図１０２）が利用される。図１００〜図１０２を参照すると、旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０は、図１０４に示されているように、その長さ全体に延びる長手方向の穴６３１を有した工具ハウジング６３２を含んでいる。工具ハウジング６３２は、上記で説明したボール移動止め保持機構のボール移動止めを受容するための移動止め溝６４０を含んでいる。工具ハウジング６３２は、さらに、可撓性ガイドシャフト６５０をその内部に固定するための止めねじ穴６６０を含んでいる。図１０２に示されているように、可撓性ガイドシャフト６５０は工具ハウジング６３２の止めねじ穴６６０に対応する止めねじ穴６５６を含んでいる。

図１０２及び図１０５に示されているように、可撓性ガイドシャフト６５０は、可撓部６５４及び近位端部６５８を含み、近位端部６５８に止めねじ穴６５６が形成されている。可撓性ガイドシャフト６５０の可撓部６５４は、図１０５に示されているように、複数の交互配置された略半円形の切れ目６６８から形成することができる。特に切れ目６６８は、図１０５に示されているように可撓部６５４の最上部及び最下部から交互に形成されている。さらに図１０５に示されているように、交互配置の切れ目６６８は可撓性ガイドシャフト６５０の中心線に重なっている。連続材料が可撓性ガイドシャフト６５０の可撓部６５４の両外側縁端に残るので、可撓性ガイドシャフト６５０の可撓部６５４に可撓性を与えるために図１０５に示されている非連続的な切れ目を使用することは、また、可撓性を切れ目に直交する平面に制限する。可撓性ガイドシャフト６５０の両側のこの付加的材料は、その長手方向軸線に沿ったチューブの軸方向の圧縮を防ぎ、有利である。代替実施形態では、切れ目６６８はパイ形であり、可撓性ガイドシャフト６５０の可撓部６５４の中心に向いた頂点で終端している。構造的に、可撓性ガイドシャフト６５０の近位端部６５８は工具ハウジング６３２の長手方向の穴内に配置され、止めねじによってその中に固定される。可撓性ガイドシャフト６５０の近位端部６５８が工具ハウジング６３２内に固定されると、可撓性ガイドシャフト６５０の可撓部６５４は工具ハウジング６３２から突出する。可撓性ガイドシャフト６５０は、その長さ全体にわたってリーマシャフト穴６５３（図１０６）を含んでいる。可撓性ガイドシャフト６５０のリーマシャフト穴６５３は下向き撓曲（フレックスダウン）リーマシャフト６４４（図１０２）を収容している。図１０２を参照すると、旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０を組み立てるために、下向き撓曲リーマシャフト６４４は、下向き撓曲リーマヘッド６３４のリーマシャフト穴６３５内に配置されて、下向き撓曲リーマヘッド６３４の止めねじ穴６３６を通して配置される止めねじによってリーマシャフト穴内に固定される。可撓性ガイドシャフト６５０は、可撓性ガイドシャフト６５０の端部６５１（図１０５）が下向き撓曲リーマヘッド６３４の肩部６４１（図１０２）に当接するまで、下向き撓曲リーマヘッド６３４の可撓性ガイドシャフト穴６３９に挿入される。下向き撓曲リーマシャフト６４４は、可撓性ガイドシャフト６５０のリーマシャフト穴６５３内に配置され、可撓性ガイドシャフト６５０は下向き撓曲リーマヘッド６３４の可撓性ガイドシャフト穴６３９内に配置される。下向き撓曲リーマシャフト６４４は、可撓性ガイドシャフト６５０のリーマシャフト穴６５３の長さ並びに工具ハウジング６３２の長手方向の穴６３１の長さに沿って延び、下向き撓曲リーマシャフト６４４のチャック端部６４８は、図１００及び図１０１に示されているように工具ハウジング６３２の外に延びている。

可撓性ガイドシャフト６５０を工具ハウジング６３２に固定しその中に下向き撓曲リーマシャフト６４４を配置する前に、可撓性ガイドシャフト６５０の長さ全体に延びるケーブル穴６５２にケーブル６６２を挿入する。ケーブル穴６５２にケーブル６６２を挿入した後、ケーブル穴６５２より断面積の大きい材料片を可撓性ガイドシャフト６５０の端部６５１から外側に延びるケーブル６６２の端部に固定して、ケーブル６６２が可撓性ガイドシャフト６５０に対して相対的に遠位から近位の方向にケーブル穴６５２から引っ張り出されるのを防ぐ。一つの実施形態においては、溶接材料からなる球がケーブル６６２の端部に溶接される。構造的に、ケーブル６６２は可撓性ガイドシャフト６５０から工具ハウジング６３２の長さに沿って延びる。

図１００及び図１０１に示されているように、ケーブルロッド６６４は、工具ハウジング６３２の両側に形成された整列したケーブルロッド用スロット６４２（図１０２及び図１０４）を横切る。ケーブルロッド６６４は、ケーブル６６２を受容するためのケーブル穴６６５を含んでいる。ケーブル６６２がケーブルロッド６６４のケーブル穴６６５に挿入された後、ケーブル６６２のたるみが取り除かれて、ケーブル６６２はケーブルロッド６６４に固定される。図１００〜図１０２に示されているように、ハンドル６７０は、ケーブルロッド６６４を収容するケーブルロッド用切り抜き部６７２を含んでいる。ハンドル６７０は、さらに工具ハウジング６３２を配置するための工具ハウジング穴６７４を含んでいる。工具ハウジング６３２は、止めねじ又はハンドル６７０を通って工具ハウジング穴６７４内まで延びるその他の留め具によってハンドルに固定することができる。

図１００及び図１０１に示されているように、レバーハンドル６８２が旋回シャフト６７１によって旋回可能にハンドル６７０に接続され、旋回シャフト６７１は、それぞれレバーハンドル６８２及びハンドル６７０の旋回軸穴６８６及び６７６（図１０２）を横切る。レバーハンドル６８２は、その対向するアームに１対の楕円形ケーブルロッド穴６８８を含んでいる。楕円形のケーブルロッド穴６８８はケーブルロッド６６４を受容する。ケーブルロッドがレバーハンドル６６４の楕円形ケーブルロッド穴６８８に通して配置された状態で、ケーブルロッド端部ナット６６６がケーブルロッド６６４の両端部に取り付けられ、ケーブルロッド６６４の軸方向の移動を防止する。旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０の組み立てを完了するために、ラチェットバー６９２がハンドル６７０のラチェット用切り抜き部６８０内に配置され、旋回可能にこれに接続され、ラチェットバー６９２をハンドル６７０に向かって上向きに付勢するためにラチェットバー６９２とハンドル６７０との間に板ばねが配置される。図１００及び図１０１に示されているように、レバーハンドル６８２は、ラチェットバー６９２のラチェット歯と係合するために爪状の端部６９０を含んでいる。

使用の際、旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０を、図１００に示されている直線位置すなわち非撓曲位置から図１０１に示されている撓曲位置に作動させることができる。旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０を図１００に示されている直線位置から図１０１に示されている撓曲位置に作動させるために、レバーハンドル６８２に力が加えられて、旋回シャフト６７１周りにレバーハンドル６８２をハンドル６７０に向かって旋回させる。レバーハンドル６８２がこのように作動されると、ケーブルロッド６６４はハンドル６７０に向かって引っ張られて、可撓性ガイドシャフト６５０を下向きに撓曲させる。特に、ケーブル６６２は可撓性ガイドシャフト６５０の下部を内向きに引っ張って、可撓性ガイドシャフト６５０を撓曲させ、それによって可撓性ガイドシャフト６５０の上部は引っ張られた又は伸びた状態になり、可撓性ガイドシャフト６５０の下部は圧縮された状態になる。図１００〜図１０２に示されているように、下向き撓曲リーマヘッド６３４は、その長さに沿って可撓性を有した切れ目を含んでいる。旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０が図１００に示されている直線位置から図１０１に示されている撓曲位置に作動させられるとき、下向き撓曲リーマシャフトは下向き撓曲リーマヘッド６３４の可撓性ガイドシャフト穴６３９内に配置されるので、可撓性ガイドシャフト６５０が上述のように撓曲すると、下向き撓曲リーマヘッド６３４は同様に下向きに撓曲する。図１０１に示されているように、レバーハンドル６８２の爪状端部６９０はラチェットバー６９２の歯と係合して、旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０を図１００の作動位置に保持する。上述したように、ラチェットバー６９２は、板ばねによってハンドル６７０に向かって付勢されている。図１００に示されている作動位置から旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０を解放するために、ラチェットバー６９２の遠位端部を下向きにすなわちハンドル６７０から離すように押して、レバーハンドル６８２の爪状端部６９０をラチェットバー６９２の歯との係合から解除することができる。

図１０２を参照すると、レバーハンドル６８２は下向き撓曲リーマシャフト６４４を収容するサイズの丸みのある切り抜き部６８４を含んでいる。図１００の直線位置すなわち非撓曲位置では、丸みのある切り抜き部６８４は、下向き撓曲リーマシャフト６４４の周りに配置されており、レバーハンドル６８２のクロスバー６８５は、下向き撓曲リーマシャフト６４４のチャック端部６４８と下向き撓曲リーマシャフト６４４の残余の部分との間に形成される肩部に当接するようになっている。このような協働する肩部の構成によって、下向き撓曲リーマシャフト６４４、したがって下向き撓曲リーマヘッド６３４が、工具ハウジング６３２を通って前進すること及び工具ハウジング６３２から離れることが妨げられる。旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０が図１０１に示されている撓曲位置に作動させられるとき、レバーハンドル６８２が動かされるので、下向き撓曲リーマシャフト６４４がもはや丸みのある切り抜き部６８４内に位置せず、下向き撓曲リーマシャフト６４４及び下向き撓曲リーマヘッド６３４が工具ハウジング６３２を通って前進するのを防ぐ協働する肩部の構成が取り除かれる。

使用の際、下向き撓曲リーマヘッド６３４は上述したように大腿骨１０８に形成される進入路１０１’を通して挿入される。図１０３に示されているように、最初の挿入の際、下向き撓曲リーマヘッド６３４は図１０３に示されているように可撓性ガイドシャフト６５０の周りに配置される。図３に示されているように、旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０が図１０３に示されているようにインプラント用空洞２２４’を延長させるために利用される場合、工具ハウジング６３２は大転子１１０に当接している。下向き撓曲リーマヘッド６３４を大腿骨１０８の進入路１０１’を通して挿入するとき、下向き撓曲リーマヘッド６３４は、作動装置を下向き撓曲リーマシャフト６４４のチャック端部６４８に結合してこれに回転運動を与えることによって作動される。大腿骨から骨をリーマ加工で除去するために回転する下向き撓曲リーマヘッド６３４の場合、旋回／下向き撓曲リーマ組立体は図１００に示されている直線位置すなわち非撓曲位置から図１０１に示されている撓曲位置に作動させられて、図９４に示されているように上向き撓曲リーマ６００によって形成される大腿骨頭側の腕状部２５６’から大腿骨１０８の骨幹に向かってインプラント用空洞２２４を延長させる。図１００に示されている直線位置すなわち非撓曲位置から図１０１に示されている撓曲位置への旋回／下向き撓曲リーマ組立体６３０の作動は、一般に、上述したように旋回タイプのリーマ加工を実施する。旋回リーマ加工が完了した後、下向き撓曲リーマシャフト６４４のチャック端部を工具ハウジング６３２内で前進させて、下向き撓曲リーマヘッド６３４を大腿骨の骨髄内管内に前進させる。下向き撓曲リーマヘッド６３４が工具ハウジング６３２に対して相対的に前進するとき、下向き撓曲リーマヘッド６３４は可撓性ガイドシャフト６５０に対しても相対的に前進するので、結局、下向き撓曲リーマヘッド６３４は可撓性ガイドシャフト６５０との係合状態から解除されて移動する。すなわち、可撓性ガイドシャフト６５０はもはや下向き撓曲リーマヘッド６３４の可撓性ガイドシャフト穴６３９（図１０２を参照のこと）内にはない。下向き撓曲リーマヘッド６３４が大腿骨１０８の骨髄内管に向かって前進するとき、可撓性ガイドシャフト６５０によって与えられる曲率のため、また骨髄内管を占める海綿状骨が比較的柔らかくそれに対して大腿骨の皮質骨が比較的硬いため、下向き撓曲リーマヘッド６３４は可撓性ガイドシャフト６５０との係合状態から解除されて、大腿骨の骨髄内管内に向かう。大腿骨１０８の骨髄内管内への下向き撓曲リーマヘッド６３４の適切な動きを容易にするために、下向き撓曲リーマヘッド６３４は、一般に、例えば図１００〜図１０３に示されるような弾丸形である。弾丸形の下向き撓曲リーマヘッド６３４の遠位端部は、より硬い大腿骨の皮質壁で跳ね返って、上述したように骨髄内管内に向かう。

本発明については模範設計を持つものとして説明したが、本発明は本開示の精神と範囲内でさらに改変することができる。したがって、本願は、その一般的原理を利用する本発明のあらゆる変形、使用又は適合を包含することを意図している。さらに、本願は、本発明が属する技術分野における公知手段又は慣用手段の範囲内にある本発明からの逸脱を含むことを意図している。

本発明の大腿骨インプラントの移植を可能にするために大転子に沿って切開が行われている患者の部分的斜視図である。 本発明によるガイドプレートの挿入を示す部分斜視図である。 大転子の位置に合わせて設けられた切開部を通じて挿入され且つガイドプレートと係合した本発明によるガイドチューブ／レトラクタを示す部分斜視図である。 本発明の適切なガイドチューブ／レトラクタを適正に選択するための本発明のアラインメント装置の使用方法を示す立面図である。 大転子から大腿骨頚に沿って大腿骨頭まで適正に位置合わせされた図４のアラインメント・ガイドを示す立面図である。 本発明の大腿骨空洞の形成を始めるために利用されるプランジリーマを示す大腿骨の断面図である。 大腿骨空洞の形成をさらに進めるための本発明による旋回リーマの使用方法を示す断面図である。 大腿骨空洞を形成するための図７に描かれる旋回リーマのさらなる使用方法を示す断面図である。 大腿骨空洞を大腿骨頭内まで延長させるための湾曲大腿骨頭リーマの使用方法を示す断面図である。 大腿骨空洞を大腿骨骨髄内管の中まで延長させるための湾曲大腿骨リーマの使用法を示す断面図である。

本発明に従って形成された大腿骨空洞を示す断面図である。 図１１に示されている大腿骨空洞内への本発明の大腿骨インプラントの挿入を示す断面図である。 骨髄内管内への大腿骨インプラントのバッグの延長を示す断面図である。 ラグ骨ねじチューブを通した大腿骨頭内へのラグ骨ねじの延長、並びに本発明の大腿骨インプラントのバッグに注入するために利用される例えば骨セメントのようなバッグ充填材用のポンプ及びその供給源を示す断面図である。 本発明によるガイドプレートの斜視図である。 図１５のガイドプレートの上面図である。 図１５のガイドプレートの側面図である。 図１５のガイドプレートの底面図である。 図１５〜図１８に示されているガイドプレートが取り付けられている本発明の挿入部材の断面図である。 図２に示される大転子の頂上にガイドプレート（例えば図１５〜図１８に示されるガイドプレート）を機能を果たし得るように配置するために利用される挿入部材の斜視図である。

ガイドプレートを挿入部材に一時的に固定するために利用されるラッチの作動停止状態を示す部分立面図である。 例えば図２０に示されている挿入部材の側面図である。 本発明のガイドチューブ／レトラクタの斜視図である。 図２３のガイドチューブ／レトラクタの半径方向立面図である。 図２４の半径方向立面図に対して約９０度回転させた別の半径方向立面図である。 図２３のガイドチューブ／レトラクタの近位軸方向図である。 図２３のガイドチューブ／レトラクタの遠位軸方向図である。 本発明の傾斜ガイドチューブ／レトラクタの半径方向立面図である。 本発明のアラインメント装置の斜視図である。 図２９のアラインメント装置の立面図である。

本発明のプランジリーマの斜視図である。 図３１のプランジリーマの遠位軸方向図である。 図３１のプランジリーマの部分断面立面図である。 本発明の旋回リーマの斜視図である。 図３４の旋回リーマの近位軸方向立面図である。 図３８の線３６−３６に沿った旋回リーマの断面図である。 図３６の旋回リーマの遠位軸方向立面図である。 本発明の旋回リーマの部分断面半径方向立面図である。 本発明の湾曲大腿骨頭リーマの斜視図である。 図３９の湾曲大腿骨頭リーマの断面図である。

本発明の大腿骨インプラントの立面図である。 本発明のラグ骨ねじの組立分解図である。 図４１の線４３−４３に沿った本発明の大腿骨インプラントの断面図である。 本発明の代替実施形態のアラインメント装置の斜視図である。 図４４のアラインメント装置の立面図である。 本発明による組み合わせリーマの斜視図である。 プランジリーマ加工位置への旋回／プランジリーマ加工選択器の作動を示す上記組み合わせリーマの断面図である。 旋回／プランジリーマ加工選択器が旋回リーマ加工位置に動かされた状態の選択器の断面図である。 本発明の組み合わせリーマの部分断面図である。 本発明によるガイドプレートの代替実施形態の斜視図である。

図５０のガイドプレートの上面図である。 図５０のガイドプレートの端面図である。 図５０のガイドプレートの側面図である。 図５０のガイドプレートの底面図である。 図５３の線５５−５５に沿ったガイドプレートの断面図である。 本発明のガイドチューブ／レトラクタの代替実施形態の斜視図である。 図５６のガイドチューブ／レトラクタの半径方向立面図である。 本発明の傾斜ガイドチューブ／レトラクタの代替実施形態の半径方向立面図である。 図５７に示されているガイドチューブ／レトラクタの遠位軸方向立面図である。 図５７に示されているガイドチューブ／レトラクタの線６０−６０に沿った部分断面図である。

本発明の代替実施形態による固定ねじの斜視図である。 図６１の固定ねじの半径方向立面図である。 図６１の固定ねじの遠位軸方向図である。 図６１の固定ねじの近位軸方向図である。 本発明によるガイドプレートの第２の代替実施形態の斜視図である。 図６５のガイドプレートの上面図である。 図６６の線６７−６７に沿ったガイドプレートの断面図である。 図６５のガイドプレートの底面図である。 本発明によるガイドチューブ／レトラクタの第２の代替実施形態の斜視図である。 図６９のガイドチューブ／レトラクタの半径方向立面図である。

本発明による可撓性リーマガイドの分解図である。 図７１の可撓性リーマガイドの断面図である。 可撓性リーマを大腿骨頭内に案内するために患者の大腿骨内に機能を果たし得るように配置される図７１及び図７２の可撓性リーマガイドを示す断面図である。 大腿骨頭内までリーマ加工するために可撓性リーマガイドワイヤに被せて配置される可撓性リーマを示す断面図である。 本発明による可撓性リーマの斜視図である。 図７５の可撓性リーマの断面図である。 本発明による可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器の組立分解図である。 図７７の可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器の立面図である。 図７７の可撓性リーマガイドワイヤ曲げ器の断面図である。 本発明による固定ねじ配置器具の遠位端部の軸方向図である。

図８０に部分的に示されている固定ねじ配置器具の斜視図である。 図６１〜図６４に示されている固定ねじを受容するために大転子を前処置を施すために利用される直線リーマの斜視図である。 本発明のガイドプレートを挿入するための代替実施形態の挿入部材の斜視図である。 挿入部材とのロック係合からガイドプレートを解除するために作動される挿入部材の解除バーを示す挿入部材の部分断面図である。 ガイドプレートを一時的に挿入部材に固定できるように配置される図８３に示されている挿入部材の解除バーを示す部分断面図である。 図８３に示されている挿入部材の立面図である。 本発明によるばねロック解除器具の斜視図である。 未作動位置にある解除ピンを示している、ばねロック解除器具の遠位端部の部分断面図である。 解除ピン３４６を解除器具から突出させるように作動された図８７のばねロック解除器具の断面図である。 本発明の大腿骨インプラントの代替実施形態の立面図である。

ラグ骨ねじ頭部を動かすための作動装置の挿入を示している、本発明のラグ骨ねじの代替実施形態の断面図である。 本発明の別の実施形態のラグ骨ねじの部分断面図である。 大転子から大腿骨頭内にリーマ加工を案内するためのガイドワイヤの挿入を示している大腿骨の部分立面図である。 大転子から大腿骨頭内に至る通路をリーマ加工するために２つのリーマ加工直径を有する可撓性リーマを使用する方法を示している大腿骨の部分立面図である。 大転子から大腿骨頭内に至る通路をリーマ加工するための上向き撓曲リーマの部分半径方向立面図である。 図９５の上向き撓曲リーマの遠位軸方向立面図である。 リーマヘッドの延長を示している本発明の入れ子式リーマの半径方向立面図である。 後退位置で示されている図９７の入れ子式リーマの半径方向立面図である。 図９７及び図９８の入れ子式リーマの組立分解図である。 未作動位置にある状態で示される旋回／下向き撓曲リーマ組立体の斜視図である。

作動位置にある状態で示されている旋回／下向き撓曲リーマ組立体の斜視図である。 図１００及び図１０１に示されている旋回／下向き撓曲リーマ組立体の分解図である。 大腿骨空洞を骨髄内管内まで延長させるための図１００〜図１０２に示されている旋回／下向き撓曲リーマ組立体の使用方法を示している部分立面図である。 図１００〜図１０２に示されている旋回／下向き撓曲リーマ組立体の工具ハウジングの断面図である。 図１００〜図１０２に示されている旋回／下向き撓曲リーマ組立体の可撓性ガイドシャフトの半径方向立面図である。 図１０５の可撓性ガイドシャフトの軸方向立面図である。 本発明のユニチューブ・レトラクタのボール移動止め保持機構がユニチューブ・レトラクタ内に器具を保持するための位置にある状態で示されている、ユニチューブ・レトラクタの斜視図である。 ユニチューブ・レトラクタ内に配置される器具の解放を可能とさせるように作動させられるボール移動止め保持機構を示している図１０７のユニチューブ・レトラクタの斜視図である。 図１０７及び図１０８に示されているユニチューブ・レトラクタの組立分解斜視図である。 図１０７〜図１０９のユニチューブ・レトラクタと一緒に示されているボール移動止め保持機構の一部を形成するプランジャの断面図である。

本発明によるユニチューブ・レトラクタの代替実施形態の組立分解斜視図である。 図１１１に示されているユニチューブ・レトラクタのロックリングの断面図である。 未作動位置にある状態で示されている図１１１のユニチューブ・レトラクタの半径方向立面図である。 作動位置にある図１１１及び図１１３のユニチューブ・レトラクタを示している半径方向立面図であり、大腿骨に形成される進入路を通じてユニチューブ・レトラクタを大腿骨にロックするためにロックリングのフィンガ（指状部）が半径方向に広がっている。 図１１４のユニチューブ・レトラクタの部分半径方向立面図である。

符号の説明

１０１…進入路
１８６…直線リーマ
１９０…直線リーマヘッド
１９２…直線リーマシャフト
２０２…旋回リーマ
２０４…旋回リーマガイドチューブ
２０６…旋回リーマヘッド
２０８…旋回リーマシャフト
２２６…湾曲大腿骨頭リーマ
２３０…湾曲リーマヘッド
２３２…湾曲リーマシャフト
２４４…湾曲大腿骨幹リーマ
２６０…インプラント
２７０…バッグ
３５８…組み合わせリーマ
３６０…リーマヘッド
３６２…リーマシャフト
４２８…可撓性リーマ
４３０…可撓性リーマガイドチューブ
４３２…可撓性リーマヘッド
４３４…可撓性リーマシャフト
６１４…リーマ本体
６１６…外側延長スリーブ
６１８…内側延長スリーブ
６２２…外部ボス
６２６…外部ボス
６２７…内部溝
６２８…内部溝
６３２…工具ハウジング
６６８…切れ目
７０６…ユニチューブ本体
７１２…プランジャ
７１６…ボール移動止め
７４２…ロックリング
７４４…フィンガ
７４９…傾斜面

Claims (72)

1. アクリル製バッグと、
   前記バッグの内部への進入路を提供する充填進入路と、
   前記バッグが外部に固定されているチューブと、
   を備える、補綴インプラント。
2. 前記補綴インプラントがラグねじをさらに備え、該ラグねじが、
   前記チューブの内部形状と協働して該ラグ骨ねじと前記チューブとの軸方向の相対移動を可能にし且つ該ラグ骨ねじと前記チューブとの相対的な回転移動を阻止する外部形状を有するシャフト部と、
   前記シャフト部に回転可能に接続されたねじ頭部と、
   を備える、請求項１に記載の補綴インプラント。
3. 前記ラグ骨ねじシャフト部が細長い内部穴を含み、前記ねじ頭部が回転可能な駆動器具と選択的に係合するための駆動コネクタを含み、前記ラグ骨ねじシャフト部の細長い内部穴が前記駆動コネクタへの進入路となっている、請求項２に記載の補綴インプラント。
4. 前記ラグ骨ねじシャフト部が該シャフト部の近位端部から該シャフト部の遠位端部まで湾曲しており、前記チューブが該チューブの近位端部から該チューブの遠位端部まで湾曲しており、前記チューブ及び前記ラグ骨ねじシャフト部が概略同一の曲率を有し、前記ラグ骨ねじシャフト部が前記チューブ内に配置されるとき前記ラグ骨ねじシャフト部が前記チューブに対して摺動可能になっている、請求項２に記載の補綴インプラント。
5. 前記補綴インプラントが充填チューブをさらに備え、前記充填チューブが前記進入路を提供する、請求項１に記載の補綴インプラント。
6. 前記充填チューブが長さ部分を有し、前記長さ部分が前記バッグの逆行充填を可能にするサイズである、請求項５に記載の補綴インプラント。
7. 前記バッグ内に配置された実質的にＶ字形の拡張バーをさらに備える、請求項１に記載の補綴インプラント。
8. 内壁の境を定める長手方向穴を有する入れ子式リーマ本体と、
   外壁及び内壁と長手方向穴とを有し、前記入れ子式リーマ本体に摺動可能に結合され、前記入れ子式リーマ本体に対して非延出位置と延出位置との間で相対移動可能な第１の延長スリーブと、
   前記第１の延長スリーブと前記入れ子式リーマ本体との間の相対移動の方向及び範囲を案内するための第１の案内手段と、
   リーマと、
   を備え、該リーマが、
   近位端及び遠位端を有し、前記入れ子式リーマ本体及び前記第１の延長スリーブの前記長手方向穴内に配置されている回転可能なリーマシャフトと、
   前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に結合されており、前記第１の延長スリーブから延出可能であるリーマヘッドと、
   を備えている入れ子式リーマ。
9. 前記入れ子式リーマが、
   内壁及び外壁と長手方向穴とを有する第２の延長スリーブと、
   前記第２の延長スリーブと前記第１の延長スリーブとの間の相対移動の方向及び範囲を案内するための第２の案内手段と、
   を備え、前記第２の延長スリーブが前記第１の延長スリーブに摺動可能に結合されており、前記第１の延長スリーブに対して非延出位置と延出位置との間で相対移動可能であり、前記回転可能なリーマシャフトが前記第２の延長スリーブの前記長手方向穴内に配置され、前記リーマヘッドが前記第１の延長スリーブ及び前記第２の延長スリーブの両方から延出可能である、請求項８に記載の入れ子式リーマ。
10. 前記第１の延長スリーブと前記入れ子式リーマ本体との間の相対移動の方向及び範囲を案内するための前記第１の案内手段が、
    前記入れ子式リーマ本体の前記内壁に形成されており、近位端部及び遠位端部を有する溝と、
    前記第１の延長スリーブの前記外壁から延びるボスと、
    を備え、
    前記ボスが前記溝に配置されており、前記ボスが前記溝の前記近位端部に当接するときに前記第１の延長スリーブが前記非延出位置を維持し且つ前記ボスが前記溝の前記遠位端部に当接するときに前記第１の延長スリーブが前記延出位置を維持するようになっている、請求項８に記載の入れ子式リーマ。
11. 前記第２の延長スリーブと前記第１の延長スリーブとの間の相対移動の方向及び範囲を案内するための前記第２の案内手段が、
    前記第１の延長スリーブの前記内壁に形成されており、近位端部及び遠位端部を有する溝と、
    前記第２の延長スリーブの前記外壁から延びるボスと、
    を備え、
    前記ボスが前記溝に配置されており、前記ボスが前記溝の前記近位端部に当接するときに前記第２の延長スリーブが前記非延出位置を維持し且つ前記ボスが前記溝の遠位端部に当接するときに前記第１の延長スリーブが前記延長位置を維持するようになっている、請求項９に記載の入れ子式リーマ。
12. 前記回転可能リーマシャフトに結合されたフランジと、
    前記第１の延長スリーブの前記内壁から内向きに延びる内部フランジと、
    をさらに備え、前記内部フランジが前記リーマヘッドと前記回転可能なリーマシャフトに結合された前記フランジとの中間に配置される、請求項８に記載の入れ子式リーマ。
13. 前記回転可能なリーマシャフトに結合されたフランジと、
    前記第２の延長スリーブの前記内壁から内向きに延びる内部フランジと、
    をさらに備え、前記内部フランジが前記リーマヘッドと前記回転可能なリーマシャフトに結合された前記フランジとの中間に配置される、請求項９に記載の入れ子式リーマ。
14. 前記第１の延長スリーブが、第１の曲率半径を規定する湾曲部を有した湾曲延長スリーブを含む、請求項８に記載の入れ子式リーマ。
15. 前記第１の延長スリーブが第１の曲率半径を規定する湾曲部を有した第１の湾曲延長スリーブを含み、前記第２の延長スリーブが第２の曲率半径を規定する湾曲部を有した第２の湾曲延長スリーブを含む、請求項９に記載の入れ子式リーマ。
16. 前記第１の曲率半径が前記第２の曲率半径に概略等しい、請求項１５に記載の入れ子式リーマ。
17. 内壁の境を定める長手方向穴を有する入れ子式リーマ本体と、
    外壁及び内壁と長手方向穴とを有し、前記入れ子式リーマ本体に摺動可能に結合され、前記入れ子式リーマ本体に対して非延出位置と延出位置との間を相対移動可能な第１の延長スリーブと、
    前記第１の延長スリーブの前記外壁から延びるボスと、
    リーマと、
    を備え、該リーマが、
    近位端部及び遠位端部を有し、前記入れ子式リーマ本体及び前記第１の延長スリーブの前記長手方向穴内に配置されている回転可能なリーマシャフトと、
    前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に結合されており、前記第１の延長スリーブから延出可能であるリーマヘッドと、
    を備え、
    前記入れ子式リーマ本体の前記内壁が該内壁に形成された溝を含み、該溝が近位端部及び遠位端部を有し、
    前記ボスが前記溝に配置されており、前記ボスが前記溝の前記近位端部に当接するときに前記第１の延長スリーブが非延出位置を維持し且つ前記ボスが前記溝の前記遠位端部に当接するときに前記第１の延長スリーブが前記延出位置を維持するようになっている、入れ子式リーマ。
18. 前記入れ子式リーマが、
    内壁及び外壁と、長手方向穴とを有する第２の延長スリーブと、
    前記第２の延長スリーブの前記外壁から延びるボスと、
    を備え、
    前記第２の延長スリーブが前記第１の延長スリーブに摺動可能に結合されており、前記第１の延長スリーブに対して相対的に非延出位置と延出位置との間で移動可能であり、前記回転可能なリーマシャフトが該第２の延長スリーブの前記長手方向穴内に配置され、前記リーマヘッドが前記第１の延長スリーブ及び前記第２の延長スリーブの両方から延出可能になっており、
    前記第１の延長スリーブの前記内壁が該内壁に形成されている溝を含み、前記溝が近位端部及び遠位端部を有し、
    前記ボスが前記溝に配置されており、前記ボスが前記溝の前記近位端部に当接するときに前記第２の延長スリーブが前記非延出位置を維持し且つ前記ボスが前記溝の前記遠位端部に当接するときに前記第１のスリーブが前記延出位置を維持するようになっている、請求項１７に記載の入れ子式リーマ。
19. 前記回転可能なリーマシャフトに結合されたフランジと、
    前記第１の延長スリーブの前記内壁から内向きに延びる内部フランジと、
    をさらに備え、前記内部フランジが前記リーマヘッドと前記回転可能なリーマシャフトに結合された前記フランジとの中間に配置される、請求項１７に記載の入れ子式リーマ。
20. 前記回転可能なリーマシャフトに結合されたフランジと、
    前記第２の延長スリーブの前記内壁から内向きに延びる内部フランジと、
    をさらに備え、前記内部フランジが前記リーマヘッドと前記回転可能なリーマシャフトに結合された前記フランジとの中間に配置される、請求項１８に記載の入れ子式リーマ。
21. 前記第１の延長スリーブが、第１の曲率半径を規定する湾曲部を有した湾曲延長スリーブを含む、請求項１７に記載の入れ子式リーマ。
22. 前記第１の延長スリーブが第１の曲率半径を規定する湾曲部を有した第１の湾曲延長スリーブを含み、前記第２の延長スリーブが第２の曲率半径を規定する湾曲部を有した第２の湾曲延長スリーブを含む、請求項１８に記載の入れ子式リーマ。
23. 前記第１の曲率半径が前記第２の曲率半径に概略等しい、請求項２２に記載の入れ子式リーマ。
24. 骨を露出させるために身体の表皮に形成された切開部から骨までの進入路を維持するためのユニチューブであって、
    外部と、骨成形器具の通過を許容するサイズに形成された中空内部とを有し、前記切開部から前記骨までの測定距離と少なくとも同じ長さを有するユニチューブ本体と、
    前記ユニチューブを前記骨に固定するための固定手段と、
    を備える、ユニチューブ。
25. 前記固定手段は、ねじ部が形成された前記ユニチューブの遠位端部を含む、請求項２４に記載のユニチューブ。
26. 前記ねじ部が形成された前記遠位端部がセルフタッピンねじ部付き遠位端部である、請求項２５に記載のユニチューブ。
27. 前記固定手段が、
    前記ユニチューブ本体に接続されているロックリングであって、該ロックリングが概略軸方向を向くように配置された複数のフィンガを有し、各フィンガが外部表面を有しているロックリングと、
    前記軸方向を向くように配置されたフィンガを半径方向に拡張させるための拡張手段と、
    を備える、請求項２４に記載のユニチューブ。
28. 前記拡張手段が、
    複数のフィンガ傾斜面と、
    前記傾斜面に接触し、それによって前記フィンガを半径方向に拡張させるための作動手段と、
    を備え、各フィンガに一つのフィンガ傾斜面が形成されている、請求項２７に記載のユニチューブ。
29. 前記作動手段が前記ユニチューブ本体の遠位端部斜面である、請求項２８に記載のユニチューブ。
30. 骨成形器具を内部に選択的に保持するための器具保持手段をさらに備える、請求項２４に記載のユニチューブ。
31. 前記ユニチューブが前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる穴を有し、
    前記器具保持手段が、
    赤道を有し、前記ユニチューブの前記穴に隣接して配置されており、前記赤道が前記穴より大きく、前記穴を通り抜けることができないようになっている球体と、
    前記ユニチューブ本体に摺動可能に接続されているプランジャと、
    を備え、前記球体が前記プランジャと前記ユニチューブ本体との間に配置され、前記プランジャが頂部表面と基部表面とを接続するプランジャ傾斜面を有し、前記プランジャが、前記頂部表面が前記球体と接触して前記球体の一部を前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出させる保持位置と、前記基部表面が前記球体と接触して前記球体の前記一部が前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出しなくなる解除位置との間で移動可能になっている、請求項３０に記載のユニチューブ。
32. 前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる前記穴が、前記ユニチューブの前記外部に形成された座ぐり部を有する穴である、請求項３１に記載のユニチューブ。
33. 前記ロックリングの前記概略軸方向を向くように配置された各フィンガが、前記フィンガの前記外部表面から延びる概略半径方向に延びる複数の歯を含む、請求項２７に記載のユニチューブ。
34. 骨を露出させるために身体の表皮に形成された切開部から骨までの進入路を維持するためのユニチューブであって、
    外部と、骨成形器具の通過を許容するサイズに形成された中空内部と、遠位端部とを有するユニチューブ本体を備え、前記ユニチューブの前記外部がねじ部を形成された遠位端部を有し、前記ユニチューブ本体が前記切開部から前記骨までの測定距離と少なくとも同じ長さを有する、ユニチューブ。
35. 前記ねじ部を形成された遠位端部がセルフタッピンねじ部突き遠位端部である、請求項３４に記載のユニチューブ。
36. 前記ユニチューブが前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる穴を有し、前記ユニチューブが、
    赤道を有し、前記ユニチューブの前記穴に隣接して配置されており、前記赤道が前記穴より大きく、前記穴を通り抜けることができないようになっている球体と、
    前記ユニチューブ本体に摺動可能に接続されているプランジャと、
    をさらに備え、前記球体が前記プランジャと前記ユニチューブ本体との間に配置され、前記プランジャが頂部表面と基部表面とを接続するプランジャ傾斜面を有し、前記プランジャが、前記頂部表面が前記球体と接触して前記球体の一部を前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出させる保持位置と、前記基部表面が前記球体と接触して前記球体の前記一部が前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出しなくなる解除位置との間で移動可能になっている、請求項３４に記載のユニチューブ。
37. 前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる前記穴が、前記ユニチューブの前記外部に形成された座ぐり部を有する穴である、請求項３６に記載のユニチューブ。
38. 前記ロックリングの前記概略軸方向を向くように配置された各フィンガが、前記フィンガの前記外部表面から延びる概略半径方向に延びる複数の歯を含む、請求項３４に記載のユニチューブ。
39. 身体の骨を露出するために前記身体の表皮に形成された切開部から骨までの進入路を維持するためのユニチューブであって、
    外部と、骨成形器具の通過を許容するサイズに形成された中空内部とを有し、前記切開部から前記骨までの測定距離と少なくとも同じ長さを有するユニチューブ本体と、
    前記ユニチューブ本体の前記遠位端部に接続されているロックリングであって、該ロックリングが概略軸方向を向くように配置された複数のフィンガを有し、各フィンガが外部表面を有するロックリングと、
    各フィンガに一つ形成された複数のフィンガ傾斜面と、
    前記傾斜面に接触し、それによって前記フィンガを半径方向に拡張させるための作動手段と、
    を備える、ユニチューブ。
40. 前記作動手段が前記ユニチューブ本体の遠位端部斜面である、請求項３９に記載のユニチューブ。
41. 前記ユニチューブが前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる穴を有し、前記ユニチューブが、
    赤道を有し、前記ユニチューブの前記穴に隣接して配置されており、前記赤道が前記穴より大きく、前記穴を通り抜けることができないようになっている球体と、
    前記ユニチューブ本体に摺動可能に接続されているプランジャと、
    をさらに備え、前記球体が前記プランジャと前記ユニチューブ本体との間に配置され、前記プランジャが頂部表面と基部表面とを接続するプランジャ傾斜面を有し、前記プランジャが、前記頂部表面が前記球体と接触して前記球体の一部を前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出させる保持位置と、前記基部表面が前記球体と接触して前記球体の前記一部が前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出しなくなる解除位置との間で移動可能になっている、請求項３９に記載のユニチューブ。
42. 前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる前記穴が、前記ユニチューブの前記外部に形成された座ぐり部を有する穴である、請求項４１に記載のユニチューブ。
43. 前記ロックリングの前記概略軸方向を向くように配置された各フィンガが、前記フィンガの前記外面から延びる概略半径方向に延びる複数の歯を含む、請求項３９に記載のユニチューブ。
44. 骨を露出させるために身体の表皮に形成された切開部から骨までの進入路を維持するためのユニチューブであって、
    外部と、骨成形器具の通過を許容するサイズに形成された中空内部とを有し、前記切開部から前記骨までの測定距離と少なくとも同じ長さを有するユニチューブ本体と、
    内部に骨成形器具を選択的に保持するための器具保持手段と、
    を備える、ユニチューブ。
45. 前記ユニチューブが前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる穴を有し、
    前記器具保持手段が、
    赤道を有し、前記ユニチューブの前記穴に隣接して配置されており、前記赤道が前記穴より大きく、前記穴を通り抜けることができないようになっている球体と、
    前記ユニチューブ本体に摺動可能に接続されているプランジャと、
    を備え、前記球体が前記プランジャと前記ユニチューブ本体との間に配置され、前記プランジャが頂部表面と基部表面とを接続するプランジャ傾斜面を有し、前記プランジャが、前記頂部表面が前記球体と接触して前記球体の一部を前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出させる保持位置と、前記基部表面が前記球体と接触して前記球体の前記一部が前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出しなくなる解除位置との間で移動可能になっている、請求項４４に記載のユニチューブ。
46. 骨を露出させるために身体の表皮に形成された切開部から骨までの進入路を維持するためのユニチューブであって、
    外部と、骨成形器具の通過を許容するサイズに形成された中空内部とを有し、前記切開部から前記骨までの測定距離と少なくとも同じ長さを有するユニチューブ本体と、
    赤道を有する球体であって、前記ユニチューブが前記ユニチューブの前記中空内部から前記ユニチューブの前記外部まで延びる穴を有し、前記球体が前記穴に隣接して配置されており、前記赤道が前記穴より大きく、それによって、前記球体が前記穴を通り抜けることができないようになっている球体と、
    前記ユニチューブ本体に摺動可能に接続されているプランジャと、
    を備え、前記球体が前記プランジャと前記ユニチューブ本体との間に配置され、前記プランジャが頂部表面と基部表面とを接続するプランジャ傾斜面を有し、前記プランジャが、前記頂部表面が前記球体と接触して前記球体の一部を前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出させる保持位置と、前記基部表面が前記球体と接触して前記球体の前記一部が前記ユニチューブ本体の前記中空内部に突出しなくなる解除位置との間で移動可能になっている、ユニチューブ。
47. 骨に空洞を形成するためのリーマであって、
    近位端部及び遠位端部を有する回転可能なリーマシャフトと、
    前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に結合されているリーマヘッドと、
    を備え、
    前記リーマヘッドが外部を有し、前記リーマヘッドの前記外部が複数の溝を有し、該溝の間にブレードを形成しており、前記リーマヘッドが前記リーマヘッドの撓曲を可能とさせるためのリーマヘッド撓曲手段を有し、前記リーマヘッドが該リーマヘッドの遠位端部から近位端部まで所定の長さを有する、リーマ。
48. 前記リーマヘッド撓曲手段が、前記リーマヘッドに形成された少なくとも一つの切れ目を含んでいる、請求項４７に記載のリーマ。
49. 前記少なくとも一つの切れ目が、前記リーマヘッドの前記長さ全体にわたって延びる螺旋状の切れ目である、請求項４８に記載のリーマ。
50. 前記リーマヘッドの前記外部が、少なくとも二つのリーマ加工直径を規定する少なくとも二つの異なるサイズの直径を有する、請求項４７に記載のリーマ。
51. 前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部が、前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部の撓曲を可能にさせるためのシャフト撓曲手段を含み、前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部が所定の長さを有する、請求項４７に記載のリーマ。
52. 前記シャフト撓曲手段が、前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に形成された少なくとも一つの切れ目を含んでいる、請求項５１に記載のリーマ。
53. 前記少なくとも一つの切れ目が、前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部の前記長さ全体に延びる螺旋状の切れ目である、請求項５２に記載のリーマ。
54. 骨に湾曲空洞を形成するためのリーマであって、
    近位端部及び遠位端部を有する回転可能なリーマシャフトと、
    前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に結合されているリーマヘッドと、
    を備え、前記リーマヘッドが外部を有し、前記リーマヘッドの前記外部が複数の溝を有し、該溝の間にブレードを形成しており、前記リーマヘッドが該リーマヘッドに形成された少なくとも一つの切れ目を有し、前記切れ目が少なくとも二つのブレードと交差し、前記リーマヘッドが該リーマヘッドの遠位端部から近位端部まで所定の長さを有する、リーマ。
55. 前記少なくとも一つの切れ目が、前記リーマヘッドの前記長さ全体にわたって延びる螺旋状切れ目である、請求項５４に記載のリーマ。
56. 前記リーマヘッドの前記外部が、少なくとも二つのリーマ加工直径を規定する少なくとも二つの異なるサイズの直径を有する、請求項５４に記載のリーマ。
57. 前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部が、前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部から前記回転可能なリーマシャフトの前記近位端部まで延びる螺旋状切れ目を含む、請求項５４に記載のリーマ。
58. 骨に空洞を形成するためのリーマと、リーマの曲率半径を制御するためのリーマガイドとの組み合わせであり、
    前記リーマが、
    近位端部及び遠位端部を有し、前記遠位端部が、前記遠位端部の撓曲を可能とさせるためのシャフト撓曲手段を含む回転可能リーマシャフトと、
    前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に結合されているリーマヘッドと、
    を備え、前記リーマヘッドが外部を有し、前記リーマヘッドの前記外部が複数の溝を有し、該溝の間にブレードを形成しており、前記リーマヘッドが該リーマヘッドの撓曲を可能にさせるためのリーマヘッド撓曲手段を有し、前記リーマヘッドが該リーマヘッドの遠位端部から該リーマヘッドの近位端部まで所定の長さを有し、前記リーマヘッドが該リーマヘッドの近位端部から該リーマヘッドの遠位端部に向かって延びる可撓性ガイドシャフト穴を有しており、
    前記リーマガイドが、
    長手方向穴を有する工具ハウジングと、
    近位端部及び遠位端部と長手方向穴とを有しており、前記工具ハウジングの前記長手方向穴内に配置され前記工具ハウジングに結合されているガイドシャフトと、
    前記ガイドシャフトを撓曲位置に作動させるための作動手段と、
    を備え、前記ガイドシャフトの外部と前記ガイドシャフトの前記長手方向穴との間にガイドシャフト壁が形成されており、前記リーマシャフトが前記ガイドシャフトの前記長手方向の穴内に位置し、前記ガイドシャフトの前記遠位端部が前記ガイドシャフトの撓曲を可能にさせるためのシャフト撓曲手段を有し、前記ガイドシャフトの前記遠位端部が前記リーマヘッドの前記近位端部から前記リーマヘッドの前記遠位端部に向かって延びる前記可撓性ガイドシャフト穴内に配置されるよになっている、リーマとリーマガイドとの組み合わせ。
59. 前記ガイドシャフトを撓曲位置に作動させるための作動手段が、
    前記ガイドシャフトの前記壁に形成された長手方向の壁穴と、
    前記ガイドシャフトの前記壁穴に配置され、前記壁穴より大きいサイズの遠位端部を有しおり、前記ガイドシャフトに対して相対的に遠位から近位の方向に前記壁穴から引っ張り出すことができないようになっているケーブルと、
    前記ケーブルを前記ガイドシャフトに対して相対的に遠位から近位の方向に引っ張り、前記ケーブルを引っ張ることによって前記ガイドシャフトを撓曲させるための引っ張り手段と、
    を備える、請求項５８に記載の組み合わせ。
60. 前記ケーブルを前記ガイドシャフトに対して相対的に遠位から近位の方向に引っ張るための引っ張り手段が、
    前記工具ハウジングと結合するハンドルと、
    前記ハンドルに旋回可能に接続されているレバーハンドルと、
    を備え、前記ケーブルが前記レバーハンドルに接続されており、前記ハンドル周りの前記レバーハンドルの旋回により前記ケーブルを前記ガイドシャフトに対して相対的に遠位から近位の方向に引っ張るようになっており、前記レバーハンドルは、前記ケーブルが前記レバーハンドルによって引っ張られない初期位置を有する、請求項５９に記載の組み合わせ。
61. 前記レバーハンドルは、前記リーマシャフトが前記工具ハウジングを通って前進することを選択的に防止するための前進防止手段を含む、請求項６０に記載の組み合わせ。
62. 前記前進防止手段が、
    前記レバーハンドルに形成されたレバーハンドル肩部と、
    前記回転可能なリーマシャフトに形成されたリーマシャフト肩部と、
    からなり、前記レバーハンドルがその初期位置を維持するとき、前記レバーハンドル肩部が前記リーマシャフト肩部に当接するようになっている、請求項６１に記載の組み合わせ。
63. 前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部の撓曲を可能にさせるための前記シャフト撓曲手段が、前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に形成された少なくとも一つの切れ目を含んでいる、請求項５８に記載の組み合わせ。
64. 前記少なくとも一つの切れ目が螺旋状の切れ目である、請求項６３に記載の組み合わせ。
65. 前記リーマヘッド撓曲手段が、前記リーマヘッドに形成された少なくとも一つの切れ目を含んでいる、請求項５８に記載の組み合わせ。
66. 前記少なくとも一つの切れ目が前記リーマヘッドの前記長さ全体にわたって延びる螺旋状の切れ目である、請求項６５に記載の組み合わせ。
67. 前記ガイドシャフト撓曲手段が、前記ガイドシャフトに形成された少なくとも一つの切れ目を含んでいる、請求項５８に記載の組み合わせ。
68. 前記ガイドシャフトの前記少なくとも一つの切れ目が、前記回転可能なリーマシャフト前記遠位端部の長さ全体にわたって延びる螺旋状の切れ目である、請求項６７に記載の組み合わせ。
69. 前記少なくとも一つの切れ目が、前記ガイドシャフトの前記遠位端部の長手方向軸線に概略垂直の方向に向けて配置された概略半円形の複数の切れ目であり、前記ガイドシャフトが上部と下部を有し、前記概略半円形の各切れ目が前記ガイドシャフトの前記上部及び前記下部のうちの一方を通って形成され、前記概略半円形の切れ目のうちの隣接する切れ目同士が前記ガイドシャフトの前記上部及び下部に交互に形成され、前記概略半円形の切れ目が前記ガイドシャフトの前記遠位端部の長さ全体にわたって延びている、請求項６７に記載の組み合わせ。
70. 骨に湾曲空洞を形成するためのリーマと、リーマの曲率半径を制御するためのリーマガイドとの組み合わせであって、
    前記リーマが、
    近位端部及び遠位端部を有し、前記遠位端部から前記近位端部に向かって延びる可撓性リーマシャフト部を有する回転可能なリーマシャフトと、
    前記回転可能なリーマシャフトの前記遠位端部に結合されているリーマヘッドと、
    を備え、前記リーマヘッドが外部を有し、前記リーマヘッドの前記外部が複数の溝を有し、該溝の間にブレードを形成しており、前記リーマヘッドがその全長に沿って可撓性になっており
    前記リーマガイドが、
    長手方向穴を有する工具ハウジングと、
    近位端部及び遠位端部と長手方向穴とを有しており、前記工具ハウジングの前記縦方向の穴に配置され前記工具ハウジングに結合されるガイドシャフトと、
    を備え、前記ガイドシャフトの外部と前記ガイドシャフトの前記長手方向穴との間にガイドシャフト壁が形成されており、前記リーマシャフトが前記ガイドシャフトの前記長手方向穴内に位置し、前記ガイドシャフトが該ガイドシャフトの前記遠位端部から該ガイドシャフトの近位端部に向かって延びるガイドシャフト可撓部を有し、前記ガイドシャフトの前記遠位端部が前記リーマヘッドの前記近位端部から前記リーマヘッドの遠位端部に向かって延びる可撓性ガイドシャフト穴内に配置されるようになっている、リーマとリーマガイドとの組み合わせ。
71. 前記ガイドシャフトの前記壁に形成された長手方向の壁穴と、
    前記ガイドシャフトの前記壁穴に配置され、前記壁穴より大きいサイズの遠位端部を有しており、前記ガイドシャフトに対して相対的に遠位から近位の方向に前記壁穴から引っ張り出すことができないようになっているケーブルと、
    前記工具ハウジングと結合するハンドルと、
    前記ハンドルに旋回可能に接続されているレバーハンドルと、
    を備え、前記ケーブルが前記レバーハンドルに接続されており、前記ハンドル周りの前記レバーハンドルの旋回により前記ケーブルを前記ガイドシャフトに対して相対的に遠位から近位の方向に引っ張るようになっており、前記レバーハンドルは、前記ケーブルが前記レバーハンドルによって引っ張られない初期位置を有する、請求項７０に記載の組み合わせ。
72. 前記レバーハンドルに形成されたレバーハンドル肩部と、
    前記回転可能なリーマシャフトに形成されたリーマシャフト肩部と、
    をさらに備え、前記レバーハンドルがその初期位置を維持するとき、前記レバーハンドル肩部が前記リーマシャフト肩部に当接するようになっている、請求項７１に記載の組み合わせ。

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